説明

籾殻散布装置

【課題】 脱穀によって発生する籾殻の所定量を収容し、車両に連結または搭載した上、圃場を走行しながら連続的且つ均一散布することを可能とするようにした新規な構造からなる籾殻散布装置を提供する。
【解決手段】 走行車両に連結または搭載可能な骨格体2に支持されるようにしたコンテナー部5が、その底部下端開口部42に向かうに従って縮小する漏斗状であり、当該下端開口部42には、外部から閉鎖または開放可能で、開放移動となる方向の端部が閉鎖移動となる方向の端部よりも高所に形成され、下端開口部42との隙間を減少させる開閉シャッター43の付設された散布口4を設けてなる籾殻散布装置1である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、農業機械の一つである籾殻散布装置に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであり、しかも、この籾殻散布装置に関連し、それを製造、梱包、保管、輸送、販売する分野は勿論のこと、その製造、梱包、保管、輸送、販売に必要となる設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野などの外、現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
【背景技術】
【0002】
(着目点)
稲作の収穫後に発生する籾殻は、適正な処理を行わずに放置すると風に飛ばされたり、雨水に流されてしまう等して周辺環境に悪影響を与えてしまうことから、潰したり砕いたりするか、そのまま焼却、あるいは蒸し焼きにして燻炭にする等の前処理を施した後、圃場に漉き込んで堆肥として利用するといった処理を行うのが一般的であったが、潰したり砕いたりする作業は、機械の導入や作業者の割り当て等の労力と経費が嵩むという問題があり、また、焼却や蒸し焼きの際に発生する煙や埃等は、田園地帯に近接する住宅や工場、道路を利用する歩行者や車両等に多大な迷惑をかけてしまう等といった問題があり、最近ではそれらの処理を避ける傾向にある。
【0003】
(従来の技術)
ところが、近年、脱穀後の籾殻をそのまま圃場に散布し、土壌内に漉き込んで地中に還元してしまうことにより、籾殻の性状とその特異な殻構造とによって土壌の改善に繋がると共に、堆肥その他の有機肥料による施肥効果を高めることができる等の事実が次第に明らかになってきたことから、籾摺機から排出された籾殻を、如何にして効率良く圃場に散布するかという技術に関心が寄せられるようになり、こうした事情に着目した本願出願人は、既に特開平11−243719号公報に開示された、籾殻散布システムとその籾殻コンテナーを開発、実用化することに成功している。
【0004】
この既に開発済みとなっている籾殻散布システム1とその籾殻コンテナー5とは、図9の散布作業の斜視図に示されるように、トラクタTの後部にフォークリフト状に保持可能なリフト機構Lを有し、それに載置状としてなるコンテナー本体Cの底部の開閉シャッターC5を、外部からの操作によって開放することにより、走行しながら籾殻Cを散布できるように構成したものであり、籾摺機から排出された籾殻は、直接的に籾殻コンテナー5内に収容できるようにし、そのまま圃場に運搬して効率的に散布することが可能となるようにしたものである。
【0005】
ところが、この籾殻散布システム1は、実際に実用に供してみると、大量の籾殻を収容した場合等は殊更のこと、図10の籾殻放出を停止してしまった段階のコンテナーの縦断面図に示されるように、散布口4,4の上部夫々に空洞部S,Sが発生し、次第に成長して籾殻の放出量を減少させ、最終的には完全に散布を停止してしまうという現象が起こり、籾殻を残していながら圃場面に対して均質な散布をできなくしてしまうという事態に立ち至ることがあり、常に作業の継続性を保証する点に問題を残すものとなっていることが判明した。
【0006】
そこで、このような放出停止の原因を追求してみると、堆積状に収容された籾殻同士の器形状や芒、あるいは混入した稲藁の小枝等が、噛合状となって散布口4の開口縁部を支えとするブリッジ状の排出空洞部Sを形成して排出不能とする事態を惹起してしまうという事実が明らかになり、既存のコンテナー5には、このような現象を阻止する手立てを考慮していなかったため、トラクタを一旦停止させて籾殻コンテナー5上部の図示しない供給口または散布口4,4から内部に棒やスコップ等を突き入れて排出空洞部Sを崩してしまわなければならないという余計な作業を必要とするだけではなく、トラクタを停止させたときに、併せて散布口4,4の閉鎖操作をせずに不用意に排出空洞部Sを崩すと、停止位置に大量の籾殻を落下させてしまってその後処理をしなければならなかったり、そうした事態もなく散布を再開させたとしても、暫く走行している中に、再度同じように排出空洞部S,Sを発生、成長させてしまい兼ねず、効率的な散布作業に支障を来す虞れがあった。
