説明

統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法

【課題】物品の生産に必要な各生産基本情報の必要数量を把握することができ、仕入管理や在庫管理等の物流管理を円滑に行うことができる統合化部品表作成システムを提供する。
【解決手段】統合化部品表作成システム10は、2項関係および3項関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、構成マスタ13から抽出したそれら関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の必要数量を個別に算出する必要数量算出手段と、統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に対する各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それら生産基本情報の原価を合算する原価算出手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
対象となる生産工程で過去に生産した製品毎の実績データから新製品と類似の製品を選定し、その実績に基づいて新製品の作業標準時間、作業標準工程、作業難易度、部材調達時期、作業者の疲労度、習熟度の予測し、予測結果に基づいて新製品の生産工程の事前シミュレーションを行い、その結果に基づいて生産計画を作成する生産工程支援システムがある(特許文献1参照)。
【0003】
この生産工程支援システムは、人手作業を含む生産工程で新規に生産対象となる新製品の仕様データを入力する仕様入力手段と、人手作業を含む生産工程で過去に生産した製品の製品毎の仕様データと生産時の生産工程の稼働率、サイクルタイム、作業時間、良品率、収率の稼働状況データと作業者の疲労度、習熟度に関する人的要因データからなる実績データを格納する実績データ格納手段と、生産工程のシミュレーションを行う生産工程シミュレーターで新製品の仕様データを参照し、実績データから新製品に類似する製品を選定し、実績データを基に新製品の作業標準時間、作業標準工程、作業難易度、部材調達時期、作業者の疲労度、習熟度の予測データを産出する第1ステップと、予測データを基に生産工程シミュレーターで新製品の生産工程の事前シミュレーションを行う第2ステップと、事前シミュレーションの結果を基に生産計画作成手段で新製品の工程設計および人員割付計画を含む生産計画作成を行う第3ステップとを有する。このシステムは、事前シミュレーションの結果に基づいて新製品の生産計画を作成するから、新製品投入時の生産量の低下や良品率の低下がない生産計画を立てることができる。
【特許文献1】特開2007−133664号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許公報1に開示の生産工程支援システムは、新製品の生産に必要な生産基本情報の必要数量を個別に算出することはないから、新製品の各生産基本情報の必要数量を把握することができず、生産計画に基づいて各生産基本情報の仕入管理や在庫管理等の物流管理を行うことができない。また、新製品の生産に必要な生産基本情報の原価を個別に算出することはないから、新製品の原価のみならず、新製品の各生産基本情報の原価を把握することができず、新製品の生産コストを管理することができない。
【0005】
本発明の目的は、物品の生産に必要な各生産基本情報の必要数量を把握することができ、仕入管理や在庫管理等の物流管理を円滑に行うことができる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法を提供することにある。本発明の他の目的は、物品の生産に必要な各生産基本情報の原価を把握することができ、物品の生産コストを管理することができる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の前提は、各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムである。
【0007】
前記前提における本発明の特徴としては、システムが、各種複数の生産基本情報およびそれら生産基本情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係およびそれら連携関係の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した構成マスタとを備え、システムは、連携関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、構成マスタから抽出した連携関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の必要数量を個別に算出する必要数量算出手段と、統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に対する各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それら生産基本情報の原価を合算する原価算出手段とを有することにある。
【0008】
前記統合化部品表作成システムの一例としては、生産基本情報マスタが、物品を構成する各種複数の品目、それら品目の品目単価、それら品目の物流単価を示す品目情報および品目情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した品目マスタと、物品の各種複数の生産工程、それら生産工程の内製工程単価、それら生産工程の外部工程単価を示す工程情報および工程情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した工程マスタと、物品の各種複数の生産拠点、それら生産拠点の拠点使用単価を示す拠点情報および拠点情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した拠点マスタとを含み、必要数量算出手段が、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各品目の必要数量を個別に算出する品目数量計算と、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各工程の必要数量を個別に算出する工程数量計算と、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産拠点の必要数量を個別に算出する生産拠点数量計算とを行う。
【0009】
統合化部品表作成システムの他の一例としては、システムが、統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する品目重量算出手段を有する。
【0010】
統合化部品表作成システムの他の一例としては、システムが、必要数量算出手段によって算出した各品目の必要数量を物品の生産に先立って手配するための手配情報を生成する品目手配情報生成手段を有する。
【0011】
統合化部品表作成システムの他の一例としては、原価が、品目の品目単価を合算した材料費と、工程の内製工程単価を合算した労務費と、品目の物流単価と工程の外部工程単価と生産拠点の拠点使用単価とを合算した経費とに区分され、原価算出手段が、統合化部品表に表示された品目の必要数量に対する材料費を個別に算出しつつ、それら材料費を合算する材料費計算と、統合化部品表に表示された工程の必要数量に対する労務費を個別に算出しつつ、それら労務費を合算する労務費計算と、統合化部品表に表示された品目と工程と生産拠点との各必要数量に対する経費を個別に算出しつつ、それら経費を合算する経費計算とを行う。
【0012】
統合化部品表作成システムの他の一例としては、連携関係が、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、部品表作成手段が、2項関係および3項関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する。
【0013】
前記課題を解決するための本発明の他の前提は、コンピュータ資源を利用し、各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成方法である。
【0014】
前記前提における本発明の特徴として、統合化部品表作成方法では、各種複数の生産基本情報とそれら生産基本情報の部品表開始時点−終了時点とが生産基本情報マスタに時系列に格納され、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係とそれら連携関係の部品表開始時点−終了時点とが構成マスタに時系列に格納され、統合化部品表作成方法が、連携関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、構成マスタから抽出した連携関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する部品表作成プロセスと、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の必要数量を個別に算出する必要数量算出プロセスと、統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に対する各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それら生産基本情報の原価を合算する原価算出プロセスとを実行することにある。
【0015】
統合化部品表作成方法の一例としては、生産基本情報マスタが、物品を構成する各種複数の品目、それら品目の品目単価、それら品目の物流単価を示す品目情報および品目情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した品目マスタと、物品の各種複数の生産工程、それら生産工程の内製工程単価、それら生産工程の外部工程単価を示す工程情報および工程情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した工程マスタと、物品の各種複数の生産拠点、それら生産拠点の拠点使用単価を示す拠点情報および拠点情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した拠点マスタとを含み、必要数量算出プロセスが、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各品目の必要数量を個別に算出し、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各工程の必要数量を個別に算出するとともに、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産拠点の必要数量を個別に算出する。
【0016】
統合化部品表作成方法の他の一例としては、統合化部品表作成方法が、統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する品目重量算出プロセスを実行する。
【0017】
統合化部品表作成方法の他の一例としては、統合化部品表作成方法が、必要数量算出プロセスによって算出した各品目の必要数量を物品の生産に先立って手配するための手配情報を生成する品目手配情報生成プロセスを実行する。
【0018】
統合化部品表作成方法の他の一例としては、原価が、品目の品目単価を合算した材料費と、工程の内製工程単価を合算した労務費と、品目の物流単価と工程の外部工程単価と生産拠点の拠点使用単価とを合算した経費とに区分され、原価算出プロセスが、統合化部品表に表示された品目の必要数量に対する材料費を個別に算出しつつ、それら材料費を合算し、統合化部品表に表示された工程の必要数量に対する労務費を個別に算出しつつ、それら労務費を合算するとともに、統合化部品表に表示された品目と工程と生産拠点との各必要数量に対する経費を個別に算出しつつ、それら経費を合算する。
【0019】
統合化部品表作成方法の他の一例としては、連携関係が、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、部品表作成プロセスが、2項関係および3項関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する。
【発明の効果】
【0020】
本発明にかかる統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法によれば、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の必要数量を個別に算出するから、統合化部品表を介して物品の生産に必要な各生産基本情報を把握することができるのみならず、それら生産基本情報の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して仕入管理や在庫管理等の物流管理を円滑に行うことができる。また、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それら生産基本情報の原価を合算するから、統合化部品表を介して物品の原価や各生産基本情報の原価を把握することができ、統合化部品表を利用して物品や各生産基本情報のコストを管理することができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、部品表開始時点および部品表終了時点をそれら生産基本情報に設定することで各生産基本情報を時系列に管理可能、かつ、部品表開始時点および部品表終了時点をそれら連携関係に設定することで各連繋関係を時系列に管理可能であり、部品表開始時点および部品表終了時点を利用することで、現在のみならず過去の任意の時点における物品の統合化部品表を作成することができる。
【0021】
生産基本情報マスタが品目マスタと拠点マスタと工程マスタとを含み、品目数量計算と生産拠点数量計算と工程数量計算とを行う統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する品目の必要数量を個別に算出するから、統合化部品表を介して物品を構成する品目の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して品目の仕入管理や在庫管理等の物流管理を円滑に行うことができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する工程の必要数量を個別に算出するから、物品の生産に必要な工程の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して物品の工程管理を円滑に行うことができる。また、統合化部品表に表示された物品の個数に対応する生産拠点の必要数量を個別に算出するから、物品の生産に必要な生産拠点の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して生産拠点の選定や変更を円滑に行うことができる。
【0022】
統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、統合化部品表を介して物品の重量や物品を構成する品目の重量を事前に把握することができ、統合化部品表を利用して物品や品目の仕入手段や搬送手段の選定を円滑に行うことができる。
【0023】
必要数量算出手段によって算出した各品目の必要数量を物品の生産に先立って手配するための手配情報を生成する統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、統合化部品表を利用して物品を構成する品目を事前に手配することで、物品の生産を速やかに開始することができ、品目の手配遅延による物品の生産遅延を防ぐことができる。
【0024】
原価が材料費と労務費と経費とに区分され、材料費計算と労務費計算と経費計算とを行う統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、物品を構成する品目の必要数量に対する材料費を個別に算出しつつ、それら材料費を合算するから、各品目の材料費やそれら品目の材料費合計を把握することができ、統合化部品表を利用して品目にかかる材料費を管理することができる。また、物品の生産に必要な工程の必要数量に対する労務費を個別に算出しつつ、それら労務費を合算するから、各工程の労務費やそれら工程の労務費合計を把握することができ、統合化部品表を利用して工程にかかる労務費を管理することができる。この統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、品目と工程と生産拠点との各必要数量に対する経費を個別に算出しつつ、それら経費を合算するから、各品目や各工程、各生産拠点の経費やそれらの経費合計を把握することができ、統合化部品表を利用して品目や工程、生産拠点にかかる経費を管理することができる。
【0025】
