組合せ式遊技機
【課題】適切なベースを確保可能な組合せ式遊技機を提供する。
【解決手段】1ゲームの終了で(S51:YES)、禁止フラグFが1でなけければ(S52:NO)、高確率か否かを判断する(S53)。高確率のときには(S53:YES)テーブル5の値を読み込み(S54)、高確率でなければ(S53:NO)乱数取得ルーチンで読込んでおいた乱数Rdの値に対応したテーブルの値を読み込み(S55)、テーブルの番号に対応した数字を選択図柄表示装置52に表示させ(S56)、液晶コントローラ70fに指示して、S54またはS55で読込んだテーブルに対応する数字図柄の配置を入賞図柄表示部34に表示させる(S57)。遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく、適切なベースを確保可能で、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【解決手段】1ゲームの終了で(S51:YES)、禁止フラグFが1でなけければ(S52:NO)、高確率か否かを判断する(S53)。高確率のときには(S53:YES)テーブル5の値を読み込み(S54)、高確率でなければ(S53:NO)乱数取得ルーチンで読込んでおいた乱数Rdの値に対応したテーブルの値を読み込み(S55)、テーブルの番号に対応した数字を選択図柄表示装置52に表示させ(S56)、液晶コントローラ70fに指示して、S54またはS55で読込んだテーブルに対応する数字図柄の配置を入賞図柄表示部34に表示させる(S57)。遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく、適切なベースを確保可能で、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組合せ式遊技機の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した入球口に対応する入賞図柄を入球表示する組合せ表示装置と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、該当否判定手段により当たりと判定されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段とを備え、入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える(例えば景品球の払出)組合せ式遊技機があり、代表的なものにアレンジボール式パチンコ機がある。
【0003】
アレンジボール式パチンコ機には、遊技盤面中央部に4×4のマトリックス状に16個の入賞図柄が配された入賞表示盤を備えたものがある。この形式のアレンジボール式パチンコ機は、入球口に遊技球が入球するとその入球口に対応した入賞図柄を、例えば背後のランプの点灯にて入球表示し、その入賞図柄の入球表示が16個の遊技球を発射する1ゲームの間に縦、横または斜め一列に揃えば得点の成立で、ゲーム終了後に得点に応じた景品球を払い出す構成とされている。
【0004】
また遊技盤の下縁部に16個の入球口を横一列に配設し、それら16個の入球口の手前側に16個の入賞図柄を横一列に配して、この入賞図柄が例えば4個隣合って入球表示されたときに得点を付与する形式のアレンジボール式パチンコ機も知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特公平4−23552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アレンジボール式パチンコ機では、各ゲーム毎に得点が成立するようでは(得点の成立が容易であると)ゲームに要求される不確実性がなくなってしまうから、入球口のいくつかを入球困難としている。
【0006】
この得点組合せの成立を難しくする機構としては、遊技盤面の障害釘の配置によるのが一般的である。遊技機メーカーでは、大当たり時ではない、普通の遊技状態における打球数に対する賞球数の割合(いわゆるベース)が適切な範囲となるように障害釘等を配置しているが、遊技店側で障害釘を調整して得点組合せの成立をきわめて困難にすることも考えられた。
【0007】
このような釘調整がなされた場合、大当たり時以外では、遊技者が得点を得る可能性はきわめて低く、ベースはごく小さい数値であった。このため、遊技者が特別遊技の発生のみを期待した射倖性の高い遊技を行うことが考えられた。本発明は、遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技が可能な組合せ式遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための請求項1記載の組合せ式遊技機は、1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄である場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を高確率に設定し、前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄でない場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を低確率に設定する確率変動手段とを備え、前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、前記1ゲームの終了時において前記確率変動手段が前記確率を高確率に設定している場合には、前記配列テーブル選択手段は、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択することを特徴とする組合せ式遊技機である。
【0009】
この組合せ式遊技機は、1ゲームの終了時に、入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択し、その選択された配列テーブルに設定されている入賞図柄の組合せ配列を入賞図柄表示部に表示させるものである。
【0010】
そして、この組合せ式遊技機は、複数種類の配列テーブルの中に、得点の成立が容易な配列テーブルと得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、1ゲームの終了時において確率変動手段が当否判定の確率を高確率に設定している場合には、配列テーブル選択手段が得点の成立が容易な配列テーブルを選択すること、を特徴としている。
【0011】
つまり、この組合せ式遊技機は、複数種類の配列テーブルの中に、得点の成立が容易な配列テーブルと得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれているので、遊技盤面の障害釘を調整しなくても、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。
【0012】
この結果、この組合せ式遊技機は、適切なベース(大当たり時ではない、普通の遊技状態における打球数に対する賞球数の割合)を確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0013】
よって、本発明の組合せ式遊技機によれば、遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技が可能になる。
また、本発明の組合せ式遊技機は、確率変動手段により当否判定の結果が当たりとなる確率が高確率に設定されると、次回の確率変動までは得点成立の容易な配列テーブルを用いた遊技が可能となる。
【0014】
また、上記課題を解決するための他の組合せ式遊技機としては、請求項2に記載のように、1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、前記配列テーブル選択手段は、前記特別遊技実行手段による前記特別遊技の実行のきっかけとなった前記当たり図柄が特定図柄である場合において、前記特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでは、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択すること、を特徴とする組合せ式遊技機を挙げることができる。
【0015】
この組合せ式遊技機においては、特別遊技実行手段による特別遊技の実行のきっかけとなった当たり図柄が特定図柄である場合において、この特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでの期間は、得点の成立が容易な配列テーブルが選択される。
【0016】
このように、得点の成立が容易な配列テーブルが選択される場合には、得点の成立が容易な配列テーブルおよび得点の成立が困難な配列テーブルを含む複数種類の配列テーブルの中から1つの配列テーブルを選択する場合に比べて、得点が成立しやすくなる。
【0017】
つまり、この組合せ式遊技機は、特別遊技権利の発生のきっかけとなった図柄が特定図柄である場合において、この特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでの期間中と、この特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過した後とでは、得点成立の難易度が異なる。このため、この組合せ式遊技機は、遊技盤面の障害釘を調整しなくても、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。
【0018】
この結果、この組合せ式遊技機は、適切なベース(大当たり時ではない、普通の遊技状態における打球数に対する賞球数の割合)を確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0019】
よって、本発明の組合せ式遊技機によれば、遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技が可能になる。
請求項3記載の組合せ式遊技機は、請求項2記載の組合せ式遊技機において、特別遊技実行手段により特別遊技が実行されている間は、配列テーブル選択手段による配列テーブルの選択を禁止する選択禁止手段を設けたことを特徴とする。
【0020】
つまり、請求項3に記載の組合せ式遊技機は、特別遊技中における配列テーブルの選択を禁止することを特徴としている。
この組合せ式遊技機においては、得点成立の容易な配列テーブルが選択された状態で特別遊技が開始された場合には、その特別遊技中は得点成立の容易な配列テーブルが維持され、得点成立の困難な配列テーブルが選択された状態で特別遊技が開始された場合には、その特別遊技中は得点成立の困難な配列テーブルが維持されることとなる。
【0021】
よって、この組合せ式遊技機によれば、特別遊技中に成立する合計得点に適度な分布(ばらつき)を生じさせることができ、遊技に多様性を持たせることが可能となる。
また、上記課題を解決するための他の組合せ式遊技機としては、例えば、1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する組合せ表示装置と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、該当否判定手段により当たりと判定されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段とを備え、前記入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、前記当否判定に基づいて前記得点が成立する入賞図柄の組合せを変更する組合せ変更手段を備えたことを特徴とする組合せ式遊技機を挙げることができる。
【0022】
この組合せ式遊技機は、得点が成立する入賞図柄の組合せを当否判定に基づいて変更するので、得点し易い入賞図柄組合せと、得点しにくい入賞図柄組合せとを切換表示できる。この結果、特別遊技時以外の得点成立の可能性を高めることができ、遊技盤面の構成のみに頼らない、より適正な遊技が可能となる。
【0023】
なお、「当否判定に基づいて」とは、当否判定の実行に限るものではなく、当否判定の前提条件(例えば始動入球口への入球)の成立、当否判定の結果に応じて(当たりの場合あるいは外れの場合に変更)または当否判定に続く動作(例えば特別遊技権利の成立、特別遊技中の役物の動作等)等、当否判定に関連する一連の事象のいずれかを契機としてということである。
【0024】
