説明

紙葉類処理装置

【課題】高速処理が可能で、装置コストを安価にでき、設置スペースを小さくできる紙葉類処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】郵便物処理装置100は、搬送路を介して搬送されている郵便物Mの重さを量る重量測定装置10を有する。重量測定装置10より搬送方向上流側には、最短郵便物より短い距離だけ離間して上流側離接ローラ対4が設けられる。搬送路を介して搬送された郵便物Mの重さを重量測定装置10で測定開始する前に、上流側離接ローラ対4を互いに離間させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、連続して搬送している各紙葉類の重量を測定したり、紙葉類同士のギャップを補正したりする紙葉類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、郵便物処理機は、連続して搬送した郵便物の重量を測定する重量測定装置を有する。重量測定装置は、その上流側および下流側の搬送系による影響の無い状態で各郵便物の重量を測定するため、搬送系から独立したユニットとして郵便物処理機に組み込まれている。処理対象となる郵便物は、搬送方向に沿った長さが種々異なる。
【0003】
独立したユニットに対して郵便物を確実に受け渡し搬送するため、重量測定装置の搬送方向上流側の最も近い搬送ローラ(以下、この搬送ローラを上流側搬送ローラと称する)と重量測定装置との間の距離は、この郵便物処理機で処理する郵便物のうち搬送方向に沿った長さが最も短い郵便物(以下、このような郵便物を最短郵便物と称する)より短い距離に設定されている。また、同様に、重量測定装置の搬送方向下流側の最も近い搬送ローラ(以下、この搬送ローラを下流側搬送ローラと称する)と重量測定装置との間の距離も、最短郵便物より短くされている。
【0004】
また、この郵便物処理機で処理する郵便物のうち搬送方向に沿った長さが最も長い郵便物(以下、このような郵便物を最長郵便物と称する)の重量測定が可能なように、上流側搬送ローラと下流側搬送ローラとの間の距離は、少なくとも最長郵便物の搬送方向に沿った長さより長くする必要がある。つまり、郵便物の重量を測定するときには、当該郵便物に上流側および下流側の搬送系による影響を無くす必要がある。
【0005】
よって、重量測定装置へ送り込まれた最長郵便物の搬送方向後端が上流側搬送ローラのニップを抜けた後、当該最長郵便物の搬送状態が安定してから、当該最長郵便物の搬送方向先端が下流側搬送ローラに到達する前に、重量測定が終了するように、上流側搬送ローラと下流側搬送ローラとの間の距離は十分に長くする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2002−263583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上流側搬送ローラと下流側搬送ローラとの間の距離を長くすると、必然的に重量測定装置の搬送方向に沿った長さを長くする必要があり、例えば最短郵便物を連続して搬送する場合などに不具合を生じる。つまり、高速処理のため、短いギャップで最短郵便物を連続して搬送すると、重量測定装置内に複数通の最短郵便物が同時に送り込まれてしまい、郵便物の重量測定ができなくなってしまう。
【0008】
このため、郵便物の搬送ギャップを広くする方法が考えられるが、その分、単位時間内に搬送する郵便物の通数が少なくなり、郵便物処理機の処理能力が低下してしまう。つまり、この場合、郵便物の高速処理ができなくなる。
【0009】
これに対し、郵便物の搬送路を分岐して、複数台(例えば2台)の重量測定装置を並設して、各重量測定装置へ郵便物を交互に振り分けるようにすることで、処理能力の低下を抑える方法が考えられるが、この場合、装置の製造コストが増大し、装置の設置スペースも増大してしまう。
【0010】
このため、高速処理が可能で、装置コストを安価にでき、設置スペースを小さくできる紙葉類処理装置の開発が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施形態に係る紙葉類処理装置は、搬送路を介して搬送されている紙葉類を処理する処理部と、搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類より短い距離だけ処理部より搬送方向上流側に離間して配置された上流側離接ローラ対と、この上流側離接ローラ対を互いに離接させる離接機構と、この離接機構を制御する制御部と、を有する。制御部は、処理部における当該紙葉類に対する処理を開始する前に、上流側離接ローラ対を互いに離間させるように、離接機構を制御する。
【0012】
また、実施形態に係る紙葉類処理装置は、搬送路を介して搬送されている紙葉類を処理する処理部と、搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類より短い距離だけ処理部より搬送方向下流側に離間して配置された下流側離接ローラ対と、この下流側離接ローラ対を互いに離接させる離接機構と、この離接機構を制御する制御部と、を有する。制御部は、処理部における当該紙葉類に対する処理が終了した後、下流側離接ローラ対を互いに接触させるように、離接機構を制御する。
【0013】
さらに、実施形態に係る紙葉類処理装置は、搬送路を介して搬送されている紙葉類を処理する処理部と、搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類より短い距離だけ処理部より搬送方向上流側に離間して配置された上流側離接ローラ対と、この上流側離接ローラ対を互いに離接させる上流側離接機構と、最短紙葉類より短い距離だけ処理部より搬送方向下流側に離間して配置された下流側離接ローラ対と、この下流側離説ローラ対を互いに離接させる下流側離接機構と、上流側離接機構および下流側離接機構を制御する制御部と、を有する。制御部は、搬送路を介して搬送された紙葉類に対する処理を開始する前に上流側離接ローラ対を互いに離間させ、当該紙葉類に対する処理が終了した後、下流側離接ローラ対を互いに接触させるように、上流側離接機構および下流側離接機構を制御する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る郵便物処理装置の正面図である。
【図2】図2は、図1の処理装置の概略図である。
【図3】図3は、図1の処理装置の平面図である。
【図4】図4は、図1の処理装置の動作を制御する制御系のブロック図である。
【図5】図5は、図3の上流側離接ローラ対の動作を説明するための動作説明図である。
【図6】図6は、図1の処理装置の動作を説明するための動作説明図である。
【図7】図7は、図6とともに図1の処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図8】図8は、第2の実施形態に係る郵便物処理装置を正面から見た概略図である。
【図9】図9は、図8の処理装置の動作を説明するための動作説明図である。
【図10】図10は、図9とともに図8の処理装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】図11は、第3の実施形態に係る郵便物処理装置を上方から見た平面図である。
【図12】図12は、図11の処理装置の第1の動作例を説明するための動作説明図である。
【図13】図13は、図11の処理装置の第1の動作例を説明するための動作説明図である。
【図14】図14は、図11の処理装置の第2の動作例を説明するための動作説明図である。
【図15】図15は、図11の処理装置の第2の動作例を説明するための動作説明図である。
【図16】図16は、図11の処理装置の第3の動作例を説明するための動作説明図である。
【図17】図17は、図11の処理装置の第4の動作例を説明するための動作説明図である。
【図18】図18は、図3の処理装置を簡略化した装置構成を示す平面図である。
【図19】図19は、図9の処理装置を簡略化した装置構成を示す平面図である。
【図20】図20は、第4の実施形態に係る郵便物処理装置を正面から見た概略図である。
【図21】図21は、図20の処理装置の動作を説明するための動作説明図である。
【図22】図22は、第5の実施形態に係る郵便物処理装置を正面から見た概略図である。
【図23】図23は、図22の処理装置の動作を説明するための動作説明図である。
【図24】図24は、第6の実施形態に係る郵便物処理装置を正面から見た概略図である。
【図25】図25は、図24の処理装置の第1の動作例を説明するための動作説明図である。
【図26】図26は、図24の処理装置の第2の動作例を説明するための動作説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。
図1には、紙葉類処理装置の一例として、第1の実施形態に係る郵便物処理装置100(以下、単に処理装置100と称する)の要部の構造を横から見た正面図を示してある。また、図2には、図1の処理装置100の概略図を示してあり、図3には、図1の処理装置100を上から見た平面図を示してある。さらに、図4には、図1の処理装置100の動作を制御する制御系のブロック図を示してある。なお、ここでは、紙葉類として郵便物Mを処理する装置について説明するが、処理対象となる紙葉類は、郵便物Mに限定されるものではない。
【0016】
本実施形態の処理装置100は、搬送路2を介して矢印T方向に立位で連続して搬送される郵便物M(紙葉類)を通過させて、各郵便物Mの重量を測定する重量測定装置10(処理部)を有する。また、処理装置100は、この重量測定装置10より搬送方向上流側に一定距離離間した位置に上流側離接ローラ対4を有する。さらに、処理装置100は、重量測定装置10より搬送方向下流側に一定距離離間した位置に下流側搬送ローラ対6を有する。なお、上流側離接ローラ対4のさらに上流側に一定距離離間した位置には、上流側搬送ローラ対8(図3のみ図示)が配置されている。
【0017】
すなわち、処理装置100へ連続して送り込まれた郵便物Mは、搬送路2を介して矢印T方向に一定速度で搬送されて、上流側搬送ローラ対8、上流側離接ローラ対4、重量測定装置10、および下流側搬送ローラ対6を順に通過される。郵便物Mは、搬送姿勢を安定させるため、長手方向に沿って搬送される。重量測定装置10は、後述するように、処理装置100の上流側および下流側の搬送系から機械的に独立した状態で設けられている。このため、重量測定装置10へ送り込まれた郵便物Mの重さを搬送系の影響を受けることなく高精度に測定できる。
