説明

肺の機能的残気量の決定

患者の吸気のFiOを所定の量だけ変更することと、a)FiOを変更した後に、患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、呼吸の呼気の1回換気量測定値を決定することと、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値を決定することと、呼吸の呼気の1回換気量測定値に、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値とその呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得ることと、第1の乗算結果を各呼吸の絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得ることと、呼吸のN成分の1回換気量測定値に、各呼吸の第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得ることと、b)各呼吸の第2の乗算結果の総和を、一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、呼気のN成分の1回換気量測定値の絶対差で除算して、患者のFRCの測定値を得ることにより、患者の肺の機能的残気量(FRC)を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、医療装置および方法、より詳細には、患者の肺の機能的残気量を決定するシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒトまたは動物の患者の肺の機能的残気量(FRC)とは、受動的呼気の終了時において患者の肺内に存在する空気量のことである。医学分野では、例えば、FRCは、ガス交換プロセスに関与することが可能な十分な肺組織が存在するかどうかを示す、重要な評価基準である。このことは、慢性肺疾患を持つ人工呼吸を受けていない患者、ならびに自発呼吸を支援するかまたは自発呼吸に置き換わる人工呼吸器を必要とする患者に当てはまる。患者が人工呼吸器を装着している間、患者の肺および呼吸器系の状態を評価するために、FRC測定が必要とされ、また、患者のFRCを知ることは、診断および治療に極めて重要である。残念なことに、FRCを測定するための現在の方法は、多くの場合、患者をプレチスモグラフに入れることが必要であり、これは人工呼吸器に接続された患者に対しては実行できない。したがって、FRCは決定および監視が困難である場合が多い。
【0003】
したがって、FRCを決定するための正確で使いやすいシステムおよび方法が有効である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、様々な実施形態において、患者の肺の機能的残気量を決定する新しいシステムおよび方法を開示する。
【0005】
本発明の一態様においては、患者の肺の機能的残気量を決定する方法が提供される。この方法は、患者の吸気のFiOを所定の量だけ変更するステップと、a)FiOを変更した後に、患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、呼吸の呼気の1回換気量測定値を決定するステップと、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値を決定するステップと、呼吸の呼気の1回換気量測定値に、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値とその呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得るステップと、第1の乗算結果を各呼吸の絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得るステップと、呼吸のN成分の1回換気量測定値に、呼吸の第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得るステップと、b)各呼吸の第2の乗算結果の総和を、一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、呼気のN成分の1回換気量測定値の絶対差で除算するステップと、を含み、これにより患者のFRCの測定値を得るステップを含む。
【0006】
本発明の別の態様では、変更のステップはFiOを増加させることを含む。
【0007】
本発明の別の態様では、変更のステップはFiOを減少させることを含む。
【0008】
本発明の別の態様では、変更のステップは、患者の全吸気量の約20%〜約25%の範囲内の量だけFiOを変更することを含む。
【0009】
本発明の別の態様では、変更のステップは、FiOを単一ステップ関数に従って変更することを含む。
【0010】
本発明の別の態様では、方法はさらに、患者の呼気のCO成分の1換気量決定するステップと、患者の呼気のO成分の1回換気量を決定するステップとを含み、この場合、呼気のN成分の1回換気量を決定するステップは、呼気のN成分の1回換気量を、呼気のO成分およびCO成分の1回換気量の関数として決定することを含む。
【0011】
本発明の別の態様では、呼気のCO成分の1回換気量を決定するステップは、FiOを変更するより前に決定することを含む。
【0012】
本発明の別の態様は、呼気のCO成分の1回換気量を決定するステップは、一連の呼吸における各呼吸に対して個別に呼気のCO成分の1回換気量を決定することを含む。
本発明の別の態様では、決定するステップは、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかがが定常状態に達するまで測定することを含む。
