説明

紫外光照射装置

【課題】本発明は、超高圧水銀ランプや紫外光蛍光管を紫外光源に用いる場合に比べて広い範囲で紫外光の照射強度を調整することが可能な紫外光照射装置を提供する。
【解決手段】本発明に係る紫外光照射装置は、紫外光を発する紫外光源1と、該紫外光源を保持する筐体とを備える。紫外光源1は、蛍光体層が形成してあり、放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管11、11、・・・を電極支持シート(薄膜シート)13に並列に配置し、電極支持シート(薄膜シート)13と放電細長管11、11、・・・との間に設けてある電極対12、12、・・・にパルス駆動回路(駆動回路)62X、62Yがパルス電圧を印加する。制御回路64は、パルス駆動回路(駆動回路)62X、62Yが電極対12、12、・・・に印加するパルス電圧を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は平面状に発光する紫外光照射装置に関し、特に複数の放電細長管を並列に配置してある紫外光照射装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紫外光照射装置に用いる光源として、超高圧水銀ランプ、紫外光蛍光管等が広く採用されている。特に、強い紫外光の照射強度が求められる半導体の露光装置の光源としては、超高圧水銀ランプが用いられる場合が多い。
【0003】
また、医療用の紫外光照射装置では、強い紫外光の照射強度が求められるよりも、患者に合わせて紫外光を局所的に当てる、紫外光の照射強度を調整する等を目的とするため、装置自体を小型化する必要性が高いことから、光源として紫外光蛍光管が用いられている。特許文献1に記載の紫外光照射装置には、対向配置した2枚のガラス基板の周縁部を封止して形成した放電室を備える平板型紫外光蛍光管が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−350946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、点光源の超高圧水銀ランプ、線光源の紫外光蛍光管等を光源に用いた紫外光照射装置は、紫外光を照射することができる範囲において均一な照射強度の紫外光を得るためには、光学的に複雑な構成が必要となるという問題があった。例えば、超高圧水銀ランプを光源に用いた紫外光照射装置では、点光源から紫外光を照射することができる範囲において均一な照射強度の紫外光に変換するために、反射鏡、レンズ、拡散板、波長選択フィルター等の光学部品を複雑に組み合わせた構成が必要となる。
【0006】
また、紫外光蛍光管を光源に用いた紫外光照射装置では、線光源から紫外光を照射することができる範囲において均一な照射強度の紫外光に変換するために、複数の紫外光蛍光管を並列に配置した上で、背面反射板、拡散板等を組み合わせた構成が必要となる。
【0007】
特許文献1に記載の平板型紫外光蛍光管を光源に用いた紫外光照射装置では、線光源ではなく面光源を用いることになるため、光学的に複雑な構成は不要になる。しかし、平板型紫外光蛍光管は、大型の放電室を形成することが技術的に困難であるため、容易に大型化することができない。また、平板型紫外光蛍光管は、対向配置した2枚のガラス基板により構成されているため可撓性がなく、曲面光源を形成することができない。
【0008】
さらに、超高圧水銀ランプ、紫外光蛍光管等は、印加する電圧の電圧値を制御することにより紫外光の照射強度を調整することができる。しかし、紫外光を発することが可能な電圧値の範囲が狭く、しかも電圧値が一定電圧値より小さい場合には紫外光を発することができないので、紫外光の照射強度を広い範囲で微細に調整することができないという問題があった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、超高圧水銀ランプ、紫外光蛍光管等を紫外光源に用いる場合に比べて広い範囲で紫外光の照射強度を微細に調整することが可能な紫外光照射装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために第1発明に係る紫外光照射装置は、紫外光を発する紫外光源と、該紫外光源を保持する筐体とを備える紫外光照射装置において、前記紫外光源は、紫外光を発する蛍光体材料で構成してある蛍光体層が形成してあり、放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管と、複数の前記放電細長管を並列に配置してある薄膜シートと、該薄膜シートと前記放電細長管との間に設けてある、前記放電細長管の内部に放電を発生させる少なくとも一の電極対と、該電極対にパルス電圧として電圧を印加する駆動回路と、該駆動回路が前記電極対に印加する前記パルス電圧を制御する制御回路とを備える。
【0011】
