説明

細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析する方法と、その方法を実行するための機器

本発明は、細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するための方法に関する。本方法は、透過性キャリア上で生物学的試験系を培養するステップと、生物学的試験系の上に暴露環境を形成するために、生物学的試験系の表面の上に気体媒質を誘導するステップと、細胞外代謝系を保存媒質に添加するステップと、細胞外代謝系が透過性キャリアを介してのみ通過し、かつ生物学的試験系が細胞外代謝系を含む保存媒質によって浸漬されないように、透過性キャリアの下に細胞外代謝系を含む保存媒質に、透過性キャリアを接触させるステップとから成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するための方法と、その方法を実行するための機器とに関する。
【背景技術】
【0002】
真核生物培養物、具体的には、細胞株、初代細胞、生検、洗浄、分離株、PCLS、およびその同等物の形式における細胞試験系を、天然または人工の種類の生体外空気中物質に暴露し、これらの物質の生物学的影響を分析することが当技術分野において既知である。真核生物培養物は、本明細書において、人工または天然の試験環境に暴露され、試験環境は、暴露環境とも呼ばれる。
【0003】
特定の空気中物質の中間代謝産物は、しばしば、最初に生物学的に活性になることから、細胞試験系における試験環境の生物学的影響は、特定の空気中物質の代謝中に特定の中間代謝産物を形成可能にした後にのみ検出可能になる。
【0004】
細胞内代謝容量が排除または確認された細胞試験系の例について以下に挙げる。
【0005】
(a)隔離技術および隔離バッチのそれぞれに応じて異なるかなり多様に規定される代謝能力/容量を有する初代細胞の分離株(例えば、hepatocytes of rat livers or from human biopsies; M.J. Gomez−Lechonら, Hepatocytes−the choice to investigate drug metabolism and toxicity in man: Ir. vitro variability as a reflection of in vivo, Chemico−Biol. Int. (2006), dol: 10.1016/j.cbj.2006.19.013)。
【0006】
(b)下位個体群に依存する変動代謝能力/容量を有することが可能である不死化肝細胞の細胞株(例えば、the human hepatoma cell line HepG2; Adenら1979)。
【0007】
(c)遺伝子組み換え細胞系(例えば、cell lines derived from V79 with defined expression of specific cytochrome P−450 forms; A. Townsendら, Modeling the metabloc competency of gutathione S−transferases using genetically modified cell lines, Toxicology 181−182 (2002) 265−269; N. Krebsfaengertら, V79 Chinese Hamster Cells Genetically for Polymorphic Cytochrome P450 2D6 and their Predictive Value for Humans, ALTEX 20, 3/03, 143−154)。
【0008】
(d)代謝的に能力のある細胞と病毒の1次標的組織の非代謝細胞との共培養(S. Bremerら, Detection of the Embryotoxic Potential of Cyclophosamide by Using a Combined System of Metabolic Competent Cells and Embryonic Stem Cells, ATLA 30, 77−85, 2002)。
【0009】
(e)組織切片(D.S. Pushparajahら, Evaluation of the precision−cut liver and lung slice systems for the study of induction of CYP1, epoxide hydrolase and glutathione S−transferase activities, Toxicology 231 (2007) 68−80)。
【0010】
代謝効率の可用性および再現性を伴う培養工程の複雑性は、細胞内代謝系を含むこれらの細胞試験系に関して不利である可能性がある。
【0011】
また、細胞内代謝系を含む上述の細胞試験系は、種々の国際的な試験条項、例えば、十分に効率的な代謝系の存在を義務付ける「OECD Guideline for the Testing of Chemicals」No.473が課す要件を必須として満たさない。
【0012】
