説明

紙葉類集積装置、紙葉類取扱装置、および、現金自動取引装置

【課題】紙葉類集積装置において、紙詰まり等の障害を抑制し、紙葉類を安定して堆積させて集積する。
【解決手段】リサイクルボックス130aは、集積ボックス137と、集積ボックス137内に紙幣10を搬入するための搬入機構(搬送ガイド131g1,131g2、搬送ローラ131r1,131r2、フィードローラ132、ピンチローラ133、ゲートローラ134)と、搬入機構によって、紙幣10が集積ボックス137内に搬入されてきたときに、紙幣10の先端部が当接して持ち上げられるとともに、紙幣10の後端部が集積空間内に搬入されたときに、紙幣10の後端部を集積ボックス137内の下方に叩き落とす叩き部材136と、を備える。叩き部材136は、紙幣10を集積ボックス137内の下方に叩き落とすときに、紙幣10の長手方向の全体において、搬入された紙幣10と当接するように構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類集積装置、紙葉類取扱装置、および、現金自動取引装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金融機関等において、入出金等の利用者との取引に現金自動取引装置が使用されている。この現金自動取引装置は、紙幣や帳票等の紙葉類を取り扱う紙葉類取扱装置を備えている。そして、この紙葉類取扱装置は、外部から搬送されてきた紙葉類を集積する紙葉類集積装置を備えている。そして、この紙葉類取扱装置は、上記紙葉類を集積するための集積ボックスを備えている。
【0003】
このような紙葉類集積装置では、その構造によっては、集積ボックス内に既に集積された紙葉類と、集積ボックス内に後続して新た搬入されてくる紙葉類とが衝突して、紙葉類の折れや、紙詰まりなどの障害が発生する場合があった。そして、このような障害は、特に、折れ癖や、カール癖がついた紙葉類を、集積ボックス内に集積する場合に顕著だった。
【0004】
そこで、従来、上述した障害を抑制するための種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、集積部(集積ボックス)に搬入された紙幣の後端部を、羽根車に周設された羽根板によって叩き落とす機構を備える紙葉類処理装置が記載されている。また、下記特許文献2には、集積部(集積ボックス)に搬入された紙葉類の後端部を、カムによって押さえ付ける機構を備える紙葉類の集積装置が記載されている。そして、これらの技術によれば、集積ボックスに搬入された紙葉類の後端部を叩き落とす、あるいは、押さえ付けることによって、集積ボックス内に既に集積された紙葉類と、集積ボックス内に後続して新たに搬入されてくる紙葉類とが衝突することを抑制することが可能である。
【0005】
【特許文献1】特開平6−92553号公報
【特許文献2】特開2001−316014号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1,2に記載された技術では、羽根板や、カムによって、紙葉類の搬入方向に対して横方向についてのどの部位を叩き落とす、あるいは、押さえ付けるかに関しては、何ら考慮されていなかった。このため、折れ癖や、カール癖がついた紙葉類を、集積ボックス内に集積する場合に、必ずしも紙葉類の折れや、紙詰まりなどの障害を抑制できない場合があった。例えば、紙葉類が搬入方向に対して横方向にずれて搬送されてきた場合には、この紙葉類を羽根板によって叩き落とすことができない、あるいは、カムによって押さえ付けることができないという不具合が生じる場合があった。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、紙葉類集積装置において、紙詰まり等の障害を抑制し、紙葉類を安定して堆積させて集積することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
【0009】
[適用例1]紙葉類を集積する紙葉類集積装置であって、前記紙葉類を内部に堆積させて集積するための集積ボックスと、前記集積ボックス内における前記紙葉類の堆積方向に対して垂直方向から、前記集積ボックス内に前記紙葉類を搬入するための搬入機構と、前記集積ボックスにおける前記紙葉類の集積空間よりも上方に設けられ、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類の前記集積空間内への搬入を許容する第1の状態に変化させられるとともに、該搬入されてきた紙葉類の後端部が前記集積空間内に搬入されたときに、前記第1の状態から第2の状態に変化させられることによって、前記搬入された紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とす叩き部材と、を備え、前記叩き部材は、前記紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、前記搬入された紙葉類の左右の両端部、および、該両端部間の少なくとも一部において、前記搬入された紙葉類と当接するように構成されている、紙葉類集積装置。
【0010】
適用例1の紙葉類集積装置では、叩き部材は、集積ボックスにおける集積空間内に搬入された紙葉類を集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、搬入された紙葉類の左右の両端部、および、この両端部間の少なくとも一部において、集積空間内に搬入された紙葉類と当接するように構成されている。したがって、紙葉類に折れ癖やカール癖がある場合であっても、さらに、紙葉類が搬入方向に対して横方向に多少ずれて搬送されてきた場合であっても、集積空間内に搬入されてきた紙葉類を、集積ボックス内に確実に叩き落とすことができる。この結果、紙詰まり等の障害を抑制し、紙葉類を安定して堆積させて集積することができる。なお、紙葉類としては、紙幣や、帳票等の種々の紙葉類が挙げられる。また、搬送機構による紙葉類の搬送方向は、紙葉類の短手方向としてもよいし、長手方向としてもよい。
