説明

背負いベルトの取付構造

【課題】ランドセル、リュックサック、ディバッグなど背のう部本体を人の背中に背負ったり、人の背中から離脱させる場合における背負いベルトの脱着操作性の向上を図り、背のう部本体の背当て部の全体が人の背中に密着する良好な装着状態を確保することを目的とする。
【解決手段】ランドセル1は人の背中に密着状態で接する背当て部3を備え、内部に収納部を備える背のう部本体5を備えてなる。ランドセル1は、人2の左右の肩部に背のう部本体5を背負わせるべく掛け回され、背のう部本体5の背当て部3の上方にその上端部を支持し、背のう部本体5の背当て部3の下端部側を支持する左右一対の各背負いベルト7を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランドセル、リュックサック、ディバッグなど、人の背中に背負われる背のう部本体を、人の左右の肩部に背負わせるべく掛け回され、背のう部本体に支持され、取付けられる背のうにおける背負いベルトの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ランドセル、リュックサック、ディバッグなどの背のうには、様々な形状や構造のものが存在するが、その多くは人の背中に密着状態で接し、支持される背当て部を備え、人の背中に背負われて内部に収納部を備えてなる背のう部本体と、人の左右の肩部に該背のう部本体を背負わせるべく掛け回され、背のう部本体の背当て部上方にその上端部を支持し、背のう部本体の背当て部下方にその下端部側を支持する左右一対の各背負いベルトと、を備えるようにしている。
【0003】
また、左右一対の各背負いベルトは、背のう部本体の背当て部の上側に備えられる連結体にその上端部を結合してなり、一方背のう部本体の背当て部の下方側に支持される下端側は、通常支持される背のう部本体の背当て部の下方に対し、その長さを調整可能に連結される。
【0004】
また、背負いベルトの中には、下記特許文献1や2に示すように、背のう部本体の背当て部の上側に備えられる連結体にその上端部を結合してなる上ベルトと、背のう部本体の背当て部の下方側に支持され、該下方側から延びる下ベルトとにより構成し、上ベルトの下端と下ベルトの上端とは掛け回す肩部のサイズに対応し、その結合位置を可変にし、長さ調整可能に相互に連結可能としたものも存在する。すなわち、こうした構成からなる背負いベルトは、上ベルトの下端と、下ベルトの上端との連結を、上ベルトの下端あるいは下ベルトの上端のいずれかに他のベルトの端部を挿通可能とするバックル状の連結環を支持させ、連結環が支持されたベルトに対する他方のベルトの端部にはその長さ方向において所定間隔をもって複数の止着孔を穿設し、他方のベルトを連結環に挿通させて連結環に支持される止着針を任意の長さ位置にある止着孔に止着して行うようにしている。これにより連結環に挿通される他のベルトの端部の連結環に対する止着結合位置を可変にし、上下のベルトを長さ調整可能に相互に連結させることを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実用新案登録第3133399号公報
【特許文献2】特開2008−54940号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで上記各特許文献1や2に代表される従来の背負いベルトは、上ベルトの下端と下ベルトの上端との止着結合位置を調整することで、背のう部本体に対する背負いベルトの全体長さを可変に調整することを可能としているが、背のう部本体の背当て部全体を人の背中に密着状態で接するようにするためには、その全体長さをできる限り短く設定することが望まれる。
【0007】
すなわち、背負いベルトの全体長さを必要以上に長くしてしまうと、背当て部の上方位置が人の背中から離れる方向での力が作用し、特にこの現象は背のう部本体の収納部内に高荷重の物を収納させたり、また収納部の底の方に重い物を収納させる場合に生じ易く、背のう部本体の重心が下の方になるにしたがって発生し易いものとされていた。
【0008】
ただ、こうした不具合を解消するため、背負いベルトの全体長さを必要以上に短くしてしまうと、背のう部本体を背負う際の、背負いベルトの人の肩部に対する掛け回しの操作が行いにくくなる不具合があった。