第1発明では、紫外光源として、蛍光体層が形成してあり、放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管を用い、該紫外光源を薄膜シートに並列に配置してある。薄膜シートと放電細長管との間に少なくとも一の電極対を設け、電極対に駆動回路がパルス電圧を印加する。制御回路は、駆動回路が印加するパルス電圧を制御するので、放電細長管が放電して紫外光を発することができる一定電圧以上の電圧値を確保しつつ、単位時間当たりに印加する電力量を制御することができ、印加する電圧の電圧値しか制御できない超高圧水銀ランプ、紫外光蛍光管等を紫外光源に用いる場合に比べて広い範囲で紫外光の照射強度を調整することが可能になる。
【0012】
また、第2発明に係る紫外光照射装置は、第1発明において、前記制御回路は、前記パルス電圧の周波数及び前記パルス電圧の電圧値のうち少なくとも一方を制御することにより、前記放電細長管から発する紫外光の照射強度を調整するようにしてある。
【0013】
第2発明では、制御回路は、パルス電圧の周波数及びパルス電圧の電圧値のうち少なくとも一方を制御することにより、放電細長管が放電して紫外光を発することができる一定電圧以上の電圧値を確保しつつ、単位時間当たりに印加する電力量を制御することができ、印加する電圧の電圧値しか制御できない超高圧水銀ランプ、紫外光蛍光管等を紫外光源に用いる場合に比べて広い範囲で紫外光の照射強度を調整することが可能になる。
【0014】
また、第3発明に係る紫外光照射装置は、第1又は第2発明において、前記薄膜シートは、可撓性を有する。
【0015】
第3発明では、薄膜シートが可撓性を有するので、紫外光照射装置の筐体が曲面にて形成されている場合であっても紫外光源を筐体に沿って取り付けることができ、複数の紫外光源に分けて筐体に取り付ける必要がなくコストを削減することが可能となる。
【0016】
また、第4発明に係る紫外光照射装置は、第1乃至第3発明のいずれか一つにおいて、前記薄膜シートは、前記放電細長管を透過した光を反射する反射層を有する。
【0017】
第4発明では、薄膜シートは放電細長管を透過した光を反射する反射層を有するので、放電細長管から発する紫外光のうち、透過光だけでなく反射光も利用することができ、同一電圧値であっても、より強い紫外光の照射強度を得ることが可能となる。
【0018】
また、第5発明に係る紫外光照射装置は、第1乃至第4発明のいずれか一つにおいて、前記紫外光源は、複数の前記放電細長管を並列に配置してある前記薄膜シートを複数枚備え、複数枚の薄膜シートを隣接して配置する。
【0019】
第5発明では、紫外光源は、複数の放電細長管を並列に配置してある薄膜シートを複数枚備え、複数枚の薄膜シートを隣接して配置するので、均一な照射強度の紫外光を照射することができる紫外光源を容易に大型化することができる。
【0020】
また、第6発明に係る紫外光照射装置は、第1乃至第5発明のいずれか一つにおいて、複数の前記電極対を複数のブロックに分け、前記電極対のうち少なくとも一の電極に印加する前記パルス電圧を前記ブロックごとに制御するスイッチ回路を備える。
【0021】
第6発明では、スイッチ回路が、電極対のうち少なくとも一の電極に印加するパルス電圧をブロックごとに制御するので、紫外光を照射することができる範囲のうち任意の範囲にのみ紫外光を照射することができ、紫外光を照射することが必要な範囲にのみ紫外光を照射することが可能となり省電力化できる。
【0022】
また、第7発明に係る紫外光照射装置は、第1乃至第6発明のいずれか一つにおいて、前記薄膜シートは、前記筐体に対して着脱可能に取り付けられている。
【0023】
第7発明では、薄膜シートが、筐体に対して着脱可能に取り付けられているので、紫外光照射装置に対する紫外光源の取り付け、取り外しが容易になる。また、発光波長やサイズの相違する複数の薄膜シートを準備しておくことにより、用途に応じて紫外光源を容易に交換することが可能となる。
【0024】
また、第8発明に係る紫外光照射装置は、第1乃至第7発明のいずれか一つにおいて、前記電極対は、複数の前記放電細長管の長手方向に略直交する方向に設けてある。
【0025】
第8発明では、電極対は、複数の放電細長管の長手方向に略直交する方向に設けてあるので、同じ放電細長管内で発光領域と、非発光領域とを生成することができ、紫外光を照射することができる範囲のうち任意の範囲にのみ紫外光を照射することができ、紫外光を照射することが必要な範囲にのみ紫外光を照射することが可能となり省電力化できる。
【0026】
また、第9発明に係る紫外光照射装置は、第1乃至第8発明のいずれか一つにおいて、前記電極対に対して直交する方向に電極を有する電極シートを備え、前記薄膜シートと前記電極シートとで複数の前記放電細長管を挟持する。
【0027】
第9発明では、電極対を有する薄膜シートと、該電極対に対して直交する方向で各放電細長管の長手方向に沿った電極を有する電極シートとで複数の放電細長管を挟持するので、電極対と電極とが交差する位置ごとに発光領域と、非発光領域とを生成することができ、紫外光の照射強度や紫外光を照射することができる範囲を微細に調整することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明では、紫外光照射装置は、紫外光を発する紫外光源と、該紫外光源を保持する筐体とを備える。紫外光源は、蛍光体層が形成してあり、放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管を薄膜シートに並列に配置し、薄膜シートと放電細長管との間に少なくとも一の電極対を設け、電極対に駆動回路がパルス電圧を印加する。