説明

継手におけるインナーコアの保護構造

【課題】管接続部としてのインナーコアを使用時まで有効に保護することができるとともに、パイプの接続時に接続作業性に優れた継手におけるインナーコアの保護構造を提供する。
【解決手段】継手本体11には樹脂パイプを接続するインナーコア14が突設され、該インナーコア14に樹脂パイプが外嵌された状態で樹脂パイプを締付リング18でインナーコア14に締付けるように構成されている。継手10の不使用時には、継手本体11にポリエチレン樹脂製の保護キャップ20が装着され、さらにその保護キャップ20に締付リング18が装着されるようになっている。保護キャップ20は有底筒状に形成され、開口部の内周面には継手本体11のフランジ12に係合する係合突起24が設けられている。保護キャップ20の筒部は、開口部側ほど拡径するテーパ部26となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば給水系や給湯系の配管システムに用いられる継手に関し、さらに詳しくは継手の運搬時等において、樹脂パイプが接続される継手のインナーコアを保護する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、給水系や給湯系の配管システムで使用される継手として、継手本体の管接続部に樹脂パイプの端部が拡径されて接続され、その拡径部に締付リングが嵌挿されて締付けられるように構成された締付リング式の継手が知られている。この継手によれば、簡易な構成で継手内の流路を確保できるとともに、樹脂パイプの接続を容易に行うことができる。
【0003】
この種の締付リング式の継手として軟質合成樹脂管用継手が特許文献1に開示されている。該継手は、管接続部を有する接続ソケットと、管接続部の先端に連結される延長ソケットと、管接続部に接続された軟質合成樹脂管を締付ける外リングとより構成されている。そして、軟質合成樹脂管を継手に接続する場合には、延長ソケットを管接続部の先端に連結した状態で、軟質合成樹脂管を延長ソケット及び管接続部に嵌挿し、さらに工具を用いて軟質合成樹脂管を強く締付けて接続する。その後、軟質合成樹脂管に外リングを嵌め込んで軟質合成樹脂管を締付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−230684号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に記載されているような継手においては、使用前には継手本体の管接続部に外リングが遊嵌された状態で梱包され、その状態で使用場所まで運搬される。このため、運搬時の振動で外リングが管接続部に繰り返し当たって管接続部に傷が付いたり、管接続部に塵などの異物が付着したりするおそれがある。これらの場合、管接続部に樹脂パイプを接続しようとしたとき、樹脂パイプの差し込みが困難になり、或いは管接続部と樹脂パイプとの間の水密性が損なわれる。
【0006】
さらに、管接続部の外周面に樹脂パイプとの間を水密に保持するためのシールリングが装着されている場合には、そのシールリングに塵などの異物が付着するおそれがあった。この場合、シールリングによる止水性能が低下し、また異物が噛み込んで樹脂パイプの差し込みが難しくなるという問題があった。
【0007】
加えて、梱包を解いて継手を使用しようとしたとき、外リングは管接続部に遊嵌されているだけであることから、外リングが落下して傷付いたり、紛失したりするおそれもあった。
【0008】
そこで本発明の目的とするところは、管接続部としてのインナーコアを使用時まで有効に保護することができるとともに、パイプの接続時に接続作業性に優れた継手におけるインナーコアの保護構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の継手におけるインナーコアの保護構造は、継手本体にはパイプを接続するインナーコアを突設し、該インナーコアにパイプが外嵌された状態でパイプを締付リングでインナーコアに締付けるように構成した継手におけるインナーコアの保護構造であって、継手の不使用時に前記継手本体にはインナーコアを保護する保護キャップが装着され、さらにその保護キャップに締付リングが装着されるように構成したことを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の継手におけるインナーコアの保護構造は、請求項1に係る発明において、前記保護キャップは有底筒状に形成され、開口部の内周面には継手本体のフランジに係合する係合突起を設けたことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の継手におけるインナーコアの保護構造は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記保護キャップの筒部は開口部側ほど拡径するテーパ状に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の継手におけるインナーコアの保護構造は、請求項1から請求項3のいずれか一項に係る発明において、前記保護キャップは軟質樹脂で形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明の継手におけるインナーコアの保護構造は、請求項1から請求項4のいずれか一項に係る発明において、前記継手本体のフランジに対する保護キャップの装着力は、保護キャップに対する締付リングの装着力より大きくなるように設定されていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の継手におけるインナーコアの保護構造は、請求項1から請求項5のいずれか一項に係る発明において、前記締付リングの内周面にはパイプを締付ける締付部が設けられ、締付リングが保護キャップに装着されたとき、前記締付部が保護キャップの外周面に係合して保持されるように構成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
本発明の継手におけるインナーコアの保護構造においては、継手の不使用時に継手本体にはインナーコアを保護する保護キャップが装着され、さらにその保護キャップに締付リングが装着されるように構成されている。このため、継手の不使用時には、継手本体のインナーコアを保護キャップで保護しておくことができることから、継手の運搬中に締付リングがインナーコアに当たることを防止することができる。また、締付リングは保護キャップに装着されていることから、継手にパイプを接続するときには、まず締付リングを保護キャップから外し、外した締付リングをパイプの端部に嵌挿し、その後保護キャップをインナーコアから外し、そのインナーコアにパイプの端部を挿着し、締付リングで締付けることにより行うことができる。
【0016】
従って、本発明の継手におけるインナーコアの保護構造によれば、インナーコアを使用時まで有効に保護することができるとともに、パイプの接続時に接続作業性に優れているという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態における継手本体にインナーコアを保護する保護キャップを装着し、その保護キャップに締付リングを装着した状態を示す断面図。
【図2】継手本体にインナーコアを保護する保護キャップを装着した状態を示す断面図。
【図3】継手本体、保護キャップ及び締付リングを分解して示す断面図。
【図4】継手本体を示す斜視図。
【図5】締付リングを示す斜視図。
【図6】保護キャップを示す斜視図。
【図7】継手に樹脂パイプを接続する工程を示す図であって、(a)は締付リングを樹脂パイプの端部に嵌挿した状態を示す断面図、(b)は樹脂パイプの端部を拡径した状態を示す断面図、(c)は継手本体から保護キャップを外した状態を示す断面図。
【図8】(a)は図7(c)の状態から、樹脂パイプの拡径部をインナーコアに外嵌した状態を示す断面図、(b)は(a)の状態から締付治具を用いて樹脂パイプを締付ける状態を示す断面図、(c)は(b)の状態から樹脂パイプの締付が完了した状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図8に基づいて詳細に説明する。
図1及び図4に示すように、継手10を構成する青銅製の継手本体11の一端側(図1の右端側)には、フランジ12を介して樹脂パイプ13を接続する管接続部としてのインナーコア14が突設されている。該インナーコア14の外周面に形成された嵌着溝14aにはエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)製のシールリング15が嵌着され、インナーコア14と樹脂パイプ13との間を水密に保持するようになっている。継手本体11の他端側には雄ねじ部16が螺刻され、図示しない水道管等の管体に螺合接続されるようになっている。前記継手本体11及びインナーコア14の内側空間は、水などの流体が流通する流路17となっている。前記樹脂パイプ13は、ポリオレフィン(架橋ポリエチレン、ポリブテン等)等の合成樹脂により形成されている。
【0019】
