説明

羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機

【課題】回転軸からのトルクを羽根車に十分に付与することができ、安定的な運転が可能な羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機を提供する。
【解決手段】芯材3の凸部34の外周面及び孔部35の内周面のうち、回転軸の周方向と交差し、回転軸の軸心方向に幅をもつトルク伝達面TP1,TP2等が回転軸のまわりに回転対称に形成され、回転軸の周方向の力F1,F2等がトルク伝達面TP1,TP2等を介して繊維強化樹脂に伝達される。このとき回転軸の周方向の力F1とトルク伝達面TP1とがなす角をθ、回転軸の周方向の力F2とトルク伝達面TP2とがなす角度をωとすると、角度θ,ωが45度より大きい鋭角または直角となるように形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽根が連節されたボスの内部に、繊維強化樹脂を介して固定され、回転軸からの回転力を前記ボスに伝達する羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、下水処理場、浄水場、排水処理場等では、水処理施設に反応槽が備えられている。例えば、下水処理場においては、汚水中の窒素,リン等の栄養塩類の除去、バルキング対策のために、嫌気槽や無酸素槽を設けることがあり、これらの槽には、撹拌機が備えられている。
【0003】
撹拌機90は、図8に示すように、電動機91の回転軸92の一端に羽根車93が固設され、回転軸92の回転とともに羽根車93が回転し、反応槽81a内に旋回流を発生させる。撹拌機90には槽内の活性汚泥を沈殿させないように反応槽81aの底部から0.1mの高さでの流速が0.1m/s以上となるような性能が求められている。
【特許文献1】特開2003−144886号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
羽根車93は、その回転により発生する流れと嫌気槽内の旋回流との速度差によるエネルギー損失が大きくなるのを防ぐために羽根94を長くし、ゆっくりと回転させることがある。
【0005】
このように、羽根94を長くすると羽根車93を回転させるトルクが大きくなるため、回転軸92と羽根車93の接続部に応力が集中して、前記接続部が空回りしたり破損したりする虞があった。
【0006】
また、撹拌機94は、設置される槽によって、上向きの流れを発生させたり、下向きの流れを発生させる場合がある。例えば、少ない消費電力で底部から0.1mの高さでの流速が0.1m/s以上を満足させる場合、羽根車により発生した流れが槽の底部に向かうように下向きの流れを発生させる。一方、水面に発生するスカムを破壊するためには、上向きの流れを発生させ、水面部の流速をあげる等の使い分けがある。
【0007】
上向きの流れと下向きの流れを変更するには、例えば、単に羽根車93を逆回転させる手段も考えられるが、後退角のついた羽根94の場合は、羽根車93を逆回転させると異物が羽根にからみつくので好ましくない。また、上向きの流れを発生させるための羽根車と、下向きの流れを発生させるための羽根車の二種類を製作すると製作コストが高くなる。これを回避するためには、羽根車を構成する羽根とボスを別体で製作し、羽根のボスへの取り付け方向を反転させることで、流れが発生する方向を切り替えることが考えられる。
【0008】
特許文献1には、図9に示すように、羽根96を筒状のボス97aから延設された支持腕97bに複数本のボルト99bを用いて着脱自在に取着し、ボス97aを回転軸98の周囲に嵌挿して、ボス97a周壁に螺挿されたねじ99aを締め付けることにより、回転軸98の所定部位に取着できるように構成した羽根車95が開示されている。
【0009】
しかし、上述のように、ボス97aを回転軸98にねじ99aで螺着する構成では、羽根車95を回転させるトルクが大きくなると、螺着した部分に応力が集中して、破損し、空回りしたり、回転軸98の回転軸芯が偏心したりする虞があった。
【0010】
また、羽根96をボス97aから延設された支持腕97bに複数本のボルト99bを用いて着脱自在に取着した構成では、ボス97aとねじ99aの隙間や羽根96と支持腕97bの隙間やねじ99a、ボルト99b等に汚水中のし渣が絡みつく虞があり、前記隙間等に汚水中のし渣が絡みつくと、羽根96のバランスが偏って回転軸98の回転軸心が偏心したり、余分な動力が必要となり、エネルギー損失が大きくなる虞があった。
【0011】
