説明

糸を形成する多数パッケージバケット、システム及び方法と糸を撚る又は縄編みする装置

本開示の実施形態が多数パッケージバケット、糸を撚る又は縄編みする装置を含み、糸を撚る又は縄編みする方法を含むこと等が簡潔に説明される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は2008年7月30日出願の仮出願第61/084,720号の優先権の特典を請求する。
【0002】
本発明は一般的に糸の形成及び糸の撚り又は縄編みに用いる装置及び方法に関し、特に糸を形成する多数パッケージバケット、システム及び方法と糸を撚る又は縄編みする装置に関する。
【背景技術】
【0003】
2本以上の糸が、柔らかい床カバー(すなわち、房付き敷物及び絨毯)の製作に有用な種々の特性を有する諸撚り糸を形成するために、一緒に撚られるか又は“縄編み(cabled)”されることが多い。標準的縄編み過程は、クリールから供給される1本の糸を、“バケット”から供給される第2の糸の周りに物理的に回転させるが、両糸が注意深く制御された張力下にある、該回転させる過程と、次いで該組み合わされた糸を、1本の縄編みされた(諸撚りされた(plied))糸のパッケージの形に捲く過程と、を有する。
【0004】
この動作を行う機械は、エリコン(Oerlikon){フォルクマン(Volkmann)}、リーター(Rieter){アイシービーテー(ICBT)}、チャイナ織物機械会社(China Textile Machinery Corporation){シーテーエムシー(CTMC)}、ベルモント(Belmont)等を含む種々の製造者により販売されている。これらの機械は典型的に、1本以上の供給糸を保持するクリール;クリール糸張力を制御する張力フレーム;クリール糸をスピンドルへ運ぶチューブ;第2供給糸を含み、該スピンドル上に配置される“バケット”;張力デバイス;バケット蓋;及び該バケット糸を指定速度で該バケット糸の周りを進むクリール糸と組み合わせる(該バケットの頂部から約17.8cm(約7インチ)以内に配置された)延長アームを有する。
【0005】
撚り技術は絨毯工業の制限の1つであり、何故ならば房付き絨毯で要求される太さと弾性を達成するために撚り過程は重要だが、縄編みされた糸は前及び次の過程に比して比較的ゆっくり処理されるからである。この工業的“ボトルネック”の結果、撚り機と処理在庫で比較的大きな投資が要求される。
【0006】
糸は、糸太さ及び意図された効果に依り、約25.4mm(1インチ)当たり約1ターンから8ターンを越えるまでに及ぶ頻度で撚り合わされる。クリール糸を運ぶスピンドルは各“ターン”用に1回りを完了せねばならないので、約25.4mm(インチ)当たりのターン数が多い程、動作はより遅くなる。例えば、もし2本の糸が約25.4mm(インチ)当たり2ターンの頻度で約6000rpmで撚られるなら、製品の捲き速度は、他の要因を無視すれば、1分当たり約76.2m(約3000インチ、83ヤード)になる。約25.4mm(インチ)当たり4ターンへとターン頻度を2倍にすると、生産速度は約半分になる(該糸が高レベルの撚りを可能にする程充分細いと仮定する)。商業的撚り動作用の捲き速度は通常毎分約45.7m(約50ヤード)から毎分約91.4m(約100ヤード)までであり、より軽いデニール用で回転速度6000からの約9000rpmの要求までを達成する。
【0007】
他の絨毯関連糸過程は縄編み撚りが今日行うより遙かに速く進行する。スピン用機械は毎分約2,742m(3000ヤード)を越えた速度で捲き、一方熱硬化過程は毎分約548m(約600ヤード)で捲いている。かくして、糸の特性を劣化させることなく縄編み効率を高める必要が該工業界にある。
【発明の概要】
【0008】
簡潔に説明すると、本開示の実施形態は糸を撚る又は縄編みする装置等を含む。1つの例示用の糸撚り又は縄編み装置は、とりわけ、バケット頂部及びバケット底部を有する多数パッケージバケットと、貯蔵ディスクと、そしてバルーン糸ガイドを有する調整可能な延長アームと、を具備しており、該多数バケットは少なくとも2つのフルサイズの約27.9cm(11インチ)のチューブを有するよう適合され、該貯蔵ディスクは該バケット底部に配置され、該調整可能なアームは、該バルーン糸ガイドが該バケットの中心線に沿い該バケット頂部の上に位置するように位置付けられている。