連携関係が任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とである統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法は、構成マスタから抽出した各種複数の2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成するから、第1〜第2生産基本情報から形成された2項関係や第1〜第3生産基本情報から形成された3項関係を利用することで、異なる種類の生産基本情報を自由に組み合わせた多種多様な統合化部品表を作ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
添付の図面を参照し、本発明に係る統合化部品表作成システムおよび統合化部品表作成方法の詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、統合化部品表作成方法を実行する一例として示す統合化部品表作成システム10の構成図である。統合化部品表作成システム10は、管理コンピュータ11と、コンピュータ11にインターフェイス(有線または無線)を介して接続された生産基本情報マスタ12および構成マ13スタとから形成されている。生産基本情報は、物品の生産に必要不可欠な各種複数の技術情報(技術エレメント)であり、この実施の形態では、生産基本情報として物品、部品、材料、図面、工程、拠点を例示している。ただし、図示の生産基本情報は一例であり、生産基本情報をそれらに限定するものではない。生産基本情報には、物品の技術情報となる全てのそれらが含まれる。なお、物品や部品、材料は品目情報であり、図面は成果物情報である。工程は、工程情報であり、拠点は拠点情報である。物品には、完成品のみならず、半完成品も含まれる。
【0027】
生産基本情報には、それら生産基本情報をその種類毎に区分するデータ区分番号(第1〜第nデータ区分番号)が個別に設定される。品目情報に属する生産基本情報には、品目データ区分番号(第1データ区分番号,PC001)が設定され、成果物情報に属する生産基本情報には、成果物データ区分番号(第2データ区分番号,PC002)が設定される。工程情報に属する生産基本情報には、工程データ区分番号(第3データ区分番号,PC003)が設定され、拠点情報に属する生産基本情報には、拠点データ区分番号(第4データ区分番号,PC004)が設定される。なお、生産基本情報が属する生産基本情報項目を品目や成果物、工程、拠点に限定するものではない。生産基本情報が属する生産基本情報項目には物品を生産するために必要な他の全てのそれが含まれ、他の生産基本情報項目にはそれを特定する第5〜第nデータ区分番号が設定される。
【0028】
各生産基本情報には、それら情報を部門別に区分するための部門別番号(W,X,Y,Z)が個別に設定される。このシステム10では、製造部門14の部門別番号をW、販売部門15の部門別番号をXとし、経理部門16の部門別番号をY、購買部門17の部門別番号をZとしている。なお、部門をそれらに限定するものではなく、部門には官庁や会社等の組織を区分した部署区分の全てが含まれる。各部門14,15,16,17には、管理コンピュータ11に接続されたコンピュータ(図示せず)が設置されている。それら部門14,15,16,17に設置されたコンピュータには、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置が接続されている。
【0029】
それら生産基本情報は、任意の第1生産基本情報(親生産基本情報)と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報(子生産基本情報)との上下の2項関係によって連繋するとともに、任意の第1生産基本情報(親生産基本情報)と第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報(中間生産基本情報)と第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報(子生産基本情報)との上下の3項関係によって連繋する。
【0030】
管理コンピュータ11は、中央処理装置(CPUまたはMPU)と記憶装置(メモリ)とを有し、大容量ハードディスクを内蔵している。コンピュータ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。記憶装置の内部アドレスファイルには、このシステム10の各手段(各プロセス)を実行するための部品表作成アプリケーションが格納されている。部品表作成アプリケーションは、それを記憶したCD−ROM等の光ディスク(記憶媒体)からコンピュータ11の記憶装置にインストールされる。なお、記憶媒体には、光ディスクの他に半導体メモリや磁気ディスクを使用することもできる。
【0031】
コンピュータ11に部品表作成アプリケーションがインストールされると、コンピュータ11の記憶装置またはコンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、品目や成果物、工程、拠点等の生産基本情報項目のひな型、それら生産基本情報項目に属する各種複数の生産基本情報のひな型、それら生産基本情報項目に対応するデータ区分番号、部門、部門別番号が格納される。さらに、コンピュータ11に内蔵されたハードディスクには、生産基本情報マスタ12(品目マスタ18,成果物マスタ19,工程マスタ20,拠点マスタ21)と構成マスタ13とが作成される。コンピュータ11は、必要な情報を記憶装置やハードディスク、生産基本情報マスタ12、構成マスタ13から抽出し、必要に応じて情報を記憶装置やハードディスク、生産基本情報マスタ12、構成マスタ13に格納する。
【0032】
このシステム10では、既存の生産基本情報項目や生産基本情報の他に、新規の生産基本情報項目や新規の生産基本情報、新規の部門を自由に設定することができ、それら新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門を使用して統合化部品表を作ることもできる。新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号は、入力装置からコンピュータ11に入力し、コンピュータ11の記憶装置やハードディスクに格納する。システム10では、既存の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号を記憶装置やハードディスクから削除することもでき、あらたに作成した新規の生産基本情報項目や生産基本情報、部門、部門別番号を記憶装置やハードディスクから削除することもできる。
【0033】
コンピュータ11の中央処理装置は、記憶装置の内部アドレスファイルに格納された部品表作成アプリケーションを起動し、アプリケーションに従って、各種複数の2項関係を統合する2項関係統合手段(2項関係統合プロセス)、各種複数の3項関係を統合する3項関係統合手段(3項関係統合プロセス)、各種複数の2項関係と3項関係とを統合する2項3項関係統合手段(2項3項関係統合プロセス)を実行する。中央処理装置は、統合した関係に基づいて各物品に対応する統合化部品表をリアルタイムに作成する部品表作成手段(部品表作成プロセス)、部品表作成手段によって作成した統合化部品表をその記憶装置またはハードディスクに格納する部品表格納手段(部品表格納プロセス)、部品表作成手段によって作成した統合化部品表を出力装置を介して出力する部品表出力手段(部品表出力プロセス)を実行する。
【0034】
コンピュータ11の中央処理装置は、物品の個数に対応する品目や成果物、工程、拠点の各生産基本情報の必要数量を個別に算出する必要数量算出手段(必要数量算出プロセス)、品目や工程、拠点の各生産基本情報の数量に対する品目や工程、拠点の各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それらの原価を合算する原価算出手段(原価算出プロセス)を実行する。中央処理装置は、品目の数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する品目重量算出手段(品目重量算出プロセス)、算出した各品目の必要数量を物品の生産に先立って手配するための手配情報を生成する品目手配情報生成手段(品目手配情報生成プロセス)を実行する。中央処理装置は、部門毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表を各部門14,15,16,17に個別に出力する部門別部品表出力手段(部門別部品表出力プロセス)を実行する。
【0035】
生産基本情報マスタ12は、各種複数の生産基本情報、それら生産基本情報の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)を一元的かつ時系列に管理する。構成マスタ13は、生産基本情報の2項関係および3項関係、2項関係の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)、3項関係の開始日(部品表開始時点)および終了日(部品表終了時点)を一元的かつ時系列に管理する。生産基本情報マスタ12や構成マスタ13は、コンピュータ11からの情報転送指令に基づいて各情報をコンピュータ11に転送し、コンピュータ11からの情報格納指令に基づいて各情報を格納する。
【0036】
生産基本情報マスタ12は、第1データ区分番号が設定された生産基本情報(部品,材料)を格納する品目マスタ18と、第2データ区分番号が設定された生産基本情報(図面)を格納する成果物マスタ19と、第3データ区分番号が設定された生産基本情報(生産工程)を格納する工程マスタ20と、第4データ区分番号が設定された生産基本情報(拠点)を格納する拠点マスタ21とから形成されている。なお、生産基本情報マスタ12をそれらマスタ18,19,20,21に限定するものではなく、物品の生産に必要不可欠な他の生産基本情報をその種類毎に区分して格納した他の第5〜第n生産基本情報マスタがハードディスクに設定される場合もある。
【0037】
図2〜図5は、生産基本情報マスタ12(品目マスタ18,成果物マスタ19,工程マスタ20,拠点マスタ21)に格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図である。生産基本情報マスタ12には、生産基本情報や生産基本情報の開始日および終了日が時系列に格納されるとともに、部門区分、生産基本情報の員数、生産区分、各生産基本情報の単価、原価区分、各生産基本情報の重量が格納される。図2〜図5に基づいて生産基本情報を各マスタ18,19,20,21に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。なお、物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)、図面(a1)、図面(b1)、組立工程(L1)、加工工程(M1)、拠点(X1)、拠点(Y1)の各生産基本情報は、4月1日に入力された情報である。
【0038】
管理コンピュータ11を起動すると、それに接続されたディスプレイに生産基本情報マスタと構成マスタとの選択画面が表示される(図示せず)。生産基本情報マスタを選択するとともに生産基本情報入力を選択すると、ディスプレイには各種複数の生産基本情報項目が表示される。生産基本情報項目から品目を選択すると、ディスプレイには、品目入力エリア、品目情報の部品表の形成時点である開始日(部品表開始時点)入力エリア、品目情報の部品表からの離脱時点である終了日(部品表終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示される。
【0039】
入力装置によって品目入力エリアに物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)とそれらの品番(α)、(A1)、(B1)、(C1)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(4月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,X,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力するとともに、生産区分入力エリアにそれらの生産区分(S1は内製(内部制作)、S2は購買、S3は外部(外部制作))を入力する。さらに、単価入力エリアにそれらの単価を入力し、原価区分入力エリアにそれらの原価区分(T1は対象、T2は非対象)を入力するとともに、重量入力エリアにそれらの重量を入力する。なお、4月1日では、物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0040】
員数は、図2に示すように、物品(α)が4、部品(A1)が2、材料(B1)が3、部品(C1)が4である。生産区分は、部品(A1)がS1(内製)、材料(B1)がS2(購買)、部品(C1)がS2(購買)である。部品(A1)は、内製のため、物流単価(¥5)が発生する。材料(B1)は、購買のため、品目単価(¥30)が発生する。部品(C1)は、購買のため、品目単価(¥50)が発生する。原価区分は、T1(対象)である。ゆえに、物品(α)や部品(A1)、材料(B1)は、原価に算入される。重量は、部品(A1)が10(g)、材料(B1)が15(g)、部品(C1)が20(g)である。
【0041】
なお、員数や生産区分、重量の各項目には部門別番号(W,Y,Z)が設定されており、販売部門15を除く製造部門14、経理部門16、購買部門17にそれら各項目が開示される。品目単価や工程単価(内製)、工程単価(外部)、物流単価、拠点単価、原価区分の各項目には部門別番号(Y,Z)が設定されており、販売部門15と製造部門14とを除く、経理部門16、購買部門17にそれら各項目が開示される。ただし、それら項目に設定された部門別番号を変更することにより、各部門14,15,16,17に開示する項目を自由に設定、変更することができる。
【0042】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それらに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)とそれらの品目データ区分(PC001)、それらを特定する品番(α)、(A1)、(B1)、(C1)、それらの開始日(4月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,X,Y,Z)、員数、生産区分、単価、原価区分、重量を品目マスタ18の主ファイルに格納する。物品の生産基本情報には、物品(α)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれ、部品の生産基本情報には、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。
【0043】
生産基本情報入力の生産基本情報項目から成果物を選択すると、ディスプレイには、成果物入力エリア、成果物情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、成果物情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示される。入力装置によって成果物入力エリアに図面(a1)、図面(b1)とそれらの品番(a1)、(b1)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(4月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力するとともに、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力する。成果物では、生産区分や単価、重量の入力は行われない。なお、4月1日では、図面(a1)、図面(b1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。員数は、図3に示すように、図面(a1)が1、図面(b1)が1である。原価区分は、S2(非対象)である。ゆえに、図面(a1)や図面(b1)は、原価に算入されない。
【0044】
コンピュータ11は、図面(a1)、図面(b1)が生産基本情報項目のうちの成果物であると判断し、それらに成果物データ区分(PC002)を設定する。コンピュータ11は、図面(a1)、図面(b1)とそれらの成果物データ区分(PC002)、それらを特定する品番(a1)、(b1)、それらの開始日(4月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,Y,Z)、員数、原価区分を成果物マスタ19の主ファイルに格納する。図面の生産基本情報には、図面(a1)、図面(b1)の詳細、作成部門、使用説明等が含まれる。
【0045】
生産基本情報入力の生産基本情報項目から工程を選択すると、ディスプレイには、工程入力エリア、工程情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、工程情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示される。入力装置によって工程入力エリアに組立工程(L1)、加工工程(M1)とそれらの品番(L1)、(M1)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(4月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,X,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力するとともに、生産区分入力エリアにそれらの生産区分を入力する。さらに、単価入力エリアにそれらの単価を入力し、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力する。工程では、重量の入力は行われない。なお、4月1日では、組立工程(L1)、加工工程(M1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0046】
