説明

系統連系型電源設備

【課題】 系統連系運転を利用できるか否かに拘わらず、緊急時における自立運転を可能にする系統連系型電源設備を提供する。
【解決手段】 商用電力系統に連系して電力供給可能な発電装置が、系統連系せずに発電する自立運転と系統連系して発電する系統連系運転とを実行可能に構成され、系統連系運転を利用可能と判定した場合に内部状態を使用者識別状態に設定し、系統連系運転を利用可能でないと判定した場合に内部状態を非使用者識別状態に設定し、少なくとも商用電力系統が所定時間以上停電状態となった場合に内部状態を非使用者識別状態に設定する使用者識別手段と、内部状態が使用者識別状態である場合に系統連系運転を許可し、内部状態が非使用者識別状態である場合に系統連系運転を禁止し、使用者識別手段の内部状態が使用者識別状態であるか非使用者識別状態であるかに拘わらず、自立運転を許可する運転可否判定手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商用電力系統に連系し且つ施設で消費される電力を発電可能な発電装置を備えた系統連系型の電源設備に関する。
【背景技術】
【0002】
商用電力系統に連系して施設の電力負荷に電力を供給可能な系統連系型電源設備、例えば、施設の一例としての一般家庭における住居等に設置される系統連系電源設備では、使用者が変わった場合に、新規使用者が系統連系型電源設備を商用電力系統と連系させて使用するためには、商用電力系統を管理する電力会社に対し系統連系型電源設備を系統連系運転で使用するための系統連系手続きを行う必要がある。
【0003】
ところで、系統連系運転で系統連系型電源設備の使用を開始する新規使用者から、電力会社に対し申請を行う必要がある。しかし、系統連系型電源設備を新規に設置する場合には、使用者に対し、当該系統連系手続きが必要であることを周知することは容易であるが、例えば、既設の系統連系型電源設備を備える住居に引っ越してきた新規使用者の場合には、当該系統連系手続きが必要であることを周知することは困難である。
【0004】
このため、新規使用者に対し系統連系手続きを促すための技術として、所定の識別判定タイミングで、使用者の識別情報に基づいて使用者が新規使用者であるか否かを判別する新規使用者識別処理を実行し、新規使用者であると判定した場合には、系統連系手続きを促す手段を備えた系統連系型電源設備が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
特許文献1に記載の系統連系型電源設備では、例えば、商用電力系統からの電力供給が停止する停電状態が設定時間(例えば、24時間)以上継続し、且つ、停電状態から商用電力系統からの電力供給が行われる電力供給状態に切り替わったときに、新規使用者識別処理を実行する。
【0006】
【特許文献1】特開2006−158068号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
系統連系型電源設備は、例えば、落雷等の災害による停電の場合等、緊急時には、系統連系型電源設備を運転させて電力供給及び熱エネルギの供給を行うことが望ましい。しかしながら、特許文献1に記載の系統連系型電源設備では、例えば、商用電力系統の停電が設定時間以上続いた場合には、新規使用者識別処理が行われるが、当該新規使用者識別処理は、実行頻度が非常に少ないため、使用者が、パスワード等の識別情報を失念してしまう場合が考えられる。このような場合には、系統連系型電源設備を運転させて電力供給及び熱エネルギの供給を行うことが望ましいにも拘わらず、運転させることができなくなる可能性がある。
【0008】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、緊急時を除く通常時に、系統連系手続きを行っていない新規使用者による系統連系運転を防止し、且つ、新規使用者であるか否かに拘わらず、緊急時における自立運転を可能にする系統連系型電源設備を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る系統連系型電源設備は、商用電力系統に連系して施設内で消費される電力を発電可能な発電装置を前記施設内に備え、前記発電装置が、前記商用電力系統と連系せずに前記施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する自立運転と、前記商用電力系統と連系して前記施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する