説明

網状のルートマットと接着剤とを含むプレスされた層状シート、その方法、ならびに前記層状シートを用いて製作された木材状パネル

本発明は、水栽培の種子培養物によって生じる網状マットの広がった層と、層状シートを形成するのに十分な接着剤とを含むプレスされた層状小根シートに関する。前記層状シートを製造するための方法は、a)種子を選択し、殺菌し、浸漬し、通気し、播種し、出芽させること、b)ルートマットおよび低い割合の出芽していない種子によって形成される網状の構成要素、ならびに葉の構成要素を製造すること、c)成長した葉を刈り込み、1〜1.5cmのみの高さを残すこと、d)さらに葉を成長させること、e)成長した葉を再び刈り込み、1〜1.5cmのみを残すこと、f)網状マットを水抜きし、乾燥させ、重さおよび寸法を測定すること、g)プレスされていない層状小根シートを形成し、前記網状マットに接着剤を加え、前記マットを接着剤と共にコールドプレスでプレスすること、h)プレスされていない層状シートを、ホットプレスを用いてプレスし、前記層状シートをコールドプレス内に置いたままにすることを含む。さらに本発明は、パネル、ボード、層状シートまたは同様の木材ベースの製品の製造において、層状シートを木材の代用品として使用すること;層状シート、前記層状シートの少なくとも1つの第2の層、および層状シートの層の間の少なくとも1つの接着剤層を備えるチップボードパネルと同様のパネルと、そのようなパネルの製造方法;ならびに、プレスされた層状小根シートの少なくとも1つの層、いくつかの他の材料の少なくとも2つの層、および層の間の少なくとも1つの接着剤層を含むプレスされた合板−層状小根シートに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレスされた層状小根シート、それを製造するための方法、チップボードと同様の外見上の特徴を示す、パネル、ボード、層状シート、合板シートなどの前記プレスされた層状シートから得られる製品、およびパネルを得るための手順に関する。
【背景技術】
【0002】
チップボードシートの製造は一般に、樹木から樹皮を取り除くこと、樹木を断片に切断し、その後、厚さ0.2〜0.4mmの木材チップが得られるまで樹木の断片のサイズを小さくすることを含み、次いで、前記木材チップを水分が4%〜6%に達するまで乾燥させ、尿素ホルムアルデヒド樹脂、場合によってはメラミンホルムアルデヒドを含浸させ、金属板の上に広げることにより、3つの層、すなわち、最も細かい木材チップに基づく2つの薄い外層、およびより厚い木材チップに基づく1つの中央層を形成する。この段階の最後に、シートはプレス機に導かれる。最終的にはシートは切断され、磨かれ、水分含有量を釣り合わせるために倉庫内で10日間保管される。こうしたチップボードシートを製造する他の方法は、木材の粒子を平行な加熱された金属板を通して水平に押す水圧シリンダからなる、押し出し成形によるものであり、金属板の間隙は調節することが可能である。したがって、より厚い連続したボードが得られるが、ボードは、粒子に加えられる垂直ではない長手方向の圧力のために、わずかに異なる内部構造を有する。押し出されたボードは、より高い引張り強度およびより低い曲げ強度を有する。これまでに説明したどちらのプロセスでも、原料としての木材、大量の水、ならびに大型の機械およびインフラストラクチャが用いられる。本発明は、木材を、水栽培の種子培養物によって生じる網状マットから得られるプレスされた層状小根シートで置き換え、したがって、大量の水の使用および大型のインフラストラクチャの必要性をなくすことを提案するものである。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、プレスされた層状小根シートの形成、および小根シートを製造するための手順を含むが、そのためにはまず、網状マットが得られなければならない。本発明の他の目的は、層状小根シートから作製されたパネルを得ること、およびその方法である。本発明の他の目的は、プレスされた合板シートを得ることである。
【0004】
次に、添付図面を参照して本発明について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】4層のプレスされた層状小根シート(1)から形成されたパネルの上側の斜視図である。
