説明

細胞破砕装置

【課題】 高さ寸法を抑えて机上設置を可能にすると共に、冷却しながら破砕処理することを可能にする細胞破砕装置を提供する。
【解決手段】 破砕機能部51とそれを駆動する駆動手段5を並列配置してベルト駆動により破砕機能部51を駆動するので、装置高さを抑制することができる。破砕機能部51は中空構造に形成した回転軸8の下端側に配設された冷媒供給部42から回転軸8内を通じて環状体15に取り付けた冷却保持体41に冷媒を循環させ、被破砕物と破砕媒体とを収容した破砕容器を冷却保持体41に保持し、破砕容器を冷却しながらそれを8の字状に往復振動させて被破砕物を破砕処理する。被破砕物が破砕に伴う温度上昇により変質しやすい動物組織などであっても冷却により変質を防止して破砕処理することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物、植物の組織や種子類、動物の組織、鉱物材料などの被破砕物を化学的に分析・分画分離するために、被破砕物と破砕媒体とを収容した破砕容器に振動を加えて被破砕物を破砕する細胞破砕装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
上記のような被破砕物を化学的に分析・分画するためには、被破砕物を均一に破砕する必要がある。被破砕物を破砕するために破砕装置が用いられ、被破砕物と破砕媒体とを収容した破砕容器に振動を加えることにより、被破砕物に破砕媒体が衝突することによる圧縮と回転による磨砕とによって被破砕物を破砕する。
【0003】
このような破砕装置として、被破砕物と破砕媒体とを収容した破砕容器に8の字状の振動を加えて効率的且つ安定した被破砕物の破砕を行うことができる破砕装置を本願出願人は先に提案している(特許文献1参照)。この破砕装置は、モータとこれによって回転駆動される回転軸とを水平方向に配置しているため、被破砕物を収容した多数の破砕容器を水平方向に保持する必要があり、その着脱が困難となる課題があった。そこで、後述するように回転軸を垂直方向に配置して多数の破砕容器を回転軸の周囲に垂直方向にして保持する構造により、破砕容器の着脱を容易にした破砕装置を本願出願人は提案した(特許文献2参照)。
【0004】
図15は、上記破砕装置の構成を示すもので、回転軸8にその軸芯に対して軸芯が傾斜した傾斜軸体11を設け、傾斜軸体11に相対回転自在に環状体15を外嵌させると共に、この環状体15に取り付けられた磁石16と、これに対極する固定磁石18とにより環状体15の回転を弾性的に拘束し、環状体15に取り付けられた環状保持体20の外周部に破砕媒体32と被破砕物とを収容した細長い破砕容器30を環状保持体20の軸芯と平行な姿勢で保持できるように構成したものである。前記回転軸8を図外のモータにより回転駆動すると、破砕容器30にはその軸芯方向の比較的長い行程の主往復移動とそれに直交する方向の比較的短い行程の副往復移動とが組み合わされた8の字状の往復振動が加わり、破砕媒体32が相対回転しながら破砕容器30の底部に衝突することにより、破砕容器30が乳鉢、破砕媒体32が乳棒にように作用して、被破砕物が植物組織や動物組織、あるいはプラスチック材料や鉱物材料であっても効率的に破砕することができる。
【特許文献1】特開2000−023660号公報(第3〜5頁、図1)
【特許文献2】特開2001−178444号公報(第3〜5頁、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、モータによって回転駆動される回転軸を垂直方向に配置すると、回転軸の下方にはモータなどの回転駆動構造を配置することになるため、破砕装置は縦長の構造となり、卓上に置いて使用する場合に取り扱いが不便となる課題があった。
【0006】
また、破砕容器に破砕媒体と共に収容した被破砕物に振動を加えると、破砕に伴う熱の発生や装置の温度上昇などによって被破砕物が温度上昇し、被破砕物の種類によっては熱による変質が生じて細胞分析等の作業に支障を来たす課題があった。被破砕物の温度上昇を抑えるために、本願出願人は破砕容器を冷却する機能を備えた破砕装置を特開2000−202314号として提案しているが、振動が加えられている破砕容器に外部から冷媒を循環させるために配管を設ける必要があり、配管接続が複雑になり、破砕時の振動による配管の劣化や破砕容器の着脱が困難になる課題があった。
【0007】
