説明

聴力測定方法及び該方法に用いる聴力評価装置

【課題】高齢者や幼児、患者らの被検者の実用的聴力を、非純音の平均音圧を測定することなく、簡便で確実に把握し、聴力低下と認知力の低下の程度を検知して、事故や認知力の低下を予防するための早期対応を可能にすることを目的とし、小型かつ安価で、持ち運びに便利な聴力評価装置を提供する。
【解決手段】(A)一連の非純音情報記憶手段、(B)非純音情報出力手段、(C)純音情報出力手段、(D)出力音信号選択スイッチ手段、(E)増幅出力手段、(F)音圧調整手段及び(G)音再生手段を有する聴力評価装置を用いて、被験者に、(D)によって選択され(F)によって調整された音圧の異なる複数の純音を提示して、被験者が聞き取れる最小の純音音圧を確認し、一連の非純音情報の音圧を、前記確認された純音の音圧と同等に調整して被験者に提示することを特徴とする聴力評価方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は聴力評価装置に関する。さらに詳しくは、本発明は日常生活や介護の中で、聴力低下を放置することにより、コミュニケーション障害が生じ、認知症が進行して要介護状態に至る高齢者や幼児、患者らの被検者の実用的聴力を、簡便で確実に把握し、聴力低下とこれに気づかないことによる事故や認知力の低下を予防するための早期対応を可能にする上、小型かつ安価で、持ち運びに便利な聴力評価装置及びこの聴力評価装置による評価方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の耳鼻科の聴覚異常や難聴検査においては、
(1)防音室において、音圧と周波数の異なる正弦波からなる純音を聞かせ、聴力を測定する純音オージオメーター、
(2)外耳道圧を連続的に変化させ、鼓膜から跳ね返ってきた音の大きさを測定して、その際の鼓膜のコンプライアンスの変化(ティンパノメトリー)又は大きな音を聞かせるとアブミ骨筋が収縮することによる鼓膜のコンプライアンス減少(アブミ骨筋反射)を検査検出し、難聴の原因を調べるインピーダンスオージオメーター、
(3)一般的ではないが、失語症などの脳の障害と回復状況を判定するため、特定の音や言葉を聞かせる語音オージオメーター、
などが使用されている。さらに、
(4)生まれてまもない赤ちゃんを対象に、新生児聴覚スクリーニング検査が行われる。聴覚障害は目に見えず、2歳頃までは分からないことが多いため、発見が遅れがちであり、きこえの障害があることに気づかずにいると、言葉の発達が遅れたり、コミュニケーションが取りにくいなどの障害が生じる。従って、新生児聴覚スクリーニング検査で、きこえの障害を早く見つけ、適切な指導を行い、赤ちゃんの能力を十分に発揮させ言葉の発達を促す。
新生児聴覚スクリーニング検査は、通常赤ちゃんが眠っている間に純音を聞かせてその反応を記録する方法により行われる。
【0003】
しかしながら、前記(1)の純音オージオメーターを使用する場合、聴力が測定できるものの、難聴のメカニズムは分からず、また、聞こえるかどうかの回答もあいまいになりやすい上、整備された防音室において測定する必要があり、現行のものは大掛かりで、日常的に難聴併発患者が多い高齢者をケアーする介護の現場などで検査しにくい。このため、生活の現場での測定には向かないなどの問題がある。
また、前記(2)のインピーダンスオージオメーターを使用する場合、音を伝える機構の状態(伝音難聴)は検査できるが、聴力は測定できないという問題がある。さらに、前記(3)の語音オージオメーターは、生活機能としての聴力の検査ではなく、主に脳の診断として用いられている。また、前記(4)は通常、産科医療機関で行われ、意味のない純音による検査では、必ずしも十分ではないという問題がある。
また、純音のみの聴力検査では、被験者は、かすかな音にも、懸命に反応しようとするため所謂、空耳の状態で過敏に反応するおそれがある。
【0004】
ところで、聴力が落ちると、特に電話によるコミュニケーションが難しくなり、今日のように携帯電話が一般化した社会では、電話ボックスからの通話ではなく、雑音のあるところからの通話となり、一層難聴者を困惑させている。
従来の聴力診断装置にあっては、聴力診断を受ける患者は、聴力診断装置の備えられた病院等に出向いて検査を受けなければならない。特に聴力低下の顕著な高齢者の場合、補聴器使用のために定期的な聴力検査が必要であるにもかかわらず、病院等に出向くことが大変なため放置されるケースが多く見受けられ、不自由な生活を強いられる結果となっていた。また、聴力低下の自覚がなかったり、きこえが悪くなったと思っても面倒なのでそのまま放置するケースが多く、医師の診断を受けるときにはかなり悪化している場合が多い。
【0005】
このようなことから、電話機を用いて、難聴の診断情報を流し、補聴器の出力を確認するなどの技術が知られている(特許文献1)。