制御回路は、駆動回路が印加するパルス電圧を制御するので、放電細長管が放電して紫外光を発することができる一定電圧以上の電圧値を確保しつつ、単位時間当たりに印加する電力量を制御することができ、印加する電圧の電圧値しか制御できない超高圧水銀ランプ、紫外光蛍光管等を紫外光源に用いる場合に比べて広い範囲で紫外光の照射強度を調整することが可能になる。また、パルス電圧を印加する電極対を選択することにより、紫外光を照射することができる範囲の調整も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の実施の形態1に係る紫外光照射装置の外観を示す概略図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る紫外光源の構成を示す斜視図である。
【図3】図2に示す紫外光源のA−A断面図である。
【図4】図2に示す紫外光源のB−B断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る紫外光源の構成を示す概略図である。
【図6】図2に示す別の構成の紫外光源のB−B断面図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る紫外光源を点灯駆動する回路の基本的構成を示す回路図である。
【図8】図7に示した紫外光源を点灯駆動する回路において、パルス駆動回路から電極接続部を介してX電極、Y電極に印加するパルス電圧のタイミングチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1に係る紫外光源の可撓性を示す概略図である。
【図10】本発明の実施の形態1に係る紫外光源を筐体に保持した状態を示す断面図である。
【図11】複数枚の電極支持シートを隣接して配置した構成の紫外光源の外観を示す概略図である。
【図12】本発明の実施の形態2に係る紫外光源を点灯駆動する回路の基本的構成を示す回路図である。
【図13】本発明の実施の形態2に係るスイッチ回路の回路構成を示す回路図である。
【図14】本発明の実施の形態2に係るスイッチ回路がY電極に印加するパルス電圧のタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
(実施の形態1)
以下に、本発明の実施の形態1に係る紫外光照射装置について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る紫外光照射装置の外観を示す概略図である。図1に示す紫外光照射装置100は、紫外光源1、紫外光源1を保持するバックボードとして機能し、駆動回路を収納する筐体200、筐体200を支えるとともに制御ボックスを兼ねた支持台300を備えている。紫外光照射装置100は、医療用の紫外光照射装置であり、例えば乾癬、アトピー性皮膚炎、白斑などの治療に有効なUV−Bの波長の紫外光を照射する治療器である。紫外光照射装置100は、筐体200に設けられた照射角度調整ダイヤル201を回すことで紫外光の照射角度を調整でき、制御ボックスを兼ねた支持台300に取り付けた照射強度調整ダイヤル301を回すことで紫外光源1を駆動するパルス電圧の周波数又は電圧値を変更して紫外光の照射強度を調整することができる。また、同じく照射範囲調整スライダ302を調整することで紫外光を照射することができる範囲を調整することができる。紫外光源1は、薄膜シートに複数の放電細長管を並列に配置してあり、筐体200の形状に合わせた湾曲面光源となっている。
【0031】
図2は、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1の構成を示す斜視図である。図3は、図2に示す紫外光源1のA−A断面図である。図4は、図2に示す紫外光源1のB−B断面図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1の構成を示す概略図である。
【0032】
図2に示すように、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1は、放電によって紫外光を発する放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管11、11、11を電極支持シート(薄膜シート)13に並列に配置してある。複数の電極対12、12、12は予め電極支持シート13の表面にパターニングされた状態で当該電極支持シート13と放電細長管11、11、11との間に、放電細長管11の長手方向に略直交する方向に設けてある。放電細長管11はガラス製の管である。管径の大きさは特に限定されるものではないが、例えば管の長手方向と直交する面での断面形状が円形の場合、直径0.5〜5mm程度であることが望ましい。構成する紫外光源1の大きさは、放電細長管11の長さと配置する本数とで任意に設定でき、例えば1mm径で長さ1mの放電細長管11を1000本配置することにより約1m2 の紫外光源を容易に作ることができる。管の長手方向と直交する面での断面形状は、円形、半円形、楕円形、扁平楕円形、方形等、どのような形状であってもよい。図2に示すように平坦部と湾曲部とを有する扁平楕円形を含む扁円形状の断面を有する放電細長管11は、平坦部において電極対12との十分な接触面積を確保できる点で好ましい。また、放電細長管11の内部には放電によって紫外光を発するネオン、キセノン等の放電ガスが所定の混合割合、所定の圧力で封入してある。なお、放電細長管11の端部は、図3に示すように、放電ガスが漏れないように封止部材15で封止してある。
