説明

細胞培養のためのシステム

本発明は、培養チャンバーが液体培地及び細胞で部分的に満たされた、細胞又は微生物を増殖させるための新規な装置を提供する。波誘導メカニズムは、培養チャンバーの長さの5〜50%を持ち上げる。混合及び通気は、バイオリアクターの一方の端からもう一方へ波を断続的に誘導することによって達成される。本発明の設計は極めて単純なので、柔軟なプラスチック材料で製造し、装置を使い捨てのシステムとして使用することができる。さらに、このような混合/通気の原理により、通常剪断応力及び小さな気泡が原因の細胞へのダメージが最小限になる。波誘導メカニズムが極めて単純なので、小規模からより大きなものまで容易で効率的なスケールアップが可能になる。このような大規模で効率的な使い捨ての培養システムは、製造コストを大きく低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞培養の分野に関する。これは、細胞一般及び特に植物細胞を増殖させるための液体培養システムにある。この培養システムは、使い捨てビニール袋に入った細胞培養液に好都合な混合、及び通気を提供する波供給撹拌の原理に基づいている。このような大規模で効率的な使い捨ての培養システムは、製造コストを大きく低減させることができる。
【背景技術】
【0002】
従来の培養システムは一般に、培養内容物を通気及び混合する手段(エアースパージャー、インペラー)を有する硬い容器(ガラス又はステンレス鋼)で構成されている。これらのシステムは複雑であり、その大規模製造がin situで滅菌したステンレス鋼容器に基づいているので、無菌バイオプロセスに関連する通常の機器及び補助設備は非常に高価である。60%を超える製造コストは、固定費:発酵機器の高い資本経費、減価償却費、利息及び設備支出によるものである。収率が低く、且つ各培養サイクル後にバイオリアクターを洗浄及び滅菌する必要があるので、ランニングコストも高い。
【0003】
植物細胞培養の特定の産業上の利用では、撹拌槽又はエアリフトリアクターなどよく知られている異なる培養システムが使用されている。植物代謝産物を商品化する多くの努力にもかかわらず、商業的成功を収めたものはほとんどなかった。一つの理由は、乾燥重量の最大20%の、植物まるごとよりも高い含有量の所望の化合物(ロズマリン酸、シコニンなど)が得られる可能性があるにもかかわらず、生産性が低いことである。低い生産性をもたらす主な制約により、細菌と比べて増殖速度が低いままである(0.7day−1,min未満20hの倍加時間)。工業用発酵槽でバッチ培養を用いることは、植物細胞培養を非常に高コストな設備で1年当り10〜20運転以下で運転することを意味する。工業生産にとっての問題は、生物学的なものよりも経済的なものであることを示している。
【0004】
これらの問題を克服し、製造コストを低減させるために、ステンレス鋼発酵槽の代わりに様々な使い捨てビニール袋を使用することに基づいた新しい技術が最近現れた。プラスチックは低コスト材料であり、さらにこれらによって時間及びコストのかかる機器の洗浄、滅菌、確認及びメンテナンスがなくなるため、滅菌済みの使い捨てビニール袋を用いたこれらの新しいシステムは、設備投資を減らすので期待ができる。これはまた、プロセスをより柔軟にし、バッグは滅菌されて供給されるので長期間の訓練/学習プロセス及び/又は経験を必要としない当業者ではない人々によって操作が可能になる。さらに、非侵襲的手段の撹拌を用いることにより、複雑な機械及び混入の可能性が最小限になる。こうしたシステムにおける通気は、普通の給気口並びに通気/撹拌及びバルク混合を想定したバブリングによって行う。リアクターは、播種及び培地試料を取り出す能力をもつヘッドプレートを備えたタンク中のガスを注入したビニール袋ライナーで構成されていてよい。Osmotec社によって製造されている使い捨ての円錐形ビニール袋は小規模使用(数リットル)のものであり、吸気口を通して通気のために気泡を用いる。米国特許第6,432,698号はまた、本明細書中ではプラスチック材料製である点が異なるエアリフトバイオリアクターに近い、ガスを混合及び供給するために気泡を発生させるガスバブラーを備えた、微生物又は細胞を培養するための使い捨てバイオリアクターについて記載している。これらの発明では、小さな気泡は感受性細胞に有害な可能性があり、泡形成及び細胞の壁付着を増大させ、且つ/又は培地への有効な注視を奪う(例えば植物細胞の場合はエチレン)。
