説明

縦型電解装置および電極板

【課題】 縦型電解装置から電極セル全体を取り出すことなく、定期点検で容易に陽極表面の膜厚を測定することができる縦型電解装置およびそれに用いる電極板を提供する。
【解決手段】 縦型電解装置10内において固定された複数の電極板のうち、点検口50からアクセス可能な位置に点検用の電極板20を少なくとも1枚配置する。この点検用の電極板の陽極部21は、陽極部本体24と、この陽極部本体24に着脱可能なサンプル部27とを備えている。陽極部本体24またはサンプル部27の一方には、着脱が行われる縁部分にスリットが形成されており、陽極部本体またはサンプル部の他方には、着脱が行われる縁部分に、スリット内に嵌る差し込み部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、海水などの塩化物イオン含有水を電気分解するための縦型電解装置およびそれに用いる電極板に関する。
【背景技術】
【0002】
海水を多量に使用する火力発電所や、原子力発電所、海水淡水化プラント、化学プラントなどにおいて、取水口や配管、復水器、各種冷却器などの海水と接する部分に、藻類や貝類が付着繁殖するという問題がある。この問題を解決するために天然の海水をそのまま電気分解して次亜塩素酸ソーダを生成させ、取水口中に注入することにより、効果的に海洋生物の付着を抑制するようにした装置が開発されている。例えば、特許文献1には、このような装置として、二極電極方式の縦型電解装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−158677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような次亜塩素酸ソーダ生成の電気分解に用いられる電極として、陰極には、例えば、チタンなどが用いられ、陽極には、例えば、白金等の金属でコーティングされたチタンが用いられる。電気分解を長期間にわたって行うと、陽極では、チタン表面のコーティング層が消耗して膜厚が薄くなり、塩素発生効率が低下する可能性があることから、陽極表面の膜厚を測定する定期点検を行う必要がある。
【0005】
しかしながら、縦型電解装置は、設置スペースを狭くできるという利点がある一方で、定期点検で陽極表面の膜厚を測定するためには、縦型電解装置の頂部の蓋を開放して、装置内部から数メートルの長さの電極セル全体を取り出すという大掛かりな作業が必要になるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、縦型電解装置から電極セル全体を取り出すことなく、定期点検で容易に陽極表面の膜厚を測定することができる縦型電解装置およびそれに用いる電極板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、その一態様として、縦型電解装置であって、塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、前記外筒内において固定された複数の電極板と、前記複数の電極板のうち、少なくとも1枚の電極板にアクセス可能な点検口とを備えており、前記少なくとも1枚の電極板の陽極部は、陽極部本体と、この陽極部本体に着脱可能なサンプル部とを備えており、前記陽極部本体または前記サンプル部の一方には、着脱が行われる縁部分においてスリットが形成されており、前記陽極部本体または前記サンプル部の他方には、着脱が行われる縁部分において、前記スリット内に嵌る差し込み部が形成されている。
【0008】
また、本発明は、別の態様として、塩化物イオン含有水を電気分解するための電極板であって、この電極板の陽極部は、陽極部本体と、この陽極部本体に着脱可能なサンプル部とを備えており、前記陽極部本体または前記サンプル部の一部には、着脱が行われる縁部分においてスリットが形成されており、前記陽極部本体または前記サンプル部の他方には、着脱が行われる縁部分において、前記スリットに嵌る差し込み部が形成されている。
【0009】
本発明に係る縦型電解装置は、別の態様として、塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、前記外筒内において固定された複数の電極板と、前記複数の電極板のうち、少なくとも1枚の電極板の上下に位置する、前記少なくとも1枚の電極板を着脱可能に挟み込む一対のスペーサとを備えている。
【0010】
