説明

給湯機

【課題】追焚循環回路を髪の毛やゴミなどが通流しても誤作動や誤検出などの不具合を生じる恐れがなく、浴槽の湯の有無や水位を検出することができる給湯機を得る。
【解決手段】注湯回路から浴槽に供給する湯量を制御する注湯制御手段3と、上記浴槽に対して湯水を循環させ得るように設けられた追焚循環回路4と、この追焚循環回路内に介装されたふろ循環ポンプ6と、このふろ循環ポンプの回転数を検出する回転数検出センサと、上記注湯制御手段によって上記浴槽に供給された湯量に対する上記回転数検出センサによって検出された回転数の関係を予めメモリ部に記憶させ、このメモリ部に記憶された情報に基づいて上記回転数検出センサによって検出された上記ふろ循環ポンプの回転数から上記浴槽の湯水の量を検出する制御装置8を備えるようにしたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽への自動給湯や追焚機能を備えた給湯機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の給湯機として、浴槽湯水を追焚循環回路を通して循環させるための循環ポンプを備えた風呂装置内に、循環ポンプ駆動による浴槽湯水の循環流量制御に必要なデータを記憶するポンプデータメモリ部と循環ポンプに通電している電流を検出する電流検出手段とを設け、該風呂装置の外部に該風呂装置の前記追焚循環回路を循環する湯水の流量を検出する基準循環流量検出手段を設け、前記循環ポンプの駆動入力を可変させながら循環ポンプを駆動させて浴槽湯水を追焚循環回路を通して循環させたときの前記電流検出手段の検出電流に基づき求められる循環ポンプの消費電力と前記基準循環流量検出手段の検出流量との関係データを求めて該データを循環ポンプ特性データとして前記ポンプデータメモリ部に記憶させる方法で得られた循環ポンプの消費電力情報に基づき追焚循環回路を通る浴槽湯水の循環流量制御を行う制御装置を有する風呂装置がある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3810187号公報(第1頁、図1〜3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来技術においては、追焚循環回路の循環流量の測定に基準循環流量検出手段を使用し、浴槽水位の測定に水位センサを使用するようにしている。しかし、浴槽の湯水を循環すると上記のようなセンサ類は誤作動、誤検出などの不具合を発生するという問題があった。例えば、基準循環流量検出手段が羽根車式のセンサである場合、浴槽湯水内の髪の毛やゴミが付着して固着に至り循環流量を測定できなくなる。また、渦電流式のように間接的に循環流量を測定するものである場合は固着などの不具合は発生しないが、センサの価格が高額となる。
【0005】
また、浴槽湯水の有無を検出するセンサとして、水流の有無のみを検出する簡易な構造をしたフロースイッチが用いられるが、この方式も固着などの不具合が排除されるわけではない。また、浴槽の水位を検出する水位センサは、一般的に浴槽の圧力を検出する圧力センサであり、圧力検出部は非常に小さな溝となっており、浴槽湯水を循環させると髪の毛やゴミが前記溝にはまり込み、やがて固着し浴槽水位を検出できないなどの不具合が発生する。さらに、上記センサ類は設置位置や取付方向に制約があり配管レイアウトの設計性を悪化させ、センサ類接続のための接続部品増加による設計性・組立性の悪化と高コスト化を招くという課題があった。
【0006】
本発明は、上記のような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、追焚循環回路を髪の毛やゴミなどが通流しても誤作動や誤検出などの不具合を生じる恐れがなく、浴槽の湯の有無や水位を容易に検出することができる信頼性の高い給湯機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る給湯機は、注湯回路から浴槽に供給する湯量を制御する注湯制御手段と、上記浴槽に対して湯水を循環させ得るように設けられた追焚循環回路と、この追焚循環回路内に介装されたふろ循環ポンプと、このふろ循環ポンプの回転数を検出する回転数検出センサと、上記注湯制御手段によって上記浴槽に供給された湯量に対する上記回転数検出センサによって検出された回転数(回転速度)の関係を予めメモリ部に記憶させ、このメモリ部に記憶された情報に基づいて上記回転数検出センサによって検出された上記ふろ循環ポンプの回転数から上記浴槽の湯水の量を検出する制御装置を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明においては、ふろ循環ポンプの回転数から浴槽の湯水の量を検出するようにしたので、追焚循環回路を髪の毛やゴミなどが通流しても水位の検出に誤作動や誤検出などの不具合を生じる恐れがなく、浴槽の湯水の有無や水位を容易に検出することができる。