缶用オーバーキャップ
【課題】 ピルファプルーフバンドを取り外すためのつまみ部に対して上方からつかめなくした構成のオーバーキャップにおいて、オーバーキャップ全体を缶から取り外すことができないようにする。
【解決手段】 天面部8aと筒部8bを備え、缶2の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体8と、筒部8bの下端縁に引き裂き部9を介して連設され、下端縁10aを缶の胴部3の外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンド10と、そのピルファプルーフバンドに一端を連結して設けられたつまみ部21を備えたオーバーキャップ1Aにおいて、つまみ部の下端縁に、柔軟なフラップ21Bを一体に形成し、つまみ部を下端縁側から指で引き上げにくくする。
【解決手段】 天面部8aと筒部8bを備え、缶2の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体8と、筒部8bの下端縁に引き裂き部9を介して連設され、下端縁10aを缶の胴部3の外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンド10と、そのピルファプルーフバンドに一端を連結して設けられたつまみ部21を備えたオーバーキャップ1Aにおいて、つまみ部の下端縁に、柔軟なフラップ21Bを一体に形成し、つまみ部を下端縁側から指で引き上げにくくする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、粉ミルクなどの缶に使用する缶用オーバーキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、粉ミルクなどを収容する金属製の缶が使用されており、その缶の頂部には、開封後の缶を再閉鎖するため及び流通段階での不正開封を防止するため、合成樹脂製のオーバーキャップを取り付けることが行われている。このオーバーキャップは、天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の胴部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドと、そのピルファプルーフバンドをキャップ本体から引き裂く際に使用するつまみ部を備えており、缶の開封の際には、つまみ部をつかんで引っ張り、ピルファプルーフバンドの円周方向の一部領域に形成されている弱部を破断させ、次いでキャップ本体との間の引き裂き部を引き裂いて行くことで、ピルファプルーフバンドをキャップ本体から除去し、その後、キャップ本体を缶から外し、缶の天面部を開封するという操作を行っていた。
【0003】
この種のオーバーキャップにおいて、ピルファプルーフバンドの引き裂きに用いるつまみ部としては、ピルファプルーフバンドの一部をつまみ部としたもの(例えば、特開2000−25803号公報参照)、ピルファプルーフバンドから突出するように形成したもの(例えば、実用新案登録第3028292号公報参照)、ピルファプルーフバンドから突出するように形成すると共に、キャップ本体の筒部に形成した凹所に入り込むように上方に立ち上げたもの(例えば、特開2001−341762号公報参照)などがある。しかしながら、これらのつまみ部にはそれぞれ問題があった。すなわち、ピルファプルーフバンドの一部をつまみ部としたものは、つまみ部をつかみ難く、また、ピルファプルーフバンドから突出するように形成したもの、あるいは更に筒部の凹所に入り込むように上方に立ち上げたものは、つまみ部に上方からアクセスしてつかむことができる構造であるため、流通段階などでつまみ部に、上方から不用意に手が触れたり、物がぶつかったりして、つまみ部を変形させたり破断させたりすることがあり、また、ピルファプルーフバンドを破断する恐れもあった。
【0004】
一方、つまみ部を上方からはつかめないようにし、下方からアクセスしてつかむことの可能な構造のつまみ部も知られている。図7はそのつまみ部を備えたオーバーキャップ1を缶2に取り付けた状態で示す概略正面図、図8はその一部領域の概略断面図である。缶2は粉ミルク等を収容するもので、金属製の胴部3と、その胴部3の上端に巻締部4によって固定された金属製の天面部5と、その天面部5に形成された開口を閉じる蓋材6等を備えている。なお、本明細書において、缶2及びオーバーキャップ1に関して、「上方」、「下方」、「上端縁」、「下端縁」等のように、上下を示す表現を用いているが、これらの表現は、缶2及びオーバーキャップ1を、それぞれの天面部が上になるように置いた状態について言及するものとする。
【0005】
オーバーキャップ1はポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって一体構造に形成されたものであり、天面部8aとその外周に一体に連設された筒部8bを備え、缶の頂部の巻締部4に嵌合、取り付け可能なキャップ本体8と、該キャップ本体8の筒部8bの下端縁に引き裂き可能な引き裂き部9を介して連設され、下端縁10aを缶2の胴部3の外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンド10と、そのピルファプルーフバンド10の引き裂き時に使用するつまみ部11等を備えている。
