説明

胃内膨張カプセル

【課題】 患者が自分で飲み込むことができ、胃内において膨張させることができる胃内膨張カプセルを提供する。
【解決手段】 胃内膨張カプセルにおいて、利用者が空腹時に飲用する収縮した形状のカプセル6と、この収縮した形状のカプセル6を胃内で膨張させて、この胃内における前記カプセル6の占有容積を増加させ、前記利用者に満腹感を与えることによって食事摂取量を制限するための膨張した形状のカプセル6′を得るカプセル膨張手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、胃内膨張カプセルに係り、特に糖尿病、メタボリックシンドローム、高血圧、病的肥満などの体重コントロールが必要な病態において、飲用すると胃内で膨張し、患者の空腹感を癒し満腹感を与えることにより、食欲を抑え、食事摂取量を減らすことができる胃内膨張カプセルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、上述のような病態に対する治療としては、食事制限や外科的胃体部切除などによる肥満外科手術が行われてきた(下記非特許文献1,2参照)。しかしながら、食事制限に関しては、守れない患者も多く、「生活の質」の観点から指導に否定的な哲学を持つ患者もいる。そこで、病的な肥満に対しては、外科的な縮小術、胃切除手術が欧米では数多く試みられているが(非特許文献1参照)、外科手術という性質上、合併症の危険はゼロにはなりえない。術後、縫合不全を起こして内容物が流出すれば、腹膜炎を起こして死の危険を伴う場合もあり得る。また、内視鏡的に胃内に留置するバルーンも開発されているが、内視鏡の挿入には、当然、患者の苦痛を伴う(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−131641号公報
【特許文献2】特開2007−082898号公報
【特許文献3】特開2002−315209号公報
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Laparoscopic sleeve gastrectomy with duodeno−jejunal bypass:a new surgical procedure for weight control.Feasibility and safety study in a porcine model.Del Genio G,Gagner M,Cuenca−Abente F,Nocca D,Biertho L,Del Genio F,Assalia A,Del Genio A.Obes Surg.2008 Oct;18(10):1263−7
【非特許文献2】Vegetarian diets,chronic diseases and longevity.Ginter E.Bratisl Lek Listy.2008;109(10):463−6.Review.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
日本でも、肥満患者の増加は、メタボリックシンドロームの増大に伴い、心血管イベントの増加など国家的な疾病構造の変動と直結して医療経済を圧迫している。肥満外科は欧米では病的肥満の標準治療になりつつあるが、日本ではまだ広がっておらず、また、侵襲的な外科治療には議論がある。
本発明は、上記状況に鑑みて、患者が自分で飲み込むことができ、胃内において膨張させることができる胃内膨張カプセルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕胃内膨張カプセルにおいて、利用者が空腹時に飲用する収縮した形状のカプセルと、この収縮した形状のカプセルを胃内で膨張させて、この胃内における前記カプセルの占有容積を増加させ、前記利用者に満腹感を与えることによって食事摂取量を制限するための膨張した形状のカプセルを得るカプセル膨張手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
〔2〕上記〔1〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは、生体親和性および安全性が高く、柔軟で、伸展することができるシリコン素材で表面が被覆された、形状記憶合金からなる膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルであることを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは、外膜の内部に膨張機構を備えた膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルであることを特徴とする。
【0008】
〔4〕上記〔3〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記膨張機構がアームによる拡張機構であることを特徴とする。
〔5〕上記〔3〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記膨張機構が圧縮空気タンクからの圧縮空気の解放による空気圧作動機構であることを特徴とする。
〔6〕上記〔2〕又は〔3〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルは、体外からの非侵襲的な経皮エネルギー伝送システムを介した電力輸送により作動することを特徴とする。
【0009】
〔7〕上記〔2〕又は〔3〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルの膨張後、経皮エネルギー伝送システムによる電力輸送により、前記膨張したカプセルは元通りに収縮し、消化管内を蠕動運動によって移動し、排便と同時に体外に排出されて前記収縮したカプセルを回収可能とすることを特徴とする。
〔8〕上記〔1〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは表面を胃液で溶解される素材で被覆され、前記表面の溶解と同時に自動的に膨張する胃内膨張カプセルであることを特徴とする。