さらに具体的には、当否判定の契機として、変動図柄の確定、遊技球の発射から所定時間の経過、1ゲーム(あるいは複数ゲーム)の開始(あるいは終了)等が考えられる。また、入賞図柄組合せの当否判定に基づく組合せ変更契機として、役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の役物の作動開始(あるいは終了)、これらの役物の作動開始(あるいは終了)から所定時間(あるいは所定ゲーム数)の経過、特別遊技の開始(あるいは終了)等が考えられる。
【0025】
また、このような構成の組合せ式遊技機においては、例えば、予め設定されている禁止条件が成立すると前記組合せ変更手段による前記得点が成立する入賞図柄の組合せの変更を禁止する変更禁止手段を設けた、という構成を採ることができる。
【0026】
このようにすると、例えば得点が成立しやすい入賞図柄の組合せを維持したり、反対に得点が成立し難い入賞図柄の組合せを維持したり、あるいは入賞図柄の組合せを無効化して遊技盤面の構成に頼った遊技に一時的に切り換えたりできるので、遊技の一層の多様化が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明の複数の実施例を図面を参照して説明することにより、発明の実施の形態を具体的に説明する。
【実施例1】
【0028】
図1に示すように、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機10は、各種部品が装着された遊技盤12を備え、遊技盤12の前面はガラス枠14に嵌込まれたガラスで覆われている。ガラス枠14は、その左辺部を軸として扉状に開閉可能であり、ガラス枠14の下側に配されている皿扉16も同様に開閉可能である。
【0029】
皿扉16には、図示しない発射装置に供給するための遊技球及び賞球として払出された遊技球を貯留する上受皿18と、上受皿18が満杯状態になったときに賞球として払出される遊技球を受容する下受皿20が取付られている。また、下受皿20の右側には、発射装置の発射力の強弱を調節するための操作ハンドル22が配されている。
【0030】
図2に示すように、遊技盤12には、発射された遊技球を誘導するためのガイドレール24a、24bが取付けられており、これらに囲まれる略円形の領域が遊技領域26とされている。遊技領域26の中央やや上方には組合せ表示装置に相当する誘導図柄表示装置28が設置されており、その表示面30には誘導図柄表示部32と入賞図柄表示部34が表示される。詳細は後述するが、誘導図柄表示部32は当否判定の結果を示すもので、入賞図柄表示部34は縦横が4×4の16マスのマトリックス状に構成され各マスには1〜16の16種類の数字図柄(入賞図柄に該当)が表示される。なお、本実施例では誘導図柄表示装置28の表示体としてカラー表示が可能な液晶ディスプレイが用いられている。
【0031】
この誘導図柄表示装置28の上方には天入球口36が、左側には風車38及びゲート40が、右側には風車42及びゲート44が配されている。なお、ゲート40及びゲート44には、それぞれ通過スイッチ40a、44a(図4参照)が備えられており、通過する遊技球を検出可能である。
【0032】
誘導図柄表示装置28の下方に配されている誘導増加装置46は、開閉板48にて開閉される役物作動口50を備えている。この役物作動口50は、開閉板48によって閉鎖された状態では入球不可能であるが、開閉板48が手前側に倒れて開放されると極めて入球しやすくなる。また、誘導増加装置46の内部には1つの特定領域と2つの特定領域外領域が設けられており、役物作動口50から入球した遊技球は特定領域または特定領域外領域のいずれかを通過する。図2には示さないが特定領域にはVスイッチ46aが配されており、ここを通過する遊技球を検出できる。
【0033】
誘導増加装置46の下方には7セグメントLEDを有する選択図柄表示装置52が、左側には下部左入球口54が、右側には得点増加装置56が設置されている。得点増加装置56は、公知のチューリップ式の入球装置であり、開閉羽根58、58を左右に倒したときには極めて入球しやすくなる。なお、図2には示さないが、得点増加装置56には入球スイッチ56aが内蔵されており、入球した遊技球を検出できる。
【0034】
また、遊技領域26には多数の障害釘60が立設され、最下部には公知の16連入球装置62が配されている。図3に示すように、16連入球装置62の内部は16分割されて16箇所の入球口64設けられている。図3には示さないが、各入球口64には入球スイッチ64aが備えられており、それぞれに入球した遊技球を検出できる。また、16連入球装置62の下側に設けられている入賞図柄表示装置66には、16個の入球口64のそれぞれに対応して、左から順に1〜16の数字が描かれており、各数字の背後にはランプ66a(図4参照)が配されている。入球口64に遊技球が入球した際には、これに対応する数字のランプ66aが点灯される。以下、16連入球装置62の各入球口64を区別する必要があるときには、この数字を用いて例えば1番の入球口64(図示左端、入賞図柄表示装置66の1に対応)、2番の入球口64(左から2番目、入賞図柄表示装置66の2に対応)のように記述する。
【0035】
16連入球装置62の上方の障害釘60は、1、4、7、10、13及び16番の入球口64の上方ではいわゆる三角釘配置とされており、これらの入球口64は入球困難である。これに対して、他の入球口64例えば2番、3番の入球口64は入球容易といえる。なお、本実施例では入球困難な入球口64に対する釘配置は、入球容易な入球口64に比べて困難ではあるものの、適度に入球の可能性が得られる程度の間隙をもって設定されている。また、天入球口36及び下部左入球口54に入球した遊技球は、図示しない樋にて誘導されて遊技盤12の背面側で、入球容易な入球口64のいずれかに流入し、その入球口64の入球スイッチ64aにて検出される。
【0036】
次に、図4を参照して、アレンジボール式パチンコ機10の制御系の構成を説明する。ゲームの開始及び終了、遊技球の発射制御、有効発射球数の計算、数字図柄の入球表示、入賞得点の計算、賞球の払出し等のゲーム全般にわたる諸動作を制御する電子制御装置70は、CPU70aを中心として、CPU70a、ROM70b、RAM70c、外部入力回路70d、外部出力回路70e及び液晶コントローラ70fをバス70gにより相互に接続した論理演算回路として構成されている。
【0037】
この電子制御装置70の外部入力回路70dには、上述した、通過スイッチ40a、44a、Vスイッチ46a、入球スイッチ56a、入球スイッチ64a等が接続されている。外部出力回路70eには、同じく上述した誘導増加装置46、得点増加装置56、入賞図柄表示装置66等が接続されている。また、液晶コントローラ70fには誘導図柄表示装置28が接続されている。
【0038】
本実施例の電子制御装置70のCPUa70aは、図5に示されるメインルーチンに従って各種の制御処理を行っている。まず飾り処理(S100)で、遊技盤12上に設置されているランプ等の装飾部品の制御を行い、続く乱数処理にてテーブル(後述する)選択用の乱数や当否判定用の乱数の更新処理(S200)を行う。
【0039】
図6に示すように、乱数処理のサブルーチンとして実行される乱数更新ルーチンでは、CPU70aはRAM70cの設定エリアに設けられている乱数Rdの値をインクリメントさせ(S201)、続いてインクリメントされた乱数Rdの値が5以上か否か判断する(S202)。ここで、5以上との肯定判断が為されると乱数Rdの値を零に戻す処理が為され(S203)、この後またはS102で乱数Rdの値が5未満との否定判断がなされたときには、処理はリターンに抜ける。この乱数更新ルーチンを実行することにより、乱数Rdの値は0〜4の5種類の値を繰り返す。なお、乱数Rdの値は、電源投入時等の初期状態では値が零クリアされる。
【0040】
当否判定用の乱数の更新処理も図6の乱数更新ルーチンと同様である。ただし、乱数の値を零に戻すか否かの判断値(すなわち上限値)が4ではなくて当否判定確率に応じた数値(本実施例では299)である点で違っている。図5に戻り、データ作成処理(S300)では、誘導図柄表示装置28や入賞図柄表示装置66等に出力するためのデータを作成し、それを出力用のレジスタに書き込む。
【0041】
スイッチ読込み処理(S400)では、通過スイッチ40a、44a、Vスイッチ46a、入球スイッチ56a、入球スイッチ64a等のスイッチやセンサ類からの入力信号を読込む処理が行われる。また、このスイッチ読込み処理のサブルーチンとして図7に示される入賞図柄表示ルーチンが実行される。この入賞図柄表示ルーチンでは、CPU70aは、Vスイッチ46a、入球スイッチ56a及び16個の入球スイッチ64aをスキャンし(S501)、これらからの入球信号があれば、入賞図柄表示装置66に対応する数字のランプ66aを点灯させ、それに対応した入賞図柄表示部34の数字図柄を反転表示させる(S502)。なお、入球スイッチ64aからの入球信号に対しては入球スイッチ64a(入球口64)に対応する1つの数字図柄が反転表示されるが、Vスイッチ46aまたは入球スイッチ56aからの入球信号があった場合には複数の数字図柄が反転表示される。また、すでに反転表示されている場合は、そのまま反転表示を維持する。
【0042】
図5に戻り、S500ではエラー処理が行われ、S600では誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32における図柄の表示に関わる誘導図柄変動処理が行われる。本実施例の場合、ゲート40を遊技球が通過すると(通過スイッチ40aからの始動信号が入力されていると)、誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32にて3桁の図柄を変動表示させ、順々に停止させる処理が行われる。どの図柄を停止表示するかは、次のS700の特別遊技処理で実行される当否判定及び図柄決定の結果による。
【0043】
S700では、スイッチ読込み処理(S400)で、通過スイッチ40aからの始動信号が入力されていれば、RAM70cから判定用乱数を読み出し、その値が当たり値と一致するか否かで当否を判定する。本実施例の場合、判定用乱数は0〜299の300種類の整数値であり、当たり値として11が設定されていて当たりの確率が低い低確率(本実施例では1/300)または当たり値として11、12、13、14、15、16の6個が設定されていて当たりの確率が高い高確率(本実施例では1/50)のいずれかで行われる。初期的には低確率であるが、その後は遊技の進行に応じて、どちらの確率を用いるかを後述する禁止解除ルーチン(図12参照)にて設定している。そして、当たりなら当たりを示す図柄(3桁同一の図柄)を決定し、外れなら3桁同一とならない図柄を決める。ここで決めた図柄が、上述の変動表示後に停止表示される。
【0044】
本実施例では、当否判定用の乱数の読込は、遊技球がゲート40を通過したことが検出されたとき(通過スイッチ40aからの始動信号が入力されたとき)に行われるが、他のタイミングで行ってもよい。当否判定用の乱数の読込タイミングの他の例としては、誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32において図柄の表示が確定したとき、遊技球が特定の入球口に入球または通過したとき、遊技球の発射から設定時間経過したとき、ゲームの開始時(例えば1球目の発射または入球が検出されたとき)、ゲームの終了時(例えば16球目の発射または入球が検出されたとき)、設定数のゲームの終了時、設定数のゲームが終了して次のゲームが開始されたとき等種々のタイミングが考えられる。
【0045】
停止表示された図柄が3桁同一のときには、誘導増加装置46の役物作動口50が開放する(なお、正確にはS900のソレノイド処理において実行される)。開放された役物作動口50に入球した遊技球が特定領域を通過すると(Vスイッチ46aにて検出されると)、今回も含めて14ゲームの特別遊技権利が発生する。特別遊技権利の発生中は、通過スイッチ44aからの通過信号が入力されると得点増加装置56を開放させる(この開放もS900のソレノイド処理において実行される)。この得点増加装置56の開放によって高得点を得やすくなる。
【0046】
ただし、本実施例では、誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32に停止表示された図柄が3桁同一のときには、誘導増加装置46の役物作動口50は2ゲームにわたって継続して開放される。例えばVスイッチ46aの球検出により役物作動口50が閉鎖する場合には、役物作動口50が1ゲーム目の終了近くに開放すると、そのゲーム中に入球が得られないことが考えられるが、本実施例のように2ゲーム終了するまで役物作動口50を作動させることにより、権利の逸失(いわゆるパンク)を防止できる。なお、本実施例では2ゲーム目のみVスイッチ46aが有効化されており、V入賞の検出は2ゲーム目でのみ行われる。さらに、2ゲーム目は特別遊技の14ゲームに算入されており、役物作動口50が閉じた後は13ゲームの特別遊技が実行される。また、1ゲーム目と2ゲーム目のインターバル中は役物作動口50を閉鎖してもよいし、開放したままでもよい。