これらの試験要件を満たすために、細胞内代謝を含まない細胞試験系または細胞内代謝の効率が検証されていない細胞試験系であって、平底培養フラスコまたは丸底培養フラスコ、いわゆるローラーボトルにおいて暴露される細胞試験系を使用可能であることが既知である。細胞試験系は、本明細書において、保存媒質および細胞外代謝系の混合物で被覆され、試験環境は、連続的にフラスコを通過する。保存媒質、細胞外代謝系、および試験環境を完全に混合するためには、培養フラスコを揺動、傾斜、または回転させる。
【0013】
本方法の不利点は、試験環境と細胞試験系との間に直接的かつ明確な接触が不可能であることである。ゆえに、結果として、感度および特定性が低く、また、正確な線量測定を欠くことになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
この従来技術から進展して、本発明の目的は、細胞外代謝系を使用して生物学的試験系における気体媒質の影響を分析するための、感度および選択性の高い代替方法と、本方法を実行するための機器とを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本目的は、請求項1に記載の特徴に従う、細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するための方法によって、ならびに請求項5に記載の特徴に従う暴露機器によって達成される。本発明のさらなる発展および有利な実施形態は、下位請求項から収集され得る。
【0016】
細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するための、本発明に従う方法は、
−透過性キャリア上で生物学的試験系を培養するステップと、
−生物学的試験系の上に暴露環境を形成するために、生物学的試験系の表面の上に気体媒質を誘導するステップと、
−細胞外代謝系を保存媒質に添加するステップと、
−細胞外代謝系が透過性キャリアを介してのみ通過し、生物学的試験系が細胞外代謝系で溢れさせられないように、透過性キャリアの下の細胞外代謝系を含む保存媒質を、透過性キャリアに接触にさせて配置するステップと、
を包含する。
【0017】
本発明に従う方法によって、細胞外代謝系して、感度および選択性の高い生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析することが可能になる。
【0018】
本発明に従う方法は、本発明に必須であると認識され、本方法の高感度および選択性に関与し、暴露環境における生物学的試験系の暴露中に同時に順守すべき以下の条件を満たす。
a)暴露環境と生物学的試験系との間に直接的かつ非遮断的接触が確立される。
b)暴露環境と細胞外代謝系との間に接触が確立される。
c)暴露環境の細胞外代謝系との代謝反応の反応生成物が、生物学的試験系にアクセスできる。
d)保存媒質が、生物学的試験系にアクセスできる。
e)生物学的試験系の活力が保証される。
【0019】
生物学的試験系が細胞内代謝能力を提示するか否か、または細胞内代謝能力が、生物学的試験において完全に存在しない、十分顕著でない、または十分に再現不可能である、また過度に曖昧に規定されるか否かに関わらず、本発明に従う方法は、代謝能力を保証するために規定された細胞外代謝系を使用する。
【0020】
重要な因子は、その上で生物学的試験系が暴露される透過性キャリアから構成される境界層が、区画「暴露環境」および「細胞外代謝系を含む保存媒質」をある程度物理的に相互分離し、その結果、細胞外代謝系を含む保存媒質が、本発明によって規定される方式によってのみ、透過性キャリアを通過可能になることである。
【0021】
本発明に関し、保存媒質は、以下において、培養媒質とも呼ばれ、また、添加物または食塩水を含むまたは含まない栄養媒質とも呼ばれる。
【0022】
本発明に規定される気体媒質は、純気体または気体混合物として存在可能であり、すなわち、そこに含有される全ての物質(原子、分子等)は、気相で存在し、および/または、固体および/または液体のためのキャリアとしての役割も果たすことが可能である。具体的には、エアロゾル、霧状液体、小液滴(例えば、噴霧としての植物保護薬等)、懸濁粒子、固体粒子(例えば、木材粉塵等)、気体懸濁、噴霧懸濁、または乳剤は、担持される物質としてキャリア気体に組み込み可能である。
【0023】
本発明に従う方法によって、特定の条件下で独立代謝能力を安全な状態で有しない生物学的試験系を使用して、日常的な適用において全種類の気体媒質の生物学的影響を容易に分析することが可能になり、すなわち、活性が保持されるとともに、暴露環境と生物学的試験系および細胞外代謝系の両方との間の強い接触により本方法の高感度が保証され、具体的には、多様な国際試験条項、例えば、専門家が既知であるOECD473が順守される。
【0024】
加えて、本発明に従う方法によって、例えば、生物学的試験系の種々の特定の代謝特徴に具体的に調節可能である実験動物またはヒトのシトクロムを含む、専門家が既知である多様な外部代謝系の個々に調製された組成の使用が可能になる。
【0025】
本発明は、好ましくは、一方では、生物学的試験系の収容に適切であるように、他方では、気相、つまり暴露環境を、液相、つまり細胞外代謝系を含む保存媒質から分離することが可能であるように設計される透過性キャリアの使用を伴う。ゆえに、透過性キャリアの細孔サイズおよび細孔密度は、生物学的試験系の種類ならびに保存媒質の種類および密度に応じて変動可能である。
【0026】
