説明

糖尿病の処置のためのマルチ・トランスジェニック・ブタ

本発明は、機能的α1,3ガラクトシルトランスフェラーゼの一切の発現を欠き(αGT)、かつ膵島異種移植の適切なドナーにする1つ以上の追加の導入遺伝子を発現する一定の動物、特にブタ動物、ならびにこれらの動物に由来する組織および細胞を提供する。このような動物に由来する細胞を用いた糖尿病の処置および予防の方法も提供される。特定の実施形態では、膵臓組織で特異的に発現される導入遺伝子は、少なくとも1つの抗凝固因子である。別の特定の実施形態では、膵臓組織で特異的に発現される導入遺伝子は、少なくとも1つの免疫調節物質である。特定の実施形態では、膵臓組織で特異的に発現される導入遺伝子は、少なくとも1つの免疫抑制剤である。さらなる特定の実施形態では、膵臓組織で特異的に発現される導入遺伝子は、少なくとも1つの細胞保護導入遺伝子である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能的α1,3ガラクトシルトランスフェラーゼの一切の発現を欠き(GTKO)、かつ少なくとも1つの導入遺伝子を膵臓組織で特異的に発現するトランスジェニック動物。
【請求項2】
前記少なくとも1つの導入遺伝子が抗凝固因子である、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項3】
前記抗凝固因子が、組織因子経路インヒビター(TFPI)である、請求項2に記載のトランスジェニック動物。
【請求項4】
前記抗凝固因子がCD39である、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項5】
前記抗凝固因子が、ヒルジン、トロンボモジュリン、および内皮細胞プロテインC受容体(EPCR)からなる群より選択される、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項6】
前記少なくとも1つの導入遺伝子が免疫調節物質である、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項7】
前記免疫調節物質が免疫抑制剤である、請求項6に記載のトランスジェニック動物。
【請求項8】
前記免疫抑制剤がCTLA4である、請求項7に記載のトランスジェニック動物。
【請求項9】
前記少なくとも1つの導入遺伝子が細胞保護導入遺伝子である、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項10】
前記細胞保護導入遺伝子が、A20、HO−1、FAT−1、および可溶性TNF−α受容体からなる群より選択される、請求項9に記載のトランスジェニック動物。
【請求項11】
請求項1に記載の動物由来の組織。
【請求項12】
請求項1に記載の動物由来の細胞。
【請求項13】
前記細胞が膵臓細胞である、請求項12に記載の細胞。
【請求項14】
前記細胞が膵島である、請求項12に記載の細胞。
【請求項15】
前記膵臓細胞がβ細胞である、請求項13に記載の細胞。
【請求項16】
前記細胞がカプセル化されている、請求項12に記載の細胞。
【請求項17】
前記動物が、少なくとも2つの導入遺伝子を膵臓組織で特異的に発現する、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項18】
前記少なくとも2つの導入遺伝子が抗凝固因子である、請求項17に記載のトランスジェニック動物。
【請求項19】
前記抗凝固因子がTFPIおよびCD39である、請求項17に記載のトランスジェニック動物。
【請求項20】
前記動物が、少なくとも3つの導入遺伝子を膵臓組織で特異的に発現する、請求項1に記載のトランスジェニック動物。
【請求項21】
前記少なくとも3つの導入遺伝子が、TFPI、CD39、およびCTLA4である、請求項20に記載のトランスジェニック動物。
【請求項22】
糖尿病の処置または予防のための方法であって、該方法は、機能的α1,3ガラクトシルトランスフェラーゼの一切の発現を欠き(GTKO)、かつ少なくとも1つの導入遺伝子を膵臓組織で特異的に発現する動物に由来するブタ膵臓組織またはブタ膵臓細胞をそれを必要とする宿主に投与するステップを含む、方法。
【請求項23】
前記宿主が霊長類である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記宿主がヒトである、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記動物が、少なくとも1つの抗凝固因子を特異的に発現する、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
前記抗凝固因子が、TFPI、CD39、ヒルジン、トロンボモジュリン、およびEPCRからなる群より選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記抗凝固因子がTFPIである、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記動物が、少なくとも1つの免疫調節物質を特異的に発現する、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
前記免疫調節物質がCTLA4である、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記動物が、少なくとも1つの細胞保護剤を特異的に発現する、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
前記細胞が膵臓細胞である、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
前記膵臓細胞が膵島である、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記膵臓細胞がβ細胞である、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
前記細胞がカプセル化されている、請求項22に記載の方法。
【請求項35】
前記細胞が、門脈内注入によって送達される、請求項22に記載の方法。
【請求項36】
処置後、前記宿主が、低減された外因性インスリンを必要とするか、または全く必要としない、請求項22に記載の方法。
【請求項37】
処置後、前記宿主が、低減されたインスリンを必要とする、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記宿主が、約5%〜約25%少ないインスリンを必要とする、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記宿主が、約25%〜約50%少ないインスリンを必要とする、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
前記宿主が、約50%〜約75%少ないインスリンを必要とする、請求項37に記載の方法。
【請求項41】
前記宿主が、約75%〜約100%少ないインスリンを必要とする、請求項37に記載の方法。
【請求項42】
処置後、前記宿主が、少なくとも3ヶ月間、正常血糖を維持し得る、請求項22に記載の方法。
【請求項43】
処置後、前記宿主が、少なくとも6ヶ月間、正常血糖を維持し得る、請求項22に記載の方法。
【請求項44】
処置後、前記宿主が、少なくとも12ヶ月間、正常血糖を維持し得る、請求項22に記載の方法。
【請求項45】
処置後、前記宿主が、最大3〜12ヶ月間の期間にわたって約70mg/dl〜約130mg/dlの空腹時血糖値を維持し得る、請求項22に記載の方法。
【請求項46】
前記期間が3〜6ヶ月間である、請求項45に記載の方法。
【請求項47】
処置後、前記宿主が、約8.0%未満の糖化ヘモグロビンレベルを有する、請求項22に記載の方法。
【請求項48】
処置後、前記宿主が、約6.5%未満の糖化ヘモグロビンレベルを有する、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
処置後、前記宿主が、経静脈的グルコース負荷試験に合格する、請求項22に記載の方法。
【請求項50】
処置後、前記宿主が、アルギニン刺激試験に合格する、請求項22に記載の方法。
【請求項51】
処置後、ドナーC−ペプチドレベルが前記宿主で検出可能である、請求項22に記載の方法。
【請求項52】
前記ドナーC−ペプチドレベルが、約0.2ng/ml〜約1.0ng/mlである、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記ドナーC−ペプチドレベルが、約0.21ng/ml〜約0.63ng/mlである、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
処置後、前記宿主が、処置前と比較して、または移植を含む処置の他の方法に使用される用量と比較して、低減された免疫抑制治療を必要とするか、または全く必要としない、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−501528(P2013−501528A)
【公表日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−524939(P2012−524939)
【出願日】平成22年8月16日(2010.8.16)
【国際出願番号】PCT/US2010/045665
【国際公開番号】WO2011/020120
【国際公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【出願人】(504364367)レビビコア, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】