美容強化のための方法およびシステム
【課題】筋膜および靭帯を含む領域など、深部組織領域に超音波治療を提供するように構成された治療用超音波システムを備える、深部組織を引き締めることによる乳房固定術の方法およびシステムを提供する。
【解決手段】加熱損傷を引き起こし、脂肪小葉の真皮への近位突起を凝固する超音波エネルギーを伝達し、真皮への脂肪突起を除去するトランスデューサーが血管を治療するために表面組織に超音波エネルギーを伝達するよう構成される。
【解決手段】加熱損傷を引き起こし、脂肪小葉の真皮への近位突起を凝固する超音波エネルギーを伝達し、真皮への脂肪突起を除去するトランスデューサーが血管を治療するために表面組織に超音波エネルギーを伝達するよう構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波治療システム、特に、非侵襲性乳房固定術の方法およびシステム、セルライト治療の方法およびシステム、血管障害治療の方法およびシステム、および皮膚線条治療の方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚および顔面部筋肉のひどいたるみは、重力および老化に関連する接続組織の慢性的な変化により時が経つにつれ徐々に起こる。このような組織を引き締めるための、例えば、頬部つり上げによる侵襲的な外科治療が、一般的である。接続組織のたるみに対するこれらの治療において、組織の一部が通常除去され、縫合または他の留め具が、たるんだ組織構造を引上げるために使用される。乳房において、筋膜および靭帯は、筋肉の表面と皮膚および皮下脂肪の下に層を形成する。乳房のたるみは、支持(クーパーの)靭帯が緩むというプロセスのためである。下部にある筋膜および靭帯の外科的引き締めは、乳房固定術、または一般的に乳房つり上げとして知られる手段を通して外科的矯正のために必要とされる。
【0003】
ラジオ周波数(RF)装置は、外科的つり上げ手段の非侵襲性代替としてある程度成功した、顔面および乳房の皮膚に熱および収縮を引き起こすために使用されている。しかし、RFは、エネルギー蓄積の分散的な形式である。RFエネルギーによる組織の抵抗性熱は、組織を通して電気伝導の全経路に沿って生じるため、厳密な熱組織量および深度を制御するのは不可能である。クーパー靭帯の非侵襲性引き締めに対するRFエネルギーの他の規制は、覆っている脂肪および皮膚の不必要な破壊である。収縮を目的とした支持接続構造を覆っている脂肪内のRFの高インピーダンスは、標的の支持構造内でよりも脂肪内で、より高温を生じる。同様に、中赤外レーザーおよび他の光源が、真皮の非侵襲性の熱および収縮の接続組織に試みとして使用された。しかし、光は、クーパー靭帯に局部熱を発生するのに十分深くまで浸透しないため、光はクーパー靭帯の非侵襲性の治療をすることができない。約1mmの深度下で、光エネルギーは、多様に拡散され、厳密な局部熱を得るために集束されない。
【0004】
セルライトは、しばしば皮膚のくぼみの現れとみなされる、皮膚形状の不規律として現れる一般的な皮膚障害である。この状態は世界中の女性の80%がかかり、腿、腰および尻の周りに表面的に集まる傾向がある。
【0005】
セルライトは、脂肪が真皮の直下に蓄積され、腫れる可能性がある脂肪房(小葉)に含有されるとき、体内で発達する。脂肪細胞が大きくなると、小葉は、真皮層に突き出す傾向があり、周囲の組織は圧迫および硬化され、液体を閉じ込め血液循環を難しくする。脂肪組織の弾力性の減少は、層間に所望しない張力を生み出す。結果として接続組織引留点の突起およびくぼみは、セルライトの出現を引き起こす。
【0006】
この症状は、脂肪吸引などの侵襲性手段に対して多様な結果で応じる。マッサージ器および低周波数ジアテルミー超音波などの非侵襲性技術は、限られた結果を示す。赤外線およびRFエネルギーの併用による以前の結果は、皮膚形状の改善をある程度約束するが、著しい進展が必要とされる。
【0007】
静脈瘤(末梢血管拡張)は、根底にある静脈不全の臨床的症状である。特に脚部静脈の静脈不全は、うっ血した脚部静脈で静脈血液を逆方向に循環させる。静脈は徐々に静脈圧の増大により拡張する。脚部静脈の異常な静脈循環は、脚部筋肉の筋張力の減少だけでなく静脈に通常存在する弁の減退からも生じる。さらに、脚部静脈の静脈瘤は、慢性的な静脈圧の上昇から生じる。静脈不全は表面または深部静脈に現れ、各病状にはそれぞれ一連の後遺症がある。静脈およびクモ状静脈は、女性群に多い。
【0008】
硬化療法、レーザーおよび強力パルス光療法、ラジオ周波数焼灼および外科的焼灼は、静脈瘤を焼灼するために使用される近代技法である。硬化療法中、硬化剤(例えば、ポリドカノール、高張塩化ナトリウム液等)が拡張した静脈に注入される。本手法は、高度な技術を必要とする。深部迷走性静脈がない場合、治療は効果的でない。さらに、本技法は、薬剤が血管の外に溢出する場合、著しく罹病率が高い。経皮レーザーまたは強力パルス光(IPL)は、顔面(など)の小さい脈管奇形のみに適切できる。しかし、裸繊維が静脈を凝固して塞ぐために、静脈瘤の一部に挿入される静脈内レーザー療法は、あまり深層でない静脈に対してかなり効果的であると証明されている。RFエネルギーに基づくカテーテルは、疾患血管部を凝固するレーザー装置に類似した方法で、静脈を焼灼する。伏在静脈焼灼などの外科的技法は、静脈の拡張部分を結紮するために、しばしば使用されるが、費用がかかり、多くの合併症を引き起こす場合がある。
【0009】
顔面部の毛細管組織の増殖疾患は、血管腫およびポートワイン母斑障害も引き起こす。これらの症状は、通常レーザーにより治療される。しかし、レーザー治療は、治療後、傷跡、過剰/低色素沈着および他の問題を生じる可能性がある。従って、血管治療のためのより効果的で非侵襲性な方法およびシステムが必要とされる。
【0010】
皮膚線条または線条疾患は、急激な体重増加または妊娠中または後など、通常、過剰な伸縮により生じる皮膚に残った外観を損なう永久的な傷跡である。これらの跡は、全妊婦の50〜90%に生じ、通常、鮮やかな赤または紫がかった線のように妊娠の後半期に現れる。多くが腹部の下だが、女性の腿、腰、尻、乳房および腕にもみられる。産後期間中に、赤みのある線は、一般的に、浅い銀色の傷跡に変わる。
【0011】
ローションおよびクリームによる皮膚の加水は、皮膚線条およびその作用の発生の減少を助けるが、本症状を受けやすい女性において、これらは避けられない。いくつかの研究では、0.1パーセントのトレチノイン(レチオニン酸またはレチンA)クリームを皮膚線条に適用した効果が調査されている(非特許文献1)。皮膚線条の長さや幅の双方は縮小したが、副作用には乾燥およびかゆみ肌と中程度から高度の紅斑が含まれる。この治療は、産後の最初の数日中に提供されるときに最も効くが、授乳に対する影響は知られていない。これは有害および催奇性があり、妊娠中には絶対使用してはならない。
【0012】
産後の光線治療は、皮膚線条の出現を減少させるのに役立つ場合がある。一時的な美容上の安堵を得るため、皮膚線条が表れている場所の明るい皮膚部分を日焼けさせるために紫外線(UVA)暴露が使用される場合がある。皮膚線条が周囲の皮膚より暗いというような制限された場合には、強力パルス光が色素を除去するために使用されてよい。パルス着色レーザーも使用される。
【0013】
表皮および/または真皮および/または線維性筋膜の熱焼灼のパターンは、様々な皮膚症状の治療に効果的である。近年、表皮および真皮の双方を含む熱障害域の微視的アレイを引き起こす中赤外レーザーを使用する「分画写真熱融解」が、皮膚の再構築の治療に効果的でよく忍容されることが報告された。分画写真熱融解の一番の利点は、熱障害の各域が肉眼で容易に見られるより小さく、急激な治癒反応を開始する健全な組織の域により囲まれていることである。よく忍容される反復治療は、所望する結果が得られるまで実施されてよい。しかし、あらゆる光ベースの治療と同様、分画写真熱融解は、皮膚を通して約1mm以上伝搬される光は多様に拡散され、治療領域に集中的または効果的にもはや伝達されないため、皮膚の約上部1mmの領域に基本的に制限されるという不利な点を有する。皮膚線条は、線維性筋膜だけでなく、真皮の表面および深層の双方に関係する。従って、皮膚の表面近くを治療するだけでなく、深層真皮および線維性筋膜まで治療することが必須である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】S Kangら、Topical tretinoin (retinoic acid) improves early stretch marks. Arch Dermatol 1996;132:519〜526
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の多様な側面によると、超音波を用いて深部組織を通して非侵襲性の乳房つり上げのための方法およびシステムが提供される。例示的な方法およびシステムは、筋膜および靭帯を含む領域など、深部組織領域に超音波治療を提供するために構成された治療用超音波システムを備える。
【0016】
多様な例示的な実施形態によると、治療用超音波システムは、1〜15MHzの周波数の範囲で介在する組織を損傷することなく超音波エネルギーの均一な選択的蓄積により、1mm〜4cmの深度を達成するよう構成される。さらに、治療用超音波は、超音波画像または画像/監視機能と併用して構成され、画像、療法および監視システムとともに個別に構成されるかあらゆるレベルでのこれらの組み合わせで構成されるかのいずれかである。
【0017】
本発明の多様な側面によると、超音波を用いたセルライトの非侵襲性治療用の方法およびシステムが提供される。例示的な方法およびシステムは、真皮の底部および脂肪小葉の真皮への近位突起を含む深部組織部の超音波治療を提供するための治療用超音波システムを備える。このような例示的なシステムは、熱障害を引き起こす領域に均一な超音波治療用エネルギーを伝達し、脂肪小葉の近位突起を凝固し、よって、脂肪突起を真皮へ除去することにより皮膚の重複する表面層の外見を改善する。
【0018】
本発明は、例えば、末梢四肢および顔面など、血管障害による症状の治療用に超音波エネルギーを使用する非侵襲性の方法およびシステムを説明する。超音波エネルギーは、直径が数ミリで深さが70mmのクモ状静脈/充血した静脈の治療と同様に顔面および身体の他の血管障害を治療するために使用されてよい。例示的な実施形態の一つにおいて、画像治療法は、治療の進行を監視しながら、治療される血管を突き止め、次に非侵襲性的に焼灼するために使用されてよい。
【0019】
他の実施形態において、超音波システムおよび方法は、表面組織(例えば、皮膚)部に超音波エネルギーを伝達するよう構成されたトランスデューサーおよびシステムを備え、これにより、エネルギーは、血管奇形(これに制限されるものではないが、静脈瘤など)が皮膚表面の下に位置する、特定の深度において蓄積される。
【0020】
皮膚線条の超音波治療用の方法およびシステムを提供する。例示的な方法およびシステムは、皮膚線条および周辺組織の標的治療のために、様々な空間および時間環境で、集束、発散、または偏向超音波を使用して、療法のみ、療法および監視、画像および療法、または療法、画像および監視を用いて皮膚線条を治療するよう構成される。
【0021】
例示的な方法およびシステムは、組織の標的層の全体を加熱し破壊するよりむしろ空間的に定義されたパターンで、治療領域内で焼灼領域を提供するよう構成される。他の例示的な方法およびシステムは、皮膚線条と同じ位置で発生するように、治療領域内でそのような焼灼領域を特に照準するよう構成される。
【0022】
例示的な治療用超音波システムは、標的化および/または監視機能だけでなく、超音波エネルギーの均一で局所化された蓄積を実質的に可能にする能力もある。さらに、治療用超音波は、不可欠な構造を含む介在組織の加熱、空洞化または他の破壊現象を避けることと同様に、同様のことを避けるために均一な(conformal)損傷の後部の組織も避けることができる。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
非侵襲性乳房固定術用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
該制御システムと結合された画像システムであって、該画像システムは関心領域の画像用に構成され、該関心領域はクーパー靭帯を含む画像システムと、
乳房固定術を容易にするために該関心領域内に均一な損傷を形成するように構成された超音波プローブであって、該制御システムおよび該プローブは該均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用に構成され、該プローブは約1MHzから約15MHzの周波数範囲で作動するよう構成される超音波プローブと、
を備える超音波システム。
(項目2)
前記超音波プローブは、前記均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用にさらに構成される、項目1に記載の超音波システム。
(項目3)
前記超音波プローブは、トランスデューサーを含み、前記トランスデューサーは、曲線アレイ、環状アレイ、直線アレイおよび平面アレイのうちの少なくとも一つを含む、項目1に記載の超音波システム。
(項目4)
前記超音波プローブは、アレイと少なくとも二つの集束変換要素を含み、該アレイは直線アレイ、平面アレイおよび環状アレイのうちの少なくとも一つを含む、項目1に記載の超音波システム。
(項目5)
前記関心領域は、筋膜、靭帯、支持靭帯および深部組織領域のうちの少なくとも一つをさらに含む、項目1に記載の超音波システム。
(項目6)
非侵襲性乳房固定術の方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
深部組織領域の筋膜、靭帯およびクーパー靭帯のうちの少なくとも一つを含む治療領域を画像化するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの該治療領域への音響結合を確認するステップと、
乳房固定術を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を備える、非侵襲性乳房固定術の方法。
(項目7)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約1MHzから約15MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
セルライト治療用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
関心領域内に均一な損傷を形成するよう構成された超音波プローブであって、該関心領域は、セルライト治療を容易にするために、真皮の底部、脂肪小葉の該真皮への近位突起および皮下層のうちの少なくとも一つを含む超音波プローブと、
を備え、
該制御システムおよび該プローブが、約750kHzから約20MHzの周波数範囲で作動するよう構成される、超音波システム。
(項目9)
前記超音波プローブは、前記均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用にさらに構成される、項目8に記載の超音波システム。
(項目10)
前記均一な損傷は、物理的に破壊された脂肪細胞集合および伸長する繊維結合のうちの少なくとも一つを提供する、項目8に記載の超音波システム。
(項目11)
前記トランスデューサープローブは、リンパ排液の増強、脂肪崩壊生成物の除去、加熱損傷の発生および脂肪小葉の近位突起の凝固のうちの少なくとも一つを誘発するようにさらに構成される、項目8に記載の超音波システム。
(項目12)
セルライト治療方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの治療領域への音響結合を確認するステップであって、該治療領域は真皮の底部、脂肪小葉の該真皮への近位突起および皮下層のうちの少なくとも一つを含むステップと、
セルライト治療を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を備える、セルライト治療方法。
(項目13)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約750kHzから約20MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
血管治療用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
該制御システムに結合された画像システムであって、該画像システムは関心領域を画像化するように構成され、該関心領域はクモ状静脈、充血した血管、顔面部血管および血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを含む画像システムと、
血管障害の治療を容易にするために該関心領域内に均一な損傷を形成するように構成された超音波プローブであって、該制御システムおよび該プローブは約2MHzから約20MHzの周波数範囲で作動するよう構成される超音波プローブと、
を備える超音波システム。
(項目15)
前記超音波プローブは、前記関心領域の実質的焼灼および完全焼灼のうちの少なくとも一つのために構成される、項目14に記載の超音波システム。
(項目16)
前記超音波プローブは、医薬製剤と併用するように構成される、項目14に記載の超音波システム。
(項目17)
前記超音波プローブおよび前記医薬製剤は、部位選択的に、該医薬製剤の活性増加、該医薬製剤の用量減少、該医薬製剤の毒性の減少、および該医薬製剤の局所効果の増加のうちの少なくとも一つを容易にするよう構成される、項目16に記載の超音波システム。
(項目18)
前記治療システムは、画像システム、処置システムおよび治療監視システムのうちの少なくとも二つを備え、該少なくとも二つのシステムは補助画像および治療監視装置と二次的処置システムと併用される、項目14に記載の超音波治療システム。
(項目19)
前記補助画像装置は、撮影装置および光学モダリティのうちの少なくとも一つを含む、項目18に記載の超音波治療システム。
(項目20)
血管障害の非侵襲性治療の方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
クモ状静脈、充血した血管、顔面部血管および血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを含む治療領域を画像化するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの該治療領域への音響結合を確認するステップと、
血管治療を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を含む、方法。
(項目21)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約2MHzから約20MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
皮膚線条の治療用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
該制御システムに結合された画像システムであって、該画像システムは関心領域の画像用に構成され、該関心領域は表皮、真皮、深層真皮および線維性筋膜のうちの少なくとも一つを含む画像システムと、
皮膚線条の実質的な除去を容易にするために該関心領域内に均一な損傷を形成するよう構成された超音波プローブであって、該制御システムおよび該プローブは約2MHzから約50MHzの周波数範囲で作動するよう構成される超音波プローブと、
を備える超音波システム。
(項目23)
前記超音波プローブは、前記均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用にさらに構成される、項目22に記載の超音波システム。
(項目24)
前記関心領域は、深さが約0から約10mmの範囲である、項目22に記載の超音波システム。
(項目25)
前記超音波プローブは、前記関心領域を治療するよう構成され、該関心領域は、皮膚線条に平行および垂直のうちの少なくとも一つに位置する、項目22に記載の超音波システム。
(項目26)
前記超音波プローブは、組織損傷の異方性形状の発生を容易にするように構成される、項目22に記載の超音波システム。
(項目27)
前記超音波プローブは、関心領域に少なくとも二つのエネルギー効果を提供し、該少なくとも二つのエネルギー効果は該関心領域における反応を容易にするよう構成され、該少なくとも二つのエネルギー効果は熱、空洞化、水力学的、および共鳴誘発された組織効果のうちの少なくとも二つを含み、前記反応は、止血、後の血管再生/血管新生、相互接続組織の成長、組織再形成、既存組織の焼灼、薬剤の伝達および活性化の増強、タンパク質合成の刺激および細胞透過性の増加のうちの少なくとも一つを含む、項目22に記載の超音波システム。
(項目28)
前記制御システムは、1次元画像、1次元治療、2次元画像、2次元治療、3次元画像および3次元治療のうちの少なくとも一つを容易にするよう構成される画像システムを含む、項目22に記載の超音波治療システム。
(項目29)
皮膚線条の治療方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
表皮、真皮、深層真皮および線維性筋膜のうちの少なくとも一つを含む治療領域を画像化するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの該治療領域への音響結合を確認するステップと、
皮膚線条の治療を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を含む、方法。
(項目30)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約2MHzから約50MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
血管障害の非侵襲性治療の提供方法であって、
クモ状静脈、充血した血管、顔面部血管および関心領域内の血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該クモ状静脈、該充血した血管、該顔面部筋膜および該血管内の該閉塞のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該クモ状静脈、該充血した血管、該顔面部筋膜および該血管内の該閉塞のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
(項目32)
セルライト治療の提供方法であって、
真皮の底部の底部、脂肪小葉の該真皮への近位突起および関心領域内の皮下層のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該真皮の該底部、脂肪小葉の該真皮への該近位突起および該皮下層のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該真皮の該底部、脂肪小葉の該真皮への該近位突起および該皮下層のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
(項目33)
皮膚線条治療の提供方法であって、
関心領域内の表皮、真皮、深層真皮および線維性筋膜のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該表皮、該真皮、該深層真皮および該線維性筋膜のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該表皮、該真皮、該深層真皮および該線維性筋膜のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
(項目34)
非侵襲性乳房固定術の提供方法であって、
関心領域内の筋膜、靭帯およびクーパー靭帯のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該筋膜、該靭帯、および該クーパー靭帯のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該筋膜、該靭帯、および該クーパー靭帯のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の主題は、明細書の結論部で特に指摘される。しかし、本発明は、操作の構成および方法の双方として、同様の部分が同様の番号で示される添付の図面と組み合わせて以下の説明を参照することにより、最も良く理解されるであろう。
