説明

耐炎性織物上の反射印刷

耐炎性織物から構成される逆反射衣服。この衣服は、単層または2重層にできる。上に付加される逆反射要素により耐炎性織物を構成できる衣服は、例えば、シャツ、パンツ、上下一体の仕事着、ジャンパースーツ、ジャケット、手袋、帽子等のような衣服を含む。耐炎性織物は1m当たり1ルックス当たりで約10から約500カンデラの逆反射係数を有する。さらに、逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約5%を覆う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2004年8月18日に出願番号10/921044で提出され、名称が「耐炎性織布上の反射印刷」である米国での同時継続特許出願の優先権を主張する。ここに引用することにより上記出願の記載が本明細書の記載の一部とされる。この出願は、一般的に逆反射衣服に関し、特に、逆反射織物で構成される衣服に関するものである。
【背景技術】
【0002】
逆反射は、斜めの入射光が、光源または光源近くの観察者が反射光を受けるように入射光と同じ方向に反射される特性である。この独特の特性は、逆反射材料で被覆される基板が夜間に、より容易に識別されるので、種々の基板での逆反射材料の幅広い使用に至る。例えば、逆反射物品は、道路信号やバリケードのような平坦な丈夫な基板に使用でき、波形金属トラックトレーラ、ナンバープレート、交通柵のような不規則な表面に使用でき、道路建設人安全ベスト、ランニングシューズ、ロールアップサイン、キャンバス側トラックのような可撓性基板に使用できる。
【0003】
2つの主要な型式の逆反射材料がある。すなわち、玉状材料と立方体角材料である。玉状材料は、通常、入射光を逆反射するために鏡面反射被覆体で部分的に被覆される多数のガラスミクロ球形体またはセラミック球形体を使用する。典型的には、ミクロ球形体は部分的に支持フィルム内に埋め込まれ、鏡面反射被覆体が支持フィルムに隣接する。反射被覆体は、例えば、アルミニュウム被覆体または異なる屈折率を持つ無機材料の多層で作られる無機誘電ミラーのような金属被覆体にできる。
【0004】
ミクロ球形体の代わりに、立方体角物は、典型的には入射光を逆反射するために多数の立方体角要素を採用する。立方体角要素は本体層の後面から突出する。この形態では、入射光は前方表面でシートに入り、立方体角要素の面により内部で反射されるために本体層を通過し、続いて光源の方へ戻されるために前方表面を出る。立方体面での反射は、立方体角要素が低屈折率媒体(例えば、空気)で包まれる時に全内部反射により生じることができるか、または、蒸着アルミニュウム膜のような鏡面反射被覆体での反射により生じることができる。
【0005】
逆反射物品は、典型的には逆反射光学要素、ミクロ球形体および/または鏡面反射被覆体で被覆された立方体角要素の層を含む。一般的に、逆反射要素は物品に取付けられる結合層内に埋め込まれる。典型的は、光学要素は、各ミクロ球形体の実質的な部分が結合剤層から突出するように、結合剤内に部分的に埋め込まれる透明ミクロ球形体である。鏡面反射被覆体は、結合層内に埋め込まれる透明ミクロ球形体の部分に配置される。逆反射物品の前方表面に当たる光は、透明ミクロ球形体を通過し、鏡面反射被覆体により反射され、入射光と平行な方向で戻って進むために透明ミクロ球形体により平行光される。
【0006】
上記のように逆反射物品の使用は幅が広い。例えば、道路建設人員、現場人員、消防士は、度々、夜間において着用者を明確に見ることができるようにするために逆反射衣服を着用する。この衣服上で表示される逆反射物品は、典型的には逆反射ストライプから成る。不幸なことに、逆反射ストライプは、いくつかの重大な欠点がある。例えば、逆反射ストライプを設けた衣服は、ストライプからの光だけを反射する。結果として、反射光を観察する人は、人、サインまたは他の障害物を表すものとして区別することができない。さらに、人が着用すれば、反射ストライプは、ストライプが光から遮断されるように位置されて、それから、反射ストライプは効果がないものとなる。追加の欠点は、逆反射材料の過度の層が衣服を重くし、可撓性を低下し、生産費を増加することである。
【0007】
それ故、産業界では、従来問題にされなかった前記の欠点や不十分さに狙いを定めた衣服を提供する必要性が存在する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の実施例は、耐炎性織物で構成される逆反射衣服を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
