説明

繊維材料のベール化方法

【課題】本発明は、真空包装及び真空包装技術に関する。
【解決手段】本発明の態様には、環境大気圧よりも低い圧力で、内部体積を有するシールされたチャンバーを含んでなるベール及びパッケージが含まれる。本発明の種々の態様に於いて、パッケージの内部体積は、バルク材料、バルク繊維材料、繊維又は繊維状材料を含む。また、包装方法、包装システム及び包装用装置も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なベール、パッケージ、包装(package)システム、包装方法及び装置を提供する。本発明の態様は、アセテート繊維などのポリマー繊維を含むバルク繊維材料、繊維又は繊維状材料を使用するために、特に良く適合している。本発明のパッケージは、繊維の取扱い、輸送、貯蔵及び/又は使用のために有利である、形状及び寸法を有していてよい。
【背景技術】
【0002】
農業用製品、繊維、粒状製品等を含む、原料商品は、しばしば、バルク形状、特に、ベールの形状で、包装され、輸送され、そして貯蔵される。典型的には、ベールには、束縛ストラップ、コード、ワイヤー等によって取り巻かれた、材料の塊(mass)が含まれる。
【0003】
例えば、合成繊維及び天然繊維は、広範囲の種々の応用のために有用であり、商業の至る所で見出されている。多くの繊維は、束縛ストラップ、コード、ワイヤー等によって取り巻かれた繊維の塊を含むベールの形態で、バルクで包装されそして輸送される。
【0004】
典型的にベール化される多くの繊維及び他の材料は、弾性を有し、そして圧縮されたとき跳ね返るであろう。典型的なベール化操作の間に、ベール化すべき材料は、圧力下に圧縮されている。適用された圧力から解放されたとき、この弾性材料は、バネと同様の方式で作用し、膨張し又は跳ね返って、ベールの全ての表面上で圧力を生じる。現在、ストラップ、留め金、コード、針金、ベルクロ(登録商標)型ファスナー等を含む固定デバイス及びファスナーが、ベール膨張を制限するために使用されている。一般的に、ベールを取り巻くために複数個の固定デバイスが使用されている。
【0005】
ストラップのような固定デバイスの欠点は、固定デバイスが、ベールとのその接触点で局在化した束縛のみを与えることである。固定デバイスの何れかの側の材料は、部分的にのみ束縛され、そして跳ね返って、隣接する固定デバイスの間の部分で、ベールを出っ張らせる傾向がある。ベール全体は、不均一な丸い形状を得る。更に、パッケージ全体の寸法は、時間の経過と共に変化する。従って、これらの理由のために、ベールは積み重ねたり、平らに置くことが困難であり、それで貯蔵、輸送又は使用のために不利である。
【0006】
弾性材料ベールのための固定デバイスの別の欠点は、固定デバイスが、固定デバイスの接触点でのベール内の材料の過剰の圧縮を含む、局在化した損傷を起こすおそれがあることである。損傷された又は圧縮された材料は、ベールから材料を使用することが困難になるおそれがある。例えば、損傷された又は圧縮された繊維は、ベールから処理装置の中に繊維を引っ張る際に困難を起こすおそれがある。
【0007】
弾性材料ベールのための固定デバイスの更なる欠点は、固定デバイス自体が張力下にあり得ることである。従って、切断の際に、固定デバイスは跳ね返りを示し、使用者にとって潜在的に危険であるおそれがある。更に、ベールの部分は、張力の解放の際に破裂するおそれがある。これらの問題点の幾つかを最小にするために、材料が圧縮される量を減少させ、それによってベール内の単位体積当たりの材料の量を減少させることができる。
【0008】
固定デバイスを使用することに付随する欠点に加えて、幾つかの現存する包装オプションは、材料を環境に露出させる。その結果、包装された材料は、湿分、臭気、日光、ダスト等への露出を含む、環境力のために損傷されるようになるおそれがある。
【0009】
現在の包装技術に付随する前記の欠点に鑑みて、前記の問題点の多く又は全部に対する解決を提供する、新規なパッケージ及び包装方法を有することが有利であろう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
一般的な意味で、本発明は、バルク商品製品、例えば、農業材料、繊維状材料、織物材料等を含むバルク材料のための真空包装及び真空包装技術の使用に関する。本発明は、ベール、パッケージ、包装システム、包装方法及び包装装置を提供する。
【0011】
本発明の態様は、前記略述した欠点の多くを克服し、そしてバルク材料、特に繊維及び繊維状製品の、包装、貯蔵、輸送及び/又は使用のための利点を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一つの面はバルク材料のベールを含む。
【0013】
一つの面に於いて、本発明は、バルク材料を含む内部体積を有するパッケージであって、好ましくは、内部体積が環境大気圧よりも低い圧力に置かれているパッケージを提供する。
【0014】
別の面に於いて、本発明は、環境大気圧よりも低い圧力にまで排気することができるチャンバーを形成するための材料を含む包装システムを提供する。
【0015】
更なる面に於いて、本発明は、バルク材料を、環境大気圧よりも低い圧力に置くことを含んでなる、バルク材料の包装方法を提供する。
【0016】
更なる面に於いて、本発明は、バルク材料を取り巻いて、チャンバーを形成するための材料及び排気システムを含む、バルク材料を包装するための装置を提供する。本発明の装置は、更に、バルク材料を圧縮するためのデバイスを含んでいてよい。
【0017】
本発明は、バルク繊維材料、繊維及び/又は繊維状材料を包装するために特に有利である。本発明に於いて使用するために有利な繊維の例は、後で〔発明を実施するための最良の形態〕に記載する。バルク繊維材料又は繊維は、原繊維、加工繊維等を含む。繊維状材料は、織った繊維、編み繊維、織物を含む繊維から製造された材料等を含む。本発明は、また、ベール又は容器内で一般的に輸送される織物物品を包装するために、有利に使用することができる。繊維状材料が織物を含む本発明の態様は、本発明の織物パッケージのベール状特徴及び/又は本発明の態様に於いて使用することができるバリヤー材料のために、部分的に、先行技術の真空セーターバッグ及びスーツケースバッグから区別することができる。
【0018】
一つの面に於いて、本発明は、繊維を含む内部体積を有するパッケージであって、内部体積が環境大気圧よりも低い圧力に置かれているパッケージを提供する。本発明は、また、バルク繊維材料を含む内部体積を有するパッケージであって、内部体積が環境大気圧よりも低い圧力に置かれているパッケージを提供する。更に、本発明は、繊維状材料を含む内部体積を有するパッケージであって、内部体積が環境大気圧よりも低い圧力に置かれているパッケージを提供する。
【0019】
別の面に於いて、本発明は、真空下でのバルク材料の包装のために有用である包装材料を提供する。この包装材料には、シールしたとき、少なくとも部分的真空(環境大気圧よりも低い、包装材料の内側の内部圧力)を、少なくとも24時間以上、典型的に48時間以上、好ましくは72時間以上維持することができる、フィルム、ラミネート等が含まれる。本発明の包装材料が、バルク材料を取り巻くために使用される態様に於いて、この包装材料は、理想的には、バルク材料内の膨張力が中和されるまで、少なくとも部分的真空を維持する。
【0020】
追加の面に於いて、本発明は、バルク材料を真空下で包装するために有用な、真空出口アセンブリを提供する。この真空出口アセンブリは、包装材料を通って伸びて、パッケージの内部雰囲気にアクセスできるように適合された出口を含むフランジ部分を含んでなる。このフランジ部分は、一般的に、構造的支持を出口に与えるように、出口よりも大きい表面積を有する。一つの態様に於いて、フランジ部分及び出口は、実質的に円形であり、フランジ部分は、出口よりも大きい直径、典型的には、出口の直径の少なくとも1.5倍の直径を有する。使用の際に、フランジ部分は、パッケージの内側に残り、出口は、パッケージの壁を通ってパッケージの外側まで伸びている。出口は、真空吸引デバイスに取り付けるために適合させることができる。他の態様に於いて、出口は、空気がパッケージの内側から逃げることを許容するが、パッケージの中への空気の流れを制限する逆止弁からなっていてよい。真空出口アセンブリは、更に、漏洩を最小にするためにフランジ及び出口をパッケージ壁にシールするためのシール、真空を作った後に出口をシールするためのカバー又はキャップを含んでいてよい。
【0021】
更なる面に於いて、本発明は、繊維を取り囲んでチャンバーを形成するための材料及び排気システムを含む、繊維の包装装置を提供する。本発明の装置は、更に、繊維を圧縮するためのデバイスを含んでいてよい。更なる面に於いて、本発明は、バルク繊維を取り囲んでチャンバーを形成するための材料及び排気システムを含む、バルク繊維の包装装置を提供する。本発明の装置は、更に、バルク繊維を圧縮するためのデバイスを含んでいてよい。更なる面に於いて、本発明は、繊維状材料を取り囲んでチャンバーを形成するための材料及び排気システムを含む、繊維状材料の包装装置を提供する。本発明の装置は、更に、繊維状材料を圧縮するためのデバイスを含んでいてよい。
【発明の効果】
【0022】
本発明の態様は、下記の利点の1個又はそれ以上を有するであろう。
【0023】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、外部の包装又は束縛ストラップは必要ない。
【0024】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、壁(walls)は、その中の製品を、環境水分からシールする水分バリヤーを提供する。
【0025】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、壁は、パッケージ内の製品による臭気の捕捉を最小にする、臭気バリヤーを提供する。
【0026】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、パッケージ寸法は、時間の経過と共に実質的に一定のままである。
【0027】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、パッケージは、種々の方向で積み重ね(stacking)及び貯蔵(storing)が可能である平らな表面を有する箱状のままである。
【0028】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、繊維の密度(量)は、従来のベールに比較して10%以上増加させることができる。
【0029】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、パッケージロゴ又はグラフィックを壁の外側に含ませることができる。
【0030】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、裂け目ができているパッケージ又は差圧の欠落は、パッケージを破裂させないであろう。
【0031】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、パッケージは容易に開けることができる。
【0032】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、バルク材料、繊維、バルク繊維材料又は繊維状材料を、パッケージを開いた後に増分的に(incrementally)使用できる。
【0033】
本発明のパッケージの特定の態様に於いて、パッケージ寸法を、輸送及び/又は貯蔵のために、パレットに載せ易いように適合させることができる。
【0034】
本発明の包装システム、方法及び装置の態様は、本発明のパッケージ及び他のパッケージを作るために有利である。
【0035】
本発明の特徴及び利点に関する更に詳細なことは、下記の〔発明を実施するための最良の形態〕に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明のパッケージの態様を例示する。
【図2】本発明の態様に於いて使用するチャンバーの可能な態様を、分解図で例示する。
【図3】本発明の態様に於いて使用するチャンバーの他の可能な態様を、分解図で例示する。
【図4A】本発明の包装システムの態様を分解図で例示する。
【図4B】本発明の包装システムの態様を組立図で例示する。
【図5】本発明のパッケージの他の可能な態様の製造及びパッケージの最終形状を例示する。
【図6A】本発明の真空出口アセンブリの態様の図を示す。
【図6B】本発明の真空出口アセンブリの態様の図を示す。
【図6C】本発明の真空出口アセンブリの態様の図を示す。
【図6D】本発明の真空出口アセンブリの態様の図を示す。
【図7】本発明の繊維材料の包装装置の態様の図を示す。
【図8】本発明の包装システムにおけるシートの継ぎ目の一例を示す図面である。
【図9】本発明の包装システムにおけるシートの継ぎ目の他の例を示す図面である。
【図10】本発明の包装システムにおけるシートの継ぎ目の更に他の例を示す図面である。
【図11】継ぎ目が形成されている場所での、図10中に示すシートの断面図を示す。
【図12】片のそれぞれが、重ね継ぎ目を使用してシーリング細片に接合されている、シーリング細片と一緒に接合された包装材料の2個の片を示す。
【図13】図11中に示す接合された片の断面図を示す。
【図14】図11中に示す接合された片の側面図を示す。
【図15】重ね継ぎ目を使用して接合された包装材料の2個の片を示す。
【図16】図14に示すような一緒に継ぎ合わすべき場所での、包装材料の2個の片及びシーリング細片を示す。
【図17】一緒に継ぎ合わすべき場所での、その間にシーリングシートを有さない、包装材料の2個の片の2個の視点の図を示す。
【図18】一緒に継ぎ合わすべき場所での、包装材料の2個の片の2個の視点の図を示す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明は、バルク材料、バルク繊維材料、繊維又は繊維状材料で使用するために有利である、ベール、パッケージ、パッケージのコンポーネント部品、包装システム、包装方法及び包装装置を提供する。
【0038】
本発明の態様は、典型的には、ベールで、包装され、輸送され及び/又は貯蔵される材料を含む、一般的に、バルクで、包装され、輸送され及び/又は貯蔵される種々の材料を含んでいてよく及び/又はこれらの材料と共に使用することができる。このような材料の例には、これらに限定されないが、タバコ、バルク繊維材料、繊維、繊維状材料、綿、厚紙(cardboad)、干し草及び藁を含む農業産物が含まれる。これに関して、本発明のベール及びパッケージの特定の態様は、少なくともそれらのサイズ及び体積に基づいて、コーヒーのような消費者製品のための従来公知のパッケージから区別することができる。本明細書に於ける記載から認められるように、本発明のベールは、ベールが使用される応用に於いてストラップを使用する従来のベールのための代替物として使用するのに有利である。
【0039】
本発明の態様は、これらに限定するものではないが、ステープル繊維、トウ繊維、織物フィラメント繊維、例えば、下記のものを含む広範囲の種々の繊維を含んでいてよく及び/又はこれらの繊維と共に使用することができる。
【0040】
アセテート:セルロースアセテート、繊維形成性物質がセルロースアセテートである製造繊維。ヒドロキシル基の92%以上がアセチル化されている場合、用語「トリアセテート」を、この繊維の一般的記載として使用することができる。
【0041】
アクリル系:繊維形成性物質が、少なくとも85重量%のアクリロニトリル単位(−CH2−CH[CN]−)xを含む全ての長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0042】
アニデックス(anidex):繊維形成性物質が、少なくとも50重量%の、一価アルコールとアクリル酸−(CH2=CHCOOH−)xとの1種又はそれ以上のエステルを含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0043】