【0007】
加えて、こうしてブリッジ状の排出空洞部Sを形成させないようにして籾殻全量が円滑に漏斗状の散布口4に流下するようにし得た場合も含め、例えば特開2001−63445号公報「トレーラー」発明や特開2001−120023号公報「トレーラー」発明、特開2001−95338号公報「トレーラー」発明、特開平11−63445号公報「籾殻散布システムとその籾殻コンテナ」発明などに掲載された装置で籾殻を散布するために、トラクタTの後部のフォークリフトのリフト機構Lに載置状としたまま運行しながら、籾殻の適量を圃場面に均質に散布しようとして、その適量の籾殻散布となるよう目視し、トラクタTわ運行する作業者がコンテナー5底部の開閉シャッターC5の開閉度を外部操作によって調整、開放する場合、この開閉シャッターC5の開閉度調整を繰り返す中、下端開口部下縁と開閉シャッター上面との間に籾殻が目詰まりを起こしてしまうという現象に遭遇してしまう場合があり、圃場における籾殻散布で円滑な作業を実現する上では、上記した籾殻コンテナー5内のブリッジ現象の回避対策と共に、この開閉シャッター目詰まり現象の回避対策も大きな課題と言える。
【特許文献1】(1)特開平11−63445号 (2)特開平11−243719号公報 (3)特開2001−63445号公報 (4)特開2001−95338号公報 (5)特開2001−120023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
(問題意識)
この発明は、以上のように籾殻コンテナー5の底部に、開閉シャッターを有する散布口4,4を形成した構造の籾殻散布装置で、特にこの開閉シャッター目詰まり現象の回避対策が、従前までに提案のある各種籾殻散布装置において未だ等閑に経過してきているため、あらゆる籾殻散布装置に対しても通用する開閉シャッター目詰まり現象の回避対策を見い出し、提供することが、我が国の基幹産業である稲作農業の効率的な経営に欠かすことができないものと考えた。
【0009】
(発明の目的)
この発明は、容器あるいはコンテナー等に収容された粒状物を、底部開口を通じて効率的に排出可能とするようにした粒状物の取扱いに関するものであり、特に、脱穀によって発生する籾殻を圃場の土壌内に還元するため、それらの所定量を収容、搭載した装置などをトレーラーで牽引、走行しながら連続的に均一散布する際、籾殻散布量の調整のために開閉操作する予期せぬ段階に開閉操作を不能として散布作業の継続を不能としたり、開放したままとなって籾殻が放出し続けたままになってしまうという現象を回避できず、籾殻散布の作業効率を向上させることが難しくなるという状況が頻発することに鑑み、放出の開始から全量の放出完了まで滞りなく、円滑且つ効率的な散布を可能とする技術を実現させることはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の籾殻散布装置を実現化することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述することとする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の籾殻散布装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
トラクタやトレーラー等の走行車両に連結または搭載可能とする機構が組み込まれてなる骨格体と、該骨格体に支持され、所定量の籾殻が収容可能になるコンテナー部とを有し、その底部には、一体構造もしくは着脱自在構造にして設けられた底面フレームを有し、該底面フレームの適所には、上端開口部から下端開口部に向かうに従って開口面積を縮小する漏斗状であり、当該下端開口部には、外部からの操作によって水平方向に前進または後退させて閉鎖または開放可能にすると共に、開放移動となる方向の端部が、閉鎖移動となる方向の端部よりも高所に形成され、下端開口部との隙間を減少させるように規制した開閉シャッターを付設してなる散布口を設けてなるものとした構成を要旨とする籾殻散布装置である。
【発明の効果】
【0011】
以上のとおり、この発明の籾殻散布装置によれば、開閉シャッターの開放移動となる方向の端部を、閉鎖移動となる方向の端部よりも高所に形成されたものとしてあり、散布口の閉鎖および開放の際に、下端開口部下縁と開閉シャッター上面との間に籾殻が目詰まりを起こしてしまうことを確実に防止可能とすることができ、散布途中にコンテナ部内に籾殻が残ったまま開閉シャッターを閉鎖する場合にも、確実に開閉シャッターを閉鎖できるようにして、開閉シャッターの閉鎖不良による一箇所への集中的な散布の発生や、その籾殻のスコップによる撒き散らし等の後始末作業を解消して、コンテナ部内の籾殻の全量を散布し終えるまで複数回に渡って開閉シャッターを開閉操作する場合であっても、開閉シャッターの開閉不良を発生することなく、最後まで圃場に対して均質に散布することができるという特徴を期待することができる。
