説明

絶縁抵抗測定用端子器具及び絶縁抵抗測定システム

【課題】 簡単且つ廉価な構成により、オーバーレンジになるのを防いで絶縁抵抗を測定できるようにすること。
【解決手段】 測定対象103の絶縁抵抗を測定する場合、絶縁抵抗計101に絶縁抵抗測定用端子器具102を接続し、絶縁抵抗測定用端子器具102の測定端子114、115を測定対象103の所望の測定位置に当接させて測定を行う。絶縁抵抗計101がオーバーレンジになる場合には、スイッチ113を閉状態に切り替え、電気ケーブル117の絶縁被覆を利用して形成した抵抗111、112を並列接続して分流し、絶縁抵抗計101がオーバーレンジになるのを防いで絶縁抵抗の測定を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、絶縁抵抗計と測定対象を電気的に接続する絶縁抵抗測定用端子器具及び、絶縁抵抗計と絶縁抵抗測定用端子器具とを備えた絶縁抵抗測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電気機器等の絶縁抵抗値に基づいて機器交換の要否の判断等を行うために、電気機器等の測定対象の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗計が使用されている(例えば、特許文献1参照)。
測定対象の絶縁抵抗を測定する際、絶縁抵抗計と測定対象を電気的に接続するための器具として、絶縁抵抗測定用端子器具が絶縁抵抗計と測定対象との間に配設して使用される。
【0003】
前記絶縁抵抗測定用端子器具は、絶縁抵抗計と測定対象を単純に電気的に接続するように構成されており、絶縁抵抗計の正測定端子、負測定端子に各々接続される第1、第2接続端子と、絶縁抵抗測定時に測定対象に当接する第1、第2測定端子と、導電性の芯線及び前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有し前記第1、第2接続端子を各々前記第1、第2測定端子に電気的に接続する複数の電気ケーブルとを備えている。
【0004】
測定対象の絶縁抵抗を測定する場合、絶縁抵抗計の正測定端子、負測定端子を各々、絶縁抵抗測定用端子器具の第1接続端子、第2接続端子と接続し、第1測定端子、第2測定端子を測定対象の測定対象部位に当接させる。この状態で、絶縁抵抗計によって測定対象の絶縁抵抗を測定することにより、絶縁抵抗計の指示計に絶縁抵抗値が表示される。
【0005】
このようにして、絶縁抵抗計と測定対象を電気的に接続して測定を行うが、絶縁抵抗計には測定可能な範囲である測定レンジがあり、測定対象の絶縁抵抗が前記測定レンジを超える場合、オーバーレンジとなって測定できなくなる。
この問題を解決するために、絶縁抵抗計毎に測定レンジを拡張した構成にすると構造が複雑になると共に高価になるという問題がある。
【0006】
【特許文献1】特開平8−62264号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記問題点に鑑み成されたもので、簡単且つ廉価な構成により、オーバーレンジになるのを防いで絶縁抵抗を測定できるようにすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、絶縁抵抗計の正測定端子、負測定端子に各々接続される第1、第2接続端子と、絶縁抵抗測定時に測定対象に当接させる第1、第2測定端子と、導電性の芯線及び前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有し前記第1、第2接続端子を各々前記第1、第2測定端子に電気的に接続する複数の電気ケーブルとを備えた絶縁抵抗測定用端子器具において、前記電気ケーブルの絶縁被覆を前記第1、第2接続端子間の抵抗部材として使用して成り、前記抵抗部材の抵抗値は、前記測定対象の絶縁抵抗測定時に、前記絶縁抵抗計がオーバーレンジにならない値に設定されることを特徴とする絶縁抵抗測定用端子器具が提供される。
電気ケーブルの絶縁被覆を第1、第2接続端子間の抵抗部材として使用して成り、前記抵抗部材の抵抗値は、測定対象の絶縁抵抗測定時に、絶縁抵抗計がオーバーレンジにならない値に設定される。
【0009】
ここで、前記第1、第2接続端子間に接続され、前記抵抗部材の抵抗値を、前記絶縁抵抗計がオーバーレンジにならない値に設定するスイッチを備えて成るように構成してもよい。
また、前記第1、第2測定端子は、前記絶縁抵抗計が前記測定対象の面抵抗を測定するように、各々、相互接続された複数の測定ピンを有する第1、第2測定ピン組を備えて成るように構成してもよい。
【0010】
また、前記各測定ピンを保持する筐体と、前記各測定ピンを前記筐体から突出する方向に付勢する付勢部材とを有し、前記各測定ピンは前記付勢部材によって付勢され、それらの先端が前記筐体から突出するように前記筐体に保持されて成るように構成してもよい。