【図1】図1は、本発明の例示的な実施形態による美容強化のための例示的な超音波治療システムの構成図である。
【図2A】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2B】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2C】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2D】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2E】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2F】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図3A】図3Aおよび3Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的な制御システムの構成図を示す。
【図3B】図3Aおよび3Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的な制御システムの構成図を示す。
【図4A】図4Aおよび4Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの構成図を示す。
【図4B】図4Aおよび4Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの構成図を示す。
【図5】図5は、本発明の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図6A】図6Aおよび6Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図6B】図6Aおよび6Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の様々な例示的な実施形態による超音波治療用の例示的なトランスデューサー構成を示す。
【図8】図8Aおよび8Bは、本発明の別の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図9】図9は、本発明の例示的な実施形態による超音波治療用の2次元アレイとして構成された例示的なトランスデューサーを示す。
【図10A】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10B】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10C】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10D】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10E】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10F】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の例示的な実施形態による音波結合および冷却システムの概略図を示す。
【図12】図12は、追加のサブシステムおよび治療監視方法および/または治療画像を併用した超音波治療サブシステム同様に本発明の例示的な実施形態における二次治療サブシステムも含む治療システムの構成図を示す。
【図13A】図13Aおよび13Bは、本発明の例示的な実施形態による治療領域の概略図を示す。
【図13B】図13Aおよび13Bは、本発明の例示的な実施形態による治療領域の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、多様な機能的要素および処理ステップの観点から本明細書で説明され得る。このような要素およびステップは、特定の機能を実行するよう構成されたあらゆる数のハードウェア要素により達成されることを理解するべきである。例えば、本発明は、一つ以上の制御システムまたは他の制御装置の制御下で多様な機能を実行することのできる、多様な医療治療装置、視覚画像およびディスプレイ装置、入力ターミナルおよび同様のものを使用することができる。さらに、本発明は、あらゆる医療分野で実施されてよく、本明細書で説明される美容強化、画像システムおよび監視システムに関する例示的な実施形態は、本発明の例示的な用途を示すだけである。例えば、論じられた基本原理、特性および方法は、あらゆる医療用途に適用され得る。さらに、本発明の多様な側面は、他の用途に適切に適用され得る。
【0025】
本発明の多様な側面において、超音波焼灼を通して美容強化の方法およびシステムを提供する。例えば、図1に示すように、例示的な実施形態によると、関心領域106を治療するよう構成された例示的な治療システム100は、制御システム102、音響結合104を伴う画像/治療プローブおよびディスプレイシステム108を備える。
【0026】
制御システム102およびディスプレイシステム108は、プローブ104および全体のシステム100、例えば、ソフトウェアおよび多数の入力/出力デバイスを備えたマイクロプロセッサ、電子および/または機械走査および/またはトランスデューサーの多重化を制御するためのシステムおよびデバイス、電気供給用システム、監視用システム、プローブおよび/またはトランスデューサーの空間位置を感知するためのシステム、および/またはユーザ入力を処理し治療結果を記録するためのシステムなど、を制御するための様々な構成を備えることができる。画像/治療プローブ104は、様々なプローブおよび/またはトランスデューサーの構成を備える。例えば、プローブ104は、併用2重モードの画像/治療トランスデューサー、結合されたまたは共に収容される画像/治療トランスデューサーまたは単に個別の治療プローブおよび画像プローブ用に構成されてよい。
【0027】
本明細書で使用されるように、「美容強化」とは、ヒト組織への可欠および/または不可欠な治療計画の双方を意味する。美容強化療法は、これに制限されるものではないが、例えば、セルライトの治療、血管障害の治療および皮膚線条の治療を含む。本明細書で使用されるように、「血管障害」およびその類似したものとは、これに制限されるものではないが、例えば、静脈瘤、クモ状静脈、深部静脈障害、顔面血管腫またはポートワイン母斑および/またはその類似したものなど、末梢血管変形を含む。
【0028】
例示的な実施形態によると、治療システム100は、最初に治療領域および周辺構造の局所化の関心領域106を画像化することにより、二番目に所望する治療効果を得るために深度、分配、タイミングおよびエネルギーレベルで超音波エネルギーを伝達することにより、三番目に計画および結果を評価する、および/またはフィードバックを提供するために治療前、治療中、および治療後、治療領域を監視することにより、関心領域の治療用に構成される。
【0029】
関心領域106の治療において、システム100は、一つ以上の乳房の組織の表面層、例えば、筋膜および靭帯および/または筋肉、脂肪または真皮領域を含む領域などの深部組織領域、真皮底部および脂肪小葉の真皮への近位突起を含む深部組織領域、クモ状静脈、充血した静脈、顔面血管および血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを含む深部組織領域、および/または皮膚の皮下および/または表面層内の線維構造(筋膜)などを治療するために構成されてよい。本明細書で使用されるように、用語、真皮は、真皮および/または表皮のあらゆる部分を意味する。
【0030】
これらの関心領域の一つ以上の治療において、組織が即時に長さの約30%縮む約60℃の温度への加熱治療により、接続組織が永久的に引き締められる。組織の収縮は、一つ以上のこれらの関心領域の矯正のために所望される引き締めを生じる。皮膚線条への治療エネルギーの正確な伝達と関心領域からのフィードバックを得るだけでなく、重複、下部または周辺の組織に著しい損傷なしに、約60〜90℃の温度への皮膚線条領域の局部加熱による治療は、治療システム100を介して適切に達成される。その後のROI106の組織の引き締めは、ROI106の標的領域の美的欠点を最小限にし、皮膚の重複する表面層の外見を改善する結果となる。
【0031】
関心領域106は、それぞれの美容強化治療によって異なる。例えば、ROI106は、例えば、筋膜、クーパー靭帯、支持靭帯および/または他の靭帯を含む。これらは、一般的に深度が約0.5〜2.5cmであるが、異なる位置で深度および厚さが異なる。
【0032】
セルライト治療の他の実施形態において、ROI106の治療により、トランスデューサーシステム102は、例えば、真皮の底部、脂肪小葉の前記真皮への近位突起および/または皮下層へエネルギーフィールドを伝達するように構成されてよい。このエネルギーは、一つ以上の効果、例えば、存在する組織の焼灼、タンパク質合成、脂肪細胞集合の破壊、線維結合の伸縮、リンパ排液の強化、脂肪崩壊生成物除去の促進および/またはセルライトを治療するための細胞透過性の強化などを促進できる。
【0033】
さらに他の実施形態において、血管障害治療のためのROI106は、例えば、クモ状静脈、充血した血管、顔面血管および/または大きさが数ミリで深度が最大70mmである血管内の閉塞である。ROI106は、顔面および身体の他の血管障害を含む。
【0034】
皮膚線条の治療において、ROI106は、組織が即時に長さの約30%縮む約60℃の温度への加熱治療により、接続組織が永久的に引き締められる接続組織を含む。組織の収縮は、皮膚線条の矯正のために所望される引き締めおよび再構成を生じる。皮膚線条への治療エネルギーの正確な伝達と関心領域からのフィードバックを得るだけでなく、重複、下部または周辺の組織に著しい損傷なしに、約60〜90℃の温度への皮膚線条領域の局部加熱による治療は、治療システム100を介して適切に達成される。ROI106の組織の引き続く引き締めは、ROI106の標的領域の皮膚線条を最小限にし、皮膚の重複する表面層の外見を改善する結果となる。
【0035】
他の実施形態において、例示的なトランスデューサー100は、最初に治療領域および周囲構造の局所化の関心領域106を画像化およびディスプレイし、二番目にセルライトを治療するための熱焼灼の所望する治療効果を得るために、深部、分配、タイミングおよびエネルギーレベルで、集束、発散、または偏向超音波エネルギーを伝達し、三番目に計画および結果を評価する、および/または制御システム102および/またはオペレータにフィードバックを提供するために、治療前、治療中、および治療後の治療領域および周辺の構造を監視することにより、関心領域の治療用に構成される。
【0036】
例示的な美容強化治療システム100は、所望する特定の美容結果に合うよう調整された特定の治療を提供するよう構成される。例えば、図2Aに示される例示的な実施形態を参照すると、非侵襲性乳房固定術システム200は、関心領域(ROI)210に治療を提供するための治療トランスデューサーシステム202、制御システム204およびディスプレイ206を備える。
【0037】
トランスデューサープローブ202は、治療を提供するためのプローブ配置において構成されてよい。トランスデューサープローブ202は、非侵襲性構成を介しておよび制御システム204による制御を介してなど、最適な治療および療法を可能にするため、例えば、超音波治療トランスデューサー202の制御位置を提供するために、多様な機械装置で構成されてもよい。さらに、トランスデューサープローブ202は、本明細書で説明されるように、1次元、2次元および/または環状アレイおよび/または3次元治療用途用に構成されてもよい。
【0038】
例示的なトランスデューサープローブ202は、様々な方法で適切に制御および/または操作されるように構成されてよい。例えば、トランスデューサープローブ202は、超音波システム治療、超音波画像システムおよび/または動作制御サブシステムを含む超音波治療、画像および/または監視システムのいかなる組み合わせ内での使用のために構成されてよい。
【0039】
制御システム204は、一つ以上のサブシステム、プロセッサ、入力デバイス、ディスプレイおよび/または同様のものを用いて構成されてよい。ディスプレイ206は、ROI210および/またはROI210内の全ての特定のサブ領域を画像化および/または監視するように構成されてよい。ディスプレイ206は、2次元、3次元、実時間、アナログ、デジタルおよび/またはあらゆる他の画像タイプ用に構成されてよい。制御システム204およびディスプレイ206の双方の例示的な実施形態は、本明細書において詳細に説明される。
【0040】
組織領域210は、例えば、表皮および/または真皮、皮下脂肪、クーパー靭帯および/または筋肉などの表面層を含む。クーパー靭帯は、一般的に0.5〜2.5cmの深度に位置するため、ROI210は、拡張された関心領域を含む。また、クーパー靭帯は、異なる位置において深度および厚さが異なるため、トランスデューサーシステム200は、異なる組織の深度および位置での画像および治療を容易にするように構成される。
つまり、例示的なトランスデューサーシステム200は、ROI210内に制限された制御された熱損傷209とともに、画像205として表示される領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成されてよい。例えば、そのような空間および/または時間制御を通して、例示的な治療システム200は、熱損傷領域を任意の形状および大きさに処理することを可能にし、組織が制御された方法で治療されることを可能にする。
【0041】
例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ202は、放射線または音響エネルギーを生成するための整合層および/または他の素材を整合させる、圧電的に活性な層を有する伝達要素を含む様々な深度のトランスデューサーを備えることができる。言い換えれば、トランスデューサープローブ202は、ROI210内の様々な深度の治療を提供するために中程度の周波数で作動するよう構成されてよい。さらに、トランスデューサープローブ202は、多方向トランスデューサーとして構成されてもよい。トランスデューサープローブ202の多様な構成は、本明細書で詳細に説明される。
【0042】
例示的な超音波トランスデューサープローブ202は、様々な機能を提供するために様々な方法で構成されてよい。実施形態の一つにおいて、トランスデューサープローブ202は、治療目的のため、高音響エネルギーを生成するため、同時に最良の画像機能を提供するために構成されてよい。例えば、治療領域の大きさにとって様々な治療深度で最適に制御されることを可能にするために、本発明の例示的な実施形態は、各副要素が最良の距離分解能に対して十分な帯域幅を備えた音響を処理するために構成された副要素のアレイに組み込まれたトランスデューサーを備えてよい。
【0043】
例えば、超音波治療トランスデューサーシステムは、トランスデューサーの位置、駆動周波数、集束深度、駆動振幅および例示的なトランスデューサーの時間を変更することにより、空間制御および/または時間制御用に構成されてよい。多様な例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ202は、トランスデューサープローブ202を反射表面に変更、または組織領域205および/または207に集束するまたは偏向するエネルギーの角度を変更することなどにより空間制御用に構成されるとともに/または制御システム204を介して周波数、駆動振幅およびトランスデューサープローブ202の時間における変化を制御することなどにより時間制御用に構成されてよい。結果として、加熱条件だけでなく、治療領域の位置、形状および大きさおよび/または領域または関心領域の量の変更は、時間に対して動的に制御される可能性がある。
【0044】
空間制御に加えて、制御システム204および/またはトランスデューサープローブ202も、駆動振幅レベルの調整および最適化、周波数/波形選択および時間系列および組織治療を制御するための他のエネルギー駆動特性などを介して、時間制御用に構成されてよい。空間および時間制御も、多様な位置および時間特性の監視などにより、開ループ式および閉ループ式フィードバック処理を通して容易にすることができる。
【0045】
本発明の他の例示的な実施形態によると、制御システム204および/またはトランスデューサープローブ202は、治療目的のための高音響エネルギーを生成するためと同時に、最良の画像機能を提供するために構成されてよい。例えば、治療部位の大きさにとって様々な治療深度で最適に制御されることを可能にするために、本発明の例示的な実施形態は、少なくとも1人の共通の発明者をもち、参照することにより本明細書に組み込まれる、2004年9月16日に出願された米国出願番号10/944,500のSYSTEM AND METHOD FOR VARIABLE DEPTH ULTRASOUND TREATMENTに説明されているように、各副要素が最良の距離分解能に対して十分な帯域幅を備えた音波を処理するように構成された一連の副要素に構成されたトランスデューサーを備えてよい。
【0046】
本発明の他の側面によると、例示的な超音波治療システム200は、音響的に温度プロファイルまたは治療領域の他の組織パラメータ監視およびその一般的な周辺を監視するだけでなく、治療熱、治療領域の冷却および/または画像を提供するためにも構成されてよい。例えば、例示的な実施形態によると、超音波治療システム200は、温度または他の組織パラメータの監視に基づく、および/または超音波治療トランスデューサーの空間および/または時間特性を適切に調節するための画像情報に基づく動的フィードバック処理を用いて構成されてよい。
【0047】
ROI210の画像、監視、治療および/または温度制御を容易にするために、制御システム204は、様々な要素およびデバイスを用いて構成することができる。例えば、トランスデューサープローブ202は、クーパー靭帯近くで筋肉の上部に制限された、制御された加熱損傷209を形成するだけでなく、例えば、ディスプレイ206内の画像205に表示されるように、領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成することができる。治療用超音波システム200は、均一な損傷209の後部組織だけでなく不可欠な構造も含む介在組織に影響を及ぼさないよう構成することができる。
【0048】
例示的なセルライト治療システム療法は、図2Bの例示的な実施形態において示される。セルライトトランスデューサーシステム200は、制御システム204に接続されたトランスデューサープローブ202を備え、ディスプレイ206は、併用して、治療、画像および/または温度または関心領域210を監視する他の組織パラメータを提供する。関心領域210は、表面層(表皮/真皮)皮下脂肪、小葉および筋肉を含んでよい。例示的なトランスデューサーシステム200は、おおよそ脂肪小葉の近位部で真皮の底部に制限された、制御された加熱損傷209とともに画像205として表示されるように、領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成することができる。トランスデューサーシステム200は、物理的に脂肪細胞集合を破壊し、線維結合を伸張するために、超音波の機械的作用を提供するために使用されてよい。この機械的作用は、脂肪崩壊生成物の除去を刺激するリンパ排液も強化するだろう。つまり、超音波は、ROI210内の筋肉および軟組織の動作を容易にする可能性があり、よって、脂肪沈着物を緩め/または脂肪沈着物の周辺の線維組織の破壊を容易にする可能性がある。
【0049】
さらに、トランスデューサーシステム200は、アレーニウスの法則Y=A・e−B/T(Yは代謝反応収率、AおよびBは定数、およびTはケルビン度の温度である)による脂肪の代謝速度を増大するために、多様な治療レベルの超音波を伝達するように構成することができる。例示的な実施形態の一つにおいて、トランスデューサーシステム200は、脂肪の代謝速度を増大するために、多様な治療レベルの超音波を提供するように構成される。つまり、アレーニウスの法則によると、代謝反応の収率Yは温度の関数であり、T:Y=A・e−B/T(AおよびBは定数、およびTはケルビン度の温度である)である。従って、約750kHzから20MHzの範囲のトランスデューサーシステム200からの超音波治療は、治療領域の温度を上昇させ、従って、その治療領域の代謝反応収率を増加させる。
【0050】
例示的な血管障害治療システムは、図2Cの例示的な実施形態において示される。例示的な血管障害治療システム200は、制御システム204に接続されたトランスデューサー/プローブ202を含み、ディスプレイ206は、併用して治療、画像および/または温度または他の組織パラメータを提供する。
【0051】
関心領域210は、あらゆる特定の血管または血管群および/または血管内のあらゆる部分を含んでよい。例示的なトランスデューサーシステム200は、血管の焼灼を容易にするために直径が約0.1〜5mmおよび血管の焼灼を容易にするために直径が約3〜20mmに制限された、制御された加熱損傷とともに画像205として表示されるように、領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成することができる。損傷は、血管の焼灼を提供するために、どんな形状であってもよい。例えば、球、楕円および/または葉巻形状の損傷は、焼灼目的において効果的である。血管障害の治療方法は、本明細書でさらに説明する。
【0052】
例示的なセルライト治療システム200は、図2D〜2Fにおいて示される。図2Dを参照にすると、例示的なセルライト治療システム200は、治療部および周辺構造の局所化の関心領域210の画像222部分およびディスプレイ206を備える。例示的なセルライトシステム200は、皮膚線条232を治療するための熱焼灼の所望する治療効果が得られるように、深度、分配、タイミングおよびエネルギーレベルで、集束、発散、または偏向超音波エネルギー220の少なくとも一つを伝達、および計画と結果を評価する、および/または制御システム204およびオペレータを制御するためのフィードバックを提供するために、治療前、治療中、および治療後の治療領域および周辺構造を監視するように構成される。例示的なプローブ202および/またはトランスデューサーは治療領域を拡張領域に配置するために、機械的および/または電子的に走査226することができ、治療深度220は、約0〜10mmの範囲で、または皮膚線条あるいは深層真皮の最大深度で調節することができる。
【0053】
組織領域210は、たとえは、表皮および/または真皮、皮下脂肪および/または筋肉などの表面層を含むことができる。例示的なトランスデューサーシステム200は、制御された加熱損傷220とともに、画像224のように表示された、ROI210の断面的な2次元画像222を提供するように構成することができる。
【0054】
エネルギーをROI210に伝達するために、トランスデューサープローブ202および/または他のトランスデューサーは、治療領域を拡張ゾーンに配置するために、機械的および/または電子的に走査226することができる。ある実施形態において、治療深度220は、約0〜10mmの範囲間で、または皮膚線条あるいは深層真皮の最大深度で調節することができる。
【0055】
ある実施形態において、画像222要素は、治療領域および周辺の構造の局部化を容易にするためにROI210のディスプレイ206を備える。エネルギー220は、一つ以上の治療パラメータで集束、発散、および/または偏向超音波エネルギー220を伝達するように構成されたトランスデューサープローブ202を使用してROI210に伝達されてよい。トランスデューサープローブ202の多様な構成は、本明細書において開示される。本明細書で使用されるように、語句「治療パラメータ」とは、皮膚線条232を治療するための所望する加熱焼灼の治療効果を得るために、例えば、深度、分配、タイミングおよび/またはエネルギーレベルを含む。
【0056】
