説明

絶縁体基板の除電方法及び除電装置

【課題】フラットパネルディスプレイに用いられているガラス基板等の絶縁体基板を、ロボットアーム等を用いて基板固定ステージから脱着する際に発生する剥離帯電を効率良く除電する。
【解決手段】絶縁体基板1を、ロボットアーム2等を用いて基板固定ステージ11に脱着する際に、絶縁体基板1の受け渡しに用いられる基板固定ステージ11上に設けられた少なくとも3本以上のリフトピン12の上昇あるいは下降するタイミングをコントロールすることによって効率良く除電することが可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、フラットパネルディスプレイに用いられているガラス基板等の絶縁体基板を除電するための除電方法と除電装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、フラットパネルディスプレイ製造工程等において用いられるガラス基板等の絶縁体基板を、ロボットアーム等を用いて、基板固定ステージから脱着する装置が知られている。この装置において、ガラス基板をロボットアーム、リフトピン、あるいは基板固定ステージから離脱する際は、重ね合った2つの物体が離れることに起因する剥離帯電が発生する。このような剥離帯電が発生すると、基板周囲のパーティクルの吸着や、基板上に形成された堆積膜の絶縁破壊を招く恐れがある。
【0003】
そこで、このような剥離帯電を除電するための手段として、コロナ放電を発生させてコロナ放電を用いた除電手段や軟X線を用いて、絶縁体基板下方から除電する手段が知られている。また、基板固定ステージ表面に導通を取るために導電性材料を用いてコーティングすることによって、剥離帯電量を低減する手段が知られている。
【0004】
例えば、リフトピン等の支持手段により持ち上げられた基板の下方から軟X線を照射する手段が提案されている (特許文献1参照)。また、リフトピン等の支持手段により持ち上げられている間のみ軟X線を照射することにより軟X線の放射時間を短縮する手段が提案されている (特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2004−299814号公報
【特許文献2】特開2006−49390号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1、2に記載の技術のように、基板下方から除電することによる除電手段を用いた場合には、基板裏面に帯電している静電気を除電できたとしても、基板が、ロボットアーム、リフトピン、あるいは、基板固定ステージ等から離脱する際に発生する剥離帯電を剥離と同時に除電することが難しいという課題がある。
【0006】
また、導通材料を基板固定ステージ前面にコーティングすることによる除電手段を用いた場合には、例えば、レーザを対物レンズ等で集光したものを基板に照射する場合に、その焦点深度以下に基板固定ステージの平面度を維持できないという課題発生する。また、コーティングしたことによって反射率が高くなり、コーティング面からの反射光によって所望の動作(例えばオートフォーカス等)を達成が難しいという課題がある。
【0007】
そこで、本発明は、基板が、ロボットアーム、リフトピン、あるいは、基板固定ステージ等から離脱する際に発生する剥離帯電を剥離と同時に除電することができる除電装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、基板の側面の1方向から該基板を除電するための除電器とを具備した除電装置であって、該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記除電器を備えている側から順次に離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第1の手段を備え、前記第1の手段を用いて、前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電するものである。
【0009】
これにより、基板を、ロボットアーム、リフトピン、又は基板固定ステージから離脱する際に、除電器が位置する基板の側面側から相対向する側面側に向かって順次離脱するように、リフトピンの上昇、あるいは下降するタイミングをコントロールすることにより、基板がロボットアーム、リフトピン、又は基板固定ステージから離脱すると同時に剥離帯電を除電することができる。
【0010】
また、本発明は、ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、基板の側面の相対向する2方向から基板を除電するための一対の除電器とを具備した除電装置であって、該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記一対の除電器を備えている2方向の該基板の両側側面から中央に向かって順次離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第2の手段を備え、前記第2の手段を用いて、前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電するものである。
【0011】
これにより、基板を、ロボットアーム、リフトピン、又は基板固定ステージから離脱する際に、除電器が位置する相対向する基板の2側面側から中央に向かって順次離脱するように、リフトピンの上昇、あるいは下降するタイミングをコントロールすることにより、基板がロボットアーム、リフトピン、又は基板固定ステージから離脱すると同時に剥離帯電を除電することができる。
【0012】
また、本発明は、ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、基板の全ての側面4方向からから該基板を除電するための二対の除電器を具備した除電装置であって、該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記二対の除電器を備えている該基板の側面4方向から中央に向かって順次離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第3の手段を備え、前記第3の手段を用いて、前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電するものである。
【0013】
これにより、基板を、ロボットアーム、リフトピン、又は基板固定ステージから離脱する際に、除電器が位置する基板の側面4方向から中央に向かって順次離脱するように、リフトピンの上昇、あるいは下降するタイミングをコントロールすることにより、基板がロボットアーム、リフトピン、又は基板固定ステージから離脱すると同時に剥離帯電を除電することができる。
【0014】
また、本発明は、ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、前記基板固定ステージと該基板が接触する外周部4辺に導電性材料によるコーティングを施した基板固定ステージとを具備した除電装置であって、該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、該基板の1側面から相対向する反対側側面に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第4の手段を備え、前記第4の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電するものである。
【0015】
これにより、基板を、基板固定ステージからリフトピンを用いて離脱する際に、基板の1側面から相対向する反対側側面に向かって、基板の中央から相対する基板2側面に向かって、あるいは、基板の中央から基板の4側面に向かって順次離脱するように、各々のリフトピンの上昇するタイミングをコントロールすることにより、基板固定ステージから基板が離れるときに発生する剥離帯電量を低減でき、さらに剥離と同時に剥離帯電を除電することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ガラス基盤等の絶縁体基板を、ロボットアーム、リフトピン、あるいは、基板固定ステージ等から離脱させる際に発生する剥離帯電を効率良く除電することができるという効果を奏する。
また、ガラス基板をリフトピンに真空吸着することにより、基板とリフトピンが相対的に動くことなく除電することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の一実施の形態を、図1〜9を参照して説明する。
図1は、この発明の第1の実施の形態の除電装置を示すものである。
図1において、除電対象の基板としてガラス基板1を用いている。ガラス基板1を固定する基板固定ステージ11には、3本のリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12cを図示しない駆動機構及び制御部によりそれぞれ上下動可能に備えている。なお、3本のリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12cに限らず、3本以上の数のリフトピンを設けてもよい。