【0010】
〔9〕上記〔8〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセル内部に装着された形状記憶合金からなる超弾性ステントによる膨張機構が自発的に膨張し、胃内において大きな占有容積を維持することを特徴とする。
〔10〕上記〔2〕又は〔9〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記形状記憶合金としてニッケル・チタン合金、あるいは、生体親和性の高いチタン・ジルコニウム・ニオブ合金を用いたことを特徴とする。
【0011】
〔11〕上記〔8〕又は〔9〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルの膨張後、経皮エネルギー伝送システムを用いた電力輸送により、前記膨張したカプセルを収縮させて元の大きさに復帰させ、その収縮状態を排便時まで維持することを特徴とする。
〔12〕上記〔1〕記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは、内蔵型電池を用いるシステムによるエネルギー投入で大きく膨張し、前記利用者の満腹感を体外から自由にコントロール可能にすることを特徴とする。
【0012】
〔13〕上記〔12〕記載の胃内留置カプセルにおいて、前記カプセルを膨張させ、幽門部を通らない大きさにすることで胃体部内に留置して、前記利用者の食事摂取量を抑えることを特徴とする。
つまり、患者は空腹を感じたらカプセルを服用し、経皮エネルギー伝送ユニットを体外から作動させ、カプセルを胃内で膨張させることにより、食事摂食量を抑制し、ダイエットを行うことができる。あるいは、カプセルの自動膨張システムを導入してもよい。使用後は排便と同時に排出される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、胃内膨張カプセルを患者が自分で胃内で膨張させることができるので、食欲を抑え、肥満を治療することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の胃内膨張カプセルが胃内に飲み込まれた状態を示す模式図である。
【図2】本発明の胃内膨張カプセルの胃内での動作を示す模式図である。
【図3】本発明の第1実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図面代用写真である。
【図5】本発明の第3実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の胃内膨張カプセルは、利用者が空腹時に飲用する収縮した形状のカプセルと、この収縮した形状のカプセルを胃内で膨張させて、この胃内における前記カプセルの占有容積を増加させ、前記利用者に満腹感を与えることによって食事摂取量を制限するための膨張した形状のカプセルを得るカプセル膨張手段とを備える。
【実施例】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明の胃内膨張カプセルが胃内に飲み込まれた状態を示す模式図、図2はその胃内膨張カプセルの胃内での動作を示す模式図、図3は本発明の第1実施例を示す胃内膨張カプセルを示す模式図であり、図3(a)は収縮した胃内膨張カプセルを示す図、図3(b)は膨張した胃内膨張カプセルを示す図である。
【0017】
これらの図において、1は胃体部、2は食道、3は噴門部であり、この噴門部3は食道2から胃への入口で食物が胃に入るときだけ開く。4は幽門部であり、この幽門部4は胃から十二指腸5への出口であって、括約筋からなる門があり、食物が中性か弱酸性になると開く。6は胃体部1内に飲み込まれた胃内膨張カプセル、7は胃体部1に体外から接触させる経皮エネルギー伝送システムの一次コイルである。
【0018】
図2(a)に示すように、収縮した胃内膨張カプセル6は、まず、食道2を介して噴門部3から胃体部1に飲み込まれる。次に、図2(b)に示すように、収縮した胃内膨張カプセル6は胃体部1に入り、図2(c)に示すように、胃内膨張カプセル6は胃体部1内で膨張し、膨張した胃内膨張カプセル6′となる。使用後は、膨張した胃内膨張カプセル6′は図2(d)に示すように元通りに収縮し、収縮した胃内膨張カプセル6は幽門部4から胃の外に出て、排便と同時に体外に排出される。
【0019】
つまり、胃内膨張カプセル6は、図3(a)に示すように、胃体部1に入った時は小さい寸法であるが、図3(b)に示すように、胃体部1内で膨張して大きな寸法になる。より詳細に述べると、胃内膨張カプセル6は、生体親和性および安全性が高く、柔軟で、伸展することができるシリコン素材6Aで表面が被覆された、形状記憶合金6Bからなる膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルである。この胃内膨張カプセル6は体外からの経皮エネルギー伝送システムの一次コイル7による非侵襲的なエネルギー投入により大きく膨張し、胃体部1内の容積を大きく占有することができる。なお、一次コイル7は体外に固定する。例えば、腹巻などで固定するようにしてもよい。胃体部1内の容積が胃内膨張カプセル6により大きく占有されると、胃壁が伸展刺激を受け、食欲中枢を抑えるので、空腹感を癒すことができる。よって、食事摂取量を抑えることができる。
【0020】
使用後の胃内膨張カプセル6′は、経皮エネルギー伝送システムの一次コイル7による非侵襲的なエネルギー投入を止めることで元通りに収縮する。または、体外から胃体部1を冷却装置(図示なし)により冷やして胃内膨張カプセル6′を元通りに収縮する。収縮した胃内膨張カプセル6′は、消化管内を蠕動運動によって移動し、排便と同時に体外に排出されるようにすることができる。
【0021】
本実施例では経皮エネルギー伝送システムによるエネルギー投入について述べたが、利用者の体内に設けられる内蔵型電池を用いるシステムによりエネルギーを投入してカプセルを大きく膨張させ、利用者の満腹感を体外から自由にコントロールすることができる。