【0011】
[適用例2]適用例1記載の紙葉類集積装置であって、前記叩き部材は、前記紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、前記搬入された紙葉類の前記両端部を含むほぼ全体において、前記搬入されてきた紙葉類と当接するように構成されている、紙葉類集積装置。
【0012】
適用例2の紙葉類集積装置によって、集積空間内に搬入されてきた紙葉類を、集積ボックス内にさらに確実に叩き落とすことができる。
【0013】
[適用例3]適用例1または2記載の紙葉類集積装置であって、前記叩き部材は、複数の叩き部材からなる、紙葉類集積装置。
【0014】
適用例3の紙葉類集積装置によれば、例えば、複数の叩き部材間の空間に、他の部材を配置することが可能となり、複数の叩き部材間の空間を有効利用することができる。
【0015】
[適用例4]適用例3記載の紙葉類集積装置であって、前記複数の叩き部材は、それぞれ、独立して動作可能である、紙葉類集積装置。
【0016】
本適用例の紙葉類集積装置は、紙葉類が搬入方向に対して傾いて集積ボックスに搬入されてきた場合に、好適である。
【0017】
[適用例5]適用例1ないし4のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、前記叩き部材は、前記集積空間よりも上方に設けられた揺動軸を中心として、上下方向に揺動可能な部材である、紙葉類集積装置。
【0018】
[適用例6]適用例5のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、前記叩き部材は、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類の先端部と当接し、該当接したときに作用する力によって、前記第1の状態に変化させられる、紙葉類集積装置。
【0019】
[適用例7]適用例6記載の紙葉類集積装置であって、前記叩き部材は、前記紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、該叩き部材の自重によって、前記第2の状態に変化させられる、紙葉類集積装置。
【0020】
適用例6,7の紙葉類集積装置では、叩き部材を動作させるためのアクチュエータを備えることなく、叩き部材を動作させることができる。
【0021】
[適用例8]適用例5ないし7のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、前記叩き部材は、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類と当接して、該搬入されてきた紙葉類を前記集積ボックス内の下方に導くガイド部と、前記集積ボックス内に堆積された紙葉類のうちの最上に位置する紙葉類の表面を下方に押圧する押圧部と、を備える紙葉類集積装置。
【0022】
適用例8の紙葉類集積装置では、紙葉類が集積ボックス内に搬入されてきたときに、ガイド部によって、集積ボックス内に搬入されてきた紙葉類を集積ボックス内の下方に確実に導くことができる。また、押圧部によって、集積ボックス内に既に集積(堆積)された紙葉類のうちの最上に位置する紙葉類を確実に押圧することができるので、集積ボックス内に既に集積された紙葉類と、集積ボックス内に後続して新た搬入されてくる紙葉類とが衝突することを、より確実に防止することができる。
【0023】
[適用例9]適用例1ないし8のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、さらに、前記叩き部材の状態を、前記第1の状態と前記第2の状態との間で変化させるアクチュエータと、前記アクチュエータの駆動を制御する駆動制御部と、を備える、紙葉類集積装置。
【0024】
適用例9の紙葉類集積装置では、所望のタイミングで叩き部材を動作させることができる。
【0025】
[適用例10]適用例1ないし9のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、さらに、前記集積空間よりも上方に設けられ、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類と当接して、該搬入されてきた紙葉類を前記集積ボックス内の下方に導く集積ガイド部材を備える、紙葉類集積装置。
【0026】
適用例10の紙葉類集積装置では、紙葉類が前記集積ボックス内に搬入されてきたときに、集積ガイド部によって、集積ボックス内に搬入されてきた紙葉類を集積ボックス内の下方に確実に導くことができる。
【0027】
[適用例11]適用例1ないし10のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、前記集積ボックスの底板を構成する底板部材は、昇降可能に設けられており、前記紙葉類集積装置は、さらに、前記底板部材を昇降させる昇降機構を備える、紙葉類集積装置。
【0028】
適用例11の紙葉類集積装置では、上記昇降機構によって、上記底板部材を昇降させることができるので、例えば、集積ボックス内の集積空間の容積を、任意に設定することができる。
【0029】
[適用例12]適用例11記載の紙葉類集積装置であって、さらに、前記集積ボックス内に集積された紙葉類を、外部に搬出するための搬出機構を備える、紙葉類集積装置。
【0030】