【0018】
また、図1の略コ字状のロボットアーム2上に載置された位置と基板固定ステージ11上の位置との間でガラス基板1を受け渡しができるように、ロボットアーム2が図示しない駆動機構及び制御部により矢印方向又は反矢印方向に移動可能に設けられている。
ここで、リフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12cの基板固定ステージ11上の配置位置は、略コ字状のロボットアーム2が基板固定ステージ11上で移動する範囲とリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12cの上昇・下降範囲が互いに干渉することがないように相対的にずらして設けられる。
また、除電器10には軟X線照射タイプを用いており、除電器10はガラス基板1の一側面から照射できるようにロボットアーム2の移動範囲となる側面とは反対側の基板固定ステージ11の一側面に配置されている。
【0019】
図2は、ガラス基板1とリフトピン12が接触した状態の断面を示したものである。
図2において、ガラス基板1を基板固定ステージ11上のリフトピン12が下面から固定して支持している状態を示す。
図2に示すように、リフトピン12の中心に設けられた空間13を用いて図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きをすることにより基板1の下面をリフトピン12が吸引する。これにより、ガラス基板1をリフトピン12で固定させることができる。
【0020】
図3は、ガラス基板1が、除電装置に搬入、除電プロセス終了後、搬出されるフロー図である。
図3において、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で移動することによって図1に示した除電装置に搬入される(ステップS1)。次に、除電装置では基板固定ステージ11上のリフトピン12が上昇して基板1をロボットアーム2からリフトピン12に受け渡す(ステップS2)。このとき、ロボットアーム2から基板1が、除電器10を備えている側から順次に離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン12の上昇するタイミングをコントロールする。
【0021】
そして、基板固定ステージ11上のリフトピン12が下降してガラス基板1は基板固定ステージ11に固定される(ステップS3)。このとき、基板1からリフトピン12が、除電器10の備えている反対側から順番に離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン12の下降するタイミングをコントロールする。上述したステップS1からステップS3までの状態で除電器10により基板1に対する除電が行われている。また、ステップS3での状態で基板1に対する所定のプロセスが実行される。
【0022】
ステップS3での基板1に対する所定のプロセス終了後、基板固定ステージ11上のリフトピン12が上昇して基板1をリフトピン12が支持する(ステップS4)。このとき、基板固定ステージ11から基板1が、除電器10の備えている側から順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン12の上昇するタイミングをコントロールする。
【0023】
そして、基板1をリフトピン12からロボットアーム2に受け渡す。このとき、基板1からリフトピン12が、除電器10の備えている反対側から順番に離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピンの下降するタイミングをコントロールする。さらに、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態でステップS1と反対方向に移動することによって図1に示した除電装置から搬出される(ステップS5)。上述したステップS3からステップS5までの状態で除電器10により基板1に対する除電が行われている。
【0024】
このようにガラス基板1が、ロボットアーム2によって除電装置に搬入、除電プロセス終了後、再びロボットアーム2によって搬出される一連の流れの中でガラス基板1が離脱する相手物が変化する。このガラス基板1が離脱する相手物が変化するとき、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピンの上昇、下降するタイミングをコントロールする。
【0025】
図4は、図3で示した流れに沿って、ガラス基板1の側面方向(矢視A)から見たガラス基板1の着脱の流れを示す図であり、図4(a)〜(d)は、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱するまでの流れを示し、図4(e)、(f)は、ガラス基板1が基板固定ステージ11に設置されるまでの流れを示し、図4(g)、(h)は、所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ11から離脱するまでの流れを示し、図4(i)〜(k)は、ガラス基板1をロボットアーム2に受け渡すまでの流れを示している。
【0026】
まず、図4(a)〜(d)に示した、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱してリフトピン12に受け渡すまでの流れを説明する。
まず、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で矢印方向に移動することによって除電器10と反対側から基板固定ステージ11上にガラス基板1が搬入される(図4(a))。
このとき、除電器10は、ガラス基板1が基板固定ステージ11上に位置するまでに軟X線が基板固定ステージ11全面に到達するよう事前に図示しない制御部によりON状態に制御される。
【0027】
次に、ガラス基板1がロボットアーム2と除電器10側から順次離脱するために、第1に除電器10側のリフトピン12a、リフトピン12bが図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇し(図4(b))、第2に除電器10と反対側のリフトピン12cが図示しない駆動機構及び制御部により上昇する(図4(c))。これにより、ガラス基板1がリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12c上に支持された状態となる。
このようにして、ロボットアーム2は、図4(c)の状態でガラス基板1がロボットアーム2から離脱した後に矢印方向に移動することによって退避する(図4(d))。
【0028】
ガラス基板1とリフトピン12a〜12cは、図4(b)から図4(c)の状態で各リフトピン12がガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン12の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、図4(c)の状態で全てのリフトピン12がガラス基板1と接した後に、上述した真空引きを行っても良い。
【0029】
次に、図4(e)、(f)に示した、ガラス基板1がリフトピン12上から基板固定ステージ11上に載置されるまでの流れを説明する。
このとき、除電器10は、従前の図4(a)に引続き図示しない制御部によりON状態に制御されている。
リフトピン12a〜12cの下降動作によって、ガラス基板1を除電器10の反対側から基板固定ステージ11に載置させるために、第1に除電器10と反対側のリフトピン12cが図示しない駆動機構及び制御部により下降し(図4(e))、第2に除電器10側のリフトピン12a、リフトピン12bが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降する(図4(f))。
【0030】
このとき、除電器10は、図4(f)に示すガラス基板1が基板固定ステージ11上に載置されたと同時に図示しない制御部によりOFF状態に制御される。
上述した図4(b)から図4(c)の状態での各リフトピン12のガラス基板1に対する真空吸着は、図4(f)に示すガラス基板1が基板固定ステージ11上に載置された後に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御される。
【0031】
次に、図4(g)、(h)に示した、上述した図4(f)での図示しないガラス基板1に対する所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ11から離脱してリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12c上に支持されるまでの流れを説明する。
予め除電器10は、図4(g)に示すガラス基板1が基板固定ステージ11から離脱する動作開始前までに軟X線が基板固定ステージ全面に到達するよう事前に図示しない制御部によりON状態に制御される。
【0032】
