説明

糸案内装置

【課題】取り付けを目的とした、すなわち、装置の組み立てを目的とした保持要素(4)と、保持要素(4)上に回転可能に配置されて円筒状のベアリングギャップ(12)を形成する糸ロール(5)と、糸ロール(5)の少なくとも一方の軸端でベアリングギャップ(12)を覆い、保持要素(4)がそこから突出している通路をもつ保護シールド(14)とを含む糸または糸の類似物の案内装置。毛羽、糸くず、汚れなどの形をした汚れ粒子の侵入が実質的に防止され、その結果としてクリーニングとクリーニングの間のインターバルを長くでき、糸ロールのクリーニングまたは交換が必要になった場合に好都合な取り外しを可能にする。
【解決手段】保護シールド(14)は回転不能に保持要素(4)に接続されている

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取り付けを目的とした、すなわち、装置の組み立てを目的とした保持要素と、当該保持要素上に回転可能に配置されて円筒状のベアリングギャップを形成する糸ロールと、糸ロールの少なくとも一方の軸端でベアリングギャップを覆い、保持要素がそこから突出している通路をもつ保護シールドとを含む、糸または糸の類似物の案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前述したような糸または糸の類似物を案内するための公知装置は、取り付け目的(すなわち、装置の組み立て目的)に利用され、シャフト部材の形態をした保持要素を含み、その自由端セクションに糸ロールがすべりばめ(sliding fit)で回転可能に配置されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
容易な回転能力を確実にするためには、シャフト部材の形態をした保持要素を受け入れる円筒形通路として構成された糸ロールの中央凹部は、その内径が同様の円筒形シャフト部材の外径よりも十分に大きくなければならない。
【0004】
すなわち、糸ロールの中央凹部の内径は、例えば、1mm乃至2mmになっている必要がある。
【0005】
その結果、特に装置が、例えば、テキスタイル工業や編み機で使用されるときは、汚れや糸くず (lint)、毛羽(fluff)などの粒子、糸残留物や他の汚物がシャフト部材の形態をした保持要素と糸ロールの間のベアリングギャップに入り込む可能性がある。
【0006】
その結果として、糸ロールの取り付けは、使用中の時間の経過と共にますます硬直化し、最終的には停止につながることになるので、装置は頻繁にクリーニングしなければならず、交換の必要さえ起こっている。
【0007】
公知装置では、糸ロールがスナップ接続(snap connection)によって軸方向に取り外されないようにシャフト部材の形態をした保持要素に固定されているという利点があるにもかかわらず、結果的には、余分の作業努力と望ましくない機械の停止が発生している。
【0008】
さらに、欠点は、ベアリングギャップの汚れ(fouling)が移送される糸の緊張にばらつきを引き起こすので、編み機の場合には、特に弾性質糸の案内では、糸ロールの極めて円滑な走行能力が要求されているのに、製造されるニット製品の編み目サイズや品質にばらつきが生じている。
【0009】
糸ロールが公知のように、シャフト部材の形態をした保持要素の中央に取り付けられた締め付けリング(clamping ring)で軸方向に移動しないように保持されているときや、ボールベアリングによってシャフト部材の形態をした保持要素上に回転可能に配置されているときも類似の問題が起こっている(例えば、特許文献2)。
【0010】
従って、汚れた粒子などがベアリングギャップに侵入するのを、その一方の軸端に完全に閉じたアタッチメントを備え、他方の端にベアリングギャップを覆うカバープレートの形態をし、部分的に鋭利なシーリングエッジを有する保護シールドを備えた糸ロールによって防止するようにした前記広義タイプの装置はすでに知られている。
【0011】
しかし、現時点では、かかる装置の上述した問題を満足に解決する方法は知られていない。
【0012】
さらに、保護シールドは、糸ロールの単純な取り外し、クリーニングおよび/または交換の妨げとなっている。
【特許文献1】ドイツ国特許第DE 91 13 140 U1号明細書
【特許文献2】ドイツ国特許第DE 926 805号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
取り付けを目的とした、すなわち、装置の組み立てを目的とした保持要素と、当該保持要素上に回転可能に配置されて円筒状のベアリングギャップを形成する糸ロールと、糸ロールの少なくとも一方の軸端でベアリングギャップを覆い、保持要素がそこから突出している通路をもつ保護シールドとを含む、糸または糸の類似物の案内装置において、毛羽、糸くず、汚れなどの形をした汚れ粒子の侵入が実質的に防止され、その結果としてクリーニングとクリーニングの間のインターバルを長くし、糸ロールのクリーニングまたは交換が必要になった場合に好都合な取り外しが可能になるようにすることを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、本願が提案する請求項1記載の発明は、装置の組み立てを目的とした保持要素4、23と、保持要素4、23上に回転可能に配置されて円筒状のベアリングギャップ12、12aを形成する糸ロール5と、糸ロール5の少なくとも一方の軸端でベアリングギャップ12、12aを覆い、保持要素4、23がそこから突出している通路をもつ保護シールド14、20、24、34とを含む、糸2または糸の類似物の案内装置において、前記保護シールド14、20、24、34は回転不能に保持要素4、23に接続されていることを特徴とする糸案内装置である。
