説明

給電装置

【課題】 給電装置が電子機器に対して適切な充電を行わせるようにすることを目的とする。
【解決手段】 電池が装着された電子機器に電力を送信する給電装置であって、前記給電装置は、非接触で電力を前記電子機器に送信する第1の通信手段と、前記電子機器から送信されるデータを受信する第2の通信手段と、第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記給電装置に前記データを送信することができるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記電池を充電することができるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段及び前記第2の判定手段に応じて、前記電子機器の状態を制御する制御手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非接触により給電を行う給電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コネクタで接続することなく非接触で電力を送信する給電装置と、給電装置から送信された電力によって装着されている電池の充電を行う電子機器とを含む給電システムが知られている。このような非接触給電システムにおいて、電子機器に対して電磁界共鳴現象を利用して給電を行う給電装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−063245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、給電装置が複数の給電先から特定の給電先となる電子機器を選択することは開示されているが、選択した電子機器に対してどのように充電を行わせるか、選択した電子機器に対してどのように給電を行うかについては開示されていなかった。
【0005】
このため、給電装置は、各電子機器に対して適切な充電を行わせることができなかった。
【0006】
そこで、本発明は、給電装置が電子機器に対して適切な充電を行わせるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る給電装置は、電池が装着された電子機器に電力を送信する給電装置であって、前記給電装置は、非接触で電力を前記電子機器に送信する第1の通信手段と、前記電子機器から送信されるデータを受信する第2の通信手段と、第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記給電装置に前記データを送信することができるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記電池を充電することができるか否かを判定する第2の判定手段と、前記第1の判定手段及び前記第2の判定手段に応じて、前記電子機器の状態を制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、給電装置が電子機器に対して適切な充電を行わせるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施例1における給電システムの一例を示したブロック図である。
【図2】実施例1における給電装置100の整合回路103の構成の一例を示す図である。
【図3】実施例1における給電装置100によって行われる第1の給電処理の一例を示すフローチャートである。
【図4】実施例1における給電装置100によって行われる第1の給電制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】実施例1における給電装置100によって行われる第2の給電処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】実施例1における給電装置100によって行われる送信確認処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】実施例1における給電装置100によって行われる第2の給電制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】実施例1における電子機器200によって行われるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】実施例1における電子機器200によって行われるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】実施例1における電子機器200によって行われるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】実施例1における電子機器200によって行われるコマンド受信処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】実施例1における電子機器200によって行われる給電準備処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】実施例1における電子機器200によって行われる充電処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】実施例1における電子機器200によって行われる通信モード変更処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】実施例1における電子機器200によって行われる送信処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】実施例1における電子機器200によって行われる残容量検出処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】実施例1における電子機器200によって行われるエラー処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施例1]
以下、本発明の実施例1について、図面を参照して詳細に説明する。実施例1に係る給電システムは、図1に示すように給電装置100と、電子機器200とを有する。給電装置100は、非接触で電力を電子機器200に供給するための給電アンテナ108を有し、電子機器200は、給電装置100から非接触で供給される電力を受信するための受電アンテナ201を有する。
【0011】
給電装置100は、給電アンテナ108を介して非接触で電子機器200に対して電力を送信する。電子機器200は、受電アンテナ201を介して給電装置100から非接触で送信された電力に応じて、電子機器200に接続されている電池210の充電を行う。なお、給電装置100は電子機器200が2つ以上であっても、非接触で電力を送信できるものとする。
【0012】
電子機器200は、電池210から供給される電力によって動作する装置であれば、デジタルスチルカメラ、カメラ付き携帯電話、デジタルビデオカメラや音楽プレイヤ等であってもよい。
【0013】
なお、実施例1に係る給電システムは、給電装置100が電磁誘導によって電力を電子機器200に送信し、電子機器200が電磁誘導によって給電装置100から電力を受信するシステムであってもよい。また、給電装置100が電磁界共鳴によって電力を電子機器200に送信し、電子機器200が電磁界共鳴によって給電装置100から電力を受信するシステムであってもよい。
【0014】
実施例1に係る電子機器200は、給電装置100と電子機器200との距離が所定の範囲内に存在する場合、給電装置100から電力を受信することができる。また、電子機器200は、給電装置100と電子機器200との距離が所定の範囲内に存在しない場合、給電装置100から電力を受信することができない。所定の範囲とは、給電装置100と電子機器200とが互いに通信を行うことができる範囲である。
【0015】
給電装置100は、発振器101、電力送信回路102、整合回路103、変復調回路104、CPU105、ROM106、RAM107、給電アンテナ108、タイマー109、記録再生部110、変換部111、通信部112及びを表示部113を有する。
【0016】
発振器101は、不図示のAC電源から変換部111を介して供給される直流電力をCPU105で決定された目標値に対応する電力に変換して電子機器200に供給するために用いられる高い周波数を発振する。
【0017】
電力送信回路102は、発振器101によって発振される周波数に応じて、給電アンテナ108を介して電子機器200に供給するための電力を発生させる。電力送信回路102で発生した電力は、整合回路103に供給される。また、電力送信回路102によって発生される電力には、給電装置100が電子機器200に電子機器200を制御するためのコマンドを送信するための第1の電力と、給電装置100が電子機器200に電池210の充電を行わせるための第2の電力とがある。第2の電力は、第1の電力よりも高い電力であり、給電装置100が第2の電力を電子機器200に送信している場合、給電装置100はコマンドを電子機器200に送信することができない。また、第1の電力は、どのような電子機器に対しても給電装置100がコマンドを送信できるようにCPU105によって設定される電力である。
【0018】
CPU105は、電子機器200に送信する電力を、第1の電力か、第2の電力かに切り替えるように電力送信回路102を制御する。
【0019】
整合回路103は、発振器101によって発振される周波数に応じて、給電アンテナ108と受電アンテナ201との間で共振を行うための共振回路である。整合回路103は、図2の示すように、可変コンデンサ301及び302、可変コイル303及び可変抵抗304等を有し、電力送信回路102と給電アンテナ108とのインピーダンスの整合を行う。
【0020】
CPU105は、発振器101によって発振される周波数を、給電アンテナ108と受電アンテナ201とが共振するための周波数にするために、整合回路103の可変コンデンサ301及び302、可変コイル303及び可変抵抗304の値を制御する。給電アンテナ108と受電アンテナ201とが共振するための周波数を以下「共振周波数f」と呼ぶ。
【0021】
共振周波数fは、下記の数式(1)によって示されるものとする。Lは、整合回路103のインダクタンス、Cは整合回路103のキャパシタンスを示す。
【0022】
【数1】

【0023】
CPU105は、発振器101によって発振される周波数が、所定の共振周波数fになるように整合回路103のインダクタンスLの値及び整合回路103のキャパシタンスCの値を変更するように整合回路103を制御する。
【0024】
可変コンデンサ301、可変コンデンサ302は、インピーダンス整合のためのコンデンサである。また、可変コンデンサ302は、数式(1)によって求められる共振周波数fを調整するためのコンデンサでもある。
【0025】
可変コイル303は、数式(1)によって求められる共振周波数fを調整するためのコイルである。
【0026】
また、整合回路103は、可変コンデンサ301及び302以外にもさらにコンデンサを有していてもよく、可変コイル303以外にもさらにコイルを有していてもよく、可変抵抗304以外にさらに抵抗を有していてもよいものとする。なお、共振周波数fは、商用周波数である50/60Hzであってもよく、10〜数百kHzであってもよく、10MHz前後の周波数であってもよい。
【0027】
さらに、整合回路103は、給電アンテナ108に流れる電流、及び給電アンテナ108に供給される電圧の変化を検出することもできる。
【0028】
変復調回路104は、コマンドを電子機器200に送信するために、予め定められたプロトコルに応じて、電力送信回路102によって発生された電力の変調を行う。予め定められたプロトコルとは、例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)等の通信プロトコルである。電力送信回路102によって発生された電力は、変復調回路104によって、電子機器200と通信を行うためのコマンドとして、パルス信号に変換され、電子機器200に送信される。電子機器200に送信されたパルス信号は、電子機器200により解析されることによって、「1」と「0」との情報を含むビットデータとして認識される。なお、コマンドには、宛先を識別するための情報及びコマンドによって指示される動作を示すコマンドコード等が含まれる。
【0029】
変復調回路104は、電力送信回路102によって発生された電力を、振幅変位を利用したASK(Amplitude Shift Keying)変調によって、パルス信号に変換する。ASK変調は、振幅変位を利用した変調であり、ICカードと、ICカードと非接触で通信を行うカードリーダとの通信等で用いられる。
【0030】
また、変復調回路104は、コマンドを電子機器200に送信した場合、整合回路103で検出された給電アンテナ108に流れる電流の変化に応じて、電子機器200に送信したコマンドに対する電子機器200からの応答信号を復調することができる。このことによって、変復調回路104は、負荷変調方式によって、電子機器200に送信したコマンドに対する応答信号を電子機器200から受信することができる。変復調回路104は、CPU105からの指示に応じてコマンドを電子機器200に送信する。さらに、変復調回路104は、電子機器200からの応答信号を受信した場合、受信した応答信号をCPU105に供給する。
【0031】
CPU105は、不図示のAC電源と接続されている場合、不図示のAC電源から変換部111を介して供給される電力によって、給電装置100の各部を制御する。また、CPU105は、ROM106に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、給電装置100の各部の動作を制御する。CPU105は電力送信回路102を制御することにより電子機器200に供給する電力を制御する。また、CPU105は、変復調回路104を制御することにより、コマンドを電子機器200に送信する。
【0032】
ROM106は、給電装置100の各部の動作を制御するコンピュータプログラム及び各部の動作に関するパラメータ等の情報を記憶する。
【0033】
RAM107は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、一時的に給電装置100の各部の動作を制御するコンピュータプログラム、各部の動作に関するパラメータ等の情報、変復調回路104によって電子機器200から受信された情報等を記録する。また、RAM107は、給電装置100が給電する対象を管理するための管理テーブルを記録する。なお、RAM107に記録されている管理テーブルには、給電装置100が電子機器200から取得した機器情報に含まれる情報が登録される。
【0034】
給電アンテナ108は、電子機器200に電力送信回路102により発生された電力を電子機器200に送信するためのアンテナである。
【0035】
タイマー109は、現在の時刻や各部で行われる動作に係る時間等を計測する。また、タイマー109に対する閾値は、ROM106にあらかじめ記録されている。
【0036】
記録再生部110は、電子機器200から通信部112を介して受信した映像データや音声データ等を記録媒体110aに記録する。また、記録再生部110は、映像データや音声データ等を記録媒体110aから読み出し、RAM107、通信部112及び表示部113に供給することもできる。なお、記録媒体110aは、ハードディスクやメモリカード等であってもよい。また、記録媒体110aは、給電装置100に内蔵されていても、給電装置100に着脱可能な外部の記録媒体であってもよい。
【0037】
変換部111は、不図示のAC電源が接続される場合、不図示のAC電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を給電装置100全体に供給する。
【0038】
通信部112は、RAM107や記録媒体110aに格納されている映像データや音声データを電子機器200に送信したり、電子機器200から送信される映像データや音声データを受信することができる。例えば、通信部112は、USB(Universal Serial Bus)などのシリアルバスインターフェースやHDMI等のインターフェースを用いて映像データや音声データの送受信を行ってもよい。また、通信部112は、無線通信方式に準拠した通信により映像データや音声データの送信や受信を行ってもよい。また、例えば、通信部112は、無線LAN規格に規定されている802.11a、b、g、n規格に準拠した信号に変調することにより映像データや音声データの送信や受信を行ってもよい。