【0006】
図9はそのつまみ部及びその周辺を示す概略正面図、図10はそのつまみ部及びその周辺を示す概略下面図、図11は図9のA−A矢視概略断面図である。ピルファプルーフバンド10は円周の一部領域に破断可能な弱部13を備えている。つまみ部11は、その一端(図面で右端)11aをピルファプルーフバンド10の弱部13の近傍に連結すると共に、ピルファプルーフバンド10の弱部13をはさんだ反対側の領域に沿って延びるように形成されている。更に、図11から良く分かるように、つまみ部11は、上端縁を破断可能な連結部15を介してピルファプルーフバンド10の上端領域に連結され、不用意に動くことがないようにすると共に上方からアクセスできないようにしている。また、つまみ部11の下端縁及び先端縁(ピルファプルーフバンド10に連結している一端11aとは反対側の端部)とピルファプルーフバンド10との間には隙間16が形成され、この隙間16を利用してつまみ部11に指を引っかけ、つまみ部11をつかむことができるようにしている。なお、つまみ部11にはつまんだ時に滑りにくくすると共に剛性を高めるためリブ11b、11cが形成されている。この構成になるつまみ部11は、つまみ部の上端縁が連結部15を介してピルファプルーフバンド10に連結されているため、流通段階などでつまみ部11に上方から不用意に手が触れたり、物がぶつかったりしても、つまみ部11が変形したり、破損したりすることがなく、また、ピルファプルーフバンド10が破断してしまうということもない。開封に当たっては、下側からアクセスすることでつまみ部11を容易につかむことができ、そのつまみ部11を連結部15を破断しながら引き起し、次いでそのつまみ部11を引っ張ることで、ピルファプルーフバンド10の弱部13を破断させ、次いで引き裂き部9を引き裂いて、ピルファプルーフバンド10を除去することができ、ピルファプルーフバンド10の除去作業を容易に実施できるという利点を有している。
【0007】
ところが、この構成のオーバーキャップ1にも問題のあることが判明した。すなわち、オーバーキャップ1は、缶2に取り付けた状態では、図8や図11に示すように、ピルファプルーフバンド10の下端縁10aを缶2の胴部3に密着させ且つそのピルファプルーフバンド10の外周面を上方に広がるテーパ状とし、これに指をかけて力を加えることが困難でオーバーキャップ1全体を缶2から取り外すことができないようにしているが、図12に示すように、つまみ部11の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させるようにすると、それにつれてピルファプルーフバンド10が引き裂き部9を中心として外側に旋回し、下端縁10aと缶2の胴部3との間に隙間が生じてしまい、下端縁10aに指を引っかけて上方に引き上げることが可能となる。このため、店頭等においていたずらでオーバーキャップ1を缶2から外し、缶2を開封するなどの細工を施した後、オーバーキャップ1を缶2に取り付けると、外観からは缶に細工が施されたことを識別できないという問題があった。
【特許文献1】特開2000−25803号公報
【特許文献2】実用新案登録第3028292号公報
【特許文献3】特開2001−341762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、ピルファプルーフバンドを取り外すためのつまみ部に対して上方からのアクセスをできなくした構成のオーバーキャップにおいて、ピルファプルーフバンドを破断することなく、オーバーキャップ全体を缶から取り外すことができないようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願請求項1に係る発明は、この課題を解決するため、天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の胴部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延び、且つ上端縁を破断可能な連結部を介して前記ピルファプルーフバンドに連結されたつまみ部を備えた缶用オーバーキャップにおいて、前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けておくという構成としたものである。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記した課題を解決するため、天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の胴部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延びるつまみ部を備えた缶用オーバーキャップにおいて、該つまみ部の上端縁を破断可能な連結部を介して前記キャップ本体の筒部外面に連結しておくという構成としたものである。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記した請求項2に係る発明の缶用オーバーキャップにおいて、前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けておくという構成としたものである。
