縦型ブラインド
【課題】操作機構を単純化して部品点数を減少させ、ヘッドレール及びキャリアを小型化させる。
【解決手段】縦型ブラインドは、ヘッドレール11と、ヘッドレールに摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア12と、キャリアに吊持されたルーバ17とを備える。隣接するキャリア同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コード18が複数のキャリアにそれぞれ連結され、ヘッドレールの基端におけるキャリアをヘッドレールの基端に固定するキャリア固定手段23と、一対の連結コード18が緊張した状態でヘッドレールの先端におけるキャリアをヘッドレールの先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段24とを備え、緊張した一対の連結コード18は一のキャリアの回転を他のキャリアに伝達して他のキャリアを回転させるように構成される。
【解決手段】縦型ブラインドは、ヘッドレール11と、ヘッドレールに摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア12と、キャリアに吊持されたルーバ17とを備える。隣接するキャリア同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コード18が複数のキャリアにそれぞれ連結され、ヘッドレールの基端におけるキャリアをヘッドレールの基端に固定するキャリア固定手段23と、一対の連結コード18が緊張した状態でヘッドレールの先端におけるキャリアをヘッドレールの先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段24とを備え、緊張した一対の連結コード18は一のキャリアの回転を他のキャリアに伝達して他のキャリアを回転させるように構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、 ヘッドレール摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリアにルーバが吊持された縦型ブラインドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘッドレールと、そのヘッドレールに摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリアと、そのキャリアに吊持されそのキャリアの移動とともに移動しかつそのキャリアの回転とともに回転するルーバとを備えた縦型ブラインド(例えば、特許文献1参照。)が知られている。この縦型ブラインドでは、垂直に吊持されたルーバの多数を遮光部材とするようになっており、ヘッドレールの内部に長手方向にブラインド開閉のための開閉ロッドと、ルーバ回転のための回転ロッドを備える。そして、ルーバを吊持するキャリアには、開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構とが備えられる。そして、開閉ロッドを回転させることによりキャリアをヘッドレールの長尺方向の基端側に集めたブラインドの開き状態から、ヘッドレールの全長にわたってほぼ均等に整列させたブラインドの閉じ状態の間で開閉できるようにするとともに、ブラインドの閉じ状態において回転ロッドを回転させることによりルーバを垂直軸回りに回転させることができ、これにより調光状態を調節できるようになっている。
【特許文献1】特開平7−293150号公報(明細書[0004]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の縦型ブラインドでは、ヘッドレールの内部に開閉ロッドと回転ロッドを設けなければならず、そのヘッドレールが大型化する不具合があった。また、ヘッドレールに挿入されるキャリアにあっては、開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構の双方を備えなければならず、そのキャリアが複雑化する不具合があった。特に、キャリアに設けられる移動機構及び回転機構にはウオームギヤ及びウオームホイールが設けられるのが一般的であり、これらを備えるキャリアはその部品点数が増加してそのキャリアが大型化し、これらが挿入されるヘッドレールも更に大型化して、それらの単価が著しく押し上げられる不具合がある。
本発明の目的は、操作機構を単純化して部品点数を減少させ、ヘッドレール及びキャリアを小型化させ得る縦型ブラインドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、ヘッドレール11と、ヘッドレール11に摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア12と、キャリア12に吊持されキャリア12の移動とともに移動しかつキャリア12の回転とともに回転するルーバ17とを備えた縦型ブラインドの改良である。
その特徴ある構成は、隣接するキャリア12同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コード18が複数のキャリア12にそれぞれ連結され、ヘッドレール11の基端におけるキャリア12をヘッドレール11の基端に固定するキャリア固定手段23と、一対の連結コード18が緊張した状態でヘッドレール11の先端におけるキャリア12をヘッドレール11の先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段24とを備え、緊張した一対の連結コード18はヘッドレール11の幅方向の両側から複数のキャリア12を連結して一のキャリア12の回転を他のキャリア12に伝達して他のキャリア12を回転させるように構成されたところにある。
【0005】
この請求項1に記載された縦型ブラインドでは、複数のキャリア12がルーバ17とともにヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列するとブラインドの閉じ状態となり、この状態では、ヘッドレール11の基端におけるキャリア12はキャリア固定手段23によりヘッドレール11の基端に固定され、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12はキャリア係止手段24によりヘッドレール11の先端に固定され、一対の連結コード18は緊張した状態で維持される。この状態で一のキャリア12を回転させると、そのキャリア12の回転は緊張した一対の連結コード18を介して他のキャリア12に伝達され、全てのキャリア12を同一方向に回転させることができ、これにより調光状態を調節することが可能になる。
【0006】
従って、この請求項1に係る発明では、ヘッドレール11の内部に従来必要とされたルーバ回転のための回転ロッド、及び回転ロッドの回転によりルーバを回転させる従来必要とされたキャリアにおける回転機構を必要としない。よって、ヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化し、その部品点数を著しく減少させてそのヘッドレール11及びキャリア12を比較的小型化させることができる。そして、部品点数を従来より減少させることができるので、比較的小型であってかつ安価な縦型ブラインドを得ることができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、ヘッドレール11の基端及び先端にヘッドレール11の基端及び先端を閉塞させるキャップ21,22がそれぞれ設けられ、基端のキャップ21にキャリア固定手段23が設けられ、先端のキャップ22にキャリア係止手段24,46が設けられたことを特徴とする。
この請求項2に記載された縦型ブラインドでは、ヘッドレール11の基端及び先端にキャップを取付けるだけの単純な作業で、ヘッドレール11の基端にキャリア固定手段23を、そのヘッドレール11の先端にキャリア係止手段24を取付けることができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図8に示すように、一対の連結コード18が緊張するようにヘッドレール11の基端におけるキャリア12又はヘッドレール11の先端におけるキャリア12を付勢するキャリア付勢手段23bがキャリア固定手段23又はキャリア係止手段のいずれか一方又は双方に設けられたことを特徴とする。
この請求項3に記載された縦型ブラインドでは、ブラインドの閉じ状態でキャリア付勢手段23bにより一対の連結コード18の緊張した状態を維持することが可能になり、一のキャリア12の回転を他のキャリア12に有効に伝達することができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12にキャリア12を移動又は回転させる操作ハンドル15が吊持されたことを特徴とする。