【0033】
紫外光源1の背面側に位置する電極支持シート13は、可撓性を有するシート(フレキシブルシート)であり、例えばポリカーボネートフィルム、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム等で構成してある。また電極支持シート13は、その表面に放電細長管11を透過した光を反射する絶縁性フィルム又はコーティングの反射層14を有している。電極対12の下地層となる反射層14は、放電細長管11を透過した紫外光を反射する絶縁性の材料で構成してある。反射層14は、電極支持シート13の裏面に金属反射膜として形成することもできる。また、電極支持シート13を構成する樹脂フィルムの中に酸化チタンのような反射材料の粉末を混入させることで同様の効果を得ることも可能である。なお、紫外光源1は、反射層14を設ける構成に限定されるものではなく、反射層14を設けない構成であっても良い。
【0034】
複数の電極対12、12、12は、放電細長管11の長手方向に略直交する方向のストライプ状パターンを持って電極支持シート13上(図2乃至図4の場合、絶縁性の反射層14の表面)に設けてある。ただし、電極対12は、隣接する電極の間で放電細長管11の内部に放電を発生させることができるものであれば、特にストライプ状パターンで設けることに限定されるものではない。図3に示すように電極対12は、一対のX電極12X及びY電極12Yで構成してある。電極対12は、当該分野で公知の各種の材料を用いて単層又は多層の形で形成することができる。電極対12に用いる材料としては、例えば、ITO(酸化錫ドープ酸化インジウム)、SnO2 等の透明な導電性材料や、Ag、Au、Al、Cu、Cr等の金属の導電性材料が挙げられる。フィルム状の電極支持シート13上で電極の可撓性を確保するため、電極パターンはベタ膜よりも網目状が好ましい。また電極対12の放電細長管11と接する側の表面を反射面としてさらに紫外光の照射強度の向上を図ることができる。
【0035】
電極支持シート13上に電極対12を形成する方法としては、当該分野で公知の各種の方法を用いることができる。例えば、印刷等の厚膜形成技術を用いて形成しても良いし、物理的堆積法、化学的堆積法等の薄膜形成技術とフォトリソグラフィのパターニング手法を用いて形成しても良い。厚膜形成技術としては、スクリーン印刷等が挙げられる。薄膜形成技術のうち、物理的堆積法としては、蒸着法、スパッタ法等が挙げられる。化学的堆積法としては、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等が挙げられる。このようにして予め一表面上に複数の電極対12が形成された電極支持シート13は、放電細長管11の背面支持部材としての機能を有し、その電極対12の形成面に複数の放電細長管11を並べて図示しない接着剤で貼り付けられる。
【0036】
上記構成において、放電細長管11から所定波長の紫外光を得るには、図4に示すように放電細長管11ごとに、放電によって発する紫外光により励起されて所定の波長の紫外光を発する蛍光体材料で構成してある蛍光体層16、16、16を内壁面に形成する。放電細長管11の内壁面に蛍光体層16を形成する方法としては、蛍光体粒子を分散したスラリーを放電細長管11内に注入して内壁の一面に蛍光体を沈降させる沈降法や、感光性の蛍光体塗布液を導入してパターン露光する方法、蛍光体層16を形成した細長い樋状の支持部材を放電細長管11内に挿入する方法等を適宜採用することができる。
【0037】
さらに、放電細長管11の内壁面に形成する蛍光体層16は、放電細長管11の断面が扁平楕円形状の場合、内壁面の全てに形成しても良いし、図2のように扁平楕円状の放電細長管11の内壁の両湾曲部に形成しても良いし、図4に示すように放電細長管11の紫外光を出射する側の扁平内壁面に形成しても良い。図4に示すように放電細長管11の放電によって発する紫外光により蛍光体層16が励起されて所定の波長の紫外光が、放電細長管11の蛍光体層16を透過して出射する。蛍光体層16を電極支持シート13側の扁平内壁面に形成した場合、出射する紫外光が蛍光体層16でも反射する反射型の紫外光源となる。
【0038】
また、放電細長管11の放電ガスと接する内壁面には、放電細長管11を構成するガラス材料より二次電子放出係数の高い電子放出材料、例えば酸化マグネシウム(MgO)で構成してある電子放出層(図示省略)を形成してある。ここで、電子放出材料は、MgOに限定されるものではなく、CaO、SrO、MgSrO、SrCaO等のPDP(プラズマディスプレイパネル)の保護層に用いられている材料でも良い。
【0039】