【発明の効果】
【0012】
上記した請求項1に係る発明の缶用オーバーキャップでは、つまみ部に対して上方からのアクセスを防止するために上端縁をピルファプルーフバンドに連結しているため、このつまみ部を、上端縁を中心として上方に旋回させることができればピルファプルーフバンドが一緒に旋回して、ピルファプルーフバンドの下端と缶との間に隙間が生じ、オーバーキャップ全体が缶から取り外される恐れが生じるが、このつまみ部の下端縁に指をかけて、上端縁を中心として上方に旋回させようとしても、つまみ部の下端縁に設けている柔軟なフラップが変形するため、つまみ部に力をかけにくく、つまみ部を旋回させることはきわめて困難である。このため、いたずらでオーバーキャップ全体が缶から取り外されてしまうということはほとんどなく、安全である。
【0013】
請求項2に係る発明の缶用オーバーキャップでは、つまみ部に対して上方からのアクセスを防止するためにその上端縁を、ピルファプルーフバンドではなく、引き裂き部よりも上方に位置するキャップ本体の筒部外面に連結しているので、つまみ部の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させるようにしても、ピルファプルーフバンドは旋回させられることはなく、このためピルファプルーフバンドの下端縁は缶の胴部外面に密着した状態に保たれ、その下端縁に指を引っかけることは困難である。このため、いたずらでオーバーキャップ全体が缶から取り外されてしまうということはほとんどなく、安全である。
【0014】
請求項3に係る発明の缶用オーバーキャップでは、つまみ部の上端縁をキャップ本体の筒部外面に連結すると共に前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けているので、つまみ部の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させることがきわめて困難であり、また、例えそのつまみ部が上方に旋回したとしてもピルファプルーフバンドは旋回しない。このため、オーバーキャップを全体として缶から取り外すことが一層困難となり、安全性が一層増す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の好適な実施の形態に係るオーバーキャップを缶に取り付けた状態で示す概略正面図、図2はその概略平面図、図3は、缶に取り付けた状態のオーバーキャップのつまみ部及びその周辺を示す概略正面図、図4はそのつまみ部及びその周辺を示す概略下面図、図5は図3のB−B矢視概略断面図、図6は図3のC−C矢視概略断面図であり、図7〜図12に示す従来例と同一部品には同一符号を付し、説明は省略する。全体を参照符号1Aで示す本発明の実施の形態に係るオーバーキャップも、粉ミルク等を収容する金属製の缶2の頂部に取り付けて使用するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって一体構造に形成されている。このオーバーキャップ1Aも、天面部8aとその外周に一体に連設された筒部8bを備え、缶の頂部の巻締部4に嵌合、取り付け可能なキャップ本体8と、該キャップ本体8の筒部8bの下端縁に引き裂き可能な引き裂き部9を介して連設され、下端縁10aを缶2の胴部3の外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンド10を備えており、そのピルファプルーフバンド10は円周の一部領域に破断可能な弱部13を備えている。引き裂き部9及び弱部13は破断可能な強度のものであれば、その構造には限定されず、具体的な例としては、薄肉化した構造、ミシン目構造、1本若しくは複数本の破断可能な細い線状の連結部を備えた構造等を挙げることができる。
【0016】
オーバーキャップ1Aは更に、ピルファプルーフバンド10の引き裂き時に使用するつまみ部21を備えている。このつまみ部21は、その一端(図面で右端)21aをピルファプルーフバンド10の弱部13の近傍に連結すると共に、ピルファプルーフバンド10の弱部13をはさんだ反対側の領域に沿って延びるように形成されている。更に、図5から良く分かるように、つまみ部21は、上端縁を破断可能な連結部15を介して、引き裂き部9よりも上方位置で筒部8bの外面に連結され、不用意に動くことがないようにすると共に上方からアクセスできないようにしている。また、つまみ部21は、下方に行くにつれてピルファプルーフバンド10のテーパ状の外周面から離れるように、その外周面に対しては傾斜して形成されており、これにより、つまみ部21の下端縁及び先端縁(ピルファプルーフバンド10に連結している一端21aとは反対側の端部)とピルファプルーフバンド10との間には隙間16が形成され、この隙間16を利用して指を引っかけ、つまみ部11をつかむことができるようにしている。更に、つまみ部21は、ピルファプルーフバンド10の除去のために指でつまんで引っ張る際に、その引っ張り力に耐える強度を備えた本体部分21Aと、その下端縁に一体に形成された柔軟なフラップ21Bを備えている。このフラップ21Bは、本体部分21Aに比べて厚みを薄くすることで適度な柔軟性を付与されている。本体部分21Aには、指でつまんだ時に滑りにくくすると共に剛性を高めるためリブ21b、21cも形成されている。