このとき、ガラス基板1を、基板固定ステージ11上で除電器10側から順番に離脱させるため、第1に除電器10側のリフトピン12a、リフトピン12bを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させ(図4(g))、第2に除電器10と反対側のリフトピン12cを図示しない駆動機構及び制御部により上昇させる(図4(h))。これにより、ガラス基板1がリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12c上に支持された状態となる。
【0033】
ガラス基板1とリフトピン12a〜12cは、図4(g)から図4(h)の状態で各リフトピン12がガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン12の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、図4(h)の状態で全てリフトピン12がガラス基板1と接したのと同時に、上述した真空引きを行っても良い。
【0034】
次に、図4(i)〜(k)に示した、ガラス基板1をリフトピン12上からロボットアーム2に受け渡すまでの流れを説明する。
除電器10は、従前の図4(g)の状態から引き続き図示しない制御部によりON状態に制御されている。
まず、ロボットアーム2は、図4(h)の状態でガラス基板1がリフトピン12a、リフトピン12b、リフトピン12c上に支持された状態となった後にガラス基板1と基板固定ステージ11の間に図4(d)の矢印方向と反対方向に移動することによって挿入される(図4(i))。
【0035】
次に、ガラス基板1とリフトピン12が、除電器10の反対側から順番に離脱するために、第1に除電器10の反対側のリフトピン12cが図示しない駆動機構及び制御部により下降し(図4(j))、第2に、リフトピン12a、リフトピン12bが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降する(図4(k))。
【0036】
このとき、除電器10は、図4(k)に示すガラス基板1と全てのリフトピン12が離れたと同時に図示しない制御部によりOFF状態に制御される。
また、各リフトピン12の真空引きは、図4(j)から図4(k)の状態で各リフトピン12がガラス基板1と離れるのと同時に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御される。なお、図4(j)から図4(k)の状態での各リフトピン12の真空引きは、各リフトピン12がガラス基板1と離れる直前に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御されても良い。
【0037】
また、上述したリフトピン12の本数は、基板1のサイズ(基板たわみ許容量)に合わせて選択され、本数が増えた場合でも除電器10の位置する方向から基板1がロボットアーム2、リフトピン12、又は基板固定ステージ11などの相手物から離脱するように図示しない駆動機構及び制御部により各リフトピン12の上昇、下降のタイミングをコントロールすれば良い。
【0038】
また、除電器10が、ロボットアーム2の移動範囲の方向と相対向する位置に設置されてない場合でも除電器10の位置する方向から基板1がロボットアーム2、リフトピン12、又は基板固定ステージ11などの相手物から離脱するように各リフトピン12の上昇、下降のタイミングを図示しない駆動機構及び制御部によりコントロールすれば良い。
【0039】
図5は、本発明の第2の実施の形態による除電装置を示す説明図である。
図5において、図1に示した第1の実施の形態による除電装置と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
ガラス基板1を固定する基板固定ステージ21には、6本のリフトピン22a〜22fを図示しない駆動機構及び制御部によりそれぞれ上下動可能に備えている。なお、6本のリフトピン22a〜22fに限らず、任意の3本以上の数のリフトピンを設けてもよい。
【0040】
ここで、リフトピン22a〜22fの基板固定ステージ21上の配置位置は、略コ字状のロボットアーム2が基板固定ステージ21上で移動する範囲とリフトピ22a〜22fンの上昇・下降範囲が互いに干渉することがないように相対的にずらして設けられる。
除電器23a、23bには、第1の実施の形態と同様に、軟X線照射タイプを用い、除電器23a、23bは、ガラス基板1を相対向する両側面から照射できるように、ロボットアーム2の移動範囲となる側面とは直交する側の基板固定ステージ11の相対向する両側面に配置されている。
リフトピン22a〜22fは、第1の実施の形態で示したものと同様で、図2に示したようにリフトピン12の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることによりガラス基板1を真空吸着するようになされている。
【0041】
図3を参照しながら、図5に示した第2の実施の形態による除電装置において、ガラス基板1が、除電装置に搬入、除電プロセス終了後、搬出されるフローについて説明する。
図3において、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で移動することによって図5に示した除電装置に搬入される(ステップS1)。次に、除電装置では基板固定ステージ21上のリフトピン22が上昇して基板1をロボットアーム2からリフトピン22に受け渡す(ステップS2)。このとき、ロボットアーム2から基板1が、一対の除電器23a、23bを備えている2方向の基板1の両側側面から中央に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン22の上昇するタイミングをコントロールする。
【0042】
そして、基板固定ステージ11上のリフトピン22が下降してガラス基板1は基板固定ステージ21に固定される(ステップS3)。このとき、基板1からリフトピン22が、基板1の中央から一対の除電器23a、23bを備えている2方向の1基板の側面両側に向かって順番に離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン22の下降するタイミングをコントロールする。上述したステップS1からステップS3までの状態で除電器23a、23bにより基板1に対する除電が行われている。また、ステップS3の状態で基板1に対する所定のプロセスが実行される。
【0043】
ステップS3での基板1に対するプロセス終了後、基板固定ステージ21上のリフトピン22が上昇して基板1をリフトピン22が支持する(ステップS4)。このとき、基板固定ステージ21から基板1が、一対の除電器23a、23bを備えている2方向の基板1の側面両側から基板1の中央に向かって順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン22の上昇するタイミングをコントロールする。
【0044】
そして、基板1をリフトピン22からロボットアーム2に受け渡す。このとき、基板1からリフトピン22が、基板1の中央から一対の除電器23a、23bを備えている2方向の基板1の側面両側に向かって順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン22の下降するタイミングをコントロールする。さらに、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態でステップS1と反対方向に移動することによって図5に示した除電装置から搬出される(ステップS5)。上述したステップS3からステップS5までの状態で除電器23a、23bにより基板1に対する除電が行われている。
【0045】
このようにガラス基板1が、ロボットアーム2によって除電装置に搬入、除電プロセス終了後、再びロボットアーム2によって搬出される一連の流れの中でガラス基板1が離脱する相手物が変化する。このガラス基板1が離脱する相手物が変化するとき、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピンの上昇、下降するタイミングをコントロールする。
【0046】
図6は、図3で示した流れに沿ってガラス基板1の側面方向(矢視B)から見たガラス基板1の着脱の流れを示す図であり、図6(a)〜(d)は、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱するまでの流れを示し、図6(e)、(f)は、ガラス基板1が基板固定ステージ21に設置されるまでの流れを示している。図6(g)、(h)は、所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ21から離脱するまでの流れを示し、図6(i)〜(k)は、ガラス基板1をロボットアーム2に受け渡すまでの流れを示している。
【0047】
まず、図6(a)〜(d)に示した、ガラス基板1をロボットアーム2から離脱してリフトピン22に受け渡すまでの流れを説明する。
まず、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で矢印方向に移動することによって対向する除電器23a、23bと直交する側から基板固定ステージ21上にガラス基板1が搬入される(図4(a))。
