説明

美容・健康に有効な成分を含有する水性飲料

【課題】 美容や健康に役立ち、しかも、飲みやすく飽きがこない健康飲料を調製することができる健康飲料を提供すること。
【解決手段】
コラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内少なくとも1種が、焙煎麦(茶)抽出水にして、ピラチンを0.03mg/l 以上含む水、に溶解された水溶液状健康飲料、あるいは、コラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内、少なくとも1種が、茶葉抽出水にして、カテキンを300mg/l以上含む水に溶解されたことを特徴とする健康飲料である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、美容・健康に役立ち、しかも、飲みやすく飽きがこない水性健康飲料に関する。
【背景技術】
【0002】
美肌の維持、関節の潤滑性の保持、便秘や大腸がんの予防、血圧の上昇予防、心筋強化、性能力維持向上、など、多くの成人が気にしている健康課題の解決手段として、様々な成分を様々な形態で摂取する方法が提案され、また、商品化されていることは周知の通りである。例えば、下記の特許文献1では、肌に潤いを与え、関節痛の解消などに効果があるコラーゲン入りのティーバックが提案されている。しかしながら、今日、美容と健康に対する意識の高まりから、より優れた効果を持つとともに、飲みやすく、積極的に継続摂取を習慣化できるような健康飲料が望まれている。
【特許文献1】特開2002−233343号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで本発明は、美容や健康に役立ち、しかも、飲みやすく飽きがこない健康飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の点に鑑みてなされた本発明の健康飲料は、
コラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内少なくとも1種が、焙煎麦(茶)抽出水にして、ピラチンを0.03mg/l 以上含む水、に溶解された水溶液状健康飲料。
あるいは、
コラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内少なくとも1種が茶葉抽出水にして、カテキンを300mg/l以上含む水に溶解された水溶液状健康飲料。
である。なおここで、念の為に追加説明するが、本件発明の場合、1リットルは1Kgであるので、mg/lの単位は ppmと置き換えても本質的には同等である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、美容や健康、特に、美肌の維持、関節の潤滑性の保持、心臓血管の硬化の予防、血圧の上昇予防、肝機能向上、一般強壮化、性機能減退予防などに役立ち、しかも、飲みやすく飽きがこない健康飲料を調製することができる健康飲料を提供することができる。コラーゲンは、上記の通り、肌に潤いを与え、関節痛の解消などに効果があることが知られている。またグルコマンナンはコンニャク成分として、便秘予防、大腸がん予防、あるいは血糖値制御に有効であることが周知である。
これらの成分は、単独で、お湯や水に溶かし、あるいは分散して、健康飲料として飲んだ場合、それぞれ独特の臭みや好き嫌いのある味があるので、飲むことに抵抗感を持つ者も多く、老若男女を問わず誰もが気軽に飲めるというものではない。本発明の健康飲料は、これらの成分を、麦茶やお茶と組み合わせることで、お茶ベースの、美容と健康に優れた効果を発揮するのみならず、飲みやすく、積極的に継続摂取を習慣化できるような、風味と味を持つ健康飲料を調製することができるものである。麦茶やお茶の抽出水であれば、何でも良いという訳ではなく、本発明者の検討によれば、麦茶の場合は成分たるピラチンの含有量が0.03mg/l以上、好ましくは0.05mg/l以上、緑茶の場合は成分たるカテキンが300mg/l以上、好ましくは500mg/l以上含有される抽出水でなければ、その効果は認められない。