説明

粉粒体の吸引取出装置および粉粒体の吸引取出方法

【課題】袋からその内部の残留粉粒体を飛散することなく、効率よく且つ確実に取り出す。
【解決手段】粉粒体の吸引取出装置は、袋10を載置する袋セット装置5と、袋セット装置に載置された袋上部の開口部が接続されるチャッキング装置3と、袋内に収容された粉粒体を吸引する吸引ノズル60と、吸引ノズルおよび袋のうち少なくとも一方を昇降させる昇降機構21と、吸引ノズルの先端部が、袋下部の隅部に位置するように、袋を傾斜させる袋傾斜ユニット2と、袋内部を外気と気密状にする密封手段7と、密封手段で密封された袋内にエアーを導入するエアー導入手段77とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙袋、ポリエチレン袋、内側の樹脂層と外側の紙層とを有する2層(複層)袋、その他の袋に収容された粉粒体を排出するために使用される粉粒体の吸引取出装置および粉粒体の吸引取出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、粉粒体を特定の場所から他の場所に輸送する場合、粉粒体の保管の簡易性等から、紙袋、ポリエチレン袋等の袋が使用されている。この袋は、可撓性を有する素材・生地により形成されたものである。
【0003】
このような袋から粉粒体を、他の容器等に排出する粉粒体の吸引取出装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。かかる粉粒体の吸引取出方法は、上方が開口された袋の中に吸引ノズルを下降させ、袋内の粉粒体を吸引ノズルで吸引し取り出すものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4504148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1に記載の粉粒体の吸引取出装置を利用して、袋から粉粒体を排出する場合に、吸引ノズルは、袋の中央部に挿入されるため、その袋底部の両側に存在する粉粒体を吸引することができない。その結果、袋下部の隅部に粉粒体が残存したり、また、袋内に粉粒体が付着したりするのが現状である。
【0006】
また、袋内下部を強烈なエアーブローを行うことにより、粉粒体を攪拌する場合もある。かかる場合には、粉粒体が粉塵となって巻き上がり、飛散する問題がある。
【0007】
本発明は、上述した従来の課題を解決するために提案されたものであって、袋に収容された粉粒体を、飛散することなく、効率よく且つ確実に排出することができる粉粒体の吸引取出装置および粉粒体の吸引取出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、袋に収容された粉粒体を吸引して取り出すための粉粒体の吸引取出装置であって、前記袋を載置する袋セット装置と、前記袋セット装置に載置された袋上部の開口部が接続されるチャッキング装置と、前記袋内に収容された粉粒体を吸引する吸引ノズルと、前記吸引ノズルおよび前記袋のうち少なくとも一方を昇降させる昇降機構と、前記吸引ノズルの先端部が、前記袋下部の隅部に位置するように、袋を傾斜させる袋傾斜ユニットと、前記袋内部を外気と気密状にする密封手段と、前記密封手段で密封された袋内にエアーを導入するエアー導入手段とを備えたことにある。
【0009】
前記本発明は、前記袋セット装置に載置された袋上部の開口部が、チャッキング装置により接続され、しかも、袋にはエアーが導入されるため、袋は膨らんだ状態を維持する。このように、袋が膨らんだ状態において、吸引ノズルにより、袋内に収容された粉粒体を吸引するため、仮に、袋が紙袋、ポリエチレン袋(合成樹脂フィルム)のように可撓性を有する袋であっても、袋が収縮して吸引ノズルの吸引口部に不用意に吸着されるのを防止できる。この結果、吸引ノズルによる粉粒体の安定した吸引が維持される。
【0010】
また、吸引ノズルが袋底面に達すると、袋傾斜ユニットが袋を傾斜させ、吸引ノズルの先端部は、袋底部の一方の隅部に位置する。この結果、袋の隅部に粉粒体が残存したり、付着したりしている場合であっても、その粉粒体を確実に吸引して取り出すことが可能である。
【0011】
粉粒体の吸引取出装置において、前記チャッキング装置には、洗浄用エアーを吸引ノズルに噴出する洗浄手段が設けられたことにある。かかる場合には、吸引ノズルの周囲に粉粒体が付着していた場合であっても、その粉粒体を落下させて除去することができる。
【0012】
前記粉粒体の吸引取出装置において、前記袋セット装置にセットされた袋を振動させる振動手段が設けられたことにある。かかる場合には、振動手段の振動により、硬くなっていた粉粒体を解すことができる。
【0013】
本発明は、袋に収容された粉粒体を吸引して取り出す粉粒体の吸引取出方法であって、前記袋を袋セット装置に載置し、前記袋セット装置に載置された袋上部の開口部を、チャッキング装置で接続するとともに、当該袋内部を密封手段により外気と気密状態に維持し、前記密封手段で密封された袋内にエアーを導入して袋を膨らませるとともに、前記吸引ノズルおよび前記袋のうち少なくとも一方を昇降させながら、前記袋内に収容された粉粒体を吸引ノズルで吸引し、前記吸引ノズルの先端部が、前記袋下部の隅部に位置するように、袋を傾斜させ、前記吸引ノズルで前記袋下部の隅部の粉粒体を吸引することにある。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、袋にエアーが導入して袋を膨らませた状態で、粉粒体を吸引し、しかも、袋下部の隅部にある粉粒体は、袋を傾斜させて吸引ノズルの先端部を位置(移動)させて、この隅部の粉粒体を吸引できる。この結果、袋に収容された粉粒体が飛散することなく、衛生的で作業環境が改善され、しかも、粉粒体を効率よく且つ確実に排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係る粉粒体の吸引取出装置の一部断面を含む側面図である。
【図2】同粉粒体の吸引取出装置の吸引ノズルを下降させた状態を示す一部断面を含む側面図である。
【図3】同粉粒体の吸引取出装置の吸引ノズルを上昇させた状態の概略を示す断面正面図である。
【図4】同粉粒体の吸引取出装置の吸引ノズルを下降させた状態の概略を示す断面正面図である。
【図5】同粉粒体の吸引取出装置の袋を傾斜させた状態の概略を示す断面正面図である。
【図6】同粉粒体の吸引取出装置の平面図である。
【図7】袋セット装置の正面図である。
【図8】袋セット装置の平面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図8は、本発明に係る粉粒体の吸引取出装置の一実施形態を示す。
【0017】
粉粒体の吸引取出装置1は、図1、図2および図6に示すように、袋傾斜ユニット2と、チャッキング装置3と、袋セット装置5と、吸引装置6とを備えている。
【0018】
袋傾斜ユニット2は、架台としての支柱20と、この支柱20に内蔵された昇降機構21と、支柱20を前後方向に貫通する回転軸22と、この回転軸22の前部に取り付けられた取付フレーム25と、回転軸22の後部に連結され、且つ回転軸22を所定角度正回転または逆回転させる減速機付モータ26とからなる。
【0019】
昇降機構21は、例えば、支柱20の上部に設けられたモータ27により回転する上下方向のボールネジ28と、支柱20の前面に設けられ且つボールネジ28に螺合されたナット29により昇降するスライド23とから構成されている。
【0020】
チャッキング装置3は、前記取付フレーム25の上部に固定されている筒状のチャッキング本体部30と、このチャッキング本体部30の筒部30aに下方から被せられた袋10の開口部10aを挟持して固定するクランプ部31と、このクランプ部31をチャッキング本体部30に対して昇降させる昇降スライド機構32とを備えている。クランプ部31は、図3および図4に示すように、内周側が開口する断面コの字状の環状本体34に、環状のチューブ35が収容されて構成されたものである。
【0021】
袋セット装置5は、前記取付フレーム25に昇降自在に取り付けられたセットベース50と、このセットベース50を昇降移動させる袋昇降用シリンダ51と、セットベース50に前後方向に移動自在に支持された袋セット台52と、この袋セット台52を前後に移動させる袋セット台移動用シリンダ53とを備えている。
【0022】
袋セット台52は、図3および図7に示すように、振動手段としてのバイブレータ56により振動する底板57と、この底板57の両側に設けられた板材からなる押圧手段55、55とを備えている。押圧手段55は、それぞれの互いに対向する基部が、支持軸55aを中心にして上下方向に回動自在に支持されている。押圧手段55は、底板57と水平な位置(水平位置)と、所定角度まで傾斜する位置(傾斜位置)との間において、袋中寄用シリンダ54により揺動するようになっている。