図8(a)〜(c)に示すように、継手10の使用時にはインナーコア14に樹脂パイプ13の端部の拡径部13aが嵌挿され、その樹脂パイプ13には黄銅(真鍮)製の締付リング18が外嵌されて締付けられるように構成されている。図1及び図5に示すように、締付リング18は略円筒状に形成され、その中央部の内周面は縮径されて樹脂パイプ13を締付ける締付部19となっている。そして、図1に示すように、締付リング18が後述する保護キャップ20に装着されたとき、締付部19が保護キャップ20の外周面に係合して保持されるように構成されている。締付リング18の内端部(図1の左端部)の内周面と締付部19との間には、内端側ほど拡径するテーパ面21が形成され、締付リング18が樹脂パイプ13を締付けたとき樹脂パイプ13の膨らみを逃して円滑な締付ができるようになっている。締付リング18の内端部とテーパ面21に跨る位置には、樹脂パイプ13の差し込みの有無を確認する確認窓22が周方向に90度間隔をおいて4箇所に開口されている。
【0020】
図1及び図2に示すように、継手10の不使用時には、継手本体11にインナーコア14の部分を保護するため、軟質樹脂としてのポリエチレン樹脂製の保護キャップ20が装着されている。図1及び図6に示すように、該保護キャップ20は有底筒状に形成され、その開口部は円筒部23となり、該円筒部23の内周面には周方向に90度間隔をおいて断面円弧状の係合突起24が設けられている。この保護キャップ20は、射出成形法によりその常法に従って成形される。そして、この保護キャップ20が継手本体11に装着されたとき、保護キャップ20の係合突起24が継手本体11のフランジ12に係合して保護キャップ20が抜け止め保持されるようになっている。
【0021】
保護キャップ20の円筒部23より底壁25側の周壁は開口部側ほど拡径するテーパ部26となっている。該保護キャップ20がインナーコア14を覆うように装着された状態ではインナーコア14の先端部が保護キャップ20の底壁25に当たるようになっている。図3に示すように、前記締付リング18の内周のテーパ面21の傾斜角度αは保護キャップ20のテーパ部26の傾斜角度βよりも大きくなるように設定され、締付リング18を保護キャップ20に対して装着しやすいように構成されている。
【0022】
図1に示すように、前記インナーコア14を覆うように保護キャップ20が装着された状態で、さらにその保護キャップ20には締付リング18が装着されるようになっている。締付リング18が保護キャップ20に装着されたとき、締付リング18の締付部19が保護キャップ20のテーパ部26に当たって該テーパ部26が若干撓むことにより、締付リング18が保護キャップ20に保持されるようになっている。具体的には、図3に示すように、締付リング18の締付部19の内径bは、締付リング18の内端部が保護キャップ20の円筒部23に当たる前の位置26aにおける保護キャップ20の外径aに等しくなるように設定される。そして、締付リング18をその位置26aよりさらに保護キャップ20の円筒部23まで押し込んで装着することにより、装着力を発生させることができる。この場合、継手本体11のフランジ12に対する保護キャップ20の装着力は、保護キャップ20に対する締付リング18の装着力より大きくなるように設定され、締付リング18を保護キャップ20から取り外したとき保護キャップ20がインナーコア14から外れないようになっている。
【0023】
次に、上記のように構成された継手10におけるインナーコア14の保護構造による樹脂パイプ13の接続方法について説明する。
図7(a)に示すように、継手10の使用時にはまず保護キャップ20に装着されていた締付リング18を引き出して取り外す。この場合、保護キャップ20に対する締付リング18の装着力は継手本体11のフランジ12に対する保護キャップ20の装着力より小さく設定されていることから、締付リング18を保護キャップ20から取り外したときに保護キャップ20が継手本体11から外れることはない。そして、取り外した締付リング18を樹脂パイプ13の端部に嵌挿する。
【0024】
次いで、図7(b)に示すように、樹脂パイプ13の端部を、図示しない拡径治具を用いて拡径し、拡径部13aを形成する。このとき、拡径部13aの内径がインナーコア14の外径に相当するように拡径される。続いて、図7(c)に示すように、継手本体11に装着されていた保護キャップ20を取り外す。この取外しは、軟質の保護キャップ20の係合突起24と継手本体11のフランジ12との係合を外すように保護キャップ20を引き抜くことにより行うことができる。
【0025】
その後、図8(a)に示すように、樹脂パイプ13の拡径部13aを継手本体11のインナーコア14に嵌挿する。このとき、樹脂パイプ13の端部が拡径部13aによりインナーコア14の外径に相当するように拡径されていることから、樹脂パイプ13の拡径部13aを継手本体11のインナーコア14に容易に嵌挿することができる。
【0026】