このため、長期にわたり信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1に係る給湯機の要部を概念的に示すシステム構成図。
【図2】図1に示された給湯機の動作の一部である、ふろ循環ポンプの初期特性を得るときのフロー図。
【図3】図1に示された給湯機のふろ循環ポンプについて測定された特性図。
【図4】図1に示された給湯機における動作の他の一部である、浴槽湯量(水位)検出のフロー図。
【図5】図1に示された給湯機における動作のさらに他の一部である、浴槽湯水有無の検出のフロー図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る給湯機について、図1〜図5を参照して説明する。図1のシステム構成図に示すように、この実施の形態1の給湯機100は、貯湯タンク1と、この貯湯タンク1に貯留された湯を浴槽200に送給する注湯回路2と、注湯回路2から浴槽に供給する湯量を制御する注湯制御手段3と、浴槽200の湯水を追焚きするために循環するように設けられた追焚循環回路4と、この追焚循環回路内4に介装された追焚用熱交換器5及びふろ循環ポンプ6と、ふろ循環ポンプ6の回転数を検出する回転数検出センサ(図示省略)と、注湯制御手段3によって浴槽200に供給された湯量に対する回転数検出センサによって検出された回転数の関係を記憶するメモリ部7と、メモリ部7に記憶された情報に基づいて上記回転数検出センサによって検出されたふろ循環ポンプ6の回転数から浴槽200の湯水の量を検出する演算処理部(図示省略)を有する制御装置8を備えている。
【0011】
なお、湯を作るためのヒーター部やヒートポンプ(HPユニット)部と、そのヒーター部やヒートポンプ(HPユニット)部と上記貯湯タンク1とを接続する配管と、その配管に湯水を循環させるための駆動源であるポンプ、湯水の温度を測定するサーミスタ等の温度センサ、あるいは運転、制御のためのリモコンなどは何れも図示を省略している。また、制御装置8は演算機能を有しており、例えば制御用のマイコンなど一般的な中央処理装置やROM、各種インターフェイス等が実装された基板を用いて構成されている。
【0012】
給水源からの配管9は減圧弁10を介して貯湯タンク1の底部と混合弁11の一端部に接続されている。貯湯タンク1の上部から引き出された注湯回路2は混合弁11の他端部に接続されている。上記追焚循環回路4は浴槽アダプタ201を介して浴槽200に接続されている。混合弁11の一端部側から分岐された注湯回路2は注湯制御手段3を介して追焚循環回路4の復路側に流入するように接続されている。貯湯タンク1の上部から注湯回路2に流入した湯水は混合弁11によって所望の温度に調節された後、注湯制御手段3を経て追焚循環回路4の復路側の管路を通って浴槽200に注湯される。また、注湯制御手段3は、電磁弁31と流量センサ32を備えており、制御装置8に内蔵されたプログラムや図示省略しているリモコンのボタン等によって制御するように構成されている。
【0013】
追焚用熱交換器5には破線で示す加熱用の追焚タンク循環回路51が接続されており、追焚用熱交換器5の入口側に接続される追焚タンク循環回路51の一端は貯湯タンク1の上部に接続され、追焚用熱交換器5の出口側に接続される追焚タンク循環回路51は追焚熱源循環ポンプ52を介して貯湯タンク1の下端部に接続されている。ふろ循環ポンプ6の駆動源は例えばブラシレスDCサーボモータなどのサーボモータからなり、図示省略している回転数検出センサは該サーボモータに付属した回転検出機構が用いられる。サーボモータの電源供給線や回転数信号線は制御装置8と接続されている。制御装置8に設けられたメモリ部7は、電気信号による読み書き消去が可能である例えばEEPROMなどの不揮発性メモリで構成されている。
【0014】