【0047】
なお、特別遊技の実行に関わる技術は従来より周知のことなので詳述するのは割愛する。次のS800では、1ゲームが終了したか否かを判断し、1ゲームが終了していれば図8に示される得点演算サブルーチン、その得点演算サブルーチンで計算された得点に応じた賞球の払出し、誘導図柄表示装置28の反転表示の解消、入賞図柄表示装置66のランプ66aの消灯等、ゲームの終了に伴う処理を実行する。
【0048】
なお、CPU70aは上述の当否判定を実行する点で当否判定手段として機能し、特別遊技権利の発生により特別遊技を実行する点で特別遊技実行手段として機能する。図8に示すように、得点演算ルーチンでは、いずれかの縦列又は横列の数字図柄が並んで総て反転表示されているか否か判断され(S801)、肯定判断がなされたときには、その列の数分だけ得点Tを1ずつ加算する処理を行う(S802)。つまり、縦列又は横列の数字図柄が並んで総て点灯している列の数が2列であれば得点Tを+2し、5列であれば+5するのである。続くS803では、斜め列の数字図柄が並んで総て反転表示しているか否か判断され、肯定判断が為されると、その列の数分だけ得点Tを3ずつ加算する処理を行う(S804)。つまり、対角線に沿った右斜めまたは左斜めの数字図柄が並んで総て反転表示されていれば得点Tを+3し、両方なら得点Tを+6するのである。なお、本実施例では1ゲーム中の最高得点を10点とし、それ以上の得点は加算しない制限処理を実行している。
【0049】
再び図5に戻り、S900においては上述した誘導増加装置46の役物作動口50の開閉、得点増加装置56の開閉等のためのソレノイドを制御する処理を行い、残余時間処理(S1000)としてメインルーチンの開始時点から設定時間(例えば2ms)が経過するのを非等速乱数処理等を行いながら待ち、設定時間が経過したなら再びメインルーチンを実行する。
【0050】
さらに、本実施例では、例えばハード割込み等の手法により定期的に繰り返して、次に説明する乱数取得、配列変更、変更禁止、禁止解除の各ルーチンが実行されている。図9に示すように、乱数取得ルーチンでは、当否判定が実行されたか否かを判断し(S11)、肯定判断なら乱数Rdの値を読込む(S12)。このとき過去に読込んだ乱数Rdの値があれば、それは抹消する。
【0051】
図10に示すように、配列変更ルーチンでは、最初に1ゲームの終了か否か判断される(S51)。アレンジボール式パチンコ機10では、16個の遊技球が遊技盤12面上に発射されると1ゲームが成立するので、本実施例では、CPU70aは、入球スイッチ64a等によって検出された遊技球数が16個に達していれば、1ゲームの終了と判断する。この他に16発目の遊技球の発射からの時間経過など一般的な種々の判断技術の採用が可能である。
【0052】
ここで、1ゲームの終了との肯定判断が為されると、続くS52では、禁止フラグF1が1か否かを判断する。禁止フラグF1のセット、リセットについては後述する。ここで否定判断なら、CPU70aは、高確率中か否かを判断する(S53)。
【0053】
高確率中でなければ(否定判断なら)、CPU70aは乱数取得ルーチンで読込んでおいた乱数Rdの値に対応した数字図柄のテーブルの値を読み込む(S55)。本実施例では、図13に示すように、乱数Rdの値が零の場合にはテーブル1、乱数Rdの値が1の場合にはテーブル2、乱数Rdの値が2の場合にはテーブル3、乱数Rdの値が3の場合にはテーブル4、乱数Rdの値が4の場合にはテーブル5の値が各々読み込まれる。この縦列が4、横列が4のテーブル1〜5は前述した4×4のマトリックス状に構成される入賞図柄表示部34に対応し、テーブルに示される数字がそのまま入賞図柄表示部34の各マスに表示される数字図柄を示している。
【0054】
続いて、CPU70aは、S55で読み込んだテーブルの番号に対応した数字を選択図柄表示装置52に表示させ(S56)、液晶コントローラ70fに指示して、S55で読込んだテーブルに対応する数字図柄の配列を入賞図柄表示部34に表示させる(S57)。
【0055】
一方、高確率中であれば(S53:YES)、CPU70aはテーブル5の値を読み込み(S54)、上述のS56、S57を実行する。S57を実行した後あるいはS51で否定もしくはS52で肯定のときには、処理はリターンに抜ける。
【0056】
図11に示すように、変更禁止ルーチンでは、CPU70aは、誘導増加装置46内の特定領域を通過した遊技球があるか否か(Vスイッチ46aにて遊技球が検出されたか否か)を判断する(S31)。ここで肯定判断なら、CPU70aは、誘導図柄表示装置28にて当たりを示す図柄が表示された結果として役物作動口50が開放されたか否かを確認する(S32)。これにより、なんらかの誤作動や人為的な作業で特定領域に遊技球が流入した場合を除外できる。肯定判断すなわち正規の役物作動口50の開放の結果、特定領域に遊技球が流入したものであれば、禁止フラグF1を1にセットして(S33)、リターンに抜ける。また、S31またはS32で否定判断のときもリターンに抜ける。なお、S33で肯定判断されるのは前述の特別遊技権利が発生し、誘導増加装置46が作動した場合であるので、F1=1なら特別遊技中であることを判断できる。
【0057】
図12に示すように、禁止解除ルーチンでは、CPU70aは、まず禁止フラグF1が1にセットされているか否かを判断し(S61)、肯定判断なら、禁止フラグF1がセットされてから14ゲームが終了したか否かすなわち特別遊技権利が消化されたか否かを判断し(S62)。ここで肯定判断なら、禁止フラグF1を0にリセットする(S63)。
【0058】
そして、本実施例では、今回の権利発生のきっかけとなった当たり図柄が特定図柄であったか否かにより、当否判定の確率を高確率にするかしないかを決める(S64)。特定図柄であれば、当否判定の確率を高確率に設定し(S65)、特定図柄でなければ低確率に設定あるいは低確率を維持する(S66)。前述したように、低確率時には否判定で当たりとなる確率は1/300であり、高確率時の当たりの確率は1/50とであり、このいずれかの確率が当否判断で用いられる。なお、本実施例において高確率の状態は、以降4回の当たり発生の連続を限度として、非特定図柄(通常図柄)による当たりが発生するまで継続する。
【0059】
S65またはS66を実行した後あるいはS61もしくはS62で否定判断のときには、処理はリターンに抜ける。このように、通常は当否判定の実行時に読込んだ乱数Rdに基づいて(図9参照)、1ゲームの終了時点で数字図柄の配列が変更される(図10参照)。CPU70aは、配列変更ルーチンを実行することにより組合せ変更手段として機能している。
【0060】
このため、遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。特に、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0061】
しかも、乱数Rdに応じて数字図柄の配列を変更するので、どの配列が選ばれるかはランダムになり予測できない。その上、数字図柄の配列を変更する際には、選択図柄表示装置52において、乱数Rdの値に対応する数字(選択図柄)を表示するので、遊技者は、選択図柄を見ればどの組合せが選択されるかが分かるし、数字図柄の配列を変更する基準(選択図柄)が明瞭に示されるので、遊技客が不信感を抱くことを防止でき、信頼性を高めることができる。
【0062】
また、本実施例では、入賞図柄の配列変更の禁止条件が設定されており、CPU70aが変更禁止ルーチンを実行することにより組合せ変更手段として機能しているので、例えば得点が成立しやすい配列を変更禁止中維持したり、反対に得点が成立し難い配列を維持したりでき、遊技の一層の多様化が可能になる。
【0063】
また、本実施例では、誘導増加装置作動中(権利発生から特別遊技終了)は配列変更が禁止されているので、特別遊技に多様性を持たせることが可能になる。すなわち、得点成立の容易な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には得点成立がさらに容易になり、通常遊技あるいはこの他の態様の特別遊技(配列変更を実行し続けた場合や得点成立困難な図柄配列を維持した場合など)との差別化が可能になる。一方、得点成立の困難な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には、特別遊技中の得点成立を抑制することができ、特別遊技中の合計得点に適度な分布(ばらつき)を生じさせることが可能になる。
【0064】
さらに、特別遊技権利の発生のきっかけとなった図柄が特定図柄であると、その権利の消化後に当否判定の確率が高確率にされるので、比較的短時間で次の当たりが発生する可能性が高い。また、この高確率中は、得点成立の容易なテーブル5が選択されるので、得点が成立しやすい。
【0065】
そして、本実施例では特別遊技終了後に確率変動が実行され、少なくとも次回の当たり発生まで得点成立の容易な配列を用いた遊技が行われるため、例えば当たり発生確率が比較的小さい機種(プリペイドカード式の機種(いわゆるCR機)等)への適用が考えられる。
【0066】
なお、この例では高確率中はテーブル5を繰り返し選択しているが、例えば高確率の開始時にテーブル5を選択したなら、以後高確率が終了するまでテーブルの選択を行わずに(乱数値(Rd=4)を保持することにより、数字図柄の配列変更を禁止する構成としてもよい。
【0067】
また、本実施例では高確率中にはテーブル5だけ(1種類)を選択しているが、得点が成立しやすい数字図柄の配列テーブルを複数設定してこれらをグループとし、そのグループ内から選択する構成としてもよい。さらに、本実施例においては、変更禁止期間が誘導増加装置作動中に設定されているが、これに限定されるものではなく、例えば普通遊技中に変更禁止期間を設けてもよい。また、変更禁止、禁止解除の契機として、誘導図柄の変動、停止、16連入球口への入球あるいは役物作動口や得点増加装置等の役物の作動状況など、種々の遊技態様を利用することが可能である。
【0068】
また、本実施例では、禁止フラグF1を誘導増加装置が作動開始したか否かの判断に用いているが、これに限定されず、誘導増加装置の作動の有無や役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の作動の有無等を示すフラグを個別に設定してもよい。種々の状態を細かく区別して認識することにより、多様な制御を実現できる。
【実施例2】
【0069】
この実施例のアレンジボール式パチンコ機のハード構成の多くは実施例1と同じであるので、実施例1と同じ符号を使用して図示と説明を省略する。また、電子制御装置70のCPU70aが実行するメインルーチンも実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0070】
本実施例のCPU70aは、実施例1と同様に例えばハード割込み等の手法により定期的に繰り返して、乱数取得、配列変更、変更禁止、禁止解除の各ルーチンを実行する。なお、変更禁止ルーチンは実施例1と同じであるので説明は省略する。また、CPU70aが、当否判定手段、特別遊技実行手段、組合せ変更手段及び変更禁止手段として機能する点も実施例1と同様である。
【0071】
図14に示すように、乱数取得ルーチンでは、当否判定用の乱数の読込が実行されたか否かを判断し(S15)、肯定判断なら乱数Rdの値を読込む(S16)。このとき過去に読込んだ乱数Rdの値があれば、それは抹消する。図15に示すように、配列変更ルーチンでは、CPU70aは、実施例1のS21と同様に1ゲームの終了か否か判断し(S71)、肯定判断であれば、実施例1のS22と同様に禁止フラグF1が1か否かを判断する(S72)。
【0072】
ここで否定判断なら、CPU70aは、特典フラグF2が1か否かを判断する(S73)。F2が1でなければ(否定判断なら)、実施例1と同様に、CPU70aは乱数取得ルーチンで読込んでおいた乱数Rdの値に対応した数字図柄のテーブル(本実施例でも図13に示される実施例1と同じテーブルを用いている)の値を読み込み(S78)、そのテーブルの番号に対応した数字を選択図柄表示装置52に表示させ(S79)、液晶コントローラ70fに指示して、S78で読込んだテーブルに対応する数字図柄の配列を入賞図柄表示部34に表示させる(S80)。