適用例11の紙葉類集積装置では、集積ボックス内に集積された紙葉類を外部に搬出することができるので、例えば、いわゆる還流型の現金自動取引装置に備えられる紙幣取扱装置に備えられる、いわゆるリサイクルボックス(還流用の正常な紙幣を金種ごとに分類して集積し、また、集積した紙幣を分離して外部に繰り出す装置)に好適である。
【0031】
[適用例13]適用例1ないし12のいずれかに記載の紙葉類集積装置を備える紙葉類取扱装置。
【0032】
[適用例14]適用例13記載の紙葉類取扱装置を備える現金自動取引装置。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき以下の順序で説明する。
A.現金自動取引装置の構成:
B.紙幣取扱装置の構成:
C.リサイクルボックス:
C1.リサイクルボックスの構成:
C2.リサイクルボックスの動作:
C2.1.紙幣集積時の動作:
C2.2.紙幣繰り出し時の動作:
D.リジェクトボックス:
E.変形例:
【0034】
A.現金自動取引装置の構成:
図1は、本発明の一実施例としての現金自動取引装置100の外観を示す説明図である。この現金自動取引装置100は、銀行やコンビニエンスストアなどに設置され、利用者の操作に応じて入出金処理等を行うための装置である。現金自動取引装置100は、図示するように、紙幣取扱装置101と、カード明細票処理装置102と、通帳処理装置103や、利用者操作部104と、本体制御ユニット105とを備えている。
【0035】
紙幣取扱装置101は、利用者との紙幣の授受を行うための装置である。紙幣取扱装置101は、紙幣入出金口を備えており、後述するように、入金時には、利用者によって投入された紙幣は、鑑別され、金種ごとに分類されて、後述するリサイクルボックスや、リジェクトボックスに集積され保管される。また、紙幣取扱装置101は、出金時には、利用者の指示した金額分の紙幣を、後述するリサイクルボックスから繰り出し、紙幣入出金口から利用者に受け渡す。紙幣取扱装置101は、本発明における紙葉類取扱装置に相当する。この紙幣取扱装置101の詳細については、後から詳述する。
【0036】
カード明細票処理装置102は、磁気ストライプカード(いわゆるキャッシュカード)に記録された情報を読み取ったり、取引に応じて、その内容を記録した取引明細票を発行したりする。上記カードに記録された情報には、例えば、金融機関番号、科目、利用者の口座番号などが含まれる。
【0037】
通帳処理装置103は、通帳を取り扱い、取引に応じて、通帳に記されたマークなどの読み取りや、印字処理などを行う。
【0038】
利用者操作部104は、利用者への入出金取引等のための案内表示、および、入出金取引等のための操作入力を行うための利用者とのインタフェースである。本実施例では、タッチパネルを用いるものとしたが、ディスプレイと押しボタンスイッチなどの組み合わせで構成してもよい。
【0039】
本体制御ユニット105は、内部にCPUや、メモリ等を備えたマイクロコンピュータとして構成されている。本体制御ユニット105は、上述した紙幣取扱装置101や、カード明細票処理装置102や、通帳処理装置103や、利用者操作部104と、情報のやり取りを行い、現金自動取引装置100全体の動作を制御する。
【0040】
B.紙幣取扱装置の構成:
図2は、本発明の一実施例としての紙幣取扱装置101の概略構成を示す説明図である。紙幣取扱装置101の側断面図を示した。なお、本実施例の紙幣取扱装置101は、入金され保管された紙幣を、以後の出金に再利用する、いわゆる還流型の装置であるものとした。紙幣取扱装置101を、入金され保管された紙幣を、以後の出金に再利用しない、いわゆる非還流型の装置としてもよい。この紙幣取扱装置101は、図示するように、上部ユニット110と、金庫部120とから構成されている。
【0041】
上部ユニット110は、入口にシャッタ112を有する入出金部111と、紙幣搬送路113と、紙幣判別部114と、一時保管庫116と、制御ユニット118とを備えている。
【0042】
入出金部111は、利用者との紙幣の授受を行うための入出金ボックスや、各種ローラを備えている。そして、シャッタ112は、現金自動取引装置100に備えられた利用者操作部104の利用者による操作に応じて開閉する。また、入出金部111には、紙幣が投入されたか否か、すなわち、紙幣の有無を検出するためのセンサが備えられている。
【0043】
紙幣搬送路113は、紙幣取扱装置101内における紙幣の搬送を行う。紙幣搬送路113は、図示は省略しているが、紙幣を挟持するように設置された搬送ベルトや、複数のローラや、複数のローラを駆動する駆動モータなどを備えている。また、紙幣搬送路113上には、紙幣の通過を検出するための複数のセンサが、適宜、設置されている。また、紙幣搬送路113の各分岐部には、例えば、電磁ソレノイドによって駆動する、紙幣の搬送先を切り換えるためのゲートが、それぞれ設置されている。なお、本実施例では、紙幣の搬送方向は、紙幣の短手方向であるものとした。
【0044】
紙幣判別部114は、紙幣搬送路113上に設置されている。そして、紙幣判別部114は、各種センサを備えており、入出金部111から紙幣搬送路113に搬送された各紙幣について、金種や、還流の可否(紙幣の真贋や、損傷状態)を鑑別し、その結果を出力する。
【0045】
一時保管庫116は、入出金の過程で、搬送中の紙幣を一時的に保管する。そして、この一時保管庫116は、搬送された順に紙幣を保管し、その逆の順序で紙幣を繰り出すことができる。本実施例では、回転ドラムの周囲に巻き付けるベルトによって紙幣を保持する機構を利用した。
【0046】
