説明

置換エナミノチオカルボニル化合物

本発明は、新規な置換エナミノチオカルボニル化合物、これらを生成するための方法、ならびに動物有害生物、特に節足動物および昆虫を駆除するためのこれらの使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、新規な置換エナミノチオカルボニル化合物、これらの調製のためのプロセス、および動物有害生物、とりわけ節足動物、特に昆虫を防除するためのこれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の置換エナミノチオカルボニル化合物は、殺虫活性化合物として既に知られている(EP 0 539 588 A1を参照のこと。)または殺虫活性化合物を調製するための中間体として記載されている(WO 2002/085870 A1を参照のこと。)。
【0003】
現在の作物保護剤は、例えばこれらの作用および可能な使用の効力、残留性およびスペクトルに関する多くの要求を満たさなければならない。毒性、他の活性化合物または配合助剤との組合せ能力の問題、ならびに活性化合物の合成が必要とする費用の問題が関与する。さらに、耐性が生じ得る。これらの理由すべてにより、新規な作物保護剤の探索が終結しているとは考えられず、既知の化合物と比較して少なくとも個々の態様について改良されている特性を有する新規な化合物に対して絶え間ない需要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許第0539588号明細書
【特許文献2】国際公開第2002/085870号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、様々な態様下における殺菌剤の範囲を拡大する化合物を提供することであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的、および本明細書において考察される文脈から導き出すまたは推測することができる、明確に述べられていない他の目的は、式(I)の新規な化合物により達成される。
【0007】
【化1】

[式中、
Aは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合によって置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合によって置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合によって置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、または
Aは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル(フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)、C−C−アルキルチオ(フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)もしくはC−C−アルキルスルホニル(フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)により場合によって置換されているピリミジニル基、ピラゾリル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基もしくは1,2,5−チアジアゾリル基を表し、
または
Aは、
【0008】
【化2】

(式中、
Xは、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルを表し、
Yは、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アジドまたはシアノを表す。)
の基を表し、
Bは、酸素、硫黄またはメチレンを表し、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロシクロアルキル、アルコキシまたはハロシクロアルキルアルキルを表し、
は、水素またはハロゲンを表し、
は、水素またはアルキルを表し、
ただし、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオン、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−チオン、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル]−(メチル)アミノ}チオフェン−2(5H)−チオンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](エチル)アミノ}チオフェン−2(5H)−チオンは除外されることを条件とする。]
さらに、新規な式(I)の置換化合物は、
a)式(II)
【0009】
【化3】

(式中、
B、RおよびRは、先に上述されている意味を有する。)
の化合物を、式(III)
HN(R)−CH−A (III)
(式中、
AおよびRは、先に上述されている意味を有する。)
の化合物と、
適当な場合適当な希釈剤の存在下、および適当な場合酸性助剤の存在下にて反応させる(プロセス1)場合、または
b)式(Ia)
【0010】
【化4】

(式中、
A、B、RおよびRは、先に上述されている意味を有する。)
の化合物を、式(IV)
E−R (IV)
(式中、
は、先に上述されている意味を有し、
Eは、例えばハロゲン(特に、臭素、塩素、ヨウ素)またはO−スルホニルアルキルおよびO−スルホニルアリール(特に、O−メシル、O−トシル)などの適当な脱離基を表す。)
の化合物と、
適当な場合適当な希釈剤の存在下、および適当な場合酸受容体の存在下にて反応させる(プロセス2)場合、または
c)式(II)
【0011】
【化5】

(式中、
B、RおよびRは、先に上述されている意味を有する。)
の化合物を、第一反応ステップにおいて、式(V)
N−R (V)
(式中、
は、先に上述されている意味を有する。)
の化合物と、
適当な場合適当な希釈剤の存在下、および適当な場合酸性助剤の存在下にて反応させ、引き続き第二反応ステップにおいて、形成された式(VI)
【0012】
【化6】

(式中、
B、R、RおよびRは、先に上述されている意味を有する。)
の化合物を、式(VII)
E−CH−A (VII)
(式中、
EおよびAは、先に上述されている意味を有する。)
の化合物と、
適当な場合適当な希釈剤の存在下、および適当な場合酸受容体の存在下にて反応させる(プロセス3)場合に
得られることが見出された。
【0013】
最終的に、新規な式(I)の化合物は、非常に顕著な生物学的特性を有し、農業において、森林において、貯蔵製品の保護においておよび材料の保護において、ならびに衛生分野においても遭遇する動物有害生物、特に昆虫、蜘蛛および線虫を、とりわけ防除するのに適当であることが見出された。
【0014】
適切な場合、置換基の性質に依存して、式(I)の化合物は、幾何異性体および/もしくは光学活性異性体として、または対応する様々な組成の異性体混合物として存在することができる。本発明は、純粋な異性体および異性体混合物の両方に関する。
【0015】
式(I)により、本発明による化合物の一般的定義を提供する。
【0016】
上述されている式(I)に列挙されている基の好ましい、特に好ましいおよび非常に特に好ましい置換基または範囲を以下に例示する。
Aは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチル−ピリド−3−イル、6−トリフルオロメチル−ピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、6−メチル−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは2−メチル−1,3−チアゾール−5−イル、2−クロロピリミジン−5−イル、2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イル、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イルを表す。
Bは、好ましくは、酸素を表す。
は、好ましくは、場合によってフッ素置換のC−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−シクロアルキルまたはC−C−シクロアルキルアルキルを表す。
は、好ましくは、水素またはハロゲンを表す。
は、好ましくは、水素またはメチルを表す。
Aは、特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル、2−クロロピリミジン−5−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イルの基を表す。
Bは、特に好ましくは、酸素を表す。
は、特に好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギル、シクロプロピル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチルまたは2−フルオロシクロプロピルを表す。
は、特に好ましくは、水素、フッ素または塩素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表す。
Aは、非常に特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基、6−ブロモピリド−3−イル基、または6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル基、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル基もしくは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル基を表す。
は、非常に特に好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−プロプ−2−エニル、n−プロプ−2−イニル、シクロプロピル、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
【0017】
式(I)の化合物の特定の群において、Aは、6−フルオロピリド−3−イル
【0018】
【化7】

を表す。
【0019】
式(I)の化合物の特定の群において、Aは、6−クロロピリド−3−イル
【0020】
【化8】

を表す。
【0021】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−ブロモピリド−3−イル
【0022】
【化9】

を表す。
【0023】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0024】
【化10】

を表す。
【0025】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル
【0026】
【化11】

を表す。
【0027】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Aは、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0028】
【化12】

を表す。
【0029】
式(I)の好ましい化合物のさらなる群を、以下に定義する。
Aは、フッ素、塩素、臭素、メチルもしくはトリフルオロメチルにより6位において置換されているピリド−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表し、
Bは、酸素を表し、
は、ハロ−C1−3−アルキル、ハロ−C2−3−アルケニル、ハロシクロプロピル(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表し、
は、水素またはハロゲンを表し、
は、水素またはメチルを表し、
Aは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、2−クロロピラジン−5−イルまたは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表し、
Bは、好ましくは、酸素を表し、
は、好ましくは、ジフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、3−フルオロ−n−プロピル、2−フルオロビニル、3,3−ジフルオロプロプ−2−エニルまたは3,3−ジクロロプロプ−2−エニルを表し、
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表し、
は、好ましくは、水素を表し、
Aは、特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基または6−ブロモピリド−3−イル基を表し、
Bは、特に好ましくは、酸素を表し、
は、特に好ましくは、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表し、
は、特に好ましくは、水素を表し、
は、特に好ましくは、水素を表し、
Aは、非常に特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基または6−ブロモピリド−3−イル基を表し、
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表し、
は、非常に特に好ましくは、2,2−ジフルオロエチルを表し、
は、非常に特に好ましくは、水素を表し、
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
【0030】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−クロロピリド−3−イル
【0031】
【化13】

を表す。
【0032】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−ブロモピリド−3−イル
【0033】
【化14】

を表す。
【0034】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−フルオロピリド−3−イル
【0035】
【化15】

を表す。
【0036】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0037】
【化16】

を表す。
【0038】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0039】
【化17】

を表す。
【0040】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−クロロピリド−3−イル
【0041】
【化18】

を表す。
【0042】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−ブロモピリド−3−イル
【0043】
【化19】

を表す。
【0044】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−フルオロピリド−3−イル
【0045】
【化20】

を表す。
【0046】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0047】
【化21】

を表す。
【0048】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Aは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0049】
【化22】

を表す。
【0050】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rはジフルオロメチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0051】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは2−フルオロエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0052】
式(I)の化合物のさらなる特定の群において、Rは2,2−ジフルオロエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0053】
上記に示されている一般的または好ましい基の定義または例示は、所望の通りに互いに組み合わせることができ、即ち、それぞれの好ましい範囲の間の組合せを含める。
【0054】
本発明において優先されるのは、好ましいものとして上記に列挙されている意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【0055】
本発明において特に優先されるのは、特に好ましいものとして上記に列挙されている意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【0056】
本発明において非常に特に優先されるのは、非常に特に好ましいものとして上記に列挙されている意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【0057】
本発明によるエナミノチオカルボニル化合物の好ましい亜群は、式(I−a)のものである。
【0058】
【化23】

(式中、
Eは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合によって置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合によって置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合によって置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、
は、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロシクロアルキルまたはハロシクロアルキルアルキルを表し、R、RおよびBは、上記で示されている意味を有する。)
上述および下述されている式(I−a)に列挙されている基の好ましい置換基または範囲を下記に例示する。
Eは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、6−メチル−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは2−メチル−1,3−チアゾール−5−イルを表す。
Bは、好ましくは、酸素を表す。
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表す。
は、好ましくは、水素またはメチルを表す。
は、好ましくは、フッ素置換C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−シクロアルキルまたはC−C−シクロアルキルアルキルを表す。
Eは、特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル基、6−クロロピリド−3−イル基、6−ブロモピリド−3−イル基、6−クロロ−1、4−ピリダジン−3−イル基、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル基を表す。
Bは、特に好ましくは、酸素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2−フルオロシクロプロピルを表す。
Eは、非常に特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基、6−ブロモピリド−3−イル基または6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル基を表す。
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0059】
式(I−a)の化合物の特定の群において、Eは6−クロロピリド−3−イル
【0060】
【化24】

を表す。
【0061】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Eは6−ブロモピリド−3−イル
【0062】
【化25】

を表す。
【0063】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Eは6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル
【0064】
【化26】

を表す。
【0065】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Eは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0066】
【化27】

を表す。
【0067】
式(I−a)の好ましい化合物のさらなる群を、以下に定義する。
Eは、フッ素、塩素、臭素、メチルもしくはトリフルオロメチルにより6位において置換されているピリド−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表し、
Bは、酸素、硫黄またはメチレンを表し、
は、水素またはハロゲンを表し、
は、水素またはメチルを表し、
は、ハロ−C1−3−アルキル、ハロ−C2−3−アルケニル、ハロシクロプロピル(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表し、
Eは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、2−クロロピラジン−5−イルまたは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表し、
Bは、好ましくは、酸素を表し、
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表し、
は、好ましくは、水素を表し、
は、好ましくは、ジフルオロメチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、3−フルオロ−n−プロピル、2−フルオロビニル、3,3−ジフルオロプロプ−2−エニルまたは3,3−ジクロロプロプ−2−エニルを表し、
Eは、特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基または6−ブロモピリド−3−イル基を表し、
Bは、特に好ましくは、酸素を表し、
は、特に好ましくは、水素を表し、
は、特に好ましくは、水素を表し、
は、特に好ましくは、2−フルオロエチルまたは2,2−ジフルオロエチルを表し、
Eは、非常に特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基または6−ブロモピリド−3−イル基を表し、
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表し、
は、非常に特に好ましくは、水素を表し、
は、非常に特に好ましくは、水素を表し、
は、非常に特に好ましくは、2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0068】
式(I−a)の化合物の特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−クロロピリド−3−イル
【0069】
【化28】

を表す。
【0070】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−ブロモピリド−3−イル
【0071】
【化29】

を表す。
【0072】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−フルオロピリド−3−イル
【0073】
【化30】

を表す。
【0074】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0075】
【化31】

を表す。
【0076】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0077】
【化32】

を表す。
【0078】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−クロロピリド−3−イル
【0079】
【化33】

を表す。
【0080】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−ブロモピリド−3−イル
【0081】
【化34】

を表す。
【0082】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−フルオロピリド−3−イル
【0083】
【化35】

を表す。
【0084】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0085】
【化36】

を表す。
【0086】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0087】
【化37】

を表す。
【0088】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rはジフルオロメチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0089】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは2−フルオロエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0090】
式(I−a)の化合物のさらなる特定の群において、Rは2,2−ジフルオロエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0091】
本発明によるエナミノチオカルボニル化合物のさらに好ましい亜群は、式(I−b)のものである。
【0092】
【化38】

[式中、
Dは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル(これは、フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)、C−C−アルキルチオ(これは、フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)またはC−C−アルキルスルホニル(これは、フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)により場合によって置換されているピリミジニル基、ピラゾリル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基または1,2,5−チアジアゾリル基を表し、
または
Dは、
【0093】
【化39】

(式中、
XおよびYは、上記に示されている意味を有し、
は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアルコキシを表し、
ならびにR、RおよびBは、上記に示されている意味を有する。)
の基を表す。]
上述および下述されている式(I−b)に列挙されている基の好ましい置換基または範囲を下記に例示する。
Dは、好ましくは、2−クロロピリミジン−5−イルまたは2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イルを表し、
さらに
Dは、好ましくは、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イルの基の1つを表す。
Bは、好ましくは、酸素を表す。
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表す。
は、好ましくは、水素を表す。
は、好ましくおよび特に好ましくは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルまたはC−C−シクロアルキルを表す。
Dは、特に好ましくは、2−クロロピリミジン−5−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イルまたは5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イルを表す。
Bは、特に好ましくは、酸素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
Dは、非常に特に好ましくは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルまたは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギルまたはシクロプロピルを表す。
【0094】
式(I−b)の化合物の特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは2−クロロピリミジン−5−イル
【0095】
【化40】

を表す。
【0096】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
【0097】
【化41】

を表す。
【0098】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5,6−ジクロロピリド−3−イル
【0099】
【化42】

を表す。
【0100】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
【0101】
【化43】

を表す。
【0102】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
【0103】
【化44】

を表す。
【0104】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0105】
【化45】

を表す。
【0106】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0107】
【化46】

を表す。
【0108】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
【0109】
【化47】

を表す。
【0110】
式(I−b)の化合物の特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは2−クロロピリミジン−5−イル
【0111】
【化48】

を表す。
【0112】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
【0113】
【化49】

を表す。
【0114】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5,6−ジクロロピリド−3−イル
【0115】
【化50】

を表す。
【0116】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
【0117】
【化51】

を表す。
【0118】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
【0119】
【化52】

を表す。
【0120】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0121】
【化53】

を表す。
【0122】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0123】
【化54】

を表す。
【0124】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
【0125】
【化55】

を表す。
【0126】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rはメチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0127】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rはエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0128】
式(I−b)の化合物のさらに特定の群において、Rはシクロプロピルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0129】
本発明によるエナミノチオカルボニル化合物のさらに好ましい亜群は、式(I−c)のものである。
【0130】
【化56】