図4では、紫外光源1は、蛍光体層16、16、16を利用して、放電によって発する紫外光により励起された所定の波長(放電によって発する紫外光とは異なる波長)の紫外光を発している。斯かる構成以外に、放電細長管11の内壁面に蛍光体層16を形成することなく放電によって発する紫外光をそのまま利用しても良い。例えば、キセノンを含む混合ガスを利用した場合、蛍光体なしで遠紫外域の真空紫外光を発することができる。また、放電ガスとしてキセノンを含む混合ガスを利用し、さらに蛍光体層16の蛍光体材料としてガドリニウム(Gd)のような希土類系の紫外発光蛍光体を用いた場合、放電によって発する紫外光とは異なる波長の紫外光(UV−B等)を発することができる。なお、紫外光源1は、放電細長管11に紫外光を透過する材料を使用する必要がある。例えば、紫外光を透過する材料には、石英ガラス(SiO2 )、MgF2 、CaF2 、LiF等がある。紫外光源1は、従来の超高圧水銀ランプのように、環境上問題となる水銀を使用していない。
【0040】
図2乃至図5に示すように、実施の形態1に係る紫外光源1では、電極対12、12、12は、並列に配置してある放電細長管11、11、11の長手方向に略直交する方向に放電細長管11の下部の平坦部外面に接する外部電極として設けてあり、ACパルス駆動を行う。X電極12XとY電極12Yとの間に、放電細長管11の内部に放電を発生させる電圧値の閾値以上のパルス電圧を交互に印加した場合、放電細長管11の内部では、放電細長管11と電極対12とが交差する位置にて、いわゆる面放電形式の放電が発生する。電極対12ごとにパルス電圧の印加を制御できるようにしておくことで、電極対12に沿ったラインごとに放電とそれに伴う発光のオン・オフを制御することができる。つまり、紫外光源1は、同じ放電細長管11内で発光領域と、非発光領域とを生成することができ、同じ紫外光蛍光管内で発光領域と、非発光領域とを生成することができない従来の紫外光蛍光管等を紫外光源に用いる場合に比べて、紫外光の照射強度や紫外光を照射することができる範囲を微細に調整することができる。
【0041】
さらに、図6は、図2に示す別の構成の紫外光源1のB−B断面図である。図6に示す紫外光源1は、電極対12、12、12に対して直交し、各放電細長管11の長手方向に沿って電極17、17、17を有する電極シート18をさらに備え、電極支持シート13と電極シート18とで複数の放電細長管11、11、11を挟持する。従って、紫外光源1は、電極対12、12、12と電極17、17、17とが交差する位置ごとに発光領域と、非発光領域とを生成することができるため、従来の紫外光蛍光管を紫外光源に用いる場合に比べて、紫外光の照射強度を更に微細に調整することができる。なお、電極シート18は、紫外光を透過する材料を用いている。
【0042】
図7は、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1を点灯駆動する回路の基本的構成を示す回路図である。図7に示すように、放電細長管11、11、・・・の長手方向に略直交する方向に電極対12、12、・・・を設け、電極対12、12、・・・のうちX電極12X、12X、・・・は、コネクタの構成に合わせて複数の電極接続部61X、61X、61Xに分けてそれぞれ接続してあり、電極対12、12、・・・のうちY電極12Y、12Y、・・・も、同じくコネクタの構成に合わせて複数の電極接続部61Y、61Y、61Yに分けてそれぞれ接続してある。パルス駆動回路62X(62Y)はタイミング信号発生回路及びパルス信号発生回路を含み、電極接続部61X、61X、61X(電極接続部61Y、61Y、61Y)に接続し、X電極12X、12X、・・・とY電極12Y、12Y、・・・とに交互にパルス電圧を印加する。電源63は、パルス駆動回路62X、62Yに接続した直流又は交流電源で、電極接続部61X、61X、61X、電極接続部61Y、61Y、61Yを介してX電極12X、12X、・・・、Y電極12Y、12Y、・・・にパルス電圧を印加するために必要な電力を供給している。制御回路64は、パルス駆動回路62X、62Yに接続し、電極接続部61X、61X、61X、電極接続部61Y、61Y、61Yを介してパルス駆動回路62X、62YからX電極12X、12X、・・・、Y電極12Y、12Y、・・・に印加するパルス電圧の周波数及びパルス電圧の電圧値のうち少なくとも一方を制御して、放電細長管11、11、・・・から発する紫外光の照射強度を調整する。例えば、図1に示した照射強度調整ダイヤル301が、紫外光源1を駆動するパルス電圧の周波数を調整する手段であり、パルス電圧の周波数を調整して、紫外光の照射強度を調整する。
【0043】
図8は、図7に示した紫外光源1を点灯駆動する回路において、パルス駆動回路62X、62Yから電極接続部61X、61Yを介してX電極12X、12X、・・・、Y電極12Y、12Y、・・・に印加するパルス電圧のタイミングチャートである。図8に示すタイミングチャートでは、時刻t1から時刻t2までX電極12X、Y電極12Yのそれぞれに印加するパルス電圧(電圧値Vs)の周波数が、周波数f1であるが、時刻t2において周波数f1よりも高い周波数f2(>f1)に変更される様子が図示されている。放電ガスの放電による紫外発光は一つのパルス電圧ごとに繰り返し行われるので、パルス電圧の周波数が、高い周波数(f1からf2へ)に変更されることで、単位時間当たりの放電発光回数が増加し、放電細長管11、11、・・・から発するトータルの紫外光の照射強度が強くなる。なお、X電極12XとY電極12Yとに交互に印加するパルス電圧の電圧値は、周波数f1から周波数f2に変更しても電圧値Vsのまま一定であるが、放電細長管11、11、・・・内で放電が生じる範囲であれば電圧値Vsを変更して放電細長管11、11、・・・内での放電強度を変えても良い。
