説明

紙幣処理ユニット、自動取引処理装置、および紙幣搬送プログラム

【課題】本体のコストアップを生じさせることがなく、且つ、金種別紙幣カートリッジに対する紙幣の補充が本体の取扱を停止することなく行える紙幣処理ユニットを提供する。
【解決手段】金種別紙幣カートリッジ62、63は、金種毎に、その金種の紙幣を収納する。補充紙幣カートリッジ61は、金種別紙幣カートリッジ62、63に補充する紙幣を収納する。紙幣処理ユニット6は、出金取引時に、金種別紙幣カートリッジ62、63に対して紙幣を補充する補充処理を実行するとき、補充紙幣カートリッジ61から紙幣を繰り出す。紙幣処理ユニット6は、金種毎に出金枚数の紙幣を紙幣入出金口6aに搬送し、残りの紙幣を該当する金種の金種別紙幣カートリッジ62、63に搬送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、金種毎に、受け付けた枚数の紙幣を出金口に搬送する紙幣処理ユニット、この紙幣処理ユニットを備える現金自動預け払い機等の自動取引処理装置、および、前記紙幣処理ユニットにおける出金口への紙幣の搬送を制御部に実行させる紙幣搬送プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関の店舗や、コンビニエンスストア等に設置している現金自動預け払い機(以下、ATMと言う。)は、利用者の入力操作に応じて、その利用者が要求する入金取引や出金取引等の各種取引を処理する。
【0003】
ATMは、紙幣を処理する紙幣処理ユニットを備える。紙幣処理ユニットは、紙幣を収納する複数のカートリッジをセットした紙幣収納部を備える。紙幣収納部には、例えば、千円券を収納する千円券用金種別紙幣カートリッジ、万円券を収納する万円券用金種別紙幣カートリッジ、金種別紙幣カートリッジに補充する紙幣(千円券、および万円券)を収納する補充紙幣カートリッジ、および、取引に使用しない紙幣を回収する回収カートリッジがセットされている。
【0004】
ATMは、入金取引処理では、紙幣処理ユニットが入出金口に投入された入金紙幣を紙幣搬送路に沿って搬送し、該当する金種の金種別紙幣カートリッジに収納する。また、出金取引処理では、紙幣処理ユニットは、金種毎に、出金枚数の紙幣を該当する金種別紙幣カートリッジから繰り出し、紙幣搬送路に沿って入出金口に搬送する。
【0005】
ATMは、金種別紙幣カートリッジに収納されている紙幣の枚数(収納枚数)が出金枚数未満になると出金取引を処理することができない。このため、ATMは、金種別紙幣カートリッジに収納されている紙幣の収納枚数を管理し、その枚数が予め定めた下限枚数未満になると、紙幣処理ユニットが補充紙幣カートリッジに収納されている紙幣を繰り出し、該当する金種別紙幣カートリッジに収納(補充)する補充処理を行う。
【0006】
特許文献1〜3には、ATM本体の取扱を停止しないで、上記補充処理を実行する構成が開示されている。特許文献1は、利用者が要求する取引が出金取引以外の取引であれば、補充処理を実行する構成を提案している。また、特許文献2は、金種別紙幣カートリッジから繰り出した出金紙幣を出金口に搬送する紙幣搬送路と、補充紙幣カートリッジから繰り出した補充紙幣を該当する金種の金種別紙幣カートリッジに搬送する紙幣搬送路と、を個別に形成する構成を提案している。さらに、特許文献3は、紙幣の金種や真偽を識別する紙幣識別部を2つ設けることによって、出金取引と補充処理とを同時に行う構成を提案している。
【0007】
なお、回収カートリッジは、金種別紙幣カートリッジから繰り出した紙幣の中で、金種や真偽が識別できない等の理由により、出金取引で使用することが適当でないと判断した紙幣や、該当する金種の金種別紙幣カートリッジが備えられていない入金紙幣(上記の例では、2千円紙幣や5千円紙幣)を収納する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平6− 28546号公報
【特許文献2】特開平5−303673号公報
【特許文献3】特開平5−342450号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に記載の構成は、出金取引が連続して行われると、補充処理を実行することができず、金種別紙幣カートリッジに収納されている紙幣の収納枚数が出金枚数未満になることがある。この場合、ATMは、本体の取扱を停止し、補充処理を実行しなければならない。
【0010】
また、特許文献2の構成は、出金取引時に補充処理を実行することはできるのであるが、金種別紙幣カートリッジから繰り出した出金紙幣を出金口に搬送する紙幣搬送路と、補充紙幣カートリッジから繰り出した補充紙幣を該当する金種の金種別紙幣カートリッジに搬送する紙幣搬送路と、を個別に形成しなければならず、紙幣搬送路等が複雑になり、ATM本体のコストアップという問題がある。
【0011】
