説明

美顔マッサージ器

【課題】頬や口唇周り等の顔面所定部位を外側と内側から圧迫し刺激を与えることで、容
易で効率よく、衛生的にマッサージすることができる美顔マッサージ器具を提供すること
にある。
【解決手段】押圧部9,10と指穴13,14を備え、軸4を支点として一定角度まで回
動自在とする。咬合部11に突起を設け、握持部15は非対称な形状にして、握持方向を
示唆する。押圧部9、10で口内と外側から圧迫し、挟み込むようにしてマッサージした
り、挟んだ状態で摺動させるなど様々に動かすことによって効率よく刺激を与えられ、各
部位の脂肪を刺激し遊離脂肪酸への分解促進、血行促進、肌の弛み取り等の効果を奏する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、頬や口唇周り等の顔面所定部位を外側と内側から圧迫し刺激を与えることで
、中性脂肪の遊離脂肪酸への分解促進、血行促進、肌の弛み取り等の効果を生じさせる頬
の外側と口内から挟む美顔マッサージ器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の一般向け美顔マッサージ器は、ローラーやボールを肌に当てて回転させたり、
ブラシで肌を擦動したり、吸引部材にて吸引するなどの美顔マッサージ器があり、特許
文献1〜4にて開示されている。
【0003】
特許文献5に開示されているもののように、内側からのマッサージをする器具もある
が、与えた圧迫は口内から外側へ逃げてしまう為、非効率であった。
【0004】
上記いずれの器具もその他も顔の外側及び口内かどちらか一方より刺激や圧迫を与える
ことによって美容マッサージを行っていた。ところが、外側と口内から挟みマッサージす
るといったものはなく、人体は柔軟である為一方から与えた刺激や力は他方へ逃げてしま
い効果が低く、マッサージする時間が長くなることや、より強く力をかけなければならな
いなど非効率であった。
【0005】
また、マッサージのひとつに指を口内に直接入れて外側と口内から挟んで揉む口内マッ
サージがあり、その際、不衛生であったり手を洗うなど手間がかかるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−38596号公報
【特許文献2】特開2002−142864号公報
【特許文献3】特開2002−142864号公報
【特許文献4】実用新案登録第3106589号公報
【特許文献5】特開2009−195660号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上述した従来技術の問題点を解消し、併せて、容易
且つ効果的で更に衛生的にマッサージを行える美顔マッサージ器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決した本発明の構成は
1)押圧部を有し、頬や口唇の周辺等の顔面所定部位を口内とその外側から挟み込む
ことを特徴とする美顔マッサージ器。
2)押圧部内側の片一方もしくは両方の咬合部に、単数及び複数の突起や凹みを有す
ることを特徴とする前記1)記載の美顔マッサージ器
3)目的箇所以外の口唇等を、挟み込むことのないように隙間を設けて構成されること
を特徴とする前記1)及び前記2)記載の美顔マッサージ器。
4)押圧部内側の咬合部に設けた突起に回転自在の機構を有することを特徴とする
前記1)〜3)記載の美顔マッサージ器。
5)押圧部内側及び背面に、磁気作用や遠赤外線、又はマイナスイオンを発生するもの、
トルマリンやゲルマニウムなど健康や美容に効果がある材質を使用してその効果を付加
させたことを特徴とする請求項1)〜4)記載の美顔マッサージ器
【発明の効果】
【0009】
本発明の美顔マッサージ器具は、指穴に指を嵌め込み握持し、頬等所定位置を挟み
込むようにして使用者の望む強さで揉むことができ、押圧部の咬合箇所に突起を設けて
あるので押圧などの刺激を余すことなく伝えることから中性脂肪の遊離脂肪酸への分解
促進・血行促進・肌の弛み防止等の効果を効率よく上げられるという利点がある。
【0010】
また、口内のマッサージをするにあたって、指を直接口内に入れることがなく、押圧部
の面積を指よりも広く取ってある為、指でマッサージする以上に効率がよく、衛生的に
行えるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係わる美顔マッサージ器の一例の閉じた状態の全体正面図である。
【図2】本発明に係わる美顔マッサージ器の一例を開いて使用した状態の全体正面図である。
【図3】実施例1の美顔マッサージ器の開いた状態の全体正面図である。
【図4】実施例1の美顔マッサージ器の咬合部の一例の斜視図である。
【図5】図4に示した美顔マッサージ器の咬合部の断面図である。
【図6】実施例1の美顔マッサージ器の咬合部の一例の斜視図である。
【図7】実施例1の美顔マッサージ器の咬合部の一例のイメージ図である。
【図8】実施例1の美顔マッサージ器の咬合部の一例のイメージ図である。
【図9】実施例1の美顔マッサージ器の咬合部の一例のイメージ図である。
【図10】実施例2の美顔マッサージ器の閉じた状態の全体正面図である。
【図11】実施例2の美顔マッサージ器の咬合部の一例の斜視図である。
【図12】実施例2の美顔マッサージ器の咬合部の一例の斜視図である。