【図2】合板の第1の層(1)、プレスされた層状小根シートの第2の層(3)および合板の最後の層(2)から形成される、プレスされた合板−層状小根シートの上側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
網状マットを得ること
1.種子の選択:まず種子の品質を調べるが、このために不純物のレベルを決定する。これは、1キログラムの種子のサンプルについて終了するまで、異なる袋から少量の種子を無作為に取り出すことによって実施され、次いで、前記種子のサンプルを水に浸し攪拌して、水に浮かんだままの空の種子および不純物の量を知るために測定を行う。空の種子および不純物の量が20%より高い場合、種子の出荷は認められない。
2.種子の殺菌:この段階は、種子を3〜5分間、10%までの漂白剤の溶液中で洗浄し、種子をすすいで漂白剤の残留物を除去し、種子の中にある空の種子および不純物を除くことにある。
3.浸漬:この段階では、種子の品質に依存する決められた時間の間、種子を水に浸す。種子がきわめて良質である場合には、浸漬時間を減らすことができるが、前記時間は24時間未満または48時間超にすることはできない。この段階では、必要な場合、肥料の使用を伴うことが可能であり、肥料の使用は、水または浸漬溶液を適切に酸素処理するのに適当である。
4.通気:この段階は、種子をスズ製の容器に入れ、暗所に置いたままにすることにある。種子の品質に応じて、このプロセスは24〜72時間かかる。種子を収容するスズ製の容器は、十分に通気しなければならない。
5.播種および出芽:この段階では、種子を播種に適したトレイに並べ、土壌の暗い条件を模した暗い部屋に移す。一旦このモジュールにおいて種子を少なくとも2日間保存し、この期間に少なくとも1回水やりを行うが、水やりの継続時間は1分から4分まで様々である。この違いは、利用可能な部屋の温度、および冬であるか夏であるかに依存する。この段階で小根がより大きく成長することが望ましい場合には、水ストレスを与えることが適当であるが、水ストレスとは、種子に水やりを行わず、干ばつの状態を模すことによって小根がより大きく成長するように誘導することである。
6.製造:この段階では、出芽した種子を明るい場所に移し、1日2〜3回、1日の間に均等に配分し、培養物の水分を維持するのに十分な水を用いて水やりを行う。この段階の平均継続期間は、植物の発育および時節に応じて8〜15日間である。この段階では、必要な場合、肥料の使用を伴うことが可能である。生成物として以下の2つの主な構成要素、すなわち、
−約10〜20cmの高さを有する、葉の形の緑色の物体に対応する葉の構成要素、
−網状の構成要素、すなわち、約3〜5cmの高さのルートマットおよび出芽していない種子
を有するブロックが得られる。
【0007】
製造プロセスでは引き続き、成長した葉を刈り込み、網状マットの上に1〜1.5cmのみの高さの成長した葉を残し、したがって、製造の第2段階が始まり、第2段階は平均4〜8日続き、操作条件はこれまでに説明したものと同じである。この製造の第2段階によって、出芽しない種子の割合が低い網状マットを得ることが可能になる。
【0008】
得られるブロックの寸法は、出芽プロセスに用いたトレイのサイズによって決まり、例えば長さ62cm、幅41cm、高さ10cmのトレイでは、得られるブロックは、ほぼ長さ60cm、幅40cm、高さ25cmの寸法、およびおよそ5〜7キログラムの重さを有する。
【0009】
プレスされた層状小根シートを得ること
1.成長した葉の刈り込み:得られたブロックの成長した葉を刈り込み、網状マットの上に1〜1.5cmのみの成長した葉を残す。
2.水抜き:水を自然に除くために、好ましくは網状マットを少なくとも1時間、格子の上に置いたままにすることによって水抜きを行う。場合によっては、網状マットを少なくとも1分間、遠心分離機にかけることも可能であり、遠心分離では他の部分の水および出芽していない種子も除かれる。
3.乾燥:この段階では、約10%の水分、好ましくは10%の水分を有する網状マットを得るために、網状マットを少なくとも12時間にわたってゆっくりと乾燥させる。乾燥段階を終えた後、網状マットの重さを量り、寸法を取る。