また、特許文献3の構成も、出金取引時に補充処理を実行することはできるのであるが、紙幣識別部を2つ備えることから、特許文献2と同様に、ATM本体のコストアップという問題がある。
【0012】
この発明の目的は、本体のコストアップを生じさせることがなく、且つ、金種別紙幣カートリッジに対する紙幣の補充が本体の取扱を停止することなく行える紙幣処理ユニット、自動取引処理装置、および紙幣搬送プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この発明の紙幣処理ユニットは、上記課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成している。
【0014】
紙幣収納部は、金種毎に、その金種の紙幣を収納する金種別紙幣カートリッジ、および金種別紙幣カートリッジに補充する紙幣を収納する補充紙幣カートリッジを有する。金種別紙幣カートリッジは、例えば、千円券を収納する千円券用金種別紙幣カートリッジ、万円券を収納する万円券用金種別紙幣カートリッジである。また、補充紙幣カートリッジには、千円券や万円券が混在して収納される。
【0015】
出金枚数受付部が、出金口に搬送する出金紙幣について、その枚数を金種毎に受け付ける。例えば、万円券の出金枚数として3枚、および千円券の出金枚数として4枚を受け付ける。
【0016】
紙幣搬送部が、カートリッジから紙幣を繰り出し、金種毎に、出金枚数受付部が受け付けた枚数の紙幣を紙幣搬送路に沿って出金口に搬送する。
【0017】
この紙幣搬送部は、金種別紙幣カートリッジに対して紙幣を補充する補充処理を実行しないとき、金種毎に、該当する金種の金種別紙幣カートリッジから紙幣を繰り出し、出金枚数受付部が受け付けた枚数の紙幣を出金口に搬送する第1の出金搬送処理を実行する。
【0018】
また、紙幣搬送部は、金種別紙幣カートリッジに対して紙幣を補充する補充処理を実行するとき、補充紙幣カートリッジから紙幣を繰り出し、出金枚数受付部が金種毎に受け付けた枚数の紙幣を出金口に搬送する。このとき、金種毎に、補充紙幣カートリッジから繰り出された、出金枚数受付部が受け付けた枚数を超える分の紙幣については、該当する金種の金種別紙幣カートリッジに搬送する第2の出金搬送処理を実行する。すなわち、第2の出金搬送処理を実行することにより、金種毎に、補充紙幣カートリッジから繰り出された、出金枚数受付部が受け付けた枚数を超える分の紙幣が金種別紙幣カートリッジに補充される。
【0019】
したがって、出金取引が連続しても、紙幣を金種別紙幣カートリッジに補充することができる。また、出金紙幣を出金口に搬送する紙幣搬送路と、補充紙幣を該当する金種の金種別紙幣カートリッジに搬送する紙幣搬送路と、を個別に形成したり、紙幣識別部を2つ備えたりする必要もないので、本体のコストアップを生じさせることもない。
【0020】
また、紙幣搬送部は、第2の出金処理では、予め定めた繰出枚数の紙幣を補充紙幣カートリッジから繰り出し、いずれかの金種において、出金口に搬送した紙幣の枚数が、出金枚数受付部が受け付けた枚数に達していなければ、その金種について不足枚数を該当する金種の金種別紙幣カートリッジから繰り出して出金口に搬送する構成にするのが好ましい。
【0021】
補充紙幣カートリッジは、複数種類の金種を収納しているので、上記のように構成すれば、出金取引にかかる時間が無駄に長くなるのを防止できる。例えば、今回の出金取引で出金口に搬送する紙幣について、特定の金種の紙幣が1枚不足している場合に、補充紙幣カートリッジからの紙幣の繰り出しが、この特定の金種の紙幣が繰り出されるまで継続されつづけるのを防止できる。
【0022】
また、金種別紙幣カートリッジ毎に、収納されている紙幣の収納枚数を管理する収納枚数管理部を備え、紙幣搬送部は、金種別紙幣カートリッジのいずれかにおいて、収納枚数管理部が管理している紙幣の収納枚数が予め定めた下限枚数未満であるとき、第2の出金搬送処理を選択し実行する、構成にするのが好ましい。言い換えれば、紙幣処理部は、全ての金種別紙幣カートリッジにおいて、収納枚数管理部が管理している紙幣の収納枚数が予め定めた下限枚数以上であるとき、第1の出金処理を選択し実行する構成にするのが好ましい。
【0023】
これにより、金種別紙幣カートリッジに対して紙幣を補充する必要がないとき(全ての金種別紙幣カートリッジに十分な枚数の紙幣が収納されているとき)まで、第2の出金搬送処理を実行し、出金にかかる時間が無駄に長くなるのを防止できる。
【0024】
また、紙幣搬送部は、予め設定されている時間帯であれば、第1の出金搬送処理を選択して実行する、構成にするのが好ましい。
【0025】
上記時間帯としては、利用者が多い時間帯、例えば設置場所がオフィス街であれば、お昼休みの時間帯、また、設置場所が繁華街であれば、夕方の時間帯にすればよい。これにより、本体の処理効率を利用者が多い時間帯に低下させないので、利用者の待ち時間の増加を抑え、利用者に対するサービスの低下が防止できる。