【0012】
例えば、実施例に示すものに代表される開閉シャッターのように、閉鎖の際の前進方向端から開放の際の後退方向端に向かうに従って次第に高くなるよう所定勾配をもった傾斜面状に形成したものでは、散布口を閉鎖した状態から開放する状態へと開閉シャッターをスライド移動させたときに、散布口下端開口部と開閉シャッター上面との間の隙間が、スライド移動に伴って次第に拡大して同隙間に籾殻が目詰まりするのを阻止することができ、今度は、開閉シャッターを再度閉鎖させるとき、スライド移動する開閉シャッターの傾斜した上面が、散布口下端開口部と開閉シャッター上面との間にある籾殻を散布口側に排出するように押し戻すよう作用して閉鎖不能となってしまう事態を確実に阻止できる大きな効果が得られることになる。
【0013】
特に、開閉シャッターが、開放の際の後退方向端が上方に向けて付勢されいて、さらに同後退方向端にローラを設けるようにしたものでは、下端開口部下縁部分と開閉シャッターとの間の隙間を最小限に抑えて、籾殻の目詰まりを防止し、開閉シャッターの開閉動作を常に安定且つ確実なものとすることができ、また、閉鎖の際の前進方向端から開放の際の後退方向端に向かうにしたがって次第に高くなるよう所定勾配をもった傾斜面状に形成した開閉シャッターの場合には、開放の際、開放移動に伴って散布口下端開口部と開閉シャッター上面との間の隙間を拡大し、閉鎖の際には、籾殻を散布口側に押し戻すようにして目詰まりを防止し、開放不能や閉鎖不能となる事態を確実に回避できるという効果が期待できるものとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
骨格体は、籾殻を収容したコンテナー部を外側から支持することにより、コンテナー部を補強して所望する籾殻の積載量を確保できるものとすると共に、コンテナー部の軽量化を可能とするという機能を果たすものであって、トラクタやトレーラー等の走行車両に連結または搭載可能とする機構が組み込まれてなるものとしなければならず、適宜分解もしくは折り畳み可能な構造を採用することにより、保管や運搬の際には小型化して取り扱うことを可能にするものとなって利便性や経済性に有利になることから、構成部材は勿論のこと、各部の組み合せ構造等についても、そのための十分な配慮をすべきである。
【0015】
コンテナー部は、外側の複数適所を骨格体に保持されることにより、圃場に効率的に散布できる程度の量の籾殻を収容可能とし、その下端開口を底面フレームに接続してその散布口を通じて籾殻を散布可能とする機能を果たすものであり、秋から冬にかけた収穫後の田圃や畑等の比較的軟弱な土地を走行するトラクタやトレーラあるいはトラック等に連結あるいは積載可能になるようにすべきであり、できるだけ軽量な素材からなるものとすべきであり、しかも収納や運搬の際には小型化できるようなものを採用するのが望ましく、籾殻の積載に耐える十分な強度を有する筒型あるいは袋型のシート材、あるいは薄板材を折畳み可能に組み合わせた箱型容器等とすると極めて好都合のものとなる。
【0016】
底面フレームは、コンテナー部の底部に位置し、上記コンテナー部に収容した籾殻全量を受け止めると共に、開閉シャッターを付設した散布口を組み込むための骨格体の一部としての機能を果たすものであり、前記した骨格体の下部構造部分として当該骨格体に一体化した構造のものとして形成してもよいが、製造や搬送、保管、あるいは他構成材の取付けや修理、点検等の効率を考慮して、前記骨格体下部に着脱自在とする後述の実施例に取り上げてある構造に代表されるようなものとすべきである。
【0017】
開閉シャッターは、底面フレームに開口する散布口を開閉可能とし、しかも散布口の開放状態を無段階的もしくは段階的に調節可能として籾殻の放出量を自在に調整する機能を果たすものであり、後述する実施例において取り上げてある構造のものに代表されるように、骨格体または底面フレームの外側から、トラクタやトレーラあるいはトラック等を操縦する者が開閉操作可能になる構造のものとするのが望ましく、必要に応じて閉鎖状態を仮り固定できる安全装置を設けたものにする等、付随的に必要となる各種補助機構を組み込んでなるものとすることも当然可能である。
【0018】