衣服は軽量で単層または2重層である。上に直接に付加される多数の逆反射要素で耐炎性織物を構成できる衣服は、例えば、シャツ、パンツ、上下一体の仕事着、ジャンパースーツ、ジャケット、手袋、帽子等のような衣服を含む。耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約10から約500カンデラの逆反射係数を有する。さらに、多数の逆反射要素は耐炎性織物の外表面の少なくとも5%を覆う。耐炎性織物は、例えば、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維または、その混合物のような耐炎性繊維から成る。
【0010】
他の実施例は、軽量で単層または2重層である逆反射衣服の構成方法を提供する。この方法は、耐炎性織物の外表面に多数の逆反射要素を付加すること、多数の逆反射要素が付加された外表面が着用者の体から離れて面するように、耐炎性織物から軽量で逆反射衣服を構成することを含む。多数の逆反射要素は、例えば、平坦スクリーン印刷技術、回転スクリーン印刷技術、逆反射転写フィルム技術のような処理技術により耐炎性織物に付加できる。
【0011】
本発明の他のシステム、方法の特徴および利点は、次の図面または詳細な説明を考察することにより、当業者にとって明白となるであろう。そのような追加のシステム、特徴および利点は、この説明内に含まれ、本発明の範囲内に含まれ、添付した請求の範囲により保護されることを意図するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明は、次の図面を参照すると、より良く理解できる。図面おける構成要素は、必ずしも寸法とおりではなく、本発明の原理を明瞭に図示するために代わりに強調されている。さらに、図面において、参照番号は、いくつかの図面を通して対応する部分を示す。
【0013】
本発明の実施例は、上に付加される多数の逆反射要素を有し、それ故、逆反射特性を有する耐炎性織物から構成される衣服を含む。上記のいくつかの欠点を克服するために、衣服全体または少なくとも衣服の本質的な部分が入射光を逆反射できるように、十分な量の逆反射要素が耐炎性織物に付加される。それ故、入射光源近くの観察者は衣服を着用する人の照明された影を見て、それで、車両の運転者は物体としてよりむしろ、人としての影を容易に識別できる。逆に、着用者が逆反射ストライプだけで装身される衣服を着用していれば、運転者は照明されたストライプを人として識別できず、照明された人影を見る時より、注意しないで運転をする。それで、上に付加される多数の逆反射要素を有する耐炎性織物で製造される衣服は、入射光での照明より人を識別でき、他方、また、火炎防護を提供するという長所がある。
【0014】
織物に付加される逆反射要素を有する耐炎性織物で構成される衣服は、例えば、シャツ、パンツ、上下一体の仕事着、ジャンパースーツ、ジャケット、手袋、帽子等のような衣服を含む。そのような衣服は、逆反射する耐炎性衣服を必要とする道路建設者、EMS人、警察官、軍人、公共事業従事者、化学プラント作業者、他の人々のような人々により利用できる。
【0015】
図1Aは、逆反射耐炎性衣服10であるシャツの実例を図示する。衣服10は耐炎性織物12から構成される。耐炎性織物12は、例えば、アラミド繊維、ポリベンジミダゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維または、それらの混合物のような繊維から成る。アラミド繊維はメタアラミド繊維およびパラアラミド繊維を含む。衣服10を構成する前に、耐炎性織物12の表面は、その上に逆反射要素が付加されている。衣服10は、逆反射表面が本体から離れて面するように構成され、入射光は光源に対して戻り逆反射できる。逆反射要素を付加する処理を以下で詳細に説明する。衣服10を構成するために使用される耐炎性織物12の全部または実質的に全部は、逆反射特性を持つことができる。ジャケットのような多層である他の衣服は、典型的には入射光を逆反射できる外層として逆反射耐炎性織物を有することだけが必要である。
【0016】
衣服10の逆反射強度を測定する1つの方法は、衣服10の織物の逆反射係数を決定することである。逆反射係数は1m当たり、1ルックス当たりのカンデラで表されるような、表面積に対する平面逆反射表面の光度係数の比である。本発明の衣服10は1m当たり、1ルックス当たりで約10から約500カンデラの範囲である逆反射係数により特徴付けられる耐炎性織物を含む。より特別には、逆反射範囲の係数は、1m当たり、1ルックス当たりで約100から約250カンデラであり、1m当たり、1ルックス当たりで約150から約250カンデラあるのが好ましい。
【0017】