【0026】
上述の紙幣処理ユニットは、ATM等の自動取引処理装置に用いることができる。この場合、自動取引処理装置が、紙幣処理ユニットに対して、出金口に搬送する出金紙幣について、その枚数を金種毎に指示する。
【発明の効果】
【0027】
この発明によれば、本体のコストアップを生じさせることがなく、且つ、金種別紙幣カートリッジに対する紙幣の補充が本体の取扱を停止することなく行える。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】ATMの外観を示す概略図である。
【図2】ATMの主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】紙幣処理ユニットの内部構成を示す概略図である。
【図4】紙幣処理ユニットの内部構成を示す概略図である。
【図5】ATMの出金取引処理にかかる動作を示すフローチャートである。
【図6】第2の出金搬送処理を示すフローチャートである。
【図7】別の例にかかる第2の出金搬送処理を示すフローチャートである。
【図8】別の例にかかる第2の出金搬送処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、ATMの外観を示す概略図である。図2は、ATMの主要部の構成を示すブロック図である。ATM1は、金融機関の店舗やコンビニエンスストア等に設置し、利用者の入力操作に応じて、入金取引、出金取引等の各種取引を処理する。ATM1は、主制御部2と、表示・操作ユニット3と、カード・明細書処理ユニット4と、通帳処理ユニット5と、紙幣処理ユニット6と、通信ユニット7とを備えている。
【0030】
主制御部2は、ATM1本体が備える各ユニットの動作を制御する。主制御部2は、ATM1本体が備える各ユニットの動作を制御するのに必要なプログラムや設定パラメータ等を記憶するメモリ等を有している。また、各ユニットは、主制御部2からの指示にしたがって、その動作を制御する制御部を備えている。各ユニットの制御部も動作を制御するのに必要なプログラムや設定パラメータ等を記憶するメモリ等を有している。
【0031】
表示・操作ユニット3は、本体正面に設けた表示器、およびこの表示器の画面上に貼付したタッチパネル等を有している。表示・操作ユニット3は、利用者に対する操作案内画面を表示器に表示する。また、表示・操作ユニット3は、タッチパネルの押下位置を検知することにより、暗証番号や取引内容(取引種別、入出金金額等)にかかる利用者の入力操作を検出する。また、表示・操作ユニット3は、係員等が保守点検時に操作する表示デバイスや入力デバイスも備えている。
【0032】
カード・明細書処理ユニット4は、本体正面に設けたカード挿入口4aに挿入されたキャッシュカード(以下、単にカードと言う。)を取り込み、このカードの磁気ストライプに記録されているカード情報(金融機関番号、店舗番号、口座番号等)の読み取りや、カード情報の書き換え等を行う。また、挿入されたカードがICカードである場合には、必要に応じて、そのカードのICチップに記録されているデータの読み取りや、書き換えを行う。ICチップには、このカードの所有者である利用者の生体情報(登録情報)等が記録されている。さらに、カード・明細書処理ユニット4は、取引内容を明細書に印字する印字部を有する。カード・明細書処理ユニット4は、取引内容を印字した明細書を本体正面に設けた明細書放出口4bに放出する。
【0033】
通帳処理ユニット5は、本体正面に設けた通帳挿入口5aに挿入された通帳を取り込み、この通帳に対して取引履歴を印字する印字部を有している。また、通帳処理ユニット5は、取り込んだ通帳のページを捲るページ捲り機構や、通帳に印刷されているページ番号を示すバーコードを読み取るバーコードリーダ、通帳に貼付されている磁気ストライプに記録されている通帳情報(金融機関番号、店舗番号、口座番号等)を読み取る磁気ヘッド等も有している。
【0034】
紙幣処理ユニット6は、入出金紙幣を処理する。本体正面には、入出金紙幣を収納する紙幣入出金口6aを設けている。この紙幣入出金口6aには、シャッタが設けられている。また、紙幣入出金口6aには、入金紙幣、出金紙幣、および返却紙幣の収納場所を区別する仕切り板が設けられている。紙幣処理ユニット6は、このシャッタの開閉により、紙幣入出金口6aに対する紙幣の投入や取り出しを制限する。紙幣処理ユニット6の詳細な構成については、後述する。
【0035】
通信ユニット7は、図示していないネットワークを介して、金融機関のセンタに設置されているホスト装置との通信を制御する。
【0036】
なお、ここでは、利用者の生体情報を読み取る生体情報読取部や、硬貨を処理する硬貨処理部を備えていないATM1を例示しているが、これらの構成を備えたATM1であってもよい。
【0037】