【0039】
なお、通信部112は、変復調回路104によりコマンドが給電装置100から電子機器200に送信されている場合であっても、電子機器200から映像データや音声データを受信したり、映像データや音声データを電子機器200に送信することができる。通信部112は、記録再生部110から映像データや音声データを供給された場合、記録再生部110から供給された映像データや音声データを電子機器200に送信することができる。
【0040】
表示部113は、記録再生部110によって記録媒体110aから読み出された映像データや給電装置100の動作状態を示すアイコン等を表示する。また、表示部113は、通信部112が電子機器200から受信した映像データを表示してもよい。表示部113は、記録再生部110から映像データ場合、記録再生部110から供給された映像データを表示することができる。
【0041】
給電装置100はさらに不図示のスピーカ部を有していてもよい。不図示のスピーカ部は、記録再生部110によって記録媒体110aから読み出された音声データや通信部112が電子機器200から受信した音声データを出力してもよい。
【0042】
なお、給電装置100は給電モードとして、第1の給電モードと、第2の給電モードとを有する。第1の給電モードとは、給電装置100が電子機器200に対して第1の電力及び第2の電力のいずれか一つだけを送信するためのモードである。また、第2の給電モードとは、給電装置100が電子機器200に対して第1の電力及び第2の電力のいずれか一つを送信しながら、給電装置100が通信部112を介して電子機器200と、映像データや音声データの送受信を行うためのモードである。
【0043】
なお、電力送信回路102、整合回路103及び変復調回路104を少なくとも含む手段を「第1の通信手段」とし、通信部112を「第2の通信手段」とする。
【0044】
次に電子機器200について説明を行う。電子機器200は、受電アンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、変復調回路204、CPU205、ROM206、RAM207、レギュレータ208、充電制御部209、電池210、タイマー211、通信部212及び撮像部213を有する。
【0045】
受電アンテナ201は、給電装置100から供給された電力を受信するためのアンテナである。
【0046】
整合回路202は、給電装置100の共振周波数fと同じ周波数で受電アンテナ201が共振するように、インピーダンスの整合を行うための共振回路である。整合回路202は、可変コンデンサ、可変コイル及び可変抵抗等を有する。CPU205は、給電装置100の共振周波数fと同じ周波数で受電アンテナ201が共振するように、整合回路202の可変コンデンサのキャパシタンスの値、可変コイルのインダクタンスの値及び可変抵抗のインピーダンスの値を制御する。
【0047】
整流平滑回路203は、受電アンテナ201によって受信された電力からコマンド及びノイズを取り除き、電池210を充電するための直流電力を生成する。さらに、整流平滑回路203は、生成した直流電力をレギュレータ208に供給する。整流平滑回路203は、受電アンテナ201によって受信された電力から取り除いたコマンドを変復調回路204に供給する。
【0048】
変復調回路204は、整流平滑回路203から供給されたコマンドを給電装置100と予め決められた通信プロトコルに応じて解析し、コマンドの解析結果をCPU105に供給する。
【0049】
CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果に応じて変復調回路204が受信したコマンドがどのようなコマンドであるかを判定し、受信したコマンドに対応するコマンドコードで指定されている処理を行う。
【0050】
また、CPU205は、ROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、電子機器200の各部の動作を制御する。
【0051】
ROM206は、電子機器200の各部の動作を制御するコンピュータプログラム及び各部の動作に関するパラメータ等の情報を記憶する。また、ROM206には、電子機器200の機器情報、電子機器200の受電能力情報及び表示データ等が記録される。電子機器200の機器情報には、電子機器200の識別ID、製造者名、装置名、製造年月日、電子機器200が給電装置100から非接触で送信される電力を受信するための手段を有するか否かを示す情報等が含まれる。なお、給電装置100から非接触で送信される電力を受信するための手段を以下、「受電手段」と呼ぶ。なお、受電手段には、受電アンテナ201が少なくとも含まれる。なお、受電手段には、受電アンテナ201以外にも、さらに整合回路202、整流平滑回路203及び変復調回路204が含まれていてもよい。
【0052】
電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が最大に受信することができる電力を示す情報及び電子機器200が最低限受信することができる電力を示す情報が含まれる。さらに、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200がコマンドによって給電装置100と通信を行う場合に必要な電力を示す情報等が含まれる。さらに、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が通信部212を動作させるために必要な電力を示す情報、電子機器200が充電のために必要な電力を示す情報及び電子機器200が充電機能を有するか否かを示す情報等が含まれる。さらに、さらに、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が撮像部213を動作させるために必要な電力を示す情報が含まれる。また、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が有する受電手段の数を示す情報も含まれる。なお、電子機器200及び電池210が受電手段を有している場合、電子機器200が有する受電手段の数は2となる。また、なお、電子機器200が受電手段を有している場合、電子機器200が有する受電手段の数は1となる。
【0053】
RAM207は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、一時的に給電装置100の各部の動作を制御するコンピュータプログラム、各部の動作に関するパラメータ等の情報、給電装置100から送信された情報等を記録する。
【0054】
レギュレータ208は、整流平滑回路203から供給された直流電力の電圧がCPU205によって設定された電圧値になるように制御する。なお、整流平滑回路203からレギュレータ208を介してCPU205によって設定された電圧値になるように制御された直流電力は、充電制御部209に供給される。
【0055】
また、レギュレータ208は、電池210から供給される電力の電圧がCPU205によって設定された電圧値になるように制御する。電池210からレギュレータ208を介してCPU205によって設定された電圧値になるように制御された直流電力は、少なくともCPU205、ROM206及びRAM207に供給される。
【0056】
また、レギュレータ208は、不図示のAC電源から供給される電力の電圧がCPU205によって設定された電圧値になるように制御する。不図示のAC電源からレギュレータ208を介してCPU205によって設定された電圧値になるように制御された直流電力は、少なくともCPU205、ROM206及びRAM207に供給される。
【0057】
充電制御部209は、レギュレータ208から直流電力を供給された場合、電池210の充電を行う。また、充電制御部209は、装着されている電池210の残りの容量を示す情報を定期的に検出し、CPU205に供給する。CPU205は、充電制御部209から供給された電池210の残りの容量を示す情報(以下「残容量情報」と呼ぶ)をRAM207に記録する。
【0058】
電池210は、電子機器200に着脱可能な電池である。また、電池210は、充電可能な二次電池であり、例えばリチウムイオン電池等である。電池210は、電子機器200の各部に対して電力を供給することができる。
【0059】
タイマー211は、現在の時刻や各部で行われる動作に係る時間等を計測する。なお、また、タイマー211に対する閾値は、ROM206にあらかじめ記録されている。
【0060】
通信部212は、ROM206や記録媒体213bに記録されている映像データや音声データを給電装置100に送信したり、給電装置100から映像データや音声データを受信することもできる。例えば、通信部212は、USBなどのシリアルバスインターフェースを用いて映像データや音声データの送信や受信を行う。また、例えば、通信部212は、無線LANとして規定されている802.11a、b、g、n規格に準拠した信号に変調することで映像データや音声データの送信や受信を行ってもよい。
【0061】
撮像部213は、撮像素子、画像処理部、エンコード制御部、記録部213a及び記録媒体213b等を含んでいる。撮像部213は、被写体から映像データの撮影を行い、撮影の結果により得られた静止画像や動画像等の映像データを記録媒体213bに記録する。さらに、撮像部213は、電子機器200において、被写体の撮影を行うために必要な構成を有していてもよい。
【0062】
なお、電子機器200は、充電を行うための充電モードとして後述する第1の充電モードと第2の充電モードとを有するものとする。また、電子機器200は、後述する通信モードや給電準備モードを動作モードとしてさらに有するものとする。なお、電子機器200は、第1の充電モードである場合、第1の充電モードに応じた動作を行いながら、通信モードに応じた動作や給電準備モードに応じた動作を行うことができる。また、電子機器200は、第2の充電モードである場合、第1の充電モードに応じた動作を行いながら、通信モードに応じた動作や給電準備モードに応じた動作を行うこともできる。
【0063】
電子機器200の電源がオンの状態である場合を「電源オン状態」と呼び、電子機器200の電源がオフの状態である場合を「電源オフ状態」と呼ぶ。なお、電子機器200の電源がオンである状態とは、電子機器200全体に電力が供給されている状態である。電子機器200の電源がオフである状態とは、受電アンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、変復調回路204、CPU205、ROM206、RAM207、レギュレータ208、充電制御部209、電池210及びタイマー211に必要な電力が供給されているが、通信部212及び撮像部213には電力が供給されていない状態である。
【0064】
なお、給電アンテナ108及び受電アンテナ201は、ヘリカルアンテナであっても、メアンダラインアンテナ等の平面状のアンテナであってもよいものとする。
【0065】
また、実施例1において、給電装置100は、電子機器200に対して非接触で電力を送信し、電子機器200は、給電装置100から非接触で電力を受信するものとしたが、「非接触」を「無線」や「無接点」と言い換えてもよいものとする。
【0066】
また、給電アンテナ108の代わりに電極を給電装置100に設け、受電アンテナ201の代わりに電極を電子機器200に設けることにより、給電装置100が非接触で電力を電子機器200に供給するシステムにおいても、本発明を適用することができるものとする。
【0067】
また、給電装置100が電界結合によって非接触で電子機器200に電力を供給するシステムにおいても、本発明を適用できるものとする。
【0068】
(第1の給電処理)
給電装置100の給電モードが第1の給電モードになるように設定された場合、給電装置100によって行われる第1の給電処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。なお、この場合、給電装置100の給電の対象として電子機器200が給電装置100に選択されているものとして説明を行う。
【0069】
S301において、CPU105は、電子機器200とコマンドによる通信を行うために第1の電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102及び整合回路103を制御する。この場合、本フローチャートはS301からS302に進む。
【0070】
S302において、CPU105は、電子機器200の残容量情報を要求するための第1のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。さらに、CPU105は、第1のコマンドに対応する応答信号を受信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第1のコマンドに対応する応答信号を受信していないと判定された場合、本フローチャートは、終了する。この場合、CPU105は、第1の電力を電子機器200に送信しないように発振器101、電力送信回路102及び整合回路103を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第1のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは、S302からS303に進む。
【0071】
S303において、CPU105は、S302において受信した第1のコマンドに対応する応答信号に含まれる残容量情報に応じて、電子機器200が充電可能な状態か否かを判定する。CPU105によって、電池210が満充電であると判定された場合、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態でないと判定する。CPU105によって、第1のコマンドに対応する応答信号にエラー情報が含まれていると判定された場合、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態でないと判定する。また、CPU105によって、電池210が満充電でないと判定された場合であっても、電子機器200が不図示のAC電源と接続されたことが検出された場合、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態でないと判定する。CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態でないと判定された場合(S303のNo)、本フローチャートは、終了する。この場合も、CPU105は、第1の電力を電子機器200に送信しないように発振器101、電力送信回路102及び整合回路103を制御する。
【0072】
CPU105によって、電池210が満充電でない場合であって、電子機器200が不図示のAC電源と接続されたことが検出されていない場合、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態であると判定する。CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態であると判定された場合(S303のYes)、本フローチャートは、S303からS304に進む。
【0073】
S304において、CPU105は、給電準備処理の開始を通知するための第2のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。給電準備処理とは、給電効率及び動作情報を検出するための処理である。給電効率とは、給電装置100から送信された電力に対してどれくらいの電力を電子機器200が受信できるかを示す情報である。また、動作情報とは、電子機器200が特定の動作を行う場合に必要な電力を示す情報である。動作情報には、給電装置100から受信した電力によって電子機器200が通信部212を動作させることができるか否かを示す情報及び給電装置100から受信した電力によって撮像部213全体を動作させることができるか否かを示す情報等が含まれる。さらに、動作情報には、給電装置100から受信した電力によって電池210の充電を行うことができるか否かを示す情報及び給電装置100から受信した電力によって電子機器200全体に電力を供給することができるか否かを示す情報が含まれる。なお、給電効率及び動作情報を以下「検出情報」と呼ぶ。