アラミド:繊維形成性物質が、少なくとも85%のアミド(−CO−NH−)結合が、2個の芳香族環の間に直接結合している、長鎖合成ポリアミドである製造繊維。
【0044】
アズロン(azlon):繊維形成性物質が、任意の再生された、天然に生じるタンパク質を含む製造繊維。
【0045】
複合(biocomponent):複合繊維は、同じフィラメント内で両方のポリマーで同じ紡糸口金から押し出された、異なった化学的及び/又は物理的性質の2種のポリマーを含んでなる。
【0046】
綿:
羊毛:
他の天然繊維、例えば亜麻、大麻、アンゴラ、毛皮等。
【0047】
エラストエステル:エラストエステルは、少なくとも50重量%の脂肪族ポリエーテル及び少なくとも35重量%のポリエステルとして定義された、公式米国連邦取引委員会(US Federal Trade Commission)一般繊維種類である。
【0048】
ガラス:e−ガラス、s−ガラス及びその他の鉱物繊維を含む。
【0049】
炭素繊維。
【0050】
リオセル(lyocell):有機溶媒紡糸方法によって得られたセルロース繊維、ここで、
1)「有機溶媒」は、有機化学薬品と水との混合物を意味し、そして
2)「溶媒紡糸」は、誘導体の形成無しに、溶解しそして紡糸することを意味する。
【0051】
メラミン:繊維形成性物質が、少なくとも50重量%の架橋したメラミンポリマーを含む合成ポリマーである製造繊維。
【0052】
金属系:金属、プラスチック被覆された金属、金属被覆されたプラスチック又は金属によって完全に覆われたコアを含んでなる製造繊維。
【0053】
モダクリル系:繊維形成物質が、85重量%よりも少ないが、少なくとも35重量%のアクリロニトリル単位(−CH2CH[CN]−)xを含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0054】
ナイロン:繊維形成物質が、85%よりも少ないアミド(−CO−NH−)結合が、2個の脂肪族基に直接結合している、長鎖合成ポリアミドである製造繊維。
【0055】
ニトリル:少なくとも85%の、ビニリデンジニトリル(CH2C[CN]2−)xの長鎖ポリマー(但し、ビニリデンジニトリル含有量は、ポリマー鎖中の全ての他の単位よりも少なくない)を含有する製造繊維。
【0056】
オレフィン:繊維形成性物質が、少なくとも85重量%のエチレン、プロピレン又は他のオレフィン単位を含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0057】
PBI:繊維形成性物質が、ポリマー鎖の一体部分として繰り返しイミダゾール基を有する長鎖芳香族ポリマーである製造繊維。
【0058】
PEN:ポリエチレンナフタレート。
【0059】
PLA:ポリラクチド繊維又はポリ乳酸繊維。
【0060】
ポリエステル:繊維形成性物質が、少なくとも85重量%の、これらに限定するものではないが、置換テレフタル酸単位、p(−R−O−CO−C64−CO−O−)x及びパラ置換ヒドロキシ安息香酸エステル単位p(−R−O−CO−C64−O−)xを含む、置換された芳香族カルボン酸のエステルを含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0061】
ポリプロピレン:繊維形成性物質が、少なくとも85重量%のエチレン、プロピレン又は他のオレフィン単位を含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0062】
レーヨン:置換基がヒドロキシル基の水素の15%以下を置換した、再生セルロースからなる製造繊維。
【0063】
サラン(saran):繊維形成性物質が、少なくとも80重量%の塩化ビニリデン単位(−CH2−CCl2−)xを含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0064】
スパンデックス:繊維形成性物質が、少なくとも85%のスルフィド(−Sn−)結合が、2個の芳香族環に直接結合している、長鎖合成ポリスルフィドである製造繊維。
【0065】
サルファ(sulfar):繊維形成性物質が、少なくとも85%のスルフィド(−Sn−)結合が、2個の芳香族環に直接結合している、長鎖合成ポリスルフィドである製造繊維。
【0066】
トリアセテート:トリアセテートは、セルロースを酢酸及び無水酢酸からのアセテートと一緒にすることによって、セルロースから誘導される。セルロースアセテートは、紡糸のために、塩化メチレンとメタノールとの混合物中に溶解する。フィラメントが紡糸口金から出てくるとき、溶媒が暖かい空気中で蒸発され−乾式紡糸−、殆ど純粋のセルロースアセテートの繊維を残す。トリアセテート繊維には、アセテート繊維よりも高いアセテート対セルロースの比を含む。
【0067】
バイナル(vinal):繊維形成性物質が、少なくとも50重量%のビニルアルコール単位(−CH2CH[OH]−)xを含み、ビニルアルコール単位及び種々のアセタール単位の任意の1種又はそれ以上の合計が、繊維の少なくとも85重量%である、任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0068】
ビニヨン:繊維形成性物質が、少なくとも85重量%の塩化ビニル単位(−CH2CHCl−)xを含む任意の長鎖合成ポリマーである製造繊維。
【0069】
本明細書の目的のために、他の方法で示さない限り、本明細書において使用する、成分の量、反応条件等を表す全ての数字は、全ての例に於いて、用語「約」によって修正されるものとして理解されるべきである。従って、反対に記載されていない限り、下記の明細書に於いて記載された数字パラメーターは、本発明によって得ることが求められている所望の特性に依存して変化し得る近似値である。少なくとも、特許請求の範囲の範囲に均等論を適用することを制限する試みとしてではなく、それぞれの数値パラメーターは、少なくとも、報告された有意の数字の数に照らしてそして通常の丸め技術を適用することによって解釈されるべきである。
【0070】
本発明の広い範囲を記載している数値範囲及びパラメーターが近似値であるにもかかわらず、具体的な実施例で記載された数値は、できるだけ正確に報告する。しかしながら、任意の数値は、本来、それらのそれぞれの試験測定値に見出される標準偏差から必然的に得られる一定の誤差を含んでいる。更に、本明細書に開示された全ての範囲は、その中に含まれた全ての下位範囲及び端点の間の全ての数字を包含すると理解されるべきである。例えば、「1〜10」の記載範囲は、1の最小値と10の最大値(これらを含む)との間の全ての下位範囲、即ち、1又はそれ以上の最小値で始まる全ての下位範囲、例えば1〜6.1及び10又はそれ以下の最大値で終わる下位範囲、例えば5.5〜10並びに端点内で始まり且つ終わる全ての範囲、例えば2〜9、3〜8、3〜9、4〜7、最後に、この範囲内に含まれるそれぞれの数字1、2、3、4、5、6、7、8、9及び10を含むと考えるべきである。更に、「本明細書中に含める」として参照された任意の参照文献は、その全部が含められるとして理解されるべきである。
【0071】
更に、本明細書で使用するとき、単数形には、明白に、曖昧にではなく1個の指示物に限定されない限り、複数の指示物を含むことを指摘する。
【0072】
本発明の一つの面は、バルク材料を含むシールされたチャンバーを含むパッケージであって、チャンバーが、環境大気圧よりも低い最初の内部圧力下に置かれているパッケージである。好ましくは、このチャンバーは、密閉するようにシールされている。このシールされたチャンバーは、内部チャンバー体積を規定する、頂部壁、底部壁及び複数の側壁を含む複数の壁を含んでいてよい。シールされたチャンバーは、また、シールすることができる、好ましくは密閉するようにシールすることができる、袋又は同様の容器を含んでいてよい。本発明を、壁から構成される実質的に箱形(僅かに丸屋根の直角平行六面体)態様を参照して説明するが、本発明の態様は、このように限定するものではなく、従って、シールされたチャンバーは他の形状をとることができる。シール可能な袋(bag)又は容器の構成及び組成は、チャンバー壁を参照して以下に説明する構成及び組成と同様であってよい。
【0073】
態様に於いて、壁は、真空の導入の前は、包装すべきバルク材料の幾何学的体積に実質的に一致するように、十分に可撓性であり且つ弾性であってよい。同様に、バルク材料の体積は、壁に対する構造的支持を与えることができる。
【0074】
壁は、ポリマーフィルム、例えばポリエチレン(「PE」);ポリプロピレン(「PP」);エチレンビニルアルコールポリマー(「EVOH」);ナイロン;マイラー;ポリエチレンテレフタレート(「PET」);ポリエチレンテレフタレートグリコール(「PETG」);ポリイミド;ポリアミド;デラウエア州ウイルミントン(Wilmington)のイー・アイ・デユポン・デ・ニモアス社(E. I. Du Pont de Nemours and Company)によって製造販売されている、タイベク(Tyvek)(登録商標)保護材料;イリノイ・ツール・ワークス社(Illinois Tool Works, Inc.)のディビジョンによって製造販売されている、バレロン(Valeron)(登録商標)強度フィルム(後で説明する);BO(二軸延伸)ナイロン;LLDPE(線状低密度ポリエチレン);ULLDPE(超線状低密度ポリエチレン);SiOx(二酸化ケイ素)−ナイロン;SiOx−PET等からなるフィルムからなっていてよく、シーリング及び真空の導入の前に、可撓性及びレジリエンスの変化する程度を有していてよい。このポリマーフィルムは、強度及び/又は耐破壊性を与えることができる。この壁は、単一層又はラミネート構造の形態をとることができる複数の層からなっていてよい。前記のように、ポリマーフィルムは、セラミック材料、酸化物等、例えば、二酸化ケイ素で被覆することができる。適切なフィルムラミネートは、例えば、SiOxナイロン/バレロン(登録商標)/LLDPEを含んで構成されていてよい。
【0075】
壁は、付加的に又は代替的に、アルミニウム、スズ、ニッケル及び/又は合金を含む金属箔を含んでいてよい。
【0076】
バルク材料が、水分及び/又は他の環境要素によって分解を受け得る、本発明の特定の態様に於いて、壁は、内容物を外部環境からシールするガス、水分及び/又は臭気バリヤーを提供することができる。
【0077】
壁は、更に、アルミニウム及び/又は他の金属のシート又は格子、厚紙、木材、合成繊維又は天然繊維を含む織材料、織ストラップ等を含む、バリヤー要素、構造支持体及び/又は保護要素を含んでいてよい。バリヤー要素は、バルク材料に悪影響を与え得る物質、例えば化学品蒸気、水、紫外線等に対するバリヤーを与えることができる。この壁は、フィルム及びこれらの追加の層を含有するラミネートを含んでいてよい。ラミネート内のそれぞれの層は、1個又はそれ以上の機能を与えるように選択することができ、例えばアルミニウム層は、ガスバリヤーを与えることができそしてまた、増加した耐破壊性を与えることができる。
【0078】
一般的に、壁の厚さは、パッケージの内部の少なくとも部分的真空を、24時間以内、典型的には、包装されているバルク材料内の膨張力を実質的に中和させるために十分な時間、維持するために十分であろう。典型的な厚さは後で説明する。
【0079】
少なくとも1個の壁、側部、頂部又は底部は、チャンバーを排気するための排気具からなっているであろう。本明細書で使用する「排気具(evacuator)」は、ガス(例えば空気)をチャンバーの内部体積から除去することを可能にする、バルブ、ポート、チューブ、ホース等を指す。適当な排気具には、これらに限定するものではないが、当該技術分野で公知のもの、例えばチャンバーを排気させるようにする、真空逆止弁、真空すり合わせ(vacuum fitment)又はシール可能ポートが含まれる。本発明に於いて使用するために適している真空逆止弁の例は、米国特許第6,056,439号明細書(その開示を引用して本明細書に含める)に記載されている。応用に依存して、1個又はそれ以上の壁に、複数の排気具、例えば真空逆止弁を使用することができる。
【0080】
上記の排気具に加えて又はその代わりに、本発明の態様は、続いてフィンシール又は重ねシールでシールされるポートから構成されてよい。
【0081】
一つの面に於いて、本発明は、本発明の態様に於ける排気具として使用するために適している真空出口を提供する。この真空出口を、後で更に詳細に説明する。
【0082】
用語「環境大気圧よりも低い」は、その通常の意味と一致する様式で使用され、ここで、環境は、パッケージが形成される場所での標高海抜/海面下及び温度を指す。環境大気圧よりも低いことは、また、少なくとも部分的真空が始まる圧力を意味すると理解される。従って、本発明のパッケージ内のチャンバーの内部体積の圧力は、少なくとも部分的真空下に置かれているであろう。
【0083】
標準環境大気圧は、25セルシウス度(「℃」)で海面で、101,325パスカル(「Pa」)、101.325kPaの圧力であると理解される。当業者によって理解されるように、大気圧は、標高及び温度の関数として変化し、従って、本発明の態様に於ける環境大気圧よりも低い圧力は、それに応じて変化するであろう。本発明のパッケージの態様は、一般的に、チャンバーを排気する処理装置の能力によって決定される下限と、環境大気圧よりも低い上限との間の内部圧力を有するシールされたチャンバーを含んで構成されるであろう。一般的に、本発明のパッケージの態様は、16,000〜101,325Pa未満、更に詳しくは40,000〜92,000Pa、そして特定の態様に於いては50,000〜70,000Paの内部圧力を有するであろう。
【0084】
パッケージが、ベールの中に圧縮されたとき、跳ね返りそして外側への圧力を及ぼす弾性バルク材料を含む本発明の態様について、ベール成長を防止するための内部チャンバー圧力は、一般的に、平衡を維持するために、面積当たりの繊維力マイナス大気圧に等しいであろう。内部チャンバー圧力は、特別の応用のために所望のように、より大きいか又はより小さくてよい。チャンバー内のベールの密度は真空圧力と共に変化するであろう。
【0085】
本明細書で使用する「シールされた(sealed)」は、その一般的に受け入れられる意味と一致する様式で、気体状物質(例えば空気)又は他の流体の通過に対して実質的に完全に密閉されたことを指すとして使用される。チャンバー又はパッケージがシールされたままである程度は、部分的に、チャンバーを形成するために使用された材料の透過度、例えばポリマーフィルムの透過度に依存するであろう。
【0086】
本発明の有利な態様に於いて、パッケージを、少なくとも2日間、最初の部分的真空を維持できるように、十分にシールしなくてはならない。好ましくは、本発明のパッケージは、最初の排気の時点から繊維を使用する時点まで、少なくとも部分的真空を維持するために十分にシールされるであろう。例えば、ある種の工業的応用のために、パッケージ充填と使用との間の平均時間は30日であり、従って、本発明のパッケージのために、少なくとも部分的真空を少なくとも45日間維持することが有利である。本発明の特定の態様のために、少なくとも部分的真空を、少なくとも300日間又は365日若しくはそれ以上までも維持することが有利であろう。
【0087】
本明細書に含まれる説明から理解されるように、特定の態様に於いて、本発明の特徴及び利点は、バルク材料を含むチャンバーの内部体積を、環境大気圧よりも低い圧力で置くことによって、内部体積内の圧力は時間の経過と共に変化し、そして最終的に環境大気圧にまで戻るであろうが、達成できる。用語「最初の圧力」は、本明細書に於いて、チャンバーを最初にシールするときの圧力を記載するために使用する。
【0088】
後で更に詳細に説明するように、シーリングは、繊維を取り巻く材料の壁縁及び/又は他の開放部分を接合する、継ぎ合わせ方法、例えば溶接、テープ張り、接着、融合又は他の方法によって達成することができる。包装材料に1個又はそれ以上のヒートシール可能な表面を設けることができるので、適当な溶接技術には、熱溶接及び誘導溶接が含まれる。シールは、また、ジップロックバッグと同様の方式でインターロッキング溝(interlocking channels)又はジッパー状部分を使用することによって、機械的に作ることができる。当業者は、従来のシーリング技術が欠点を有する問題点を、容易に認めるであろう。そして一つの面に於いて、シーリング材料とシーリング又は継ぎ合わせ手段との創造的組み合わせを使用して、真空下でバルク繊維をベールにするために特に適している包装システムを提供することができる。