【0073】
一方、F2=1であれば(S73:YES)、CPU70aはテーブル5の値を読み込む(S74)。続いて、今回のテーブル5の値の読込が特典フラグF2が1にセットされてから100回目(100ゲーム目)に達したか否かを判断し(S75)、肯定判断なら特典フラグF2を0にリセットする(S76)。また、S75で否定判断のときには、当否判定処理において当たりが発生したか否かを判断し(S77)、肯定判断であれば特典フラグF2を0にリセットする(S76)。このS76に続いて、またはS77で否定判断のときには、上述のS79、S80を実行する。
【0074】
図16に示すように、禁止解除ルーチンでは、CPU70aは、実施例1のS41〜S43と同様に、まず禁止フラグF1が1にセットされているか否かを判断し(S81)、肯定判断なら、禁止フラグF1がセットされてから14ゲームが終了したか否かすなわち特別遊技権利が消化されたか否かを判断し(S82)。ここで肯定判断なら、禁止フラグF1を0にリセットする(S83)。
【0075】
そして、本実施例では、今回の権利発生のきっかけとなった当たり図柄が特定図柄であったか否かを判断し(S84)。肯定判断なら特典フラグF2を1にセットしてから(S85)、否定判断ならそのままリターンに抜ける。このように、本実施例では、当否判定用の乱数の読込が行われたときに読込んだ乱数Rdに基づいて、数字図柄の配列が変更されるので、実施例1と同様に、遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。特に、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0076】
このため、遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。特に、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0077】
しかも、乱数Rdに応じて数字図柄の配列を変更するので、どの配列が選ばれるかはランダムになり予測できない。その上、数字図柄の配列を変更する際には、選択図柄表示装置52において、乱数Rdの値に対応する数字(選択図柄)を表示するので、遊技者は、選択図柄を見ればどの組合せが選択されるかが分かるし、数字図柄の配列を変更する基準(選択図柄)が明瞭に示されるので、遊技客が不信感を抱くことを防止でき、信頼性を高めることができる。
【0078】
また、本実施例では、入賞図柄の配列変更の禁止条件が設定されており、CPU70aが変更禁止ルーチンを実行することにより組合せ変更手段として機能しているので、例えば得点が成立しやすい配列を変更禁止中維持したり、反対に得点が成立し難い配列を維持したりでき、遊技の一層の多様化が可能になる。
【0079】
また、本実施例では、誘導増加装置作動中(権利発生から特別遊技終了)は配列変更が禁止されているので、特別遊技に多様性を持たせることが可能になる。すなわち、得点成立の容易な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には得点成立がさらに容易になり、普通遊技あるいは通常の特別遊技(配列変更を実行し続けた場合や得点成立困難な図柄配列を維持した場合など)との差別化が可能になる。一方、得点成立の困難な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には、特別遊技中の得点成立を抑制することができ、特別遊技中の合計得点に適度な分布(ばらつき)を生じさせることが可能になる。
【0080】
さらに、特別遊技権利の発生のきっかけとなった図柄が特定図柄であると、その権利の消化後100ゲームまで(100ゲームに達する前に次の特別遊技権利が発生したときには、そのゲームまで)、テーブル5が選択されるので得点が成立しやすい。
【0081】
そして、本実施例では特別遊技終了後にゲーム数を限定して得点成立の容易な配列を用いた遊技が付加されるため、例えば当たり発生確率が比較的大きい機種(現金式の機種(いわゆる現金機)等)への適用が考えられる。なお、この例では特典遊技中(特典フラグF2=1のとき)はテーブル5を繰り返し選択しているが、例えば特典遊技の開始時にテーブル5を選択したなら、以後特典遊技が終了するまでテーブルの選択を行わずに(乱数値(Rd=4)を保持することにより、数字図柄の配列変更を禁止する構成としてもよい。
【0082】
また、本実施例では特典遊技中(特典フラグF2=1のとき)にはテーブル5だけ(1種類)を選択しているが、得点が成立しやすい数字図柄の配列テーブルを複数設定してこれらをグループとし、そのグループ内から選択する構成としてもよい。
【0083】
さらに、本実施例においては、変更禁止期間が誘導増加装置作動中に設定されているが、これに限定されるものではなく、例えば普通遊技中に変更禁止期間を設けてもよい。また、変更禁止、禁止解除の契機として、誘導図柄の変動、停止、16連入球口への入球あるいは役物作動口や得点増加装置等の役物の作動状況など、種々の遊技態様を利用することが可能である。
【0084】
また、本実施例では、禁止フラグF1を誘導増加装置が作動開始したか否かの判断に用いているが、これに限定されず、誘導増加装置の作動の有無や役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の作動の有無等を示すフラグを個別に設定してもよい。種々の状態を細かく区別して認識することにより、多様な制御を実現できる。
【0085】
以上、2実施例に従って、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の正面図である。
【図2】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の16連入球装置の正面図である。
【図4】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の電気的な構成を説明するブロック図である。
【図5】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行するメインルーチンのフローチャートである。
【図6】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する乱数更新ルーチンのフローチャートである。
【図7】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する入賞図柄表示ルーチンのフローチャートである。
【図8】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する得点演算ルーチンのフローチャートである。
【図9】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する乱数取得ルーチンのフローチャートである。
【図10】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する配列変更ルーチンのフローチャートである。
【図11】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する変更禁止ルーチンのフローチャートである。
【図12】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する禁止解除ルーチンのフローチャートである。
【図13】実施例1のアレンジボール式パチンコ機で使用している入賞(数字)図柄の配列のテーブルの説明図である。
【図14】実施例2のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する乱数取得ルーチンのフローチャートである。
【図15】実施例2のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する配列変更ルーチンのフローチャートである。
【図16】実施例2のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する禁止解除ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
10…アレンジボール式パチンコ機(組合せ式遊技機)、12…遊技盤、26…遊技領域、28…誘導図柄表示装置(組合せ表示装置)、30…表示面、32…誘導図柄表示部、34…入賞図柄表示部、36…天入球口、40…ゲート、40a…通過スイッチ、44…ゲート、44a…通過スイッチ、46…誘導増加装置、46a…Vスイッチ、50…役物作動口、52…選択図柄表示装置、54…下部左入球口、56…得点増加装置、56a…入球スイッチ、62…16連入球装置、64…入球口、64a…入球スイッチ、66…入賞図柄表示装置、66a…ランプ、70…電子制御装置、70a…CPU(当否判定手段、特別遊技実行手段、組合せ変更手段、変更禁止手段)、70b…ROM、70c…RAM、70d…外部入力回路、70e…外部出力回路、70f…液晶コントローラ、70g…バス。
【技術分野】
【0001】
本発明は、組合せ式遊技機の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した入球口に対応する入賞図柄を入球表示する組合せ表示装置と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、該当否判定手段により当たりと判定されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段とを備え、入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える(例えば景品球の払出)組合せ式遊技機があり、代表的なものにアレンジボール式パチンコ機がある。
【0003】
アレンジボール式パチンコ機には、遊技盤面中央部に4×4のマトリックス状に16個の入賞図柄が配された入賞表示盤を備えたものがある。この形式のアレンジボール式パチンコ機は、入球口に遊技球が入球するとその入球口に対応した入賞図柄を、例えば背後のランプの点灯にて入球表示し、その入賞図柄の入球表示が16個の遊技球を発射する1ゲームの間に縦、横または斜め一列に揃えば得点の成立で、ゲーム終了後に得点に応じた景品球を払い出す構成とされている。
【0004】
また遊技盤の下縁部に16個の入球口を横一列に配設し、それら16個の入球口の手前側に16個の入賞図柄を横一列に配して、この入賞図柄が例えば4個隣合って入球表示されたときに得点を付与する形式のアレンジボール式パチンコ機も知られている(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特公平4−23552号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アレンジボール式パチンコ機では、各ゲーム毎に得点が成立するようでは(得点の成立が容易であると)ゲームに要求される不確実性がなくなってしまうから、入球口のいくつかを入球困難としている。
【0006】
この得点組合せの成立を難しくする機構としては、遊技盤面の障害釘の配置によるのが一般的である。遊技機メーカーでは、大当たり時ではない、普通の遊技状態における打球数に対する賞球数の割合(いわゆるベース)が適切な範囲となるように障害釘等を配置しているが、遊技店側で障害釘を調整して得点組合せの成立をきわめて困難にすることも考えられた。
【0007】
このような釘調整がなされた場合、大当たり時以外では、遊技者が得点を得る可能性はきわめて低く、ベースはごく小さい数値であった。このため、遊技者が特別遊技の発生のみを期待した射倖性の高い遊技を行うことが考えられた。本発明は、遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技が可能な組合せ式遊技機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための請求項1記載の組合せ式遊技機は、1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄である場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を高確率に設定し、前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄でない場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を低確率に設定する確率変動手段とを備え、前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、前記1ゲームの終了時において前記確率変動手段が前記確率を高確率に設定している場合には、前記配列テーブル選択手段は、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択することを特徴とする組合せ式遊技機である。