また、前記いずれかの測定端子に接続されると共に、相互接続された複数の測定ピンを有する第3測定ピン組を更に設けて成るように構成してもよい。
【0011】
また、本発明によれば、正測定端子及び負測定端子を有し測定対象の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗計と、
前記正測定端子と負測定端子に各々接続される第1、第2接続端子と、絶縁抵抗測定時に前記測定対象に当接させる第1、第2測定端子と、導電性の芯線及び前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有し前記第1、第2接続端子を各々前記第1、第2測定端子に電気的に接続する複数の電気ケーブルとを有する絶縁抵抗測定用端子器具とを備えた絶縁抵抗測定システムにおいて、
前記絶縁抵抗測定用端子器具として、前記いずれか一に記載の絶縁抵抗測定用端子器具を用いて成ることを特徴とする絶縁抵抗測定システムが提供される。
絶縁抵抗測定用端子器具は絶縁抵抗計がオーバーレンジにならないようにし、この状態で絶縁抵抗計が測定対象の絶縁抵抗を測定する。
【発明の効果】
【0012】
本発明の絶縁抵抗測定用端子器具によれば、簡単且つ廉価な構成により、絶縁抵抗計がオーバーレンジにならないようにすることができる。また、1つの絶縁抵抗測定用端子器具を複数の絶縁抵抗計に共通して使用できるという効果がある。
また、本発明の絶縁抵抗測定システムによれば、簡単且つ廉価な構成により、絶縁抵抗測定時にオーバーレンジになることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る絶縁抵抗測定用端子器具及び絶縁抵抗測定システムについて説明する。尚、各図において、同一部分には同一符号を付している。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具を用いた絶縁抵抗測定システムの回路図である。
【0014】
図1において、絶縁抵抗測定システムは、絶縁抵抗計101及び絶縁抵抗計101と測定対象103を電気的に接続する絶縁抵抗測定用端子器具102を備え、電気機器等の測定対象103の絶縁抵抗を測定するように構成されている。
絶縁抵抗計101は、測定した絶縁抵抗値を表示する指示計104、測定対象103に測定用の直流電圧を供給する直流電源105、正電圧側の測定端子である正測定端子106、負電圧側の測定端子である負測定端子107及び接地端子108を備えている。
【0015】
絶縁抵抗測定用端子器具102は、正測定端子106に接続される端子である第1接続端子118、負測定端子107に接続される端子である第2接続端子119、接地端子108に接続される端子である第3接続端子120、絶縁抵抗測定時に測定対象103に当接される第1測定端子114、第2測定端子115を備えている。
第1接続端子118と第1測定端子114は電気ケーブル116によって接続され又、第2接続端子119と第2測定端子115は電気ケーブル117によって接続されている。電気ケーブル116、117は、導電性の芯線及び前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有している。本実施の形態では、電気ケーブル117はシールド被覆109を有するシールド線によって構成されている。
【0016】
また、絶縁抵抗測定用端子器具102は、第1、第2接続端子118、119間(換言すれば、第1、第2測定端子114、115間)に接続される複数(図1の例では2つ)の抵抗111、112及び開閉スイッチ113を有している。抵抗111には抵抗112とスイッチ113の並列回路が接続されており、スイッチ113が閉状態のときに抵抗112が抵抗111に並列接続されるように構成されている。
【0017】
抵抗111、112の抵抗値は、スイッチ113が開状態のときには絶縁抵抗計101がオーバーレンジになる場合でも、スイッチ113を閉状態にすることによって抵抗111、112が並列接続された状態では、絶縁抵抗計101に流れる電流が抵抗111、112の並列回路に分流され、絶縁抵抗計101がオーバーレンジにならない値に設定されている。
抵抗111、112及びスイッチ113はシールド部材110によってシールドされている。シールド部材110は電気ケーブル117のシールド被覆109に接続され、シールド被覆109は第3接続端子120に接続されている。
【0018】
シールド被覆109、シールド部材110、測定対象103を、第3接続端子120を介して絶縁抵抗計101の接地端子108に接続することにより、矢印で示すように、シールド部材110等を流れる漏れ電流が指示計104に流れないため、測定対象103の絶縁抵抗を高精度に測定することが可能になる。尚、前記漏れ電流を考慮する必要がない場合には、絶縁抵抗計101には接地端子108は設けなくてもよく又、絶縁抵抗測定用端子器具102には第3接続端子120は設けなくてもよい。
【0019】