【0044】
次に、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1は、可撓性を有する電極支持シート13上に複数の放電細長管11、11、・・・を並列に配置した構成であるため、放電細長管11、11、・・・の長手方向と直交する方向に対して可撓性を有する。図9は、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1の可撓性を示す概略図である。図9(a)は、紫外光源1を放電細長管11、11、・・・の長手方向と直交する方向に対して曲げて弓状にした外観を示す概略図を、図9(b)は、紫外光源1を放電細長管11、11、・・・の長手方向と直交する方向に対して曲げてS字状にした外観を示す概略図をそれぞれ示している。従って、紫外光を照射する対象(例えば人体)の形状に、紫外光源1の紫外光を照射する面の形状を合わせた装置を容易に実現することができる。図10は、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1を筐体200に保持した状態を示す断面図である。図10に示す筐体200のバックボードとして機能する部分が曲面を有しており、紫外光源1は筐体200の曲面に沿って放電細長管11、11、・・・の長手方向と直交する方向に対して曲げられている。なお、筐体200のバックボードとして機能する部分と電極支持シート13とは接着剤で固定してもよいが、面ファスナ等の簡単に取り外しができる部材を用いて、電極支持シート13を筐体200に対して着脱可能に取り付けても良い。例えば、電極支持シート13側の周辺又は分散した位置にフック状に起毛されたシートを、筐体200のバックボードとして機能する部分側の対応する位置にループ状に密集して起毛されたシートをそれぞれ貼り付け、それぞれのシートを押し付けることで、電極支持シート13を筐体200に簡単に取り付けることができる。また、それぞれのシートを引き離すことで、電極支持シート13を筐体200から簡単に取り外すことができる。電極支持シート13を筐体200に対して着脱可能に取り付けることで、紫外光照射装置100に対して発光波長やサイズの相違する紫外光源1の取り付け、取り外しが容易になる。
【0045】
また、紫外光源1は、複数の放電細長管11、11、・・・を並列に配置してある電極支持シート13を複数枚備え、複数枚の電極支持シート13を隣接して配置した構成としても良い。図11は、複数枚の電極支持シート13、13、13、13を隣接して配置した構成の紫外光源1の外観を示す概略図である。図11に示す紫外光源1は、簡単化のために平坦な4枚の電極支持シート13、13、13、13を隣接して配置した構成としてあるが、それぞれの電極支持シート13を湾曲させて、紫外光を照射する対象(例えば人体)を包囲するトンネル形状にすることもできる。
【0046】
以上のように、本発明の実施の形態1に係る紫外光照射装置100は、紫外光を発する紫外光源1と、該紫外光源1及び駆動回路を保持する筐体200とを備えている。紫外光源1は、蛍光体層16が形成してあり、放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管11、11、・・・を電極支持シート13に並列に配置してあり、電極支持シート13と放電細長管11、11、・・・との間に少なくとも一の電極対12を設け、電極対12にパルス駆動回路62X、62Yがパルス電圧を印加する。制御回路64は、照射強度調整ダイヤル301に接続されて印加するパルス電圧の周波数又は電圧値を制御し、放電細長管11から発する紫外光の照射強度を微細に調整することが可能になる。
【0047】
なお、本発明の実施の形態1に係る紫外光源1は、電極対12、12、12を、図2に示すように放電細長管11、11、11の長手方向に略直交する方向に設ける構成に限定されるものではなく、各放電細長管11、11、11の長手方向に沿って、放電細長管11ごとに設ける構成でも良い。
【0048】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2に係る紫外光照射装置100は、紫外光源1の回路構成が紫外光を照射することができる範囲を調整する機能を有する点で異なる以外は実施の形態1と同じであるため、詳細な説明は省略する。図12は、本発明の実施の形態2に係る紫外光源1を選択的に点灯駆動する回路の基本的構成を示す回路図である。図12に示すように、放電細長管11、11、・・・の長手方向に略直交する方向に電極対12、12、・・・を設け、X電極12X、12X、・・・は、コネクタの構成に合わせて複数の電極接続部61X、61X、61Xに分けてそれぞれ接続してあるが、Y電極12Y、12Y、・・・は、図示しないコネクタの構成に合わせて複数のスイッチ回路65Y、66Y、67Yに分けてそれぞれ接続してある。X電極12X側のパルス駆動回路62Xはタイミング信号発生回路及びパルス信号発生回路を含み、電極接続部61X、61X、61Xに接続し、X電極12X、12X、・・・にパルス電圧を印加する。Y電極12Y側のパルス駆動回路62Yはタイミング信号発生回路及びパルス信号発生回路を含み、スイッチ回路65Y、66Y、67Yに接続し、Y電極12Y、12Y、・・・にパルス電圧を印加する。