この請求項4に記載された縦型ブラインドでは、操作ハンドル15を介して先端におけるキャリア12を移動させることができ、従来ヘッドレール11に必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構を必要としない。よって、この請求項4におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化してその部品点数を更に減少させ、それによりヘッドレール11及びキャリア12を更に小型化させることができる。
また、この操作ハンドル15をその中心軸を回転中心として回転させることにより、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12を回転させることができ、キャリア12を回転させて行う調光状態の調節を比較的容易に行うことが可能になる。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に係る発明であって、図12に示すように、外部から回転操作可能な周回コード41がヘッドレール11の全長に架設され、ヘッドレール11内の周回コード41の直線部分における一方が先端におけるキャリア12に連結されて周回コード41の回転により先端におけるキャリア12が移動可能に構成されたことを特徴とする。
この請求項5に記載された縦型ブラインドでは、周回コード41を回転させることにより先端におけるキャリア12を直接的に移動させることができ、従来ヘッドレール11に必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構を必要としない。よって、この請求項5におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化してその部品点数を更に減少させ、それによりヘッドレール11及びキャリア12を更に小型化させることができる。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明であって、キャリア係止手段46が周回コード41の回転を許容可能に禁止するコード固定手段であることを特徴とする。
この請求項6に記載された縦型ブラインドでは、周回コード41の回転を禁止することにより先端におけるキャリア12の移動を禁止することができ、別に独立したキャリア係止手段を設けること不要にすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の縦型ブラインドでは、隣接するキャリア同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コードにより複数のキャリアを連結し、ヘッドレールの基端におけるキャリアをヘッドレールの基端に固定するキャリア固定手段と、一対の連結コードが緊張した状態でヘッドレールの先端におけるキャリアをヘッドレールの先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段とを備え、緊張した一対の連結コードはヘッドレールの幅方向の両側から複数のキャリアを連結して一のキャリアの回転を他のキャリアに伝達して他のキャリアを回転させるように構成したので、ヘッドレールの内部に従来必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドとルーバ回転のための回転ロッドを必要としない。また、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構を必要としない。よって、ヘッドレール及びキャリアは従来のものよりも著しく単純化し、その部品点数を著しく減少させてそのヘッドレール及びキャリアを比較的小型化させることができる。そして、部品点数を従来より減少させることができるので、比較的小型であってかつ安価な縦型ブラインドを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の縦型ブラインド10は、ヘッドレール11と、このヘッドレール11に摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア12を備える。図2に示すように、ヘッドレール11は断面が箱形を構成し、例えば窓の上枠における壁10a等にブラケット10b等を介してその窓の上枠に沿って長尺に固定される。このヘッドレール11は、その天面11aの両側からL字形の脚11bと逆L字形の脚11cが内向きに対向するように設けられ、その隙間にキャリア12が挿入される隙間11dが長尺方向に延設される。
【0014】
一方、図2に示すヘッドレール11に挿入されたキャリア12は、そのヘッドレール11に挿入されれるキャリア本体13と、そのキャリア本体13の下部に設けられたフック14と、キャリア本体13の上部に設けられた操作部16を有する。キャリア本体13はヘッドレール11の長尺方向に延設された隙間11dに位置する小径部13aと、その隙間11dを上下から挟むように小径部13aの上下に設けられた上大径部13bと下大径部13cを有する。そして小径部13aの断面は隙間11dの間で回転可能な円形に形成され、これによりキャリア本体13はヘッドレール11に摺動可能であって、かつ回転可能に挿入される。
【0015】
フック14は下大径部13cと一体的に形成され、ヘッドレール11にキャリア本体13が挿入された状態でそのヘッドレール11の下方に出現するように構成される。このフック14はルーバ17(図1)を吊持するものであって、図3に示すように、ルーバ17を吊持するための鈎部14aが先端に形成されたフック本体14bと、その鈎部14aを覆うようにフック本体14bに添って設けられた覆い片14cとを有する。そして、覆い片14cは、鈎部14aに引っ掛けられたルーバ17の上部をフック本体14bとともに挟んでそのルーバ17が不用意に鈎部14aから離脱することを防止するように構成される。ここで、ルーバ17は樹脂からなる長尺状のシート状物であってその上部に鈎部14aに引っ掛ける孔17aが形成され、その孔を鈎部14aに引っ掛けることによりフック14に係止されてそのキャリア12に吊持される。
【0016】
図2及び図3に示すように、操作部16は上大径部13bに係止胴部16aを介して連結される。この上大径部13bと係止胴部16aと操作部16とは一体的に形成される。具体的にこの操作部16は、係止胴部16aを介して上大径部13bに連結して形成された円板部16bとこの円板部16bに立設された一対の支軸16cとこの一対の支軸16cの上縁を連結する連結板16dとを有する。
【0017】
図1に戻って、ヘッドレール11には複数のキャリア12が挿入される。その複数のキャリア12をそれらに吊持されたルーバ17とともにヘッドレール11の長尺方向の基端側に集めると図示しないブラインドの開き状態となり、そのブラインドの開き状態から、それら複数のキャリア12をルーバ17とともにヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列させると、図1に示すブラインドの閉じ状態となる。そして、複数のキャリア12をヘッドレール11に摺動可能にかつ回転可能に挿入することにより、開き状態と閉じ状態の間で開閉できるようにすることができる。この実施の形態では、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12にこの先端におけるキャリア12を移動させ又は回転させる操作ハンドル15が吊持され、それ以外のキャリア12の全てにルーバ17がそれぞれ吊持される場合を図1に示す。
【0018】
そして、図1に示すブラインドの開き状態では、隣接するキャリア12同士の間隔を所定幅になるようにして、ヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等にキャリア12を整列させる必要が生じる。このため、複数のキャリア12は一対の連結コード18により連結され、この連結コード18は隣接するキャリア12の間隔が所定幅になると緊張するように構成される。この実施の形態における一対の連結コード18はそれぞれヘッドレール11と略等しい長さを有し、枢支部材19を介してキャリア18に取付けられる。複数の枢支部材19は、所定の間隔をあけてヘッドレール11の全長にわたって設けられる。そして、これらの枢支部材19を介してキャリア12を連結コード18に取付けると、隣接するキャリア12同士も所定幅に相当する幅を空けて連結コード18に設けられる。
【0019】
図3に詳しく示すように、枢支部材19はキャリア12の操作部16における支軸16cに嵌入可能な凹み19aが形成され、支軸16cが断面円形であるので、枢支部材19はこの支軸16cに嵌入した状態で、その支軸16cに対して回転可能に設けられる。図4及び図5に示すように、緊張した一対の連結コード18はヘッドレール11の幅方向の両側から複数のキャリア12を連結するので、一のキャリア12が回転すると、その回転はこの連結コード18を介して他のキャリア12にも伝達されることになる。即ち、緊張した一対の連結コード18は、一のキャリア12の回転を他のキャリア12に伝達し、その他のキャリア18を回転させるように構成される。