ここで、紙幣処理ユニット6の構成について説明する。図3は、紙幣処理ユニットの内部構成を示す概略図である。図4は、紙幣処理ユニットの主要部の構成を示すブロック図である。
【0038】
紙幣処理ユニット6は、制御部60と、紙幣識別部67と、紙幣搬送部68と、入出力部69と、を備えている。
【0039】
制御部60は、紙幣処理ユニット6本体各部の動作を制御する。この発明にかかる紙幣搬送プログラムは、後述する出金搬送処理を制御部60に実行させるプログラムである。
【0040】
紙幣処理ユニット6は、金種別紙幣カートリッジ62、63と、補充紙幣カートリッジ61と、回収カートリッジ64とを有する紙幣収納部を有する。ここでは、金種別紙幣カートリッジ62は、万円券を収納する。金種別紙幣カートリッジ63は、千円券を収納する。補充紙幣カートリッジ61は、千円券、および万円券を収納する。回収カートリッジ64は、金種等に関係なく、出金取引に使用しないと判断した紙幣を収納する。この紙幣処理ユニット6は、2千円券、5千円券や、皺や折れ等によって金種、または真券であることが識別できなかった紙幣等を出金取引に使用しない紙幣であると判断する。
【0041】
なお、金種別紙幣カートリッジ62、63、および補充紙幣カートリッジ61は、収納されている紙幣を紙幣搬送路66に繰り出す繰り出し機構を設けている。回収カートリッジ64については、この繰り出し機構を設けていても、設けていなくてもよい。
【0042】
紙幣識別部67は、紙幣毎に、その紙幣の光学パターンや磁気パターン等を読み取り、その特徴量を用いて金種や真偽を識別する。この紙幣識別部67は、千円券、万円券だけでなく、2千円券、5千円券についても、金種および真偽の識別が行える。
【0043】
紙幣搬送部68は、紙幣処理ユニット6内部に形成している紙幣搬送路66に沿って紙幣を搬送する。紙幣搬送路66は、図3に示すように、補充紙幣カートリッジ61、金種別紙幣カートリッジ62、63、回収カートリッジ64、紙幣識別部67、紙幣入出金口6a、および一時保留部65を結んでいる。一時保留部65は、取引時に、入金紙幣等を一時的に保留する。紙幣搬送部68は、紙幣搬送路66の分岐点等に設けたフラッパを制御し、搬送している紙幣の搬送先を制御する。
【0044】
入出力部69は、主制御部2との間におけるデータの入出力を行う。
【0045】
さらに、制御部60は、金種別紙幣カートリッジ62、63毎に収納している紙幣の枚数を管理する機能を有する。具体的には、制御部60は、金種別紙幣カートリッジ62、63毎にカウンタを有し、金種別紙幣カートリッジ62、63から紙幣を1枚繰り出す毎に、対応するカウンタを1カウントダウンし、金種別紙幣カートリッジ62、63に紙幣を1枚収納する毎に、対応するカウンタを1カウントアップする。これらのカウンタは、金種別紙幣カートリッジ62、63に収納している紙幣の枚数を精査する精査処理を行ったときに、そのとき確認された枚数にセットされる。
【0046】
以下、このATM1の動作について説明する。
【0047】
このATM1は、利用者の入力操作に応じて、出金取引、入金取引、残高照会取引、記帳取引等、公知のATMでも取り扱っている各種取引が行える。このATM1は、出金取引の処理に特徴を有する。出金取引以外の取引については、ここでは説明を省略する。
【0048】
図5は、ATMの出金取引にかかる動作を示すフローチャートである。ATM1は、表示・操作ユニット3で出金取引にかかる入力操作を受け付ける(s1)。s1では、カード・明細書処理ユニット4がカード挿入口4aに挿入されたカードを受け付ける。また、通帳処理ユニット5が通帳挿入口5aに挿入された通帳を受け付ける。s1では、カード・明細書処理ユニット4におけるカードの受け付けについては必須であるが、通帳処理ユニット5における通帳の受け付けについては必須ではない。すなわち、利用者は、通帳を通帳挿入口5aに挿入しなくてもよい。また、s1では、表示・操作ユニット3が、利用者による暗証番号や出金金額の入力を受け付ける。
【0049】
主制御部2は、取引の可否を判断するとともに、取引可と判断すると金種毎に紙幣の出金枚数を決定する(s2)。s2では、s1で入力された暗証番号が適正であるかどうかや、今回の出金取引にかかる口座の残高が、入力された出金金額以下であるかどうかによって取引の可否を判定する。このとき、通信ユニット7が、センタに暗証番号や、口座の残高を問い合わせる。主制御部2は、例えば、出金金額が、3万4千円であれば、千円券の出金枚数を4枚、万円券の出金枚数を3枚に決定する。また、出金金額が、2万5千円であれば、千円券の出金枚数を5枚、万円券の出金枚数を2枚に決定する。主制御部2は、s2で決定した各金種の出金枚数を紙幣処理ユニット6に通知する。
【0050】
なお、主制御部2は、s2で取引不可と判定した場合、今回の出金取引を中止する。
【0051】