員数は、図4に示すように、組立工程(L1)が1、加工工程(M1)が1である。生産区分は、組立工程(L1)がS1(内製)、加工工程(M1)がS3(外部)である。組立工程(L1)は、内製のため、工程単価(内製)(¥30)が発生する。加工工程(M1)は、外部のため、工程単価(外部)(¥55)が発生する。原価区分は、T1(対象)である。ゆえに、組立工程(L1)や加工工程(M1)は、原価に算入される。
【0047】
コンピュータ11は、組立工程(L1)、加工工程(M1)が生産基本情報項目のうちの工程であると判断し、それらに工程データ区分(PC003)を設定する。コンピュータ11は、組立工程(L1)、加工工程(M1)とそれらの工程データ区分(PC003)、それらを特定する品番(L1)、(M1)、それらの開始日(4月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,X,Y,Z)、員数、生産区分、単価、原価区分を工程マスタ20の主ファイルに格納する。工程の生産基本情報には、組立工程(L1)、加工工程(M1)の詳細、拠点、使用説明等が含まれる。
【0048】
生産基本情報入力の生産基本情報項目から拠点を選択すると、ディスプレイには、拠点入力エリア、拠点情報の部品表の形成時点である開始日入力エリア、拠点情報の部品表からの離脱時点である終了日入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示される。入力装置によって拠点入力エリアに拠点(X1)、拠点(Y1)とそれらの品番(X1)、(Y1)(生産基本情報識別番号)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(4月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,X,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力する。さらに、単価入力エリアにそれらの単価を入力し、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力する。拠点では、重量の入力は行われない。なお、4月1日では、拠点(X1)、拠点(Y1)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。員数は、図5に示すように、拠点(X1)が1、拠点(Y1)が1である。拠点(X1)には、拠点単価(¥20)が発生し、拠点(Y1)には、拠点単価(¥25)が発生する。原価区分は、T1(対象)である。ゆえに、拠点(X1)や拠点(Y1)は、原価に算入される。
【0049】
コンピュータ11は、拠点(X1)、拠点(Y1)が生産基本情報項目のうちの拠点であると判断し、それらに拠点データ区分(PC004)を設定する。コンピュータ11は、拠点(X1)、拠点(Y1)とそれらの拠点データ区分(PC004)、それらを特定する品番(X1)、(Y1)、それらの開始日(4月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,X,Y,Z)、員数、単価、原価区分を拠点マスタ21の主ファイルに格納する。拠点の生産基本情報には、拠点(X1)、拠点(Y1)の住所、設備内容等が含まれる。
【0050】
7月31日には、物品(α)が物品(β)に世代交代し、物品(α)が部品表を形成する生産基本情報から外れている。それにともなって、部品(A1)や材料(B1)、部品(C1)、図面(a1)、図面(b1)、組立工程(L1)、加工工程(M1)、拠点(X1)、拠点(Y1)が部品表を形成する生産基本情報から外れ、代わりに、部品(A2)や材料(B2)、部品(C2)、図面(a2)、図面(b2)、組立工程(L2)、加工工程(M2)、拠点(X2)、拠点(Y2)が部品表を形成する生産基本情報に加わる。世代交代の手順の一例を説明すると、以下のとおりである。ディスプレイにおいて生産基本情報マスタを選択するとともに生産基本情報世代管理を選択すると、ディスプレイには、各種複数の生産基本情報項目が表示される。生産基本情報項目から品目を選択すると、ディスプレイには、品目入力エリア、開始日(開始時点)入力エリア、終了日(終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示され、さらに、終了対象品目入力エリアおよび終了対象品目終了日入力エリアが表示される。
【0051】
入力装置によって品目入力エリアに物品(β)、部品(A2)、材料(B2)、部品(C2)とそれらの品番(β)、(A2)、(B2)、(C2)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(8月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,X,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力するとともに、生産区分入力エリアにそれらの生産区分を入力する。さらに、単価入力エリアにそれらの単価を入力し、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力するとともに、重量入力エリアにそれらの重量を入力する。なお、8月1日では、物品(β)、部品(A2)、材料(B2)、部品(C2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。終了対象品目入力エリアに物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)とそれらの品番(α)、(A1)、(B1)、(C1)とを入力するとともに、終了対象品目終了日入力エリアにそれらの終了日(7月31日)を入力する。物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する生産基本情報から外れる(離脱)。
【0052】
員数は、図2に示すように、物品(β)が5、部品(A2)が1、材料(B2)が2、部品(C2)が3である。生産区分は、部品(A2)がS1(内製)、材料(B2)がS2(購買)、部品(C2)がS2(購買)である。部品(A2)は、内製のため、物流単価(¥10)が発生する。材料(B2)は、購買のため、品目単価(¥25)が発生する。部品(C2)は、購買のため、品目単価(¥45)が発生する。原価区分は、T1(対象)である。ゆえに、物品(β)や部品(A2)、材料(B2)は、原価に算入される。重量は、部品(A2)が12(g)、材料(B2)が10(g)、部品(C2)が23(g)である。
【0053】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、物品(β)、部品(A2)、材料(B2)、部品(C2)が生産基本情報項目のうちの品目であると判断し、それらに品目データ区分(PC001)を設定する。コンピュータ11は、物品(β)、部品(A2)、材料(B2)、部品(C2)とそれらの品目データ区分(PC001)、それらを特定する品番(β)、(A2)、(B2)、(C2)、それらの開始日(8月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,X,Y,Z)、員数、生産区分、単価、原価区分、重量、物品(α)や部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)の終了日(7月31日)を品目マスタ18の主ファイルに格納する。物品の生産基本情報には、物品(β)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれ、部品の生産基本情報には、部品(A2)、材料(B2)、部品(C2)の名称、使用説明、耐久年数等が含まれる。コンピュータ11は、物品(α)、部品(A1)、材料(B1)、部品(C1)の各情報を品目マスタ18の主ファイルから削除し、それらの各情報を品目マスタ18の削除対象情報保存ファイルに格納する。
【0054】
世代管理の生産基本情報項目から成果物を選択すると、ディスプレイには、成果物入力エリア、開始日(開始時点)入力エリア、終了日(終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示され、さらに、終了対象成果物入力エリアおよび終了対象成果物終了日入力エリアが表示される。
【0055】
入力装置によって成果物入力エリアに図面(a2)、図面(b2)とそれらの品番(a2)、(b2)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(8月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力するとともに、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力する。なお、8月1日では、図面(a2)、図面(b2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。終了対象成果物入力エリアに図面(a1)、図面(b1)とそれらの品番(a1)、(b1)とを入力するとともに、終了対象成果物終了日入力エリアにそれらの終了日(7月31日)を入力する。図面(a1)、図面(b1)は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する生産基本情報から外れる。員数は、図3に示すように、図面(a2)が1、図面(b2)が1である。原価区分は、S2(非対象)である。ゆえに、図面(a2)や図面(b2)は、原価に算入されない。
【0056】
コンピュータ11は、図面(a2)、図面(b2)が生産基本情報項目のうちの成果物であると判断し、それらに成果物データ区分(PC002)を設定する。コンピュータ11は、図面(a2)、図面(b2)とそれらの成果物データ区分(PC002)、それらを特定する品番(a2)、(b2)、それらの開始日(8月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,Y,Z)、員数、原価区分、図面(a1)や図面(b1)の終了日(7月31日)を成果物マスタ19の主ファイルに格納する。図面の生産基本情報には、図面(a2)、図面(b2)の詳細、作成部門、使用説明等が含まれる。コンピュータ11は、図面(a1)、図面(b1)の各情報を成果物マスタ19の主ファイルから削除し、それらの各情報を成果物マスタ19の削除対象情報保存ファイルに格納する。
【0057】
世代管理の生産基本情報項目から工程を選択すると、ディスプレイには、工程入力エリア、開始日(開始時点)入力エリア、終了日(終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示され、さらに、終了対象工程入力エリアおよび終了対象工程終了日入力エリアが表示される。
【0058】
入力装置によって工程入力エリアに組立工程(L2)、加工工程(M2)とそれらの品番(L2)、(M2)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(8月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,X,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力するとともに、生産区分入力エリアにそれらの生産区分を入力する。さらに、単価入力エリアにそれらの単価を入力し、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力する。なお、8月1日では、組立工程(L2)、加工工程(M2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。終了対象工程入力エリアに組立工程(L1)、加工工程(M1)とそれらの品番(L1)、(M1)とを入力するとともに、終了対象工程終了日入力エリアにそれらの終了日(7月31日)を入力する。組立工程(L1)、加工工程(M1)は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する生産基本情報から外れる。
【0059】
員数は、図4に示すように、組立工程(L2)が1、加工工程(M2)が1である。生産区分は、組立工程(L2)がS1(内製)、加工工程(M2)がS3(外部)である。組立工程(L2)は、内製のため、工程単価(内製)(¥45)が発生する。加工工程(M2)は、外部のため、工程単価(外部)(¥60)が発生する。原価区分は、T1(対象)である。ゆえに、組立工程(L2)や加工工程(M2)は、原価に算入される。
【0060】
コンピュータ11は、組立工程(L2)、加工工程(M2)が生産基本情報項目のうちの工程であると判断し、それらに工程データ区分(PC003)を設定する。コンピュータ11は、組立工程(L2)、加工工程(M2)とそれらの工程データ区分(PC003)、それらを特定する品番(L2)、(M2)、それらの開始日(8月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,X,Y,Z)、員数、生産区分、単価、原価区分、組立工程(L1)や加工工程(M1)の終了日(7月31日)を工程マスタ20の主ファイルに格納する。工程の生産基本情報には、組立工程(L2)、加工工程(M2)の詳細、拠点、使用説明等が含まれる。コンピュータ11は、組立工程(L1)、加工工程(M1)の各情報を工程マスタ20の主ファイルから削除し、それらの各情報を工程マスタ20の削除対象情報保存ファイルに格納する。
【0061】
世代管理の生産基本情報項目から拠点を選択すると、ディスプレイには、拠点入力エリア、開始日(開始時点)入力エリア、終了日(終了時点)入力エリア、部門別番号入力エリア、員数入力エリア、生産区分入力エリア、単価入力エリア、原価区分入力エリア、重量入力エリアが表示され、さらに、終了対象拠点入力エリアおよび終了対象拠点終了日入力エリアが表示される。
【0062】
入力装置によって拠点入力エリアに拠点(X2)、拠点(Y2)とそれらの品番(X2)、(Y2)とを入力するとともに、開始日入力エリアにそれらの開始日(8月1日)を入力する。部門別番号入力エリアに部門別番号(W,X,Y,Z)を入力し、員数入力エリアにそれらの員数を入力する。さらに、単価入力エリアにそれらの単価を入力し、原価区分入力エリアにそれらの原価区分を入力する。なお、8月1日では、拠点(X2)、拠点(Y2)の終了日は確定していないから、終了日入力エリアに終了日は入力されない。終了対象拠点入力エリアに拠点(X1)、拠点(Y1)とそれらの品番(X1)、(Y1)とを入力するとともに、終了対象拠点終了日入力エリアにそれらの終了日(7月31日)を入力する。拠点(X1)、拠点(Y1)は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する生産基本情報から外れる。員数は、図5に示すように、拠点(X2)が1、拠点(Y2)が1である。拠点(X2)には、拠点単価(¥27)が発生し、拠点(Y2)には、拠点単価(¥23)が発生する。原価区分は、T1(対象)である。ゆえに、拠点(X2)や拠点(Y2)は、原価に算入される。
【0063】
コンピュータ11は、拠点(X2)、拠点(Y2)が生産基本情報項目のうちの工程であると判断し、それらに工程データ区分(PC004)を設定する。コンピュータ11は、拠点(X2)、拠点(Y2)とそれらの工程データ区分(PC004)、それらを特定する品番(X2)、(Y2)、それらの開始日(8月1日)および終了日(−)、部門別番号(W,X,Y,Z)、員数、単価、原価区分、拠点(X1)や拠点(Y1)の終了日(7月31日)を拠点マスタ21の主ファイルに格納する。拠点の生産基本情報には、拠点(X2)、拠点(Y2)の住所、設備内容等が含まれる。コンピュータ11は、拠点(X1)、拠点(Y1)の各情報を拠点マスタ21の主ファイルから削除し、それらの各情報を拠点マスタ21の削除対象情報保存ファイルに格納する。
【0064】
図6は、構成マスタ13に格納された生産基本情報どうしの2項関係の一例を示す図であり、図7,8は、構成マスタ13に格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図である。構成マスタ13には、2項関係(親子関係)および3項関係(親,中間,子関係)、2項関係や3項関係の開始日および終了日が時系列に格納される。2項関係により、第1生産基本情報(親生産基本情報)から第2生産基本情報(子生産基本情報)が特定され、第2生産基本情報から第1生産基本情報が特定される。3項関係により、第1生産基本情報(親生産基本情報)から第2生産基本情報(中間生産基本情報)が特定され、第1および第2生産基本情報から第3生産基本情報(子生産基本情報)が特定される。ここで、3項関係を2項関係に変換すると、3項関係の第2生産基本情報(中間生産基本情報)が2項関係の第2生産基本情報(子生産基本情報)になる。換言すると、2項関係の子生産基本情報が3項関係の中間生産基本情報になる。