【0009】
本発明は、こうした従来の不具合に着目してなされたものであり、ランドセル、リュックサック、ディバッグなどの背のうにあって、背のう部本体を人の背中に背負ったり、人の背中から離脱させる場合における背負いベルトの脱着操作性の向上を図り、背のう部本体の背当て部の全体が人の背中に密着する良好な装着状態を確保することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1は、ランドセル、リュックサック、ディバッグなど人の背中に密着状態で接し、支持される背当て部を備え、人の背中に背負われて内部に収納部を備えてなる背のう部本体と、人の左右の肩部に該背のう部本体を背負わせるべく掛け回され、背のう部本体の背当て部上方にその上端部を支持し、背のう部本体の背当て部下方にその下端部側を支持する左右一対の各背負いベルトと、を備えてなる背のうにおける背負いベルトの取付構造において、背のう部本体の背当て部の内側において、背当て部上下方向に沿うように固定され、背当て部の下端側から上方へと延びる全体長尺のケーシングと、ケーシング内部の上端部にその一端部を支持され、ケーシング内部において下方へと延設される引っ張りスプリングと、上記ケーシング内の引っ張りスプリングの下端側に支持され、引っ張りスプリングの引っ張り力に抗するようにしてケーシングの長手方向に案内される状態で上下動可能とされるスライドピンと、を備え、上記背のう部本体の背当て部の上端に支持される背負いベルトは、その他端側をなす下端部側を、ケーシングの下方に備えられる開口からケーシング内に挿入され、上記スライドピンに掛け回すようにしてケーシング内の下端側に止着され、こうして背のう部本体に支持される背負いベルトは、肩部に掛け回し、背のう部本体が人の背中に背負われる状態において、下端の基端側に開口からスライドピンを介してケーシング内へ引き込む方向での引っ張り力が作用され、背のう部本体の背当て部の全体が人の背中に密着する方向に作用するよう付勢させることを可能としたことを特徴とする背負いベルトの取付構造としている。
【0011】
また本発明の請求項2は、ケーシングを背のう部本体の背当て部の内側に密着するように支持し、固定可能な全体扁平状のものとした請求項1に記載の背負いベルトの取付構造としている。
【0012】
また本発明の請求項3は、上記ケーシングが、下端部に背負いベルトの下端側をケーシング内へと挿入するための開口を備える全体扁平状の函体からなり、該函体内には函体上端部に上端部を支持し、下方へと延設される引っ張りスプリングが備えられ、函体の内部には引っ張りスプリングの下端部と支持・結合され、函体の内部に内挿され、引っ張りスプリングの引っ張り力に抗するようにして上下動可能なスライド体が配設され、上記スライドピンはこのスライド体に軸支される状態でケーシング内の長手方向に案内されて上下動可能とされる請求項2に記載の背負いベルトの取付構造としている。
【0013】
また本発明の請求項4は、上記左右一対の各背負いベルトが、背のう部本体の背当て部の上側に備えられる連結体にその上端部を結合してなる上ベルトと、背のう部本体の背当て部の下方側に支持され、該下方側から延びる下ベルトとからなり、上ベルトの下端と下ベルトの上端とは掛け回す肩部のサイズに対応し、その結合位置を可変にし、長さ調整可能に相互に連結可能とされるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の背負いベルトの取付構造としている。
【0014】
また本発明の請求項5は、上ベルトの下端と下ベルトの上端との連結が、上ベルトの下端あるいは下ベルトの上端のいずれかに他のベルトの端部を挿通可能とする連結環を支持させることとし、連結環に挿通される他のベルトの端部の連結環に対する止着結合位置を可変にし、上下のベルトを長さ調整可能に相互に連結させることとしてなる請求項1に記載の背負いベルトの取付構造としている。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ランドセル、リュックサック、ディバッグなどの背のうにあって、背のう部本体を人の背中に背負ったり、人の背中から離脱させる場合における背負いベルトの脱着操作性の向上を図り、背のう部本体の背当て部の全体が人の背中に密着する良好な装着状態を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態に係る背負いベルトの取付構造を採用したランドセルの全体斜視図である。