【0018】
重量測定装置10は、搬送路2を介して矢印T方向に搬送される郵便物Mをニップに受け入れて挟持して回転することで、当該郵便物Mを拘束しながら搬送する2組の保持ローラ対3、5を有する。これら2組の保持ローラ対3、5それぞれの回転軸3a、5aは、鉛直方向に延設され、その下端が水平方向に延びたベース板1によって回転可能に保持されている。また、これら2組の保持ローラ対3、5は、それぞれの回転軸3a、5aに沿って上下に離間した2つのローラ部分をそれぞれ有する。これら2組の保持ローラ対3、5は、略同じ構造を有する。
【0019】
搬送方向上流側の保持ローラ対3に着目してその構造をより詳細に説明すると、搬送路2に対して装置のフロント側(図3で搬送路の下側)に配置された保持ローラ3Fは、その回転軸3aに沿って上下に離間した中実なゴムローラにより形成された2つのローラ部分3FL、3FHを有する。フロント側の保持ローラ3Fの回転軸3aには、モータ11が接続されており、この保持ローラ3Fは駆動ローラとして機能する。なお、このモータ11には、下流側の保持ローラ対5のフロント側の保持ローラ5Fの回転軸5aも接続されており、この保持ローラ5Fも駆動ローラとして機能する。
【0020】
また、搬送路2に対して装置のリア側(図3で搬送路の上側)に配置された保持ローラ3Rも、その回転軸3aに沿って上下に離間した2つのローラ部分3RL、3RHを有する。これら2つのローラ部分3RL、3RHは、搬送路2を挟んで対向した保持ローラ3Fの2つのローラ部分3FL、3FHの外周面にそれぞれ接触されて配置される。これら2つのローラ部分3RL、3RHは、芯金の外側にスポンジ層を有し、最外層にゴム層を有する2層構造のローラ部分である。しかして、このリア側の保持ローラ3Rは、フロント側の保持ローラ3Fに従動する従動ローラとして機能する。なお、下流側の保持ローラ対5のリア側の保持ローラ5Rも、フロント側の保持ローラ5Fに転接して従動回転する従動ローラとして機能する。
【0021】
つまり、これら一対の保持ローラ3F、3R(5F、5R)は、それぞれの回転軸3aをベース板1に対して回転可能に保持せしめているため、軸間距離が一定であり、両者の間に送り込まれる郵便物Mの通過を許容するためには、少なくとも一方の保持ローラのローラ部分を弾性変形させる必要がある。このため、本実施形態では、リア側の保持ローラ3Rを弾性変形可能な2層構造ローラとした。なお、下流側の保持ローラ対5も、上流側の保持ローラ3と同様の構造を有するため、ここではその詳細な説明を省略する。
【0022】
すなわち、2組の保持ローラ対3、5のニップで挟持拘束されて搬送されている状態の郵便物Mは、ベース板1によってその重量を支えられた状態となる。本実施形態では、重量測定装置10のベース板1を搬送系から独立させたため、いずれか一方の保持ローラ3、5によって保持された状態の郵便物Mに対して周りの搬送系から外力が作用しない場合、ベース板1ごと当該郵便物Mの重さを正確に量ることができる。
【0023】
つまり、重量測定装置10は、図2に示すように、装置の筐体10aに対してベース板1を支承する位置に力覚センサ7を有する。また、力覚センサ7には、制御基板9が接続されている。しかして、重量測定装置10を通過する郵便物Mの重さが、力覚センサ7を介して制御基板9で検出されるようになっている。
【0024】
重量測定装置10の上流側に配置された上流側離接ローラ対4は、搬送路2に対して装置のフロント側に配置された駆動ローラ4F、および搬送路2のリア側で駆動ローラ4Fに対して離接可能に配置された従動ローラ4Rを有する。
【0025】
駆動ローラ4Fは、上述した重量測定装置10のフロント側の保持ローラ3Fと略同じ構造を有し、その回転軸4aには、複数のプーリー12およびタイミングベルト13を介してモータ14の駆動力が伝達されるようになっている。なお、このモータ14の駆動力は、後述する下流側搬送ローラ対6のフロント側の駆動ローラ6F、および上流側搬送ローラ対8のフロント側の駆動ローラ8Fにも伝達される。
【0026】
一方、上流側離接ローラ対4のリア側の従動ローラ4Rは、上述した重量測定装置10のリア側の保持ローラ3Rと略同じ構造を有し、後述する離接機構20(図5)によって、搬送路2に対して離接する方向に移動可能に取り付けられている。すなわち、この離接機構20を動作させて従動ローラ4Rを駆動ローラ4Fに接触させた状態では郵便物Mに対して搬送力を与えることができ、従動ローラ4Rを駆動ローラ4Fから離間させた状態では郵便物Mに搬送力を与えることができない。
【0027】
さらに、重量測定装置10の下流側に配置された下流側搬送ローラ対6、および上流側離接ローラ対4のさらに上流側に配置された上流側搬送ローラ対8は、上述した重量測定装置10の保持ローラ対3、5と略同じ構造を有する。このため、ここでは、その詳細な説明を省略する。
【0028】
図4に示すように、処理装置100の動作を制御する制御部30には、搬送路2に沿って離間して配置された複数のセンサS0〜S6が接続されている。各センサは、それぞれ、搬送路2を挟む位置関係で、発光部および受光部を有する。そして、各センサは、発光部と受光部を結ぶ光軸が搬送路2と交差する位置にそれぞれ配置されている。
【0029】
本実施形態では、図1に示すように、各センサS0〜S6は、それぞれ2つのセンサ、すなわち郵便物Мの下端近くを光軸が通るセンサと郵便物Mの中央近くもしくは上端近くを光軸が通るセンサを含む。制御部30は、各センサの光軸を郵便物Mが遮ることをもって郵便物Mの通過を検知する。つまり、各センサは、それぞれの位置で、郵便物Mの搬送方向先端および搬送方向後端の通過を検知する。
【0030】
搬送路2に沿って最も上流に配置されたセンサS0は、その光軸が上流側搬送ローラ対8のニップより搬送方向上流側に離間した位置で搬送路2と交差する位置に配置されている。また、このセンサS0の搬送方向下流側に隣接したセンサS1は、その光軸が上流側搬送ローラ対8のニップの近くで搬送路2と交差する位置に配置されている。また、このセンサS1の搬送方向下流側に隣接したセンサS2は、その光軸が上流側離接ローラ対4のニップの近くで搬送路2と交差する位置に配置されている。また、このセンサS2の搬送方向下流側に隣接したセンサS3は、その光軸が重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3のニップの近くで搬送路2と交差する位置に配置されている。また、このセンサS3の搬送方向下流側に隣接したセンサS4は、その光軸が重量測定装置10の下流側の保持ローラ対5のニップの近くで搬送路2と交差する位置に配置されている。さらに、このセンサS4の搬送方向下流側に隣接したセンサS5は、その光軸が下流側搬送ローラ対6のニップ近くで搬送路2と交差する位置に配置されている。
【0031】
また、制御部30には、上流側離接ローラ対4の駆動ローラ4F、下流側搬送ローラ対6の駆動ローラ6F、および上流側搬送ローラ対8の駆動ローラ8Fを駆動するためのモータ14、重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3のフロント側の保持ローラ3Fおよび下流側の保持ローラ対5のフロント側の保持ローラ5Fを駆動するためのモータ11、上流側離接ローラ対4の従動ローラ4Rを駆動ローラ4Fに対して離接させるための離接機構20(上流側離接機構)、および重量測定装置10の力覚センサ7を制御する制御基板9が接続されている。
【0032】
本実施形態では、搬送路2に沿って配置された複数組のローラ対8、4、3、5、6間で郵便物Mを受け渡し搬送するため、当該処理装置100で処理する郵便物Mのうち搬送方向に沿った長さが最も短い郵便物(以下、このような郵便物を最短郵便物Mminと称する)のサイズに合せて隣接するローラ対同士のニップ間の距離を設定した。ここでは、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さを127mmに設定した。
【0033】
具体的には、本実施形態では、図2に示すように、搬送路2に沿って一定距離ずつ離間して配置された複数組のローラ対8、4、3、5、6のニップ間距離を120mmに設定した。このように、ニップ間距離を最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さより短くすることで、いかなる長さの郵便物Mが搬送された場合であっても、当該郵便物Mをローラ対間で受け渡し搬送することができ、全ての郵便物Mを確実に安定して搬送することができる。
【0034】
しかし、本実施形態の処理装置100のように、搬送路2の途中に重量測定装置10を有する場合、郵便物Mを受け渡し搬送するため複数のローラ対のニップ間距離を最短郵便物Mminに合せて短くすると、重量測定中の郵便物Mに対して、重量測定装置10の上流側および/或いは下流側の搬送機構から外力を与え易くなり、正確な重量測定ができなくなってしまう可能性がある。特に、当該処理装置100で処理する郵便物Mのうち搬送方向に沿った長さが最も長い郵便物(以下、このような郵便物を最長郵便物Mmaxと称する)の重さを測定するような場合には、重量測定装置10のみによって当該最長郵便物Mmaxが保持されている時間が極めて短くなり、重さ測定に必要とされる十分な演算時間を確保できなくなってしまう。
【0035】
このため、本実施形態では、重量測定装置10の上流側に近接して配置されたローラ対を搬送路2に対して離接可能とした。ここで、図5を参照して、上流側離接ローラ対4の離接機構20の構造およびその動作について説明する。
【0036】
離接機構20は、上流側離接ローラ対4のリア側の従動ローラ4Rの回転軸4aを一端に回転可能に取り付けたスライドアーム22、このスライドアーム22を図示矢印S方向(駆動ローラ4Fと従動ローラ4Rの回転軸が並んだ方向)に移動可能支持したスリーブ24、スライドアーム22の他端に一端を回動自在に連結したカムアーム26、このカムアーム26の他端を回転板27の中心からずれた位置に回転自在に連結した支持ピン28、およびこの回転板27を回転させるモータ29を有する。
【0037】