[式中、
Dは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル(これは、フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)、C−C−アルキルチオ(これは、フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)またはC−C−アルキルスルホニル(これは、フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)により場合によって置換されているピリミジニル基、ピラゾリル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基または1,2,5−チアジアゾリル基を表し、
または
Dは、
【0131】
【化57】

(式中、
XおよびYは、上記に示されている意味を有し、
は、ハロアルキル、ハロアルケニル、ハロシクロアルキルまたはハロシクロアルキルアルキルを表し、
ならびにR、RおよびBは、上記に示されている意味を有する。)
の基を表す。]
上述および下述されている式(I−c)に列挙されている基の好ましい置換基または範囲を下記に例示する。
Dは、好ましくは、2−クロロピリミジン−5−イルまたは2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イルを表し、
さらに
Dは、好ましくは、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イルの基の1つを表す。
Bは、好ましくは、酸素を表す。
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表す。
は、好ましくは、水素を表す。
は、好ましくは、フッ素置換C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−シクロアルキルまたはC−C−シクロアルキルアルキルを表す。
Dは、特に好ましくは、5,6−ジフルオロピリド−3−イル、5−クロロ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−フルオロピリド−3−イル、5−ヨード−6−フルオロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル、5,6−ジクロロピリド−3−イル、5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル、5−ヨード−6−クロロピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル、5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル、5,6−ジブロモピリド−3−イル、5−フルオロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル、5−ブロモ−6−ヨードピリド−3−イル、5−メチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−メチル−6−クロロピリド−3−イル、5−メチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−メチル−6−ヨードピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−フルオロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−クロロピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ブロモピリド−3−イル、5−ジフルオロメチル−6−ヨードピリド−3−イルを表す。
Bは、特に好ましくは、酸素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2−フルオロシクロプロピルを表す。
Dは、非常に特に好ましくは、5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イルまたは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イルを表す。
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、2,2−ジフルオロエチルを表す。
【0132】
式(I−c)の化合物の特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは2−クロロピリミジン−5−イル
【0133】
【化58】

を表す。
【0134】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
【0135】
【化59】

を表す。
【0136】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5,6−ジクロロピリド−3−イル
【0137】
【化60】

を表す。
【0138】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
【0139】
【化61】

を表す。
【0140】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
【0141】
【化62】

を表す。
【0142】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0143】
【化63】

を表す。
【0144】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0145】
【化64】

を表す。
【0146】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
【0147】
【化65】

を表す。
【0148】
式(I−c)の化合物の特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは2−クロロピリミジン−5−イル
【0149】
【化66】

を表す。
【0150】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−クロロピリド−3−イル
【0151】
【化67】

を表す。
【0152】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5,6−ジクロロピリド−3−イル
【0153】
【化68】

を表す。
【0154】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−ブロモ−6−クロロピリド−3−イル
【0155】
【化69】

を表す。
【0156】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−メチル−6−クロロピリド−3−イル
【0157】
【化70】

を表す。
【0158】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−フルオロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0159】
【化71】

を表す。
【0160】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ブロモピリド−3−イル
【0161】
【化72】

を表す。
【0162】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Dは5−クロロ−6−ヨードピリド−3−イル
【0163】
【化73】

を表す。
【0164】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rはジフルオロメチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0165】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは2−フルオロエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0166】
式(I−c)の化合物のさらに特定の群において、Rは2,2−ジフルオロエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0167】
本発明によるエナミノチオカルボニル化合物の好ましい亜群は、式(I−d)のものである。
【0168】
【化74】

(式中、
Eは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合によって置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合によって置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合によって置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、
は、C−C−アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアルコキシを表し、
ならびにR、RおよびBは、上記に示されている意味を有する。)
上述および下述されている式(I−d)に列挙されている基の好ましい置換基または範囲を下記に例示する。
Eは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−メチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、6−トリフルオロメトキシピリド−3−イル、6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル、6−メチル−1,4−ピリダジン−3−イル、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルまたは2−メチル−1,3−チアゾール−5−イルを表す。
Bは、好ましくは、酸素またはメチレンを表す。
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表し、
は、好ましくは、水素またはメチルを表す。
は、好ましくは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルまたはC−C−シクロアルキルを表す。
Eは、特に好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル基、6−クロロピリド−3−イル基、6−ブロモピリド−3−イル基、6−クロロ−1,4−ピリダジン3−イル基、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル基を表し、
Bは、特に好ましくは、酸素またはメチレンを表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、水素を表す。
は、特に好ましくは、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギルまたはシクロプロピルを表す。
Eは、非常に特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基、6−ブロモピリド−3−イル基または6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル基を表し、
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、水素を表す。
は、非常に特に好ましくは、エチルまたはシクロプロピルを表す。
【0169】
式(I−d)の化合物の特定の群において、Eは6−クロロピリド−3−イル
【0170】
【化75】

を表す。
【0171】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Eは6−ブロモピリド−3−イル
【0172】
【化76】

を表す。
【0173】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Eは6−クロロ−1,4−ピリダジン−3−イル
【0174】
【化77】

を表す。
【0175】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Eは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0176】
【化78】

を表す。
【0177】
好ましい式(I−d)の化合物のさらなる群を以下に定義する。
ここで
Eは、フッ素、塩素、臭素、メチルもしくはトリフルオロメチルにより6位において置換されているピリド−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イルを表し、
Bは、酸素、硫黄またはメチレンを表し、
は、水素またはハロゲンを表し、
は、水素またはメチルを表し、
は、C−C−アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルまたはアルコキシを表し、
Eは、好ましくは、6−フルオロピリド−3−イル、6−クロロピリド−3−イル、6−ブロモピリド−3−イル、6−トリフルオロメチルピリド−3−イル、2−クロロピラジン−5−イルまたは2−クロロ−1,3−チアゾール−3−イルを表し、
Bは、好ましくは、酸素を表し、
は、好ましくは、水素またはハロゲン(ここでハロゲンは、特にフッ素または塩素を表す。)を表し、
は、好ましくは、水素を表し、
は、好ましくは、C−C−アルキル、C−C−アルケニル、C−C−アルキニルまたはC−C−シクロアルキルを表し、
Eは、特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基または6−ブロモピリド−3−イル基を表し、
Bは、特に好ましくは、酸素を表し、
は、特に好ましくは、水素を表し、
は、特に好ましくは、水素を表し、
は、特に好ましくは、エチル、プロピル、ビニル、アリル、プロパルギルまたはシクロプロピルを表し、
Eは、非常に特に好ましくは、6−クロロピリド−3−イル基または6−ブロモピリド−3−イル基を表し、
Bは、非常に特に好ましくは、酸素を表し、
は、非常に特に好ましくは、水素を表し、
は、非常に特に好ましくは、水素を表し、
は、非常に特に好ましくは、エチルまたはシクロプロピルを表す。
【0178】
式(I−d)の化合物の特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−クロロピリド−3−イル
【0179】
【化79】

を表す。
【0180】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−ブロモピリド−3−イル
【0181】
【化80】

を表す。
【0182】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−フルオロピリド−3−イル
【0183】
【化81】

を表す。
【0184】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0185】
【化82】

を表す。
【0186】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Rは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0187】
【化83】

を表す。
【0188】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−クロロピリド−3−イル
【0189】
【化84】

を表す。
【0190】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−ブロモピリド−3−イル
【0191】
【化85】

を表す。
【0192】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−フルオロピリド−3−イル
【0193】
【化86】

を表す。
【0194】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは6−トリフルオロメチルピリド−3−イル
【0195】
【化87】

を表す。
【0196】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表し、Eは2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル
【0197】
【化88】

を表す。
【0198】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Rはエチルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0199】
式(I−d)の化合物のさらに特定の群において、Rはシクロプロピルを表し、RおよびRは水素を表し、Bは酸素を表す。
【0200】
特に挙げることができるのは、一般式(I)の以下の化合物である。
【0201】
・化合物(I−1)、4−{[(6−ブロモピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0202】
【化89】

を有し、
【0203】
・化合物(I−2)、4−{[(6−ブロモピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0204】
【化90】

を有し、
【0205】
・化合物(I−3)、4−{[(6−フルオロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0206】
【化91】

を有し、
【0207】
・化合物(I−4)、4−{[(2−クロロ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0208】
【化92】

を有し、
【0209】
・化合物(I−5)、3−クロロ−4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0210】
【化93】

を有し、
【0211】
・化合物(I−6)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0212】
【化94】

を有し、
【0213】
・化合物(I−7)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0214】
【化95】

を有し、
【0215】
・化合物(I−8)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0216】
【化96】

を有し、
【0217】
・化合物(I−9)、4−{[(5,6−ジクロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0218】
【化97】

を有し、
【0219】
・化合物(I−10)、4−{[(5,6−ジクロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0220】
【化98】

を有し、
【0221】
・化合物(I−11)、4−{[(6−ブロモ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0222】
【化99】

を有し、
【0223】
・化合物(I−12)、4−{[(6−ブロモ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0224】
【化100】

を有し、
【0225】
・化合物(I−13)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0226】
【化101】

を有し、
【0227】
・化合物(I−14)、4−{[(5,6−ジクロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0228】
【化102】

を有し、
【0229】
・化合物(I−15)、4−{[(5,6−ジクロロピリド−3−イル)メチル](2−フルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0230】
【化103】

を有し、
【0231】
・化合物(I−16)、4−{[(6−ブロモ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0232】
【化104】

を有し、
【0233】
・化合物(I−17)、4−{[(6−クロロ−5−フルオロピリド−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)チオンは、式
【0234】
【化105】

を有し、
【0235】
・化合物(I−18)、4−{[(2−クロロ−2,3−ジヒドロ−1,3−チアゾール−5−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0236】
【化106】

を有し、
【0237】
・化合物(I−19)、4−[メチル(ピリド−3−イルメチル)アミノ]フラン−2(5H)−チオンは、式
【0238】
【化107】

を有し、
【0239】
・化合物(I−20)、4−{シクロプロピル[(6−フルオロピリド−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0240】
【化108】

を有し、
【0241】
・化合物(I−21)、4−(メチル{[6−(トリフルオロメチル)ピリド−3−イル]メチル}アミノ)フラン−2(5H)−チオンは、式
【0242】
【化109】

を有し、
【0243】
・化合物(I−22)、4−(シクロプロピル{[6−(トリフルオロメチル)ピリド−3−イル]メチル}アミノ)フラン−2(5H)−チオンは、式
【0244】
【化110】

を有し、
【0245】
・化合物(I−23)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}−5−メチルフラン−2(5H)−チオンは、式
【0246】
【化111】

を有し、
【0247】
・化合物(I−24)、4−{[(6−ブロモピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0248】
【化112】

を有し、
【0249】
・化合物(I−25)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}−3−フルオロフラン−2(5H)−チオンは、式
【0250】
【化113】

を有し、
【0251】
・化合物(I−26)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メトキシ)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0252】
【化114】

を有し、
【0253】
・化合物(I−27)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](エチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0254】
【化115】

を有し、
【0255】
・化合物(I−28)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](シクロプロピル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0256】
【化116】

を有し、
【0257】
・化合物(I−29)、4−{アリル[(6−クロロピリド−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0258】
【化117】

を有し、
【0259】
・化合物(I−30)、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](プロプ−2−イン−1−イル)アミノ}フラン−2(5H)−チオンは、式
【0260】
【化118】

を有する。
【0261】
ハロゲン置換基、例えばハロアルキルは、置換基の最大可能数まで一置換または多置換されている。ポリハロゲン化の場合、ハロゲン原子は同一でありまたは異なっていてよい。本発明において、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素、特にフッ素、塩素または臭素を表す。
【0262】
優先、特に優先または非常に特に優先されるのは、それぞれ、好ましい、特に好ましいものまたは非常に特に好ましいものとして述べられている置換基を担持する化合物である。
【0263】
アルキルまたはアルケニルなどの飽和または不飽和炭化水素基は、例えばアルコキシなどにおけるヘテロ原子との組合せを含め、それぞれの場合において直鎖または可能な限り分枝であってよい。
【0264】
場合によって置換されている基は、一置換または多置換であってよく、ここで多置換の場合、置換基は同一でありまたは異なっていてよい。
【0265】
上記に示されている一般的または好ましい基の定義または例示は、最終生成物ならびに対応する前駆体および中間体の両方に当てはまる。これらの基の定義は、所望の通りに互いに組み合わせることができ、即ち、それぞれの好ましい範囲の間の組合せを含めることができる。
【0266】
本発明において優先されるのは、好ましいものとして上記に列挙されている意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【0267】
本発明において特に優先されるのは、特に好ましいものとして上記に列挙されている意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【0268】
本発明において非常に特に優先されるのは、非常に特に好ましいものとして上記に列挙されている意味の組合せを含む式(I)の化合物である。
【発明を実施するための形態】
【0269】
新規な式(I)の化合物を調製するための本発明に従ったプロセス1において、式(II)の化合物が例えば4−ヒドロキシフラン−2(5H)−チオンであり、式(III)の化合物がN−[6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,2−ジフルオロエタン−1−アミンである場合、調製プロセス1は、下記反応スキームIにより表すことができる。
【0270】
【化119】

【0271】
式(II)により、本発明によるプロセス1を行うための出発原料として必要な化合物の一般的定義を提供する。
【0272】
この式(II)において、B、RおよびRは、好ましくは、好ましい置換基として本発明による式(I)の化合物の記載と関連して既に述べられている基を表す。
【0273】
式(II)の化合物の一部は、文献から知られている方法により得ることができる(例えば、一般式IIの化合物[式中、Bは酸素を表し、R、Rはそれぞれ水素を表す:4−ヒドロキシフラン−2(5H)−チオン(R.Labruereら、Synthesis 24、4163−4166頁、2006)、およびBは硫黄を表し、R、Rはそれぞれ水素を表す:4−ヒドロキシチオフェン−2(5H)−チオン(R.Labruereら、Synthesis 24、4163−4166頁、2006)]のためのスキームIIを参照のこと。)。
【0274】
【化120】