図1Bは、図1Aで図示される衣服10の耐炎性織物12の切断部分14の露出頂部図である。特に、切断部分14は織物12に対してパターンで付加される逆反射要素16を図示する。逆反射要素16はミクロ球形体を含むことができる。逆反射要素16は任意のパターンを使用する織物12上に付加でき、図1Bで示されるパターンは単なる例示のパターンである。一般的に、逆反射要素16は耐炎性織物を十分に覆い、衣服の10の影は入射光の逆反射により現れる。典型的には、逆反射要素16は耐炎性織物12の外表面の少なくとも約5%を覆う。好ましくは、逆反射要素16は耐炎性織物12の外表面の約5%から約40%を覆う。逆反射要素16は、最も好ましくは、耐炎性織物12の外表面の約10%から約30%を覆う。
【0018】
図1Cは、図1Bで示される逆反射要素16の切断部分17の
拡大上面図である。切断部分17は織物12の表面に付加されたミクロ球形体18を図示する。ミクロ球形体18を構成しない織物12の区域は、織物12にミクロ球形体を付着する結合剤20で被覆される。一般的に、ミクロ球形体18はミクロ球形体を保持するために十分な深さで結合剤20内に埋め込まれる。
【0019】
図1Dは、図1Cで示される切断部分17の拡大側面図を図示する。ミクロ球形体18は織物12に付着される結合剤20内に埋め込まれる。ミクロ球形体18は鏡面反射被覆体19により外部上で半球状に被覆される。結合剤20は、耐炎性織物12に結合でき、ミクロ球形体18を保持できる、例えば、インク、ペースト、熱可塑性フィルム、可塑性フィルムのような組成物および他の組成物を含む。鏡面反射被覆体19は、常に鏡面反射被覆体19が結合剤20に隣接するように指向されるとは限らないことに注意しなければならない。例えば、いくつかの処理は、被覆されるミクロ球形体18を結合剤20にランダムに付加し、鏡面反射被覆体19は、いくつかのミクロ球形体18が逆反射性でないように指向される。しかしながら、他の適当に指向され、被覆されるミクロ球形体18の総体的効果は、衣服10が逆反射性となることである。
【0020】
ミクロ球形体18は、均一で効率的な逆反射を提供するために実質的に形状は球形である。一般的に、ミクロ球形体18は、入射光の大きい割合が逆反射されるようにして、光吸収を最少にするために高度に透明である。ミクロ球形体18は、度々、実質的に無色か、何等かの他の仕方で薄色にでき、または、着色することができる。ミクロ球形体18は、ガラス、非ガラス質のセラミック組成物または合成樹脂から製造できる。一般的に、ガラスやセラミックのミクロ球形体18は、それらが合成樹脂から製造されるミクロ球形体18より硬質で耐久性の傾向があるので好ましい。使用できるミクロ球形体18の例は、以下の米国特許第1175224号明細書、米国特許第2461011号明細書、米国特許第2726161号明細書、米国特許第2842446号明細書、米国特許第2853393号明細書、米国特許第2870030号明細書、米国特許第2939797号明細書、米国特許第2965921号明細書、米国特許第2992122号明細書、米国特許第3468681号明細書、米国特許第3946130号明細書、米国特許第4192576号明細書、米国特許第4367919号明細書、米国特許第4564556号明細書、米国特許第4758469号明細書、米国特許第4772511号明細書および米国特許第4931414号明細書に開示されている。これらの特許の開示は、引用により本記載に組み入れられる。例として、ミクロ球形体18は約10から500マイクロメータの平均直径と、約1.2から3.0の屈折率とを有する。
【0021】
鏡面反射被覆体19は、典型的には半球状金属またはミクロ球形体18に付加される無機誘電鏡面反射被覆体から成る。鏡面反射被覆体19はミクロ球形体18に光を平行にする特性を与え、入射光は、実質的に入射光が生じる同じ通路に沿って反対方向へ戻される。一般的に、半球形状反射被覆体19はミクロ球形体18の表面積の約1/2を覆う。
【0022】
鏡面反射被覆体19を提供するために、種々の金属を使用できる。これらの金属は、アルミニュウム、銀、クロム、ニッケル、マグネシュウム、金の元素形態および、それらの合金を含む。アルミニュウムと銀は、それらが最高の逆反射照度を提供する傾向があるので、鏡面反射被覆体19での使用には好ましい金属である。真空蒸着、蒸気被覆、化学蒸着または無電解メッキにより発生されるように、金属は連続的に被覆できる。この形式では、鏡面反射被覆体19は、通常、純金属から成る。アルミニュウムのようないくつかの場合では、いくつかの金属は、金属酸化物および/または金属水酸化物の形式にできる。金属被覆体は入射光を反射するために十分に厚くなければならないことが分かる。典型的には、鏡面反射被覆体19は約50から150ナノメータの厚さである。