4.接着剤の塗布:乾燥した網状マットに塗布する接着剤の量は、網状マットの重さおよび/もしくは体積、ならびに/または接着剤の製造業者の指示に依存する。網状マットが多孔体であるため、製造業者によって指示される1平方メートルあたりの量の2倍を塗布すると考えるべきである。網状マットに接着剤を塗布し、前記接着剤を、可能な限り最適な方法で、網状マットの隙間に確実に浸透させる。接着剤を網状マットの隙間の中で適切に広げるために、接着剤のシート内での浸透を促すように、前記マットを接着剤と共に1分以下の間、コールドプレスでプレスする。この塗布を終えると、プレスされていない層状小根シートが得られる。
5.プレス:プレスされていない層状小根シートを、ホットプレスを用いて約40℃〜100℃の温度で少なくとも3分間プレスする。その後、シートを安定化するために少なくとも7日間、コールドプレス内に置いたままにする。
【0010】
プロセスを終えた後、プレスされた層状小根シートが得られ、このシートは、外見上は少なくとも4ミリメートルの厚さを有するチップボードと同様である。得られた製品は所望の寸法に従って加工され、パネルまたは同様の木材ベースの製品の作製時に木材の代用品となる。
【0011】
チップボードパネルと同様のパネルを得ること
プレスされた層状小根シートの層、前記プレスされた層状シートの少なくとも1つの第2の層、およびプレスされた層状シートの層の間の少なくとも1つの接着剤層を配置すること、プレスされた層状シートの少なくとも2つの層から形成されたパネルを、ホットプレスを用いてプレスすること、ならびにパネルを安定化するために少なくとも7日間、コールドプレス内に置いたままにすることによってパネルを形成する。
【0012】
プレスされていない層状小根シートの1つの層、前記プレスされていない層状シートの少なくとも1つの第2の層、およびプレスされていない層状シートの層の間の少なくとも1つの接着剤層を配置すること、プレスされていない層状シートの少なくとも2つの層から形成されたパネルを、ホットプレスを用いてプレスすること、ならびにパネルを安定化するために少なくとも7日間、置いたままにすることによってパネルを得ることもできる。
【0013】
プレスされた合板−層状小根シートを得ること
プレスされた合板−層状小根シートは、少なくとも3つの層、すなわち、任意の材料の第1の層および任意の材料の最後の層(最後の層の材料は、第1の層の材料と同じものまたは異なるものである)と、第1の層と最後の層の間に配置されたプレスされた層状小根シートの少なくとも1つの層と、層の間の少なくとも1つの接着剤層とによって形成される。使用する材料は剛性でも可撓性でもよく、例えば木材の派生物、プラスチックの派生物、ガラス、金属、織物、セラミックスおよび石材から選択することができる。
【0014】
プレスされた層状小根シートを得るための実施例
種子を、長さ62cm、幅41cm、高さ10cmの寸法の適当な播種用トレイに入れ、3日間暗い部屋に移し、水やりを2回、1回につき3分間行った。出芽した種子を明るい場所に移し、8時間毎に1日3回の水やりを行った。水やりの継続時間はそれぞれ2分であり、13日目には、15cmの成長した葉が得られた。成長した葉を刈り込み、残りの高さが1cmのみになるようした。網状マットを再び明るい場所に移し、12時間毎に1日2回、1回につき2分間の水やりを行い、7日目には、12cmの成長した葉が得られた。得られたブロックの寸法は、長さ60cm、幅40cm、高さ25cm、また重さは5.5キロであった。成長した葉を刈り込み、残りの高さが1cmのみになるようにした。網状マットを乾燥させ、マットを1時間、格子の上に置いたままにした。次いで、網状マットを3分間、遠心分離機に入れた。乾燥段階は、10%の水分に達するまで32時間続いた。乾燥したマットの重さは420グラムであり、寸法は長さ58cm、幅34cm、高さ3cmであった。
【0015】
マットの体積に応じて300グラムの接着剤を加え、網状マットの両面に均一に分散させ、前記接着剤が、確実に可能な限り最適な方法で網状マットの隙間に浸透するようにした。前記マットを接着剤と共に1分間、コールドプレスでプレスした。こうして、プレスされていない層状小根シートが得られた。