一方麦茶あるいは緑茶の成分があまりにも濃く抽出された場合は苦味が強くなるので、やはり継続摂取に向かない。麦茶の場合はピラチンが0.1mg/l以下、緑茶の場合はカテキンが1000mg/l以下であることが好ましい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の健康飲料の基礎となる飲料水は、塩素を含まない天然水が良い。また麦茶用焙煎大麦は、市販品を含め、どのようなものであってもよいが、好適には、大麦が持つ本来の優れた香味(香ばしい香りやほのかな甘みなど)を遺憾なく引き出すことができる、殻がはじけた大麦粒と殻がはじけていない大麦粒との数比率を4:6〜6:4としてなるものが挙げられる。このような麦茶用焙煎大麦は、例えば、7mm篩を通過するが0.5mm篩を通過しない粒径を有する無機質粒子の共存下において、殻付き大麦を300℃〜350℃で焙煎することで、殻がはじけた大麦粒と殻がはじけていない大麦粒との数比率を4:6〜6:4とし、その後、無機質粒子と分離して製造することができる。以下、この製造方法を詳述する。
【0007】
原料として用いる殻付き大麦は、通常、麦茶の原料として用いられるものであればどのようなものであってもよい。代表的な大麦の種類としては、六条大麦や二条大麦などが挙げられる。殻付き大麦は、よく洗浄してから100℃〜120℃の温度で乾燥して水分率を10%未満にしたものを用いることが望ましい。
【0008】
殻付き大麦を焙煎する際に共存させる無機質粒子の粒径を、7mm篩を通過するが0.5mm篩を通過しない粒径とすることが望ましいのは、7mm篩を通過しないほど大きなものである場合、殻付き大麦を無機質粒子中に均一分散させることができないことで、大麦への熱伝導を均一かつ緩やかなものにすることができず、その結果、大麦が急速に加熱されたり、局所過大加熱されたりすることで、大麦が持つ本来の優れた香味が損なわれる恐れがあるからである一方、0.5mm篩を通過するほど小さなものである場合、殻がはじけた大麦粒の殻と子実の隙間に無機質粒子が入り込むなどするために、後の工程でその分離が困難になる恐れがあるからである。無機質粒子の粒径は、6.5mm篩を通過するが2mm篩を通過しない粒径であることがより望ましい。大麦への熱伝導をより均一かつ緩やかなものにするためには、殻付き大麦と無機質粒子の容積比率は、1:2〜1:15とすることが望ましい。無機質粒子の具体例としては、石粒や鋼球や無機多孔性粒子などが挙げられるが、中でも、珊瑚石や軽石やゼオライトなどからなる無機多孔性粒子が望ましい。ゼオライトは、天然品であってもよいし合成品であってもよい。孔径が3Å〜100Åの無機多孔性粒子を用いることで、大麦への熱伝導をより均一かつ緩やかなものにすることができる。無機多孔性粒子は、よく洗浄してから乾燥させて用いることが望ましい。無機多孔性粒子は、石粒などと併用してもよいが、この場合、無機多孔性粒子と石粒などの容積比率は、無機多孔性粒子を50%以上とすることが望ましい。
【0009】
殻付き大麦の焙煎温度を300℃〜350℃とすることが望ましいのは、300℃よりも低温であっても、350℃よりも高温であっても、いずれの場合でも、大麦が持つ本来の優れた香味を遺憾なく引き出すことができない恐れがあるからである。焙煎温度は、望ましくは320℃〜340℃である。なお、殻付き大麦の焙煎に用いる焙煎釜は、通常、殻付き大麦の焙煎に用いる鉄製のものでよい。
【000】
殻付き大麦を無機質粒子とともに撹拌しながら焙煎することで、殻がはじけた大麦粒と殻がはじけていない大麦粒との数比率を4:6〜6:4とすることにより、大麦が持つ本来の優れた香味が遺憾なく引き出すことができる。殻がはじけた大麦粒と殻がはじけていない大麦粒との数比率を4:6〜6:4とするための焙煎時間は、大麦の量や焙煎温度に応じて適宜調整するものであるが、概ね10分〜30分程度である。
【0011】
