説明

紙葉類真偽判別装置

【課題】 カラーコピーやカラープリンタ等で精巧に印刷された偽券を判別することができる。
【解決手段】 カラーコピーやカラープリンタ等の偽券は、濃い赤を表現する場合は、R(赤インク)とB(青)インクを重ねて表す。その場合、構成最小単位の色がにじんだり、はみ出したりする。本物の紙葉類は、印刷を行うインク自体の色が表現する色に調整されているので色がにじんだり、はみ出したりしても色が変わることはない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙幣等の紙葉類の真偽を判別する紙葉類真偽判別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、銀行,信用金庫,郵便局,消費者金融会社等の金融機関の支点等に配置されたATM(Automatic Teller Machine:現金自動預払機),CD(Cash Dispenser:現金自動支払機)等の自動取引装置や両替機、また商店や路上に配置された自動販売機等には、紙幣等の有価証券の真偽判別するための紙葉類真偽判別装置が配設されている。該紙葉類判別装置が紙幣等の媒体の真偽を判別することによって、偽造紙幣等の不正な媒体を排除できる。
【0003】
紙幣等の有価証券の真偽判別するための紙葉類真偽判別装置として、例えば、特開平4−181495号公報に開示されたものがある。この紙葉類真偽判別装置は、紙葉類としての紙幣が搬送されてくると、光源より光を照射し、その紙幣からの反射光をイメージセンサにて受光する。そして、イメージセンサにおける走査線データからグレースケール画像すなわち白黒256階調にて真偽判別を行っている。
【特許文献1】特開平4−181495号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、カラーコピーやカラープリンタ等の印刷技術の進歩により、より精巧な印刷が可能となってきており、上記したような従来の紙葉類真偽判別装置では、偽券を偽券と判別せずに時として正券と判別してしまうことがあった。したがって、本発明の目的は、カラーコピーやカラープリンタ等で精巧に印刷された偽券を判別できる紙葉類真偽判別装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の紙葉類真偽判別装置は、挿入された媒体の画像を画像データとして取り込む画像情報取得部と、前記媒体から予め決められたエリアを切り出す切り出し部と、前記切出した画像データから紙葉類に使用されている色の構成最小単位を画素単位で判別可能な色判別手段と、前記色判別手段で判別した色の構成最小単位の組み合わせパタンを分析する分析部と、該分析部で判別した色の構成最小単位と予め記憶された色データと比較して紙葉類の真偽を判別する照合判別手段と、を具備することを特徴としている。
【0006】
すなわち、カラーコピーやカラープリンタ等はR,G,B,C,M,Y,K(赤,緑,青,シアン,マゼンダ,黄,黒)の7色を基本とし、そのうちRGB、CMYのどちらか一方を構成最小単位として用い、これら構成最小単位の重ね合わせにて各種の色を表現するよう印刷が行われる。
【0007】
したがって、カラーコピーやカラープリンタ等の偽券は、例えば濃い赤を表現する場合は、R(赤インク)とB(青)インクを重ねて表す。その場合、構成最小単位の色がにじんだり、はみ出したりする。本物の紙葉類は、印刷を行うインク自体の色が表現する色に調整されているので色がにじんだり、はみ出したりしても色が変わることはない。
【0008】
この違いを利用して、照合判定部16で、分析部15で判別された画素単位に出現する色の構成最小単位と、予め記憶された色データとを比較して紙葉類の真偽を判別する。
【0009】
また、他の実施例によれば、挿入された媒体の画像を画像データとして取り込む画像情報取得部と、前記媒体から予め決められた領域を切出す切り出し部と、前記切出した画像データから紙葉類に使用されている色の構成最小単位を画素単位で判別可能な色判別手段と、前記色判別手段で判別した色の構成最小単位の平均輝度のヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、該ヒストグラム作成部にて作成した色の構成最小単位の平均輝度のヒストグラムと予め記憶された所定の閾値とを比較して紙葉類の真偽を判別する照合判別手段と、を具備することを特徴としている。
【0010】