【0017】
上記構成のオーバーキャップ1Aは、図1、図5等に示すように、缶2の頂部に嵌合して取り付けられ、その状態で流通させられる。この時、ピルファプルーフバンド10の下端縁10aは缶2の胴部3に密着、嵌合している。つまみ部21は、つまみ部の上端縁が連結部15を介してキャップ本体8の筒部8bに連結されているため、流通段階などでつまみ部21に上方から不用意に手が触れたり、物がぶつかったりしても、つまみ部11が変形したり、破断したりすることなく、またピルファプルーフバンド10が破断してしまうということもなく安全である。また、だれかがいたずらで、オーバーキャップ1Aを缶2から取り外そうとしても、ピルファプルーフバンド10の下端縁10aが缶2の胴部3に密着、嵌合していて、この下端縁10aに指を引っかけにくいため、下端縁10aに指をひっかけて缶2から取り外すことはほとんど不可能である。また、図12の従来例で説明した場合と同様に、つまみ部21の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させようとした場合、図5から良く分かるように、つまみ部21の下端縁には柔軟なフラップ21Bがあるので、これが主として変形し、本体部分21Aはほとんど旋回しない。また、例え、本体部分21Aが旋回したとしても、つまみ部21の上端縁は連結部15を介してキャップ本体8の筒部8bに連結されていてピルファプルーフバンド10には連結されていないので、ピルファプルーフバンド10が外側に旋回させられることはなく、このためピルファプルーフバンド10の下端縁10aは缶2の胴部3の外面に密着した状態に保たれ、その下端縁に指を引っかけることは困難である。かくして、いたずらでオーバーキャップ1A全体を缶から取り外そうとしても、取り外すことはできず、安全である。
【0018】
缶2の開封に当たっては、つまみ部21の下端縁側或いは先端縁側からアクセスしてつまみ部21をつかみ、連結部15を破断しながらつまみ部21を引き起し、次いで、それを引っ張ることで、ピルファプルーフバンド10の弱部13を切り離し、キャップ本体8との間の引き裂き部9を引き裂き、ピルファプルーフバンド10を除去する。次いで、キャップ本体8を缶2の頂部から取り外し、缶2の天面部5の蓋材6を剥がし、開封する。缶2の内容物を必要量だけ取り出した後は、キャップ本体8を再度缶2の頂部に嵌合、取り付けることで、缶2をキャップ本体8で再閉鎖することができる。
【0019】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能である。例えば、つまみ部21の下端縁にフラップ21Bを形成している場合、つまみ部21の上端縁をキャップ本体の胴部8bに連結する場合に限らず、ピルファプルーフバンド10の上端に連結してもよい。また、つまみ部21の上端縁をキャップ本体の胴部8bに連結している場合には、フラップ21Bを省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係るオーバーキャップを缶に取り付けた状態で示す概略正面図
【図2】缶に取り付けた状態のオーバーキャップの概略平面図
【図3】缶に取り付けた状態のオーバーキャップのつまみ部及びその周辺を示す概略正面図
【図4】図3に示す部分の概略下面図
【図5】図3のB−B矢視概略断面図
【図6】図3のC−C矢視概略断面図
【図7】従来のオーバーキャップを缶に取り付けた状態で示す概略正面図
【図8】図7に示すオーバーキャップ及び缶の一部領域の概略断面図
【図9】図7に示すオーバーキャップ及び缶におけるつまみ部及びその周辺を示す概略正面図
【図10】図9に示す部分の概略下面図
【図11】図9のA−A矢視概略断面図
【図12】図11に示す部分を、つまみ部11の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させた状態で示す概略断面図
【符号の説明】
【0021】
1、1A オーバーキャップ
2 缶
3 胴部
4 巻締部
5 天面部
6 蓋材
8 キャップ本体
8a 天面部
8b 筒部
9 引き裂き部
10 ピルファプルーフバンド
11、21 つまみ部
11a、21a 一端
11b、11c、21b、21c リブ
13 弱部
15 連結部
16 隙間
21A 本体部分
21B フラップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、粉ミルクなどの缶に使用する缶用オーバーキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、粉ミルクなどを収容する金属製の缶が使用されており、その缶の頂部には、開封後の缶を再閉鎖するため及び流通段階での不正開封を防止するため、合成樹脂製のオーバーキャップを取り付けることが行われている。このオーバーキャップは、天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の胴部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドと、そのピルファプルーフバンドをキャップ本体から引き裂く際に使用するつまみ部を備えており、缶の開封の際には、つまみ部をつかんで引っ張り、ピルファプルーフバンドの円周方向の一部領域に形成されている弱部を破断させ、次いでキャップ本体との間の引き裂き部を引き裂いて行くことで、ピルファプルーフバンドをキャップ本体から除去し、その後、キャップ本体を缶から外し、缶の天面部を開封するという操作を行っていた。