【0009】
この組合せ式遊技機は、1ゲームの終了時に、入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択し、その選択された配列テーブルに設定されている入賞図柄の組合せ配列を入賞図柄表示部に表示させるものである。
【0010】
そして、この組合せ式遊技機は、複数種類の配列テーブルの中に、得点の成立が容易な配列テーブルと得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、1ゲームの終了時において確率変動手段が当否判定の確率を高確率に設定している場合には、配列テーブル選択手段が得点の成立が容易な配列テーブルを選択すること、を特徴としている。
【0011】
つまり、この組合せ式遊技機は、複数種類の配列テーブルの中に、得点の成立が容易な配列テーブルと得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれているので、遊技盤面の障害釘を調整しなくても、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。
【0012】
この結果、この組合せ式遊技機は、適切なベース(大当たり時ではない、普通の遊技状態における打球数に対する賞球数の割合)を確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0013】
よって、本発明の組合せ式遊技機によれば、遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技が可能になる。
また、本発明の組合せ式遊技機は、確率変動手段により当否判定の結果が当たりとなる確率が高確率に設定されると、次回の確率変動までは得点成立の容易な配列テーブルを用いた遊技が可能となる。
【0014】
また、上記課題を解決するための他の組合せ式遊技機としては、請求項2に記載のように、1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、前記配列テーブル選択手段は、前記特別遊技実行手段による前記特別遊技の実行のきっかけとなった前記当たり図柄が特定図柄である場合において、前記特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでは、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択すること、を特徴とする組合せ式遊技機を挙げることができる。
【0015】
この組合せ式遊技機においては、特別遊技実行手段による特別遊技の実行のきっかけとなった当たり図柄が特定図柄である場合において、この特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでの期間は、得点の成立が容易な配列テーブルが選択される。
【0016】
このように、得点の成立が容易な配列テーブルが選択される場合には、得点の成立が容易な配列テーブルおよび得点の成立が困難な配列テーブルを含む複数種類の配列テーブルの中から1つの配列テーブルを選択する場合に比べて、得点が成立しやすくなる。
【0017】
つまり、この組合せ式遊技機は、特別遊技権利の発生のきっかけとなった図柄が特定図柄である場合において、この特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでの期間中と、この特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過した後とでは、得点成立の難易度が異なる。このため、この組合せ式遊技機は、遊技盤面の障害釘を調整しなくても、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。
【0018】
この結果、この組合せ式遊技機は、適切なベース(大当たり時ではない、普通の遊技状態における打球数に対する賞球数の割合)を確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0019】
よって、本発明の組合せ式遊技機によれば、遊技盤面の構成のみに頼ることなく、より適正な遊技が可能になる。
請求項3記載の組合せ式遊技機は、請求項2記載の組合せ式遊技機において、特別遊技実行手段により特別遊技が実行されている間は、配列テーブル選択手段による配列テーブルの選択を禁止する選択禁止手段を設けたことを特徴とする。
【0020】
つまり、請求項3に記載の組合せ式遊技機は、特別遊技中における配列テーブルの選択を禁止することを特徴としている。
この組合せ式遊技機においては、得点成立の容易な配列テーブルが選択された状態で特別遊技が開始された場合には、その特別遊技中は得点成立の容易な配列テーブルが維持され、得点成立の困難な配列テーブルが選択された状態で特別遊技が開始された場合には、その特別遊技中は得点成立の困難な配列テーブルが維持されることとなる。
【0021】
よって、この組合せ式遊技機によれば、特別遊技中に成立する合計得点に適度な分布(ばらつき)を生じさせることができ、遊技に多様性を持たせることが可能となる。
また、上記課題を解決するための他の組合せ式遊技機としては、例えば、1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、遊技盤に設けられた複数の入球口と、遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する組合せ表示装置と、予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、該当否判定手段により当たりと判定されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段とを備え、前記入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、前記当否判定に基づいて前記得点が成立する入賞図柄の組合せを変更する組合せ変更手段を備えたことを特徴とする組合せ式遊技機を挙げることができる。
【0022】
この組合せ式遊技機は、得点が成立する入賞図柄の組合せを当否判定に基づいて変更するので、得点し易い入賞図柄組合せと、得点しにくい入賞図柄組合せとを切換表示できる。この結果、特別遊技時以外の得点成立の可能性を高めることができ、遊技盤面の構成のみに頼らない、より適正な遊技が可能となる。
【0023】
なお、「当否判定に基づいて」とは、当否判定の実行に限るものではなく、当否判定の前提条件(例えば始動入球口への入球)の成立、当否判定の結果に応じて(当たりの場合あるいは外れの場合に変更)または当否判定に続く動作(例えば特別遊技権利の成立、特別遊技中の役物の動作等)等、当否判定に関連する一連の事象のいずれかを契機としてということである。
【0024】
さらに具体的には、当否判定の契機として、変動図柄の確定、遊技球の発射から所定時間の経過、1ゲーム(あるいは複数ゲーム)の開始(あるいは終了)等が考えられる。また、入賞図柄組合せの当否判定に基づく組合せ変更契機として、役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の役物の作動開始(あるいは終了)、これらの役物の作動開始(あるいは終了)から所定時間(あるいは所定ゲーム数)の経過、特別遊技の開始(あるいは終了)等が考えられる。
【0025】
また、このような構成の組合せ式遊技機においては、例えば、予め設定されている禁止条件が成立すると前記組合せ変更手段による前記得点が成立する入賞図柄の組合せの変更を禁止する変更禁止手段を設けた、という構成を採ることができる。
【0026】
このようにすると、例えば得点が成立しやすい入賞図柄の組合せを維持したり、反対に得点が成立し難い入賞図柄の組合せを維持したり、あるいは入賞図柄の組合せを無効化して遊技盤面の構成に頼った遊技に一時的に切り換えたりできるので、遊技の一層の多様化が可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
次に、本発明の複数の実施例を図面を参照して説明することにより、発明の実施の形態を具体的に説明する。
【実施例1】
【0028】
図1に示すように、組合せ式遊技機としてのアレンジボール式パチンコ機10は、各種部品が装着された遊技盤12を備え、遊技盤12の前面はガラス枠14に嵌込まれたガラスで覆われている。ガラス枠14は、その左辺部を軸として扉状に開閉可能であり、ガラス枠14の下側に配されている皿扉16も同様に開閉可能である。
【0029】
皿扉16には、図示しない発射装置に供給するための遊技球及び賞球として払出された遊技球を貯留する上受皿18と、上受皿18が満杯状態になったときに賞球として払出される遊技球を受容する下受皿20が取付られている。また、下受皿20の右側には、発射装置の発射力の強弱を調節するための操作ハンドル22が配されている。
【0030】
図2に示すように、遊技盤12には、発射された遊技球を誘導するためのガイドレール24a、24bが取付けられており、これらに囲まれる略円形の領域が遊技領域26とされている。遊技領域26の中央やや上方には組合せ表示装置に相当する誘導図柄表示装置28が設置されており、その表示面30には誘導図柄表示部32と入賞図柄表示部34が表示される。詳細は後述するが、誘導図柄表示部32は当否判定の結果を示すもので、入賞図柄表示部34は縦横が4×4の16マスのマトリックス状に構成され各マスには1〜16の16種類の数字図柄(入賞図柄に該当)が表示される。なお、本実施例では誘導図柄表示装置28の表示体としてカラー表示が可能な液晶ディスプレイが用いられている。
【0031】
この誘導図柄表示装置28の上方には天入球口36が、左側には風車38及びゲート40が、右側には風車42及びゲート44が配されている。なお、ゲート40及びゲート44には、それぞれ通過スイッチ40a、44a(図4参照)が備えられており、通過する遊技球を検出可能である。
【0032】
誘導図柄表示装置28の下方に配されている誘導増加装置46は、開閉板48にて開閉される役物作動口50を備えている。この役物作動口50は、開閉板48によって閉鎖された状態では入球不可能であるが、開閉板48が手前側に倒れて開放されると極めて入球しやすくなる。また、誘導増加装置46の内部には1つの特定領域と2つの特定領域外領域が設けられており、役物作動口50から入球した遊技球は特定領域または特定領域外領域のいずれかを通過する。図2には示さないが特定領域にはVスイッチ46aが配されており、ここを通過する遊技球を検出できる。
【0033】
誘導増加装置46の下方には7セグメントLEDを有する選択図柄表示装置52が、左側には下部左入球口54が、右側には得点増加装置56が設置されている。得点増加装置56は、公知のチューリップ式の入球装置であり、開閉羽根58、58を左右に倒したときには極めて入球しやすくなる。なお、図2には示さないが、得点増加装置56には入球スイッチ56aが内蔵されており、入球した遊技球を検出できる。
【0034】
また、遊技領域26には多数の障害釘60が立設され、最下部には公知の16連入球装置62が配されている。図3に示すように、16連入球装置62の内部は16分割されて16箇所の入球口64設けられている。図3には示さないが、各入球口64には入球スイッチ64aが備えられており、それぞれに入球した遊技球を検出できる。また、16連入球装置62の下側に設けられている入賞図柄表示装置66には、16個の入球口64のそれぞれに対応して、左から順に1〜16の数字が描かれており、各数字の背後にはランプ66a(図4参照)が配されている。入球口64に遊技球が入球した際には、これに対応する数字のランプ66aが点灯される。以下、16連入球装置62の各入球口64を区別する必要があるときには、この数字を用いて例えば1番の入球口64(図示左端、入賞図柄表示装置66の1に対応)、2番の入球口64(左から2番目、入賞図柄表示装置66の2に対応)のように記述する。
【0035】