図2は絶縁抵抗測定用端子器具102の内部構成を明示した図で、図3は絶縁抵抗測定用端子器具102の端子部分図である。
また、図4は、絶縁抵抗測定用端子器具102の部分拡大図である。電気ケーブル117は、導電性の芯線401、絶縁部材によって構成され芯線401を覆う絶縁被覆402、導電性部材によって構成され絶縁被覆402を覆うシールド被覆109、絶縁部材によって構成されシールド被覆109を覆う外被403を備えている。
【0020】
図2〜図4において、電気ケーブル117の絶縁被覆402には電気ケーブルの芯線を巻き付けた2つの巻き付け部204、205が設けられている。図1に示したように、巻き付け部204、205はスイッチ113を介して接続されている。
第1接続端子118から、巻き付け部204及び絶縁被覆402を介して第2接続端子119に至る回路が抵抗111を構成している。スイッチ113から巻き付け部205及び絶縁被覆402を介して第2接続端子119に至る回路が抵抗112を構成している。
【0021】
巻き付け部204、205、スイッチ113は、略直方体状の筐体201内に保持されており又、筐体201内に配設されたシールド部材110によってシールドされている。スイッチ113は、筐体201から突出した操作部203を操作する毎に、開状態と閉状態が交互に切り替わるように構成されている。
【0022】
第1、第2測定端子114、115が筐体201から突出するように配設されている。第1測定端子114は、相互に接続された複数の測定ピン208から成る第1測定ピン組206によって構成されている。第2測定端子115は、相互に接続された複数の測定ピン209から成る第2測定ピン組207によって構成されている。これにより、測定対象103の面抵抗を測定できるように構成されている。第1測定端子114は電気ケーブル116に接続され、第2測定端子115は電気ケーブル109に接続されている。
【0023】
以上のように構成された絶縁抵抗測定システムを用いて測定対象103の表面絶縁抵抗を測定する場合、スイッチ113の操作部203を操作することによってスイッチ113を開状態にし、絶縁抵抗計101の正測定端子106、負測定端子107、接地端子108に、各々、絶縁抵抗測定用端子器具102の第1、第2、第3接続端子118、119、120を接続する。
【0024】
この状態で、絶縁抵抗測定用端子器具102の第1、第2測定端子114、115を測定対象103の所望の位置に当接させて絶縁抵抗を測定する。このとき、第1、第2測定端子114、115は、図5に示すように、測定対象103を矩形状に囲むように位置するため、測定によってえられる抵抗値は、第1、第2測定端子114、115によって囲まれた領域501の面抵抗値となる。
絶縁抵抗計101がオーバーレンジになったときには、スイッチ113の操作部203を操作することによってスイッチ113を閉状態にする。これにより、抵抗111に抵抗112が並列接続され、抵抗112に電流が分流されるため、オーバーレンジが解消されて正確な測定が行われることになる。
【0025】
このとき、絶縁抵抗計101が測定した抵抗値(指示計104の表示値)をRΣ、抵抗111、112の合成抵抗値(スイッチ113が開状態の時は抵抗111の抵抗値Rm1、スイッチ113が閉状態の時は抵抗111と抵抗112(抵抗値Rm2)の並列抵抗値)をRm、測定対象103の絶縁抵抗値をRhとすると次式が成立する。尚、抵抗値Rm1、Rm2は予め測定した既知の値である。
【0026】
RΣ=Rh・Rm/(Rh+Rm)
したがって、測定対象103の絶縁抵抗値Rhは次式によって求められる。
Rh=RΣ・Rm/(Rm−RΣ)
よって、スイッチ113が開状態か閉状態かに応じた合成抵抗値Rmと、指示計104の表示値から測定対象103の絶縁抵抗値Rhを求めることができる。
【0027】
以上のように、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定用端子器具102によれば、絶縁抵抗測定用端子器具102の構成要素である電気ケーブルの絶縁被覆を分流用の抵抗部材として使用するため、簡単且つ廉価な構成により、絶縁抵抗計がオーバーレンジにならないようにすることができる。また、1つの絶縁抵抗測定用端子器具102を測定レンジの異なる複数の絶縁抵抗計に共通して使用できるという効果がある。
また、本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定システムによれば、簡単且つ廉価な構成により、絶縁抵抗測定時にオーバーレンジになることを防止でき、正確な測定が可能になる。
【0028】
また、絶縁抵抗計101と測定対象103との間に絶縁抵抗測定用端子器具102を挿入して測定を行うため、測定対象である機器の絶縁物表面の絶縁抵抗を、機器を取り外すことなく直接測定することが可能になり、機器の劣化の程度や機器の交換時期等を容易に知ることが可能になる。