また、この開閉シャッターは、略平板状であってその閉鎖の際の前進方向端が、水平方向にスライド可能、且つ開放の際の後退方向端を上方に向けて揺動自在とするよう支持され、該後退方向端を常時上方に向けて付勢する付勢手段を設けると共に、同後退方向端には、下端開口部から上端開口部に連続する漏斗状の下側壁面に沿って接触、転動可能なローラを設けてなる構造や、閉鎖の際の前進方向端から開放の際の後退方向端に向かうに従って次第に高くなるよう所定勾配に設定された傾斜状のシャッター面を有する構造とすることが可能である外、略水平面板状に形成され、その開放の際の後退方向端縁には、閉鎖状態において底面フレーム散布口下端開口部縁に当接可能な、弾性素材製の目詰まり防止片を、上方に向けて突出するよう形成した構造とすることもできる。
【0019】
散布口は、コンテナー部内に収容された籾殻を、放出量を調節可能な状態で散布可能とすると共に、閉鎖して放出を停止可能とする機能を果たすものであり、上端開口部から下端開口部に向かうに従って開口面積を縮小する漏斗状のものとし、さらに下端開口部には、外部かさ開閉操作可能な開閉シャッターを設けたものとしなければならず、底面フレームの適所に一個または複数個を形成したものとしなければならず、少なくともその上端開口部外周縁が、底面フレーム、およびその上のコンテナー部内周壁に対して滑らかに連続する形状とすると共に、上端開口部を複数隣接状とするものにあっては、相互に隣接するもの同士の上端開口部外周縁間が峰構造になるように隣接、連結されてなるものとし、籾殻が留まる平坦部や鈎状部等を排除したものとするのが望ましい。
【0020】
阻害部材は、散布口上に堆積状となった籾殻同士が噛合状となり、連結堆積構造をつくって排出不可能となってしまうことを阻止するものであり、散布口平断面略中央付近の籾殻同士の噛合を阻止して分断状、分離状とすることにより、連結堆積構造を一部形成不能としてしまう機能を果たすものであって、棒状、糸状、板状等とすることが可能であり、しかも屈曲された棒状や板状、傾斜された棒状や板状とすることもできる外、棒状の断面形も、円形、三角形、四角形、それ以上の多角形とすることが可能であり、また、直状細棒材(線材を含む)または直状三角断面棒材であり、直状三角断面棒材にあっては断面頂角部分が上位になる掛渡し状配置とし、その両端が、底面フレーム適所に取着または着脱自在に取着されてなるものとすることができる外、直状薄板材であって断面長辺方向を上下とする掛渡し状配置とし、その両端が、底面フレーム適所に取着または着脱自在に取着されてなるものとすることができる。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
【実施例1】
【0021】
図1の籾殻散布装置要部側面の断面図、図2の底面フレームの斜視図、および図3の籾殻を散布する籾殻散布装置要部側面の断面図に示される事例は、コンテナー部の底部に、開閉シャッターを有する散布口を形成した底面フレームを脱着自在に設け、散布口下端開口部の平断面略中央付近の上方となる位置に、直状細棒材からなる阻害部材を、横設配置してなる基本的構成からなるこの発明の籾殻散布装置における代表的な一実施例を示すものである。
【0022】
当該籾殻散布装置1は、図1および図2中に示されるように、矩形枠状に形成され、その前後に平断面略長方形状に開口する二つの散布口4,4が開口する底面フレーム3を有し、その周縁に沿って上下を開放する周壁状に配置された柵型骨格部21,21,......の各下端を、該底面フレーム3の四隅付近、および各辺中途部に形成された縦孔部に接続し、有底状の骨格体2を形成してなるものであり、底面フレーム3の適所には、トラクタやトレーラー、トラック等の後部に取り付け可能なフォークリフト型に形成されたリフト機構Lの図示しないフォーク部を挿し通す図示しない装着部が形成され、リフト機構Lに対峙する柵型骨格部21中途部もまた適宜構造によって連結、支持され、リフト機構Lによる昇降の際に転倒や転落を防止する構造となっている。
【0023】
底面フレーム3の上面には、柵型骨格部21,21,......に囲まれた空間内に収容され、上面を開口して上面を開閉可能な籾殻投入口を形成した筒型、あるいは下面を開口し上方側面に開閉可能な籾殻投入口を形成した略箱型の、籾殻が通過しない目の細かなネット製、もしくはビニルシート製のコンテナー部5が、その外周壁の要所要所を、柵型骨格部21,21,......の適所に縛り着け、底部開口を、底面フレーム3の上面周縁部に密閉状を確保するよう接合し、図示しない取付け枠で固定して周壁面を形成するよう張設されたものとなっており、コンテナー部5、柵型骨格部21,21,......および底面フレーム3は、夫々個別の部品に分解し、さらにコンテナー部5、柵型骨格部21,21,......は、折り畳んで運搬、収納することが可能な構造となっている。
【0024】
底面フレーム3の各散布口4,4は、夫々が上端開口部41から下端開口部42に向けてその平面開口の断面積を次第に縮小する漏斗状に形成されたものであり、各上端開口部41,41の周縁部は、底面フレーム3の周縁に接するか、もしくは隣接する散布口4,4上端開口部41,41同士の周縁に接するまで、同一の漏斗状傾斜面を形成するものに形成され、これによってコンテナー部5の底面開口が接続され、籾殻が収容される空間の下側に相当する底面フレーム3上面には、籾殻が滞りなく流れ落ちるのを妨げる平面形状部の一切を排除したものとしている。