また、従来技術としてはこのような問題を解決するために、患者がわざわざ聴力検査装置の備わった病院等に出向くことなく、携帯電話等の移動体電話から希望するときにどこからでも聴力の検査・診断を受けることができるモバイル聴力診断システムも開示されている(特許文献2)。
このモバイル聴力診断システムは、携帯電話あるいはパーソナルコンピュータなどのモバイル機器と聴力検査装置とを携帯電話ネットワーク及びインターネット・ネットワークを介して接続し、モバイル機器から聴力検査を受けられるようにした技術であるが、聴力の測定に純音オージオメーターを使用しており、いずれも、標準化された音圧信号、周波数信号を送り、聴力を確認するものであり、しかも、幼児や痴呆傾向のある高齢者の被検者では正確な診断が難しくなる。その上、従来のような大掛かりな測定室での測定は正確性があるが、必要な生活の場での聴力をつかみにくいなどの問題がある。
もちろん、前述のように、耳鼻科では、検査は純音だけではなく、語音など自然音の検査も行われ、純音に加え、語音の検査が行える機能を有するオージオメーターは存在するが(特許文献3)、この技術はオージオメーターで、語音と純音の検査を兼用するにとどまり、検査音として、両方の音情報を使えるようにしたものである。また、検査の自動化や、被験者の聴力のトレーニングの目的で、被験者の応答速度を判断して、音情報の提示タイミングや、提示音圧を調整できるようにしたものである。
また、キーボード、スクリーンなどを持つ、コンピューターに支援されたオージオメーターで、周囲の雑音レベルを感知、マスキング音を調整し、また、グラフィカルな画像を併用していくなど、検査の自動化や、患者フレンドリーな検査を実現するため、システムも提案されている(特許文献4)。
従来の語音検査は、単音節の複数の語音を聞かせ、聞き取りにくい母音や子音を、画面上のマトリクスにより答えさせる、いわゆる、異聴力分析などに用いられていたが、(例えば、特許文献5)本発明のように、聴力の測定の信頼性を高めるために語音など、非純音情報と、純音を併用する機構にはなっていない。
また、純音と非純音を、関連付けて検査に用いる場合、純音、非純音の音圧を測定、平均音圧を調整することが必要であるが、これは、確立されており、一般的な技術を用いることができる(特許文献6)。
【0006】
本発明では、前記、介護やリハビリ、あるいは、学校等の整備されない環境下で信頼性の高い聴力の判定を行うため、純音と非純音の音圧を合わせ、意味のある非純音、あるいは、その組み合わせを被験者に提示し、その反応から、実用的レベルの真の聴力を有しているか否かを即座に判断することを可能にしたものであり、従来の単なる物理的聴力測定のオージオメーターとは聴力の測定が定性的に異なるものである。
まず、被験者が聞き取れる純音の音圧を調べ、被験者の生活背景や記憶と関連した一連の非純音を、この音圧で提示することにより、聞き取ろうとする意欲が誘引され、聴力低下のトレーニングを行うことができる。このためには、純音の音圧を変え、被験者が聴取できる音圧を知ると共に、非純音の平均音圧を評価し、被験者が聞き取れる純音の音圧と同じか、一定の関係音圧に調整し、被験者に提示することが必要となる。
また、聴力が低下すると、認知力の低下が起こりやすいことが、発明者らの臨床的経験で明らかになっているが、逆に、認知力の低下が、一連の非純音の聴力低下の原因となっていることも明らかである。
被験者の生活背景や、生育してきた生活環境、あるいは、聴力が弱くても、被験者の脳に刻み込まれている、物音、擬声語や擬態語、音楽、言葉、よく知られたことわざ、熟語など、非純音を聞かせ、これに応答してもらうと、脳の働きが活性化され、認知力の低下が抑制されることが考えられるが、認知力の低下した被験者では、通常の環境では、これらの応答に抵抗を示す例も多い。そこで、被験者の自尊心を傷つけない、聴力測定という名目で聴力評価を行うことにより、認知力の低下の程度の判定とともに、聴覚から脳神経に刺激を送り、認知力低下の程度の測定と当該測定を行い、認知症度進行防止の治療指針とすることができる。
この目的では、被験者に聞かせる非純音は、機器に内蔵される記憶容量を超える大きなデーターが必要になる場合が考えられる。このため、機器の外部から脱着自由に取り付けられる、USBメモリー、フラッシュメモリー、CDなど、記憶容量の大きな媒体に記録された非純音や、あるいは、外部から有線で入力される非純音を用いる必要が出てくる場合がある。本発明は、今後必要とされるこのような需要に備えて開発された発明である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−490号公報
【特許文献2】特開2002−191581号公報
【特許文献3】特開平6−114038号公報
【特許文献4】特表2007−504924号公報
【特許文献5】特開平9−38069号公報