【0074】
なお、給電準備処理は、給電装置100が電子機器200に電池210の充電を行わせる前にCPU105が行う処理である。第2のコマンドには、給電効率を検出するために給電装置100が電子機器200に電力を送信する時間を示す時間情報と、給電効率を検出するために給電装置100が電子機器200に送信する電力を示す給電電力情報とが含まれている。
【0075】
第2のコマンドを電子機器200が受け付けた場合、電子機器200は、時間情報によって示される時間が経過するまでの間、給電装置100から送信された電力を受信し、給電装置100から受信した電力を示す受電電力情報を検出する。さらに、電子機器200は、給電電力情報と、受電電力情報とに応じて給電効率を検出し、動作情報を検出する。CPU105によって、変復調回路104が第2のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、第2のコマンドに対応する応答信号を受信してから経過した時間を測定するためにタイマー109を制御する。この場合、本フローチャートはS304からS305に進む。
【0076】
S305において、CPU105は、給電準備処理を行うための電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102及び整合回路103を制御する。さらに、CPU105は、タイマー109で計測されている時間が第2のコマンドに含まれる時間情報によって示される時間を経過したか否かを判定する。CPU105によって、タイマー109で計測されている時間が時間情報によって示される時間を経過していないと判定された場合、CPU105は給電準備処理を行うための電力を電子機器200に継続して送信するように制御する。この場合、CPU105は、給電準備処理を行うための電力を継続して電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102及び整合回路103を制御する。給電準備処理を行うための電力は、第1の電力よりも高い電力であれば、第2の電力と等しい電力であってもよい。
【0077】
CPU105によって、タイマー109で計測されている時間が時間情報によって示される時間を経過したと判定された場合、CPU105は、給電準備処理を行うための電力の電子機器200への送信を停止させる。この場合、CPU105は、給電準備処理を行うための電力の電子機器200への送信を停止するように発振器101、電力送信回路102及び整合回路103を制御する。この場合、本フローチャートはS305からS306に進む。
【0078】
S306において、CPU105は、給電準備処理の終了を通知するための第3のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第3のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS306からS307に進む。
【0079】
S307において、CPU105は、電子機器200から給電準備処理によって電子機器200で検出された検出情報を要求するための第4のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が受信した第4のコマンドに対応する応答信号から検出情報を取得したと判定された場合、本フローチャートはS307からS308に進む。
【0080】
S308において、CPU105は、S307において取得した検出情報に応じて、給電装置100から送信される電力によって、電子機器200が電池210の充電を行うことができるか否かを判定する(第2の判定)。CPU105によって、給電装置100から送信される電力によって、電子機器200が電池210の充電を行うことができると判定された場合(S308のYes)、本フローチャートは、S308からS313に進む。CPU105によって、給電装置100から送信される電力により、電子機器200が電池210の充電を行えないと判定された場合(S308のNo)、本フローチャートは、S308からS309に進む。
【0081】
S309において、CPU105は、電子機器200から受電能力情報を取得し、電子機器200から取得した受電能力情報に応じて、電子機器200が複数の受電手段を有しているか否かを判定する。CPU105によって、電子機器200が複数の受電手段を有していると判定された場合(S309のYes)、本フローチャートはS309からS310に進む。CPU105によって、電子機器200が複数の受電手段を有していないと判定された場合(S309のNo)、本フローチャートはS309からS311に進む。
【0082】
S310において、CPU105は、無効にした受電手段を有効するように要求するための第5のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第5のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは、S310からS311に進む。
【0083】
S311において、CPU105は、電子機器200を給電装置100の給電の対象として選択した電子機器200を給電の対象から外すように設定する。この場合、CPU105は、RAM107の管理テーブルに記録されている電子機器200の識別IDに給電の対象として無効であることを示すフラグをセットする。この場合、本フローチャートはS311からS312に進む。
【0084】
S312において、CPU105は、給電の対象から外された電子機器200とは別の装置を給電の対象として選択するための選択処理を行う。このため、給電装置100は、給電装置100から送信される電力によって充電を行うことができないと判定された電子機器200とは別の装置を給電装置100の給電の対象として選択する。このとき、RAM107の管理テーブルに登録されている電子機器200の識別IDには、給電の対象として無効であることを示すフラグがセットされている。これにより、CPU105は、S312の選択処理を行う場合、再び電子機器200を給電の対象として選択しないようにする。
【0085】
S313において、CPU105は、S307において取得した検出情報に応じて、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせながら、電子機器200全体に電力を供給することができるか否かを判定する(第1の判定)。
【0086】
CPU105によって、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせながら、電子機器200全体に電力を供給することができると判定された場合(S313のYes)、本フローチャートは、S313からS317に進む。CPU105によって、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせながら、電子機器200全体に電力を供給することができないと判定された場合、給電装置100は、電子機器200全体に電力を供給することができない。しかし、この場合、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせることができる。CPU105によって、給電装置100は、電子機器200全体に電力を供給することができないが、電子機器200に電池210の充電を行わせることができると判定された場合(S313のNo)、本フローチャートは、S313からS314に進む。
【0087】
なお、S313において、CPU105は、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせながら、電子機器200全体に電力を供給することができるか否かを判定するようにした。しかし、S313の判定は、電子機器200が電源オン状態であることを検出した場合にCPU105が行うようにしてもよい。そのため、S308でYesの場合、電子機器200が電源オフ状態であることを検出した場合には、CPU105は、S313の処理を行うことなく、S314の処理を行うようにしてもよい。
【0088】
S314において、CPU105は、電子機器200が第1の充電モードになるように要求するための第6のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第6のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS314からS315に進む。なお、第1の充電モードとは、通信部212及び撮像部213を動作させないようにしながら電子機器200が電池210の充電を行う状態である(第1のモード)。なお、第1の充電モードは、電子機器200が電池210の充電以外の動作を停止させた状態で、電池210の充電を行う状態であればよいものとする。
【0089】
S315において、CPU105は、第2の電力を送信することを通知するための第7のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第7のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS315からS316に進む。なお、変復調回路104が第7のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、が第7のコマンドに対応する応答信号を受信してから経過した時間を計測するようにタイマー109を制御する。
【0090】
S316において、CPU105は、電子機器200に対して送信する第2の電力を制御するための第1の給電制御処理を行う。CPU105によって、第1の給電制御処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0091】
S317において、CPU105は、電子機器200が第2の充電モードになるように要求するための第8のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第8のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS317からS315に進む。なお、第2の充電モードとは、電子機器200が通信部212及び撮像部213等を動作させるようにしながら、電池210の充電を行う状態である(第2のモード)。なお、第2の充電モードは、電子機器200が電子機器200全体の動作を行える状態で、電池210の充電を行う状態であればよいものとする。
【0092】
(第1の給電制御処理)
給電装置100によって図3のS316において行われる第1の給電制御処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0093】
S401において、CPU105は、S302と同様に電子機器200の残容量情報を要求するために、第1のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第1のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは、S401からS402に進む。CPU105によって、変復調回路104が第1のコマンドに対応する応答信号を受信していないと判定された場合、本フローチャートは、終了する。
【0094】
S402において、CPU105は、S401において受信した第1のコマンドに対応する応答信号に応じて、電子機器200が充電可能な状態か否かを判定する。CPU105によって、S401において受信した第1のコマンドに対応する応答信号にエラー情報が含まれていると判定された場合、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態でないと判定する。S401において受信した第1のコマンドに対応する応答信号に残容量情報が含まれている場合、CPU105によって、残容量情報に応じて電池210の残容量が満充電であると判定されたとき、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態でないと判定する。CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態でないと判定された場合(S402のNo)、本フローチャートは、S402からS406に進む。
【0095】
S401において受信した第1のコマンドに対応する応答信号に残容量情報が含まれている場合、CPU105によって、電池210の残容量が満充電でないと判定されたとき、CPU105は、電子機器200が充電可能な状態であると判定する。CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態であると判定された場合(S402のYes)、本フローチャートは、S402からS403に進む。
【0096】
S403において、CPU105は、給電装置100が電子機器200に送信している電力が、第1の電力から第2の電力になるように設定する。なお、第2の電力の目標値は、CPU105によって、S307において取得した検出情報に応じて設定される。CPU105は、第2の電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102、整合回路103を制御する。この場合、本フローチャートは、S403からS404に進む。
【0097】
S404において、CPU105は、図3のS315において、タイマー109により計測された時間が所定の時間経過したか否かを判定する。CPU105によって、タイマー109により計測された時間が所定の時間経過したと判定された場合(S404のYes)、本フローチャートは、S404からS405に進む。CPU105によって、タイマー109により計測された時間が所定の時間経過していないと判定された場合(S404のNo)、本フローチャートは、S404からS403に戻る。
【0098】
S405において、CPU105は、給電装置100が電子機器200に送信している電力が、第2の電力から第1の電力になるように設定する。CPU105は、第1の電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102、整合回路103を制御する。このとき、CPU105は、タイマー109により計測されている時間をリセットする。この場合、本フローチャートは、S405からS401に戻る。なお、再びS401において給電装置100が電子機器200の残容量情報を要求するために、第1のコマンドを電子機器200に送信するためには、給電装置100が第2の電力ではなく、第1の電力を電子機器200に送信する必要がある。このため、CPU105は、S405の処理において、給電装置100が第1の電力を電子機器200に送信するようにする。
【0099】
S406において、CPU105は、第2の電力の送信を停止することを通知するために第9のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、給電装置100が電子機器200に第2の電力を送信している場合、給電装置100が電子機器200に第1の電力を送信するようにする。CPU105によって、変復調回路104が第9のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、タイマー109により計測されている時間をリセットする。この場合、本フローチャートはS406からS407に進む。
【0100】
S407において、CPU105は、変復調回路104が電子機器200に電子機器200が第1の充電モードになるように要求するために、第6のコマンドを送信したか否かを判定する。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第6のコマンドを送信したと判定された場合(S407でYes)、本フローチャートは、S407からS408に進む。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第6のコマンドを送信していないと判定された場合(S407でNo)、本フローチャートは、S407からS409に進む。
【0101】