すなわち、本物の紙幣は、文字が赤である場合はインク自体の色が表現する色に調整されて印刷されている。しかし、偽造紙幣の場合は、カラーコピーやカラープリンタで印刷される場合が多く、この場合は濃い赤や薄い赤を作るためにRGBのインクを重ねて印刷される。このためRGBヒストグラムのそれぞれの平均輝度に違いが生じる。この違いを利用して、照合判定部145で、判別された画素単位に出現する色の構成最小単位のRGB別ヒストグラムを作成し、本物とは異なるヒストグラムを示した場合には、その媒体は偽造紙幣であると判定することで、紙幣のセキュリティが低く偽造券の流通が非常に多い海外における海外紙幣に対して高精度に偽造券を判別する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、カラーコピーやカラープリンタ等はR,G,B,C,M,Y,K(赤,緑,青,シアン,マゼンダ,黄,黒)の7色を基本とし、そのうちRGB、CMYのどちらか一方を構成最小単位として用い、これら構成最小単位の重ね合わせを調整することで各種の色を表現するよう印刷が行われる。したがって、カラーコピーやカラープリンタ等の偽券は、例えば濃い赤を表現する場合は、R(赤)インクとB(青)インクを重ねて表す。その場合、構成最小単位の色がにじんだり、はみ出したりする。本物の紙葉類は、印刷を行うインク自体の色が表現する色に調整されているので色がにじんだり、はみ出したりしても色が変わることはない。この違いを利用して、画素単位に出現する色の構成最小単位の組み合わせパタンと、予め記憶された色データとを比較して紙葉類の真偽を判別する。
【0012】
また、他の実施例によれば、媒体情報を取得し、RGB別の平均輝度のヒストグラムを作成し、本物とは異なるヒストグラムを示した場合には、その媒体は偽造紙幣であると判定する。
【0013】
したがって、カラーコピーやカラープリンタ等で精巧に印刷された偽券を判別することができる。
また、紙幣のセキュリティが低く偽造券の流通が非常に多い海外における海外紙幣に対して高精度に偽造券を判別する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面に従って詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の第1の実施の形態の機能構成を示すブロック図であり、図2は本発明の第1の実施の形態の図1の説明図、図3は本発明の第1の実施の形態の照合判定部の説明図、図4は本発明の第2の実施の形態の機能構成を示すブロック図、図5は本発明の第2の実施の形態の図4の説明図、図6は本発明の第2の実施の形態の照合判定部の説明図である。なお、各図面に共通する要素については同一の符号を付す。
【0016】
図1において、10は本実施の形態における紙葉類真偽判別装置であり、自動取引装置や両替機、また商店や路上に配置された自動販売機等に配置され、紙葉類11の真偽を判定するために使用される。ここで前記紙葉類11は、例えば紙幣であるが、ビール券,ギフト券,商品券等の金券、トラベラーズチェック,小切手,株券等の有価証券、入場券等の施設利用券であってもよくいかなる種類のものであってもよい。
【0017】
ここでは、前記紙葉類11が紙幣である場合について説明する。この場合紙葉類真偽判別装置は色の構成最小単位に基ずいて前記紙幣11の真偽を判別することができるものであるが、複数種類の紙葉類11の真偽を判別することができるものであることが望ましい。また、前記紙葉類真偽判別装置は外国の紙幣の真偽を判別することができるものであることが望ましい。
【0018】
そして、前記紙葉類真偽判別装置は自動取引装置のように紙葉類としての紙幣を受領する装置における紙幣の搬送経路や紙幣の取扱装置に配設され、受領した紙幣の真偽を判別する。なお前記紙幣を受領する装置は一般的には銀行,信用金庫,郵便局等の金融機関の支点等の営業店やコンビニエンスストア,スーパーマーケット等の商店の店舗に配設されているATM,CD等の自動取引装置であるが、紙幣を受領するための装置であれば鉄道,バス等の交通機関の券売機、飲料,タバコ等の自動販売機、両替機、ゲーム機等いかなる装置であってもよい。本実施の形態においては前記紙幣を受領する装置が自動取引装置である場合について説明する。そして、前記紙幣を受領する装置は紙葉類真偽判別装置が真券と判別した紙幣を真正な紙幣として取扱い、媒体真偽判別装置が真券と判別しなかった紙幣を偽造紙幣のような不正紙幣として排除する。
【0019】