【0009】
もう1つである糸を撚る又は縄編みする例示的方法は、とりわけ、多数パッケージバケットを有しており、かつここで説明した糸を撚る又は縄編みする装置を提供する過程と、そして諸撚りされた糸を形成するためにバケット糸をクリール糸と撚る過程と、を具備する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示は下記図面を参照してより良く理解される。図の部品は必ずしもスケール合わせされておらず、代わりに本開示の原理を明らかに図解することに重点が置かれている。
【0011】
【図1】2重バケットの実施形態を含む糸を撚る又は縄編みする装置の実施形態を図解する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示が詳細に説明される前に、本開示は説明される特定実施形態に限定されず、それは該実施形態が、勿論、変化してもよいからであることは理解されるべきである。又、ここで使われる用語は単に特定の実施形態を説明する目的用であり、そして限定的であるよう意図されてないことを理解されるべきであり、何故ならば本開示の範囲は附属する請求項に依ってのみ限定されるからである。
【0013】
値の範囲が提供される場合、各介在値は、その範囲の上限及び下限の間で、該下限の単位の10分の1迄(文脈が明らかに他の様に指図していなければ)、そしてその述べられた範囲内の何等かの他の述べられた値又は該範囲内の介在値は本開示内に含まれると理解されるべきである。これらのより小さい範囲の上下限は独立して該より小さい範囲内に含まれてもよく、そして又述べられた範囲の何等かの特に排除された限界を条件にわきまえて、本開示内に含まれてもよい。該述べられた範囲が該限界の1つ又は両者を含む場合は、それらの含まれた限界の何れか又は両者を排除した範囲も又本開示の中に含まれる。
【0014】
他の様に規定されなければ、ここで使われる全ての技術的及び科学的用語は、本開示が属する業務の当業者により普通に理解されると同じ意味を有する。ここで説明されるそれらと同様な又は等価のどんな方法及び材料も本開示の実施又はテストで使われてもよいが、今は好ましい方法と材料を説明する。
【0015】
この明細書で引用される全刊行物及び特許は、恰も各個別刊行物及び特許が引用により組み入れられるため特にそして個別に示される如く、引用によりここに組み入れられ、そして該刊行物が引用される関連の方法及び/又は材料を開示し、説明するための引用によりここに組み入れられる。何等かの刊行物の引用は出願日時の前のその開示用であり、本
開示が前の開示のためにこの様な刊行物に先行する資格を失うことの承認と解釈されるべきでない。更に提供された刊行物の日時は、独立して確認される必要がある現実の刊行日時と異なる可能性があるであろう。
【0016】
本開示を読んだ時当業者に明らかな様に、ここで説明され、図解される個別実施形態の各々は、本開示の範囲又は精神から離れること無く容易に他の幾つかの実施形態の何れかの特徴から容易に分離される又は該特徴と組み合わされる個別の部品及び特徴を有する。何れの詳述された方法も詳述されたイベントの順序で、又は論理的に可能な何等の他の順序で実行されてもよい。
【0017】
本開示の実施形態は、他の様に示されなければ、当該技術のファイバー、糸、織物、糸製作を伴う過程等の技術を使う。この様な技術は文献で充分説明されている。
【0018】
下記例は、ここで開示され、請求される方法を実行し、配合物及び化合物を使用する方法の完全な開示と説明を当業者に提供するために表明される。数(例えば、量、温度、他)に関する精度を保証するため努力が払われたが、或る誤差及び偏差は考慮されるべきである。
【0019】
本開示の実施形態が詳細に説明される前に、本開示は、他の様に示されなければ、特定材料、試薬、反応材料、製造過程等に限定されず、それはこの様な条件は変化してもよいからであることは理解されるべきである。又ここで使われる用語は単に特定の実施形態を説明する目的用であり、限定的であるよう意図されてないことは理解されるべきである。又これが論理的に可能である場合、各過程は異なるシーケンスで実行されてもよいことは本開示では起こり得る。