【図13】実施例3の美顔マッサージ器の別形状の一例の全体正面図である。
【図14】実施例3の美顔マッサージ器の別形状の一例の全体正面図である。
【図15】実施例4の美顔マッサージ器の別形状の一例の全体正面図である。
【図16】実施例4の美顔マッサージ器の別形状の一例の全体正面図である。
【図17】実施例4の美顔マッサージ器の別形状の一例の全体正面図である。
【図18】実施例5の美顔マッサージ器の別形状の一例の斜視図である。
【図19】実施例6の美顔マッサージ器の別形状の一例の使用図である。
【図20】実施例6の美顔マッサージ器の別形状の一例を上面視したものである。
【図21】実施例7の美顔マッサージ器本体用のカバーの一例の正面図である。
【図22】実施例8の美顔マッサージ器本体用のケーススタンドの一例の全体正面図である。
【図23】実施例8の美顔マッサージ器本体用のケーススタンドの一例の全体側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、本発明に係わる美顔マッサージ器の実施態様について図面に基づいて詳しく説明
する。
【0013】
図1は本発明に係わる美顔マッサージ器1の一例の正面図を示し、押圧部1,2と
指穴5,6を備えた形で構成される。軸4を支点として一定角度まで回動自在とする。
押圧部1,2は顔面口内共に傷をつけることのないよう丸みの帯びた形状に形成し、
指穴5,6や握持部分7の形状を非対称にすることによって握持方向を示唆する。
さらに、隙間3を設けることで目的箇所以外の口唇等を挟まないような形状をして
いる。
【0014】
器具本体A、B、Cに関して、素材はプラスチックが主に考えられるが、その他硬質
ゴムや金属等の材質にても可能である。表面に抗菌剤を塗布するなどして衛生に使用
できるようにしてもよい。また、それぞれの目的に見合った素材を使用できる。
【0015】
押圧部1、2に関して、エラストマー等の弾性材を被覆させることにより、顔面や
口内が傷つくことを防止することができる。
【0016】
指穴5,6部分に関して、波形状や凹凸などといった突起を成形するか、または、
エラストマー等の弾性材を被覆、部品追加するなどして滑り防止や握った感覚を向上
させることができる。
【0017】
図2においては美顔マッサージ器1の一例の使用した状態の正面図である。この美顔
マッサージ器を使用するには、一般的なハサミのように指穴13、14部に指を嵌め
込み握持し、押圧部9を外側、押圧部10を口内に入れ、頬等Sを外側と内側から挟
むようにして揉み解す。力がかけやすく、指先での微妙な力加減が可能なので、使用
者の望む強さで効率よく刺激を与えることができる。また、握持部15を持って押圧
部背面8を使い、口内と外側から挟んで圧迫することができない箇所を摺動させマッ
サージすることができる。
【0018】
押圧部内側及び背面8には、磁気作用のあるもの、遠赤外線又はマイナスイオンを
発生するもの、トルマリンやゲルマニウムなど健康や美容に効果がある材質を使用
してその効果を付加するのもよい。
【0019】
押圧部9、10については、押圧部内側の咬合部11に突起を成形し、隙間3の箇所
に目的箇所以外の口唇等を挟む事のない様に隙間を設けてあるため、容易で安全にマ
ッサージでき、また、押圧部内側咬合部12の突起で好みの箇所に刺激を与えやすく
なり、脂肪や口内のツボ、リンパ、筋肉等を効率よく揉み解すことが出来る。
【0020】
押圧部内側の咬合部11に成形する突起は、一対もしくは片側一方で設ける場合、圧迫
する点が集中し、強い圧迫を容易にできる。また複数での組み合わせで設ける場合は、
圧迫を数点に分散させ広い範囲のマッサージをすることができる。それぞれの目的に
応じて突起の数や大きさ、形状、位置を定められる。
【0021】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳しく説明する。
【実施例1】
【0022】
図3に示す実施例1では、図2と同様に握持部13,14にて握持し、押圧部9,10
で頬を外側と内側から挟むようにして揉み解す。押圧部9,10の咬合部12について
は例として、図4、図5のような球状、もしくは図6のような凹凸形状、図7のような
対になった凸形状、図8のような凸形状と平らな形状、図9のように弾力のある素材ま
たは構造などといった形状で咬合させることにより押圧し、刺激を与えることができ
る。またそれぞれを複合させたものも考えられる。
【実施例2】
【0023】
図10に示す実施例2では、図2と同様に握持部13,14にて握持し、押圧部20,
21で頬を外側と内側から挟むようにして揉み解す。押圧部20,21の咬合部22
については、図11のように軸23を中心にして双方向に回転するローラーや、図12
のようにボール24を押圧部20とパネル25で挟むように保持させ、全方向に回転す
る機構を用いて、揉むだけでなく、転がすことによっても同等の効果が得ることができ
る。実施例1の咬合部と複合させた形状も効果が得られる。
【実施例3】
【0024】
図13に示す実施例3は美顔マッサージ器の別形状の一例である。握持部34,35
にて握持し、軸33を軸として一定角度まで回動自在とする。押圧部30,31にて頬
等を内側と外側から押圧し、マッサージする。弾性体36や図14中の弾性体37のよ