【0065】
4月1日には、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係が構成マスタ13に格納される。さらに、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係が構成マスタ13に格納される。
【0066】
図6〜図8に基づいて生産基本情報どうしの2項関係および3項関係を構成マスタ13に格納する手順の一例を説明すると、以下のとおりである。生産基本情報マスタと構成マスタとの選択画面から構成マスタを選択するとともに関係設定を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係入力エリア(1)〜2項関係入力エリア(n)と3項関係入力エリア(1)〜3項関係入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって2項関係入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、2項関係入力エリア(1)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力する。さらに、2項関係入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアにそれらの2項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(部品表終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0067】
入力装置によって2項関係入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、2項関係入力エリア(2)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力する。さらに、2項関係入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアにそれらの2項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0068】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、子データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L1)と加工工程(M1)とに設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、子情報として組立工程(L1)および品番(L1)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、子情報として加工工程(M1)および品番(M1)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と組立工程(L1)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)が位置する。また、物品(α)と加工工程(M1)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に加工工程(M1)が位置する。
【0069】
入力装置によって3項関係入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに拠点(X1)およびそれを特定する品番(X1)を入力し、3項関係入力エリア(1)に対応する関係開始日(部品表開始時点)入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(部品表終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0070】
コンピュータ11は、記憶装置またはハードディスクに格納された生産基本情報項目、生産基本情報、データ区分番号を参照し、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L1)に設定するとともに、子データ区分としての拠点データ区分(PC004)を拠点(X1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L1)および品番(L1)、工程データ区分(PC003)、子情報として拠点(X1)および品番(X1)、拠点データ区分(PC004)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)が位置し、組立工程(L1)の直近下位に拠点(X1)が位置する。
【0071】
入力装置によって3項関係入力エリア(2)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(2)のうちの中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(2)のうちの子情報入力エリアに図面(a1)およびそれを特定する品番(a1)を入力し、3項関係入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0072】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L1)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(a1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L1)および品番(L1)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(a1)および品番(a1)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)が位置し、組立工程(L1)の直近下位に拠点(X1)が位置する。
【0073】
入力装置によって3項関係入力エリア(3)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(3)のうちの中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(3)のうちの子情報入力エリアに部品(A1)およびそれを特定する品番(A1)を入力し、3項関係入力エリア(3)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0074】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L1)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(A1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L1)および品番(L1)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(A1)および品番(A1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)が位置し、組立工程(L1)の直近下位に部品(A1)が位置する。
【0075】
入力装置によって3項関係入力エリア(4)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(4)のうちの中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(4)のうちの子情報入力エリアに材料(B1)およびそれを特定する品番(B1)を入力し、3項関係入力エリア(4)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0076】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L1)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を材料(B1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L1)および品番(L1)、工程データ区分(PC003)、子情報として材料(B1)および品番(B1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)が位置し、組立工程(L1)の直近下位に材料(B1)が位置する。
【0077】
入力装置によって3項関係入力エリア(5)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(5)のうちの中間情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(5)のうちの子情報入力エリアに拠点(Y1)およびそれを特定する品番(Y1)を入力し、3項関係入力エリア(5)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0078】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M1)に設定するとともに、子データ区分としての拠点データ区分(PC004)を拠点(Y1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として加工工程(M1)および品番(M1)、工程データ区分(PC003)、子情報として拠点(Y1)および品番(Y1)、拠点データ区分(PC004)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に加工工程(M1)が位置し、加工工程(M1)の直近下位に拠点(Y1)が位置する。
【0079】
入力装置によって3項関係入力エリア(6)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(6)のうちの中間情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(6)のうちの子情報入力エリアに図面(b1)およびそれを特定する品番(b1)を入力し、3項関係入力エリア(6)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0080】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M1)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(b1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として加工工程(M1)および品番(M1)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(b1)および品番(b1)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に加工工程(M1)が位置し、加工工程(M1)の直近下位に図面(b1)が位置する。
【0081】
入力装置によって3項関係入力エリア(7)のうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、3項関係入力エリア(7)のうちの中間情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力する。さらに、3項関係入力エリア(7)のうちの子情報入力エリアに部品(C1)およびそれを特定する品番(C1)を入力し、3項関係入力エリア(7)に対応する関係開始日入力エリアに3項関係の開始日(4月1日)を入力する。4月1日では、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0082】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(α)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M1)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(C1)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(α)および品番(α)、品目データ区分(PC001)、中間情報として加工工程(M1)および品番(M1)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(C1)および品番(C1)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(4月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(α)の直近下位に加工工程(M1)が位置し、加工工程(M1)の直近下位に部品(C1)が位置する。
【0083】
ここで、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係を例として2項関係と3項関係との関連を説明すると、以下のとおりである。物品(α)と組立工程(L1)との2項関係のうちの第2生産基本情報(子生産基本情報)である組立工程(L1)が物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係のうちの第2生産基本情報(中間生産基本情報)となる。それにより、物品(α)と組立工程(L1)とのつながりのみならず、組立工程(L1)と拠点(X1)とのつながりが決定し、物品(α)と組立工程(L1)とによって拠点(X1)が確定する。ゆえに、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係において、拠点(X1)以外の生産基本情報の組み合わせが排除される。
【0084】
8月1日には、物品(α)が物品(β)に世代交代している。7月31日には、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係が部品表から外れる。さらに、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係が部品表から外れる。
【0085】
8月1日には、物品(β)と組立工程(L2)との2項関係、物品(β)と加工工程(M2)との2項関係が構成マスタ13に格納される。さらに、物品(β)と組立工程(L2)と拠点(X2)との3項関係、物品(β)と組立工程(L2)と図面(a2)との3項関係、物品(β)と組立工程(L2)と部品(A2)との3項関係、物品(β)と組立工程(L2)と材料(B2)との3項関係、物品(β)と加工工程(M2)と拠点(Y2)との3項関係、物品(β)と加工工程(M2)と図面(b2)との3項関係、物品(β)と加工工程(M2)と部品(C2)との3項関係が構成マスタ13に格納される。
【0086】
ディスプレイにおいて構成マスタを選択するとともに関係世代管理を選択すると、コンピュータ11のディスプレイには、2項関係世代変更入力エリア(1)〜2項関係世代変更入力エリア(n)と3項関係世代変更入力エリア(2)〜3項関係世代変更入力エリア(n)とが表示される。入力装置によって2項関係世代変更入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、2項関係世代変更入力エリア(1)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L2)およびそれを特定する品番(L2)を入力する。さらに、2項関係世代変更入力エリア(1)に対応する関係開始日(開始時点)入力エリアにあらたな2項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と組立工程(L2)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。次に、2項関係世代変更入力エリア(1)に対応する終了対象2項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、子情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力する。2項関係世代変更入力エリア(1)に対応する関係終了日入力エリアに2項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0087】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、子データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、子情報として組立工程(L2)および品番(L2)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と組立工程(L2)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)が位置する。なお、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する2項関係から外れる。