【0020】
明細書及び附属請求項で使われる時、文脈で明らかに他の様に指図しないなら、単数形“1つの(a)”、“1つの(an)”、“その1つの(the)”は複数の指示物を含むことは言及されねばならない。かくして、例えば、“1つのサポート”への言及は複数のサポートを含む。本明細書と続く請求項とでは、多数の用語が参照されるが、該用語は、反対の意図が明らかでないなら、下記意味を有するよう規定されるものとする。
【0021】
規定
ここで使われる時、用語“ファイバー”は織物及び糸のみならず織物製作で使われてもよい繊維材料を呼ぶ。1本以上のファイバーが織物又は糸を作るために使われる。該糸はここで説明される方法で完全に延伸されるか又は織られる。
【0022】
ここで使われる時、用語“縄編み”又は“縄編みする”は2本以上の糸を撚り合わせることを呼ぶ。
【0023】
ここで使われる時、用語“縄編みされた糸”は撚り合わされた2本以上の糸を呼ぶ。
【0024】
ここで使われる時、用語“従来の撚り器”は2本以上の単一糸を同時に撚り合わせることにより1本の糸を作るシステムを呼ぶ。
【0025】
ここで使われる時、用語“折り重ねられた糸(folded yarn)”又“諸撚り糸(plied yarn)”は2本以上の単一糸が1動作で撚り合わされた糸である{例えば、2本折り重ねられた糸(2本諸撚り糸)、3本折り重ねられた糸(3本諸撚り糸)、等}。
【0026】
議論
本開示の実施形態は多数パッケージバケット(例えば、2重バケット)、糸を形成するシステム及び方法、糸を撚る又は縄編みする装置(又“糸撚り又は縄編み装置”とも呼ばれる)、等を提供する。本開示の実施形態はバケット玉揚げ(doffing)が行われる回数を減らす。標準の工業的玉揚げ手順はバケットパッケージが半分に減じられた時該バケットパッケージを取り外し、取り換えることである。パッケージの半分のみがバケット内に残っている時バケット玉揚げをする慣行が行われているならば、特定の実施形態で、一定撚り速度では、単一チューブバケット(単一チューブを含むよう寸法取りされた)の代わりに2重バケット(例えば、2つのフルサイズのチューブを含むよう寸法取りされ、該チューブの糸は相互に結ばれている)が使われる場合、各玉揚げサイクル間の時間は3倍になる。もう1つの実施形態では、一定撚り速度で、3重バケットが使われるなら玉揚げサイクル間の時間は5倍に増加する。玉揚げサイクル間の時間を増加させることは停止時間を制限し、それにより効率を高めることに帰着する。又、糸の約454g(1ポンド)当たりに要する玉揚げ動作が少ない程、その糸を処理するに要する作業員が少なくなり、それにより労働コストが減じる。本開示の実施形態は、従来の糸を撚る又は縄編みする装置で、又は高速度で糸を撚る又は縄編みする装置で使われる多数パッケージバケットを含む。
【0027】
一般に、本開示の実施形態は、敷物、絨毯等の様な織物で使われる諸撚り糸(2本諸撚り、3本諸撚り以上)を創るために2本以上の大量連続ファイバー又は合成糸(例えば、ナイロン又は他のポリアミド)を使う。本開示の実施形態は、2、3、4、又はそれより多いフルサイズ(279.4mm(11インチ))のチューブ(例えば、糸チューブ又は糸パッケージ)を有する多数パッケージバケットを備える。各追加チューブは、単一フルサイズチューブを有するバケットに対し、各玉揚げサイクル間の時間を或る係数で増加させるが、ここで該係数はAがチューブの数として次の式:((A×2)−1)を使って決定される。例えば、もし多数パッケージバケットが2つのフルサイズのチューブを有する2重バケットであるなら、該係数は3なので、玉揚げサイクル間の時間は、半分が減じられた時玉揚げされる単一フルサイズチューブを有するバケットに対し3の係数で増加する。
【0028】