微多孔膜は、好ましくは、透過性キャリアとして使用される。ゲルは、好ましくは、透過性キャリアとして使用される。生物学的試験系を収容するためには、培養フラスコ、例えば、市販のいわゆるセルカルチャーインサートも提供可能であり、この場合、透過性キャリアは、培養フラスコの床膜を構成する。
【0027】
本発明のさらなる発展は、
−細胞外代謝系を含む保存媒質に作用する特定の圧力を規定することによって、保存媒質に添加される細胞外代謝系の透過性キャリアを介する通過を調節する追加のステップ
を特徴とする。
【0028】
さらに、細胞外代謝系を含む保存媒質に作用する圧力は、細胞外代謝系が透過性キャリアを通過するが、生物学的試験系が、細胞外代謝系を含む保存媒質によって溢れさせられないように選択されることが提供される。
【0029】
本発明の一有利な実施形態は、
−生物学的試験系のすぐ近くにおける特定の温度を規定することによって、および/または生物学的試験系の表面の上における気体媒質の蒸気の特定の流速を規定することによって、生物学的試験系の上の蒸発速度を調節する追加のステップ、
を特徴とする。
【0030】
温度、好ましくは、生物学的試験系のすぐ近くにおける温度を制御することによって、生物学的試験系が乾燥して全滅することを防止するように、透過性膜を通過する細胞外代謝系を含む保存媒質の蒸発速度を調節することが可能になる。
【0031】
また、蒸発速度は、気体媒質の含水量にも依存する。生物学的試験系の上の気体媒質の流速を、対応して調節または制御しなければならない。
【0032】
細胞外代謝系を含む保存媒質に作用する圧力を含む、これらの2つの上述のパラメータの調節および制御は、細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するための、規定された条件を確立する。
【0033】
また、本発明は、請求項1から4のいずれか1つに記載の方法を実行するための暴露機器であって、
−その上で生物学的試験系が培養される少なくとも1つの透過性キャリアと、
−生物学的試験系の上で暴露環境を形成するために、生物学的試験系の表面の上に気体媒質を送ることが可能である少なくとも1つの供給システムと、
−細胞外代謝系を含む保存媒質を収容し、かつ細胞外代謝系を含む保存媒質が、透過性キャリアの下側に直接接触するように設計される送達システムと
を備え、
−透過性キャリアは、透過性キャリアが、細胞外代謝系を含む保存媒質を、暴露環境から物理的に分離するように、暴露機器の内部に設計および配置され、
−細胞外代謝系を含む保存媒質は、規定の圧力による、規定の方式で、透過性キャリアを通ってのみ押し出されることが可能であり、具体的には、細胞外代謝系を含む保存媒質が、透過性キャリアを通過するが、生物学的試験系が、細胞外代謝系を含む保存媒質によって溢れさせられないように、押し出されることが可能である、
暴露機器にも関する。
【0034】
供給システムは、生物学的試験系の上に暴露環境を形成するために、生物学的試験系の表面の上に気体媒質を送るために適切な全ての機器を備える。このような機器は、例えば、DE 100 14 057 A1より既知である。この特許出願の開示は、参照により本出願に完全に組み込まれる。
【0035】
また、供給システムは、好ましくは、特別に気体媒質の供給を実現するようにその構造設計を使用する全ての機器も包含し、例えば、標的とされるエアロゾル液滴の分離のために双曲線内部プロファイルを含む機器も包含する。
【0036】
さらに、供給システムは、好ましくは、粒子または液滴を静電的に分離するための機器、および/または充電機器も包含する。このような機器は、例えば、DE 195 26 533 A1より既知である。この特許出願の開示も、参照により本出願に完全に組み込まれる。
【0037】
本発明のさらなる発展では、送達システムは、供給システムおよび暴露環境から密封され、細胞外代謝系を含む保存媒質は、透過性キャリアを通ってのみ暴露環境と接触可能である。
【0038】
本発明によると、規定の圧力は、静水学的に、または少なくとも1つのポンプまたはいくつかの他の圧力生成手段によって設定可能である。
【0039】
本発明のさらなる発展では、送達システムは、そこに収容される細胞外代謝系を含む保存媒質が、分析時間中に、送達システムにとどまるように設計される。
【0040】
透過性キャリアは、好ましくは、一方では、生物学的試験系を収容することが可能であり、他方では、気相、つまり暴露環境を、液相、つまり細胞外代謝系を含む保存媒質から分離することが可能であるように設計される。透過性キャリアは、具体的には、生物学的試験系の種類ならびに細胞外代謝系を含む保存媒質の種類および粘性に依存する。
【0041】
本発明の有利な実施形態では、排出システムが提供され、それによって、暴露環境が、規定の時間の間その中に存在した後に、暴露機器から除去可能である。
【0042】
供給システムおよび/または排出システムは、気体媒質が、低圧力システムまたは過圧システムによって、制御方式で、暴露機器を通り中継され得るように設計されることがさらに提供される。
【0043】
供給機器および/または排出機器の間の対応する圧力差を連続的に生成するための好適な手段はポンプであり、ポンプは、流動の観点から排出システムに位置する。媒質の流速を有利に調整するためには、そのポンプ容量についてポンプを制御可能であることが特に好ましい。
【0044】