焙煎大麦を無機質粒子と分離する際には、焙煎大麦の温度が40℃未満にならないうちに、これを無機質粒子と分離することが望ましい。焙煎大麦の温度が40℃未満になると、焙煎により引き出された大麦が持つ本来の優れた香味が失われる恐れがあるからである。焙煎大麦の上限温度は特に制限されるものではないが、取り扱いの容易性などに鑑みれば80℃であることが望ましい。焙煎大麦と無機質粒子との分離は、例えば、比重差分離によって行えばよい。比重差分離の具体的な方法としては、望ましくは50℃以上、より望ましくは70℃以上の気体として空気や窒素ガスなどを用いた気体流通式分離方法が挙げられる(気体の上限温度は特に制限されるものではないが、調整の容易性などに鑑みれば100℃であることが望ましい)。
【0012】
上記のようにして製造された、焙煎麦15乃至25gを2リットルの水に投入して、沸騰後、10乃至15分間煮沸すると、麦茶有効成分であるピラチンを0.03乃至0.1mg/l含有する麦茶溶液が得られる。焙煎麦と水の量比を変えることあるいは、煮沸時間を変えることにより、ピラチンの含有量を制御することは可能である。
【0013】
本発明に使用する、カテキンを300mg/l以上含有するお茶は、緑茶が良い。
【0014】
本発明の健康飲料の内容物となるコラーゲンは粉末状や顆粒状などの市販品であってよい。一般的に、コラーゲンは、ゼラチンなどの動物性コラーゲン(牛や豚や魚などに由来するものが知られているが、安全性に鑑みれば、現今では、魚由来のものが市場において好まれる)を低分子量化することで製造されてなる。本発明において、「水溶性」とは、水(加熱された状態と加熱されていない状態のいずれであってもよい。以下同じ)に完全に溶解することを意味する他、少なくともその一部が水に溶解することも意味する。
多くの場合、コラーゲンは温水に可溶性であるが、5℃以下の冷水には一部不溶解のゲル状分が析出することがある。本発明の一つの目的は、この一部不溶解の部分を、完全に溶解させることにあり、この為には、単純な水で溶解させるよりも、麦茶水あるいは緑茶水によって溶解させることが目的に好都合であることを発見して、本発明が完成されたのである。
【0015】
本発明の健康飲料には、水溶性グルコマンナンを含有させることが有効である。グルコマンナンはコンニャクの成分であるが、一般に水に不溶性である。このことを改良して水に一部溶解性としたものが、低分子量グルコマンナンであって、このものは、温水に易溶性であるが、10℃以下の冷水には、不溶解のゲル分が析出することが多い。本発明の一つの目的は、この一部不溶解の部分を、完全に溶解させることにあり、この為には、単純な水で溶解させるよりも、麦茶水あるいは緑茶水によって溶解させることが目的に好都合であることを発見して、本発明が完成されたのである。
【0016】
コラーゲンあるいはグルコマンナンの低温水に不溶解性ゲルが麦茶水あるいは緑茶水には低温でも完全に溶解することは、従来知られておらず、本発明者の研究により、発見された効果である。この効果が何故発現するかは、完全に解明されていないが、麦茶あるいは緑茶の抽出水に含まれる、各種の成分の何れかが、一種の界面活性化効果を有して、元来低温水に難溶解性の部分を完全に溶解するのであろうと推定される。
【0017】
コラーゲンやグルコマンナンの低温における水溶解性を改善する麦茶あるいは緑茶の成分は特定されていないが、その有効成分の抽出水中の濃度の指標としては、麦茶の場合はピラチン、緑茶の場合はカテキンが好適に利用できる。すなわち、麦茶の抽出の濃さの指標として、ピラチンが0.03以上好ましくは0.05mg/l以上、0.1mg/l以下程度であれば、目的の効果が得られる。また緑茶の場合は、カテキンが300mg/l以上好ましくは500mg/l以上、1000mg/l以下程度であることが必要である。
ピラチンあるいは、カテキンの検出は、溶液クロマトグラフィーなどの化学分析によることが可能である。麦茶の場合は、沸騰後10乃至20分程度煮出すことが好ましい結果を与える。緑茶の場合は90℃程度の湯で抽出することで、十分その効果を得る。
【0018】
コラーゲンとグルコマンナンの配合割合は、特段制限されるものではないが、好適には、それらの合計濃度が0.5乃至5g/リットル が好ましい。これ以上多く配合すると、独特の臭気、味などによって、継続飲用に必ずしも最適な味とは言えない。