本実施の形態において、紙葉類真偽判別装置10はCPU,MPU等の演算手段、磁気ディスク,半導体メモリ等の記憶手段、通信インターフェイス等を有し、特に紙幣11が有する色を読み取って本来存在しない色が存在しているか否かにて真偽判別を行うものである。ここで前記 紙葉類真偽判別装置10は画像情報取得部12,領域切出し部13,色判別部14,分析部15,照合判定部16,判定閾値格納部17を有し、これらを制御部(図示せず)が制御する。
【0020】
画像情報取得部12は図示されない媒体画像取得装置から出力された紙幣11のデジタルイメージデータ取得する。前記画像取得装置は例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源、レンズ,CCD(Charge Coupled Device)等の撮像手段、信号増幅手段、A/D変換手段等を備える。そして光源の発する光を紙幣11に照射し、反射光をレンズによって縮小して撮像手段に結像させる。該撮像手段は結像された紙幣11の反射イメージを光電変換しアナログイメージデータとしての画像信号を出力する。さらに該画像信号は信号増幅手段によって増幅され、A/D変換手段によってデジタル信号に変換されデジタルイメージデータとして出力される。
【0021】
前記領域切り出し部13は前記画像情報取得部12からの紙幣11のデジタルイメージデータから予め決められた必要領域の紙幣画像を画像として切出すようになっている。なお、画像の傾きは補正されているものとする。
【0022】
前記色判別部14は切出された領域に対して、色の構成最小単位の色を判別する。例えば分光光度計のような色判別手段にてR,G,B,C,M,Y,K(赤,緑,青,シアン,マゼンダ,黄,黒)の色の判別を行う。
【0023】
前記分析部15は、本来なら存在しない色の画素を検出する。例えば、濃い赤を作る場合などは、青インクと赤インクを重ねて表わすことが多く、その場合青がにじんだりはみ出したりして画像35のように、本来(本物)なら濃い赤しか存在しない場所に青の画素だけの画素を検出する。
【0024】
そして、照合判定部16は判定閾値格納部17に格納されているR,G,B,C,M,Y,K(赤,緑,青,シアン,マゼンダ,黄,黒)等の色の閾値と、前記分析部15のR,G,B,C,M,Y,K(赤,緑,青,シアン,マゼンダ,黄,黒)等の色の分析された出力結果とを比較し、本来なら濃い赤しか存在しない場所に青の画素が検出された場合、その出現を分析し、入力された紙幣11が本物であるか偽者であるかを判定し判定結果を出力する。
【0025】
次に前記構成の紙葉類真偽判別装置10の動作について説明する。
【0026】
図2、図3は本発明の実施の形態の説明図である。
図2において、挿入された紙幣11は、画像情報取得部12でカラーセンサにより紙幣1枚の画像22を取得し、取得した画像22から、挿入された紙幣23のスキュー補正を行い、予め定められた領域24を切り出し、切出された画像が25である。本説明では文字の部分である「中国人民銀行」を切出し領域とした。
【0027】
切出された画像25は、分析部14でRGB、CMYのどちらか一方の分析を行う。
ここでは光の3原色であるRGBの分析方法を図3を用いて下記に示す。
画像31は切出された画像25である。説明のため、画像31から更に画像32を切出し、画像32は本物の紙幣から切出された画像である。そして、切出されたが画像32の文字「中」は色が赤である。
【0028】
また、画像33は偽造紙幣から画像32と同一部分を切出した画像である。画像37は画像33の一部を拡大したものであり、34は赤色を示し35は青色を示している。
本物の紙幣は、文字が赤である場合はインク自体の色が表現する色に調整されて印刷されている。
【0029】
しかし、偽造紙幣の場合は、プリンタで印刷される場合が多く、この場合は濃い赤や薄い赤を作るためにRGBのインクを重ねて印刷される。
その様子を示したのが画像33であり、濃い赤を作る場合などは、青インクと赤インクを重ねて表わすことが多く、その場合青がにじんだりはみ出したりして画像35のように、本来なら濃い赤しか存在しない場所に青の画素だけの画素が検出される。
【0030】
この相異点を利用して本物か偽物かを判定しようとするものである。
本実施例では、前記分析部15は、本来なら存在しない色の画素を検出する。例えば、濃い赤を作る場合などは、青インクと赤インクを重ねて表わすことが多く、その場合青がにじんだりはみ出したりして画像35のように、本来(本物)なら濃い赤しか存在しない場所に青の画素だけの画素を検出しその出現パタンを分析する。
【0031】