尚、図3に示した構成において、周知のスライド機構を用いて、第1測定端子114と第2測定端子115を相互に矢印方向に移動自在に構成するようにしてもよい。これにより、測定対象103の測定面積を所望の面積に可変することができる。
また、前記実施の形態では2つの抵抗111、112と1つの開閉スイッチ113を設けて抵抗値を設定するように構成したが、抵抗112とスイッチ113のみを設けたり、より多くの抵抗やスイッチを使用することにより、オーバーレンジに対して幅広い対応が可能になる。
【0029】
図6は本発明の第2の実施の形態に係る絶縁抵抗測定用端子器具の部分正断面図、図7はその部分側面図で、測定ピン周辺を示している。
図6及び図7において、筐体601には、第1測定端子602、第2測定端子603が保持されている。
【0030】
第1測定端子602は、導電性部材によって構成された直方体状の支持部材604を有している。支持部材604には複数の有底穴609が形成されており、各穴609には測定ピン606が脱落しないようにその端部が収納されており、又、各穴609内には測定ピン606を外方向(矢印方向)に突出するように付勢する付勢部材としてのバネ608が収容されている。
【0031】
同様に、第2測定端子603は、導電性部材によって構成された直方体状の支持部材605を有している。支持部材605には複数の有底穴610が形成されており、各穴610には測定ピン607が脱落しないようにその端部が収納されており、又、各穴610内には測定ピン607を外方向(矢印方向)に突出するように付勢する付勢部材としてのバネ(図示せず)が収容されている。
【0032】
各測定ピン606はバネ608を介して支持部材604と電気的に接続され、各測定ピン607は各穴610内のバネを介して支持部材610と電気的に接続されている。複数の測定ピン606は第1測定ピン組を構成し又、複数の測定ピン607は第2測定ピン組を構成している。
【0033】
このように構成されているため、各測定ピン606、607は、所定量だけ支持部材604、605から突出可能に、即ち、所定量だけ筐体601から突出可能に付勢されて筐体601に保持されると共に、支持部材604、605から飛び出して脱落しないように構成されている。
その他の構成は、図1〜図5で説明した絶縁抵抗測定用端子器具102と同一構成である。
【0034】
測定対象103の絶縁抵抗を測定する場合、各測定ピン606、607を測定対象103に当接させて測定する。各測定ピン606、607は、筐体601から突出するように付勢されているため、測定対象103の表面に凹凸がある場合や曲面がある場合でも、各測定ピン606、607は測定対象103の表面に確実に当接することができる。したがって、測定対象103の表面抵抗を良好に測定することが可能である。
【0035】
図8は本発明の第3の実施の形態に係る絶縁抵抗測定用端子器具の測定ピンの配置構成を示す図である。
図8において、複数の測定ピン804を有する第1測定ピン組801、複数の測定ピン805を有する第2測定ピン組802、複数の測定ピン806を有する第3測定ピン組803を有している。
【0036】
複数の測定ピン804は相互に電気的に接続され、複数の測定ピン805も相互に電気的に接続され、複数の測定ピン806も相互に電気的に接続されている。また、第1測定ピン組801と第2測定ピン組802は電気的に接続されているが、第3測定ピン組803は他の測定ピン組801、802とは電気的に接続されていない。これにより、第1、第2測定ピン組801、802は第1測定端子を構成し、第3測定ピン組803は第2測定端子を構成している。他の構成は、前記第1の実施の形態や第2の実施の形態と同じである。
【0037】
以上のように構成された絶縁抵抗測定用端子器具及び絶縁抵抗計を用いて測定対象103の絶縁抵抗を測定する場合、測定ピン組801〜803を測定対象103の所望測定位置に当接させ、前記第1の実施の形態と同様にして測定対象103の絶縁抵抗を測定する。
このとき、第1測定端子を構成する測定ピン組801及び測定ピン組802と、第2測定端子を構成する測定ピン組803とが3列になるように配設されているため、絶縁抵抗を測定する面が面807、808となり、前記第1、第2の実施の形態の場合に比べて、測定面積を2倍に拡大することが可能になるという効果を奏する。
尚、前記各実施の形態では、測定端子を複数の測定ピンによって構成する例を説明したが、1つの測定端子を1つの測定ピンによって構成するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