使用する飲用水は、塩素を含有しない、天然水が好ましいが、水道水でも、各種濾過器などで、塩素除去した水は利用可能である。
【0019】
なお、本発明の健康飲料には、上記の内容物から調製される健康飲料の特性に悪影響を与えない限りにおいて、その他の成分として、健康食材、例えば、水溶性乳酸カルシウム、韃靼ソバ粉(ルチン含有)、寒天、ヒアルロン酸食材、酵素、コエンザイム類、ビタミン類などをさらに封入してもよい。また、天然甘味料や人工甘味料などをさらに追加添加してもよい。
【0020】
こうして調製される健康飲料は、温かいうちに飲んでも、冷やしてから飲んでも構わない。
【実施例】
【0020】
以下、本発明の健康飲料を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
【0021】
実施例1:本発明の健康飲料(その1)
麦茶用焙煎大麦(製造方法は後述)15g、水溶性コラーゲン粉末(新田ゼラチン株式会社(大阪府大阪市浪速区桜川4丁目4−26)製「HDL50F」)2g、グルコマンナン(清水化学株式会社:(広島県見三原市木原町362)製、プロポールフェニックス2A)2gを2リットルの天然水の入ったヤカンで沸騰後10分間煮出した。
麦茶用焙煎大麦は次のようにして製造した。まず、よく洗浄してからオーブンで110℃の温度で乾燥して水分率を10%未満にした殻付き大麦(茨城県産六条大麦)と、よくな水で溶解させるよりも、麦茶水あるいは緑茶水によって溶解させることが目的に好都合であることを発見して、本発明が完成されたのである。
【0016】
コラーゲンあるいはグルコマンナンの低温水に不溶解性ゲルが麦茶水あるいは緑茶水には低温でも完全に溶解することは、従来知られておらず、本発明者の研究により、発見された効果である。この効果が何故発現するかは、完全に解明されていないが、麦茶あるいは緑茶の抽出水に含まれる、各種の成分の何れかが、一種の界面活性化効果を有して、元来低温水に難溶解性の部分を完全に溶解するのであろうと推定される。
【0017】
コラーゲンやグルコマンナンの低温における水溶解性を改善する麦茶あるいは緑茶の成分は特定されていないが、その有効成分の抽出水中の濃度の指標としては、麦茶の場合はピラチン、緑茶の場合はカテキンが好適に利用できる。すなわち、麦茶の抽出の濃さの指標として、ピラチンが0.03以上好ましくは0.05mg/l以上、0.1mg/l 以下程度であれば、目的の効果が得られる。また緑茶の場合は、カテキンが300mg/l以上好ましくは500mg/l以上、1000mg/l以下程度であることが必要である。
ピラチンあるいは、カテキンの検出は、溶液クロマトグラフィーなどの化学分析によることが可能である。麦茶の場合は、沸騰後10乃至20分程度煮出すことが好ましい結果を与える。緑茶の場合は90℃程度の湯で抽出することで、十分その効果を得る。
【0018】
コラーゲンとグルコマンナンの配合割合は、特段制限されるものではないが、好適には、それらの合計濃度が0.5乃至5g/リットル が好ましい。これ以上多く配合すると、独特の臭気、味などによって、継続飲用に必ずしも最適な味とは言えない。
使用する飲用水は、塩素を含有しない、天然水が好ましいが、水道水でも、各種濾過器などで、塩素除去した水は利用可能である。
【0019】
なお、本発明の健康飲料には、上記の内容物から調製される健康飲料の特性に悪影響を与えない限りにおいて、その他の成分として、健康食材、例えば、水溶性乳酸カルシウム、韃靼ソバ粉(ルチン含有)、寒天、ヒアルロン酸食材、酵素、コエンザイム類、ビタミン類などをさらに封入してもよい。また、天然甘味料や人工甘味料などをさらに追加添加してもよい。
【0020】
こうして調製される健康飲料は、温かいうちに飲んでも、冷やしてから飲んでも構わない。
【実施例】
【0020】
以下、本発明の健康飲料を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
【0021】
実施例1:本発明の健康飲料(その1)