【0003】
この種のオーバーキャップにおいて、ピルファプルーフバンドの引き裂きに用いるつまみ部としては、ピルファプルーフバンドの一部をつまみ部としたもの(例えば、特開2000−25803号公報参照)、ピルファプルーフバンドから突出するように形成したもの(例えば、実用新案登録第3028292号公報参照)、ピルファプルーフバンドから突出するように形成すると共に、キャップ本体の筒部に形成した凹所に入り込むように上方に立ち上げたもの(例えば、特開2001−341762号公報参照)などがある。しかしながら、これらのつまみ部にはそれぞれ問題があった。すなわち、ピルファプルーフバンドの一部をつまみ部としたものは、つまみ部をつかみ難く、また、ピルファプルーフバンドから突出するように形成したもの、あるいは更に筒部の凹所に入り込むように上方に立ち上げたものは、つまみ部に上方からアクセスしてつかむことができる構造であるため、流通段階などでつまみ部に、上方から不用意に手が触れたり、物がぶつかったりして、つまみ部を変形させたり破断させたりすることがあり、また、ピルファプルーフバンドを破断する恐れもあった。
【0004】
一方、つまみ部を上方からはつかめないようにし、下方からアクセスしてつかむことの可能な構造のつまみ部も知られている。図7はそのつまみ部を備えたオーバーキャップ1を缶2に取り付けた状態で示す概略正面図、図8はその一部領域の概略断面図である。缶2は粉ミルク等を収容するもので、金属製の胴部3と、その胴部3の上端に巻締部4によって固定された金属製の天面部5と、その天面部5に形成された開口を閉じる蓋材6等を備えている。なお、本明細書において、缶2及びオーバーキャップ1に関して、「上方」、「下方」、「上端縁」、「下端縁」等のように、上下を示す表現を用いているが、これらの表現は、缶2及びオーバーキャップ1を、それぞれの天面部が上になるように置いた状態について言及するものとする。
【0005】
オーバーキャップ1はポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって一体構造に形成されたものであり、天面部8aとその外周に一体に連設された筒部8bを備え、缶の頂部の巻締部4に嵌合、取り付け可能なキャップ本体8と、該キャップ本体8の筒部8bの下端縁に引き裂き可能な引き裂き部9を介して連設され、下端縁10aを缶2の胴部3の外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンド10と、そのピルファプルーフバンド10の引き裂き時に使用するつまみ部11等を備えている。
【0006】
図9はそのつまみ部及びその周辺を示す概略正面図、図10はそのつまみ部及びその周辺を示す概略下面図、図11は図9のA−A矢視概略断面図である。ピルファプルーフバンド10は円周の一部領域に破断可能な弱部13を備えている。つまみ部11は、その一端(図面で右端)11aをピルファプルーフバンド10の弱部13の近傍に連結すると共に、ピルファプルーフバンド10の弱部13をはさんだ反対側の領域に沿って延びるように形成されている。更に、図11から良く分かるように、つまみ部11は、上端縁を破断可能な連結部15を介してピルファプルーフバンド10の上端領域に連結され、不用意に動くことがないようにすると共に上方からアクセスできないようにしている。また、つまみ部11の下端縁及び先端縁(ピルファプルーフバンド10に連結している一端11aとは反対側の端部)とピルファプルーフバンド10との間には隙間16が形成され、この隙間16を利用してつまみ部11に指を引っかけ、つまみ部11をつかむことができるようにしている。なお、つまみ部11にはつまんだ時に滑りにくくすると共に剛性を高めるためリブ11b、11cが形成されている。この構成になるつまみ部11は、つまみ部の上端縁が連結部15を介してピルファプルーフバンド10に連結されているため、流通段階などでつまみ部11に上方から不用意に手が触れたり、物がぶつかったりしても、つまみ部11が変形したり、破損したりすることがなく、また、ピルファプルーフバンド10が破断してしまうということもない。開封に当たっては、下側からアクセスすることでつまみ部11を容易につかむことができ、そのつまみ部11を連結部15を破断しながら引き起し、次いでそのつまみ部11を引っ張ることで、ピルファプルーフバンド10の弱部13を破断させ、次いで引き裂き部9を引き裂いて、ピルファプルーフバンド10を除去することができ、ピルファプルーフバンド10の除去作業を容易に実施できるという利点を有している。
【0007】