【0088】
入力装置によって2項関係世代変更入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、2項関係世代変更入力エリア(2)のうちの子情報(第2生産基本情報)入力エリアに加工工程(M2)およびそれを特定する品番(M2)を入力する。さらに、2項関係世代変更入力エリア(2)に対応する関係開始日(開始時点)入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と加工工程(M2)との2項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。次に、2項関係世代変更入力エリア(2)に対応する終了対象2項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、子情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力する。2項関係世代変更入力エリア(1)に対応する関係終了日入力エリアに2項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0089】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、子データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、子情報として加工工程(M2)および品番(M2)、工程データ区分(PC003)、それらの2項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。コンピュータ11は、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と加工工程(M2)とが紐付けられ、2項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に加工工程(M2)が位置する。なお、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する2項関係から外れる。
【0090】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(1)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(1)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L2)およびそれを特定する品番(L2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(1)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに拠点(X2)およびそれを特定する品番(X2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(1)に対応する関係開始日(開始時点)入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と組立工程(L2)と拠点(X2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日(終了時点)入力エリアに終了日は入力されない。
【0091】
次に、3項関係世代変更入力エリア(1)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力するとともに、子情報入力エリアに拠点(X1)およびそれを特定する品番(X1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(1)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0092】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L2)に設定するとともに、子データ区分としての拠点データ区分(PC004)を拠点(X2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L2)および品番(L2)、工程データ区分(PC003)、子情報として拠点(X2)および品番(X2)、拠点データ区分(PC004)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。
【0093】
コンピュータ11は、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と組立工程(L2)と拠点(X2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)が位置するとともに、組立工程(L2)の直近下位に拠点(X2)が位置する。なお、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0094】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(2)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(2)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L2)およびそれを特定する品番(L2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(2)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに図面(a2)およびそれを特定する品番(a2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(2)に対応する関係開始日入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と組立工程(L2)と図面(a2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0095】
次に、3項関係世代変更入力エリア(2)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力するとともに、子情報入力エリアに図面(a1)およびそれを特定する品番(a1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(2)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0096】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L2)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(a2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L2)および品番(L2)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(a2)および品番(a2)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。
【0097】
コンピュータ11は、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と組立工程(L2)と図面(a2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)が位置するとともに、組立工程(L2)の直近下位に図面(a2)が位置する。なお、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0098】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(3)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(3)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L2)およびそれを特定する品番(L2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(3)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(A2)およびそれを特定する品番(A2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(3)に対応する関係開始日入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と組立工程(L2)と部品(A2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0099】
次に、3項関係世代変更入力エリア(3)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(A1)およびそれを特定する品番(A1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(3)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0100】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L2)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(A2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L2)および品番(L2)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(A2)および品番(A2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。
【0101】
コンピュータ11は、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と組立工程(L2)と部品(A2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)が位置するとともに、組立工程(L2)の直近下位に部品(A2)が位置する。なお、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0102】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(4)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(4)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに組立工程(L2)およびそれを特定する品番(L2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(4)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに材料(B2)およびそれを特定する品番(B2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(4)に対応する関係開始日入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と組立工程(L2)と材料(B2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0103】
次に、3項関係世代変更入力エリア(4)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに組立工程(L1)およびそれを特定する品番(L1)を入力するとともに、子情報入力エリアに材料(B1)およびそれを特定する品番(B1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(4)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0104】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を組立工程(L2)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を材料(B2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として組立工程(L2)および品番(L2)、工程データ区分(PC003)、子情報として材料(B2)および品番(B2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。
【0105】
コンピュータ11は、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と組立工程(L2)と材料(B2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)が位置するとともに、組立工程(L2)の直近下位に材料(B2)が位置する。なお、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0106】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(5)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(5)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに加工工程(M2)およびそれを特定する品番(M2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(5)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに拠点(Y2)およびそれを特定する品番(Y2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(5)に対応する関係開始日入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と加工工程(M2)と拠点(Y2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0107】
次に、3項関係世代変更入力エリア(5)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力するとともに、子情報入力エリアに拠点(Y1)およびそれを特定する品番(Y1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(5)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0108】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M2)に設定するとともに、子データ区分としての拠点データ区分(PC004)を拠点(Y2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として加工工程(M2)および品番(M2)、工程データ区分(PC003)、子情報として拠点(Y2)および品番(Y2)、拠点データ区分(PC004)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。
【0109】
コンピュータ11は、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と加工工程(M2)と拠点(Y2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に加工工程(M2)が位置するとともに、加工工程(M2)の直近下位に拠点(Y2)が位置する。なお、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0110】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(6)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(6)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに加工工程(M2)およびそれを特定する品番(M2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(6)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに図面(b2)およびそれを特定する品番(b2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(6)に対応する関係開始日入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と加工工程(M2)と図面(b2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0111】
