説明

粘着テープロールおよびその製造方法

【課題】ゴミの捕捉性を落とすことなく、粘着剤の使用量を減らして低コストで生産可能な粘着テープロールを提供する。
【解決手段】テープ基材21の一方の面のほぼ全面にわたって形成された粘着剤層4の一部にテープ基材21の地肌が露出する未粘着部42を粘着剤層4内に残されるように設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,粘着面が表側を向くように巻回された清掃用の粘着テープロールに関し、さらに詳しく言えば、粘着剤の使用量を減らして低コストで生産可能な粘着テープロールに関する。
【背景技術】
【0002】
清掃用の粘着テープロールは、シート状の基材の一方の面に粘着剤層が形成された粘着面を表側を向くようにロール状に巻回したものからなり、カーペットなどの被清掃面上で粘着テープロールを転がすことによって、被清掃面上のゴミを粘着面で補足するようにしている。
【0003】
今までの粘着テープロールの多くは、基材のほぼ全面にわたって均一な厚さで粘着剤が塗布された、いわゆるベタ塗りされたタイプの粘着テープロールである。ベタ塗りタイプの粘着テープロールは、床面との接触面積が広いため、全面でゴミを捕捉できるという利点がある。
【0004】
その反面、全面に粘着剤層が均一に形成されているため、テープをロール状に巻回したときに、テープが硬く、床面にある微細な凹凸に柔軟に追従することができず、小さな石などが付着すると、その周囲の部分の粘着面が浮いてしまって、ゴミの捕捉力が低下してしまう問題があった。
【0005】
そこで、ベタ塗りタイプの粘着テープロールの欠点を解消したスジ塗りタイプの粘着テープロールが新たに開発された。すなわち、例えば特許文献1に示すように、スジ塗りタイプの粘着テープロールは、粘着剤層と未粘着剤層とを基材の巻回方向に沿って交互にスジ状に配置したものからなる。
【0006】
これによれば、粘着剤層がスジ状に形成されていることにより、粘着剤層のない部分が空隙となって、クッション性を生み出すため、床面の微少な凹凸に柔軟に追従し、床面のゴミを大小関係なく捕らえることができる。
【0007】
【特許文献1】実開昭59−157672号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、この種の粘着テープロールには、以下のような課題が残されている。すなわち、昨今の急速な原油価格の高騰によって基材用のパルプや粘着剤原料など粘着テープロールを生産するための材料コストが上昇している。
【0009】
したがって、基材の全面に粘着剤層を形成するベタ塗りタイプの粘着テープロールは、粘着剤の塗布面積が大きいため、材料コストが高い。他方において、スジ塗りタイプは、未粘着部があるため、塗布量は少ないように思われがちだが、未粘着部の形成に伴う捕捉性の低下を補うため、ベタ塗りよりも粘着剤層が厚塗りに形成されており、材料コストは、ベタ塗りとさほど変わりない。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するため、ゴミの捕捉性を落とすことなく、粘着剤の使用量を減らして低コストで生産可能な粘着テープロールを提供することにある。
【0011】
上述した目的を達成するため、本発明は以下に示すいくつかの特徴を備えている。請求項1に記載の発明は、基材の一方の面に粘着剤層が形成された粘着テープを、粘着面が外側を向くようにしてロール状に巻回される粘着テープロールにおいて、上記粘着剤層は、単一の粘着剤からなる単層構造であって、上記基材の地肌が露出する未粘着部を含んで上記基材の一方の面のほぼ全面にわたって設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記未粘着部は、点状に形成されており、所定の配置パターンで多数点在していることを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1において、上記未粘着部は、所定の方向に沿って連続する線状に形成されていることを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1において、上記未粘着部は、所定の絵柄や文字からなる表示要素であることを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載の発明は、上記粘着テープには、上記粘着テープを切断するための切れ目がほぼ1周長毎に設けられており、上記切れ目に沿って上記粘着テープを切断した際に、上記粘着テープの先端に形成される上記未粘着部と、上記粘着テープの先端の下に重なり合う次層の上記粘着テープに形成される未粘着部とが重なり合わないように設定されていることを特徴としている。