本発明のさらなる発展では、除去システムが最善に提供され、それによって、細胞外代謝系を含む保存媒質は、規定の保持時間の間そこに存在した後に、暴露機器から除去可能である。
【0045】
送達システムおよび除去システムは、好ましくは、そこに収容される細胞外代謝系を含む保存媒質が、連続流または脈動流で、送達システムおよび除去システムを通って送られるように設計され、この目的のために、好ましくは少なくとも1つのポンプが提供される。
【0046】
本発明の一有利な実施形態は、少なくとも1つの加熱機器を提供し、それによって、暴露機器の温度は、全体的または部分的に制御可能である。
【0047】
温度、好ましくは、生物学的試験系のすぐ近くにおける温度を制御することによって、生物学的試験系が乾燥して全滅することを防止するように、透過性膜を通過する細胞外代謝系を含む保存媒質の蒸発速度を調節することが可能になる。
【0048】
また、蒸発速度は、気体媒質の含水量にも依存する。生物学的試験系の上の気体媒質の流速を、対応して調節または制御しなければならない。
【0049】
本発明の別の有利な実施形態では、本発明に従う暴露機器は、生物学的試験系の上の気体媒質の流速を調節および制御するための機器も対応して包含する。
【0050】
細胞外代謝系を含む保存媒質に作用する必要な圧力を含む、これらの2つの上述のパラメータの調節および制御は、細胞外代謝系を使用して生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するために、規定された条件を確立する。
【0051】
使用する生物学的試験系は、真核生物培養物、特に、好ましくは細胞株、初代細胞分離株、組織切片、共培養物等の再構成組織、もしくは遺伝子組み換え細胞、または原核生物培養物である。
【0052】
本発明のさらなる発展は、暴露機器が細胞ベースのセンサレイと組み合わせられることを提供する。
【0053】
用語の「細胞ベースのセンサレイ」は、暴露機器における透過性キャリア上に生物学的試験系を配置したままで、使用する生物学的試験系を分析するのに適切である全ての機器を包含するように理解される。
【0054】
具体的には、これは、オンライン測定、または短いもしくは長い時間間隔内における測定値を読み出し可能である分析システムの形式で実現可能である。
【0055】
例えば、細胞ベースのセンサレイは、蛍光または発光測定の使用に基づく目的のために実現可能である。このために、生物学的試験系には、フルオロフォアが提供され、その特性は、細胞状態に相関するため、細胞内ラジカル形成を検出するために、細胞をHDCFDAで染色することによって、特定の側面に関する蛍光分析を介して細胞状態を撮像可能である。適切な光学素子、例えば、光ファイバー、ならびに外部光源および制御器と測定センサを伴う検出器は、次いで、光刺激(すなわち、励起)および発光測定(すなわち、発光)のために、膜上の生物学的試験系に直接使用可能である。例えば、対応する構成は、発光現象を分析するために、例えば、レポーター遺伝子アッセイ等の発現分析と併用して提供可能である。
【0056】
また、細胞ベースのセンサレイは、電気的測定または電気化学的測定、例えば、具体的には、電気抵抗測定つまりTEER、経上皮電気抵抗の形式、またはインピーダンス測定の形式で実現可能である。
【0057】
細胞ベースのセンサレイのための別の構成は、細胞が発する物質、例えば、乳酸脱水素酵素またはサイトカイン等の酵素を、保存媒質において定量的または定性的に分析するために適切な構成を伴うことが可能である。
【0058】
具体的には、これらの構成は、暴露工程中の分析を可能にするのに適している。
【0059】
さらに、本発明は、たばこ煙もしくはその同等物において、または排出ガスにおいて、好ましくは、自動車排気ガスもしくは産業排気ガスにおいて、少なくとも1つの生物学的試験系を暴露するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器の使用に関する。
【0060】
また、本発明は、環境大気、作業大気、または室内大気を分析するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器の使用にも関する。
【0061】
さらに、本発明は、製品安全性、使用者保護、医薬開発、生産監視、または医療技術の分野における生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器の使用に関する。
【0062】
さらに、本発明は、生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するととともに、規制ガイドライン、好ましくは、OECDガイドラインを順守するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器の使用に関する。
【0063】
請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器の好適な一適用は、技術的に製造された大気、例えば、気体調製もしくは混合物の認可関連試験、化学物質に関する法律に基づいて公認が必要な製造およびマーケティングが、ならびに可能な限り試験動物の使用を伴わない試験におけるEU法律下で実証しなければならない安全性を伴う。
【0064】