次に、上記のように構成された実施の形態1の動作について説明する。先ず、ふろ循環ポンプ6の回転数から浴槽200内の湯水の有無や水位を検出できるようにするため、給湯機施工初期、例えば設置の直後に施主への引き渡し前後に初期特性データを作成する。以下、その動作について図2に示すフロー図を参照して説明する。この初期特性作成モードでは、浴槽200に湯張りを行う際に、注湯制御手段3によって予め設定された所定量ずつ複数回に分けて注湯し、各注湯回毎にふろ循環ポンプ6の回転数を検出して、注湯された湯量に対するふろ循環ポンプ6の回転数の関係をメモリ部7に逐次記憶させることで行われる。
【0015】
ステップS1では、制御装置8でカウントされている湯張り回数が、初期特性データを得るのに必要十分な回数として予め設定された指定回数M(例えばM=5回)以下であるかどうか判定される。
ステップS2では、1回分の注湯量を予め設定された例えば10L(リットル)としたときに、設定湯量(例えば200L)に達するまで、何回注湯が必要かを算出してその値を変数αに代入する。上記の例では、α=20 となる。なお、適正な湯量は設置された浴槽のサイズなどによって変わるので、制御装置8は設定湯量を浴槽のサイズや配管長等に応じて適宜変更できるほか、上記指定回数M、1回分の注湯量や後述する規定値βなどの各設定値を変更できる機能を備えている。
【0016】
ステップS3では、注湯をα回実行させるに際して注湯回数を把握するために、ループが実行される度に、変数nが1ずつ増えるカウントアップが行われる。
ステップS4は、浴槽200の止水栓(図示省略)が外れていた場合等に水無しの判定を行うためのステップである。規定値βとしては、例えば設定湯量を超えた21回が設定される。従って、注湯しようとする回数である変数nが21回になるとNoと判定され、後述するステップS13に進む。
ステップS5では、注湯制御手段3によって予め設定された規定量(10L)を注湯する。このときの注湯量は流量センサ32によって正確に計測される。
【0017】
ステップS6では、ふろ循環ポンプ6を一定電圧、例えば定格電圧で所定時間、例えば30秒間回転させる。
ステップS7では、ステップS6の実行中に図示省略している回転数検出センサによってふろ循環ポンプ6の回転数Nを検出する。なお、回転数Nは例えば上記30秒間回転させたときの平均回転数とする。
ステップS8では、ステップS7で検出された回転数Nの異常を判定する。一定回転数Rとしては、水が無い場合の回転数、例えば4000rpm程度の値が予め設定される。湯張りの当初、浴槽200の水位が浴槽アダプタ201の吸い込み口(図示省略)を超えるまでは、「水無し」の状態であるため、ステップS8の判定結果はNoとなり、ステップS3に戻される。なお、止水栓が外れていた場合もNoとなる。
【0018】
ステップS9は、浴槽200の水位が浴槽アダプタ201を超えた以降に、ステップS8の判定がYesとなったときに実行されるものであり、それまでの合計注湯量に対する回転数Nがポンプ特性ファイルに出力され、メモリ部7に記憶される。なお、以降ループが巡ってくるたびにそのときの湯量に対する回転数Nのデータがポンプ特性ファイルに追記される。
ステップS10では、nが注湯回数αに達したか否かが判定され、α未満のときはNoとなってステップS3に戻される。nが注湯回数αに達していた場合は判定結果がYesとなる。
【0019】
ステップS11では、nが注湯回数αに達したことでループが終了され、次のステップS12で変数n、及びαがリセットされ、初期特性作成モードは終了する。
一方、ステップS4での判定がNoの場合、ステップS13で水無しの判断が行われ、ステップS15で信号が外部に出力され、例えば給湯機100本体、あるいは図示省略しているリモコンのディスプレイ、アラームランプ、スピーカなどに、エラー表示や音で報知する。
【0020】
図3は上記のようにして湯張りの際に測定され、メモリ部7内のポンプ特性ファイルに記録された、ふろ循環ポンプ6の回転数と浴槽200に注湯された湯量の関係の情報をもとにグラフ化した場合のポンプ特性データの一例である。なお、横軸はふろ循環ポンプ6の回転数(rpm)であり、縦軸は流量センサ32によって計測された正確な浴槽湯量(L)を示す。なお、給湯機施工初期以後は、指定回数M(例えば5回)にわたり湯張りの度に上記手順を踏み、メモリ部7内のポンプ特性データを平均化するように動作する。
【0021】
図4は、給湯機施工直後に、上記のようにポンプ特性データが平均化された後に、随時浴槽湯量(水位)を検出するときのフロー図を示し、図5は同じく浴槽湯水の有無を検出するときのフロー図を示す。