本発明は上記従来技術に係る課題に鑑みて創案されたもので、その目的とするところは、高さを抑えて机上配置を可能にすると共に、冷却機能を破砕装置内に組み込んで随時冷却しながら破砕することを可能にした細胞破砕装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本願第1発明に係る細胞破砕装置は、回転軸にその軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に相対回転自在に環状体を外嵌させると共に、この環状体の回転を拘束する回転拘束手段を設け、前記環状体に被破砕物と破砕媒体とを収容した破砕容器を周方向に保持する環状保持体を取り付けた破砕機能部と、この破砕機能部と並列配置された回転駆動手段と前記回転軸との間を回転伝達手段によって連結する破砕駆動部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0009】
上記構成によれば、破砕機能部の回転軸を回転駆動する破砕駆動部は、破砕機能部と並列配置されて回転駆動手段と前記回転軸の間は回転伝達手段により連結しているので、回転軸の下方に回転駆動手段が位置した直列配置とならないため、装置の高さ寸法を抑制することができ、机上設置が可能な細胞破砕装置に構成することが可能となる。細胞破砕はその前の準備作業や破砕後の遠心分離作業など一連の作業を伴うので、細胞破砕装置を机上設置できるようにすると、一連の作業を能率よく行うことができる。
【0010】
また、上記目的を達成するための本願第2発明に係る細胞破砕装置は、回転軸にその軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に相対回転自在に環状体を外嵌させると共に、この環状体の回転を拘束する回転拘束手段を設け、被破砕物と破砕媒体とを投入した細長い破砕容器を冷媒を循環させる容器ホルダ内に保持する冷却保持体を前記環状体に取り付けた破砕機能部と、この破砕機能部と並列配置された回転駆動手段と前記回転軸との間を回転伝達手段によって連結する破砕駆動部と、前記容器ホルダに冷媒を循環させる冷媒供給部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成によれば、破砕機能部とそれを駆動する破砕駆動部とは並列配置されているので装置の高さ寸法を抑えて卓上設置でも取り扱いが容易な細胞破砕装置に構成することができる。また、破砕容器を保持する容器ホルダは冷媒の循環により冷却されるので、破砕に伴う温度上昇により変質が生じやすい被破砕物であっても変質を防止して破砕処理することができる。
【0012】
また、上記目的を達成するための本願第3発明に係る細胞破砕装置は、中空構造に形成された回転軸にその軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に相対回転自在に環状体を外嵌させると共に、この環状体の回転を拘束する回転拘束手段を設け、被破砕物と破砕媒体とを投入した細長い破砕容器を冷媒を循環させる容器ホルダ内に保持する冷却保持体を前記環状体に取り付けた破砕機能部と、この破砕機能部と並列配置された回転駆動手段と前記回転軸との間を回転伝達手段によって連結する破砕駆動部と、回転軸の中空空洞内を通して前記容器ホルダに冷媒を循環させる冷媒供給部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0013】
上記構成によれば、破砕機能部の中心に上下に配設された回転軸は、破砕駆動部を破砕機能部と並列に配置することにより、その上下端が開放されるので、回転軸を中空構造に形成すると、中空空洞内を通じてその下方から上方に冷媒を送給することができ、回転軸の上方に配設される冷却保持体に冷媒を供給することができる。従って、往復振動する冷却保持体に冷媒を供給し、容器ホルダ内を循環させて排出するためにチューブ接続することなく冷却保持体を冷却し、破砕容器を冷却しながら被破砕物を破砕処理する細胞破砕装置に構成することができる。
【0014】
上記第3発明の構成において、回転軸は、中空空洞内に回転軸の軸心と同心に中心パイプが配設され、中心パイプが冷媒の供給流路に、回転軸の中空空洞が冷媒の排出流路になるように二重構造に構成することにより、回転軸を通じて冷媒の供給及び排出を行うことができる。
【0015】
また、回転軸内に中心パイプを配して二重構造に形成して、前記中心パイプ内から回転軸の半径方向に回転軸又は傾斜軸体の周面に開口する冷媒供給管路を形成し、前記周面に摺動接触するシール構造を通じて冷媒供給流路を形成することにより、回転軸から冷却保持体に冷媒を供給することができ、回転軸の中空空洞内から回転軸の半径方向に回転軸又は傾斜軸体の周面に開口する冷媒供給管路を形成し、前記周面に摺動接触するシール構造を通じて冷媒排出流路を形成することにより、冷却保持体を循環した冷媒を回転軸に排出することができ、冷媒流路とするチューブ接続を伴うことなく冷媒供給が可能となる。
【0016】
また、容器ホルダは、冷却保持体の周方向に多数の破砕容器を収容する円環状に形成することにより、比較的小型の破砕容器を多数保持して、それらを冷却しながら同時に破砕処理することができる。