【0020】
図1に示すように、ヘッドレール11の基端及び先端にはキャップ21,22が設けられる。そして、ヘッドレール11の基端に設けられたキャップ21には、その基端側におけるキャリア12をそのヘッドレール11の基端に固定する固定手段23が設けられる。図6〜図8に示すように、この実施の形態における固定手段23は、キャリア12の係止胴部16a(図3)に先端が係止する係止部材23aと、この係止部材23aをヘッドレール11の基端側に付勢するコイルスプリング23bとを備える。キャップ21には基台23cがねじ23d(図8)により固定され、係止部材23aはこの基台23cにヘッドレール11の長手方向に移動可能に挿入される。コイルスプリング23bは基台23cと係止部材23aとの間に介装され、係止部材23aをキャップ21側に引き戻すように付勢する。従って、このコイルスプリング23bは係止部材23aに係止されたヘッドレール11の基端におけるキャリア12をキャップ21側に付勢して一対の連結コード18を緊張させるキャリア付勢手段として機能する。
【0021】
図1に戻って、ヘッドレール11の先端に設けられたキャップ22には、一対の連結コード18が緊張した状態でヘッドレール11の先端におけるキャリア12をそのヘッドレール11の先端に離脱可能に固定する係止手段24が設けられる。図9に示すように、この実施の形態における係止手段は、キャリア12の係止胴部16aに嵌着する嵌着片24であって、この嵌着片24には係止胴部16aが侵入可能なスリット24aが形成され、そのスリッ24aトの中間に係止胴部16aの外径と同形の円孔24bが形成される。この嵌着片24はねじ24cによりキャップ22に取付けられ、スリット24aを押し広げるようにそのスリット24aに侵入した係止胴部16aがこの円孔24bに至った状態で押し広げられたスリット24aが復元して狭まり、図10及び図11に示すようにキャリア12における係止胴部16aをその円孔24bに維持することにより、キャリア12をそのヘッドレール11の先端に離脱可能に固定するように構成される。
【0022】
次に、このように構成された本発明の縦型ブラインドの操作を説明する。
先ず、図示しないブラインドの開き状態(図1の左側であるヘッドレール11の基端側に全てのキャリア12を寄せた状態)から、操作ハンドル15を把持してその操作ハンドル15を移動させ、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12を図1の右側であるヘッドレール11の先端側に移動させる。すると、その先端におけるキャリア12に連結された連結コード18が緊張した段階でその先端におけるキャリア12にその連結コード18を介して連結された次のキャリア12がその先端におけるキャリア12とともに図1の右側に連行される。このように連結コード18が緊張する度に後続のキャリア12が一つずつ連行されて移動を始め、この連結コード18が一杯に張った状態でそれ以上のキャリア12の移動が出来なくなって停止され、図1に示すように、複数のキャリア12がルーバ17とともにヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列してブラインドの閉じ状態となる。
【0023】
次に、操作ハンドル15をその中心軸を回転中心として回転させると、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12も回転し、そのキャリア12の回転は緊張した一対の連結コード18を介して他のキャリア12に伝達される。従って、その連結コード18を介して連結された全てのキャリア12は、その先端におけるキャリア12が回転するとその先端におけるキャリア12とともに同一方向に回転する。このように、ブラインドの閉じ状態において全てのキャリア12を同一方向に回転させると、それらに吊持された複数のルーバ17も垂直軸回りに回転する。このため、図4に示すように、複数のルーバ17を互いに平行にしてその間の間隔を最大にすると、その間からの採光量を最大とすることができ、図5に示すように、複数のルーバ17の互いの側縁が互いに近づくようにしてその間の間隔を減少させると、その間からの採光量を減少させることができる。よって、操作ハンドル15を回転させるだけの操作で、調光状態を比較的容易に調節することが可能になる。
【0024】
この時、ヘッドレール11の基端におけるキャリア12は固定手段23によりヘッドレール11の基端に固定され、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12は係止手段23によりヘッドレール11の先端に固定されているため、それぞれのキャリア12が移動して一対の連結コード18の緊張した状態が解除されるようなことはない。そして、この実施の形態では、ヘッドレール12の基端におけるキャリア12を付勢するキャリア付勢手段であるコイルスプリング23bを固定手段23に設けたので、その一対の連結コード18の緊張状態は常に維持され、先端におけるキャリア12の回転を緊張した一対の連結コード18により他のキャリア12に確実に伝達することができる。
【0025】
従って、本発明の縦型ブラインド10では、従来必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、ルーバ回転のための回転ロッドを必要としない。このため、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構を必要としない。よって、本発明におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化する。これとともに、従来必要とされた移動機構と回転機構を不要とする本発明におけるキャリア12は、その部品点数が著しく減少し、そのキャリア12を比較的小型化させることができる。よって、本発明では、部品点数を従来より減少させることができるので、比較的小型であってかつ安価な縦型ブラインドを得ることができる。
【0026】
図12〜図17に本発明の別の実施の形態を示す。図面中上述した実施の形態と同一符号は同一部品を示し、繰り返しての説明を省略する。
図12に示すように、この実施の形態における縦型ブラインド40では、外部から回転操作可能な周回コード41がヘッドレール11の全長に架設される。図13及び図14に示すように、ヘッドレール11の基端(図12の左側)におけるキャップ21には、この周回コード41を転向させるガイドプーリー42が、キャリア固定手段23とともに設けられる。そしてこのガイドプーリ42に周回コード41が掛け回されて転向され、その周回コード41はヘッドレール11の内部にその一対の直線部分が長手方向の全長に配索される。
【0027】
一方、図17に示すように、ヘッドレール11の先端(図12の右側)におけるキャップ22には、ヘッドレール11の内部に長手方向の全長に配索された周回コード41の一対の直線部分を下向きに転向させる転向プーリ43が設けられる。そして、転向プーリ43で転回された周回コード41は、ヘッドレール11の内部から外部に引き出されて垂下される。
【0028】
図12に戻って、この周回コード41は長尺状コードの一端と他端をコード固定具44によって連結することにより作られ、この一端と他端を連結するコード固定具44はヘッドレール11内の先端におけるキャリア12に設けられる。このコード固定具44には、周回コード41を構成する長尺状コードの一端と他端が圧入固定されるスリット44aが形成される。そして、周回コード41を構成する長尺状コードは、一端をスリット44aに圧入した後に他端を後述するように引き回し、その後コード固定具44に戻った他端をスリット44aに圧入することにより周回コード41が作られる。即ち、一端がスリット44aに圧入された長尺状コードの他端は、先ずヘッドレール11の先端まで導かれてその先端から転向プーリ43により垂下された後に転回してヘッドレール11の先端から再びその内部に導入され、そのヘッドレール11の内部を通って基端まで導かれる。その後ヘッドレール11の基端においてガイドプーリ42により転回して先端におけるキャリア12に戻り、その後コード固定具44のスリット44aに圧入される。これにより長尺状コード一端及び他端はコード固定部44を介して先端におけるキャリア12に連結され、周回コード41が作られる。
【0029】
図15〜図17に示すように、ヘッドレール11の先端におけるキャップ22には係止手段46が設けられる。この係止手段46は、キャップ22に固定されてヘッドレール11の先端部内部に位置する箱体47と、その箱体47の内部でヘッドレール11の長手方向に移動可能にその箱体47に収容された移動体48とを備える。箱体47には周回コード41が挿通され、ヘッドレール11の先端からその周回コード41を転向させて垂下せる転向プーリ43はこの箱体47に設けられる。また、この箱体47のキャリア12に臨む端縁は周回コード41を上下から挟みつつそのキャリア12に向かって先細りに形成された上下の案内板47a,47bを備える。