【0049】
本発明の実施の形態2に係る紫外光源1では、n対の電極対12、12、・・・ごとに三つのブロックに分け、電極対12、12、・・・のうちY電極12Y、12Y、・・・に印加するパルス電圧をブロックごとに制御するスイッチ回路65Y、66Y、67Yを設けている。図13は、本発明の実施の形態2に係るスイッチ回路65Y、66Y、67Yの回路構成を示す回路図である。図13に示すスイッチ回路65Y、66Y、67Yは、デコードコントロール回路68、トランジスタTs11、Ts12、Ts21、Ts22、・・・、Tsn1、Tsn2を備えている。デコードコントロール回路68は、制御回路64からのブロック選択信号を含んだ制御信号によりトランジスタTs11、Ts12、Ts21、Ts22、・・・、Tsn1、Tsn2のオン・オフを制御する。トランジスタTs11、Ts21、・・・、Tsn1は、制御回路64の制御信号によりパルス駆動回路62YのトランジスタT1がオン状態の場合に、電源63の電圧値VsをY電極12Y1、12Y2、・・・、12Ynに印加する。トランジスタTs12、Ts22、・・・、Tsn2は、制御回路64の制御信号によりパルス駆動回路62YのトランジスタT2がオン状態の場合に、Y電極12Y1、12Y2、・・・、12YnをGNDに接地する。
【0050】
図12に戻って、電源63は、パルス駆動回路62X、62Yに接続した直流又は交流電源で、電極接続部61X、61X、61X及びスイッチ回路65Y、66Y、67Yを介してX電極12X、12X、・・・、Y電極12Y、12Y、・・・にパルス電圧を印加するために必要な電力を供給している。制御回路64には、図1に示した照射強度調整ダイヤル301に接続された紫外光の照射強度を調整する手段が含まれており、電極接続部61X、61X、61X及びスイッチ回路65Y、66Y、67Yを介してパルス駆動回路62X、62YからX電極12X、12X、・・・、Y電極12Y、12Y、・・・に印加するパルス電圧の周波数及びパルス電圧の電圧値のうち少なくとも一方を制御して、放電細長管11、11、・・・から発する紫外光の照射強度を調整する。図14は、本発明の実施の形態2に係るスイッチ回路65Y、66Y、67YがY電極12Yに印加するパルス電圧のタイミングチャートである。図14に示すタイミングチャートでは、スイッチ回路65Y及びスイッチ回路67Yに接続された二つのY電極12Yのブロックに印加するパルス電圧(電圧値Vs)が出力されているが、スイッチ回路66Yに接続されたY電極12Yのブロックに印加するパルス電圧(電圧値Vs)は出力されていない。そのため、スイッチ回路65Y及びスイッチ回路67Yに接続されたY電極12Yのブロックと交差する放電細長管11、11、・・・内の領域は放電が生じて紫外光を発する(発光領域)が、スイッチ回路66Yに接続されたY電極12Yのブロックと交差する放電細長管11、11、・・・内の領域は放電が生じず紫外光を発しない(非発光領域)。
【0051】
このような発光領域のブロック選択は、図1に示した照射範囲調整スライダ302の位置に応じて、制御回路64に記憶した発光領域のパターンのアドレスコードを読み出し、読み出したアドレスコードをデコードコントロール回路68で解読して各スイッチ回路65Y、66Y、67YのトランジスタTs11、Ts12、Ts21、Ts22、・・・、Tsn1、Tsn2をブロック単位でオン・オフ制御することにより実行する。また、Y電極12Yは、制御回路64から読み出したアドレスコードにより、1本単位でパルス電圧を印加するか否かを制御することができるので、紫外光を照射する対象(例えば人体)に応じて電極対12に対応した発光領域を制御して、紫外光を照射することができる範囲を調整することができる。さらに、図6に示した紫外光源1のように、電極対12と交差する方向に電極17を設けた場合、アドレス電圧を印加する選択回路を電極17に接続して、電極17をアドレス電極として用いることにより、電極対12と電極17との交差する領域単位で、紫外発光をマトリックス的に制御することが可能となる。なお、紫外光は目視できないため、複数本おき(例えば30本)又は所定の長さおき(例えば30mm)に放電細長管11の蛍光体層16に、紫外発光蛍光体の代わりに可視発光蛍光体を用いることで、照射範囲調整スライダ302の調整による紫外光源1の発光領域の変化を確認することができる。同様に、放電細長管11を配置してある電極支持シート13に、紫外光により励起されて可視発光する蛍光塗料で、所定のパターンの目視ラインを縦横に描いておくことでも、照射範囲調整スライダ302の調整による紫外光源1の発光領域の変化を確認することができる。
【0052】