チューブの各々の糸は連続糸を形成するために相互に結ばれる。2つのチューブを有する実施形態(2重バケット)では、第1チューブすなわち頂部チューブの糸の終わりは第2チューブすなわち底部チューブの糸のスタートと結ばれるので、一旦該第1チューブが完全に捲きほどかれると第2チューブの糸が取り上げられる。3つのチューブを有するもう1つの実施形態(3重バケット)では、第1チューブすなわち頂部チューブの糸の終わりは第2チューブすなわち中間チューブの糸のスタートと結ばれ、そして第2チューブの終わりは底部又は第3チューブの糸のスタートと結ばれる。最初に、第1チューブがほどかれ、そして次いで該第1チューブの終わりが第2チューブのスタートと結ばれているので、第2チューブがほどかれる。一旦第2チューブがほどかれると、該第2チューブの終わりは第3チューブのスタートと結ばれているので第3チューブがほどかれる。用語“頂部チューブ”は該多数バケットの頂部に配置されたチューブを呼ぶ。用語“底部チューブ”は該多数バケットの底部に配置されたチューブを呼ぶ。用語“中間チューブ”は該頂部チューブと該底部チューブの間に配置された1つ以上のチューブを呼ぶ。
【0029】
実施形態では、該チューブ(2つ以上)はデバイス(例えば、チューブ移送スピンドルハウジング)上に配置される。該チューブは該デバイス上に配置される前又は配置後に結び合わされる。一旦チューブがデバイス上に配置されると、該デバイスは多数バケット内に配置され、糸を撚る又は縄編みする装置と連結される。該デバイスの実施形態はバケット玉揚げ時の時間量を限定し得る。
【0030】
追加のチューブが該多数パッケージバケットシステム内に含まれると、該バケットの高
さと、バルーン糸ガイドから貯蔵ディスクまでの距離と、は各チューブ追加に付随する増加により増大する。実施形態では、該バケット高さは各チューブの追加当たり約27.9−33.0cm(約11−13インチ)だけ増加する。精確な高さの増加は、糸を撚る又は縄編みする装置の設計、糸の種類、等に依る。実施形態では、該多数パッケージバケットの直径は、チューブパッケージ(チューブはチューブ移送スピンドルハウジング上に装填される)が該多数パッケージバケットに挿入されそして該バケットから取り外され得るよう、増加してもよい。実施形態では、多数パッケージバケットの直径は糸パッケージの直径より大きい。
【0031】
該多数パッケージバケットは糸を撚る又は縄編みする装置の実施形態で使われてもよい。実施形態では、該多数パッケージバケットは標準的な糸を撚る又は縄編みする装置で使われる。或る実施形態では、該糸を撚る又は縄編みする装置はアタッチメントAで説明されるそれの様な高速糸撚り又は縄編み装置である。
【0032】
2重バケット12を有する糸を撚る又は縄編みする装置10の実施形態が図1で示される。図1は糸を撚る又は縄編みする装置を2重バケットシステムに限定するよう意図されておらず、むしろ図1は多数パッケージバケットシステムの実施形態を図解しており、そしてこの実施形態は3つ以上のチューブを有する多数パッケージバケットシステムへ拡張されてもよい。
【0033】
糸を撚る又は縄編みする装置10はクリールペグ(示されてない)、(クリール張力を制御する)張力フレーム(示されてない)、チューブ移送スピンドルハウジング(示されてない)、スピンドル(示されてない)、“バケット”12,バケット張力デバイス14,バケット頂部16,貯蔵ディスク18,そしてバルーン糸ガイド24付きの調整可能な延長アーム22を有する。図1に示す様に、2重バケット12の寸法(例えば高さ)は、2個の半チューブを有する或るシステム又は単一チューブを有するシステムと対照的に、2つのフルサイズ長さのチューブ(第1チューブ42a及び第2チューブ42b)を有するよう増大されている。これは、該チューブが、現在のシステムでは該チューブが満杯の半分になった時玉揚げされるので、該現在のシステムより少ない回数で玉揚げされるため、有利である。かくして、本開示の実施形態は、半分のチューブしか使われないのと相対して、1つと半分のチューブが使われた時玉揚げされる。換言すれば、玉揚げサイクルは単一チューブバケットの使用に比して3倍になる。実施形態では、2重バケット12は約76.2から91.4cm(約30から36インチ)の高さを有する。
【0034】