図2Eに示すように、本発明の他の側面によると、例示的なセルライト治療システム200は、温度プロファイルまたは関心領域210および/または治療領域220の他の組織パラメータ、例えば、減弱、音速または堅さおよび歪みなどの機械的性質などを監視し、空間および/または時間特性および超音波治療トランスデューサーのエネルギーレベルを適切に調節するように構成されてよい。このような監視方法の結果は、監視結果250の1、2または3次元画像によりディスプレイ206に表示される、あるいは単純に正常または異常タイプの表示、またはその組み合わせであってよい。追加の治療監視方法は、温度、ビデオ、形状測定および/または堅さあるいは歪みゲージまたは他の適切なセンサ法の一つ以上に基づいてよい。
【0057】
図2Fに示すように、他の例示的な実施形態によると、例示的なセルライト治療システム200は、皮下脂肪/脂肪組織216および筋肉218などの組織の併用を含む、拡張した関心治療領域252の治療を提供するように構成されてよい。表皮212、真皮214、脂肪組織216筋膜、筋肉218、毛、腺および真皮214内の血管または他の該当組織のうちの少なくとも一つと併用した皮膚線条を含むこのような多重組織が、治療されてよい。例えば、皮膚線条の治療220は、治療パラメータおよび/またはプローブ202のトランスデューサーの適切な調節により皮下脂肪216の治療と併用して実施されてよい。
【0058】
前述のように、制御システム102および204は、様々なサブシステムおよび副要素を用いて、様々な方法で構成されてよい。図3Aおよび3Bに示すように、例示的な実施形態によると、例示的な制御システム300は、治療処置ユーザによりなされる調整可能な設定に基づき、全治療処置プロセスの調整および制御のために構成することができる。例えば、制御システム300は、電源要素302、センサおよび監視要素304、冷却および結合制御306および/または処理および制御論理要素308を適切に備えることができる。制御システム300は、非侵襲性乳房固定術用の治療システムを実施するためにサブシステムおよび要素を用いて様々な方法で構成および最適化することができ、図3Aおよび3Bは、単に例示的目的である。
【0059】
例えば、電源要素302において、制御システム300は、トランスデューサー電子増幅器/ドライバ312により要求される電力を含む、全制御システム300用の電力を提供するために構成された一つ以上の直流(DC)電源303を備えることができる。DC電流デバイス305は、安全性および監視目的のため、増幅器/ドライバ312に送られる電力レベルを確認するために提供されてもよい。
【0060】
電子増幅器/ドライバ312は、多重チャネルまたは単独チャネル電力増幅器および/またはドライバを備えることができる。トランスデューサーアレイ構成における例示的な実施形態において、電子増幅器/ドライバ312は、アレイ集束を容易にするために、ビーム形成装置を用いて構成することもできる。例示的なビーム形成装置は、関連するスイッチ論理を用いて発振器/デジタル制御波形のシンセサイザ310により電気的に励振することができる。
【0061】
電源要素は、多様なフィルタ構成314を含むこともできる。例えば、切替式高調波フィルタおよび/または整合は、駆動効率および効果を増大するために、増幅器/ドライバ312の出力で使用されてよい。電力検知要素316は、適切な走査および校正を確認するために含まれてもよい。例えば、電力および他のエネルギー検知要素316は、例示的なプローブシステムに送られる電力量を監視するために使用されてよい。
【0062】
多様なセンサおよび監視要素304は、制御システム300内で適切に実施されてもよい。例えば、例示的な実施形態によると、監視、センサおよびインターフェース制御要素324は、関心領域から音または他の空間および時間情報などの情報を受信し処理するためにトランスデューサープローブ104内に実装される多様な動作検知システムと共に作動するように構成されてよい。センサおよび監視要素は、多様な制御、インターフェースおよびスイッチ309および/または電力探知機316を含むこともできる。このようなセンサおよび監視要素304は、治療システム100内の開ループ式/閉ループ式フィードバックシステムを容易にすることができる。
【0063】
例えば、このような開ループ式フィードバックシステムにおいて、システムユーザは、画像および/または他の空間または時間パラメータを適切に監視し、それから、特定の治療目的を達成するためにこれらを調整または修正することができる。代わりに、または開ループ式フィードバックシステムと併用して、例示的な治療システムは、画像および/または空間/時間パラメータが信号を発信するために監視要素内で適切に監視されることができる、閉ループ式フィードバックシステムを備えることができる。
【0064】
例示的な治療システム100の作動中、選択された大きさ、形状、配向位置の損傷構成が判断される。この損傷構成に基づき、一つ以上の空間パラメータが、適切な時間パラメータとともに選択され、これらのパラメータの併用は所望する均一な損傷をもたらす。トランスデューサーの作動は、それから、均一な損傷または損傷を提供するために開始される。開および/または閉ループ式フィードバックシステムは、空間および/または時間特性を監視するために使用され、および/または他の組織パラメータ監視は、均一な損傷をさらに監視するために使用される。
冷却/結合制御システム306は、例示的プローブ104からの廃熱を除去するため、表面組織インターフェースおよびより深部の、例えば血液および/または組織に制御温度を提供するため、および/またはトランスデューサープローブ104から関心領域106に音響結合を提供するために提供されてよい。このような冷却/結合制御システム306は、様々な結合およびフィードバック要素を用いて開ループ式および/または閉ループ式フィードバック処理の双方において作動するように構成することもできる。
【0065】
処理および制御論理要素308は、マイクロ制御装置、マイクロプロセッサ、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGAs)、コンピュータボードおよび通信、ディスプレイ、インターフェース、保管、文書および他の役立つ機能用の入力/出力回路およびシステムだけでなくユーザ制御およびインターフェース回路に調和するファームウェアおよび制御ソフトウェア326を含む関連要素など、多様なシステムプロセッサおよびデジタル制御ロジック307を備えることができる。システムソフトウェアおよびファームウェア326は、ユーザにより定義された治療目的を達成するために要求される全ての初期設定、タイミング、レベル設定、監視、安全監視および他の全てのシステム機能を制御する。さらに、様々な制御スイッチ308は、作動を制御するために適切に構成され得る。
【0066】
例示的トランスデューサープローブ104は、様々な方法で構成され、作動を容易にするために、様々な実施形態において、数多くの再利用可能および/または廃棄可能要素および部分を備えることができる。例えば、トランスデューサーを組織インターフェースに結合するのを容易にするために、トランスデューサープローブ104をあらゆるタイプのトランスデューサープローブハウジングまたは処理内に構成することができ、このようなハウジングは、特定の治療用途により様々な形状、外形および構成からなり、このようなハウジングは、特定の治療用途により多様な形状、外形および構成を備える。例えば、例示的な実施形態において、トランスデューサープローブ104は、血液還流が部分的または完全に中断され、組織が表面治療関心領域106において平らにされることにより、組織インターフェースに対して押し下げられる。トランスデューサープローブ104は、例えば、電気的に切替可能な電気整合、マルチプレクサ回路および/または開口/要素選択回路、および/またはプローブハンドル、電気整合、一つ以上のシリアルEEPROM(メモリ)など、トランスデューサー使用履歴および校正を保証するためのプローブ識別デバイスなど、あらゆるタイプの整合を備えることができる。トランスデューサープローブ104は、ケーブルおよびコネクタ、動作メカニズム、動作用センサおよびエンコーダ、加熱監視センサおよび/またはユーザ制御および状態関連スイッチ、およびLEDsなどの指示機も備えてよい。例えば、プローブ104における動作メカニズムは、多重損傷を制御可能に形成するために使用されるか、プローブ動作のセンサ自体が、制御可能に多重損傷を形成および/または、例えば、プローブ104が急激に作動または落下した場合の安全のために、損傷の形成を停止するために使用されてよい。さらに、外部動作のエンコーダアームは、プローブ104の空間位置および態勢が損傷を制御可能的に形成するのを補助するために制御システムに伝達されることにより、使用中、プローブを維持するために使用されてよい。さらに、プロファイロメータまたは他の画像モダリティなどの他のセンサ機能は、様々な例示的実施形態によりプローブに統合されてよい。
【0067】
図4Aおよび4Bに示すように、例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、制御インターフェース402、トランスデューサー404、結合成分406および監視/センサ成分408および/または動作メカニズム410を備えることができる。しかし、非侵襲性乳房固定術に対して超音波エネルギーを提供するために、多少の部品および成分を用いた様々な方法で、トランスデューサープローブ400を構成および最適化することができ、図4Aおよび4Bは単に例示的目的である。
【0068】
本発明の例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、関心領域にエネルギー作用を提供し反応を引き起こすために、異なる時間および/または空間分配に対してエネルギーを伝達するように構成される。これらの作用は、例えば、加熱、空洞化、水力学的および共鳴誘発された組織効果を含むことができる。例えば、例示的なトランスデューサープローブ400は、関心領域に二つ以上のエネルギー効果を提供するためと一つ以上の反応を引き起こすために、一つ以上の周波数範囲下で操作されてよい。さらに、トランスデューサープローブ400は、二つ以上のエネルギー作用を提供し、一つ以上の反応を引き起こすために、関心領域に平面、偏向、および/または集束エネルギーを伝達するように構成されてもよい。これらの反応は、例えば、ジアルテルミー、うっ血、血管再生、血管新生、相互接続組織の増殖、組織再形成、既存組織の焼灼、タンパク質合成および/または増加した細胞透過性を含んでよい。これらとこのように併用される超音波治療、効果および反応における他の例示的実施形態は、2004年9月24日にファイルされた米国特許出願シリアル番号10/950,112の「METHOD AND SYSTEM FOR COMBINED ULTRASOUND TREATMENT」に完全に記載されており、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0069】
制御インターフェース402は、トランスデューサープローブ400の制御を容易にするために、制御システム300と調和させるために構成される。制御インターフェース成分402は、マルチプレクサ/開口選択424、切替可能な電子整合ネットワーク426、シリアルEEPROMsおよび/または他の処理成分および整合およびプローブ使用情報430およびインタフェースコネクタ432を含んでよい。
【0070】
結合成分406は、トランスデューサープローブ400を関心領域に結合するのを容易にするための多様なデバイスを備えてよい。例えば、結合成分406は、超音波エネルギーおよび信号の音響結合用に構成された冷却および音響結合システム420を備えてよい。マニフォールドなどの考えられる接続を用いた音響冷却/結合システム420は、関心領域に音を結合するため、インターフェースおよびより深部の、例えば血液および/または組織の温度を制御するため、液体充填レンズの集束を提供するため、および/またはトランスデューサー廃熱を除去するために使用されてよい。結合システム420は、空気および他のガス、水および他の液体、個体および/またはそのいかなる組み合わせを含む多様な結合媒体、またはトランスデューサー活性要素412と関心領域間の信号を伝達可能にする他の媒体の使用を介して、このような結合を容易にしてよい。結合機能の提供に加え、例示的な実施形態によると、結合システム420は、治療用途中に温度制御を提供するように構成されてもよい。 例えは、結合システム420は、結合媒体の温度の適切な制御により、トランスデューサープローブ400と関心領域間および関心領域を超えたインターフェース表面または領域の制御冷却用に構成されてよい。このような結合媒体の適切な温度は、様々な方法で得ることができ、熱電対、電熱調節器または他のデバイスなどの様々なフィードバックシステムまたは結合媒体の温度測定用に構成されたシステムを使用してよい。このような制御冷却は、トランスデューサープローブ400の空間および/または熱エネルギー制御をさらに容易にするために構成されてよい。
【0071】
例示的な実施形態によると、図11にさらに示すように、音響結合および冷却1140は、トランスデューサープローブ1104から関心領域1106におよび関心領域1106からエネルギーおよび画像信号を音響的に結合するため、プローブの熱制御を関心領域インターフェース1110およびより深部の、例えば血液および/または組織およびより深部の例えば血液および/または組織に提供するため、および領域1144のトランスデューサープローブから発生しうる廃熱を除去するために提供されてよい。温度監視は、温度測定1148のメカニズムを提供するために熱センサ1146を介して結合インターフェースで提供されてよく、制御は、制御システム1102および熱制御システム1142を介して提供されてよい。熱制御は、放熱器または自然な伝導および対流などを介した受動冷却、またはペルチエ熱電冷却器、冷却剤またはポンプ、流体貯蔵器、気泡検知、流量センサ、流路/流管1144および熱制御1142を用いた流体ベースのシステムなどを用いた能動冷却からなる。
【0072】
監視およびセンサ成分408は、様々な動作および/または位置センサ416、温度監視センサ418、ユーザ制御およびフィードバックスイッチ414および、例えば、様々な空間および時間特定を監視する開ループ式および閉ループ式フィードバック処理を介して空間および/または時間制御を容易にするための制御システム300により制御を容易にするための他の同様の成分を含むことができる。
【0073】
動作メカニズム410は、手動操作、機械装置またはその組み合わせを含む。例えば、動作メカニズム422は、トランスデューサープローブ400の動作および位置を判断および提供するために、加速計、エンコーダまたは他の位置/配向位置デバイス416の使用などを通して制御システム300により適切に制御されてよい。直線、回転または多様な動作は、例えば、治療用途および組織所要輪郭面に応じて、促進される。
【0074】
トランスデューサー404は、音響エネルギー蓄積の厳密な空間および時間制御を介して、関心領域内のヒトの表面組織における加熱損傷の均一な損傷を形成するために構成された一つ以上のトランスデューサーを備えることができる。トランスデューサー404は、一つ以上のトランスデューサー要素および/またはレンズ412を備えることもできる。伝達要素は、ニオブ酸リチウム、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、および/またはメタニオブ酸鉛だけでなく、ジルコニウム酸チタン酸鉛(PZT)などの圧電的に活性な素材、または圧電磁器、水晶、プラスチックおよび/または合成材料などの他の圧電的に活性な素材も含んでよい。圧電的に活性な素材に加えて、または代わりに、トランスデューサー404は、放射線および/または音響エネルギーを生成するために構成された他の素材を含むことができる。トランスデューサー404は、圧電的に活性な素材に結合されるような伝達要素とともに構成された一つ以上の整合層を含むこともできる。音響整合層および/またはダンピングは、所望する電気音響反応を得るために必要なものとして使用されてよい。
【0075】
例示的な実施形態によると、トランスデューサー404の伝達要素の厚さは、一定になるよう構成されてよい。つまり、伝達要素412は、全体を通して実質的に同じ厚さを有するように構成されてよい。他の例示的実施形態において、伝達要素412の厚さは、変動するように構成されてもよい。例えば、トランスデューサー404の伝達要素412は、画像用途のためなど、約2MHz〜50MHzの中心操作周波数を提供するために選択された第一厚さを有するように構成されてよい。伝達要素412は、約7kHz〜50MHz、および治療用途に対しては一般的に1MHz〜25MHz間の中心操作周波数を提供するために選択された第二厚さを有するように構成されてよい。トランスデューサー404は、所望の反応を得るために適切な出力を提供するために、少なくとも二つ以上の周波数で励振された単独広帯域トランスデューサーとして構成されてよい。トランスデューサー404は、各トランスデューサーが一つ以上の伝達要素を含む、二つ以上の個別のトランスデューサーとして構成されてもよい。伝達要素の厚さは、所望する治療範囲において中央操作周波数を提供するように構成されてよい。
【0076】
トランスデューサー404は、1次元、2次元および環状アレイ、直線、曲線、扇状または球形アレイ、球状、円柱状および/または電子的に集束、偏向および/またはレンズ源を含む、集束、平面または発散単一要素、多重要素またはアレイトランスデューサーのいかなる組み合わせで、一つ以上の個別のトランスデューサーからなる。例えば、図5に示す例示的な実施形態に示すように、トランスデューサー500は、位相合わせを容易にするために音響アレイとして構成されてよい。つまり、トランスデューサー500は、可変な電子時間遅延を介して、様々な位相により操作されてよい電子開口として構成されてよい。用語「操作される」とは、トランスデューサー500の電子開口は、電子時間遅延により生じた位相変異に対応するエネルギービームを生成および/伝達するように操作、駆動、使用および/または構成されてよいことを意味する。例えば、これらの位相の変異は、偏向ビーム、平面ビームおよび/または集束ビームを伝達するために使用されてよく、各ビームは、関心領域510における異なる生理的作用を得るために併用して使用されてよい。トランスデューサー500は、一つ以上の電子時間遅延を用いて、位相開口アレイを生成、提供または駆動するためのあらゆるソフトウェアおよび/または他のハードウェアを付加的に備えてよい。
【0077】
トランスデューサー500は、多様な周波数を使用して、一つ以上の関心領域に集中治療を提供するように構成されてもよい。集中治療を提供するために、トランスデューサー500は、治療を容易にするために一つ以上の可変深度デバイスを用いて構成されてよい。例えば、トランスデューサー500は、少なくとも本出願と共通の発明者と共通の譲受人を有する、2004年9月16日にファイルされた、「System and Method for Variable Depth Ultrasound」と題される米国出願10/944,500に開示された可変深度デバイスを用いて構成されてよく、参照することにより本明細書に組み込まれる。さらに、トランスデューサー500は、少なくとも本出願と共通の発明者と共通の譲受人を有する、2004年9月16日にファイルされた、「Method and System for Ultrasound Treatment with a Multi−directional Transducer」と題される米国特許出願10/944,499に開示されるように、副高調波またはパスルエコー画像の提供を通して、一つ以上のさらなるROI510を治療するために構成されてもよく、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0078】
さらに、例えば、液体充填レンズなど、多様な機械レンズまたは可変集束レンズは、音響場を集束および/または偏向するためにも使用されてもよい。例えば、図6Aおよび6Bに示す例示的実施形態に示すように、トランスデューサー600は、治療ROI610における柔軟性の増大を促進するために、一つ以上の伝達要素606を併用し、電子集束アレイ604を用いて構成されてもよい。アレイ604は、トランスデューサー502と類似した方法で構成されてよい。つまり、アレイ604は、例えば、T1,T2...Tjなど、可変電子時間遅延を介して、多様な位相により操作される電子開口のアレイとして構成されてよい。用語「操作される」とは、アレイ604の電子開口は、電子時間遅延により生じた位相変異に対応する方法で、エネルギーを生成および/伝達するように操作、駆動、使用および/または構成されてよいことを意味する。例えば、これらの位相変異は、偏向ビーム、平面ビームおよび/または集束ビームを伝達するために使用されてよく、各ビームは、ROI610における異なる生理的作用を得るための組み合わせにおいて使用されてよい。
【0079】
伝達要素606は、凹状、凸状および/または平面に構成されてよい。例えば、図6Aに示す例示的な実施形態において、伝達要素606Aは、ROI610の治療に対して集束エネルギーを提供するために、凹状に構成されてよい。さらなる実施形態が「Variable Depth Transducer System and Method」と題して米国特許出願10/944,500に開示されており、これも参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0080】
図6Bに示す他の実施形態において、伝達要素606Bは、ROI610に実質的に一定のエネルギーを提供するために、実質的に平面に構成されてよい。図6Aおよび6Bは、それぞれ凹状および実質的に平面に構成された伝達要素604を用いた例示的実施形態を示す一方、伝達要素604は、凹状、凸状および/または平面に構成されてよい。さらに、伝達要素604は、凹状、凸状および/または実質的に平面構造のあらゆる組み合わせに構成されてよい。例えば、最初の伝達要素は、凹状に構成され、第二の伝達要素は、実質的に平面に構成されてよい。
【0081】
図8Aおよび8Bに示すように、トランスデューサー404は単一要素アレイとして構成されてよく、この単一要素802は、例えば、多様な構造および素材の伝達要素などの多数のマスクを用いて構成され、このようなマスクは、要素802からのエネルギー分配を遮蔽または変更するために、磁器、金属または他の素材または構造からなり、エネルギー分配808のアレイを形成する。マスク804は、要素802に直接結合またはあらゆる適切な個体また液体素材などのスタンドオフ806により分離されてよい。
例示的なトランスデューサー404は、平面、集束および/または偏向音響エネルギーを提供するために環状アレイとして構成されてもよい。例えば、図10Aおよび10Bに示すように、例示的実施形態によると、環状アレイ1000は、多数のリング1012、1014、1016〜Nを含む。リング1012、1014、1016〜Nは、一連の個別の要素に機械的および電子的に分離され、平面、集束または偏向波を生成する。例えば、このような波は、対応する送信および/または受信遅延t1、t2、t3...tNを調整する方法などにより、軸上で中心に合わすことができる。電子集束は、多様な深度位置に沿って適切に移動され、可変強度またはビーム硬度を与える一方、電子偏向は、様々な偏向量を有することが可能である。例示的な実施形態によると、レンズおよび/または凸形状または凹形状の環状アレイ1000は、集束または偏向を助けるために提供されてもよく、これにより、あらゆる時間差遅延を減少する。プローブおよび/またはあらゆる従来のロボットアームメカニズムの使用などを介した、1、2または3次元、またはあらゆる経路に沿った環状アレイ1000の移動は、関心領域内の量またはあらゆる対応する空間を走査および/または治療するために実装されてよい。
【0082】