【0017】
また、容器ホルダは、冷却保持体の周方向に複数の破砕容器を個別に収容する冷却容器として配設され、冷却保持体上に設けられた冷媒分配部と各冷却容器との間を冷媒供給チューブ及び冷媒排出チューブで接続して構成することにより、比較的大形の破砕容器をもちいて冷却しながら破砕処理する場合に有効となる。
【0018】
上記冷却容器は、破砕容器を収容する内筒と、この内筒を所定間隔を隔てて収容する外筒とにより形成され、外筒と内筒との間の空間内に冷媒を循環させ、破砕容器は内筒に投入された熱伝導物を介して冷却されるように構成することにより、破砕容器は冷媒と隔離された状態で冷却されるので、破砕容器に収容した被破砕物や破砕容器に付着した物質が冷媒に混入することが防止でき、被破砕物が病原体を含むものであったり有害なものであったりしても、それを冷媒を介して外部に飛散させることがなく、バイオハザード対策がなされた冷却及び破砕を行うことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、破砕機能部とそれを駆動する駆動手段とは並列位置に配列されているので装置の高さを抑えて机上配置することができる細胞破砕装置に構成することができ、破砕処理前の準備作業や破砕後の遠心分離など机上で行われる一連の作業を能率よく実施することができる。また、被破砕物が破砕に伴う温度上昇により変成が生じやすいものであるときには、破砕容器を冷却しながら破砕処理することができ、特に動物組織の細胞分析などのための細胞破砕に有効な細胞破砕装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下に示す実施の形態は本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、従来構成と共通する構成要素には同一の符号を付している。
【0021】
図1は、第1の実施形態に係る細胞破砕装置1の全体構成を示すもので、外装体10内に配置されたケーシング29に防振コイル4を介して吊設されたベース板40上には、ケーシング29内に配設された破砕機能部50を支持する軸受部7が取り付けられ、この軸受部7に回転自在に回転軸8が支持されている。回転軸8のケーシング29内に位置する部分には前記破砕機能部50が取り付けられ、ベース板40より下方に延出する部分には従動ベルト車21が固定されている。前記回転軸8と回転軸心を平行にして並列配置されたモータ5aや減速機5bからなる駆動手段5の回転軸5cには駆動ベルト車22が固定され、両ベルト車21,22の間にVベルト23が架設されることにより、モータ5aによって回転軸8を回転駆動することができ、回転軸8の回転により破砕機能部50に細胞破砕のための往復振動が加えられるように構成されている。外装体2の上方に開口するケーシング29の開口部は取手9aによって開閉可能に扉9によって閉じられている。また、外装体10の正面部には操作部10aが配設され、細胞破砕装置1の運転を操作することができる。
【0022】
図2は、前記破砕機能部50の構成を断面図として示すもので、回転軸8の上部には、その軸心に対して軸心が角度θに傾斜した状態で傾斜軸体11が嵌合され、傾斜リング12を介して回転軸8の上端部に螺合したナット13にて押圧固定されている。傾斜軸体11の外周には軸受14を介して相対回転自在に環状体15が装着されている。回転軸8及びそれに固定された傾斜軸体11の回転に伴って前記環状体15が共回転しようとするが、環状体15に固定された磁石16と、これに異極対向させて配設されている対極磁石18との磁気吸引力により環状体15の回転は弾性拘束される。また、環状体15の外形は円形に形成され、下端側周面に形成された周溝15aに一端を嵌合させ、他端を軸受部7の周面に形成された周溝7aに嵌合させてゴム筒27が取り付けられている。このゴム筒27は、可動部分をカバーしてケーシング29内の洗浄時等において可動部分に洗浄液や異物が侵入することを防止する作用に加え、磁石16及び対極磁石18による環状体15の回転を弾性拘束する作用を補う機能をも併せ有している。また、ゴム筒27は、複数の襞を設けた蛇腹状に形成され、周面の位置で異なる伸縮状態に柔軟に対応できるように構成されている。
【0023】
前記環状体15には破砕容器30を保持する環状保持体20が着脱交換可能に取り付けられている。この環状保持体20の円周上に形成された容器収容穴から容器ホルダ19内に、被破砕物及び破砕媒体32を収容した多数の破砕容器30を挿入し、押圧板38を破砕容器30の蓋体31上に配し、固定ノブ25を環状保持体20に設けられた取付ボス24に螺入することにより、多数の破砕容器30は環状保持体20に固定される。
【0024】