【0015】
請求項2に係る発明は、保護シールド14、20は、糸ロール5から軸方向に距離をおいて配置されたプレートからなることを特徴とする請求項1に記載の糸案内装置である。
【0016】
請求項3に係る発明は、保護シールド14、20、34は、糸ロール5に面する軸端側ではベアリングギャップ12、12aの断面より大きい最大の外側断面を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の糸案内装置である。
【0017】
請求項4に係る発明は、保護シールド20、34は、少なくともその一部が糸ロール5の凹部21内に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の糸案内装置である。
【0018】
請求項5に係る発明は、糸ロール5から離れた側では、保護シールド14、24は、そこから糸ロール5に向かって徐々に減少する最小の外側断面を有していることを特徴とする請求項4に記載の糸案内装置である。
【0019】
請求項6に係る発明は、保護シールド14、24は円錐形の外周縁を有していることを特徴とする請求項5に記載の糸案内装置である。
【0020】
請求項7に係る発明は、保護シールド34は、少なくともその一部が糸ロール5の凹部33に突出する軸方向突出部34a、34bを有し、糸ロール5を回転可能に装着することを目的としたボールまたはローラベアリング36の内側レースが前記軸方向突出部に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の糸案内装置である。
【0021】
請求項8に係る発明は、軸方向突出部の中央セクション34aは空隙37を形成していること、およびボールまたはローラベアリング36から離れた軸端側では、保護シールド34は前記空隙37の断面より大きい外側断面をもつセクション34cを有していることを特徴とする請求項7に記載の糸案内装置である。
【0022】
請求項9に係る発明は、軸方向突出部34a、34bは、取り外し可能であるが、軸方向にほぼ移動不能にスナップ接続によって保持要素4に接続されていることを特徴とする請求項7または8に記載の糸案内装置である。
【0023】
請求項10に係る発明は、糸ロール5は2つの部品で構成されると共に、半径方向内側に置かれていて保持要素4用の凹部をもつベアリングセクション8aと、半径方向外側に置かれていて前記ベアリングセクション8aによって突出されている糸ガイドセクション8bと、を具備していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の糸案内装置である。
【0024】
請求項11に係る発明は、糸ガイドセクション8bはV形状の円周溝5aを備えていることを特徴とする請求項10に記載の糸案内装置である。
【0025】
請求項12に係る発明は、ベアリングセクション8aと糸ガイドセクション8bは相互に固定的に接続されていることを特徴とする請求項10または11に記載の糸案内装置である。
【0026】
請求項13に係る発明は、保護シールド14、20、24、34から離れた端側では、糸ロール5は完全に閉じたキャップ状のアタッチメント18、30を有していることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の糸案内装置である。
【0027】
請求項14に係る発明は、アタッチメント18は糸ガイドセクション8bに設けられていることを特徴とする請求項13に記載の糸案内装置である。
【0028】
請求項15に係る発明は、ベアリングセクション8aは、取り外し可能であるが、軸方向にほぼ移動不能にスナップ接続によって保持要素4に接続されていることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の糸案内装置である。
【0029】
請求項16に係る発明は、保持要素23は、軸方向の前部に置かれていて、糸ロール5の凹部25内に置かれることを目的とし、円筒状外周を備えているエンドセクション23aと、軸方向の後部に置かれていて、組み立てを目的とし、エンドセクション23aよりも小さい外側断面を有する取り付けセクション23bと、を具備していること、および保護シールド24は広がった外側断面を有していて、取り付けセクション23bとエンドセクション23aの間に置かれた移行セクションから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の糸案内装置である。
【0030】
請求項17に係る発明は、移行セクションは、取り付けセクション23bからエンドセクション23aに向かって円錐形状に広がっている外側断面を有していることを特徴とする請求項16に記載の糸案内装置である。
【0031】
請求項18に係る発明は、エンドセクション23aは中空円筒形であることを特徴とする請求項16または17に記載の糸案内装置である。
【0032】