16連入球装置62の上方の障害釘60は、1、4、7、10、13及び16番の入球口64の上方ではいわゆる三角釘配置とされており、これらの入球口64は入球困難である。これに対して、他の入球口64例えば2番、3番の入球口64は入球容易といえる。なお、本実施例では入球困難な入球口64に対する釘配置は、入球容易な入球口64に比べて困難ではあるものの、適度に入球の可能性が得られる程度の間隙をもって設定されている。また、天入球口36及び下部左入球口54に入球した遊技球は、図示しない樋にて誘導されて遊技盤12の背面側で、入球容易な入球口64のいずれかに流入し、その入球口64の入球スイッチ64aにて検出される。
【0036】
次に、図4を参照して、アレンジボール式パチンコ機10の制御系の構成を説明する。ゲームの開始及び終了、遊技球の発射制御、有効発射球数の計算、数字図柄の入球表示、入賞得点の計算、賞球の払出し等のゲーム全般にわたる諸動作を制御する電子制御装置70は、CPU70aを中心として、CPU70a、ROM70b、RAM70c、外部入力回路70d、外部出力回路70e及び液晶コントローラ70fをバス70gにより相互に接続した論理演算回路として構成されている。
【0037】
この電子制御装置70の外部入力回路70dには、上述した、通過スイッチ40a、44a、Vスイッチ46a、入球スイッチ56a、入球スイッチ64a等が接続されている。外部出力回路70eには、同じく上述した誘導増加装置46、得点増加装置56、入賞図柄表示装置66等が接続されている。また、液晶コントローラ70fには誘導図柄表示装置28が接続されている。
【0038】
本実施例の電子制御装置70のCPUa70aは、図5に示されるメインルーチンに従って各種の制御処理を行っている。まず飾り処理(S100)で、遊技盤12上に設置されているランプ等の装飾部品の制御を行い、続く乱数処理にてテーブル(後述する)選択用の乱数や当否判定用の乱数の更新処理(S200)を行う。
【0039】
図6に示すように、乱数処理のサブルーチンとして実行される乱数更新ルーチンでは、CPU70aはRAM70cの設定エリアに設けられている乱数Rdの値をインクリメントさせ(S201)、続いてインクリメントされた乱数Rdの値が5以上か否か判断する(S202)。ここで、5以上との肯定判断が為されると乱数Rdの値を零に戻す処理が為され(S203)、この後またはS102で乱数Rdの値が5未満との否定判断がなされたときには、処理はリターンに抜ける。この乱数更新ルーチンを実行することにより、乱数Rdの値は0〜4の5種類の値を繰り返す。なお、乱数Rdの値は、電源投入時等の初期状態では値が零クリアされる。
【0040】
当否判定用の乱数の更新処理も図6の乱数更新ルーチンと同様である。ただし、乱数の値を零に戻すか否かの判断値(すなわち上限値)が4ではなくて当否判定確率に応じた数値(本実施例では299)である点で違っている。図5に戻り、データ作成処理(S300)では、誘導図柄表示装置28や入賞図柄表示装置66等に出力するためのデータを作成し、それを出力用のレジスタに書き込む。
【0041】
スイッチ読込み処理(S400)では、通過スイッチ40a、44a、Vスイッチ46a、入球スイッチ56a、入球スイッチ64a等のスイッチやセンサ類からの入力信号を読込む処理が行われる。また、このスイッチ読込み処理のサブルーチンとして図7に示される入賞図柄表示ルーチンが実行される。この入賞図柄表示ルーチンでは、CPU70aは、Vスイッチ46a、入球スイッチ56a及び16個の入球スイッチ64aをスキャンし(S501)、これらからの入球信号があれば、入賞図柄表示装置66に対応する数字のランプ66aを点灯させ、それに対応した入賞図柄表示部34の数字図柄を反転表示させる(S502)。なお、入球スイッチ64aからの入球信号に対しては入球スイッチ64a(入球口64)に対応する1つの数字図柄が反転表示されるが、Vスイッチ46aまたは入球スイッチ56aからの入球信号があった場合には複数の数字図柄が反転表示される。また、すでに反転表示されている場合は、そのまま反転表示を維持する。
【0042】
図5に戻り、S500ではエラー処理が行われ、S600では誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32における図柄の表示に関わる誘導図柄変動処理が行われる。本実施例の場合、ゲート40を遊技球が通過すると(通過スイッチ40aからの始動信号が入力されていると)、誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32にて3桁の図柄を変動表示させ、順々に停止させる処理が行われる。どの図柄を停止表示するかは、次のS700の特別遊技処理で実行される当否判定及び図柄決定の結果による。
【0043】
S700では、スイッチ読込み処理(S400)で、通過スイッチ40aからの始動信号が入力されていれば、RAM70cから判定用乱数を読み出し、その値が当たり値と一致するか否かで当否を判定する。本実施例の場合、判定用乱数は0〜299の300種類の整数値であり、当たり値として11が設定されていて当たりの確率が低い低確率(本実施例では1/300)または当たり値として11、12、13、14、15、16の6個が設定されていて当たりの確率が高い高確率(本実施例では1/50)のいずれかで行われる。初期的には低確率であるが、その後は遊技の進行に応じて、どちらの確率を用いるかを後述する禁止解除ルーチン(図12参照)にて設定している。そして、当たりなら当たりを示す図柄(3桁同一の図柄)を決定し、外れなら3桁同一とならない図柄を決める。ここで決めた図柄が、上述の変動表示後に停止表示される。
【0044】
本実施例では、当否判定用の乱数の読込は、遊技球がゲート40を通過したことが検出されたとき(通過スイッチ40aからの始動信号が入力されたとき)に行われるが、他のタイミングで行ってもよい。当否判定用の乱数の読込タイミングの他の例としては、誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32において図柄の表示が確定したとき、遊技球が特定の入球口に入球または通過したとき、遊技球の発射から設定時間経過したとき、ゲームの開始時(例えば1球目の発射または入球が検出されたとき)、ゲームの終了時(例えば16球目の発射または入球が検出されたとき)、設定数のゲームの終了時、設定数のゲームが終了して次のゲームが開始されたとき等種々のタイミングが考えられる。
【0045】
停止表示された図柄が3桁同一のときには、誘導増加装置46の役物作動口50が開放する(なお、正確にはS900のソレノイド処理において実行される)。開放された役物作動口50に入球した遊技球が特定領域を通過すると(Vスイッチ46aにて検出されると)、今回も含めて14ゲームの特別遊技権利が発生する。特別遊技権利の発生中は、通過スイッチ44aからの通過信号が入力されると得点増加装置56を開放させる(この開放もS900のソレノイド処理において実行される)。この得点増加装置56の開放によって高得点を得やすくなる。
【0046】
ただし、本実施例では、誘導図柄表示装置28の誘導図柄表示部32に停止表示された図柄が3桁同一のときには、誘導増加装置46の役物作動口50は2ゲームにわたって継続して開放される。例えばVスイッチ46aの球検出により役物作動口50が閉鎖する場合には、役物作動口50が1ゲーム目の終了近くに開放すると、そのゲーム中に入球が得られないことが考えられるが、本実施例のように2ゲーム終了するまで役物作動口50を作動させることにより、権利の逸失(いわゆるパンク)を防止できる。なお、本実施例では2ゲーム目のみVスイッチ46aが有効化されており、V入賞の検出は2ゲーム目でのみ行われる。さらに、2ゲーム目は特別遊技の14ゲームに算入されており、役物作動口50が閉じた後は13ゲームの特別遊技が実行される。また、1ゲーム目と2ゲーム目のインターバル中は役物作動口50を閉鎖してもよいし、開放したままでもよい。
【0047】
なお、特別遊技の実行に関わる技術は従来より周知のことなので詳述するのは割愛する。次のS800では、1ゲームが終了したか否かを判断し、1ゲームが終了していれば図8に示される得点演算サブルーチン、その得点演算サブルーチンで計算された得点に応じた賞球の払出し、誘導図柄表示装置28の反転表示の解消、入賞図柄表示装置66のランプ66aの消灯等、ゲームの終了に伴う処理を実行する。
【0048】
なお、CPU70aは上述の当否判定を実行する点で当否判定手段として機能し、特別遊技権利の発生により特別遊技を実行する点で特別遊技実行手段として機能する。図8に示すように、得点演算ルーチンでは、いずれかの縦列又は横列の数字図柄が並んで総て反転表示されているか否か判断され(S801)、肯定判断がなされたときには、その列の数分だけ得点Tを1ずつ加算する処理を行う(S802)。つまり、縦列又は横列の数字図柄が並んで総て点灯している列の数が2列であれば得点Tを+2し、5列であれば+5するのである。続くS803では、斜め列の数字図柄が並んで総て反転表示しているか否か判断され、肯定判断が為されると、その列の数分だけ得点Tを3ずつ加算する処理を行う(S804)。つまり、対角線に沿った右斜めまたは左斜めの数字図柄が並んで総て反転表示されていれば得点Tを+3し、両方なら得点Tを+6するのである。なお、本実施例では1ゲーム中の最高得点を10点とし、それ以上の得点は加算しない制限処理を実行している。
【0049】
再び図5に戻り、S900においては上述した誘導増加装置46の役物作動口50の開閉、得点増加装置56の開閉等のためのソレノイドを制御する処理を行い、残余時間処理(S1000)としてメインルーチンの開始時点から設定時間(例えば2ms)が経過するのを非等速乱数処理等を行いながら待ち、設定時間が経過したなら再びメインルーチンを実行する。
【0050】
さらに、本実施例では、例えばハード割込み等の手法により定期的に繰り返して、次に説明する乱数取得、配列変更、変更禁止、禁止解除の各ルーチンが実行されている。図9に示すように、乱数取得ルーチンでは、当否判定が実行されたか否かを判断し(S11)、肯定判断なら乱数Rdの値を読込む(S12)。このとき過去に読込んだ乱数Rdの値があれば、それは抹消する。
【0051】
図10に示すように、配列変更ルーチンでは、最初に1ゲームの終了か否か判断される(S51)。アレンジボール式パチンコ機10では、16個の遊技球が遊技盤12面上に発射されると1ゲームが成立するので、本実施例では、CPU70aは、入球スイッチ64a等によって検出された遊技球数が16個に達していれば、1ゲームの終了と判断する。この他に16発目の遊技球の発射からの時間経過など一般的な種々の判断技術の採用が可能である。
【0052】
ここで、1ゲームの終了との肯定判断が為されると、続くS52では、禁止フラグF1が1か否かを判断する。禁止フラグF1のセット、リセットについては後述する。ここで否定判断なら、CPU70aは、高確率中か否かを判断する(S53)。
【0053】
高確率中でなければ(否定判断なら)、CPU70aは乱数取得ルーチンで読込んでおいた乱数Rdの値に対応した数字図柄のテーブルの値を読み込む(S55)。本実施例では、図13に示すように、乱数Rdの値が零の場合にはテーブル1、乱数Rdの値が1の場合にはテーブル2、乱数Rdの値が2の場合にはテーブル3、乱数Rdの値が3の場合にはテーブル4、乱数Rdの値が4の場合にはテーブル5の値が各々読み込まれる。この縦列が4、横列が4のテーブル1〜5は前述した4×4のマトリックス状に構成される入賞図柄表示部34に対応し、テーブルに示される数字がそのまま入賞図柄表示部34の各マスに表示される数字図柄を示している。
【0054】
続いて、CPU70aは、S55で読み込んだテーブルの番号に対応した数字を選択図柄表示装置52に表示させ(S56)、液晶コントローラ70fに指示して、S55で読込んだテーブルに対応する数字図柄の配列を入賞図柄表示部34に表示させる(S57)。
【0055】
一方、高確率中であれば(S53:YES)、CPU70aはテーブル5の値を読み込み(S54)、上述のS56、S57を実行する。S57を実行した後あるいはS51で否定もしくはS52で肯定のときには、処理はリターンに抜ける。
【0056】
図11に示すように、変更禁止ルーチンでは、CPU70aは、誘導増加装置46内の特定領域を通過した遊技球があるか否か(Vスイッチ46aにて遊技球が検出されたか否か)を判断する(S31)。ここで肯定判断なら、CPU70aは、誘導図柄表示装置28にて当たりを示す図柄が表示された結果として役物作動口50が開放されたか否かを確認する(S32)。これにより、なんらかの誤作動や人為的な作業で特定領域に遊技球が流入した場合を除外できる。肯定判断すなわち正規の役物作動口50の開放の結果、特定領域に遊技球が流入したものであれば、禁止フラグF1を1にセットして(S33)、リターンに抜ける。また、S31またはS32で否定判断のときもリターンに抜ける。なお、S33で肯定判断されるのは前述の特別遊技権利が発生し、誘導増加装置46が作動した場合であるので、F1=1なら特別遊技中であることを判断できる。