さらに、本発明は、生物学的試験系に対する気体媒質の影響を分析するため、具体的には、毒物学的影響、遺伝毒性影響、免疫調節もしくは免疫毒性影響、または他の生物学的もしくは毒物学的に関連する細胞変化を分析するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器を使用することに関する。
【0065】
図面に示す例示的実施形態を使用して、本発明について以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1は、本発明に従う方法の実行に適切な暴露機器の部分略図である。
【図2】図2は、細胞外代謝系を使用する生物学的試験系に対するn−ブタンの影響について可能な分析に関する概略設定である。
【発明を実施するための形態】
【0067】
図1の部分図において概略的に示す暴露機器10は、フィールド試験においても輸送可能であり、下部構造12、下部構造上に配置される中心構造14、および中心構造14上に配置される上部構造16を示す。
【0068】
下部構造12は、タブ18として設計され、タブ18は、好ましくはポリカーボネートから成る。タブ18の下には、暴露機器10の温度を制御可能である電熱器20が位置する。
【0069】
また、本発明に従い添加される代謝系を含む保存媒質を保持するための供給タンク(図示せず)と、代謝系を含む保存媒質を供給タンクからタブ18に搬送するためのホースポンプ(図示せず)とが設けられる。
【0070】
下部構造12のタブ18は、中心構造14の板22と緊密に接合され、代謝系を含む保存媒質を送ることが可能である少なくとも1つの空洞24を形成する。板22は、好ましくはポリカーボネートから成る。
【0071】
用語の「タブ18」および「板22」は、壁が引き上げられる床をタブ18が常に示すこと、ならびに板22の設計が単に平坦であることを意味するように解釈されないことに留意されたい。タブ18の設計は、本質的に平坦であることも可能であり、板22は、引き下げられる壁を示すことも可能である。これを、図1における例によって示す。種々のプロファイルを有するタブ18と板22との間の種々の移行ステージも可能である。
【0072】
板18[原文のまま]は、少なくとも1つの受け入れ手段を、この場合では、穴26の形式をさらに示し、本明細書において培養フラスコ32の形式の生物学的試験系28が含まれる透過性キャリア30を収容する。
【0073】
図1に示す培養フラスコ32は、円形断面を有するビーカー形状であり、直径は、ビーカー開口部34からビーカー床36に向かって円錐形状にテーパ状である。ビーカー床36は、多孔性プラスチック材料、例えば、ポリエチレンテレフタレートから成る。培養フラスコ32は、透過性キャリア30、具体的には、被培養細胞の必要性に応じて種々のプラスチック材料(例えば、ポリエチレンテレフタレート)から作製可能である微多孔膜30の液透過性担持構造を表す。本明細書において、微多孔膜30は、生物学的試験系28を担持する。
【0074】
各培養フラスコ32のビーカー床36は、タブ18および板22が形成する空洞24に突出する。ビーカー開口部34は、板22の上に位置する。
【0075】
シーリング材38によって、好ましくは、シリコーンビードによって、板18の各穴26に収容される培養フラスコ32を、板18に対してビーカー外壁上で密封することが重要である。この方法でしか、代謝系を含む保存媒質が、確実に微多孔膜30を通過し、暴露環境に接触可能にならないため、これは本発明に必須である。これは、代謝系を含む保存媒質が、上方に押圧されて培養フラスコ32を通過し、上からビーカー開口部34に不利に入り込んで培養フラスコ32に入ることを防止するか、または板18の溢出を防止する。
【0076】
代謝系を含む保存媒質は、好ましくは、タブ18の床における入口開口部40を介して供給される。次いで、代謝系を含む保存媒質は、タブ18と板22との間の空洞24を充填し、微多孔膜30の下側と接触する。ここで、保存媒質における代謝系を、微多孔膜30を介して、膜30上に培養される生物学的試験系28に押圧可能にするために、代謝系を含む保存媒質に圧力を加えなければならない。これは、最も単純な場合には、静水学的に行なわれる。このために、代謝系を含む保存媒質は、ホースポンプを介して、ビーカー床36の上、つまり、微多孔膜30の上に存在する空洞内のレベル40まで送入される。好ましくは、培養フラスコ32を移行することによって、すなわち、透過性キャリア30のレベルを変更することによって、圧力も変更することが可能である。
【0077】
本発明に従い微多孔膜30を介して保存媒質を含む代謝系を押圧するのに必要とされるレベルまたは圧力は、具体的には、微多孔膜30の種類、つまり、細孔サイズおよび細孔密度に依存し、また、細胞外代謝系を含む保存媒質に依存する。したがって、必要な圧力は、経験的に判断される。
【0078】
暴露機器10は、好ましくは、タブ18の床において出口開口部44を示し、出口開口部44を介して、細胞外代謝系を含む使用済み保存媒質を暴露機器10から排出することが可能であり、この場合、代謝系を含む保存媒質は、所定のレベル40を上回る。
【0079】
中心構造14の板22上には、壁が引き下げられたカバー46を包含する上部構造16が位置する。
【0080】
暴露機器10の温度を制御するための別の加熱器48を、カバー46上に設けることが可能である。
【0081】
カバー46内には、少なくとも1つの穴が設けられ、穴は、板22に収容される培養フラスコ32の上に配置される。
【0082】