【0275】
式(III)により、本発明によるプロセス1を行うための出発原料としてさらに使用される化合物の一般的定義を提供する。
【0276】
式(III)において、AおよびRは、本発明による式(I)の化合物の記載と関連して既に述べられている意味を有する。
【0277】
式(III)の化合物の一部は、市販または文献から知られている方法により得ることができる(例えば、S.Patai「The Chemistry of Amino Group」、Interscience Publishers、New York、1968;一般式(III)の化合物(式中Rは水素を表す:一級アミン、Rはハロアルキル、ハロアルケニルまたはハロシクロアルキルを表す:2級アミン)を参照のこと。)。
【0278】
式(III)の化合物は、式(VII)の化合物から調製することもできる(さらに下記のスキームIIIを参照のこと。)。
【0279】
式(VII)の化合物の一部は市販されており、一部は知られており、公知の方法より得ることができる。(例えば、2−クロロ−5−クロロメチル−1,3−チアゾール:DE 3 631 538(1988)、EP 446 913(1991)、EP 780 384(1997)、EP 775 700(1997)、EP 794 180(1997)、WO 9 710 226(1997);6−クロロ−3−クロロメチルピリジン:DE 3 630 046 A1(1988)、EP 373 464 A2(1990)、EP 373 464 A2(1990)、EP 393 453 A2(1990)、EP 569 947 A1(1993);6−クロロ−3−ブロモメチルピリジン:I.Cabanal−Duvillardら、Heterocycl.Commun.5、257−262頁(1999);6−ブロモ−3−クロロメチルピリジン、6−ブロモ−3−ヒドロキシメチルピリジン:米国特許5 420 270 A(1995);6−フルオロ−3−クロロメチルピリジン:J.A.Pestiら、J.Org.Chem.65、7718−7722頁(2000);6−メチル−3−クロロメチルピリジン:EP 302389 A2、E.v der Eyckenら、J.Chem.Soc.、Perkin Trans 2 5、928−937頁(2002);6−トリフルオロメチル−3−クロロメチルピリジン:WO 2004/082616 A2;2−クロロ−5−クロロメチルピラジン:JP 05239034 A2)。
【0280】
式(VII)の化合物を調製するための一般的経路をスキームIIIに示す。
【0281】
【化121】

【0282】
複素環式カルボン酸(A−COOH)は、例えば、文献から知られている方法により、対応する複素環式ヒドロキシメチル化合物(A−CH−OH)に変換することができ、これらは次いで、文献から知られている方法により、活性化されている複素環式ヒドロキシメチル化合物(A−CH−E、E=O−トシル、O−メシル)または複素環式ハロメチル化合物(A−CH−E、E=Hal)に変換される。後者は、文献から知られている適当なハロゲン化剤を用いて、対応するメチル基含有複素環(A−CH)から得ることもできる。
【0283】
式(III)の化合物を調製するため、例えば、式(VII)の化合物(式中、AおよびEは、先に上述されている意味を有する。)を、式(V)の化合物(式中、Rは、先に上述されている意味を有する。)と、適当な場合希釈剤の存在下および適当な場合調製プロセス2で述べられている塩基性反応助剤の存在下にて反応させる(N−アルキル化、スキームIVを参照のこと。)のが有利である。
【0284】
【化122】

【0285】
式(V)の化合物の一部は市販されている(例えば、2−フルオロエチルアミンまたは2,2−ジフルオロエチルアミンを参照のこと。)、またはこれらは文献から知られている方法により得ることができる(例えば、3−フルオロ−n−プロピルアミン:US 6252087 B1;3,3−ジフルオロプロプ−2−エニルアミン塩酸塩:WO 2001/007414 A1;3,3−ジクロロプロプ−2−エニルアミン:DE 2747814を参照のこと。)。
【0286】
しかし、別法としておよび特定の場合において、式(III)の化合物を対応するアルデヒド(A−CHO)および式(V)の化合物から還元的アミノ化により調製することも可能である(Houben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry]、Vol.XI/1、Georg Thieme Verlag Stuttgart、602頁を参照のこと。)。アルデヒド(A−CHO)の一部は、市販されている(例えば、6−クロロニコチンアルデヒド、6−フルオロニコチンアルデヒド、6−ブロモニコチンアルデヒド、2−クロロ−1,3−チアゾール−5−カルバルデヒドを参照のこと。)、またはこれらは文献から知られている方法により得ることができる(例えば、6−メチルニコチンアルデヒド:EP 104876 A2;2−クロロピラジン−5−カルボキシアルデヒド:DE 3314196 A1を参照のこと。)。
【0287】
一般式(III)の化合物の調製も、WO 2007/115644、WO 2007/115646またはWO 2008/009360 A2に記載されており、類似の方法で実施することができる。
【0288】
一般に、希釈剤の存在下にて本発明による調製プロセス1を行うことが有利である。希釈剤は、有利には、プロセス全体の間反応混合物が容易に撹拌可能なままである量で用いられる。本発明による調製プロセス1を行うための適当な希釈剤は、反応条件下で不活性であるすべての有機溶媒である。これらの希釈剤は、本発明によるプロセス2の記載で述べられている。
【0289】
当然、記述の溶媒および希釈剤の混合物中で本発明による調製プロセス1を行うことも可能である。
【0290】
調製プロセス1に従った式(I)の化合物の調製は、好ましくは、式(III)の化合物の存在下、適当な場合酸性助剤の存在下および適当な場合記述の希釈剤の1種の中で式(II)の化合物を反応させることによって実施される。
【0291】
既知の酸性助剤は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などの無機酸、またはギ酸、酢酸、プロピオン酸、マロン酸、シュウ酸、フマル酸、アジピン酸、ステアリン酸、酒石酸、乳酸、オレイン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸もしくはトルエンスルホン酸などの有機酸である。
【0292】
調製プロセス1による式(I)の化合物の調製は、特に好ましくは、式(III)の化合物の存在下にて、同時に希釈剤として作用する酸性助剤中で式(II)の化合物を反応させることにより実施される。
【0293】
同時に希釈剤として作用する適当な酸性助剤は、例えば酢酸である。
【0294】
反応時間は、一般に、10分から20日である。反応は、一般に、−10℃から+150℃の間、好ましくは+10℃から100℃の間の温度で、特に好ましくは室温で実施される。
【0295】
原則として、反応は大気圧で実施することができる。有利には、反応は、大気圧または最大15バールの圧力で、適当な場合保護ガス(窒素、ヘリウムまたはアルゴン)の雰囲気下で実施される。
【0296】
本発明による調製プロセス1を行うため、一般式(II)の化合物1モル当たり一般に0.5molから5.0mol、好ましくは0.7molから3.5mol、特に好ましくは1.0molから3.0molの一般式(III)のアミノ化合物が用いられる。
【0297】
しかし、別法として、適当な溶媒および希釈剤(プロセス2で記述)を選択することによって、例えば水分離器を用いて水を分離させるまたは除去することができる反応条件下で操作することも好ましくは可能である。
【0298】
本発明によるプロセス1を行うための好ましい希釈剤は、ベンゼン、トルエン、クロルベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼンまたはキシレンなどの芳香族炭化水素であり、特にベンゼンおよびトルエンである。
【0299】
さらに、有機溶媒中で本発明によるプロセス1を行う場合、先に上述されている酸性助剤の1種の触媒量を添加することが、一般に可能である。
【0300】
適当な酸性助剤は、例えば、p−トルエンスルホン酸または酢酸である。
【0301】
反応が完了した後、反応混合物全体を濃縮させる。後処理の後に得られる生成物は、再結晶、減圧下での蒸留またはカラムクロマトグラフィーによる通常の方法で精製することができる(調製実施例も参照のこと。)。
【0302】
新規な式(I)の化合物を調製するための本発明によるプロセス2において、使用される式(Ia)の化合物が例えば4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−アミノ]フラン−2(5H)−チオンであり、式(IV)の化合物が3−ブロモ−1,1−ジクロロプロプ−1−エンである場合、調製プロセス2は、下記の反応スキームVにより表すことができる。
【0303】
【化123】

【0304】
式(Ia)により、本発明によるプロセス2を行うための出発原料として必要な化合物の一般的定義を提供する。
【0305】
この式(Ia)において、A、B、RおよびRは、好ましくは、好ましい置換基として本発明による式(I)の化合物の記載に関連して既に述べられている基を表す。
【0306】
式(Ia)の化合物は、先に記載されている調製プロセスIにより、例えば、式(II)の化合物を式(III)の化合物(式中、Rは水素を表す。)と反応させることにより得ることができる。
【0307】
特に本発明によるプロセス2を行うための出発原料として使用される4−[[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]アミノ]フラン−2(5H)−チオンは、EP 0 539 588 A1から知られている。
【0308】
式(IV)により、特に本発明によるプロセス2を行うための出発原料として使用される化合物の一般的定義を提供する。
【0309】
式(IV)において、EおよびRは、本発明による一般式(I)の化合物の記載に関連して既に述べられている意味を有する。
【0310】
式(IV)の化合物の一部は市販されている(例えば、クロロジフルオロメタン、1−ブロモ−2−フルオロエタン、2−ブロモ−1,1−ジフルオロエタン、2−ブロモ−1−クロロ−1−フルオロエタン、1−ブロモ−3−フルオロプロパン、3−ブロモ−1,1−ジフルオロプロプ−1−エンを参照のこと。)、またはこれらは文献から知られている方法により得ることができる(例えば、3−ブロモ−1,1−ジクロロプロプ−1−エン:WO 8800183 A1(1988);式(IV)の化合物(式中、Eは、塩素、臭素およびヨウ素などのハロゲンを表す:Houben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie、V/3巻、Georg Thieme Verlag Stuttgart、503頁およびV/4巻13頁、517;Eはメシレートを表す:Crossland、R.K.、Servis、K.L.J.Org.Chem.(1970)、35、3195;Eはトシレートを表す:Roos、A.T.ら、Org.Synth.、Coll.I巻、(1941)、145;Marvel、C.S.、Sekera、V.C.Org.Synth.、Coll.III巻、(1955)、366)を参照のこと。)。
【0311】
一般に、希釈剤の存在下および塩基性反応助剤の存在下にて本発明による調節プロセス2を行うことが有利である。
【0312】
希釈剤は、有利には、プロセス全体の間反応混合物が容易に撹拌可能なままである量で用いられる。本発明によるプロセス2を行うのに適当な希釈剤は、反応条件下で不活性であるすべての有機溶媒である。
【0313】
挙げることができる例は以下のものである。ハロゲン化炭化水素、特に、テトラクロロエチレン、テトラクロロエタン、ジクロロプロパン、塩化メチレン、ジクロロブタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、ペンタクロロエタン、ジフルオロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロトルエン、トリクロロベンゼンなどの塩素化炭化水素;メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール;エチルプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、フェネトール、シクロヘキシルメチルエーテル、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロジエチルエーテルならびにエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドポリエーテルなどのエーテル;トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジンおよびテトラメチレンジアミンなどのアミン;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロプロパン、ニトロベンゼン、クロロニトロベンゼン、o−ニトロトルエンなどのニトロ化炭化水素;アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、m−クロロベンゾニトリルなどのニトリル、ならびにテトラヒドロチオフェンジオキシドおよびジメチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジプロピルスルホキシド、ベンジルメチルスルホキシド、ジイソブチルスルホキシド、ジブチルスルホキシド、ジイソアミルスルホキシドなどの化合物も;ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジプロピルスルホン、ジブチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジヘキシルスルホン、メチルエチルスルホン、エチルプロピルスルホン、エチルイソブチルスルホンおよびペンタメチレンスルホンなどのスルホン;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナンおよび工業用炭化水素、例えば、例えば40℃から250℃の範囲で沸点の成分を有するホワイトスピリット、シメン、70℃から190℃の沸点範囲内の石油留分、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、石油エーテル、リグロイン、オクタン、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼン、キシレンなどの脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチルなどのエステル、および炭酸ジメチル、ジブチルカーボネート、エチレンカーボネートも;ヘキサメチルリン酸トリアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、N−メチルピロリジン、N−メチルカプロラクタム、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジン、オクチルピロリドン、オクチルカプロラクタム、1,3−ジメチル−2−イミダゾリンジオン、N−ホルミルピペリジン、N,N’−1,4−ジホルミルピペラジンなどのアミド;アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトンなどのケトン。
【0314】
希釈剤は、有利には、プロセス全体の間反応混合物が容易に撹拌可能なままである量で用いられる。
【0315】
本発明によるプロセス2を行うための好ましい希釈剤は、メチルtert−ブチルエーテル、n−ブチルエーテル、アニソール、フェネトール、シクロヘキシルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジイソブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロジエチルエーテルならびにエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドのポリエーテルなどのエーテル;ヘキサメチレンリン酸トリアミド、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジプロピルホルムアミド、N,N−ジブチルホルムアミド、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼン、キシレンなどのアミド;アセトン、アセトフェノン、メチルエチルケトンまたはメチルブチルケトンなどのケトンである。
【0316】
記述の溶媒および希釈剤の混合物中で本発明によるプロセスを行うことも、当然可能である。
【0317】
しかし、本発明によるプロセスを行うための好ましい希釈剤は、メチルtert−ブチルエーテルなどのエーテルまたはテトラヒドロフランおよびジオキサンなどの環式エーテル、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド、ベンゼンまたはトルエンなどの芳香族炭化水素;アセトン、メチルエチルケトンまたはメチルブチルケトンなどのケトンである。
【0318】
本発明によるプロセス2を行うための適当な塩基性反応助剤は、アミン、特に第3級アミンなどのすべての適当な酸バインダー、ならびにさらにアルカリ金属およびアルカリ土類金属化合物である。
【0319】
挙げることができる例は、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウムおよびバリウムの水酸化物、水素化物、酸化物および炭酸塩、さらに7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン(MTBD);ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン(DBN)、ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]ウンデセン(DBU)、シクロヘキシルテトラブチルグアニジン(CyTBG)、シクロヘキシルテトラメチルグアニジン(CyTMG)、N,N,N,N−テトラメチル−1,8−ナフタレンジアミン、ペンタメチルピペリジンなど、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリベンジルアミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリアミルアミン、トリヘキシルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−ジメチル−p−アミノピリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルピペリジン、N−メチルイミダゾール、N−メチルピラゾール、N−メチルモルホリン、N−メチルヘキサメチレンジアミン、ピリジン、4−ピロリジノンピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、キノリン、α−ピコリン、β−ピコリン、イソキノリン、ピリミジン、アクリジン、N,N,N’,N’−テトラメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラエチレンジアミン、キノキサリン、N−プロピルジイソプロピルアミン、N−エチルジイソプロピルアミン、N,N’−ジメチルシクロヘキシルアミン、2,6−ルチジン、2,4−ルチジンまたはトリエチルジアミンなどの第3級アミンなど、アミジン塩基またはグアニジン塩基などの他の塩基性化合物である。
【0320】
優先されるのは、リチウムまたはナトリウムの水素化物を使用することである。
【0321】
反応時間は、一般に、10分から48時間である。反応は、−10℃から+200℃の間、好ましくは+10℃から180℃の間、特に好ましくは60℃から140℃の間の温度で実施される。原則として、大気圧下で操作することが可能である。好ましくは、反応は、大気圧または最大15バールまでの圧力にて、適当な場合保護ガス(窒素、ヘリウムまたはアルゴン)の雰囲気下で実施される。
【0322】
本発明によるプロセス2を行うため、式(II)の化合物1モル当たり一般に0.5molから4.0mol、好ましくは0.7molから3.0mol、特に好ましくは1.0molから2.0molの式(IV)のアルキル化試薬が使用される。
【0323】
反応が完了した後、反応混合物全体を濃縮させる。後処理後に得られる生成物は、再結晶、減圧下での蒸留またはカラムクロマトグラフィーによる通常の方法で精製することができる(調製実施例も参照のこと。)。
【0324】
式(I)の新規な化合物を調製するための本発明によるプロセス3において、第一反応ステップで使用される式(II)の化合物が例えば4−ヒドロキシフラン−2(5H)−チオンであり、式(V)の化合物が2−フルオロエチルアミンであり、第二反応ステップで形成される式(VI)の化合物が4−[(2−フルオロエチル)アミノ]フラン−2(5H)−チオンであり、これを式(VII)の化合物、例えば2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジンでN−アルキル化する場合、調製プロセス3は下記反応スキームVIで表すことができる。
【0325】
【化124】