その状態で、図8(b),(c)に示すように、油圧シリンダを用いた締付工具27で締付リング18を樹脂パイプ13に外嵌するように締付ける。このとき、締付リング18の締付部19が樹脂パイプ13の外周面を締付け、締付けられて膨らんだ樹脂パイプ13の部分は締付リング18のテーパ面21で形成された空間部28に逃げる。そのため、締付リング18による樹脂パイプ13の締付けを円滑に行うことができる。
【0027】
次に、以上のように構成された継手10におけるインナーコア14の保護構造についてその作用を説明する。
さて、継手10の使用に到るまでの間には、図1に示すように、継手本体11には保護キャップ20が装着され、その係合突起24が継手本体11のフランジ12に係合して抜け止めされる。このため、継手10の運搬中にはインナーコア14に保護キャップ20が被せられた状態で保持され、継手10に衝撃が加わってもインナーコア14が保護キャップ20で保護され、インナーコア14の凸部の変形や異物の付着を回避することができる。
【0028】
さらに、その保護キャップ20には締付リング18が装着され、その締付部19が保護キャップ20のテーパ部26に係合して保持される。このため、継手10の運搬中には締付リング18が保護キャップ20に取付けられた状態で保持され、締付リング18の移動が抑制される。そのため、締付リング18が転がって他の部材に当たることを抑えることができる。
【0029】
また、継手10に樹脂パイプ13を接続するときには、まず締付リング18を保護キャップ20から外し、外した締付リング18を樹脂パイプ13の端部に嵌挿する。次いで、保護キャップ20をインナーコア14から外し、そのインナーコア14に樹脂パイプ13の端部を挿着する。その後、樹脂パイプ13を締付リング18で締付けることにより、継手10に樹脂パイプ13を接続することができる。このため、継手本体11に装着されていた締付リング18及び保護キャップ20を樹脂パイプ13の接続手順に合せて取り外し、継手本体11に対して樹脂パイプ13を順序良く組付けることができる。
【0030】
以上の実施形態によって発揮される効果について、以下にまとめて記載する。
(1)本実施形態の継手10におけるインナーコア14の保護構造においては、継手本体11には保護キャップ20が装着され、さらにその保護キャップ20に締付リング18が装着されるように構成されている。このため、継手10の不使用時には、継手本体11のインナーコア14に保護キャップ20を被せて保護しておくことができることから、継手10の運搬中に締付リング18がインナーコア14に当たることを防止することができる。
【0031】
また、締付リング18は保護キャップ20に装着されている。このため、締付リング18が外れて損傷を受けたり、紛失したりすることを抑制することができる。そして、継手10に樹脂パイプ13を接続するときには、締付リング18を保護キャップ20から外し、その締付リング18を樹脂パイプ13の端部に嵌挿し、一方保護キャップ20をインナーコア14から外し、そのインナーコア14に樹脂パイプ13を挿着して締付リング18で締付けることにより行うことができる。
【0032】
従って、本実施形態の継手10におけるインナーコア14の保護構造によれば、インナーコア14を使用直前まで有効に保護することができるとともに、樹脂パイプ13の接続時に接続作業性に優れているという効果を発揮する。
(2)前記保護キャップ20は有底筒状に形成され、開口部の内周面には継手本体11のフランジ12に係合する係合突起24が設けられている。このため、保護キャップ20は継手10のインナーコア14を覆って保護することができるとともに、係合突起24が継手本体11のフランジ12に係合して保護キャップ20を抜け止めすることができる。
(3)前記保護キャップ20の筒部は開口部側ほど拡径するテーパ部26となっている。そのため、保護キャップ20に対して締付リング18を容易に外嵌させることができると同時に、締付リング18を保護キャップ20に係合させて保持することができる。
(4)前記保護キャップ20は軟質樹脂であるポリエチレン樹脂で形成されている。従って、その柔軟性を利用して保護キャップ20を継手本体11のインナーコア14に容易に装着できるとともに、締付リング18を保護キャップ20に装着するとき保護キャップ20を撓み変形させて装着力を向上させることができる。
(5)前記継手本体11のフランジ12に対する保護キャップ20の装着力は、保護キャップ20に対する締付リング18の装着力より大きくなるように設定されている。このため、締付リング18を保護キャップ20から取り外すときに保護キャップ20がインナーコア14から外れることを防止することができる。