この穴50において、気体媒質の流入管52が位置し、流入管52の一方の端部54は、培養フラスコ32内に直接突出し、この端部54は、生物学的試験系28の真上に配置される。流入管52の他方の端部56は、カバー46の外部に配置される。流入管52は、カバー46に対して外側に密封される。
【0083】
板22と、各培養フラスコ18の周囲のカバー46との間には、別の封止材、好ましくはガスケット58形式の封止材が位置する。
【0084】
上述の穴50に依然として直接近接するカバー48におけるガスケット58内には、気体媒質の出口開口部60が位置する。
【0085】
出口開口部60は、好ましくは、真空ポンプ(図示せず)に接続され、流入管52を通って生物学的試験系28の表面上の気体媒質を吸引し、その後出口開口部60を介して吸引する。
【0086】
フィールド試験において暴露機器10を使用する場合に、気体媒質は、外部大気から生じることが可能である。これにより、例えば、種々の自然発生的な大気の生物学的試験系28に対する影響を分析することが可能になる。
【0087】
当然ながら、真空ポンプを使用せずに、流入管52を介して気体媒質を分析することも可能である。このために、流れ誘導管55は、加圧型供給フラスコ(図示せず)に接続される。
【0088】
重要なのは、流入管52と出口開口部60との間に圧力差が存在することだけであり、これによって、気体媒質が、生物学的試験系28の表面の上、つまり、本発明によると代謝系の上を気体媒質が連続的に流動可能になる。
【0089】
一方では、保存媒質を含む培養フラスコ32に生物学的試験系28を供給するように、また他方では、保存媒質に添加される代謝系が、本発明に従って透過性キャリア30を通過可能になるように、具体的には、代謝系を含む保存媒質が、ホースポンプを介して、ビーカー床36の上、つまり微多孔膜30の上に存在する空洞24内のレベル40まで送入されるように、ホースポンプが制御/調節ユニット(図示せず)を介して提供される。代謝系を含む保存媒質に静水学的に作用する圧力は、生物学的試験系28が代謝系を含む保存媒質によって溢れさせられないように、透過性キャリア30を介して代謝系を押圧する。
【0090】
ゆえに、ホースポンプは、生物学的試験系28を提供するために、保存媒質を空洞24にポンプで送入するために提供されるだけではなく、代謝系を含む保存媒質が生物学的試験系28を溢れさせないように、タブ18と板22との間の空洞24における代謝系を含む保存媒質が、存在する微多孔膜30によって代謝系が押圧され得るように、圧力にさらされることを確実にする。生物学的試験系28の浸漬は、本明細書において、本発明によると、完全に不要である。
【0091】
代謝系が生物学的試験系28のすぐ近くにおけるかまたは接触するが、生物学的試験系28が代謝系を含む保存媒質によって溢れさせられることがない状況を確実に達成するためには、代謝系を含む保存媒質の微多孔膜30を介する流動を判断するために、ホースポンプの制御/調節ユニットに接続され、かつホースポンプの作動/停止のための制御/調節ユニットに対応する信号を中継するセンサ(図示せず)を用いることに意味があり得る。
【0092】
温度センサ(図示せず)は、具体的には、上述の加熱器20、48による代謝系を含む保存媒質の温度を制御するために、保存媒質および代謝系が充填される空洞24上または空洞24内にさらに提供され得る。
【0093】
図2は、細胞外代謝系を使用する生物学的試験系に対するn−ブタンの影響について可能な分析に関する概略設定を示す。
【0094】
本明細書において、暴露ボックス1および暴露ボックス2と示される2つの暴露システム62および64を分析に使用した。
【0095】
各暴露機器62、64は、微多孔膜形式の9つの透過性キャリアを示す。V−79細胞株の肺細胞は、生物学的試験系として使用される。これらを2相的に、すなわち、気液界面上において、事前に微多孔膜において培養し、次いで、図1に示すように、それぞれの暴露機器62、64に導入した。
【0096】
各暴露機器62、64は、保存媒質、具体的には、培養媒質で充填され、暴露機器64の培養媒質だけが、細胞外代謝系、具体的は、3%のS9ミックスを投与された。
【0097】
S9ミックスは、専門家に知られているが、例えば、「D.M. Maron and B.N. Ames, Revised Methods for the Salmonella Mutagenicity Test, Mutation Research, 113 (1983) 173−215」にも記載されている。
【0098】
細胞外代謝系を含まない、つまりS9ミックスを含まない保存媒質と、細胞外代謝系を含む、つまりS9ミックスを含む保存媒質との両方は、本発明の設定に従い、基底部において各微多孔膜に接触し、各々は、各微多孔膜によって暴露環境から分離され、先端方向に微多孔膜に到達する。
【0099】
細胞外代謝系を含むまたは含まない保存媒質は、連続的かつ再生可能に温度制御され、保存媒質におけるS9成分の有無に応じて規定される圧力により、下から微多孔膜に作用する。
【0100】
これらの暴露機器62、64における微多孔膜上に位置する生物学的試験系は、細胞培養研究所から、その研究所から離れた暴露現場まで輸送される。
【0101】
そこで暴露機器62、64を、試験環境70および基準環境72の供給システム66および排出システム68に接続する。
【0102】