そして、照合判定部16は判定閾値格納部17に格納されているR,G,B(赤,緑,青)等の色の閾値と、前記分析部15のR,G,B(赤,緑,青)等の色の分析された出力結果とを比較し、本来なら濃い赤しか存在しない場所に青の画素が検出された場合、その画素単位で色の出現を分析し、入力された紙幣11が本物であるか偽者であるかを判定し判定結果を出力する。
【0032】
<本発明の第2の実施の形態>
【0033】
本発明の第2の実施の形態について説明する。なお実施の形態と同じ構造を有するものについては同じ符号を付与することによってその説明を省略する。また前記実施の形態と同じ動作及び同じ効果についてもその説明を省略する。
以下、本発明の実施の形態について図面に従って詳細に説明する。
【0034】
本発明の第2の実施の形態において、図4に示すように紙葉類真偽判別装置100は紙葉類11の真偽を判別する。ここでは、前記紙葉類11が紙幣である場合について説明する。この場合紙葉類真偽判別装置は色の構成最小単位に基ずいて前記紙葉類11の真偽を判別することができるものであるが、複数種類の紙葉類11の真偽を判別することができるものであることが望ましい。また、前記紙葉類真偽判別装置は外国の紙幣の真偽を判別することができるものであることが望ましい。紙葉類真偽判別装置100は機能の観点から図4に示されるように画像情報取得部112、領域切出し部143、色判別部144、ヒストグラム作成部145、照合判定部146、判定閾値格納部147を有する。
【0035】
本実施の形態において、 紙葉類真偽判別装置100はCPU,MPU等の演算手段、磁気ディスク,半導体メモリ等の記憶手段、通信インターフェイス等を有し、特に紙幣11が有する色を読み取ってRGB別の平均輝度のヒストグラムを作成し、本物とは異なるヒストグラムを示しているか否かにて真偽判別を行うものである。ここで前記 紙葉類真偽判別装置100は画像情報取得部112,領域切出し部143, 色判別部144、ヒストグラム作成部145、照合判定部146、判定閾値格納部147を有し、これらを制御部(図示せず)が制御する。
【0036】
画像情報取得部12は図示されない媒体画像取得装置から出力された紙幣11のデジタルイメージデータ取得する。前記画像取得装置は例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源、レンズ,CCD(Charge Coupled Device)等の撮像手段、信号増幅手段、A/D変換手段等を備える。そして光源の発する光を紙幣11に照射し、反射光をレンズによって縮小して撮像手段に結像させる。該撮像手段は結像された紙幣11の反射イメージを光電変換しアナログイメージデータとしての画像信号を出力する。さらに該画像信号は信号増幅手段によって増幅され、A/D変換手段によってデジタル信号に変換されデジタルイメージデータとして出力される。
【0037】
図5に示すように前記領域切出し部143は前記画像情報取得部12からの紙幣11のデジタルイメージデータから予め決められた必要領域の紙幣画像を画像として切出すようになっている。なお、画像の傾きは補正されている。
【0038】
切出された画像154は、色判別部144で例えば分光光度計のような色判別手段にてRGB、CMYのどちらか一方の色の判別を行う。
ここでは光の3原色であるRGBを判別する。
【0039】
前記ヒストグラム作成部145は前記色判別部144で判別されたRGBの色のヒストグラムを作成する。
【0040】
146は照合判定部であり、本物の紙幣は、文字が赤である場合はインク自体の色が表現する色に調整されて印刷されている。しかし、偽造紙幣の場合は、プリンタで印刷される場合が多く、この場合は濃い赤や薄い赤を作るためにRGBのインクを重ねて印刷される。このため RGB ヒストグラムのそれぞれの平均輝度に違いが生じる。
判定閾値格納部147格納されている値と前記分析部144にて取得したRGBの色のヒストグラムの特徴を比較し、入力された媒体が本物であるか偽者であるかを判定して判定結果を出力する。
【0041】
以下、第2の実施の形態の動作を説明する。
【0042】
図4における画像情報取得部12の動作は、第1実施例と同様であるためにここでは省略する。
【0043】
図5に示すように、挿入された紙幣11は、画像情報取得部12で紙幣1枚の画像152を取得し、取得した画像152から、挿入された紙幣11のスキュー補正を行い紙幣153を切り出し、切出された紙幣が154である。
【0044】
切出された紙幣画像154は、色判別部144で色判別手段にてRGBの色の判別を行う。