本発明は、回転軸からのトルクを羽根車に十分に付与することができ、安定的な運転が可能な羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成するため、本発明による羽根車の芯材の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載したとおり、羽根が連節されたボスの内部に、繊維強化樹脂を介して固定され、回転軸からの回転力を前記ボスに伝達する羽根車の芯材であって、前記繊維強化樹脂に対する前記芯材の接合部に、前記回転軸の周方向と交差し、前記回転軸の軸心方向に幅をもつトルク伝達面が前記回転軸のまわりに形成され、前記回転軸から付与されるトルクが前記トルク伝達面を介して前記繊維強化樹脂に伝達されるように構成されている羽根車の芯材。点にある。
【0013】
上述の構成によれば、回転軸から付与されるトルクを繊維強化樹脂に伝達するトルク伝達面が回転軸のまわりに形成されているので、回転軸の動力がトルク伝達面からボスに安定的に伝達され、羽根車を安定して回転させることができる。
【0014】
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載したとおり、上述の第一特徴構成に加えて、前記トルク伝達面が、前記回転軸の周方向と交差する角度が45度より大きな鋭角または直角となるように形成されている点にある。
【0015】
トルク伝達面が繊維強化樹脂に与える力は、トルク伝達面に垂直な力の成分と、平行な力の成分で構成され、トルク伝達面に垂直な力の成分は、繊維強化樹脂に伝達されるが、トルク伝達面に平行な力の成分は、芯材と繊維強化樹脂の相対的なズレの原因となる。よって、トルク伝達面が、回転軸の周方向と交差する角度が少なくとも45度より大きな鋭角または直角となるように形成されることで、トルク伝達面に平行な力の成分を小さくできるので芯材と繊維強化樹脂の相対的なズレを抑制することができる。トルク伝達面に垂直な力の成分は、繊維強化樹脂を介して効率よくボスに伝達される。
【0016】
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載したとおり、上述の第一または第二の何れかの特徴構成に加えて、前記トルク伝達面が前記芯材の外周部に形成されている点にある。
【0017】
上述の構成によれば、芯材の外周部に形成するトルク伝達面が回転軸から離れるほど、トルク伝達面にかかる力を小さくでき、芯材と繊維強化樹脂の相対的なズレの原因となるトルク伝達面に平行な力の成分を小さくできる。
【0018】
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載したとおり、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記トルク伝達面が前記芯材に形成された孔部の内周面に形成されている点にある。
【0019】
上述の構成によれば、芯材の大きさを変えることなく、トルク伝達面の面積を増やすことができる。また、芯材と繊維強化樹脂との物理的な結合がより大きくなる。
【0020】
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載したとおり、上述の第一から第四の何れかの特徴構成に加えて、前記トルク伝達面が前記芯材の表面に形成された突起部に形成されている点にある。
【0021】
同第六の特徴構成は、同請求項6に記載したとおり、上述の第一から第五の何れかの特徴構成に加えて、前記芯材の外周が凹凸面で構成されている点にある。
【0022】
同第七の特徴構成は、同請求項7に記載したとおり、上述の第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記芯材が、上下対称に形成され、前記ボスに連接される前記羽根の基端部の中心の軸心方向の高さと略同じ高さに配設されている点にある。
【0023】
上述の構成によれば、芯材の軸心方向の何れからも回転軸を接続することができるので、回転軸に接続する羽根車の上下を変えることにより、羽根車の回転により発生する流れの方向を、上向きまたは下向きにすることができる。そして、芯材が羽根の基端部と略同じ高さに配設されているので、回転軸に接続する羽根車の上下を変えても、反応槽内での羽根の位置を大きく変更することがない。
【0024】
同第八の特徴構成は、同請求項8に記載したとおり、上述の第一から第六の何れかの特徴構成に加えて、前記芯材と前記回転軸との接合部がテーパー面接触による摩擦式締結であり、前記芯材の外表面が上下対称に形成されている点にある。
【0025】