本発明に係る縦型電解装置は、更に別の態様として、塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、前記外筒内において固定された複数の電極板と、前記複数の電極板のうち、少なくとも1枚の電極板にアクセス可能な点検口と、前記少なくとも1枚の電極板の上下に位置する、前記少なくとも1枚の電極板を着脱可能に挟み込む一対のスペーサとを備えており、前記少なくとも1枚の電極板は、固定された電極板本体と、この電極板本体と絶縁体を介しており、前記スペーサに対して着脱可能なサンプル部とを備えている。
【0011】
本発明に係る縦型電解装置は、更にまた別の態様として、塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、前記外筒内において、電極支持枠に固定された複数の電極板とを備えており、前記複数の電極板のうち、前記電極支持枠の表面に直接固定される電極板には、前記電極板の中心軸に対して非対称な位置において、位置決め用の穴が形成されており、前記電極支持枠の表面には、前記位置決め用の穴に嵌る位置決め用の突起が形成されている。
【発明の効果】
【0012】
このように本発明によれば、電極板の一部分であるサンプル部または1枚の電極板が容易に抜き取れるので、縦型電解装置から電極セル全体を取り出さずに、陽極表面の膜厚を測定できる縦型電解装置およびそれに用いる電極板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る縦型電解装置の一実施の形態を示す断面正面図である。
【図2】図1の縦型電解装置のII−II線に沿った断面平面図である。
【図3】図1の縦型電解装置において、多数配設する電極板のうち、点検用電極板のみを示した断面側面図である。
【図4】図3の縦型電解装置の断面正面図である。
【図5】図3の点検用電極板の陽極本体部を示す側面図である。
【図6】図5の陽極本体部のVI−VI線に沿った断面平面図である。
【図7】図3の点検用電極板のサンプル部を示す側面図である。
【図8】図7のサンプル部のVIII−VIII線に沿った断面平面図である。
【図9】本発明に係る点検用電極板の別の実施形態を示す断面正面図である。
【図10】図3の縦型電解装置において、点検用電極板の付近を拡大して示す断面側面図である。
【図11】本発明に係る縦型電解装置の別の実施形態を示す模式図である。
【図12】図11の縦型電解装置において、点検用電極板の付近を拡大して示す側面図である。
【図13】図11の縦型電解装置に用いる鞘型スペーサを示す斜視図である。
【図14】本発明に係る縦型電解装置の更に別の実施形態であって、多数配設する電極板のうち、点検用電極板のみを示した断面側面図である。
【図15】図14の縦型電解装置の断面正面図である。
【図16】図14の縦型電解装置に用いる点検用電極板を示す側面図である。
【図17】図16の点検用電極板のサンプル部を示す側面図である。
【図18】本発明に係る縦型電解装置の更にまた別の実施形態であって、電極板および電極支持枠を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る縦型電解装置の実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
図1、図2に示すように、本実施の形態においては、縦型電解装置10は、円筒形の外筒11と、その鉛直方向の上下端にそれぞれ位置する上部蓋11a及び下部蓋11bとを備えており、これにより所定の耐圧強度を有する筒体を形成している。下部蓋11bには、電解対象水である海水等の塩化物イオン含有水を導入するための流入口16が設けられ、上部蓋11aには、電解水を排出するための流出口17が設けられている。
【0016】
なお、電解対象水である塩化物イオン含有水としては、海水の他、潅水、工場排水、し尿、下水を用いることができる。工場排水やし尿を用いる際、塩化物イオン濃度が低い場合には、食塩を添加することができる。
【0017】
縦型電解装置10の外筒11内には、PVC等のプラスチック製の電気絶縁物で構成された四角筒構造の電極支持枠12が設けられている。電極支持枠12は、図2に示すように第1および第2の支持枠12a、12bを四角形状に枠組みして構成される。電極支持枠12の内部には、複数の二極電極板18が所定の間隙を隔てて平行に、かつ多段に配設されている。具体的には、複数の二極電極板18は、環状スペーサ15を介して平行に重ね合せられ、かつ絶縁性の通しボルト13によって貫通支持されて電極支持枠12内に固定される。これにより、多数の二極電極板18が電極支持枠12に固定された電極セルが形成される。