このとき、除電器23a、23bは、ガラス基板1が基板固定ステージ21上に位置するまでに軟X線が基板固定ステージ全面に到達するよう事前に図示しない制御部によりON状態に制御される。
【0048】
次に、ガラス基板1がロボットアーム2と除電器23a、23b両側から基板1の中央側に順次離脱するために、第1に除電器23a、23b両側面のリフトピン22a、リフトピン22b、リフトピン22e、リフトピン22fが図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇し(図6(b))、第2に基板1の中央側のリフトピン22c、リフトピン22dが図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇する(図6(c))。これにより、ガラス基板1がリフトピン22a〜22f上に支持された状態となる。
【0049】
このようにして、ロボットアーム2は、図6(c)の状態でガラス基板1がロボットアーム2から離脱した後に矢印方向に移動することによって退避する(図6(d))。
ガラス基板1とリフトピン22a〜22fは、図6(b)から図6(c)の状態で各リフトピン22がガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン22の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、図6(c)の状態で全てリフトピン22がガラス基板1と接した後に、上述した真空引きを行っても良い。
【0050】
次に、図6(e)、(f)に示した、ガラス基板1がリフトピン22a〜22f上から基板固定ステージ21上に載置されるまでの流れを説明する。
除電器23a、23bは、従前の図6(a)に引続き図示しない制御部によりON状態に制御されている。
リフトピン22a〜22fの下降動作によって、ガラス基板1が基板1の中央側から除電器23a、23b両側に向けて基板固定ステージ21上に順次載置されるために、第1に基板1の中央側のリフトピン22c、22dが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降し(図6(e))、第2に除電器23a、23b両側面のリフトピン22a、リフトピン22b、リフトピン22e、リフトピン22fが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降する(図6(f))。
【0051】
このとき、除電器23a、23bは、図6(f)に示すガラス基板1が基板固定ステージ21上に載置されたと同時に図示しない制御部によりOFF状態に制御される。
上述した図6(b)から図6(c)の状態での各リフトピン22の真空吸着は、ガラス基板1が基板固定ステージ21上に載置された後に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御される。
【0052】
次に、図6(g)、(h)に示した、上述した図6(f)での図示しないガラス基板1に対する所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ21から離脱してリフトピン22a〜22f上に支持されるまでの流れを説明する。
予め、除電器23a、23bは、図6(g)に示すガラス基板1が基板固定ステージ21から離脱する動作開始前までに軟X線が基板固定ステージ21全面に到達するよう事前に図示しない制御部によりON状態に制御される。
【0053】
このとき、ガラス基板1を、除電器23a、23b両側から基板1の中央側に向かって離脱させるため、第1に除電器23a、23b両側のリフトピン22a、リフトピン22b、リフトピン22e、リフトピン22fを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させ(図6(g))、第2に基板1の中央側のリフトピン22c、リフトピン22dを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させる(図6(h))。これにより、ガラス基板1がリフトピン22a〜22f上に支持された状態となる。
【0054】
ガラス基板1とリフトピン22a〜22fは、図6(g)から図6(h)の状態で各リフトピン22がガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン22の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、全てリフトピンがガラス基板1と接したのと同時に、図6(h)の状態で上述した真空引きを行っても良い。
【0055】
次に、図6(i)〜(k)に示した、ガラス基板1をリフトピン22a〜22f上からロボットアーム2に受け渡すまでの流れを説明する。
除電器23a、23bは、従前の図6(g)の状態から引き続き図示しない制御部によりON状態に制御されている。
まず、ロボットアーム2は、図6(h)の状態でガラス基板1がリフトピン22a〜22f上に支持された状態となった後にガラス基板1と基板固定ステージ21の間に図6(d)の方向と反対方向に移動することによって挿入される(図6(i))。
【0056】
ガラス基板1とリフトピン22a〜22fが、基板1の中央側から除電器23a、23b両側に向かって順番に離脱するために、第1に基板1の中央側のリフトピン22c、リフトピン22dを図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降させ(図6(j))、第2に除電器23a、23b両側のリフトピン22a、リフトピン22b、リフトピン22e、リフトピン22fを図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降させる(図6(k))。
【0057】
このとき、除電器23a、23bは、図6(k)に示すガラス基板1と全てのリフトピン22a〜22fが離れたと同時に図示しない制御部によりOFF状態に制御される。
各リフトピン22a〜22fの真空引きは、図6(j)から図6(k)の状態で各リフトピン22a〜22fがガラス基板1と離れるのと同時に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御される。なお、各リフトピン22a〜22fの真空引きは、各リフトピン22a〜22fがガラス基板と離れる直前に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御されても良い。
【0058】
また、上述したリフトピン22の本数は、第1の実施の形態と同様に、基板1のサイズ(基板たわみ許容量)に合わせて選択され、本数が増えた場合でも除電器23a、23bの位置する方向から基板1がロボットアーム2、リフトピン22、又は基板固定ステージ21などの相手物から離脱するように各リフトピン22の上昇、下降のタイミングをコントロールすれば良い。
【0059】
また、除電器23a、23bが、90°回転したロボットアーム2の移動範囲の方向と同じ方向の相対向する位置に設置された場合でも除電器23a、23bの位置する両方向から基板1の中央側に向けて順次基板1がロボットアーム2、リフトピン22、又は基板固定ステージ21などの相手物から離脱するように各リフトピン22の上昇、下降のタイミングをコントロールすれば良い。
【0060】
図7は、本発明の第3の実施の形態による除電装置を示す説明図である。
図7において、図1に示した第1の実施の形態による除電装置と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
ガラス基板1を固定する基板固定ステージ31には、9本のリフトピン32a〜32iを図示しない駆動機構及び制御部によりそれぞれ上下動可能に備えている。なお、9本のリフトピン32a〜32iに限らず、任意の3本以上の数のリフトピンを設けてもよい。
ここで、リフトピン32a〜32iの基板固定ステージ31上の配置位置は、略コ字状のロボットアーム2が基板固定ステージ31上で移動する範囲とリフトピン32a〜32iの上昇・下降範囲が互いに干渉することがないように相対的にずらして設けられる。
【0061】
除電器33a〜33dには、第1の実施の形態と同様に、軟X線照射タイプを用い、除電器33a〜33dは、ガラス基板1の側面4方向から照射できるように、ロボットアーム2の移動範囲となる側面と基板固定ステージ31の相対向する両側面と、ロボットアーム2の移動範囲となる側面とは直交する側の基板固定ステージ31の相対向する両側面に配置されている。
リフトピン32a〜32iは、第1の実施の形態で示したものと同様に、図2に示したようにリフトピン32の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることによりガラス基板1を基板を吸引するようになされている。
【0062】
図3を参照しながら、図7に示した第3の実施の形態による除電装置において、ガラス基板1が、除電装置に搬入、除電プロセス終了後、搬出されるフローについて説明する。