(6)前記締付リング18の内周面には樹脂パイプ13を締付ける締付部19が設けられ、締付リング18が保護キャップ20に装着されたとき、前記締付部19が保護キャップ20の外周面に係合して保持されるように構成されている。従って、締付リング18の締付部19は樹脂パイプ13を締付ける機能と保護キャップ20に係合する機能とを兼ね備えることができる。
【0033】
なお、前記実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 前記保護キャップ20のテーパ部26の傾斜角度βを変更することにより、保護キャップ20に対する締付リング18の装着力を調整することができる。
【0034】
・ 前記保護キャップ20のテーパ部26の外周面に締付リング18の締付部19が係合する係合凹部を設け、保護キャップ20に対する締付リング18の装着力を高めるように構成することも可能である。
【0035】
・ 前記保護キャップ20の係合突起24を、2箇所、3箇所又は5箇所以上設けることもできる。いずれの場合にも、係合突起24を等間隔で設けることが好ましい。
・ 前記保護キャップ20を形成する軟質樹脂として、酢酸ビニル樹脂(PVAC)、ポリウレタン樹脂等を使用することも可能である。
【0036】
・ 前記継手本体11を黄銅で形成したり、締付リング18を青銅で形成したり、或いは継手本体11及び締付リング18をその他の金属で形成したりすることも可能である。
・ 前記継手本体11の他端側の雄ねじ部16を、ワンプッシュ式(ワンタッチ式)の接続部等に変更することもできる。
【0037】
・ 前記継手本体11のインナーコア14外周面の嵌着溝14aを複数にして複数のシールリング15を嵌着させるように構成したり、嵌着溝14aを幅広に形成して幅広のシールリング15を嵌着させるように構成したりすることができる。
【0038】
・ パイプとして、樹脂パイプ13のほかに銅パイプ等の軟らかい金属製のパイプを使用することもできる。
・ 継手10を、給水系パイプや給湯系パイプのほか、床暖房用パイプ、ロードヒーティング用パイプ等の接続に使用することもできる。
【符号の説明】
【0039】
10…継手、11…継手本体、12…フランジ、13…樹脂パイプ、14…インナーコア、18…締付リング、19…締付部、20…保護キャップ、24…係合突起、26…テーパ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
継手本体にはパイプを接続するインナーコアを突設し、該インナーコアにパイプが外嵌された状態でパイプを締付リングでインナーコアに締付けるように構成した継手におけるインナーコアの保護構造であって、
継手の不使用時に前記継手本体にはインナーコアを保護する保護キャップが装着され、さらにその保護キャップに締付リングが装着されるように構成したことを特徴とする継手におけるインナーコアの保護構造。
【請求項2】
前記保護キャップは有底筒状に形成され、開口部の内周面には継手本体のフランジに係合する係合突起を設けたことを特徴とする請求項1に記載の継手におけるインナーコアの保護構造。
【請求項3】
前記保護キャップの筒部は開口部側ほど拡径するテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の継手におけるインナーコアの保護構造。
【請求項4】
前記保護キャップは軟質樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の継手におけるインナーコアの保護構造。
【請求項5】
前記継手本体のフランジに対する保護キャップの装着力は、保護キャップに対する締付リングの装着力より大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の継手におけるインナーコアの保護構造。
【請求項6】
前記締付リングの内周面にはパイプを締付ける締付部が設けられ、締付リングが保護キャップに装着されたとき、前記締付部が保護キャップの外周面に係合して保持されるように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の継手におけるインナーコアの保護構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−2570(P2013−2570A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−135397(P2011−135397)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000128968)株式会社オンダ製作所 (31)
【Fターム(参考)】