説明

耐震構造

【課題】簡素な構成で安価且つ簡易に取り付けることができる棚板に対する耐震構造を提供すること。
【解決手段】耐震構造21は、棚板10が支柱17に対して前後左右上下方向に移動することを防止する。耐震構造21は、折れ曲がった前端部13cが支柱17に固定されることで、棚板10が前後方向に移動することを防止する棚板10の側面パネル13と、棚板10を側面パネル13側から挟み込み、棚板10が左右上下方向に移動することを防止する挟み込み部材である1対の耐震レール23とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筐体の内部に配設されている支柱に棚板を取り付ける際、棚板に対する耐震構造に関する。
【背景技術】
【0002】
開閉自在な筐体の内部には支柱(フレーム)が配設され、支柱によって棚板が支持されている。この棚板には、通信装置等の電子機器が設置される。棚板及び電子機器は、筐体の内部から自在に取り出せる。
【0003】
このような棚板を図4と図5とに示す。図4と図5とに示すように棚板110は、中空の四角形形状、言い換えると箱形状を有している。この棚板110は、上下に対向し合う上下2枚の平板111(111a,111b)と、2枚の平板111の両側に配設される側面パネル113(113a,113b)とを有している。2枚の平板111内には、上述したように通信装置等の図示しない電子機器などが載置される。
【0004】
そして棚板110は、上述したように図示しない筐体の内部に配設される。そして棚板110は、上述したように筐体の内部に配設されている支柱117によって支持される。
【0005】
また地震等の振動が生じた場合、棚板110のがたつきによって電子機器が棚板110から転倒することを防止するために、棚板110には耐震対策を施す必要がある。
そのため図4と図5とに示すように棚板110が支柱117に支持される際、一方の支柱117には一方のレール161aが取り付けられ、他方の支柱117には他方のレール161bが取り付けられる。これら1対のレール161(161a,161b)は耐震構造121に含まれ、棚板110は1対のレール161(161a,161b)に載置される。
【0006】
また図4と図5とに示すように棚板110は、例えば1対のストッパー163(163a,163b)によってレール161に押さえつけられている。このストッパー163は、レール161にネジ等の固定部材165によって固定されている。
【0007】
例えば図4に示すように一方のストッパー163aは、固定部材165によって一方のレール161aに固定され、棚板110が上下方向に移動することを防止するために下側の平板111bをレール161aに押さえつけ、棚板110が左方向に移動することを防止するために一方の側面パネル113aの内面に当接し、棚板110が後方向に移動することを防止するため平板111bに当接している。
他方のストッパー163bは、固定部材165によって他方のレール161bに固定され、棚板110が上下方向に移動することを防止するために下側の平板111bをレール161bに押さえつけ、棚板110が右方向に移動することを防止するために他方の側面パネル113bの内面に当接し、棚板110が後方向に移動することを防止するため一方のストッパー163aと共に平板111bに当接している。
【0008】
また図4と図5とに示すように一対の側面パネル113は、棚板110が前後方向に移動することを防止するために、前端部113cにおいて折り曲がって、前端部113cにて図示しない固定部材によって支柱117に固定されている。
【0009】
このように地震等の振動が生じた場合に、図4に示すようにレール161及びストッパー163は、棚板110をレール161に押さえて、棚板110が支柱117及びレール161に対して上下左右後方向に移動することを防止する棚板110に対する耐震構造121となる。また折れ曲がっている側面パネル113は、支柱117に固定され、地震等の振動が生じた場合に、棚板110が支柱117に対して前後方向に移動することを防止する棚板110に対する耐震構造121となる。
【0010】
また図5と図6とに示すように、耐震構造121に含まれるガイドピン171がストッパー163に形成された図示しない開口部と棚板110(側面パネル113)の縁に形成された開口部113fとに差し込まれることで、ストッパー163は、より強固に棚板110を押さえ、より強固に棚板110の上下左右後方向の移動を防止する。
【0011】
また図4と図5とに示すように、レール161上には、左右方向において側面パネル113よりも支柱117側に空間部175が配設されている。この空間部175には、図4に示すように、L字形状を有し、耐震構造121に含まれるL字型ストッパー177がレール161に沿って配設されている。L字型ストッパー177は、レール161それぞれにネジ等の固定部材179によって固定されている。L字型ストッパー177は、左右方向において棚板110を挟み込み、棚板110の左右方向の移動をより防止する。