【0023】
袋セット台52には、袋叩用シリンダ58が設けられ、この袋叩用シリンダ58のロッドの先端には、袋セット台52に載置された袋10を背面側から間欠的に押圧することにより衝撃を付与する押圧パッド59が設けられている。
【0024】
吸引装置6は、前記スライド23から前方に突設されたアーム63の先端部に設けられたステー64に挿通固定された吸引ノズル60を備えている。吸引ノズル60は、中央吸引管61と外側管62との間に二次エアー供給通路が形成された内外二重構造を有する上下方向のノズルからなる。
【0025】
中央吸引管61は、下端が開口されているとともに、上端が空気輸送ライン65を介して図示省略の吸引装置側に接続されている。外側管62は、下端が開口されているとともに、上端が図示省略の二次エアー供給装置に接続されている。
【0026】
チャッキング本体部30とステー64との間には、吸引ノズル60が挿入される密封手段7が設けられている。この密封手段7は、ゴム製の弾性を有する筒状の蛇腹体70と、蛇腹体70の一端部(下端部)70aに取付リング74を介して一体的に接続された可撓性を有するゴム製のフレキシブルジョイント73とから構成されている。そして、このフレキシブルジョイント73がチャッキング本体部30の上面に気密状に固定されている。また、蛇腹体7の他端部(上端部)70bは、ステー64の下面に気密状に固定されている。
【0027】
チャッキング本体部30には、図3に示すように、膨張用エアー(エアー)を袋10内に導入するエアー導入手段としてのエアー導入管77が接続されている。このエアー導入管77はエアー供給手段としてのブロアー76に接続されている。
【0028】
また、チャッキング本体部30には、洗浄エアーを吸引ノズル60外周面に噴出する洗浄手段としての洗浄用ノズル78が接続されている。この洗浄用ノズル78は、チャッキング装置3付近に固定された固定ノズルで、エアー供給手段としてのブロアー79に接続されている。なお、ブロアー79は、前記ブロアー76と同一のものであってもよい。この洗浄用ノズル78は、単数本であっても洗浄用ノズル78の周囲に配置した複数本であってもよく、その位置やチャッキング装置3内に望む長さも特に限定されるものではない。
【0029】
本実施形態にかかる粉粒体の吸引取出装置1は、以上の構成からなり、次に、かかる粉粒体の吸引取出装置1を使用して、袋10から粉粒体を取り出す方法について説明する。
【0030】
先ず、粉粒体が収容されている袋10を、袋セット装置5にセットする。すなわち、袋セット台移動用シリンダ53を作動させて、図1に仮想線で示すように袋セット台52を前方に移動させる。そして、前方位置に移動した袋セット台52に、袋10を載置する。このとき、袋セット台52は、下降位置で且つ前方位置にあるとともに、押圧手段55が底板57と同じ高さで水平位置にあるため、作業者は袋10を底板57および押圧手段55に容易に載置することができる。
【0031】
次に、前記袋セット台移動用シリンダ53により、袋セット台52を元の位置に後退させる。なお、袋10は、袋セット台52にセットする以前に予め開封しておいても、あるいは、袋セット台52にセットした後に開封してもよい。
【0032】
さらに、袋昇降用シリンダ51を作動させ、セットベース50とともに袋10を取出位置まで上昇させる。袋10が取出位置まで上昇すると、袋10の開口部10aを、チャッキング装置3のチャッキング本体部30の筒部30aに、下方から被せる。このとき、図1に仮想線で示すように、クランプ部31が下降した待機位置にある。
【0033】
次に、待機位置にあるクランプ部31を上昇させた後に、チューブ35に、図示省略のコンプレッサ等からエアーを供給する。チューブ35はその内径方向に膨張するため、袋10上部の開口部10aをチャッキング本体部30の筒部30a外周面に押圧し、チューブ35は開口部10aをチャッキング本体部30とで気密状に挟持する(図3参照)。これにより、袋10のチャッキングが終了し、袋10内部とチャッキング本体部30とが密着状態で接続される。また、チャッキング本体部30と密封手段7とは気密状に接続されているため、袋10内部は外気と遮断された密封状態となる。
【0034】