【0005】
細胞へのダメージを最小限にし、且つ細胞増殖及び生産性を改善するために、こうした使い捨て装置では気泡が発生しない異なる通気/混合システムが提案されている。例えば、別の提案は、機械システムで撹拌した又は全く撹拌しないガス透過性ビニール袋を使用することである:米国特許第5,057,429号では、動物細胞に向かって酸素及び栄養素を拡散させるためにガス透過性バッグを回転又は振盪させる。静的なガス透過性バッグも米国特許第5,225,346号に記載されている。主に、一方では、外部撹拌装置のスケールアップに困難があり、他方では、培地を数リットル含む静的なバッグ中の細胞への酸素供給が不十分なことによる問題のため、これまでこうした培養システムの産業開発はなかった。国際公開WO 00/66706では、撹拌は、リアクターフレームの振動軸を中心に振動によって行われている。<<demande de brevet d’invention FR−A−2519020>>では、撹拌を可能にするのはやはり振動軸を中心にした振動である。軸は装置の中心部又は端の一端に置くことができる。Wave Biotech(Singh V、米国特許第6,190,913号)も、バッグを動かして波状的な運動をその中に含まれている液体に誘導するロッキングメカニズムに配置した膨張したバッグを用いたシステムを開発している。こうした機械撹拌では高容量の培養に達するために複雑な機器が必要となるため、ロッキングメカニズムはタンクのサイズを制限する;事実、波誘導メカニズムは、培養チャンバー全体を支持する。フランス特許FR−A−2519020では、培養容量は実験室規模(2.5リットル)に過ぎず、国際公開WO 00/66706では200リットルに制限されている。米国特許US 6,190,913号では、100ml〜500Lの使用容量が特許請求されている。これら3つの特許すべてにおいて、培養チャンバー全体が一方の側から他の側へ周期的に揺れ、それぞれの側に超高圧をもたらし、大きなスケールアップに適合しない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、使い捨て装置によって効率的で低コストの、既述のほとんどの使い捨て培養システムよりもスケールアップすることが容易な細胞培養システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、柔軟な培養チャンバー、及び培養チャンバーの長さの5〜50%を持ち上げる波誘導メカニズムを含む細胞培養装置に関する。
【0008】
これはまた、植物細胞、動物細胞、又は微生物を培養するためのこうした装置の使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本デバイスは、生きている細胞を培養するための単純なシステムを提供する。これは、2つの要素:使い捨て培養チャンバー及び波誘導メカニズムで構成される。波誘導メカニズムは、培養チャンバーの長さの5〜50%を持ち上げる。
【0010】
安価で柔軟な使い捨ての膨張したビニール袋が培養チャンバーを構成していると好ましい。このビニール袋は、部分的に液体培地及び細胞で満たされており、波の動きによって混合され、酸素が供給される。このようにして、培地の表面は絶えず新しくなり、細胞にとって有害でない気泡が発生しない通気を行うことができる。単純なメカニズムを用いてビニール袋の少なくとも一端を上下移動させることによって波の動きを誘導する。この波誘導のメカニズムは、タイマーに接続したモーター又はピストンを用いて周期的に小さなプレートを上げることから成る。こうした単純な波誘導メカニズムによって容易にスケールアップが可能になる。
【0011】
本発明は使い捨てが可能であり、大規模な場合に効率的なので、産業上の利用において製造コストを低減させるための優れた代替システムである。さらに、こうした使い捨てのシステムにより、柔軟なプロセスが可能になり、従来のステンレス鋼装置のように洗浄、メンテナンス又は確認が必要ないので無駄時間が減少する。
【0012】