【0018】
図3、図4に示すように、縦型電解装置10の外筒11には、定期点検などのために、外側点検口40が装置の下方部に設置されている。この外側点検口40は、外筒11から水平に延びる円筒状の枠部41と、それを密閉する蓋部42で構成される。また、この外側点検口40と同じく装置の下方部において、電極支持枠12にも、内側点検口50が設置されている。
【0019】
電極支持枠12内に配設された多数の二極電極板18のうち、図3、図4に示すように、縦型電解装置10の下方部に点検用の二極電極板20が配置される。陽極部21としては、白金等の金属や金属酸化物でコーティングされたチタン材を用いることが好ましい。コーティング層は白金金属がより好ましい。また、陰極部22には、チタン、鉄、炭素鋼、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金などを用いることが好ましく、チタンがより好ましい。
【0020】
点検用の二極電極板20は、陰極部22に、通しボルト13が貫通する通し穴23が形成されている。また、陽極部21は、陽極本体部24と、陽極本体部24から着脱可能なサンプル部27とで構成されている。サンプル部27の寸法は、特に限定されないが、外側点検口40および内側点検口50から搬出することができる大きさが好ましく、例えば、一辺を30〜60mmにすることができる。
【0021】
陽極本体部24は、図5、図6に示すように、サンプル部27が着脱する縁部25において、縁部25から突出する差し込み部26が形成されている。この差し込み部26の厚さは、陽極本体部24の厚さの1/4から1/2の範囲が好ましく、約1/3がより好ましい。差し込み部26は、縁部25の中央に位置することが好ましい。差し込み部26の長さは、例えば、4〜6mmの範囲が好ましい。
【0022】
サンプル部27は、図7、図8に示すように、陽極本体部24が着脱する縁部29において、スリット28が形成されている。このスリット28の幅は、差し込み部26が密着するように、差し込み部26の厚さに合わせて、サンプル部27の厚さの1/4から1/2の範囲が好ましく、約1/3がより好ましい。スリット28は、縁部29の中央に位置することが好ましい。スリット28の深さは、差し込み部26の長さに合わせ、例えば、3〜5mmの範囲が好ましい。
【0023】
差し込み部26とスリット28がより密着するように、差し込み部26の形状は、先端側が細いテーパー状にすることが好ましく、スリット28の形状は、この差し込み部26の形状に合わせて、奥側の幅が狭いテーパー状にすることが好ましい。特に奥側の差し込み部26とスリット28を本形状にすることが望ましい。
【0024】
なお、図5〜図8に示した例では、陽極本体部24の縁部25に差し込み部26を設け、サンプル部27の縁部29にスリット28を設け、陽極本体部24の縁部25とサンプル部27の縁部29とが接触するまで、スリット28内に差し込み部26を嵌め込むことで、サンプル部27を陽極本体部24に装着するという構成にしたが、本発明はこの構成に限定されず、図9に示すように、別の実施形態として、陽極部21aは、スリット28aを設けた陽極本体部24aと、差し込み部26aを設けたサンプル部27aとで構成することもできる。
【0025】
点検用の二極電極板20は、図10に示すように、サンプル部27が内側点検口50の内側正面に位置するように配置することが好ましい。内側点検口50は、電極支持枠12を貫通する点検窓53と、この点検窓53を密閉する蓋部51と、蓋部51を電極支持枠12とで主に構成されている。蓋部51は、サンプル部27が陽極本体部24から抜け落ちるのを防止するため、図10に示すように、蓋部51の内側表面が、サンプル部27を抑えるように、点検窓53の内部まで突出する形状にすることが好ましい。
【0026】
このような構成によれば、先ず、海水などの塩化物イオン含有水は、流入口16から縦型電解装置10の外筒11内に入り、電極支持枠12内の二極電極板18間を通過する際、電気分解される。これにより次亜塩素酸ソーダが生成し、この次亜塩素酸ソーダを含む水が、流出口17から排出される。縦型電解装置10の定期点検の際は、塩化物イオン含有水の流入を止めるともに、内部の塩化物イオン含有水を全て排出する。そして、外側点検口40の蓋部42および内側点検口50の蓋部51を開き、点検用の二極電極板20からサンプル部27を抜き取る。