系統連系運転と、を実行可能に構成された系統連系型電源設備であって、前記施設の使用者の識別情報を受け付け、前記使用者が前記系統連系運転を利用可能であるか否かを判定し、前記使用者が前記系統連系運転を利用可能であると判定された場合に、内部状態を前記使用者が前記系統連系運転を利用可能であることを示す使用者識別状態に設定し、前記使用者が前記系統連系運転を利用可能でないと判定された場合に、前記内部状態を前記使用者が前記系統連系運転を利用可能でないことを示す非使用者識別状態に設定し、少なくとも前記商用電力系統が所定時間以上継続して停電状態となった場合に、前記内部状態を前記非使用者識別状態に設定する使用者識別手段と、前記使用者識別手段の前記内部状態に基づいて、前記発電装置の運転の実行可否を判定する運転可否判定手段と、を備え、前記運転可否判定手段が、前記系統連系運転の実行開始要求があった場合に、前記使用者識別手段の前記内部状態が前記使用者識別状態である場合に前記系統連系運転を許可し、前記使用者識別手段の前記内部状態が前記非使用者識別状態である場合に前記系統連系運転を禁止し、前記自立運転の実行開始要求があった場合に、前記使用者識別手段の前記内部状態が前記使用者識別状態であるか前記非使用者識別状態であるかに拘わらず、前記自立運転を許可することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上記特徴の系統連系型電源設備によれば、発電装置が、商用電力系統と連系せずに施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する自立運転と、商用電力系統と連系して施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する系統連系運転とを実行可能に構成されている場合に、施設の使用者が系統連系運転を利用可能である場合に内部状態を使用者識別状態に設定し、系統連系運転を利用可能でない場合に内部状態を非使用者識別状態に設定し、商用電力系統が所定時間以上継続して停電状態となった場合に内部状態を非使用者識別状態に設定し、内部状態に基づいて発電装置の運転の実行可否を判定するように構成したので、災害等の緊急時等、発電装置により発電を行うことが望ましい場合には、商用電力系統の停電時に利用可能な自立運転により、発電装置により発電を行うことが可能になる。
【0011】
尚、系統連系型電源設備において系統連系運転を実行可能にするための系統連系手続きは、商用電力系統から電力供給を受けて起動する系統連系運転の場合にのみ必要であり、商用電力系統から電力供給を受けずに起動する自立運転では、系統連系手続きは必要ないことから、系統連系運転の場合にのみ使用者識別処理の結果に応じて運転可否を設定することで、緊急時を除く通常時に、系統連系手続きを行っていない新規使用者による系統連系運転を防止し、且つ、緊急時等における自立運転を妨げることのない系統連系型電源設備を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る系統連系型電源設備(以下、適宜「本発明設備」と略称する)の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0013】
〈第1実施形態〉
先ず、本発明設備の構成について、図1を基に説明する。ここで、図1は、本発明設備1の概略構成例を示している。
【0014】
尚、本発明設備1は、商用電力系統40に連系して施設内で消費される電力を発電可能な発電装置を施設内に備え、発電装置が、商用電力系統40と連系せずに施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する自立運転と、商用電力系統40と連系して施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する系統連系運転と、を実行可能に構成されている。
【0015】
また、本実施形態では、本発明設備1が、施設の一例としての一般家庭用住居に対して設置される家庭用コージェネレーションシステムである場合を想定して説明する。尚、家庭用コージェネレーションシステムの使用者が、系統連系運転を利用するためには、商用電力系統40を管理する電力会社に対し、系統連系手続きを行う必要がある。ここでは、系統連系手続きを完了した使用者を、系統連系運転を利用可能な使用者としている。
【0016】