トランスデューサー404は、画像/治療機能用に他の環状または非アレイ構成に構成されてもよい。例えば、図10C〜10Fに示すように、トランスデューサーは、治療要素1014を用いて構成された画像要素1012を含んでよい。要素1012および1014は、例えば、併用された画像/トランスデューサー要素などの単一伝達要素または個別の要素を含む、同じ伝達要素内または個別の画像および治療要素間で電子的に分離1022される、および/またはスタンドオフ1024または他の整合層、またはそのいかなる組み合わせを含むことができる。例えば、特に図10Fに示すように、トランスデューサーは、集束、偏向または平面エネルギー分配のために構成された表面1028を有する画像要素1012を含むことができ、治療要素1014は、集束、偏向または平面エネルギー分配のために構成された段付き構成レンズを含むことができる。
【0083】
本発明の他の側面によると、トランスデューサープローブ400は、集束音響エネルギーに対する1、2、または3次元治療用途を一つ以上の関心領域に提供するために構成されてよい。例えば、上述のように、トランスデューサープローブ400は、例えば、副伝達要素の単独アレイを含むなど、1次元アレイを形成するために適切に成形されてよい。
【0084】
他の例示的実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、2次元アレイを形成するために、適切に成形されてよい。例えば、図9に示すように、例示的な2次元アレイ900は、多数の2次元分節902に適切に成形されてよい。2次元分節902は、ある特定の深度で治療領域に焦点を当てるよう適切に構成されてよく、よって、治療領域のそれぞれのスライス904を提供する。結果として、2次元アレイ900は、治療領域の画像位置の2次元スライスを提供することができる。
【0085】
他の例示的実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、3次元治療を提供するように適切に構成されてよい。例えば、関心領域の3次元治療を提供するために、再び図3を参照すると、3次元システムは、例えば、制御システム300などの制御システムに含まれる3次元グラフィックソフトウェアを使用する、適応型アルゴリズムを用いて構成されたトランスデューサープローブ400を備えることができる。適応型アルゴリズムは、関心領域に関連する2次元の画像、温度および/または治療情報を受信し、受信した情報を処理し、それから対応する3次元の画像、温度および/または治療情報を提供するように適切に構成される。
【0086】
図9を再び参照すると、例示的実施形態によれば、例示的3次元システムは、治療領域の異なる画像平面から904スライスを適切に受信するための適応型アルゴルズムを用いて構成された2次元アレイ900を備え、受信した情報を処理し、それから情報906、例えば、3次元画像、温度および/または治療情報などを提供することができる。さらに、適応型アルゴリズムを用いて受信した情報を処理した後、2次元アレイ900は、所望する容量領域906に治療用熱を適切に提供してよい。
【0087】
代替的に、3次元画像および/または温度情報を提供するために3次元ソフトウェアなどの適応型アルゴリズムを使用するより、例示的3次元システムは、標的領域に対して多様な回転および/または移動位置から作動するために、プローブ配置内に構成された単独のトランスデューサー404を備えることができる。
【0088】
多様なトランスデューサー404の構造をさらに例示するために、図7を参照にすると、超音波治療トランスデューサー700は、単一集束、焦点アレイ、焦点座位、線焦点および/または異なるパターン用に構成されてよい。トランスデューサー700は、レンズ、音響成分および機械および/または電子集束とともに/なしで、単一要素、多重要素、環状アレイ、1、2、または3次元アレイ、広帯域トランスデューサーおよび/またはその組み合わせを備えてよい。球状に集束された単一要素702、減衰された領域706をともなう環状アレイ704、直線集束された単一要素708、1次元直線アレイ710、高度集束を伴うまたはなしの凹形状または凸形状の1次元曲線アレイ、トランスデューサーの2次元アレイおよび3次元空間配置として構成されたトランスデューサーは、治療および/または画像および音響監視機能を実行するために使用されてよい。あらゆるトランスデューサー構成において、集束および/または偏向は、図10Fに示すように、機械集束720、凸レンズ722、凹レンズ724、混合または多重レンズ726、平面形状728または段付き形状を介して1平面または2平面にあってよい。あらゆるトランスデューサーまたはトランスデューサーの併用は、治療用に使用されてよい。例えば、環状トランスデューサーは、治療専用の外側部と広帯域画像専用の内側ディスクを用いて使用されてよく、このような画像トランスデューサーおよび治療トランスデューサーは、図10C〜10Fに示すように、異なる音響レンズを有する。
【0089】
多様な形状の治療損傷は、図10A〜10Fの多様な音響レンズおよび設計を使用して形成される。例えば、葉巻形状損傷は、球状に集束音源および/または平面音源からの平面損傷から形成されてよい。凹状平面の音源およびアレイは、「V状」または楕円状の損傷を形成することができる。直線アレイなどの電子アレイは、多様な深度で多様なさらなる損傷形状を形成するために使用されてよい、偏向された平面または集束された音響ビームを生成することができる。アレイは、単独で、または一つ以上の平面または集束トランスデューサーと併用して使用されてよい。併用されるこのようなトランスデューサーおよびアレイは、非常に広範囲な音響場とその関連する利点を提供する。固定集束および/または多様な集束レンズまたはレンズ等は、治療適応性をさらに増大するために使用されてよい。液体充填レンズ、ゲル充填レンズまたは個体ゲルレンズ、ゴムまたは合成レンズなどの表面組織の音響速度より低い音響速度を有する凸形状レンズは、適切な電力操作能力を用いて使用されてよく、凹形状の低プロファイルレンズは、組織の速度より速い速度を有するあらゆる材料または合成材料を使用し、またそれらからなる。トランスデューサー音源の構造および構成は、上で提案されるように特定の形状損傷を処理することができるが、時間パラメータだけでなく他の空間パラメータは、あらゆるトランスデューサー構造およびトランスデューサー音源内のさらなる形状を処理することが可能なため、このような構造は特定の形状に制限されるものではない。
【0090】
超音波システム100の作動を通して、乳房固定術の方法、セルライトの治療法、血管障害および/またはセルライトの治療法は、ヒトの組織に慢性の損傷をもたらすことなしに効果的で能率的な治療を促進できることが理解できる。例えば、ユーザは、最初に関心領域の治療のために、ひとつ以上のトランスデューサープローブの構成を選択する。ユーザは、本明細書で説明されたあらゆるプローブを選択してよい。乳房固定術に対する治療領域は、約1mm〜4cm、セルライトの治療に対しては約0mm〜3.5cm、血管障害に対しては約0mm〜7cmおよび皮膚線条の治療に対しては0mm〜1cmの範囲であるため、例示的なトランスデューサープローブは、例えば、環状アレイ、多様な深度のトランスデューサー、機械動作可能なトランスデューサー、円柱形状のトランスデューサー、直線アレイ、1次元アレイ、2次元アレイ、曲線アレイ、遮蔽された要素および/または本明細書で説明された他のいかなるトランスデューサーの構成を含んでよい。本明細書で使用されるように、用語ユーザは、他の制御システムのあらゆるハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用する、個人、従業員、医師、看護師および/または技術者を含んでよい。
一度、一つ以上のトランスデューサーが選択されると、ユーザは、それから治療プロトコルを計画するために関心領域を画像化する。関心領域を画像化することにより、ユーザは、高解像度で関心領域を画像化するために、同じ治療トランスデューサープローブおよび/または一つ以上の追加のトランスデューサーを使用してよい。ある実施形態において、トランスデューサーは、大規模な関心領域に対する正確な画像化を可能にするために、大規模な関心領域に対して高速画像化を容易にするよう構成されてよい。他の実施形態において、超音波画像はドップラー流量監視器および/またはカラー流量監視器の使用を含む。さらに、MRI、X線、PET、赤外またはその他など、画像化の他の手段は、関心領域の表面組織および血管組織の画像化およびフィードバックのために個別または併用して使用されてよい。
【0091】
他の例示的な実施形態において、図12を参照にすると、例示的な治療システム200は、追加の機能を提供するために、多様な補助システムを用いて構成および/またはと併用されてよい。例えば、関心領域1206を治療するための例示的な治療システム1200は、制御システム1202、プローブ1204およびディスプレイ1208を備える。治療システム1200は、補助画像診断装置1274および/または補助監視装置1272をさらに含み、写真および他の視覚光学法、磁気共鳴画像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)、光緩衝断層撮影法(OCT)、電磁気、マイクロ波またはラジオ周波数(RF)法、陽電子放出断層撮影法(PET)、赤外、超音波、音響、または画像/監視強調を含む、関心領域1206の視覚化、局部化または監視の他の適切な方法の少なくとも一つに基づいてよい。プローブ1204および制御システム1202を介した超音波画像化のためのこのような画像/監視強調は、Mモード、持続性、フィルタ、カラー、ドップラーおよび高調波画像などを含み、さらに、治療の第一供給源としての超音波治療システム1270は、ラジオ周波数(RF)、強力パルス光(IPL)レーザー、赤外レーザー、マイクロ波、または他の適切なエネルギー源を含む治療の第二供給源1276と併用されてよい。
【0092】
クーパー靭帯、血管、セルライトおよび/または皮膚線条の位置は、患者により異なる(遺伝的特徴、体重、年齢などにより)ため、トランスデューサーを使用した画像は、患者内の治療深度の追跡、関心領域の画像化、および/または患者内の一つ以上の治療標的(つまり、クーパー靭帯、血管および/または血管閉塞、セルライトおよび/または皮膚線条)の長さおよび/または位置の判定を容易にすることができる。この画像化/追跡/判定情報は、審美的結果の所望するレベルを促進するために、最適な超音波治療パラメータを算出するために使用されてもよい。
【0093】
つまり、ユーザは、治療プロトコルの計画を容易にするために画像情報を使用してよい。治療プロトコルを計画するために、ユーザは、均一な超音波エネルギーを関心領域に提供するために、一つ以上の空間および/または時間特性を選択してよい。例えば、ユーザは、例えば、一つ以上のトランスデューサー、一つ以上の機械および/または電子集束メカニズム、一つ以上のトランスデューサー要素、一つ以上の関心領域に対するトランスデューサーの配置位置、一つ以上のフィードバックシステム、一つ以上の機械アーム、一つ以上のトランスデューサー配向位置、一つ以上の治療温度、または一つ以上の結合メカニズムおよび/またはその同様のものを含む使用を制御するために、一つ以上の空間特性を選択してよい。
【0094】
さらに、ユーザは、関心領域の治療を容易にするために、制御するための一つ以上の時間特性を選択してよい。例えば、ユーザは、時間制御を容易にするために、治療時間、周波数、電力、エネルギー、振幅および/またはその同様のものを選択および/または変更してよい。超音波の空間および時間特性の選択および制御におけるさらなる情報には、2005年10月6日にファイルされた、「Method and System for Controlled Thermal Injury」と題された米国出願番号11/163,148を参照し、参照することにより本明細書組み込まれる。
【0095】
治療プロトコルの計画が完了したら、治療プロトコルを実施してよい。つまり、トランスデューサーシステムは、審美的治療を促進するために、超音波エネルギーを治療領域に伝達し、選択組織を焼灼するために使用されてよい。エネルギーの伝達により、トランスデューサーは選択周波数で駆動されてよい、位相アレイは特定の時間および/または空間分配により駆動されてよい、トランスデューサーは集束、偏向および/または平面エネルギーを提供するために一つ以上の伝達要素を用いて構成されてよい、および/またはトランスデューサーは以下に作成されるいかなる方法で構成および/または駆動されてよい。
【0096】
乳房固定術を容易にするためのある例示的な実施形態において、エネルギーは、約1mm〜4cmの治療深度で伝達される。エネルギーは、1MHz〜約15MHzの範囲であってよいが、一般的な用途の範囲は2MHz〜8MHzである。本治療範囲でエネルギーを伝達するために、トランスデューサーは、10W〜150Wの範囲またはそれ以上の電力レベルで駆動されてよい。トランスデューサーが提供する高電力および集中治療のため、関心領域の治療時間は、20ミリ秒〜2000ミリ秒またはそれ以上の範囲であってよい。治療時間および治療電力が相互関連するため、これらの変動は、患者および/または関心領域により異なってよい。
【0097】
セルライト治療を容易にするための他の例示的な実施形態において、エネルギーは、約0mm〜3.5cmの治療深度で伝達される。エネルギーは、750kHz〜約10MHzの範囲であってよいが、一般的な用途の範囲は2MHz〜10MHzである。本治療範囲でエネルギーを伝達するために、トランスデューサーは、20W〜200Wの範囲の電力レベルで駆動されてよい。治療時間および治療電力が相互関連するため、これらの変動は、患者および/または関心領域により異なってよい。
【0098】
血管障害を治療するためのある例示的な実施形態において、超音波エネルギーは、血管の焼灼を容易にするために選択的な深度で伝達または蓄積されてよい。超音波エネルギーの蓄積は、好ましくは選択可能であるが、深度が最大7mmで、直径が0.1〜5mmの範囲の皮膚組織の表面に制限されるものではない。ある位置で超音波源を伝達するために使用される電気は、例えば、約5W〜約50Wの範囲で、対応する音源の周波数は、約2MHz〜約5MHzの範囲であってよい。
血管障害を治療するための他の例示的な実施形態において、超音波エネルギーは、血管内の閉塞の焼灼を容易にするために選択的な深度で伝達されてよい。超音波エネルギーの蓄積は、好ましくは選択可能であるが、深度が最大70mmで、直径が3〜20mmの範囲の皮膚組織の表面に制限されるものではない。ある位置で超音波源を伝達するために使用される電気は、例えば、約5W〜約200Wの範囲で、対応する音源の周波数は、約2MHz〜約20MHzの範囲であってよい。閉塞の治療は、関心領域の血流を増大しない場合、例示的なトランスデューサーシステムは、さらに閉塞を焼灼するために使用されてよい。
皮膚線条の治療に対する本発明の例と他の側面、および図13Aに示される例示的な実施形態を参照すると、一つ以上の治療領域1340は、空間的に定義されたパターンにおいて、治療容量内の焼灼領域を示すために構成される。これらの空間的に定義されたパターンは、例えば、治療部位の個別の座位および/または損傷の1、2および/または3次元のマトリックスを含む。これらの空間的に定義されたパターンは、組織全体を加熱し破壊するより所望されるかもしれない。このような治療において、周辺の正常な組織は、急速な治癒および回復を助ける。
【0099】
トランスデューサープローブ204および/または他のあらゆるトランスデューサー(示されていない)は、広範囲に対して治療領域を拡張するために、機械的および/または電子的に走査1326されてよく、トランスデューサープローブ204は、治療領域をさらに拡大するために、さらに走査または移動されてよい。治療領域は、約0〜10mmの範囲の深度にまたは皮膚線条あるいは深層真皮の最大の深度に位置してよい。治療領域は、組織障害の異方性パターンを形成するために皮膚線条および/または周辺組織に平行および/または垂直に走る、および/または皮膚線条の不良パターンに対して拡張した2次元マトリックスを含むことができる。
【0100】
皮膚線条の治療に対する本発明の他の側面において、図13Bに示す例示的な実施形態を参照にすると、治療領域1360は、真皮の領域に渡り拡張されてよく、表皮1360にも拡張されてよい。さらに、治療領域1360は、深度を増し、その断面は、表皮の近くの狭い領域または表皮における小サイズ1364(約サブミリメータ)から、真皮近くの中間ゾーンおよび/または真皮の中間における中サイズ1366(約サブミリメータからミリメータ)へ、深層真皮近くの深部ゾーンおよび/または深層真皮における大サイズ1368へと大きくなる。さらに、単独の治療領域は、深度とともに断面において拡大した形状を有し/またはいくつかの小さい治療領域の融合からなる。治療領域の空間は、水平に一緒に融合されてよい治療領域のサイズまたは領域またはマイクロ領域のレベルであってよい。
【0101】
一度治療プロトコルが実施されると、組織領域は、治療作用において一つ以上の反応がある。例えば、ある実施形態において、組織は、クーパー靭帯および/または他の治療組織のさらなる収縮を生じることにより反応する。他の実施形態において、組織は、リンパ排液、脂肪崩壊生成物の空洞化、加熱損傷および/または脂肪小葉の近位突起の凝固の形成により反応する。結果として、表皮の収縮および/または平滑も生じる。他の実施形態において、血管内の閉塞が妨害されなくなり、血管は、血流増大により反応する。他の実施形態において、血管は、体内での崩壊により、焼灼に反応する。
【0102】
治療において、上に略述したステップは、最適な治療結果を得るために、さらに1回以上繰り返されてよい。異なる焼灼サイズおよび形状は、回復時間および治療間に影響する可能性がある。例えば、一般的に、治療部位の表面積が大きければ、回復も速い。一連の治療は、超音波治療に対する患者の反応により、ユーザにさらなる治療を調整することも可能にする。本発明を、多様な例示的な実施形態を参照して上述した。しかし、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、変更および修正が例示的な実施形態になされ得ることが理解されるであろう。例えば、操作ステップを実行するための構成要素だけでなく多様な操作ステップも、特定の用途により、または、例えば、多様なステップの削除、修正または他のステップとの併用など、システムの操作に関連する任意の数の費用に関わる機能を考慮し、代替的な方法で実行されてよい。これらのおよび他の変更または修正は、以下の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波治療システム、特に、非侵襲性乳房固定術の方法およびシステム、セルライト治療の方法およびシステム、血管障害治療の方法およびシステム、および皮膚線条治療の方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚および顔面部筋肉のひどいたるみは、重力および老化に関連する接続組織の慢性的な変化により時が経つにつれ徐々に起こる。このような組織を引き締めるための、例えば、頬部つり上げによる侵襲的な外科治療が、一般的である。接続組織のたるみに対するこれらの治療において、組織の一部が通常除去され、縫合または他の留め具が、たるんだ組織構造を引上げるために使用される。乳房において、筋膜および靭帯は、筋肉の表面と皮膚および皮下脂肪の下に層を形成する。乳房のたるみは、支持(クーパーの)靭帯が緩むというプロセスのためである。下部にある筋膜および靭帯の外科的引き締めは、乳房固定術、または一般的に乳房つり上げとして知られる手段を通して外科的矯正のために必要とされる。
【0003】
ラジオ周波数(RF)装置は、外科的つり上げ手段の非侵襲性代替としてある程度成功した、顔面および乳房の皮膚に熱および収縮を引き起こすために使用されている。しかし、RFは、エネルギー蓄積の分散的な形式である。RFエネルギーによる組織の抵抗性熱は、組織を通して電気伝導の全経路に沿って生じるため、厳密な熱組織量および深度を制御するのは不可能である。クーパー靭帯の非侵襲性引き締めに対するRFエネルギーの他の規制は、覆っている脂肪および皮膚の不必要な破壊である。収縮を目的とした支持接続構造を覆っている脂肪内のRFの高インピーダンスは、標的の支持構造内でよりも脂肪内で、より高温を生じる。同様に、中赤外レーザーおよび他の光源が、真皮の非侵襲性の熱および収縮の接続組織に試みとして使用された。しかし、光は、クーパー靭帯に局部熱を発生するのに十分深くまで浸透しないため、光はクーパー靭帯の非侵襲性の治療をすることができない。約1mmの深度下で、光エネルギーは、多様に拡散され、厳密な局部熱を得るために集束されない。
【0004】
セルライトは、しばしば皮膚のくぼみの現れとみなされる、皮膚形状の不規律として現れる一般的な皮膚障害である。この状態は世界中の女性の80%がかかり、腿、腰および尻の周りに表面的に集まる傾向がある。
【0005】
セルライトは、脂肪が真皮の直下に蓄積され、腫れる可能性がある脂肪房(小葉)に含有されるとき、体内で発達する。脂肪細胞が大きくなると、小葉は、真皮層に突き出す傾向があり、周囲の組織は圧迫および硬化され、液体を閉じ込め血液循環を難しくする。脂肪組織の弾力性の減少は、層間に所望しない張力を生み出す。結果として接続組織引留点の突起およびくぼみは、セルライトの出現を引き起こす。
【0006】
この症状は、脂肪吸引などの侵襲性手段に対して多様な結果で応じる。マッサージ器および低周波数ジアテルミー超音波などの非侵襲性技術は、限られた結果を示す。赤外線およびRFエネルギーの併用による以前の結果は、皮膚形状の改善をある程度約束するが、著しい進展が必要とされる。
【0007】
静脈瘤(末梢血管拡張)は、根底にある静脈不全の臨床的症状である。特に脚部静脈の静脈不全は、うっ血した脚部静脈で静脈血液を逆方向に循環させる。静脈は徐々に静脈圧の増大により拡張する。脚部静脈の異常な静脈循環は、脚部筋肉の筋張力の減少だけでなく静脈に通常存在する弁の減退からも生じる。さらに、脚部静脈の静脈瘤は、慢性的な静脈圧の上昇から生じる。静脈不全は表面または深部静脈に現れ、各病状にはそれぞれ一連の後遺症がある。静脈およびクモ状静脈は、女性群に多い。
【0008】
硬化療法、レーザーおよび強力パルス光療法、ラジオ周波数焼灼および外科的焼灼は、静脈瘤を焼灼するために使用される近代技法である。硬化療法中、硬化剤(例えば、ポリドカノール、高張塩化ナトリウム液等)が拡張した静脈に注入される。本手法は、高度な技術を必要とする。深部迷走性静脈がない場合、治療は効果的でない。さらに、本技法は、薬剤が血管の外に溢出する場合、著しく罹病率が高い。経皮レーザーまたは強力パルス光(IPL)は、顔面(など)の小さい脈管奇形のみに適切できる。しかし、裸繊維が静脈を凝固して塞ぐために、静脈瘤の一部に挿入される静脈内レーザー療法は、あまり深層でない静脈に対してかなり効果的であると証明されている。RFエネルギーに基づくカテーテルは、疾患血管部を凝固するレーザー装置に類似した方法で、静脈を焼灼する。伏在静脈焼灼などの外科的技法は、静脈の拡張部分を結紮するために、しばしば使用されるが、費用がかかり、多くの合併症を引き起こす場合がある。
【0009】
顔面部の毛細管組織の増殖疾患は、血管腫およびポートワイン母斑障害も引き起こす。これらの症状は、通常レーザーにより治療される。しかし、レーザー治療は、治療後、傷跡、過剰/低色素沈着および他の問題を生じる可能性がある。従って、血管治療のためのより効果的で非侵襲性な方法およびシステムが必要とされる。
【0010】
皮膚線条または線条疾患は、急激な体重増加または妊娠中または後など、通常、過剰な伸縮により生じる皮膚に残った外観を損なう永久的な傷跡である。これらの跡は、全妊婦の50〜90%に生じ、通常、鮮やかな赤または紫がかった線のように妊娠の後半期に現れる。多くが腹部の下だが、女性の腿、腰、尻、乳房および腕にもみられる。産後期間中に、赤みのある線は、一般的に、浅い銀色の傷跡に変わる。
【0011】
ローションおよびクリームによる皮膚の加水は、皮膚線条およびその作用の発生の減少を助けるが、本症状を受けやすい女性において、これらは避けられない。いくつかの研究では、0.1パーセントのトレチノイン(レチオニン酸またはレチンA)クリームを皮膚線条に適用した効果が調査されている(非特許文献1)。皮膚線条の長さや幅の双方は縮小したが、副作用には乾燥およびかゆみ肌と中程度から高度の紅斑が含まれる。この治療は、産後の最初の数日中に提供されるときに最も効くが、授乳に対する影響は知られていない。これは有害および催奇性があり、妊娠中には絶対使用してはならない。
【0012】