【0023】
図1Eは、鏡面反射被覆体19で被覆されたミクロ球形体18を図示する。一般的に、入射光21はミクロ球形体18に入り、ミクロ球形体18により屈折される。それから、入射光21は鏡面反射被覆体19で反射される。その後、反射光22はミクロ球形体18により屈折された後にミクロ球形体18を出る。反射光22は入射光21と反対方向へ進み、衣服10に逆反射特性を与える。
【0024】
耐炎性織物12に逆反射材料19を付加できる任意の技術を使用できるのは分かるが、平坦スクリーン印刷技術、回転スクリーン印刷技術、転写フィルム技術は、耐炎性織物12に逆反射要素16を付加するために使用される。典型的には、平坦スクリーン印刷技術は耐炎性織物12の頂部にスクリーンを設置することを含む。印刷媒体はスクリーンにより注がれ、ゴムローラがスクリーンの限界内で往復運動される。ゴムローラは、スクリーンの隙間を通して印刷媒体を押し付け、耐炎性織物12と接触する。
スクリーンは、それからリフトされ、耐炎性織物12は、処理されない部分を印刷ステーションに配置するようにフレームに関して移動され、このサイクルが繰り返される。印刷媒体はミクロ球形体18を含むインクまたはペーストのような組成物でもよい。代わりに、ミクロ球形体18は、印刷媒体が耐炎性織物12に付加された後で印刷媒体に付加できる。
【0025】
回転スクリーン印刷は、穿孔円筒スクリーンが印刷媒体を耐炎性織物に付加するために使用される印刷処理のことである。印刷媒体はスクリーンの内部分にポンプで送られ、スクリーン穿孔を通して耐炎性織物12上に押出される。円筒スクリーンが回転するにつれて、耐炎性織物12は運動し、印刷媒体は耐炎性織物12上に押される。回転スクリーン印刷では、印刷媒体の所要の付着を得るために変更できる数多くの変形が存在する。これらの変形は、例えば、織物が印刷される速度、スクリーンを通して印刷媒体を押すために使用される圧力、スクリーンの型式やメッシュ、印刷媒体の粘度、印刷媒体内の非揮発物質の割合、乾燥温度および乾燥機の長さと型式を含む。平坦スクリーン印刷と同様に、印刷媒体はミクロ球形体18を含むことができ、また、ミクロ球形体は、印刷媒体が耐炎性織物12に付加された後で印刷媒体に付加できる。
【0026】
逆反射転写フィルム技術は、キャリアシート上にミクロ球体18の単層をカスケードすることを含む。ミクロ球形体18は熱および/または圧力を付加することによりキャリアシートの表面に離脱可能に固定される。次に、鏡面反射被覆体19はミクロ球形体18の露出表面に付加される。鏡面反射被覆体19で覆われるミクロ球形体18の露出表面部分付着は、鏡面反射被覆体19の付加前にミクロ球形体18がキャリアシート内に埋め込まれる深さを制御することにより、部分的に制御できる。鏡面反射被覆体19がミクロ球形体18に付加された後、例えば、インク、重合体または熱可塑性層のような結合剤がミクロ球形体18およびキャリア層上に付加される。冷却により、結合剤はミクロ球形体18を所要の配列で保持する。続いて、キャリアシートは耐炎性織物12に加熱積層される。キャリア層および耐炎性織物12には、熱および/または圧力を付加すると、ミクロ球形体18は耐炎性織物12に密着する。加熱積層は、ミクロ球形体18の実質的な部分が部分的に耐炎性織物12内に埋め込まれるように行われる。その後、キャリア層は取り除かれてミクロ球形体18の実質的大部分、好ましくは実質的に全部が耐炎性織物12上に保持される。上記の方法に加えて、結合剤は回転スクリーン技術のより耐炎性織物12上に付加できる。熱および/または圧力は、結合剤をフィルム上に付加するのと対立するものとして、フィルムから耐炎性織物12の表面にミクロ球形体18を転送するために使用できる。
【0027】
ミクロ球形体18を織物に付加する処理の別の記載については、明細書の開示が参考により組込まれている米国特許第4763985号明細書、米国特許第5128804号明細書および米国特許第5200262号明細書を参照のこと。
【0028】
逆反射要素16が耐炎性織物12に付加されると直ちに衣服10が構成できる。上記のように、衣服10は、耐炎性織物12の外面に付加される逆反射要素16を持つ耐炎性織物12から構成される。衣服10は軽量で、単層または重層にできる。単層衣服は耐炎性織物12から構成される。二重層衣服は、内層と外層とを有し、外層が耐炎性織物12から構成される。内層は、この技術分野で知られた任意の材料から構成でき、典型的には着用者の体と外層との間の衣服10の内側部分に配置される。内層と外層はこの技術分野で知られた任意の仕方で取付けができる。単層衣服または重層衣服10の耐炎性織物12の重量は1平方ヤード当たり約10オンス以下である。好ましくは、耐炎性織物12の重量は1平方ヤード当たり約7オンス以下である。更には耐炎性織物12の重量は1平方ヤード当たり約5オンス以下である、例えば、逆反射要素16はリフレクティブ テクノロジー インダストリー(英国、チェーシャー州在)または3Mイノベイテイブ プロパティーズ カンパニー(St.Paul、MN)から販売されている。