【0025】
また、底面フレーム3の底部には、各散布口4,4下端開口部42,42の夫々を開閉可能とするスライド型の開閉シャッター43,43が設けられ、これら開閉シャッター43,43は、互いに一体の平板状に結合され、リフト機構Lに付属する開閉レバー44によって自在に無段階的なスライド操作が可能であり、散布口4,4の開閉および開度調節を行うことが可能であり、しかも開閉状態あるいは開度調節状態を一時的に固定する図示しない仮固定機構が設けられている。
【0026】
そして、各散布口4,4の上端開口部41,41縁部直下の、漏斗状断面に略直交する略中央には、四角断面且つ直状の鋼棒あるいは鋼管等からなる阻害部材6が、対角を鉛直方向に向けた状態に横設され、その両端部が各散布口4,4の内周壁面に溶接、あるいはボルト・ナット結合等によって一体とされ、図1中に示すように、側面視すると各阻害部材6、6が、底面フレーム3の縦断面形状の範囲内に収まるよう配置されたものとなっている。
【0027】
また阻害部材6,6は、図4の底面フレームの斜視図、および図5の籾殻を散布する籾殻散布装置要部側面の断面図に示されるように、円形断面形の棒体であって上方に向けて逆U字型あるいは横転コ字型に折曲された上、中央の直線状に突出する横設棒部分上に沿って三角断面形の籾受け板61,61を、その頂部が鉛直上方に向けられた状態で一体に結合されたものとし、その両端を各散布口4,4の対峙する内壁面間に、ボルト・ナット構造あるいは上方から差し込んで係合する工具が不要な取付け構造等により、脱着自在に取り付けたものとし、図5中に示されるように、側面視すると各阻害部材6、6の籾受け板61,61が、底面フレーム3の縦断面形状の上方に所定寸法分突出するよう配置されたものとすることが可能である。
【実施例2】
【0028】
図6の断面化した底面フレームの側面図に示される前後の開閉シャッター43,43は、夫々、各散布口4,4の下端開口部42,42を閉鎖可能な平板状に形成され、閉鎖の際の前進方向端が、水平方向にスライド可能であり、これとは反対側の開放の際の後退方向端を上方に向けて揺動自在とするよう支持され、後退方向端を常時上方に向けて付勢する図示しないコイルバネや板バネ等の付勢手段を設けたものであり、その後退方向端には、下端開口部42から上端開口部41に連続する漏斗状の下側壁面に接触する転動可能なローラ43a,43aを軸着してなるものとなっている。
【0029】
図7の断面化された底面フレームの側面図に示す事例は、開閉シャッター43,43の夫々の閉鎖面部分が、閉鎖の際の前進方向端からこれとは反対側の後開放の際の退方向端に向かうに従って次第に高くなるよう所定勾配をもった傾斜面状の平板形状をなし、その所定勾配を保ったまま水平方向にスライド可能な構造としたものである。
【0030】
さらに、図8の断面化された底面フレームの側面図に示した開閉シャッター43,43は、散布口4,4を夫々閉鎖可能な平板形状をなし、水平方向にスライド移動して散布口4,4を開閉可能とするものであり、開放の際の後退方向端には、散布口4の下端開口部42の縁部分との間に形成される隙間を、密閉状に閉鎖可能な形状、寸法に形成された、軟質合成樹脂製かあるいは軟質発泡樹脂製の目詰まり防止片43b,43bを上方に向けて突出するよう固着、一体化したものとなっている。
【0031】
(実施例発明の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の籾殻散布装置1は、図3中に示してあるとおり、骨格体2内に収容され、底面フレーム3上面周縁部に沿って底面開口部を隙間なく連結し、外周壁の複数箇所を柵型骨格部21,21,......の適所に縛り付けて張設されたビニールシート製コンテナー部5内に、脱穀作業によって排出された籾殻Cを供給した上、リフト機構Lを介して図示していないトラクタに搭載し、籾殻Cを散布するのに適した地上所定高さまで上昇させ、圃場を一定速度で走行しながら、開閉レバー44を回動操作して開閉シャッター43,43を最適な開度に調整すれば、散布口4,4を通じてコンテナー部5の下側に堆積していた籾殻Cから順次落下して行き、籾殻Cの排出によってその器形状や芒、小枝等の混入物等が互いに噛合状に組み合わさり、次第に発生、進展して行く弧状ブリッジ型の排出空洞部Sが、阻害部材6,6に達したところで、籾殻C同士や小枝等の混入物等の噛合状態が分断状となり、これ以上の上方への進展が阻害され、しかもその噛合状態の分断によって籾殻Cの落下が、連続的に継続されるものとなり、コンテナー部5内に収容された略全量を放出し終えるまで滞りなく均質に散布することが可能となる。