【特許文献6】特開平8−196524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者らが実務の中で、高齢の難聴患者は認知症など、精神機能の劣化が進みやすいことを実感し、早期の難聴の検出と予防の必要性を痛感し、鋭意検討していた。
本発明は、このような状況下になされたもので、日常生活や介護の中で、聴力低下を放置することにより、コミュニケーション障害が生じ、認知症が進行して要介護状態に至る高齢者や幼児、患者らの被検者の実用的聴力を、非純音の平均音圧を測定することなく、簡便で確実に把握し、聴力低下と認知力の低下の程度を検知して、これら低下に気づかないことによる事故や認知力の低下を予防するための早期対応を可能にすることを目的とし、その上、小型かつ安価で、持ち運びに便利な聴力評価装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、前記目的を達成するために、多くの患者の観察から、これらの患者での、正確な診断のためには、意味のない純音による検査ではなく、幼児や高齢者など被検者の特性・趣向に合った、意味のある音声情報を用いて、きこえを評価する方が積極的な被検者の参加が得られ、その意味を回答させることにより、きこえの状況が具体的に確認できることに着目した。例えば、視力検査において、「見えましたか、見えませんか」という、Yes、Noの回答では、被検者が予測して不正確な回答をする可能性があるが、択一的に正解を答えさせる方法では、予測回答ができないので正確な測定結果が得られる。
これらの知見に基づいて、このような機能を有する聴力評価装置を探索したが、これまで見出されておらず、さらに検討を重ね、実用的聴力は、全ての音が聞こえなくとも、いくつかのポイントの把握と、脳の働きからなっている可能性が大きく、従来の意味のない純音による測定ではなく、意味を有する音声情報を用いることに思い至った。また、現場型である必要があり、従来品に比べ、極めて小型・可搬型の高い簡便なモデルを試作、特定の意味を有する非純音音声を聞かせ、その反応と純音オージオメーター機能での評価から、患者の聴力に加えて、認知力の有無を含めて総合的に判定できることが分かり、難聴のスクリーニングが有効に行われることを確認できた。また、どうにか聞こえる純音に近似した音圧を有する非純音音声を用いることにより、従来の診断の蓄積と比較することができる。
また、認知力低下の程度の測定と当該測定を認知症の防止の治療指針とするために、音信号記憶手段が、大容量の情報の音信号記憶手段又は特定の患者に対して、特定の情報を必要とすることがある。そのために、信号記憶手段に、外部から追加変更可能な大容量のメモリー機構又は外部メモリー機構を装脱着自在な構造にすることができる。
本発明は、この機構によって、純音のみの聴力測定によって、被験者の聴力を測定してその被験者の聞き取り可能な出力を決定して、その出力で、被験者に特有の認知症測定のための非純音音声を出力することによって、認知症の進行度を測定する試験を実施することができる聴力評価装置として使用することもできる。この認知症試験は聴力試験として試験するので、被験者の認知症に対する偏見も解消することができる。
また、従来の純音のみの聴力検査に、本発明の非純音の聴力検査を直後に併用することによって、純音の聴力検査の精度を向上させることもできる。
本発明者らは、上記の知見に基づいて、本願発明を完成したものである。
【0010】
すなわち、本発明は、
(1)(A)一連の非純音情報記憶手段、(B)前記(A)からの複数の一連の非純音情報を音信号で出力するための非純音情報出力手段、(C)予め設定された異なる周波数を有する純音信号を発振回路により出力する純音情報出力手段、(D)(C)より出力される周波数の異なる複数の純音信号及び(B)から出力される、複数の一連の非純音情報の中から、被験者に提示する非純音信号を選択する出力音信号選択スイッチ手段、(E)前記(D)から受信した信号の増幅出力手段、(F)(E)からの純音信号又は非純音信号を所定の設定音圧に調整するための音圧調整手段及び(G)前記(F)で調整された音信号を音に再生する音再生手段を有する聴力評価装置を用いて、被験者に、(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択され(F)によって設定された音圧が異なる複数の純音を提示して、被験者が聞き取れる最小の純音音圧を確認し、次に、(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択された一連の非純音情報の音圧を、(F)によって、前記確認された純音音圧と同等に調整して被験者に提示することを特徴とする聴力評価方法、