【0029】
発明の精神および原理から本質的に逸脱することなく、上記の発明の実施例の対して多数の変更や修正ができる。そのような修正や変更の全ては、ここでは、この開示および発明の範囲内に含まれ、次の請求の範囲により保護される。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1A】耐炎性衣服の斜視図である。
【図1B】図1Aで図示される衣服の部分拡大上面図である。
【図1C】図1Bで示される逆反射要素の一部分の拡大上面図である。
【図1D】図1Cで示される織物の拡大側面図である。
【図1E】光の入射光線を逆反射する1つのミクロ球形体の側面図である。
【符号の説明】
【0031】
10 衣服 12 耐炎性織物 14 耐炎性織物の切断部分 16 逆反射要素 17 逆反射要素の切断部分
18 ミクロ球形体 19鏡面反射被覆体 20 結合剤
21 入射光 22 反射光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数の逆反射要素を含む組成物が直接に付加される多数の繊維により定義される外表面を含む耐炎性織物から成る軽量で単層の衣服において、前記繊維はアラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る前記衣服。
【請求項2】
耐炎性織物は、1平方ヤード当たり約10オンス以下である請求項1に記載の衣服。
【請求項3】
耐炎性織物は、1平方ヤード当たり約7オンス以下である請求項1に記載の衣服。
【請求項4】
耐炎性織物は、1平方ヤード当たり約5オンス以下である請求項1に記載の衣服。
【請求項5】
多数の繊維により定義される外表面を含む耐炎性織物から成る軽量で単層の衣服において、前記繊維はアラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成り、実質的に外表面の全繊維は、そこに直接に付加される多数の逆反射要素を有し、多数の逆反射要素は逆反射結合剤内に含まれる前記衣服。
【請求項6】
逆反射結合剤は、回転スクリーン印刷技術を使用する耐炎性織物の外表面に付加される請求項5に記載の衣服。
【請求項7】
逆反射結合剤は、平坦スクリーン印刷技術に使用する耐炎性織物の外表面に付加される請求項5に記載の衣服。
【請求項8】
多数の逆反射要素は、転写フィルム技術を使用して逆反射転写フィルムから耐炎性織物の外表面に転送される請求項1に記載の衣服。
【請求項9】
耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約10から約500カンデラの逆反射係数を有する請求項1に記載の衣服。
【請求項10】
耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約100から約300カンデラの逆反射係数を有する請求項1に記載の衣服。
【請求項11】
耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約150から約250カンデラの逆反射係数を有する請求項1に記載の衣服。
【請求項12】
多数の逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約5%を覆う請求項1に記載の衣服。
【請求項13】
多数の逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約5%から約40%を覆う請求項1に記載の衣服。
【請求項14】
多数の逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約10%から約30%を覆う請求項1に記載の衣服。
【請求項15】
衣服はシャツである請求項1に記載の衣服。
【請求項16】
衣服は上下一体の仕事着である請求項1に記載の衣服。
【請求項17】
衣服はパンツから成る請求項1に記載の衣服。
【請求項18】
衣服はジャケットである請求項1に記載の衣服。
【請求項19】
軽量で2層の衣服が外繊維層と内繊維層からなり、該外繊維層は、内表面と外表面とから成る耐炎性織物から構成され、該外表面は、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る複数の繊維により構成され、複数の逆反射要素を含む組成物が外表面の該繊維に直接に付加され、該内繊維層は外繊維層の内表面に配置される衣服。