図3において、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で移動することによって図7に示した除電装置に搬入される(ステップS1)。次に、除電装置では基板固定ステージ31上のリフトピン32が上昇して基板1をロボットアーム2からリフトピン32に受け渡す(ステップS2)。このとき、ロボットアーム2から基板1が、二対の除電器33a〜33dを備えている基板1の側面4方向から基板1の中央に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン32a〜32iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0063】
そして、基板固定ステージ31上のリフトピン32が下降してガラス基板1は基板固定ステージ31に固定される(ステップS3)。このとき、基板1からリフトピン32a〜32iが、基板1の中央から二対の除電器33a〜33dを備えている基板1の側面4方向に向かって順番に離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン32a〜32iの下降するタイミングをコントロールする。上述したステップS1からステップS3までの状態で除電器33a〜33dにより基板1に対する除電が行われている。また、ステップS3の状態で基板1に対する所定のプロセスが実行される。
【0064】
ステップS3での基板1に対するプロセス終了後、基板固定ステージ31上のリフトピン32が上昇して基板1をリフトピン32が支持する(ステップS4)。このとき、基板固定ステージ31から基板1が、二対の除電器33a〜33dを備えている基板1の側面4方向から基板1の中央に向かって順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン32a〜32iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0065】
そして、基板1をリフトピン32からロボットアーム2に受け渡す。このとき、基板1からリフトピン32a〜32iが、基板1の中央から二対の除電器33a〜33dを備えている基板1の側面4方向に向かって順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン32a〜32iの下降するタイミングをコントロールする。さらに、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態でステップS1と反対方向に移動することによって図7に示した除電装置から搬出される(ステップS5)。上述したステップS3からステップS5までの状態で除電器33a〜33dにより基板1に対する除電が行われている。
【0066】
このようにガラス基板1が、ロボットアーム2によって除電装置に搬入、除電プロセス終了後、再びロボットアーム2によって搬出される一連の流れの中でガラス基板1が離脱する相手物が変化する。このガラス基板1が離脱する相手物が変化するとき、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン32a〜32iの上昇、下降するタイミングをコントロールする。
【0067】
図8は、図3で示した流れに沿ってガラス基板1の側面方向(矢視C)から見たガラス基板1の着脱の流れを示す図であり、図8(a)〜(d)は、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱するまでの流れを示し、図8(e)、(f)は、ガラス基板1が基板固定ステージ31に設置されるまでの流れを示し、図8(g)、(h)は、所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ31から離脱するまでの流れを示し、図8(i)〜(k)は、ガラス基板1をロボットアーム2に受け渡すまでの流れを示している。
【0068】
まず、図8(a)〜(d)は、ガラス基板1をロボットアーム2から離脱してリフトピン32に受け渡すまでの流れを説明する。
まず、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で図7の矢印方向に移動することによって二対の除電器33a〜33dのうちの1方向側から基板固定ステージ31上にガラス基板1が搬入される(図8(a))。
このとき、除電器33a〜33dは、ガラス基板1が基板固定ステージ31上に位置するまでに軟X線が基板固定ステージ31全面に到達するよう事前に図示しない制御部によりON状態に制御される。
【0069】
次に、ガラス基板1が、ガラス基板1の4側面から基板1の中央側に向かって順次離脱するために、第1に基板1の4隅のリフトピン32a、リフトピン32c、リフトピン32g、リフトピン32iが図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇し(図8(b))、第2に基板1の4側面中央のリフトピン32b、32d、32f、32hが図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇し、第3に基板1の中央のリフトピン32eが図示しない駆動機構及び制御部により上昇する(図8(c))。
このようにして、ロボットアーム2は、図8(c)の状態でガラス基板1がロボットアーム2から離脱した後に図7の矢印方向と反対方向に退避する(図8(d))。
【0070】
ガラス基板1とリフトピン32a〜32iは、図8(b)から図8(c)の状態で各リフトピン32がガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン32の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、図8(c)の状態で全てリフトピン32がガラス基板1と接した後に、上述した真空引きを行っても良い。
【0071】
次に、図8(e)、(f)に示した、ガラス基板1がリフトピン32a〜32i上から基板固定ステージ31上に載置されるまでの流れを説明する。
除電器33a〜33dは、従前の図8(a)に引続き図示しない制御部によりON状態に制御されている。
リフトピン32a〜32iの下降動作によって、ガラス基板1が中央から基板固定ステージ31に設置するために、第1に基板1の中央のリフトピン32eが、図示しない駆動機構及び制御部により下降し(図8(e))、第2に基板1の4側面中央のリフトピン32b、32d、32f、32hが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降し、第3に基板1の4隅のリフトピン32a、リフトピン32c、リフトピン32g、リフトピン32iが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降する(図8(f))。
【0072】
このとき、除電器33a〜33dは、図8(f)に示すガラス基板1が基板固定ステージ31上に載置されたと同時に図示しない制御部によりOFF状態に制御される。上述した図8(b)から図8(c)の状態での各リフトピン32の真空吸着は、ガラス基板1が基板固定ステージ31上に載置された後に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御される。
【0073】
次に、図8(g)、(h)に示した、上述した図8(f)での図示しないガラス基板1に対する所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ31から離脱してリフトピン32a〜32i上に支持されるまでの流れを説明する。
予め、除電器33a〜33dは、図8(g)に示すガラス基板1が基板固定ステージ31から離脱する動作開始前までに軟X線が基板固定ステージ31全面に到達するよう事前に図示しない制御部によりON状態に制御される。
【0074】
このとき、ガラス基板1を、ガラス基板1の4側面から基板1の中央側に向かって離脱させるため、第1に基板1の4隅のリフトピン32a、リフトピン32c、リフトピン32g、リフトピン32iを同時に上昇させ(図8(g))、第2に基板1の4側面中央のリフトピン32b、32d、32f、32hを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させ、第3に基板1の中央のリフトピン32eを図示しない駆動機構及び制御部により上昇させる(図8(h))。これにより、ガラス基板1がリフトピン32a〜32i上に支持された状態となる。
【0075】
ガラス基板1とリフトピン32a〜32iは、図8(g)から図8(h)の状態で各リフトピン32がガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン32の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、図8(h)の状態で全てリフトピンがガラス基板1と接したのと同時に、上述した真空引きを行っても良い。
【0076】
次に、図8(i)〜(k)に示した、ガラス基板1をリフトピン32a〜32i上からロボットアーム2に受け渡すまでの流れを説明する。
除電器33a〜33dは、従前の図8(g)の状態から引き続き図示しない制御部によりON状態に制御されている。