【図2】ランドセルの一部破断して示す側面図である。
【図3】背当て部の内側に固定されるケーシングの斜視図である。
【図4】ケーシングの内部を示す斜視図である。
【図5】図3のV−V線に沿う断面図である。
【図6】スライド体が下降移動した図5と同様の断面図である。
【図7】実施形態に係るランドセルを背負った状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態としての背負いベルトの取付構造を、図1ないし図7に示すランドセル1を例に説明する。背のうとしてのランドセル1は、図7に示すように人2の背中に密着状態で接し、支持する平板状の背当て部3を備え、人2の背中に背負われて内部に収納部4を備えてなる背のう部本体5を有する。
【0018】
すなわち、全体函状をなす背のう部本体5は、蓋板6を図1の矢印A方向に開くことで内部の収納部4を上部に開口することを可能とし、収納部4内に教科書や学用品などを収納可能にしている。ランドセル1は、人2の左右の肩部に背のう部本体5を背負わせるべく掛け回され、背のう部本体5の背当て部3の上方にその上端部を支持し、背のう部本体5の背当て部3の下端部側を支持する左右一対の各背負いベルト7を備える。
【0019】
左右の各背負いベルト7は、背のう部本体5の背当て部3の上側に備えられる連結体9にその上端部を結合してなる上ベルト7Aと、背のう部本体5の背当て部3の下方側から延びる下ベルト7Bとからなる。上ベルト7Aと下ベルト7Bとは、掛け回す人の肩部のサイズに対応し、その結合位置を可変にし、長さ調整可能に相互に連結可能とされる。
【0020】
上ベルト7Aは、上記のように背のう部本体5の背当て部3の上側に配設し、支持される連結体9に、その上端部を連結して結合してなり、左右に備えられる各連結体9は背当て部3の上側中心を基準としてそれぞれ外方(図1の矢印B方向)に向くように備えられる。
【0021】
上ベルト7Aの下端と下ベルト7Bの上端との連結は、下ベルト7Bの上端に支持されるバックル状の連結環10に、上ベルト7Aの下端側を挿通させ、上ベルト7Aの下端側における任意の長さ位置を連結環10に止着し、結合することにより行うようにしている。
【0022】
すなわち、上ベルト7Aの下端側を挿通可能とする連結環10には止着針11が支持され、この止着針11を、上ベルト7Aの下端側にその長さ方向において所定間隔をもって複数穿設される止着孔12のうち、任意の長さ位置にある止着孔12に止着するようにしている。
【0023】
これにより、連結環10に挿通される上ベルト7Aの下端部の連結環10に対する止着結合位置を可変にし、上下のベルト7A、7Bを長さ調整可能に相互に連結させることが可能となり、背負いベルト7の全体の長さを人2の肩部のサイズに合わせて調整することが可能となる。
【0024】
背のう部本体5は、背当て部3を構成する革材の内側において、その上下方向に沿うように背当て部3の下端側から上方へと延びる全体長尺のケーシング13が備えられ、固定される(図2参照)。ケーシング13は、図1に示すように背負いベルト7に対応して左右一対備えられ、背当て部3を構成する革材とその内側に重ね合わされる革材14との間に挟み込むようにして背当て部3の内側に支持・固定される(図2参照)。このため、ケーシング13は、これら2つの革材3、14の間に挟み込まれ、背当て部3の内側に密着するように支持し、固定される全体扁平状のものとされる。
【0025】
2つの各ケーシング13は、図3に示すように背当て部3の内側において、その下端部から上方に延びる全体長方形状の扁平状のものとされ、下端部において下ベルト7Bの基端部を該ケーシング13内へと挿入するための開口15を備える函体からなる。すなわち、このケーシング13は、背当て部3側の蓋体16を取外した図4に示す状態において明らかなように、蓋体16をネジ17で取着可能とする平面コ字形状をなす函体本体13Aを備えてなる。ケーシング13は、内部において上下方向に貫通する筒状の空間18を備え、函体本体13Aのコ字形状凹部と取着される蓋体16との間でこの空間18を画成可能としている。