次に、3項関係世代変更入力エリア(6)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力するとともに、子情報入力エリアに図面(b1)およびそれを特定する品番(b1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(6)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0112】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M2)に設定するとともに、子データ区分としての成果物データ区分(PC002)を図面(b2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として加工工程(M2)および品番(M2)、工程データ区分(PC003)、子情報として図面(b2)および品番(b2)、成果物データ区分(PC002)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタ13の主ファイルに格納する。
【0113】
コンピュータ11は、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と加工工程(M2)と図面(b2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に加工工程(M2)が位置するとともに、加工工程(M2)の直近下位に図面(b2)が位置する。なお、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0114】
入力装置によって3項関係世代変更入力エリア(7)のうちの親情報(第1生産基本情報)入力エリアに物品(β)およびそれを特定する品番(β)を入力し、3項関係世代変更入力エリア(7)のうちの中間情報(第2生産基本情報)入力エリアに加工工程(M2)およびそれを特定する品番(M2)を入力するとともに、3項関係世代変更入力エリア(7)のうちの子情報(第3生産基本情報)入力エリアに部品(C2)およびそれを特定する品番(C2)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(7)に対応する関係開始日入力エリアにあらたな3項関係の開始日(8月1日)を入力する。8月1日では、物品(β)と加工工程(M2)と部品(C2)との3項関係の終了日は確定していないから、関係終了日入力エリアに終了日は入力されない。
【0115】
次に、3項関係世代変更入力エリア(7)に対応する終了対象3項関係入力エリアのうちの親情報入力エリアに物品(α)およびそれを特定する品番(α)を入力し、中間情報入力エリアに加工工程(M1)およびそれを特定する品番(M1)を入力するとともに、子情報入力エリアに部品(C1)およびそれを特定する品番(C1)を入力する。さらに、3項関係世代変更入力エリア(7)に対応する関係終了日入力エリアに3項関係の終了日(7月31日)を入力する。
【0116】
コンピュータ11は、親データ区分としての品目データ区分(PC001)を物品(β)に設定し、中間データ区分としての工程データ区分(PC003)を加工工程(M2)に設定するとともに、子データ区分としての品目データ区分(PC001)を部品(C2)に設定する。コンピュータ11は、親情報として物品(β)および品番(β)、品目データ区分(PC001)、中間情報として加工工程(M2)および品番(M2)、工程データ区分(PC003)、子情報として部品(C2)および品番(C2)、品目データ区分(PC001)、それらの3項関係の開始日(8月1日)および終了日(−)を構成マスタの主ファイルに格納する。
【0117】
コンピュータ11は、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係を構成マスタ13の主ファイルから削除し、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係や関係開始日(4月1日)、関係終了日(7月31日)を構成マスタ13の削除対象関係保存ファイルに格納する。構成マスタ13では、物品(β)と加工工程(M2)と部品(C2)とが紐付けられ、3項関係に基づいてそれらが連繋し、物品(β)の直近下位に加工工程(M2)が位置するとともに、加工工程(M2)の直近下位に部品(C2)が位置する。なお、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係は、終了日の設定によって7月31日で部品表を形成する3項関係から外れる。
【0118】
図9は、各生産基本情報の開始日と終了日との一覧を示す図であり、図10は、管理コンピュータ11における統合化部品表作成の一例を示す図である。図11〜図14は、各部門別に作成された部品表の一例を示す図である。図9では期間として4月1日〜9月30日までを示しているが、期間をそれに限定するものではない。各部門14,15,16,17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に指定された日付における統合化部品表の作成指示が行われると、コンピュータ11は、構成マスタ13に格納された2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照しつつ、構成マスタ13から指定された日付における各種複数の2項関係や各種複数の3項関係を抽出する。さらに、生産基本情報マスタ12に格納された生産基本情報の開始日および終了日を参照しつつ、生産基本情報マスタ12から指定された日付における各種複数の生産基本情報を抽出する。
【0119】
コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の子データ区分を参照し、それら2項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係を統合する。コンピュータ11は、2項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の子データ区分を参照しつつ、3項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の中間データ区分、第3生産基本情報の子データ区分を参照し、それら2項関係や3項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の2項関係と3項関係とを統合する。さらに、コンピュータ11は、3項関係を形成する第1生産基本情報の親データ区分や第2生産基本情報の中間データ区分、第3生産基本情報の子データ区分を参照し、それら3項関係のうちの同一のデータ区分の生産基本情報どうしを結合させることで抽出した各種複数の3項関係を統合する。
【0120】
コンピュータ11は、統合した関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで、指定された日付における物品の統合化部品表を作成する。なお、コンピュータ11は、各生産基本情報の開始日および終了日を利用するとともに、各関係の開始日および終了日を利用することで、現在のみならず過去の任意の時点における物品の統合化部品表を現在において作成することができる。たとえば、8月31日に過去の4月1日や5月31日、7月1日等の時点における物品の統合化部品表を作成することができる。
【0121】
6月30日における統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。いずれかの部門14,15,16,17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に6月30日における物品(α)の統合化部品表の作成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、6月30日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、物品(α)と組立工程(L1)との2項関係、物品(α)と加工工程(M1)との2項関係を構成マスタ13から抽出する。さらに、物品(α)と組立工程(L1)と拠点(X1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と図面(a1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と部品(A1)との3項関係、物品(α)と組立工程(L1)と材料(B1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と拠点(Y1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と図面(b1)との3項関係、物品(α)と加工工程(M1)と部品(C1)との3項関係を構成マスタ13から抽出する。
【0122】
コンピュータ11は、物品(α)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(α)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(α)を抽出し、組立工程(L1)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L1)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から組立工程(L1)を抽出する。加工工程(M1)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M1)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から加工工程(M1)を抽出し、拠点(X1)の子データ区分(PC004)を拠点データ区分(PC004)に読み替え、品番(X1)と拠点データ区分(PC004)とに基づいて拠点マスタ21から拠点(X1)を抽出する。
【0123】
コンピュータ11は、拠点(Y1)の子データ区分(PC004)を拠点データ区分(PC004)に読み替え、品番(Y1)と拠点データ区分(PC004)とに基づいて拠点マスタ21から拠点(Y1)を抽出し、図面(a1)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a1)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a1)を抽出する。図面(b1)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b1)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b1)を抽出し、部品(A1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A1)を抽出する。材料(B1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から材料(B1)を抽出し、部品(C1)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C1)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C1)を抽出する。
【0124】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(α)とから物品(α)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L1)とから組立工程(L1)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M1)とから加工工程(M1)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させる。それにより、それら2項関係が統合され(2項関係統合手段、2項関係統合プロセス)、それら3項関係が統合されるとともに(3項関係統合手段、3項関係統合プロセス)、それら2項関係とそれら3項関係とが統合される(2項3項関係統合手段、2項3項関係統合プロセス)。それら関係を統合した後、コンピュータ11は、結合した関係に各マスタ18,19,20,21から抽出した生産基本情報を組み入れ、各種複数の生産基本情報がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる統合化部品表を作成する(統合化部品表作成手段、統合化部品表作成プロセス)。
【0125】
コンピュータ11は、統合化部品表に表示された物品(α)の個数(4)に各生産基本情報の員数を掛け合わせ、それら生産基本情報の必要数量を算出する(必要数量算出手段、必要数量算出プロセス)。コンピュータ11は、物品(α)の個数(4)に組立工程(L1)の員数(1)を掛けて工程(L1)の必要数量(4)を算出し、物品(α)の個数(4)に加工工程(M1)の員数(1)を掛けて工程(M1)の必要数量(4)を算出する(工程数量計算)。物品(α)の個数(4)に拠点(X1)の員数(1)を掛けて拠点(X1)の必要数量(4)を算出し、物品(α)の個数(4)に拠点(Y1)の員数(1)を掛けて拠点(Y1)の必要数量(4)を算出する(生産拠点数量計算)。物品(α)の個数(4)に図面(a1)の員数(1)を掛けて図面(a1)の必要数量(4)を算出し、物品(α)の個数(4)に図面(b1)の員数(1)を掛けて図面(b1)の必要数量(4)を算出する(成果物数量計算)。物品(α)の個数(4)に部品(A1)の員数(2)を掛けて部品(A1)の必要数量(8)を算出し、物品(α)の個数(4)に材料(B1)の員数(3)を掛けて材料(B1)の必要数量(12)を算出するとともに、物品(α)の個数(4)に部品(C1)の員数(4)を掛けて部品(C1)の必要数量(16)を算出する(品目数量計算)。コンピュータ11は、算出した各数量をハードディスクに格納する(必要数量格納手段、必要数量格納プロセス)。
【0126】
コンピュータ11は、統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に各生産基本情報の単価を掛け合わせ、それら生産基本情報の材料費や労務費、経費(原価)を算出しつつ、それら生産基本情報の材料費や労務費、経費(原価)を個別に合算し、さらに、それら費用(原価)を合算する(原価算出手段、原価算出プロセス)。コンピュータ11は、組立工程(L1)の工程単価(¥30)に工程(L1)の数量(4)を掛けて労務費(¥120)を算出し(労務費計算)、組立工程(M1)の工程単価(¥55)に工程(M1)の数量(4)を掛けて経費(¥220)を算出する(経費計算)。拠点(X1)の拠点単価(¥20)に拠点(X1)の数量(4)を掛けて経費(¥80)を算出し(経費計算)、拠点(Y1)の拠点単価(¥25)に拠点(Y1)の数量(4)を掛けて経費(¥100)を算出する(経費計算)。部品(A1)の物流単価(¥5)に部品(A1)の数量(8)を掛けて経費(¥40)を算出し(経費計算)、材料(B1)の品目単価(¥30)に材料(B1)の数量(12)を掛けて材料費(¥360)を算出するとともに(材料費計算)、部品(C1)の品目単価(¥50)に部品(C1)の数量(16)を掛けて材料費(¥800)を算出する(材料費計算)。コンピュータ11は、材料費を合算して材料費合計(¥1160)を算出し(材料費計算)、労務費を合算して労務費合計(¥120)を算出するとともに(労務費計算)、経費を合算して経費合計(¥440)を算出する(経費計算)。さらに、材料費合計(¥1160)と労務費合計(¥120)と経費合計(¥440)とを合算して原価合計(¥1720)を算出する。コンピュータ11は、算出したそれら費用をハードディスクに格納する(原価格納手段、原価格納プロセス)。
【0127】
コンピュータ11は、統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する(品目重量算出手段、品目重量算出プロセス)。コンピュータ11は、部品(A1)の重量(10g)に部品(A1)の員数(8)を掛けて部品(A1)の総重量(80g)を算出し、材料(B1)の重量(15g)に材料(B1)の員数(12)を掛けて材料(B1)の総重量(180g)を算出するとともに、部品(C1)の重量(20g)に部品(C1)の員数(16)を掛けて部品(C1)の総重量(320g)を算出する。さらに、部品(A1)の総重量(80g)と材料(B1)の総重量(180g)と部品(C1)の総重量(320g)とを合算して品目の重量合計(580g)を算出する。コンピュータ11は、必要数量算出手段によって算出した各購買品目の数量を物品(α)の生産に先立って手配するための手配情報を生成する(品目手配情報生成手段、品目手配情報生成プロセス)。