紙幣処理ユニット6は、第1の出金搬送処理、または第2の出金搬送処理により、出金する紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する。第1の出金搬送処理は、金種別紙幣カートリッジ62、63から紙幣を繰り出して、紙幣入出金口6aに搬送する処理である。また、第2の出金搬送処理は、補充紙幣カートリッジ61から紙幣を繰り出して、紙幣入出金口6aに搬送する。また、補充紙幣カートリッジ61から余分に繰り出した紙幣については、金種別紙幣カートリッジ62、63に収納する。すなわち、第2の出金搬送処理では、金種別紙幣カートリッジ62、63に対して紙幣の補充が行われる場合がある(第1の出金搬送処理では、金種別紙幣カートリッジ62、63に対して紙幣の補充が行われることはない。)。一方で、第2の出金搬送処理は、第1の出金処理よりも処理時間が長くなる。
【0052】
紙幣処理ユニット6は、現在が第2の出金搬送処理の実行を制限する時間帯であるかどうかを判定する(s3)。上述したように、第2の出金搬送処理は、第1の出金搬送処理に比べて処理時間が長くなる。このため、利用者が多い時間帯については、ATM1本体の処理効率の低下を抑えるために、第2の出金搬送処理の実行を制限するのが好ましい。このようにすれば、利用者の待ち時間の増加にともなうサービスの低下を防止することができる。第2の出金搬送処理の実行を制限する時間帯としては、例えばオフィス街に設置しているATM1であれば、お昼休みの時間帯(11時30分〜13時30分の時間帯)にすればよい。また、繁華街に設置しているATM1であれば、夕方の時間帯(17時00分〜19時00分の時間帯)を、第2の出金処理の実行を制限する時間帯にすればよい。
【0053】
紙幣処理ユニット6は、s3で現在が第2の出金処理の実行を制限する時間帯でないと判定すると、補充紙幣カートリッジ61が空であるかどうかを判定する(s4)。紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から前回紙幣を繰り出したときに、この補充紙幣カートリッジ61が空になったかどうかを記憶している。
【0054】
紙幣処理ユニット6は、s4で補充紙幣カートリッジ61が空でないと判定すると、金種別紙幣カートリッジ62、63の少なくとも一方に収納されている紙幣の枚数が予め定めた下限枚数未満であるかどうかを判定する(s5)。この下限枚数は、ATM1の設置場所に応じて、例えば、500枚や1000枚を予め設定している。下限枚数は、金種別紙幣カートリッジ62、63毎に個別に設定できる構成であってもよい。紙幣処理ユニット6は、金種別紙幣カートリッジ62、63に収納している紙幣の枚数を、上述したようにカウンタで管理している。
【0055】
紙幣処理ユニット6は、s5で、金種別紙幣カートリッジ62、63の少なくとも一方に収納されている紙幣の枚数が予め定めた下限枚数未満であると判定すると、第2の出金搬送処理を実行する(s6)。
【0056】
また、紙幣処理ユニット6は、s3で現在が第2の出金搬送処理の実行を制限している時間帯であると判定した場合、s4で補充紙幣カートリッジ61が空であると判定した場合、または、s5で金種別紙幣カートリッジ62、63のそれぞれに収納されている紙幣の枚数が予め定めた下限枚数以上であると判定した場合、第1の出金搬送処理を実行する(s7)。s6にかかる第2の出金搬送処理、およびs7にかかる第1の出金搬送処理は、金種毎に、s2で決定した枚数の紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する処理である。
【0057】
主制御部2は、紙幣処理ユニット6がs6にかかる第2の出金搬送処理、またはs7にかかる第1の出金搬送処理を完了すると、媒体返却・放出処理を行う(s8)。s8にかかる媒体返却・放出処理は、紙幣入出金口6aに設けたシャッタを開し、利用者に対して紙幣入出金口6aに搬送した出金紙幣の取り出しを許可するとともに、s1で受け付けたカードや通帳等を利用者に返却する処理である。また、s1で通帳を受け付けていなければ、今回の出金取引にかかる取引内容を印字した明細書を明細書放出口4bに放出する。
【0058】
次に、s7にかかる第1の出金搬送処理について説明する。この第1の出金搬送処理は、金種毎に、s2で決定した枚数の紙幣を、該当する金種別紙幣カートリッジ62、63から繰り出す。紙幣処理ユニット6は、金種別紙幣カートリッジ62、63から繰り出した各紙幣を、紙幣搬送路66に沿って搬送し、紙幣識別部67で金種および真偽を識別する。紙幣識別部67で金種および真偽が識別でき、取引に使用すると判定した紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する。一方、紙幣識別部67で取引に使用しないと判定した紙幣については、回収カートリッジ64に搬送し、収納する。回収カートリッジ64に紙幣を搬送したときには、この紙幣と同じ金種の金種別紙幣カートリッジ62、63から、紙幣を1枚繰り出す。