ところが、この構成のオーバーキャップ1にも問題のあることが判明した。すなわち、オーバーキャップ1は、缶2に取り付けた状態では、図8や図11に示すように、ピルファプルーフバンド10の下端縁10aを缶2の胴部3に密着させ且つそのピルファプルーフバンド10の外周面を上方に広がるテーパ状とし、これに指をかけて力を加えることが困難でオーバーキャップ1全体を缶2から取り外すことができないようにしているが、図12に示すように、つまみ部11の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させるようにすると、それにつれてピルファプルーフバンド10が引き裂き部9を中心として外側に旋回し、下端縁10aと缶2の胴部3との間に隙間が生じてしまい、下端縁10aに指を引っかけて上方に引き上げることが可能となる。このため、店頭等においていたずらでオーバーキャップ1を缶2から外し、缶2を開封するなどの細工を施した後、オーバーキャップ1を缶2に取り付けると、外観からは缶に細工が施されたことを識別できないという問題があった。
【特許文献1】特開2000−25803号公報
【特許文献2】実用新案登録第3028292号公報
【特許文献3】特開2001−341762号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、ピルファプルーフバンドを取り外すためのつまみ部に対して上方からのアクセスをできなくした構成のオーバーキャップにおいて、ピルファプルーフバンドを破断することなく、オーバーキャップ全体を缶から取り外すことができないようにすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願請求項1に係る発明は、この課題を解決するため、天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の胴部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延び、且つ上端縁を破断可能な連結部を介して前記ピルファプルーフバンドに連結されたつまみ部を備えた缶用オーバーキャップにおいて、前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けておくという構成としたものである。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記した課題を解決するため、天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の胴部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延びるつまみ部を備えた缶用オーバーキャップにおいて、該つまみ部の上端縁を破断可能な連結部を介して前記キャップ本体の筒部外面に連結しておくという構成としたものである。
【0011】
請求項3に係る発明は、前記した請求項2に係る発明の缶用オーバーキャップにおいて、前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けておくという構成としたものである。
【発明の効果】
【0012】
上記した請求項1に係る発明の缶用オーバーキャップでは、つまみ部に対して上方からのアクセスを防止するために上端縁をピルファプルーフバンドに連結しているため、このつまみ部を、上端縁を中心として上方に旋回させることができればピルファプルーフバンドが一緒に旋回して、ピルファプルーフバンドの下端と缶との間に隙間が生じ、オーバーキャップ全体が缶から取り外される恐れが生じるが、このつまみ部の下端縁に指をかけて、上端縁を中心として上方に旋回させようとしても、つまみ部の下端縁に設けている柔軟なフラップが変形するため、つまみ部に力をかけにくく、つまみ部を旋回させることはきわめて困難である。このため、いたずらでオーバーキャップ全体が缶から取り外されてしまうということはほとんどなく、安全である。
【0013】
請求項2に係る発明の缶用オーバーキャップでは、つまみ部に対して上方からのアクセスを防止するためにその上端縁を、ピルファプルーフバンドではなく、引き裂き部よりも上方に位置するキャップ本体の筒部外面に連結しているので、つまみ部の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させるようにしても、ピルファプルーフバンドは旋回させられることはなく、このためピルファプルーフバンドの下端縁は缶の胴部外面に密着した状態に保たれ、その下端縁に指を引っかけることは困難である。このため、いたずらでオーバーキャップ全体が缶から取り外されてしまうということはほとんどなく、安全である。
【0014】
請求項3に係る発明の缶用オーバーキャップでは、つまみ部の上端縁をキャップ本体の筒部外面に連結すると共に前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けているので、つまみ部の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させることがきわめて困難であり、また、例えそのつまみ部が上方に旋回したとしてもピルファプルーフバンドは旋回しない。このため、オーバーキャップを全体として缶から取り外すことが一層困難となり、安全性が一層増す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は本発明の好適な実施の形態に係るオーバーキャップを缶に取り付けた状態で示す概略正面図、図2はその概略平面図、図3は、缶に取り付けた状態のオーバーキャップのつまみ部及びその周辺を示す概略正面図、図4はそのつまみ部及びその周辺を示す概略下面図、図5は図3のB−B矢視概略断面図、図6は図3のC−C矢視概略断面図であり、図7〜図12に示す従来例と同一部品には同一符号を付し、説明は省略する。