しかして、モータ29を図示矢印R方向に回転させると、図5(a)〜図5(e)に示すように、回転板27が1回転してカムアーム26の他端が回転し、カムアーム26の先端に連結されたスライドアーム22がスリーブ24に沿って矢印S方向にスライドする。これにより、従動ローラ4Rが駆動ローラ4Fに対して離接させることができる。ここでは、従動ローラ4Rを駆動ローラ4Fに対して離接させるための離接機構20としてモータを使用したが、他のアクチュエータ、例えばソレノイドなどを用いても良い。
【0038】
以下、上述した処理装置100の動作について、図6および図7を参照して説明する。図6には、処理装置100の動作を説明するための動作説明図を示してあり、図7には、処理装置100の動作を説明するためのフローチャートを示してある。
【0039】
制御部30は、処理装置100に郵便物Mが送り込まれる前の待機状態のとき、上流側離接ローラ対4の従動ローラ4Rが駆動ローラ4Fに接触するように離接機構20のモータ29を回転させておく。また、制御部30は、待機状態のとき、モータ11、14を回転させて重量測定装置10の2組の保持ローラ対3、5、上流側搬送ローラ対8、上流側離接ローラ対4、および下流側搬送ローラ対6を一定速度で回転させておく。なお、制御部30は、複数のセンサS0〜S6の出力に基づいて、搬送路2を介して処理装置100へ送り込まれた郵便物Mの搬送位置を監視する。
【0040】
また、制御部30は、搬送する郵便物Mの重さを測定する前の準備として、力覚センサ7を介して重量測定装置10の重量を測定しておく。つまり、制御部30は、郵便物Mを搬送していないときの重量測定装置10の重量を予め測定しておき、郵便物Mを搬送しているときの重量測定装置10の重量から差し引くことで、当該郵便物Mの重量を測定するようにしている。
【0041】
搬送路2を介して複数通の郵便物Mが連続して搬送されて処理装置100へ送り込まれると、制御部30は、まず、センサS3の出力に基づいて、処理対象となる郵便物Mが重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3のニップで挟持拘束されたか否かを判断する(図7、ステップ1)。例えば、図6(a)の状態では、当該郵便物Mの搬送方向先端は既に保持ローラ対3のニップを通過している。
【0042】
ステップ1で当該郵便物Mの搬送方向先端が重量測定装置10によって保持されたことが判断されると(ステップ1;YES)、制御部30は、センサS1の出力に基づいて当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したか否かを判断する(ステップ2)。例えば、当該郵便物が最短郵便物Mminである場合、ステップ1で当該最短郵便物Mminの搬送方向先端が保持ローラ対3で保持されたことを検知した時点で、当該最短郵便物Mminの搬送方向後端は既に上流側搬送ローラ対8のニップを通過している。
【0043】
ステップ2で当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したことが判断されると(ステップ2;YES)、制御部30は、離接機構20のモータ29を回転して上流側離接ローラ対4の従動ローラ4Rを駆動ローラ4Fから離間させ、上流側離接ローラ対4を開く(ステップ3)。この状態を図6(b)に示す。
【0044】
そして、制御部30は、ステップ3で上流側離接ローラ対4を開いた後、重量測定装置10の力覚センサ7を介して当該郵便物Mの重さを量り始める(ステップ4)。当該郵便物Mの重さを測定している間、当該郵便物Mは、図6(b)〜図6(d)に示すように搬送される。図6(b)、図6(c)、および図6(d)の状態では、重量測定装置10の2組の保持ローラ対3、5以外、当該郵便物Mを挟持拘束しているローラ対は無いため、当該郵便物Mに対して不所望な外部からの力が作用することがなく、当該郵便物Mの重さを高精度に測定することができる。
【0045】
この後、制御部30は、センサS5の出力に基づいて、当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップで挟持されたか否かを判断する(ステップ6)。そして、ステップ6で当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップで挟持拘束されたこと(図6(e)の状態)を判断した場合(ステップ6;YES)、或いは当該郵便物Mに対する重さ測定が終了した場合(ステップ5;YES)、制御部30は、上流側離接ローラ対4を閉じるように離接機構20のモータ29を回転させる(ステップ7)。
【0046】
以上のように、本実施形態によると、制御部30が、ステップ2で当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したことを判断した時点で、ステップ3のように上流側離接ローラ対4を開くようにしたため、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側離接ローラ対4のニップを通過する前(図6bの時点から)に当該郵便物Mの重さを量り始めることができる。
【0047】
つまり、本実施形態によると、上流側離接ローラ対4を閉じることで、最短郵便物Mminを重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3へ確実に受け渡し搬送できることに加えて、例えば、最長郵便物Mmaxの重さを量る場合などには、上流側離接ローラ対4を上述したタイミングで開くことで、通常(上流側離接ローラ対4を開閉可能としない場合)より早いタイミングで重さ測定を開始することができ、重さ測定に要する処理時間を十分に確保することができる。これにより、より精度の高い重さ測定が可能となる。
【0048】
また、本実施形態によると、重量測定装置10の搬送方向上流側に隣接したローラ対(本実施形態では上流側離接ローラ対4)を開閉可能にしただけの簡単な構成の変更で済むため、装置の大幅な設計変更が不要であり、装置の製造コストを安価にできる。
【0049】
また、本実施形態によると、制御部30が、ステップ6で当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップに到達したことを検知する前に、当該郵便物Mの重さ測定が終了した場合(ステップ6;NO、ステップ5;YES)には、その時点で上流側離接ローラ対4を閉じるようにしているため、当該郵便物Mをより確実に安定して搬送することができる。つまり、当該郵便物Mに対する重さ測定が終了していれば当該郵便物Mに対して外部から力が加わっても測定結果に影響を及ぼすことがない。
【0050】
さらに、本実施形態によると、ステップ7で上流側離接ローラ対4を閉じた後、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側離接ローラ4を通過してしまえば、直ぐに次の郵便物Mを上流側離接ローラ対4へ受け入れ可能となるため、郵便物M同士のギャップを広げる必要もなく、搬送路を2方向に分岐して重量測定装置10を2台平行に設ける必要もなく、装置の設置スペースが大型化することも無い。
【0051】
図8には、図2に対応して、第2の実施形態に係る郵便物処理装置110(以下、単に処理装置110と称する)を正面から見た概略図を示してある。
この第2の実施形態の処理装置110は、上述した第1の実施形態の処理装置100の上流側離接ローラ対4の位置に上流側搬送ローラ対8を配置し、第1の実施形態の処理装置100の下流側搬送ローラ対6の位置に下流側離接ローラ対40を新たに配置し、且つこの下流側離接ローラ対40のさらに下流側に下流側搬送ローラ対6(ここでは図示せず)を配置した以外、上述した第1の実施形態の処理装置100と同様の構造を有する。よって、ここでは、上述した第1の実施形態の処理装置100と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0052】
すなわち、この処理装置110の搬送路2を通して図示矢印T方向に搬送される郵便物Mは、上流側搬送ローラ対8、重量測定装置10の上流側保持ローラ対3、重量測定装置10の下流側の保持ローラ対5、下流側離接ローラ対40、および下流側搬送ローラ対6を順に通過されることになる。
【0053】
なお、下流側離接ローラ対40は、上述した上流側離接ローラ対4と略同じ構造を有し、上述した第1の実施形態と同様に離接機構20(下流側離接機構)によって開閉される。また、本実施形態においても、搬送路2に沿って並んだ各ローラ対8、3、5、40、6のニップ間距離は、120mmに設定した。
【0054】
以下、図9および図10を参照して第2の実施形態の処理装置110の動作を説明する。図9には、処理装置110の動作を説明するための動作説明図を示してあり、図10には、処理装置110の動作を説明するためのフローチャートを示してある。
【0055】
制御部30は、処理装置110に郵便物Mが送り込まれる前の待機状態のとき、モータ11、14を回転させて重量測定装置10の2組の保持ローラ対3、5、上流側搬送ローラ対8、下流側離接ローラ対40、および下流側搬送ローラ対6を一定速度で回転させておく。このとき、下流側離接ローラ対40は、開いていて閉じていても良い。なお、制御部30は、複数のセンサS0〜S6の出力に基づいて、搬送路2を介して処理装置110へ送り込まれた郵便物Mの搬送位置を監視する。
【0056】
また、制御部30は、搬送する郵便物Mの重さを測定する前の準備として、力覚センサ7を介して重量測定装置10の重量を測定しておく。つまり、制御部30は、郵便物Mを搬送していないときの重量測定装置10の重量を予め測定しておき、郵便物Mを搬送しているときの重量測定装置10の重量から差し引くことで、当該郵便物Mの重量を測定するようにしている。
【0057】
搬送路2を介して複数通の郵便物Mが連続して搬送されて処理装置110へ送り込まれると、制御部30は、まず、センサS3の出力に基づいて、処理対象となる郵便物Mが重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3のニップで挟持拘束されたか否かを判断する(図10、ステップ1)。例えば、図9(a)の状態では、当該郵便物Mの搬送方向先端は既に保持ローラ対3のニップを通過している。
【0058】