【0326】
式(II)により、本発明によるプロセス3を行うための出発原料として必要な化合物の一般的定義を提供し、これらの化合物は、先に上述されているプロセス1において、既により詳細に記載されている。
【0327】
式(V)により、本発明によるプロセス3を行うための出発原料としてさらに使用される化合物の一般的定義を提供する。
【0328】
式(V)において、Rは、本発明による式(I)の化合物の記載に関連して既に述べられている意味を有する。
【0329】
多くの場合、式(V)のアミノ化合物の一部は、市販により得ることができ(例えば、2−フルオロエチルアミンまたは2,2−ジフルオロエチルアミンを参照のこと。)、または「Leuckart−Wallach Reaction」によりそれ自体知られている方法で得ることができる(例えば、2−フルオロエチルアミン:US特許4030994(1977);式(V)の化合物(式中、Rはアルキル、一級アミンを表す。):例えば、Houben−Weyl、Methoden der Organischen Chemie、XI/1巻、第4版 1957、Georg Thieme Verlag Stuttgart、648頁を参照のこと;「The Leuckart Reaction」におけるM.L.Moore:Organic Reactions、5巻、第2版 1952、New York、John Wiley&Sons、Inc.London)(例えば、3−フルオロ−n−プロピルアミン:US 6252087 B1;3,3−ジフルオロプロプ−2−エニルアミン塩酸塩:WO 2001/007414 A1;3,3−ジクロロプロプ−2−エニルアミン:DE 2747814);2−クロロ−2−フルオロシクロプロピルアミン、2,2−ジクロロシクロプロピルアミン:K.R.Gassen、B.Baasner、J.Fluorine Chem.49、127−139頁、1990も参照のこと。)。
【0330】
別法として、式(Va)の特定のアミノ化合物[式中RはCH−R’(R’=ハロゲン含有基;ハロゲン=フッ素または塩素)を表す。]は、適当な還元剤の存在下でハロゲン化カルボキシアミド(VIII)の還元により得ることもできる(反応スキームVII)。
【0331】
【化125】

【0332】
好ましい還元剤は、例えば、既知のボラン/硫化ジメチル複合体である(市販の2−クロロ−2−フルオロアセトアミドから2−クロロ−2−フルオロエタン−1−アミンの調製も参照のこと。)。
【0333】
式(VII)により、本発明によるプロセス3を行うための出発原料としてさらに使用される化合物の一般的定義を提供する。
【0334】
式(VII)において、EおよびAは、本発明による式(I)の化合物の記載に関連して既に述べられている意味を有する。
【0335】
既に先に上述されている通り、一般式(VII)の化合物の一部は市販されており、一部は知られており、またはこれらは公知の方法により得ることができる。
【0336】
一般に、希釈剤の存在下および適当な場合酸性助剤の存在下で本発明による調整プロセス3の第一反応ステップを行うことが有利である。
【0337】
使用することができる酸性助剤は、例えば、プロセス1で先に上述されている酸性助剤である。
【0338】
希釈剤は、有利には、プロセス全体の間反応混合物が容易に撹拌可能なままである量で用いられる。本発明によるプロセス3を行う適当な希釈剤は、すべての不活性な有機溶媒である。
【0339】
本発明によるプロセス3の第一反応ステップを行うための好ましい希釈剤は、ベンゼン、トルエン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ニトロベンゼンまたはキシレンなどの芳香族炭化水素であるが、特にベンゼンおよびトルエンである。
【0340】
特に好ましくは、調製プロセス3に従った式(I)の化合物の調製は、第一反応ステップを行う時に、式(V)の化合物の存在下にて、同時に希釈剤として作用する酸性助剤中で式(II)の化合物を反応させることにより実施される。
【0341】
同時に希釈剤として作用する適当な酸性助剤は、例えば酢酸である。
【0342】
反応時間は、一般に、10分から20日である。
【0343】
第二反応ステップにおいて、式(VI)の化合物は、式(VII)の化合物でN−アルキル化される。
【0344】
一般に、希釈剤の存在下および例えば水素化ナトリウムなどの塩基性反応助剤の存在下にて本発明による調製プロセス3の第二反応ステップを行うことが有利である。
【0345】
この反応ステップに適当な希釈剤は、例えば、テトラヒドロフランまたはジオキサンなどのエーテルである。
【0346】
希釈剤は、有利には、プロセス全体の間反応混合物が容易に撹拌可能なままである量で用いられる。
【0347】
反応時間は、一般に、10分から48時間である。
【0348】
反応は、−10℃から+200℃の間、好ましくは+10℃から180℃の間、特に好ましくは60℃から140℃の間の温度で実施される。反応は、好ましくは、例えば水分離器を用いて水を分離させるまたは除去することができる反応条件下で実施される。
【0349】
反応が完了した後、反応混合物全体を濃縮させる。後処理の後に得られる生成物は、再結晶、減圧下での蒸留またはカラムクロマトグラフィーによる通常の方法で精製することができる(調製実施例も参照のこと。)。
【0350】
別法としておよび適当な場合、新規な式(I)の化合物(式中、A、BおよびRからRは、先に上述されている意味を有する。)を調製するため、スキームVIIIに従って適当な硫黄化剤の存在下で、前駆体として式(IX)の化合物を使用することも可能である。
【0351】
【化126】

【0352】
一般式(IX)の化合物は知られており、EP 0 539 588 A1、WO 2007/115643、WO 2007/115644またはWO 2007/115646に従って得ることができる。
【0353】
多数の異なる硫黄化剤が文献において記載されており、例えば、硫化水素(HS)、硫化水素/塩化水素(HS/HCl)、過硫化水素/塩化水素(H/HCl)、硫化ジ(ジエチルアルミニウム)[(EtAl)S]、ポリマー性硫化エチルアルミニウム[(EtAlS)]、二硫化ケイ素(SiS)、三硫化二ホウ素(B)、五塩化リン/三硫化二アルミニウム/硫酸ナトリウム(PCl/Al/NaSO)、硫化ナトリウム/硫酸(NaS/HSO)、五硫化二リン(P)、五硫化二リン/ピリジン(P/Py)、塩化ジエチルチオカルバモイル、五硫化二リン/トリエチルアミン(P/NEt)、五硫化二リン/n−ブチルリチウム(P/n−BuLi)、五硫化二リン/炭酸水素ナトリウム(P/NaHCO、「Scheeren試薬」、Na2+[P10O]2−の形成)、五硫化二リン/メタノール(P/MeOH)、SCN−CO−OEt、PSCl(NMe3−X(X=0−3)、硫黄化剤としてまたは五硫化リン代用としての硫化ビス(1,5−シクロオクタンジイルボリル)[(9−BBN)S]、2,4−ビス(メチルチオ)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド「Davy試薬メチル」(DR−Me)、2,4−ビス(エチルチオ)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,4−ジスルフィド「Davy試薬エチル」(DR−Et)、2,4−ビス(p−トリルチオ)−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン2,4−ジスルフィド「Davy試薬p−トリルまたはHeimgartner試薬」(DR−T)、2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン「Belleau試薬(BR)」、2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン「ローソン試薬(LR)」など(Davy試薬:H.Heimgartnerら、Helv.Chim.Acta 70、1987、1001頁;Belleau試薬:Tetrahedron 40、1984、2047頁;Tetrahedron 40、1984、2663頁;Tetrahedron Letters 24、1983、3815頁;I.Thomsonら、Org.Synth.62、1984、158頁およびそこに引用されている文献;D.Brillon Synthetic Commun.20、1990、3085頁およびそこに引用されている文献;オリゴペプチドの選択的チオン化;K.Clausenら、J.Chem.Soc.、Perkin Trans I 1984、785頁;O.E.Jensenら、Tetrahedron 41、1985、5595頁;「ローソン試薬、(LR)」:R.A.Cherkasovら、Tetrahedron 41、1985、2567頁;K.Clausenら、Tetrahedron 37、1981、3635頁、M.P.Cavaら、Tetrahedron 41、1985、5061頁;硫化ジボリル:Liebigs Ann.Chem.1992、1081頁およびそこに引用されている文献;Metznerら、Sulphur Reagents in Organic Synthesis、B.Harcourt(編)、London 1994、Academic Press、44−45頁を参照のこと。)。
【0354】
別の可能性は、例えば、RBF(R=メチル、エチル)でのO−アルキル化(H.Meerweinら、Justus Liebigs Ann.Chem.641、(1961)1頁)およびそれに続く無水NaSHとの中間体の反応(R.E.Eibeck、Inorg.Synth.7、1963、128頁)、クロロイミニウム塩のインサイチュ形成およびそれに続くテトラチオモリブデート、特にベンジルトリエチルアンモニウムテトラチオモリブデート[(Ph−CH−NEtMoS]との反応(Tetrahedron Lett.36、1995、8311頁)またはヘキサメチルジシラチアン(TMSS)(TMS=トリメチルシリル;P.L.Fuchsら、J Org.Chem.59、1994、348頁)などの反応順序である。
【0355】
好ましい硫黄化剤は、例えば、五硫化二リン(P)、五硫化二リン/ピリジン(P/Py)、五硫化二リン/トリエチルアミン(P/NEt)、五硫化二リン/炭酸水素ナトリウム(P/NaHCO「Scheeren試薬」)または特に好ましくは2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン「ローソン試薬(LR)」、2,4−ビス(4−フェノキシフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタン「Belleau試薬(BR)」または2,4−ビス(4−フェニルチオフェニル)−2,4−ジチオキソ−1,3,2,4−ジチアジホスフェタンなどのリン試薬である。
【0356】
式(I)の化合物(式中、Rはハロゲンを表す。)を調製するため、反応スキーム(IX)に従って塩基性反応助剤の存在下にて式(I)の化合物(式中、Rは水素を表す。)をハロゲン化剤と反応させることも、別法として可能である。
【0357】
【化127】