【0016】
本発明には、この粘着テープロールの製造方法も含まれる。すなわち、請求項6に記載の発明は、基材の一方の面に粘着剤層が形成された粘着テープを、粘着面が外側を向くようにしてロール状に巻回される粘着テープロールの製造方法において、上記粘着剤層は、単一の粘着剤からなる単層構造であって、上記基材の一方の面のほぼ全面にわたって形成されており、上記粘着剤層の一部に上記基材の地肌が露出する未粘着部が残されるように上記粘着剤を上記基材に塗工することを特徴としている。
【0017】
請求項7に記載の発明は、上記請求項6において、上記未粘着部は、ローラ表面に所定のプリント模様が形成されるグラビアロールからなる1つの塗工ローラによって粘着剤層と未粘着部とが同時に形成されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、粘着剤層の一部に基材の地肌が露出する未粘着部を含む用に基材の一方の面に全面にわたって設けたことにより、粘着剤層の捕捉性能を落とさずに、粘着剤の使用量を減らすことができ、低コストで生産することができる。
【0019】
請求項2および3に記載の発明によれば、未粘着部を点状に形成して、所定の配置パターンで多数点在させるか、未粘着部を所定の方向に沿って連続する線状に形成することにより、粘着剤の使用量を減らしつつも、床面上のゴミを確実に補足することができる。
【0020】
請求項4に記載の発明によれば、未粘着部は、所定の絵柄や文字からなる表示要素であることにより、未粘着部を利用して、ユーザに使用方法や注意などを併せて知らせることができ、印刷コストなどを省くことができる。
【0021】
請求項5に記載の発明によれば、粘着テープのほぼ1周長毎に設けられた切れ目に沿って粘着テープを切断した際に、粘着テープの先端に形成される未粘着部と、粘着テープの先端の下に重なり合う次層の粘着テープに形成される未粘着部とが重なり合わないように設定されていることにより、テープ端部の位置を把握しやすくなり、捲り易くなる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、粘着剤層の一部に基材の地肌が露出する未粘着部が残されるように粘着剤を基材に塗工することにより、粘着剤の使用量を減らしてより安価に製造できる。
【0023】
請求項7に記載の発明によれば、未粘着部は、ローラ表面に所定のプリント模様が形成されるグラビアロールからなる1つの塗工ローラによって粘着剤層と未粘着部とが同時に形成されることにより、1工程で未粘着部を備えた粘着剤層を形成でき、より製造コストを抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこの限りではない。図1は、本発明の第1実施形態に係る粘着テープロールの斜視図であり、図2は、第1実施形態の粘着テープロールの部分平面図である、図3は、図2に示されるA−A線断面図および部分拡大図である。図4は、粘着テープロールの未粘着部の配置パターンを変えた変形例を示す平面図であり、図5は、第2実施形態に係る粘着テープロールの正面図である。図6は、回転抵抗値と粘着剤層厚さの関係を表すグラフであり、図7(a),(b)は、本発明の粘着テープロールの製造装置の模式図と変形例であり、図8(a)〜(c)は、粘着テープロールの塗工手順を説明する説明図である。
【0025】
図1〜図3に示すように、この粘着テープロール1は、テープ基材21の一方の面にゴミ取り面22が形成された粘着テープ2を有し、そのゴミ取り面22が表側(図1では上面側)を向くように巻芯3に沿ってロール状に巻回したものからなる。
【0026】
この例において、巻芯3はボール紙などの紙製巻芯が用いられているが、これ以外に合成樹脂製の巻芯を用いてもよい。さらには、巻芯3を用いずに巻回する、いわゆるコアレス構造であってもよく、本発明において巻芯3の構成は任意である。
【0027】
粘着テープ2のゴミ取り面22を挟んで幅方向の両端には、未粘着部としてのドライエッジ部24,24が設けられているが、本発明において、ドライエッジ部24,24は任意的な構成要素である。
【0028】