面抵抗のみならず、体積抵抗、線抵抗を測定する絶縁抵抗測定用端子器具や絶縁抵抗測定システムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具を用いた絶縁抵抗測定システムの回路図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具の内部構成を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具の構成を示す端子部分図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具の部分拡大図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具の測定ピンの配置構成を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具の部分正断面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る絶縁抵抗測定端子器具の部分側面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る絶縁抵抗測定用端子器具の測定ピンの配置構成を示す図である。
【符号の説明】
【0040】
101・・・絶縁抵抗計
102・・・絶縁抵抗測定用端子器具
103・・・測定対象
104・・・指示計
105・・・直流電源
106・・・正測定端子
107・・・負測定端子
108・・・接地端子
109・・・シールド被覆
110・・・シールド部材
111、112・・・抵抗
113・・・スイッチ
114、602・・・第1測定端子
115、603・・・第2測定端子
116、117・・・電気ケーブル
118・・・第1接続端子
119・・・第2接続端子
120・・・第3接続端子
201・・・筐体
203・・・操作部
204、205・・・巻き付け部
206、801・・・第1測定ピン組
207、802・・・第2測定ピン組
208、209、606、607、804、805、806・・・測定ピン
401・・・芯線
402・・・絶縁被覆
403・・・外被
501・・・領域
601・・・筐体
604、605・・・支持部材
609、610・・・穴
608・・・バネ
803・・・第3測定ピン組
807、808・・・面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁抵抗計の正測定端子、負測定端子に各々接続される第1、第2接続端子と、絶縁抵抗測定時に測定対象に当接させる第1、第2測定端子と、導電性の芯線及び前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有し前記第1、第2接続端子を各々前記第1、第2測定端子に電気的に接続する複数の電気ケーブルとを備えた絶縁抵抗測定用端子器具において、
前記電気ケーブルの絶縁被覆を前記第1、第2接続端子間の抵抗部材として使用して成り、
前記抵抗部材の抵抗値は、前記測定対象の絶縁抵抗測定時に、前記絶縁抵抗計がオーバーレンジにならない値に設定されることを特徴とする絶縁抵抗測定用端子器具。
【請求項2】
前記第1、第2接続端子間に接続され、前記抵抗部材の抵抗値を、前記絶縁抵抗計がオーバーレンジにならない値に設定するスイッチを備えて成ることを特徴とする請求項1記載の絶縁抵抗測定用端子器具。
【請求項3】
前記第1、第2測定端子は、前記絶縁抵抗計が前記測定対象の面抵抗を測定するように、各々、相互接続された複数の測定ピンを有する第1、第2測定ピン組を備えて成ることを特徴とする請求項1又は2記載の絶縁抵抗測定用端子器具。
【請求項4】
前記各測定ピンを保持する筐体と、前記各測定ピンを前記筐体から突出する方向に付勢する付勢部材とを有し、
前記各測定ピンは前記付勢部材によって付勢され、それらの先端が前記筐体から突出するように前記筐体に保持されて成ることを特徴とする請求項3記載の絶縁抵抗測定用端子器具。
【請求項5】
前記いずれかの測定端子に接続されると共に、相互接続された複数の測定ピンを有する第3測定ピン組を更に設けて成ることを特徴とする請求項3又は4記載の絶縁抵抗測定用端子器具。
【請求項6】
正測定端子及び負測定端子を有し測定対象の絶縁抵抗を測定する絶縁抵抗計と、
前記正測定端子と負測定端子に各々接続される第1、第2接続端子と、絶縁抵抗測定時に前記測定対象に当接させる第1、第2測定端子と、導電性の芯線及び前記芯線を被覆する絶縁被覆とを有し前記第1、第2接続端子を各々前記第1、第2測定端子に電気的に接続する複数の電気ケーブルとを有する絶縁抵抗測定用端子器具とを備えた絶縁抵抗測定システムにおいて、
前記絶縁抵抗測定用端子器具として、請求項1乃至5のいずれか一に記載の絶縁抵抗測定用端子器具を用いて成ることを特徴とする絶縁抵抗測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−150739(P2009−150739A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−328158(P2007−328158)
【出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【出願人】(000002842)株式会社高岳製作所 (72)
【Fターム(参考)】