【0013】
本発明の別の態様では、決定するステップは、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、事前に定義された量より小さくなるまで測定することを含む。
【0014】
本発明の別の態様では、決定するステップは、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、1%未満になるまで測定することを含む。
【0015】
本発明の別の態様では、決定するステップは、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達した後、事前に定義された数の呼吸に対して決定することを含む。
【0016】
本発明の別の態様では、呼気のO成分の1回換気量を決定するステップは、FiOが増加した後に、呼吸における最小レベルのOを用いて決定することを含む。
【0017】
本発明の別の態様では、呼気のO成分の1回換気量を決定するステップは、FiOが減少した後に、呼吸における最大レベルのOを用いて決定することを含む。
【0018】
本発明の別の態様では、決定するステップは、1回換気量の測定が、患者の吸気のFiOに変更が検出された後の、呼吸の発生に時間的に最も近い場合に、1回換気量のいずれかを呼吸のいずれかと関連付けることを含む。
【0019】
本発明の別の態様では、肺の機能的残気量の測定システムが提供され、このシステムは、換気システムと、換気システムと協働して、換気システムによりOが吹き込まれる患者の肺の機能的残気量を決定するように構成された機能的残気量分析器とを含む。分析器は、
a)患者の吸気のFiOに所定の量の変更が発生した後に、患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、呼吸の呼気の1回換気量測定値を決定し、
呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値を決定し、呼吸の呼気の1回換気量測定値に、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値とその呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得て、第1の乗算結果を各呼吸の絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得て、呼吸のN成分の1回換気量測定値に、各呼吸の第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得ることと、
b)各呼吸の第2の乗算結果の総和を、一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、呼気のN成分の1回換気量測定値の絶対差で除算して、患者のFRCの測定値を得ることと、
を実行するように構成されている。
【0020】
本発明の別の態様では、換気システムは、O発生源と、O発生源と患者との間の吸入時のOを測定するように構成されたOセンサと、O発生源と患者の中間にある呼気および吸気流路に沿って圧力を測定するように構成された流量変換器とを含む。この場合、機能的残気量分析器は、圧力測定および吸気O測定値のいずれかを用いて1回換気量のいずれかを決定するように構成されている。
【0021】
本発明の別の態様では、分析器は、FiOに変更が発生した後に、肺の機能的残気量の測定を自動的に起動するように構成されている。
【0022】
本発明の別の態様では、分析器は、O発生源に作用して、患者の吸気のFiOを所定の量だけ変更させるように構成されている。
【0023】
本発明の別の態様では、O発生源は、FiOを増加することにより患者の吸気のFiOを変更するように構成されている。
【0024】
本発明の別の態様では、O発生源は、FiOを低減することにより患者の吸息のFiOを変更するように構成されている。
【0025】
本発明の別の態様では、O発生源は、患者の全吸気量の約20%から約25%までの範囲内の量だけFiOを変更するように構成されている。
【0026】
本発明の別の態様では、O発生源は、単一ステップ関数に従ってFiOを変更するように構成されている。
【0027】
本発明の別の態様では、分析器は、患者の呼気のCO1成分の1回換気量を決定し、患者の呼気のO成分の1回換気量を決定し、呼気のN成分の1回換気量を、呼気のO成分およびCO成分の1回換気量の関数として決定するように構成されている。
【0028】
本発明の別の態様では、分析器は、FiOの上記変更より前に、呼気のCO成分の1回換気量を決定するように構成されている。
【0029】
本発明の別の態様では、分析器は、一連の呼吸における各呼吸に対して個別に呼気のCO成分の1回換気量を決定するように構成されている。
【0030】
本発明の別の態様では、分析器は、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達するまで、決定のいずれかを実行するように構成されている。
【0031】
本発明の別の態様では、分析器は、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、事前に定義された量未満になるまで、決定のいずれかを実行するように構成されている。
【0032】
本発明の別の態様では、分析器は、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、1%未満になるまで、決定のいずれかを実行するように構成されている。
【0033】
本発明の別の態様では、分析器は、呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達した後、事前に定義された数の呼吸に対して、決定のいずれかを実行するように構成されている。