【0045】
さらに、ヒストグラム作成部144で判別された光の3原色であるRGB 別のヒストグラム作成を行う。ヒストグラムは0から255の256階調で表わされ、0が暗く255が明るいことを示している。
【0046】
照合判定部146について、図6のヒストグラム図を用いて説明する。
図6は、ヒストグラム作成部145で作成されたヒストグラムであり、161は本物の紙幣についてRGB 別にヒストグラムを作成したものであり、162はR(赤)、163はG(緑)、164はB(青)のヒストグラムである。
本実施例では、RGB ヒストグラムのそれぞれの平均輝度(r1,g1,b1)を判定に用いる。すなわち、判定部145では、ヒストグラム161の162,163,164のヒストグラムから平均値を算出し、それがr1、g1、b1とすると、判定条件としては、予め所定の判定閾値が判定閾値格納部147に格納されており、その値がRに対してはR閾値、Gに対してはG閾値、Bに対してはB閾値とすると、
r1>R閾値 ・・・(1)
g1>G閾値 ・・・(2)
b1>B閾値 ・・・(3)
上記(1)から(3)式で示される数式がすべて満たされたときには本物と判定し、そうでない場合には偽物と判定する。
ヒストグラム161の場合は、判定閾値に対してr1、g1、b1がすべて上記式(1)から(3)を満足していることから本物であると判定される。
【0047】
また、ヒストグラム165は、判定閾値に対してg1、b1は上記式(2)、(3)を満足しているが、r1は式(1)を満足しないことから、ヒストグラム65の媒体は偽物であると判定される。
また、RGB ヒストグラムのそれぞれの平均輝度の出現パタンの違いに着目してもよい。
そして、照合判定部146で判定された結果を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施の形態の機能構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の図1の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の照合判定部の説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の機能構成を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態の図4の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の照合判定部の説明図である。
【符号の説明】
【0049】
11 媒体
12 画像情報取得部
13 領域切出し部
14 色判別手段
15 分析部
16 照合判定部
17 判定閾値格納部
144 色判別手段
145 ヒストグラム作成部
146 照合判定部
147 判定閾値格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
挿入された媒体の画像を画像データとして取り込む画像情報取得部と、
前記媒体から予め決められた領域を切出す切り出し部と、
前記切出した画像データから紙葉類に使用されている色の構成最小単位を画素単位で判別可能な色判別手段と、
前記色判別手段で判別した色の構成最小単位の組み合わせパタンを分析する分析部と、
該分析部で判別した色の構成最小単位と予め記憶された色データとを比較して紙葉類の真偽を判別する照合判別手段と、を具備することを特徴とする紙葉類真偽判別装置。
【請求項2】
挿入された媒体の画像を画像データとして取り込む画像情報取得部と、
前記媒体から予め決められた領域を切出す切り出し部と、
前記切出した画像データから紙葉類に使用されている色の構成最小単位を画素単位で判別可能な色判別手段と、
前記色判別手段で判別した色の構成最小単位の平均輝度のヒストグラムを作成するヒストグラム作成部と、
該ヒストグラム作成部にて作成した色の構成最小単位の平均輝度のヒストグラムと予め記憶された所定の閾値とを比較して紙葉類の真偽を判別する照合判別手段と、を具備することを特徴とする紙葉類真偽判別装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−178841(P2006−178841A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−373114(P2004−373114)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】