ステップ1で当該郵便物Mの搬送方向先端が重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3によって保持されたことが判断されると(ステップ1;YES)、制御部30は、センサS2の出力に基づいて当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したか否かを判断する(ステップ3)。例えば、当該郵便物が最短郵便物Mminである場合、ステップ1で当該最短郵便物Mminの搬送方向先端が保持ローラ対3によって保持されたことを検知した直後に、当該最短郵便物Mminの搬送方向後端がセンサS2の光軸を通過することになる。
【0059】
ステップ3で当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過した(図9eの状態)ことが判断されると(ステップ3;YES)、制御部30は、離接機構20のモータ29を回転して下流側離接ローラ対40の従動ローラ4Rを駆動ローラ4Fから離間させ、下流側離接ローラ対40を開く(ステップ4)。
【0060】
或いは、ステップ3で当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS2の光軸を通過したことを検知する前に、例えば、図9(d)に示すように、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5の光軸を遮ると(ステップ3;NO、ステップ2;YES)、制御部30は、この時点で、下流側離接ローラ対40を開く(ステップ4)。
【0061】
本実施形態では、複数通の郵便物Mを比較的短いギャップで連続して搬送することを想定して、ステップ3でセンサS2を介して当該郵便物Mの搬送方向後端通過を検知する前の状態、或いはステップ2でセンサS5を介して当該郵便物Mの搬送方向先端通過を検知する前の状態で、図9(a)〜図9(c)に示すように、下流側離接ローラ対40を閉じておいたが、先行して搬送される郵便物Mとの間のギャップが比較的大きい場合には、もっと早いタイミングで下流側離接ローラ対40を開いておいても良い。
【0062】
ステップ4で下流側離接ローラ対40を開いた後、或いは下流側離接ローラ対40が予め開かれている場合には、ステップ3で当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過した後、制御部30は、重量測定装置10の力覚センサ7を介して当該郵便物Mの重さを量り始める(ステップ5)。
【0063】
当該郵便物Mの重さを測定している間、当該郵便物Mは、例えば、図9(e)〜図9(f)に示すように、重量測定装置10の保持ローラ対3、5以外のローラ対を介して外力が付与されない状態で搬送される。このように、図9(e)から図9(f)の状態では、重量測定装置10の2組の保持ローラ対3、5以外、当該郵便物Mを挟持拘束しているローラ対は無いため、当該郵便物Mの重さを高精度に測定することができる。
【0064】
この後、制御部30は、センサS6の出力に基づいて、当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップで挟持されたか否かを判断する(ステップ7)。そして、ステップ7で当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップで挟持拘束されたこと(図9(g)の状態)を判断した場合(ステップ7;YES)、或いはステップ7で当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS6の光軸を通過したことを検知する前に、当該郵便物Mに対する重さ測定が終了した場合(ステップ7;NO、ステップ6;YES)、制御部30は、下流側離接ローラ対40を閉じるように離接機構20のモータ29を回転させる(ステップ8)。
【0065】
以上のように、本実施形態によると、制御部30が、ステップ3で当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したことを判断した時点で、或いはステップ3で当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したことを判断する前に、ステップ4のように下流側離接ローラ対40を開くようにしたため、ステップ5で当該郵便物Mの重さ測定を開始するときには、下流側離接ローラ対40が当該郵便物Mに搬送力を与えることがなく、正確な重さ測定が可能となる。
【0066】
特に、最長郵便物Mmaxを処理する場合など、ステップ3で当該最長郵便物Mmaxの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したことを検知する前に、制御部30が、ステップ2で当該最長郵便物Mmaxの搬送方向先端が下流側離接ローラ対40のニップを通過したことを検知した時点(図9dの状態)で、下流側離接ローラ対40を開くようにしたことで、当該最長郵便物Mmaxに対する重さ測定を開始する少し前のタイミングで(図9dの時点で)予め下流側離接ローラ対40を開くことができ、当該最長郵便物Mmaxに対する重さ測定を開始する前に当該最長郵便物Mmaxの搬送状態を安定させることができる。
【0067】
つまり、本実施形態によると、下流側離接ローラ対40を閉じることで、最短郵便物Mminを重量測定装置10の下流側の保持ローラ対5から下流側離接ローラ対40へ確実に受け渡すことができることに加えて、例えば、最長郵便物Mmaxの重さを量る場合などには、下流側離接ローラ対40を上述したタイミングで開くことで、通常(下流側離接ローラ対40を開閉可能としない場合)より長い時間重さ測定のための時間を確保することができ、重さ測定に要する処理時間を十分に確保することができる。これにより、より精度の高い重さ測定が可能となる。
【0068】
また、本実施形態によると、重量測定装置10の搬送方向下流側に隣接したローラ対(本実施形態では下流側離接ローラ対40)を開閉可能なローラ対としただけの簡単な構成の変更で済むため、装置の製造コストを安価にできる。
【0069】
また、本実施形態によると、制御部30が、ステップ7で当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップに到達したことを検知する前に、当該郵便物Mの重さ測定が終了した場合には、下流側離接ローラ対40を閉じるようにしているため、当該郵便物Mをより確実に安定して搬送することができる。
【0070】
さらに、本実施形態によると、当該郵便物Mの重さ測定が終了した後、直ぐに次の郵便物Mを重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3へ受け入れ可能となるため、郵便物M同士のギャップを広げる必要もなく、搬送路を2方向に分岐して重量測定装置10を2台平行に設ける必要もなく、装置の設置スペースが大型化することも無い。
【0071】
図11には、第3の実施形態に係る郵便物処理装置120(以下、単に処理装置120と称する)を上方から見た平面図を示してある。この処理装置120は、上述した第1の実施形態の処理装置100と第2の実施形態の処理装置110を組み合わせた構造を有する。つまり、搬送路2を介して図中矢印T方向に搬送された郵便物Mは、上流側搬送ローラ対8、上流側離接ローラ対4、重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3、重量測定装置10の下流側の保持ローラ対5、下流側離接ローラ対40、および下流側搬送ローラ対6を順に通過される。
【0072】
上流側離接ローラ対4は、離接機構20(ここでは上流側離接機構20Uと称する)によって開閉可能となっており、下流側離接ローラ対40は、離接機構20(ここでは下流側離接機構20Dと称する)によって開閉可能となっている。制御部30は、センサS0の出力に基づいて、搬送された郵便物Mの搬送方向に沿った長さを検出し、センサS1〜S6の出力信号に基づいて、上流側離接機構20Uおよび下流側離接機構20Dを制御して、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40を開閉制御する。ここでは、上述した第1の実施形態の処理装置100または第2の実施形態の処理装置110と同様に機能する構成要素に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0073】
以下、本実施形態の処理装置120のいくつかの動作例について、図12〜図17を参照して説明する。
まず、第1の動作例として、搬送方向に沿った長さが比較的短い郵便物Mを搬送して処理する場合について、図12および図13を参照して説明する。
図12(a)に示すように、搬送路2を介して矢印T方向に搬送された郵便物Mの搬送方向先端がセンサS3を通過して、当該郵便物Mが重量測定装置10へ送り込まれた後、当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS2を通過する(図12(b)の状態)と、重量測定装置10による当該郵便物Mの重さ測定が可能となる。このとき、センサS0を介して予め測定した当該郵便物Mの長さが比較的短いことから、上流側離接ローラ対4は閉じたままとなる。つまり、この場合、上流側離接ローラ対4は、他の搬送ローラ対と同様に機能する。
【0074】
この後、当該郵便物Mがさらに搬送されて重量測定装置10を通過され、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5で検出される(図12(d)の状態)までの間に、当該郵便物Mの重さが測定される。このとき、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的短いため、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5に達する前に、当該郵便物Mに対する重さ測定は終了する。
【0075】
このため、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5に達したとき、下流側離接ローラ対40は閉じたままとなる(図12(d)の状態)。言い換えると、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5に達する前に下流側離接ローラ対40が開くことはない。つまり、ここでも、下流側離接ローラ対40は、他の搬送ローラ対と同様に機能することになる。