【0034】
本発明の別の態様では、分析器は、FiOが増加した後に、呼吸における最小レベルのOを用いて、呼気のO1成分の1回換気量を決定するように構成されている。
【0035】
本発明の別の態様では、分析器は、FiOが減少した後に、呼吸における最大レベルのOを用いて、呼気のO成分の1回換気量を決定するように構成されている。
【0036】
本発明の別の態様では、分析器は、1回換気量の測定が、患者の吸気のFiOに変更が検出された後の、呼吸の発生に時間的に最も近い場合に、1回換気量のいずれかを呼吸のいずれかと関連付けることを含む。
【0037】
本発明の別の態様では、患者の肺の機能的残気量を決定するためのコンピュータプログラム製品が提供される。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読媒体とコンピュータプログラム命令を含む。プログラム命令は、a)患者の吸気のFiOに所定の量の変更が発生した後に、患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、呼吸の呼気の1回換気量測定値を決定し、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値を決定)し、呼吸の呼気の1回換気量測定値に、呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値とその呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得て、第1の乗算結果を各呼吸の絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得て、呼吸のN成分の1回換気量測定値に、各呼吸の第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得ることと、b)各呼吸の第2の乗算結果の総和を、一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、呼気のN成分の1回換気量測定値の絶対差で除算して、患者のFRCの測定値を得ることと、を実行するように動作する。この場合、プログラム命令はコンピュータ可読媒体に格納されている。
【0038】
本発明は、添付図面と併せてなされる以下の詳細な説明からより完全に理解され、認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施形態に従って構成され、動作する、患者の肺の機能的残気量を決定するシステムの簡易ブロック図である。
【図2A】本発明の実施形態に従って構成され、動作する、患者の肺の機能的残気量を決定する例示的な方法の簡易フローチャートの一部である。
【図2B】本発明の実施形態に従って構成され、動作する、患者の肺の機能的残気量を決定する例示的な方法の簡易フローチャートの、図2Aに続く部分である。
【図3】図2Aおよび2Bの方法を理解するのに有効な、例示的な1組の測定結果である。
【図4】本発明の実施形態による、コンピューティングシステムの例示的なハードウェア実現形態の簡易ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
次に、本発明を1つ以上の実施形態に関連付けて説明するが、説明は、全体として、本発明を例証することを意図するものであり、本発明を示された実施形態に限定すると解釈すべきではない。当業者であれば様々な変更形態を実現可能であり、それら変更形態は、本明細書では明確に示されないが、やはり本発明の真の精神および範囲内であることは明らかである。
【0041】
当業者には明らかであるように、本発明は、システム、方法またはコンピュータプログラム製品として具体化されてもよい。したがって、本発明は、全面的にハードウェアの実施形態、または全面的にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、ソフトウェア、マイクロコードを含む)の形を取ってもよく、あるいは、本明細書では、すべて一般的に、「回路」、「モジュール」または「システム」と称する、ソフトウェアとハードウェアの形態を組み合わせた実施形態の形を取ってもよい。さらに、本発明は、媒体に格納されるコンピュータ使用可能なプログラムコードを有する、有形的表現媒体に格納されたコンピュータプログラム製品の形を取ってもよい。
【0042】
1つ以上のコンピュータ使用可能な媒体またはコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを利用してもよい。コンピュータ使用可能な媒体またはコンピュータ可読媒体は、これらに限定されないが、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線または半導体のシステム、装置、デバイス、または伝搬媒体である。コンピュータ可読媒体のより具体的な例(非限定的なリスト)には、1つ以上の配線を有する電気接続体、携帯型コンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラム可能ROM(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルCDROM(compact disc read‐only memory)、光学記憶デバイス、インターネットまたはイントラネット通信を支える媒体などの伝送媒体、または磁気記憶デバイスが含まれる。コンピュータ使用可能な媒体またはコンピュータ可読媒体はさらに、プログラムが印刷されている紙または別の適切な媒体であってもよい、ことに留意すべきである。