産後の光線治療は、皮膚線条の出現を減少させるのに役立つ場合がある。一時的な美容上の安堵を得るため、皮膚線条が表れている場所の明るい皮膚部分を日焼けさせるために紫外線(UVA)暴露が使用される場合がある。皮膚線条が周囲の皮膚より暗いというような制限された場合には、強力パルス光が色素を除去するために使用されてよい。パルス着色レーザーも使用される。
【0013】
表皮および/または真皮および/または線維性筋膜の熱焼灼のパターンは、様々な皮膚症状の治療に効果的である。近年、表皮および真皮の双方を含む熱障害域の微視的アレイを引き起こす中赤外レーザーを使用する「分画写真熱融解」が、皮膚の再構築の治療に効果的でよく忍容されることが報告された。分画写真熱融解の一番の利点は、熱障害の各域が肉眼で容易に見られるより小さく、急激な治癒反応を開始する健全な組織の域により囲まれていることである。よく忍容される反復治療は、所望する結果が得られるまで実施されてよい。しかし、あらゆる光ベースの治療と同様、分画写真熱融解は、皮膚を通して約1mm以上伝搬される光は多様に拡散され、治療領域に集中的または効果的にもはや伝達されないため、皮膚の約上部1mmの領域に基本的に制限されるという不利な点を有する。皮膚線条は、線維性筋膜だけでなく、真皮の表面および深層の双方に関係する。従って、皮膚の表面近くを治療するだけでなく、深層真皮および線維性筋膜まで治療することが必須である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0014】
【非特許文献1】S Kangら、Topical tretinoin (retinoic acid) improves early stretch marks. Arch Dermatol 1996;132:519〜526
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の多様な側面によると、超音波を用いて深部組織を通して非侵襲性の乳房つり上げのための方法およびシステムが提供される。例示的な方法およびシステムは、筋膜および靭帯を含む領域など、深部組織領域に超音波治療を提供するために構成された治療用超音波システムを備える。
【0016】
多様な例示的な実施形態によると、治療用超音波システムは、1〜15MHzの周波数の範囲で介在する組織を損傷することなく超音波エネルギーの均一な選択的蓄積により、1mm〜4cmの深度を達成するよう構成される。さらに、治療用超音波は、超音波画像または画像/監視機能と併用して構成され、画像、療法および監視システムとともに個別に構成されるかあらゆるレベルでのこれらの組み合わせで構成されるかのいずれかである。
【0017】
本発明の多様な側面によると、超音波を用いたセルライトの非侵襲性治療用の方法およびシステムが提供される。例示的な方法およびシステムは、真皮の底部および脂肪小葉の真皮への近位突起を含む深部組織部の超音波治療を提供するための治療用超音波システムを備える。このような例示的なシステムは、熱障害を引き起こす領域に均一な超音波治療用エネルギーを伝達し、脂肪小葉の近位突起を凝固し、よって、脂肪突起を真皮へ除去することにより皮膚の重複する表面層の外見を改善する。
【0018】
本発明は、例えば、末梢四肢および顔面など、血管障害による症状の治療用に超音波エネルギーを使用する非侵襲性の方法およびシステムを説明する。超音波エネルギーは、直径が数ミリで深さが70mmのクモ状静脈/充血した静脈の治療と同様に顔面および身体の他の血管障害を治療するために使用されてよい。例示的な実施形態の一つにおいて、画像治療法は、治療の進行を監視しながら、治療される血管を突き止め、次に非侵襲性的に焼灼するために使用されてよい。
【0019】
他の実施形態において、超音波システムおよび方法は、表面組織(例えば、皮膚)部に超音波エネルギーを伝達するよう構成されたトランスデューサーおよびシステムを備え、これにより、エネルギーは、血管奇形(これに制限されるものではないが、静脈瘤など)が皮膚表面の下に位置する、特定の深度において蓄積される。
【0020】
皮膚線条の超音波治療用の方法およびシステムを提供する。例示的な方法およびシステムは、皮膚線条および周辺組織の標的治療のために、様々な空間および時間環境で、集束、発散、または偏向超音波を使用して、療法のみ、療法および監視、画像および療法、または療法、画像および監視を用いて皮膚線条を治療するよう構成される。
【0021】
例示的な方法およびシステムは、組織の標的層の全体を加熱し破壊するよりむしろ空間的に定義されたパターンで、治療領域内で焼灼領域を提供するよう構成される。他の例示的な方法およびシステムは、皮膚線条と同じ位置で発生するように、治療領域内でそのような焼灼領域を特に照準するよう構成される。
【0022】
例示的な治療用超音波システムは、標的化および/または監視機能だけでなく、超音波エネルギーの均一で局所化された蓄積を実質的に可能にする能力もある。さらに、治療用超音波は、不可欠な構造を含む介在組織の加熱、空洞化または他の破壊現象を避けることと同様に、同様のことを避けるために均一な(conformal)損傷の後部の組織も避けることができる。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
非侵襲性乳房固定術用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
該制御システムと結合された画像システムであって、該画像システムは関心領域の画像用に構成され、該関心領域はクーパー靭帯を含む画像システムと、
乳房固定術を容易にするために該関心領域内に均一な損傷を形成するように構成された超音波プローブであって、該制御システムおよび該プローブは該均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用に構成され、該プローブは約1MHzから約15MHzの周波数範囲で作動するよう構成される超音波プローブと、
を備える超音波システム。
(項目2)
前記超音波プローブは、前記均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用にさらに構成される、項目1に記載の超音波システム。
(項目3)
前記超音波プローブは、トランスデューサーを含み、前記トランスデューサーは、曲線アレイ、環状アレイ、直線アレイおよび平面アレイのうちの少なくとも一つを含む、項目1に記載の超音波システム。
(項目4)
前記超音波プローブは、アレイと少なくとも二つの集束変換要素を含み、該アレイは直線アレイ、平面アレイおよび環状アレイのうちの少なくとも一つを含む、項目1に記載の超音波システム。
(項目5)
前記関心領域は、筋膜、靭帯、支持靭帯および深部組織領域のうちの少なくとも一つをさらに含む、項目1に記載の超音波システム。
(項目6)
非侵襲性乳房固定術の方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
深部組織領域の筋膜、靭帯およびクーパー靭帯のうちの少なくとも一つを含む治療領域を画像化するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの該治療領域への音響結合を確認するステップと、
乳房固定術を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を備える、非侵襲性乳房固定術の方法。
(項目7)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約1MHzから約15MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目6に記載の方法。
(項目8)
セルライト治療用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
関心領域内に均一な損傷を形成するよう構成された超音波プローブであって、該関心領域は、セルライト治療を容易にするために、真皮の底部、脂肪小葉の該真皮への近位突起および皮下層のうちの少なくとも一つを含む超音波プローブと、
を備え、
該制御システムおよび該プローブが、約750kHzから約20MHzの周波数範囲で作動するよう構成される、超音波システム。
(項目9)
前記超音波プローブは、前記均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用にさらに構成される、項目8に記載の超音波システム。
(項目10)
前記均一な損傷は、物理的に破壊された脂肪細胞集合および伸長する繊維結合のうちの少なくとも一つを提供する、項目8に記載の超音波システム。
(項目11)
前記トランスデューサープローブは、リンパ排液の増強、脂肪崩壊生成物の除去、加熱損傷の発生および脂肪小葉の近位突起の凝固のうちの少なくとも一つを誘発するようにさらに構成される、項目8に記載の超音波システム。
(項目12)
セルライト治療方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの治療領域への音響結合を確認するステップであって、該治療領域は真皮の底部、脂肪小葉の該真皮への近位突起および皮下層のうちの少なくとも一つを含むステップと、
セルライト治療を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を備える、セルライト治療方法。
(項目13)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約750kHzから約20MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目12に記載の方法。
(項目14)
血管治療用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
該制御システムに結合された画像システムであって、該画像システムは関心領域を画像化するように構成され、該関心領域はクモ状静脈、充血した血管、顔面部血管および血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを含む画像システムと、
血管障害の治療を容易にするために該関心領域内に均一な損傷を形成するように構成された超音波プローブであって、該制御システムおよび該プローブは約2MHzから約20MHzの周波数範囲で作動するよう構成される超音波プローブと、
を備える超音波システム。
(項目15)
前記超音波プローブは、前記関心領域の実質的焼灼および完全焼灼のうちの少なくとも一つのために構成される、項目14に記載の超音波システム。
(項目16)
前記超音波プローブは、医薬製剤と併用するように構成される、項目14に記載の超音波システム。
(項目17)
前記超音波プローブおよび前記医薬製剤は、部位選択的に、該医薬製剤の活性増加、該医薬製剤の用量減少、該医薬製剤の毒性の減少、および該医薬製剤の局所効果の増加のうちの少なくとも一つを容易にするよう構成される、項目16に記載の超音波システム。
(項目18)
前記治療システムは、画像システム、処置システムおよび治療監視システムのうちの少なくとも二つを備え、該少なくとも二つのシステムは補助画像および治療監視装置と二次的処置システムと併用される、項目14に記載の超音波治療システム。
(項目19)
前記補助画像装置は、撮影装置および光学モダリティのうちの少なくとも一つを含む、項目18に記載の超音波治療システム。
(項目20)
血管障害の非侵襲性治療の方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
クモ状静脈、充血した血管、顔面部血管および血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを含む治療領域を画像化するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの該治療領域への音響結合を確認するステップと、
血管治療を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を含む、方法。
(項目21)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約2MHzから約20MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
皮膚線条の治療用に構成された超音波システムであって、
該超音波治療システムの制御用に構成された制御システムと、
該制御システムに結合された画像システムであって、該画像システムは関心領域の画像用に構成され、該関心領域は表皮、真皮、深層真皮および線維性筋膜のうちの少なくとも一つを含む画像システムと、
皮膚線条の実質的な除去を容易にするために該関心領域内に均一な損傷を形成するよう構成された超音波プローブであって、該制御システムおよび該プローブは約2MHzから約50MHzの周波数範囲で作動するよう構成される超音波プローブと、
を備える超音波システム。
(項目23)
前記超音波プローブは、前記均一な損傷を形成するための空間的および時間的制御用にさらに構成される、項目22に記載の超音波システム。
(項目24)
前記関心領域は、深さが約0から約10mmの範囲である、項目22に記載の超音波システム。
(項目25)
前記超音波プローブは、前記関心領域を治療するよう構成され、該関心領域は、皮膚線条に平行および垂直のうちの少なくとも一つに位置する、項目22に記載の超音波システム。
(項目26)
前記超音波プローブは、組織損傷の異方性形状の発生を容易にするように構成される、項目22に記載の超音波システム。
(項目27)
前記超音波プローブは、関心領域に少なくとも二つのエネルギー効果を提供し、該少なくとも二つのエネルギー効果は該関心領域における反応を容易にするよう構成され、該少なくとも二つのエネルギー効果は熱、空洞化、水力学的、および共鳴誘発された組織効果のうちの少なくとも二つを含み、前記反応は、止血、後の血管再生/血管新生、相互接続組織の成長、組織再形成、既存組織の焼灼、薬剤の伝達および活性化の増強、タンパク質合成の刺激および細胞透過性の増加のうちの少なくとも一つを含む、項目22に記載の超音波システム。
(項目28)
前記制御システムは、1次元画像、1次元治療、2次元画像、2次元治療、3次元画像および3次元治療のうちの少なくとも一つを容易にするよう構成される画像システムを含む、項目22に記載の超音波治療システム。
(項目29)
皮膚線条の治療方法であって、
空間的および時間的パラメータに基づくプローブ構成を選択するステップと、
表皮、真皮、深層真皮および線維性筋膜のうちの少なくとも一つを含む治療領域を画像化するステップと、
該プローブの該時間的および該空間的パラメータを検証するステップと、
該プローブの該治療領域への音響結合を確認するステップと、
皮膚線条の治療を容易にするよう該治療領域の一部を焼灼するために超音波エネルギーを適用するステップと、
を含む、方法。
(項目30)
超音波エネルギーを適用する前記ステップは、約2MHzから約50MHzの範囲で均一な超音波エネルギーを適用することを含む、項目29に記載の方法。
(項目31)
血管障害の非侵襲性治療の提供方法であって、
クモ状静脈、充血した血管、顔面部血管および関心領域内の血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該クモ状静脈、該充血した血管、該顔面部筋膜および該血管内の該閉塞のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該クモ状静脈、該充血した血管、該顔面部筋膜および該血管内の該閉塞のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
(項目32)
セルライト治療の提供方法であって、
真皮の底部の底部、脂肪小葉の該真皮への近位突起および関心領域内の皮下層のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該真皮の該底部、脂肪小葉の該真皮への該近位突起および該皮下層のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該真皮の該底部、脂肪小葉の該真皮への該近位突起および該皮下層のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
(項目33)
皮膚線条治療の提供方法であって、
関心領域内の表皮、真皮、深層真皮および線維性筋膜のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該表皮、該真皮、該深層真皮および該線維性筋膜のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該表皮、該真皮、該深層真皮および該線維性筋膜のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
(項目34)
非侵襲性乳房固定術の提供方法であって、
関心領域内の筋膜、靭帯およびクーパー靭帯のうちの少なくとも一つを特定するステップと、
トランスデューサープローブから、該筋膜、該靭帯、および該クーパー靭帯のうちの該少なくとも一つへの焼灼超音波エネルギーの伝達を標的化するステップと、
治療計画を継続するために、該標的化伝達中および後、該筋膜、該靭帯、および該クーパー靭帯のうちの該少なくとも一つ内への該標的化伝達結果を監視するステップと、
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明の主題は、明細書の結論部で特に指摘される。しかし、本発明は、操作の構成および方法の双方として、同様の部分が同様の番号で示される添付の図面と組み合わせて以下の説明を参照することにより、最も良く理解されるであろう。
【図1】図1は、本発明の例示的な実施形態による美容強化のための例示的な超音波治療システムの構成図である。
【図2A】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2B】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2C】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2D】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2E】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図2F】図2A〜2Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの断面図を示す。
【図3A】図3Aおよび3Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的な制御システムの構成図を示す。
【図3B】図3Aおよび3Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的な制御システムの構成図を示す。
【図4A】図4Aおよび4Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの構成図を示す。
【図4B】図4Aおよび4Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なプローブシステムの構成図を示す。
【図5】図5は、本発明の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図6A】図6Aおよび6Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図6B】図6Aおよび6Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図7】図7は、本発明の様々な例示的な実施形態による超音波治療用の例示的なトランスデューサー構成を示す。
【図8】図8Aおよび8Bは、本発明の別の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図9】図9は、本発明の例示的な実施形態による超音波治療用の2次元アレイとして構成された例示的なトランスデューサーを示す。
【図10A】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10B】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10C】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10D】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10E】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図10F】図10A〜10Fは、本発明の他の例示的な実施形態による例示的なトランスデューサーの断面図を示す。
【図11】図11は、本発明の例示的な実施形態による音波結合および冷却システムの概略図を示す。
【図12】図12は、追加のサブシステムおよび治療監視方法および/または治療画像を併用した超音波治療サブシステム同様に本発明の例示的な実施形態における二次治療サブシステムも含む治療システムの構成図を示す。
【図13A】図13Aおよび13Bは、本発明の例示的な実施形態による治療領域の概略図を示す。
【図13B】図13Aおよび13Bは、本発明の例示的な実施形態による治療領域の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、多様な機能的要素および処理ステップの観点から本明細書で説明され得る。このような要素およびステップは、特定の機能を実行するよう構成されたあらゆる数のハードウェア要素により達成されることを理解するべきである。例えば、本発明は、一つ以上の制御システムまたは他の制御装置の制御下で多様な機能を実行することのできる、多様な医療治療装置、視覚画像およびディスプレイ装置、入力ターミナルおよび同様のものを使用することができる。さらに、本発明は、あらゆる医療分野で実施されてよく、本明細書で説明される美容強化、画像システムおよび監視システムに関する例示的な実施形態は、本発明の例示的な用途を示すだけである。例えば、論じられた基本原理、特性および方法は、あらゆる医療用途に適用され得る。さらに、本発明の多様な側面は、他の用途に適切に適用され得る。
【0025】
本発明の多様な側面において、超音波焼灼を通して美容強化の方法およびシステムを提供する。例えば、図1に示すように、例示的な実施形態によると、関心領域106を治療するよう構成された例示的な治療システム100は、制御システム102、音響結合104を伴う画像/治療プローブおよびディスプレイシステム108を備える。
【0026】
制御システム102およびディスプレイシステム108は、プローブ104および全体のシステム100、例えば、ソフトウェアおよび多数の入力/出力デバイスを備えたマイクロプロセッサ、電子および/または機械走査および/またはトランスデューサーの多重化を制御するためのシステムおよびデバイス、電気供給用システム、監視用システム、プローブおよび/またはトランスデューサーの空間位置を感知するためのシステム、および/またはユーザ入力を処理し治療結果を記録するためのシステムなど、を制御するための様々な構成を備えることができる。画像/治療プローブ104は、様々なプローブおよび/またはトランスデューサーの構成を備える。例えば、プローブ104は、併用2重モードの画像/治療トランスデューサー、結合されたまたは共に収容される画像/治療トランスデューサーまたは単に個別の治療プローブおよび画像プローブ用に構成されてよい。
【0027】
本明細書で使用されるように、「美容強化」とは、ヒト組織への可欠および/または不可欠な治療計画の双方を意味する。美容強化療法は、これに制限されるものではないが、例えば、セルライトの治療、血管障害の治療および皮膚線条の治療を含む。本明細書で使用されるように、「血管障害」およびその類似したものとは、これに制限されるものではないが、例えば、静脈瘤、クモ状静脈、深部静脈障害、顔面血管腫またはポートワイン母斑および/またはその類似したものなど、末梢血管変形を含む。
【0028】