【0076】
一方、図13に示すように、2通の比較的短い郵便物Mが連続して搬送された場合、図13(a)に示すように先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS2を通過した後、当該先行する郵便物Mの長さ測定が開始される。先行する郵便物Mに対する長さ測定は、先行する郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5に達する(図13(d)の状態)まで、或いは後続の郵便物Mの搬送方向先端がセンサS3に達する(図13(c)の状態)まで続けられる。
【0077】
また、後続の郵便物Mに対する重さ測定は、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS4を通過した(図13(e)の状態)後、当該郵便物M(後続の郵便物M)の搬送方向先端がセンサS5に達するまで(図13(f)の状態)の間に実施される。つまり、この場合においても、連続して搬送される2通の郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的短いことがセンサS0を介して予め検出されているため、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40が開かれることはない。
【0078】
すなわち、この第1の動作例のように、比較的短い郵便物Mを搬送して処理する場合には、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40が開かれることはなく、他の搬送ローラ対と同様に機能することになる。
【0079】
次に、第2の動作例として、搬送方向に沿った長さが比較的長い郵便物Mを搬送して処理する場合について、図14および図15を参照して説明する。
図14(a)に示すように、搬送路2を介して矢印T方向に搬送された郵便物Mの搬送方向先端がセンサS3を通過して、当該郵便物Mが重量測定装置10へ送り込まれた後、図14(b)に示すように、当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS1を通過すると、重量測定装置10による当該郵便物Mの重さ測定が可能となる。このとき、センサS0を介して予め測定した当該郵便物Mの長さが比較的長いことから、上流側離接ローラ対4は、当該郵便物Mに対する重さ測定が開始される前に予め開かれている。
【0080】
この後、当該郵便物Mがさらに搬送されて重量測定装置10を通過され、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS6で検出される(図14(d)の状態)までの間に、当該郵便物Mの重さが測定される。このとき、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的長いことがセンサS0を介して予め検出されているため、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5を通過する前に、下流側離接ローラ対40が予め開かれる。
【0081】
つまり、当該郵便物Mに対する重さ測定中に当該郵便物Mに対して上流側離接ローラ対4または下流側離接ローラ対40から付所望な力が作用することのないように、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40が適切なタイミングで開かれる。また、後続の郵便物Mのため、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側離接ローラ対4を通過した後、上流側離接ローラ対4が閉じられる(図14(d)の状態)。さらに、当該郵便物Mの搬送方向後端が下流側離接ローラ対40を通過した後、下流側離接ローラ対40が閉じられる(図14(f)の状態)。
【0082】
一方、図15に示すように、2通の比較的長い郵便物Mが連続して搬送された場合、図15(a)に示すように先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS1を通過した後、当該先行する郵便物Mの長さ測定が開始される。先行する郵便物Mに対する長さ測定は、先行する郵便物Mの搬送方向先端がセンサS6に達する(図15(d)の状態)まで、或いは後続の郵便物Mの搬送方向先端がセンサS3に達するまで続けられる。
【0083】
また、後続の郵便物Mに対する重さ測定は、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS4を通過した後で、且つ当該郵便物M(後続の郵便物M)の搬送方向後端がセンサS1を通過した後(図15(e)の状態)に開始される。そして、この後、後続の郵便物Mに対する長さ測定は、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS6に達するまで(図15(g)の状態)の間に終了される。
【0084】
この場合、連続して搬送される2通の郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的長いことが予め制御部30で検出されているため、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40が閉じることはない。
【0085】
次に、第3の動作例として、搬送方向に沿った長さが比較的長い郵便物Mに連続して搬送方向に沿った長さが比較的短い郵便物Mを搬送する場合について、図16を参照して説明する。
図16(a)に示すように、先行する比較的長い郵便物Mが重量測定装置10へ送り込まれてその後端がセンサS1を通過すると、当該郵便物Mに対する重さ測定が可能となる。このとき、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的長いことがセンサS0を介して予め検出されているため、当該郵便物Mの重さ測定を開始する時点(図16(a)の状態)で、上流側離接ローラ対4と下流側離接ローラ対40は開かれている。
【0086】
当該郵便物Mに対する重さ測定は、当該郵便物M(先行する比較的長い郵便物M)の搬送方向先端がセンサS6に到達するまで(図16(d)の状態)、或いは後続の郵便物Mが重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3のニップへ送り込まれるまでの間に実施される。
【0087】
また、この第3の動作例では、後続の郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的短いことがセンサS0を介して予め検出されているため、先行する郵便物Mの搬送方向に沿った後端がセンサS2を通過した後、後続の郵便物Mを重量測定装置10へ確実に受け渡し搬送するため、図16(c)に示すように、上流側離接ローラ対4が閉じられる。
【0088】
そして、後続の比較的短い郵便物Mの重さ測定は、当該郵便物M(後続の郵便物M)の搬送方向先端が重量測定装置10へ送り込まれて、且つ、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS4を通過した後(図16(g)の状態)、開始される。また、後続の郵便物Mに対する重さ測定は、当該郵便物M(後続の郵便物M)の搬送方向先端がセンサS5に到達するまで(図16(h)の状態)に終了される。
【0089】
当然のことながら、後続の郵便物Mの重さ測定を開始した時点では、先行する郵便物Mの重さ測定は終了しているため、下流側離接ローラ対40は閉じられている。言い換えると、後続の郵便物Mが重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3によって保持された時点(図16(f)の状態)で、先行する郵便物Mの重さ測定ができなくなるため、この時点で下流側離接ローラ対40は閉じられる。
【0090】
つまり、後続の郵便物Mが比較的短い郵便物であることがセンサS0を介して予め検出されているため、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS5を通過した後(図16(h)の状態)、或いは先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS4を通過した後(図16(g)の状態)、或いは後続の郵便物Mが重量測定装置10へ送り込まれた後(図16(f)の状態)、下流側離接ローラ対40が閉じられる。
【0091】
次に、第4の動作例として、搬送方向に沿った長さが比較的短い郵便物Mに連続して搬送方向に沿った長さが比較的長い郵便物Mを搬送する場合について、図17を参照して説明する。
図17(a)に示すように、先行する比較的短い郵便物Mが重量測定装置10へ送り込まれてその後端がセンサS2を通過すると、当該郵便物Mに対する重さ測定が可能となる。このとき、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的短いことがセンサS0を介して予め検出されているため、当該郵便物Mの重さ測定を開始する時点(図17(a)の状態)で、上流側離接ローラ対4と下流側離接ローラ対40は閉じられている。
【0092】
当該郵便物Mに対する重さ測定は、当該郵便物M(先行する比較的短い郵便物M)の搬送方向先端がセンサS5に到達するまで(図17(d)の状態)、或いは後続の郵便物Mが重量測定装置10の上流側の保持ローラ対3のニップへ送り込まれるまで(図17(c)の状態)の間に実施される。
【0093】
また、この第4の動作例では、後続の郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的長いことがセンサS0を介して予め検出されているため、先行する郵便物Mの搬送方向に沿った後端がセンサS2を通過した後、図17(b)に示すように、上流側離接ローラ対4が開かれる。
【0094】
そして、後続の比較的長い郵便物Mの重さ測定は、当該郵便物M(後続の郵便物M)の搬送方向先端が重量測定装置10へ送り込まれて、且つ、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS4を通過し、且つ、後続の郵便物Mの搬送方向後端がセンサS1を通過した後(図17(d)の状態)、開始される。また、後続の郵便物Mに対する重さ測定は、当該郵便物M(後続の郵便物M)の搬送方向先端がセンサS6に到達するまで(図17(g)の状態)に終了される。