というのは、プログラムは、例えば、紙または他の媒体を光学的に走査して電子的に取り込むことができ、次にコンパイル、解釈し、必要に応じて別の適切な方法で処理し、その後、コンピュータメモリに格納できるからである。本明細書においては、コンピュータ使用可能媒体またはコンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスにより使用するためのプログラム、またはそれらシステム、装置、デバイスに関連して使用するためのプログラムを収納、記憶、通信、伝搬、または移送することができる、任意の媒体であってもよい。コンピュータ使用可能な媒体は、ベースバンドで、または搬送波の一部として、当該媒体に格納されたコンピュータ使用可能なプログラムコードを備える伝搬されるデータ信号を含んでもよい。コンピュータ使用可能なプログラムコードは、これらに限定されないが、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなどを含む、任意の適切な媒体を使用して伝送されてもよい。
【0043】
本発明の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Smalltalk、C++などオブジェクト指向プログラミング言語および「C」プログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語または同様のプログラミング言語を含む、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書かれてもよい。プログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、全体をユーザのコンピュータ上で、一部をユーザのコンピュータ上で実行してもよく、また、一部をユーザのコンピュータ上で、および一部をリモートコンピュータ上で、または全体をリモートコンピュータまたはサーバ上で実行してもよい。後者の場合は、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む、任意の種類のネットワークを介してユーザのコンピュータに接続してもよく、または外部コンピュータに接続してもよい(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用するインターネットを介して)。
【0044】
本発明を、本発明の実施形態による方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して、以下に説明する。フローチャートおよび/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャートおよび/またはブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令により実現できることは理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供されて、マシンを形成し、これにより、命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサによって実行されて、フローチャートおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおいて指定された機能/動作を実現するための手段を形成する。
【0045】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ可読媒体に格納されてもよい。このコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に対して、特有の方法で作動するように指示し、これにより、コンピュータ可読媒体に格納された命令は、フローチャートおよび/またはブロック図ブロック(または複数のブロック)において指定された機能/動作を実現する命令手段を含む、製造物を形成することができる。
【0046】
また、コンピュータプログラム命令を、コンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理装置に読み込むことにより、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータで実行されるプロセスを生成し、これにより、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行する命令が、フローチャートおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックにおいて指定される機能/動作を実現するプロセスを提供する。
【0047】
次に図1を参照する。図1は、本発明の実施形態に従って構成され、動作する、患者の肺の機能的残気量を決定するシステムの簡易ブロック図である。図1のシステムでは、換気システムが示されている。図1では、ヒトまたは動物の患者100が、従来の方法を用いて、人工呼吸器などのO発生源102に接続されている。Oセンサ104は、吸気管などの吸気流路に沿ってO発生源102と患者100との間の吸気Oを測定し、一方、Oセンサ106は、呼気管などの呼気流路に沿ってO発生源102と患者100との間の呼気のOを測定する。流量変換器108は、呼気および吸気流路に沿って差圧、動圧および静圧信号を測定し、これらの信号は、例えば、患者100の体積流量および1回換気量を計算するために使用される。患者100の呼気の呼気終末のCOの濃度もまた、任意の既知の手段を使用して、例えば、O発生源102または流量変換器108によって、測定される。機能的残気量分析器110は、Oセンサ104および106と変換器108からの上記のような様々な測定値、ならびに、患者100の呼吸器系の内外の空気の流れから得られる、差圧信号または他の取得された信号などの、O発生源102からの情報を受け取り、以下により詳細に説明するように、この情報を用いて患者100の肺の機能的残気量を計算する。