【0016】
プレスされていない層状小根シートを、ホットプレスを用いて、5トンの一定の圧力に至るまで70℃の温度で7分間プレスした。その後、シートを10日間、コールドプレス内に置いたままにした。プロセスの最後には、外見上は4.5ミリメートルの厚さを有するチップボードと同様である、プレスされた層状小根シートが得られた。
【実施例1】
【0017】
プレスされた層状小根シートを含むパネルを得る実施例
プレスされた層状小根シートの層、前記シート上の接着剤の層、プレスされた層状シートの別の層、接着剤の第2の層、およびプレスされた層状シートの第3の層を配置することによってパネルを形成した。前記パネルを、ホットプレスを用いて、5トンの一定の圧力に至るまで70℃の温度で7分間プレスし、10日間コールドプレス内に置いたままにした。
【実施例2】
【0018】
プレスされていない層状小根シートの層、前記シート上の接着剤の層、プレスされていない層状シートの別の層、接着剤の第2の層、およびプレスされていない層状シートの第3の層を配置することによってパネルを形成した。前記パネルを、ホットプレスを用いて、5トンの一定の圧力に至るまで70℃の温度で7分間プレスし、10日間コールドプレス内に置いたままにした。
【0019】
プレスされた合板−層状小根シートを得る実施例
3つの層、すなわち、合板の第1の層と、プレスされた層状小根シートの第2の層および合板の第3の層と、層の間の接着剤の1つの層とから、プレスされた合板−層状小根シートを形成した。製品を形成した後、製品を、ホットプレスを用いて、5トンの一定の圧力に至るまで70℃の温度で7分間プレスし、10日間コールドプレス内に置いたままにした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレスされた層状小根シートであって、水栽培の種子培養物によって生じる網状マットの広がった層と、前記層状シートを形成するのに十分な接着剤とを含み、前記網状マットが、
a)種子を選択し、殺菌し、浸漬し、通気し、播種し、出芽させること、
b)ルートマットと低い割合の出芽していない種子とによって形成される、少なくとも3cmの高さの網状の構成要素、ならびに少なくとも10cmの高さの葉の構成要素を製造すること、
c)成長した葉を切り、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの成長した葉を残すこと、
d)出芽しない種子の割合を低下させるために、成長した葉が少なくとも10cmの高さに達するまで、さらに葉を成長させること、
e)成長した葉を再び刈り込み、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの前記成長した葉を残すこと、
f)前記網状マットを水抜きし、乾燥させ、重さおよび寸法を測定すること
を含む手順によって得られることを特徴とする、プレスされた層状小根シート。
【請求項2】
前記接着剤が、ホルムアルデヒド樹脂、好ましくは尿素ホルムアルデヒド樹脂から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のプレスされた層状小根シート。
【請求項3】
使用する前記種子を選択するために、好ましい種子は小根の成長速度を上昇させるものであり、好ましくは前記種子がイネ科から選択されることを特徴とする、請求項1または2に記載のプレスされた層状小根シート。
【請求項4】
使用可能なイネ科が、エンバク、コムギ、オオムギまたはモロコシの種子であることを特徴とする、請求項3に記載のプレスされた層状小根シート。
【請求項5】
請求項1に記載のプレスされた層状小根シートを得るための手順であって、
a)種子を選択し、殺菌し、浸漬し、通気し、播種し、出芽させること、
b)ルートマットおよび低い割合の出芽していない種子によって形成される、少なくとも3cmの高さの網状の構成要素、ならびに少なくとも10cmの高さの葉の構成要素を製造すること、
c)成長した葉を切り、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの成長した葉を残すこと、