【0032】
阻害部材6,6は、四角形断面の対角を上下方向に向けて取り付けてあることから、上部に残ろうとする籾殻Cも全て滑落してしまい、また、散布口4,4上端開口部41,41の漏斗状に開口する開口縁部は、コンテナー部5の底面開口縁と一致し、また、散布口4,4の開口縁部同士の接合部でも、三角形状の頂部形状をなしており、籾殻Cの全てが、残らず落下することとなる。
【0033】
このようにして、散布を終了した籾殻散布装置1は、トラクタから地上に下ろされた後、コンテナー部5を取り外して折り畳んでしまうと共に、底面フレーム3から各柵型骨格部21,21,......を取り外して分解または折り畳むことにより、かなり小型化したものになるようにすることができる。また、阻害部材6,6は、底面フレーム3の上面から突出しないよう配置されているので、運搬や保管の際に邪魔にならない。
【0034】
さらに、阻害部材6,6を図4および図5のような構造とした場合にも、同様に籾殻Cの円滑な排出を促し、目詰まりの発生を防止することができる外、籾殻散布装置1を分解するときには、阻害部材6,6自体を底面フレーム3から夫々取外し、あるいは折り畳んで底面フレーム3の側断面形状内の散布口4,4中や、同底面フレーム3外周の収納空間等に仕舞込むか、あるいは柵型骨格部21,21,......と共に重ねて嵩張らないように取り扱うことが可能である。
【0035】
また、図6中に示した構造の開閉シャッター43,43を設けると、散布口4,4を閉鎖した場合に、各開閉シャッター43,43の開放の際の後退方向端が、上方に向けて付勢されて各ローラ43a,43aが、下端開口部42,42下縁部分に当接状となって、開閉シャッター43,43と下端開口部42,42下縁部分との間の隙間をなくし、籾殻の目詰まりを防止するものとなり、さらに、各開閉シャッター43,43を同図中に鎖線で示されるように水平方向に後退移動させて開放した場合には、開閉シャッター43,43の各後退方向端が、図示しない付勢手段によって上方に向けて付勢されているので、ローラ43a,43aが、下端開口部42から上端開口部41に連続する漏斗状の下側壁面との接触状態を維持して、散布口4,4の下端開口部42,42と、開閉シャッター43,43の上面との間に籾殻が入り込むこのを阻止し、目詰まりを解消して再度、散布口4,4を閉鎖する際にも、籾殻の目詰まりによって開閉シャッター43,43がスライド移動不能に陥ってしまうことを防止するものとなる。
【0036】
図7に示した開閉シャッター43,43のように、閉鎖の際の前進方向端から開放の際の後退方向端に向かうにしたがって次第に高くなるよう所定勾配をもった傾斜面状に形成すると、同図中実線で示すように散布口4,4を閉鎖した状態から、鎖線で示すように散布口4,4を開放する状態へと開閉シャッター43,43をスライド移動させたときに、散布口4下端開口部42と開閉シャッター43上面との間の隙間が、スライド移動に伴って次第に拡大するものとなり、同隙間に籾殻が目詰まりするのを阻止するものとなり、開閉シャッター43,43を実線で示すように再度閉鎖させるときには、スライド移動する開閉シャッター43の傾斜した上面が、散布口4下端開口部42と開閉シャッター43上面との間にある籾殻を、散布口4側に排出するように押し戻すので、閉鎖不能となってしまう事態を阻止できるものとなる。
【0037】
図8に示した開閉シャッター43,43は、同図中に実線で示すように散布口4,4を閉鎖したときには、散布口4下端開口部42の下端縁に、開閉シャッター43の目詰まり防止片43b上端が弾性的に当接して密閉状となし、籾殻が入り込む隙間をなくして、目詰まりを阻止するものとなり、開閉シャッター43,43を後退方向にスライド移動させて散布口4を開放させた場合には、上方に向けて突出形成された目詰まり防止片43bが、後退移動して散布口4下端開口部42の下端縁と開閉シャッター43の上面との間の隙間を拡大して、籾殻が目詰まりを起こしてしまうのを防止して確実な開放を可能とし、開閉シャッター43,43を前進移動させて再度閉鎖する場合には、前進移動して来る目詰まり防止片43bが、開閉シャッター43上面の籾殻を、下端開口部42の下端縁付近から、散布口4の中央側へ掻き出し状に移動、排出させるものとなり、目詰まりによる閉鎖不能となる現象の発生を未然に防ぎ、各目詰まり防止片43b,43b上端が、下端開口部42,42の下端縁に弾性的に当接し、各散布口4,4を完全に閉鎖するまで開閉シャッター43,43を円滑にスライド移動可能とするものとなる。
【0038】
(実施例発明の効果)