制御ユニット118は、内部にCPUや、メモリを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、予め用意されたプログラムに従って、後述するリサイクルボックスや、リジェクトボックスを含む、紙幣取扱装置101の各部の動作を制御する。また、制御ユニット118は、現金自動取引装置100に備えられた本体制御ユニット105との情報のやり取りも行う。
【0047】
金庫部120は、厚板の金属で覆われ、堅牢に構成されている。金庫部120には、還流に適した、すなわち、出金に使用できる正常な紙幣(リサイクル紙幣とも呼ぶ)を集積して保管するための3つのリサイクルボックス130a,130b,130cと、損傷が著しい、偽券である、など還流や取引に不適な紙幣(リジェクト紙幣とも呼ぶ)を、集積して保管するための1つのリジェクトボックス140とが備えられている。
【0048】
本実施例では、リサイクルボックス130aは、一万円札を保管するための万円庫であり、リサイクルボックス130bは、五千円札を保管するための五千円庫であり、リサイクルボックス130cは、千円札を保管するための千円庫であるものとした。紙幣取扱装置101に、さらに、二千円札を保管するための二千円庫を備えるようにしてもよい。また、本実施例では、紙幣取扱装置101は、日本紙幣を取り扱うものとしたが、外国紙幣を取り扱い可能としてもよい。
【0049】
リジェクトボックス140は、金種が異なっており、互いにサイズの異なる複数種類のリジェクト紙幣を、混在させて、堆積させて集積する装置である。なお、本実施例では、紙幣取扱装置101は、1つのリジェクトボックス140を備えるものとしたが、これに限られず、大量のリジェクト紙幣を収納できるように、複数のリジェクトボックス140を備えるようにしてもよい。リサイクルボックス130a,130b,130c、および、リジェクトボックス140は、それぞれ、本発明における紙葉類集積装置に相当する。
【0050】
C.リサイクルボックス:
リサイクルボックス130a,130b,130cは、取り扱うリサイクル紙幣の金種がそれぞれ異なるのみであり、これらの構成、および、動作は同じである。したがって、以下では、リサイクルボックス130aの構成、および、動作についてのみ説明する。なお、リサイクルボックス130aは、先に説明したように、一万円札を保管するための万円庫であるが、以下では、リサイクルボックス130aで取り扱う紙幣を、単に、紙幣10と呼ぶ。
【0051】
C1.リサイクルボックスの構成:
図3は、リサイクルボックス130aの概略構成を示す説明図である。リサイクルボックス130aの側断面図を示した。図示するように、リサイクルボックス130aは、搬送ガイド131g1,131g2と、搬送ガイド131g1,131g2にそれぞれ設けられた一対の搬送ローラ131r1,131r2と、フィードローラ132と、ピンチローラ133と、ゲートローラ134と、ピックアップローラ135と、叩き部材136と、集積ガイド139と、紙幣10を堆積させて集積するための集積ボックス137と、を備えている。
【0052】
そして、集積ボックス137は、紙幣10が堆積される床板となり、次述する昇降機構によって昇降可能な昇降板137bを備えている。昇降機構として、リサイクルボックス130aは、駆動ベルト138bや、駆動ローラ138a1,138a2や、ローラ138r1,138r2や、駆動ローラ138a1,138a2を駆動するための図示しない駆動モータ等を備えている。
【0053】
搬送ガイド131g1,131g2は、集積ボックス137への紙幣10の搬入、および、集積ボックス137からの紙幣10の繰り出しを行うための搬送路を構成する。搬送ローラ131r1,131r2は、紙幣10を挟持しつつ、図示しないモータによって回転可能である。図示した例では、搬送ローラは一対であるものとしたが、複数対としてもよい。また、フィードローラ132、ゲートローラ134、および、ピックアップローラ135も、図示しないモータによって回転可能である。ピンチローラ133は、フィードローラ132と接触し、フィードローラ132の回転に従って回転可能である。そして、後述するように、これらの各種モータを動作させることによって、集積ボックス137への紙幣10の搬入、および、集積ボックス137からの紙幣10の繰り出しを行うことができる。搬送ガイド131g1,131g2と、搬送ローラ131r1,131r2と、フィードローラ132と、ピンチローラ133と、ゲートローラ134とは、本発明における搬入機構に相当する。また、搬送ガイド131g1,131g2と、搬送ローラ131r1,131r2と、フィードローラ132と、ピンチローラ133と、ゲートローラ134と、ピックアップローラ135とは、本発明における搬出機構に相当する。
【0054】
叩き部材136は、上述した搬入機構によって、紙幣10が集積ボックス137内に搬入されたときに、その紙幣10を集積ボックス137内の下方に叩き落とすための部材である。この叩き部材136は、集積ボックス137よりも上方に設けられた揺動軸を中心として、上下方向に揺動可能に設置されている。本実施例では、図示するように、フィードローラ132の回転軸132aを、叩き部材136の揺動軸とした。叩き部材136の揺動軸を、フィードローラ132の回転軸132aとは別個に設けるようにしてもよい。そして、本実施例では、叩き部材136は、スプリング136sによって支持されており、叩き部材136と、搬入機構によって集積ボックス137内に搬入されてきた紙幣10とが接触していないときの叩き部材136の先端部の高さ(下限位置)は、所定の高さに設定されている。また、スプリング136sによって、叩き部材136と、搬入機構によって集積ボックス137内に搬入されてきた紙幣10の先端部とが当接するときの、叩き部材136と紙幣10とのなす角度は、鋭角となるように設定されている。この角度は、後述するように、搬入機構によって搬入されてきた紙幣10が当接したときに、この紙幣10に作用する力が小さくなるように、すなわち、叩き部材136と紙幣10との衝突によって、紙幣10に折れや傷が生じないように、なるべく小さくすることが好ましい。また、慣性力を小さくするために、叩き部材136は、なるべく軽量化することが好ましい。なお、叩き部材136は、後述するように、図示しないアクチュエータによって、上方に持ち上げることも可能である。