【0358】
出発原料として必要な式(I)の化合物において、A、B、RおよびRは、先に上述されている意味を有し、置換基Rは水素を表す。
【0359】
これらの式(I)の化合物は、先に上述されている調製プロセス1から3により得ることができる。
【0360】
一般に、希釈剤の存在下でハロゲン化を行うことが有利である。希釈剤は、有利には、プロセス全体の間反応混合物が容易に撹拌可能なままである量で用いられる。ハロゲン化を行うための適当な希釈剤は、反応条件下で不活性であるすべての有機溶媒である。
【0361】
本発明によるプロセスを行うための適当なハロゲン化剤は、すべての適当なハロゲン化剤、例えばN−ハロ化合物である。
【0362】
挙げることができる例は、1−クロロメチル−4−フルオロジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロホウ酸塩)(Selectfluor(登録商標))、N,N−ジハロアミン、N−ハロカルボキシアミド、N−ハロカルバミン酸エステル、N−ハロ尿素、N−ハロスルホニルアミド、N−ハロジスルホニルアミドなどのN−ハロアミン、N−フルオロビス[(トリフルオロメチル)スルホニル]イミドなどのN−ハロスルホニルイミド、およびN−クロロフタルイミド、N−ブロモフタルイミド、N−ヨードフタルイミド、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−ブロモサッカリンまたはN−ヨードコハク酸イミドなどのN−ハロカルボン酸ジアミドである。
【0363】
ハロゲン化を行うための好ましいハロゲン化剤は、N−ハロカルボン酸ジアミドまたは1−クロロメチル−4−フルオロジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロホウ酸塩)(Selectfluor(登録商標))である。
【0364】
ハロゲン化を行うための好ましい希釈剤は、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、m−クロロベンゾニトリルなどのニトリルである。
【0365】
本発明によるプロセスに関して述べた希釈剤および溶媒の混合物を使用することも可能である。
【0366】
本発明によるプロセスを行うための特に好ましい希釈剤は、アセトニトリル、プロピオニトリルまたはブチロニトリルなどのニトリルである。
【0367】
このプロセスにおける反応時間は、一般に、10分から48時間である。
【0368】
反応は、−10℃から+100℃の間、好ましくは0℃から60℃の間、特に好ましくは10℃から室温の間の温度で実施される。
【0369】
反応が完了した後、反応混合物全体を濃縮させる。後処理の後に得られる生成物は、再結晶、減圧下での蒸留またはカラムクロマトグラフィーによる通常の方法で精製することができる(調製実施例も参照のこと。)。
【0370】
適当な場合、式(I)の化合物は、異なる多形形態で、または異なる多形形態の混合物として存在することができる。純粋な多形体および多形体の混合物の両方が本発明により提供され、本発明に従って使用することができる。
【0371】
良好な植物耐性および温血動物に対して都合の良い毒性と組み合わせた環境に十分忍容性のある本発明による活性化合物は、植物および植物器官を保護、収穫収率を増加、および収穫物の品質を改善するのに適当であり、農業、園芸、畜産、森林、庭園およびレジャー施設、貯蔵製品および材料の保護、ならびに衛生分野において遭遇する動物有害生物、特に昆虫、蜘蛛、ゼンチュウ綱(Helminths)、線虫および軟体動物を防除するのに適当である。これらは、好ましくは、植物保護薬剤として用いることができる。これらは、正常な感受性種および耐性種に対して、およびすべてまたは一部の発展段階に対して活性である。上述の有害生物として以下のものが挙げられる。
【0372】
シラミ目(Anoplura)(プティラプテラ(Phthiraptera))由来、例えば、ダマリニア属種(Damalinia spp.)、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)。
【0373】
アラクニダ(Arachnida)綱由来、例えば、アカルス・シロ(Acarus siro)、アケリア・シェルドニ(Aceria sheldoni)、アクロプス属種(Aculops spp.)、アクルス属種(Aculus spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、アルガス属種(Argas spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、ブレウィパルプス属種(Brevipalpus spp.)、ブリュオビア・プラエティオサ(Bryobia praetiosa)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、エオテトラニュクス属種(Eotetranychus spp.)、エピトリメルス・ピュリ(Epitrimerus pyri)、エウテトラニュクス属種(Eutetranychus spp.)、エリオピュエス属種(Eriophyes spp.)、ヘミタルソネムス属種(Hemitarsonemus spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、ラトロデクトゥス・マクタンス(Latrodectus mactans)、メタテトラニュクス属種(Metatetranychus spp.)、オリゴニュクス属種(Oligonychus spp.)、オルニトドロス属種(Ornithodoros spp.)、パノニュクス属種(Panonychus spp.)、ピュッロコプトルタ・オレイウォラ(Phyllocoptruta oleivora)、ポリュパゴタルソネムス・ラトゥス(Polyphagotarsonemus latus)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、リピケパルス属種(Rhipicephalus spp.)、リゾグリュプス属種(Rhizoglyphus spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、スコルピオ・マウルス(Scorpio maurus)、ステノタルソネムス属種(Stenotarsonemus spp.)、タルソネムス属種(Tarsonemus spp.)、テトラニュクス属種(Tetranychus spp.)、ワサテス・リュコペルシキ(Vasates lycopersici)。
【0374】
ニマイガイ綱(Bivalva)、例えば、ドレイッセナ属種(Dreissena spp.)。
【0375】
唇脚目(Chilopoda)由来、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)、スクティゲラ属種(Scutigera spp.)。
【0376】
コウチュウ目(Coleoptera)由来、例えば、アカントスケリデス・オプテクトゥス(Acanthoscelides obtectus)、アドレトゥス属種(Adoretus spp.)、アゲラスティカ・アルニ(Agelastica alni)、アグリオテス属種(Agriotes spp.)、アムピマッロン・ソルスティティアリス(Amphimallon solstitialis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、アノプロポラ属種(Anoplophora spp.)、アントノムス属種(Anthonomus spp.)、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アポゴニア属種(Apogonia spp.)、アトマリア属種(Atomaria spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、ブルキディウス・オプテクトゥス(Bruchidius obtectus)、ブルクス属種(Bruchus spp.)、ケウトリュンクス属種(Ceuthorhynchus spp.)、クレオヌス・メンディクス(Cleonus mendicus)、コノデルス属種(Conoderus spp.)、コスモポリテス属種(Cosmopolites spp.)、コステリュトラ・ゼアランディカ(Costelytra zealandica)、クルクリオ属種(Curculio spp.)、クリュプトリュンクス・ラパティ(Cryptorhynchus lapathi)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ディアブロティカ属種(Diabrotica spp.)、エピラクナ属種(Epilachna spp.)、ファウスティヌス・クバエ(Faustinus cubae)、ギッビウム・プシュッロイデス(Gibbium psylloides)、ヘテロニュクス・アラトル(Heteronychus arator)、フュラモルパ・エレガンス(Hylamorpha elegans)、フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、フュペラ・ポスティカ(Hypera postica)、フュポテネムス属種(Hypothenemus spp.)、ラクノステルナ・コンサングイネア(Lachnosterna consanguinea)、レプティノタルサ・デケムリネアタ(Leptinotarsa decemlineata)、リッソロプトルス・オリュゾピルス(Lissorhoptrus oryzophilus)、リクスス属種(Lixus spp.)、リュクトゥス属種(Lyctus spp.)、メリゲテス・アエネウス(Meligethes aeneus)、メロロンタ・メロロンタ(Melolontha melolontha)、ミグドルス属種(Migdolus spp.)、モノカムス属種(Monochamus spp.)、ナウパクトゥス・クサントグラプス(Naupactus xanthographus)、ニプトゥス・ホロレウクス(Niptus hololeucus)、オリュクテス・リノケロス(Oryctes rhinoceros)、オリュザエピルス・スリナメンシス(Oryzaephilus surinamensis)、オティオルリュンクス・スルカトゥス(Otiorrhynchus sulcatus)、オクシケトニア・ユクンダ(Oxycetonia jucunda)、ファエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae)、ピュッロパガ属種(Phyllophaga spp.)、ポピッリア・ヤポニカ(Popillia japonica)、プレムノトリュペス属種(Premnotrypes spp.)、プシュッリオデス・クリュソケパラ(Psylliodes chrysocephala)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾビウス・ウェントラリス(Rhizobius ventralis)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス属種(Sitophilus spp.)、スペノポルス属種(Sphenophorus spp.)、ステルネクス属種(Sternechus spp.)、シュムピュレテス属種(Symphyletes spp.)、テネブリオ・モリトル(Tenebrio molitor)、トリボリウム属種(Tribolium spp.)、トロゴデルマ属種(Trogoderma spp.)、テュキウス属種(Tychius spp.)、クシロトレクス属種(Xylotrechus spp.)、ザブルス属種(Zabrus spp.)。
【0377】
トビムシ目(Collembola)由来、例えば、オニュキウルス・アルマトゥス(Onychiurus armatus)。
【0378】
ハサミムシ目(Dermaptera)由来、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0379】
倍脚目(Diplopoda)由来、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)。
【0380】
双翅目(Diptera)由来、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、ビビオ・ホルトゥラヌス(Bibio hortulanus)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、ケラティティス・カピタタ(Ceratitis capitata)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、コクリオミュイア属種(Cochliomyia spp.)、コルドュロビア・アントロポパガ(Cordylobia anthropophaga)、クレクス属種(Culex spp.)、クテレブラ属種(Cuterebra spp.)、ダクス・オレアエ(Dacus oleae)、デルマトビア・ホミニス(Dermatobia hominis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、ガストロピルス属種(Gastrophilus spp.)、フュレミュイア属種(Hylemyia spp.)、フュッポボスカ属種(Hyppobosca spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、リリオミュザ属種(Liriomyza spp.)、ルキリア属種(Lucilia spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、オスキネッラ・フリト(Oscinella frit)、ペゴミュイア・フュオスキュアミ(Pegomyia hyoscyami)、ポルビア属種(Phorbia spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、タンニア属種(Tannia spp.)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)、ヴォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)。
【0381】
マキガイ綱(Gastropoda)由来、例えば、アリオン属種(Arion spp.)、ビオムパラリア属種(Biomphalaria spp.)、ブリヌス属種(Bulinus spp.)、デロケラス属種(Deroceras spp.)、ガルバ属種(Galba spp.)、リュムナエア属種(Lymnaea spp.)、オンコメラニア属種(Oncomelania spp.)、スッキネア属種(Succinea spp.)。
【0382】
ゼンチュウ綱(Helminths)由来、例えば、アンキュロストマ・ドゥオデナレ(Ancylostoma duodenale)、アンキュロストマ・ケユラニクム(Ancylostoma ceylanicum)、アキュロストマ・ブラジリエンシス(Acylostoma braziliensis)、アンキュロストマ属種(Ancylostoma spp.)、アスカリス・ルブリコイデス(Ascaris lubricoides)、アスカリス属種(Ascaris spp.)、ブルギア・マラユイ(Brugia malayi)、ブルギア・ティモリ(Brugia timori)、ブノストムム属種(Bunostomum spp.)、カベルティア属種(Chabertia spp.)、クロノルキス属種(Clonorchis spp.)、コオペリア属種(Cooperia spp.)、ディクロコエリウム属種(Dicrocoelium spp)、ディクテュオカウルス・フィラリア(Dictyocaulus filaria)、ディピュッロボトリウム・ラトゥム(Diphyllobothrium latum)、ドラクンクルス・メディネンシス(Dracunculus medinensis)、エキノコックス・グラヌロスス(Echinococcus granulosus)、エキノコックス・ムルティロクラリス(Echinococcus multilocularis)、エンテロビウス・ウェルミクラリス(Enterobius vermicularis)、ファキオラ属種(Faciola spp.)、ハエモンクス属種(Haemonchus spp.)、ヘテラキス属種(Heterakis spp.)、フュメノレピス・ナナ(Hymenolepis nana)、フュオストロングルス属種(Hyostrongulus spp.)、ロア・ロア(Loa Loa)、ネマトディルス属種(Nematodirus spp.)、オエソパゴストムム属種(Oesophagostomum spp.)、オピストルキス属種(Opisthorchis spp.)、オンコケルカ・ウォルウルス(Onchocerca volvulus)、オステルタギア属種(Ostertagia spp.)、パラゴニムス属種(Paragonimus spp.)、スキストソメン属種(Schistosomen spp.)、ストロンギュロイデス・フエッレボルニ(Strongyloides fuelleborni)、ストロンギュロイデス・ステルコラリス(Strongyloides stercoralis)、ストロニュロイデス属種(Stronyloides spp.)、タエニア・サギナタ(Taenia saginata)、タエニア・ソリウム(Taenia solium)、トリキネッラ・スピラリス(Trichinella spiralis)、トリキネッラ・ナティワ(Trichinella nativa)、トリキネッラ・ブリトウィ(Trichinella britovi)、トリキネッラ・ネルソニ(Trichinella nelsoni)、トリキネッラ・プセウドプシラリス(Trichinella pseudopsiralis)、トリコストロングルス属種(Trichostrongulus spp.)、トリクリス・トリクリア(Trichuris trichuria)、ウケレリア・バンクロフティ(Wuchereria bancrofti)。
【0383】
エイメリア(Eimeria)などの原生動物を防除することがさらに可能である。
【0384】
異翅目(Heteroptera)由来、例えば、アナサ・トリスティス(Anasa tristis)、アンテスティオプシス属種(Antestiopsis spp.)、ブリッスス属種(Blissus spp.)、カロコリス属種(Calocoris spp.)、カムピュロンマ・リウィダ(Campylomma livida)、カウェレリウス属種(Cavelerius spp.)、キメクス属種(Cimex spp.)、クレオンティアデス・ディルトゥス(Creontiades dilutus)、ダシュヌス・ピペリス(Dasynus piperis)、ディケロプス・フルカトゥス(Dichelops furcatus)、ディコノコリス・ヘウェッティ(Diconocoris hewetti)、ドュスデルクス属種(Dysdercus spp.)、エウスキストゥス属種(Euschistus spp.)、エウリュガステル属種(Eurygaster spp.)、ヘリオペルティス属種(Heliopeltis spp.)、ホルキアス・ノビレッルス(Horcias nobilellus)、レプトコリサ属種(Leptocorisa spp.)、レプトグロッスス・ピュッロプス(Leptoglossus phyllopus)、リュグス属種(Lygus spp.)、マクロペス・エクスカワトゥス(Macropes excavatus)、ミリダエ(Miridae)、ネザラ属種(Nezara spp.)、オエバルス属種(Oebalus spp.)、ペントミダエ(Pentomidae)、ピエスマ・クワドラタ(Piesma quadrata)、ピエゾドルス属種(Piezodorus spp.)、プサッルス・セリアトゥス(Psallus seriatus)、プセウダキュスタ・ペルセア(Pseudacysta persea)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、サルベルゲッラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコティノポラ属種(Scotinophora spp.)、ステパニティス・ナシ(Stephanitis nashi)、ティブラカ属種(Tibraca spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)。
【0385】
同翅目(Homoptera)由来、例えば、アキュルトシポン属種(Acyrthosipon spp.)、アエネオラミア属種(Aeneolamia spp.)、アゴノスケナ属種(Agonoscena spp.)、アレウロデス属種(Aleurodes spp.)、アレウロロブス・バロデンシス(Aleurolobus barodensis)、アレウロトリクスス属種(Aleurothrixus spp.)、アムラスカ属種(Amrasca spp.)、アヌラピス・カルドゥイ(Anuraphis cardui)、アオニディエッラ属種(Aonidiella spp.)、アパノスティグマ・ピリ(Aphanostigma piri)、アピス属種(Aphis spp.)、アルボリディア・アピカリス(Arboridia apicalis)、アスピディエッラ属種(Aspidiella spp.)、アスピディオトゥス属種(Aspidiotus spp.)、アタヌス属種(Atanus spp.)、アウラコルトゥム・ソラニ(Aulacorthum solani)、ベミシア属種(Bemisia spp.)、ブラキュカウドゥス・ヘリクリュシイ(Brachycaudus helichrysii)、ブラキュコルス属種(Brachycolus spp.)、ブレウィコリュネ・ブラッシカエ(Brevicoryne brassicae)、カリギポナ・マルギナータ(Calligypona marginata)、カルネオケパラ・フルギダ(Carneocephala fulgida)、ケラトワクナ・ラニゲラ(Ceratovacuna lanigera)、ケルコピダエ(Cercopidae)、ケロプラステス属種(Ceroplastes spp.)、カエトシポン・フラガエフォリイ(Chaetosiphon fragaefolii)、キオナスピス・テガレンシス(Chionaspis tegalensis)、クロリタ・オヌキイ(Chlorita onukii)、クロマピス・ユグランディコラ(Chromaphis juglandicola)、クリュソムパルス・フィクス(Chrysomphalus ficus)、キカドゥリナ・ムビラ(Cicadulina mbila)、コッコミュティルス・ハッリ(Coccomytilus halli)、コックス属種(Coccus spp.)、クリュプトミュズス・リビス(Cryptomyzus ribis)、ダルブルス属種(Dalbulus spp.)、ディアレウロデス属種(Dialeurodes spp.)、ディアポリナ属種(Diaphorina spp.)、ディアスピス属種(Diaspis spp.)、ドラリス属種(Doralis spp.)、ドロシカ属種(Drosicha spp.)、ドュサピス属種(Dysaphis spp.)、ドュスミコックス属種(Dysmicoccus spp.)、エムポアスカ属種(Empoasca spp.)、エリオソマ属種(Eriosoma spp.)、エリュトロネウラ属種(Erythroneura spp.)、エウスケリス・ビロバトゥス(Euscelis bilobatus)、ゲオコックス・コッフェアエ(Geococcus coffeae)、ホマロディスカ・コアグラタ(Homalodisca coagulata)、フュアロプテルス・アルンディニス(Hyalopterus arundinis)、イケリュア属種(Icerya spp.)、イディオケルス属種(Idiocerus spp.)、イディオスコプス属種(Idioscopus spp.)、ラオデルパクス・ストリアテッルス(Laodelphax striatellus)、レカニウム属種(Lecanium spp.)、レピドサペス属種(Lepidosaphes spp.)、リパピス・エリュシミ(Lipaphis erysimi)、マクロシプム属種(Macrosiphum spp.)、マハナルワ・フィムブリオラタ(Mahanarva fimbriolata)、メラナピス・サッカリ(Melanaphis sacchari)、メトカルフィエッラ属種(Metcalfiella spp.)、メトポロピウム・ディロドゥム(Metopolophium dirhodum)、モネッリア・コスタリス(Monellia costalis)、モネリオプシス・ペカニス(Monelliopsis pecanis)、ミュズス属種(Myzus spp.)、ナソノウィア・リビスニグリ(Nasonovia ribisnigri)、ネポテッティクス属種(Nephotettix spp.)、ニラパルワタ・ルゲンス(Nilaparvata lugens)、オンコメトピア属種(Oncometopia spp.)、オルテジア・プラエロンガ(Orthezia praelonga)、パラベミシア・ミュリカエ(Parabemisia myricae)、パラトリオザ属種(Paratrioza spp.)、パルラトリア属種(Parlatoria spp.)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ペレグリヌス・マイディス(Peregrinus maidis)、ペナコックス属種(Phenacoccus spp.)、プロエオミュズス・パッセリニイ(Phloeomyzus passerinii)、ポロドン・フムリ(Phorodon humuli)、ピュッロクセラ属種(Phylloxera spp.)、ピンナスピス・アスピディストラエ(Pinnaspis aspidistrae)、プラノコックス属種(Planococcus spp.)、プロトプルウィナリア・ピュリフォルミス(Protopulvinaria pyriformis)、プソイダウラカスピス・ペンタゴナ(Pseudaulacaspis pentagona)、プセウドコックス属種(Pseudococcus spp.)、プシュッラ属種(Psylla spp.)、プテロマルス属種(Pteromalus spp.)、ピュリッラ属種(Pyrilla spp.)、クワドラスピディオトゥス属種(Quadraspidiotus spp.)、クウェサダ・ギガス(Quesada gigas)、ラストロコックス属種(Rastrococcus spp.)、ロパロシプム属種(Rhopalosiphum spp.)、サイッセティア属種(Saissetia spp.)、スカポイデス・ティタヌス(Scaphoides titanus)、スキザピス・グラミヌム(Schizaphis graminum)、セレナスピドゥス・アルティクラトゥス(Selenaspidus articulatus)、ソガタ属種(Sogata spp.)、ソガテッラ・フルキフェラ(Sogatella furcifera)、ソガトデス属種(Sogatodes spp.)、スティクトケパラ・フェスティナ(Stictocephala festina)、テナラパラ・マラユエンシス(Tenalaphara malayensis)、ティノカッリス・カリュアエフォリアエ(Tinocallis caryaefoliae)、トマスピス属種(Tomaspis spp.)、トクソプテラ属種(Toxoptera spp.)、トリアレウロデス・ワポラリオルム(Trialeurodes vaporariorum)、トリオザ属種(Trioza spp.)、テュプロキュバ属種(Typhlocyba spp.)、ウナスピス属種(Unaspis spp.)、ウィテウス・ウィティフォリイ(Viteus vitifolii)。
【0386】
膜翅目(Hymenoptera)由来、例えば、ディプリオン属種(Diprion spp.)、ホプロカムパ属種(Hoplocampa spp.)、ラシウス属種(Lasius spp.)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、ウェスパ属種(Vespa spp.)。
【0387】
等脚目(Isopoda)由来、例えば、アルマディッリディウム・ウルガレ(Armadillidium vulgare)、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0388】
シロアリ目(Isoptera)由来、例えば、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)、オドントテルメス属種(Odontotermes spp.)。
【0389】
鱗翅目(Lepidoptera)由来、例えば、アクロニクタ・マイヨル(Acronicta major)、アエディア・レウコメラス(Aedia leucomelas)、アグロティス属種(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギッラケア(Alabama argillacea)、アンティカルシア属種(Anticarsia spp.)、バラトラ・ブラッシカエ(Barathra brassicae)、ブックラトリクス・トゥルベリエッラ(Bucculatrix thurberiella)、ブパルス・ピニアリウス(Bupalus piniarius)、カコエキア・ポダナ(Cacoecia podana)、カプア・レティクラナ(Capua reticulana)、カルポカプサ・ポモネッラ(Carpocapsa pomonella)、ケイマトビア・ブルマタ(Cheimatobia brumata)、キロ属種(Chilo spp.)、コリストネウラ・フミフェラナ(Choristoneura fumiferana)、クリュシア・アムビグエッラ(Clysia ambiguella)、クナパロケルス属種(Cnaphalocerus spp.)、エアリアス・インスラナ(Earias insulana)、エペスティア・クエニエッラ(Ephestia kuehniella)、エウプロクティス・クリュソッロエア(Euproctis chrysorrhoea)、エウクソア属種(Euxoa spp.)、フェルティア属種(Feltia spp.)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、ヘリコウェルパ属種(Helicoverpa spp.)、ヘリオティス属種(Heliothis spp.)、ホフマンノフィラ・シュードスプレテラ(Hofmannophila pseudospretella)、ホモナ・マグナニマ(Homona magnanima)、フュポノメウタ・パデッラ(Hyponomeuta padella)、ラピュグマ属種(Laphygma spp.)、リトコッレティス・ブランカルデッラ(Lithocolletis blancardella)、リトパネ・アンテンナタ(Lithophane antennata)、ロクサグロティス・アルビコスタ(Loxagrotis albicosta)、リュマントリア属種(Lymantria spp.)、マラコソマ・ネウストリア(Malacosoma neustria)、マメストラ・ブラッシカエ(Mamestra brassicae)、モキス・レパンダ(Mocis repanda)、ミュティムナ・セパラタ(Mythimna separata)、オリア属種(Oria spp.)、オウレマ・オリュザエ(Oulema oryzae)、パノリス・フランメア(Panolis flammea)、ペクティノポラ・ゴッシュピエッラ(Pectinophora gossypiella)、ピュッロクニスティス・キトレッラ(Phyllocnistis citrella)、ピエリス属種(Pieris spp.)、プルテッラ・クシロステッラ(Plutella xylostella)、プロデニア属種(Prodenia spp.)、プセウダレティア属種(Pseudaletia spp.)、プセウドプルシア・インクルデンス(Pseudoplusia includens)、ピュラウスタ・ヌビラリス(Pyrausta nubilalis)、スポドプテラ属種(Spodoptera spp.)、テルメシア・ゲンマタリス(Thermesia gemmatalis)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)、トルトリクス・ウィリダナ(Tortrix viridana)、トリコプルシア属種(Trichoplusia spp.)。
【0390】
バッタ目(Orthoptera)由来、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、グリュッロタルパ属種(Gryllotalpa spp.)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、ロクスタ属種(Locusta spp.)、メラノプルス属種(Melanoplus spp.)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、スキストケルカ・グレガリア(Schistocerca gregaria)。
【0391】
ノミ目(Siphonaptera)由来、例えば、ケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0392】
コムカデ目(Symphyla)由来、例えば、スクティゲレッラ・インマクラタ(Scutigerella immaculata)。
【0393】
アザミウマ目(Thysanoptera)由来、例えば、バリオトリプス・ビフォルミス(Baliothrips biformis)、エンネオトリプス・フラウェンス(Enneothrips flavens)、フランクリニエッラ属種(Frankliniella spp.)、ヘリオトリプス属種(Heliothrips spp.)、ヘルキノトリプス・フェモラリス(Hercinothrips femoralis)、カコトリプス属種(Kakothrips spp.)、リピポロトリプス・クルエンタトゥス(Rhipiphorothrips cruentatus)、スキルトトリプス属種(Scirtothrips spp.)、タエニオトリプス・カルダモニ(Taeniothrips cardamoni)、ヘリオトリプス属種(Thrips spp.)。
【0394】
シミ目(Thysanura)由来、例えば、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)。
【0395】
植物寄生性線虫として、例えば、アングイナ(Anguina spp.)、アペレンコイデス属種(Aphelenchoides spp.)、ベロノアイムス属種(Belonoaimus spp.)、ブルサペレンクス属種(Bursaphelenchus spp.)、ディテュレンクス・ディプサキ(Ditylenchus dipsaci)、グロボデラ属種(Globodera spp.)、ヘリオコテュレンクス属種(Heliocotylenchus spp.)、ヘテロデラ属種(Heterodera spp.)、ロンギドルス属種(Longidorus spp.)、メロイドギュネ属種(Meloidogyne spp.)、プラテュレンクス属種(Pratylenchus spp.)、ラドポルス・シミリス(Radopholus similis)、ロテュレンクス属種(Rotylenchus spp.)、トリコドルス属種(Trichodorus spp.)、テュレンコリュンクス属種(Tylenchorhynchus spp.)、テュレンクルス属種(Tylenchulus spp.)、テュレンクルス・セミペネトランス(Tylenchulus semipenetrans)、クシピネマ属種(Xiphinema spp.)が挙げられる。
【0396】
適当な場合、本発明による化合物は、特定の濃度または施用量で、除草剤、安全化剤、成長調節剤または植物の特性を改善するための薬剤として、または殺菌剤、例えば、殺真菌剤、抗糸状菌剤、殺細菌剤、殺ウイルス剤(ウィロイドに対する薬剤を含める。)として、またはMLO(マイコプラズマ様生物)およびRLO(リケッチア様生物)に対する薬剤として使用することもできる。適当な場合、これらは、他の活性化合物の合成のための中間体または前駆体として用いることもできる。
【0397】
該活性化合物は、溶液、乳濁液、水和剤、水性および油性懸濁液、粉末、粉剤、ペースト剤、可溶性粉末、可溶性顆粒、散布用顆粒、懸濁液−乳濁液濃縮物、活性化合物を含浸させた天然材料、活性化合物を含浸させた合成材料、肥料ならびにポリマー物質中のマイクロカプセル化など、通常の剤形に変換することができる。
【0398】
これらの製剤は、場合によって乳化剤および/または分散剤および/または起泡剤である界面活性剤の使用とともに、既知の方法で、例えば、液体の溶媒および/または固体担体である増量剤と活性化合物を混合することにより製造される。該製剤は、適当な植物中で、または他に適用前もしくは適用中のいずれかで調製される。
【0399】
助剤として使用が適当であるのは、組成物自体および/またはこれらから誘導される調製物(例えば、スプレー液、種子粉衣剤)に、特定の技術特性などの特別な特性および/または特別な生物学的特性も付与するのに適当である物質である。通常の適当な助剤は、増量剤、溶媒および担体である。