次に、ブロアー76がエアー導入管77を通して袋10内にエアーを導入する。このエアーにより、袋10内が膨らんだ状態を維持する。また、昇降機構21が作動して吸引ノズル60が下降し、その下端部が袋10の開口部10a内に挿入される。このとき、空気搬送ライン65を通して中央吸引管61が吸引されるとともに、二次エアーが吸引ノズル60(中央吸引管61の周囲)に導入される。
【0035】
吸引ノズル60が徐々に下降すると、袋10内の粉粒体は、袋10内に導入された二次エアーと共に中央吸引管61から吸引される。そして、吸引ノズル60に関連して設けられた空気搬送ライン65を介して、粉粒体をエアー輸送する。
【0036】
吸引ノズル60の下降は、その下端部の吸引口部が袋10の底面に達する(底面に当接または接近する)まで継続される。吸引ノズル60で粉粒体を吸引している際に、袋叩用シリンダ58を作動させて、押圧パッド59を出退させるため、この押圧パッド59が袋10を叩くこととなる。この押圧パッド59の打撃効果により、硬くなっていた粉粒体を解すことができる。
【0037】
また、粉粒体の残量が少なくなり所定量となると、バイブレータ56が適宜作動して底板57を振動させる。この底板57の振動により、硬くなっていた粉粒体を解すことができる。しかも、粉粒体の残量が少なくなり所定量となると、押圧手段55が上方に揺動する。この結果、押圧手段55は、袋10底部の両隅部を中央側に寄せるべく、持ち上げるため、袋10の粉粒体を、流動化させて袋10の中央部に集め、吸引ノズル60で効率良く吸引することができる。
【0038】
なお、前記押圧パッド59による打撃動作、バイブレータ56による振動動作および押圧手段55による粉粒体の袋中寄動作は、全て実行させるのが効果的であるが、何れかを選択することも可能である。
【0039】
吸引ノズル60が袋10底面まで下降すると、減速機付モータ26が作動し回転軸22を所定角度だけ回転させる(図5参照)。この回転軸22の回転により、取付フレーム25とともに袋10が所定角度回転して傾斜するため、吸引ノズル60の先端部は、袋10底部の一方の隅部10bに位置する。この結果、仮に一方の隅部10bに粉粒体が残存したり、付着したりしている場合であっても、その粉粒体を確実に吸引して取り出すことが可能である。
【0040】
袋10は、図5に仮想線で示すように、前記と反対方向に回転される。この場合には、袋10底部の他方の隅部10cに残存する粉粒体を吸引することができる。この袋10の傾斜(回動)は1回または複数回行うことができる。
【0041】
吸引ノズル60は、最下降位置まで下降して袋10内の粉粒体を吸引した後に、吸引ノズル60は上昇して元の位置に戻される。なお、吸引ノズル60の最下降位置の検出に際しては、粉粒体を吸引しなくなれば、吸引ノズル60の負荷が減少するため、吸引ノズル60が粉粒体を吸引する負荷を図示省略の圧力センサで検出し、その吸引ノズル60の吸引負荷が所定値まで減少した際に、吸引ノズル60は、最下降位置まで下降したと判断することができる。
【0042】
また、袋10の上下方向の長さに応じて吸引ノズル60の下降ストローク(下降時間)を設定しておいて、吸引ノズル60が下降して所定時間経過後に、吸引ノズル60を上昇させることも可能である。あるいは、吸引ノズル60の吸引負荷と吸引ノズル60の下降時間との両方に基づいて吸引ノズル60の下降位置を検出することも可能である。
【0043】
また、袋10を傾斜させる際に、袋10底部の隅部10b、10cに、吸引ノズル60の先端部が正確に位置(合致)するように、吸引ノズル60を若干昇降移動させて微調整を行うことも可能である。
【0044】
吸引ノズル60が粉粒体を吸引している際(チャッキング装置3が袋10をチャッキングしている間)に、エアーを袋10内に導入するため、これにより、袋10が膨らんで収縮が防止される。その結果、仮に、袋10が合成樹脂フィルムであっても、合成樹脂フィルムが収縮して吸引ノズル60の吸引口部に吸着されるのを防止でき、吸引ノズル60による粉粒体の安定した吸引が維持される。
【0045】
また、袋10内部は外気と遮断された密封状態となっているため、粉粒体の吸引時に粉粒体が、外部に飛散することもなく、衛生的で作業環境が改善される。
【0046】