全体を参照符号1Aで示す本発明の実施の形態に係るオーバーキャップも、粉ミルク等を収容する金属製の缶2の頂部に取り付けて使用するものであり、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂によって一体構造に形成されている。このオーバーキャップ1Aも、天面部8aとその外周に一体に連設された筒部8bを備え、缶の頂部の巻締部4に嵌合、取り付け可能なキャップ本体8と、該キャップ本体8の筒部8bの下端縁に引き裂き可能な引き裂き部9を介して連設され、下端縁10aを缶2の胴部3の外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンド10を備えており、そのピルファプルーフバンド10は円周の一部領域に破断可能な弱部13を備えている。引き裂き部9及び弱部13は破断可能な強度のものであれば、その構造には限定されず、具体的な例としては、薄肉化した構造、ミシン目構造、1本若しくは複数本の破断可能な細い線状の連結部を備えた構造等を挙げることができる。
【0016】
オーバーキャップ1Aは更に、ピルファプルーフバンド10の引き裂き時に使用するつまみ部21を備えている。このつまみ部21は、その一端(図面で右端)21aをピルファプルーフバンド10の弱部13の近傍に連結すると共に、ピルファプルーフバンド10の弱部13をはさんだ反対側の領域に沿って延びるように形成されている。更に、図5から良く分かるように、つまみ部21は、上端縁を破断可能な連結部15を介して、引き裂き部9よりも上方位置で筒部8bの外面に連結され、不用意に動くことがないようにすると共に上方からアクセスできないようにしている。また、つまみ部21は、下方に行くにつれてピルファプルーフバンド10のテーパ状の外周面から離れるように、その外周面に対しては傾斜して形成されており、これにより、つまみ部21の下端縁及び先端縁(ピルファプルーフバンド10に連結している一端21aとは反対側の端部)とピルファプルーフバンド10との間には隙間16が形成され、この隙間16を利用して指を引っかけ、つまみ部11をつかむことができるようにしている。更に、つまみ部21は、ピルファプルーフバンド10の除去のために指でつまんで引っ張る際に、その引っ張り力に耐える強度を備えた本体部分21Aと、その下端縁に一体に形成された柔軟なフラップ21Bを備えている。このフラップ21Bは、本体部分21Aに比べて厚みを薄くすることで適度な柔軟性を付与されている。本体部分21Aには、指でつまんだ時に滑りにくくすると共に剛性を高めるためリブ21b、21cも形成されている。
【0017】
上記構成のオーバーキャップ1Aは、図1、図5等に示すように、缶2の頂部に嵌合して取り付けられ、その状態で流通させられる。この時、ピルファプルーフバンド10の下端縁10aは缶2の胴部3に密着、嵌合している。つまみ部21は、つまみ部の上端縁が連結部15を介してキャップ本体8の筒部8bに連結されているため、流通段階などでつまみ部21に上方から不用意に手が触れたり、物がぶつかったりしても、つまみ部11が変形したり、破断したりすることなく、またピルファプルーフバンド10が破断してしまうということもなく安全である。また、だれかがいたずらで、オーバーキャップ1Aを缶2から取り外そうとしても、ピルファプルーフバンド10の下端縁10aが缶2の胴部3に密着、嵌合していて、この下端縁10aに指を引っかけにくいため、下端縁10aに指をひっかけて缶2から取り外すことはほとんど不可能である。また、図12の従来例で説明した場合と同様に、つまみ部21の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させようとした場合、図5から良く分かるように、つまみ部21の下端縁には柔軟なフラップ21Bがあるので、これが主として変形し、本体部分21Aはほとんど旋回しない。また、例え、本体部分21Aが旋回したとしても、つまみ部21の上端縁は連結部15を介してキャップ本体8の筒部8bに連結されていてピルファプルーフバンド10には連結されていないので、ピルファプルーフバンド10が外側に旋回させられることはなく、このためピルファプルーフバンド10の下端縁10aは缶2の胴部3の外面に密着した状態に保たれ、その下端縁に指を引っかけることは困難である。かくして、いたずらでオーバーキャップ1A全体を缶から取り外そうとしても、取り外すことはできず、安全である。
【0018】
缶2の開封に当たっては、つまみ部21の下端縁側或いは先端縁側からアクセスしてつまみ部21をつかみ、連結部15を破断しながらつまみ部21を引き起し、次いで、それを引っ張ることで、ピルファプルーフバンド10の弱部13を切り離し、キャップ本体8との間の引き裂き部9を引き裂き、ピルファプルーフバンド10を除去する。次いで、キャップ本体8を缶2の頂部から取り外し、缶2の天面部5の蓋材6を剥がし、開封する。缶2の内容物を必要量だけ取り出した後は、キャップ本体8を再度缶2の頂部に嵌合、取り付けることで、缶2をキャップ本体8で再閉鎖することができる。