【0400】
適当な増量剤は、例えば芳香族および非芳香族炭化水素(パラフィン、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン、クロロベンゼンなど)、アルコールおよびポリオール(これは、適当な場合、置換、エーテル化および/またはエステル化されていてもよい。)、ケトン(アセトン、シクロヘキサノンなど)、エステル(脂肪および油を含める。)および(ポリ)エーテル、非置換および置換アミン、アミド、ラクタム(N−アルキルピロリドンなど)およびラクトン、スルホンおよびスルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)の部類由来の、例えば水、極性および非極性有機化学的液体である。
【0401】
使用される増量剤が水である場合、補助溶媒として例えば有機溶媒を用いることも可能である。本質的に、適当な液体溶媒は以下のものである。キシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなどの芳香族化合物、クロロベンゼン、クロロエチレンまたは塩化メチレンなどの塩素化芳香族化合物および塩素化脂肪族炭化水素、シクロヘキサンまたはパラフィンなどの脂肪族炭化水素、例えば石油留分、鉱物および植物油、ブタノールまたはグリコールなどのアルコールならびにさらにこれらのエーテルおよびエステル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなどのケトン、ジメチルスルホキシドなどの強極性溶媒、ならびにさらに水。
【0402】
適当な固体担体は以下のものである。
例えば、アンモニウム塩、ならびにカオリン、粘土、タルク、チョーク、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土などの粉砕天然鉱物、ならびに微細に分割されたシリカ、アルミナおよびシリケートなどの粉砕合成鉱物;顆粒のための適当な固体担体は、例えば、方解石、大理石、軽石粉、海泡石および白雲石などの破砕および画分化された天然岩、ならびにさらに無機荒粉および有機荒粉の合成顆粒、および紙、おがくず、ココナツ外殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ柄などの有機材料の顆粒である;適当な乳化剤および/または起泡剤は、例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えば、アルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、硫酸アルキル、アリールスルホネートおよびさらにタンパク質加水分解物などの非イオン性および陰イオン性乳化剤である;適当な分散剤は、例えば、アルコール−POEおよび/またはPOP−エーテル、酸および/またはPOP−POEエステル、アルキルアリールおよび/またはPOP−POEエーテル、脂肪および/またはPOP−POE付加物、POEおよび/またはPOP−ポリオール誘導体、POEおよび/またはPOP−ソルビタンまたは糖付加物、硫酸アルキルまたは硫酸アリール、アルキルスルホネートもしくはアリールスルホネートおよびリン酸アルキルもしくはリン酸アリールまたは対応するPO−エーテル付加物の部類由来の非イオン性および/またはイオン性物質である。さらに、適当なオリゴ−またはポリマー、例えば、ビニルモノマー、アクリル酸、EOおよび/またはPO単独または例えば、(ポリ)アルコールもしくは(ポリ)アミンとの組合せから誘導されたもの。リグニンおよびこのスルホン酸誘導体、非修飾および修飾セルロース、芳香族および/または脂肪族スルホン酸ならびにホルムアルデヒドとのこれらの付加物を用いることも可能である。
【0403】
アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテートなどの粉末、顆粒またはラテックスの形態におけるカルボキシメチルセルロース、天然および合成ポリマーなどの粘着性付与剤、ならびにケファリンおよびレシチンなどの天然リン脂質、ならびに合成リン脂質が、製剤中に使用することができる。
【0404】
無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルー(Prussian Blue)などの着色剤、ならびにアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料などの有機染料、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの痕跡量の栄養素を使用することが可能である。
【0405】
他の可能な添加剤は、芳香剤、ミネラルまたは野菜、場合によって改質油、ワックス、ならびに鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などの栄養素(痕跡量の栄養素を含める。)である。
【0406】
低温安定剤、保存料、抗酸化剤、光安定剤または化学的および/もしくは物理的安定性を向上させる他の薬剤などの安定剤が存在することもできる。
【0407】
製剤は、一般に、0.01重量%から98重量%の間、好ましくは0.5重量%から90重量%の間の活性化合物を含む。
【0408】
本発明による活性化合物は、この市販製剤中に使用することができ、これらの製剤から、殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺真菌剤、成長調節物質、除草剤、安全化剤、肥料またはセミオケミカルなどの他の活性化合物との混合物として調製される使用形態中に使用することができる。
【0409】
除草剤、肥料、成長調節剤、安全化剤、セミオケミカルなどの他の既知活性化合物、または他に植物特性を改善するための薬剤との混合物も可能である。
【0410】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物は、さらに、これらの市販製剤中に存在することができ、これらの製剤から、相乗剤との混合物として調製される使用形態に中に存在することができる。相乗剤は活性化合物の作用を増加させる化合物であり、相乗的薬剤それ自体が活性化するように添加される必要はない。
【0411】
殺虫剤として使用される場合、本発明による活性化合物は、さらに、これらの市販製剤中に存在することができ、これらの製剤から、植物の周囲、植物部位の表面上または植物組織中での使用後に活性化合物の劣化を低減する阻害剤との混合物として調製される使用形態中に存在することができる。
【0412】
市販製剤から調製される使用形態の活性化合物含有量は、広い限度内において変動することができる。使用形態の活性化合物濃度は、活性化合物の0.00000001重量%から95重量%、好ましくは0.00001重量%から1重量%の間であってよい。
【0413】
該化合物は、使用形態に適当な通常の方法で用いられる。
【0414】
すべての植物および植物部位は、本発明に従って処理することができる。植物は、本文脈において、所望および非所望の野草または作物植物(自然発生の作物植物を含める。)などすべての植物および植物集団を意味すると理解されるべきである。作物植物は、従来の植物育種および最適化の方法により、または生物工学および遺伝子工学の方法により、またはこれらの方法の組合せにより得ることができる植物であってよく、トランスジェニック植物および植物育種者の権利により保護可能なまたは保護不可能な植物品種を含めることができる。植物部位は、苗条、葉、花および根など地上および地下の植物のすべての部位および器官を意味すると理解されるべきであり、挙げることができる例は、葉、針葉、柄、茎、花、果実身体、果実、種子、根、塊茎および根茎である。植物部位には、収穫器官、ならびに栄養繁殖器官および生殖繁殖器官、例えば、挿し木、塊茎、根茎、側枝および種子も含める。
【0415】
該活性化合物を用いる植物および植物部位の本発明による処理は直接実施される、または通常の処理方法、例えば、浸漬、噴霧、蒸発、煙霧、飛散、塗布、注入により、および繁殖器官の場合、特に種子の場合1つもしくは複数のコーティングも適用することにより、周囲、生息地もしくは貯蔵空間に該化合物を作用させることによって実施される。
【0416】
既に上述されている通り、本発明に従ってすべての植物およびこれらの部位を処理することが可能である。好ましい実施形態において、野草種および植物品種、または交雑もしくはプロトプラスト融合などの従来の生物育種方法により得られるもの、ならびにこれらの部位が処理される。さらなる好ましい実施形態において、適当な場合従来の方法との組合せにおいて遺伝子工学方法により得られるトランスジェニック植物および植物品種(遺伝子操作生物体)、ならびにこれらの部位が処理される。「部位」、「植物の部位」および「植物部位」という用語は、上記で説明されている。
【0417】
特に好ましくは、それぞれに市販または使用されている植物品種の植物は本発明に従って処理される。植物品種は、従来の育種、変異誘発または組換えDNA技術により得られる新規な特性(「形質」)を有する植物を意味すると理解されるべきである。これらは、栽培品種、生物型または遺伝子型であってよい。
【0418】
植物種または植物品種、これらの位置および成長条件(土壌、気候、植物期間、養分)に依存して、本発明に従った処理は超付加的(「相乗」)効果ももたらすことができる。したがって、例えば、本発明に従って使用することができる物質および組成物の施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または活性における増加、より良い植物成長、高温または低温に対する耐性増加、干ばつまたは水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性増加、開花能力増大、より容易な収穫、成熟促進、収穫収率上昇、収穫された生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、収穫された生産物のより良い貯蔵安定性および/または加工能力が可能であり、これらは実際に予期されていた効果を上回る。
【0419】
本発明に従って処理されるのが好ましい(遺伝子工学により得られる)トランスジェニック植物または植物品種として、遺伝子改変に基づき、特に有利で有用な形質をこれらの植物に付与する遺伝子素材を受け取ったすべての植物が挙げられる。こうした形質の例は、より良い植物成長、高温または低温に対する耐性増加、干ばつまたは水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性増加、開花能力増大、より容易な収穫、成熟促進、収穫収率上昇、収穫された生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、収穫された生産物のより良い貯蔵安定性および/または加工能力である。こうした形質のさらに特に強調される例は、昆虫、ダニ、植物病原性真菌類、細菌および/またはウイルスなど動物および微生物の有害生物に対する植物のより良い防御、ならびにさらに、特定の除草剤活性化合物に対する植物の耐性増加である。挙げることができるトランスジェニック植物の例は、穀類(コムギ、イネ)、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、サトウダイコン、トマト、エンドウマメおよび他の野菜種、綿、タバコ、アブラナなどの重要な作物植物、ならびにさらに(果実リンゴ、セイヨウナシ、柑橘類果実およびブドウが付く)果実植物であり、特に強調されるのは、トウモロコシ、大豆、ジャガイモ、綿、タバコおよびアブラナである。特に強調される形質は、植物中で形成される毒素、特にバキルルス・トゥリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)由来の遺伝子素材により植物で形成されるものに基づく(例えば、遺伝子CryIA(a)、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIIA、CryIIIA、CryIIIB2、Cry9c、Cry2Ab、Cry3BbおよびCryIFならびにさらにこれらの組合せによる。)(以下、「Bt植物」と称する。)昆虫、蜘蛛、線虫およびナメクジおよびカタツムリに対する植物の防御増加である。また特に強調される形質は、全身獲得抵抗性(SAR)、システミン、フィトアレキシン、エリシターおよび耐性遺伝子ならびにこれらに応じて発現したタンパク質および毒素による、真菌類、細菌およびウイルスに対する植物の防御増加である。またさらに特に強調される形質は、特定の除草剤活性化合物、例えばイミダゾリノン、スルホニル尿素剤、グリフォセートまたはホスフィノトリシンに対する植物の耐性増加である(例えば、「PAT」遺伝子)。問題になっている所望の形質を付与する遺伝子は、トランスジェニック植物中で互いに組み合わせて存在することもできる。挙げることができる「Bt植物」の例は、YIELD GARD(登録商標)(例えば、トウモロコシ、綿、大豆)、KnockOut(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えば、トウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(綿)、Nucotn(登録商標)(綿)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)の商品名の下に市販されているトウモロコシ変種、綿変種、大豆変種およびジャガイモ変種である。挙げることができる除草剤耐性植物の例は、Roundup Ready(登録商標)(グリフォセートに対する耐性、例えば、トウモロコシ、綿、大豆)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対する耐性、例えばアブラナ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対する耐性)およびSTS(登録商標)(スルホニル尿素剤に対する耐性、例えばトウモロコシ)の商品名の下に市販されているトウモロコシ変種、綿変種および大豆変種である。挙げることができる除草剤耐性植物(従来の方法で、除草剤耐性に育種された植物)には、Clearfield(登録商標)(例えば、トウモロコシ)の名称に市販されている変種が含まれる。当然、これらの記述は、将来開発および/または市場に出る植物品種の遺伝的形質またはまだ開発される遺伝的形質を有する植物品種にも当てはまる。
【0420】
列挙されている植物は、本発明による一般式Iの化合物および/または活性化合物の混合物を用いる特に有利な方法で、本発明に従って処理することができる。活性化合物または混合物に関する上述の好ましい範囲は、これらの植物の処理にも当てはまる。特に強調されるのは、現本文で詳細に述べた化合物または混合物を用いる植物の処理である。
【0421】
本発明による活性化合物は、植物、衛生および貯蔵生産物の有害生物に対してだけでなく、マダニ類(hard ticks)、ヒメダニ類(soft ticks)、疥癬ダニ類(mange mites)、ハダニ類(leaf mites)、ハエ(咬みバエおよび舐めバエ)、寄生虫性ハエの幼虫、シラミ、ケジラミ類(hair lice)、羽ジラミおよびノミなど、動物寄生虫(外部および内部寄生虫)に対する獣医学分野においても作用する。これらの寄生虫として以下のものが挙げられる。
【0422】
アノプルリダ目(Anoplurida)由来、例えば、ハエマトピヌス属種(Haematopinus spp.)、リノグナトゥス属種(Linognathus spp.)、ペディクルス属種(Pediculus spp.)、プティルス属種(Phtirus spp.)、ソレノポテス属種(Solenopotes spp.)。
【0423】
マッロパギダ目(Mallophagida)およびアムブリュケリナ亜目(Amblycerina)およびイスクノケリナ亜目(Ischnocerina)由来、例えば、トリメノポン属種(Trimenopon spp.)、メノポン属種(Menopon spp.)、トリノトン属種(Trinoton spp.)、ボウィコラ属種(Bovicola spp.)、ウェルネクキエッラ属種(Werneckiella spp.)、レピケントロン属種(Lepikentron spp.)、ダマリナ属種(Damalina spp.)、トリコデクテス属種(Trichodectes spp.)、フェリコラ属種(Felicola spp.)。
【0424】
双翅目(Diptera)およびネマトケリナ亜目(Nematocerina)およびブラキュケリナ亜目(Brachycerina)由来、例えば、アエデス属種(Aedes spp.)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、クレクス属種(Culex spp.)、シムリウム属種(Simulium spp.)、エウシムリウム属種(Eusimulium spp.)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、ルトゾミュイア属種(Lutzomyia spp.)、クリコイデス属種(Culicoides spp.)、クリュソプス属種(Chrysops spp.)、フュボミトラ属種(Hybomitra spp.)、アテュロトゥス属種(Atylotus spp.)、タバヌス属種(Tabanus spp.)、ハエマトポタ属種(Haematopota spp.)、ピリポミュイア属種(Philipomyia spp.)、ブラウラ属種(Braula spp.)、ムスカ属種(Musca spp.)、フュドロタエア属種(Hydrotaea spp.)、ストモクシス属種(Stomoxys spp.)、ハエマトビア属種(Haematobia spp.)、モレッリア属種(Morellia spp.)、ファンニア属種(Fannia spp.)、グロッシナ属種(Glossina spp.)、カッリポラ属種(Calliphora spp.)、ルキリア属種(Lucilia spp.)、クリュソミュイア属種(Chrysomyia spp.)、ヴォルファルティア属種(Wohlfahrtia spp.)、サルコパガ属種(Sarcophaga spp.)、オエストルス属種(Oestrus spp.)、フュポデルマ属種(Hypoderma spp.)、ガステロピルス属種(Gasterophilus spp.)、ヒッポボスカ属種(Hippobosca spp.)、リポプテナ属種(Lipoptena spp.)、メロパグス属種(Melophagus spp.)。
【0425】
シポナプテリダ目(Siphonapterida)由来、例えば、プレクス属種(Pulex spp.)、クテノケパリデス属種(Ctenocephalides spp.)、クセノプシュッラ属種(Xenopsylla spp.)、ケラトピュッルス属種(Ceratophyllus spp.)。
【0426】
ヘテロプテリダ目(Heteropterida)由来、例えば、キメクス属種(Cimex spp.)、トリアトマ属種(Triatoma spp.)、ロドニウス属種(Rhodnius spp.)、パンストロンギュルス属種(Panstrongylus spp.)。
【0427】
ブラッタリダ目(Blattarida)由来、例えば、ブラッタ・オリエンタリス(Blatta orientalis)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ブラッテラ・ゲルマニカ(Blattela germanica)、スペッラ属種(Supella spp.)。
【0428】
アカリ亜綱(Acari)(ダニ目(Acarina))ならびにメタおよびメソスティグマタ目(Meta−,Mesostigmata)由来、例えば、アルガス属種(Argas spp.)、オルニトドルス属種(Ornithodorus spp.)、オトビウス属種(Otobius spp.)、イクソデス属種(Ixodes spp.)、アムブリュオンマ属種(Amblyomma spp.)、ボオピルス属種(Boophilus spp.)、デルマケントル属種(Dermacentor spp.)、ハエモピュサリス属種(Haemophysalis spp.)、フュアロンマ属種(Hyalomma spp.)、リピセファルス属種(Rhipicephalus spp.)、デルマニュッスス属種(Dermanyssus spp.)、ライッリエティア属種(Raillietia spp.)、プネウモニュッスス属種(Pneumonyssus spp.)、ステルノストマ属種(Sternostoma spp.)、ワッロア属種(Varroa spp.)。
【0429】
アクティネディダ目(Actinedida)(プロスティグマタ(Prostigmata))およびアカリディダ目(Acaridida)(アスティグマタ(Astigmata))由来、例えば、アカラピス属種(Acarapis spp.)、ケユレティエッラ属種(Cheyletiella spp.)、オルニトケユレティア属種(Ornithocheyletia spp.)、ミュオビア属種(Myobia spp.)、プソレルガテス属種(Psorergates spp.)、デモデクス属種(Demodex spp.)、トロムビクラ属種(Trombicula spp.)、リストロポルス属種(Listrophorus spp.)、アカルス属種(Acarus spp.)、テュロパグス属種(Tyrophagus spp.)、カログリュプス属種(Caloglyphus spp.)、フュポデクテス属種(Hypodectes spp.)、プテロリクス属種(Pterolichus spp.)、プソロプテス属種(Psoroptes spp.)、コリオプテス属種(Chorioptes spp.)、オトデクテス属種(Otodectes spp.)、サルコプテス属種(Sarcoptes spp.)、ノトエドレス属種(Notoedres spp.)、クネミドコプテス属種(Knemidocoptes spp.)、キュトディテス属種(Cytodites spp.)、ラミノシオプテス属種(Laminosioptes spp.)。
【0430】
本発明による式(I)の活性化合物は、例えばウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、ロバ、ラクダ、バッファロー、ウサギ、ニワトリ、シチメンチョウ、アヒル、雌ガチョウおよびミツバチなどの農業生産家畜、例えばイヌ、ネコ、ケージ中の鳥および水槽の魚類などの他のペット、およびさらに例えばハムスター、モルモット、ラットおよびマウスなどのいわゆる試験動物に外寄生する節足動物を防除するのにも適当である。これらの節足動物を防除することにより、死亡事例および(食肉、乳、羊毛、皮革、卵、蜂蜜などのための)生産力低下が軽減し、より経済的およびより容易な動物の畜産が、本発明による活性化合物の使用により可能である。
【0431】
本発明による活性化合物は、獣医分野および動物の畜産において、例えば錠剤、カプセル、頓服、水薬、顆粒、ペースト剤、巨丸剤、経餌法および坐剤の形態で腸内投与により、例えば注入(筋肉内、皮下、静脈内、腹腔内など)、インプラントなどの非経口投与により、経鼻適用により、例えば浸漬または薬浴、噴霧、注流およびスポッティング、洗浄ならびにパウダリングの形態で経皮使用により既知の方法で使用され、首輪、耳標、尾標、肢バンド、端綱、標識用具など活性化合物を含有する成形品を用いても使用される。
【0432】
ウシ、家禽、ペットなどに使用される場合、式(I)の活性化合物は、1重量%から80重量%の量で活性化合物を含む製剤(例えば、粉末、乳濁液、自由流動性組成物)として、直接または100倍から10000倍の希釈後に使用することができ、またはこれらは化学浴として使用することができる。
【0433】
本発明による化合物は、産業材料を破壊する昆虫に対する強い殺虫作用も有することがさらに判明した。
【0434】
以下の昆虫は例として、および好ましいが限定されないものとして挙げることができる。
【0435】
フュロトルペス・バイユルス(Hylotrupes bajulus)、クロロポルス・ピロシス(Chlorophorus pilosis)、アノビウム・プンクタトゥム(Anobium punctatum)、クセストビウム・ルフォウィッロスム(Xestobium rufovillosum)、プティリヌス・ペクティコルニス(Ptilinus pecticornis)、デンドロビウム・ペルティネクス(Dendrobium pertinex)、エルノビウス・モッリス(Ernobius mollis)、プリオビウム・カルピニ(Priobium carpini)、リュクトゥス・ブルンネウス(Lyctus brunneus)、リュクトゥス・アフリカヌス(Lyctus africanus)、リュクトゥス・プラニコッリス(Lyctus planicollis)、リュクトゥス・リネアリス(Lyctus linearis)、リュクトゥス・プベスケンス(Lyctus pubescens)、トロゴクシロン・アエクアレ(Trogoxylon aequale)、ミンテス・ルギコッリス(Minthes rugicollis)、クシレボルス属種(Xyleborus spec.)、トリュプトデンドロン属種(Tryptodendron spec.)、アパテ・モナクス(Apate monachus)、ボストリュクス・カプシンス(Bostrychus capucins)、ヘテロボストリュクス・ブルンネウス(Heterobostrychus brunneus)、シノクシロン属種(Sinoxylon spec.)、ディノデルス・ミヌトゥス(Dinoderus minutus)などの甲虫類(beetles);
シレクス・ユウェンクス(Sirex juvencus)、ウロケルス・ギガス(Urocerus gigas)、ウロケルス・ギガス・タイグヌス(Urocerus gigas taignus)、ウロケルス・アウグル(Urocerus augur)などの膜翅類(hymenopterons);
カロテルメス・フラウィコッリス(Kalotermes flavicollis)、クリュプトテルメス・ブレウィス(Cryptotermes brevis)、ヘテロテルメス・インディコラ(Heterotermes indicola)、レティクリテルメス・フラウィペス(Reticulitermes flavipes)、レティクリテルメス・サントネンシス(Reticulitermes santonensis)、レティクリテルメス・ルキフグス(Reticulitermes lucifugus)、マストテルメス・ダルウィニエンシス(Mastotermes darwiniensis)、ゾオテルモプシス・ネワデンシス(Zootermopsis nevadensis)、コプトテルメス・フォルモサヌス(Coptotermes formosanus)などのシロアリ類(termites);
レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)などのシミ類(bristletails)。
【0436】
本関連における産業材料は、好ましくはプラスチック、接着剤、サイズ剤、紙および段ボール、皮革、木材および加工木材製品およびコーティング組成物などの非生体材料を意味すると理解されるべきである。
【0437】
使用準備済の組成物は、適当な場合、さらなる殺虫剤、および適当な場合1つまたは複数の殺真菌剤を含むことができる。
【0438】
可能な追加の添加剤に関して、言及することができるものは上述されている殺虫剤および殺真菌剤である。
【0439】
本発明による化合物は、同様に、塩水または汽水、特に、外皮、スクリーン、網、建物、係留、および汚損に対するシグナル伝達システムと接触する対象を保護するために用いることができる。
【0440】
さらに、本発明による化合物は、単独または他の活性化合物との組合せで防汚剤として用いることができる。
【0441】
家庭内の衛生および貯蔵生産物保護において、活性化合物は、例えば住居、工場ホール、事務所、車両客室などの閉ざされた空間で見られる動物有害生物、特に昆虫、蜘蛛およびダニを防除するのにも適当である。これらは単独で、またはこれらの有害生物を防除するための家庭用殺虫剤製品における他の活性化合物および助剤との組合せで使用することができる。これらは、敏感および耐性な種ならびにすべての発育段階に対して活性である。これらの有害生物として以下のものが挙げられる。
【0442】
スコルピオニデア目(Scorpionidea)由来、例えば、ブトゥス・オッキタヌス(Buthus occitanus)。
【0443】
ダニ目(Acarina)由来、例えば、アルガス・ペルシクス(Argas persicus)、アルガス・レフレクスス(Argas reflexus)、ブリオビア属種(Bryobia spp.)、デルマニュッスス・ガッリナエ(Dermanyssus gallinae)、グリュキパグス・ドメスティクス(Glyciphagus domesticus)、オルニトドルス・モウバト(Ornithodorus moubat)、リピケパルス・サングイネウス(Rhipicephalus sanguineus)、トロムビクラ・アルフレッドゥゲシ(Trombicula alfreddugesi)、ネウトロムビクラ・アウトゥムナリス(Neutrombicula autumnalis)、デルマトパゴイデス・プテロニッシムス(Dermatophagoides pteronissimus)、デルマトファゴイデス・ホリナ(Dermatophagoides forinae)。
【0444】
クモ目(Araneae)由来、例えば、アウィクラリイダエ(Aviculariidae)、アラネイダエ(Araneidae)。
【0445】
ザトウムシ目(Opiliones)由来、例えば、プセウドスコルピオネス・ケリフェル(Pseudoscorpiones chelifer)、プセウドスコルピオネス・ケイリディウム(Pseudoscorpiones cheiridium)、オピリオネス・パランギウム(Opiliones phalangium)。
【0446】
等脚目(Isopoda)由来、例えば、オニスクス・アセッルス(Oniscus asellus)、ポルケッリオ・スカベル(Porcellio scaber)。
【0447】
倍脚目(Diplopoda)由来、例えば、ブラニウルス・グットゥラトゥス(Blaniulus guttulatus)、ポリュデスムス属種(Polydesmus spp.)。
【0448】
唇脚目(Chilopoda)由来、例えば、ゲオピルス属種(Geophilus spp.)。
【0449】
シミ目(Zygentoma)由来、例えば、クテノレピスマ属種(Ctenolepisma spp.)、レピスマ・サッカリナ(Lepisma saccharina)、レピスモデス・インクウィリヌス(Lepismodes inquilinus)。
【0450】
ゴキブリ目(Blattaria)由来、例えば、ブラッタ・オリエンタリエス(Blatta orientalies)、ブラッテッラ・ゲルマニカ(Blattella germanica)、ブラッテッラ・アサヒナイ(Blattella asahinai)、レウコパエア・マデラエ(Leucophaea maderae)、パンクロラ属種(Panchlora spp.)、パルコブラッタ属種(Parcoblatta spp.)、ペリプラネタ・アウストララシアエ(Periplaneta australasiae)、ペリプラネタ・アメリカナ(Periplaneta americana)、ペリプラネタ・ブルンネア(Periplaneta brunnea)、ペリプラネタ・フリギノサ(Periplaneta fuliginosa)、スペッラ・ロンギパルパ(Supella longipalpa)。
【0451】
サルタトリア目(Saltatoria)由来、例えば、アケタ・ドメスティクス(Acheta domesticus)。
【0452】
ハサミムシ目(Dermaptera)由来、例えば、フォルフィクラ・アウリクラリア(Forficula auricularia)。
【0453】
シロアリ目(Isoptera)由来、例えば、カロテルメス属種(Kalotermes spp.)、レティクリテルメス属種(Reticulitermes spp.)。
【0454】
チャタテムシ目(Psocoptera)由来、例えば、レピナトゥス属種(Lepinatus spp.)、リポスケリス属種(Liposcelis spp.)。
【0455】
コウチュウ目(Coleoptera)由来、例えば、アントレヌス属種(Anthrenus spp.)、アッタゲヌス属種(Attagenus spp.)、デルメステス属種(Dermestes spp.)、ラテティクス・オリュザエ(Latheticus oryzae)、ネクロビア属種(Necrobia spp.)、プティヌス属種(Ptinus spp.)、リゾペルタ・ドミニカ(Rhizopertha dominica)、シトピルス・グラナリウス(Sitophilus granarius)、シトピルス・オリュザエ(Sitophilus oryzae)、シトピルス・ゼアマイス(Sitophilus zeamais)、ステゴビウム・パニケウム(Stegobium paniceum)。
【0456】
双翅目(Diptera)由来、例えば、アエデス・アエギュプティ(Aedes aegypti)、アエデス・アルボピクトゥス(Aedes albopictus)、アエデス・タエニオリュンクス(Aedes taeniorhynchus)、アノペレス属種(Anopheles spp.)、カッリポラ・エリュトロケパラ(Calliphora erythrocephala)、クリュソゾナ・プルウィアリス(Chrysozona pluvialis)、クレクス・クウィンクウェファスキアトゥス(Culex quinquefasciatus)、クレクス・ピピエンス(Culex pipiens)、クレクス・タルサリス(Culex tarsalis)、ドロソピラ属種(Drosophila spp.)、ファンニア・カニクラリス(Fannia canicularis)、ムスカ・ドメスティカ(Musca dmestica)、プレボトムス属種(Phlebotomus spp.)、サルコパガ・カルナリア(Sarcophaga carnaria)、シムリウム属種(Simulium spp.)、ストモクシス・カルキトランス(Stomoxys calcitrans)、ティプラ・パルドサ(Tipula paludosa)。
【0457】
鱗翅目(Lepidoptera)由来、例えば、アクロイア・グリセッラ(Achroia grisella)、ガッレリア・メッロネッラ(Galleria mellonella)、プロディア・インテルプンクテッラ(Plodia interpunctella)、ティネア・クロアケッラ(Tinea cloacella)、ティネア・ペッリオネッラ(Tinea pellionella)、ティネオラ・ビッセリエッラ(Tineola bisselliella)。
【0458】
ノミ目(Siphonaptera)由来、例えば、クテノケパリデス・カニス(Ctenocephalides canis)、クテノケパリデス・フェリス(Ctenocephalides felis)、プレクス・イッリタンス(Pulex irritans)、トゥンガ・ペネトランス(Tunga penetrans)、クセノプシュッラ・ケオピス(Xenopsylla cheopis)。
【0459】
膜翅目(Hymenoptera)由来、例えば、カムポノトゥス・ヘルクレアヌス(Camponotus herculeanus)、ラシウス・フリギノスス(Lasius fuliginosus)、ラシウス・ニゲル(Lasius niger)、ラシウス・ウムブラトゥス(Lasius umbratus)、モノモリウム・パラオニス(Monomorium pharaonis)、パラウェスプラ属種(Paravespula spp.)、テトラモリウム・カエスピトゥム(Tetramorium caespitum)。
【0460】
シラミ目(Anoplura由来)、例えば、ペディクルス・フマヌス・カピティス(Pediculus humanus capitis)、ペディクルス・フマヌス・コルポリス(Pediculus humanus corporis)、ペムピグス属種(Pemphigus spp.)、ピュッロエラ・ワスタトリクス(Phylloera vastatrix)、プティルス・プビス(Phthirus pubis)。
【0461】
異翅目(Heteroptera)由来、例えば、キメクス・ヘミプテルス(Cimex hemipterus)、キメクス・レクトゥラリウス(Cimex lectularius)、ロディヌス・プロリクスス(Rhodinus prolixus)、トリアトマ・インフェスタンス(Triatoma infestans)。
【0462】
家庭用殺虫剤の分野において、これらは単独で、またはリン酸エステル、カルバメート、ピレスロイド、ネオニコチノイド、成長調節剤などの他の適当な活性化合物、または殺虫剤の他の既知の部類由来の活性化合物との組合せで使用される。
【0463】
これらは、エアロゾル、非加圧スプレー製品、例えば、ポンプおよびアトマイザースプレー剤、自動煙霧システム、煙霧、フォーム、ゲル、セルロースもしくはポリマーで作られている蒸発器錠剤を用いる蒸発器製品、液体蒸発器、ゲルおよび膜蒸発器、プロペラ駆動蒸発器、非エネルギーまたは受動的蒸発システム、防虫紙、防虫袋および防虫ゲル中に、顆粒もしくは粉として、飛散用餌の中に、または餌ステーション中に使用される。
【実施例】
【0464】
調製実施例
実施例1
4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオン
【0465】
【化128】