また、内蔵型電池を用いるシステムによるエネルギー投入によってカプセルを大きく膨張させ、幽門部を通らない大きさにすることで、カプセルを胃体部内に留置して、食事摂取量を抑えることができる。
【0022】
さらに、体外からヒータやカイロを用いて胃内の胃内膨張カプセルを膨張させるようにしてもよい。
図4は本発明の第2実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図面代用写真であり、図4(a)は収縮した状態の胃内膨張カプセルを示し、図4(b)は膨張した状態の胃内膨張カプセルを示している。
【0023】
図4(a)に示すように、表面を胃内で溶解される素材12で被覆された上記実施例とは別の形態の胃内膨張カプセル11が、物理的に拡大が拘束され、カプセル状に小型化されているが、図4(b)に示すように、胃内で被覆材が溶解されると、その内部に装着された形状記憶合金からなる超弾性ステントによる膨張機構が自発的に膨張することにより、胃内膨張カプセル11′となり、胃壁を物理的に刺激し、空腹感を癒し、食欲を抑える。よって、肥満を治療し、体重をコントロールすることができる。食欲を癒した後は、胃内に留置され、引き続き、胃内で容積を確保し、食欲を引き続き抑制する。あるいは、経皮エネルギー伝送による温度制御で、再び収縮して小型化し、収縮した状態で排便と同時に体外へ排出されるようにしてもよい。
【0024】
なお、本発明に用いられる形状記憶合金は、超弾性素材であり、例えば、ニッケル・チタン合金、あるいは、生体親和性の高いチタン・ジルコニウム・ニオブ合金を用いることができる。
また、カプセルの内部にカギ状のロック機構を設け、使用後に再度小型化したカプセルの収縮状態を維持し、体外に排出しやすくすることもできる。ここで、ロック機構とは、小型のカギ状の機構が組み合わさって、カプセルの再拡大を不可能にするメカニズムを意味する。カギ状の構造物の形状に関しては自由に選択することができる。
【0025】
図5は本発明の第3実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図であり、図5(a)は、この胃内膨張カプセルの収縮時を示しており、図5(b)は、この胃内膨張カプセルの膨張時を示している。
これらの図において、胃内膨張カプセル20は、外膜(折り畳み・膨張可能なメンブレン)21と、その外膜21内に収納される経皮エネルギー伝送コイル22と、ラッチ・ロック機構付きの第1のスライド型アクチュエータ23と、第1のスライド型アクチュエータ23の基端部23Aに揺動自在に支持される第1のガイド板24と、第1のスライド型アクチュエータ23のスライド部23Bと第1のガイド板24の一部間に配置される第1のアーム25と、ラッチ・ロック機構付きの第2のスライド型アクチュエータ26と、第2のスライド型アクチュエータ26の先端部26Aに揺動自在に支持される第2のガイド板27と、第2のスライド型アクチュエータ27のスライド部27Bと第2のガイド板27の一部間に配置される第2のアーム28とからなる拡張機構29を備えている。この胃内膨張カプセル20は図5(a)に示すように、収縮時には第1のガイド板24と第2のガイド板27が折り畳まれ、外膜21も収縮している。この収縮状態でラッチがかかりロックされている。一方、経皮エネルギー伝送コイル22にエネルギーが印加されると、図5(b)に示すように、第1のガイド板24と第2のガイド板27は拡張機構29により拡張されて外膜21も膨張する。
【0026】
図6は本発明の第4実施例を示す胃内膨張カプセルを示す図であり、図6(a)は、この胃内膨張カプセルの収縮時を示しており、図6(b)は、この胃内膨張カプセルの膨張時を示している。
これらの図において、胃内膨張カプセル30は、外膜(折り畳み・膨張可能なメンブレン)31と、その外膜31内に収納されるスイッチングコントローラ内蔵情報伝送コイル32と、支持ロッド33と、圧縮空気タンク34とからなる空気圧作動機構35を備えている。この胃内膨張カプセル30は、図6(a)に示すように、収縮時には外膜31が折り畳まれている。一方、スイッチングコントローラ内蔵情報伝送コイル32にエネルギーが印加されると、図6(b)に示すように、空気圧作動機構35の圧縮空気タンク34から圧縮空気が解放され、折り畳まれていた外膜31は膨張する。
【0027】
このように、本発明に用いるカプセル膨張機構としては、実施例に図示したような、畳み込み構造に限らず、折り畳み構造などであってもよい。小型化されたカプセルが膨張する機構であれば、特に限定されるものではない。
また、生体へのエネルギー投入システムについては詳述していないが、本願出願人による「経皮エネルギー伝送装置」(上記特許文献2)や、「植え込み型充電式医療装置用充電器及びシステム」(上記特許文献3)が既に提案されており、これらの技術を用いることができる。
【0028】
さらに、以下のような適用も可能である。
(1)胃内膨張カプセルを内視鏡的に胃壁でクリップで固定し、経皮エネルギー伝送システムにより、カプセルを大きく膨張させることによって、カプセルを胃体部内に留置して、食事摂取量を抑えるようにすることもできる。
(2)また、胃内膨張カプセルから電気刺激を与える機能により、利用者に擬似的な満腹感を与えるようにしてもよい。
【0029】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明の胃内膨張カプセルは、食欲の制御による肥満コントロール、糖尿病の治療、メタボリックシンドロームの治療等の様々な分野に適用できる。
また、本発明によって製造された胃内膨張デバイスは、美容領域のサプリメントの代用として広く用いることができる。
【符号の説明】
【0031】
1 胃体部
2 食道
3 噴門部
4 幽門部
5 十二指腸
6 収縮した胃内膨張カプセル
6A シリコン素材
6B 形状記憶合金
6′ 膨張した胃内膨張カプセル
7 経皮エネルギー伝送システムの一次コイル
11 胃内膨張カプセル
11′ 膨張された胃内膨張カプセル
12 胃内で溶解される素材
20,30 胃内膨張カプセル
21,31 外膜
22 経皮エネルギー伝送コイル