前記一連の粉粒体の吸引工程が終了して吸引ノズル60が上昇する。この吸引ノズル60が上昇する際に、洗浄用ノズル78から吸引ノズル60に向けて洗浄用のエアーを噴出する。このため、仮に、洗浄用ノズル78の周囲に粉粒体が付着していた場合であっても、その粉粒体を落下させて除去することができる。そして、吸引ノズル60を再び下降させて、その落下した粉粒体を吸引ノズル60で吸引する。これにより、吸引ノズル60全体(粉粒体に曝される部分)にわたってクリーニングを行うことができるとともに、粉粒体をより確実に吸引して袋10から取り出すことができる。
【0047】
この吸引ノズル60のクリーニングは、吸引ノズル60の上昇開始から終了までの間で行うのが好ましいが、任意の上昇位置で吸引ノズル60のクリーニングを開始することも可能である。
【0048】
以上のような一連の粉粒体の吸引取出し工程は、図6に示す制御盤81に設けた制御装置82により制御することが可能である。また、各工程を作業者が制御盤81に設けた操作ボタンを操作して手動で行うことも可能である。
【0049】
本発明は、前記実施の形態に限定されるものではない。例えば、前記実施の形態は、袋10に対して吸引ノズル60を昇降させる場合について例示したが、吸引ノズル60を固定しておいて、袋10側を昇降させても、あるいは、吸引ノズル60と袋10との両者を、昇降させるようにしてもよい。
【0050】
また、図8に仮想線で示すように、底板57の前後縁に、保持板80、81を設けて、両方の保持板80、81で袋10の下部を保持するようにしてもよい。
【0051】
また、前記袋の種類も特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0052】
1 粉粒体の吸引取出装置
2 袋傾斜ユニット
3 チャッキング装置
5 袋セット装置
6 吸引装置
7 密封手段
21 昇降機構
22 回転軸
26 駆動モータ
56 バイブレータ(振動手段)
60 吸引ノズル
61 中央吸引管
62 外側管
77 エアー導入手段(エアー導入管)
78 洗浄用ノズル(洗浄手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋に収容された粉粒体を吸引して取り出すための粉粒体の吸引取出装置であって、
前記袋を載置する袋セット装置と、
前記袋セット装置に載置された袋上部の開口部が接続されるチャッキング装置と、
前記袋内に収容された粉粒体を吸引する吸引ノズルと、
前記吸引ノズルおよび前記袋のうち少なくとも一方を昇降させる昇降機構と、
前記吸引ノズルの先端部が、前記袋下部の隅部に位置するように、袋を傾斜させる袋傾斜ユニットと、
前記袋内部を外気と気密状にする密封手段と、
前記密封手段で密封された袋内にエアーを導入するエアー導入手段とを備えたことを特徴とする粉粒体の吸引取出装置。
【請求項2】
前記請求項1に記載の粉粒体の吸引取出装置において、
前記チャッキング装置には、洗浄用エアーを吸引ノズルに噴出する洗浄手段が設けられたことを特徴とする粉粒体の吸引取出装置。
【請求項3】
前記請求項1または2に記載の粉粒体の吸引取出装置において、
前記袋セット装置にセットされた袋を振動させる振動手段が設けられたことを特徴とする粉粒体の吸引取出装置。
【請求項4】
前記請求項1〜3の何れか一つに記載の粉粒体の吸引取出装置により、袋に収容された粉粒体を吸引して取り出す粉粒体の吸引取出方法であって、
前記袋を袋セット装置に載置し、
前記袋セット装置に載置された袋上部の開口部を、チャッキング装置で接続するとともに、当該袋内部を密封手段により外気と気密状態に維持し、
前記密封手段で密封された袋内にエアーを導入して袋を膨らませるとともに、前記吸引ノズルおよび前記袋のうち少なくとも一方を昇降させながら、前記袋内に収容された粉粒体を吸引ノズルで吸引し、
前記吸引ノズルの先端部が、前記袋下部の隅部に位置するように、袋を傾斜させ、前記吸引ノズルで前記袋下部の隅部の粉粒体を吸引することを特徴とする粉粒体の吸引取出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−180108(P2012−180108A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44219(P2011−44219)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(393020281)東洋ハイテック株式会社 (8)
【Fターム(参考)】