上述の構成によれば、回転軸と芯材の密着度が高くなり、回転軸と芯材とが一体化するので、撹拌機の起動時等のガタつきが少なくなり、撹拌機の耐久性が向上する。また、ボスに芯材を固定する際に芯材の向きを入れ替えれば、上向きの流れと下向きの流れの羽根車を任意に選択して製造することもでき、成形型の共用が出来るのでコストダウンが図れる。
【0026】
本発明による羽根車の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項9に記載したとおり、上述の第一から第八の何れかの特徴構成を備えた羽根車の芯材を備え、前記羽根と前記ボスが繊維強化樹脂で一体形成されている点にある。
【0027】
上述の構成によれば、表面の抵抗を減らす継ぎ目のない滑らかな形状に形成することができるので、汚水中の固形物や繊維物等の異物(し渣)が絡み難い形状となり、異物を多く含む汚水や汚泥に対しても安定した運転が実現できる。
【0028】
本発明による撹拌機の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項10に記載したとおり、上述の特徴構成を備えた羽根車が、回転軸に取り付けられている点にある。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したとおり、本発明によれば、回転軸からのトルクを羽根車に十分に付与することができ、安定的な運転が可能な羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に、本発明による羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機を説明する。
【0031】
図1(a),(b)に示すように、撹拌機は羽根車1と図示しない電動機を備え、電動機の回転軸2が羽根車1に備えられた芯材3と接続されることで、羽根車1は回転軸2と一体的に回転するように構成されている。
【0032】
羽根車1は、複数の羽根4とボス5が繊維強化樹脂で一体形成される。
【0033】
図2(a),(b)に示すように、芯材3の中心部には、回転軸2を挿通可能な開口31が形成され、開口31にはキー溝32が形成され、外周には複数の凹部33と凸部34が形成され、凸部34には孔部35が形成されている。
【0034】
凸部34の外周面及び孔部35の内周面のうち、回転軸2の周方向と交差し、回転軸2の軸心方向に幅をもつトルク伝達面TP1,TP2が回転軸2のまわりに回転対称に形成され、回転軸2の周方向の力F1,F2がトルク伝達面TP1,TP2を介して繊維強化樹脂に伝達される。
【0035】
ここで、回転軸2の周方向の力F1とトルク伝達面TP1とがなす角をθとすると、回転軸2の周方向の力F1は、トルク伝達面TP1に垂直な力F1sinθと、平行な力F1cosθに分けることができ、トルク伝達面TP1に垂直な力F1sinθは、繊維強化樹脂に伝達されるが、トルク伝達面TP1に平行な力F1cosθは、芯材3と繊維強化樹脂の相対的なズレの原因となる。周方向の力F2も同様である。よって、トルク伝達面TP1が、回転軸2の周方向の力F1と交差する角度θが45度より大きい鋭角または直角となるように形成することで、トルク伝達面TP1に平行な力F1cosθを小さくできるので芯材3と繊維強化樹脂の物理的な結合がより大きくなり相対的なズレの発生を抑制することができる。
【0036】
回転軸2の周方向の力F2とトルク伝達面TP2とがなす角度をωとすると、上述と同様に、トルク伝達面TP2が、回転軸2の周方向の力F2と交差する角度ωが少なくとも45度より大きい鋭角または直角となるように形成することで、トルク伝達面TP2に平行な力F2cosθを小さくできるので芯材3と繊維強化樹脂の物理的な結合がより大きくなり相対的なズレの発生を抑制することができる。
【0037】
さらに、回転軸2のトルクを繊維強化樹脂に伝達するトルク伝達面を増やすことで、芯材の回転により繊維強化樹脂にかかる力を分散して伝達させることができ、芯材3と繊維強化樹脂の物理的な結合がより大きくなり相対的なズレの発生を抑制することができる。
【0038】
また、トルク伝達面を回転軸のまわりに回転対称に形成することで、トルク伝達面に垂直な力の成分同士と、トルク伝達面に平行な力の成分同士が回転軸に対して釣り合い、羽根車を安定して回転させることができる。さらに、図2のように、凸部を線対称な形状にすると、トルク伝達面TP1の反対側にも反対向きのトルク伝達面が形成されるので、羽根車を逆回転させるときにも、回転軸のトルクを安定して羽根車に伝達することができる。
【0039】