上記破砕容器30は、図11に示すように、細長い円筒容器から成り、その開口部外周にねじ30aが形成され、開口部に蓋体31を螺合して密閉できるように構成されている。破砕容器30は、被破砕物の材質や量に応じて2ml〜50mlの容積のものが用いられ、環状保持体20もこの破砕容器30の大きさに応じた容器ホルダ19が装着できるように構成される。
【0025】
また、破砕容器30内に被破砕物とともに収容される破砕媒体32は、図12に示すように、破砕容器30の内径Dより大きい長さLの単一部材にて構成されたものが使用でき、その一端部に破砕容器30の底部形状に対応して同様の載頭円球状の突出端部32aが形成されている。また、他端部は、蓋体32の内周の環状シール部31aと干渉したり、嵌まり込むことがないように小径部32bに形成されている。また、破砕媒体32の外径dは、破砕容器30の内径Dに対して2mm以下、内径dが小さい場合には1mm以下程度小さく設定されている。例えば、破砕容器30の容量が2mlの場合で、その内径Dは8mm、破砕媒体32の外径dは7mmに設定されている。また、図12及び図13(b)(c)に示すように、破砕媒体32の突出端部32aには必要に応じて放射状又は螺旋状に1又は複数の溝34が形成されたものを用いると、植物繊維などのように破砕され難い被破砕物を切断しながら破砕することができる。
【0026】
被破砕物が微生物の場合においては、破砕媒体32は上記のごとき単一部材のものでなく、グラスビーズ、ジルコニアビーズなど多数の小球を用いるのが好適で、微生物とビーズとが効率よく混合されて良好な破砕を得ることができる。
【0027】
環状保持体20に被破砕物と破砕媒体32とを収容した破砕容器30を装着して細胞破砕装置1を運転させ、回転軸8を例えば1200〜2800rpmで高速回転させると、回転する傾斜軸体11に相対回転自在に外嵌された環状体15は傾斜軸体11と共に回転しようとするが、磁石16と対極磁石18との間の磁気吸引力により共回転が拘束されているので、回転軸8が1回転する毎に環状体15は軸心方向両側に振れ運動する。
【0028】
このとき、環状体15の任意の点は、図14(a)(b)に示すように、8の字状に移動することになる。即ち、図14(a)に実線で示すように、環状体15が紙面の上下方向に傾斜した状態を基準位置として、そのときの環状体15の外周上におけるa点位置の挙動を見てみると、実線位置から回転軸8が矢印方向に90度回転すると、環状体15は仮想線で示すように紙面の表裏方向に傾斜した状態に移行し、その間a点に対応していた位置は経路bを経てc点に移動する。回転軸8が更に90度回転すると、環状体15は図14(b)に実線で示すように、紙面の上下方向で且つ逆向きに傾斜した状態に移行し、a点に対応していた位置はc点から経路dを経て元のa点に戻る。更に回転軸8が90度回転すると、環状体15は仮想線で示すように紙面の表裏方向に逆向きに傾斜した状態に移行し、a点に対応していた位置は経路eを経てf点に移動し、更に回転軸8が元の回転位置まで90度回転すると、a点に対応していた位置はf点から経路gを経て元のa点に戻る。
【0029】
従って、環状体15に取り付けられた環状保持体20に保持された破砕容器30は、回転軸8の回転に伴って8の字状の振動形態により振動が加えられ、破砕容器30内では被破砕物に破砕媒体32が効果的に衝突し、その衝撃によって被破砕物は速やかに且つ均一に細胞破砕される。特に、図12、図13に示した破砕容器30の底部形状に対応する先端形状を備えた破砕媒体32では、破砕容器30の軸心にほぼ沿った姿勢を保持したまま相対回転しながら破砕容器30の底部に衝突する動きを繰り返し、破砕容器30が乳鉢、破砕媒体32が乳棒のように作用するので、被破砕物が大型の植物細胞や動物組織などであっても効率的に破砕がなされる。
【0030】
上記構成になる細胞破砕装置1は、環状体15の上部開口部分は封止キャップ43によって閉じられ、環状体15と軸受部7との間はゴム筒17によって被覆され、更にはケーシング29の底面に回転軸8及び軸受部7を通すために形成された開口部は遮蔽ゴム28によって閉じられているので、ケーシング29の中に位置する軸受14などの可動部分は全て被覆される。従って、ケーシング29の内部は蒸気洗浄、薬品洗浄等によって洗浄することができる。破砕処理の繰り返しによってケーシング29の内部が塵埃等によって汚れることは勿論のこと、被破砕物を飛散させてしまうこともあり得る。特に被破砕物が有害なものであったり、病原菌などを含むものであった場合には、ケーシング29の内部を滅菌消毒して洗浄する必要がある。このときにも蒸気や薬品類が噴射されても、可動部分に侵入することはなく、完全に洗浄することができる。また、洗浄時にケーシング29の内部に溜まった液体は、図1、図2に示すように、ケーシング29の底面に設けられた排水栓53を開くと、液体は排水ホース54から外部に排出することができる。