【0057】
図12に示すように、禁止解除ルーチンでは、CPU70aは、まず禁止フラグF1が1にセットされているか否かを判断し(S61)、肯定判断なら、禁止フラグF1がセットされてから14ゲームが終了したか否かすなわち特別遊技権利が消化されたか否かを判断し(S62)。ここで肯定判断なら、禁止フラグF1を0にリセットする(S63)。
【0058】
そして、本実施例では、今回の権利発生のきっかけとなった当たり図柄が特定図柄であったか否かにより、当否判定の確率を高確率にするかしないかを決める(S64)。特定図柄であれば、当否判定の確率を高確率に設定し(S65)、特定図柄でなければ低確率に設定あるいは低確率を維持する(S66)。前述したように、低確率時には否判定で当たりとなる確率は1/300であり、高確率時の当たりの確率は1/50とであり、このいずれかの確率が当否判断で用いられる。なお、本実施例において高確率の状態は、以降4回の当たり発生の連続を限度として、非特定図柄(通常図柄)による当たりが発生するまで継続する。
【0059】
S65またはS66を実行した後あるいはS61もしくはS62で否定判断のときには、処理はリターンに抜ける。このように、通常は当否判定の実行時に読込んだ乱数Rdに基づいて(図9参照)、1ゲームの終了時点で数字図柄の配列が変更される(図10参照)。CPU70aは、配列変更ルーチンを実行することにより組合せ変更手段として機能している。
【0060】
このため、遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。特に、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0061】
しかも、乱数Rdに応じて数字図柄の配列を変更するので、どの配列が選ばれるかはランダムになり予測できない。その上、数字図柄の配列を変更する際には、選択図柄表示装置52において、乱数Rdの値に対応する数字(選択図柄)を表示するので、遊技者は、選択図柄を見ればどの組合せが選択されるかが分かるし、数字図柄の配列を変更する基準(選択図柄)が明瞭に示されるので、遊技客が不信感を抱くことを防止でき、信頼性を高めることができる。
【0062】
また、本実施例では、入賞図柄の配列変更の禁止条件が設定されており、CPU70aが変更禁止ルーチンを実行することにより組合せ変更手段として機能しているので、例えば得点が成立しやすい配列を変更禁止中維持したり、反対に得点が成立し難い配列を維持したりでき、遊技の一層の多様化が可能になる。
【0063】
また、本実施例では、誘導増加装置作動中(権利発生から特別遊技終了)は配列変更が禁止されているので、特別遊技に多様性を持たせることが可能になる。すなわち、得点成立の容易な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には得点成立がさらに容易になり、通常遊技あるいはこの他の態様の特別遊技(配列変更を実行し続けた場合や得点成立困難な図柄配列を維持した場合など)との差別化が可能になる。一方、得点成立の困難な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には、特別遊技中の得点成立を抑制することができ、特別遊技中の合計得点に適度な分布(ばらつき)を生じさせることが可能になる。
【0064】
さらに、特別遊技権利の発生のきっかけとなった図柄が特定図柄であると、その権利の消化後に当否判定の確率が高確率にされるので、比較的短時間で次の当たりが発生する可能性が高い。また、この高確率中は、得点成立の容易なテーブル5が選択されるので、得点が成立しやすい。
【0065】
そして、本実施例では特別遊技終了後に確率変動が実行され、少なくとも次回の当たり発生まで得点成立の容易な配列を用いた遊技が行われるため、例えば当たり発生確率が比較的小さい機種(プリペイドカード式の機種(いわゆるCR機)等)への適用が考えられる。
【0066】
なお、この例では高確率中はテーブル5を繰り返し選択しているが、例えば高確率の開始時にテーブル5を選択したなら、以後高確率が終了するまでテーブルの選択を行わずに(乱数値(Rd=4)を保持することにより、数字図柄の配列変更を禁止する構成としてもよい。
【0067】
また、本実施例では高確率中にはテーブル5だけ(1種類)を選択しているが、得点が成立しやすい数字図柄の配列テーブルを複数設定してこれらをグループとし、そのグループ内から選択する構成としてもよい。さらに、本実施例においては、変更禁止期間が誘導増加装置作動中に設定されているが、これに限定されるものではなく、例えば普通遊技中に変更禁止期間を設けてもよい。また、変更禁止、禁止解除の契機として、誘導図柄の変動、停止、16連入球口への入球あるいは役物作動口や得点増加装置等の役物の作動状況など、種々の遊技態様を利用することが可能である。
【0068】
また、本実施例では、禁止フラグF1を誘導増加装置が作動開始したか否かの判断に用いているが、これに限定されず、誘導増加装置の作動の有無や役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の作動の有無等を示すフラグを個別に設定してもよい。種々の状態を細かく区別して認識することにより、多様な制御を実現できる。
【実施例2】
【0069】
この実施例のアレンジボール式パチンコ機のハード構成の多くは実施例1と同じであるので、実施例1と同じ符号を使用して図示と説明を省略する。また、電子制御装置70のCPU70aが実行するメインルーチンも実施例1と同様であるので説明を省略する。
【0070】
本実施例のCPU70aは、実施例1と同様に例えばハード割込み等の手法により定期的に繰り返して、乱数取得、配列変更、変更禁止、禁止解除の各ルーチンを実行する。なお、変更禁止ルーチンは実施例1と同じであるので説明は省略する。また、CPU70aが、当否判定手段、特別遊技実行手段、組合せ変更手段及び変更禁止手段として機能する点も実施例1と同様である。
【0071】
図14に示すように、乱数取得ルーチンでは、当否判定用の乱数の読込が実行されたか否かを判断し(S15)、肯定判断なら乱数Rdの値を読込む(S16)。このとき過去に読込んだ乱数Rdの値があれば、それは抹消する。図15に示すように、配列変更ルーチンでは、CPU70aは、実施例1のS21と同様に1ゲームの終了か否か判断し(S71)、肯定判断であれば、実施例1のS22と同様に禁止フラグF1が1か否かを判断する(S72)。
【0072】
ここで否定判断なら、CPU70aは、特典フラグF2が1か否かを判断する(S73)。F2が1でなければ(否定判断なら)、実施例1と同様に、CPU70aは乱数取得ルーチンで読込んでおいた乱数Rdの値に対応した数字図柄のテーブル(本実施例でも図13に示される実施例1と同じテーブルを用いている)の値を読み込み(S78)、そのテーブルの番号に対応した数字を選択図柄表示装置52に表示させ(S79)、液晶コントローラ70fに指示して、S78で読込んだテーブルに対応する数字図柄の配列を入賞図柄表示部34に表示させる(S80)。
【0073】
一方、F2=1であれば(S73:YES)、CPU70aはテーブル5の値を読み込む(S74)。続いて、今回のテーブル5の値の読込が特典フラグF2が1にセットされてから100回目(100ゲーム目)に達したか否かを判断し(S75)、肯定判断なら特典フラグF2を0にリセットする(S76)。また、S75で否定判断のときには、当否判定処理において当たりが発生したか否かを判断し(S77)、肯定判断であれば特典フラグF2を0にリセットする(S76)。このS76に続いて、またはS77で否定判断のときには、上述のS79、S80を実行する。
【0074】
図16に示すように、禁止解除ルーチンでは、CPU70aは、実施例1のS41〜S43と同様に、まず禁止フラグF1が1にセットされているか否かを判断し(S81)、肯定判断なら、禁止フラグF1がセットされてから14ゲームが終了したか否かすなわち特別遊技権利が消化されたか否かを判断し(S82)。ここで肯定判断なら、禁止フラグF1を0にリセットする(S83)。
【0075】
そして、本実施例では、今回の権利発生のきっかけとなった当たり図柄が特定図柄であったか否かを判断し(S84)。肯定判断なら特典フラグF2を1にセットしてから(S85)、否定判断ならそのままリターンに抜ける。このように、本実施例では、当否判定用の乱数の読込が行われたときに読込んだ乱数Rdに基づいて、数字図柄の配列が変更されるので、実施例1と同様に、遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。特に、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0076】
このため、遊技盤12の釘配置等の構成のみに左右されることなく遊技を行うことが可能である。特に、本実施例ではテーブルが所定の確率に基づいて選択されており、複数のテーブルの中に得点が成立しやすい組合せが設定されているので、遊技者に比較的有利な状態及び不利な状態を適度に生起させることができる。この結果、適切なベースを確保可能であり、遊技者が一方的に不利となること及び遊技者が当否判定結果の当たりのみを期待しながら遊技を行うことを防止できる。
【0077】
しかも、乱数Rdに応じて数字図柄の配列を変更するので、どの配列が選ばれるかはランダムになり予測できない。その上、数字図柄の配列を変更する際には、選択図柄表示装置52において、乱数Rdの値に対応する数字(選択図柄)を表示するので、遊技者は、選択図柄を見ればどの組合せが選択されるかが分かるし、数字図柄の配列を変更する基準(選択図柄)が明瞭に示されるので、遊技客が不信感を抱くことを防止でき、信頼性を高めることができる。
【0078】
また、本実施例では、入賞図柄の配列変更の禁止条件が設定されており、CPU70aが変更禁止ルーチンを実行することにより組合せ変更手段として機能しているので、例えば得点が成立しやすい配列を変更禁止中維持したり、反対に得点が成立し難い配列を維持したりでき、遊技の一層の多様化が可能になる。
【0079】
また、本実施例では、誘導増加装置作動中(権利発生から特別遊技終了)は配列変更が禁止されているので、特別遊技に多様性を持たせることが可能になる。すなわち、得点成立の容易な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には得点成立がさらに容易になり、普通遊技あるいは通常の特別遊技(配列変更を実行し続けた場合や得点成立困難な図柄配列を維持した場合など)との差別化が可能になる。一方、得点成立の困難な配列が選択された状態で配列変更を禁止した場合には、特別遊技中の得点成立を抑制することができ、特別遊技中の合計得点に適度な分布(ばらつき)を生じさせることが可能になる。
【0080】
さらに、特別遊技権利の発生のきっかけとなった図柄が特定図柄であると、その権利の消化後100ゲームまで(100ゲームに達する前に次の特別遊技権利が発生したときには、そのゲームまで)、テーブル5が選択されるので得点が成立しやすい。
【0081】
そして、本実施例では特別遊技終了後にゲーム数を限定して得点成立の容易な配列を用いた遊技が付加されるため、例えば当たり発生確率が比較的大きい機種(現金式の機種(いわゆる現金機)等)への適用が考えられる。なお、この例では特典遊技中(特典フラグF2=1のとき)はテーブル5を繰り返し選択しているが、例えば特典遊技の開始時にテーブル5を選択したなら、以後特典遊技が終了するまでテーブルの選択を行わずに(乱数値(Rd=4)を保持することにより、数字図柄の配列変更を禁止する構成としてもよい。
【0082】
また、本実施例では特典遊技中(特典フラグF2=1のとき)にはテーブル5だけ(1種類)を選択しているが、得点が成立しやすい数字図柄の配列テーブルを複数設定してこれらをグループとし、そのグループ内から選択する構成としてもよい。
【0083】
さらに、本実施例においては、変更禁止期間が誘導増加装置作動中に設定されているが、これに限定されるものではなく、例えば普通遊技中に変更禁止期間を設けてもよい。また、変更禁止、禁止解除の契機として、誘導図柄の変動、停止、16連入球口への入球あるいは役物作動口や得点増加装置等の役物の作動状況など、種々の遊技態様を利用することが可能である。