まず、ロボットアーム2は、図8(h)の状態でガラス基板1がリフトピン32a〜32i上に支持された状態となった後にガラス基板1と基板固定ステージ31の間に図8(d)の方向と反対方向に移動することによって挿入される(図8(i))。
【0077】
ガラス基板1とリフトピンが、ガラス基板1の中央からガラス基板1の4側面に向かって順番に離脱するために、第1に基板1の中央のリフトピン32eが、図示しない駆動機構及び制御部により下降し(図8(j))、第2に基板1の4側面中央のリフトピン32b、32d、32f、32hが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降し、第3に基板1の4隅のリフトピン32a、リフトピン32c、リフトピン32g、リフトピン32iが図示しない駆動機構及び制御部により同時に下降する(図8(k))。
【0078】
このとき、除電器33a〜33dは、図8(k)に示すガラス基板1と全てのリフトピン32a〜32iが離れたと同時に図示しない制御部によりOFF状態に制御される。
各リフトピン32a〜32iの真空引きは、図8(j)から図8(k)の状態で各リフトピン32a〜32iがガラス基板1と離れるのと同時に図示しない真空ポンプ及び制御部によりOFF状態に制御される。なお、各リフトピン32a〜32iの真空引きは、各リフトピン32a〜32iがガラス基板1と離れる直前にOFF状態に制御されても良い。
【0079】
また、リフトピン32a〜32iの本数は、第1の実施の形態と同様に、基板サイズ(基板たわみ許容量)に合わせて選択され、本数が増えた場合でも除電器33a〜33dの位置する方向から基板1がロボットアーム2、リフトピン32a〜32i、又は基板固定ステージ31などの相手物から離脱するように各リフトピン32a〜32iの上昇、下降のタイミングをコントロールすれば良い。
【0080】
図9は、本発明の第4の実施の形態による除電装置を示す説明図である。
図9において、図1に示した第1の実施の形態による除電装置と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
ガラス基板1を固定する基板固定ステージ41に、アルミナセラミックスを用いて、9本のリフトピン42a〜42iを図示しない駆動機構及び制御部によりそれぞれ上下動可能に備えている。なお、9本のリフトピン42a〜42iに限らず、任意の3本以上の数のリフトピンを設けてもよい。
【0081】
ここで、リフトピン42a〜42iの基板固定ステージ41上の配置位置は、略コ字状のロボットアーム2が基板固定ステージ41上で移動する範囲とリフトピン42a〜42iの上昇・下降範囲が互いに干渉することがないように相対的にずらして設けられる。
リフトピン42a〜42iは、第1の実施の形態で示したものと同様に、図2に示したようにリフトピン42の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることによりガラス基板1を基板を吸引するようになされている。
【0082】
ここで特に、基板固定ステージ41は、基板固定ステージ41と基板1とが接する外周部4辺に設けられた外周コーティング部43a〜43dの表面にTiN(厚さ:1μm)コートが施されている。また、4辺の外周コーティング部43a〜43dのTiNコート部分は、基板1の除電を可能とするようにステージ外に接地されている。
【0083】
図3を参照しながら、図9に示した第4の実施の形態による除電装置において、ガラス基板1が、除電装置に搬入、除電プロセス終了後、搬出されるフローについて説明する。
図3において、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態で移動することによって図9に示した除電装置に搬入される(ステップS1)。次に、除電装置では基板固定ステージ41上のリフトピン42が上昇して基板1をロボットアーム2からリフトピン42に受け渡す(ステップS2)。
【0084】
このとき、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の1側面(43c)方向から対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0085】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から1側面(43c)方向及び対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0086】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から4側面(43a〜43d)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0087】
そして、基板固定ステージ41上のリフトピン42が下降してガラス基板1は基板固定ステージ41に固定される(ステップS3)。このとき、基板1からリフトピン42a〜42iが、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の1側面(43c)方向から対向する他の1側面(43a)方向に向かって順番に離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの下降するタイミングをコントロールする。
【0088】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から1側面(43c)方向及び対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの下降するタイミングをコントロールする。
【0089】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から4側面(43a〜43d)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの下降するタイミングをコントロールする。
【0090】
上述したステップS1からステップS3までの状態で外周コーティング部43a〜43dにより基板1に対する除電が行われている。また、ステップS3の状態で基板1に対する所定のプロセスが実行される。
【0091】
ステップS3での基板1に対するプロセス終了後、基板固定ステージ41上のリフトピン42が上昇して基板1をリフトピン42が支持する(ステップS4)。このとき、基板固定ステージ41から基板1が、外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の1側面(43c)方向から対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0092】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から1側面(43c)方向及び対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0093】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から4側面(43a〜43d)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇するタイミングをコントロールする。
【0094】
そして、基板1をリフトピン42からロボットアーム2に受け渡す。このとき、基板1からリフトピン42a〜42iが、外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の1側面(43c)方向から対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離脱するように、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの下降するタイミングをコントロールする。
【0095】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から1側面(43c)方向及び対向する他の1側面(43a)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの下降するタイミングをコントロールする。
【0096】
又は、ロボットアーム2から基板1が、4辺の外周コーティング部43a〜43dを設けている基板1の中央から4側面(43a〜43d)方向に向かって順次離れるように図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの下降するタイミングをコントロールする。
【0097】
さらに、ガラス基板1が、ロボットアーム2上に載置された状態でステップS1と反対方向に移動することによって図7に示した除電装置から搬出される(ステップS5)。上述したステップS3からステップS5までの状態で外周コーティング部43a〜43dにより基板1に対する除電が行われている。
【0098】