請求項19に係る発明は、エンドセクション23aには、取り付けセクション23bに同軸で、その一部がインサート28から突出している保持要素29を受け入れる中空円筒形インサート28が配置され、取り付けセクション23bから離れたエンドセクション23aの端側には、インサート28から突出し、糸ロール5に設けられたアタッチメント30を通して突出しているセクションを有していることを特徴とする請求項18に記載の糸案内装置である。
【0033】
請求項20に係る発明は、保持要素29はアタッチメント30に固定的に接続されてシールを形成し、インサート28に回転可能に配置されていることを特徴とする請求項19に記載の糸案内装置である。
【0034】
請求項21に係る発明は、インサート28はエンドセクション23aに固定的に接続され、取り外し可能であるが、軸方向にほぼ移動不能にスナップ接続によって支持要素29に接続されていることを特徴とする請求項19または20に記載の糸案内装置である。
【0035】
請求項22に係る発明は、糸ロール5または、糸ロール5の部品であるベアリングセクション8a、糸ガイドセクション8b及び、保護シールド14、20、24、34並びにインサート28は静電気防止作用をもつすべり材料から作られていることを特徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載の糸案内装置である。
【発明の効果】
【0036】
本発明に拠れば、取り付けを目的とした、すなわち、装置の組み立てを目的とした保持要素と、当該保持要素上に回転可能に配置されて円筒状のベアリングギャップを形成する糸ロールと、糸ロールの少なくとも一方の軸端でベアリングギャップを覆い、保持要素がそこから突出している通路をもつ保護シールドとを含む、糸または糸の類似物の案内装置において、毛羽、糸くず、汚れなどの形をした汚れ粒子の侵入が実質的に防止され、その結果としてクリーニングとクリーニングの間のインターバルを長くし、糸ロールのクリーニングまたは交換が必要になった場合に好都合な取り外しが可能になる。
【0037】
すなわち、本発明によれば保護シールドは回転不能に配置されているので、装置の汚れ傾向を大幅に減少することが驚異的に達成される。
【0038】
その1つの理由は、公知装置における比較的高い汚れ傾向は、もし存在していると、ベアリングギャップの開口端に侵入する可能性のある汚れ粒子だけでなく、回転している糸ロールを通して保持要素の連接部品の周りをループし、そのために保持要素上に堆積したあと、徐々に開いたギャップ内にますます引き込まれる繊維、糸残留物なども原因になっているからである。
【0039】
この作用は、本発明のように、汚れ傾向を妨げる働きをする固定された回転不能な保護シールドを使用すると防止されることは明らかである。
【0040】
なお、本発明による保護シールドは上記のように配置されているにもかかわらず、装置は、糸ロールが保持要素から容易に取り外され、再びそこに取り付けられるように構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下では、添付図面を参照して本発明の実施形態に関して詳しく説明する。
【0042】
図1は、糸ガイド1を示す概略図である。この糸ガイド1は、例えば、糸又は糸の類似物を案内する。例えば、基礎糸(base thread)(図示せず)と糸2を案内する。
【0043】
符号2で示されている糸としては、例えば、エラストマ糸(elastomer thread)が採用される。
【0044】
基礎糸は通常のように案内されるのに対し、エラストマ糸などである糸2は全体を符号3で示す本発明による装置で案内される。
【0045】
この符号3で示される本発明による装置を、単に「装置3」ということがある。
【0046】
装置3は、シャフト部材の形態をした保持要素(holding element)4および保持要素4の一方のエンドセクション(図2中、右側の端)に回転可能に配置された糸案内ロール5を具備している。なお、本明細書、特許請求の範囲において、「糸案内ロール」を略して「糸ロール」ということがある)。
【0047】
保持要素4の他方のエンドセクションは、図1図示のように、糸ガイド1に取り付けられたマウンティング6の穴内に配置され、取り付けねじによってマウンティング6に固定的に接続されている。
【0048】
糸ロール5は、外周には、糸2用の円周溝(V-shaped circumferential groove)5aを備え、そこでは糸のコースに不可欠な円周溝5aの断面は、例えば、11 mmに達している。なお、通常、この円周溝5aはV形状の円周溝と呼ばれる。
【0049】
上記タイプの装置3は、この分野の精通者に広く知られているように、例えば、丸編み機に設けられているので、ここではこれ以上詳しく説明することは省略する(例えば、特許文献2)。
【0050】
図2に示す実施形態において、そこでは同一部品は図1と同じ符号を付けて示し、その説明を省略しているが、糸ロール5は2部品で構成されている。
【0051】
この糸ロール5は半径方向内側に置かれたベアリングセクション(bearing section)8aと半径方向外側に置かれていてV形状の円周溝5aを備えた糸ガイドセクション8bを含んでいる。
【0052】
そして、糸ロール5の外側シェル面(shell face)は、糸ロール5の回転軸9に対し回転対称で、同軸になるように好都合に構成され、配置されている。
【0053】