【0055】
集積ガイド139は、上述した搬入機構によって、紙幣10が集積ボックス137内に搬入されてきたときに、その紙幣10と当接して、紙幣10を集積ボックス137内の下方に導くための部材である。この集積ガイド139も、集積ボックス137よりも上方に設けられた揺動軸を中心として、上下方向に揺動可能に設置されている。本実施例では、図示するように、フィードローラ132と同様に、フィードローラ132の回転軸132aを、集積ガイド139の揺動軸とした。集積ガイド139の揺動軸を、フィードローラ132の回転軸132aとは別個に設けるようにしてもよい。また、集積ガイド139は、図示しないアクチュエータによって、上方に持ち上げることも可能である。なお、本実施例では、集積ガイド139は、略棒状の形状を有するものとした。集積ガイド139の数は、任意に設定可能である。また、集積ガイド139を、略板状の形状を有するものとしてもよい。
【0056】
図4は、叩き部材136の概略形状を示す説明図である。ここでは、リサイクルボックス130aの斜視図を示した。なお、この図では、理解を容易にするため、集積ボックス137と、フィードローラ132と、回転軸132aと、叩き部材136のみを描き、他の部材については、図示を省略した。
【0057】
本実施例では、先に説明したように、紙幣10の搬送方向は、紙幣10の短手方向であり、叩き部材136の幅Lは、紙幣10の長手方向の長さよりも長くなるように設定されている。こうすることによって、紙幣10に折れ癖やカール癖がある場合であっても、さらに、紙幣10が、集積ボックス137への搬入方向に対して横方向に多少ずれて集積ボックス137内に搬入されてきた場合であっても、紙幣10の長手方向の全体を、集積ボックス137内の下方に確実に叩き落とすことが可能である。
【0058】
なお、図示した例では、フィードローラ132は、叩き部材136の中央部に2つ設けるものとしたが、フィードローラ132の数、および、配置箇所は、紙幣10を安定して搬送可能なように、任意に設定可能である。
【0059】
C2.リジェクトボックスの動作:
リサイクルボックス130aは、先述したように、紙幣取扱装置101に備えられた制御ユニット118によって制御される。以下、集積ボックス137への紙幣10の集積時のリサイクルボックス130aの動作、および、集積ボックス137から紙幣10を繰り出し時のリサイクルボックス130aの動作について説明する。
【0060】
C2.1.紙幣集積時の動作:
図5、および、図6は、リサイクルボックス130aにおける紙幣10の集積時の動作を示す説明図である。
【0061】
図5(a)に示したように、搬送ガイド131g1,131g2の上端部の紙幣10の入出口から1枚ずつ搬入された紙幣10は、搬送ローラ131r1と搬送ローラ131r2、フィードローラ132とピンチローラ133、および、フィードローラ132とゲートローラ134によってそれぞれ挟持され、各ローラが図中に矢印で示した方向に回転することによって搬送される。
【0062】
そして、図5(b)に示したように、この紙幣10の先端部が、叩き部材136に当接すると、紙幣10の剛性、および、搬送力によって叩き部材136に作用する力により、叩き部材136は、上方に押し上げられる。このときスプリング136sは縮む。このときの叩き部材136の状態は、本発明における第1の状態に相当する。
【0063】
そして、紙幣10は、叩き部材136を上方に押し上げたまま、上述した搬入機構によって、引き続き搬送され、図6(a)に示したように、紙幣10は、集積ガイド139の下面に当接し、この集積ガイド139の下面に沿って、集積ボックス137内の下方に導かれる。
【0064】
そして、紙幣10の後端部が集積ボックス137内に搬入されると、図6(b)に示したように、叩き部材136の自重、および、スプリング136sの反力によって、紙幣10は、集積ボックス137内の下方に叩き落とされる。このときの叩き部材136の状態は、本発明における第2の状態に相当する。そして、叩き部材136によって叩き落とされた紙幣10は、集積ボックス137内に堆積される。
【0065】
なお、図示した例では、集積ボックス137内に十分な集積空間があり、集積ボックス137内に既に集積された紙幣10と、後続して搬入されてきた紙幣10とが衝突しない状態を示したが、紙幣10の集積空間が比較的狭く、また、集積ボックス137内に既に集積された紙幣10に折れ癖やカール癖がある場合であっても、この紙幣10を叩き部材136によって下方に押さえ付けることができる。したがって、既に集積ボックス137内に集積された紙幣10と、後続して搬入される紙幣10との衝突は防止することができる。
【0066】
C2.2.紙幣繰り出し時の動作:
図7は、リサイクルボックス130aにおける紙幣10の繰り出し時の動作を示す説明図である。
【0067】
図示するように、集積ボックス137からの紙幣10の繰り出し時には、叩き部材136、および、集積ガイド139は、フィードローラ132、および、ピックアップローラ135の最下部よりも上方に、図示しないアクチュエータによって持ち上げられる。また、集積ボックス137の昇降板137bは、集積ボックス137内の最上に堆積された紙幣10がピックアップローラ135に所定の荷重で接触するまで、先に説明した昇降機構によって持ち上げられる。ピックアップローラ135と集積ボックス137内の最上に堆積された紙幣10とが接触したときの荷重は、例えば、ピックアップローラ135の回転軸に、荷重センサを設けることによって、検出することができる。