【0095】
後続の郵便物Mの搬送方向に沿った長さが比較的長いことがセンサS0を介して予め検出されていることから、下流側離接ローラ対40は、先行する比較的短い郵便物Mを下流側搬送ローラ対6のニップに受け渡した後、後続の郵便物Mの重さ測定のための時間をかせぐため、開かれる。
【0096】
以上のように、本実施形態によると、上述した第1および第2の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0097】
ここで、図18および図19を参照して、搬送路2に沿って並んだ複数のローラ対間の距離と上述した最短郵便物Mmin或いは最長郵便物Mmaxの搬送方向に沿った長さとの関係について考察する。
【0098】
なお、ここでは、説明を分り易くするため、重量測定装置10の保持ローラ対を1組(保持ローラ対3)だけにした簡略化した装置構成を示してある。つまり、図18には、上述した第1の実施形態の処理装置100を簡略化した装置構成を示し、図19には、上述した第2の実施形態の処理装置110を簡略化した装置構成を示してある。
【0099】
また、各処理装置100、110において、上流側搬送ローラ対8の代りに搬送ローラ8Rに2本のベルトを重ねて巻回せしめた構造を採用し、下流側搬送ローラ対6の代りに搬送ローラ6Rに2本のベルトを重ねて巻回せしめた構造を採用した。この場合、搬送ローラ8R(6R)に2本のベルトを重ねて巻回した部位が郵便物Mに搬送力を与えることのできる搬送ニップとして機能する。
【0100】
上述した各実施形態で説明したように、搬送路2に沿って隣接したローラ対、すなわち上流側搬送ローラ対8、上流側離接ローラ対4、重量測定装置10の保持ローラ対3、下流側離接ローラ対40、および下流側搬送ローラ対6同士のニップ間距離Lは、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さより短く設定されている。これにより、長さの異なる全ての郵便物Mをローラ対間で確実に受け渡し搬送できる。
【0101】
つまり、図18の処理装置100においては、上流側の搬送ローラ8Rのニップと上流側離接ローラ対4のニップとの間の距離、上流側離接ローラ対4のニップと保持ローラ対3のニップとの間の距離、保持ローラ対3のニップと下流側の搬送ローラ6Rのニップとの間の距離が、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さより短くされている。言い換えると、上流側離接ローラ対4のニップから下流側の搬送ローラ6Rのニップまでの搬送方向に沿った長さは、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さの2倍より短い。
【0102】
また、図19の処理装置110においても、上流側の搬送ローラ8Rのニップと保持ローラ対3のニップとの間の距離、保持ローラ対3のニップと下流側離接ローラ対40のニップとの間の距離、下流側離接ローラ対40のニップと下流側の搬送ローラ6Rのニップとの間の距離が、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さより短くされている。言い換えると、上流側の搬送ローラ8Rのニップから下流側離接ローラ40のニップまでの搬送方向に沿った長さは、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さの2倍より短い。
【0103】
一方、最長郵便物Mmaxの重さを測定するため、上流側の搬送ローラ8Rのニップと下流側の搬送ローラ6Rのニップとの間の距離を最長郵便物Mmaxの搬送方向に沿った長さより長くする必要がある。
【0104】
つまり、図18に図示した処理装置100では、搬送路2を介して搬送される最長郵便物Mmaxの搬送方向先端が保持ローラ対3によって保持されて当該郵便物Mmaxの搬送方向後端が上流側の搬送ローラ8Rのニップを通過した後、当該郵便物Mmaxの搬送方向先端が下流側の搬送ローラ6Rのニップに到達するまでの間に、上流側離接ローラ対4を開いた状態で、当該最長郵便物Mmaxの重さ測定が可能となるが、上流側の搬送ローラ8Rのニップと下流側の搬送ローラ6Rのニップとの間の距離が最長郵便物Mmaxの搬送方向に沿った長さより少なくとも長くないと、当該最長郵便物Mmaxに対する重さ測定のための時間を確保することができない。
【0105】
同様に、図19に図示した処理装置110では、搬送路2を介して搬送される最長郵便物Mmaxの搬送方向先端が保持ローラ対3によって保持されて当該郵便物Mmaxの搬送方向後端が上流側の搬送ローラ8Rのニップを通過した後、当該郵便物Mmaxの搬送方向先端が下流側の搬送ローラ6Rのニップに到達するまでの間に、下流側離接ローラ対40を開いた状態で、当該最長郵便物Mmaxの重さ測定が可能となるが、上流側の搬送ローラ8Rのニップと下流側の搬送ローラ6Rのニップとの間の距離が最長郵便物Mmaxの搬送方向に沿った長さより少なくとも長くないと、当該最長郵便物Mmaxに対する重さ測定のための時間を確保することができない。
【0106】
次に、図20を参照して第4の実施形態に係る郵便物処理装置130(以下、単に処理装置130と称する)について説明する。本実施形態の処理装置130は、重量測定装置10の代りにギャップ補正装置50(処理部)を有する以外、上述した第1の実施形態の処理装置100と略同じ構造を有する。よって、ここでは、上述した第1の実施形態と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0107】
すなわち、本実施形態の処理装置130では、搬送路2を介して搬送された郵便物Mが、上流側離接ローラ対4、ギャップ補正装置50の保持ローラ対51、および下流側搬送ローラ対6を順に通過される。ギャップ補正装置50は、処理装置130の上流側および下流側の搬送系から機械的に独立した状態で設けられている。このため、ギャップ補正装置50を通過する郵便物Mの前後のギャップを高精度に補正することができる。
【0108】
ギャップ補正装置50は、搬送路2を介して搬送された郵便物Mをニップに受け入れて回転することで、当該郵便物Mを拘束しつつ搬送する保持ローラ対51を有する。保持ローラ対51は、搬送路2を挟んで装置のフロント側に配置された保持ローラ51Fおよび搬送路2を挟んで装置のリア側に配置された保持ローラ51Rを有する。ギャップ補正装置50の保持ローラ対51は、重量測定装置10の保持ローラ対3と略同じ構造を有する。よって、ここでは、保持ローラ対51の詳細な説明を省略する。
【0109】
フロント側の保持ローラ51Fの回転軸51aには、カップリング52を介してモータ54が接続されており、このフロント側の保持ローラ51Fは駆動ローラとして機能する。また、このモータ54には、制御基板56が接続されており、モータ54の回転速度制御が可能となっている。
【0110】
また、本実施形態の処理装置130においても、搬送路2に沿って並んだ複数のローラ対のニップ間距離は、一定の長さに設定されている。つまり、上流側離接ローラ対4のニップとギャップ補正装置50の保持ローラ対51のニップとの間の距離、およびギャップ補正装置50の保持ローラ対51のニップと下流側搬送ローラ対6のニップとの間の距離は、最短郵便物Mminの搬送方向に沿った長さより短い距離(本実施形態では120mm)に設定されている。
【0111】
以下、上記構造の処理装置130の動作について、図21を参照して説明する。
制御部30は、処理装置130へ郵便物Mが送り込まれる前の待機状態において、上流側離接ローラ対4を閉じておく(図21(a)の状態)。そして、制御部30は、搬送路2を介して郵便物Mが搬送される度に、例えば、上流側搬送ローラ対8より搬送方向上流側に配置されたセンサS0を介して、各郵便物Mの搬送方向に沿った長さ、および各郵便物M同士の間隔(ギャップ)を検出する。
【0112】
郵便物Mの長さを検出する場合、制御部30は、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS0を通過してセンサS0の出力が明から暗になった後、当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS0を通過してセンサS0の出力が暗から明になるまでの時間と、当該郵便物Mの搬送速度と、に基づいて、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さを演算する。また、郵便物Mのギャップを検出する場合、制御部30は、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS0の光軸を通過した後、後続の郵便物Mの搬送方向先端がセンサS0を通過するまでの時間および当該郵便物Mの搬送速度に基づいて、これら郵便物Mの間のギャップを算出する。
【0113】
そして、搬送された郵便物Mの搬送方向先端がギャップ補正装置50の保持ローラ対51のニップに到達してセンサS3の光軸を遮ると(図21(a)の状態)、制御部30は、当該郵便物Mのギャップ補正に備えて、上流側離接ローラ対4を開く(図21(b)の状態)。さらに、このとき、制御部30は、センサS1の出力を監視して、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過した(図21(b)の状態)ことをトリガーとして、当該郵便物Mの搬送速度を変化させるようギャップ補正装置50の保持ローラ51Fのモータ54の回転制御を始める。
【0114】
郵便物M同士のギャップは、各郵便物Mの搬送速度を減速或いは加速させることで制御できる。本実施形態では、センサS0を介して、搬送される全ての郵便物Mの搬送方向に沿った長さおよびギャップの長さを予め検出しているため、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さやギャップ長に基づいて、モータ54を加減速させることで、郵便物M同士のギャップを所望する値に制御できる。
【0115】