【0089】
本発明のパッケージは、更に、追加の壁及び/又はシールされていない包装を含んでいてよい。例えば、本発明のパッケージは、輸送及び/又は貯蔵のために、織材料、袋又は厚紙箱の内側に置くことができる。一つの態様に於いて、本発明は、酸素バリヤーを与えるために十分なシールされた壁を含み、更に追加の水分バリヤーを与えるために十分な外側包装材料を含む、シールされたパッケージを含む。外側包装材料は、また、移動、輸送及び貯蔵の間の追加の保護を与えることができる。
【0090】
更に、壁の外側又は外側包装材料は、印刷又はグラフィックを含んでいてよい。
【0091】
本発明のパッケージの態様は、貯蔵するとき有利に積み重ねることができる。パッケージが真空を維持するために十分にシールされたままであることが、しばしば好ましいが、積み重ねられたパッケージ内で真空が失われる場合、真空の適用からの結果である繊維の膨張力の減少のために、パッケージは実質的に同じ形状を保持することができる。従って、本発明のパッケージの利点の多くは、最初の真空が、時間の経過と共に使用前に損なわれたとしても、残るであろう。
【0092】
本発明の態様は、任意の物理的サイズも有することができ、本発明の範囲から逸脱することなく、任意の寸法のものであってもよい。
【0093】
本発明の特定の態様は、一般的なプロセス装置で使用するために適している、一般的な繊維のベールの寸法、即ち、一般的に幅80〜120センチメートル(「cm」)×長さ100〜150cm×高さ105〜155cmにほぼ等しい寸法を有するであろう。一般的なプロセス装置で使用するための好ましい寸法は、幅95〜105cm×長さ115〜125cm×高さ120〜135cmである。
【0094】
商業的プロセス装置で使用するために、本発明のパッケージの態様は、一般的に、0.9〜2.3立方メートル(m3)、更に詳しくは1.2〜1.8m3、特定の態様に於いて1.4〜1.6m3の内部体積を有する、シールされたチャンバーを含むであろう。一般的なベールサイズ用に設定されたある種の処理装置内で使用するために、本発明のパッケージの態様は、約1.7〜2m3の一般的なベールにほぼ等しい内部体積を有する、シールされたチャンバーを含む。
【0095】
本発明のパッケージの態様は、立方体形、直方体形、円柱形、円錐形、角錐形、球形、実質的球形、実質的直方体形等を含む、任意の形状を含んでいてもよい。「直方体形(cuboidal)」は、幾何学に於けるその意味と一致する様式で使用され、ここで、これは直角平行六面体、例えば、比較的直角の角並びに等しいことを必要としない長さ、幅及び高さを有する箱形体積を表す。従って、本明細書で使用する用語「実質的直方体形」は、実質的に直角体形及び実質的に立方体形の両方を包含することを意図した広い用語であるが、典型的には、長さ、幅及び高さの全ては等しくないであろう。輸送、取扱い、貯蔵及び使用のために、立方体形、直方体形、実質的立方体形又は実質的直方体形が好ましい。従来公知の繊維ベールと同様の様式で使用するために設計された、本発明のパッケージの態様は、好ましくは繊維ベールのもの、即ち実質的に直方体形に近似する幾何学的体積を有するであろう。
【0096】
本明細書中の説明から理解されるように、本発明の態様は、完全に直角の角を有していなくてもよく、そして面は、完全に平面でなくてもよい。例えば、後で説明するように、本発明のパッケージの態様は、それらの頂面及び/又は底面で、僅かに冠状(crown)又は弧状(arcuate)の面を示してよい。従って、本明細書に記載した本発明の態様の形状の全ての説明は、本明細書に於いて、形状を一般的に説明するために使用されると理解されるべきである。
【0097】
本発明の特定の態様の更なる面は、包装されたバルク材料が、減少した膨張する傾向を示すことである。その結果、パッケージは時間の経過と共に実質的に均一な形状を維持する。
【0098】
本発明の特定の態様の一つの面は、バルク材料の平面度が、非真空状態で束縛されたバルク材料の対応する体積の平面度に比較して増加すること、例えば、パッケージの壁が実質的に平らなままであることである。本発明の態様に於いて、壁の縁と壁の中心点との間の高さに於ける差は、8センチメートル(「cm」)よりも小さい、好ましくは5cmよりも小さい、更に好ましくは3cmよりも小さい、特定の態様に於いて1cmよりも小さいであろう。例えば、直方体形の態様を参照して、頂部壁及び底部壁は実質的に平らで、頂部壁又は底部壁の縁と、頂部壁又は底部壁の中心点との間の高さに於ける差は、8cmよりも小さい、好ましくは5cmよりも小さい、更に好ましくは3cmよりも小さい、なお更に好ましくは1cmよりも小さいようなものである。この平面度(flatness)は、本発明のパッケージの輸送、貯蔵及び使用のための利点を与える。
【0099】
本発明の特定の態様の更なる面は、積み重ねを容易にし、グラフィック若しくは情報をラベル化することを含めるために又は他の目的のために、チャンバーの壁をエンボスできることである。このエンボス形成は、ベール化プラテン(baling platen)の部分及び/又はベール化チャンバーの底に、ポジティブレリーフを作り、そしてこのプラテンを使用して、本明細書に記載した方式で繊維を圧縮することによって達成できる。当業者によって認められるように、「ベール化プラテン」は、材料を圧縮するために使用される油圧ラムアセンブリの平らな板である。一つの態様に於いて、パッケージは、頂側上の「ポジティブ」エンボス部分及び/又は底側上の「ネガティブ」エンボス部分を含んでなり、積み重ねたときパッケージの重なり合いを容易にするようになっている。代わりの態様に於いて、パッケージの底側を溝でエンボスして、フォークリフトのフォーク部分の、パッケージの下への挿入を容易にすることができる。本明細書に記載したように、チャンバー壁がフィルムを含んで構成されているとき、この壁は、壁内に含まれるバルク材料の塊の形状に実質的に一致する。
【0100】
本発明の特定の態様の特徴は、パッケージが、一般的なフォークリフト及びパレットを移動するための同様の装置を使用して、取扱い及び貯蔵を容易にする、例えば、それらの頂及び/又は底の上のエンボスされたレリーフを含むことである。
【0101】
本発明は、バルク繊維材料、繊維又は繊維状材料で使用するために有利である。本発明の一つの態様は、環境大気圧よりも低い最初の圧力で内部体積を有するシールされたチャンバーを含んでなり、この内部体積がバルク繊維材料を含んでなるパッケージを提供する。他の態様に於いて、本発明は、環境大気圧よりも低い最初の圧力で内部体積を有するシールされたチャンバーを含んでなり、この内部体積が繊維を含んでなるパッケージを提供する。別の態様に於いて、本発明は、環境大気圧よりも低い最初の圧力で内部体積を有するシールされたチャンバーを含んでなり、この内部体積が繊維状材料を含んでなるパッケージを提供する。このパッケージに関する詳細は、バルク材料を含んでなる本発明の態様を参照して、前に記載した通りである。
【0102】
本発明の特定の態様の利点は、本発明のパッケージ内の材料又は繊維の密度を、非真空条件下での材料又は繊維の、例えば、ストラップによって束縛された従来のベールの、対応する体積の密度に比較して、増加させることができることである。本発明の態様は、束縛ストラップでベール内に包装された同様の繊維又は材料の密度の、1.1〜2.0倍、典型的には1.1〜1.5倍の、パッケージ内の繊維又は材料の密度増加を示すことができる。
【0103】
本発明の特定の態様の追加の利点は、本発明のパッケージ内の繊維又は材料の密度が、実質的に均一であることである。
【0104】
本発明の特定の態様の更なる利点は、本発明のパッケージの全体重量を、非真空条件下での繊維又は材料の、例えば、ストラップによって束縛された従来のベールの、対応する体積の重量に比較して、増加させることができることである。本発明の態様は、ほぼ同じ体積の、束縛ストラップを有する従来のベールを超えた、重量に於ける1.1〜2倍の増加、典型的には重量に於ける1.1〜1.5倍の増加を示すことができる。
【0105】
本発明の態様は、これらの利点又は本明細書中に記載した他の利点の1個又はそれ以上を示すことができる。
【0106】
本発明のパッケージ内の材料又は繊維の密度及びパッケージの全体重量は、パッケージ内の材料又は繊維の組成に依存するであろう。例えば、幅95〜105cm×長さ115〜125cm×高さ120〜135cmの、アセテートトウ繊維からなる本発明の実質的に直方体形(箱状)態様は、825〜1175kg、典型的に880〜1130kgの全体質量を有するであろう。このパッケージ内の繊維の密度は、0.2〜0.9グラム/立方センチメートル(g/cc)、典型的には0.48〜0.82g/cc、しばしば0.50〜0.78g/ccの範囲であろう。
【0107】
本発明のパッケージの態様に関する更に詳細なことは、後で添付する図面を参照して記載する。
【0108】
別の面に於いて、本発明は、バルク繊維材料、繊維及び繊維状材料を含む、バルク材料を包装するための、包装システム又はキットを提供する。一つの面に於いて、この包装システムは、シール可能なチャンバーを含んでなり、このチャンバーは排気具を含んでなる。
【0109】
一つの態様に於いて、包装システムは、互いにシールして、シールされたチャンバー、好ましくは密閉するようにシールされたチャンバーを形成することができる、複数の壁を含んでなっていてよい。それぞれの壁には、シール表面を与えるための、前もって折り曲げられた縁又はフラップが設けられていてよい。別の態様に於いて、壁は、互いに対して重ねシールすることができる。少なくとも1個の壁には、更に、少なくとも1個の排気具、例えば、真空すり合わせ、真空すり合わせ逆止弁又は組立後にチャンバーから真空を引くことを可能にするポートが含まれる。その代わりに、包装システムは、シール可能な袋又は容器を含んでなっていてよい。この包装システムの特徴は、本発明のパッケージに関して本明細書中に記載したものと実質的に同様である。
【0110】
更なる面に於いて、本発明は、バルク材料の体積の周りにシール可能なチャンバーを形成すること、チャンバーを排気して、環境大気圧よりも低いチャンバー内の内部圧力を作ること及びチャンバーをシールすることを含んでなる、バルク材料の包装方法を提供する。
【0111】
この方法は、更に、バルク材料の体積を圧縮することを含んでなる。この圧縮工程は、バルク材料の体積の周りのチャンバーの形成を完結する前に行うことができ又はチャンバーを形成した後に行って、その後チャンバーを排気することができ又は両方を行うことができる。
【0112】
更なる面に於いて、本発明は、材料又は繊維の体積の周りにシール可能なチャンバーを形成すること、チャンバーを排気して、環境大気圧よりも低いチャンバー内の内部圧力を作ること及びチャンバーをシールすることを含んでなる、バルク繊維材料、繊維又は繊維状材料の包装方法を提供する。
【0113】
この方法は、更に、材料又は繊維の体積を圧縮することを含んでなる。この圧縮工程は、材料又は繊維の体積の周りのチャンバーの形成を完結する前に行うことができ又はチャンバーを形成した後に行って、その後チャンバーを排気することができ又は両方を行うことができる。
【0114】
バルク材料、バルク繊維材料、繊維又は繊維状材料を包装するための、本発明の方法の前記の態様に関して、チャンバーの排気によって、チャンバー内の少なくとも部分的真空、実際には環境大気圧よりも低い内部圧力が作られるであろう。材料又は繊維の体積について、例えば、跳ね返りのために外に向かう圧力を発揮する傾向を最小にするために、排気は、チャンバーをシールした後に、単位面積当たりの材料又は繊維によって発揮される力(force)マイナス大気圧に等しい真空圧力を作るために少なくとも十分でなくてはならない。排気は、単位面積当たりの材料又は繊維によって発揮される力マイナス大気圧よりも低い、特定の態様に於いては、単位面積当たりの材料又は繊維によって発揮される力マイナス大気圧よりも実質的に低い、チャンバー内の内部圧力を得るように実施することができる。真空によって引かれる圧力は、一般的に、単位面積当たりの繊維によって発揮される力以上であろう。
【0115】
シール可能なチャンバーを形成するための工程は、頂部壁、底部壁及び複数の側壁を含む、複数の壁を組み立てる工程を含んでなっていてよい。壁は、個々の壁パネルを互いに組み立て、そしてシールすることによって組み立てることができる。特定の態様に於いて、1個又はそれ以上の壁は、折るか又は折り目を付けた単一の材料片から形成することができる。その代わりに、シール可能な袋又は容器に関して、シール可能なチャンバーを形成する工程は、本明細書中で更に説明するような、材料又は繊維を袋又は容器の中に入れる工程及び次いで開口をシールする工程を含んでいてよい。
【0116】
本発明の方法の態様の特徴は、材料又は繊維を圧縮する工程を利用して、チャンバー内の部分的真空、実際には環境大気圧よりも低い圧力を作ることができることである。例えば、材料又は繊維を、真空逆止弁を含むシール可能なチャンバー内に置き、チャンバーをシールし、次いでシールしたチャンバー内で繊維を圧縮する。圧縮の間に、チャンバー内の空気及びガスを、真空逆止弁を通してチャンバーから外に強制的に出す。その結果、平衡に達したとき圧縮力を解放すると、少なくとも部分的真空、即ち環境大気圧よりも低い圧力が、シールしたチャンバー内に作られる。
【0117】
本発明の方法のこの工程は、異なった順序で実施することができる。一つの態様に於いて、本発明の方法は、材料又は繊維を用意する工程、材料又は繊維を圧縮する工程、材料又は繊維の周りにシール可能なチャンバーを形成する工程、チャンバーをシールする工程、チャンバーを排気する工程及び次いで圧縮を解放する工程を含んでなる。
【0118】
代わりの態様に於いて、本発明の方法は、材料又は繊維を用意する工程、材料又は繊維の周りにシール可能なチャンバーを形成する工程、チャンバーをシールする工程、チャンバー内の空気を逃がし、それによってチャンバーを少なくとも部分的に排気しながら、材料又は繊維を圧縮する工程及び次いで圧縮を解放する工程を含んでなる。
【0119】
別の態様に於いて、本発明の方法は、材料又は繊維を用意する工程、材料又は繊維を圧縮する工程、圧縮した材料又は繊維を束縛する工程、圧縮を解放する工程、材料又は繊維の周りにシール可能なチャンバーを形成する工程、チャンバーをシールする工程、チャンバーを排気する工程及び次いで束縛を解放する工程を含んでなる。
【0120】
上記の工程に加えて、本発明の態様は、更に、シールしたパッケージを追加の包装材料で取り巻く工程を含んでなっていてよい。本発明の特定の態様の特徴は、材料又は繊維内の減少した膨張力のために、本発明のパッケージを、例えば、ベール化装置から取り出した後に、追加の材料で一層容易に取り巻くことができることである。
【0121】
本発明の方法の態様に関する更に詳細なことは、後で述べる。
【0122】
更なる面に於いて、本発明は、バルク材料を包装するために有利である装置を提供する。本発明の別の面は、バルク繊維材料、繊維又は繊維状材料を包装するための装置である。
【0123】
本発明の装置の態様は、本発明の包装システムを含んでなっていてよい。この態様は、更に、排気システムを含んでなっていてよい。更に又は代替的に、この態様は、なお更に、バルク材料の塊を圧縮するためのデバイスを含んでなっていてよい。
【0124】
代わりの態様に於いて、本発明の装置は、シール可能なチャンバーを形成するための材料及び材料又は繊維の塊を圧縮するためのデバイスを含んでなる。材料又は繊維は、チャンバー内にある間に圧縮することができ又は圧縮し、次いでチャンバーによって取り巻くことができる。本発明の装置内でチャンバーを形成するための材料は、本明細書に於いて、本発明のパッケージ内の壁又はチャンバーを形成するために適しているとして同定した材料を含んでなる。材料又は繊維の塊を圧縮するためのデバイスは、市販のベール化装置を含んでなっていてよい。一般的に、このようなベール化装置には、材料又は繊維の塊を置くための容器、材料又は繊維の塊を圧縮するための油圧ラム並びにラムを操作するためのモーター及びプロセス制御が含まれる。