なおL字型ストッパー177は、棚板110をレール161に配設するためのガイドとなる。なおL字型ストッパー177は、図5には図示を省略しているが、図4に示すように配設された場合と同様に機能する。
【0012】
また例えば特許文献1には、一方のプリント基板に一方のガイド金具と他方のガイド金具を取り付けることにより、両プリント基板のコネクタ同士の嵌合を容易に行えるようにするプリント基板案内構造が開示されている。
【0013】
また例えば特許文献2には、配線基板の未実装部分を補う場合に、部品点数が少なく、又作業性に優れ、冷却効果を損なうことが無い電子機器の筐体構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2003−249777号公報
【特許文献2】特開2005−50946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
上述した棚板110において、耐震構造121としてレール161やストッパー163やガイドピン171やL字型ストッパー177等が用いられているが、複数の部品が用いられるために、コストが高く、取り付けの手間がかかる。
【0016】
そのため本発明は、上記事情に鑑み、簡素な構成で安価且つ簡易に取り付けることができる棚板に対する耐震構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は目的を達成するために、棚板が支柱に対して前後左右上下方向に移動することを防止する前記棚板に対する耐震構造であって、折れ曲がった端部が前記支柱に固定されることで、前記棚板が前後方向に移動することを防止する前記棚板の側面パネルと、前記棚板を前記側面パネル側から挟み込み、前記棚板が左右上下方向に移動することを防止する挟み込み部材である1対の耐震レールと、を具備することを特徴とする耐震構造を提供する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、簡素な構成で安価且つ簡易に取り付けることができる棚板に対する耐震構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、第1の実施形態における耐震構造を有する棚板を支柱に取り付ける状態を示す後側斜視図である。
【図2】図2は、耐震構造を有する棚板を支柱に取り付けた状態を示す前側斜視図である。
【図3】図3は、第2の実施形態における耐震構造の後側斜視図である。
【図4】図4は、第1の一般的な耐震構造の後側斜視図である。
【図5】図5は、第2の一般的な耐震構造の後側斜視図である。
【図6】図6は、ストッパーを取り除いた図5に示す円6における拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図1と図2とを参照して本発明の第1の実施形態について詳細に説明する。
棚板10は、内部に図示しない電子機器を載置するために中空の四角形形状、言い換えると箱形状を有している。この棚板10は、上下に対向し合う上下2枚の平板11(11a,11b)と、2枚の平板11の両側に配設される側面パネル13(13a,13b)とを有している。側面パネル13は、平板11と共に中空の箱形状の棚板10を形成している。上側の平板11aと下側の平板11bと側面パネル13とに囲まれて、空間部15が形成される。平板11には、電子機器などが載置される。平板11aは棚板10の上面となり、平板11bは棚板10の下面となり、側面パネル13は棚板10の側面となる。
【0021】
このような棚板10は、開閉自在な扉を有する図示しない筐体の内部に配設される。棚板及び電子機器は、筐体の内部から扉を通じて自在に取り出せる。棚板10が筐体の内部に配設される際、棚板10は、筐体の内部に配設されている図1に示すような支柱(フレーム)17によって支持される。
【0022】
棚板10が支柱17によって支持されて、地震等の振動が生じた際、電子機器が棚板10のがたつきによって転倒することを防止するために、棚板10が転倒せず、棚板10が支柱17に対して動かないよう棚板10には耐震対策を施す必要がある。そのためこの棚板10には、地震等の振動が生じた際に、棚板10が支柱17に対して前後左右上下方向に移動することを防止する棚板10に対する耐震構造21が配設されている。
【0023】
耐震構造21は、前端部13cにおいて折れ曲がって、図2に示すように折れ曲がった前端部13cがネジ等の固定部材51によって支柱17に固定されることで、棚板10が前後方向に移動することを防止する上述した側面パネル13と、支柱17に固定された状態で棚板10を側面パネル13側から挟み込み、棚板10が左右上下方向に移動することを防止する挟み込み部材である1対の耐震レール23(23a,23b)とを有している。
【0024】