本発明設備1は、図1に示すように、都市ガスを燃焼して回転エネルギを発生するガスエンジン11aとガスエンジン11aの回転エネルギから交流電力を発生する発電機11bとを備えて構成される発電機ユニット11(発電装置に相当)、発電機ユニット11が発電した交流電力を商用電力系統40から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数を有する交流電力に変換するインバータ12、発電機ユニット11のエンジンから排出される排熱を回収して熱負荷20に熱エネルギを供給する排熱回収装置13、インバータ12から出力される電力の一部を消費して排熱回収装置13に熱エネルギを供給する電熱ヒータ14、商用電力系統40が停電状態である場合に、DC/DCコンバータを介して発電機ユニット11を起動させるための電力を供給するバックアップ電源としての蓄電池15と、商用電力系統40が停電状態であることを検出する停電検出手段16と、本発明設備1の運転設定や運転状態の表示が可能なリモコン17と、本発明設備1内に設けられた各構成を制御して系統連系運転及び自立運転を実行する制御手段10と、を備えている。
【0017】
インバータ12は、発電機ユニット11から出力される交流電力を受け付け、直流電力に変換するAC/DCコンバータ12aと、AC/DCコンバータ12aで変換された直流電力を商用電力系統40から供給される電力と同じ電圧及び同じ周波数を有する交流電力に変換するDC/ACコンバータ12bを備えて構成されている。蓄電池15は、インバータ12のAC/DCコンバータ12aの出力側に接続され、制御手段10からの制御により、停電時に電力を供給する。排熱回収装置13は、ガスエンジン11aを冷却する冷却液から熱エネルギを回収する熱交換器、貯湯槽等を備えて構成されている。排熱回収装置13は、暖房乾燥器等に対し熱エネルギを供給し、貯湯槽に蓄えられた湯を一般家庭用住居の浴槽や台所への給湯に利用する。
【0018】
本発明設備1の制御手段10は、図1に示すように、一般家庭用住居(施設)の使用者の識別情報を受け付け、使用者が系統連系運転を利用可能であるか否かを判定し、使用者が系統連系運転を利用可能であると判定された場合に、内部状態を使用者が系統連系運転を利用可能であることを示す使用者識別状態に設定し、使用者が系統連系運転を利用可能でないと判定された場合に、内部状態を使用者が系統連系運転を利用可能でないことを示す非使用者識別状態に設定し、少なくとも商用電力系統40が所定時間以上継続して停電状態となった場合に、内部状態を非使用者識別状態に設定する使用者識別手段10aと、使用者識別手段10aの内部状態に基づいて、発電機ユニット11の運転の実行可否を判定する運転可否判定手段10bと、を備えている。尚、使用者識別手段10a及び運転可否判定手段10bは、制御手段10を構成するコンピュータ上で実行することにより、使用者識別手段10a及び運転可否判定手段10bの機能を実現するプログラムで構築されている。
【0019】
より具体的には、使用者識別手段10aは、本実施形態では、引っ越し等により一般家庭用住居の使用者が別の新規使用者に変わった可能性がある場合に、使用者が系統連系運転を利用可能であるか否かを判定する。ここでは、具体的には、使用者識別手段10aは、本発明設備1が停止状態であり、且つ、商用電力系統40が停電状態である状態が、所定時間以上、例えば、24時間以上、連続して継続している場合に、一般家庭用住居の使用者が別の新規使用者に変わった可能性があるとして、内部状態を非使用者識別状態に設定する。また、使用者識別手段10aは、本実施形態では、使用者の識別情報として、使用者に固有の使用者ID及びパスワードを受け付ける。
【0020】
運転可否判定手段10bは、系統連系運転の実行開始要求があった場合に、使用者識別手段10aの内部状態が使用者識別状態である場合に系統連系運転を許可し、使用者識別手段10aの内部状態が非使用者識別状態である場合に系統連系運転を禁止し、自立運転の実行開始要求があった場合に、使用者識別手段10aの内部状態が使用者識別状態であるか非使用者識別状態であるかに拘わらず、自立運転を許可する。
【0021】
次に、本発明設備1における処理手順について、図2を基に説明する。ここで、図2は、本発明設備1の処理手順を示している。尚、本実施形態では、使用者識別手段10aの内部状態は、初期状態が非使用者識別状態となっている。
【0022】