【0068】
そして、ピックアップローラ135を図示した矢印の方向に回転させるとともに、フィードローラ132、搬送ローラ131r1,131r2を図示した矢印の方向に回転させることによって、紙幣10は、搬送ガイド131g1,131g2の上端部の紙幣10の入出口から1枚ずつ搬出される。
【0069】
なお、集積ボックス137内に堆積された最上の紙幣10が搬出されると、ピックアップローラ135と、次に搬出すべき紙幣10との接触荷重が低下するので、この接触荷重の低下に応じて、集積ボックス137の昇降板137bは、順次、昇降機構によって持ち上げられる。
【0070】
D.リジェクトボックス:
リジェクトボックス140の構成、および、動作は、先に説明したリサイクルボックス130aの構成、および、リサイクルボックス130aにおける紙幣10の集積時の動作とほぼ同じである。ただし、本実施例では、リジェクトボックス140は、集積ボックス内に集積したリジェクト紙幣を外部に繰り出す必要がないので、先に説明したリサイクルボックス130aにおけるピックアップローラ135や、昇降板137bや、昇降板137bの昇降機構(駆動ベルト138b、駆動ローラ138a1,138a2、ローラ138r1,138r2、駆動ローラ138a1,138a2を駆動するための駆動モータ等)に相当する機構を備えていない。なお、リジェクトボックス140を、先に説明したリサイクルボックス130aと同じ構成としてもよい。
【0071】
以上説明した本実施例のリサイクルボックス130aでは、叩き部材136は、集積ボックス137における紙幣10の集積空間よりも上方に設けられ、搬入機構によって、紙幣10が集積ボックス137内に搬入されてきたときに、搬入されてきた紙幣10の集積空間内への搬入を許容するように動作する(第1の状態)。また、集積ボックス137内に搬入されてきた紙葉類の搬入方向の後端部が集積空間内に搬入されたときに、搬入された紙幣10の後端部を集積ボックス137内の下方に叩き落とすように動作する(第2の状態)。そして、この叩き部材136は、紙幣10の後端部を集積ボックス137内の下方に叩き落とすときに、紙幣10の長手方向の全体において、集積ボックス137内に搬入された紙幣10と当接するように構成されている。したがって、紙幣10に折れ癖やカール癖がある場合であっても、さらに、紙幣10が搬入方向に対して横方向に多少ずれて搬送されてきた場合であっても、集積ボックス137に搬入されてきた紙幣10を、集積ボックス137内に確実に叩き落とすことができる。この結果、紙幣10の紙詰まり等の障害を抑制し、集積ボックス137内に紙幣10を安定して堆積させて集積することができる。
【0072】
E.変形例:
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
【0073】
E1.変形例1:
上記実施例では、リサイクルボックス130aにおける叩き部材136は、1つの部材からなるものとしたが、本発明は、これに限られない。叩き部材は、一般に、紙幣10の後端部を集積ボックス137内の下方に叩き落とすときに、紙幣10の左右の両端部、すなわち、搬入方向に対して垂直な長さ方向の両端部、および、両端部間の少なくとも一部において、搬入された紙幣10と当接するように構成されていればよい。
【0074】
図8は、変形例1としての叩き部材136Aの概略構成を示す説明図である。図4と同様に、斜視図を示した。図示するように、叩き部材136Aは、3つの叩き部材136Aa,136Ab,136Acからなる。そして、これらは、それぞれ、独立して動作可能である。なお、叩き部材136Aの幅、すなわち、叩き部材136Aaの外側端部から叩き部材136Acの外側端部までの距離は、上記実施例のリサイクルボックス130aにおける叩き部材136の幅Lと同じである。
【0075】
本変形例の叩き部材136Aによっても、上記実施例における叩き部材136と同様に、紙幣10の紙詰まり等の障害を抑制し、集積ボックス137内に紙幣10を安定して堆積させて集積することができる。なお、本変形例では、叩き部材136Aは、3つの叩き部材136Aa,136Ab,136Acからなるものとしたが、さらに多くの部材からなるものとしてもよい。
【0076】
E2.変形例2:
図9は、変形例2としての叩き部材136Bの形状を示す説明図である。図4と同様に、斜視図を示した。図示するように、叩き部材136Bは、搬入機構によって搬入されてきた紙幣10の先端部と当接し、この紙幣10を集積ボックス137内の下方に導くガイド部136Bgと、集積ボックス137内に堆積された紙幣10のうちの最上に位置する紙幣10の表面を下方に押圧する押圧部136Bpとを備えている。なお、叩き部材136Bの幅は、上記実施例のリサイクルボックス130aにおける叩き部材136の幅Lと同じである。
【0077】
本変形例の叩き部材136Bによっても、上記実施例における叩き部材136と同様に、紙幣10の紙詰まり等の障害を抑制し、集積ボックス137内に紙幣10を安定して堆積させて集積することができる。また、叩き部材136Bは、押圧部136Bpによって、集積ボックス137内に既に堆積された紙幣10を確実に押圧することができるので、集積ボックス137内に既に集積された紙幣10と、集積ボックス137内に後続して新た搬入されてくる紙幣10とが衝突することを、より確実に防止することができる。
【0078】
E3.変形例3:
図10は、変形例3としての叩き部材136Cの形状を示す説明図である。リサイクルボックスの側断面図の一部を示した。図示するように、叩き部材136Cは、その先端に、上方に屈曲する屈曲部136Cbの先端部が、集積ガイド139の下面よりも上方に位置するように設けられている。なお、図示は省略しているが、叩き部材136Cの幅は、上記実施例のリサイクルボックス130aにおける叩き部材136の幅Lと同じである。
【0079】
本変形例の叩き部材136Cによっても、上記実施例における叩き部材136と同様に、紙幣10の紙詰まり等の障害を抑制し、集積ボックス137内に紙幣10を安定して堆積させて集積することができる。また、叩き部材136Cは屈曲部136Cbを備えているので、叩き部材136Cと集積ガイド139との間に紙幣10が入り込むことを防止することができる。
【0080】
E4.変形例4:
上記実施例では、リサイクルボックス130aにおいて、叩き部材136は、紙幣10が当接したときに作用する力、および、リサイクルボックス130aの自重によって動作するものとしたが、本発明は、これに限られない。
【0081】
図11は、変形例としてのリサイクルボックス130Aaを示す説明図である。このリサイクルボックス130Aaの構成は、上記実施例の130aの構成とほぼ同じである。ただし、本変形例のリサイクルボックス130Aaは、スプリング136sの代わりに、叩き部材136を上下方向に揺動させるためのアクチュエータ136acや、紙幣10の搬送路上(搬送ガイド131g1,131g2)に紙幣10の通過を検出する通過センサ131s1,131s2を備えている。そして、制御ユニット118が、通過センサ131s1,131s2の出力に応じて、所定のタイミングで、叩き部材136を揺動させる。なお、アクチュエータ136acは、例えば、電磁的に動作するものであってもよいし、モータの回転によって動作するものであってもよい。また、通過センサ131s1,131s2としては、例えば、発光素子と受光素子とを備える光学センサを用いることができる。
【0082】
本変形例のリサイクルボックス130Aaによっても、上記実施例におけるリサイクルボックス130aと同様に、紙幣10の紙詰まり等の障害を抑制し、集積ボックス137内に紙幣10を安定して堆積させて集積することができる。
【0083】
E5.変形例5:
上記実施例では、リサイクルボックス130aは、集積ガイド139を備えるものとしたが、これを省略するようにしてもよい。
【0084】
E6.変形例6:
上記実施例では、リサイクルボックス130aにおいて、スプリング136sによって、叩き部材136と、搬入機構によって集積ボックス137内に搬入されてきた紙幣10とが接触していないときの叩き部材136の高さ(下限位置)を設定するものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、スプリング136sを省略し、叩き部材136の高さ(下限位置)を決めるストッパを設けるようにしてもよい。
【0085】
E7.変形例7:
上記実施例では、リサイクルボックス130aにおいて、叩き部材136は、回転軸132aを揺動軸として、上下に揺動するものとしたが、本発明は、これに限られない。例えば、集積ボックス137における紙幣10の集積空間よりも上方の所定位置に設けられ、アクチュエータによって上下動することによって、紙幣10の集積空間内への搬入を許容するとともに、紙幣10を集積ボックス137内の下方に叩き落とすことが可能な叩き部材を適用するようにしてもよい。
【0086】
E8.変形例8:
上記実施例では、本発明の紙葉類集積装置を、リサイクルボックス130a,130b、130c、および、リジェクトボックス140に適用し、リサイクル紙幣、あるいは、リジェクト紙幣を集積する場合について説明したが、本発明は、これに限られない。帳票等、紙幣以外の他の紙葉類を集積するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の一実施例としての現金自動取引装置100の外観を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施例としての紙幣取扱装置101の概略構成を示す説明図である。
【図3】リサイクルボックス130aの概略構成を示す説明図である。
【図4】叩き部材136の概略形状を示す説明図である。
【図5】リサイクルボックス130aにおける紙幣10の集積時の動作を示す説明図である。
【図6】リサイクルボックス130aにおける紙幣10の集積時の動作を示す説明図である。
【図7】リサイクルボックス130aにおける紙幣10の繰り出し時の動作を示す説明図である。
【図8】変形例1としての叩き部材136Aの概略構成を示す説明図である。
【図9】変形例2としての叩き部材136Bの形状を示す説明図である。
【図10】変形例3としての叩き部材136Cの形状を示す説明図である。
【図11】変形例としてのリサイクルボックス130Aaの概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0088】
10…紙幣
100…現金自動取引装置
101…紙幣取扱装置
102…カード明細票処理装置
103…通帳処理装置
104…利用者操作部
105…本体制御ユニット
110…上部ユニット
111…入出金部
112…シャッタ
113…紙幣搬送路
114…紙幣判別部
116…一時保管庫
118…制御ユニット
120…金庫部
130a,130b,130c,130Aa…リサイクルボックス
131g1,131g2…搬送ガイド
131r1,131r2…搬送ローラ
131s1,131s2…通過センサ
132…フィードローラ
132a…回転軸
133…ピンチローラ
134…ゲートローラ
135…ピックアップローラ
136,136A,136Aa,136Ab,136Ac,136B,136C…叩き部材