試験環境のn−ブタン70は、純空気あるいは窒素および酸素の混合により希釈される。最終濃度は、20.5%の酸素を含有する。
【0103】
純空気制御への暴露は、S9ミックスが培養媒質に添加されるおよび添加されない生物学的試験系の暴露と並行して、それと同時に、それに付随して行われる。
【0104】
試験環境70および基準環境72の、10ml/min/cmの流速による生物学的試験系への一定供給は、低圧力システムにおける流速を調節することによって、暴露時間において確実になる。試験環境70および基準環境72は、生物学的試験系、つまり、細胞層の上に誘導される。
【0105】
暴露時間は、少なくとも3時間である。
【0106】
次いで、暴露機器62、63は、その供給システム66および排出システム68から分離され、細胞培養研究所に輸送される。
【0107】
生物学的試験系を含む微多孔膜を除去する。
【0108】
生物学的試験系、つまりV79細胞の調製の後、ニュートラルレッドアッセイによる毒性の分析、乳酸脱水素酵素放出の検査、アネキシンVアッセイによるアポトーシスの分析、細胞内グルタチオン状態の分析による酸化的ストレスの検査、小核アッセイおよびCOMETアッセイによる遺伝毒性の検査が続く。
【0109】
(参照リスト)
(明細書の一部)
10暴露機器
12下部構造
13中心構造
16上部構造
18タブ
20加熱器
22板
24空洞
26穴
28生物学的試験媒質
30透過性キャリア
32培養フラスコ
34ビーカー開口部
36ビーカー床
38シーリング材
40入口開口部
42レベル
44出口開口部
46カバー
48加熱器
50穴
52流入管
54端部
56端部
58ガスケットリング
60出口開口部
62暴露機器
64暴露機器
66供給システム
68排出システム
70試験環境
72基準環境

【特許請求の範囲】
【請求項1】
細胞外代謝系を使用して生物学的試験系(28)に対する気体媒質の影響を分析するための方法であって、
透過性キャリア(30)上で生物学的試験系(28)を培養するステップと、
該生物学的試験系(28)の上に暴露環境を形成するために、該生物学的試験系(28)の表面の上に該気体媒質を誘導するステップと、
該細胞外代謝系を保存媒質に添加するステップと、
該細胞外代謝系が該透過性キャリア(30)を介してのみ通過し、該生物学的試験系(28)が細胞外代謝系で溢れさせられないように、該透過性キャリア(30)の下の該細胞外代謝系を含む保存媒質を、該透過性キャリア(30)に接触させて配置するステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記細胞外代謝系を含む保存媒質に作用する特定の圧力を規定することによって、該保存媒質に添加される該細胞外代謝系の前記透過性キャリア(30)を介する通過を調節する追加のステップを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記細胞外代謝系を含む保存媒質に作用する前記圧力は、該細胞外代謝系が前記透過性キャリア(30)を通過するが、前記生物学的試験系(28)が、該胞外代謝系を含む保存媒質によって溢れさせられないように、選択されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記生物学的試験系(28)のすぐ近くにおける特定の温度を規定することによって、および/または該生物学的試験系(28)の表面の上における前記気体媒質の蒸気の特定の流速を規定することによって、前記培養(28)の上の蒸発速度を調節する追加のステップを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の方法を実行するための暴露機器(10)であって、
その上で生物学的試験系(28)が培養される少なくとも1つの透過性キャリア(30)と、
該生物学的試験系(28)の上で暴露環境を形成するために、該生物学的試験系(28)の表面の上に気体媒質を送ることが可能である少なくとも1つの供給システム(52)と、
細胞外代謝系を含む保存媒質を収容し、かつ該細胞外代謝系を含む保存媒質が、該透過性キャリア(30)の下側に直接接触するように設計される送達システム(24、40)と
を備え、
該透過性キャリア(30)は、該透過性キャリア(30)が、該細胞外代謝系を含む保存媒質を、該暴露環境から物理的に分離するように、該暴露機器(10)の内部に設計および配置され、
該細胞外代謝系を含む保存媒質は、規定の圧力による規定の方式で、該透過性キャリア(30)を通ってのみ押し出されることが可能であり、具体的には、該細胞外代謝系を含む保存媒質が、該透過性キャリア(30)を通過するが、該生物学的試験系(28)が、該細胞外代謝系を含む保存媒質によって溢れさせられないように、押し出されることが可能である、
暴露機器(10)。
【請求項6】
前記送達システム(24、40)は、前記供給システム(50、52)および暴露環境から密封され、前記細胞外代謝系を含む保存媒質は、規定の条件下において、前記透過性キャリア(30)を通ってのみ該暴露環境と接触可能であることを特徴とする、請求項5に記載の暴露機器(10)。
【請求項7】
前記規定の圧力は、静水学的に、または少なくとも1つのポンプまたはいくつかの他の圧力生成手段によって設定可能であることを特徴とする、請求項5に記載の暴露機器(10)。
【請求項8】