N−[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル]−2,2−ジフルオロエタンアミン105mg(0.506mmol)(これは、WO 2007/115644 A1、WO 2008/009360 A2に従って調製することができる。)を、酢酸0.5ml中の4−ヒドロキシフラン−2(5H)−チオン20mg(0.169mMol)(R.Labruereら、Synthesis 4163−4166頁、2006から知られている。)に添加し、混合物を室温で14日間撹拌した。減圧下で濃縮および分取用HPLC(RP18、CHCN−HO)による残渣の精製により、4−{[(6−クロロピリジン−3−イル)メチル](2,2−ジフルオロエチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオン15mg(収率:理論で28.8%)を得た。
H−NMR(CDCl):δ[ppm]=3.54(td,2H)、4.53(s,2H)、5.18(s,2H)、5.75(s,1H)、5.97(t,1H)、7.40(d,1H)、7.53(dd,1H)、8.29(d,1H)。
13C−NMR(CDCl):δ[ppm]=52.6、53.4、75.0、104.2(br)、112.9(br)、125.0、128.4、137.4、148.5、152.2、169.5(br)、212.3。
【0466】
生物学的実施例
実施例番号1
パエドン(Phaedon)試験(PHAECOスプレー処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を記載量の溶媒および乳化剤と混合し、該濃縮物を乳化剤含有水で所望濃度に希釈する。
【0467】
ハクサイ葉(ブラッシカ・ペキネンシス(Brassica pekinensis))のディスクに所望濃度の活性化合物調製物を噴霧し、乾燥後、カラシナカブトムシの幼虫(パエドン・コクレアリアエ(Phaedon cochleariae))を生息させる。
【0468】
所望の期間後、効力を%で決定する。100%は、すべてのカブトムシ幼虫が死滅したことを意味し、0%は、カブトムシ幼虫が一匹も死ななかったことを意味する。
【0469】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、500g/haの適用量で≧80%の活性を示した:実施例番号1。
【0470】
実施例番号2
ミュズス(Myzus)試験(MYZUPEスプレー処理)
溶媒:アセトン78重量部
ジメチルホルムアミド1.5重量部
乳化剤:アルキルアリールポリグリコールエーテル0.5重量部
活性化合物の適当な調製物を生成するため、活性化合物1重量部を記載量の溶媒および乳化剤と混合し、該濃縮物を乳化剤含有水で所望濃度に希釈する。
【0471】
全段階のモモアカアブラムシアペレンコイデス属種(aphid)(ミュズス・ペルシカエ(Myzus persicae))を外寄生させているハクサイ葉(ブラッシカ・ペキネンシス(Brassica pekinensis))のディスクに、所望濃度の活性化合物の調製物を噴霧する。
【0472】
所望の期間後、効力を%で決定する。100%は、すべてのアブラムシ幼虫が死滅したことを意味し、0%は、アブラムシ幼虫が一匹も死ななかったことを意味する。
【0473】
この試験において、例えば、調製実施例の以下の化合物は、500g/haの適用量で≧80%の活性を示した:実施例番号1。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物
【化1】