この培養システムは、植物細胞、動物細胞培養又は微生物培養に適用でき、波誘導メカニズムが極めて単純なため、小さなバッグから大きなものへ極めて容易なスケールアップを伴う。このプロセスは、新たな代謝産物、生体内変換、組換えタンパク質の産生を可能にし、或いはバッチ培養、流加培養又は連続培養、並びに当業者にとって明らかな任意の他の使用によって胚形成植物細胞系を増大させる。
【0013】
本発明の基本的な設計を図1(斜視図)及び図2(側面図)に示す。バイオリアクターは、例えば、内部を作り出すためにそれらの縁(2)に沿って密封した柔軟な生体適合プラスチックシートなどの材料でできた少なくとも1個の培養チャンバー(1)を含む、異なる部分から構成されている。本発明は、波供給撹拌の原理に基づいているので、2番目に重要な部分は、例えば、培養チャンバーの少なくとも一端の真下に設置されたプレート又は培養チャンバーの端を持ち上げるシステムのような任意の他の適当な手段で構成されていてよい波誘導メカニズム(7)である。波誘導メカニズムはまた、培養チャンバーの中央部分、又は任意の他の部分を上下移動させるプレートにある。
【0014】
本発明の好ましい実施形態では、培養チャンバーは、小さな実験室オートクレーブ中で又は当技術分野でよく知られている任意の他の手段によって滅菌できるように、その密封及びオートクレーブ可能な特性のために柔軟なポリプロピレンでできたバッグである。しかし、数ある中でポリエチレンなど他の種類のプラスチック材料も適しており、他の種類の滅菌技術を使用してもよい。
【0015】
本発明の好ましい実施形態では、柔軟な生体適合性耐水性材料は、例えば、熱衝撃シーラーを用いてそれらの縁(2)に沿って溶封してある。しかし、それだけには限らないが、超音波又は電磁波溶着を含む当技術分野でよく知られている方法に基づいて他の密封技術も使用してよい。密封を必要としないであろう他の種類のプラスチックは、例えば射出成型など異なる方法で製造することができる。
【0016】
バッグは枕形状であることが好ましいが、他の形状を使用してもよく、使用者の要求に合わせるために寸法を変えることができる。本発明では、培養チャンバーを形成しているバッグは、正方形、長方形、楕円形、円形、又は台形の面を有していてよい。しかし、本発明の方法及び装置の効率を改善するためには長方形の形状が好ましい。バッグの特に好ましい寸法は、100リットルの培養の場合には長さ3.20m及び幅0.9m、或いは25リットルの場合には長さ3m及び幅0.3mである。しかし、長さは最大で10m以上であってよく、本発明では、1リットルから数百リットル、例えば100、300、500、1000L或いはそれ以上の培地を含むことが可能である。
【0017】
好ましい実施形態では、培養チャンバーの上側に接続された少なくとも2本のチューブで酸素を確実に補充できる;第1(3)のチューブは吸気(その培養における必要物にしたがって圧縮空気又は他のガス)を可能にし、第2のチューブは排気ガス(4)を通気させる。これらの2本のチューブは、最も好ましい実施形態で、空中の汚染物を防ぐためのフィルター、例えば0.22μmフィルター付きで装備されている。酸素供給及び培養によって生じたガスの除去を行う他の手段は、バッグの上面の少なくとも一部にガス透過性膜を備えることである。こうした膜は、ガス透過性及び培養物への優れた酸素供給を保証するのに十分な表面をもっていなくてはならない。この膜は、例えばバッグ上に密封又は溶着されていてよい。これらの膜は、好ましくは液体、水蒸気及び混入物に対して不透過性でなければならない。
【0018】
さらに、図1に示す基本的な設計では、培養チャンバーに別の少なくとも2本のチューブを接続することができる。一方のチューブ(5)は、新鮮な滅菌培地中に懸濁させた接種物でバイオリアクターを満たすためにバッグの上部側に接続されている。もう一方のチューブ(6)は、試料を採取する又は培養物を回収するためにバッグの下部側に接続されている。これらのチューブは、内径/外径の比が8/12mmの(それだけには限らないが)オートクレーブ可能なシリコーン製であることが好ましいが、この比は当然作業者の要求を満たすように変更することができる。
【0019】