図2に示すように側面パネル13は、L字形状に折れ曲がっている前端部13cが支柱17に引っ掛かり支柱17に固定部材51によって固定されることで、棚板10が前後左右上下方向、特に前後方向に移動することを防止する。
【0025】
耐震レール23は、折り曲げ加工した1枚の平板である。耐震レール23の正面部23dは、側面パネル13に対向して略当接する。
図1に示すように、耐震レール23は、耐震レール23が棚板10の左右方向の移動を防止するために、支柱17と側面パネル13との空間部を埋めるように正面部23dの後端23eと前端23fとから支柱17に向って所望に折り曲げられて形成され、支柱17に固定される対向し合う1対の支柱側折り曲げ部25を有している。
【0026】
図2に示すように耐震レール23が棚板10の左右方向の移動を防止するためには、耐震レール23が支柱17に固定された状態で、一方の耐震レール23aの正面部23dと他方の耐震レール23bの正面部23dとが側面パネル13とに略当接する必要がある。つまり左右方向において、一方の耐震レール23aの正面部23dから他方の耐震レール23bの正面部23dまでの長さが棚板10の左右方向の長さ(側面パネル13aから側面パネル13bまでの長さ)と略同一となる必要がある。よって一方の耐震レール23aの正面部23dから他方の耐震レール23bの正面部23dまでの長さが棚板10の左右方向の長さと略同一となるように調整されるために、支柱側折り曲げ部25は、支柱17と側面パネル13との空間部を埋めるように所望に折れ曲がっている。このように耐震レール23は、左右方向において棚板10を挟み込んでいる。
【0027】
図2に示すように耐震レール23は、支柱側折り曲げ部25において、例えばネジ等の固定部材53によって支柱17に固定されている。
また上下方向から見た(耐震レール23を上側から見た)際に、正面部23dと支柱側折り曲げ部25とは、凹形状(ハット形)を形成している。
【0028】
また耐震レール23は、棚板10の上方向の移動を防止するために、正面部23dの上端23gから棚板10の上面である上側の平板11aに向って例えばL字に折り曲げられて平板11aに当接する上側折り曲げ部27と、棚板10の下方向の移動を防止するために、正面部23dの下端23hから棚板10の下面である下側の平板11bに向って例えばL字に折り曲げられて平板11bに当接する下側折り曲げ部29とを有している。
【0029】
上側折り曲げ部27は、正面部23dの上端23gが上側の平板11aに当接するように、正面部23dの上端23gから上側の平板11aに向って例えばL字に折り曲げられて形成されている。また下側折り曲げ部29は、正面部23dの下端23hが下側の平板11bに当接するように、正面部23dの下端23hから下側の平板11bに向って例えばL字に折り曲げられて形成されている。
【0030】
このような上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とは、棚板10の上下方向の移動を防止するために、上下方向において棚板10を挟み込んで保持している。上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とが棚板10を保持する保持面27a,29aは、棚板10(平板11)が前後方向に差し込まれ摺動する摺動面である。保持面27aから保持面29aまでの長さは、平板11aから平板11bまでの長さと略同一である。
【0031】
前後方向から見た際に、正面部23dと上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とは、凹形状を形成している。
【0032】
次に本実施形態の動作方法について説明する。
耐震レール23において、支柱側折り曲げ部25は、例えばネジ等の固定部材53によって支柱17に固定される。このとき一方の耐震レール23aの正面部23dから他方の耐震レール23bの正面部23dまでの長さは、棚板10の左右方向の長さと略同一となる。そのため側面パネル13は正面部23dに略当接しつつ、棚板10は耐震レール23によって左右方向において挟まれる。そして棚板10は、後端部10dを先頭に、保持面27a,29aを摺動し、上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とによって保持される。
【0033】
このとき、棚板10の上下方向の移動は、上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とによって防止される。また一方の耐震レール23aの正面部23dから他方の耐震レール23bの正面部23dまでの長さは、棚板10の左右方向の長さと略同一である。そのため棚板10の左右方向の移動は、耐震レール23(支柱側折り曲げ部25)によって防止される。
【0034】