[式中、
Aは、ピリド−2−イルもしくはピリド−4−イルを表し、またはフッ素、塩素、臭素、メチル、トリフルオロメチルもしくはトリフルオロメトキシにより6位において場合によって置換されているピリド−3−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより6位において場合によって置換されているピリダジン−3−イルを表し、またはピラジン−3−イルを表し、または2−クロロピラジン−5−イルを表し、または塩素もしくはメチルにより2位において場合によって置換されている1,3−チアゾール−5−イルを表し、または
Aは、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、C−C−アルキル(フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)、C−C−アルキルチオ(フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)もしくはC−C−アルキルスルホニル(フッ素および/または塩素により場合によって置換されている。)により場合によって置換されているピリミジニル基、ピラゾリル基、チオフェニル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、1,2,4−オキサジアゾリル基、イソチアゾリル基、1,2,4−トリアゾリル基もしくは1,2,5−チアジアゾリル基を表し、
または
Aは、
【化2】

(式中、
Xは、ハロゲン、アルキルまたはハロアルキルを表し、
Yは、ハロゲン、アルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アジドまたはシアノを表す。)
の基を表し、
Bは、酸素、硫黄またはメチレンを表し、
は、水素、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、ハロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロシクロアルキル、アルコキシまたはハロシクロアルキルアルキルを表し、
は、水素またはハロゲンを表し、
は、水素またはアルキルを表す。]
(ただし、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](メチル)アミノ}フラン−2(5H)−チオン、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル]アミノ}フラン−2(5H)−チオン、4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル]−(メチル)アミノ}チオフェン−2(5H)−チオンおよび4−{[(6−クロロピリド−3−イル)メチル](エチル)アミノ}チオフェン−2(5H)−チオンは除外されることを条件とする。)。
【請求項2】
請求項1に記載の式(I)の少なくとも1つの化合物、ならびに通常の増量剤および/または界面活性剤を含むことを特徴とする組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の式(I)の化合物または請求項2の記載の組成物が、有害生物および/またはこれらの生息地に作用させられることを特徴とする、有害生物を防除するための方法。
【請求項4】
有害生物を防除するための、請求項1に記載の式(I)の化合物または請求項2に記載の組成物の使用。

【公表番号】特表2011−516437(P2011−516437A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502261(P2011−502261)
【出願日】平成21年3月25日(2009.3.25)
【国際出願番号】PCT/EP2009/002164
【国際公開番号】WO2009/121507
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(302063961)バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト (524)
【Fターム(参考)】