糸ガイドセクション8bは符号10で示す座(recessed seat)を備えており、この座10は、図示のように、くぼんだ座(recessed seat)である。
【0054】
この座10は、その軸方向長さの大部分にわたってその一方の軸端まで達し、ベアリングセクション8aを受け入れている。
【0055】
この座10は、他方の開いた軸端側が半径方向に広くなっているので、段部(step)が形成され、そこにベアリングセクション8aのフランジ11が組み立て時に押し付けて、2つのセクションであるベアリングセクション8a、糸ガイドセクション8bの相互に対する軸方向相対位置を事前決定するようにしている。
【0056】
ベアリングセクション8aの外周と糸ガイドセクション8bの内側シェルは、組み立て状態では、共に回転軸9に対し同軸に配置されているので、好ましくは、これらの間に形成された組み立てギャップに沿って締め付け作用(clamping action)、接着または他の方法によって相互に接続されて軸方向に固定され、相互に対し回転不能になって、一部品の構造ユニットを構成するようにしている。
【0057】
ベアリングセクション8aは、さらに、中央に円筒形内側シェルをもつ凹部、このケースでは連続する凹部を備え、その凹部の中に円筒形外側シェルをもつ保持要素4のエンドセクション4aが挿入可能になっているので、ベアリングセクション8aはスライドベアリング(slide bearing)のようにエンドセクション4aに置かれ、回転軸9を中心に回転可能になっている。
【0058】
その結果、本来的に、円形の円筒形のベアリングギャップ12がベアリングセクション8aの内側シェルとエンドセクション4aの外側シェルの間に存在することになり、このベアリングギャップ12は一定の幅になっているので、汚れ(dirt)や毛羽(fluff)などが侵入し、容易な回転能力を低下させ、さらにはスライドベアリングをロックさせる原因になっている。
【0059】
本発明によれば、ベアリングギャップ12は、保持要素4が丸編み機などに取り付けられている側が保護シールド14で覆われている。
【0060】
この保護シールド14は、保持要素4がそこから突出する中央通路を有し、締め付け(clamping)や接着、他の方法によって固定的に、つまり、回転不能にかつ密閉状に保持要素4に固定され、図2の右側から軸方向に侵入する汚れ粒子などが保護シールド14によって押し戻され、ベアリングギャップ12に到達しないようにしている。
【0061】
この実施形態では、保護シールド14は薄板から構成され、その外側断面は、好ましくは、ベアリングセクション8aの側の端ではベアリングギャップ12の径よりも大幅に大きくなっている。
【0062】
その結果、半径方向からの糸くずなどが糸ロール5と保護シールド14の間に位置する隙間に侵入することも事実上不可能であり、その隙間の幅は、糸ロール5が自由に回転することができ、固定された保護シールド14によって制動されない程度の大きさにするだけで済むことになる。
【0063】
エンドセクション4a上の糸ロール5を軸方向に固定するために、エンドセクション4aは円周溝16を備え、これはつかみ溝(catch groove)を形成し、エンドセクション4aの自由端側の面の付近に都合よく置かれ、つかみ突出部(catch projection)17を受け入れることを可能にしている。
【0064】
例えば、ビーズ形状のつかみ突出部17は凹部の内側シェルから半径方向内側に突出してベアリングセクション8aを通り抜け、つかみ突出部17自体が変形できるように構成されているか、あるいはベアリングセクション8aの弾性変形可能セクション上に設けられ、弾性変形可能セクションの方はベアリングセクション8aが保持要素4上に置かれたとき半径方向に外れることができ、その通路はエンドセクション4aとほぼ同じ断面になっている。
【0065】
上述した装置3を組み立てるには、糸ガイドセクション8bはそのフランジ11に突き当たるまでベアリングセクション8a上をスライドさせ、軸方向の位置固定と回転防止固定は、締め付け、接着などによって達成される。
【0066】
このようにして得られた構造ユニットまたは糸ロール5は、つかみ突出部17がスナップ接続のように円周溝16内にロックするまで、保持要素4またはすでに保護シールド14に固定接続されているそのエンドセクション4a上に図2中の左から置かれる。
【0067】
これにより、糸ロール5は、容易に回転可能であるが、軸方向に移動不能になるようにエンドセクション4a上に置かれ、保護シールド14の側の汚れから保護される。
【0068】
得られた接続は、必要時には、糸ロール5を軸方向に引っ張ることで再び容易に取り外すことができる。
【0069】
また、糸ロール5の反対側軸端の汚れからの保護を確実にするために、保護シールド14から離れた端側では、この実施形態における糸ロール5またはその糸ガイドセクション8bは完全に閉じたキャップ状のアタッチメント18を備え、これは、それ自体が特にエンドセクション4aの自由端を受け入れ、この実施形態では、ベアリングセクション8aも受け入れるようになっている。
【0070】
その結果、図2中の左側のベアリングギャップ12に汚れやほこりが侵入することは不可能である。
【0071】
図3に示す実施形態が図2に示す実施形態と異なっているのは、保護シールド20の位置と形状だけである。
【0072】
そのため、図3では、同一部品は図2と同じ符号が付けられて、その説明が省略されている。