【0027】
電気分解を長期間にわたって行うと、陽極部21では、チタン表面のコーティング層が消耗することから、この抜き取ったサンプル部27の表面の膜厚を測定することで、このコーティング層の消耗を判断することができる。コーティング層の消耗は、縦型電解装置10の下方部が激しい傾向があることから、縦型電解装置10の下方部に配置した点検用の二極電極板20の膜厚を測定することで、多数の二極電極板18が電極支持枠12に固定された電極セル全体を縦型電解装置10から取り出すことなく、縦型電解装置10の全体の二極電極板18のコーティング層の消耗を把握することができる。なお、図4では、点検用の二極電極板20を一枚のみ示したが、複数の点検用の二極電極板20を取り付けることもできる。
【0028】
(第2の実施の形態)
本発明に係る縦型電解装置の別の実施形態について説明する。図11に示すように、縦型電解装置100は、第1の実施の形態の図1と同様に多数の二極電極板130が配設されているが、本実施の形態では、点検用の二極電極板120が縦型電解装置100の上方部に設置されており、好ましくは、最上段に設置されている。通常の二極電極板130は、上述の実施形態と同様に、陰極部131と陽極部132から構成されている。
【0029】
図12、図13に示すように、点検用の二極電極板120も、陰極部121と陽極部122から構成されているが、点検用の二極電極板120は、その上下に、鞘型スペーサ110が配設されている。鞘型スペーサ110の縁部111には、点検用の二極電極板120が挿入できる幅のスリット112が形成されている。この鞘型スペーサ110は、PVCなどのプラスチックの絶縁性の材料で構成されている。定期点検の際に、この上下の鞘型スペーサ110間から、点検用の二極電極板120を抜き取ることで、上述したように、陽極表面のコーティング層の消耗を測定することができる。
【0030】
なお、点検用の二極電極板120は縦型電解装置100の上方部に設置されていることから、電極セル全体を装置から取り出すことなく、点検用の二極電極板120を抜き取ることができる。また、鞘型スペーサ110は、縦型電解装置100の上方部に設置されているので、縦型電解装置100の強度構造に対する影響も非常に少ない。
【0031】
(第3の実施の形態)
本発明に係る縦型電解装置の更に別の実施形態について説明する。図14、図15に示すように、本実施の形態の縦型電解装置200では、第1の実施の形態の図3、図4と同様に、点検用の二極電極板220が縦型電解装置200の下方部に配設されているが、この点検用の二極電極板220は、図16、図17に示すように、サンプル部225が、二極電極板の上端から下端まで延びており、陽極部221と陰極部222の点検口側の一部を備えた構成となっている。
【0032】
サンプル部225と二極電極板本体部224との間には、PVCなどのプラスチック製の絶縁部228が形成されている。この絶縁部228は、図17に示すように、サンプル部225側に固定されている。電極支持枠に固定するための通し穴223は、二極電極板本体部224側に形成されている。サンプル部225の上下には、それぞれ鞘型スペーサ(図示省略)が配設されている。鞘型スペーサの構成は、図13に示した構成と同じである。この上下の鞘型スペーサ間から、サンプル部225を抜き取ることで、上述したように、陽極表面の皮膜の劣化を測定することができる。
【0033】
なお、点検用の二極電極板220のサンプル部225は、図1〜図9の実施の形態とは異なり、上下方向に長いことから、図14、図15に示すように、外側点検口240および内側点検口250も、これに合わせて上下方向に長い構成にする必要がある。
【0034】
(第4の実施の形態)
本発明に係る縦型電解装置の更にまた別の実施形態について説明する。図18に示すように、本実施の形態の二極電極板320は、陰極部321と陽極部322から構成されているが、陽極部322または好ましくは陰極部321に、少なくとも1つの位置決め用の穴330が形成されている。この位置決め用の穴330は、二極電極板320の中心軸線331以外であれば、特に限定されない。この二極電極板320は、電極支持枠312の表面に直接設置されるものであり、よって、塩化物イオン含有水が流通する一方の表面にしか、陽極部322にコーティング層が形成されていない。