以上のとおり、この発明の籾殻散布装置によれば、籾摺によって発生した大量の籾殻を、直接的にコンテナー部中に収容してしまい、そのまま圃場まで運搬すると共に、圃場内を走行可能なトラクタやトレーラーあるいはトラック等に連結または搭載し、開閉シャッターを適宜操作することにより、調整された量の籾殻を散布口から均等に放出、散布することができるものであり、しかも漏斗状に形成された散布口の下端開口部よりも上方であって漏斗状断面形範囲内か、あるいは上端開口部直上の漏斗状断面形範囲外の適所に、散布口平断面略中央付近に同平断面を跨ぐ横架状配置とした阻害部材により、散布口から放出される直前の箇所で、器状の殻自体や芒あるいは混入した稲藁の小枝等が、互いに噛合状となって連結堆積構造を形成しようとするのを一部隔離、分断状にしてしまうことから、従前までのもののように籾殻同士が塊状とならず、連続的に崩落するものとなって円滑且つ滞りなく放出でき、放出の停止による散布作業の中断を解消して効率的で均質な圃場への籾殻散布を実現可能とすることができるという秀れた特徴が得られるものである。
【0039】
特に、実施例に説明した籾殻散布装置1は、上記した特徴に加え、骨格体2を柵型骨格部21,21,......や底面フレーム3の組合せによって形成し、その骨格体2内にネット製あるいはビニルシート製のコンテナー部5を張設してなる構造の比較的軽量なものとなることから、大量の籾側を搭載した状態であっても軟弱な田圃や畑等への進入にも都合が良く、また使用後には分解したコンテナー部5や柵型骨格部21,21,......を折り畳んで小型化し、運搬したり保管することができ、小人数による取扱いが可能となる上、図1および図2に示したように、阻害部材6,6を底面フレーム3側断面形状の範囲中に納まるように配置したものとしてあって、分解後の底面フレーム3の運搬や保管の際にも、阻害部材6,6が邪魔にならず、不用意な他物への接触による変形や破損を未然に防止することができ、また、図4中に示した底面フレーム3のように、上方に突出するよう設けられた阻害部材6,6を脱着可能な構造としてあり、分解の際には取り外して運搬、保管でき、運搬作業性や収納性を高めて効率的な利用を可能とするという効果を発揮するものとなる。
【0040】
また、この発明に包含される籾殻散布装置によれば、開閉シャッターの開放移動となる方向の端部を、閉鎖移動となる方向の端部よりも高所に形成されたものとしたことにより、散布口の閉鎖および開放の際に、下端開口部下縁と開閉シャッター上面との間に籾殻が目詰まりを起こしてしまうことを確実に防止可能とすることができ、散布途中にコンテナ部内に籾殻が残ったまま開閉シャッターを閉鎖する場合にも、確実に開閉シャッターを閉鎖できるようにして、開閉シャッターの閉鎖不良による一箇所への集中的な散布の発生や、その籾殻のスコップによる撒き散らし等の後始末作業を解消して、コンテナ部内の籾殻の全量を散布し終えるまで複数回に渡って開閉シャッターを開閉操作する場合であっても、開閉シャッターの開閉不良を発生することなく、最後まで圃場に対して均質に散布することができるようになるという秀れた効果が得られるものとなる。
【0041】
そして、実施例に説明した図6中の開閉シャッター43,43は、開放の際の後退方向端が上方に向けて付勢されたものとし、さらに同後退方向端にローラ43a,43aを設けたから、下端開口部42,42下縁部分と開閉シャッター43,43との間の隙間を最小限に抑えて、籾殻の目詰まりを防止し、開閉シャッター43,43の開閉動作を常に安定且つ確実なものとすることができ、また、図7の開閉シャッター43,43は、閉鎖の際の前進方向端から開放の際の後退方向端に向かうにしたがって次第に高くなるよう所定勾配をもった傾斜面状に形成してあって、開放の際には開放移動に伴い、散布口4下端開口部42と開閉シャッター43上面との間の隙間を拡大し、閉鎖の際には籾殻を、散布口4側に押し戻すようにして目詰まりを防止し、開放不能や閉鎖不能となる事態を確実に回避できるという効果が期待できる。
【0042】
また、図8に示した開閉シャッター43,43によるものでは、閉鎖移動方向端に上向き突設された目詰まり防止片43b,43bが、開閉シャッター43,43を閉鎖したときには、下端開口部42の下縁部分との間の隙間を密閉状に閉鎖し、開閉シャッター43,43を開放する際には、目詰まり防止片43b,43bが、底面フレーム3の下側にスライド移動して下端開口部42の下縁部分と開閉シャッター43上面との間の隙間を拡大し、籾殻の目詰まりを確実に防止し、常に開閉シャッター43,43を円滑に開閉操作できるという利点が得られる。
【0043】