芯材3は、回転軸2から付与されるトルクを繊維強化樹脂に伝達するのに十分な強度を持った鉄、ステンレス、セラミック、鋳物、樹脂等により、回転軸2に対して対称、側面視で上下対称に形成されている。
【0040】
以下、羽根車1の内部に、繊維強化樹脂を介して芯材3を接合する工程について説明する。
【0041】
図3(a)に示すように、芯材3を、図示しない冶具等により、中空の円筒状に形成されたボス5内部であってボス5と羽根4の基端部の中心の軸心方向の高さと略同じ高さに配置し、図3(b)に示すように、ボス5の内面と芯材3の表面を、ハンドレイアップ法により樹脂を含浸させたガラスマット等の繊維強化樹脂7で一体に被覆し、図3(c)に示すように、ボス5を反転して裏側も同様に繊維強化樹脂で被覆しボス5と芯材3を一体的に接合する。
【0042】
芯材3が、上下対称に形成され、羽根車ボスに連接される羽根4の基端部の中心の軸心方向の高さと略同じ高さに配設されているので、回転軸に接続する羽根車の上下の向きを変えた場合でも、トルク伝達面TP1,TP2により伝達されるトルクを同じように効率よく羽根4に伝達することができる。
【0043】
次に、羽根車1と回転軸2の接続について説明する。
【0044】
図4(a)に示すように、繊維強化樹脂によりボス5と一体的に接合された芯材3の開口31に、キー30を嵌装した回転軸2を挿通し、図4(b)に示すように、回転軸2の先端に形成されたネジ部8にナット9を締着することで、回転軸2と羽根車1が一体的に回転することとなる。
【0045】
芯材3の開口31は、回転軸2を紙面上下方向から挿通可能に形成されているので、回転軸2へ接続する上下の方向を変えることで、図5(a)に示すように、羽根車1が発生させる流れを上向きにしたり、図5(b)に示すように、羽根車1が発生させる流れを下向きにしたりすることができる。
【0046】
上述のように、羽根車1が回転軸2に取り付けられている撹拌機が構成されるのである。
【0047】
以下、本発明による羽根車の芯材の別実施形態について説明する。
【0048】
上述の実施形態では、回転軸と芯材をキーにより固定する構成を説明したが、図7に示すように、回転軸2と芯材30との接触面にテーパー面31を形成し、例えば、芯材30に挿通した回転軸2の端部を螺子32により締め付けるなど、芯材と回転軸との接合がテーパー面接触による摩擦式締結となるように構成してもよい。
【0049】
トルク伝達面は、芯材に孔部を形成したり、芯材の表面に突起部を形成したり、芯材の外周に凹凸面を形成したり、芯材の表面の仕上げを粗くし、表面に微小な凹凸面を形成したり、またこれらの何れかを組み合わせて構成することができる。
【0050】
例えば、図6(a),(b)に示すように、芯材11は、中心部に回転軸を挿通可能な開口12を形成し、開口12にキー溝13を形成し、回転軸のまわりに回転対称となるように略台形状の平板14を複数形成して構成してもよい。
【0051】
平板14を構成する面のうち、回転軸の周方向と交差し、回転軸の軸芯方向に幅を持つトルク伝達面TP3が回転軸まわりに回転対称に形成され、回転軸の周方向の力F3がトルク伝達面TP3を介して繊維強化樹脂に伝達されることとなる。回転軸の周方向の力F3とトルク伝達面TP3がなす角度γは45度より大きい鋭角または直角である。
【0052】
また、図6(c),(d)に示すように、芯材17は、中心部に回転軸を挿通可能な開口18を形成し、開口18にキー溝19を形成し、回転軸のまわりに回転対称となるように円板状の平板20の表面に楕円柱状の突起部21、角柱状の突起部22を形成して構成してもよい。
【0053】
突起部21,22を構成する面のうち、回転軸の周方向と交差し、回転軸の軸新方向に幅を持つトルク伝達面TP4,TP5が回転軸まわりに回転対称に形成され、回転軸の周方向の力F4,F5がトルク伝達面TP4,TP5を介して繊維強化樹脂に伝達されることとなる。回転軸の周方向の力F4,F5とトルク伝達面TP4,TP5がなす角度η,ζは夫々45度より大きい鋭角または直角である。
【0054】
以上のように、トルク伝達面を、回転軸の周方向と交差する角度が少なくとも45度より大きな鋭角または直角となるように形成することで、回転軸からのトルクを芯材と接合された繊維強化樹脂を介して羽根車に十分に付与することができる。
【0055】
上述した実施形態では、羽根4とボス5をハンドレイアップ法で連接する場合について説明したが、スプレーアップ法、射出成型法等により一体形成してもよい。なお、羽根とボスの境界を滑らかな形状に仕上げることで、より異物の絡み難い形状となり、安定した運転が実現できる。また、回転方向に対して、羽根に後退角を設けることで、動力損失を少なくすることができる。