【0035】
電極支持枠312の表面には、二極電極板320が正しい位置に設置される場合に、その位置決め用の穴330が嵌るように、位置決め用の突起313が配置されている。よって、二極電極板320の表裏面が反対の状態では、電極支持枠312に正しい位置で設置できないことから、二極電極板320が表裏反対に取り付けられるのを防止することができる。
【符号の説明】
【0036】
10 縦型電解装置
11 外筒
12 電極支持枠
13 通しボルト
15 環状スペーサ
16 流入口
17 流出口
18 二極電極板
20 点検用の二極電極板
21 陽極部
22 陰極部
23 通し穴
24 陽極本体部
25 陽極本体部の縁部
26 差し込み部
27 サンプル部
28 スリット
29 サンプル部の縁部
40 外側点検口
41 枠部
42 蓋部
50 内側点検口
51 蓋部
52 止めボルト
53 点検窓
100 縦型電解装置
110 鞘型スペーサ
111 鞘型スペーサの縁部
112 スリット
120 点検用の二極電極板
121 陰極部
122 陽極部
130 二次電極板
131 陰極部
132 陽極部
200 縦型電解装置
220 点検用の二極電極板
221 陽極部
222 陰極部
223 通し穴
224 二極電極板本体部
225 サンプル部
228 絶縁部
240 外側点検口
250 内側点検口
312 電極支持枠
313 位置決め用の突起
320 二極電極板
321 陰極部
322 陽極部
330 位置決め用の穴
331 中心軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、
前記外筒内において固定された複数の電極板と、
前記複数の電極板のうち、少なくとも1枚の電極板にアクセス可能な点検口と
を備えた縦型電解装置であって、前記少なくとも1枚の電極板の陽極部が、陽極部本体と、この陽極部本体に着脱可能なサンプル部とを備えており、前記陽極部本体または前記サンプル部の一方には、着脱が行われる縁部分においてスリットが形成されており、前記陽極部本体または前記サンプル部の他方には、着脱が行われる縁部分において、前記スリット内に嵌る差し込み部が形成されている縦型電解装置。
【請求項2】
塩化物イオン含有水を電気分解するための電極板であって、この電極板の陽極部が、陽極部本体と、この陽極部本体に着脱可能なサンプル部とを備えており、前記陽極部本体または前記サンプル部の一部には、着脱が行われる縁部分においてスリットが形成されており、前記陽極部本体または前記サンプル部の他方には、着脱が行われる縁部分において、前記スリットに嵌る差し込み部が形成されている電極板。
【請求項3】
塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、
前記外筒内において固定された複数の電極板と、
前記複数の電極板のうち、少なくとも1枚の電極板の上下に位置する、前記少なくとも1枚の電極板を着脱可能に挟み込む一対のスペーサと
を備えた縦型電解装置。
【請求項4】
塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、
前記外筒内において固定された複数の電極板と、
前記複数の電極板のうち、少なくとも1枚の電極板にアクセス可能な点検口と、
前記少なくとも1枚の電極板の上下に位置する、前記少なくとも1枚の電極板を着脱可能に挟み込む一対のスペーサと
を備えた縦型電解装置であって、前記少なくとも1枚の電極板が、固定された電極板本体と、この電極板本体と絶縁体を介しており、前記スペーサに対して着脱可能なサンプル部とを備えている縦型電解装置。
【請求項5】
塩化物イオン含有水がその内部を垂直方向に流通する外筒と、
前記外筒内において、電極支持枠に固定された複数の電極板と
を備えた縦型電解装置であって、前記複数の電極板のうち、前記電極支持枠の表面に直接固定される電極板には、前記電極板の中心軸に対して非対称な位置において、位置決め用の穴が形成されており、前記電極支持枠の表面には、前記位置決め用の穴に嵌る位置決め用の突起が形成されている縦型電解装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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