また棚板10が上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とによって保持された際、側面パネル13の前端部13cは、支柱17に当接し、ネジ等の固定部材51によって支柱17に固定される。これにより棚板10の前後方向の移動は、防止される。
【0035】
なお棚板10の左右上下方向の移動は、側面パネル13の前端部13cが支柱17に固定されることでも、防止されるが、上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29と支柱側折り曲げ部25とによってより強固に防止される。
【0036】
このように本実施形態では、1枚の平板である耐震レール23を折り曲げて上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29と支柱側折り曲げ部25とを形成し、固定部材53によって支柱側折り曲げ部25を支柱17に固定した状態で耐震レール23が左右方向において棚板10を挟み、棚板10を保持面27a,29aにて摺動させて上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とに保持させ、固定部材51によって側面パネル13の前端部13cを支柱17に固定することで、耐震構造21を簡素な構成で安価且つ簡易にとりつけることができる。
【0037】
また本実施形態では、棚板10を保持面27a,29aに摺動させることができるために、上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とを棚板10のガイドとして利用でき、容易に棚板10を支柱17に支持させることができる。
【0038】
また本実施形態では、棚板10を保持面27a,29aにて保持した状態で、前端部13cを支柱17に固定する。そのため本実施形態では、前端部13cを固定するために、作業者が棚板10を保持する必要はない。そのため本実施形態では、棚板10を支柱17に固定する労力を省くことができ、素早く固定することができる。
【0039】
また本実施形態では、左右方向において耐震レール23によって支柱17と側面パネル13との空間部を埋めこみ、耐震レール23によって棚板10を挟みこむものであり、一方の耐震レール23aまたは他方の耐震レール23bによって棚板10を支柱17に押し付けるわけではない。そのため本実施形態では、棚板10を支柱17に支持させる際に、支柱17によって棚板10が損傷することを防止することができる。
【0040】
また本実施形態では、前端部13cがL字形状に折れ曲がり支柱17に引っ掛かるために、棚板10が保持面27a,29aを摺動し耐震レール23から抜け落ちてしまうことを防止することができる。このように本実施形態では、前端部13cを棚板10の抜け落ち防止部材としても機能させることができる。
【0041】
次に、本発明に係る第2の実施形態について図3を参照して説明する。なお、第1の実施形態と同一の構成については、第1の実施形態と同一の参照符号を付すことにより説明を省略する。
耐震構造21は、側面パネル13に配設されている少なくとも1つの開口部31と、正面部23dに配設されている少なくとも1つの開口部33と、開口部31,33に嵌り込む例えばピンやネジやタップなどの嵌込部材35(タップ)とを有している。
【0042】
開口部31と開口部33とは、前後方向と上下方向とにおいて同一直線上に配置されている。嵌込部材35は、棚板10の内部10e側から耐震レール23に向って嵌り込む。
【0043】
嵌込部材35が開口部31,33に嵌り込むことで、棚板10の前後左右上下方向、特に上方向の移動は防止される。
【0044】
このように本実施形態では、嵌込部材35と開口部31,33とを配設することで、上側折り曲げ部27を不要とできるために、耐震レール23の折り曲げ加工の工程を削減でき、安価にすることができ、より簡素な構成にすることができる。
また本実施形態では、上側折り曲げ部27を不要とできるために、棚板10を上端23g側から下側折り曲げ部29の保持面に向って摺動させることもできる。
【0045】
また本実施形態では、上側折り曲げ部27を不要とできるために、側面パネル13の高さ及び上方向における棚板10の高さの制限を無くすことができ、棚板10の設計の自由度を増すことができる。
【0046】
また本実施形態では、嵌込部材35を耐震レール23側から内部10e側に向って嵌め込むと、嵌込部材35の先端によって、平板11bに載置されている電子機器を傷つけてしまう虞がある。また支柱17が予め筐体の内面近傍に配設されていると、耐震レール23側から内部10e側に向って嵌込部材35を嵌め込む際のスペースを確保することが容易ではなく、また手間がかかる。しかしながら本実施形態では、嵌込部材35を内部10e側から嵌めこませることで、嵌込部材35の先端によって電子機器を傷つけてしまうことを防止でき、支柱17が筐体の内部のどこに配設されていても、容易に嵌込部材35を嵌め込むことができる。
【0047】