S408において、CPU105は、第6のコマンドを解除するように要求するための第10のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、第10のコマンドを電子機器200に送信することによって、電子機器200の状態が第1の充電モードから第6のコマンドを受信する前の状態になるように電子機器200を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第10のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは終了する。
【0102】
S409において、CPU105は、変復調回路104が電子機器200に電子機器200が第2の充電モードになるように要求するために、第8のコマンドを送信したか否かを判定する。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第8のコマンドを送信したと判定された場合(S409でYes)、本フローチャートは、S409からS410に進む。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第8のコマンドを送信していないと判定された場合(S409でNo)、本フローチャートは終了する。
【0103】
S410において、CPU105は、第8のコマンドを解除するように要求するための第11のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、第11のコマンドを電子機器200に送信することによって、電子機器200の状態が第2の充電モードから第8のコマンドを受信する前の状態になるように電子機器200を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第11のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは終了する。
【0104】
(第2の給電処理)
給電装置100の給電モードが第2の給電モードになるように設定された場合、給電装置100によって行われる第2の給電処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。なお、この場合、給電装置100の給電の対象として電子機器200が給電装置100に選択されているものとして説明を行う。
【0105】
S501〜S503、及びS508〜S511の処理は、S301〜S303及びS304〜S307の処理と同様な処理であるため説明を省略する。
【0106】
S503において、CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態であると判定された場合(S503のYes)、本フローチャートは、S503からS504に進む。
【0107】
S504において、CPU105は、電子機器200の通信部212が対応する通信方式を示す通信情報を取得するための第12のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第12のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS504からS505に進む。
【0108】
第12のコマンドを受け付けた電子機器200は、第12のコマンドに対応する応答信号として、通信情報を給電装置100に対して送信する。例えば、通信部212がUSB規格に対応する場合、電子機器200は、USB規格に対応することを示す通信情報を第12のコマンドに対応する応答信号として、給電装置100に送信する。また、例えば、通信部212が無線LAN規格に対応する場合、電子機器200は、無線LANに対応することを示す通信情報を第12のコマンドに対応する応答信号として、給電装置100に送信する。
【0109】
S505において、CPU105は、第12のコマンドに対応する応答信号に含まれる通信情報に応じて、映像データ及び音声データを電子機器200と送受信するための通信方式を設定する。CPU105は、通信部112及び通信部212が対応している通信方式を設定し、設定した通信方式に応じて、通信部112が動作するように制御する。さらに、CPU105は、電子機器200の通信部212を、通信部112が設定された通信方式に設定するように要求するための第13のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第13のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS505からS506に進む。CPU105によって、変復調回路104が第13のコマンドに対応する応答信号を受信しなかったと判定された場合、CPU105は、通信部112の対応する通信方式と通信部212が対応する通信方式とが一致しないと判定する。この場合、給電装置100は、電子機器200と通信部112を介して、映像データ及び音声データを送受信することはできない。この場合、本フローチャートは終了する。なお、S505において、CPU105は、電子機器200の通信部212を、通信部112が設定された通信方式に設定するように要求するために、第13のコマンドを電子機器200に送信するようにした。しかし、S505において、CPU105は、電子機器200の通信部212を、通信部112が設定された通信方式と互換性のある通信方式に設定するようにしてもよい。そのため、通信部212が、通信部112がCPU105によって設定された通信方式と互換性のある通信方式に設定された場合、S506以後の処理を行うようにしてもよい。 S506において、CPU105は、S505において設定された通信方式による通信部112と、通信部212との通信の認証のための認証情報を要求するための第14のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。なお、S505において設定された通信方式が無線LANである場合、認証情報には、IPアドレス、SSID(Service Set Identifier)等の情報が含まれる。認証情報に含まれる情報は、S505において設定された通信方式によって異なるものとなる。
【0110】
CPU105によって、変復調回路104が第14のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS506からS507に進む。なお、第14のコマンドに対応する応答信号には、認証情報が含まれるものとする。
【0111】
S507において、CPU105は、S505において設定された通信方式に応じた認証情報を通知するための第15のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第15のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS507からS508に進む。
【0112】
S511において、CPU105によって、変復調回路104が受信した第4のコマンドに対応する応答信号から検出情報を取得したと判定された場合、本フローチャートはS511からS512に進む。
【0113】
S512において、CPU105は、S308と同様に、S511において取得した検出情報に応じて、給電装置100から送信される電力によって、電子機器200が電池210の充電を行うことができるか否かを判定する。
【0114】
CPU105によって、給電装置100から送信される電力によって、電子機器200が電池210の充電を行うことができると判定された場合(S512のYes)、本フローチャートは、S512からS513に進む。CPU105によって、給電装置100から送信される電力により、電子機器200が電池210の充電を行えないと判定された場合(S512のNo)、本フローチャートは、S512からS518に進む。
【0115】
S513において、CPU105は、S313と同様に、S511において取得した検出情報に応じて、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせながら、電子機器200全体に電力を供給することができるか否かを判定する。
【0116】
CPU105によって、給電装置100は、電子機器200に電池210の充電を行わせながら、電子機器200全体に電力を供給することができると判定された場合(S513のYes)、本フローチャートは、S513からS514に進む。CPU105によって、給電装置100は、電子機器200全体に電力を供給することができないが、電子機器200に電池210の充電を行わせることができると判定された場合(S513のNo)、本フローチャートは、S513からS519に進む。なお、S513の判定は、電子機器200が電源オン状態であることを検出した場合にCPU105が行うようにしてもよい。そのため、S512でYesの場合に、電子機器200が電源オフ状態であることを検出したとき、CPU105は、S513の処理を行うことなく、S519の処理を行うようにしてもよい。
【0117】
S514において、CPU105は、S317と同様に、電子機器200を第2の充電モードに変更するために、第8のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第8のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS514からS515に進む。
【0118】
S515において、CPU105は、通信部212にデータの送信を要求するための第16のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第16のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、RAM107の管理テーブルに登録されている電子機器200の識別IDにデータ送信中であることを示すフラグをセットする。この場合、さらに、CPU105は、電子機器200から送信されるデータを受信するように通信部112を制御する。
【0119】
電子機器200から送信されるデータを通信部112が受信している場合、本フローチャートはS515からS516に進む。なお、給電装置100が第16のコマンドを電子機器200に送信することによって、電子機器200から受信するデータは、映像データであっても、音声データであってもよい。また、電子機器200から受信するデータは、電子機器200が給電装置100に送信していない映像データ及び音声データであってもよいものとする。なお、給電装置100が電子機器200から受信するデータが、電子機器200が給電装置100に送信していないデータである場合、給電装置100は、電子機器200から給電装置100に送信していない映像データ及び音声データを示す未送信情報を取得する。給電装置100は、電子機器200から取得した未送信情報に応じて、第16のコマンドで電子機器200に送信を要求するデータを選択することができる。この場合、特別な操作を行うことなく、給電装置100が電子機器200から受信していないデータの取り込みを行うことができる。
【0120】
S516において、CPU105は、S315と同様に、第2の電力を送信することを通知するために、第7のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第7のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS516からS517に進む。なお、変復調回路104が第7のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、が第7のコマンドに対応する応答信号を受信してから経過した時間を計測するようにタイマー109を制御する。
【0121】
S517において、CPU105は、電子機器200に対する給電を制御するための第2の給電制御処理を行う。CPU105によって、第2の給電制御処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0122】
S518において、CPU105は、S511において取得した検出情報に応じて、給電装置100は、通信部212が給電装置100にデータの送信を行うための電力を電子機器200に供給することができるか否かを判定する。CPU105によって、給電装置100は、通信部212が給電装置100にデータの送信を行うための電力を電子機器200に供給することができると判定された場合(S518のYes)、本フローチャートは、S518からS519に進む。CPU105によって、給電装置100は、通信部212が給電装置100にデータの送信を行うための電力を電子機器200に供給することができないと判定された場合(S518のNo)、本フローチャートは、S518からS521に進む。
【0123】
S519において、CPU105は、電子機器200を第1の充電モードに変更するために、第6のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第6のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS519からS520に進む。
【0124】
S520において、CPU105は、電子機器200の状態を通信モードにするように要求するための第17のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第17のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS520からS515に進む。なお、通信モードとは、映像データや音声データを給電装置100に送信するための電力と、給電装置100から映像データや音声データを受信するための電力とが通信部212に電力が供給されている状態である。電子機器200は、通信モードである場合、通信部212に必要な電力の供給を行い、通信部110と通信の認証を行うように通信部212を制御し、映像データや音声データを給電装置100に送信するように通信部212を制御する。
【0125】
S521において、CPU105は、S502において取得した残容量情報に応じて、電池210の残容量がROM106に設定されている所定値以上であるか否かを判定する。この所定値は、あらかじめROM106に設定されているものでも、CPU105が電子機器200から取得した検出情報に応じて設定するものであってもよい。なお、この所定値は、電子機器200がデータを給電装置100に送信するために必要な電池210の残容量を示す値であればよいものとする。
【0126】
CPU105によって、電池210の残容量が所定値以上であると判定された場合(S521のYes)、本フローチャートはS521からS522に進む。CPU105によって、電池210の残容量が所定値よりも低いと判定された場合(S521のNo)、本フローチャートはS521からS526に進む。
【0127】
S522において、CPU105は、S520と同様に、電子機器200を通信モードに変更するために、第17のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第17のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS522からS523に進む。
【0128】
S523において、CPU105は、S515と同様に、通信部212にデータの送信を要求するために、第16のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第16のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS523からS524に進む。
【0129】
S524において、CPU105は、CPU105は、通信部212を介してデータを給電装置100に送信してくる電子機器200を給電装置100の給電の対象から外すように設定する。この場合、CPU105は、RAM107の管理テーブルに登録され、データ送信中であることを示すフラグが設定されている電子機器200の識別IDに給電の対象として無効であることを示すフラグをセットする。この場合、本フローチャートはS524からS525に進む。
【0130】