例示的な実施形態によると、治療システム100は、最初に治療領域および周辺構造の局所化の関心領域106を画像化することにより、二番目に所望する治療効果を得るために深度、分配、タイミングおよびエネルギーレベルで超音波エネルギーを伝達することにより、三番目に計画および結果を評価する、および/またはフィードバックを提供するために治療前、治療中、および治療後、治療領域を監視することにより、関心領域の治療用に構成される。
【0029】
関心領域106の治療において、システム100は、一つ以上の乳房の組織の表面層、例えば、筋膜および靭帯および/または筋肉、脂肪または真皮領域を含む領域などの深部組織領域、真皮底部および脂肪小葉の真皮への近位突起を含む深部組織領域、クモ状静脈、充血した静脈、顔面血管および血管内の閉塞のうちの少なくとも一つを含む深部組織領域、および/または皮膚の皮下および/または表面層内の線維構造(筋膜)などを治療するために構成されてよい。本明細書で使用されるように、用語、真皮は、真皮および/または表皮のあらゆる部分を意味する。
【0030】
これらの関心領域の一つ以上の治療において、組織が即時に長さの約30%縮む約60℃の温度への加熱治療により、接続組織が永久的に引き締められる。組織の収縮は、一つ以上のこれらの関心領域の矯正のために所望される引き締めを生じる。皮膚線条への治療エネルギーの正確な伝達と関心領域からのフィードバックを得るだけでなく、重複、下部または周辺の組織に著しい損傷なしに、約60〜90℃の温度への皮膚線条領域の局部加熱による治療は、治療システム100を介して適切に達成される。その後のROI106の組織の引き締めは、ROI106の標的領域の美的欠点を最小限にし、皮膚の重複する表面層の外見を改善する結果となる。
【0031】
関心領域106は、それぞれの美容強化治療によって異なる。例えば、ROI106は、例えば、筋膜、クーパー靭帯、支持靭帯および/または他の靭帯を含む。これらは、一般的に深度が約0.5〜2.5cmであるが、異なる位置で深度および厚さが異なる。
【0032】
セルライト治療の他の実施形態において、ROI106の治療により、トランスデューサーシステム102は、例えば、真皮の底部、脂肪小葉の前記真皮への近位突起および/または皮下層へエネルギーフィールドを伝達するように構成されてよい。このエネルギーは、一つ以上の効果、例えば、存在する組織の焼灼、タンパク質合成、脂肪細胞集合の破壊、線維結合の伸縮、リンパ排液の強化、脂肪崩壊生成物除去の促進および/またはセルライトを治療するための細胞透過性の強化などを促進できる。
【0033】
さらに他の実施形態において、血管障害治療のためのROI106は、例えば、クモ状静脈、充血した血管、顔面血管および/または大きさが数ミリで深度が最大70mmである血管内の閉塞である。ROI106は、顔面および身体の他の血管障害を含む。
【0034】
皮膚線条の治療において、ROI106は、組織が即時に長さの約30%縮む約60℃の温度への加熱治療により、接続組織が永久的に引き締められる接続組織を含む。組織の収縮は、皮膚線条の矯正のために所望される引き締めおよび再構成を生じる。皮膚線条への治療エネルギーの正確な伝達と関心領域からのフィードバックを得るだけでなく、重複、下部または周辺の組織に著しい損傷なしに、約60〜90℃の温度への皮膚線条領域の局部加熱による治療は、治療システム100を介して適切に達成される。ROI106の組織の引き続く引き締めは、ROI106の標的領域の皮膚線条を最小限にし、皮膚の重複する表面層の外見を改善する結果となる。
【0035】
他の実施形態において、例示的なトランスデューサー100は、最初に治療領域および周囲構造の局所化の関心領域106を画像化およびディスプレイし、二番目にセルライトを治療するための熱焼灼の所望する治療効果を得るために、深部、分配、タイミングおよびエネルギーレベルで、集束、発散、または偏向超音波エネルギーを伝達し、三番目に計画および結果を評価する、および/または制御システム102および/またはオペレータにフィードバックを提供するために、治療前、治療中、および治療後の治療領域および周辺の構造を監視することにより、関心領域の治療用に構成される。
【0036】
例示的な美容強化治療システム100は、所望する特定の美容結果に合うよう調整された特定の治療を提供するよう構成される。例えば、図2Aに示される例示的な実施形態を参照すると、非侵襲性乳房固定術システム200は、関心領域(ROI)210に治療を提供するための治療トランスデューサーシステム202、制御システム204およびディスプレイ206を備える。
【0037】
トランスデューサープローブ202は、治療を提供するためのプローブ配置において構成されてよい。トランスデューサープローブ202は、非侵襲性構成を介しておよび制御システム204による制御を介してなど、最適な治療および療法を可能にするため、例えば、超音波治療トランスデューサー202の制御位置を提供するために、多様な機械装置で構成されてもよい。さらに、トランスデューサープローブ202は、本明細書で説明されるように、1次元、2次元および/または環状アレイおよび/または3次元治療用途用に構成されてもよい。
【0038】
例示的なトランスデューサープローブ202は、様々な方法で適切に制御および/または操作されるように構成されてよい。例えば、トランスデューサープローブ202は、超音波システム治療、超音波画像システムおよび/または動作制御サブシステムを含む超音波治療、画像および/または監視システムのいかなる組み合わせ内での使用のために構成されてよい。
【0039】
制御システム204は、一つ以上のサブシステム、プロセッサ、入力デバイス、ディスプレイおよび/または同様のものを用いて構成されてよい。ディスプレイ206は、ROI210および/またはROI210内の全ての特定のサブ領域を画像化および/または監視するように構成されてよい。ディスプレイ206は、2次元、3次元、実時間、アナログ、デジタルおよび/またはあらゆる他の画像タイプ用に構成されてよい。制御システム204およびディスプレイ206の双方の例示的な実施形態は、本明細書において詳細に説明される。
【0040】
組織領域210は、例えば、表皮および/または真皮、皮下脂肪、クーパー靭帯および/または筋肉などの表面層を含む。クーパー靭帯は、一般的に0.5〜2.5cmの深度に位置するため、ROI210は、拡張された関心領域を含む。また、クーパー靭帯は、異なる位置において深度および厚さが異なるため、トランスデューサーシステム200は、異なる組織の深度および位置での画像および治療を容易にするように構成される。
つまり、例示的なトランスデューサーシステム200は、ROI210内に制限された制御された熱損傷209とともに、画像205として表示される領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成されてよい。例えば、そのような空間および/または時間制御を通して、例示的な治療システム200は、熱損傷領域を任意の形状および大きさに処理することを可能にし、組織が制御された方法で治療されることを可能にする。
【0041】
例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ202は、放射線または音響エネルギーを生成するための整合層および/または他の素材を整合させる、圧電的に活性な層を有する伝達要素を含む様々な深度のトランスデューサーを備えることができる。言い換えれば、トランスデューサープローブ202は、ROI210内の様々な深度の治療を提供するために中程度の周波数で作動するよう構成されてよい。さらに、トランスデューサープローブ202は、多方向トランスデューサーとして構成されてもよい。トランスデューサープローブ202の多様な構成は、本明細書で詳細に説明される。
【0042】
例示的な超音波トランスデューサープローブ202は、様々な機能を提供するために様々な方法で構成されてよい。実施形態の一つにおいて、トランスデューサープローブ202は、治療目的のため、高音響エネルギーを生成するため、同時に最良の画像機能を提供するために構成されてよい。例えば、治療領域の大きさにとって様々な治療深度で最適に制御されることを可能にするために、本発明の例示的な実施形態は、各副要素が最良の距離分解能に対して十分な帯域幅を備えた音響を処理するために構成された副要素のアレイに組み込まれたトランスデューサーを備えてよい。
【0043】
例えば、超音波治療トランスデューサーシステムは、トランスデューサーの位置、駆動周波数、集束深度、駆動振幅および例示的なトランスデューサーの時間を変更することにより、空間制御および/または時間制御用に構成されてよい。多様な例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ202は、トランスデューサープローブ202を反射表面に変更、または組織領域205および/または207に集束するまたは偏向するエネルギーの角度を変更することなどにより空間制御用に構成されるとともに/または制御システム204を介して周波数、駆動振幅およびトランスデューサープローブ202の時間における変化を制御することなどにより時間制御用に構成されてよい。結果として、加熱条件だけでなく、治療領域の位置、形状および大きさおよび/または領域または関心領域の量の変更は、時間に対して動的に制御される可能性がある。
【0044】
空間制御に加えて、制御システム204および/またはトランスデューサープローブ202も、駆動振幅レベルの調整および最適化、周波数/波形選択および時間系列および組織治療を制御するための他のエネルギー駆動特性などを介して、時間制御用に構成されてよい。空間および時間制御も、多様な位置および時間特性の監視などにより、開ループ式および閉ループ式フィードバック処理を通して容易にすることができる。
【0045】
本発明の他の例示的な実施形態によると、制御システム204および/またはトランスデューサープローブ202は、治療目的のための高音響エネルギーを生成するためと同時に、最良の画像機能を提供するために構成されてよい。例えば、治療部位の大きさにとって様々な治療深度で最適に制御されることを可能にするために、本発明の例示的な実施形態は、少なくとも1人の共通の発明者をもち、参照することにより本明細書に組み込まれる、2004年9月16日に出願された米国出願番号10/944,500のSYSTEM AND METHOD FOR VARIABLE DEPTH ULTRASOUND TREATMENTに説明されているように、各副要素が最良の距離分解能に対して十分な帯域幅を備えた音波を処理するように構成された一連の副要素に構成されたトランスデューサーを備えてよい。
【0046】
本発明の他の側面によると、例示的な超音波治療システム200は、音響的に温度プロファイルまたは治療領域の他の組織パラメータ監視およびその一般的な周辺を監視するだけでなく、治療熱、治療領域の冷却および/または画像を提供するためにも構成されてよい。例えば、例示的な実施形態によると、超音波治療システム200は、温度または他の組織パラメータの監視に基づく、および/または超音波治療トランスデューサーの空間および/または時間特性を適切に調節するための画像情報に基づく動的フィードバック処理を用いて構成されてよい。
【0047】
ROI210の画像、監視、治療および/または温度制御を容易にするために、制御システム204は、様々な要素およびデバイスを用いて構成することができる。例えば、トランスデューサープローブ202は、クーパー靭帯近くで筋肉の上部に制限された、制御された加熱損傷209を形成するだけでなく、例えば、ディスプレイ206内の画像205に表示されるように、領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成することができる。治療用超音波システム200は、均一な損傷209の後部組織だけでなく不可欠な構造も含む介在組織に影響を及ぼさないよう構成することができる。
【0048】
例示的なセルライト治療システム療法は、図2Bの例示的な実施形態において示される。セルライトトランスデューサーシステム200は、制御システム204に接続されたトランスデューサープローブ202を備え、ディスプレイ206は、併用して、治療、画像および/または温度または関心領域210を監視する他の組織パラメータを提供する。関心領域210は、表面層(表皮/真皮)皮下脂肪、小葉および筋肉を含んでよい。例示的なトランスデューサーシステム200は、おおよそ脂肪小葉の近位部で真皮の底部に制限された、制御された加熱損傷209とともに画像205として表示されるように、領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成することができる。トランスデューサーシステム200は、物理的に脂肪細胞集合を破壊し、線維結合を伸張するために、超音波の機械的作用を提供するために使用されてよい。この機械的作用は、脂肪崩壊生成物の除去を刺激するリンパ排液も強化するだろう。つまり、超音波は、ROI210内の筋肉および軟組織の動作を容易にする可能性があり、よって、脂肪沈着物を緩め/または脂肪沈着物の周辺の線維組織の破壊を容易にする可能性がある。
【0049】
さらに、トランスデューサーシステム200は、アレーニウスの法則Y=A・e−B/T(Yは代謝反応収率、AおよびBは定数、およびTはケルビン度の温度である)による脂肪の代謝速度を増大するために、多様な治療レベルの超音波を伝達するように構成することができる。例示的な実施形態の一つにおいて、トランスデューサーシステム200は、脂肪の代謝速度を増大するために、多様な治療レベルの超音波を提供するように構成される。つまり、アレーニウスの法則によると、代謝反応の収率Yは温度の関数であり、T:Y=A・e−B/T(AおよびBは定数、およびTはケルビン度の温度である)である。従って、約750kHzから20MHzの範囲のトランスデューサーシステム200からの超音波治療は、治療領域の温度を上昇させ、従って、その治療領域の代謝反応収率を増加させる。
【0050】
例示的な血管障害治療システムは、図2Cの例示的な実施形態において示される。例示的な血管障害治療システム200は、制御システム204に接続されたトランスデューサー/プローブ202を含み、ディスプレイ206は、併用して治療、画像および/または温度または他の組織パラメータを提供する。
【0051】
関心領域210は、あらゆる特定の血管または血管群および/または血管内のあらゆる部分を含んでよい。例示的なトランスデューサーシステム200は、血管の焼灼を容易にするために直径が約0.1〜5mmおよび血管の焼灼を容易にするために直径が約3〜20mmに制限された、制御された加熱損傷とともに画像205として表示されるように、領域207の断面的な2次元画像を提供するように構成することができる。損傷は、血管の焼灼を提供するために、どんな形状であってもよい。例えば、球、楕円および/または葉巻形状の損傷は、焼灼目的において効果的である。血管障害の治療方法は、本明細書でさらに説明する。
【0052】
例示的なセルライト治療システム200は、図2D〜2Fにおいて示される。図2Dを参照にすると、例示的なセルライト治療システム200は、治療部および周辺構造の局所化の関心領域210の画像222部分およびディスプレイ206を備える。例示的なセルライトシステム200は、皮膚線条232を治療するための熱焼灼の所望する治療効果が得られるように、深度、分配、タイミングおよびエネルギーレベルで、集束、発散、または偏向超音波エネルギー220の少なくとも一つを伝達、および計画と結果を評価する、および/または制御システム204およびオペレータを制御するためのフィードバックを提供するために、治療前、治療中、および治療後の治療領域および周辺構造を監視するように構成される。例示的なプローブ202および/またはトランスデューサーは治療領域を拡張領域に配置するために、機械的および/または電子的に走査226することができ、治療深度220は、約0〜10mmの範囲で、または皮膚線条あるいは深層真皮の最大深度で調節することができる。
【0053】
組織領域210は、たとえは、表皮および/または真皮、皮下脂肪および/または筋肉などの表面層を含むことができる。例示的なトランスデューサーシステム200は、制御された加熱損傷220とともに、画像224のように表示された、ROI210の断面的な2次元画像222を提供するように構成することができる。
【0054】
エネルギーをROI210に伝達するために、トランスデューサープローブ202および/または他のトランスデューサーは、治療領域を拡張ゾーンに配置するために、機械的および/または電子的に走査226することができる。ある実施形態において、治療深度220は、約0〜10mmの範囲間で、または皮膚線条あるいは深層真皮の最大深度で調節することができる。
【0055】
ある実施形態において、画像222要素は、治療領域および周辺の構造の局部化を容易にするためにROI210のディスプレイ206を備える。エネルギー220は、一つ以上の治療パラメータで集束、発散、および/または偏向超音波エネルギー220を伝達するように構成されたトランスデューサープローブ202を使用してROI210に伝達されてよい。トランスデューサープローブ202の多様な構成は、本明細書において開示される。本明細書で使用されるように、語句「治療パラメータ」とは、皮膚線条232を治療するための所望する加熱焼灼の治療効果を得るために、例えば、深度、分配、タイミングおよび/またはエネルギーレベルを含む。
【0056】
図2Eに示すように、本発明の他の側面によると、例示的なセルライト治療システム200は、温度プロファイルまたは関心領域210および/または治療領域220の他の組織パラメータ、例えば、減弱、音速または堅さおよび歪みなどの機械的性質などを監視し、空間および/または時間特性および超音波治療トランスデューサーのエネルギーレベルを適切に調節するように構成されてよい。このような監視方法の結果は、監視結果250の1、2または3次元画像によりディスプレイ206に表示される、あるいは単純に正常または異常タイプの表示、またはその組み合わせであってよい。追加の治療監視方法は、温度、ビデオ、形状測定および/または堅さあるいは歪みゲージまたは他の適切なセンサ法の一つ以上に基づいてよい。
【0057】
図2Fに示すように、他の例示的な実施形態によると、例示的なセルライト治療システム200は、皮下脂肪/脂肪組織216および筋肉218などの組織の併用を含む、拡張した関心治療領域252の治療を提供するように構成されてよい。表皮212、真皮214、脂肪組織216筋膜、筋肉218、毛、腺および真皮214内の血管または他の該当組織のうちの少なくとも一つと併用した皮膚線条を含むこのような多重組織が、治療されてよい。例えば、皮膚線条の治療220は、治療パラメータおよび/またはプローブ202のトランスデューサーの適切な調節により皮下脂肪216の治療と併用して実施されてよい。
【0058】
前述のように、制御システム102および204は、様々なサブシステムおよび副要素を用いて、様々な方法で構成されてよい。図3Aおよび3Bに示すように、例示的な実施形態によると、例示的な制御システム300は、治療処置ユーザによりなされる調整可能な設定に基づき、全治療処置プロセスの調整および制御のために構成することができる。例えば、制御システム300は、電源要素302、センサおよび監視要素304、冷却および結合制御306および/または処理および制御論理要素308を適切に備えることができる。制御システム300は、非侵襲性乳房固定術用の治療システムを実施するためにサブシステムおよび要素を用いて様々な方法で構成および最適化することができ、図3Aおよび3Bは、単に例示的目的である。
【0059】
例えば、電源要素302において、制御システム300は、トランスデューサー電子増幅器/ドライバ312により要求される電力を含む、全制御システム300用の電力を提供するために構成された一つ以上の直流(DC)電源303を備えることができる。DC電流デバイス305は、安全性および監視目的のため、増幅器/ドライバ312に送られる電力レベルを確認するために提供されてもよい。
【0060】
電子増幅器/ドライバ312は、多重チャネルまたは単独チャネル電力増幅器および/またはドライバを備えることができる。トランスデューサーアレイ構成における例示的な実施形態において、電子増幅器/ドライバ312は、アレイ集束を容易にするために、ビーム形成装置を用いて構成することもできる。例示的なビーム形成装置は、関連するスイッチ論理を用いて発振器/デジタル制御波形のシンセサイザ310により電気的に励振することができる。
【0061】
電源要素は、多様なフィルタ構成314を含むこともできる。例えば、切替式高調波フィルタおよび/または整合は、駆動効率および効果を増大するために、増幅器/ドライバ312の出力で使用されてよい。電力検知要素316は、適切な走査および校正を確認するために含まれてもよい。例えば、電力および他のエネルギー検知要素316は、例示的なプローブシステムに送られる電力量を監視するために使用されてよい。
【0062】
多様なセンサおよび監視要素304は、制御システム300内で適切に実施されてもよい。例えば、例示的な実施形態によると、監視、センサおよびインターフェース制御要素324は、関心領域から音または他の空間および時間情報などの情報を受信し処理するためにトランスデューサープローブ104内に実装される多様な動作検知システムと共に作動するように構成されてよい。センサおよび監視要素は、多様な制御、インターフェースおよびスイッチ309および/または電力探知機316を含むこともできる。このようなセンサおよび監視要素304は、治療システム100内の開ループ式/閉ループ式フィードバックシステムを容易にすることができる。
【0063】
例えば、このような開ループ式フィードバックシステムにおいて、システムユーザは、画像および/または他の空間または時間パラメータを適切に監視し、それから、特定の治療目的を達成するためにこれらを調整または修正することができる。代わりに、または開ループ式フィードバックシステムと併用して、例示的な治療システムは、画像および/または空間/時間パラメータが信号を発信するために監視要素内で適切に監視されることができる、閉ループ式フィードバックシステムを備えることができる。
【0064】
例示的な治療システム100の作動中、選択された大きさ、形状、配向位置の損傷構成が判断される。この損傷構成に基づき、一つ以上の空間パラメータが、適切な時間パラメータとともに選択され、これらのパラメータの併用は所望する均一な損傷をもたらす。トランスデューサーの作動は、それから、均一な損傷または損傷を提供するために開始される。開および/または閉ループ式フィードバックシステムは、空間および/または時間特性を監視するために使用され、および/または他の組織パラメータ監視は、均一な損傷をさらに監視するために使用される。
冷却/結合制御システム306は、例示的プローブ104からの廃熱を除去するため、表面組織インターフェースおよびより深部の、例えば血液および/または組織に制御温度を提供するため、および/またはトランスデューサープローブ104から関心領域106に音響結合を提供するために提供されてよい。このような冷却/結合制御システム306は、様々な結合およびフィードバック要素を用いて開ループ式および/または閉ループ式フィードバック処理の双方において作動するように構成することもできる。
【0065】
処理および制御論理要素308は、マイクロ制御装置、マイクロプロセッサ、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGAs)、コンピュータボードおよび通信、ディスプレイ、インターフェース、保管、文書および他の役立つ機能用の入力/出力回路およびシステムだけでなくユーザ制御およびインターフェース回路に調和するファームウェアおよび制御ソフトウェア326を含む関連要素など、多様なシステムプロセッサおよびデジタル制御ロジック307を備えることができる。システムソフトウェアおよびファームウェア326は、ユーザにより定義された治療目的を達成するために要求される全ての初期設定、タイミング、レベル設定、監視、安全監視および他の全てのシステム機能を制御する。さらに、様々な制御スイッチ308は、作動を制御するために適切に構成され得る。
【0066】