【0056】
上述した実施形態では、羽根車1を構成する羽根4は2枚である場合を説明したが、羽根4の枚数は2枚に限らず3枚やそれ以上の複数であってもよい。
【0057】
なお、本発明による撹拌機は、下水処理場の嫌気槽、無酸素槽等の反応槽に用いる場合に限らず、下水処理以外の排水処理等にも用いることができ、槽内に設置さる羽根車の高さも適宜設定すればよい。
【0058】
以上説明した羽根車の芯材、羽根車及び撹拌機の各部の具体的構成は実施形態の記載に限定されるものではなく、本発明による作用効果を奏する範囲で各部の具体的構成や寸法等は適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】(a)は本発明による撹拌機の平面図、(b)は撹拌機の側面図
【図2】(a)は芯材の平面図、(b)は芯材の側面図
【図3】(a)はボスと芯材の接合についての説明図、(b)はボスと芯材の接合についての説明図、(c)はボスと芯材の接合についての説明図
【図4】(a)は回転軸と羽根車の接続について説明図、(b)は回転軸と羽根車が接続された説明図
【図5】(a)は上向きの流れを発生させる羽根車の取り付け方向の説明図、(b)は下向きの流れを発生させる羽根車の取り付け方向の説明図
【図6】(a)は別実施形態による芯材の平面図、(b)は別実施形態による芯材の側面図、(c)は別実施形態による芯材の平面図、(d)は別実施形態による芯材の側面図、
【図7】別実施形態による芯材の説明図
【図8】従来の撹拌機の概略図
【図9】従来の撹拌機の羽根車の概略図
【符号の説明】
【0060】
1:羽根車
2:回転軸
3:芯材
4:羽根
5:ボス
7:繊維強化樹脂
8:ネジ部
9:ナット
11:芯材
12:開口
13:キー溝
14:平板
17:芯材
18:開口
19:キー溝
20:平板
21:突起部
22:突起部
30:キー
31:開口
32:キー溝
33:凹部
34:凸部
35:孔部
F1:力
F2:力
F3:力
F4:力
F5:力
θ:角度
ω:角度
γ:角度
η:角度
ζ:角度
TP1:トルク伝達面
TP2:トルク伝達面
TP3:トルク伝達面
TP4:トルク伝達面
TP5:トルク伝達面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
羽根が連節されたボスの内部に、繊維強化樹脂を介して固定され、回転軸からの回転力を前記ボスに伝達する羽根車の芯材であって、
前記繊維強化樹脂に対する前記芯材の接合部に、前記回転軸の周方向と交差し、前記回転軸の軸心方向に幅をもつトルク伝達面が前記回転軸のまわりに形成され、前記回転軸から付与されるトルクが前記トルク伝達面を介して前記繊維強化樹脂に伝達されるように構成されている羽根車の芯材。
【請求項2】
前記トルク伝達面が、前記回転軸の周方向と交差する角度が45度より大きな鋭角または直角となるように形成されている請求項1記載の羽根車の芯材。
【請求項3】
前記トルク伝達面が前記芯材の外周部に形成されている請求項1または2記載の羽根車の芯材。
【請求項4】
前記トルク伝達面が前記芯材に形成された孔部の内周面に形成されている請求項1から3の何れかに記載の羽根車の芯材。
【請求項5】
前記トルク伝達面が前記芯材の表面に形成された突起部に形成されている請求項1から4の何れかに記載の羽根車の芯材。
【請求項6】
前記芯材の外周が凹凸面で構成されている請求項1から5の何れかに記載の羽根車の芯材。
【請求項7】
前記芯材が、上下対称に形成され、前記ボスに連接される前記羽根の基端部の中心の軸心方向の高さと略同じ高さに配設されている請求項1から6の何れかに記載の羽根車の芯材。
【請求項8】
前記芯材と前記回転軸との接合部がテーパー面接触による摩擦式締結であり、前記芯材の外表面が上下対称に形成されている請求項1から6の何れかに記載の羽根車の芯材。
【請求項9】
請求項1から8の何れかに記載された羽根車の芯材を備え、前記羽根と前記ボスが繊維強化樹脂で一体形成されている羽根車。
【請求項10】
請求項9に記載の羽根車が、回転軸に取り付けられている撹拌機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−137190(P2010−137190A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318095(P2008−318095)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000001052)株式会社クボタ (4,415)
【Fターム(参考)】