【0125】
本発明の装置のために適している排気システムには、真空装置及び付属するホースが含まれていてよい。この排気システムは、材料又は繊維を含有するチャンバーを、環境大気圧よりも低い圧力まで、好ましくは、本発明のパッケージを参照して本明細書中で検討した圧力まで排気することができなくてはならない。排気システムの例は、真空製造デバイス及びこのデバイスをチャンバーに連結するための付属するホースを含んでなる。排気システムには、更に、真空を引くために使用する機械を操作するためモーター及びプロセス制御が含まれるであろう。
【0126】
本発明の装置に関する更に詳細なことは、添付する図面を参照して後で述べる。
【0127】
本発明のパッケージの態様は、本発明の包装システム、方法又は装置を使用して有利に製造することができ又は他の手段によって製造することができる。
【0128】
本発明を、図面に例示した具体的な態様を参照して更に詳細に説明する。下記の具体的な態様は、繊維を参照して説明するが、バルク材料、バルク繊維材料及び繊維状材料を含んでなる類似の態様も、本発明の範囲内であることが理解されるべきである。
【0129】
図1は、本発明のパッケージの態様を示す。図1に示すように、パッケージ2は、頂部表面12、底部表面14及び側部表面16、18、20及び22を有する実質的に直方体形の形状を含んでなっていてよい。これらの表面は、好ましくは、任意の表面の任意の冠形成又はドーム形成が、8cmよりも小さい、好ましくは5cmよりも小さい、更に好ましくは3cmよりも小さい、特定の態様に於いては1cmよりも小さいように、実質的に平らであろう。この寸法を、図1に於いて、頂部表面12を参照して、「A」として示す。
【0130】
図2に、本発明の態様のためのチャンバーの可能な態様の分解図を示す。図2に示すように、シールされたチャンバーは、頂部壁12、底部壁14及び側部壁16、18、20及び22を含む複数の壁を含んでなっていてよい。側壁は、例えば、継ぎ目24で、折り曲げ、接着されている1枚のシート材料から形成することができる。この形状は、ガース片(girth piece)として参照することができる。その代わりに、側壁は、本明細書中の他の場所で説明したように、一緒に継ぎ合わされた複数枚のシートから形成することができる。特定の態様に於いて、頂部壁12は、特定の機械での使用を容易にするために、底部壁14よりも僅かに大きいであろう。
【0131】
それぞれの壁は、ポリマーフィルム又は同様のシール可能な、好ましくは密閉するようにシール可能な材料を含んでなっていてよく、適当なポリマーフィルムは、前述の通りである。図2に示した態様に於いて、それぞれの壁が、ポリマーフィルムとバリヤー要素、構造支持体又は保護材料を含んでなるラミネート構造が使用されている。この要素は、アルミニウム、スズ、厚紙又は類似の材料を含んでなっていてよい。
【0132】
本発明の態様は、特定の最終用途のために望まれる特性を達成するために、異なった壁材料及びラミネートを使用することができる。壁材料又はラミネートの場合にそれぞれの層は、異なった水分及びガス透過度を有していてよい。壁材料がポリマーフィルムを含んでなる本発明の態様に於いて、フィルムは、水蒸気流入に対して保護することができ、そして酸素バリヤー及び臭気バリヤーを与えることができる。ラミネート構造に於いて、ラミネート中のフィルムは、水分バリヤーとして使用することができ、他のフィルムは酸素バリヤーとして使用することができる。
【0133】
一般的に、水分バリヤーが重要である本発明の態様のために、ポリマーフィルム壁要素は、38℃で100平方インチ当たり24時間当たり、0.001〜4.3グラム/ミリリットル(「g/mL」)、好ましくはこれらの条件で0.003〜0.3g/mLの水蒸気透過度を有するであろう。同様に、酸素バリヤーが望ましい場合に、壁要素は、25℃で100平方インチ当たり24時間当たり、0.001〜185、好ましくは0.001〜0.06立方センチメートルの酸素透過度を有する。壁要素はラミネートの形で組み合わせることができる。ラミネートの外部層のために、酸素バリヤーを保護する水分バリヤーを設けることが有利であろう。例えば、ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレート/金属フィルムラミネートを使用することができ、この場合に、ポリエチレンがシール、好ましくは気密シールを作り、そして維持する際の助けになり、ポリエチレンテレフタレートが強度及び水分バリヤーを与え、そして金属が臭気及び酸素バリヤーを与える。これらに限定するものではないが、PE/ナイロン/PET、PE/EVOH/PET/PE、SiOx−ナイロン/バレロン(登録商標)/LLDPE、BOナイロン/バレロン(登録商標)/LLDPE/EVOH/ULLDPE、バレロン(登録商標)/BOナイロン/金属/ULLDPE等(ここで、材料の順序は、ラミネートの断面を示し、そしてバレロン(登録商標)はバレロン(登録商標)強度フィルムである)を含む、前記のリストからの他のフィルムラミネートが可能である。
【0134】
バレロン(登録商標)強度フィルムは、イリノイ・ツール・ワークス社のディビジョン、3600ウエスト・レイク・アベニュー、グレンビュー、イリノイ州(West Lake Avenue, Glenview, Illinois)60025によって製造販売されている。バレロン(登録商標)強度フィルムの一般的説明を、メーカーによって与えられた情報から、以下のパラグラフに示す。
【0135】
バレロン(登録商標)強度フィルム又はバレロン(登録商標)フィルムは、1枚の積層したフィルム中に、耐引裂性、耐破壊性及び耐引裂成長性を組合せるフィルムのファミリーからなる。このフィルムは一般的にポリエチレンを含んでいてよい。バレロン(登録商標)フィルムの直交積層構造は高い耐穿孔性のための理想的なパターンを提供する。それらの独特の多層構造のために、任意の鋭利な物体は、バレロン(登録商標)フィルムを損傷する前に、多層を穿孔することを必要とする。このフィルムは、如何なる損傷も起こすことなく、ステープル打ち、釘打ち、縫製又は打ち抜きを可能にしながら、非常に優れた耐引裂成長性を示す。
【0136】
バレロン(登録商標)強度フィルムは、等しい厚さを有する標準的ポリエチレンフィルムによって達成されるUTSの2倍以下ほど高い極限引張強度を有するであろう。バレロン(登録商標)フィルムは、多層であり、複数の単層をお互いに積層することによって形成される。この製造方法は、これらの強度フィルムの高品質特質及び特徴を確実にする。それらの多層構造のために、バレロン(登録商標)フィルムは、他の単一押出フィルムに比較して、増強された水分バリヤーを示す。バレロン(登録商標)フィルムは、殆どの一般的に使用される化学物質に耐える。非被覆バレロン(登録商標)フィルムは、フレキソ技術(溶媒及び水系インク)に従って印刷することができる。より万能の印刷性に達するために、バレロン(登録商標)フィルムにトップコーティングが設けられる。このトップコーティングによって、バレロン(登録商標)フィルムを、ドットマトリックス、熱転写、フレキソUV、オフセット(標準及びUV)、デジタル、インクジェット(ピエゾ及びバブルジェット(登録商標)プリンターの両方)からスクリーン印刷までの範囲の、種々の印刷技術によって印刷することが可能になる。
【0137】
バレロン(登録商標)フィルムは、−40℃から+90℃までの範囲内の温度に耐える。他の合成材料とは逆に、バレロン(登録商標)フィルムは、マイナスの温度に露出しながら脆性を得ず、高温度を装い、その直交積層構造のために独特の熱安定性を示す。
【0138】
高性能コーティングが設けられたバレロン(登録商標)フィルムは、バレロン(登録商標)フィルム上への画像の優れた接着性を示し、引っ掻き及び乱暴な取扱いに耐え、最終使用者が、自分の製品を、過酷な屋外環境に曝されたときでも、その完全な形状を確実に保持するようにする。バレロン(登録商標)フィルムは、良好なUV耐性を示す。このUV耐性は、バレロン(登録商標)フィルム中にUV安定剤を含有させることによって増加させることができる。
【0139】
良好な耐薬品性を示す防水膜と並んで、バレロン(登録商標)フィルムは、同様に実質的に気密バリヤーである。バレロン(登録商標)フィルムは、多層であり、複数の単層をお互いに積層することによって形成される。この製造方法によって、バレロン(登録商標)フィルムが同様に高シール性層を含有することが可能になり、ホットバー及びインパルスシールの両方のための応用に高いシール性を与えることが可能である。
【0140】
壁材料の厚さは、パッケージの特別の最終用途に依存して変えることができる。一般的に、輸送のための過剰の重量を回避するために、壁厚さは、0.0025〜0.080cm(1〜32ミル)、更に典型的に0.0127〜0.038cm(5〜15ミル)の範囲内であろう。特定の態様のために、壁厚さは、好ましくは、適度の耐破壊及び引裂性を与えるために十分なものである。本発明の態様は、0.020cm(8ミル)PE/PET/アルミニウムラミネート壁を含んでなる。代わりの態様は、0.025〜0.0275cm(10〜11ミル)タイベク(登録商標)保護材料(非常に微細な高密度ポリエチレン繊維)及びバレロン(登録商標)強度フィルムを含んでなる。
【0141】
それぞれの壁には、図2に於いて13、15、17、19、21及び23として同定された、周辺フラップ又は前もって折り曲げられた縁が含まれていてよい。前もって折り曲げられた縁は、チャンバー内の少なくとも部分的真空に耐えることができるシールを可能にするための、シール用の表面を与える。このシールは、熱で溶接する、接着する、テープ張りする又は当該技術分野で公知の技術を使用して超音波的に融合することができる。
【0142】
当業者によって認められるように、チャンバーは、本発明から逸脱することなく多くの異なったサイズのものであってよく、従って、それぞれの壁の寸法は、包装する材料の量に依存して変化させることができる。特定の態様に於いて、組み立てた後のチャンバーのサイズは、プロセス装置で使用するように設計された従来の繊維ベールのサイズに近似するであろう。例えば、アセテートトウ繊維を含んでなる本発明の態様に於いて、チャンバーはアセテートトウ繊維ベールのサイズに近似する。これらの態様に於いて、チャンバーは、組み立てた後に、長さ約70〜130センチメートル(「cm」)、幅又は深さ約55〜100cm、高さ約25〜150cmであろう。本発明の態様は、商業的サイズパッケージのために有利である。
【0143】
本発明の更なる面に於いて、本発明は、シールされた可撓性真空パッケージを製造するために、既に説明したフィルムのような包装材料のシート、特に、バリヤー目的のために使用されるもののような多層フィルムを接合する際に使用するために適している、継ぎ目及びその製造方法を提供する。
【0144】
現在、可撓性パッケージに使用される多層シートのような多くのフィルムの幅は、それを作るために使用される機械によって制限されている。典型的に、この幅は60インチ未満である。入手可能な幅よりも広い多層可撓性包装材料のシートを必要とする場合、継ぎ目を使用して、2枚のより小さいシートから、1枚のより大きいシートを形成することができる。これを達成するために、2枚のシートを組合せるために、フィン継ぎ目を使用することができる。勿論、ベール包装の頂部全体を形成するために十分な幅で、シートを入手できる場合には、このような継ぎ目は必要ない。しかしながら、継ぎ目が必要であるとき、フィン継ぎ目を使用して接合されたシートは、後で、ベールを形成するとき、複数の継ぎ目の交差個所での溝の形成、機械的歪み及び一致しない熱移動に起因するシーリング問題を有する。
【0145】
本発明の開示は、シール可能な可撓性パッケージ応用、例えば、バルク材料の包装、特に大きいベールで包装される物で使用するために、より良く適している、継ぎ目及び包装方法を提供する。
【0146】
一つの態様に於いて、シール可能な材料の2個の片を、それぞれの面に1個、シール可能な表面の2個の層を有する、同様の材料の第三の典型的により狭いシーリング細片の手段によって、接合する。
【0147】
別の態様に於いて、それらの両方が、それぞれの面に1個、シール可能な材料の2個の層を有する、2個の片を使用する。この態様に於いて、多層フィルムの残りのものと同様の特性並びにパッケージをシールするとき、不完全なシーリングからの及び溝の形成からの漏洩の減少した機会が存在するような機構を有する、平らな重ね継ぎ目が作られる。同様の代わりの態様に於いて、2個の片の一方は、両面上にヒートシール可能な材料を有し、そして他方の片は、他の片に接合される面上にのみヒートシール可能な材料を有するであろう。片の両面上にヒートシール可能な材料を設けることは比較的高価であるので、1個の面上にのみヒートシール可能な材料を有する片の使用が、一層経済的である。
【0148】
本発明の継ぎ目は、比較的コンパクトであるシーリング装置を使用できるようにし、それで、これを、包装物の製造のための別個の場所の必要性を除いて、製造環境内で使用できるようにする。
【0149】
本発明に従った包装物に於いて、チャンバーの少なくとも1個の壁には、壁をお互いに対してシールすることによって形成されるチャンバーを排気できるようにする排気具が含まれている。排気具は、下記の商業的供給元、リッチモンド・エアクラフト社(Richmond Aircraft Co.)、カリフォルニア州ノーウォーク(Norwalk);メンシェン・パッケージング社(Menshen Packaging Co.)、ニュージャージー州ウォールドウィック(Waldwick);アンバー・バキューム・イクィップメント社(Anver Vacuum Equipment Co.)、マサチューセッツ州ハドソン(Hudson)及びプラット−オ−マチック・バルブズ社(Plat-o-Matic Valves Co.)、ニュージャージー州シーダー・グローブ(Cedar Grove)から入手可能な真空逆止弁を含む、真空包装の技術分野で一般的に使用されている真空逆止弁を含んで構成されていてよい。この真空逆止弁は、壁の製造の間に壁の中に形成することができ又は壁の形成後に壁の中にヒートシール、接着、溶接若しくは融合することができる。この排気具は、また、本発明の真空出口を含んで構成されていてよい。特定の応用に於いて、例えば、排気時間を短縮するために、複数の排気具を使用することができる。
【0150】
本発明の態様に於いて、真空逆止弁は、バルブとホースとの間のプレス嵌め連結を可能にする直径のもの、例えば、真空ホースの「雄」端とバルブの「雌」端との間のプレス嵌めであってよい。この直径は、チャンバーを短時間枠内で排気することが許容される流量及び圧力が可能であるように選択することができる。例えば、幅96cm、長さ121cm及び高さ127cmの標準ベールサイズチャンバーについて、真空逆止弁の直径は20〜40cm、好ましくは25〜38cmであってよい。真空逆止弁のサイズは、真空を引くために使用するホースの直径に基づいて有利に選択することができる。前記のように、異なった直径の複数の真空逆止弁を使用することができる。真空逆止弁の数及びサイズは、パッケージから空気を除去したいと思う速度に依存するであろう。
【0151】
真空逆止弁は、本発明の態様に於いて使用するために有利であるが、他のデバイスを使用することができる。例えば、標準ホース取付部品をチャンバーの少なくとも1個の壁に設けることができる。標準ホース取付部品を使用してチャンバーを排気し、次いでホース取付部品の後ろ又は上の領域を、例えば、追加のフィルムでシールすることができる。
【0152】
図6a、6b、6c及び6dに関して後で詳細に説明する本発明の真空出口を、本発明の態様に於いて有利に使用することができる。図2に示した包装器の態様には、更に、チャンバー内で繊維を使用するために、チャンバーの開放を容易にするように設計されたセクション28が含まれている。セクション28は、「容易開放」特徴として参照することができる。容易開放特徴の構造は、規定された経路に沿ってチャンバーを引裂開放するために引っ張るように設計されたプルテープを含んでなっている。