【0128】
作成された物品(α)の統合化部品表のうち、経理部門16と購買部門17と製造部門14とのそれでは、図11〜図13に示すように、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)、加工工程(M1)が並列に位置し、組立工程(L1)の直近下位に拠点(X1)、図面(a1)、部品(A1)、材料(B1)が並列に位置するとともに、加工工程(M1)の直近下位に拠点(Y1)、図面(b1)、部品(C1)が並列に位置している。販売部門15のそれでは、図14に示すように、物品(α)の直近下位に組立工程(L1)、加工工程(M1)が並列に位置し、組立工程(L1)の直近下位に部品(A1)、材料(B1)が並列に位置するとともに、加工工程(M1)の直近下位に部品(C1)が位置している。コンピュータ11は、6月30日における物品(α)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納する(統合化部品表格納手段、統合化部品表格納プロセス)。さらに、物品(α)の部品表を出力装置を介して出力し、その部品表を各部門14,15,16,17に設置されたコンピュータに出力する(統合化部品表出力手段、統合化部品表出力プロセス)。各部門14,15,16,17では、コンピュータに接続された出力装置を介して6月30日における部品表を出力することができる。
【0129】
経理部門16の部品表の上覧には、図11に示すように、生産基本情報の員数、生産区分、材料(B1)の品目単価(¥30)、部品(C1)の品目単価(¥50)、組立工程(L1)の工程単価(¥30)、加工工程(M1)の工程単価(¥55)、部品(A1)の物流単価(¥5)、拠点(X1)の拠点単価(¥20)、拠点(Y1)の拠点単価(¥25)が表示され、部品(A1)の重量(10g)、材料(B1)の重量(15g)、部品(C1)の重量(20g)が表示されている。経理部門16の部品表の下覧には、生産基本情報の数量、材料費(¥360、¥800、合計¥1160)、労務費(¥120、合計¥120)、経費(¥80、¥40、¥220、¥100、合計¥440)が表示され、原価(¥120、¥80、¥40、¥360、¥220、¥100、合計¥1720)、積算重量(80g、180g、320g、合計580g)が表示されている。
【0130】
購買部門17の部品表の上覧には、図12に示すように、経理部門16の部品表のそれと同一の項目が表示されている。購買部門17の部品表の下覧には、経理部門16の部品表の原価が表示されておらず、代わりに、品目手配(材料(B1)12購入、部品(C1)16購入)が表示されている。製造部門14の部品表には、図13に示すように、生産基本情報の員数、生産区分、重量、数量、積算重量が表示されている。製造部門14の部品表には、部門別番号(W)が設定されていない項目(品目単価、工程単価(内製)、工程単価(外部)、物流単価、拠点単価、原価区分)は表示されない。販売部門15の部品表には、図14に示すように、生産基本情報の数量、積算重量が表示されている。販売部門15の部品表には、部門別番号(X)が設定されていない項目(員数、生産区分、品目単価、工程単価(内製)、工程単価(外部)、物流単価、拠点単価、原価区分、重量)は表示されない。
【0131】
図15は、管理コンピュータ11における統合化部品表作成の他の一例を示す図である。図16〜図19は、各部門別に作成された部品表の他の一例を示す図である。8月31日における統合化部品表の作成を説明すると、以下のとおりである。いずれかの部門14,15,16,17に設置されたコンピュータから管理コンピュータ11に8月31日における物品(β)の統合化部品表の作成指示が行われると、コンピュータ11は、2項関係や3項関係の開始日および終了日を参照し、8月31日現在において統合化部品表を形成する2項関係および3項関係を構成マスタ13から抽出する。コンピュータ11は、物品(β)と組立工程(L2)との2項関係、物品(β)と加工工程(M2)との2項関係を構成マスタ13から抽出する。さらに、物品(β)と組立工程(L2)と拠点(X2)との3項関係、物品(β)と組立工程(L2)と図面(a2)との3項関係、物品(β)と組立工程(L2)と部品(A2)との3項関係、物品(β)と組立工程(L2)と材料(B2)との3項関係、物品(β)と加工工程(M2)と拠点(Y2)との3項関係、物品(β)と加工工程(M2)と図面(b2)との3項関係、物品(β)と加工工程(M2)と部品(C2)との3項関係を構成マスタ13から抽出する。
【0132】
コンピュータ11は、物品(β)の親データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(β)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から物品(β)を抽出し、組立工程(L2)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(L2)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から組立工程(L2)を抽出する。加工工程(M2)の子データ区分(PC003)を工程データ区分(PC003)に読み替え、品番(M2)と工程データ区分(PC003)とに基づいて工程マスタ20から加工工程(M2)を抽出し、拠点(X2)の子データ区分(PC004)を拠点データ区分(PC004)に読み替え、品番(X2)と拠点データ区分(PC004)とに基づいて成果物マスタ19から拠点(X2)を抽出する。
【0133】
コンピュータ11は、拠点(Y2)の子データ区分(PC004)を拠点データ区分(PC004)に読み替え、品番(Y2)と拠点データ区分(PC004)とに基づいて拠点マスタ21から拠点(Y2)を抽出し、図面(a2)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(a2)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(a2)を抽出する。図面(b2)の子データ区分(PC002)を成果物データ区分(PC002)に読み替え、品番(b2)と成果物データ区分(PC002)とに基づいて成果物マスタ19から図面(b2)を抽出し、部品(A2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(A2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(A2)を抽出する。材料(B2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(B2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から材料(B2)を抽出し、部品(C2)の子データ区分(PC001)を品目データ区分(PC001)に読み替え、品番(C2)と品目データ区分(PC001)とに基づいて品目マスタ18から部品(C2)を抽出する。
【0134】
コンピュータ11は、抽出した2項関係および3項関係のうち、データ区分(PC001)と品番(β)とから物品(β)を同一共通の生産基本情報と判断し、データ区分(PC003)と品番(L2)とから組立工程(L2)を同一共通の生産基本情報と判断するとともに、データ区分(PC003)と品番(M2)とから加工工程(M2)を同一共通の生産基本情報と判断する。コンピュータ11は、それら2項関係とそれら3項関係とにおいて共通の生産基本情報を結合させる。それにより、それら2項関係が統合され(2項関係統合手段、2項関係統合プロセス)、それら3項関係が統合されるとともに(3項関係統合手段、3項関係統合プロセス)、それら2項関係とそれら3項関係とが統合される(2項3項関係統合手段、2項3項関係統合プロセス)。それら関係を統合した後、コンピュータ11は、結合した関係に各マスタから抽出した生産基本情報を組み入れ、各種複数の生産基本情報がその上位概念から下位概念に向かって一連につながる統合化部品表を作成する(統合化部品表作成手段、統合化部品表作成プロセス)。
【0135】
コンピュータ11は、統合化部品表に表示された物品(α)の個数(4)に各生産基本情報の員数を掛け合わせ、それら生産基本情報の必要数量を算出する(必要数量算出手段、必要数量算出プロセス)。コンピュータ11は、物品(β)の個数(5)に組立工程(L2)の員数(1)を掛けて工程(L2)の必要数量(5)を算出し、物品(β)の個数(5)に加工工程(M2)の員数(1)を掛けて工程(M2)の必要数量(5)を算出する(工程数量計算)。物品(β)の個数(5)に拠点(X2)の員数(1)を掛けて拠点(X2)の必要数量(5)を算出し、物品(β)の個数(5)に拠点(Y2)の員数(1)を掛けて拠点(Y2)の必要数量(5)を算出する(生産拠点数量計算)。物品(β)の個数(5)に図面(a2)の員数(1)を掛けて図面(a2)の必要数量(5)を算出し、物品(β)の個数(5)に図面(b2)の員数(1)を掛けて図面(b2)の必要数量(5)を算出する(成果物数量計算)。物品(β)の個数(5)に部品(A2)の員数(1)を掛けて部品(A2)の必要数量(5)を算出し、物品(β)の個数(5)に材料(B2)の員数(2)を掛けて材料(B2)の必要数量(10)を算出するとともに、物品(β)の個数(5)に部品(C2)の員数(3)を掛けて部品(C2)の必要数量(15)を算出する(品目数量計算)。コンピュータ11は、算出した各数量をハードディスクに格納する(必要数量格納手段、必要数量格納プロセス)。
【0136】
コンピュータ11は、統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に各生産基本情報の単価を掛け合わせ、それら生産基本情報の材料費や労務費、経費(原価)を算出しつつ、それら生産基本情報の材料費や労務費、経費(原価)を個別に合算し、さらに、それら費用(原価)を合算する(原価算出手段、原価算出プロセス)。コンピュータ11は、組立工程(L2)の工程単価(¥45)に工程(L2)の数量(5)を掛けて労務費(¥225)を算出し(労務費計算)、組立工程(M2)の工程単価(¥60)に工程(M2)の数量(5)を掛けて経費(¥300)を算出する(経費計算)。拠点(X2)の拠点単価(¥27)に拠点(X2)の数量(5)を掛けて経費(¥135)を算出し(経費計算)、拠点(Y2)の拠点単価(¥23)に拠点(Y2)の数量(5)を掛けて経費(¥115)を算出する(経費計算)。部品(A2)の物流単価(¥10)に部品(A2)の数量(5)を掛けて経費(¥50)を算出し(経費計算)、材料(B2)の品目単価(¥25)に材料(B2)の数量(10)を掛けて材料費(¥250)を算出するとともに(材料費計算)、部品(C2)の品目単価(¥45)に部品(C2)の数量(15)を掛けて材料費(¥675)を算出する(材料費計算)。コンピュータ11は、材料費を合算して材料費合計(¥925)を算出し(材料費計算)、労務費を合算して労務費合計(¥225)を算出するとともに(労務費計算)、経費を合算して経費合計(¥600)を算出する(経費計算)。さらに、材料費合計(¥925)と労務費合計(¥225)と経費合計(¥600)とを合算して原価合計(¥1075)を算出する。コンピュータ11は、算出したそれら費用をハードディスクに格納する(原価格納手段、原価格納プロセス)。
【0137】
コンピュータ11は、統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する(品目重量算出手段、品目重量算出プロセス)。コンピュータ11は、部品(A2)の重量(12g)に部品(A2)の員数(5)を掛けて部品(A2)の総重量(60g)を算出し、材料(B2)の重量(10g)に材料(B2)の員数(10)を掛けて材料(B2)の総重量(100g)を算出するとともに、部品(C2)の重量(23g)に部品(C2)の員数(15)を掛けて部品(C2)の総重量(345g)を算出する。さらに、部品(A2)の総重量(60g)と材料(B2)の総重量(100g)と部品(C2)の総重量(345g)とを合算して品目の重量合計(505g)を算出する。コンピュータ11は、必要数量算出手段によって算出した各購買品目の数量を物品(α)の生産に先立って手配するための手配情報を生成する(品目手配情報生成手段、品目手配情報生成プロセス)。
【0138】
作成された物品(β)の統合化部品表のうち、経理部門16と購買部門17と製造部門14とのそれでは、図16〜図18に示すように、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)、加工工程(M2)が並列に位置し、組立工程(L2)の直近下位に拠点(X2)、図面(a2)、部品(A2)、材料(B2)が並列に位置するとともに、加工工程(M2)の直近下位に拠点(Y2)、図面(b2)、部品(C2)が並列に位置している。販売部門15のそれでは、図19に示すように、物品(β)の直近下位に組立工程(L2)、加工工程(M2)が並列に位置し、組立工程(L2)の直近下位に部品(A2)、材料(B2)が並列に位置するとともに、加工工程(M2)の直近下位に部品(C2)が位置している。コンピュータ11は、8月31日における物品(β)の統合化部品表を記憶装置またはハードディスクに格納する(統合化部品表格納手段、統合化部品表格納プロセス)。さらに、物品(β)の部品表を出力装置を介して出力し、その部品表を各部門に設置されたコンピュータに出力する(統合化部品表出力手段、統合化部品表出力プロセス)。各部門14,15,16,17では、コンピュータに接続された出力装置を介して8月31日における部品表を出力することができる。
【0139】
経理部門16の部品表の上覧には、図16に示すように、生産基本情報の員数、生産区分、材料(B2)の品目単価(¥25)、部品(C2)の品目単価(¥45)、組立工程(L2)の工程単価(¥45)、加工工程(M2)の工程単価(¥60)、部品(A2)の物流単価(¥10)、拠点(X2)の拠点単価(¥27)、拠点(Y2)の拠点単価(¥23)が表示され、部品(A2)の重量(12g)、材料(B2)の重量(10g)、部品(C2)の重量(23g)が表示されている。経理部門16の部品表の下覧には、生産基本情報の数量、材料費(¥250、¥675、合計¥925)、労務費(¥225、合計¥225)、経費(¥135、¥50、¥300、¥115、合計¥600)が表示され、原価(¥225、¥135、¥50、¥250、¥300、¥115、合計¥1075)、積算重量(60g、100g、345g、合計505g)が表示されている。
【0140】
購買部門17の部品表の上覧には、図17に示すように、経理部門16の部品表のそれと同一の項目が表示されている。購買部門17の部品表の下覧には、経理部門16の部品表の原価が表示されておらず、代わりに、品目先行手配(材料(B2)10購入、部品(C2)15購入)が表示されている。製造部門14の部品表には、図18に示すように、生産基本情報の員数、生産区分、重量、数量、積算重量が表示されている。販売部門15の部品表には、図19に示すように、生産基本情報の数量、積算重量が表示されている。
【0141】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、統合化部品表に表示された物品(α)や物品(β)の個数に対応する部品(A1)や部品(A2)、材料(B1)、材料(B2)、部品(C1)、部品(C2)の必要数量を個別に算出するから、統合化部品表を介して物品(α)や物品(β)を構成するそれら品目の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して品目の仕入管理や在庫管理等の物流管理を円滑に行うことができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、統合化部品表に表示された物品(α)や物品(β)の個数に対応する組立工程(L1)や組立工程(L2)、加工工程(M1)、加工工程(M2)の必要数量を個別に積算するから、物品(α)や物品(β)の生産に必要なそれら工程の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して物品の工程管理を円滑に行うことができる。また、統合化部品表に表示された物品(α)や物品(β)の個数に対応する拠点(X1)や拠点(X2)、拠点(Y1)、拠点(Y2)の必要数量を個別に積算するから、物品(α)や物品(β)の生産に必要なそれら生産拠点の必要数量を把握することができ、統合化部品表を利用して生産拠点の選定や変更を円滑に行うことができる。