【0073】
ここでは、この場合も2つ部品からなる糸ロール5のベアリングセクション8aの凹部(エンドセクション4aがそこを通り抜けている)は、アタッチメント18から離れた軸端に広くなった部分21を有し、この広くなった部分21の内側断面は、その個所においてエンドセクション4aの外側断面よりも大きくなっている。
【0074】
この広くなった部分21は、図3に示すように保護シールド20を完全にまたは部分的に受け入れる働きをする。
【0075】
さらに、糸ロール5から離れた側では、保護シールド20は、好ましくは、最小の外側断面になっており、これはそこから糸ロール5側に向かって徐々に大きくなり、都合よく円錐形状に大きくなっている。
【0076】
このように形成された保護シールド20の傾斜周面は、都合よく広くなっている広くなった部分21の内側シェルの近くまで達している。
【0077】
その結果、糸ロール5の容易な回転能力が妨げられることがなく、他方では、ほこりや汚れがそこから侵入する可能性のある開いた空隙は、回転軸9から半径方向に比較的遠くに位置する個所だけに残っている。
【0078】
さらに、ここでは、固定保護シールド20は、糸または糸残留物が回転する糸ロール5によって保持要素4の周りに巻き付いて、回転軸9の近くの個所で実際のベアリングギャップ12内に引き込まれるのを防止している。
【0079】
その他については、図3に示す装置は図2に示す装置と同じであるので説明を省略する。
【0080】
図4は装置3の別実施形態を示している。
【0081】
ここでは、シャフト部材の形態をした保持要素23は、保護シールド24と結合されて、一部品で製造できる構造要素を形成している。
【0082】
この目的のために、保持要素23は軸方向前端に置かれていて、円筒形の外周を備えたエンドセクション(end section)23aと、軸方向後端に置かれた取り付けセクション(mounting section)23bとを具備しており、そこでは、エンドセクション23aは、取り付けセクション23bおよび/または図2と図3中の軸の働きをするエンドセクション4aよりも大きな外側断面を有している。
【0083】
エンドセクション23aは円筒形外側シェルを備え、その周りを糸ロール5が回転可能になっている。つまり、ここでは単一部品になっている。
【0084】
糸ロール5は、そこにエンドセクション23aを同軸に挿入することができ、円筒形内側シェルをもつ凹部25を備え、この内側シェルは外側シェルと一緒に円形の円筒形の空隙26を形成している。
【0085】
この空隙26は円滑走行のスライド取り付け構成に合った寸法で、図3の空隙22と同じ寸法になっている。
【0086】
エンドセクション23aと糸ロール5は回転軸9に対し回転対称で、同軸になっている。
【0087】
図4に示す実施形態では、保護シールド24は保持要素23の移行セクション(transition section)によって形成され、エンドセクション23aと取り付けセクション23bの間に置かれている。このエンドセクション23aと取り付けセクション23bの間に置かれている移行セクションは、取り付けセクション23bからエンドセクション23aに向かって徐々に大きくなり、好ましくは円錐形状に大きくなる外側断面を有している。
【0088】
その結果、図3の実施例と同じように、空隙26は回転軸9から半径方向に比較的大きく離れた個所に置かれており、保護シールド24は傾斜固定ランプ(sloping stationary ramp)を形成し、これは糸残留物などが巻き付くのを防止する作用をし、空隙を汚染物から保護している。
【0089】
図4に示すエンドセクション23aは、好ましくは中空円筒形であり、インサート28が少なくとも部分的にそこに突入する座(seat)27を備えている。
【0090】
このインサート28も中空円筒形であり、シャフト部材29が少なくとも部分的にそこを通り抜けるようになっている。
【0091】
取り付けセクション23bから離れたエンドセクション23aの端側のシャフト部材29も、図3に示すアタッチメント18と同じの、単一部品からなる糸ロール5のキャップ状のアタッチメント30を通り抜けている。
【0092】
図4に示す組み立て状態では、ベアリングセクション23a、インサート28、シャフト部材の形態をした保持要素29、さらに好ましくは、アタッチメント30も、相互におよび回転軸9と同軸に配置されている。
【0093】
このケースでは、シャフト部材の形態をした保持要素29は、好ましくは、アタッチメント30に固定的に接続されてシールを形成し、インサート28に回転可能に置かれており、このインサート28は、このケースでは、締め付け、接着などによってベアリングセクション23aに固定的に接続されている。
【0094】
このような構成であるため、保護されるベアリングギャップ12aはインサート28と保持要素29の間に形成され、
このベアリングギャップ12aは、図2と図3に示すベアリングギャップ12と同じである。
【0095】
糸ロールを取り外し可能に組み立てるために、図2と図3と同じように、保持要素29に外側の円周溝31を設け、この外側の円周溝31がインサート28に設けられた半径方向内側向きのつかみ突出部32と共にスナップ接続を形成している。
【0096】
その結果、糸ロール5と保持要素29からなるプレハブ製構造ユニットは、保持要素23とインサート28からなる同様のプレハブ製構造ユニットに半径方向に(図4中の左から)挿入することができ、必要ならば、そこから再び取り外すことができる。