培養システムの2番目に重要な部分は波誘導メカニズム(7)である。図2に示すように、このメカニズムは、例えば小さなプレートでできており、培養チャンバーの少なくとも一端の真下に設置されていることが好ましいが、前記プレートは、培養チャンバーの中間点の下、又は前記培養チャンバーの他のどの部分の下に設置されていてもよい。好ましい実施形態では、プレートの幅は培養チャンバーの幅と等しく、プレートの長さは培養チャンバーの長さの5〜50%、より好ましくは8〜20%である。1°〜90°、好ましくは1〜45°、最も好ましくは1°〜25°の角度によって上下移動することにより、小さなプレートが液体培地(9)中に波(8)を誘導し、培養物の混合及び酸素供給の両方をもたらす。バッグは膨張しているので、波は培養チャンバー(10)に沿って伝播する。好ましい実施形態では、培地の高さは、膨張した培養チャンバーの高さの10〜30%である。驚いたことに、波が向かい合った端(11)に到達すると、壊れずに初期点(12)に戻る。次いで、このメカニズムは再び衝撃を作り出す(13)。波の戻りを改善するために、向かい合った端をわずかに持ち上げることもできる。
【0020】
波誘導メカニズムの小さなプレートは、電動アーム又はピストンを用いて周期的に持ち上げることができるが、他の種類の機器を選択してもよい。この機器は、より適切な波誘導頻度を選択するために、タイマーに接続されていることが好ましい。
【0021】
例えば100リットルを超える大量培養のために非常に長い培養チャンバーを使用する場合、培養チャンバーのそれぞれの端に波誘導メカニズムを設置することも可能である。この場合、波誘導メカニズムは、培養チャンバーの長さの5〜50%、又はより好ましくは7〜20%を交互に持ち上げる。
【0022】
本発明は、波誘導により液体培養物の混合及び気泡が発生しない通気が可能になることに基づいている。酸素移動は、上部空間の空気を液体培地へ拡散させることによって行い、剪断応力なしで増殖をもたらす。
【0023】
この培養システムは、培養チャンバーも撹拌手段も単純なので容易に操作できる。波誘導メカニズムは、培養チャンバー全体を支持しないが培養チャンバーの少なくとも一端を持ち上げるだけでよいので、スケールアップも小容量から数百リットルまで容易に達成される。
【0024】
培養チャンバーは、20〜80%、最も好ましくは20〜40%の充填率で細胞及び培地で満たされていることが好ましい。
【実施例】
【0025】
以下の実施例は、本発明の範囲に含まれる製品及びそれを製造する方法の一部例示である。決して本発明を限定するものと考えるべきではない。本発明に関して修正及び変更を行ってもよい。すなわち、当業者は、これらの実施例の多くの変形形態が、種々の応用に対して本発明の化合物の天然に存在するレベルを合理的に調整するために広範囲の処方、成分、処理、及び混合物を包含することに気付くはずである。
【0026】
(実施例:大豆細胞培養についての増殖の比較)
本発明の大豆細胞を増殖させる能力は、バッチ培養を用いて実証した。これは、より大きいスケールにおいても、エルレンマイヤーフラスコ又は撹拌槽バイオリアクターに匹敵する又はより優れている。
【0027】
ダイズ(Glycine max)(L.)Merr.の組織培養株を異なる栽培品種から20g.L−1スクロース、7g.L−1寒天(bacto−agar Difco)及び1mg.L−1 2,4−ジクロロフェノキシ酢酸で補充したGamborgらの培地(1968年)上に起こした。pHを5.8に調整してからオートクレーブにかける(115℃で30分)。1株(13406、cv.Maple arrow)を液体培地(寒天及び30g.L−1スクロースを含まない、組織培養に対するものと同じ培地)に移し、組織培養集団と同じ条件で2週間毎に250mLエルレンマイヤーフラスコ(3g.L−1生重量と培地100mL)に継代した。エルレンマイヤーフラスコは、100rpmで軌道振盪機に配置する(振盪直径20mm)。
【0028】
2つの6枚平羽根インペラーを備えた14L撹拌槽バイオリアクター(New Brunswick Scientific)は、前述の通りに同じ培地並びに温度及びpH条件で使用する。9Lの新鮮な培地を含むバイオリアクターを115℃で40分オートクレーブする。14日齢の大豆細胞を2つの1Lエルレンマイヤーフラスコ(培地500ml)からろ過する。生重量300gを、播種するために無菌的にバイオリアクターに接続されるべき特定の出力を備えた滅菌タンク中の新鮮な培地1L中に入れた。撹拌機の速度を100rpmに調整する。滅菌可能な酸素プローブ(Ingold)を備えたバイオコントローラー及び質量流量計を用いて空気流量を増減させることによって溶解酸素を30%に保持する。