(2)(1)に記載の聴力評価方法に用いる聴力評価装置であって、(A)一連の非純音情報記憶手段、(B)前記(A)からの複数の一連の非純音情報を音信号で出力するための非純音情報出力手段、(C)予め設定された異なる周波数を有する純音信号を発振回路により出力する純音情報出力手段、(D)(C)より出力される周波数の異なる複数の純音信号及び(B)から出力される、複数の一連の非純音情報の中から、被験者に提示する非純音信号を選択する出力音信号選択スイッチ手段、(E)前記(D)から受信した信号の増幅出力手段、(F)(E)からの純音信号又は非純音信号を所定の設定音圧に調整するための音圧調整手段及び(G)前記(F)で調整された情報音信号を音に再生する音再生手段を有する聴力評価装置、
(3)内部電源を有するA−5サイズ以下の携帯型である(2)に記載の聴力評価装置、
(4)(I)音再生手段で再生された音声情報に対して回答画像で応答する手段を有する聴力評価装置であって、該(I)が、複数の回答画像の中からキーボードにより所定の画像を択一的に選択し得る液晶表示機構である(2)又は(3)に記載の聴力評価装置、
(5)一連の非純音情報を記憶する音信号記憶手段が、別の一連の非純音情報を記憶する音信号記憶手段を追加又は交換可能である(2)〜(4)のいずれかに記載の聴力評価装置、及び、
(6)認知力低下の程度の測定に用いる(2)〜(5)のいずれかに記載の聴力評価装置、
を提供するものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、日常生活や介護の中で、聴力低下を放置することにより、コミュニケーション障害が生じ、認知症が進行して要介護状態に至る高齢者や幼児、患者らの被検者の実用的聴力を、簡便な構造の聴力評価装置によって確実に把握し、聴力低下と認知力の低下を簡便に測定でき、聴力低下及び認知力低下の早期発見に寄与することができる。
防音室でなくとも、通常程度の騒音下の環境においても、認知力低下の試験ができる利点がある。また、純音のみの聴力検査における被験者の過敏な反応を非純音音声の聞き取りの有無によって防止できるので、聴力測定の精度を向上できる効果がある。
また、本発明によれば、小型かつ安価で、持ち運びに便利な聴力評価装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明聴力評価装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の聴力評価方法は、高齢者や幼児、患者らの被検者の実用的聴力を簡便で確実に把握し、日常的に使いやすい聴覚情報の理解力を簡易判定するための装置であって、前述の(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、(F)及び(G)を有する聴力評価装置を用いて、まず、被験者に(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択された純音を、(F)によって調整して、音圧の異なる純音を提示して、被験者がどうにか聞き取れる純音音圧を求める。次に、(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択された一連の非純音情報の音圧を、前記どうにか聞き取れる純音音圧と同等に調整して被験者に提示して、一連の非純音音声を被験者が認識できるかどうか確認することによる聴力評価方法である。この方法において、どうにか聞こえる音圧で聞こえる不確かな非純音音声を、被験者の想像力で補って、内容的に何らかの意味を有する一連の非純音情報として把握できるかどうかは、認知能力に大きく関与する。
また、同等の音圧で提示される一連の非純音音声の情報内容を複雑にすることによって、認知度低下の進行度の程度も把握することができる。
本発明において、同等の音圧とは、前記純音の被験者に聞こえる音圧と一定の関係がある非純音音声の音圧であり、一定関係とは、認知度が低下していない被験者が同一測定環境で測定して、一連の非純音情報が聞き取れる音圧の範囲である。原則として、一定の関係とは、通常の会話ができる程度の環境であれば、音圧をデシベル(音量)に換算して表現すると、純音の音圧に対して、1〜5デシベルの範囲となる。
音量とは、通常の人が聞き取れる最小の音圧(2×10-5N/m2)を基準音圧として、対象音圧との比率であり、音量(dB)=対象音圧/基準音圧である。
純音の音圧に対して、5デシベルは、通常の人の聞き取れる最小音圧の5倍となるが、聴力が低下した人の場合を考慮に入れると、本発明の同等の範囲は、通常は、上記1〜5デシベルの範囲となる場合が多い。
そして、非純音音声と同等の音圧の範囲は、通常は、被験者がどうにか聞き取れた純音の音圧と同一に調整するのが望ましいが、認知度の程度に応じて、同等よりわざと僅かに低くしたり、僅かに高くして提示する場合もある。特に、従来の認知度試験の非純音音声による質問を、聴力試験と被験者に偽って、認知度検査をする場合には、同等の音圧とは、被験者が明確に質問の文意を把握できる最低音圧付近が同等の音圧となる。
また、測定環境の騒音の程度によっても、同等の範囲は変動するので、騒音が激しい場合は、事前試験が必要となる。