【0153】
また、当業者によって認められるように、図1に例示するチャンバーは、多数の異なった方法で組み立て、そして充填することができる。例えば、底部壁を側壁にシールして、開箱状形状を形成することができる。繊維を、このようにして形成されたチャンバーの中に置き、頂部壁を繊維の上に置くことができる。次いで、繊維を、チャンバーの高さに実質的に等しい高さまで圧縮する。次いで、頂部壁を側壁にシールすることができる。シールした後、真空逆止弁及び一般的な真空発生装置を使用してチャンバーの内部を排気して、圧縮された繊維の解放及び跳ね返りからチャンバーの内壁に作用する膨張力を減少させることができる。
【0154】
その代わりに、繊維を、チャンバーの頂部壁と底部壁との間で圧縮し、そして側壁を圧縮された繊維の周りに巻き付け、そしてお互いに並びに頂部壁及び底部壁にシールする。シールした後で、圧縮を解放する前に、チャンバーを排気することができる。更に他の態様に於いて、頂部シート及び底部シートを用意し、それらの間にベール化すべき材料を圧縮し、頂部シート及び底部シートを、それらの縁の周りでお互いに対してシールし、シールされた包装器を排気し、その後、ベールを、適用されている圧縮力から開放する。
【0155】
別の手順は、圧縮した繊維体積の周りにチャンバーを形成し、そして圧縮力を解放し、その後チャンバーを排気することである。圧縮された繊維は膨張し、そしてチャンバーの壁によって束縛されるであろう。環境空気はシールされたパッケージの中に入ることができないので、繊維は、一般的に、部分的真空又はチャンバーの内側と外部環境との間の差圧が、パッケージの表面積当たりの繊維の膨張力との平衡に達するまで膨張するであろう。パッケージ内の繊維の全体密度は、未だ圧縮力を受けている繊維を含有するチャンバーを排気することに比較したとき、この手順を使用してより低いであろう。
【0156】
シールした後チャンバーから引かれる真空の量は、包装される材料に依存するであろう。一般的に、材料が膨張を起こすことができる、包装された材料内の膨張力に対抗するために十分な真空が引かれる。典型的には、理論的に計算された圧力よりも大きい真空の量が、膨張力を確実に中和するために使用される。バルク繊維材料の包装のために使用される本発明の態様に於いて、膨張力を確実に中和するために、チャンバーから1/2気圧よりも大きい(0.5kg/cm2よりも大きい)、典型的には1気圧以下(1kg/cm2よりも大きい)の真空を引くことが有利であろう。
【0157】
本明細書に記載したように、本発明の特定の態様に於いて、包装材料、例えバルクミネートの縁部分は、包装される材料を完全に取り囲むように、互いにシールされる。このシーリングは、本明細書に記載したもののような種々の方法で実施することができる。パッケージのサイズ、包装される材料及び真空の量に依存して、フィンシールが有利であることがわかる。フィンシール(魚形)は、当該技術分野で公知の技術、あご形一定加熱又は誘導シーラーを使用して作ることができる。製造環境に於いて、総処理能力を増加させるように、シーリング操作を迅速に実施することが、一般的に有利であろう。
【0158】
典型的に、シーリングを助けるために、ラミネート包装材料は、最外層としてシーリング層を含むであろう。このシーリング層は、シーリング時間を最小にするメルトインデックスを有するヒートシール可能なポリマーを含んでいてよい。一般的に、低密度ポリエチレン(ULLDPE又はLLDPEを含む)は、性能特性及びシーリング特性の有用な組合せを与えることが見出された。このシーリング層は、有利には、溶融した材料を、継ぎ目及び重なる二次継ぎ目の中に流すために十分な厚さのものであってよい。この厚さは漏洩を最小にする際に助けになるであろう。
【0159】
図3は、本発明に於いて使用するために適しているチャンバーの代替態様を示す。図3に示すように、本発明の態様に於いて、頂部壁42は、側壁46、48、50(図示せず)及び52(図示せず)に予め接合されていてよい。得られる「開放箱状」形状には、前もって折り曲げられたシーリング縁又はフラップ47、49、51(図示せず)及び53(図示せず)が含まれていてよい。底部壁44には、前もって折り曲げられたシーリング縁又はフラップ45が含まれていてよい。少なくとも1個の壁には、排気具56が含まれていてよい。更に、容易開放部分58が、1個又はそれ以上の壁に設けられていてよい。図3に示す態様に於いて使用される構造及び材料は、本明細書に於いて他の場所に記載した通りであってよい。
【0160】
図3に示したチャンバーは、種々の方式で使用することができる。例えば、繊維を底部壁の上に置き、次いで残りのチャンバー部分を繊維及び底部壁の上に置き、そして底部壁を側壁にシールし、その後排気する。
【0161】
図4A及び4Bは、本発明の他の可能な態様を、分解図及び組立図で示す。パッケージ72(図4B)は、Uジョイント形構造を含んでなる。図4Aに示すように、パッケージの3個の壁、即ち頂部壁62、側壁61及び側壁63は、第一U字形ポリマーフィルム60の部分から形成されており、パッケージの残りの3個の壁、即ち底部壁67、側壁66及び側壁68は、第二U字形ポリマーフィルム65の部分から形成されている。U字形部分の縁には、更に、シーリング縁又はフラップ(その1個は、それぞれ64及び69としてそれぞれの部分で同定されている)が含まれていてよい。少なくとも1個のU字形部分の少なくとも1個の壁には、排気具が含まれている。
【0162】
底部壁67を含む第二U字形部分を、例えばべーラー(baler)の底部プラテンの上に置くことができる。包装すべき材料70、例えば繊維状材料を、底部壁67の上に置くことができる。次いで、頂部壁62を含む第一U字形部分60を、包装すべき材料70の上に置くことができる。次いで、側壁61、63、65及び68を、材料の周りに折り曲げ、そして縁を、フラップを使用して、他の側壁並びに頂部壁62及び底部壁67にシールして、パッケージ72を形成することができる。次いで、パッケージを排気することができる。その代わりに、第一U字形部分を、材料の上に置き、材料を圧縮し、その後、材料の周りに側壁を折り曲げ、そしてシールすることができる。
【0163】
図5は、本発明の代わりの態様を例示する。図5に示すように、バルク材料100を、本発明を使用して包装することができる。包装材料は、例えば、本明細書に記載したラミネートの種類から形成された、コンポーネント部品110、120、130及び140を含んでなっていてよい。
【0164】
シーリングを容易にするために、それぞれのコンポーネント片には、フランジ状縁、即ち、片110に112、114、116及び118;片120に122、124、126及び128;片130に132、134、136及び138;片140に142、144、146及び148が含まれていてよい。最初の工程、「B」に於いて、対応する対の縁をシールして、より大きい片を形成することができる。これらのより大きい片を形成するための適切な継ぎ合わせ方法を、図8〜18の説明に於いて、後で本明細書中で更に説明する。図5に示すように、片110の縁112と片120の縁122とをシールして、シール152を形成する。同様に、片130の縁132と片140の縁142とをシールして、シール162を形成する。勿論、包装材料の片が、頂部シート及び底部シートを形成するために十分なサイズで入手できる場合には、この継ぎ合わせ工程は必要ないであろう。
【0165】
図5の「C」に示すように、このようにして形成された、より大きい片を、バルク材料の頂の上及び底の上に置いて、内部にバルク材料を有するパッケージを形成することができる。次いで、包装材料の残りの縁をシールして、パッケージを完全にシールすることができる。図5の「D」に、シール172及び182を示す。余分の包装材料によって、フラップ192、194、196及び198が形成される。このフラップをパッケージの側壁の上で折り曲げ、そして側壁にシールして、図5「E」に示すような、本発明のパッケージ200を形成することができる。
【0166】
本明細書に含まれる説明から理解されるように、包装材料の少なくとも1個の片(piece)には、パッケージ内の真空を作ることを容易にするための排気具が含まれていてよい。
【0167】
図2、3、4及び5に、実質的に直方体状パッケージを作る実質的に直方体状のチャンバーを示す。本発明には、異なった形状のパッケージが含まれる。更に、本発明には、不均一形状又はランダム形状のパッケージが含まれる。本明細書に含まれる説明から理解されるように、本発明の原理は、袋の内部体積内の繊維の形状に一致するパッケージを作るための、袋の形状のチャンバーで利用することができる。本発明の特徴及び利点の多くは、不均一なパッケージで達成されるであろうが、このようなパッケージは、積み重ね及びパレット積みのためにあまり有利ではない。
【0168】
図8〜18に移って、本発明者らは、より大きいシートを形成するために、包装材料の対応する片の縁を接合するために使用するために適している幾つかの継ぎ目、例えば、それぞれ、片120を片110と及び片130を片140と接合するために使用される継ぎ目152及び162のような、図5に示すこれらの継ぎ目を説明する。次いで、これらのより大きいシートは、既に説明した図5B、5C、5D及び5Eに示すような、ベールの上部分及び下部分を形成する。
【0169】
本発明者らは、バルク材料包装が、多層包装材料のシートが製品に巻き付けられる、図2に関して説明した方法と同様の、巻き付け方法(ガースラップ)を使用できることを見出した。図8に移って、本発明者らは、材料の1枚のシートからパッケージを形成する最も簡単な方法に於いて、3個のフィン継ぎ目、即ち、製品に持ってきて円筒状パッケージを形成する2個の縁に沿って形成されるガースフィン継ぎ目401並びにこの円筒の頂部及び底部のフィン継ぎ目402及び404が典型的に形成されることを見出す。ガースフィン継ぎ目401が、頂フィン継ぎ目402及び底フィン継ぎ目404と一緒になる領域は、シーリング表面に沿ったシーリング材料の分布のための問題の領域403を作る。シーリング材料分布に於けるこの不整合は、パッケージ耐久性、真空パッケージ能力及び多層可撓性パッケージ内の製品汚染に影響を与え得る。
【0170】
フィン継ぎ目は、特に問題であり、それらを、フィン継ぎ目を使用して2枚の大きいシート(シートのそれぞれ自体は、フィン継ぎ目によって接合された、より小さい片を含んでなっている)から直方体ベールを形成するために使用するとき見られるであろう。今説明したフィン継ぎ目の接合は、圧縮された弾性繊維の直方体ベールを包装するとき、問題の領域は、耐久性必要条件のために使用しなくてはならない材料の、より大きい厚さのために、典型的な包装に伴うものよりも大きいので、特に困難である。
【0171】
部分的に図9及び10を参照して、図5に於いて更に詳細に前に描いたベール化のために適している前パッケージキットを形成する典型的な方法には、多層包装材料の2個の片又は一次片405及び406を、フィン継ぎ目407を使用して1個の縁に沿って一緒に接合して、より大きい頂部シート408を形成する工程が含まれる。同様に、多層包装材料の追加の2個の片を、1個の縁に沿って接合して、より大きい底部シート409を形成する。図10に示す頂部シート408及び底部シート409は、サイズ及び形状に於いて全く同様又は同一に形成することができる。勿論、包装材料が、頂部シート及び底部シート全体を形成するために十分なサイズで入手できる場合には、この最初の継ぎ合わせ工程を除くことができる。示した多層可撓性包装材料は、一緒に継ぎ合わせるためのシートの1個の面上のシーリング媒体としてのヒートシール可能な材料及び他方の面上の非シーリング媒体からなり、そうして、頂部シート及び底部シートを形成するとき、シーリング媒体を一緒にするために、フィン継ぎ目又はシールを使用しなくてはならない。このようなフィン継ぎ目形状を図9に示し、2個の相補的継ぎ目を図10に示す。
【0172】
図10を参照して、頂部シート408及び底部シート409は、ベール材料の周りに置いて、パッケージ410を形成するように適合されているが、図10は、明瞭性の目的のために、実質的領域に亘って、互いに接触状態で、頂部シート408及び底部シート409と共に継ぎ目形成の領域412を示す。実際には、底部シート409は、繊維を圧縮するためのベール化装置の底部プラテンに隣接して置き、次いで繊維を圧縮装置内の底部シートの上に置き、その後、頂部シートを繊維の上に置き、繊維を圧縮装置によって圧縮し、そして頂部シートと底部シートとを、例えば、フィン継ぎ目を使用して、ベールの全ての4個の側上で一緒にシールする。こうして、ベールを形成するための、頂部シートと底部シートとの継ぎ合わせは、図5Cに示すように、典型的に圧縮下の繊維で、ベール化すべき繊維材料に隣接するシートで起こる。こうして、頂部シートと底部シートとを一緒にし、全ての4個の側上でそれらの縁に沿ってフィン継ぎ合わせして、図10に示すような又は図5Eに於いてベール200として示すような、シールされたベール410を形成する。図10の差し込み図は、それから頂部シート408及び底部シート409が形成される2個のフィン継ぎ目が、ベールの周りで一緒になるとき形成する、問題の領域又は溝411の図を示し、この溝411の問題は、以下に更に説明する。
【0173】
図10及び図10の点線継ぎ目線412に沿った断面図であり、それらが一緒に接合されるべき頂部シート及び底部シートを示す図11を参照して、当業者は、これらの継ぎ目構造を使用するとき遭遇する幾つかの問題点が存在することを認めるであろう。一つの問題点は、溝411から離れている継ぎ目412の部分でも、種々のシーリング装置を使用するとき、フィンが物理的障害物になることである。別の問題点は、フィン継ぎ目内の材料の折り曲げが、180度曲げ及び継ぎ目412をもたらすために掛けられた圧力のために、436で継ぎ目を弱めることである。他の問題点は、413での折り曲げられた材料のバネ作用又は剛性が、溝411のつぶれに抵抗することである。別の問題点は、例えば、414での幾つかの層の厚さが、複数の層を通してのヒートシールを困難にすることである。シーリング領域は、図11に於いて明らかにわかるように平ではなく、均一な圧力を掛けることを困難にする。更なる問題点は、溝411のサイズ及び折り曲げ部分によって起こされるシーリング層の配向が、しばしば、シーリング材料の層は、溝411のサイズに比較して相対的に薄いので、溝を完全に充填するために十分なシーリング材料が存在しない状況を作ることである。頂部シート及び底部シート全体を形成するために十分なサイズのものである包装材料が入手可能であるとき、この継ぎ合わせ工程は必要ない。しかしながら、包装材料が、頂部シート及び底部シート全体を形成するために十分なサイズのものでないとき、上に記載したフィン継ぎ目の幾つかの欠点に鑑みて、繊維材料のためのベールの上部分及び下部分を形成するために十分に大きいシートを得るために、包装材料のより小さい片を一緒に接合するための発明的継ぎ目が開発された。これらの発明的継ぎ目は、部分的に、前記の問題点のそれぞれに取り組む。
【0174】
一つの面に於いて、図12、13及び14に移って、本発明の開示は、本明細書に於いて一次片として参照される2個の片415及び416、プラス本明細書に於いてシーリング片417として参照される、両方の表面上に、ヒートシール可能なポリマー、例えば、LLDPE又はULLDPEを有する(典型的により狭い)第三シート417を含んでなる、二重重ね継ぎ目の使用を提供する。この二重重ね継ぎ目は、本質的に、互いに並んだ2個の重ね継ぎ目であり、一次片415及び416のそれぞれは、重ね継ぎ目418によってシーリング片417に重ね継ぎ合わせされている。従って、この継ぎ目は、他の一次片416の縁419と平行であり、他の一次片縁416に対して接触しているか又はこの2個の間に僅かな空間を空けて隣接している、一方の一次片415の縁419からなる。従って、それぞれの一次片は、継ぎ目418に沿ってシーリング片411に重ね継ぎ合わせされている。これは、この2個を接合する両面を有する材料の狭い片411によって、一次片415と一次片416とを並べて接合している。二重重ね継ぎ目を使用して形成される、より大きい頂部シート及び底部シートは、シーリング片に接続されているのみであり、お互いに対しては接続されておらず、それで、一次シートを重ね合わせる必要性は存在しない。好ましい態様は、一次シートをお互いに重ね合わせないことであるが、美的理由のために、例えば、材料を模様合わせするために、一次シートは僅かな重なりを有していてよい。