この後、制御部30は、センサS4の出力を監視して、当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップに到達した(図21(d)の状態)ことをトリガーとして、或いは当該郵便物Mに対するギャップ補正制御が終了したことをトリガーとして、上流側離接ローラ対4を閉じる。
【0116】
以上のように、本実施形態の処理装置130によると、上述した第1の実施形態の処理装置100と同様の効果を奏することができる。つまり、ギャップ補正装置50へ送り込まれた郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過した時点で上流側離接ローラ対4を開くようにしたため、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側離接ローラ対4のニップを通過する前に当該郵便物Mに対するギャップ補正を開始することができ、より早いタイミングでギャップ補正を開始でき、より制度の高いギャップ補正が可能となる。
【0117】
また、本実施形態によると、ギャップ補正装置50の搬送方向上流側に隣接したローラ対(本実施形態では上流側離接ローラ対4)を開閉可能にしただけの簡単な構成の変更で済むため、装置の大幅な設計変更が不要であり、装置の製造コストを安価にできる。
【0118】
また、本実施形態によると、当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップに到達したことを検知する前に、当該郵便物Mのギャップ補正が終了した場合には、その時点で上流側離接ローラ対4を閉じるようにしているため、当該郵便物Mをより確実に安定して搬送することができる。
【0119】
さらに、本実施形態によると、上流側離接ローラ対4を閉じた後、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側離接ローラ4を通過してしまえば、直ぐに次の郵便物Mを上流側離接ローラ対4へ受け入れ可能となるため、郵便物M同士のギャップを広げる必要もなく、搬送路を2方向に分岐してギャップ補正装置50を2台平行に設ける必要もなく、装置の設置スペースが大型化することも無い。
【0120】
図22には、第5の実施形態に係る郵便物処理装置140(以下、単に処理装置140と称する)を正面から見た概略図を示してある。
この処理装置140は、上述した第4の実施形態の処理装置130の上流側離接ローラ対4の位置に上流側搬送ローラ対8を配置し、第4の実施形態の処理装置130の下流側搬送ローラ対6の位置に下流側離接ローラ対40を新たに配置した以外、上述した第4の実施形態の処理装置130と同様の構造を有する。よって、ここでは、上述した第4の実施形態の処理装置130と同様に機能する構成要素には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0121】
すなわち、この処理装置140の搬送路2を通して図示矢印T方向に搬送される郵便物Mは、上流側搬送ローラ対8、ギャップ補正装置50の保持ローラ対51、および下流側離接ローラ対40を順に通過されることになる。
【0122】
なお、下流側離接ローラ対40は、上述した上流側離接ローラ対4と略同じ構造を有し、上述した第4の実施形態と同様に離接機構20(下流側離接機構)によって開閉される。また、本実施形態においても、搬送路2に沿って並んだ各ローラ対8、3、40のニップ間距離は、120mmに設定した。
【0123】
以下、上記構造の処理装置140の動作について、図23を参照して説明する。
制御部30は、処理装置140へ郵便物Mが送り込まれる前の待機状態において、下流側離接ローラ対40を閉じておく(図23(a)の状態)。そして、制御部30は、搬送路2を介して郵便物Mが搬送される度に、例えば、上流側搬送ローラ対8より搬送方向上流側に配置されたセンサS0を介して、各郵便物Mの搬送方向に沿った長さ、および各郵便物M同士の間隔(ギャップ)を検出する。
【0124】
郵便物Mの長さを検出する場合、制御部30は、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS0を通過してセンサS0の出力が明から暗になった後、当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS0を通過してセンサS0の出力が暗から明になるまでの時間と、当該郵便物Mの搬送速度と、に基づいて、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さを演算する。また、郵便物Mのギャップを検出する場合、制御部30は、先行する郵便物Mの搬送方向後端がセンサS0の光軸を通過した後、後続の郵便物Mの搬送方向先端がセンサS0を通過するまでの時間および当該郵便物Mの搬送速度に基づいて、これら郵便物Mの間のギャップを算出する。
【0125】
そして、搬送された郵便物Mの搬送方向先端がギャップ補正装置50の保持ローラ対51のニップを通過して下流側離接ローラ対40のニップに到達してセンサS3の光軸を遮ると、制御部30は、当該郵便物Mのギャップ補正に備えて、下流側離接ローラ対40を開く(図23(b)の状態)。さらに、このとき、制御部30は、センサS1の出力を監視して、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過した(図23(b)の状態)ことをトリガーとして、当該郵便物Mの搬送速度を変化させるようギャップ補正装置50の保持ローラ51Fのモータ54の回転制御を始める。
【0126】
郵便物M同士のギャップは、各郵便物Mの搬送速度を減速或いは加速させることで制御できる。本実施形態では、センサS0を介して、搬送される全ての郵便物Mの搬送方向に沿った長さおよびギャップの長さを予め検出しているため、当該郵便物Mの搬送方向に沿った長さやギャップ長に基づいて、モータ54を加減速させることで、郵便物M同士のギャップを所望する値に制御できる。
【0127】
この後、制御部30は、センサS4の出力を監視して、当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップに到達した(図23(d)の状態)ことをトリガーとして、或いは当該郵便物Mに対するギャップ補正制御が終了したことをトリガーとして、下流側離接ローラ対40を閉じる(図23(d)の状態)。
【0128】
以上のように、本実施形態の処理装置140によると、上述した第2の実施形態の処理装置110と同様の効果を奏することができる。つまり、ギャップ補正装置50へ送り込まれた郵便物Mの搬送方向先端が下流側離接ローラ対40のニップに到達した時点で下流側離接ローラ対40を開くようにしたため、当該郵便物Mに対するギャップ補正を開始するときには、当該郵便物Mの搬送状態を安定させることができ、より制度の高いギャップ補正が可能となる。
【0129】
また、本実施形態によると、ギャップ補正装置50の搬送方向下流側に隣接したローラ対(本実施形態では下流側離接ローラ対40)を開閉可能にしただけの簡単な構成の変更で済むため、装置の大幅な設計変更が不要であり、装置の製造コストを安価にできる。
【0130】
また、本実施形態によると、当該郵便物Mの搬送方向先端が下流側搬送ローラ対6のニップに到達したことを検知する前に、当該郵便物Mのギャップ補正が終了した場合には、その時点で下流側離接ローラ対40を閉じるようにしているため、当該郵便物Mをより確実に安定して搬送することができる。
【0131】
さらに、本実施形態によると、下流側離接ローラ対40を閉じた後、当該郵便物Mの搬送方向後端がギャップ補正装置50の保持ローラ対51を通過してしまえば、直ぐに次の郵便物Mを保持ローラ対51へ受け入れ可能となるため、郵便物M同士のギャップを広げる必要もなく、搬送路を2方向に分岐してギャップ補正装置50を2台平行に設ける必要もなく、装置の設置スペースが大型化することも無い。
【0132】
図24には、第6の実施形態に係る郵便物処理装置150(以下、単に処理装置150と称する)を正面から見た概略図を示してある。この処理装置150は、上述した第4の実施形態の処理装置130と第5の実施形態の処理装置140を組み合わせた構造を有する。つまり、搬送路2を介して搬送された郵便物Mは、上流側離接ローラ対4、ギャップ補正装置50の保持ローラ対51、および下流側離接ローラ対40を順に通過される。
【0133】
上流側離接ローラ対4は、離接機構20(ここでは上流側離接機構20Uと称する)によって開閉可能となっており、下流側離接ローラ対40は、離接機構20(ここでは下流側離接機構20Dと称する)によって開閉可能となっている。ここでは、上述した第4の実施形態の処理装置130または第5の実施形態の処理装置140と同様に機能する構成要素に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0134】
以下、本実施形態の処理装置150のいくつかの動作例について、図25および図26を参照して説明する。
まず、第1の動作例として、搬送方向に沿った長さが比較的短い郵便物Mを搬送して処理する場合について、図25を参照して説明する。
搬送路2を介して搬送された郵便物Mの搬送方向に沿った長さをセンサS0を介して検出し、当該郵便物Mが比較的短い郵便物であることを判断した場合、制御部30は、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40をそれぞれ閉じておく(図25(a)の状態)。この状態で、図25(b)に示すように、搬送路2を介して矢印T方向に搬送された郵便物Mの搬送方向先端がセンサS3を通過して、当該郵便物Mがギャップ補正装置50へ送り込まれると、制御部30は、当該郵便物Mに対するギャップ補正動作に備えて、上流側離接ローラ対4を開く。
【0135】
さらに、この後、制御部30は、当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS1を通過したことをトリガーとして(図25(b)の状態)、当該郵便物Mに対するギャップ補正動作を開始する。当該郵便物Mに対するギャップ補正動作は、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5で検出される(図25(f)の状態)まで、或いは当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS3を通過する(図25(f)の状態)まで、続けられる。
【0136】