【0031】
また、ケーシング29の内角部分や排水栓53の表面形状、各構成要素の内角部分などは全てアール形成され、ゴム筒27及び遮蔽ゴム28の取り付け部分は、周溝7a,15aに嵌入させた後、コーキング材で隙間を埋めて表面を滑らかな状態に仕上げられるので、窪み部分に塵埃や洗浄残滓が残ることがなく、それらから細菌や微生物が発生増殖することが防止できる。
【0032】
上記構成になる細胞破砕装置1は、駆動手段5を破砕機能部50と並列位置に配置しているので、装置の高さを抑えることはでき、机上に設置することができる細胞破砕装置1に構成することができ、細胞分析等の一連の作業を行うための作業能率の向上を図ることができる。
【0033】
次に、第2の実施形態に係る細胞破砕装置2について、図3〜図10を参照して説明する。本実施形態に係る細胞破砕装置2は、破砕に伴う温度上昇により被破砕物に変質が生じるのを防止するために冷却機能を設けたものである。尚、第1の実施形態の構成と共通する構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0034】
図3は、第2の実施形態に係る細胞破砕装置2の全体構成を示すもので、外装体10内に配置されたケーシング29には、冷却機能を備えた破砕機能部51が配設され、これと並列配置された駆動手段5によって駆動される。駆動構造は第1の実施形態の構成と同一である。破砕機能部51を構成する環状体15には冷却保持体41が取り付けられ、この冷却保持体41に、被破砕物と破砕媒体32とを収容した多数の破砕容器30を保持し、冷媒供給部42から供給される冷媒を冷却保持体41内に循環させ、破砕容器30を冷却しながら被破砕物を破砕処理できるように構成されている。
【0035】
図4は、前記破砕機能部51の構成を断面図として示すものである。尚、図4においては冷媒が流れる管路の接続部分に設けられる摺動シール構造やOリング等のシール構造の記載は図面を明解にするため記載省略している。
【0036】
図4において、回転軸8は中空パイプに形成され、中空空洞内に中心パイプ6が同心に配設され、回転軸8の上端に装着された上封口体57によって中心パイプ6の回転軸8内の上端位置が保持されると共に、回転軸8及び中心パイプ6の上端開口部が封口され、回転軸8の下端に装着された下封口体58によって中心パイプ6の回転軸8内の下端位置が保持されると共に、回転軸8の下端開口部が封口されている。この回転軸8はベース板40上に固定された軸受部7によって回転自在に支持され、その下端側はベース板40に吊設された下部支持板48に取り付けられた冷媒供給部42に軸受37を介して回転自在に支持されている。前記中心パイプ6は冷媒の供給流路に、回転軸8の中空空洞は冷媒の排出流路として機能する。
【0037】
回転軸8の下端側を支持する冷媒供給部42には、中心パイプ6の下端開口部に向けて冷媒供給管路76が開口しており、図示しない冷媒供給装置から所要圧力で供給される冷媒が冷媒供給口76aから冷媒供給部42に供給され、前記冷媒供給管路76から図示しない摺動シール構造を介して中心パイプ6内に送給される。中心パイプ6内に送給された冷媒は中心パイプ6内を上昇し、回転軸8の傾斜軸体11が嵌合固定された位置に回転軸8の半径方向に中心パイプ6を穿つ長さに形成された冷媒取出管路77aから中心パイプ6外に出て、冷媒取出管路77aの開口部に連接させて傾斜軸体11の半径方向に穿かれた冷媒流出管路77bに流れる。傾斜軸体11の周面に開口する冷媒流出管路77bの開口部には、環状体15内に形成された冷媒送出管路78の開口部がオイルシール等の液体漏出防止機能を備えた摺動接触構造によって連接し、送給されてきた冷媒は環状体15の冷却保持体41が装着される面上に導かれる。
【0038】
前記冷却保持体41は、図5に示すように、円形に形成された環状体15に鍔状に張り出し形成された鍔状部15aの上面に装着するための装着面73の周囲に有底円環状に形成された容器ホルダ74を設けて構成されている。前記容器ホルダ74は、その内部は1箇所に半径方向に設けられた仕切り74a仕切られ、この仕切り74aから白抜き矢印で示す方向に冷媒が容器ホルダ74内に流され、仕切り74aの反対側が冷媒の流れる下流側となるように構成されている。また、容器ホルダ74の上面には、多数の容器投入口75が等間隔に形成されている。前述したように環状体15に形成された冷媒送出管路78の下流側は鍔状部15aの上面に開口しているので、その開口位置に対応する装着面73上には冷媒供給ターミナル81が取り付けられ、図4に示すように、冷媒送出管路78に管路接続がなされている。前記冷媒供給ターミナル81には仮想線で示すように供給チューブ79が接続され、供給チューブ79は装着面73に形成された供給チューブ穴83から下方に導かれて容器ホルダ74の仕切り74aの冷媒供給最上流側の下面に取り付けられた冷媒送出ターミナル85に配管接続される。