【0175】
この二重重ね継ぎ目を使用して、上シート及び下シートを形成することに、多数の利点がある。一つは、継ぎ合わされた上シート及び下シートを、その後、接合して、ベールの上部分及び下部分を形成するとき、フィン継ぎ目の使用で見出される漏洩発生溝を形成する危険が殆ど無いことである。図13及び14を参照して、継ぎ合わせ片417の端部で形成する小さい溝421の可能性があるが、主として、継ぎ合わせ片の縁に位置する溝420は、既に説明したフィン継ぎ目に於いて見出される溝の4分の1よりも小さいので、シールされたとき継ぎ目の力学によって、空洞が塞がれる420。また、421での高さは、フィン継ぎ目に於いて、材料の2個の層プラス折り曲げが加える余分の高さに対して、材料の1個の層厚さである。更に、特定の態様に於いて、シーリング片は、それを覆う片によって部分的に保護され、更に溝のサイズを狭くするので、シートを形成するために使用される片よりも薄いシーリング片を使用することが可能である。また、二重重ね継ぎ目は、その幅を、2個の分離している溝420に分割するので、二重重ね継ぎ目内の溝420の幅は、フィン継ぎ目に於いて見出されるものの半分である。更に、材料の一次片は、継ぎ目で折り曲げられないので、小さい溝のつぶれに抵抗するバネ作用が、殆ど又は全く存在しない。二重重ね継ぎ目は、また、それが平に置かれ、両方の一次シートが、少なくとも部分的に視界から隠される第三シートと共に並んでいるので、表面が継ぎ目の上の平滑な外観を有するために、フィン継ぎ目よりも一層美的に感じがよい。
【0176】
図15に移って、単一重ね継ぎ目が、それらの少なくとも1個が、両表面上で、シール可能な材料、例えば、LLDPE又はULLDPEを有する多層フィルムの使用と組み合わされている代替態様が示されている。この態様に於いて、2個の一次片422及び423は、破線424によって示される単一重ね継ぎ目で一緒に継ぎ合わされて、より大きいシートを形成している。この態様に於いて、下のシート423は両面を有しており、一方、上のシート422には、底部、即ち、底部シートに隣接する側にのみ、ヒートシール可能な材料を設けることができる。この方法によって作られた大きいシートは、後で、前に説明し、そして図5E及び図10に於いて前に示したものと同様の方法に於いて、包装キット中に使用することができる。両シートの両面に、ヒートシール可能な材料が設けられている場合、厳密に言うと、何れかの側は、完成したベールの内側又は外側に面し得るので、シートに対して頂部側又は底部側は存在しない。しかしながら、頂部シートに、底部でのみヒートシール可能な材料が設けられている場合、頂部シートの縁を上に曲げ、このシートを、ベールの下部分を形成する底部シートの縁にフィン継ぎ合わせすることによって、ベールを完結できるように、シートの向きを維持しなくてはならない。
【0177】
本発明の開示の包装に於いて、上に記載した発明的継ぎ目は、フィン継ぎ目の使用及び既に記載したその付随する問題点を回避しながら、2個のより小さい片を一緒に継ぎ合わせて、より大きいシートを形成するために使用することができる。本明細書中に記載した継ぎ目は、任意の形式の加熱方法、例えば、一定抵抗、インパルス抵抗、超音波又は誘導を使用して達成することができる。好ましい態様は、インパルス加熱及び一定抵抗加熱である。この継ぎ目は、本明細書中に記載したようなシールした包装又は包装キットを作るために、種々の種類の、一方又は両方の面にヒートシール可能な材料を有する可撓性多層材料と共に使用することができる。
【0178】
本発明の開示の二重重ね継ぎ目は、標準的シーリング装置、例えば連続回転ベルトシーラー又はクランプ型インパルスシーラーを使用して作ることができ、そして大きい特殊化機械の使用を必要としない。
【0179】
二重重ね継ぎ目の形成が目的である、図16に示す、今説明した継ぎ目を作る一つの方法に於いて、寸法を合わせて選択され、一方の面にシール可能な材料が設けられた多層可撓性包装材料の2個の一次片425、426を、非シール面を互いに対面させ、そしてシール可能な材料を外側に向けて、互いの上に置く。両面上にヒートシール可能な材料を有する包装材料を含んでなり、使用の容易性のために十分に広く、継ぎ目が作られるように長いように選択されたシーリング片427を、頂一次片に重なるシーリング細片の約半分の幅で、頂片の長さに沿って置く(そしてテープでくっつけることができる)。次いで、アセンブリ全体をひっくり返し、張り出している二重面シーリング材料を、第二の一次片の上に折り重ねて(所定の位置にテープでくっつけることができる)、それを図16のようにする。
【0180】
次いで、連続ベルトシーラー又は他のヒートシーリング装置を、アセンブリの長さに沿って走らせて、それが、二重面シーリング材料を428で片の両方にシールするようにすることができる。一次可撓性包装材料のシートは、大きいシートが互いに対面する非シール性面を有するという事実のために、互いにシールしないであろう。
【0181】
次いで、アセンブリを広げ、包装キットの製造を、例えば、図5に関して前に説明したように続ける。
【0182】
今説明した方法は、開発的真空包装に継ぎ目を作る好ましい方法であるが、他の方法も有用であり、当業者に容易に明らかであろう。本発明者らは、今説明した方法は、また、アセテートトウのようなバルク材料を包装するために使用するために十分に広いシートを作るための、工業的強度装置での連続運転で使用できることを指摘する。
【0183】
図17及び18に移って、代替方法に於いて、本発明に従った単一重ね継ぎ目を、標準的縁シーリング装置を使用して作ることができる。図17を参照して、両面にシール可能な材料を有する第一一次片429を平らな表面上に置き、例えば、層の間に非シール性シート430を設けることによって、シートがそれ自体にシールしないように、継ぎ合わせるべき縁を折り曲げる。シートが、二重面シーリング材料から構成されている場合、この非シール性シート430を、それ自体へのシートシーリングを回避するために、折り曲げられたフラップと一次シートの残りとの間に置かなくてはならない。しかしながら、一次シートの一面のみがヒートシール可能な材料を有する場合、別のシートは必要なく、図18に示すように、ヒートシール可能な材料を有しない片の面を、一次シートの上に折り返すことができる。2個の一次片の一方のみが、両面上にヒートシール可能な材料を有する場合、再び図18を参照して、両面上にヒートシール可能な材料を有しないシートを折り曲げる。
【0184】
図17及び18を更に参照して、一次片429又は431が、一面又は両面上にヒートシール可能な材料を有するか否かに無関係に、両面上にヒートシール可能な材料を有する第二一次片432又は433を、第二又は頂部一次シート432又は433の縁が、底部シート上の折り曲げられた縁の上に直接存在するように、第一シート429又は431の上に載せる。次いで、シーリング装置を、上記の方法に於けるように、縁に沿って走らせて、継ぎ目434又は435を形成する。
【0185】
当業者が、前記のことから容易に理解するように、本発明の開示の継ぎ目は、バルク商品、例えば、セルロースアセテートトウ及び本明細書中に開示されている他の材料を含む、種々のバルク材料のための、広範囲の種々の真空包装物及び真空包装技術で使用することができる。このようなバルク商品には、これらに限定するものではないが、農業材料、繊維材料、織物材料等が含まれる。従って、本明細書の開示は、本明細書に記載されているような、ベール、パッケージ、包装システム、包装方法及び装置を提供する。
【0186】
前記のように、本発明のパッケージは、広範囲の種々の繊維で使用するために有利である。本発明の態様は、フィルター材料のために使用される種類のアセテートトウ繊維のためのパッケージを含んでなる。この態様に於いて、本発明のパッケージは、大気圧よりも低い圧力でシールされたチャンバー、アセテート繊維を含んでなるチャンバーの内部体積からなっていてよい。
【0187】
図6A、6B、6C及び6Dに、本発明の態様に於いて排気具として使用するために適している、本発明の真空出口アセンブリを示す。図6Aに分解図で示すように、真空出口アセンブリは、真空出口302、ガスケット304及びキャップ306を含んでいてよい。真空出口には、パッケージの内部と外部との間の空気流を許容する開口312が含まれている。この開口には、複数の穴314又は1個の穴が含まれていてよい。この開口は、有利には、パッケージの内部から外部への一方向流れを可能にする逆止弁の形をとることができる。
【0188】
図6Aに示すように、開口部分は、真空出口のベース304に対して持ちあげられて、開港が包装材料を通して伸びることができる壁316を作ることができる。包装材料を通して突き出る壁316の部分は、真空吸引デバイスへの連結を容易にするための、フランジ状の部分318を含んでなっていてよい。使用の際に、ベース302は包装材料の一方側に置かれ、そして壁316が包装材料内の穴又はスリットを通って伸びて、フランジ318がベース302よりも包装材料の反対側にあるようになっている。出口302の壁316の周りに嵌るように適合された開口305を有するガスケット304を、アセンブリを固定するためにフランジの上に置くことができる。更に、アセンブリは、包装材料に接着及び/又はシールすることができる。キャップ306が、図6Bに示すように、開口312をシールするために設けられている。その代わりに、真空を引いた後に、312を接着剤又は包装材料でシールすることができる。
【0189】
真空出口アセンブリは、これらに限定するものではないが、ナイロン、LLDPE等を含むポリマー材料、金属、木材等を含む、成形可能な及び/又は機械加工可能な材料から形成することができる。真空出口アセンブリは、一般的な技術を使用して成形及び/又は機械加工することによって、製造することができる。
【0190】
図6Cに、真空出口302の態様に於ける追加の詳細を示す。図6Cに示すように、真空出口302は、実質的に円形であってよく、そして強度のための放射状に伸びた片322を含んでいてよい。更に、真空出口は、開口付近の傾斜したプラトー部分324を含んでいてよい。
【0191】
図6Dに示すように、真空出口302の下側は、溝326及び放射状に伸びた片に対応する楔部分322を含んでなっていてよい。溝及び楔部分は、真空出口アセンブリに構造的形状を与える助けになる。
【0192】
図6A、6B、6C及び6Dに示した態様に於いて、真空アセンブリは、実質的に丸く、そして真空吸引デバイスへの連結器は丸い。当業者によって理解されるであろうように、他の形状及び設計が有用であろう。一般的に、真空アセンブリのためのベースは、開口及びパッケージ壁に構造的支持体を設けるために、開口よりも大きいであろう。より大きいベースアセンブリも、アセンブリがパッケージの壁を通して引かれるのを防止すること及びより大きいシーリング表面を与えることを助けるであろう。一般的に、ベースは開口よりも1.5〜20倍大きい。本発明の態様に於いて、開口の直径は約26センチメートルであり、ベースの直径は約80センチメートルであった。
【0193】
本発明の装置の態様を、図7に示す。図7に示すように、本発明の装置は、図2に示すタイプの包装システムを含んでなっていてよい。この装置は、更に、繊維82を受け取るために適している容器84及びラム86を含んでなっていてよい。このラムは液圧利用装置であってよく、そしてモーター及び付随する制御装置(図示せず)によって運転することができる。この装置は、更に、排気システム88からなっていてよい。排気システムは、真空吸引デバイス90及び包装システムの壁内の排気具26に連結されるように適合された付随するホース92からなっていてよい。
【0194】
使用するために、包装システムの底表面を容器内に置くことができる。繊維を底部表面の上に置き、そして側部表面及び頂部表面を繊維の周りに置くことができる。次いで、ラム86を使用して、繊維を圧縮することができる。圧縮した後、排気システム88からのホース92を排気具26に連結して、チャンバーから空気及びガスを、チャンバーが環境大気圧よりも低い所望の圧力に達するまで除去することができる。
【実施例】
【0195】
本発明の更なる特徴及び利点を以下の実施例によって例示する。
【0196】
実施例1
繊維を含んでなる本発明のパッケージの態様の利点を、対照として参照される典型的な先行技術のベールを参照して例示する。
【0197】
ルンマス社(Lummus Corporation)、ジョージア州サバナ(Savannah)によって製造されたベール化装置を使用して、対照としての典型的な先行技術ベールを製造し、そして本発明の態様を製造した。
【0198】
対照ベール
荷造機(baler)ビンに、アセテートトウを、圧縮した後に、ベール寸法が、ほぼ、幅94センチメートル(「cm」)、長さ122cm及び高さ112cmであるようなレベルまで充填した。圧縮力を除去した後、新しいベール寸法は、ほぼ、幅99cm、長さ127cm及び高さ123cmであった。
【0199】
次いで、ベールを、ベールの側面に沿った厚紙及びプラスチックシート並びにベールを取り巻く10本のプラスチックストラップで包装した。ベール化装置から取り出した後、ベールを貯蔵し、これは、幅99cm、長さ127cm及び高さ141cmの概略ベール寸法のために高さが約18cm大きくなった。ベールの密度は約0.4グラム/立方センチメートルであり、ベールは約726キログラム(kg)の重量であった。得られたベールは、目視点検で明らかであったストラップ切れ込みを有しており、頂部及び底部の中心で約5cmドーム状に膨らんでいた。結果として、このベールは、不十分に平らであり、そしてその側の上に積み重ねなくてはならなかった。
【0200】
本発明
本発明のパッケージの態様を、下記の手順を使用して製造した。使用したパッケージは実質的に図2に示す通りであった。
【0201】
底部壁を、繊維を圧縮し、ベール化するために従来使用されている処理装置の繊維保持チャンバーの下区画の上に設置した。繊維保持チャンバーに、底部壁の上にアセテートトウ繊維を充填した。頂部壁を、チャンバー内に蓄積させた繊維の上に置いた。圧縮サイクルを実施して、直方体形状を作った。圧縮を維持しながら、繊維保持チャンバーのチャンバー壁を取り外し、そしてガースラップ(girth wrap)(側壁)を、圧縮したアセテートトウの周りに巻き付けた。気密シールを、ヒートシールによって、ガースラップの前縁及び後縁の前もって折り曲げた縁の上に作った。ガースラップの頂部及び底部、頂部壁、底部壁の組み合わさる前もって折り曲げた縁も、ヒートシールによってシールし、それによって密閉するようにシールされたチャンバーを作った。
【0202】
真空ホースを、チャンバーの側壁(ガースラップのパネル)内の真空逆止弁に適用した。チャンバーを、真空を引くことによって、アセテートトウ繊維の膨張力が平衡に達し、そしてアセテートトウ繊維が、チャンバーの壁上で外への力を殆ど又は全く掛けなくなるまで排気した。真空ホースを取り外し、そして真空逆止弁によってチャンバー内の真空が保持された。処理装置からの圧縮を解放した。
【0203】
荷造機から取り出したとき、得られたパッケージは、ほぼ下記の寸法、即ち幅98cm、長さ123cm及び高さ127cmを有する実質的に直方体形状を保持しており、そして約975キログラムのアセテートトウ繊維を含有していた。パッケージ内のアセテートトウ繊維の平均密度は、約0.64グラム/立方センチメートルであった。
【0204】
膨張は貯蔵の間に最小であり、パッケージは、ほぼ下記の寸法、即ち幅98cm、長さ123cm及び高さ129cmを有する実質的に直方体形状を保持していた。このベールは、頂部及び底部で0.35センチメートル以内まで実質的に平らであった。