また、公知の聴力試験と同様に、被験者のスピーカーに意図的に雑音を入れることもできる。
本発明の同等の範囲は、このように聴力検査の意図によって、適宜、変化するものである。
また、本発明における被験者が聞き取れる純音の音圧とは、どうにか聞き取れ音圧である。そして、純音の音圧設定が、段階的な複数の音圧であった場合は、聞き取れた音圧の中で最も低い音圧を被験者が聞き取れる純音の音圧とみなして、この音圧と一定の関係を有する非純音音声の音圧を設定して、被験者に非純音音声を提示する。
【0014】
また、本発明の評価方法を行った後に、前記一連の非純音音声の音圧を、被験者が一連の非純音音声の内容を把握できるまで上げて、はっきり聞こえれば、被験者に一連の非純音音声情報内容が理解できる能力があることを確認することができる。
この聴力評価方法の被験者がようやく聞き取れる純音音圧は、被験者の聴力を測定するものであり、ようやく聞き取れる純音音圧における一連の非純音音声の聴取ができることは認知症の程度が進んでいないことを示すものである。
そして、簡単な、一連の非純音情報が理解できない場合は、認知症の程度が相当進行していることを示し、複雑な一連の非純音情報においても、被験者が正確に答えることができた場合は、認知症の程度が殆ど進んでいないことを示すものとなる。
そして、ようやく聞こえる音圧を、非純音情報提示の直前と同一の騒音環境で求めることができ、従来技術の聴力測定のように、聴力感度をきこえの絶対的な数値で求めるものでなく、同一環境の純音音圧での感度の差違を測定する評価方法であるので、従来技術の聴音測定のような完全防音室で測定しなくとも、50デシベル程度の通常の環境であれば、非常に正確な相対的評価を実行することができる。このことによって、本発明聴力評価装置を携帯型にすることができる。
【0015】
本発明に用いる(A)一連の非純音情報記憶手段は、一つ又は複数の異なる一連の非純音情報を記憶することができる。
本発明聴力評価装置に、画像表示装置を設けた場合は、それぞれの非純音情報の一部又は全てに非純音情報に対応する回答等を構成する画像情報を組み合わせることができる。(B)から出力された画像情報を組み合わせた非純音情報の音信号は、(E)で増幅され、(F)音圧調整手段で音圧を調整して(G)音再生手段に供給され、他方、(B)から音信号とともに出力された画像情報の画像信号は、(E)で、音信号から分離され増幅されて(I)液晶画面に供給される。
(A)一連の非純音情報記憶手段で記憶される非純音情報は一連の語音、文章を構成する人の音声、合成音、複数の純音からなるメロディー音、及び所定の擬声・擬態音の中から選ばれる少なくとも1種の非純音情報を記憶する機構を指す。本発明の非純音情報は、一連の語音、文章を構成する人の音声、合成音、所定のメロディー、及び所定の擬声・擬態音の中から選ばれる少なくとも1種の非純音情報を内蔵する装脱着自在な記憶素子の中から、所定の記憶素子を選び、本機器に装着してなるものが好ましい。該記憶素子としては、例えば、マイクロSDやUSBメモリーなどを挙げることができる。
前記例示の非純音情報による聴力検査は、意味をもたない純音による検査とは異なり、例えば幼児や高齢者など、被検者の特性・趣向に合った、意味のある音声情報を用いる検査方法であって、積極的な被検者の参加が得られ、その意味を回答させることにより、きこえの状況を具体的に確認することができる。例えば、純音の聴力検査では「聞こえたか、聞こえないか」という、Yes、Noの回答では、被検者が正解を予測又は被験者の当てずっぽうな回答が正しい可能性があるが、非純音情報による聴力検査では、予測回答又は当てずっぽうな回答ができないので正確な評価結果が得られる。
本発明の非純音情報の聴力検査では、画面に複数の語音を提示して、被験者に正解の語音を選択させる手段が正確な聴力検査ができる点で好ましい。正解語音を、音信号で送ることもできるが、提示語音の反復となるので簡単に正解語音を回答できるおそれがあるので、画像による回答語音の提示の方が好ましい。
この場合に、正解以外の語音を、極めて紛らわしいものとするか明確に異なる語音にすることによっても、認知度評価の参考にすることができる。
本発明の非純音情報による聴力検査では、単に人の聴覚だけから構成されるものではなく、聴覚から届いた信号の脳での処理能力など、脳神経の働きと関連があるため、正確な認知度の進行に係わる測定結果が得られる。本発明の前記非純音情報として、例えば、早口言葉、なぞなぞ、童謡、犬、猫、小鳥、牛などの擬声音や触感を表現するヌルヌル、ネバネバなどの擬態音、又は視覚を表現するピカピカ、ギラギラなどの擬態音、日常の事物の発する音、患者の記憶と呼応する音信号、楽器などの発するメロディーなどを用いることができる。
そして、一連の非純音情報の複雑さの程度によって、認知度の低下の程度も感知することができる。
【0016】