例示的トランスデューサープローブ104は、様々な方法で構成され、作動を容易にするために、様々な実施形態において、数多くの再利用可能および/または廃棄可能要素および部分を備えることができる。例えば、トランスデューサーを組織インターフェースに結合するのを容易にするために、トランスデューサープローブ104をあらゆるタイプのトランスデューサープローブハウジングまたは処理内に構成することができ、このようなハウジングは、特定の治療用途により様々な形状、外形および構成からなり、このようなハウジングは、特定の治療用途により多様な形状、外形および構成を備える。例えば、例示的な実施形態において、トランスデューサープローブ104は、血液還流が部分的または完全に中断され、組織が表面治療関心領域106において平らにされることにより、組織インターフェースに対して押し下げられる。トランスデューサープローブ104は、例えば、電気的に切替可能な電気整合、マルチプレクサ回路および/または開口/要素選択回路、および/またはプローブハンドル、電気整合、一つ以上のシリアルEEPROM(メモリ)など、トランスデューサー使用履歴および校正を保証するためのプローブ識別デバイスなど、あらゆるタイプの整合を備えることができる。トランスデューサープローブ104は、ケーブルおよびコネクタ、動作メカニズム、動作用センサおよびエンコーダ、加熱監視センサおよび/またはユーザ制御および状態関連スイッチ、およびLEDsなどの指示機も備えてよい。例えば、プローブ104における動作メカニズムは、多重損傷を制御可能に形成するために使用されるか、プローブ動作のセンサ自体が、制御可能に多重損傷を形成および/または、例えば、プローブ104が急激に作動または落下した場合の安全のために、損傷の形成を停止するために使用されてよい。さらに、外部動作のエンコーダアームは、プローブ104の空間位置および態勢が損傷を制御可能的に形成するのを補助するために制御システムに伝達されることにより、使用中、プローブを維持するために使用されてよい。さらに、プロファイロメータまたは他の画像モダリティなどの他のセンサ機能は、様々な例示的実施形態によりプローブに統合されてよい。
【0067】
図4Aおよび4Bに示すように、例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、制御インターフェース402、トランスデューサー404、結合成分406および監視/センサ成分408および/または動作メカニズム410を備えることができる。しかし、非侵襲性乳房固定術に対して超音波エネルギーを提供するために、多少の部品および成分を用いた様々な方法で、トランスデューサープローブ400を構成および最適化することができ、図4Aおよび4Bは単に例示的目的である。
【0068】
本発明の例示的な実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、関心領域にエネルギー作用を提供し反応を引き起こすために、異なる時間および/または空間分配に対してエネルギーを伝達するように構成される。これらの作用は、例えば、加熱、空洞化、水力学的および共鳴誘発された組織効果を含むことができる。例えば、例示的なトランスデューサープローブ400は、関心領域に二つ以上のエネルギー効果を提供するためと一つ以上の反応を引き起こすために、一つ以上の周波数範囲下で操作されてよい。さらに、トランスデューサープローブ400は、二つ以上のエネルギー作用を提供し、一つ以上の反応を引き起こすために、関心領域に平面、偏向、および/または集束エネルギーを伝達するように構成されてもよい。これらの反応は、例えば、ジアルテルミー、うっ血、血管再生、血管新生、相互接続組織の増殖、組織再形成、既存組織の焼灼、タンパク質合成および/または増加した細胞透過性を含んでよい。これらとこのように併用される超音波治療、効果および反応における他の例示的実施形態は、2004年9月24日にファイルされた米国特許出願シリアル番号10/950,112の「METHOD AND SYSTEM FOR COMBINED ULTRASOUND TREATMENT」に完全に記載されており、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0069】
制御インターフェース402は、トランスデューサープローブ400の制御を容易にするために、制御システム300と調和させるために構成される。制御インターフェース成分402は、マルチプレクサ/開口選択424、切替可能な電子整合ネットワーク426、シリアルEEPROMsおよび/または他の処理成分および整合およびプローブ使用情報430およびインタフェースコネクタ432を含んでよい。
【0070】
結合成分406は、トランスデューサープローブ400を関心領域に結合するのを容易にするための多様なデバイスを備えてよい。例えば、結合成分406は、超音波エネルギーおよび信号の音響結合用に構成された冷却および音響結合システム420を備えてよい。マニフォールドなどの考えられる接続を用いた音響冷却/結合システム420は、関心領域に音を結合するため、インターフェースおよびより深部の、例えば血液および/または組織の温度を制御するため、液体充填レンズの集束を提供するため、および/またはトランスデューサー廃熱を除去するために使用されてよい。結合システム420は、空気および他のガス、水および他の液体、個体および/またはそのいかなる組み合わせを含む多様な結合媒体、またはトランスデューサー活性要素412と関心領域間の信号を伝達可能にする他の媒体の使用を介して、このような結合を容易にしてよい。結合機能の提供に加え、例示的な実施形態によると、結合システム420は、治療用途中に温度制御を提供するように構成されてもよい。 例えは、結合システム420は、結合媒体の温度の適切な制御により、トランスデューサープローブ400と関心領域間および関心領域を超えたインターフェース表面または領域の制御冷却用に構成されてよい。このような結合媒体の適切な温度は、様々な方法で得ることができ、熱電対、電熱調節器または他のデバイスなどの様々なフィードバックシステムまたは結合媒体の温度測定用に構成されたシステムを使用してよい。このような制御冷却は、トランスデューサープローブ400の空間および/または熱エネルギー制御をさらに容易にするために構成されてよい。
【0071】
例示的な実施形態によると、図11にさらに示すように、音響結合および冷却1140は、トランスデューサープローブ1104から関心領域1106におよび関心領域1106からエネルギーおよび画像信号を音響的に結合するため、プローブの熱制御を関心領域インターフェース1110およびより深部の、例えば血液および/または組織およびより深部の例えば血液および/または組織に提供するため、および領域1144のトランスデューサープローブから発生しうる廃熱を除去するために提供されてよい。温度監視は、温度測定1148のメカニズムを提供するために熱センサ1146を介して結合インターフェースで提供されてよく、制御は、制御システム1102および熱制御システム1142を介して提供されてよい。熱制御は、放熱器または自然な伝導および対流などを介した受動冷却、またはペルチエ熱電冷却器、冷却剤またはポンプ、流体貯蔵器、気泡検知、流量センサ、流路/流管1144および熱制御1142を用いた流体ベースのシステムなどを用いた能動冷却からなる。
【0072】
監視およびセンサ成分408は、様々な動作および/または位置センサ416、温度監視センサ418、ユーザ制御およびフィードバックスイッチ414および、例えば、様々な空間および時間特定を監視する開ループ式および閉ループ式フィードバック処理を介して空間および/または時間制御を容易にするための制御システム300により制御を容易にするための他の同様の成分を含むことができる。
【0073】
動作メカニズム410は、手動操作、機械装置またはその組み合わせを含む。例えば、動作メカニズム422は、トランスデューサープローブ400の動作および位置を判断および提供するために、加速計、エンコーダまたは他の位置/配向位置デバイス416の使用などを通して制御システム300により適切に制御されてよい。直線、回転または多様な動作は、例えば、治療用途および組織所要輪郭面に応じて、促進される。
【0074】
トランスデューサー404は、音響エネルギー蓄積の厳密な空間および時間制御を介して、関心領域内のヒトの表面組織における加熱損傷の均一な損傷を形成するために構成された一つ以上のトランスデューサーを備えることができる。トランスデューサー404は、一つ以上のトランスデューサー要素および/またはレンズ412を備えることもできる。伝達要素は、ニオブ酸リチウム、チタン酸鉛、チタン酸バリウム、および/またはメタニオブ酸鉛だけでなく、ジルコニウム酸チタン酸鉛(PZT)などの圧電的に活性な素材、または圧電磁器、水晶、プラスチックおよび/または合成材料などの他の圧電的に活性な素材も含んでよい。圧電的に活性な素材に加えて、または代わりに、トランスデューサー404は、放射線および/または音響エネルギーを生成するために構成された他の素材を含むことができる。トランスデューサー404は、圧電的に活性な素材に結合されるような伝達要素とともに構成された一つ以上の整合層を含むこともできる。音響整合層および/またはダンピングは、所望する電気音響反応を得るために必要なものとして使用されてよい。
【0075】
例示的な実施形態によると、トランスデューサー404の伝達要素の厚さは、一定になるよう構成されてよい。つまり、伝達要素412は、全体を通して実質的に同じ厚さを有するように構成されてよい。他の例示的実施形態において、伝達要素412の厚さは、変動するように構成されてもよい。例えば、トランスデューサー404の伝達要素412は、画像用途のためなど、約2MHz〜50MHzの中心操作周波数を提供するために選択された第一厚さを有するように構成されてよい。伝達要素412は、約7kHz〜50MHz、および治療用途に対しては一般的に1MHz〜25MHz間の中心操作周波数を提供するために選択された第二厚さを有するように構成されてよい。トランスデューサー404は、所望の反応を得るために適切な出力を提供するために、少なくとも二つ以上の周波数で励振された単独広帯域トランスデューサーとして構成されてよい。トランスデューサー404は、各トランスデューサーが一つ以上の伝達要素を含む、二つ以上の個別のトランスデューサーとして構成されてもよい。伝達要素の厚さは、所望する治療範囲において中央操作周波数を提供するように構成されてよい。
【0076】
トランスデューサー404は、1次元、2次元および環状アレイ、直線、曲線、扇状または球形アレイ、球状、円柱状および/または電子的に集束、偏向および/またはレンズ源を含む、集束、平面または発散単一要素、多重要素またはアレイトランスデューサーのいかなる組み合わせで、一つ以上の個別のトランスデューサーからなる。例えば、図5に示す例示的な実施形態に示すように、トランスデューサー500は、位相合わせを容易にするために音響アレイとして構成されてよい。つまり、トランスデューサー500は、可変な電子時間遅延を介して、様々な位相により操作されてよい電子開口として構成されてよい。用語「操作される」とは、トランスデューサー500の電子開口は、電子時間遅延により生じた位相変異に対応するエネルギービームを生成および/伝達するように操作、駆動、使用および/または構成されてよいことを意味する。例えば、これらの位相の変異は、偏向ビーム、平面ビームおよび/または集束ビームを伝達するために使用されてよく、各ビームは、関心領域510における異なる生理的作用を得るために併用して使用されてよい。トランスデューサー500は、一つ以上の電子時間遅延を用いて、位相開口アレイを生成、提供または駆動するためのあらゆるソフトウェアおよび/または他のハードウェアを付加的に備えてよい。
【0077】
トランスデューサー500は、多様な周波数を使用して、一つ以上の関心領域に集中治療を提供するように構成されてもよい。集中治療を提供するために、トランスデューサー500は、治療を容易にするために一つ以上の可変深度デバイスを用いて構成されてよい。例えば、トランスデューサー500は、少なくとも本出願と共通の発明者と共通の譲受人を有する、2004年9月16日にファイルされた、「System and Method for Variable Depth Ultrasound」と題される米国出願10/944,500に開示された可変深度デバイスを用いて構成されてよく、参照することにより本明細書に組み込まれる。さらに、トランスデューサー500は、少なくとも本出願と共通の発明者と共通の譲受人を有する、2004年9月16日にファイルされた、「Method and System for Ultrasound Treatment with a Multi−directional Transducer」と題される米国特許出願10/944,499に開示されるように、副高調波またはパスルエコー画像の提供を通して、一つ以上のさらなるROI510を治療するために構成されてもよく、参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0078】
さらに、例えば、液体充填レンズなど、多様な機械レンズまたは可変集束レンズは、音響場を集束および/または偏向するためにも使用されてもよい。例えば、図6Aおよび6Bに示す例示的実施形態に示すように、トランスデューサー600は、治療ROI610における柔軟性の増大を促進するために、一つ以上の伝達要素606を併用し、電子集束アレイ604を用いて構成されてもよい。アレイ604は、トランスデューサー502と類似した方法で構成されてよい。つまり、アレイ604は、例えば、T1,T2...Tjなど、可変電子時間遅延を介して、多様な位相により操作される電子開口のアレイとして構成されてよい。用語「操作される」とは、アレイ604の電子開口は、電子時間遅延により生じた位相変異に対応する方法で、エネルギーを生成および/伝達するように操作、駆動、使用および/または構成されてよいことを意味する。例えば、これらの位相変異は、偏向ビーム、平面ビームおよび/または集束ビームを伝達するために使用されてよく、各ビームは、ROI610における異なる生理的作用を得るための組み合わせにおいて使用されてよい。
【0079】
伝達要素606は、凹状、凸状および/または平面に構成されてよい。例えば、図6Aに示す例示的な実施形態において、伝達要素606Aは、ROI610の治療に対して集束エネルギーを提供するために、凹状に構成されてよい。さらなる実施形態が「Variable Depth Transducer System and Method」と題して米国特許出願10/944,500に開示されており、これも参照することにより本明細書に組み込まれる。
【0080】
図6Bに示す他の実施形態において、伝達要素606Bは、ROI610に実質的に一定のエネルギーを提供するために、実質的に平面に構成されてよい。図6Aおよび6Bは、それぞれ凹状および実質的に平面に構成された伝達要素604を用いた例示的実施形態を示す一方、伝達要素604は、凹状、凸状および/または平面に構成されてよい。さらに、伝達要素604は、凹状、凸状および/または実質的に平面構造のあらゆる組み合わせに構成されてよい。例えば、最初の伝達要素は、凹状に構成され、第二の伝達要素は、実質的に平面に構成されてよい。
【0081】
図8Aおよび8Bに示すように、トランスデューサー404は単一要素アレイとして構成されてよく、この単一要素802は、例えば、多様な構造および素材の伝達要素などの多数のマスクを用いて構成され、このようなマスクは、要素802からのエネルギー分配を遮蔽または変更するために、磁器、金属または他の素材または構造からなり、エネルギー分配808のアレイを形成する。マスク804は、要素802に直接結合またはあらゆる適切な個体また液体素材などのスタンドオフ806により分離されてよい。
例示的なトランスデューサー404は、平面、集束および/または偏向音響エネルギーを提供するために環状アレイとして構成されてもよい。例えば、図10Aおよび10Bに示すように、例示的実施形態によると、環状アレイ1000は、多数のリング1012、1014、1016〜Nを含む。リング1012、1014、1016〜Nは、一連の個別の要素に機械的および電子的に分離され、平面、集束または偏向波を生成する。例えば、このような波は、対応する送信および/または受信遅延t1、t2、t3...tNを調整する方法などにより、軸上で中心に合わすことができる。電子集束は、多様な深度位置に沿って適切に移動され、可変強度またはビーム硬度を与える一方、電子偏向は、様々な偏向量を有することが可能である。例示的な実施形態によると、レンズおよび/または凸形状または凹形状の環状アレイ1000は、集束または偏向を助けるために提供されてもよく、これにより、あらゆる時間差遅延を減少する。プローブおよび/またはあらゆる従来のロボットアームメカニズムの使用などを介した、1、2または3次元、またはあらゆる経路に沿った環状アレイ1000の移動は、関心領域内の量またはあらゆる対応する空間を走査および/または治療するために実装されてよい。
【0082】
トランスデューサー404は、画像/治療機能用に他の環状または非アレイ構成に構成されてもよい。例えば、図10C〜10Fに示すように、トランスデューサーは、治療要素1014を用いて構成された画像要素1012を含んでよい。要素1012および1014は、例えば、併用された画像/トランスデューサー要素などの単一伝達要素または個別の要素を含む、同じ伝達要素内または個別の画像および治療要素間で電子的に分離1022される、および/またはスタンドオフ1024または他の整合層、またはそのいかなる組み合わせを含むことができる。例えば、特に図10Fに示すように、トランスデューサーは、集束、偏向または平面エネルギー分配のために構成された表面1028を有する画像要素1012を含むことができ、治療要素1014は、集束、偏向または平面エネルギー分配のために構成された段付き構成レンズを含むことができる。
【0083】
本発明の他の側面によると、トランスデューサープローブ400は、集束音響エネルギーに対する1、2、または3次元治療用途を一つ以上の関心領域に提供するために構成されてよい。例えば、上述のように、トランスデューサープローブ400は、例えば、副伝達要素の単独アレイを含むなど、1次元アレイを形成するために適切に成形されてよい。
【0084】
他の例示的実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、2次元アレイを形成するために、適切に成形されてよい。例えば、図9に示すように、例示的な2次元アレイ900は、多数の2次元分節902に適切に成形されてよい。2次元分節902は、ある特定の深度で治療領域に焦点を当てるよう適切に構成されてよく、よって、治療領域のそれぞれのスライス904を提供する。結果として、2次元アレイ900は、治療領域の画像位置の2次元スライスを提供することができる。
【0085】
他の例示的実施形態によると、トランスデューサープローブ400は、3次元治療を提供するように適切に構成されてよい。例えば、関心領域の3次元治療を提供するために、再び図3を参照すると、3次元システムは、例えば、制御システム300などの制御システムに含まれる3次元グラフィックソフトウェアを使用する、適応型アルゴリズムを用いて構成されたトランスデューサープローブ400を備えることができる。適応型アルゴリズムは、関心領域に関連する2次元の画像、温度および/または治療情報を受信し、受信した情報を処理し、それから対応する3次元の画像、温度および/または治療情報を提供するように適切に構成される。
【0086】
図9を再び参照すると、例示的実施形態によれば、例示的3次元システムは、治療領域の異なる画像平面から904スライスを適切に受信するための適応型アルゴルズムを用いて構成された2次元アレイ900を備え、受信した情報を処理し、それから情報906、例えば、3次元画像、温度および/または治療情報などを提供することができる。さらに、適応型アルゴリズムを用いて受信した情報を処理した後、2次元アレイ900は、所望する容量領域906に治療用熱を適切に提供してよい。
【0087】
代替的に、3次元画像および/または温度情報を提供するために3次元ソフトウェアなどの適応型アルゴリズムを使用するより、例示的3次元システムは、標的領域に対して多様な回転および/または移動位置から作動するために、プローブ配置内に構成された単独のトランスデューサー404を備えることができる。
【0088】
多様なトランスデューサー404の構造をさらに例示するために、図7を参照にすると、超音波治療トランスデューサー700は、単一集束、焦点アレイ、焦点座位、線焦点および/または異なるパターン用に構成されてよい。トランスデューサー700は、レンズ、音響成分および機械および/または電子集束とともに/なしで、単一要素、多重要素、環状アレイ、1、2、または3次元アレイ、広帯域トランスデューサーおよび/またはその組み合わせを備えてよい。球状に集束された単一要素702、減衰された領域706をともなう環状アレイ704、直線集束された単一要素708、1次元直線アレイ710、高度集束を伴うまたはなしの凹形状または凸形状の1次元曲線アレイ、トランスデューサーの2次元アレイおよび3次元空間配置として構成されたトランスデューサーは、治療および/または画像および音響監視機能を実行するために使用されてよい。あらゆるトランスデューサー構成において、集束および/または偏向は、図10Fに示すように、機械集束720、凸レンズ722、凹レンズ724、混合または多重レンズ726、平面形状728または段付き形状を介して1平面または2平面にあってよい。あらゆるトランスデューサーまたはトランスデューサーの併用は、治療用に使用されてよい。例えば、環状トランスデューサーは、治療専用の外側部と広帯域画像専用の内側ディスクを用いて使用されてよく、このような画像トランスデューサーおよび治療トランスデューサーは、図10C〜10Fに示すように、異なる音響レンズを有する。
【0089】
多様な形状の治療損傷は、図10A〜10Fの多様な音響レンズおよび設計を使用して形成される。例えば、葉巻形状損傷は、球状に集束音源および/または平面音源からの平面損傷から形成されてよい。凹状平面の音源およびアレイは、「V状」または楕円状の損傷を形成することができる。直線アレイなどの電子アレイは、多様な深度で多様なさらなる損傷形状を形成するために使用されてよい、偏向された平面または集束された音響ビームを生成することができる。アレイは、単独で、または一つ以上の平面または集束トランスデューサーと併用して使用されてよい。併用されるこのようなトランスデューサーおよびアレイは、非常に広範囲な音響場とその関連する利点を提供する。固定集束および/または多様な集束レンズまたはレンズ等は、治療適応性をさらに増大するために使用されてよい。液体充填レンズ、ゲル充填レンズまたは個体ゲルレンズ、ゴムまたは合成レンズなどの表面組織の音響速度より低い音響速度を有する凸形状レンズは、適切な電力操作能力を用いて使用されてよく、凹形状の低プロファイルレンズは、組織の速度より速い速度を有するあらゆる材料または合成材料を使用し、またそれらからなる。トランスデューサー音源の構造および構成は、上で提案されるように特定の形状損傷を処理することができるが、時間パラメータだけでなく他の空間パラメータは、あらゆるトランスデューサー構造およびトランスデューサー音源内のさらなる形状を処理することが可能なため、このような構造は特定の形状に制限されるものではない。
【0090】
超音波システム100の作動を通して、乳房固定術の方法、セルライトの治療法、血管障害および/またはセルライトの治療法は、ヒトの組織に慢性の損傷をもたらすことなしに効果的で能率的な治療を促進できることが理解できる。例えば、ユーザは、最初に関心領域の治療のために、ひとつ以上のトランスデューサープローブの構成を選択する。ユーザは、本明細書で説明されたあらゆるプローブを選択してよい。乳房固定術に対する治療領域は、約1mm〜4cm、セルライトの治療に対しては約0mm〜3.5cm、血管障害に対しては約0mm〜7cmおよび皮膚線条の治療に対しては0mm〜1cmの範囲であるため、例示的なトランスデューサープローブは、例えば、環状アレイ、多様な深度のトランスデューサー、機械動作可能なトランスデューサー、円柱形状のトランスデューサー、直線アレイ、1次元アレイ、2次元アレイ、曲線アレイ、遮蔽された要素および/または本明細書で説明された他のいかなるトランスデューサーの構成を含んでよい。本明細書で使用されるように、用語ユーザは、他の制御システムのあらゆるハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用する、個人、従業員、医師、看護師および/または技術者を含んでよい。