【0205】
実施例2
この実施例は、本発明の態様を例示する。
【0206】
本発明のパッケージを、図5に示した方式で、Bx4ナイロン/バレロン/ULLDPEフィルムの部分を一緒に接合して、約243センチメートル×約269センチメートルの2枚のフィルム片を形成することによって形成した。PET−SiOx/バレロン/ULLDPEのような他のラミネートが、同様の方式で機能すると予想される。
【0207】
直径が約2.8センチメートルである穴を、フィルム片の1個の中にパンチ切断して、図6A、6B、6C及び6Dに実質的に記載したような真空出口アセンブリのための開口を設けた。ヒートシーラーを使用して、真空出口アセンブリをフィルム片にシールした。
【0208】
次いで、他のフィルム片を、他の場所で説明したような、従来のベール化装置の荷造機ビン内に置いた。
【0209】
セルロースアセテートトウ繊維を、フィルム片の上で、荷造機ビンの中に供給して、約127センチメートル高さの仕上がった圧縮されたベールを得た。
【0210】
次いで、最初のフィルム片を、ベール化装置のプラテンの上に置き、プラテンがセルロースアセテートトウ繊維を圧縮するために移動したとき、フィルムが繊維の頂及び頂側部分をカバーするようにした。
【0211】
次いで、繊維を圧縮した。
【0212】
圧縮を維持しながら、ベール化ビンの側部を落とし、そして第一フィルム片及び第二フィルム片の縁を、図5C及び5Dに示したように、フィンシールを使用してお互いに対してシールした。
【0213】
軟質ゴムガスケットを、フィルムを通して伸びる真空出口アセンブリの部分の上に置いた。
【0214】
真空源及び真空出口アセンブリ開口へのホース連結を使用して、小さい真空をパッケージ上で引いて差圧を作り、過剰の空気を除去し、その後パッケージをきちんと整えた。
【0215】
次いで、フィルムの縁をピンと張って引っ張って、折り目及び皺を除き、図5D及び5Eに示すように折り重ね、シールして、実質的に方形のパッケージを形成した。
【0216】
真空源及びホース連結を使用して、約0.90kg/cm2の実質的に一定の真空が得られるまで、真空吸引を続けた。
【0217】
ホースを取り外し、そして開口の上にキャップを取り付けた。
【0218】
荷造機プラテンによって加えられた圧縮力を取り除き、そして得られたベールを荷造機から取り出した。一般的な収縮ラップをベールの上に置き、そしてベールを真空漏洩について点検した。
【0219】
この結果は、本発明のパッケージであった。
【0220】
実施例3
この予言的実施例に於いて、頂部シート及び底部シートを、それぞれ、2枚の包装材料(それらの少なくとも一方は、両面上にヒートシール可能な材料を有し、それらの他方は、一面上にのみ又は両面上にヒートシール可能な材料を有してよい)から形成する。この頂部シート及び底部シートは、それぞれ、図15に示したような単一重ね継ぎ目を使用して、包装材料の2枚のより小さい片から形成する。これらのより小さい片は、例えば、一緒に継ぎ合わされて、約243センチメートル×269センチメートルの2枚のフィルム片を形成する、Bx4ナイロン/バレロン/ULLDPEフィルムの部分であってよい。PET−SiOx/バレロン/ULLDPEのような他のラミネートが、同様の方式で機能すると予想される。
【0221】
直径が約2.8センチメートルの穴を、図6A〜6Dに記載した逆止弁のような真空出口アセンブリのための開口として、2枚のシートの少なくとも一方内に設ける。ヒートシーラーを使用して逆止弁の基底を包装シートの内部にシールして、シールしたとき、包装物及びベールの内部から空気を引き出すことができるようにする。
【0222】
今説明した包装材料の底部シートを、ベール化装置の下部プラテンの上に配置し、実質的に連続のセルロースアセテートトウ繊維を、その中にトウが堆積される直方体形状のビンの結果として形成される、直方体塊として下部プラテンの上に堆積させる。その代わりに、トウを、直角体若しくは直方体ビン内に又は直方体塊を形成するように配置された他の方式で堆積し、直方体塊を、後でのみ、その上に配置された包装材料の下部シートを有する下部プラテンの上に置く。
【0223】
その後、包装材料の頂部シートを、トウの直方体塊の上に配置し、この塊を、ベール化装置の下部プラテンと上部プラテンとの間で圧縮し、この圧縮を、或る時間、例えば少なくとも10分間維持して、約127センチメートル高さの完成した圧縮されたベールを得る。
【0224】
トウが圧縮された状態にある間に、頂部シートの縁と底部シートの縁とを一緒にし、トウの直方体塊の全ての4個の側面上で、フィン継ぎ目を使用して、お互いに対してシールして、気密シールを形成する。真空源及び1個又はそれ以上の設けられた逆止弁に連結されたホースを使用して、パッケージ上で小さい真空を引いて、差圧を作り、過剰の空気を除去し、その後パッケージをきちんと整える。次いで、フィルムの縁をピンと張って引っ張って、折り目及び皺を除き、折り重ね、テープでくっつけて、実質的に直方体のパッケージを形成する。なお圧縮されている間に、真空源及びホース連結を使用して、約0.90kg/cm2の実質的に一定の真空が得られるまで、真空吸引を続ける。次いで、ホースを取り外し、そして開口の上にねじキャップを取り付ける。
【0225】
ベール化装置によって加えられた圧縮力を取り除き、そして得られるベールを荷造機から取り出す。ベールを真空漏洩について点検し、必要な場合に更にシールし、その後、収縮ラップフィルムをベールの上に置く。この結果は、本発明のパッケージである。
【0226】
実施例4
この予言的実施例に於いて、頂部シート及び底部シートを、それぞれ、2枚の包装材料(それらの少なくとも一方は、両面上にヒートシール可能な材料を有し、それらの他方は、一面上にのみ又は両面上にヒートシール可能な材料を有してよい)から形成する。この頂部シート及び底部シートは、それぞれ、図12に示したようなシーリング片及び二重重ね継ぎ目を使用して、包装材料の2枚のより小さい片から形成する。これらのより小さい片は、例えば、記載されたように一緒に継ぎ合わされて、約243センチメートル×269センチメートルの2枚のフィルム片を形成する、Bx4ナイロン/バレロン/ULLDPEフィルムの部分であってよい。PET−SiOx/バレロン/ULLDPEのような他のラミネートが、同様の方式で機能すると予想される。使用されるシーリング片には、両面にヒートシール可能な材料が設けられている。
【0227】
直径が約2.8センチメートルの1個又はそれ以上の穴を、図6A〜6Dに記載した逆止弁のような真空出口アセンブリのための開口として、2枚のシートの少なくとも一方内に設ける。ヒートシーラーを使用して逆止弁の基底を包装シートの内部にシールして、シールしたとき、包装物及びベールの内部から空気を引き出すことができるようにする。
【0228】
今説明した包装材料の底部シートを、ベール化装置の下部プラテンの上に配置し、実質的に連続のセルロースアセテートトウ繊維を、その中にトウが堆積される直方体形状のビンの結果として形成される、直方体塊として下部プラテンの上に堆積させる。その代わりに、トウを、直角体又は直方体ビン内に堆積し、直方体塊を、後でのみ、その上に配置された包装材料の下部シートを有する下部プラテンの上に置く。
【0229】
その後、包装材料の頂部シートを、トウの直方体塊の上に配置し、この塊を、ベール化装置の下部プラテンと上部プラテンとの間で圧縮し、この圧縮を、或る時間、例えば少なくとも10分間維持して、約127センチメートル高さの完成した圧縮されたベールを得る。
【0230】
トウが圧縮された状態にある間に、頂部シートの縁と底部シートの縁とを一緒にし、トウの直方体塊の全ての4個の側面上で、フィン継ぎ目を使用して、お互いに対してシールして、気密シールを形成する。真空源及び1個又はそれ以上の設けられた逆止弁に連結されたホースを使用して、パッケージ上で小さい真空を引いて、差圧を作り、過剰の空気を除去し、その後パッケージをきちんと整える。次いで、フィルムの縁をピンと張って引っ張って、折り目及び皺を除き、折り重ね、テープでくっつけて、実質的に直方体のパッケージを形成する。なお圧縮されている間に、真空源及びホース連結を使用して、約0.90kg/cm2の実質的に一定の真空が得られるまで、真空吸引を続ける。次いで、ホースを取り外し、そして開口の上にねじキャップを取り付ける。
【0231】
ベール化装置によって加えられた圧縮力を取り除き、そして得られるベールを荷造機から取り出す。ベールを真空漏洩について点検し、必要な場合に更にシールし、その後、収縮ラップフィルムをベールの上に置く。この結果は、本発明のパッケージである。
【0232】
実施例5
この予言的実施例に於いて、頂部シート及び底部シートは、頂部シート及び底部シート全体を形成するために十分なサイズの包装材料を含んでなり、それで、これらの2枚の片を形成するために、本明細書中に開示された継ぎ合わせ方法は必要ない。使用した包装材料は、例えば、約243センチメートル×269センチメートルのBx4ナイロン/バレロン/ULLDPEフィルムの特性を有していてよい。PET−SiOx/バレロン/ULLDPEのような他のラミネートが、同様の方式で機能すると予想される。
【0233】
直径が約2.8センチメートルの1個又はそれ以上の穴を、図6A〜6Dに記載した逆止弁のような真空出口アセンブリのための開口として、2枚のシートの少なくとも一方内に設ける。ヒートシーラーを使用して逆止弁の基底を包装シートの内部にシールして、シールしたとき、包装物及びベールの内部から空気を引き出すことができるようにする。
【0234】
今説明した包装材料の底部シートを、ベール化装置の下プラテンの上に配置し、実質的に連続のセルロースアセテートトウ繊維を、その中にトウが堆積される直方体形状のビンの結果として形成される、直方体塊として下部プラテンの上に堆積させる。その代わりに、トウを、直角体又は直方体ビン内に堆積し、直方体塊を、後でのみ、その上に配置された包装材料の下部シートを有する下部プラテンの上に置く。
【0235】
その後、包装材料の頂部シートを、トウの直方体塊の上に配置し、この塊を、ベール化装置の下部プラテンと上部プラテンとの間で圧縮し、この圧縮を、或る時間、例えば少なくとも10分間維持して、約127センチメートル高さの完成した圧縮されたベールを得る。
【0236】
トウが圧縮された状態にある間に、頂部シートの縁と底部シートの縁とを一緒にし、トウの直方体塊の全ての4個の側面上で、フィン継ぎ目を使用して、互いにシールして、気密シールを形成する。真空源及び1個又はそれ以上の設けられた逆止弁に連結されたホースを使用して、パッケージ上で小さい真空を引いて、差圧を作り、過剰の空気を除去し、その後パッケージをきちんと整える。次いで、フィルムの縁をピンと張って引っ張って、折り目及び皺を除き、折り重ね、テープでくっつけて、実質的に直方体のパッケージを形成する。なお圧縮されている間に、真空源及びホース連結を使用して、約0.90kg/cm2の実質的に一定の真空が得られるまで、真空吸引を続ける。次いで、ホースを取り外し、そして開口の上にねじキャップを取り付ける。
【0237】
ベール化装置によって加えられた圧縮力を取り除き、そして得られるベールを荷造機から取り出す。ベールを真空漏洩について点検し、必要な場合に更にシールし、その後、収縮ラップフィルムをベールの上に置く。この結果は、本発明のパッケージである。
【0238】
本発明を特定の態様を参照して説明したが、当業者は、本発明のシステムが、他の方法及び態様で実施できることを認めるであろう。従って、他の態様も本発明の範囲内に入るので、本明細書中の記載は、本発明を限定するとして読まれるべきではない。
【0239】
以下に、本発明の態様を列挙する。
【0240】
態様1.多層包装材料の2個の片を一緒に重ね継ぎ合わせすることによって底部シートを形成し、
多層包装材料の2個の片を一緒に重ね継ぎ合わせすることによって頂部シートを形成し、
繊維材料の塊を底部シートの上に置き、
頂部シートを繊維材料の上に置き、
頂部シートと底部シートとの間の繊維材料の塊を圧縮に付し、
底部シートの縁を頂部シートの縁にシールして、シールされた繊維材料のベールを得、
シールされた繊維材料のベールから空気を排出して、101キロパスカルよりも低い内部圧力を得、そして
圧縮された繊維材料の塊を圧縮から解放して完成したベールを得る
ことを含んでなる繊維材料のベール化方法。
【0241】
態様2.繊維材料の塊が実質的に直方体形状である態様1に記載の方法。
【0242】
態様3.繊維材料がセルロースアセテートトウを含む態様1に記載の方法。
【0243】
態様4.繊維材料のシールされたベールからの空気の排出によって約40,000〜約92,000Paの内部圧力となる態様1に記載の方法。
【0244】
態様5.繊維材料のシールされたベールからの空気の排出によって50,000〜70,000Paの内部圧力となる態様1に記載の方法。
【0245】
態様6.完成したベール内の繊維材料がその塊の全体に亘って実質的に均一な密度を有する態様1に記載の方法。
【0246】
態様7.完成したベール内の繊維材料の密度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度より大きい態様1に記載の方法。
【0247】
態様8.完成したベール内の繊維材料の密度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも1.1〜1.5倍大きい態様1に記載の方法。
【0248】
態様9.完成したベールの重量がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも大きい態様1に記載の方法。
【0249】
態様10.完成したベールの重量がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも、1.1〜1.5倍大きい態様1に記載の方法。
【0250】
態様11.完成したベールの平面度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、完成したベールの平面度に比較して増加している態様1に記載の方法。
【0251】
態様12.完成したベールが実質的に直方体形状を含み、そして頂部壁の中心の高さが、頂部壁の縁の高さよりも3cm未満大きい態様1に記載の方法。
【0252】
態様13.完成したベールを収縮ラップ材料で取り巻くことを更に含む態様1に記載の方法。
【0253】
態様14.頂部シートと底部シートとの間の繊維材料の塊を圧縮に付す工程が、繊維材料の塊を、積み重ねたとき、完成したベールの重なりを容易にするように、ポジティブエンボス部分を有する頂部プラテンと、ネガティブエンボス部分を有する底部プラテンとの間で圧縮することを含む態様1に記載の方法。
【0254】
態様15.底部シートを形成する多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む態様1に記載の方法。
【0255】
態様16.頂部シートを形成する多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む態様1に記載の方法。
【0256】
態様17.頂部シート及び底部シートを形成する多層包装材料が水分バリヤー層を含む態様1に記載の方法。
【0257】
態様18.底部シート及び頂部シートを形成する多層包装材料に、その少なくとも一部に、ヒートシール可能な材料を設け、そして、多層包装材料の片を接合して、底部シート及び頂部シートを形成する重ね継ぎ目を、それぞれの片のヒートシール可能な材料を加熱し、それによってこれらの片を、単一の重ね継ぎ目を使用して互いに直接接合することによって形成する態様1に記載の方法。
【0258】
態様19.ヒートシール可能な材料が低密度ポリエチレンを含む態様18に記載の方法。
【0259】
態様20.底部シート及び頂部シートが形成される多層包装材料に、その少なくとも一部に、ヒートシール可能な材料を設け、そして、多層包装材料の片を接合して、底部シート及び頂部シートを形成する重ね継ぎ目を、シーリング片の対向する縁を、接合すべき片のそれぞれの隣接する縁に熱溶接することによって形成する態様1に記載の方法。