【0030】
移動体48には周回コード41が遊挿され、その状態で転向プーリ43と上下の案内板47a,47bとの間の箱体47の内部で移動可能にその箱体47に収容される。移動体48には、その案内板47a,47bに臨む端部に上案内板47aとともに周回コード41を挟持する挟持ローラ48aと、その挟持ローラ48aと転向プーリ43の間にあって周回コード41と接触する一対の接触ピン48b,48cが設けられる。そして、この移動体48が転向プーリ43側に移動したときは、図17に示すように挟持ローラ48aが上案内板47aと離間して周回コード41の移動を許容し、この移動体48が案内板47a,47b側に移動したときは、図18に示すように、挟持ローラ48aが上案内板47aと下案内板47bとの間に入り込み、その挟持ローラ48aは下案内板47bにより持ち上げられて上案内板47aとともに周回コード41を挟持してその周回コード41の自由な移動を禁止するように構成される。そして、ヘッドレール11内の周回コード41の直線部分における一方が先端におけるキャリア12に連結されているため、周回コード41の自由な移動が禁止されると、先端におけるキャリア12の移動も禁止されることになる。従って、この実施の形態におけるキャリア係止手段46は、周回コード41の回転を許容可能に禁止するコード固定手段といえる。
【0031】
このように構成された縦型ブラインド40では、図17に示すように挟持ローラ48aが上案内板47aと離間して周回コード41の移動が許容されている状態では、ヘッドレール11の先端から垂下された周回コード41の一方を把持して下方に引き下げることによりその周回コード41は回転し、その周回コード41に連結された先端におけるキャリア12をヘッドレール11に沿って移動させることができる。このため、ヘッドレール11の先端から垂下された周回コード41を介してその周回コード41を回転させることにより、その先端におけるキャリア12を移動させて、全てのキャリア12をヘッドレール11の長尺方向の基端側に集めたブラインドの開き状態から、ヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列させたブラインドの閉じ状態の間で開閉させることができる。
【0032】
一方、全てのキャリア12をヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列させたブラインドの閉じ状態に維持させるには、係止手段46における移動体48を案内板47a,47b側に移動させ、図18に示すように、挟持ローラ48aと上案内板47aにより周回コード41を挟持してその周回コード41の自由な移動を禁止する。この移動体48の移動は、周回コード41と一対の接触ピン48b,48cとの接触抵抗により行われる。即ち、ヘッドレール11の先端から垂下された周回コード41の双方を下方に引き下げると連結コード18が緊張した状態となる。そしてその周回コード41を更に引き下げると、キャップ21におけるコイルスプリング23b(図13及び図14)が圧縮される。その状態から周回コード41を弛めると、コイルスプリング23bの反発力により周回コード41はヘッドレール11の内部に引き込まれる。その際に周回コード41と一対の接触ピン48b,48cとの接触抵抗により移動体48も案内板47a,47b側に移動し、図18に示すように、挟持ローラ48aが上案内板47aと下案内板47bとの間に入り込んで、その挟持ローラ48aが上案内板47aとともに周回コード41を挟持する。このように周回コード41の自由な移動を禁止することにより先端におけるキャリア12の移動も禁止され、この縦型ブラインド40の閉じ状態を維持することができる。
【0033】
次に、操作ハンドル15をその中心軸を回転中心として回転させると、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12が回転し、連結コード18を介して連結された全てのキャリア12がその先端におけるキャリア12とともに同一方向に回転する。これにより、ブラインドの閉じ状態においてキャリア12に吊持された複数のルーバ17を垂直軸回りに回転させることができ、これにより調光状態を調節することが可能になる。
【0034】
このような構造の縦型ブラインド40であっても、従来必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、ルーバ回転のための回転ロッドを必要としない。このため、本発明におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化し、それらの部品点数が著しく減少し、そのヘッドレール11及びキャリア12を比較的小型化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明実施形態の縦型ブラインドを示す斜視図である。
【図2】そのヘッドレールの断面図である。
【図3】そのキャリアに連結コードを取付ける状態を示す斜視図である。
【図4】その連結コードにより連結されたキャリアを示す上面図である。
【図5】その連結コードが移動してキャリアが回転した状態を示す図4に対応する上面図である。
【図6】そのヘッドレールの基端を閉塞するキャップの斜視図である。
【図7】そのキャップに設けられた固定手段によりヘッドレールの基端におけるキャリアが固定された状態を示す斜視図である。
【図8】その固定手段の構造を示す縦断面図である。
【図9】そのヘッドレールの先端を閉塞するキャップの斜視図である。
【図10】そのキャップに設けられた係止手段によりヘッドレールの先端におけるキャリアが係止された状態を示す斜視図である。
【図11】その係止手段の構造を示す縦断面図である。
【図12】本発明実施形態の別の縦型ブラインドを示す斜視図である。
【図13】そのヘッドレールの基端を閉塞するキャップの斜視図である。
【図14】そのキャップの縦断面図である。
【図15】そのヘッドレールの先端を閉塞するキャップにおける周回コードの配索状態を示す斜視図である。
【図16】そのキャップに設けられたキャリア固定手段であるコード固定手段を示す斜視図である。
【図17】そのコード固定手段の構造を示す縦断面図である。
【図18】そのコード固定手段により周回コードの移動が禁止された状態を示す図17に対応する縦断面図である。
【符号の説明】
【0036】
10、40 縦型ブラインド
11 ヘッドレール
12 キャリア
15 操作ハンドル
17 ルーバ
18 連結コード
21,22 キャップ
23 キャリア固定手段
23b コイルスプリング(キャリア付勢手段)
24 キャリア係止手段
41 周回コード
46 キャリア係止手段(コード固定手段)
【技術分野】
【0001】
本発明は、 ヘッドレール摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリアにルーバが吊持された縦型ブラインドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ヘッドレールと、そのヘッドレールに摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリアと、そのキャリアに吊持されそのキャリアの移動とともに移動しかつそのキャリアの回転とともに回転するルーバとを備えた縦型ブラインド(例えば、特許文献1参照。)が知られている。この縦型ブラインドでは、垂直に吊持されたルーバの多数を遮光部材とするようになっており、ヘッドレールの内部に長手方向にブラインド開閉のための開閉ロッドと、ルーバ回転のための回転ロッドを備える。そして、ルーバを吊持するキャリアには、開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構とが備えられる。そして、開閉ロッドを回転させることによりキャリアをヘッドレールの長尺方向の基端側に集めたブラインドの開き状態から、ヘッドレールの全長にわたってほぼ均等に整列させたブラインドの閉じ状態の間で開閉できるようにするとともに、ブラインドの閉じ状態において回転ロッドを回転させることによりルーバを垂直軸回りに回転させることができ、これにより調光状態を調節できるようになっている。
【特許文献1】特開平7−293150号公報(明細書[0004]、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来の縦型ブラインドでは、ヘッドレールの内部に開閉ロッドと回転ロッドを設けなければならず、そのヘッドレールが大型化する不具合があった。また、ヘッドレールに挿入されるキャリアにあっては、開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構の双方を備えなければならず、そのキャリアが複雑化する不具合があった。特に、キャリアに設けられる移動機構及び回転機構にはウオームギヤ及びウオームホイールが設けられるのが一般的であり、これらを備えるキャリアはその部品点数が増加してそのキャリアが大型化し、これらが挿入されるヘッドレールも更に大型化して、それらの単価が著しく押し上げられる不具合がある。