本発明設備1の制御手段10の使用者識別手段10aは、運転開始要求があった場合に、一般家庭用住居の使用者が新規使用者である可能性があるか否かを判定し、その結果に応じて内部状態を初期化する(ステップ#100)。具体的には、使用者識別手段10aは、停電検出手段16から出力される停電状態検出信号に基づいて商用電力系統40が停電状態であるか否かを判定する。そして、本発明設備1が停止状態であり、且つ、商用電力系統40が停電状態である状態が、24時間以上継続している場合に(ステップ#101で「YES」分岐)、一般家庭用住居の使用者が新規使用者である可能性があると判定し、内部状態を非使用者識別状態に初期化する(ステップ#102)。
【0023】
引き続き、本実施形態の制御手段10は、運転開始要求が系統連系運転の運転開始要求であった場合に(ステップ#110で「系統連系運転」分岐)、使用者が系統連系運転を利用可能であるか否かを判定する(ステップ#120)。
【0024】
具体的には、例えば、リモコン17操作により運転開始要求がされると、制御手段10の使用者識別手段10aは、リモコン17の表示部に、使用者が識別情報を入力するための識別情報入力画面を表示する(ステップ#121)。具体的には、本実施形態では、使用者の識別情報の一例としての使用者ID及びパスワードを入力するための入力画面を表示する。
【0025】
使用者識別手段10aは、使用者により、識別情報が入力されると、使用者が系統連系運転を利用するための系統連系手続きを完了した使用者であるか否かを判定する(ステップ#122)。具体的には、例えば、使用者ID及びパスワードが入力され、且つ、当該使用者ID及びパスワードが、本発明設備1内または本発明設備1を管理する管理会社に登録されている場合に、使用者が系統連系手続きを完了した使用者であると判定する。使用者識別手段10aは、使用者が系統連系手続きを完了した使用者である場合(ステップ#122で「NO」分岐)、内部状態を使用者識別状態に設定する(ステップ#123)。
【0026】
引き続き、制御手段10の運転可否判定手段10bは、使用者識別手段10aの内部状態に基づいて、発電機ユニット11の運転の実行可否を判定する(ステップ#130)。内部状態が、非使用者識別状態の場合は、発電機ユニット11の運転の実行を禁止し(ステップ#130で「非使用者識別状態」分岐)、リモコン17の表示部に、系統連系運転を利用するには、系統連系手続きが必要な旨の通知を行う(ステップ#140)。
【0027】
更に、ステップ#130において、制御手段10の使用者識別手段10aの内部状態が使用者識別状態であると判定された場合、または、ステップ#110において、運転開始要求が自立運転の運転開始要求であった場合に(ステップ#110で「自立運転」分岐)、発電機ユニット11の運転の実行を許可し、自立運転によるコージェネレーションシステムの稼働を開始する(ステップ#150)。
【0028】
上述したように、本実施形態では、運転開始要求が自立運転の運転開始要求である場合には、使用者識別手段10aの内部状態の判定(ステップ#130)を実行しないので、使用者識別手段10aの内部状態が使用者識別状態であるか非使用者識別状態であるかに拘わらず、自立運転を実行することができる。これにより、系統連系手続きを完了していない新規使用者であっても、自立運転により、災害等の緊急時に本発明設備1を利用することが可能になる。また、使用者が新規使用者である可能性が高い場合に、内部状態を初期化し(ステップ#100)、内部状態の確認(ステップ#130)を行う構成にすることにより、系統連系手続きを完了していない新規使用者により、本発明設備1が系統連系運転で利用されるのを防止できる。
【0029】
〈別実施形態〉
〈1〉上記実施形態では、運転開始要求があった場合に、商用電力系統40の停電状態が前記継続時間以上継続しているか否かを確認し、商用電力系統40の停電状態が前記継続時間以上継続している場合に、使用者識別手段10aの内部状態を初期化しているが、これに限るものではない。
【0030】
例えば、運転開始要求があったときではなく、商用電力系統40の停電状態が前記継続時間を超えたときに、使用者識別手段10aの内部状態を初期化するように構成しても良い。この場合には、例えば、図3(a)に示すように、使用者識別手段10aの内部状態の初期化処理(ステップ#100)と、図3(b)に示す運転開始要求後の発電機ユニット11の運転の実行可否の判定に係る処理とを別個独立して行うように構成する。
【0031】
また、例えば、使用者が系統連系運転を利用可能であるか否かの判定(ステップ#120)は、運転開始要求が、系統連系運転の場合だけでなく、自立運転の場合にも行う、即ち、運転開始要求の確認(ステップ#110)より先に、使用者が系統連系運転を利用可能であるか否かの判定(ステップ#120)を行うように構成しても良い。
【0032】