このとき、制御部30は、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS4に達したとき、下流側離接ローラ対40を開く。また、制御部30は、当該郵便物Mに対するギャップ補正動作が終了した時点で、或いは当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS2を通過した後、上流側離接ローラ対4を閉じる。さらに、制御部30は、当該郵便物Mに対するギャップ補正動作が終了した時点で、或いは当該郵便物Mの搬送方向後端がセンサS3を通過した後、下流側離接ローラ対40を閉じる。
【0137】
次に、第2の動作例として、搬送方向に沿った長さが比較的長い郵便物Mを搬送して処理する場合について、図26を参照して説明する。
センサS0を介して、搬送された郵便物Mが比較的長い郵便物であることが検出されている場合、図26(a)に示すように、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40は閉じていても良く、開いていても良い。搬送路2を介して搬送された当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS3を通過してギャップ補正装置50へ送り込まれると、制御部30は、当該郵便物Mに対するギャップ補正動作に備えて、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40を開く。
【0138】
この後、制御部30は、センサS1の出力を監視して、当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したか否かを判断する。そして、センサS1の出力が暗から明に変わって当該郵便物Mの搬送方向後端が上流側搬送ローラ対8のニップを通過したことを判断する(図26(b)の状態)と、制御部30は、当該郵便物Mに対するギャップ補正動作を開始する。
【0139】
当該郵便物Mに対するギャップ補正動作は、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5を通過して下流側搬送ローラ対6のニップに到達するまで続けられる。そして、当該郵便物Mの搬送方向先端がセンサS5で検出されて下流側搬送ローラ対6のニップに送り込まれた時点(図26(d)の状態)で、制御部30は、上流側離接ローラ対4および下流側離接ローラ対40を閉じる。
【0140】
以上のように、本実施形態によると、上述した第3の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0141】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0142】
1…ベース板、2…搬送路、3、5…保持ローラ対、4…上流側離接ローラ対、6…下流側搬送ローラ対、8…上流側搬送ローラ対、10…重量測定装置、40…下流側離接ローラ対、50…ギャップ補正装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類を搬送する搬送路と、
この搬送路を介して搬送されている状態の紙葉類を処理する処理部と、
当該紙葉類処理装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類より短い距離だけ上記処理部より搬送方向上流側に離間して配置され、上記搬送路を介して搬送された紙葉類をニップに受け入れて回転することで当該紙葉類を上記処理部へ送り込む上流側離接ローラ対と、
この上流側離接ローラ対を上記搬送路を挟んで互いに離接させる離接機構と、
上記搬送路を介して搬送された紙葉類に対する上記処理部における処理を開始する前に上記上流側離接ローラ対を互いに離間させるように上記離接機構を制御する制御部と、
を有する紙葉類処理装置。
【請求項2】
上記上流側離接ローラ対より搬送方向上流側に離間して配置された上流側搬送ローラ対、および上記処理部より搬送方向下流側に離間して配置された下流側搬送ローラ対をさらに有し、
上記処理部は、当該処理部へ送り込まれた紙葉類の搬送方向後端が上記上流側搬送ローラ対のニップから外れた後、当該紙葉類に対する処理を開始し、当該紙葉類の搬送方向先端が上記下流側搬送ローラ対のニップに到達する前に、当該紙葉類に対する処理を終了する請求項1の紙葉類処理装置。
【請求項3】
上記上流側離接ローラ対のニップから上記下流側搬送ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、上記最短紙葉類の搬送方向に沿った長さの2倍より短い請求項2の紙葉類処理装置。
【請求項4】
上記上流側搬送ローラ対のニップから上記下流側搬送ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、当該紙葉類処理装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も長い最長紙葉類の長さより長い請求項2の紙葉類処理装置。
【請求項5】
紙葉類を搬送する搬送路と、
この搬送路を介して搬送されている状態の紙葉類を処理する処理部と、
当該紙葉類処理装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類より短い距離だけ上記処理部より搬送方向下流側に離間して配置され、上記処理部から送り出された紙葉類をニップに受け入れて回転することで当該紙葉類を搬送する下流側離接ローラ対と、
この下流側離接ローラ対を上記搬送路を挟んで互いに離接させる離接機構と、
上記処理部における当該紙葉類に対する処理が終了した後、上記下流側離接ローラ対を互いに接触させるように、上記離接機構を制御する制御部と、
を有する紙葉類処理装置。
【請求項6】
上記処理部より搬送方向上流側に離間して配置された上流側搬送ローラ対、および上記下流側離接ローラ対より搬送方向下流側に離間して配置された下流側搬送ローラ対をさらに有し、
上記処理部は、当該処理部へ送り込まれた紙葉類の搬送方向後端が上記上流側搬送ローラ対のニップから外れた後、当該紙葉類に対する処理を開始し、当該紙葉類の搬送方向先端が上記下流側搬送ローラ対のニップに到達する前に、当該紙葉類に対する処理を終了する請求項5の紙葉類処理装置。
【請求項7】
上記上流側搬送ローラ対のニップから上記下流側離接ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、上記最短紙葉類の搬送方向に沿った長さの2倍より短い請求項6の紙葉類処理装置。
【請求項8】
上記上流側搬送ローラ対のニップから上記下流側搬送ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、当該紙葉類処理装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も長い最長紙葉類の長さより長い請求項6の紙葉類処理装置。
【請求項9】
紙葉類を搬送する搬送路と、
この搬送路を介して搬送されている状態の紙葉類を処理する処理部と、
当該紙葉類処理装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も短い最短紙葉類より短い距離だけ上記処理部より搬送方向上流側に離間して配置され、上記搬送路を介して搬送された紙葉類をニップに受け入れて回転することで当該紙葉類を上記処理部へ送り込む上流側離接ローラ対と、
この上流側離接ローラ対を上記搬送路を挟んで互いに離接させる上流側離接機構と、
上記最短紙葉類の搬送方向に沿った長さより短い距離だけ上記処理部より搬送方向下流側に離間して配置され、上記処理部から送り出された紙葉類をニップに受け入れて回転することで当該紙葉類を搬送する下流側離接ローラ対と、
この下流側離接ローラ対を上記搬送路を挟んで互いに離接させる下流側離接機構と、
上記搬送路を介して搬送された紙葉類に対する上記処理部における処理を開始する前に上記上流側離接ローラ対を互いに離間させ、上記処理部における当該紙葉類に対する処理が終了した後、上記下流側離接ローラ対を互いに接触させるように、上記上流側離接機構および下流側離接機構を制御する制御部と、
を有する紙葉類処理装置。
【請求項10】
上記上流側離接ローラ対より搬送方向上流側に離間して配置された上流側搬送ローラ対、および上記下流側離接ローラ対より搬送方向下流側に離間して配置された下流側搬送ローラ対をさらに有し、
上記処理部は、当該処理部へ送り込まれた紙葉類の搬送方向後端が上記上流側搬送ローラ対のニップから外れた後、当該紙葉類に対する処理を開始し、当該紙葉類の搬送方向先端が上記下流側搬送ローラ対のニップに到達する前に、当該紙葉類に対する処理を終了する請求項9の紙葉類処理装置。
【請求項11】
上記上流側離接ローラ対のニップから上記下流側搬送ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、上記最短紙葉類の搬送方向に沿った長さの2倍より短い請求項10の紙葉類処理装置。
【請求項12】
上記上流側搬送ローラ対のニップから上記下流側離接ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、上記最短紙葉類の搬送方向に沿った長さの2倍より短い請求項10の紙葉類処理装置。
【請求項13】
上記上流側搬送ローラ対のニップから上記下流側搬送ローラ対のニップまでの搬送方向に沿った長さは、当該紙葉類処理装置で処理する紙葉類のうち搬送方向に沿った長さが最も長い最長紙葉類の長さより長い請求項10の紙葉類処理装置。
【請求項14】
上記処理部は、上記搬送路を介して送り込まれる紙葉類の重量を測定する重量測定装置である請求項1乃至請求項13のいずれかの紙葉類処理装置。
【請求項15】
上記処理部は、上記搬送路を介して連続して搬送される複数枚の紙葉類間のギャップを補正するギャップ補正装置である請求項1乃至請求項13のいずれかの紙葉類処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2012−62179(P2012−62179A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−209249(P2010−209249)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】