麦茶用焙煎大麦(製造方法は後述)15g、水溶性コラーゲン粉末(新田ゼラチン株式会社(大阪府大阪市浪速区桜川4丁目4−26)製「HDL50F」)2g、グルコマンナン(清水化学株式会社:(広島県見三原市木原町362)製、プロポールフェニックス2A)2gを2リットルの天然水の入ったヤカンで沸騰後10分間煮出した。
麦茶用焙煎大麦は次のようにして製造した。まず、よく洗浄してからオーブンで110℃の温度で乾燥して水分率を10%未満にした殻付き大麦(茨城県産六条大麦)と、よく洗浄してから乾燥させた天然珊瑚石(沖縄産:粒径3mm〜6mm)を、容積比率1:3で鉄製の焙煎釜に投入し、殻付き大麦を天然珊瑚石とともに撹拌しながら330℃で20分間焙煎することで、殻がはじけた大麦粒と殻がはじけていない大麦粒との数比率を約1:1とした。次に、約80℃の状態にある焙煎大麦と天然珊瑚石を、市販の気体流通式分離装置に投入し、80℃の空気で比重差分離を行うことで、天然珊瑚石を焙煎大麦から分離して製造した。
【0022】
実施例2:本発明の健康飲料の製造(その2)
水溶性コラーゲン粉末(新田ゼラチン株式会社:大阪府大阪市浪速区桜川4丁目4−26の「HDL50F」)2g、グルコマンナン(清水化学株式会社:広島県三原市木原町362、プロポールフェニックス2A)2gを1.5リットルの90℃の湯に投入し、かき混ぜながら溶解させ、その後、市販の緑茶葉15g、を投入して、10分間抽出した。
【0023】
本発明の健康飲料の製造(その3)
実施例3:麦茶用焙煎大麦(製造方法は後述)15g、水溶性コラーゲン粉末(新田ゼラチン株式会社(大阪府大阪市浪速区桜川4丁目4−26)製「HDL50F」)1g、および、グルコマンナン(清水化学株式会社:広島県三原市木原町362、プロポールフェニックス2A)3gを2リットルの天然水の入ったヤカンで沸騰後10分間煮出した。
【0025】
比較例1:比較対照となる飲料の製造(その1)
水溶性コラーゲン粉末(実施例1に同じ)2g、水溶性グルコマンナン粉末(同)2gを90℃の湯1.5リットルに投入し攪拌溶解しただけの飲料を製造した。
【0025】
比較例2:比較対照となる飲料の製造(その2)
水溶性コラーゲン粉末(新田ゼラチン株式会社(大阪府大阪市浪速区桜川4丁目4−26)製「HDL50F」)1g、および、水溶性グルコマンナン粉末(同)3gを90℃の湯1リットルに投入し攪拌溶解しただけの飲料を製造した。
【0026】
健康飲料の評価:(その1、析出物の有無)
実施例1,2,3および比較例1,2の飲料を5℃に冷却して、内容を検査した。その結果、実施例は全て完全に溶解されており、ゲル状物は観察されなかった。これに反して、比較例1,2はゲル状の物質が析出し、低温での不溶解分が観察された。
【0027】
健康飲料の評価:(その2、飲みやすさの感性評価)
実施例1,2,3および比較例1,2で製造した健康飲料を、10℃に冷却して、
それぞれ グラスに 180ml 用意し、任意に抽出した16人(男8人女8人:年齢幅は10〜65歳)に、それぞれの飲料を試飲してもらい、官能評価を行った。結果を表1に示す。
【0028】
【表1】

【0029】
表1から明らかなように、実施例1〜実施例3の健康飲料は、比較例1、2の飲料に比べて冷却時の析出が無く、喫飲テストでも、格段に美味しさ、飲みやすさなどの風味と口当たりが優れており、積極的に継続摂取を習慣化できるような健康飲料であることがわかった。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、美容や健康に役立ち、しかも、飲みやすく飽きがこない健康飲料を調製することができる健康飲料を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内少なくとも1種が、焙煎麦(茶)抽出水にして、ピラチンを0.03mg/l 以上含む水、に溶解された水溶液状健康飲料。
【請求項2】
コラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内、少なくとも1種が、茶葉抽出水にして、カテキンを300mg/l以上含む水に溶解された水溶液状健康飲料。