本発明の目的は、操作機構を単純化して部品点数を減少させ、ヘッドレール及びキャリアを小型化させ得る縦型ブラインドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
請求項1に係る発明は、図1に示すように、ヘッドレール11と、ヘッドレール11に摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア12と、キャリア12に吊持されキャリア12の移動とともに移動しかつキャリア12の回転とともに回転するルーバ17とを備えた縦型ブラインドの改良である。
その特徴ある構成は、隣接するキャリア12同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コード18が複数のキャリア12にそれぞれ連結され、ヘッドレール11の基端におけるキャリア12をヘッドレール11の基端に固定するキャリア固定手段23と、一対の連結コード18が緊張した状態でヘッドレール11の先端におけるキャリア12をヘッドレール11の先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段24とを備え、緊張した一対の連結コード18はヘッドレール11の幅方向の両側から複数のキャリア12を連結して一のキャリア12の回転を他のキャリア12に伝達して他のキャリア12を回転させるように構成されたところにある。
【0005】
この請求項1に記載された縦型ブラインドでは、複数のキャリア12がルーバ17とともにヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列するとブラインドの閉じ状態となり、この状態では、ヘッドレール11の基端におけるキャリア12はキャリア固定手段23によりヘッドレール11の基端に固定され、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12はキャリア係止手段24によりヘッドレール11の先端に固定され、一対の連結コード18は緊張した状態で維持される。この状態で一のキャリア12を回転させると、そのキャリア12の回転は緊張した一対の連結コード18を介して他のキャリア12に伝達され、全てのキャリア12を同一方向に回転させることができ、これにより調光状態を調節することが可能になる。
【0006】
従って、この請求項1に係る発明では、ヘッドレール11の内部に従来必要とされたルーバ回転のための回転ロッド、及び回転ロッドの回転によりルーバを回転させる従来必要とされたキャリアにおける回転機構を必要としない。よって、ヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化し、その部品点数を著しく減少させてそのヘッドレール11及びキャリア12を比較的小型化させることができる。そして、部品点数を従来より減少させることができるので、比較的小型であってかつ安価な縦型ブラインドを得ることができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、ヘッドレール11の基端及び先端にヘッドレール11の基端及び先端を閉塞させるキャップ21,22がそれぞれ設けられ、基端のキャップ21にキャリア固定手段23が設けられ、先端のキャップ22にキャリア係止手段24,46が設けられたことを特徴とする。
この請求項2に記載された縦型ブラインドでは、ヘッドレール11の基端及び先端にキャップを取付けるだけの単純な作業で、ヘッドレール11の基端にキャリア固定手段23を、そのヘッドレール11の先端にキャリア係止手段24を取付けることができる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、更に図8に示すように、一対の連結コード18が緊張するようにヘッドレール11の基端におけるキャリア12又はヘッドレール11の先端におけるキャリア12を付勢するキャリア付勢手段23bがキャリア固定手段23又はキャリア係止手段のいずれか一方又は双方に設けられたことを特徴とする。
この請求項3に記載された縦型ブラインドでは、ブラインドの閉じ状態でキャリア付勢手段23bにより一対の連結コード18の緊張した状態を維持することが可能になり、一のキャリア12の回転を他のキャリア12に有効に伝達することができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12にキャリア12を移動又は回転させる操作ハンドル15が吊持されたことを特徴とする。
この請求項4に記載された縦型ブラインドでは、操作ハンドル15を介して先端におけるキャリア12を移動させることができ、従来ヘッドレール11に必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構を必要としない。よって、この請求項4におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化してその部品点数を更に減少させ、それによりヘッドレール11及びキャリア12を更に小型化させることができる。
また、この操作ハンドル15をその中心軸を回転中心として回転させることにより、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12を回転させることができ、キャリア12を回転させて行う調光状態の調節を比較的容易に行うことが可能になる。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4いずれか1項に係る発明であって、図12に示すように、外部から回転操作可能な周回コード41がヘッドレール11の全長に架設され、ヘッドレール11内の周回コード41の直線部分における一方が先端におけるキャリア12に連結されて周回コード41の回転により先端におけるキャリア12が移動可能に構成されたことを特徴とする。
この請求項5に記載された縦型ブラインドでは、周回コード41を回転させることにより先端におけるキャリア12を直接的に移動させることができ、従来ヘッドレール11に必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構を必要としない。よって、この請求項5におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化してその部品点数を更に減少させ、それによりヘッドレール11及びキャリア12を更に小型化させることができる。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明であって、キャリア係止手段46が周回コード41の回転を許容可能に禁止するコード固定手段であることを特徴とする。
この請求項6に記載された縦型ブラインドでは、周回コード41の回転を禁止することにより先端におけるキャリア12の移動を禁止することができ、別に独立したキャリア係止手段を設けること不要にすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の縦型ブラインドでは、隣接するキャリア同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コードにより複数のキャリアを連結し、ヘッドレールの基端におけるキャリアをヘッドレールの基端に固定するキャリア固定手段と、一対の連結コードが緊張した状態でヘッドレールの先端におけるキャリアをヘッドレールの先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段とを備え、緊張した一対の連結コードはヘッドレールの幅方向の両側から複数のキャリアを連結して一のキャリアの回転を他のキャリアに伝達して他のキャリアを回転させるように構成したので、ヘッドレールの内部に従来必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドとルーバ回転のための回転ロッドを必要としない。また、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構を必要としない。よって、ヘッドレール及びキャリアは従来のものよりも著しく単純化し、その部品点数を著しく減少させてそのヘッドレール及びキャリアを比較的小型化させることができる。そして、部品点数を従来より減少させることができるので、比較的小型であってかつ安価な縦型ブラインドを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の縦型ブラインド10は、ヘッドレール11と、このヘッドレール11に摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア12を備える。図2に示すように、ヘッドレール11は断面が箱形を構成し、例えば窓の上枠における壁10a等にブラケット10b等を介してその窓の上枠に沿って長尺に固定される。このヘッドレール11は、その天面11aの両側からL字形の脚11bと逆L字形の脚11cが内向きに対向するように設けられ、その隙間にキャリア12が挿入される隙間11dが長尺方向に延設される。