非純音情報を発生する機器として、語音オージオメーターが知られているが、これまでの語音オージオメーターは、その非純音音声情報が極めて簡単な情報であって、本発明における非純音情報のように複雑なものまで含むものではなかった。従って、本発明の聴力評価装置のような用途には、用いられておらず、主として単純な進行度の大きい認知度の脳の診断に用いられている。
本発明においては、非純音情報を記憶する機構としては、複数の標準的非純音情報を用意して聴力評価をすることができる。複数の標準的非純音情報としては、過去の患者被験者の認知度との関係から得られた単純な非純音情報から、複雑な非純音情報まで、複数種類を用意することができる。
本発明の非純音情報は、単に、非純音情報を意味ある音声として聞き分けられるか否かを聞くもの、例えば、「さくら」、「猫」、「自転車」等の場合と、非純音情報が内容のある質問になっているもの、例えば、「あなたは日本人ですか」などの質問とに分類できる。被験者は、口頭又はYes−Noの押しボタンで応答するか、タッチパネルの画像の場合は、画像にタッチして応答することができる。
また、被検者一人一人の過去の記憶に関連する個人情報の非純音情報を用意することができる。
このため、(A)一連の非純音情報記憶手段は、装脱着自在な記憶素子によって記憶させるのが望ましく、別の一連の非純音情報を記憶する記憶手段を追加又は交換可能な記憶手段であることが望ましい。
【0017】
本発明に用いる(B)非純音情報出力手段は、(A)非純音情報記憶手段に蓄積されている非純音情報の一つを選択して音信号として、(D)出力音信号選択スイッチ手段に伝達する手段である。(B)は、(D)出力音信号選択スイッチ手段と一体化することもできる。
本発明に用いる(C)純音出力手段は、音程(周波数)が異なる複数の純音を記憶する機構を備えることができる。通常、音程の異なる断続音又は連続音を出力することができる。異なる周波数を有する純音信号は、発振回路により出力することができる。
(C)純音出力手段から出力する純音の周波数は、(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択される。周波数選択のスイッチを、(C)純音出力手段に設けることもできる。
また、前記複数の純音を記憶する機構として、好ましくは、周波数の異なる正弦波からなる純音を複数種類記憶させることができる。なお、この複数の純音は、本機器に内蔵された、発振回路(G)を用いて提供してもよく、前述した記憶素子に内蔵させてもよい。
本発明の純音出力手段においては、複数の周波数毎の純音を出力可能にすることができる。そして出力された周波数の純音の音圧は、(F)音圧調整手段によって調整することができる。
前記複数の純音の音圧を調節する機構を有することにより、音圧の異なる複数の純音を音圧を変えながら提示して被験者がようやく聞き取れる音圧を求めることができる。
【0018】
本発明に用いる(D)出力音信号選択スイッチ手段は、(C)より出力される純音信号や及び(B)から出力される非純音情報の中から、被験者に提示する音信号を、スイッチの切り替えによって選択する手段である。
前述のように、(C)純音出力手段に純音の種類の選択スイッチを設け、(B)非純音情報出力手段に非純音情報の選択スイッチを設けた場合には、合流点における(D)出力音信号選択スイッチ手段は、純音出力と非純音情報出力の切り替えスイッチとなる。
本発明の(E)増幅出力手段は、被験者に提示する(D)出力音信号選択スイッチ手段から送られた信号を音信号と画像信号に分けて増幅して、前者を(G)音再生手段に伝達し後者を液晶画面に機能を有する。従って、画像信号を用いない態様の場合は、(E)増幅出力手段の役割は、音信号の増幅手段となる。被験者に提示する音信号と関係がある画像信号を伝達する場合は、(E)増幅出力手段は、増幅とともに音信号と画像信号の信号分離手段とすることができる。なお、音信号と画像信号の信号分離手段は、(E)増幅出力手段の前に、適宜設けることができる。
(E)増幅出力手段からの音信号は、(F)音圧調整手段によって、音圧を0〜60デシベル程度の範囲で調整して、(G)音再生手段に伝達することができる。
純音の音圧調整手段は、連続的にダイヤルで、所定の音圧に設定できる機構が望ましいが、不連続な複数の音圧設定にすることができる。例えば、2段階の音圧に固定して、スイッチ操作で2段階に設定可能として、装置の構造を簡便化することができる。
2段階の音圧設定であっても、適当な2段階の音圧を設定すれば、耳の遠い人と良く聞こえる人に分けて大部分の人の聴力評価ができる。特に、聴力測定の精度の観点からは、3段階以上の音圧設定又はダイヤルで連続的に音圧を設定できる純音の音圧調整手段が望ましい。いろいろな音圧で提示された純音の中の被験者が聞き取れた最小の音圧を確認して、この最小音圧を非純音音声の音圧として、被験者に提示する。
また、非純音音声の音圧設定は、純音と同様に、非連続的な多数の音圧を用意して、スイッチ操作で純音の音圧に近い音圧を設定することも可能であるが、ダイヤル操作で連続的に所定の非純音音声の音圧に設定する方式が特に望ましい。連続的に任意の音圧に設定する機構が正確な上に、構造的にも簡単になる。