【0029】
細胞培養のためのシステム(既に記載のように)は、大豆細胞を含む新鮮な培地(30g/L生重量)10Lで満たされている。室温は、25℃に制御されており、波は4秒毎に発生させている(前述のように波誘導メカニズムをプログラミングすることによって)。
【0030】
増殖測定:いくつかの特定の増殖期間で培養バルクの試料をフラスコ、撹拌槽バイオリアクター及び細胞培養システムから取り、試料の体積を測定する。次いで細胞をろ過によって液体培地から取り出し、重さを計る(生重量)。このバイオマスのアリコートを24時間100℃で乾燥室に入れ、次いで正確に重さを計る(乾燥重量)。
【0031】
この実施例から、細胞培養のための10Lスケールシステムが、フラスコに匹敵し撹拌槽リアクターよりも優れた優しい環境を細胞に与えるようであることがわかる。この運転条件では細胞へのダメージは制限され、物質及びガスの移動が効率的である。
【0032】
既に述べたように、本発明は多くの利点を提供し、それは経済的利益の手掛かりである:
植物細胞を増殖させるのに優しい環境を与える
スケールアップが容易である
使い捨てである
操作が容易である
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】装置の斜視図である。
【図2】装置の側面図である。
【図3】波誘導メカニズムを上下移動させることによる波形成の略図である。
【図4】1リットル当りのg生重量で表した、細胞培養システム、エルレンマイヤーフラスコ及び撹拌槽リアクター中で培養した大豆細胞の増殖速度を示す図である。
【図5】1リットル当りのg乾燥重量で表した、細胞培養システム、エルレンマイヤーフラスコ及び撹拌槽リアクター中で培養した大豆細胞の増殖速度を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞培養装置であって、
柔軟な培養チャンバー、及び
波誘導メカニズム
を含み、波誘導メカニズムが培養チャンバーの長さの5〜50%を持ち上げる細胞培養装置。
【請求項2】
波誘導システムが培養チャンバーの下部の表面積の8〜20%を動かす、請求項1に記載の細胞培養装置。
【請求項3】
波誘導メカニズムが培養チャンバーの下部の一部を1〜90°、好ましくは1〜25°の角度に動かす、請求項1又は請求項2に記載の細胞培養装置。
【請求項4】
培養チャンバーがチューブ又は通気性膜など空気を循環させる手段を含む、前記請求項のいずれかに記載の細胞培養装置。
【請求項5】
波誘導メカニズムが培養チャンバーの長さの5〜50%を交互に持ち上げる、前記請求項のいずれかに記載の細胞培養装置。
【請求項6】
培養チャンバーが柔軟なビニール袋である、前記請求項のいずれかに記載の細胞培養装置。
【請求項7】
培養チャンバーの充填率が10〜80%、好ましくは20〜40%である、前記請求項のいずれかに記載の細胞培養装置。
【請求項8】
植物細胞、動物細胞、又は微生物を培養するための、前記請求項のいずれかに記載の細胞培養装置の使用。
【請求項9】
細胞がバイオマス細胞、胚形成植物細胞、代謝産物、2次植物代謝産物及び/又は組換え分子を産生している、前記請求項のいずれかに記載の細胞培養装置の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−511231(P2007−511231A)
【公表日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540323(P2006−540323)
【出願日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【国際出願番号】PCT/EP2004/013083
【国際公開番号】WO2005/049784
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(599132904)ネステク ソシエテ アノニム (637)
【Fターム(参考)】