テープ基材21は、例えば紙製で裏面(図3では下面)には、テープ基材21の補強および剥離用としてのラミネートフィルム23が設けられている。この例において、ラミネートフィルム23は、ポリエチレン製でテープ基材21の裏面に一体的に貼り合わせられている。テープ基材21の材質は、仕様に応じて任意に選択されて良い。
【0029】
本発明において、ラミネートフィルム23は任意的な構成要素であり、テープ基材21を紙に代えて、樹脂フィルムなどを用いることにより不要とすることができる。また、粘着剤の組成をコントロールすることによっても、ラミネートフィルム23を省くことができる。
【0030】
ゴミ取り面22は、基材21に沿って形成された粘着剤層4によって構築されている。粘着剤層4は、例えばSIS(スチレン−イソプレン−スチレン)系などの粘着剤をテープ基材21の表面に沿って一様に塗布してなる単一層である。
【0031】
粘着剤層4は、テープ基材21に沿って所定厚さに均一に塗布されたベース層41を備えている。この第1実施形態において、ベース層41の厚さt1は15μmである。ベース層41の一部には、未粘着部42が一体的に形成されている。
【0032】
未粘着部42は、粘着テープ2の幅方向(図2では左右方向)に沿って所定間隔で多数形成された点状(ドット状)であり、底部が基材21の地肌が露出するように形成されている。この実施形態では、直径φ1:3mmの円柱状に形成されている。
【0033】
図2に示すように、この例において、未粘着部42は、幅方向(図2では左右方向)と巻回方向(図2では上下方向)に沿って、それぞれ一定の間隔で格子状に規則的に配置されているが、図4に示すように、千鳥状に配置されてもよい。
【0034】
粘着テープ2には、所定の間隔で切断用の切れ目5が設けられている。この例において、切れ目5は、周長にして360°未満となる間隔で粘着テープ2の巻回方向に対して直行する方向に形成されたミシン目からなるが、本発明において切れ目5の具体的な構成は任意であって良い。
【0035】
図5を参照して、本発明の第2実施形態に係る粘着テープロールについて説明するが、この第2実施形態の粘着テープロール1aの基本的な構成は、上述した第1実施形態と同じであるため、同一もしくは同一と見なされる箇所には同じ参照符号を付す。
【0036】
この粘着テープロール1aは、粘着テープ2の繰り出し方向に沿って所定の角度θで傾斜された点線状の第1未粘着部43と、第1未粘着部43に沿って平行に配置された線状の第2未粘着部44とが粘着剤層4内に残されるように設けられている。
【0037】
第1未粘着部43は、点状の未粘着部を斜め方向に沿って一定の間隔dで多数配置した点線状に形成されており、この例において、第1未粘着部43は、直径2.0mmの点状の未粘着部が、間隔dが2.0mmで一列となるように配置されている。
【0038】
第2未粘着部44は、幅1.5mmの線状に形成されており、この例において、角度θが30°となるように設けられている。第2未粘着部44の幅および角度θは、仕様に応じて任意に変更できる。
【0039】
第1未粘着部43および第2未粘着部44は、粘着テープ2の幅方向(図5では左右方向)に沿って間隔Pをもって繰り返し配置されている。この例において、間隔Pは、65mmであるが、その配置間隔Pは仕様に応じて任意に設定されて良い。
【0040】
第1未粘着部43と第2未粘着部44は、切れ目5に沿って粘着テープ2を切断した際に、粘着テープの先端に形成される各未粘着部43,44と、粘着テープの先端の下に重なり合う次層の粘着テープ2に形成される未粘着部43,44とが重なり合わないように設定されている。
【0041】
これによれば、粘着テープ2の端部と次層の粘着テープ2との重なり部分での各未粘着部43,44が重なり合わないため、使用済みの再外層の粘着テープ2の端部を簡単に判別できるため、テープ端部を捲り易くなる。
【0042】
また、図5を参照して、第1未粘着部43が角度θで傾斜させた場合、「a」を起点とした第1未粘着部43は、テープ周長L分先では「b」に移動する。すなわち、このb点における粘着テープ2の幅方向の距離をXとすると、X=tanθ×Lで表される。
【0043】
一方、第1未粘着部43と第2未粘着部44の繰り出し方向の間隔Pを決めるとき、P=Xであるとロール状にした場合、a’点とb点とが重なり合い、めくり口が判別しにくくなるため、P≠Xとなるようにすることが好ましい。
【0044】
さらに、粘着テープロールの最大外径時のテープ長さと、最小外径時のテープ長さは異なるため、この点をさらに考慮してa’点とb点とが重なり合わないようにすることが好ましい。
【0045】