【0059】
紙幣処理ユニット6は、上記処理を繰り返し、金種毎に、s2で決定した枚数の紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する。
【0060】
次に、s6にかかる第2の出金搬送処理について説明する。図6は、この第2の出金搬送処理を示すフローチャートである。
【0061】
紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から予め定めたn枚の紙幣を1枚ずつ繰り出す(s11)。補充紙幣カートリッジ61は、千円券、および万円券を収納しているので、繰り出されるn枚の紙幣における、千円券の枚数、および万円券の枚数を制御することはできない。
【0062】
紙幣搬送部68は、補充紙幣カートリッジ61から繰り出した紙幣を紙幣搬送路66に沿って紙幣識別部67に搬送する。紙幣識別部67は、搬送されてきた紙幣毎に、金種および真偽を識別する(s12)。紙幣処理ユニット6は、s12で、金種および真偽が識別でき、取引に使用できる紙幣であるかどうかを判定する(s13)。紙幣処理ユニット6は、s13で取引に使用できない紙幣であると判定すると、この紙幣を回収カートリッジ64に搬送する(s18)。
【0063】
紙幣処理ユニット6は、s13で取引に使用できる紙幣であると判定すると、この金種の紙幣がすでに出金枚数に達しているかどうかを判定する(s14)。s14は、すでに取引に使用できると判定した紙幣であって、該当する金種の紙幣の枚数がs2で決定した枚数に達しているかどうかを判定している。
【0064】
紙幣処理ユニット6は、s14で出金枚数に達していない金種の紙幣であると判定すると、この紙幣を紙幣搬送路66に沿って紙幣入出金口6aに搬送する(s16)。また、紙幣処理ユニット6は、s14で出金枚数に達している紙幣であると判定すると、この紙幣に該当する金種の金種別紙幣カートリッジ62、63に紙幣を収納する空きスペースがあるかどうかを判定する(s15)。
【0065】
紙幣処理ユニット6は、s15で空きスペースがあると判定すると、この紙幣を紙幣搬送路66に沿って該当する金種の金種別紙幣カートリッジ62、63に搬送する(s17)。s17にかかる処理が行われることにより、補充紙幣カートリッジ61から繰り出された紙幣が、金種別紙幣カートリッジ62、63に補充される。
【0066】
なお、紙幣処理ユニット6は、s15で空きスペースがないと判定すると、この紙幣を回収カートリッジ64に搬送する(s18)。
【0067】
紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から繰り出したn枚の紙幣について、上述したs12〜s18にかかる処理を繰り返す(s19)。紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から繰り出したn枚の紙幣について、上述したs12〜s18にかかる処理が完了すると、紙幣入出金口6aに搬送した紙幣が、いずれかの金種において、s2で決定した出金枚数に対して不足しているかどうかを判定する(s20)。
【0068】
紙幣処理ユニット6は、s20で、不足している金種の紙幣があると判定すると、その金種について金種別紙幣カートリッジ62、63から紙幣を繰り出し、不足している枚数の紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する(s21)。
【0069】
これにより、紙幣処理ユニット6は、金種毎に、s2で決定した枚数の紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する。
【0070】
上述したように、この紙幣処理ユニット6は、出金取引時に、金種別紙幣カートリッジ62、63に対する紙幣の補充が行える。また、出金紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する紙幣搬送路と、補充紙幣カートリッジ61から繰り出した補充紙幣を金種別紙幣カートリッジ62、63に搬送する紙幣搬送路とを区別して形成する必要がないとともに、紙幣識別部67を複数設ける必要もない。したがって、紙幣処理ユニット6や、ATM1本体のコストアップが十分に抑えられる。
【0071】
また、図6に示した第2に出金搬送処理では、紙幣入出金口6aに搬送された紙幣、すなわち利用者が受け取る紙幣、が金種別に分かれていない。そこで、千円券、または万円券の一方については、上記s14で出金枚数に達していない金種の紙幣であると判定したときに、紙幣入出金口6aではなく、一時保留部65に搬送するようにしてもよい。この場合、上記s21にかかる処理の完了後、一時保留部65に保留している紙幣を紙幣入出金口6aに搬送すればよい。これにより、紙幣を、金種別に分けて、紙幣入出金口6aに収納することができ、利用者に対するサービスの低下を一層抑えられる。