このとき、聴力検査のための非純音情報と同時に伝達される語句情報(非純音情報に伴う質問等)は、被験者がはっきりと聞き取れる標準の音圧に調整される。
非純音情報から分離された画像信号は、(E)増幅出力手段で増幅されて(I)で画像として被験者に提示される。
被験者は、画像に対して、口頭又は画面にタッチして回答することができる。
本発明聴力評価方法は、必ずしも完全防音室での使用が必要でないので、内部電源を有する携帯型にして、どこでも聴力評価ができるようにすることができる。
本発明の聴力評価装置においては、音再生手段で再生された音声情報に対する回答手段は特に制限はなく、従来の回答手段を用いることができる。
例えば、検者に口頭で直接回答することができるほかに、ボタンを押して応答でき、また、液晶画面に表示された回答画像に対しても、口頭又は画面にタッチして応答することができる。特に、回答が3以上の複数回答から選択する場合は、画像から選択する応答が望ましい。
本発明の聴力評価装置のフローシートは、図1に示す通りである。
液晶画面に表示された回答画像で応答する手段(I)を設ける場合は、回答欄の画像信号は、質問となる非純音情報とともに、予め(A)非純音情報記憶手段に蓄積されていて、質問となる非純音情報とともに出力され、(E)増幅出力手段で質問となる非純音情報から分岐して、聴力評価装置に設けた液晶画面(I)に表示される。
【0019】
本発明においては、非純音情報を記憶する機構と、複数の純音を記憶する機構を併用することにより、被検者の聴力の評価に加え、認知力の有無の判定が可能となる。
認知症の患者の認知症進行予防、あるいは、聴力低下予防のトレーニング目的で、CDなどの大きな記憶媒体に記憶された多数の非純音情報を外部入力して用いることができる。
次に、複数の純音を記憶する手段(C)純音出力手段及び語音を記憶する(A)非純音情報記憶手段及び(B)非純音情報出力手段を有する聴力評価装置を用い、図1に示すフローチャートに基づき、被検者に対する純音及び非純音による聴力検査及び認知症などの進行度の検査の評価方法を説明する。
本発明の聴力評価装置には、通常は、例えば、1000Hz又は4000Hzの発振回路及び増幅回路を経た2種の純音を(C)純音出力手段に用意することができる。
(D)出力音信号選択スイッチ手段を経由して(F)音圧調整手段で、純音の音圧を音量換算で1dB〜55dB(騒音が激しい場合は、1〜65dB)に調整して、(G)音再生手段(スピーカー)から、純音を間欠的又は連続的に発生させ、被検者の聴力検査を行う。この検査によって、被験者がようやく聞き取れる音圧を、音程毎に求めることができる。純音の音程の数を増加して完全防音室で行えば、通常の聴力試験と同様の音程毎の聴力検査の結果が得られる。複数の音程で行うことは、認知度の測定の精度を向上させることができる。
【0020】
次いで、(A)非純音情報記憶手段−(B)非純音情報出力手段−(D)出力音信号選択スイッチ手段−(E)増幅出力手段に供給された標準音程の非純音情報を、純音で得られた被験者のようやく聞こえた音圧に合わせて(F)音圧調整手段で調製して、(G)音再生手段に供給する。被験者の反応を、被験者の言葉で評価する。被験者の反応が間違っていた場合は、被験者がはっきり聞こえる音圧まで上げて、反応を観察することもできる。標準音程の非純音情報とは、一般的な会話の平均音程、男性の標準音程、女性の標準音程及び提示純音と同一の音程の一つ又は複数を使用することができる。
また、被験者に回答の選択肢を表示した液晶画面を示して、回答を画面からの選択として反応を見ることができる。
また、画面表示の代わりに、被検者はこの音声による設問情報を標準音圧で、問題の音圧の非純音情報とともに再生して、被験者は自分の言葉で回答を検者に伝えることもできる。
検者は、被検者の答え及び表情によって、認知症などの進行を判断することができる。 被検者が、耳は聞こえるが、言葉を使えない場合には、当該聴力評価装置に内蔵した液晶機構を有する部材の液晶表示部における複数の画像の中から、答えを選択することができる。
【0021】
本発明に用いる(A)非純音情報記憶手段及び(C)純音出力手段は、小型マイクロホーンによる音信号入力を電気信号に変えた音信号記憶手段である。
(A)非純音情報記憶手段は、前記の非純音情報を内蔵する装脱着自在な記憶素子(USBメモリー)として聴力評価装置に装着することができる。
本発明の聴力評価方法の他の有効な態様として、まず、被験者が聴取できた純音の音圧を確認したのち、次に、電車や車、飛行機など、乗り物の音、各種童謡の一部、短いなぞなぞ、被験者の性別、年齢、住まいなどを聞く短い質問、その他の認知度テストで用いられる質問を、試験した純音の音圧より少し高い音圧で被験者に提示し認知力の確認を行うことができる。標準装着の記憶素子(USBメモリー)に、ここに例示した特別の非純音の蓄積がない場合は、本機器の外部入力端子を装着して入力することができる。