【0019】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更可能である。例えば、つまみ部21の下端縁にフラップ21Bを形成している場合、つまみ部21の上端縁をキャップ本体の胴部8bに連結する場合に限らず、ピルファプルーフバンド10の上端に連結してもよい。また、つまみ部21の上端縁をキャップ本体の胴部8bに連結している場合には、フラップ21Bを省略してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の好適な実施の形態に係るオーバーキャップを缶に取り付けた状態で示す概略正面図
【図2】缶に取り付けた状態のオーバーキャップの概略平面図
【図3】缶に取り付けた状態のオーバーキャップのつまみ部及びその周辺を示す概略正面図
【図4】図3に示す部分の概略下面図
【図5】図3のB−B矢視概略断面図
【図6】図3のC−C矢視概略断面図
【図7】従来のオーバーキャップを缶に取り付けた状態で示す概略正面図
【図8】図7に示すオーバーキャップ及び缶の一部領域の概略断面図
【図9】図7に示すオーバーキャップ及び缶におけるつまみ部及びその周辺を示す概略正面図
【図10】図9に示す部分の概略下面図
【図11】図9のA−A矢視概略断面図
【図12】図11に示す部分を、つまみ部11の下端縁に指をかけ、上端縁を中心として上方に旋回させた状態で示す概略断面図
【符号の説明】
【0021】
1、1A オーバーキャップ
2 缶
3 胴部
4 巻締部
5 天面部
6 蓋材
8 キャップ本体
8a 天面部
8b 筒部
9 引き裂き部
10 ピルファプルーフバンド
11、21 つまみ部
11a、21a 一端
11b、11c、21b、21c リブ
13 弱部
15 連結部
16 隙間
21A 本体部分
21B フラップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の筒部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延び、且つ上端縁を破断可能な連結部を介して前記ピルファプルーフバンドに連結されたつまみ部を備え、該つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けていることを特徴とする缶用オーバーキャップ。
【請求項2】
天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の筒部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延び、且つ上端縁を破断可能な連結部を介して前記キャップ本体の筒部外面に連結されたつまみ部を備えていることを特徴とする缶用オーバーキャップ。
【請求項3】
前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けていることを特徴とする請求項2記載の缶用オーバーキャップ。
【請求項1】
天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の筒部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延び、且つ上端縁を破断可能な連結部を介して前記ピルファプルーフバンドに連結されたつまみ部を備え、該つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けていることを特徴とする缶用オーバーキャップ。
【請求項2】
天面部とその外周に一体に連設された筒部を備え、缶の頂部に嵌合、取り付け可能なキャップ本体と、該キャップ本体の筒部下端縁に引き裂き可能な引き裂き部を介して連設され、下端縁を缶の筒部外面に密着させて取り付け可能なピルファプルーフバンドであって、円周の一部領域に破断可能な弱部を備えたピルファプルーフバンドと、前記ピルファプルーフバンドの弱部の近傍に一端を連結し、該弱部をはさんだ反対側の領域に沿って延び、且つ上端縁を破断可能な連結部を介して前記キャップ本体の筒部外面に連結されたつまみ部を備えていることを特徴とする缶用オーバーキャップ。
【請求項3】
前記つまみ部の下端縁に柔軟なフラップを一体に設けていることを特徴とする請求項2記載の缶用オーバーキャップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−81180(P2008−81180A)
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−264631(P2006−264631)
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000006127)森永乳業株式会社 (269)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(000006127)森永乳業株式会社 (269)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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