一度、一つ以上のトランスデューサーが選択されると、ユーザは、それから治療プロトコルを計画するために関心領域を画像化する。関心領域を画像化することにより、ユーザは、高解像度で関心領域を画像化するために、同じ治療トランスデューサープローブおよび/または一つ以上の追加のトランスデューサーを使用してよい。ある実施形態において、トランスデューサーは、大規模な関心領域に対する正確な画像化を可能にするために、大規模な関心領域に対して高速画像化を容易にするよう構成されてよい。他の実施形態において、超音波画像はドップラー流量監視器および/またはカラー流量監視器の使用を含む。さらに、MRI、X線、PET、赤外またはその他など、画像化の他の手段は、関心領域の表面組織および血管組織の画像化およびフィードバックのために個別または併用して使用されてよい。
【0091】
他の例示的な実施形態において、図12を参照にすると、例示的な治療システム200は、追加の機能を提供するために、多様な補助システムを用いて構成および/またはと併用されてよい。例えば、関心領域1206を治療するための例示的な治療システム1200は、制御システム1202、プローブ1204およびディスプレイ1208を備える。治療システム1200は、補助画像診断装置1274および/または補助監視装置1272をさらに含み、写真および他の視覚光学法、磁気共鳴画像法(MRI)、コンピュータ断層撮影法(CT)、光緩衝断層撮影法(OCT)、電磁気、マイクロ波またはラジオ周波数(RF)法、陽電子放出断層撮影法(PET)、赤外、超音波、音響、または画像/監視強調を含む、関心領域1206の視覚化、局部化または監視の他の適切な方法の少なくとも一つに基づいてよい。プローブ1204および制御システム1202を介した超音波画像化のためのこのような画像/監視強調は、Mモード、持続性、フィルタ、カラー、ドップラーおよび高調波画像などを含み、さらに、治療の第一供給源としての超音波治療システム1270は、ラジオ周波数(RF)、強力パルス光(IPL)レーザー、赤外レーザー、マイクロ波、または他の適切なエネルギー源を含む治療の第二供給源1276と併用されてよい。
【0092】
クーパー靭帯、血管、セルライトおよび/または皮膚線条の位置は、患者により異なる(遺伝的特徴、体重、年齢などにより)ため、トランスデューサーを使用した画像は、患者内の治療深度の追跡、関心領域の画像化、および/または患者内の一つ以上の治療標的(つまり、クーパー靭帯、血管および/または血管閉塞、セルライトおよび/または皮膚線条)の長さおよび/または位置の判定を容易にすることができる。この画像化/追跡/判定情報は、審美的結果の所望するレベルを促進するために、最適な超音波治療パラメータを算出するために使用されてもよい。
【0093】
つまり、ユーザは、治療プロトコルの計画を容易にするために画像情報を使用してよい。治療プロトコルを計画するために、ユーザは、均一な超音波エネルギーを関心領域に提供するために、一つ以上の空間および/または時間特性を選択してよい。例えば、ユーザは、例えば、一つ以上のトランスデューサー、一つ以上の機械および/または電子集束メカニズム、一つ以上のトランスデューサー要素、一つ以上の関心領域に対するトランスデューサーの配置位置、一つ以上のフィードバックシステム、一つ以上の機械アーム、一つ以上のトランスデューサー配向位置、一つ以上の治療温度、または一つ以上の結合メカニズムおよび/またはその同様のものを含む使用を制御するために、一つ以上の空間特性を選択してよい。
【0094】
さらに、ユーザは、関心領域の治療を容易にするために、制御するための一つ以上の時間特性を選択してよい。例えば、ユーザは、時間制御を容易にするために、治療時間、周波数、電力、エネルギー、振幅および/またはその同様のものを選択および/または変更してよい。超音波の空間および時間特性の選択および制御におけるさらなる情報には、2005年10月6日にファイルされた、「Method and System for Controlled Thermal Injury」と題された米国出願番号11/163,148を参照し、参照することにより本明細書組み込まれる。
【0095】
治療プロトコルの計画が完了したら、治療プロトコルを実施してよい。つまり、トランスデューサーシステムは、審美的治療を促進するために、超音波エネルギーを治療領域に伝達し、選択組織を焼灼するために使用されてよい。エネルギーの伝達により、トランスデューサーは選択周波数で駆動されてよい、位相アレイは特定の時間および/または空間分配により駆動されてよい、トランスデューサーは集束、偏向および/または平面エネルギーを提供するために一つ以上の伝達要素を用いて構成されてよい、および/またはトランスデューサーは以下に作成されるいかなる方法で構成および/または駆動されてよい。
【0096】
乳房固定術を容易にするためのある例示的な実施形態において、エネルギーは、約1mm〜4cmの治療深度で伝達される。エネルギーは、1MHz〜約15MHzの範囲であってよいが、一般的な用途の範囲は2MHz〜8MHzである。本治療範囲でエネルギーを伝達するために、トランスデューサーは、10W〜150Wの範囲またはそれ以上の電力レベルで駆動されてよい。トランスデューサーが提供する高電力および集中治療のため、関心領域の治療時間は、20ミリ秒〜2000ミリ秒またはそれ以上の範囲であってよい。治療時間および治療電力が相互関連するため、これらの変動は、患者および/または関心領域により異なってよい。
【0097】
セルライト治療を容易にするための他の例示的な実施形態において、エネルギーは、約0mm〜3.5cmの治療深度で伝達される。エネルギーは、750kHz〜約10MHzの範囲であってよいが、一般的な用途の範囲は2MHz〜10MHzである。本治療範囲でエネルギーを伝達するために、トランスデューサーは、20W〜200Wの範囲の電力レベルで駆動されてよい。治療時間および治療電力が相互関連するため、これらの変動は、患者および/または関心領域により異なってよい。
【0098】
血管障害を治療するためのある例示的な実施形態において、超音波エネルギーは、血管の焼灼を容易にするために選択的な深度で伝達または蓄積されてよい。超音波エネルギーの蓄積は、好ましくは選択可能であるが、深度が最大7mmで、直径が0.1〜5mmの範囲の皮膚組織の表面に制限されるものではない。ある位置で超音波源を伝達するために使用される電気は、例えば、約5W〜約50Wの範囲で、対応する音源の周波数は、約2MHz〜約5MHzの範囲であってよい。
血管障害を治療するための他の例示的な実施形態において、超音波エネルギーは、血管内の閉塞の焼灼を容易にするために選択的な深度で伝達されてよい。超音波エネルギーの蓄積は、好ましくは選択可能であるが、深度が最大70mmで、直径が3〜20mmの範囲の皮膚組織の表面に制限されるものではない。ある位置で超音波源を伝達するために使用される電気は、例えば、約5W〜約200Wの範囲で、対応する音源の周波数は、約2MHz〜約20MHzの範囲であってよい。閉塞の治療は、関心領域の血流を増大しない場合、例示的なトランスデューサーシステムは、さらに閉塞を焼灼するために使用されてよい。
皮膚線条の治療に対する本発明の例と他の側面、および図13Aに示される例示的な実施形態を参照すると、一つ以上の治療領域1340は、空間的に定義されたパターンにおいて、治療容量内の焼灼領域を示すために構成される。これらの空間的に定義されたパターンは、例えば、治療部位の個別の座位および/または損傷の1、2および/または3次元のマトリックスを含む。これらの空間的に定義されたパターンは、組織全体を加熱し破壊するより所望されるかもしれない。このような治療において、周辺の正常な組織は、急速な治癒および回復を助ける。
【0099】
トランスデューサープローブ204および/または他のあらゆるトランスデューサー(示されていない)は、広範囲に対して治療領域を拡張するために、機械的および/または電子的に走査1326されてよく、トランスデューサープローブ204は、治療領域をさらに拡大するために、さらに走査または移動されてよい。治療領域は、約0〜10mmの範囲の深度にまたは皮膚線条あるいは深層真皮の最大の深度に位置してよい。治療領域は、組織障害の異方性パターンを形成するために皮膚線条および/または周辺組織に平行および/または垂直に走る、および/または皮膚線条の不良パターンに対して拡張した2次元マトリックスを含むことができる。
【0100】
皮膚線条の治療に対する本発明の他の側面において、図13Bに示す例示的な実施形態を参照にすると、治療領域1360は、真皮の領域に渡り拡張されてよく、表皮1360にも拡張されてよい。さらに、治療領域1360は、深度を増し、その断面は、表皮の近くの狭い領域または表皮における小サイズ1364(約サブミリメータ)から、真皮近くの中間ゾーンおよび/または真皮の中間における中サイズ1366(約サブミリメータからミリメータ)へ、深層真皮近くの深部ゾーンおよび/または深層真皮における大サイズ1368へと大きくなる。さらに、単独の治療領域は、深度とともに断面において拡大した形状を有し/またはいくつかの小さい治療領域の融合からなる。治療領域の空間は、水平に一緒に融合されてよい治療領域のサイズまたは領域またはマイクロ領域のレベルであってよい。
【0101】
一度治療プロトコルが実施されると、組織領域は、治療作用において一つ以上の反応がある。例えば、ある実施形態において、組織は、クーパー靭帯および/または他の治療組織のさらなる収縮を生じることにより反応する。他の実施形態において、組織は、リンパ排液、脂肪崩壊生成物の空洞化、加熱損傷および/または脂肪小葉の近位突起の凝固の形成により反応する。結果として、表皮の収縮および/または平滑も生じる。他の実施形態において、血管内の閉塞が妨害されなくなり、血管は、血流増大により反応する。他の実施形態において、血管は、体内での崩壊により、焼灼に反応する。
【0102】
治療において、上に略述したステップは、最適な治療結果を得るために、さらに1回以上繰り返されてよい。異なる焼灼サイズおよび形状は、回復時間および治療間に影響する可能性がある。例えば、一般的に、治療部位の表面積が大きければ、回復も速い。一連の治療は、超音波治療に対する患者の反応により、ユーザにさらなる治療を調整することも可能にする。本発明を、多様な例示的な実施形態を参照して上述した。しかし、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなく、変更および修正が例示的な実施形態になされ得ることが理解されるであろう。例えば、操作ステップを実行するための構成要素だけでなく多様な操作ステップも、特定の用途により、または、例えば、多様なステップの削除、修正または他のステップとの併用など、システムの操作に関連する任意の数の費用に関わる機能を考慮し、代替的な方法で実行されてよい。これらのおよび他の変更または修正は、以下の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の範囲内に含まれるものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非侵襲性美容強化のためのシステムであって、
超音波プローブ(202)であって、該超音波プローブ(202)が、セルライトを示す皮膚表面の下、かつ真皮の底部、真皮内への脂肪小葉の近位突起、および皮下層のうちの少なくとも1つを含む関心領域(210)内において、脂肪集合を破壊することおよび線維結合を伸長することのうちの少なくとも1つのための機械的作用を提供するための第1のエネルギーフィールドを送達するように構成され、そして該超音波プローブ(202)が、少なくとも真皮内への脂肪小葉の近位突起を含む関心領域(210)の部分内に均一な損傷(209)を生成するための第2のエネルギーフィールドを送達するように構成されている、超音波プローブ(202);および
制御装置(204)であって、該制御装置(204)が、該超音波プローブ(202)に結合され、通信し、第1のエネルギーフィールドの送達を制御し、第2のエネルギーフィールドの送達を制御するように構成されている、制御装置(204)
によって特徴付けられる、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の非侵襲性美容強化のためのシステムであって、前記超音波プローブ(202)が、前記セルライトを示す皮膚表面の下かつ真皮の底部、真皮内への脂肪小葉の近位突起、および皮下層のうちの少なくとも1つを含む前記関心領域(210)内を画像化するように構成されている、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の非侵襲性美容強化のためのシステムであって、前記超音波プローブ(202)および前記制御装置(204)に結合され、通信し、前記関心領域(210)の画像(205)を提供するように構成されたディスプレイユニット(206)をさらに備える、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の非侵襲性美容強化のためのシステムであって、前記第1のエネルギーフィールドが、リンパ排液の強化および脂肪崩壊生成物の空洞化のうちの少なくとも1つのために構成されている、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項5】
非侵襲性美容強化の方法であって、
超音波プローブ(202)をセルライトを示す皮膚表面の下を含む関心領域(210)に結合する工程;
超音波エネルギーを該関心領域(210)に適用する工程;
該関心領域(210)の少なくとも一部において温度を上昇させる工程;
該関心領域(210)の該少なくとも一部において脂肪の代謝反応を増加させる工程;
該関心領域(210)の該少なくとも一部において脂肪の量を減少させる工程;および
該セルライトを示す皮膚表面を美容強化する工程、
によって特徴付けられる、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項6】
請求項5に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、超音波エネルギーを前記関心領域(210)の第2の部分に適用する工程をさらに包含する、方法。
【請求項7】
非侵襲性美容強化の方法であって、
皮膚の表面のセルライトを含む関心領域(210)を同定する工程;
超音波エネルギーを該関心領域(210)に送達する工程;
少なくとも皮膚内への脂肪小葉の近位突起を凝固させる工程;
該脂肪小葉の近位突起の少なくとも一部を除去する工程;および
皮膚の表面のセルライトの出現を減少させる工程、
によって特徴付けられる、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項8】
請求項7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、超音波源(2020)を前記関心領域(210)に結合する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項9】
請求項8に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記超音波源(202)から前記超音波エネルギーを提供する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項10】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)の少なくとも一部を画像化する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項11】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)が、さらに、真皮の底部、真皮内への脂肪小葉の近位突起、および皮下層のうちの少なくとも1つをさらに含む、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項12】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)内の脂肪集合を破壊する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項13】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)内の線維結合を伸長する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項14】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)の少なくとも一部を凝固する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項1】
非侵襲性美容強化のためのシステムであって、
超音波プローブ(202)であって、該超音波プローブ(202)が、セルライトを示す皮膚表面の下、かつ真皮の底部、真皮内への脂肪小葉の近位突起、および皮下層のうちの少なくとも1つを含む関心領域(210)内において、脂肪集合を破壊することおよび線維結合を伸長することのうちの少なくとも1つのための機械的作用を提供するための第1のエネルギーフィールドを送達するように構成され、そして該超音波プローブ(202)が、少なくとも真皮内への脂肪小葉の近位突起を含む関心領域(210)の部分内に均一な損傷(209)を生成するための第2のエネルギーフィールドを送達するように構成されている、超音波プローブ(202);および
制御装置(204)であって、該制御装置(204)が、該超音波プローブ(202)に結合され、通信し、第1のエネルギーフィールドの送達を制御し、第2のエネルギーフィールドの送達を制御するように構成されている、制御装置(204)
によって特徴付けられる、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の非侵襲性美容強化のためのシステムであって、前記超音波プローブ(202)が、前記セルライトを示す皮膚表面の下かつ真皮の底部、真皮内への脂肪小葉の近位突起、および皮下層のうちの少なくとも1つを含む前記関心領域(210)内を画像化するように構成されている、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の非侵襲性美容強化のためのシステムであって、前記超音波プローブ(202)および前記制御装置(204)に結合され、通信し、前記関心領域(210)の画像(205)を提供するように構成されたディスプレイユニット(206)をさらに備える、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項4】
請求項1に記載の非侵襲性美容強化のためのシステムであって、前記第1のエネルギーフィールドが、リンパ排液の強化および脂肪崩壊生成物の空洞化のうちの少なくとも1つのために構成されている、非侵襲性美容強化のためのシステム。
【請求項5】
非侵襲性美容強化の方法であって、
超音波プローブ(202)をセルライトを示す皮膚表面の下を含む関心領域(210)に結合する工程;
超音波エネルギーを該関心領域(210)に適用する工程;
該関心領域(210)の少なくとも一部において温度を上昇させる工程;
該関心領域(210)の該少なくとも一部において脂肪の代謝反応を増加させる工程;
該関心領域(210)の該少なくとも一部において脂肪の量を減少させる工程;および
該セルライトを示す皮膚表面を美容強化する工程、
によって特徴付けられる、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項6】
請求項5に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、超音波エネルギーを前記関心領域(210)の第2の部分に適用する工程をさらに包含する、方法。
【請求項7】
非侵襲性美容強化の方法であって、
皮膚の表面のセルライトを含む関心領域(210)を同定する工程;
超音波エネルギーを該関心領域(210)に送達する工程;
少なくとも皮膚内への脂肪小葉の近位突起を凝固させる工程;
該脂肪小葉の近位突起の少なくとも一部を除去する工程;および
皮膚の表面のセルライトの出現を減少させる工程、
によって特徴付けられる、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項8】
請求項7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、超音波源(2020)を前記関心領域(210)に結合する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項9】
請求項8に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記超音波源(202)から前記超音波エネルギーを提供する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項10】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)の少なくとも一部を画像化する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項11】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)が、さらに、真皮の底部、真皮内への脂肪小葉の近位突起、および皮下層のうちの少なくとも1つをさらに含む、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項12】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)内の脂肪集合を破壊する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項13】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)内の線維結合を伸長する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【請求項14】
請求項5または7に記載の非侵襲性美容強化の方法であって、前記関心領域(210)の少なくとも一部を凝固する工程をさらに包含する、非侵襲性美容強化の方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図2D】
【図2E】
【図2F】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【図5】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図10D】
【図10E】
【図10F】
【図11】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【公開番号】特開2012−24601(P2012−24601A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−209922(P2011−209922)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2007−535860(P2007−535860)の分割
【原出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(507084604)ガイデッド セラピー システムズ, エル.エル.シー. (15)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−209922(P2011−209922)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【分割の表示】特願2007−535860(P2007−535860)の分割
【原出願日】平成17年10月6日(2005.10.6)
【出願人】(507084604)ガイデッド セラピー システムズ, エル.エル.シー. (15)
【Fターム(参考)】
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