【0014】
一方、図2に示すヘッドレール11に挿入されたキャリア12は、そのヘッドレール11に挿入されれるキャリア本体13と、そのキャリア本体13の下部に設けられたフック14と、キャリア本体13の上部に設けられた操作部16を有する。キャリア本体13はヘッドレール11の長尺方向に延設された隙間11dに位置する小径部13aと、その隙間11dを上下から挟むように小径部13aの上下に設けられた上大径部13bと下大径部13cを有する。そして小径部13aの断面は隙間11dの間で回転可能な円形に形成され、これによりキャリア本体13はヘッドレール11に摺動可能であって、かつ回転可能に挿入される。
【0015】
フック14は下大径部13cと一体的に形成され、ヘッドレール11にキャリア本体13が挿入された状態でそのヘッドレール11の下方に出現するように構成される。このフック14はルーバ17(図1)を吊持するものであって、図3に示すように、ルーバ17を吊持するための鈎部14aが先端に形成されたフック本体14bと、その鈎部14aを覆うようにフック本体14bに添って設けられた覆い片14cとを有する。そして、覆い片14cは、鈎部14aに引っ掛けられたルーバ17の上部をフック本体14bとともに挟んでそのルーバ17が不用意に鈎部14aから離脱することを防止するように構成される。ここで、ルーバ17は樹脂からなる長尺状のシート状物であってその上部に鈎部14aに引っ掛ける孔17aが形成され、その孔を鈎部14aに引っ掛けることによりフック14に係止されてそのキャリア12に吊持される。
【0016】
図2及び図3に示すように、操作部16は上大径部13bに係止胴部16aを介して連結される。この上大径部13bと係止胴部16aと操作部16とは一体的に形成される。具体的にこの操作部16は、係止胴部16aを介して上大径部13bに連結して形成された円板部16bとこの円板部16bに立設された一対の支軸16cとこの一対の支軸16cの上縁を連結する連結板16dとを有する。
【0017】
図1に戻って、ヘッドレール11には複数のキャリア12が挿入される。その複数のキャリア12をそれらに吊持されたルーバ17とともにヘッドレール11の長尺方向の基端側に集めると図示しないブラインドの開き状態となり、そのブラインドの開き状態から、それら複数のキャリア12をルーバ17とともにヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列させると、図1に示すブラインドの閉じ状態となる。そして、複数のキャリア12をヘッドレール11に摺動可能にかつ回転可能に挿入することにより、開き状態と閉じ状態の間で開閉できるようにすることができる。この実施の形態では、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12にこの先端におけるキャリア12を移動させ又は回転させる操作ハンドル15が吊持され、それ以外のキャリア12の全てにルーバ17がそれぞれ吊持される場合を図1に示す。
【0018】
そして、図1に示すブラインドの開き状態では、隣接するキャリア12同士の間隔を所定幅になるようにして、ヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等にキャリア12を整列させる必要が生じる。このため、複数のキャリア12は一対の連結コード18により連結され、この連結コード18は隣接するキャリア12の間隔が所定幅になると緊張するように構成される。この実施の形態における一対の連結コード18はそれぞれヘッドレール11と略等しい長さを有し、枢支部材19を介してキャリア18に取付けられる。複数の枢支部材19は、所定の間隔をあけてヘッドレール11の全長にわたって設けられる。そして、これらの枢支部材19を介してキャリア12を連結コード18に取付けると、隣接するキャリア12同士も所定幅に相当する幅を空けて連結コード18に設けられる。
【0019】
図3に詳しく示すように、枢支部材19はキャリア12の操作部16における支軸16cに嵌入可能な凹み19aが形成され、支軸16cが断面円形であるので、枢支部材19はこの支軸16cに嵌入した状態で、その支軸16cに対して回転可能に設けられる。図4及び図5に示すように、緊張した一対の連結コード18はヘッドレール11の幅方向の両側から複数のキャリア12を連結するので、一のキャリア12が回転すると、その回転はこの連結コード18を介して他のキャリア12にも伝達されることになる。即ち、緊張した一対の連結コード18は、一のキャリア12の回転を他のキャリア12に伝達し、その他のキャリア18を回転させるように構成される。
【0020】
図1に示すように、ヘッドレール11の基端及び先端にはキャップ21,22が設けられる。そして、ヘッドレール11の基端に設けられたキャップ21には、その基端側におけるキャリア12をそのヘッドレール11の基端に固定する固定手段23が設けられる。図6〜図8に示すように、この実施の形態における固定手段23は、キャリア12の係止胴部16a(図3)に先端が係止する係止部材23aと、この係止部材23aをヘッドレール11の基端側に付勢するコイルスプリング23bとを備える。キャップ21には基台23cがねじ23d(図8)により固定され、係止部材23aはこの基台23cにヘッドレール11の長手方向に移動可能に挿入される。コイルスプリング23bは基台23cと係止部材23aとの間に介装され、係止部材23aをキャップ21側に引き戻すように付勢する。従って、このコイルスプリング23bは係止部材23aに係止されたヘッドレール11の基端におけるキャリア12をキャップ21側に付勢して一対の連結コード18を緊張させるキャリア付勢手段として機能する。
【0021】
図1に戻って、ヘッドレール11の先端に設けられたキャップ22には、一対の連結コード18が緊張した状態でヘッドレール11の先端におけるキャリア12をそのヘッドレール11の先端に離脱可能に固定する係止手段24が設けられる。図9に示すように、この実施の形態における係止手段は、キャリア12の係止胴部16aに嵌着する嵌着片24であって、この嵌着片24には係止胴部16aが侵入可能なスリット24aが形成され、そのスリッ24aトの中間に係止胴部16aの外径と同形の円孔24bが形成される。この嵌着片24はねじ24cによりキャップ22に取付けられ、スリット24aを押し広げるようにそのスリット24aに侵入した係止胴部16aがこの円孔24bに至った状態で押し広げられたスリット24aが復元して狭まり、図10及び図11に示すようにキャリア12における係止胴部16aをその円孔24bに維持することにより、キャリア12をそのヘッドレール11の先端に離脱可能に固定するように構成される。
【0022】
次に、このように構成された本発明の縦型ブラインドの操作を説明する。
先ず、図示しないブラインドの開き状態(図1の左側であるヘッドレール11の基端側に全てのキャリア12を寄せた状態)から、操作ハンドル15を把持してその操作ハンドル15を移動させ、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12を図1の右側であるヘッドレール11の先端側に移動させる。すると、その先端におけるキャリア12に連結された連結コード18が緊張した段階でその先端におけるキャリア12にその連結コード18を介して連結された次のキャリア12がその先端におけるキャリア12とともに図1の右側に連行される。このように連結コード18が緊張する度に後続のキャリア12が一つずつ連行されて移動を始め、この連結コード18が一杯に張った状態でそれ以上のキャリア12の移動が出来なくなって停止され、図1に示すように、複数のキャリア12がルーバ17とともにヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列してブラインドの閉じ状態となる。
【0023】
次に、操作ハンドル15をその中心軸を回転中心として回転させると、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12も回転し、そのキャリア12の回転は緊張した一対の連結コード18を介して他のキャリア12に伝達される。従って、その連結コード18を介して連結された全てのキャリア12は、その先端におけるキャリア12が回転するとその先端におけるキャリア12とともに同一方向に回転する。このように、ブラインドの閉じ状態において全てのキャリア12を同一方向に回転させると、それらに吊持された複数のルーバ17も垂直軸回りに回転する。このため、図4に示すように、複数のルーバ17を互いに平行にしてその間の間隔を最大にすると、その間からの採光量を最大とすることができ、図5に示すように、複数のルーバ17の互いの側縁が互いに近づくようにしてその間の間隔を減少させると、その間からの採光量を減少させることができる。よって、操作ハンドル15を回転させるだけの操作で、調光状態を比較的容易に調節することが可能になる。