【0072】
また、第2の出金搬送処理は、図6に示す処理を、図7、および図8に示す2つの処理に置き換えてもよい。図7に示す処理は、前段の処理であり、図5に示すs5で実行する。また、図8に示す処理は、後段の処理であり、図7に示す処理の完了後に、連続して実行してもよいが、ここでは、図5に示すs8の完了後であって、次の利用者による取引を開始する前に実行する。これにより、ATM1本体の利用者が交代する時間を利用して、図8に示す処理を実行することができ、出金取引にかかる時間の増加が抑えられる。
【0073】
図7に示す前段の処理について説明する。紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から予め定めたn枚の紙幣を1枚ずつ繰り出す(s31)。紙幣搬送部68は、補充紙幣カートリッジ61から繰り出した紙幣を紙幣搬送路66に沿って紙幣識別部67に搬送し、金種および真偽を識別する(s32)。紙幣処理ユニット6は、s32で金種および真偽が識別でき、取引に使用できる紙幣であるかどうかを判定する(s33)。紙幣処理ユニット6は、s33で取引に使用できる紙幣であると判定すると、この金種の紙幣がすでに出金枚数に達しているかどうかを判定する(s34)。紙幣処理ユニット6は、s34で出金枚数に達していない金種の紙幣であると判定すると、この紙幣を紙幣搬送路66に沿って紙幣入出金口6aに搬送する(s36)。
【0074】
s31〜s34、およびs36にかかる処理は、上述したs11〜s14、およびs16にかかる処理と同じである。
【0075】
紙幣処理ユニット6は、s33で取引に使用できない紙幣であると判定した場合、または、s34で出金枚数に達している金種の紙幣であると判定した場合、その紙幣を紙幣搬送路66に沿って一時保留部65に搬送する(s35)
紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から繰り出したn枚の紙幣について、上述したs32〜s36にかかる処理を繰り返す(s37)。紙幣処理ユニット6は、補充紙幣カートリッジ61から繰り出したn枚の紙幣について、上述したs32〜s36にかかる処理が完了すると、紙幣入出金口6aに搬送した紙幣が、いずれかの金種において、s2で決定した出金枚数に対して不足しているかどうかを判定する(s38)。
【0076】
紙幣処理ユニット6は、s38で、不足している金種の紙幣があると判定すると、その金種について金種別紙幣カートリッジ62、63から紙幣を繰り出し、不足している枚数の紙幣を紙幣入出金口6aに搬送する(s39)。
【0077】
s38、およびs39にかかる処理は、上述したs20、s21にかかる処理と同じである。
【0078】
これにより、紙幣入出金口6aには、金種毎に、s2で決定した出金枚数の紙幣が収納される。したがって、ATM1は、この時点で、上述したs8にかかる処理を実行しても問題が生じることはない。
【0079】
利用者は、出金された紙幣、返却されたカードや通帳(または発行された明細書)を受け取ると、ATM1本体から離れられる。そして、この利用者が、ATM1本体から離れると、次の利用者がATM1本体に近づき、新たな取引を開始する。この時間を利用して、図8に示す後段の処理を実行する。
【0080】
紙幣処理ユニット6は、一時保留部65に保留している紙幣を1枚ずつ繰り出す(s41)。紙幣搬送部68は、一時保留部65から繰り出した紙幣を紙幣搬送路66に沿って紙幣識別部67に搬送し、金種および真偽を識別する(s42)。紙幣処理ユニット6は、s42で金種および真偽が識別でき、取引に使用できる紙幣であるかどうかを判定する(s43)。紙幣処理ユニット6は、s43で取引に使用できる紙幣であると判定すると、この紙幣に該当する金種の金種別紙幣カートリッジ62、63に紙幣を収納する空きスペースがあるかどうかを判定する(s44)。s44にかかる処理は、上述したs15と同じ処理である。
【0081】
紙幣処理ユニット6は、s44で空きスペースがあると判定すると、この紙幣を紙幣搬送路66に沿って該当する金種の金種別紙幣カートリッジ62、63に搬送する(s45)。s45にかかる処理が行われることにより、補充紙幣カートリッジ61から繰り出された紙幣が、金種別紙幣カートリッジ62、63に補充される。
【0082】
また、紙幣処理ユニット6は、s43で取引に使用できないと判定した紙幣、およびs45で空きスペースがないと判定した紙幣を回収カートリッジ64に搬送する(s46)。
【0083】
紙幣処理ユニット6は、一時保留部65に保留している全ての紙幣に対して、s41〜s46の処理を完了すると(s47)、本処理を終了する。
【0084】