23 ラッチ・ロック機構付きの第1のスライド型アクチュエータ
23A 第1のスライド型アクチュエータの基端部
23B 第1のスライド型アクチュエータのスライド部
24 第1のガイド板
25 第1のアーム
26 ラッチ・ロック機構付きの第2のスライド型アクチュエータ
26A 第2のスライド型アクチュエータの基端部
26B 第2のスライド型アクチュエータのスライド部
27 第2のガイド板
28 第2のアーム
29 拡張機構
32 スイッチングコントローラ内蔵情報伝送コイル
33 支持ロッド
34 圧縮空気タンク
35 空気圧作動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)利用者が空腹時に飲用する収縮した形状のカプセルと、
(b)該収縮した形状のカプセルを胃内で膨張させて、該胃内における前記カプセルの占有容積を増加させ、前記利用者に満腹感を与えることによって食事摂取量を制限するための膨張した形状のカプセルを得るカプセル膨張手段とを備えることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項2】
請求項1記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは、生体親和性および安全性が高く、柔軟で、伸展することができるシリコン素材で表面が被覆された、形状記憶合金からなる膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルであることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項3】
請求項1記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは、外膜の内部に膨張機構を備えた膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルであることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項4】
請求項3記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記膨張機構がアームによる拡張機構であることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項5】
請求項3記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記膨張機構が圧縮空気タンクからの圧縮空気の解放による空気圧作動機構であることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項6】
請求項2又は3記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記膨張機構内蔵型胃内膨張カプセルは、体外からの非侵襲的な経皮エネルギー伝送システムを介した電力輸送により作動することを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項7】
請求項2又は3記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルの膨張後、他の経皮エネルギー伝送システムによる電力輸送により、前記膨張したカプセルは元通りに収縮し、消化管内を蠕動運動によって移動し、排便と同時に体外に排出されて前記収縮したカプセルを回収可能とすることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項8】
請求項1記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは表面を胃液で溶解される素材で被覆され、前記表面の溶解と同時に自動的に膨張する胃内膨張カプセルであることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項9】
請求項8記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセル内部に装着された形状記憶合金からなる超弾性ステントによる膨張機構が自発的に膨張し、胃内において大きな占有容積を維持することを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項10】
請求項2又は9記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記形状記憶合金としてニッケル・チタン合金、あるいは、生体親和性の高いチタン・ジルコニウム・ニオブ合金を用いたことを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項11】
請求項8又は9記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルの膨張後、経皮エネルギー伝送システムを用いた電力輸送により、前記膨張したカプセルを収縮させて元の大きさに復帰させ、その収縮状態を排便時まで維持することを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項12】
請求項1記載の胃内膨張カプセルにおいて、前記カプセルは、内蔵型電池を用いるシステムによるエネルギー投入で大きく膨張し、前記利用者の満腹感を体外から自由にコントロール可能にすることを特徴とする胃内膨張カプセル。
【請求項13】
請求項12記載の胃内留置カプセルにおいて、前記カプセルを膨張させ、幽門部を通らない大きさにすることで胃体部内に留置して、前記利用者の食事摂取量を抑えることを特徴とする胃内膨張カプセル。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図3】
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【図4】
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