【0024】
この時、ヘッドレール11の基端におけるキャリア12は固定手段23によりヘッドレール11の基端に固定され、ヘッドレール11の先端におけるキャリア12は係止手段23によりヘッドレール11の先端に固定されているため、それぞれのキャリア12が移動して一対の連結コード18の緊張した状態が解除されるようなことはない。そして、この実施の形態では、ヘッドレール12の基端におけるキャリア12を付勢するキャリア付勢手段であるコイルスプリング23bを固定手段23に設けたので、その一対の連結コード18の緊張状態は常に維持され、先端におけるキャリア12の回転を緊張した一対の連結コード18により他のキャリア12に確実に伝達することができる。
【0025】
従って、本発明の縦型ブラインド10では、従来必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、ルーバ回転のための回転ロッドを必要としない。このため、従来のキャリアにおいて必要とされた開閉ロッドの回転によりそのキャリアをヘッドレールに沿って移動させる移動機構と、回転ロッドの回転によりルーバを回転させる回転機構を必要としない。よって、本発明におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化する。これとともに、従来必要とされた移動機構と回転機構を不要とする本発明におけるキャリア12は、その部品点数が著しく減少し、そのキャリア12を比較的小型化させることができる。よって、本発明では、部品点数を従来より減少させることができるので、比較的小型であってかつ安価な縦型ブラインドを得ることができる。
【0026】
図12〜図17に本発明の別の実施の形態を示す。図面中上述した実施の形態と同一符号は同一部品を示し、繰り返しての説明を省略する。
図12に示すように、この実施の形態における縦型ブラインド40では、外部から回転操作可能な周回コード41がヘッドレール11の全長に架設される。図13及び図14に示すように、ヘッドレール11の基端(図12の左側)におけるキャップ21には、この周回コード41を転向させるガイドプーリー42が、キャリア固定手段23とともに設けられる。そしてこのガイドプーリ42に周回コード41が掛け回されて転向され、その周回コード41はヘッドレール11の内部にその一対の直線部分が長手方向の全長に配索される。
【0027】
一方、図17に示すように、ヘッドレール11の先端(図12の右側)におけるキャップ22には、ヘッドレール11の内部に長手方向の全長に配索された周回コード41の一対の直線部分を下向きに転向させる転向プーリ43が設けられる。そして、転向プーリ43で転回された周回コード41は、ヘッドレール11の内部から外部に引き出されて垂下される。
【0028】
図12に戻って、この周回コード41は長尺状コードの一端と他端をコード固定具44によって連結することにより作られ、この一端と他端を連結するコード固定具44はヘッドレール11内の先端におけるキャリア12に設けられる。このコード固定具44には、周回コード41を構成する長尺状コードの一端と他端が圧入固定されるスリット44aが形成される。そして、周回コード41を構成する長尺状コードは、一端をスリット44aに圧入した後に他端を後述するように引き回し、その後コード固定具44に戻った他端をスリット44aに圧入することにより周回コード41が作られる。即ち、一端がスリット44aに圧入された長尺状コードの他端は、先ずヘッドレール11の先端まで導かれてその先端から転向プーリ43により垂下された後に転回してヘッドレール11の先端から再びその内部に導入され、そのヘッドレール11の内部を通って基端まで導かれる。その後ヘッドレール11の基端においてガイドプーリ42により転回して先端におけるキャリア12に戻り、その後コード固定具44のスリット44aに圧入される。これにより長尺状コード一端及び他端はコード固定部44を介して先端におけるキャリア12に連結され、周回コード41が作られる。
【0029】
図15〜図17に示すように、ヘッドレール11の先端におけるキャップ22には係止手段46が設けられる。この係止手段46は、キャップ22に固定されてヘッドレール11の先端部内部に位置する箱体47と、その箱体47の内部でヘッドレール11の長手方向に移動可能にその箱体47に収容された移動体48とを備える。箱体47には周回コード41が挿通され、ヘッドレール11の先端からその周回コード41を転向させて垂下せる転向プーリ43はこの箱体47に設けられる。また、この箱体47のキャリア12に臨む端縁は周回コード41を上下から挟みつつそのキャリア12に向かって先細りに形成された上下の案内板47a,47bを備える。
【0030】
移動体48には周回コード41が遊挿され、その状態で転向プーリ43と上下の案内板47a,47bとの間の箱体47の内部で移動可能にその箱体47に収容される。移動体48には、その案内板47a,47bに臨む端部に上案内板47aとともに周回コード41を挟持する挟持ローラ48aと、その挟持ローラ48aと転向プーリ43の間にあって周回コード41と接触する一対の接触ピン48b,48cが設けられる。そして、この移動体48が転向プーリ43側に移動したときは、図17に示すように挟持ローラ48aが上案内板47aと離間して周回コード41の移動を許容し、この移動体48が案内板47a,47b側に移動したときは、図18に示すように、挟持ローラ48aが上案内板47aと下案内板47bとの間に入り込み、その挟持ローラ48aは下案内板47bにより持ち上げられて上案内板47aとともに周回コード41を挟持してその周回コード41の自由な移動を禁止するように構成される。そして、ヘッドレール11内の周回コード41の直線部分における一方が先端におけるキャリア12に連結されているため、周回コード41の自由な移動が禁止されると、先端におけるキャリア12の移動も禁止されることになる。従って、この実施の形態におけるキャリア係止手段46は、周回コード41の回転を許容可能に禁止するコード固定手段といえる。
【0031】
このように構成された縦型ブラインド40では、図17に示すように挟持ローラ48aが上案内板47aと離間して周回コード41の移動が許容されている状態では、ヘッドレール11の先端から垂下された周回コード41の一方を把持して下方に引き下げることによりその周回コード41は回転し、その周回コード41に連結された先端におけるキャリア12をヘッドレール11に沿って移動させることができる。このため、ヘッドレール11の先端から垂下された周回コード41を介してその周回コード41を回転させることにより、その先端におけるキャリア12を移動させて、全てのキャリア12をヘッドレール11の長尺方向の基端側に集めたブラインドの開き状態から、ヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列させたブラインドの閉じ状態の間で開閉させることができる。
【0032】
一方、全てのキャリア12をヘッドレール11の全長にわたってほぼ均等に整列させたブラインドの閉じ状態に維持させるには、係止手段46における移動体48を案内板47a,47b側に移動させ、図18に示すように、挟持ローラ48aと上案内板47aにより周回コード41を挟持してその周回コード41の自由な移動を禁止する。この移動体48の移動は、周回コード41と一対の接触ピン48b,48cとの接触抵抗により行われる。即ち、ヘッドレール11の先端から垂下された周回コード41の双方を下方に引き下げると連結コード18が緊張した状態となる。そしてその周回コード41を更に引き下げると、キャップ21におけるコイルスプリング23b(図13及び図14)が圧縮される。その状態から周回コード41を弛めると、コイルスプリング23bの反発力により周回コード41はヘッドレール11の内部に引き込まれる。その際に周回コード41と一対の接触ピン48b,48cとの接触抵抗により移動体48も案内板47a,47b側に移動し、図18に示すように、挟持ローラ48aが上案内板47aと下案内板47bとの間に入り込んで、その挟持ローラ48aが上案内板47aとともに周回コード41を挟持する。このように周回コード41の自由な移動を禁止することにより先端におけるキャリア12の移動も禁止され、この縦型ブラインド40の閉じ状態を維持することができる。
【0033】