また、上記実施形態では、本発明設備1が停止状態且つ商用電力系統40が停電状態である時間が、24時間以上である場合に、使用者識別手段10aの内部状態を初期化(ステップ#100)するように構成したが、これに限るものではない。24時間以外の時間を継続時間としても良い。更に、当該継続時間は、固定値でなく、季節や地域等の環境条件等に応じて、適宜変更するように構成しても良い。
【0033】
〈2〉更に、上記実施形態では、使用者の識別情報として、使用者に固有の使用者ID及びパスワードを想定して説明したが、これに限るものではない。例えば、パスワードのみで構成されていても良いし、他の情報で構成されていても良いし、系統連系手続きを行った使用者に共通の使用者ID及びパスワードであっても良い。識別情報は、系統連系手続きを行った使用者と、系統連系手続きを行っていない新規使用者を判別できる情報であれば良い。
【0034】
〈3〉上記実施形態では、本発明設備1が、施設の一例としての一般家庭用住居に対して設置される家庭用コージェネレーションシステムである場合を想定して説明したが、これに限られるものではない。本発明設備としては、例えば、自然エネルギを利用して発電し、商用電力系統に連系して施設の電力負荷に電力を供給可能な設備、例えば、太陽光発電システム等、分散型電源設備であっても良い。また、本発明設備1が設置される施設としては、例えば、公共施設等であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る系統連系型電源設備の概略構成例を示す概略部分ブロック図
【図2】本発明に係る系統連系型電源設備の運転制御の部分処理手順例を示すフローチャート
【図3】本発明に係る系統連系型電源設備の別実施形態における運転制御の部分処理手順例を示すフローチャート
【符号の説明】
【0036】
1 本発明に係る系統連系型電源設備
10 制御手段
10a 使用者識別手段
10b 運転可否判定手段
11 発電機ユニット
11a ガスエンジン
11b 発電機
12 インバータ
12a AC/DCコンバータ
12b DC/ACコンバータ
13 排熱回収装置
14 電熱ヒータ
15 蓄電池
16 停電検出手段
17 リモコン
20 熱負荷
30 電力負荷
40 商用電力系統

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電力系統に連系して施設内で消費される電力を発電可能な発電装置を前記施設内に備え、前記発電装置が、前記商用電力系統と連系せずに前記施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する自立運転と、前記商用電力系統と連系して前記施設内で消費される電力の少なくとも一部を発電する系統連系運転と、を実行可能に構成された系統連系型電源設備であって、
前記施設の使用者の識別情報を受け付け、前記使用者が前記系統連系運転を利用可能であるか否かを判定し、
前記使用者が前記系統連系運転を利用可能であると判定された場合に、内部状態を前記使用者が前記系統連系運転を利用可能であることを示す使用者識別状態に設定し、
前記使用者が前記系統連系運転を利用可能でないと判定された場合に、前記内部状態を前記使用者が前記系統連系運転を利用可能でないことを示す非使用者識別状態に設定し、
少なくとも前記商用電力系統が所定時間以上継続して停電状態となった場合に、前記内部状態を前記非使用者識別状態に設定する使用者識別手段と、
前記使用者識別手段の前記内部状態に基づいて、前記発電装置の運転の実行可否を判定する運転可否判定手段と、を備え、
前記運転可否判定手段が、
前記系統連系運転の実行開始要求があった場合に、前記使用者識別手段の前記内部状態が前記使用者識別状態である場合に前記系統連系運転を許可し、前記使用者識別手段の前記内部状態が前記非使用者識別状態である場合に前記系統連系運転を禁止し、
前記自立運転の実行開始要求があった場合に、前記使用者識別手段の前記内部状態が前記使用者識別状態であるか前記非使用者識別状態であるかに拘わらず、前記自立運転を許可することを特徴とする系統連系型電源設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−278761(P2009−278761A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−127181(P2008−127181)
【出願日】平成20年5月14日(2008.5.14)
【出願人】(000000284)大阪瓦斯株式会社 (2,453)
【Fターム(参考)】