浴槽の湯量(水位)を検出する場合は、図4に示すように、ふろ循環ポンプ6を一定電圧(例えば定格電圧)で回転させ(ステップS21)、ふろ循環ポンプ6の回転数を検出する(ステップS22)。制御装置8は、検出された回転数をメモリ部7に予め記憶された、図3に示す特性図に対応する情報に照らし合わせ(ステップS23)、水位を演算し(ステップS24)、水位値に対応する信号として出力する。なお、このプログラムは、例えばふろ自動運転時に湯張り後、制御装置8の指令で定期的に、あるいは追焚動作と連動して実行させ、設定湯量よりも少ない場合は設定湯量まで注湯することで浴槽200の水位を自動的に一定に保つ場合などに利用される。
【0022】
また、浴槽200の湯水の有無を自動で検出させる場合は、図5に示すように、ふろ循環ポンプ6を一定電圧(例えば定格電圧)で回転させ(ステップS31)、ふろ循環ポンプ6の回転数Nを検出する(ステップS32)。次いで、ステップS32で検出された回転数Nの異常を図2のステップS8と同様に判定し(ステップS33)、回転数Nが一定回転数Rよりも小さければ水有りと判定する(ステップS34)。
【0023】
一方、ステップS33の判定結果がNoの場合は、注湯回数を知るためにループを通過する回数をカウントアップし(ステップS35)、規定量、例えば10L注湯する(ステップS36)。次に、注湯回数が規定数β、例えば浴槽アダプタ201を超えるのに十分な回数に達したかを判定し(ステップS37)、結果がYesであれば注湯回数としての変数nをリセットし(ステップS38)、「水無し」と判定する(ステップS39)。なお、ステップS37の判定結果がNoの場合は、ステップS31に戻るループを辿らせる。この検出フローは、例えばユーザが残り湯を追焚きする積りでリモコンの追焚ボタンが押されたときに実行させる場合などに利用される。
【0024】
なお、上記図2に示すフロー図において、浴槽アダプタ201が水没するまでの注湯回においては、ステップS7で検出されたふろ循環ポンプ6の回転数を、出荷時のふろ循環ポンプ6の特性データと比較してふろ循環ポンプ6の異常を検出するようにしても良い。ただし、ふろ循環ポンプ6の特性データの出荷時設定はふろ循環ポンプ単体の特性データとする。また、注湯された合計湯量が浴槽アダプタ201を水没させる量を超えた後に、ステップS7で検出されたふろ循環ポンプ6の回転数Nが、締切回転数(配管が潰れているときの回転数)の例えば1.1倍を超える場合は、浴槽200の栓が抜けていると判断し、以降の注湯をストップさせてステップS13に移行させるようにしても良い。また、当初の施工時に配管が潰れた状態になっていた場合には、水がないときと同様にふろ循環ポンプ6の回転数が高くなるので、同様に回転数を比較することで配管の異常を検出するように構成することもできる。
【0025】
上記のように、実施の形態1によれば、給湯機設置直後より数回にわたり、浴槽への給湯流量を小分けにして、少量(例えば10L毎)の出湯と停止を繰り返し、その都度ふろ循環ポンプ6を一定電圧で回転させ、このときの浴槽湯量とふろ循環ポンプ6の回転数との関係をメモリ部7のファイルに記憶させ、これをふろ循環ポンプ6の初期特性データとして得ることができる。この初期特性データを、その時々のふろ循環ポンプ6の回転数と照らし合わせることにより、部品の増加なしに浴槽湯水の有無や浴槽200の湯量(水位)を把握することができる。なお、浴槽200の湯水が無い場合、ふろ循環ポンプ6はある電圧での最大回転数を示し、湯水がある場合は抵抗があるためふろ循環ポンプ6の回転数は最大回転数より減少するため、浴槽湯水の有無を例えば図2のステップS8、図5のステップS33のように判定することで、同一の構成で容易に検出できる。
【0026】
このため、浴槽水位を検出する従来の水位センサの圧力測定部へのゴミ付着による浴槽水位を検出できない課題が解消され、また、フロースイッチと呼ばれる浴槽湯水の有無検出センサの水流検出部への浴槽内の髪の毛やゴミの固着による誤検出が解消される。また、浴槽湯水の有無検出や浴槽湯量(水位)をふろ循環ポンプ6単体で検出できるため、従来のフロースイッチや水位センサが不要となる。このため、使用部品が減少し、設計性・組立性・信頼性、耐久性が向上し、小型で安価な給湯機を提供することが可能となる。