実施形態では、2重バケット12の寸法は拡大されてもよく、何故ならば、バルーン糸ガイド24が、貯蔵ディスク18からより遠い距離へと{例えば、貯蔵ディスク18からバルーン糸ガイド24まで約69.9から約172.7cm(約27.5から68インチ)、約76.2から約127cm(約30から50インチ),又は約76.2から約106.7cm(約30から42インチ)}、或いは2重バケット12の頂部から該バルーン糸ガイド24までと、移されてもよいからである。該バルーン糸ガイド24は上記に言及した範囲内で約2.54cm(1インチ)より短い増分で動かされてもよいことは注意されるべきである{例えば、下方範囲は約71.1,73.7、76.2、78.7、81.3、83.8、86.4,88.9cm(約28,29,30,31,32,33,34,35インチ)等、一方上限は約172.7、170.2、167.6、165.1、162.6、160.0、157.5、154.9cm(68,67,66,65,64,63,62,61インチ)等、そしてこれら下方及び上方レベルの組み合わせ}。
【0035】
バルーン糸ガイド24の直径は約12.7から152.4mm(約0.5から6インチ)又は約25.4mm(約1インチ)である。貯蔵ディスク18は約177.8mm(約7インチ)の直径を有し、該貯蔵ディスクからバルーン糸ガイド24までの距離42は約
71.1から172.7cm(約28から68インチ)、約76.2から147.3cm(約30から58インチ)又は約76.2から121.9cm(約30から48インチ)としてもよい。
【0036】
要するに、クリール糸(第1糸)32はクリールペグ上に配置される。該クリール糸32は張力フレームを通り貯蔵ディスク18までガイドされる。該クリール糸に印加される張力は約100gから1000g又は約200gから300gである。該クリール糸32は貯蔵ディスク18の周りに約0.75から2.5回捲かれる。次に、該クリール糸32はバルーン糸ガイド24(バルーン36を形成する)へガイドされ、そこで該糸はバケット糸34と縄編みされる。バケット糸34は2重バケット12内に配置される。連続バケット糸34を形成するために頂部チューブ42aのバケット糸34の終わりは底部チューブ42bのバケット糸のスタートに結ばれる。該バケット糸34はバケット張力デバイス14を通りバルーン糸ガイド24へ導かれ、該ガイドでは該バケット糸はクリール糸32と縄編みされる。動作時形成されるバルーンは該バケットの周りを過ぎるのに充分な程大きい。該バケット張力は約100gから1000g又は約200gから300gである。明確なので該装置の特徴の必ずしも全部は説明されておらず、当業者は撚り又は縄編み過程をランさせるために適当に該装置を設定する方法を知っていることは言及されるべきである。
【0037】
クリール糸は約300から6000のデニールを有してもよい。バケット糸は約300から6000のデニールを有してもよい。クリール糸とバケット糸は同じ又は異なるデニールを有する同じ又は異なる糸であってもよい。
【0038】
上記で言及する時、糸はポリマーファイバーを含んでもよい。該ポリマーファイバーは、それに限定されないが、ポリアミドファイバー、ポリエステルファイバー、ポリプロピレンファイバー等の様なファイバーを含んでもよい。特に、該ポリマーファイバーはポリアミドファイバーであってもよい。ここで使われる時、用語“ポリアミド”は長鎖合成ポリアミドである良く知られたファイバー形成物質を意味する。該ポリアミドはホモポリマー、コポリマー、又はターポリマー又はポリマーの混合物であってもよい。ポリアミドファイバーの実施形態は、それに限定されないが、ポリヘキサメチレンアジポアミド(ナイロン6,6);ポリカプロアミド(polycaproamide)(ナイロン6);ポリエナンタアミド(polyenanthamide)(ナイロン7);ポリ{10−アミノデカノイック酸(10−aminodecanoic acid)}(ナイロン10);ポリドデカノラクタム(polydodecanolactam)(ナイロン12);ポリテトラメチレンアジポアミド(ナイロン4,6);ポリヘキサメチレンセバカアミド(sebacamide)ホモポリマー(ナイロン6,10);ドデカンジオイック酸(dodecanedioic acid)とヘキサメチレンジアミンホモポリマーのポリアミド(ナイロン6,12)そしてドデカメチレンジアミンとn−ドデカンジオイック酸(n−dodecanedioic)のポリアミド(ナイロン12,12)を含む。加えて、該ポリアミドはコポリマーポリアミド(例えば、2つ以上の異なるモノマーから誘導されたポリアミドポリマー)でもよい。特に、ポリアミドファイバーはポリヘキサメチレンアジポアミドとそのコポリマーである。該コポリマーは当該技術で公知の種々のコモノマーを含んでもよく、特にメチルペンタメチレンジアミンとイソフタル酸を含んでもよい。該ポリマー又はコポリマーは又艶消材、顔料、安定剤、帯電防止剤等の様な種々の添加剤を含んでもよい。