【0260】
態様21.多層包装材料の2個の片を一緒に重ね継ぎ合わせすることによって底部シートを形成し、
多層包装材料の2個の片を一緒に重ね継ぎ合わせすることによって頂部シートを形成し、
繊維材料の塊を底部シートの上に置き、
頂部シートを繊維材料の上に置き、
頂部シートと底部シートとの間の繊維材料の塊を圧縮に付し、
底部シートの縁を頂部シートの縁にシールして、シールされた繊維材料のベールを得、
シールされた繊維材料のベールから空気を排出して、101キロパスカルよりも低い内部圧力を得、そして
圧縮された繊維材料の塊を圧縮から解放して完成したベールを得る
ことを含んでなる方法によって製造された繊維材料のベール。
【0261】
態様22.繊維材料の塊が実質的に直方体形状である態様21に記載のベール。
【0262】
態様23.繊維材料がセルロースアセテートトウを含む態様21に記載のベール。
【0263】
態様24.繊維材料のシールされたベールからの空気の排出によって約40,000〜約92,000Paの内部圧力となる態様21に記載のベール。
【0264】
態様25.繊維材料のシールされたベールからの空気の排出によって50,000〜70,000Paの内部圧力となる態様21に記載のベール。
【0265】
態様26.完成したベール内の繊維材料がその塊の全体に亘って実質的に均一な密度を有する、態様21に記載のベール。
【0266】
態様27.完成したベール内の繊維材料の密度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも大きい態様21に記載のベール。
【0267】
態様28.完成したベール内の繊維材料の密度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも1.1〜1.5倍大きい態様21に記載のベール。
【0268】
態様29.ベール内の繊維材料の重量がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールよりも大きい態様21に記載のベール。
【0269】
態様30.完成したベールの重量がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも1.1〜1.5倍大きい態様21に記載のベール。
【0270】
態様31.完成したベールの平面度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、繊維の対応する体積の平面度に比較して増加している態様21に記載のベール。
【0271】
態様32.完成したベールが実質的に直方体形状を含み、そして頂部壁の中心の高さが、頂部壁の縁の高さよりも3cm未満大きい態様21に記載のベール。
【0272】
態様33.工程が、完成したベールを収縮ラップ材料で取り巻くことを更に含む、態様21に記載のベール。
【0273】
態様34.頂部シートと底部シートとの間の繊維材料の塊を圧縮に付す工程が、繊維材料の塊を、積み重ねたとき、完成したベールの重なりを容易にするように、ポジティブエンボス部分を有する頂部プラテンと、ネガティブエンボス部分を有する底部プラテンとの間で圧縮することを含む態様21に記載のベール。
【0274】
態様35.底部シートが形成される多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む態様21に記載のベール。
【0275】
態様36.頂部シートを形成する多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む態様21に記載のベール。
【0276】
態様37.頂部シート及び底部シートを形成する多層包装材料が、水分バリヤー層からなる、態様21に記載のベール。
【0277】
態様38.底部シート及び頂部シートを形成する多層包装材料に、その少なくとも一部に、ヒートシール可能な材料を設け、そして、多層包装材料の片を接合して、底部シート及び頂部シートを形成する重ね継ぎ目を、それぞれの片のヒートシール可能な材料を加熱し、それによってこれらの片を、単一の重ね継ぎ目を使用して互いに直接接合することによって形成する態様21に記載のベール。
【0278】
態様39.ヒートシール可能な材料が低密度ポリエチレンを含む態様38に記載のベール。
【0279】
態様40.底部シート及び頂部シートを形成する多層包装材料に、その少なくとも一部に、ヒートシール可能な材料を設け、そして、多層包装材料の片を接合して、底部シート及び頂部シートを形成する重ね継ぎ目を、シーリング片の対向する縁を、接合すべき片のそれぞれの隣接する縁に熱溶接することによって形成する態様21に記載のベール。
【0280】
態様41.繊維材料の塊を、多層包装材料を含んでなる底部シートの上に置き、
多層包装材料を含んでなる頂部シートを繊維材料の上に置き、
頂部シートと底部シートとの間の繊維材料の塊を圧縮に付し、
底部シートの縁を頂部シートの縁にシールして、シールされた繊維材料のベールを得、
シールされた繊維材料のベールから空気を排出して、101キロパスカルよりも低い内部圧力を得、そして
圧縮された繊維材料の塊を圧縮から解放して完成したベールを得る
ことを含んでなる繊維材料のベール化方法。
【0281】
態様42.繊維材料の塊が実質的に直方体形状である態様41に記載の方法。
【0282】
態様43.繊維材料がセルロースアセテートトウを含む態様41に記載の方法。
【0283】
態様44.繊維材料のシールされたベールからの空気の排出によって約40,000〜約92,000Paの内部圧力となる態様41に記載の方法。
【0284】
態様45.繊維材料のシールされたベールからの空気の排出によって50,000〜70,000Paの内部圧力となる態様41に記載の方法。
【0285】
態様46.完成したベール内の繊維材料がその塊の全体に亘って実質的に均一な密度を有する態様41に記載の方法。
【0286】
態様47.完成したベール内の繊維材料の密度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも大きい、態様41に記載の方法。
【0287】
態様48.完成したベール内の繊維材料の密度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも1.1〜1.5倍大きい、態様41に記載の方法。
【0288】
態様49.完成したベールの重量がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも大きい態様41に記載の方法。
【0289】
態様50.完成したベールの重量がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも、1.1〜1.5倍大きい態様41に記載の方法。
【0290】
態様51.完成したベールの平面度がシールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、完成したベールの平面度に比較して増加している態様41に記載の方法。
【0291】
態様52.完成したベールが実質的に直方体形状を含み、そして頂部壁の中心の高さが、頂部壁の縁の高さよりも3cm未満大きい態様41に記載の方法。
【0292】
態様53.更に、完成したベール収縮ラップ材料で取り巻くことを更に含む態様41に記載の方法。
【0293】
態様54.頂部シートと底部シートとの間の繊維材料の塊を圧縮に付す工程が、繊維材料の塊を、積み重ねたとき、完成したベールの重なりを容易にするように、ポジティブエンボス部分を有する頂部プラテンと、ネガティブエンボス部分を有する底部プラテンとの間で圧縮することを含む態様41に記載の方法。
【0294】
態様55.底部シートを形成する多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む態様41に記載の方法。
【0295】
態様56.頂部シートを形成する多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む態様41に記載の方法。
【0296】
態様57.頂部シート及び底部シートを形成する多層包装材料が水分バリヤー層を含む態様41に記載の方法。
【0297】
態様58.底部シート及び頂部シートを形成する多層包装材料に、その少なくとも一部で、ヒートシール可能な材料を設け、そして、底部シートと頂部シートとを、それぞれのシートのヒートシール可能な材料を加熱することによって一緒にフィン継ぎ合わし、それによってシートを接合して、繊維材料のシールされたベールを形成する態様41に記載の方法。
【0298】
態様59.ヒートシール可能な材料が低密度ポリエチレンを含む態様58に記載の方法。
【0299】
態様60.底部シート及び頂部シートが形成される多層包装材料に、その少なくとも一部に、ヒートシール可能な材料を設け、そして、底部シートと頂部シートとを、それぞれのシートのヒートシール可能な材料を熱溶接することによって一緒に重ね継ぎ合わし、それによってシートを接合して、シールされた繊維材料のベールを形成する態様41に記載の方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繊維材料の塊を、多層包装材料を含んでなる底部シートの上に置き、
多層包装材料を含んでなる頂部シートを前記繊維材料の塊の上に置き、
前記頂部シートと前記底部シートとの間の前記繊維材料の塊を圧縮に付し、
前記底部シートの縁を前記頂部シートの縁にシールして、シールされた繊維材料のベールを得、
前記シールされた繊維材料のベールから空気を排出して、バルク材料を環境大気圧よりも低い内部圧力に置き、そして
圧縮された前記繊維材料の塊を圧縮から解放して完成したベールを得る
ことを含んでなり、
前記頂部シート及び底部シートの少なくとも一方が、二重重ね継ぎ目を用いて、シーリング片で一緒に接合されたより小さな片から形成されており、
前記二重重ね継ぎ目は、前記シーリング片に接合された一方のシートの端と他方のシートの端との間に僅かな空間を空けて隣接した状態で形成された、繊維材料のベール化方法。
【請求項2】
前記繊維材料の塊が実質的に直方体形状である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記繊維材料がセルロースアセテートトウを含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記シールされた繊維材料のベールからの空気の排出によって40,000〜92,000Paの内部圧力となる請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記シールされた繊維材料のベールからの空気の排出によって50,000〜70,000Paの内部圧力となる請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記完成したベール内の前記繊維材料が当該繊維材料の塊の全体に亘って実質的に均一な密度を有する請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記完成したベール内の前記繊維材料の密度が前記シールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも大きい請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記完成したベール内の前記繊維材料の密度が前記シールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程のないときの密度よりも1.1〜1.5倍大きい請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記完成したベールの重量が前記シールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも大きい請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記完成したベールの重量が前記シールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、同じ体積の完成したベールの重量よりも、1.1〜1.5倍大きい請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記完成したベールの平面度が前記シールされた繊維材料のベールから空気を排出する工程無しでベール化した、完成したベールの平面度に比較して増加している請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記完成したベールが実質的に直方体形状を含み、そして頂部壁の中心の高さが、頂部壁の縁の高さよりも3cm未満大きい請求項1に記載の方法。
【請求項13】
更に、前記完成したベール収縮ラップ材料で取り巻くことを含む請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記頂部シートと前記底部シートとの間の前記繊維材料の塊を圧縮に付す工程が、当該繊維材料の塊を、積み重ねたとき、前記完成したベールの重なりを容易にするように、ポジティブエンボス部分を有する頂部プラテンと、ネガティブエンボス部分を有する底部プラテンとの間で圧縮することを含む請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記底部シートを形成する前記多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記頂部シートを形成する前記多層包装材料がポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンビニルアルコールポリマー、ナイロン、マイラー、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートグリコール、ポリイミド又はポリアミドの1種又はそれ以上を含む請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記頂部シートを形成する多層包装材料及び前記底部シートを形成する多層包装材料が水分バリヤー層を含む請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記底部シートを形成する多層包装材料及び前記頂部シートを形成する多層包装材料に、その少なくとも一部で、ヒートシール可能な材料を設け、そして、当該底部シートと当該頂部シートとを、それぞれのシートのヒートシール可能な材料を加熱することによって一緒にフィン継ぎ合わし、それによってシートを接合して、前記シールされた繊維材料のベールを形成する請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記ヒートシール可能な材料が低密度ポリエチレンを含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記底部シートを形成する多層包装材料及び前記頂部シートを形成する多層包装材料に、その少なくとも一部に、ヒートシール可能な材料を設け、そして、当該底部シートと当該頂部シートとを、それぞれのシートのヒートシール可能な材料を熱溶接することによって一緒に重ね継ぎ合わし、それによってシートを接合して、前記シールされた繊維材料のベールを形成する請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−47121(P2013−47121A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−221814(P2012−221814)
【出願日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【分割の表示】特願2008−518213(P2008−518213)の分割
【原出願日】平成18年6月12日(2006.6.12)
【出願人】(594055158)イーストマン ケミカル カンパニー (391)
【Fターム(参考)】