【0097】
その他については、図4に示す実施形態は図2と図3に示す実施形態と同じであるので、同一部品は同じ符号を付けて示し、その説明は省略する。
【0098】
図5は、現時点で最良と考えられている本発明の実施形態を示したものである。
【0099】
図4の同じように、糸ロール5は単一の部品で構成されている。
【0100】
この糸ロール5は回転軸に同軸の凹部33を具備し、この凹部33は一方の端に半径方向に広がった部分33aを有して半径方向の段部(shoulder)を形成し、保護シールド34を受け入れている。
【0101】
広がった部分33aの内側断面は、図2および図3と同じ構成である保持要素4の外側断面よりも大幅に大きくなっている。
【0102】
糸ロール5に面する側には、保護シールド34は、段付き断面(stepped cross-section)の軸方向突出部を具備し、端部に軸方向突出部である中央セクション34aと組み立てセクション34bを備えている。
【0103】
保護シールド34と中央セクション34a(軸方向突出部)、組み立てセクション34b(軸方向突出部)は共に、そこを通り抜ける通路を有し、保護シールド34はその通路を利用して保持要素4上にスライドされている。
【0104】
さらに、保護シールド34は軸方向に移動不能かつ回転不能に、しかし取り外し可能に締め付けによって保持要素4に接続することができる。
【0105】
この目的のために、図2乃至図4と同じように、保持要素4のエンドセクション4aは円周溝16を具備し、保護シールド34の組み立てセクション34b上に設けられた弾性的に構成された、あるいは弾性的に配置されたつかみ突出部35は、保護シールド34が軸方向に保持要素4上にスライドされたときその円周溝16に入り込むようになっている。
【0106】
このケースでは、エンドセクション4aと組み立てセクション34bは、好ましくは同じであるが、非円形の外側または内側断面になっているので、つかみ突出部35が円周溝16に入り込んだあと、保護シールド34は軸方向に固定的に保持要素4に接続されるだけでなく、回転不能にもなっている。
【0107】
このように形成されたスナップ接続は、必要時には、保護シールド34または糸ロール5を軸方向に引っ張ると、再び取り外すことができる。
【0108】
図2乃至図4とは対照的に、図5に示す実施形態における糸ロール5は、スライドベアリングによってはなく、符号36で示すローラベアリング(あるいは、ボールベアリング)によって保持要素4上に容易に回転可能に配置されている。
【0109】
この目的のために、例えば、ローラベアリング36の内側レースは、例えば、十分に強固な締め付けばめ(firm clamping fit)によって、保護シールド34の組み立てセクション34b上に取り付けられている。
【0110】
他方、ローラベアリング36の外側レースは糸ロール5の凹部33の内周に固定的に取り付けられている。従って、糸ロール5は直接的にではなく、組み立てセクション34bを介して間接的に回転可能に配置されている。
【0111】
図5に示すように、組み立てセクション34bの外側断面は、ローラベアリング36用のスペースを十分に確保するために、凹部33の内側断面よりも十分程度に小さくなっている。
【0112】
これに対して、中央セクション34aの外側断面は、凹部33の内側断面よりもわずかだけ小さくなっているので、装置が組み立てられた状態では、糸ロール5が保護シールド34に対して円滑に走行回転するのを可能にし、図3と図4の空隙22、26とほぼ同じ狭い空隙37が形成されている。
【0113】
外側に対しては、空隙37とローラベアリング36は、半径方向にこれらを覆い、広がった部分33aに位置している保護シールド34のプレート形状セクション34cによって保護されている。
【0114】
さらに、狭い空隙38は、セクション34cの内側とそれに面する糸ロール5の端面の間に都合よく設けられているので、糸ロール5の自由回転能力はその個所で保護シールド34によって邪魔されることはない。
【0115】
空隙の定義した幅は、例えば、糸ロール5の内周上の段(step)39によって、さらに保護シールド34の2つのセクションである中央セクション34aと組み立てセクション34bとの間の段40によってローラベアリング36の軸方向位置を固定することによって達成することができる。
【0116】
意外なことは、空隙37を若干広くすると、この実施形態における狭すぎる空隙に比べて寿命が長くなることが判明したことである。これは、汚れ、毛羽などが空隙37に侵入しても、糸ロール5の自由回転能力が著しく低下しないためと考えられる。
【0117】
固定されている保護シールド34と段形状の突出部である中央セクション34a、組み立てセクション34bの結果として、ベアリング36の軸端に良好なシールが得られる。
【0118】
反対側の端では、ほこりや糸くずなどによる汚れの可能性は、他の実施形態と同様に、糸ロール5のアタッチメント30によって除かれている。
【0119】
糸ロール5を保持要素4から取り外したい場合は、糸ロール5、保護シールド34およびローラベアリング36からなる構造ユニット全体を図5中の左に軸方向に引っ張ると、円周溝16と、つかみ突出部35とによるスナップ接続が取り外される。
【0120】