【0039】
比率、濃度、量及び他の数値データはここでは範囲のフォーマットで表現されてもよいことを言及すべきである。この様な範囲フォーマットは便益と簡便さで用いられ、かくして範囲の限界として明確に詳述された数値の値を含むのみならず、恰も各数値の値と副範囲が明確に詳述される如くにその範囲内に含まれる個別の数値の値又は下部範囲も全て含
むよう、柔軟な仕方で解釈されるべきである。説明すると、“約0.1%から約5%”の濃度範囲は、約0.1重量%から約5重量%の明確に詳述された濃度を含むのみならず、該示された範囲内の個別濃度(例えば、1%、2%、3%、そして4%)及び下部範囲(例えば、0.5%、1.1%、2.2%、3.3%、そして4.4%)も含むと解釈されるべきである。用語“約”は修飾される数値の値(複数を含む)の±1%、±2%、±3%、±4%、±5%、±6%、±7%、±8%、±9%、又は±10%、或いはそれ以上を含んでもよい。加えて、語句“約‘x’から‘y’”は“約‘x’から約‘y’”を含む。
【0040】
上記説明の実施形態には多くの変化や修正が行われてもよい。全てのこの様な修正及び変化はここでは本開示の範囲内に含まれ、下記請求項により保護されるよう意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バケット頂部及びバケット底部を有する多数パッケージバケットと、貯蔵ディスクと、そしてバルーン糸ガイドを有する調整可能な延長アームと、を具備しており、該多数バケットが少なくとも2本のフルサイズの約27.9cm(約11インチ)のチューブを含むよう適合されており、該貯蔵ディスクが該バケット底部に配置されており、該調整可能な延長アームは、該バルーン糸ガイドが該バケットの中心線に沿い該バケット頂部上に位置するよう位置付けられた糸を撚る又は縄編みする装置。
【請求項2】
該多数パッケージバケットが少なくとも3つのフルサイズの約27.9cm(11インチ)のチューブを含むよう適合された請求項1記載の糸を撚る又は縄編みする装置。
【請求項3】
該多数パッケージバケットの頂部から該バケット底部までの距離が約55.9cm(約22インチ)より大きい請求項1記載の糸を撚る又は縄編みする装置。
【請求項4】
バケット頂部及びバケット底部を有する多数パッケージバケットを具備しており、該多数バケットが少なくとも2つのフルサイズの約27.9cm(11インチ)のチューブを含むよう適合された構造体。
【請求項5】
該多数パッケージバケットが少なくとも3つのフルサイズの約27.9cm(11インチ)のチューブを含むよう適合された請求項4記載の構造体。
【請求項6】
該多数パッケージバケットの頂部から該バケット底部までの距離が約55.9cm(約22インチ)より大きい請求項4記載の構造体。
【請求項7】
請求項1から3に記載の装置から選択された装置を提供する過程と、そして
諸撚り糸を形成するためにバケット糸をクリール糸と撚る過程と、を具備する糸を撚る又は縄編みする方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−530018(P2011−530018A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−521177(P2011−521177)
【出願日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際出願番号】PCT/US2009/050780
【国際公開番号】WO2010/014412
【国際公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(309028329)インビスタ テクノロジーズ エス エイ アール エル (80)
【Fターム(参考)】