【0039】
前記容器ホルダ74に設けられた仕切り74aの冷媒供給最下流側の下面には冷媒取出ターミナル86が取り付けられており、容器ホルダ74内に嵌入する排出筒90により容器ホルダ74内を流れて破砕容器30を冷却して温度上昇した冷媒は容器ホルダ74内の上方から吸入されて冷媒取出ターミナル86に排出される。冷媒取出ターミナル86には排出チューブ80が接続され、排出チューブ80は装着面73に形成された排出チューブ穴84から装着面74の上方に導いて冷媒排出ターミナル82に配管接続されているので、容器ホルダ74から排出された冷媒は環状体15に形成された冷媒排出管路87から図示しない摺動シール構造を介して傾斜軸体11に形成された冷媒放出管路88に入り、冷媒放出管路88に対向して回転軸8に形成された排出口89から回転軸8の中空空洞内に排出される。回転軸8内を流下した冷媒は回転軸の下方の形成された吐出口91から図示しない摺動シール構造を介して冷媒供給部42に形成された冷媒吐出管路92に出て、冷媒排出口92aから図示しない冷媒供給装置に戻される。
【0040】
上記構成における冷却保持体41は、装着面73に形成された締結穴93から締結ボルトを環状体15に形成されたネジ穴に螺入することにより装着することができ、使用する破砕容器30のサイズや冷却の要不要に応じて冷却保持体41や先に示した環状保持体20に着脱交換することができる。
【0041】
冷却保持体41を用いて破砕を行うときには、環状体15に冷却保持体41を装着すると、冷却保持体41に設けられた冷媒供給ターミナル81は冷媒送出管路78に管路接続され、冷媒排出ターミナル82は冷媒排出管路87に管路接続される。装着された冷却保持体41に対し、容器投入口75から破砕媒体32と被破砕物とを収容した破砕容器30を容器ホルダ74内に投入する。次に、図6に示すように、冷却保持体41の装着面73上に設けられた取付ボス24上に押圧板38を載せ、固定ノブ25を取付ボス24に螺入することにより、押圧板38は容器ホルダ74に投入された破砕容器30の蓋体31を押圧するので、蓋体31によって容器投入口75の隙間は塞がれて容器ホルダ74内を循環する冷媒の外部漏出を防止することができる。この状態で冷媒供給装置を稼動させ、細胞破砕装置2の運転を開始すると、回転軸8の回転により第1の実施形態において説明したように、破砕容器30には8の字状の往復振動が加えられ、破砕媒体32による圧縮及び衝突の作用により被破砕物は破砕される。この破砕に伴う発熱や装置の温度上昇によって破砕容器30にも温度上昇が生じるが、前述した冷媒の循環により破砕容器30は冷却されるので、被破砕物が温度上昇によって変質しやすい物質であっても所要の温度条件下で破砕を行うことができる。
【0042】
所要時間の破砕が終了したときには、細胞破砕装置2の運転を停止し、冷媒供給装置の稼動を停止すると、容器ホルダ74から破砕容器30を取り出すことができる。破砕容器30の取り出しは、固定ノブ25を緩めて押圧板38による蓋体31の押圧を開放した状態で行う。押圧板38は冷却保持体41から逐一取り外すのでなく、図7及び図8に示すように、固定ノブ25を緩めると押圧板38が回動できるように構成するのが破砕容器30の出し入れが簡単になって好適である。
【0043】
図7、図8に示すように、固定ノブ25のネジ軸が貫通するように押圧板38に形成される貫通穴96は円弧状の長穴に形成し、長穴の一方中心を取付ボス24の中心に合わせると、図7に示すように、押圧板38に周囲に形成された押圧舌片38aが容器投入口75に投入された破砕容器30の蓋体31上に位置するので、その状態で固定ノブ25を締め付けると押圧舌片38aで蓋体31を押圧した破砕処理状態が得られる。破砕処理が終了した後、固定ノブ25を緩めると押圧板38は回動可能になるので、図8に示すように、押圧板38をその押圧舌片38aが容器投入口75の間に位置するように回動させる。容器投入口75の上方が開放されるので、容器投入口75から破砕処理が終了した破砕容器30を取り出すことができる。
【0044】
以上説明した冷却保持体41は、比較的小型の破砕容器30を多数保持して冷却しながら破砕処理するためのものであるが、比較的大型の破砕容器30を用いて破砕処理を行うためには、図9及び図10に示すように構成された冷却保持体52を環状体15に取り付けると、冷却しながら破砕処理を行うことができる。
【0045】
図9において、冷却保持体52は、締結穴93により環状体15に取り付けられる装着板97には、3個の冷却容器61及び冷媒分配部59が設けられ、冷媒供給ターミナル81から送給されてきた冷媒を冷媒分配部59で3個の冷却容器61に分配供給し、3個の冷却容器61から排出された冷媒を冷媒分配部59に集めて冷媒排出ターミナル82に排出できるように構成されている。