保護シールド34とローラベアリング36の内側レース間の締め付け接続は、必要ならば、そのあとで取り外すことができる。
【0121】
糸ロール5またはその部品であるベアリングセクション8a、糸ガイドセクション8bと、インサート28は、好ましくはプラスチック射出成形品から作られるが、スライド特性の優れたプラスチックから作り、保護シールド14、20、24、34と同じように、静電気防止材料から作ると、特に好都合である。
【0122】
本発明は上述してきた実施形態に限定されることなく、これらの実施形態は種々態様に変更することが可能である。
【0123】
例えば、円周溝16、31を、ベアリングセクション8a、インサート28または組み立てセクション34bのそれぞれの通路の内側シェル内に配列し、つかみ突出部17、32または35を、エンドセクション4aまたはシャフト部材の形態をした保持要素29の外側シェル上に配列すること、あるいはこれらの部品を他のなんらかの都合のよい方法で準備することも可能である。このケースでは、つかみ突出部と円周溝の軸方向位置は図2乃至図5に示すように選択することができる。
【0124】
さらに、それぞれのつかみ突出部17、32または35と対応する円周溝16、31は、糸ロール5の両軸端に配置することも可能であり、そのようにすると、ベアリングギャップ12と12aだけでなく、ローラベアリング36の個所の汚れがさらに制限されることになる。
【0125】
さらに、当然に理解されるように、本発明による装置3は、丸編み機以外の他の機械に適用し、テキスタイル糸以外の他の糸、特に細いストリップやワイヤ、グラスファイバなどの案内のために提供することもできる。
【0126】
さらに、異なる構成の糸案内ロールでも同様の組み立てが可能であり、この場合、糸ロール5を、例えば、黒と白の色付けのように、異なる色付けをすると、糸ロールの停止を遠くから直接に認識できるので便利である。
【0127】
保護シールド14、20、24および34の構造は、特に相対的サイズ寸法および断面形状に関して、図2乃至図5に示すものとは異なる構造にすることができ、そのようにすると、特に保護シールド20と34は、糸ロール5またはそのベアリングセクション8aの対応する凹部に軸方向に突出させるだけで済むことになる。
【0128】
最後に、当然に理解されるように、種々の特徴は上述し、図示の組み合わせとは異なる組み合わせで適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】本発明による糸案内装置を示す概略斜視図。
【図2】本発明による第一実施形態の装置を示す図1中のII−II軸方向断面図。
【図3】本発明による他の実施形態の装置における図2と同じ断面図。
【図4】本発明による更に他の実施形態の装置における図2と同じ断面図。
【図5】本発明による更に他の実施形態の装置における図2と同じ断面図。
【符号の説明】
【0130】
1 糸ガイド
2 糸
3 糸案内装置
4、23 保持要素
5 糸ロール
5a V形状の円周溝
8a ベアリングセクション
8b 糸ガイドセクション
10a、21、25、33 糸ロールの凹部
12、12a 円形の円筒状のベアリングギャップ
14、20、24、34 保護シールド
16、31 円周溝
18、30 完全に閉じたキャップ状のアタッチメント
23a エンドセクション
23b 取り付けセクション
28 中空円筒形のインサート
29 保持要素
17、32、35 つかみ突出部
34a 中央セクション
34b 組み立てセクション
36 ローラベアリング
37 空隙

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の組み立てを目的とした保持要素(4、23)と、保持要素(4、23)上に回転可能に配置されて円筒状のベアリングギャップ(12、12a)を形成する糸ロール(5)と、糸ロール(5)の少なくとも一方の軸端でベアリングギャップ(12、12a)を覆い、保持要素(4、23)がそこから突出している通路をもつ保護シールド(14、20、24、34)とを含む、糸(2)または糸の類似物の案内装置において、前記保護シールド(14、20、24、34)は回転不能に保持要素(4、23)に接続されていることを特徴とする糸案内装置。
【請求項2】
保護シールド(14、20)は、糸ロール(5)から軸方向に距離をおいて配置されたプレートからなることを特徴とする請求項1に記載の糸案内装置。
【請求項3】
保護シールド(14、20、34)は、糸ロール(5)に面する軸端側ではベアリングギャップ(12、12a)の断面より大きい最大の外側断面を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の糸案内装置。
【請求項4】
保護シールド(20、34)は、少なくともその一部が糸ロール(5)の凹部(21)内に位置していることを特徴とする請求項1または2に記載の糸案内装置。
【請求項5】
糸ロール(5)から離れた側では、保護シールド(14、24)は、そこから糸ロール(5)に向かって徐々に減少する最小の外側断面を有していることを特徴とする請求項4に記載の糸案内装置。
【請求項6】
保護シールド(14、24)は円錐形の外周縁を有していることを特徴とする請求項5に記載の糸案内装置。
【請求項7】