このように、図6に示した第2の出金紙幣搬送処理を、図7、および図8に示す処理に置き換えても、同様の効果を奏する。
【0085】
なお、上記の説明では、取引に使用可能である紙幣であっても、s15やs44で該当する金種の金種別紙幣カートリッジ62、63に空きがなければ、回収カートリッジ64に搬送するとしたが、その紙幣については補充紙幣カートリッジ61に戻すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0086】
1…ATM
2…主制御部
3…操作ユニット
4…明細書処理ユニット
5…通帳処理ユニット
6…紙幣処理ユニット
6a…紙幣入出金口
60…制御部
61…補充紙幣カートリッジ
62、63…金種別紙幣カートリッジ
64…回収カートリッジ
65…一時保留部
66…紙幣搬送路
67…紙幣識別部
68…紙幣搬送部
69…入出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金種毎に、その金種の紙幣を収納する金種別紙幣カートリッジ、および前記金種別紙幣カートリッジに補充する紙幣を収納する補充紙幣カートリッジを有する紙幣収納部と、
出金口に搬送する出金紙幣について、その枚数を金種毎に受け付ける出金枚数受付部と、
前記カートリッジから紙幣を繰り出し、金種毎に、前記出金枚数受付部が受け付けた枚数の紙幣を紙幣搬送路に沿って出金口に搬送する紙幣搬送部と、を備え、
前記紙幣搬送部は、金種毎に、該当する金種の前記金種別紙幣カートリッジから紙幣を繰り出し、前記出金枚数受付部が受け付けた枚数の紙幣を前記出金口に搬送する第1の出金搬送処理、または、前記補充紙幣カートリッジから紙幣を繰り出し、前記出金枚数受付部が金種毎に受け付けた枚数の紙幣を前記出金口に搬送するとともに、金種毎に、前記補充紙幣カートリッジから繰り出した、前記出金枚数受付部が受け付けた枚数を超える分の紙幣については、該当する金種の前記金種別紙幣カートリッジに搬送する第2の出金搬送処理を、選択的に実行する、紙幣処理ユニット。
【請求項2】
前記紙幣搬送部は、前記第2の出金処理では、予め定めた繰出枚数の紙幣を前記補充紙幣カートリッジから繰り出し、いずれかの金種において、前記出金口に搬送した紙幣の枚数が、前記出金枚数受付部が受け付けた枚数に達していなければ、その金種について不足枚数を該当する金種の前記金種別紙幣カートリッジから繰り出して出金口に搬送する、請求項1に記載の紙幣処理ユニット。
【請求項3】
前記金種別紙幣カートリッジ毎に、収納されている紙幣の収納枚数を管理する収納枚数管理部を備え、
前記紙幣搬送部は、前記金種別紙幣カートリッジのいずれかにおいて、前記収納枚数管理部が管理している紙幣の収納枚数が予め定めた下限枚数未満であるとき、前記第2の出金搬送処理を選択し実行する、請求項1、または2に記載の紙幣処理ユニット。
【請求項4】
前記紙幣搬送部は、予め設定されている時間帯であれば、前記第1の出金搬送処理を選択して実行する、請求項1〜3のいずれかに記載の紙幣処理ユニット。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の紙幣処理ユニットと、
前記紙幣処理ユニットに対して、前記出金口に搬送する出金紙幣について、その枚数を金種毎に指示する主制御部を備えた自動取引処理装置。
【請求項6】
金種毎に、その金種の紙幣を収納する金種別紙幣カートリッジ、および前記金種別紙幣カートリッジに補充する紙幣を収納する補充紙幣カートリッジを有する紙幣処理ユニットの制御部に、
出金口に搬送する出金紙幣について、その枚数を金種毎に受け付ける出金枚数受付ステップと、
前記カートリッジから紙幣を繰り出し、金種毎に、前記出金枚数受付ステップで受け付けた枚数の紙幣を紙幣搬送路に沿って出金口に搬送する搬送ステップと、を実行させる紙幣搬送プログラムであって、
前記搬送ステップは、金種毎に、該当する金種の前記金種別紙幣カートリッジから紙幣を繰り出し、前記出金枚数受付ステップで受け付けた枚数の紙幣を前記出金口に搬送する第1の出金搬送処理、または、金種毎に、前記補充紙幣カートリッジから紙幣を繰り出し、前記出金枚数受付ステップで金種毎に受け付けた枚数の紙幣を前記出金口に搬送するとともに、金種毎に、前記補充紙幣カートリッジから繰り出した、前記出金枚数受付ステップで受け付けた枚数を超える分の紙幣については、該当する金種の前記金種別紙幣カートリッジに搬送する第2の出金搬送処理を、選択的に実行する、紙幣搬送プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−3809(P2013−3809A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−133775(P2011−133775)
【出願日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】