その具体例の一例を示すと、使用開始時(最大外径時)の粘着テープの1周長長さLmaxは、外径60mmの場合、Lmax=60×3.14=188mmであり、終了時(最小外径時)の粘着テープの1周長長さLminは、巻芯外径40の場合、Lmin=40×3.14=126mmとなる。
【0046】
この条件で角度θ=30°で未粘着部を形成した場合、Xmax=tan30°×188=109mmとなり、Xmin=tan30°×126=73mmとなる。したがって、Pは73mmと109mmと、その約数と倍数以外を設定するようにすればよい。
【0047】
なお、角度θは仕様に応じて任意の角度に設定でき、上記のように角度に応じたX値を見て、妥当なP値を決定すればよい。ただし、P値が小さすぎると、未粘着部の斜線本数および間隔が狭くなりすぎてしまい、a’点とb点が重なりやすくなり好ましくない。逆にP値が大きすぎた場合、未粘着部の斜線本数が少なくなり、めくり口の判別がしにくくなるため好ましくない。したがって、未粘着部の基端a,a’,a”がテープ幅Wに対して2,3箇所となるようにP値を設定することが好ましい。
【0048】
粘着テープロール1aの粘着剤層4にはさらに、粘着テープロール1の回転方向を示す矢印マーク45と、商品名や社名などのロゴマーク46が未粘着部として設けられている。この例において矢印マーク45とロゴマーク46は、第1未粘着部43および第2未粘着部44の繰り返しパターンの間に所定の間隔をもって繰り返すように配置されている。
【0049】
この例において、粘着剤層4には、矢印マーク45とロゴマーク46が未粘着部として設けられているが、これ以外に例えば切れ目の位置を表した表示部や、残り長さや巻数などの数字などの各種表示要素を未粘着部としてもよい。
【実施例】
【0050】
以下に、粘着テープの粘着剤層4の厚さと面積比との相関関係について具体的な実施例を例に挙げて説明する。まず、紙製基材(幅150mm)の一方の面に粘着剤層4の層厚さを10〜35μmの範囲内で5μm刻みで厚さを変え、かつ、塗工面積を40〜100%の範囲内で変えた粘着テープを用意し、その際の回転抵抗値を以下に示す測定方法で測定した。
【0051】
回転抵抗値は、専用の測定装置を用いて行う。図9に示すように、先端に粘着テープロール1が取り付けられ、他端に抵抗計Rが一体的に取り付けられた治具を図示しない駆動手段を介して725mm/secにて始点Aから終点Bに至る距離(800mm)を水平移動させた際に被清掃面(カーペットC)との間で生じた荷重を回転抵抗値とした。その測定結果を表1に示す。
【0052】
【表1】

【0053】
次に、表1を元に縦軸を回転抵抗値、横軸を粘着剤層厚さとしたグラフを作成した。図6に示すように、一般的な清掃用粘着テープロールの平均的な回転抵抗値(Dave)は12N/mmであり、その前後±4N/mm(Dmax,Dmin)を製品許容範囲として設定した場合、図6のスマッジングで表された箇所が使用可能領域としてモデル化できる。
【0054】
したがって、図6にモデル化したように粘着剤層の厚さと未粘着部の面積を設定することにより、粘着剤の使用量を減らしつつも、ゴミの捕捉性能を落とさない粘着テープロールが生産できる。
【0055】
本発明の粘着テープロールの製造方法の一例について説明する。図7(a)に示すように、この粘着テープロールの製造装置100は、粘着剤111が貯留されたリザーバ110と、一部が同リザーバ110の粘着剤111に浸されるように設置される転写ロール120と、テープ基材21を挟んで転写ロール120に対向するように配置されるプレスロール130とを含んでいる。
【0056】
この例において、粘着剤111はリザーバ110に貯留され、そこに転写ロール120を浸すことによって、粘着剤111が転写ロール120に供給されるようになっているが、図7(b)に示すように、転写ロール120にガイドロール140を接触させ、転写ロール120とガイドロール140の間に形成される空間に粘着剤111を貯留するようにしてもよい。
【0057】
転写ロール120は、ロール表面にエッチング加工によって凹型面121が設けられた、いわゆるグラビアロールが用いられている。転写ロール120には、転写ロール120に付着した粘着剤111を均すとともに、余剰分を取り除くためのスキージ150が設けられている。
【0058】
粘着剤層4を塗工するに当たっては、図8(a)に示すように、リザーバ120内に浸かった転写ロール120を回転させることにより、凹型面121内に粘着剤111が充填される。
【0059】