保護シールド(34)は、少なくともその一部が糸ロール(5)の凹部(33)に突出する軸方向突出部(34a、34b)を有し、糸ロール(5)を回転可能に装着することを目的としたボールまたはローラベアリング(36)の内側レースが前記軸方向突出部に取り付けられていることを特徴とする請求項4に記載の糸案内装置。
【請求項8】
軸方向突出部の中央セクション(34a)は空隙(37)を形成していること、およびボールまたはローラベアリング(36)から離れた軸端側では、保護シールド(34)は前記空隙(37)の断面より大きい外側断面をもつセクション(34c)を有していることを特徴とする請求項7に記載の糸案内装置。
【請求項9】
軸方向突出部(34a、34b)は、取り外し可能であるが、軸方向にほぼ移動不能にスナップ接続によって保持要素(4)に接続されていることを特徴とする請求項7または8に記載の糸案内装置。
【請求項10】
糸ロール(5)は2つの部品で構成されると共に、半径方向内側に置かれていて保持要素(4)用の凹部をもつベアリングセクション(8a)と、半径方向外側に置かれていて前記ベアリングセクション(8a)によって突出されている糸ガイドセクション(8b)と、を具備していることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の糸案内装置。
【請求項11】
糸ガイドセクション(8b)はV形状の円周溝(5a)を備えていることを特徴とする請求項10に記載の糸案内装置。
【請求項12】
ベアリングセクション(8a)と糸ガイドセクション(8b)は相互に固定的に接続されていることを特徴とする請求項10または11に記載の糸案内装置。
【請求項13】
保護シールド(14、20、24、34)から離れた端側では、糸ロール(5)は完全に閉じたキャップ状のアタッチメント(18、30)を有していることを特徴とする請求項10乃至12のいずれかに記載の糸案内装置。
【請求項14】
アタッチメント(18)は糸ガイドセクション(8b)に設けられていることを特徴とする請求項13に記載の糸案内装置。
【請求項15】
ベアリングセクション(8a)は、取り外し可能であるが、軸方向にほぼ移動不能にスナップ接続によって保持要素(4)に接続されていることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の糸案内装置。
【請求項16】
保持要素(23)は、軸方向の前部に置かれていて、糸ロール(5)の凹部(25)内に置かれることを目的とし、円筒状外周を備えているエンドセクション(23a)と、軸方向の後部に置かれていて、組み立てを目的とし、エンドセクション(23a)よりも小さい外側断面を有する取り付けセクション(23b)と、を具備していること、および保護シールド(24)は広がった外側断面を有していて、取り付けセクション(23b)とエンドセクション(23a)の間に置かれた移行セクションから形成されていることを特徴とする請求項1に記載の糸案内装置。
【請求項17】
移行セクションは、取り付けセクション(23b)からエンドセクション(23a)に向かって円錐形状に広がっている外側断面を有していることを特徴とする請求項16に記載の糸案内装置。
【請求項18】
エンドセクション(23a)は中空円筒形であることを特徴とする請求項16または17に記載の糸案内装置。
【請求項19】
エンドセクション(23a)には、取り付けセクション(23b)に同軸で、その一部がインサート(28)から突出している保持要素(29)を受け入れる中空円筒形インサート(28)が配置され、取り付けセクション(23b)から離れたエンドセクション(23a)の端側には、インサート(28)から突出し、糸ロール(5)に設けられたアタッチメント(30)を通して突出しているセクションを有していることを特徴とする請求項18に記載の糸案内装置。
【請求項20】
保持要素(29)はアタッチメント(30)に固定的に接続されてシールを形成し、インサート(28)に回転可能に配置されていることを特徴とする請求項19に記載の糸案内装置。
【請求項21】
インサート(28)はエンドセクション(23a)に固定的に接続され、取り外し可能であるが、軸方向にほぼ移動不能にスナップ接続によって支持要素(29)に接続されていることを特徴とする請求項19または20に記載の糸案内装置。
【請求項22】
糸ロール(5)または、糸ロール(5)の部品であるベアリングセクション(8a)、糸ガイドセクション(8b)及び、保護シールド(14、20、24、34)並びにインサート(28)は静電気防止作用をもつすべり材料から作られていることを特徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載の糸案内装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−106607(P2007−106607A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−279342(P2006−279342)
【出願日】平成18年10月13日(2006.10.13)
【出願人】(591027710)ジプラ パテントエントビクルングス−ウント ベタイリグングスゲゼルシャフト エムベーハー (16)
【氏名又は名称原語表記】SIPRA PATENTENTWICKLUNGS−UND BETEILIGUNGS−GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
【Fターム(参考)】