叙述の如く、この発明の籾殻散布装置は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、従前からの籾殻散布システムに比較しも、部品点数を大幅に増大させることもなく比較的簡素な構造によって実現されており、製造も容易であることから、価格を高騰させることなく比較的廉価にて製造、販売することが可能になる上、籾摺作業から圃場への運搬、散布までの一連の作業を、従前までの技術では成し得ないほどに格段に効率化させることができるものとなり、人手不足や高齢化等の問題を抱える農家にとって農作業の効率を格段に高め、毎年大量に発生してその処理に苦慮してきた籾殻を、有効な有機物資材として圃場土壌養分の富化に役立て、しかも化学肥料の使用量を削減するか、極力無くすようにして経費の削減と優良米の生産とを達成可能にするものであり、圃場への籾殻散布に多大の関心を寄せる稲作農家は勿論のこと、農機具業界においても高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
図面は、この発明の籾殻散布装置の技術的思想を具現化した代表的な幾つかの実施例を示すものである。
【図1】籾殻散布装置の要部断面構造を示す側面図である。
【図2】底面フレームの構造を示す斜視図である。
【図3】籾殻の放出状態を断面化して示す籾殻散布装置の側面図である。
【図4】底面フレームの変形例を示す斜視図である。
【図5】籾殻の放出状態を断面化して示す変形例の籾殻散布装置の側面図である。
【図6】底面フレームを断面化して示す改良型開閉シャッターの側面図である。
【図7】他の改良型の開閉シャッター構造を示す側面図である。
【図8】さらに他の改良型開閉シャッターの構造を示す側面図である。
【図9】籾殻の散布作業を示す斜視図である。
【図10】放出が停止してしまった籾殻コンテナーの断面を示す側面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 籾殻散布装置
2 骨格体
21 同 柵型骨格部
3 底面フレーム
4 散布口
41 同 上端開口部
42 同 下端開口部
43 同 開閉シャッター
43a 同 ローラ
43b 同 目詰まり防止片
44 同 開閉レバー
5 コンテナー部
6 阻害部材
61 同 籾受け板
C 籾殻
S 排出空洞部
L リフト機構
T トラクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラクタやトレーラー等の走行車両に連結または搭載可能とする機構が組み込まれてなる骨格体と、該骨格体に支持され、所定量の籾殻が収容可能になるコンテナー部とを有し、その底部には、一体構造もしくは着脱自在構造にして設けられた底面フレームを有し、該底面フレームの適所には、上端開口部から下端開口部に向かうに従って開口面積を縮小する漏斗状であり、当該下端開口部には、外部からの操作によって水平方向に前進または後退させて閉鎖または開放可能にすると共に、開放移動となる方向の端部が、閉鎖移動となる方向の端部よりも高所に形成され、下端開口部との隙間を減少させるように規制した開閉シャッターを付設してなる散布口を設けてなるものとしたことを特徴とする籾殻散布装置。
【請求項2】
開閉シャッターは、略平板状であってその閉鎖の際の前進方向端が、水平方向にスライド可能、且つ開放の際の後退方向端を上方に向けて揺動自在とするよう支持され、該後退方向端を常時上方に向けて付勢する付勢手段を設けると共に、同後退方向端には、下端開口部から上端開口部に連続する漏斗状の下側壁面に沿って接触、転動可能なローラを設けてなるものとした、請求項1記載の籾殻散布装置。
【請求項3】
開閉シャッターが、閉鎖の際の前進方向端から開放の際の後退方向端に向かうに従って次第に高くなるよう所定勾配に設定された傾斜状のシャッター面を有するものとした、請求項1記載の籾殻散布装置。
【請求項4】
開閉シャッターが、略水平面板状に形成され、その開放の際の後退方向端縁には、閉鎖状態において底面フレーム散布口下端開口部縁に当接可能な弾性素材製の目詰まり防止片を、上方に向けて突出するよう形成してなるものとした、請求項1記載の籾殻散布装置。
【請求項5】
散布口は、少なくともその上端開口部外周縁が、底面フレーム、およびその上のコンテナー部内周壁に対して滑らかな連続構造に形成されると共に、上端開口部を複数隣接状とするものにあっては、相互に隣接するもの同士の上端開口部外周縁間が峰構造になるように隣接、連結されてなるものとした、請求項1ないし4何れか記載の籾殻散布装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−105050(P2007−105050A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−337289(P2006−337289)
【出願日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【分割の表示】特願2003−97078(P2003−97078)の分割
【原出願日】平成15年3月31日(2003.3.31)
【出願人】(393011474)
【Fターム(参考)】