【請求項20】
外繊維層は、1平方ヤード当たり約10オンス以下である請求項19に記載の衣服。
【請求項21】
外繊維層は、1平方ヤード当たり約7オンス以下である請求項19に記載の衣服。
【請求項22】
外繊維層は、1平方ヤード当たり約5オンス以下である請求項19に記載の衣服。
【請求項23】
多数の逆反射要素は、逆反射結合剤内に含まれる請求項19に記載の衣服。
【請求項24】
逆反射結合剤は、回転スクリーン印刷技術を使用して耐炎性織物の外表面に付加された請求項23に記載の衣服。
【請求項25】
逆反射結合剤は、平坦スクリーン印刷技術を使用して耐炎性織物の外表面に付加された請求項23に記載の衣服。
【請求項26】
多数の逆反射要素は、転写フィルム技術を使用する逆反射転写フィルムから耐炎性織物の外表面に転送される請求項19に記載の衣服。
【請求項27】
耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約10から約500カンデラの逆反射係数を有する請求項19に記載の衣服。
【請求項28】
耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約100から約300カンデラの逆反射係数を有する請求項19に記載の衣服。
【請求項29】
耐炎性織物は、1m当たり1ルックス当たりで約150から約250カンデラの逆反射係数を有する請求項19に記載の衣服。
【請求項30】
多数の逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約5%を覆う請求項19に記載の衣服。
【請求項31】
多数の逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約5%から約40%を覆う請求項19に記載の衣服。
【請求項32】
多数の逆反射要素は、耐炎性織物の外表面の少なくとも約10%から約30%を覆う請求項19に記載の衣服。
【請求項33】
衣服はシャツである請求項19に記載の衣服。
【請求項34】
衣服は上下一体の仕事着である請求項19に記載の衣服。
【請求項35】
衣服はパンツから成る請求項19に記載の衣服。
【請求項36】
衣服はジャケットである請求項19に記載の衣服。
【請求項37】
軽量で単層を有する逆反射衣服を構成する方法において、内表面と外表面を有し、該外表面は、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る複数の繊維により構成される耐炎性織物を提供するステップと、多数の逆反射要素を提供するステップと、耐炎性織物の外表面の繊維に多数の逆反射要素を含む組成物を付加するステップから成る前記方法。
【請求項38】
多数の逆反射要素が付加された外表面が着用者の体から離れて面するように耐炎性織物から軽量で単層の逆反射衣服を構成ステップをさらに有する請求項37に記載の方法。
【請求項39】
耐炎性織物は、1平方ヤード当たり約10オンス以下である請求項38に記載の方法。
【請求項40】
耐炎性織物は、1平方ヤード当たり約7オンス以下である請求項38に記載の方法。
【請求項41】
耐炎性織物は、1平方ヤード当たり約5オンス以下である請求項38に記載の方法。
【請求項42】
軽量で単層の逆反射衣服はシャツである請求項38に記載の方法。
【請求項43】
軽量で単層の逆反射衣服は、上下一体の仕事着である請求項38に記載の方法。
【請求項44】
軽量で単層の逆反射衣服は、パンツから成る請求項38に記載の方法。
【請求項45】
軽量で単層の逆反射衣服は、ジャケットである請求項38に記載の方法。
【請求項46】
多数の逆反射要素を耐炎性織物の外表面に付加するステップは、回転スクリーン印刷技術により耐炎性織物の外表面に逆反射結合剤を付加することを含む請求項37に記載の方法。
【請求項47】
多数の逆反射要素を耐炎性織物の外表面に付加するステップは、平坦スクリーン印刷技術により耐炎性織物の外表面に逆反射結合剤を付加することを含む請求項37に記載の方法。
【請求項48】
多数の逆反射要素を耐炎性織物の外表面に付加するステップは、転写フィルム技術により耐炎性織物の外表面に多数の逆反射要素を付加することを含む請求項37に記載の方法。
【請求項49】
軽量で2つの層を有する逆反射衣服を構成する方法において、内繊維層と外繊維層を有し、外繊維層は内表面と外表面とを有する耐炎性織物から成り、外表面は、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る複数の繊維により構成される繊維層を提供するステップと、多数の逆反射要素を提供するステップと、耐炎性織物の外表面の繊維に多数の逆反射要素を含む組成物を付加するステップから成る前記方法。