【0048】
一実施形態では、機能的残気量分析器110は、O発生源が、好ましくは単一の事前に定義されたステップ関数に従って、患者100の吸気のFiOを所定の量だけ、例えば約20%から約25%までの範囲内の量だけ増加または減少することにより、患者100の肺の機能的残気量の測定を起動するように構成されている。これに加えまたは代替として、分析器110は、ここで説明する図1の構成要素のいずれかにより検出されるような、患者100の吸気のFiOの事前に定義された増加または減少が発生した後に、患者100の肺の機能的残気量の測定を自動的に起動するように構成されている。
【0049】
個別の吸気および呼気流路に沿ってOを測定するために、2つのOセンサ104および106が示されているが、吸気ガスおよび呼気ガスの相互に混同しない)測定を保証できる場合は、吸気および呼気Oの両方を測定するために、代替として、単一のOセンサを単一の吸気/呼気流路に沿って使用してもよいことを理解されたい。
【0050】
次に、図2Aおよび2Bを参照する。図2Aおよび2Bの両図によって、本発明の実施形態に従って動作する、患者の肺の機能的残気量を決定する方法の簡易ブローチャートが示されている。図2Aおよび2Bの方法では、この方法は、図1のシステムを使用して、または、ここで説明する測定結果を提供することできる、任意の他の適切な装置を使用して実現されてもよく、一連の呼吸の開始時にまたは各呼吸に対して個別に、従来の技術を用いて患者の呼気の呼気終末のCOの濃度を決定することが望ましい。次に、患者の呼気のFiOは、好ましくは単一の事前に定義されたステップ関数に従って、所定の量だけ、例えば患者の全吸気量の約20%から約25%までの範囲内の量だけ増加または減少される。FiOを変更した後の一連の患者の呼吸における各呼吸に対して、呼吸の呼気1回換気量および呼気のN成分の1回換気量は、従来の技術を用いて決定される。好ましくは、呼気のN成分の1回換気量は、測定される呼気のOおよびCOの関数として決定される。一実施形態では、以前に決定された呼気終末のCOの濃度は、呼気終末のCOの濃度が各呼吸に対して測定されない場合、各呼吸に対して一定であると仮定する。呼気および呼気のガス成分の1回換気量は、好ましくは、呼気のガス成分の1回換気量が定常状態に到達するまで、例えば、連続するNまたはO成分の1回換気量の差が事前に定義された量、例えば1%未満になるまで、一連の呼吸における各呼吸に対して測定される。任意選択では、また、呼気および呼気のガス成分の1回換気量を、事前に定義された数の定常状態後の呼吸に対して測定することもできる。このような測定の例示的な1組の測定結果は、図3の表に示されている。次に、この表を参照すると、表は、全呼気の1回換気量のガス成分量として表される、呼気のNおよびO成分の1回換気量に対する、ならびに「Tve」と表記された一連の列における各呼吸の呼気の1回換気量に対する、表の列を有する。
【0051】
「Delta N」と表記された列に示された、呼気のNの絶対差は、呼吸の呼気のN成分の1回換気量とその呼吸の直前の呼吸のNの成分の1回換気量との間の差として、一連の呼吸における各呼吸に対して決定される。この場合、0の絶対差は、一連の呼吸の第1の呼吸に対して使用される。次に、各呼吸の呼気の1回換気量に、その呼吸に対して決定された呼気のNの絶対差を乗算し、その結果を、一連の呼吸のそれぞれに対するNの絶対差の総和で除算し、それらの結果を「Part Tve」と表記された列に示し、それらの結果を合計する。次に、吸気のN成分の1回換気量のそれぞれに、Part Tveの値の総和を乗算し、それらの結果を「NPart Tve Sum」と表記された列に示し、それらの結果を合計する。次に、NPart Tve値の総和を、第1と最後のNの微量な1回換気量との間の絶対差で除算して、立方センチメートルで表される、機能的残気量の値を得る。
【0052】
一連の呼吸がFiOの増加中に上記のように測定される場合、好ましくは各呼吸におけるOの最小レベルが測定されるのに対して、測定が、FiOの減少中に実行される場合、好ましくは各呼吸におけるOの最大レベルが測定される。
【0053】
好ましくは、呼吸と測定の間の同期は以下のようにしてなされる。所定の呼吸の吸気中のFiOが増加または減少したことが検出されると、増加または減少の検出後の時間的に最も近い、得られた1回換気量が、この呼吸に関連付けられる。その後、呼気のOの測定では一般に、遅延が存在するが、患者の次の呼吸は、FiOの変更により影響を受けると想定される。
【0054】
患者の肺の機能的残気量を決定することに関しては、吸気ガスおよび吸気の1回換気量の測定値には直接依存しないが、このような測定値は好ましくは、呼吸間の同期、システムの漏れおよび装置の障害などの他の異常の検出、検知装置の精度の決定、および各呼吸中に消費されるOの量の決定に対して用いられる。
【0055】
上述の任意の構成要素は、磁気または光学記憶媒体に格納された、またはコンピュータハードウェア内に組み込まれた、コンピュータプログラム命令の形などの、コンピュータ可読媒体に組み込まれたコンピュータプログラム製品として実現されることができ、あるいはコンピュータにより実行されるか、またはコンピュータにアクセス可能であることを理解されたい。
【0056】
次に図4を参照すると、ブロック図400は、コンピューティングシステムの例示的なハードウェアの実現形態を図示している。このコンピューティングシステムにより、本発明の1つ以上の構成要素/方法(例えば、図1〜3に関して説明した構成要素/方法)を、本発明の実施形態に従って実現できる。