うにエラストマー等の弾性体やバネ類などの弾性構造体を用いることにより、握る動作
のみでマッサージが可能となり効率よくマッサージできる。押圧部30,31の咬合部
32については、実施例1,2と同等の仕様でも同じ効果が得られる。
【実施例4】
【0025】
図15、16に示す実施例4は美顔マッサージ器の別形状の一例である、実施例1〜3
とは異なり、図1中の軸4、図13中の軸33のような部品を用いず、握持部45を握
持し本体D,Eの弾性を利用することによって押圧部40,41にて押圧する。隙間
42を設けることにより、目的箇所以外の口唇等を挟むことなくマッサージすること
ができる。また、図17のように、軸46のような部品を用いた構成であっても弾性体
43を用いることにより、適切な反発力を得ることができる。尚押圧部40,41の咬
合部44の形状については実施例1、2と同等のものでも効果が得られる。
【実施例5】
【0026】
図18に示す実施例5は美顔マッサージ器の別形状の一例である。本体がF、Gと別体
で形成されており、F,Gそれぞれで使用できる。取り付け口50に突起51を通すこ
とによって一体化させ、握持部52,53を共に握持し50,51を軸として押圧部
54,55で押圧する。押圧部54、55に関しては、実施例1、2と同形状のもの
でも同等の効果が得られる。
【実施例6】
【0027】
図19に示す実施例6は美顔マッサージ器の別形状の一例である。本体HとIからなる
一対の別体式の美顔マッサージ器で、Hを図20のように歯Tと頬等Sの間に入れ、I
で外から押圧したり、摺動する等マッサージすることにより、上記実施例1〜5の美顔
マッサージ器と同等に効率よくマッサージすることができる。
【実施例7】
【0028】
図21に示す実施例7は、本体のカバーの一例である。携行する場合、本体のみをかば
ん等に入れて持ち歩くとすると不衛生であり、使用後の本体をそのまま鞄等に入れると
鞄内の他の物が汚れてしまうなど都合が悪い。そのため本体にツメや切欠きなど簡単に
外れないような構造を設けたカバーJを、プラスチック系素材や硬質ゴム等の素材で形
成し、未使用時に装着することにより携行することもできる。
【実施例8】
【0029】
図22,23に示す実施例8は、本体のケースの一例である。使用後にそのまま机や洗
面台等に置くことは、不衛生であり収納性も悪い。図19,20のように本体の押圧部
が収まるように挿入口80を設け、自立するような構造を設けたケーススタンドKを形
成することにより、衛生的に使え、且つ収納性を高めることができる。
【0030】
以上、本発明に係わる美顔マッサージ器について詳細に説明してきたが、本発明は上述
の引用、例示に限定されず、美顔マッサージ器の構成や形状、形成する素材や方法につ
き、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変
化を加えた態様で実施し得るものである。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明の美顔マッサージ器は、容易に効率よく美顔マッサージを行えるものであり、
産業上の利用可能性の高いものである。
【符号の説明】
【0032】
1、2 押圧部
3 隙間
4 軸
5、6 指穴
7 握持部
8 押圧部背面
9、10 押圧部
11、12 咬合部
13、14 指穴
15 握持部
20、21 押圧部
22 咬合部
30、31 押圧部
32 咬合部
33 軸
34、35 握持部
36、37 弾性体
40、41 押圧部
42 隙間
43 弾性体
44 咬合部
50 取り付け口
51 突起
52、53 握持部
54、55 押圧部
80 挿入口
A 本体A
B 本体B
C 本体C
D 本体D
E 本体E
F 本体F
G 本体G
H 本体H
I 本体I
J カバー
K ケーススタンド
S 頬等
T 歯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
押圧部を有し、頬や口唇の周辺等の顔面所定部位を口内とその外側から挟み込むことを
特徴とした美顔マッサージ器。
【請求項2】
押圧部内側の片一方もしくは両方の咬合部に、単数及び複数の突起や凹みを有すること
を特徴とする請求項1の美顔マッサージ器。
【請求項3】
目的箇所以外の口唇等を、挟み込むことのないように隙間を設けて構成される請求項1
及び請求項2の美顔マッサージ器。
【請求項4】
押圧部内側の咬合部に設けた突起に回転自在体を有することを特徴とする請求項1〜3
の美顔マッサージ器。
【請求項5】
美顔マッサージ器の押圧部内側及び背面に、磁気作用や遠赤外線、又はマイナスイオン
を発生するもの、トルマリンやゲルマニウムなど健康や美容に効果がある材質を使用して
その効果を付加させたことを特徴とする請求項1〜4記載の美顔マッサージ器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−83521(P2011−83521A)
【公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−240186(P2009−240186)
【出願日】平成21年10月19日(2009.10.19)
【出願人】(592201162)株式会社ファンクアート (1)
【Fターム(参考)】