【0084】
また、本実施例では、禁止フラグF1を誘導増加装置が作動開始したか否かの判断に用いているが、これに限定されず、誘導増加装置の作動の有無や役物作動口、誘導増加装置、得点増加装置等の作動の有無等を示すフラグを個別に設定してもよい。種々の状態を細かく区別して認識することにより、多様な制御を実現できる。
【0085】
以上、2実施例に従って、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲でさまざまに実施できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の正面図である。
【図2】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図3】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の16連入球装置の正面図である。
【図4】実施例1のアレンジボール式パチンコ機の電気的な構成を説明するブロック図である。
【図5】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行するメインルーチンのフローチャートである。
【図6】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する乱数更新ルーチンのフローチャートである。
【図7】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する入賞図柄表示ルーチンのフローチャートである。
【図8】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する得点演算ルーチンのフローチャートである。
【図9】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する乱数取得ルーチンのフローチャートである。
【図10】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する配列変更ルーチンのフローチャートである。
【図11】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する変更禁止ルーチンのフローチャートである。
【図12】実施例1のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する禁止解除ルーチンのフローチャートである。
【図13】実施例1のアレンジボール式パチンコ機で使用している入賞(数字)図柄の配列のテーブルの説明図である。
【図14】実施例2のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する乱数取得ルーチンのフローチャートである。
【図15】実施例2のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する配列変更ルーチンのフローチャートである。
【図16】実施例2のアレンジボール式パチンコ機のCPUが実行する禁止解除ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
【0087】
10…アレンジボール式パチンコ機(組合せ式遊技機)、12…遊技盤、26…遊技領域、28…誘導図柄表示装置(組合せ表示装置)、30…表示面、32…誘導図柄表示部、34…入賞図柄表示部、36…天入球口、40…ゲート、40a…通過スイッチ、44…ゲート、44a…通過スイッチ、46…誘導増加装置、46a…Vスイッチ、50…役物作動口、52…選択図柄表示装置、54…下部左入球口、56…得点増加装置、56a…入球スイッチ、62…16連入球装置、64…入球口、64a…入球スイッチ、66…入賞図柄表示装置、66a…ランプ、70…電子制御装置、70a…CPU(当否判定手段、特別遊技実行手段、組合せ変更手段、変更禁止手段)、70b…ROM、70c…RAM、70d…外部入力回路、70e…外部出力回路、70f…液晶コントローラ、70g…バス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、
遊技盤に設けられた複数の入球口と、
遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、
予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、
前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、
前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄である場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を高確率に設定し、前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄でない場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を低確率に設定する確率変動手段とを備え、
前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、
前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、
前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、
前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、
前記1ゲームの終了時において前記確率変動手段が前記確率を高確率に設定している場合には、前記配列テーブル選択手段は、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択することを特徴とする組合せ式遊技機。
【請求項2】
1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、
遊技盤に設けられた複数の入球口と、
遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、
予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、
前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、
前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、
前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、
前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、
前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、
前記配列テーブル選択手段は、前記特別遊技実行手段による前記特別遊技の実行のきっかけとなった前記当たり図柄が特定図柄である場合において、前記特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでは、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択すること、
を特徴とする組合せ式遊技機。
【請求項3】
請求項2に記載の組合せ式遊技機であって、
前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が実行されている間は、前記配列テーブル選択手段による前記配列テーブルの選択を禁止する選択禁止手段を設けたこと、
を特徴とする組合せ式遊技機。
【請求項1】
1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、
遊技盤に設けられた複数の入球口と、
遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、
予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、
前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、
前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄である場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を高確率に設定し、前記誘導図柄表示部に停止表示された当たり図柄が特定図柄でない場合には、前記当否判定の結果が当たりとなる確率を低確率に設定する確率変動手段とを備え、
前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、
前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、
前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、
前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、
前記1ゲームの終了時において前記確率変動手段が前記確率を高確率に設定している場合には、前記配列テーブル選択手段は、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択することを特徴とする組合せ式遊技機。
【請求項2】
1ゲームに使用できる遊技球数に上限があり、
遊技盤に設けられた複数の入球口と、
遊技球が入球した前記入球口に対応する入賞図柄を入球表示する入賞図柄表示部と、
予め設定されている判定実行条件の成立に起因して当否判定する当否判定手段と、
前記判定実行条件の成立に起因して誘導図柄の変動表示を行うとともに前記当否判定の結果に基づいて前記誘導図柄の停止表示を行う誘導図柄表示部と、
前記誘導図柄表示部に当たり図柄が停止表示されたことに起因して遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
前記入賞図柄表示部に入球表示された入賞図柄の組合せにより得点が成立すると該得点に応じた遊技価値を遊技者側に与える組合せ式遊技機において、
前記1ゲームの終了時に、前記入賞図柄の組合せ配列が設定された複数種類の配列テーブルの中から1の配列テーブルを選択する配列テーブル選択手段と、
前記配列テーブル選択手段にて選択された配列テーブルに設定されている前記入賞図柄の組合せ配列を前記入賞図柄表示部に表示させる表示制御手段とを備え、
前記複数種類の配列テーブルの中には、前記得点の成立が容易な配列テーブルと、前記得点の成立が困難な配列テーブルとが含まれており、
前記配列テーブル選択手段は、前記特別遊技実行手段による前記特別遊技の実行のきっかけとなった前記当たり図柄が特定図柄である場合において、前記特別遊技の終了時から所定ゲーム数が経過するまでは、前記得点の成立が容易な配列テーブルを選択すること、
を特徴とする組合せ式遊技機。
【請求項3】
請求項2に記載の組合せ式遊技機であって、
前記特別遊技実行手段により前記特別遊技が実行されている間は、前記配列テーブル選択手段による前記配列テーブルの選択を禁止する選択禁止手段を設けたこと、
を特徴とする組合せ式遊技機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−223909(P2006−223909A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−156201(P2006−156201)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【分割の表示】特願平10−189266の分割
【原出願日】平成10年7月3日(1998.7.3)
【出願人】(000204262)タイヨーエレック株式会社 (1,095)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【分割の表示】特願平10−189266の分割
【原出願日】平成10年7月3日(1998.7.3)
【出願人】(000204262)タイヨーエレック株式会社 (1,095)
【Fターム(参考)】
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