【0057】
示されたように、少なくとも1つのリソースへのアクセスを制御する技法は、コンピュータバス418または代替の接続機構を介して結合された、プロセッサ410、メモリ412、I/Oデバイス414、およびネットワークインタフェース416によって実現されることができる。
【0058】
ここで使用される用語「プロセッサ」には、例えば、CPU(中央処理装置)および/または他の信号処理電気回路などの、任意の信号処理デバイスを含むものとすることは理解されるべきである。また、用語「プロセッサ」は、複数の信号処理デバイスを指すこともあり、信号処理デバイスと関連付けられた様々な構成要素が他の処理デバイスにより共有されることもあることを理解されたい。
【0059】
ここで使用される用語「メモリ」は、例えば、RAM、ROM、固定記憶デバイス(例えばハードドライブ)、着脱可能記憶デバイス(例えばディスケット)、フラッシュメモリ等といった、プロセッサまたはCPUと関連付けられたメモリを含むものとする。このようなメモリは、コンピュータ可読記憶媒体と見なされることができる。
【0060】
さらに、ここで使用される用語「入力/出力デバイス」または「I/Oデバイス」は、例えば、処理ユニットにデータを入力するための1つ以上の入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、スキャナ等)、および/または処理ユニットに関連した結果を提示するための1つ以上の出力デバイス(例えば、スピーカ、ディスプレイ、プリンタ等)を含むものとする。
【0061】
図のフローチャートおよびブロック図は、本発明の様々な実施形態による、システム、方法、およびコンピュータプログラム製品の可能な実現形態のアーキテクチャと、機能と、動作とを示している。これに関しては、フローチャートまたはブロック図における各ブロックは、特定の論理機能を実現する1つ以上の実行可能な命令を備える、モジュール、セグメントまたはコードの一部を表している。いくつかの代替の実現形態では、ブロック内に示された機能が、図に示された順序と異なる順序で発生する場合もあることにも留意すべきである。例えば、連続して示された2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されるか、または、ブロックは、含まれる機能に依存して、逆の順序で実行される場合もある。また、ブロック図および/またはフローチャートの各ブロックと、ブロック図および/またはフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、特定の機能または動作を実行する特殊用途ハードウェアベースのシステム、または特殊用途ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせにより実現できることにも留意されたい。
【0062】
本明細書における方法および装置を、特定のコンピュータハードウェアまたはソフトウェアに関して説明してきたが、本明細書において説明した方法および装置は、従来の技術を使用してコンピュータハードウェアまたはソフトウェアで容易に実現できることは明らかである。
【0063】
本発明を1つ以上の特定の実施形態に関して説明してきたが、説明は、全体として、本発明を例証することを意図するものであり、本発明を示された実施形態に限定すると解釈すべきではない。当業者であれば様々な変更形態を実現可能であり、それら変更形態は、本明細書では明確に示されないが、やはり本発明の真の精神および範囲内であることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の肺の機能的残気量を決定する方法であって、
患者の吸気のFiOを所定の量だけ変更するステップと、
前記FiOを変更した後に、前記患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、
前記呼吸の呼気の1回換気量の測定値を決定するステップと、
前記呼吸の呼気のN成分の1回換気量の測定値を決定するステップと、
前記呼吸の前記呼気の1回換気量に、前記呼吸の前記呼気のN成分の1回換気量の測定値と前記呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得るステップと、
前記第1の乗算結果を、前記呼吸のそれぞれの前記絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得るステップと、
前記呼吸の前記呼気のN成分の1回換気量の測定値に、前記呼吸のそれぞれの前記第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得るステップと、を備える方法であり、さらに、
前記呼吸のそれぞれの前記第2の乗算結果の総和を、前記一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、前記呼気のN成分の1回換気量の測定値の前記絶対差で除算して、前記患者の肺の機能的残気量の測定値を得るステップと、を備える、方法。
【請求項2】
前記変更するステップは前記FiOを増加するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記変更するステップは前記FiOを低減するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記変更するステップは、前記FiOを、前記患者の全吸気量の約20%から約25%の範囲内の量だけ変更するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記変更するステップは単一ステップ関数に従って前記FiOを変更するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記患者の呼気のCO成分の1回換気量を決定するステップと、