次に、操作ハンドル15をその中心軸を回転中心として回転させると、その操作ハンドル15を吊持した先端におけるキャリア12が回転し、連結コード18を介して連結された全てのキャリア12がその先端におけるキャリア12とともに同一方向に回転する。これにより、ブラインドの閉じ状態においてキャリア12に吊持された複数のルーバ17を垂直軸回りに回転させることができ、これにより調光状態を調節することが可能になる。
【0034】
このような構造の縦型ブラインド40であっても、従来必要とされたブラインド開閉のための開閉ロッドと、ルーバ回転のための回転ロッドを必要としない。このため、本発明におけるヘッドレール11及びキャリア12は従来のものよりも著しく単純化し、それらの部品点数が著しく減少し、そのヘッドレール11及びキャリア12を比較的小型化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明実施形態の縦型ブラインドを示す斜視図である。
【図2】そのヘッドレールの断面図である。
【図3】そのキャリアに連結コードを取付ける状態を示す斜視図である。
【図4】その連結コードにより連結されたキャリアを示す上面図である。
【図5】その連結コードが移動してキャリアが回転した状態を示す図4に対応する上面図である。
【図6】そのヘッドレールの基端を閉塞するキャップの斜視図である。
【図7】そのキャップに設けられた固定手段によりヘッドレールの基端におけるキャリアが固定された状態を示す斜視図である。
【図8】その固定手段の構造を示す縦断面図である。
【図9】そのヘッドレールの先端を閉塞するキャップの斜視図である。
【図10】そのキャップに設けられた係止手段によりヘッドレールの先端におけるキャリアが係止された状態を示す斜視図である。
【図11】その係止手段の構造を示す縦断面図である。
【図12】本発明実施形態の別の縦型ブラインドを示す斜視図である。
【図13】そのヘッドレールの基端を閉塞するキャップの斜視図である。
【図14】そのキャップの縦断面図である。
【図15】そのヘッドレールの先端を閉塞するキャップにおける周回コードの配索状態を示す斜視図である。
【図16】そのキャップに設けられたキャリア固定手段であるコード固定手段を示す斜視図である。
【図17】そのコード固定手段の構造を示す縦断面図である。
【図18】そのコード固定手段により周回コードの移動が禁止された状態を示す図17に対応する縦断面図である。
【符号の説明】
【0036】
10、40 縦型ブラインド
11 ヘッドレール
12 キャリア
15 操作ハンドル
17 ルーバ
18 連結コード
21,22 キャップ
23 キャリア固定手段
23b コイルスプリング(キャリア付勢手段)
24 キャリア係止手段
41 周回コード
46 キャリア係止手段(コード固定手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘッドレール(11)と、前記ヘッドレール(11)に摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア(12)と、前記キャリア(12)に吊持され前記キャリア(12)の移動とともに移動しかつ前記キャリア(12)の回転とともに回転するルーバ(17)とを備えた縦型ブラインドにおいて、
隣接するキャリア(12)同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コード(18)が複数の前記キャリア(12)にそれぞれ連結され、
前記ヘッドレール(11)の基端におけるキャリア(12)を前記ヘッドレール(11)の基端に固定するキャリア固定手段(23)と、
前記一対の連結コード(18)が緊張した状態で前記ヘッドレール(11)の先端におけるキャリア(12)を前記ヘッドレール(11)の先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段(24,46)と
を備え、
緊張した前記一対の連結コード(18)は前記ヘッドレール(11)の幅方向の両側から複数の前記キャリア(12)を連結して一のキャリア(12)の回転を他のキャリア(12)に伝達して前記他のキャリア(12)を回転させるように構成された
ことを特徴とする縦型ブラインド。
【請求項2】
ヘッドレール(11)の基端及び先端に前記ヘッドレール(11)の基端及び先端を閉塞させるキャップ(21,22)がそれぞれ設けられ、基端の前記キャップ(21)にキャリア固定手段(23)が設けられ、先端の前記キャップ(22)にキャリア係止手段(24,46)が設けられた請求項1記載の縦型ブラインド。
【請求項3】
一対の連結コード(18)が緊張するようにヘッドレール(11)の基端におけるキャリア(12)又は前記ヘッドレール(11)の先端におけるキャリア(12)を付勢するキャリア付勢手段(23b)がキャリア固定手段(23)又はキャリア係止手段のいずれか一方又は双方に設けられた請求項1又は2記載の縦型ブラインド。
【請求項4】
ヘッドレール(11)の先端におけるキャリア(12)に前記キャリア(12)を移動又は回転させる操作ハンドル(15)が吊持された請求項1ないし3いずれか1項に記載の縦型ブラインド。
【請求項5】
外部から回転操作可能な周回コード(41)がヘッドレール(11)の全長に架設され、
前記ヘッドレール(11)内の前記周回コード(41)の直線部分における一方が先端におけるキャリア(12)に連結されて前記周回コード(41)の回転により前記先端におけるキャリア(12)が移動可能に構成された請求項1ないし4いずれか1項に記載の縦型ブラインド。
【請求項6】
キャリア係止手段(46)が周回コード(41)の回転を許容可能に禁止するコード固定手段である請求項5記載の縦型ブラインド。
【請求項1】
ヘッドレール(11)と、前記ヘッドレール(11)に摺動可能にかつ回転可能に挿入された複数のキャリア(12)と、前記キャリア(12)に吊持され前記キャリア(12)の移動とともに移動しかつ前記キャリア(12)の回転とともに回転するルーバ(17)とを備えた縦型ブラインドにおいて、
隣接するキャリア(12)同士の間隔が所定幅になると緊張する一対の連結コード(18)が複数の前記キャリア(12)にそれぞれ連結され、
前記ヘッドレール(11)の基端におけるキャリア(12)を前記ヘッドレール(11)の基端に固定するキャリア固定手段(23)と、
前記一対の連結コード(18)が緊張した状態で前記ヘッドレール(11)の先端におけるキャリア(12)を前記ヘッドレール(11)の先端に離脱可能に固定するキャリア係止手段(24,46)と
を備え、
緊張した前記一対の連結コード(18)は前記ヘッドレール(11)の幅方向の両側から複数の前記キャリア(12)を連結して一のキャリア(12)の回転を他のキャリア(12)に伝達して前記他のキャリア(12)を回転させるように構成された
ことを特徴とする縦型ブラインド。
【請求項2】
ヘッドレール(11)の基端及び先端に前記ヘッドレール(11)の基端及び先端を閉塞させるキャップ(21,22)がそれぞれ設けられ、基端の前記キャップ(21)にキャリア固定手段(23)が設けられ、先端の前記キャップ(22)にキャリア係止手段(24,46)が設けられた請求項1記載の縦型ブラインド。
【請求項3】
一対の連結コード(18)が緊張するようにヘッドレール(11)の基端におけるキャリア(12)又は前記ヘッドレール(11)の先端におけるキャリア(12)を付勢するキャリア付勢手段(23b)がキャリア固定手段(23)又はキャリア係止手段のいずれか一方又は双方に設けられた請求項1又は2記載の縦型ブラインド。
【請求項4】
ヘッドレール(11)の先端におけるキャリア(12)に前記キャリア(12)を移動又は回転させる操作ハンドル(15)が吊持された請求項1ないし3いずれか1項に記載の縦型ブラインド。
【請求項5】
外部から回転操作可能な周回コード(41)がヘッドレール(11)の全長に架設され、
前記ヘッドレール(11)内の前記周回コード(41)の直線部分における一方が先端におけるキャリア(12)に連結されて前記周回コード(41)の回転により前記先端におけるキャリア(12)が移動可能に構成された請求項1ないし4いずれか1項に記載の縦型ブラインド。
【請求項6】
キャリア係止手段(46)が周回コード(41)の回転を許容可能に禁止するコード固定手段である請求項5記載の縦型ブラインド。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2008−280800(P2008−280800A)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−127697(P2007−127697)
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
【公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月14日(2007.5.14)
【出願人】(000109923)トーソー株式会社 (84)
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