このようにガラス基板1が、ロボットアーム2によって除電装置に搬入、除電プロセス終了後、再びロボットアーム2によって搬出される一連の流れの中でガラス基板1が離脱する相手物が変化する。このガラス基板1が離脱する相手物が変化するとき、図示しない駆動機構及び制御部により各々のリフトピン42a〜42iの上昇、下降するタイミングをコントロールする。
【0099】
具体的には、上述したステップS4で基板1が基板固定ステージ41から離脱する際に、基板1が基板固定ステージ41から最後に離れる部分が基板固定ステージ41の外周部にコーティングした一辺の外周コーティング部43aになるように、第1に基板1の1側面のリフトピン42a、42b、42cを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させ、第2に基板1の1側面と直交する2側面中央のリフトピン42d、42e、42fを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させ、第3に基板1の対向する他の1側面のリフトピン42g、42h、42iを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させる。
【0100】
ガラス基板1とリフトピン42a〜42iは、各リフトピン42a〜42iがガラス基板1と接したのと同時に、図2に示したようにリフトピン32の中心に設けられた空間13を図示しない真空ポンプ及び制御部により真空引きすることにより真空吸着される。なお、全てリフトピン42a〜42iがガラス基板1と接した後に、上述した真空引きを行っても良い。
【0101】
また、基板1が基板固定ステージ41から最後に離れる部分が基板固定ステージ41の外周部にコーティングした相対向する2辺の外周コーティング部43a、43cになるように、第1に基板1の1側面と直交する2側面中央のリフトピン42d、42e、42fを図示しない駆動機構及び制御部により上昇させ、第2に基板1の1側面及び対向する他の1側面のリフトピン42a、42b、42c、42g、42h、42iを図示しない駆動機構及び制御部により同時に上昇させる。
【0102】
また、基板1が基板固定ステージ41から最後に離れる部分が基板固定ステージ41の外周部にコーティングした4辺の外周コーティング部43a〜43d同時となるように、第1に基板1の中央のリフトピン42eを上昇させ、第2に基板1の4側面中央のリフトピン42b、42d、42f、42hを上昇させ、第3に基板1の4隅のリフトピン42a、42c、42g、42iを上昇させる。
【0103】
また、基板固定ステージ41の外周コーティング部43a〜43dは、3辺、2辺、あるいは、1辺のみでも良く、基板1が基板固定ステージ41と最後に離脱する部分が、基板固定ステージ41の外周コーティング部43a〜43dのいずれかの面になるように各リフトピン42a〜42iの上昇、下降のタイミングをコントロールすれば良い。
【0104】
また、リフトピン42a〜42iの本数は、第1の実施の形態と同様に、基板サイズ(基板たわみ許容量)に合わせて選択され、本数が増えた場合でも基板1が基板固定ステージ41と最後に離脱する部分が、基板固定ステージ41の外周コーティング部43a〜43dの面になるように各リフトピン42a〜42iの上昇、下降のタイミングをコントロールすれば良い。
【0105】
なお、上述した本実施の形態例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない限り、適宜変更しうることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】本発明の一実施の形態による除電装置を示す説明図である。
【図2】ガラス基板1とリフトピン12が接触した状態の断面を示す図である。
【図3】ガラス基板1が、除電装置に搬入、除電プロセス終了後、搬出されるフロー図である。
【図4】図3で示した流れに沿って、ガラス基板1の側面方向(矢視A)から見たガラス基板1の着脱の流れを示す図であり、図4(a)〜(d)は、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱するまでの流れを示し、図4(e)、(f)は、ガラス基板1が基板固定ステージ11に設置されるまでの流れを示し、図4(g)、(h)は、所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ11から離脱するまでの流れを示し、図4(i)〜(k)は、ガラス基板1をロボットアーム2に受け渡すまでの流れを示している。
【図5】本発明の第2の実施の形態による除電装置を示す説明図である。
【図6】図3で示した流れに沿ってガラス基板1の側面方向(矢視B)から見たガラス基板1の着脱の流れを示す図であり、図6(a)〜(d)は、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱するまでの流れを示し、図6(e)、(f)は、ガラス基板1が基板固定ステージ21に設置されるまでの流れを示している。図6(g)、(h)は、所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ21から離脱するまでの流れを示し、図6(i)〜(k)は、ガラス基板1をロボットアーム2に受け渡すまでの流れを示している。
【図7】本発明の第3の実施の形態による除電装置を示す説明図である。
【図8】図3で示した流れに沿ってガラス基板1の側面方向(矢視C)から見たガラス基板1の着脱の流れを示す図であり、図8(a)〜(d)は、ガラス基板1のロボットアーム2から離脱するまでの流れを示し、図8(e)、(f)は、ガラス基板1が基板固定ステージ31に設置されるまでの流れを示し、図8(g)、(h)は、所定のプロセスが終了した後に、ガラス基板1が基板固定ステージ31から離脱するまでの流れを示し、図8(i)〜(k)は、ガラス基板1をロボットアーム2に受け渡すまでの流れを示している。
【図9】本発明の第4の実施の形態による除電装置を示す説明図である。
【符号の説明】
【0107】
1…基板、2…ロボットアーム、10、23、33…除電器、11、21、31、41…基板固定ステージ、12、22、32、42…リフトピン、13…空間、43…外周コーティング部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、
該基板の側面の1方向から該基板を除電するための除電器とを具備した除電装置であって、
該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記除電器を備えている側から順次に離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第1の手段を備え、
前記第1の手段を用いて、前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電方法および除電装置。
【請求項2】
請求項1の除電装置であって、
前記第1の手段は、該基板を前記リフトピンから前記ロボットアームに受け渡す際に、該基板から前記リフトピンが、前記除電器を備えている反対側から順番に離脱するように、各々の前記リフトピンの下降するタイミングをコントロールするようにし、
前記第1の手段を用いて、該基板から前記リフトピンが離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項3】
請求項1の除電装置であって、
前記第1の手段は、該基板を前記基板固定ステージに前記リフトピンを用いて設置する際に、該基板から前記リフトピンが、前記除電器を備えている反対側から順番に離脱するように、各々の前記リフトピンの下降するタイミングをコントロールするようにし、
前記第1の手段を用いて、該基板から前記リフトピンが離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項4】
請求項1の除電装置であって、
前記第1の手段は、該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、前記基板固定ステージから該基板が、前記除電器を備えている側から順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールするようにし、
前記第1の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項5】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、
該基板の側面の相対向する2方向から基板を除電するための一対の除電器とを具備した除電装置であって、
該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記一対の除電器を備えている2方向の該基板の両側側面から中央に向かって順次離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第2の手段を備え、
前記第2の手段を用いて、前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項6】
請求項5の除電装置であって、