S525において、CPU105は、給電装置100への電子機器200による通信部212を介したデータの送信が完了したか否かを確認するための送信確認処理を行う。CPU105によって送信確認処理が開始された場合、本フローチャートは終了する。
【0131】
S526において、CPU105は、S519と同様に、電子機器200を第1の充電モードに変更するために、第6のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第6のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS526からS527に進む。
【0132】
S527において、CPU105は、S315と同様に、第2の電力を送信することを通知するために、第7のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第7のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートはS527から図4のS401に進み、第1の給電制御処理を行う。なお、変復調回路104が第7のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、第7のコマンドに対応する応答信号を受信してから経過した時間を計測するようにタイマー109を制御する。
【0133】
なお、給電装置100が第16のコマンドを電子機器200に送信した場合、電子機器200による通信部212を介したデータの送信が完了したと判定されるまで、CPU105は、電子機器200から送信されるデータを受信するように通信部112を制御する。なお、通信部112が電子機器200から受信したデータは、記録再生部110に供給され、記録媒体110aに記録される。
【0134】
(送信確認処理)
給電装置100によって図5のS525において行われる送信確認処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、この場合、通信部112は、電子機器200の通信部212から送信されるデータを受信するための処理を行っている。
【0135】
S601において、CPU105は、通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されているか否かを判定する。通信部212からデータが通信部112に対して送信される場合、あらかじめ電子機器200は、通信部212が通信部112に対して送信するデータの量を示す送信情報を給電装置100に送信する。このため、CPU105は、通信部112が通信部212から受信したデータが、送信情報に示されるデータの量に達したか否かを判定することによって、通信部212から通信部112へのデータの送信が完了した否かを判定する。CPU105によって、通信部112が電子機器200から受信したデータが、送信情報に示されるデータの量に達したと判定された場合、CPU105は、通信部212から通信部112へのデータの送信が完了したと判定する。この場合、CPU105は、通信部212から通信部112へのデータの送信が完了した、つまり、通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されていないと判定する。この場合(S601でNo)、本フローチャートはS601からS602に進む。
【0136】
なお、CPU105は、通信部212から通信部112へのデータの送信が完了した否かを電子機器200に問い合わせて、電子機器200からの応答信号を受信するようにしてもよい。この場合、電子機器200からの応答信号に応じて、通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されているか否かを判定してもよい。
【0137】
CPU105によって、通信部112が電子機器200から受信したデータが、送信情報に示されるデータの量に達していないと判定された場合、CPU105は通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されていると判定する。この場合(S601でYes)、本フローチャートはS601からS601に戻る。
【0138】
S602において、CPU105は、図5のS524において給電装置100の給電の対象から外された電子機器200を給電装置100の給電の対象に戻すように設定する。この場合、CPU105は、RAM107の管理テーブルに登録され、データ送信中であることを示すフラグがセットされている電子機器200の識別IDに給電の対象として有効であることを示すフラグをセットし、データ送信中であることを示すフラグをリセットする。この場合、本フローチャートは終了する。
【0139】
(第2の給電制御処理)
給電装置100によってS517において行われる第2の給電制御処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0140】
S701において、CPU105は、S302と同様に、電子機器200の残容量情報を要求するために、第1のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第1のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは、S701からS702に進む。CPU105によって、変復調回路104が第1のコマンドに対応する応答信号を受信していないと判定された場合、本フローチャートは、終了する。
【0141】
S702において、CPU105は、S402と同様に、S701において受信した第1のコマンドに対応する応答信号に応じて、電子機器200が充電可能な状態か否かを判定する。CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態でないと判定された場合(S702のNo)、本フローチャートは、S702からS705に進む。
【0142】
CPU105によって、電子機器200が充電可能な状態であると判定された場合(S702のYes)、本フローチャートは、S702からS703に進む。
【0143】
S703において、CPU105は、給電装置100が電子機器200に送信している電力が、第1の電力から第2の電力になるように設定する。なお、第2の電力の目標値は、CPU105によって、S511において取得した検出情報に応じて設定される。CPU105は、第2の電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102、整合回路103を制御する。この場合、本フローチャートは、S703からS704に進む。
【0144】
S704において、CPU105は、S601と同様にCPU105は、通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されているか否かを判定する。CPU105によって、通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されていないと判定された場合(S704でNo)、本フローチャートはS704からS705に進む。CPU105によって、通信部212から給電装置100の通信部112にデータが送信されていると判定された場合(S704でYes)、本フローチャートはS704からS712に進む。
【0145】
S705において、CPU105は、給電装置100が電子機器200に送信している電力が、第2の電力から第1の電力になるように設定する。CPU105は、第1の電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102、整合回路103を制御する。このとき、CPU105は、タイマー109により計測されている時間をリセットする。この場合、本フローチャートは、S705からS706に進む。なお、給電装置100が電子機器200を制御するためのコマンドを電子機器200に送信するためには、給電装置100が第2の電力ではなく、第1の電力を電子機器200に送信する必要がある。このため、CPU105は、S705の処理において、給電装置100が第1の電力を電子機器200に送信するようにする。
【0146】
S706において、CPU105は、第17のコマンドを解除するよう要求するための第18のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、第18のコマンドを電子機器200に送信することによって、電子機器200の状態が通信モードになる前の状態になるように電子機器200を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第18のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは、S706からS707に進む。
【0147】
S707において、CPU105は、電子機器200に対して第2の電力の送信を停止することを通知するために、第9のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、給電装置100が電子機器200に第2の電力を送信している場合、給電装置100が電子機器200に第1の電力を送信するようにする。CPU105によって、変復調回路104が第9のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、CPU105は、タイマー109により計測されている時間をリセットする。この場合、本フローチャートはS707からS708に進む。
【0148】
S708において、CPU105は、変復調回路104が電子機器200に第6のコマンドを送信したか否かを判定する。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第6のコマンドを送信したと判定された場合(S708でYes)、本フローチャートは、S708からS711に進む。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第6のコマンドを送信していないと判定された場合(S708でNo)、本フローチャートは、S708からS709に進む。
【0149】
S709において、CPU105は、変復調回路104が電子機器200に第8のコマンドを送信したか否かを判定する。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第8のコマンドを送信したと判定された場合(S709でYes)、本フローチャートは、S709からS710に進む。CPU105によって、変復調回路104が電子機器200に第8のコマンドを送信していないと判定された場合(S709でNo)、本フローチャートは終了する。
【0150】
S710において、CPU105は、第8のコマンドを解除するために、第11のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、第11のコマンドを電子機器200に送信することによって、電子機器200の状態が第2の充電モードになる前の状態になるように電子機器200を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第11のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは終了する。
【0151】
S711において、CPU105は、第6のコマンドを解除するために、第10のコマンドを電子機器200に送信するように変復調回路104を制御する。この場合、CPU105は、第10のコマンドを電子機器200に送信することによって、電子機器200の状態が第1の充電モードになる前の状態になるように電子機器200を制御する。CPU105によって、変復調回路104が第10のコマンドに対応する応答信号を受信したと判定された場合、本フローチャートは終了する。
【0152】
S712において、CPU105は、現在設定されている第2の電力の目標値を所定値分下げるように再び設定する。この場合、本フローチャートはS712からS713に進む。
【0153】
S713において、CPU105は、給電装置100が電子機器200に送信している第2の電力が、S712において設定された目標値になるように発振器101、電力送信回路102、整合回路103を制御する。S712において設定された第2の電力が電子機器200に送信された場合、本フローチャートは、S713からS714に進む。
【0154】
S714において、CPU105は、図5のS516において、タイマー109により計測された時間が所定の時間経過したか否かを判定する。CPU105によって、タイマー109により計測された時間が所定の時間経過したと判定された場合(S714のYes)、本フローチャートは、S714からS715に進む。CPU105によって、タイマー109により計測された時間が所定の時間経過していないと判定された場合(S714のNo)、本フローチャートは、S714からS713に戻る。
【0155】
S715において、CPU105は、給電装置100が電子機器200に送信している電力が、第2の電力から第1の電力になるように設定する。CPU105は、第1の電力を電子機器200に送信するように発振器101、電力送信回路102、整合回路103を制御する。このとき、CPU105は、タイマー109により計測されている時間をリセットする。この場合、本フローチャートは、S715からS701に戻る。なお、再びS701において給電装置100が第1のコマンドを電子機器200に送信するためには、給電装置100が第2の電力ではなく、第1の電力を電子機器200に送信する必要がある。このため、CPU105は、S715の処理において、給電装置100が第1の電力を電子機器200に送信するようにする。
【0156】
図3の第1の給電処理、図4の第1の給電制御処理、図5の第2の給電処理、図6の送信確認処理、及び図7の第2の給電制御処理は、CPU105がROM106に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
【0157】
(コマンド受信処理)
電子機器200によって行われるコマンド受信処理について、図8、図9、図10及び図11のフローチャートを用いて説明する。
【0158】
S801において、CPU205は、変復調回路204が給電装置100から第1の電力を受信したか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が給電装置100から第1の電力を受信していないと判定された場合(S801でNo)、本フローチャートは終了する。CPU205によって、変復調回路204が給電装置100から第1の電力を受信したと判定された場合(S801でYes)、本フローチャートはS801からS802に進む。
【0159】
S802において、CPU205は、変復調回路204が給電装置100からコマンドを受信したか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が給電装置100からコマンドを受信していないと判定された場合(S802でNo)、本フローチャートは終了する。CPU205によって、変復調回路204が給電装置100からコマンドを受信したと判定された場合(S802でYes)、本フローチャートはS802からS803に進む。
【0160】
S803において、CPU205は、変復調回路204が給電装置100から受信したコマンドを解析するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートはS803からS804に進む。変復調回路204によるコマンドの解析が完了した場合、変復調回路204は解析結果をCPU205に供給する。
【0161】
S804において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果からエラーが検出されたか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204から供給された解析結果からエラーが検出されたと判定された場合(S804でYes)、本フローチャートはS804からS805に進む。CPU205によって、CPU205によって、変復調回路204から供給された解析結果からエラーが検出されていないと判定された場合(S804でNo)、本フローチャートはS804からS806に進む。
【0162】