なお本実施形態では、上側折り曲げ部27を不要にできるとしたが、これに限定する必要はなく、上側折り曲げ部27を配設し、下側折り曲げ部29のみを不要としてもよい。これにより本実施形態では、側面パネル13の高さ及び下方向における棚板10の高さの制限を無くすことができ、棚板10の設計の自由度を増すことができる。
【0048】
なお本実施形態では、下側折り曲げ部29も不要、つまり上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とを不要としてもよい。
【0049】
このように本実施形態では、嵌込部材35と開口部31,33とを配設することで、上側折り曲げ部27及び下側折り曲げ部29を不要とすることができるために、耐震レール23の折り曲げ加工の工程を削減でき、安価にすることができ、より簡素な構成にすることができる。
【0050】
また本実施形態では、上側折り曲げ部27及び下側折り曲げ部29を不要とすることができるために、側面パネル13の高さ及び上下方向における棚板10の高さの制限をより無くすことができ、棚板10の設計の自由度をより増すことができる。
【0051】
このように第1乃至第3の実施形態において、耐震構造21は、嵌込部材35と開口部とを有していれば、上側折り曲げ部27と下側折り曲げ部29とのいずれか一方を有していれば良い、またはどちらも不要となる。
【0052】
なお本実施形態における振動には、例えば衝撃と震動とも含まれる。また図示しない電子機器は、外部から伝達する振動に弱いものである。
【0053】
(付記1)
棚板が支柱に対して前後左右上下方向に移動することを防止する前記棚板に対する耐震構造であって、
折れ曲がった端部が前記支柱に固定されることで、前記棚板が前後方向に移動することを防止する前記棚板の側面パネルと、
前記棚板を前記側面パネル側から挟み込み、前記棚板が左右上下方向に移動することを防止する挟み込み部材である1対の耐震レールと、
を具備することを特徴とする耐震構造。
【0054】
(付記2)
前記耐震レールは、前記耐震レールが前記棚板の左右方向の移動を防止するために、前記側面パネルに対向して略当接する前記耐震レールの正面部の後端と前端とから前記支柱に向って折り曲げられて形成され、前記支柱に固定される対向し合う1対の支柱側折り曲げ部を有することを特徴とする付記1に記載の耐震構造。
【0055】
(付記3)
前記耐震レールは、
前記棚板の上方向の移動を防止するために、前記正面部の上端から前記棚板の上面に向って折り曲げられて前記棚板の上面に当接する上側折り曲げ部と、
前記棚板の下方向の移動を防止するために、前記正面部の下端から前記棚板の下面に向って折り曲げられて前記棚板の下面に当接する下側折り曲げ部と、
を有することを特徴とする付記2に記載の耐震構造。
【0056】
(付記4)
前記側面パネルに配設されている少なくとも1つの開口部と、
前記耐震レールの正面部に配設されている少なくとも1つの開口部と、
前記側面パネルに配設されている前記開口部と、前記耐震レールの正面部に配設されている前記開口部とに嵌り込む嵌込部材と、
を有することを特徴とする付記2に記載の耐震構造。
【0057】
(付記5)
前記棚板の上方向の移動を防止するために、前記正面部の上端から前記棚板の上面に向って折り曲げられて前記上面に当接する上側折り曲げ部と、
前記棚板の下方向の移動を防止するために、前記正面部の下端から前記棚板の下面に向って折り曲げられた前記下面に当接する下側折り曲げ部と、のいずれか一方を有することを特徴とする付記4に記載の耐震構造。
【0058】
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
【符号の説明】
【0059】
10…棚板、10d…後端部、10e…内部、11(11a,11b)…平板、13…側面パネル、13c…前端部、15…空間部、17…支柱、21…耐震構造、23(23a,23b)…耐震レール、23d…正面部、23e…後端、23f…前端、23g…上端、23h…下端、25…支柱側折り曲げ部、27…上側折り曲げ部、29…下側折り曲げ部、27a,29a…保持面、31,33…開口部、35…嵌込部材、51,53…固定部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
棚板が支柱に対して前後左右上下方向に移動することを防止する前記棚板に対する耐震構造であって、
折れ曲がった端部が前記支柱に固定されることで、前記棚板が前後方向に移動することを防止する前記棚板の側面パネルと、
前記棚板を前記側面パネル側から挟み込み、前記棚板が左右上下方向に移動することを防止する挟み込み部材である1対の耐震レールと、
を具備することを特徴とする耐震構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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