136s…スプリング
136Bg…ガイド部
136Bp…押圧部
136Cb…屈曲部
136ac…アクチュエータ
137…集積ボックス
137b…昇降板
138b…駆動ベルト
138a1,138a2…駆動ローラ
138r1,138r2…ローラ
139…集積ガイド
140…リジェクトボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙葉類を集積する紙葉類集積装置であって、
前記紙葉類を内部に堆積させて集積するための集積ボックスと、
前記集積ボックス内における前記紙葉類の堆積方向に対して垂直方向から、前記集積ボックス内に前記紙葉類を搬入するための搬入機構と、
前記集積ボックスにおける前記紙葉類の集積空間よりも上方に設けられ、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類の前記集積空間内への搬入を許容する第1の状態に変化させられるとともに、該搬入されてきた紙葉類の後端部が前記集積空間内に搬入されたときに、前記第1の状態から第2の状態に変化させられることによって、前記搬入された紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とす叩き部材と、を備え、
前記叩き部材は、前記紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、前記搬入された紙葉類の左右の両端部、および、該両端部間の少なくとも一部において、前記搬入された紙葉類と当接するように構成されている、
紙葉類集積装置。
【請求項2】
請求項1記載の紙葉類集積装置であって、
前記叩き部材は、前記紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、前記搬入された紙葉類の前記両端部を含むほぼ全体において、前記搬入されてきた紙葉類と当接するように構成されている、
紙葉類集積装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の紙葉類集積装置であって、
前記叩き部材は、複数の叩き部材からなる、
紙葉類集積装置。
【請求項4】
請求項3記載の紙葉類集積装置であって、
前記複数の叩き部材は、それぞれ、独立して動作可能である、
紙葉類集積装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、
前記叩き部材は、前記集積空間よりも上方に設けられた揺動軸を中心として、上下方向に揺動可能な部材である、
紙葉類集積装置。
【請求項6】
請求項5記載の紙葉類集積装置であって、
前記叩き部材は、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類の先端部と当接し、該当接したときに作用する力によって、前記第1の状態に変化させられる、
紙葉類集積装置。
【請求項7】
請求項6記載の紙葉類集積装置であって、
前記叩き部材は、前記紙葉類を前記集積ボックス内の下方に叩き落とすときに、該叩き部材の自重によって、前記第2の状態に変化させられる、
紙葉類集積装置。
【請求項8】
請求項5ないし7のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、
前記叩き部材は、
前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類と当接して、該搬入されてきた紙葉類を前記集積ボックス内の下方に導くガイド部と、
前記集積ボックス内に堆積された紙葉類のうちの最上に位置する紙葉類の表面を下方に押圧する押圧部と、
を備える紙葉類集積装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、さらに、
前記叩き部材の状態を、前記第1の状態と前記第2の状態との間で変化させるアクチュエータと、
前記アクチュエータの駆動を制御する駆動制御部と、を備える、
紙葉類集積装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、さらに、
前記集積空間よりも上方に設けられ、前記搬入機構によって、前記紙葉類が前記集積空間内に搬入されてきたときに、該搬入されてきた紙葉類と当接して、該搬入されてきた紙葉類を前記集積ボックス内の下方に導く集積ガイド部材を備える、
紙葉類集積装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載の紙葉類集積装置であって、
前記集積ボックスの底板を構成する底板部材は、昇降可能に設けられており、
前記紙葉類集積装置は、さらに、前記底板部材を昇降させる昇降機構を備える、
紙葉類集積装置。
【請求項12】
請求項11記載の紙葉類集積装置であって、さらに、
前記集積ボックス内に集積された紙葉類を、外部に搬出するための搬出機構を備える、
紙葉類集積装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載の紙葉類集積装置を備える紙葉類取扱装置。
【請求項14】
請求項13記載の紙葉類取扱装置を備える現金自動取引装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2009−83956(P2009−83956A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−253220(P2007−253220)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【出願人】(504373093)日立オムロンターミナルソリューションズ株式会社 (1,225)
【Fターム(参考)】