d)出芽しない種子の割合を低下させるために、成長した葉が少なくとも10cmの高さに達するまで、さらに葉を成長させること、
e)成長した葉を再び刈り込み、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの前記成長した葉を残すこと、
f)前記網状マットを水抜きし、乾燥させ、重さおよび寸法を測定すること、
g)プレスされていない層状小根シートを形成し、前記網状マットに前記接着剤を加え、前記接着剤の前記シート内での浸透を促すように、前記マットを接着剤と共に1分以下の間コールドプレスでプレスすること、
h)前記プレスされていない層状小根シートを、ホットプレスを用いてプレスし、前記コールドプレス内に置いたままにすること
を含むことを特徴とする手順。
【請求項6】
前記種子を通気する前記段階が、スズ製の容器内の前記種子を、暗所に、前記種子の品質に応じて24〜72時間置いたままにすることを含み、前記種子を出芽させる前記段階が、トレイに播いた種子を土壌の暗い条件を模した暗い部屋に移すこと、前記種子をこの部屋の中で少なくとも2日間保管すること、およびこの期間に前記種子に少なくとも1回水やりを行うことを含み、この段階で小根がより大きく成長することが望ましい場合には、干ばつの状態を模すことによって小根がより大きく成長するのを誘導するように、前記種子に水やりを行わないことからなる24時間の水ストレス期間を与えることが適当であることを特徴とする、請求項5に記載のプレスされた層状小根シートを得るための手順。
【請求項7】
前記製造段階の間、出芽した種子を明るい場所に移し、1日2〜3回、1日の間に均等に配分し、前記培養物の水分を保つのに十分な水を用いて水やりを行い、この段階の平均継続期間が、植物の発育および時節に応じて8〜15日間であり、第2の製造段階、すなわち段階d)の場合、その平均継続期間が4〜8日になることを特徴とする、請求項5または6に記載のプレスされた層状小根シートを得るための手順。
【請求項8】
前記網状マットを水抜きするために、水を自然に除くことができるように、好ましくは前記網状マットを少なくとも1時間格子の上に置いたままにし、場合によっては前記網状マットを少なくとも1分間遠心分離機にかけ、その後、約10%の水分、好ましくは10%の水分を有する網状マットを得るために、前記網状マットを少なくとも12時間にわたってゆっくりと乾燥させ、その後、前記網状マットに前記接着剤を塗布し、前記接着剤を、可能な限り最適な方法で、前記網状マットの隙間に確実に浸透させることを特徴とする、請求項5ないし7のいずれか一項に記載のプレスされた層状小根シートを得るための手順。
【請求項9】
ホットプレスを、約40℃〜100℃の温度で少なくとも3分間実施し、その後、前記プレスされた層状シートを安定化するために、少なくとも7日間コールドプレス内に置いたままにすることを特徴とする、請求項5ないし8のいずれか一項に記載のプレスされた層状小根シートを得るための手順。
【請求項10】
前記シートが、パネル、ボード、層状シートおよび同様の木材ベースの製品の作製時に木材の代用品となることを特徴とする、請求項1に記載のプレスされた層状小根シートの使用。
【請求項11】
クリップボードパネルと同様のパネルであって、プレスされた層状小根シートの層を含み、前記層状シートが、水栽培の種子培養物によって生じる網状マットの広がった層と、層状シートを形成するのに十分な接着剤を含む層;前記層状シートの少なくとも1つの第2の層と、層状シートの前記層の間の少なくとも1つの接着剤層;を備えており、前記網状マットが、
a)種子を選択し、殺菌し、浸漬し、通気し、播種し、出芽させること、
b)ルートマットおよび低い割合の出芽していない種子によって形成される、少なくとも3cmの高さの網状の構成要素、ならびに少なくとも10cmの高さの葉の構成要素を製造すること、
c)成長した葉を切り、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの成長した葉を残すこと、
d)出芽しない種子の割合を低下させるために、成長した葉が少なくとも10cmの高さに達するまで、さらに葉を成長させること、