以上のように、本発明の実施の形態2に係る紫外光照射装置100は、紫外光源1が電極対12、12、・・・のうち少なくとも一の電極(Y電極12Y)に印加する電圧をブロック又はラインごとに制御するスイッチ回路65Y、66Y、67Yを備えているので、複数のブロックに分けた電極対12、12、・・・と交差する放電細長管11、11、・・・内の領域又は放電細長管11、11、・・・ごとに発光領域と、非発光領域とを生成することができ、紫外光を照射することができる範囲を任意に調整することができる。
【0053】
なお、本発明の実施の形態2に係る紫外光源1は、電極対12、12、12を、図12に示すように放電細長管11、11、11の長手方向に略直交する方向に設ける構成に限定されるものではなく、放電細長管11、11、11の長手方向に沿って、放電細長管11ごとに設ける構成でも良い。但し、紫外光源1は、複数のブロックに分けた電極対12、12、・・・と対応する放電細長管11、11、・・・ごとに発光領域と、非発光領域とを生成することができ、紫外光を照射することができる範囲のうち任意の範囲にのみ紫外光を照射することができる。
【符号の説明】
【0054】
1 紫外光源
11 放電細長管
12 電極対
13 電極支持シート(薄膜シート)
14 反射層
15 封止部材
16 蛍光体層
17 電極
18 電極シート
61X、61Y 電極接続部
62X、62Y パルス駆動回路
63 電源
64 制御回路
100 紫外光照射装置
200 筐体
201 照射角度調整ダイヤル
300 支持台
301 照射強度調整ダイヤル
302 照射範囲調整スライダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外光を発する紫外光源と、該紫外光源を保持する筐体とを備える紫外光照射装置において、
前記紫外光源は、
紫外光を発する蛍光体材料で構成してある蛍光体層が形成してあり、放電ガスが内部に封入してある複数の放電細長管と、
複数の前記放電細長管を並列に配置してある薄膜シートと、
該薄膜シートと前記放電細長管との間に設けてある、前記放電細長管の内部に放電を発生させる少なくとも一の電極対と、
該電極対にパルス電圧として電圧を印加する駆動回路と、
該駆動回路が前記電極対に印加する前記パルス電圧を制御する制御回路と
を備えることを特徴とする紫外光照射装置。
【請求項2】
前記制御回路は、前記パルス電圧の周波数及び前記パルス電圧の電圧値のうち少なくとも一方を制御することにより、前記放電細長管から発する紫外光の照射強度を調整するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の紫外光照射装置。
【請求項3】
前記薄膜シートは、可撓性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の紫外光照射装置。
【請求項4】
前記薄膜シートは、前記放電細長管を透過した光を反射する反射層を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の紫外光照射装置。
【請求項5】
前記紫外光源は、複数の前記放電細長管を並列に配置してある前記薄膜シートを複数枚備え、複数枚の薄膜シートを隣接して配置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の紫外光照射装置。
【請求項6】
複数の前記電極対を複数のブロックに分け、前記電極対のうち少なくとも一の電極に印加する前記パルス電圧を前記ブロックごとに制御するスイッチ回路を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の紫外光照射装置。
【請求項7】
前記薄膜シートは、前記筐体に対して着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の紫外光照射装置。
【請求項8】
前記電極対は、複数の前記放電細長管の長手方向に略直交する方向に設けてあることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の紫外光照射装置。
【請求項9】
前記電極対に対して直交する方向に電極を有する電極シートを備え、
前記薄膜シートと前記電極シートとで複数の前記放電細長管を挟持することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の紫外光照射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−193929(P2011−193929A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−61453(P2010−61453)
【出願日】平成22年3月17日(2010.3.17)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)「平成21年度、経済産業省、地域イノベーション創出研究開発事業、プラズマチューブアレイを用いたフレキシブル紫外光源の研究開発、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願」
【出願人】(506025648)篠田プラズマ株式会社 (29)
【出願人】(599117211)株式会社ユメックス (22)
【Fターム(参考)】