前記患者の呼気のO成分の1回換気量を決定するステップと、をさらに備え、
前記呼気のN成分の1回換気量を決定する前記ステップは、呼気の前記O成分およびCO成分の1回換気量の関数として、前記呼気のN成分の1回換気量を決定するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記呼気のCO成分の1回換気量を決定する前記ステップは、前記FiOを変更するより前に決定するステップを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記呼気のCO成分の1回換気量を決定する前記ステップは、前記一連の呼吸における前記呼吸のそれぞれに対して、個別に前記呼気のCO成分の1回換気量を決定するステップを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記決定するステップは、任意の前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達するまで測定するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記決定するステップは、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、事前に定義された量未満になるまで測定するステップを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記決定するステップは、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、1%未満まで異なるまで測定するステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記決定するステップは、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達した後、事前に定義された数の呼吸に対して決定するステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記呼気のO成分の1回換気量を決定する前記ステップは、前記FiOが増加した後に、前記呼吸における最小レベルのOを用いて決定するステップを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項14】
前記呼気のO成分の1回換気量を決定する前記ステップは、前記FiOが減少した後に、前記呼吸における最大レベルのOを用いて決定するステップを備える、請求項6に記載の方法。
【請求項15】
前記決定するステップは、前記1回換気量の測定が、前記患者の吸気のFiOに変更が検出された後の、前記呼吸の発生に時間的に最も近い場合に、前記1回換気量のいずれを前記呼吸のいずれかと関連付けるステップを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
肺の機能的残気量の測定システムであって、
換気システムと、
前記換気システムと協働して、前記換気システムによりOが吹き込まれる患者の肺の機能的残気量を決定するように構成された機能的残気量分析器と、を備える測定システムであり、
前記分析器は、
a)前記患者の吸気のFiOに所定の量の変更が発生した後に、前記患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、
前記呼吸の呼気の1回換気量測定値を決定し、
前記呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値を決定し、
前記呼吸の前記呼気の1回換気量測定値に、前記呼吸の前記呼気のN成分の1回換気量の測定値と前記呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得て、
前記第1の乗算結果を、前記呼吸のそれぞれの前記絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得て、
前記呼吸の前記呼気のN成分の1回換気量の測定値に、前記呼吸のそれぞれの前記第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得ることと、
b)前記呼吸のそれぞれの前記第2の乗算結果の総和を、前記一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、前記呼気のN成分の1回換気量の測定値の前記絶対差で除算して、前記患者の肺の機能的残気量の測定値を得ることと、を実行するように構成されている、システム。
【請求項17】
発生源と、
前記O発生源と患者の間の吸気Oを測定するように構成されたOセンサと、
前記O発生源と前記患者の中間にある呼気および吸気流路に沿って圧力を測定するように構成された流量変換器と、を備え、
前記機能的残気量分析器は、前記圧力測定値および前記吸気O測定値のいずれかを用いて、前記1回換気量のいずれかを決定するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記分析器は、前記FiOに前記変更が発生した後に、肺の前記機能的残気量の測定を自動的に起動するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