前記第2の手段は、該基板を前記リフトピンから前記ロボットアームに受け渡す際に、該基板から前記リフトピンが、該基板の中央から前記一対の除電器を備えている2方向の該基板の側面両側に向かって順次離脱するように、各々のリフトピンの下降するタイミングをコントロールするようにし、
前記第2の手段を用いて、該基板から前記リフトピンが離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項7】
請求項5の除電装置であって、
前記第2の手段は、該基板を前記基板固定ステージに前記リフトピンを用いて設置する際に、該基板から前記リフトピンが、該基板の中央から前記一対の除電器を備えている2方向の該基板の側面両側に向かって順番に離脱するように、各々の前記リフトピンの下降するタイミングをコントロールするようにし、
前記第2の手段を用いて、該基板から前記リフトピンが離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項8】
請求項5の除電装置であって、
前記第2の手段は、該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、前記基板固定ステージから該基板が、前記一対の除電器を備えている2方向の該基板の側面両側から該基板の中央に向かって順次離脱するように、各々のリフトピンの上昇するタイミングをコントロールするようにし、
前記第2の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項9】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、
該基板の全ての側面4方向からから該基板を除電するための二対の除電器を具備した除電装置であって、
該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記二対の除電器を備えている該基板の側面4方向から中央に向かって順次離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第3の手段を備え、
前記第3の手段を用いて、前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項10】
請求項9の除電装置であって、
前記第3の手段は、該基板を前記リフトピンから前記ロボットアームに受け渡す際に、該基板から前記リフトピンが、該基板の中央から前記二対の除電器を備えている該基板の側面4方向に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの下降するタイミングをコントロールするようにし、
前記第3の手段を用いて、該基板から前記リフトピンが離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項11】
請求項9の除電装置であって、
前記第3の手段は、該基板を前記基板固定ステージに前記リフトピンを用いて設置する際に、該基板から前記リフトピンが、該基板の中央から前記二対の除電器を備えている該基板の側面4方向に向かって順番に離脱するように、各々の前記リフトピンの下降するタイミングをコントロールするようにし、
前記第3の手段を用いて、該基板から前記リフトピンが離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項12】
請求項9の除電装置であって、
前記第3の手段は、該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、前記基板固定ステージから該基板が、前記二対の除電器を備えている該基板の側面4方向から該基板の中央に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールするようにし、
前記第3の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項13】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上の上下動可能なリフトピンと、
前記基板固定ステージと該基板が接触する外周部4辺に導電性材料によるコーティングを施した基板固定ステージとを具備した除電装置であって、
該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、該基板の1側面から相対向する反対側側面に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールする第4の手段を備え、
前記第4の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項14】
請求項13の除電装置であって、
前記第4の手段は、該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、該基板の中央から相対向する2側面に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールするようにし、
前記第4の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項15】
請求項13の除電装置であって、
前記第4の手段は、該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、該基板の中央から全ての4側面に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールするようにし、
前記第4の手段を用いて、前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電装置。
【請求項16】
請求項1の除電装置であって、
前記リフトピンと該基板を吸引するための第5の手段を前記リフトピンに具備したことを特徴とする除電装置。
【請求項17】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上のリフトピンを上下動させ、
該基板の側面の1方向から該基板を除電器により除電する除電方法であって、
該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記除電器により除電される側から順次に離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールし、
前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電方法。
【請求項18】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上のリフトピンを上下動させ、
該基板の側面の相対向する2方向から基板を一対の除電器により除電する除電方法であって、
該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記一対の除電器を備えている2方向の該基板の両側側面から中央に向かって順次離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールし、
前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電方法。
【請求項19】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上のリフトピンを上下動させ、
該基板の全ての側面4方向からから該基板を二対の除電器により除電する除電方法であって、
該基板を前記ロボットアームから前記リフトピンに受け渡す際に、前記ロボットアームから該基板が、前記二対の除電器を備えている該基板の側面4方向から中央に向かって順次離れるように各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールし、
前記ロボットアームから該基板が離脱する際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電方法。
【請求項20】
ロボットアームと基板固定ステージ間の基板の受け渡しのために基板固定ステージ上に設けられた少なくとも3本以上のリフトピンを上下動させ、
前記基板固定ステージと該基板が接触する外周部4辺に導電性材料によるコーティングを施した基板固定ステージにより除電する除電方法であって、
該基板を前記基板固定ステージから前記リフトピンを用いて離脱する際に、該基板の1側面から相対向する反対側側面に向かって順次離脱するように、各々の前記リフトピンの上昇するタイミングをコントロールし、
前記基板固定ステージから該基板が離れる際に発生する剥離帯電を除電することを特徴とする除電方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−47414(P2008−47414A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−221635(P2006−221635)
【出願日】平成18年8月15日(2006.8.15)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】