転写ロール120をさらに回転させると、図8(b)に示すように、転写ロール120の端部表面に接触したスキージ150によって凹型面121内に粘着剤111が行き渡らせられるとともに、はみ出しだ余剰分の粘着剤111が取り除かれる。
【0060】
スキージ150を通過した転写ロール120に沿ってテープ基材21の一方の面が接触するように供給され、他方の面はガイドロール130によって押圧される。これにより、図8(c)に示すように、凹型面121内に充填された粘着剤111がテープ基材21に転写され、粘着剤層4のベース層41と凸部42とが同時に形成される。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の第1実施形態に係る粘着テープロールの斜視図である。
【図2】第1実施形態の粘着テープロールの部分平面図である。
【図3】図2に示されるA−A線断面図および部分拡大図である。
【図4】粘着テープロールの未粘着部の配置パターンを変えた変形例を示す平面図である。
【図5】第2実施形態に係る粘着テープロールの正面図である。
【図6】回転抵抗値と粘着剤層厚さの関係を表すグラフであり、
【図7】(a)本発明の粘着テープロールの製造装置の模式図、(b)製造装置の変形例を表す模式図。
【図8】(a)〜(c)粘着テープロールの塗工手順を説明する説明図。
【図9】回転抵抗値の測定方法を説明する説明図。
【符号の説明】
【0062】
1 粘着テープロール
2 粘着テープ
21 テープ基材
22 ゴミ取り面
23 ラミネートフィルム
24 ドライエッジ部
3 巻芯
4 粘着剤層
41 ベース層
42 未粘着部
43 第1未粘着部
44 第2未粘着部
45 矢印マーク
46 ロゴマーク
5 切れ目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の一方の面に粘着剤層が形成された粘着テープを、粘着面が外側を向くようにしてロール状に巻回される粘着テープロールにおいて、
上記粘着剤層は、単一の粘着剤からなる単層構造であって、上記基材の地肌が露出する未粘着部を含んで上記基材の一方の面のほぼ全面にわたって設けられていることを特徴とする粘着テープロール。
【請求項2】
上記未粘着部は、点状に形成されており、所定の配置パターンで多数点在していることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープロール。
【請求項3】
上記未粘着部は、所定の方向に沿って連続する線状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープロール。
【請求項4】
上記未粘着部は、所定の絵柄や文字からなる表示要素であることを特徴とする請求項1に記載の粘着テープロール。
【請求項5】
上記粘着テープには、上記粘着テープを切断するための切れ目がほぼ1周長毎に設けられており、上記切れ目に沿って上記粘着テープを切断した際に、上記粘着テープの先端に形成される上記未粘着部と、上記粘着テープの先端の下に重なり合う次層の上記粘着テープに形成される未粘着部とが重なり合わないように設定されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の粘着テープロール。
【請求項6】
基材の一方の面に粘着剤層が形成された粘着テープを、粘着面が外側を向くようにしてロール状に巻回される粘着テープロールの製造方法において、
上記粘着剤層は、単一の粘着剤からなる単層構造であって、上記基材の一方の面のほぼ全面にわたって形成されており、上記粘着剤層の一部に上記基材の地肌が露出する未粘着部が残されるように上記粘着剤を上記基材に塗工することを特徴とする粘着テープロールの製造方法。
【請求項7】
上記未粘着部は、ローラ表面に所定のプリント模様が形成されるグラビアロールからなる1つの塗工ローラによって粘着剤層と未粘着部とが同時に形成されることを特徴とする請求項6に記載の粘着テープロールの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−31100(P2010−31100A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193049(P2008−193049)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(390003562)株式会社ニトムズ (64)
【Fターム(参考)】