S805において、CPU205は、後述するエラー処理を行う。CPU205によって、エラー処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0163】
S806において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが、第1のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第1のコマンドでないと判定された場合(S806でNo)、本フローチャートはS806からS808に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第1のコマンドであると判定された場合(S806でYes)、本フローチャートはS806からS807に進む。
【0164】
S807において、CPU205は、RAM207に記録されている残容量情報を第1のコマンドに対する応答信号として給電装置100に送信するための負荷変調を行うように変復調回路204を制御する。電子機器200の残容量情報が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0165】
S808において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第2のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第2のコマンドでないと判定された場合(S808でNo)、本フローチャートはS808からS810に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第2のコマンドであると判定された場合(S808でYes)、本フローチャートはS808からS809に進む。
【0166】
S809において、CPU205は、第2のコマンドに応じて、後述する給電準備処理を行う。CPU205によって、給電準備処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0167】
S810において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第3のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第3のコマンドでないと判定された場合(S810でNo)、本フローチャートはS810からS813に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第3のコマンドであると判定された場合(S810でYes)、本フローチャートはS810からS811に進む。
【0168】
S811において、CPU205は、電子機器200の状態を、後述の給電準備モードから第2のコマンドを受信する前の状態に戻すように電子機器200を制御する。この場合、本フローチャートはS811からS812に進む。
【0169】
S812において、CPU105は、第3のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するための負荷変調を行うように変復調回路204を制御する。第3のコマンドに対応する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0170】
S813において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第4のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第4のコマンドでないと判定された場合(S813でNo)、本フローチャートはS813から図9のS901に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第4のコマンドであると判定された場合(S813でYes)、本フローチャートはS813からS814に進む。
【0171】
S814において、CPU205は、RAM207に記録されている検出情報を第4のコマンドに対する応答信号として給電装置100に送信するための負荷変調を行うように変復調回路204を制御する。検出情報が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0172】
S901において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第6のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第6のコマンドでないと判定された場合(S901でNo)、本フローチャートはS901からS904に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第6のコマンドであると判定された場合(S901でYes)、本フローチャートはS901からS902に進む。
【0173】
S902において、CPU205は、電子機器200の状態を、現在の状態から第1の充電モードに変更するように電子機器200を制御する。この場合、本フローチャートはS902からS903に進む。なお、電子機器200が第1の充電モードになった場合、CPU205は、受電アンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、変復調回路204、CPU205、ROM206、RAM207、レギュレータ208、充電制御部209、タイマー211及び電池210以外の各部を動作させないように電力の供給を制御する。なお、電子機器200が第1の充電モードになった場合、CPU205は、少なくとも受電アンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、変復調回路204、CPU205、ROM206、RAM207、レギュレータ208、充電制御部209、タイマー211及び電池210には電力が供給されるようにする。
【0174】
S903において、CPU205は、第6のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第6のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0175】
S904において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第8のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第8のコマンドでないと判定された場合(S904でNo)、本フローチャートはS904からS907に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第8のコマンドであると判定された場合(S904でYes)、本フローチャートはS904からS905に進む。
【0176】
S905において、CPU205は、電子機器200の状態を、現在の状態から第2の充電モードに変更するように電子機器200を制御する。この場合、本フローチャートはS905からS906に進む。なお、電子機器200が第2の充電モードになった場合、電子機器200は、受電アンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、変復調回路204、CPU205、ROM206、RAM207、レギュレータ208、充電制御部209、電池210、タイマー211、通信部212及び撮像部213を含む電子機器200全体に電力を供給するように制御する。
【0177】
S906において、CPU205は、第8のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第8のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0178】
S907において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第7のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第7のコマンドでないと判定された場合(S907でNo)、本フローチャートはS907からS909に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第7のコマンドであると判定された場合(S907でYes)、本フローチャートはS907からS908に進む。
【0179】
S908において、CPU205は、後述の充電処理を行う。CPU205によって、充電処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0180】
S909において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第9のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第9のコマンドでないと判定された場合(S909でNo)、本フローチャートはS909から図10のS1001に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第9のコマンドであると判定された場合(S909でYes)、本フローチャートはS909からS910に進む。
【0181】
S910において、CPU205は、電池210の充電を停止するように充電制御部209を制御する。電池210の充電が停止された場合、本フローチャートはS910からS911に進む。
【0182】
S911において、CPU205は、第9のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第9のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0183】
S1001において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第10のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第10のコマンドでないと判定された場合(S1001でNo)、本フローチャートはS1001からS1004に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第10のコマンドであると判定された場合(S1001でYes)、本フローチャートはS1001からS1002に進む。
【0184】
S1002において、CPU205は、電子機器200の状態を、第1の充電モードから第1の充電モードになる前の状態に変更するように制御する。この場合、本フローチャートはS1002からS1003に進む。
【0185】
S1003において、CPU205は、第10のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第10のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0186】
S1004において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第11のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第11のコマンドでないと判定された場合(S1004でNo)、本フローチャートはS1004からS1007に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第11のコマンドであると判定された場合(S1004でYes)、本フローチャートはS1004からS1005に進む。
【0187】
S1005において、CPU205は、電子機器200の状態を、第2の充電モードから第2の充電モードになる前の状態に変更するように制御する。この場合、本フローチャートはS1005からS1006に進む。
【0188】
S1006において、CPU205は、第11のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第11のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0189】
S1007において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第12のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第12のコマンドでないと判定された場合(S1007でNo)、本フローチャートはS1007からS1009に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第12のコマンドであると判定された場合(S1007でYes)、本フローチャートはS1007からS1008に進む。
【0190】
S1008において、CPU205は、ROM206に記録されている通信情報を第12のコマンドに対する応答信号として給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第12のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0191】
S1009において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第14のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第14のコマンドでないと判定された場合(S1009でNo)、本フローチャートはS1009から図11のS1101に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第14のコマンドであると判定された場合(S1009でYes)、本フローチャートはS1009からS1010に進む。
【0192】
S1010において、CPU205は、ROM206に記録されている認証情報を第14のコマンドに対する応答信号として給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第14のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0193】
S1101において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第17のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第17のコマンドでないと判定された場合(S1101でNo)、本フローチャートはS1101からS1103に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第17のコマンドであると判定された場合(S1101でYes)、本フローチャートはS1101からS1102に進む。
【0194】
S1102において、CPU205は、後述の通信モード変更処理を行う。CPU205によって、通信モード変更処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0195】
S1103において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第18のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第18のコマンドでないと判定された場合(S1103でNo)、本フローチャートはS1103からS1106に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第18のコマンドであると判定された場合(S1103でYes)、本フローチャートはS1103からS1104に進む。
【0196】
S1104において、CPU205は、電子機器200の状態を、通信モードから通信モードになる前の状態に変更するように制御する。この場合、本フローチャートはS1104からS1105に進む。
【0197】
S1105において、CPU205は、第18のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第18のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0198】