【0046】
前記冷却容器61は、図10(a)に示すように、外筒62内に所定間隔を隔てて内筒63を配設し、外筒62に設けられた冷媒供給口64から冷媒を送給して外筒62と内筒63の間に冷媒を循環させて冷媒排出口65から冷媒を排出し、内筒63内に収容した破砕容器30は内筒63内に投入された純水等の冷却媒体を介して冷却されるように構成されている。冷却媒体を投入した内筒63に被破砕物と破砕媒体32とを収容した破砕容器30を収容し、容器投入口にキャップ60を螺合させると、蓋体31により内筒63の開口部は封じられるので、冷媒を循環させながら破砕機能部51により破砕容器30に往復振動を加えると、被破砕物の温度上昇を抑えて破砕処理を行うことができる。この冷却容器61では、破砕容器30は冷媒に直接触れないので、被破砕物が病原体を含むものであったり、有害なものであったりした場合でも、冷媒を通じて外部に漏れることがなく、バイオハザード対策上で好適な構成となる。
【0047】
バイオハザード対策の必要がない場合では、図10(b)に示すように、冷媒供給口64から送給される冷媒を循環させて冷媒排出口65から排出する冷却筒100に形成した冷却容器61aに破砕容器30を収容するように構成することができる。この構成では破砕容器30は冷媒によって直接冷却されるので冷却効率がよく、より簡易に構成することができる。
【0048】
以上説明した第2の実施形態に係る細胞破砕装置2は、破砕処理に用いる破砕容器の種類やサイズに応じて冷却保持体41,52を交換するとき、環状体15に冷却保持体41,52を取り付けることにより、冷媒の供給及び排出の管路接続が自動的になされるので、冷却しながら破砕処理する細胞破砕装置2の取り扱いを作業性よく行うことができる。しかし、冷却保持体41,52の交換を頻繁に行うことは少ないので、冷媒供給及び排出のための管路接続を手動で行うようにすると、装置構成の簡略化を図ることができる。
【0049】
細胞破砕装置2では破砕機能部51を駆動する駆動手段5を破砕機能部51と並列配置してベルト駆動する基本構造を採用することにより、上下端が開放される回転軸8を中空構造に形成し、中空空洞内を冷媒の供給管路及び排出管路として利用しているが、冷却保持体41,52が取り付けられる環状体15は振れ運動はするが回転軸8と共回転しないので、回転軸8の中空空洞は冷媒の供給管路又は排出管路だけに利用することもできる。
【0050】
即ち、回転軸8の中空空洞を冷媒の供給管路とする場合には、回転軸8の中空空洞から冷却保持体41,52に冷媒を供給して破砕容器30を冷却した冷媒は、冷却保持体41,52に接続した可撓性のチューブによって冷媒供給装置に戻すように構成することができる。また、回転軸8の中空空洞を冷媒の排出管路とする場合には、冷媒供給装置から可撓性チューブを通じて冷却保持体41,52に供給された冷媒は、破砕容器30を冷却した後、回転軸8の中空空洞を通じて排出し、冷媒供給装置に戻すように構成することができる。
【0051】
より簡易には、第1の実施形態に示した細胞破砕装置1に冷却保持体41,52を取り付け、冷媒供給装置と冷却保持体41,52との間を可撓性チューブで接続することによっても冷媒の供給及び排出を行うことができる。
【0052】
上記第2の実施形態に係る細胞破砕装置2は、破砕容器30を冷却する機能を備えているが、冷却が不要な被破砕物を破砕処理するときには、環状体15に第1の実施形態に示した環状保持体20を取り付け、冷媒供給を停止して環状保持体20に破砕容器30を保持して破砕処理を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
以上説明した通り本発明によれば、破砕機能部とそれを駆動する駆動手段とは並列位置に配列されているので装置の高さを抑えて卓上配置することができる細胞破砕装置に構成することができ、破砕処理前の準備作業や破砕後の遠心分離など机上で行われる一連の作業を能率よく実施することができる。また、被破砕物が破砕に伴う温度上昇により変質が生じやすいものであるときには、破砕容器を冷却しながら破砕処理することができ、特に動物組織の細胞分析などのための細胞破砕に有効な細胞破砕装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】第1の実施形態に係る細胞破砕装置の全体構成を示す側面図。
【図2】同上構成における破砕機能部の構成を示す断面図。
【図3】第2の実施形態に係る細胞破砕装置の構成を示す側面図。
【図4】同上構成における破砕機能部の構成を示す断面図。
【図5】冷却保持体の構成を示す(a)は平面図、(b)は断面図。
【図6】押圧板の取り付け構造を示す部分断面図。
【図7】押圧板の破砕時の位置を示す平面図。
【図8】押圧板の容器出し入れ時の位置を示す平面図。