e)成長した葉を再び刈り込み、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの前記成長した葉を残すこと、
f)前記網状マットを水抜きし、乾燥させ、重さおよび寸法を測定すること
を含む手順によって得られることを特徴とする、クリップボードパネルと同様のパネル。
【請求項12】
請求項11に記載のクリップボードパネルと同様のパネルを作製するための手順であって、
a)種子を選択し、殺菌し、浸漬し、通気し、播種し、出芽させること、
b)ルートマットおよび低い割合の出芽していない種子によって形成される、少なくとも3cmの高さの網状の構成要素、ならびに少なくとも10cmの高さの葉の構成要素を製造すること、
c)成長した葉を切り、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの成長した葉を残すこと、
d)出芽しない種子の割合を低下させるために、成長した葉が少なくとも10cmの高さに達するまで、さらに葉を成長させること、
e)成長した葉を再び刈り込み、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの前記成長した葉を残すこと、
f)前記網状マットを水抜きし、乾燥させ、重さおよび寸法を測定すること、
g)プレスされていない層状小根シートを形成し、前記網状マットに前記接着剤を加え、前記接着剤の前記シート内での浸透を促すように、前記マットを接着剤と共に、1分以下の間コールドプレスでプレスすること、
h)前記プレスされていない層状小根シートを、ホットプレスを用いてプレスし、前記コールドプレス内に置いたままにすること、ならびに
i)プレスされた層状小根シートの層、前記プレスされた層状シートの少なくとも1つの第2の層、およびプレスされた層状シートの前記層の間の少なくとも1つの接着剤層を配置し、プレスされた層状シートの少なくとも2つの層から形成された前記パネルを、ホットプレスを用いてプレスし、前記パネルを安定化するために少なくとも7日間置いたままにすることによって、パネルを形成すること
を含むことを特徴とする手順。
【請求項13】
プレスされた合板−層状小根シートであって、プレスされた層状小根シートの少なくとも1つの層を含み、前記層状シートが、水栽培の種子培養物によって生じる網状マットの広がった層と、前記層状シートを形成するのに十分な接着剤を含む層;任意の材料の少なくとも2つの層と、前記層の間の少なくとも1つの接着剤層を備えており、プレスされた層状小根シートの前記少なくとも1つの層が、いくつかの他の材料の前記層の間に配置され;前記網状マットが、
a)種子を選択し、殺菌し、浸漬し、通気し、播種し、出芽させること、
b)ルートマットおよび低い割合の出芽していない種子によって形成される、少なくとも3cmの高さの網状の構成要素、ならびに少なくとも10cmの高さの葉の構成要素を製造すること、
c)成長した葉を切り、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの成長した葉を残すこと、
d)出芽しない種子の割合を低下させるために、成長した葉が少なくとも10cmの高さに達するまで、さらに葉を成長させること、
e)成長した葉を再び刈り込み、前記網状マットの上に1〜1.5cmのみの前記成長した葉を残すこと、
f)前記網状マットを水抜きし、乾燥させ、重さおよび寸法を測定すること
を含む手順によって得られることを特徴とする、プレスされた合板−層状小根シート。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−503765(P2013−503765A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528206(P2012−528206)
【出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【国際出願番号】PCT/CL2009/000017
【国際公開番号】WO2011/029210
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(512058467)
【出願人】(512058478)
【Fターム(参考)】