【0142】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、統合化部品表に表示された物品(α)や物品(β)の個数に対応する各生産基本情報の原価を個別に積算しつつ、それら生産基本情報の原価を合算するから、統合化部品表を介して物品(α)や物品(β)の原価や各生産基本情報の原価を把握することができ、統合化部品表を利用して物品(α)や物品(β)や各生産基本情報のコストを管理することができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、物品(α)や物品(β)を構成する品目の必要数量に対する材料費を個別に算出しつつ、それら材料費を合算するから、各品目の材料費やそれら品目の材料費合計を把握することができ、統合化部品表を利用して品目にかかる材料費を管理することができる。また、物品(α)や物品(β)の生産に必要な工程の必要数量に対する労務費を個別に算出しつつ、それら労務費を合算するから、各工程の労務費やそれら工程の労務費合計を把握することができ、統合化部品表を利用して工程にかかる労務費を管理することができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、品目と工程と生産拠点との各必要数量に対する経費を個別に算出しつつ、それら経費を合算するから、各品目や各工程、各生産拠点の経費やそれらの経費合計を把握することができ、統合化部品表を利用して品目や工程、生産拠点にかかる経費を管理することができる。
【0143】
この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、統合化部品表に表示された部品(A1)や部品(A2)、材料(B1)、材料(B2)、部品(C1)、部品(C2)の必要数量に対するそれら品目の重量を個別に積算しつつ、それら品目の重量を合算するから、統合化部品表を介して物品(α)や物品(β)の重量や物品(α)や物品(β)を構成するそれら品目の重量を事前に把握することができ、統合化部品表を利用して物品(α)や物品(β)やそれら品目の仕入手段や搬送手段の選定を円滑に行うことができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、必要数量算出手段によって算出した材料(B1)や材料(B2)、部品(C1)、部品(C2)の必要数量を物品(α)や物品(β)の生産に先立って手配するための手配情報を生成するから、統合化部品表を利用して物品(α)や物品(β)を構成するそれら品目を事前に手配することで、物品(α)や物品(β)の生産を速やかに開始することができ、品目の手配遅延による物品(α)や物品(β)の生産遅延を防ぐことができる。
【0144】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、各種複数の生産基本情報から形成された物品(α)や物品(β)の統合化部品表を作成することができ、物品(α)や物品(β)の工程や拠点、図面、部品、材料等を把握することが可能な統合化部品表を作成することができる。統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、構成マスタ13から抽出した各種複数の2項関係を統合し、構成マスタ13から抽出した各種複数の3項関係を統合するとともに、各種複数の2項関係と3項関係とを統合し、統合した2項関係や統合した3項関係、統合した2項関係および3項関係に従って、生産基本情報マスタ12から抽出した各種複数の生産基本情報をその上位概念から下位概念に向かって一連につなげることで物品(α)や物品(β)に対応する統合化部品表を作成するから、第1および第2生産基本情報から形成された2項関係と第1〜第3生産基本情報から形成された3項関係とを利用することで、異なる種類の生産基本情報を自由に組み合わせた多種多様な統合化部品表を作成することができる。
【0145】
なお、2項関係のみによって統合化部品表を作成すると、第1生産基本情報の直近下位に種類が異なる複数の第2生産基本情報が連繋し、同一の物品に対して複数の異なる統合化部品表が構築される場合があり、特定の条件毎の統合化部品表を表すことができない。しかし、この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、2項関係に3項関係を加えることで、第1生産基本情報の直近下位に特定の第2生産基本情報が連繋するとともに、第2生産基本情報の直近下位に特定の第3生産基本情報が連繋し、それら生産基本情報を使用して各種物品に対応する特定条件の統合化部品表のみを構築することができる。
【0146】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報毎に個別に設定された部門別出力指示に従って、各部門14,15,16,17毎に必要な生産基本情報のみから形成された統合化部品表をそれら部門14,15,16,17に個別に出力するから、統合化部品表から各部門14,15,16,17に表示が不必要な生産基本情報を除くことができ、部門14,15,16,17毎に利用価値が高くかつ使い勝手のよい統合化部品表をその部門14,15,16,17に適時に提供することができる。
【0147】
統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、生産基本情報の開始日および終了日を格納することで、生産基本情報を過去から現在に向かって時系列に管理することができ、2項3項関係の開始日および終了日を格納することで、2項関係と3項関係とを過去から現在に向かって時系列に管理することができる。この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法は、各情報や2項3項関係の開始日および終了日を利用することで、現在のみならず、過去の任意の時点における物品の統合化部品表を現在において作成することができる。
【0148】
この統合化部品表作成システム10および統合化部品表作成方法では、生産基本情報の部品表形成時点として生産基本情報の開始日を設定し、生産基本情報の部品表離脱時点として生産基本情報の終了日を設定するとともに、2項3項関係の部品表形成時点として開始日を設定し、2項3項関係の部品表離脱時点として終了日を設定しているが、それらを日単位だけではなく、時間単位(時、分、秒)で設定することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0149】
【図1】一例として示す統合化部品表作成システムの概略構成図。
【図2】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図3】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図4】各生産基本情報マスタに格納された各種複数の生産基本情報の一例を示す図。
【図5】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの2項関係の一例を示す図。
【図6】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの2項関係の一例を示す図。
【図7】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図。
【図8】構成マスタに格納された生産基本情報どうしの3項関係の一例を示す図。
【図9】各生産基本情報の開始日と終了日との一覧を示す図。
【図10】統合化部品表作成の一例を示す図。
【図11】部品表の一例を示す図。
【図12】部品表の一例を示す図。
【図13】部品表の一例を示す図。
【図14】部品表の一例を示す図。
【図15】統合化部品表作成の他の一例を示す図。
【図16】部品表の他の一例を示す図。
【図17】部品表の他の一例を示す図。
【図18】部品表の他の一例を示す図。
【図19】部品表の他の一例を示す図。
【符号の説明】
【0150】
10 統合化部品表作成システム
11 管理コンピュータ
12 生産基本情報マスタ
13 構成マスタ
14 製造部門
15 販売部門
16 経理部門
17 購買部門
18 品目マスタ
19 成果物マスタ
20 工程マスタ
21 拠点マスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成システムにおいて、
前記システムが、前記各種複数の生産基本情報およびそれら生産基本情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した生産基本情報マスタと、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係およびそれら連携関係の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した構成マスタとを備え、
前記システムは、前記連携関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する部品表作成手段と、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の必要数量を個別に算出する必要数量算出手段と、前記統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に対する各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それら生産基本情報の原価を合算する原価算出手段とを有することを特徴とする統合化部品表作成システム。
【請求項2】
前記生産基本情報マスタが、前記物品を構成する各種複数の品目、それら品目の品目単価、それら品目の物流単価を示す品目情報および前記品目情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した品目マスタと、前記物品の各種複数の生産工程、それら生産工程の内製工程単価、それら生産工程の外部工程単価を示す工程情報および前記工程情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した工程マスタと、前記物品の各種複数の生産拠点、それら生産拠点の拠点使用単価を示す拠点情報および前記拠点情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した拠点マスタとを含み、
前記必要数量算出手段が、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各品目の必要数量を個別に算出する品目数量計算と、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各工程の必要数量を個別に算出する工程数量計算と、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産拠点の必要数量を個別に算出する生産拠点数量計算とを行う請求項1記載の統合化部品表作成システム。
【請求項3】
前記システムが、前記統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する品目重量算出手段を有する請求項2記載の統合化部品表作成システム。
【請求項4】
前記システムが、前記必要数量算出手段によって算出した各品目の必要数量を前記物品の生産に先立って手配するための手配情報を生成する品目手配情報生成手段を有する請求項2または請求項3に記載の統合化部品表作成システム。
【請求項5】
前記原価が、前記品目の品目単価を合算した材料費と、前記工程の内製工程単価を合算した労務費と、前記品目の物流単価と前記工程の外部工程単価と前記生産拠点の拠点使用単価とを合算した経費とに区分され、前記原価算出手段が、前記統合化部品表に表示された品目の必要数量に対する材料費を個別に算出しつつ、それら材料費を合算する材料費計算と、前記統合化部品表に表示された工程の必要数量に対する労務費を個別に算出しつつ、それら労務費を合算する労務費計算と、前記統合化部品表に表示された品目と工程と生産拠点との各必要数量に対する経費を個別に算出しつつ、それら経費を合算する経費計算とを行う請求項2ないし請求項4いずれかに記載の統合化部品表作成システム。
【請求項6】
前記連携関係が、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と前記第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、
前記部品表作成手段が、前記2項関係および3項関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、前記構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する請求項1ないし請求項5いずれかに記載の統合化部品表作成システム。
【請求項7】
コンピュータ資源を利用し、各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで物品の統合化部品表を作成する統合化部品表作成方法において、
前記統合化部品表作成方法では、前記各種複数の生産基本情報とそれら生産基本情報の部品表開始時点−終了時点とが生産基本情報マスタに時系列に格納され、それら生産基本情報どうしの上下の連繋関係とそれら連携関係の部品表開始時点−終了時点とが構成マスタに時系列に格納され、
前記統合化部品表作成方法が、前記連携関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、前記構成マスタから抽出した連携関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する部品表作成プロセスと、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産基本情報の必要数量を個別に算出する必要数量算出プロセスと、前記統合化部品表に表示されたそれら生産基本情報の必要数量に対する各生産基本情報の原価を個別に算出しつつ、それら生産基本情報の原価を合算する原価算出プロセスとを実行することを特徴とする統合化部品表作成方法。
【請求項8】
前記生産基本情報マスタが、前記物品を構成する各種複数の品目、それら品目の品目単価、それら品目の物流単価を示す品目情報および前記品目情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した品目マスタと、前記物品の各種複数の生産工程、それら生産工程の内製工程単価、それら生産工程の外部工程単価を示す工程情報および前記工程情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した工程マスタと、前記物品の各種複数の生産拠点、それら生産拠点の拠点使用単価を示す拠点情報および前記拠点情報の部品表開始時点−終了時点を時系列に格納した拠点マスタとを含み、
前記必要数量算出プロセスが、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各品目の必要数量を個別に算出し、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各工程の必要数量を個別に算出するとともに、前記統合化部品表に表示された物品の個数に対応する各生産拠点の必要数量を個別に算出する請求項7記載の統合化部品表作成方法。
【請求項9】
前記統合化部品表作成方法が、前記統合化部品表に表示されたそれら品目の必要数量に対する各品目の重量を個別に算出しつつ、それら品目の重量を合算する品目重量算出プロセスを実行する請求項8記載の統合化部品表作成方法。
【請求項10】
前記統合化部品表作成方法が、前記必要数量算出プロセスによって算出した各品目の必要数量を前記物品の生産に先立って手配するための手配情報を生成する品目手配情報生成プロセスを実行する請求項8または請求項9に記載の統合化部品表作成方法。
【請求項11】
前記原価が、前記品目の品目単価を合算した材料費と、前記工程の内製工程単価を合算した労務費と、前記品目の物流単価と前記工程の外部工程単価と前記生産拠点の拠点使用単価とを合算した経費とに区分され、前記原価算出プロセスが、前記統合化部品表に表示された品目の必要数量に対する前記材料費を個別に算出しつつ、それら材料費を合算し、前記統合化部品表に表示された工程の必要数量に対する前記労務費を個別に算出しつつ、それら労務費を合算するとともに、前記統合化部品表に表示された品目と工程と生産拠点との各必要数量に対する前記経費を個別に算出しつつ、それら経費を合算する請求項8ないし請求項10いずれかに記載の統合化部品表作成方法。
【請求項12】
前記連携関係が、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報との2項関係と、任意の第1生産基本情報と前記第1生産基本情報の直近下位に連なる第2生産基本情報と前記第2生産基本情報の直近下位に連なる第3生産基本情報との3項関係とであり、
前記部品表作成プロセスが、前記2項関係および3項関係の部品表開始時点−終了時点を参照しつつ、前記構成マスタから抽出したそれら2項関係および3項関係を統合し、統合した2項関係および3項関係に従って、前記生産基本情報マスタから抽出した各種複数の生産基本情報をその上位から下位に向かって一連につなげることで過去から現在までの任意の時点における物品の統合化部品表を作成する請求項7ないし請求項11いずれかに記載の統合化部品表作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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