この実施態様によって、通常の設問による認知度テストを、聴力検査として実施できるために、被験者に認知度検査を受けている認識を与えずに、認知度テストを行うことができる。
この態様における被験者が非純音情報が明確に聞こえる音圧は、ようやく聞き取れる純音音圧と一定の関係にあり、本願発明の同等の範囲は、被験者がはっきりと非純音音声を聞き取れる範囲までとなる。この態様においても、大抵の場合は、ようやく聞こえる純音の音圧より5デシベル以内の音圧で実施できる。
【産業上の利用可能性】
【0022】
本発明の聴力評価装置は、日常生活や介護の中で、聴力低下を放置することにより、コミュニケーション障害が生じ、認知症が進行して要介護状態に至る高齢者や幼児、患者らの被検者の実用的聴力を、簡便で確実に把握し、聴力低下とこれに気づかないことによる事故や認知力の低下を予防するための早期対応を可能にする上、軽量で、A−5サイズ以下のノートサイズまでの小型かつ安価な聴力評価装置にできる利点を有している。
【符号の説明】
【0023】
(A) 非純音情報記憶手段
(B) 非純音情報出力手段
(C) 純音出力手段
(D) 出力音信号選択スイッチ手段
(E) 増幅出力手段
(F) 音圧調整手段
(G) 音再生手段
(I) 液晶画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)一連の非純音情報記憶手段、(B)前記(A)からの複数の一連の非純音情報を音信号で出力するための非純音情報出力手段、(C)予め設定された異なる周波数を有する純音信号を発振回路により出力する純音情報出力手段、(D)(C)より出力される周波数の異なる複数の純音信号及び(B)から出力される、複数の一連の非純音情報の中から、被験者に提示する非純音信号を選択する出力音信号選択スイッチ手段、(E)前記(D)から受信した信号の増幅出力手段、(F)(E)からの純音信号又は非純音信号を所定の設定音圧に調整するための音圧調整手段及び(G)前記(F)で調整された音信号を音に再生する音再生手段を有する聴力評価装置を用いて、被験者に、(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択され(F)によって調整された音圧の異なる複数の純音を提示して、被験者が聞き取れる最小の純音音圧を確認し、次に、(D)出力音信号選択スイッチ手段によって選択された一連の非純音情報の音圧を、(F)によって、前記確認された純音音圧と同等に調整して被験者に提示することを特徴とする聴力評価方法。
【請求項2】
請求項1に記載の聴力評価方法に用いる聴力評価装置であって、(A)一連の非純音情報記憶手段、(B)前記(A)からの複数の一連の非純音情報を音信号で出力するための非純音情報出力手段、(C)予め設定された異なる周波数を有する純音信号を発振回路により出力する純音情報出力手段、(D)(C)より出力される周波数の異なる複数の純音信号及び(B)から出力される、複数の一連の非純音情報の中から、被験者に提示する非純音信号を選択する出力音信号選択スイッチ手段、(E)前記(D)から受信した信号の増幅出力手段、(F)(E)からの純音信号又は非純音信号を所定の設定音圧に調整するための音圧調整手段及び(G)前記(F)で調整された情報音信号を音に再生する音再生手段を有する聴力評価装置。
【請求項3】
内部電源を有するA−5サイズ以下の携帯型である請求項2に記載の聴力評価装置。
【請求項4】
(I)音再生手段で再生された音声情報に対して回答画像で応答する手段を有する聴力評価装置であって、該(I)が、複数の回答画像の中からキーボードにより所定の画像を択一的に選択し得る液晶表示機構である請求項2又は3に記載の聴力評価装置。
【請求項5】
一連の非純音情報を記憶する音信号記憶手段が、別の一連の非純音情報を記憶する音信号記憶手段を追加又は交換可能である請求項2〜4のいずれかに記載の聴力評価装置。
【請求項6】
認知力低下の程度の測定に用いる請求項2〜5のいずれかに記載の聴力評価装置。

【図1】
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【公開番号】特開2012−100805(P2012−100805A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−250722(P2010−250722)
【出願日】平成22年11月9日(2010.11.9)
【特許番号】特許第4796199号(P4796199)
【特許公報発行日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(509203533)ジェービーエレクトロニクス株式会社 (2)
【出願人】(300007501)双葉通信機株式会社 (2)
【Fターム(参考)】