S1106において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第16のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第16のコマンドでないと判定された場合(S1106でNo)、本フローチャートはS1106からS1108に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第16のコマンドであると判定された場合(S1106でYes)、本フローチャートはS1106からS1107に進む。
【0199】
S1107において、CPU205は、後述の送信処理を行う。CPU205によって、送信処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0200】
S1108において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果から変復調回路204が受信したコマンドが第13のコマンドであるか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第13のコマンドでないと判定された場合(S1108でNo)、本フローチャートはS1108からS1110に進む。CPU205によって、変復調回路204が受信したコマンドが第13のコマンドであると判定された場合(S1108でYes)、本フローチャートはS1108からS1109に進む。
【0201】
S1109において、CPU205は、第13のコマンドに応じて、通信部212の通信方式を設定する。この場合、CPU205は、第13のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。第13のコマンドに対する応答信号が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0202】
S1110において、CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果に含まれるコマンドコードに応じた処理を行う。この場合、本フローチャートは終了する。CPU205によって、コマンドコードに応じて、変復調回路204が受信したコマンドが第5のコマンドであると判定された場合、CPU205は、無効にした受電手段に対して有効にする処理を行う。この場合、本フローチャートは終了する。
【0203】
CPU205によって、コマンドコードに応じて、変復調回路204が受信したコマンドが第15のコマンドであると判定された場合、CPU205は、第15のコマンドに含まれる認証情報に応じて、通信部112と通信を行うために認証を行う。この場合、本フローチャートは終了する。
【0204】
(給電準備処理)
電子機器200によってS809で行われる給電準備処理について、図12のフローチャートを用いて説明する。
【0205】
S1201において、CPU205は、電子機器200の状態を、現在の状態から給電準備モードに変更するように電子機器200を制御する。この場合、本フローチャートはS1201からS1202に進む。給電準備モードとは、給電装置100から送信される電力に応じて、電子機器200が検出情報を検出するためのモードである。この場合、CPU205は、タイマー211を制御して、電子機器200が給電準備モードになってから経過した時間を計測する。電子機器200は、給電準備モードになって場合、給電装置100から送信される給電準備処理のための電力を受信するための処理及び検出情報を検出するための処理を行う。
【0206】
S1202において、CPU205は、給電装置100から送信される給電準備処理のための電力を受信しながら、検出情報を検出するように整合回路202、変復調回路204、整流平滑回路203、レギュレータ208及び充電制御部209を制御する。この場合、本フローチャートは、S1202からS1203に進む。
【0207】
S1203において、CPU205は、タイマー211によって計測される時間が、第2のコマンドに含まれる時間情報によって示される時間に達したか否かを判定する。CPU205によって、タイマー211によって計測される時間が、第2のコマンドに含まれる時間情報によって示される時間に達していないと判定された場合(S1203でNo)、本フローチャートはS1203からS1202に戻る。CPU205によって、タイマー211によって計測される時間が、第2のコマンドに含まれる時間情報によって示される時間に達したと判定された場合(S1203でYes)、本フローチャートは終了する。CPU205によって、タイマー211によって計測される時間が、第2のコマンドに含まれる時間情報によって示される時間に達したと判定された場合、CPU205は、検出情報の検出を停止するように制御する。この場合、CPU205は、検出情報の検出を停止するように整合回路202、変復調回路204、整流平滑回路203、レギュレータ208及び充電制御部209を制御する。
【0208】
(充電処理)
電子機器200によってS908で行われる充電処理について、図13のフローチャートを用いて説明する。
【0209】
S1301において、CPU205は、充電制御部209が電池210を充電できるか否かを判定する。なお、電池210が満充電である場合、CPU205は、充電制御部209が電池210を充電できないと判定する。電子機器200に不図示のAC電源が接続された場合、CPU205は、充電制御部209が電池210を充電できないと判定する。給電装置100と電子機器200との間に通信エラーが発生した場合、CPU205は、充電制御部209が電池210を充電できないと判定する。CPU205によって、充電制御部209が電池210を充電できないと判定された場合(S1301でNo)、本フローチャートはS1301からS1309に進む。なお、電池210が満充電でなく、電子機器200に不図示のAC電源が接続されておらず、給電装置100と電子機器200との間に通信エラーが発生していない場合、CPU205は、充電制御部209が電池210を充電できると判定する。CPU205によって、充電制御部209が電池210を充電できると判定された場合(S1301でYes)、本フローチャートはS1301からS1302に進む。
【0210】
S1302において、CPU205は、通信部212がデータを給電装置100に送信しているか否かを判定する。CPU205によって、通信部212がデータを給電装置100に送信していると判定された場合(S1302でYes)、本フローチャートはS1302からS1303に進む。CPU205によって、通信部212がデータを給電装置100に送信していないと判定された場合(S1302でNo)、本フローチャートはS1302からS1308に進む。
【0211】
S1303において、CPU205は、データの送信を継続するように通信部212を制御する。この場合、本フローチャートは、S1303からS1304に進む。
【0212】
S1304において、CPU205は、電池210の充電を開始するように充電制御部209を制御する。電池210の充電が開始された場合、本フローチャートはS1304からS1305に進む。
【0213】
S1305において、CPU205は、第7のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートはS1305からS1306に進む。
【0214】
S1306において、CPU205は、電池210が満充電になったか否かを充電制御部209から検出される残容量情報に応じて判定する。CPU205によって、電池210が満充電であると判定された場合(S1306でYes)、本フローチャートはS1306からS1307に進む。CPU205によって、電池210が満充電でないと判定された場合(S1306でNo)、電池210の充電を継続しながら、本フローチャートは終了する。なお、CPU205によって電池210が満充電であると判定された場合、S1307の処理を行うようにする。
【0215】
S1307において、CPU205は、電池210の充電を停止するように充電制御部209を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0216】
S1308において、CPU205は、電池210の充電を開始するように充電制御部209を制御する。電池210の充電が開始された場合、本フローチャートはS1308からS1305に進む。
【0217】
S1309において、CPU205は、ROM206にあらかじめ記録されているエラー情報を第7のコマンドに対する応答信号として、給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0218】
(通信モード変更処理)
電子機器200によってS1102で行われる通信モード変更処理について、図14のフローチャートを用いて説明する。
【0219】
S1401において、CPU205は、電子機器200の状態が第1の充電モード及び第2の充電モードのいずれか一つであるか否かを判定する。CPU205によって、電子機器200の状態が第1の充電モード及び第2の充電モードのいずれかであると判定された場合(S1401でYes)、本フローチャートは、S1401からS1402に進む。CPU205によって、電子機器200の状態が第1の充電モード及び第2の充電モードのいずれでもないと判定された場合(S1401でNo)、本フローチャートは、S1401からS1404に進む。
【0220】
S1402において、CPU205は、電子機器200の状態を通信モードに変更するように電子機器200に制御する。この場合、本フローチャートはS1402からS1403に進む。
【0221】
S1403において、CPU205は、第17のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0222】
S1404において、CPU205は、電池210の残容量が所定値以上であるか否かを判定する。なお、この所定値は、あらかじめROM206に記録されているものでも、CPU205によって設定されるものであってもよく、電子機器200がデータを給電装置100に送信するために必要な電池210の残容量を示す閾値であればよいものとする。
【0223】
CPU205によって、電池210の残容量が所定値以上であると判定された場合(S1404でYes)、本フローチャートはS1404からS1405に進む。CPU205によって、電池210の残容量が所定値以上でないと判定された場合(S1404でNo)、本フローチャートはS1404からS1409に進む。
【0224】
S1405において、CPU205は、電子機器200の状態が電源オン状態か否かを判定する。CPU205によって、電子機器200の状態が電源オン状態でないと判定された場合(S1405でNo)、本フローチャートはS1405からS1410に進む。CPU205によって、電子機器200の状態が電源オン状態であると判定された場合(S1405でYes)、本フローチャートはS1405からS1406に進む。
【0225】
S1406において、CPU205は、電子機器200の状態を通信モードに変更するように電子機器200に制御する。この場合、本フローチャートはS1406からS1407に進む。
【0226】
S1407において、CPU205は、第17のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0227】
S1408において、CPU205は後述の残容量検出処理を行う。CPU205によって、残容量検出処理が行われた場合、本フローチャートは終了する。
【0228】
S1409において、CPU205は、ROM206にあらかじめ記録されているエラー情報を第17のコマンドに対する応答信号として、給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0229】
S1410において、CPU205は、電池210から供給される電力を通信部212に供給するようにレギュレータ208を制御する。この場合、本フローチャートはS1410からS1406に進む。撮像部213で撮像された映像データを給電装置100に送信する場合は、通信部212、撮像部213の記録部213a及び撮像部213の記録媒体213bにも電池210から供給される電力を供給するようにレギュレータ208を制御する。なお、この場合、CPU205は、記録部213a及び記録媒体213b以外の撮像部213の各部に対しては、電池210から供給される電力を供給しないようにレギュレータ208を制御する。
【0230】
(送信処理)
電子機器200によってS1107で行われる送信処理について、図15のフローチャートを用いて説明する。
【0231】
S1501において、CPU205は、通信部212がデータを送信できるか否かを判定する。なお、給電装置100、電池210及び不図示のAC電源のいずれかから通信部212に電力が供給されていない場合、CPU205は、通信部212がデータを給電装置100に送信できないと判定する。また、電子機器200に給電装置100から要求されるデータが格納されていない場合、CPU205は、通信部212がデータを給電装置100に送信できないと判定する。また、通信部212と通信部112との通信認証が完了していない場合、CPU205は、通信部212がデータを給電装置100に送信できないと判定する。
【0232】
CPU205によって、通信部212がデータを給電装置100に送信できないと判定された場合(S1501でNo)、本フローチャートはS1501からS1506に進む。
【0233】
なお、通信部212に電池210及び不図示のAC電源のいずれかから電力が供給され、電子機器200に給電装置100から要求されるデータが格納され、通信部212と通信部112との認証が完了した場合、CPU205は、通信部212がデータを給電装置100に送信できると判定する。CPU205によって通信部212がデータを給電装置100に送信できると判定された場合(S1501でYes)、本フローチャートはS1501からS1502に進む。
【0234】
S1502において、CPU205は、データを給電装置100に送信するように通信部212を制御する。この場合、本フローチャートは、S1502からS1503に進む。
【0235】
S1503において、CPU205は、第16のコマンドに対して肯定を示す応答信号を給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは、S1503からS1504に進む。
【0236】
S1504において、CPU205は、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了したか否かを判定する。CPU205によって、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了したと判定された場合(S1504でYes)、本フローチャートは、S1504からS1505に進む。CPU205によって、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了していないと判定された場合(S1504でNo)、本フローチャートは終了する。この場合、CPU205は、給電装置100へのデータの送信を継続して行うように通信部212を制御する。なお、CPU205によって、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了したと判定された場合は、S1505の処理を行うようにする。
【0237】
S1505において、CPU205は、電子機器200の状態を、通信モードから通信モードになる前の状態に変更するように制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0238】
S1506において、CPU205は、ROM206にあらかじめ記録されているエラー情報を第16のコマンドに対する応答信号として、給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0239】
(残容量検出処理)
電子機器200によってS1408で行われる残容量検出処理について、図16のフローチャートを用いて説明する。
【0240】