【請求項50】
多数の逆反射要素をその表面に有する外繊維層の外表面が、着用者の体から離れて面し、内繊維層は外繊維層と着用者の体との間に配置される様に内繊維層と外繊維層から軽量で2つの層の逆反射衣服を構成するステップをさらに有する請求項49に記載の方法。
【請求項51】
外繊維層は、1平方ヤード当たり約10オンス以下である請求項50に記載の方法。
【請求項52】
外繊維層は、1平方ヤード当たり約7オンス以下である請求項50に記載の方法。
【請求項53】
外繊維層は、1平方ヤード当たり約5オンス以下である請求項50に記載の方法。
【請求項54】
軽量で2つの層の逆反射衣服は、上下一体の仕事着である請求項50に記載の方法。
【請求項55】
軽量で2つの層の逆反射衣服は、パンツから成る請求項50に記載の方法。
【請求項56】
軽量で2つの層の逆反射衣服は、ジャケットである請求項50に記載の方法。
【請求項57】
耐炎性織物の外表面に多数の逆反射要素を付加するステップは、回転スクリーン印刷技術により耐炎性織物の外表面に逆反射結合剤を付加することを含む請求項49に記載の方法。
【請求項58】
耐炎性織物の外表面に多数の逆反射要素を付加するステップは、平坦スクリーン印刷技術により耐炎性織物の外表面に逆反射結合剤を付加することを含む請求項49に記載の方法。
【請求項59】
耐炎性織物の外表面に多数の逆反射要素を付加するステップは、転写フィルム技術により耐炎性織物の外表面に多数の逆反射要素を付加することを含む請求項49に記載の方法。
【請求項60】
アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る複数の繊維により定義される外表面を含む耐炎性織物と、該織物の繊維を被覆する結合剤と、結合剤内に埋め込まれる逆反射ミクロ球形体とから成る軽量で単層の衣服。
【請求項61】
アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る複数の繊維により定義される外表面を有する耐炎性織物から成り、外表面の実質的に全繊維は結合剤で被覆され、該結合剤に埋め込まれる逆反射ミクロ球形体とから成る軽量で2つの層の衣服。
【請求項62】
軽量で2つの層の衣服が、耐炎性織物から構成される外繊維層を有し、該外繊維層は内表面と、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る複数の繊維により定義される外表面とを有し、結合剤が該繊維を被覆し、逆反射ミクロ球形体が結合剤内に埋め込まれた外繊維層と、外繊維層の内表面側上に配置される内繊維層とから成る軽量で2つの層の衣服。
【請求項63】
平坦スクリーン印刷を介して耐炎性織物の外表面の繊維に逆反射要素を付加するステップから成り、前記繊維は、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る軽量である逆反射衣服を構成する方法。
【請求項64】
回転スクリーン印刷を介して耐炎性織物の外表面の繊維に逆反射要素を付加するステップから成り、前記繊維は、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る軽量である逆反射衣服を構成する方法。
【請求項65】
転写フィルム技術を介して耐炎性織物の外表面の繊維に逆反射要素を付加するステップから成り、前記繊維は、アラミド繊維、ポリベンジミダ゛ゾール繊維、ポリベンゾキサゾール繊維、メラミン繊維、モダクリリック繊維、耐炎性レーヨン繊維、耐炎性コットン繊維の内の少なくとも1つから成る軽量である逆反射衣服を構成する方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【公表番号】特表2008−510893(P2008−510893A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527985(P2007−527985)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2005/029298
【国際公開番号】WO2006/023584
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(505451040)サザンミルズ インコーポレイテッド (11)
【氏名又は名称原語表記】Southern Mills,Inc.
【Fターム(参考)】