【0027】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係る給湯機のハード部分は、図1に示す実施の形態1と同様に構成されている。この実施の形態2では、ふろ循環ポンプ6の特性データの取得方法が異なり、定期的に上記ふろ循環ポンプ6の特性データを測定し、メモリ部7に記憶されている特性データを順次更新するように構成されている。
上記のように構成された実施の形態2においては、実施の形態1と同様に、ふろ循環ポンプ6による浴槽湯量(水位)の検出と浴槽湯水の有無検出が可能で、部品点数を減らすことによる組み立て性と信頼性が向上する効果に加え、追焚循環回路4の管内壁面への浴槽湯水内の髪の毛やゴミなどの経年付着による管路断面の縮小の影響も加味した制御系とすることができる。
【0028】
なお、上記実施の形態では、加熱源としてヒートポンプを利用し、貯湯タンク1や、貯湯タンク1の湯を利用する追焚用熱交換器5を有するものについて説明したが、これに限定されるものではないことは当然であり、例えば、熱源としてガスや灯油などを利用するものであっても差し支えないし、貯湯タンク1を用いないものに適用しても同様の効果が期待できる。また、初期特性作成のフローなど、適宜変更し得るものであることは言うまでもない。また、例えば床暖房装置などと組み合わせた給湯機システムとして構成することもできる。
【符号の説明】
【0029】
1 貯湯タンク、 2 注湯回路、 3 注湯制御手段、 4 追焚循環回路、 5 追焚用熱交換器、 6 ふろ循環ポンプ、 7 メモリ部、 8 制御装置、 9 配管、 10 減圧弁、 11 混合弁、 31 電磁弁、 32 流量センサ、 51 追焚タンク循環回路、 52 追焚熱源循環ポンプ、 100 給湯機、 200 浴槽、 201 浴槽アダプタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
注湯回路から浴槽に供給する湯量を制御する注湯制御手段と、上記浴槽に対して湯水を循環させ得るように設けられた追焚循環回路と、この追焚循環回路内に介装されたふろ循環ポンプと、このふろ循環ポンプの回転数を検出する回転数検出センサと、上記注湯制御手段によって上記浴槽に供給された湯量に対する上記回転数検出センサによって検出された回転数の関係を予めメモリ部に記憶させ、このメモリ部に記憶された情報に基づいて上記回転数検出センサによって検出された上記ふろ循環ポンプの回転数から上記浴槽の湯水の量を検出する制御装置を備えたことを特徴とする給湯機。
【請求項2】
上記制御装置は、上記注湯制御手段によって上記浴槽に湯張りを行う際に、予め設定された所定量ずつ複数回に分けて注湯し、各注湯回の都度、上記ふろ循環ポンプの回転数を計測して、注湯された湯量に対する上記ふろ循環ポンプの回転数の関係を上記メモリ部に記憶させることを特徴とする請求項1記載の給湯機。
【請求項3】
上記制御装置は、新規設置直後、上記湯張りの回数が所定の回数に達するまで注湯された湯量に対する上記ふろ循環ポンプの回転数の関係を計測し、その平均値を上記メモリ部に記憶させる初期特性作成モードを備えていることを特徴とする請求項2記載の給湯機。
【請求項4】
上記制御装置は、新規設置の後、所定の間隔をあけて定期的に注湯された湯量に対する上記ふろ循環ポンプの回転数の関係を湯張りの際に計測し、上記初期特性作成モードによって作成されたデータを更新する機能を備えていることを特徴とする請求項3記載の給湯機。
【請求項5】
上記ふろ循環ポンプの駆動源としてサーボモータが用いられ、上記回転数検出センサは該サーボモータの回転検出機構からなることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の給湯機。
【請求項6】
上記制御装置は、検出された上記浴槽の湯水の量に基づいて湯張りまたは追焚を制御する機能を有することを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の給湯機。
【請求項7】
ヒートポンプによって加熱された湯を貯留する貯湯タンクを備えていることを特徴とする請求項1から請求項6の何れかに記載の給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−145009(P2011−145009A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−6470(P2010−6470)
【出願日】平成22年1月15日(2010.1.15)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】