S1601において、CPU205は、電池210の残容量が所定値以上であるか否かを判定する。なお、この所定値は、あらかじめROM206に記録されているものでも、CPU205によって設定されるものであってもよく、電子機器200がデータを給電装置100に送信するために必要な電池210の残容量を示す閾値であればよいものとする。
【0241】
CPU205によって、電池210の残容量が所定値以上であると判定された場合(S1601でYes)、本フローチャートはS1601からS1602に進む。CPU205によって、電池210の残容量が所定値以上でないと判定された場合(S1601でNo)、本フローチャートはS1601からS1606に進む。
【0242】
S1602において、CPU205は、電子機器200が電源オン状態から電源オフ状態になるように電子機器200が操作されたか否かを判定する。CPU205によって、電子機器200が電源オン状態から電源オフ状態になるように電子機器200が操作されたと判定された場合(S1602でYes)、本フローチャートはS1602からS1603に進む。CPU205によって、電子機器200が電源オン状態から電源オフ状態になるように電子機器200が操作されていないと判定された場合(S1602でNo)、本フローチャートはS1602からS1604に進む。
【0243】
S1603において、CPU205は、電池210から供給される電力を通信部212に供給した状態のままで電子機器200を電源オフ状態にするようにレギュレータ208を制御する。この場合、本フローチャートはS1603からS1604に進む。撮像部213で撮像された映像データを給電装置100に送信している場合は、通信部212、撮像部213の記録部213a及び撮像部213の記録媒体213bにも電池210から供給される電力が供給された状態のまま電子機器200を電源オフ状態にするようにレギュレータ208を制御する。
【0244】
なお、この場合、CPU205は、記録部213a及び記録媒体213b以外の撮像部213の各部に対しては、電池210から供給される電力を供給しないようにレギュレータ208を制御する。
【0245】
S1604において、CPU205は、給電装置100へのデータの送信を継続して行うように通信部212を制御する。この場合は、本フローチャートはS1604からS1605に進む。
【0246】
S1605において、CPU205は、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了したか否かを判定する。CPU205によって、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了したと判定された場合(S1605でYes)、本フローチャートは終了する。CPU205によって、通信部212による給電装置100へのデータの送信が終了していないと判定された場合(S1605でNo)、本フローチャートは、S1605からS1601に戻る。
【0247】
S1606において、CPU205は、ROM206にあらかじめ記録されているエラー情報を第16のコマンドに対する応答信号として、給電装置100に送信するように変復調回路204を制御する。この場合、本フローチャートは終了する。
【0248】
(エラー処理)
電子機器200によってS805で行われるエラー処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。なお、エラー処理は、S805で行われる以外にもCPU205によって、電子機器200にエラーが発生したと検出された場合に行われてもよいものとする。なお、電子機器200に発生するエラーとは、電子機器200内に発生するエラーであっても、給電装置100と電子機器200との間に発生する通信エラーであってもよいものとする。また、例えば、受電アンテナ201に異常な電流が流れた場合、CPU205によって、電子機器200内にエラーが発生したと検出される。
【0249】
S1701において、CPU205は、充電制御部209によって電池210の充電が行われているか否かを判定する。CPU205によって、電池210の充電が行われていると判定された場合(S1701のYes)、本フローチャートは、S1701からS1702に進む。CPU205によって、電池210の充電が行われていないと判定された場合(S1701のNO)、本フローチャートは、S1701からS1703に進む。
【0250】
S1702において、CPU205は、電池210の充電を停止するように充電制御部209を制御する。さらにCPU205は、電子機器200の状態が第1の充電モードである場合、電子機器200の状態を第1の充電モードになる前の状態に戻す。また、CPU205は、電子機器200の状態が第2の充電モードである場合、電子機器200の状態を第2の充電モードになる前の状態に戻す。この場合、本フローチャートはS1702からS1703に進む。
【0251】
S1703において、CPU205は、通信部212によって、映像データや音声データが給電装置100に送信されているか否かを判定する。CPU205によって、通信部212が映像データや音声データを給電装置100に送信していると判定された場合(S1703でYes)本フローチャートは、S1703からS1704に進む。CPU205によって、通信部212が映像データや音声データを給電装置100に送信していていないと判定された場合(S1703でNo)本フローチャートは、S1703からS1705に進む。
【0252】
S1704において、CPU205は、通信部212による映像データや音声データの給電装置100への送信を停止するように通信部212を制御する。さらに、CPU205は、電子機器200の状態が通信モードである場合、電子機器200の状態を、通信モードになる前の状態に戻るように制御する。この場合、本フローチャートはS1704からS1705に進む。
【0253】
S1705において、CPU205は、変復調回路204がコマンドを受信したか否かを判定する。CPU205によって、変復調回路204がコマンドを受信していないと判定された場合(S1705でNo)、本フローチャートは終了する。CPU205によって、変復調回路204がコマンドを受信したと判定された場合(S1705でYes)、本フローチャートはS1705からS1706に進む。
【0254】
S1706において、CPU205は、あらかじめROM206に記録されているエラー情報を変復調回路204で受信されたコマンドに対する応答信号として給電装置100に送信するための負荷変調を行うように変復調回路204を制御する。エラー情報が給電装置100に送信された場合、本フローチャートは終了する。
【0255】
なお、S1706において、CPU205は、変復調回路204が受信したコマンドに対する応答信号としてエラー情報を給電装置100に送信するようにした。しかし、これに限られず、変復調回路204が受信したコマンドが特定のコマンドである場合に、CPU205は、特定のコマンドに対する応答信号として、エラー情報を給電装置100に送信するようにしてもよい。なお、特定のコマンドとは、例えば、第1のコマンドである。
【0256】
図7から図11のコマンド受信処理、図12の給電準備処理、図13の充電処理及び図14の通信モード変更処理は、CPU205がROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。また、図15の送信処理、図16の残容量検出処理及び図17のエラー処理は、CPU205がROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
【0257】
このように、実施例1に係る給電装置100は、電池210の充電のための電力を電子機器200に送信する前に、電子機器200が給電装置100から送信される電力によって、電子機器200全体を動作させることができるか否かを判定するようにした。これにより、電子機器200が給電装置100から送信される電力によって、電子機器200全体を動作させることができる場合、給電装置100は、電子機器200に適切な状態で充電を行わせるようにすることができる。この場合、給電装置100は電子機器200が電池210の充電を行いながら、通信部212及び撮像部213を含む電子機器200全体を動作させるためのモードに電子機器200を設定することができる。
【0258】
また、給電装置100から送信される電力によって、電子機器200が電池210の充電だけを行うことができる場合、給電装置100は、電子機器200に適切な状態で充電を行わせるようにすることができる。この場合、給電装置100は、電子機器200が通信部212及び撮像部213の動作を停止させながら、電池210の充電を行うためのモードに電子機器200を設定することができる。
【0259】
さらに、実施例1に係る給電装置100は、電子機器200が給電装置100から送信される電力によって、電子機器200全体を動作させることができるか否かを電子機器200で検出された検出情報に応じて判定するようにした。
【0260】
これにより、給電装置100と電子機器200との距離または、給電アンテナ108と受電アンテナ201との向きが変化した場合であっても、給電装置100は、電子機器200から取得した検出情報により、電子機器200に送信する電力を調整できる。したがって、給電装置100は、電子機器200に適切な充電を行わせるようにすることができる。
【0261】
また、給電装置100は、電子機器200にデータの送信を要求する場合、データの送信を電子機器200に指示する前に、電子機器200が給電装置100から送信される電力によって、通信部212を動作させることができるか否かを判定するようにした。これにより、電子機器200が給電装置100から送信される電力によって、通信部212を動作させることができることを確認したうえで、給電装置100は、電子機器200からデータの受信を行うことができる。
【0262】
さらに、給電装置100は、電子機器200が給電装置100から送信される電力によって、通信部212を動作させることができない場合、電池210の残容量がデータの送信を行うのに十分であるか否かを判定するようにした。この場合、給電装置100は、電池210の残容量がデータの送信を行うのに十分であることを確認したうえで、給電装置100は、電子機器200からデータの受信を行うことができる。
【0263】
したがって、この場合、給電装置100は、電池210の残容量が低下することによって、電子機器200からのデータの送信が中断されないようにすることができる。
【0264】
また、実施例1に係る電子機器200は、給電装置100からデータの送信を要求された場合、電子機器200の電源オフ状態であっても、データの送信を行うための手段を動作させてデータの送信を行うようにするようにした。これにより、ユーザが、給電装置100にデータを送信するための操作を電子機器200に対して送信することなく、電子機器200は、給電装置100に対してデータの送信を行うことができる。
【0265】
さらに、電子機器200は、給電装置100へのデータの送信が終了した場合、データの送信を行う前の状態に戻るようにした。このため、電子機器200のデータの送信を行う前の状態が電源オフ状態である場合、ユーザはデータの送信が終了した電子機器200に対して電源をオフにする操作を行う必要がなくなるので、操作性を向上させることができる。
【0266】
(他の実施例)
本発明に係る給電装置100は、実施例1で説明した給電装置100に限定されるものではない。また、本発明に係る電子機器200も実施例1で説明した電子機器200に限定されるものではない。例えば、本発明に係る給電装置100及び電子機器200は、複数の装置から構成されるシステムにより実現することも可能である。
【0267】
また、実施例1で説明した様々な処理及び機能は、コンピュータプログラムにより実現することも可能である。この場合、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ(CPU等を含む)で実行可能であり、実施例1で説明した様々な機能を実現することになる。
【0268】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ上で稼動しているOS(Operating System)などを利用して、実施例1で説明した様々な処理及び機能を実現してもよいことは言うまでもない。
【0269】
本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータ読取可能な記録媒体から読み出され、コンピュータで実行されることになる。コンピュータ読取可能な記録媒体には、ハードディスク装置、光ディスク、CD−ROM、CD−R、メモリカード、ROM等を用いることができる。また、本発明に係るコンピュータプログラムは、通信インターフェースを介して外部装置からコンピュータに提供され、当該コンピュータで実行されるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0270】
100 給電装置
200 電子機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池が装着された電子機器に電力を送信する給電装置であって、
前記給電装置は、非接触で電力を前記電子機器に送信する第1の通信手段と、
前記電子機器から送信されるデータを受信する第2の通信手段と、
第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記給電装置に前記データを送信することができるか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記電池を充電することができるか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第1の判定手段及び前記第2の判定手段に応じて、前記電子機器の状態を制御する制御手段とを有することを特徴とする給電装置。
【請求項2】
第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記給電装置に前記データを送信することができないと判定され、かつ、前記第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記電池を充電することができると判定された場合、前記制御手段は、前記給電装置にデータを送信することなく、前記電池を充電するための第1のモードに変更するように前記電子機器の状態を制御することを特徴とする請求項1に記載の給電装置。
【請求項3】
第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記給電装置に前記データを送信することができると判定され、かつ、前記第1の通信手段によって送信された電力に応じて、前記電子機器が前記電池を充電することができると判定された場合、前記制御手段は、前記給電装置にデータを送信することができる状態で、かつ、前記電池を充電するため第2のモードに変更するように前記電子機器の状態を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の給電装置。
【請求項4】
前記給電装置は、前記第1の判定手段及び前記第2の判定手段に応じて、前記電子機器に送信する電力を制御するように前記第1の通信手段を制御することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の給電装置。
【請求項5】
前記給電装置は、電磁界共鳴に対応することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の給電装置。
【請求項6】
前前記電子機器から送信されるデータは、前記第2の通信手段が受信していない映像データ及び音声データの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の給電装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−100390(P2012−100390A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244370(P2010−244370)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】