前記分析器は、前記O発生源に作用して、前記患者の吸気の前記FiOを前記所定の量だけ変更させるように構成されている、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記O発生源は、前記FiOを増加することにより前記患者の吸気の前記FiOを変更するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記O発生源は、前記FiOを減少することにより前記患者の吸気の前記FiOを変更するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項22】
前記O発生源は、前記患者の全吸気量の約20%から約25%までの範囲内の量だけ前記FiOを変更するように構成されている、請求項19に記載のシステム。
【請求項23】
前記O発生源は、単一ステップ関数に従って前記FiOを変更するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項24】
前記分析器は、
前記患者の呼気のCO成分の1回換気量を決定し、
前記患者の呼気のO成分の1回換気量を決定し、
呼気の前記O成分およびCO成分の1回換気量の関数として、前記呼気のN成分の1回換気量を決定するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項25】
前記分析器は、FiOの前記変更より前に、前記呼気のCO成分の1回換気量を決定するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記分析器は、前記一連の呼吸における各呼吸に対して個別に前記呼気のCO成分の1回換気量を決定するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記分析器は、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達するまで、前記決定のいずれかを実行するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項28】
前記分析器は、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、事前に定義された量未満になるまで前記決定のいずれかを実行するように構成されている、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記分析器は、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかの連続する1回換気量の差が、1%未満まで異なるまで前記決定のいずれかを実行するように構成されている、請求項28に記載のシステム。
【請求項30】
前記分析器は、前記呼気のガス成分の1回換気量のいずれかが定常状態に到達した後に、事前に定義された数の呼吸に対して前記決定のいずれかを実行するように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項31】
前記分析器は、前記FiOが増加した後に、前記呼吸における最小レベルのOを用いて前記呼気のO成分の1回換気量を決定するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項32】
前記分析器は、前記FiOが減少した後に、前記呼気のO成分の1回換気量を決定するように構成されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項33】
前記分析器は、前記1回換気量の測定が、前記患者の吸気のFiOに変更が検出された後の、前記呼吸の発生に時間的に最も近い場合に、前記1回換気量のいずれかを前記呼吸のいずれかに関連付けるように構成されている、請求項16に記載のシステム。
【請求項34】
患者の肺の機能的残気量を決定するためのコンピュータプログラム製品であって、
コンピュータ可読媒体と、
コンピュータプログラム命令と、を備えるコンピュータプログラム製品であり、
前記コンピュータプログラム命令は、
a)前記患者の吸気のFiOに所定の量の変更が発生した後に、前記患者の一連の呼吸における各呼吸に対して、
前記呼吸の呼気の1回換気量測定値を決定し、
前記呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値を決定し、
前記呼吸の前記呼気の1回換気量測定値に、前記呼吸の前記呼気のN成分の1回換気量の測定値と前記呼吸の直前の呼吸の呼気のN成分の1回換気量測定値との間の絶対差を乗算して、第1の乗算結果を得て、
前記第1の乗算結果を、前記呼吸のそれぞれの前記絶対差の総和で除算して、第1の除算結果を得て、
前記呼吸の前記呼気のN成分の1回換気量の測定値に、前記呼吸のそれぞれの前記第1の除算結果の総和を乗算して、第2の乗算結果を得ることと、
b)前記呼吸のそれぞれの前記第2の乗算結果の総和を、前記一連の呼吸における第1の呼吸と最後の呼吸との間の、前記呼気のN成分の1回換気量の測定値の前記絶対差で除算して、前記患者の肺の機能的残気量の測定値を得ることと、を実行するように動作し、
前記プログラム命令は前記コンピュータ可読媒体に格納されている、コンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−518596(P2011−518596A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505635(P2011−505635)
【出願日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051677
【国際公開番号】WO2009/130684
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
【出願人】(510282871)インカメディカル システムズ エル・ティー・ディー (1)
【Fターム(参考)】