【図9】冷却保持体の構成を示す(a)は平面図、(b)は側面図。
【図10】冷却容器の構成を示す断面図。
【図11】破砕容器の構成を示す断面図。
【図12】破砕媒体の構成を示す側面図。
【図13】破砕媒体の構成を示す断面図。
【図14】環状体の振動形態を説明する説明図。
【図15】従来技術に係る破砕装置の構成を示す断面図。
【符号の説明】
【0055】
1、2細胞破砕装置
5 駆動手段
6 中心パイプ
7 軸受部
8 回転軸
11 傾斜軸体
14 軸受部
15 環状体
16 磁石(回転拘束手段)
18 対極磁石(回転拘束手段)
19、 74 容器ホルダ
20 環状保持体
21 従動ベルト車(回転伝達手段)
22 駆動ベルト車(回転伝達手段)
23 Vベルト(回転伝達手段)
29 ケーシング
30 破砕容器
31 蓋体
32 破砕媒体
38 押圧板
41、52 冷却保持体
42 冷媒供給部
50、51 破砕機能部
59 冷媒分配部
61 冷却容器
62 外筒
63 内筒
75 容器投入口
95 破砕駆動部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸にその軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に相対回転自在に環状体を外嵌させると共に、この環状体の回転を拘束する回転拘束手段を設け、前記環状体に被破砕物と破砕媒体とを収容した破砕容器を周方向に保持する環状保持体を取り付けた破砕機能部と、
この破砕機能部と並列配置された回転駆動手段と前記回転軸との間を回転伝達手段によって連結する破砕駆動部とを備えてなることを特徴とする細胞破砕装置。
【請求項2】
回転軸にその軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に相対回転自在に環状体を外嵌させると共に、この環状体の回転を拘束する回転拘束手段を設け、被破砕物と破砕媒体とを投入した細長い破砕容器を冷媒を循環させる容器ホルダ内に保持する冷却保持体を前記環状体に取り付けた破砕機能部と、
この破砕機能部と並列配置された回転駆動手段と前記回転軸との間を回転伝達手段によって連結する破砕駆動部と、
前記容器ホルダに冷媒を循環させる冷媒供給部とを備えてなることを特徴とする細胞破砕装置。
【請求項3】
中空構造に形成された回転軸にその軸心に対して軸心の傾斜した傾斜軸部を設け、この傾斜軸部に相対回転自在に環状体を外嵌させると共に、この環状体の回転を拘束する回転拘束手段を設け、被破砕物と破砕媒体とを投入した細長い破砕容器を冷媒を循環させる容器ホルダ内に保持する冷却保持体を前記環状体に取り付けた破砕機能部と、
この破砕機能部と並列配置された回転駆動手段と前記回転軸との間を回転伝達手段によって連結する破砕駆動部と、
回転軸の中空空洞内を通して前記容器ホルダに冷媒を循環させる冷媒供給部とを備えてなることを特徴とする細胞破砕装置。
【請求項4】
回転軸は、中空空洞内に回転軸の軸心と同心に中心パイプが配設され、中心パイプが冷媒の供給流路に、回転軸の中空空洞が冷媒の排出流路になるように構成されてなる請求項3に記載の細胞破砕装置。
【請求項5】
中心パイプ内から回転軸の半径方向に回転軸又は傾斜軸体の周面に開口する冷媒供給管路を形成し、前記周面に摺動接触するシール構造を通じて冷媒供給流路が形成され、回転軸の中空空洞内から回転軸の半径方向に回転軸又は傾斜軸体の周面に開口する冷媒供給管路を形成し、前記周面に摺動接触するシール構造を通じて冷媒排出流路が形成されてなる請求項3又は4に記載の細胞破砕装置。
【請求項6】
容器ホルダは、冷却保持体の周方向に多数の破砕容器を収容する円環状に形成されてなる請求項2〜5いずれか一項に記載の細胞破砕装置。
【請求項7】
容器ホルダは、冷却保持体の周方向に複数の破砕容器を個別に収容する冷却容器として配設され、冷却保持体上に設けられた冷媒分配部と各冷却容器との間が冷媒供給チューブ及び冷媒排出チューブで接続されてなる請求項2〜5いずれか一項に記載の細胞破砕装置。
【請求項8】
冷却容器は、破砕容器を収容する内筒と、この内筒を所定間隔を隔てて収容する外筒とにより形成され、外筒と内筒との間の空間内に冷媒を循環させ、破砕容器は内筒に投入された熱伝導物を介して冷却されるように構成されてなる請求項7に記載の細胞破砕装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−43554(P2006−43554A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−226606(P2004−226606)
【出願日】平成16年8月3日(2004.8.3)
【出願人】(592054661)安井器械株式会社 (7)
【Fターム(参考)】