前記送達システム(24、40)は、そこに収容される前記細胞外代謝系を含む保存媒質が、分析時間中に、該送達システム(24、40)にとどまるように設計されることを特徴とする、請求項5から7のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項9】
前記透過性キャリア(30)は、一方では、前記生物学的試験系(28)を収容することが可能であり、他方では、気相、つまり前記暴露環境を、液相、つまり前記細胞外代謝系を含む保存媒質から分離することが可能であるように設計されることを特徴とする、請求項5から8のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項10】
排出システム(60)が提供され、それによって、前記暴露環境が、規定の時間の間、前記暴露機器(10)の中に存在した後に、該暴露機器(10)から除去可能であることを特徴とする、請求項5から9のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項11】
前記供給システム(50、52)および/または排出システム(60)は、前記気体媒質が、低圧力システムまたは過圧システムによって、制御された方式で前記暴露機器(10)を通り中継され得るように設計されることを特徴とする、請求項5から10のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項12】
除去システム(44)が提供され、それによって、前記細胞外代謝系を含む保存媒質は、規定の保持時間の間、前記暴露機器(10)に存在した後に該暴露機器(10)から除去され得ることを特徴とする、請求項5から11のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項13】
前記送達システム(24、40)および除去システム(44)は、そこに収容される前記細胞外代謝系を含む保存媒質が、連続流または脈動流で、送達システム(24、40)および除去システム(44)を通って送られるように設計され、この目的のために、好ましくは少なくとも1つのポンプが提供される、請求項12に記載の暴露機器(10)。
【請求項14】
少なくとも1つの加熱機器(20、48)が提供され、それによって、前記暴露機器(10)の温度は、全体的または部分的に制御可能であることを特徴とする、請求項5から13のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項15】
前記生物学的試験系(28)は、真核生物培養物、特に、細胞株、初代細胞分離株、組織切片、共培養物等の再構成組織、もしくは遺伝子組み換え細胞、または原核生物培養物であることを特徴とする、請求項5から14のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項16】
前記暴露機器(10)は、細胞ベースのセンサアレイと組み合わせられることを特徴とする、請求項5から15のいずれかに記載の暴露機器(10)。
【請求項17】
たばこ煙もしくはその同等物において、または排出ガスにおいて、好ましくは、自動車排気ガスもしくは産業排気ガスにおいて、少なくとも1つの生物学的試験系(28)を暴露するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器(10)の適用。
【請求項18】
環境大気、作業大気、または室内大気を分析するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器(10)の適用。
【請求項19】
製品安全性、消費者保護、医薬開発、生産監視、または医療技術の分野における生物学的試験系(28)に対する気体媒質の影響を分析するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器(10)の適用。
【請求項20】
生物学的試験系(28)に対する気体媒質の影響を分析するととともに、規制ガイドライン、好ましくは、OECDガイドラインに準拠するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器(10)の適用。
【請求項21】
生物学的試験系(28)に対する気体媒質の影響を分析するため、具体的には、毒物学的影響、免疫調節もしくは免疫毒性影響、または他の生物学的もしくは毒物学的に関連する細胞変化を分析するための、請求項1から4のいずれかに記載の方法または請求項5から16のいずれかに記載の暴露機器(10)の適用。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−531642(P2010−531642A)
【公表日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513641(P2010−513641)
【出願日】平成20年6月16日(2008.6.16)
【国際出願番号】PCT/DE2008/001007
【国際公開番号】WO2009/003441
【国際公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【出願人】(509352484)フラウンホファー−ゲゼルシャフト ツール フォエルドランク デル アンゲワンドテン フォルシャンク エー. ファウ. (1)
【Fターム(参考)】