【0026】
上下方向に延びる空間18内においては、空間18内を上下動可能なスライド体19が配設される。スライド体19は、図4の矢視C方向から観た状態において門形形状をなし、その下端矢印X方向にスライドピン20を貫通させるようにしている。すなわち、スライドピン20は正面から観て(図4の矢視C方向)、門形をなすスライド体19に軸支させるようにして、その下部に配設させてなり、スライド体19より外方より突出させたスライドピン20の各端部を、函体本体13Aの側辺部長手方向に穿設されるガイド孔21に係合させている。これにより、スライド体19はガイド孔21にスライドピン20の各端部を案内させる状態で空間18内を長手方向(図4のY方向)に上下動可能とされる。
【0027】
ケーシング13内の空間18の上方側には、ケーシング13の内部の上端部にその上端部を支持し、空間18内を下方へと延設される引っ張りスプリング8を備えてなる。すなわち、この引っ張りスプリング8は、上端部を函体本体13Aの上端部にピン結合し、また下端部をスライド体19の上部に形成されるフック部22に支持し、結合させるようにしている。
【0028】
こうして、スライド体19は、ケーシング13内の空間18に内挿される状態で、引っ張りスプリング8の引っ張り力に抗するようにして上下動可能とされ、このスライド体19は空間18内においてその上方に配設されるストッパピン23により、上方スライド位置を規制される。
【0029】
ケーシング13内の引っ張りスプリング8の下端側に支持され、引っ張りスプリング8の引っ張り力に抗するようにしてケーシング13内の長手方向に案内されて上下動されるスライド体19に軸支されるスライドピン20には、ケーシング13の下方の開口15から空間18内へと挿入される下ベルト7Bの基端部側が図5あるいは図6に示すように掛け回される。スライドピン20に掛け回された下ベルト7Bの基端部は、函体本体13A内の空間18の下端側にピン24により止着される(図5参照)。
【0030】
さらにケーシング13内の空間18の下端側には、開口15から空間18内へと挿入される下ベルト7Bを整えるための軸体25が函体本体13Aに支持されるようにしている。
【0031】
このようにして背当て部3の内側に固定されるケーシング13は、連結される上ベルト7Aと下ベルト7Bのうち下ベルト7Bの基端側を開口15からケーシング13内に引き込む方向での引っ張り力を、引っ張りスプリング8のスプリング力により作用させることが可能となる。この結果、ランドセル1を図7に示すように人2の背中に背負わせる状態において、背のう部本体5の背当て部3の全体が人2の背中に密着する矢印D方向の力が作用するように背負いベルト7に対し背のう部本体5を付勢させることが可能となる。
【0032】
すなわち、こうした構造からなるケーシング13を備えることによって、背のう部本体5を人2の背中に背負ったり、人2の背中から離脱させる場合における背負いベルト7の脱着操作性の向上を図り、背のう部本体5の背当て部3の全体が人2の背中に密着する良好な装着状態を確保することが可能となる。
【0033】
こうした構造からなる背負いベルト7と背のう部本体5は、上記のようなランドセル1に限らず、リュックサックやディバッグにおいても採用可能とされる。
【0034】
なお、上記実施形態では、下ベルト7Bの上端部において連結環10を備え、上ベルト7Aの下端側において所定間隔をもって止着孔12を穿設し、連結環10に対して上ベルト7Aの下端側を挿通させて両者を結合させるようにしているが、上ベルト7Aの下端部に連結環を備え、該連結環に下ベルト7Bの上端部を挿通させて両者を結合するように構成してもよい。
【0035】
さらに、上記実施形態では、背負いベルト7を上ベルト7Aと下ベルト7Bとにより構成し、下ベルト7Bの上端部において連結環10を備え、上ベルト7Aの下端側において所定間隔をもって止着孔12を穿設し、連結環10に対して上ベルト7Aの下端側を挿通させて両者を結合させるようにしているが、こうした構成によらず背負いベルト7を1本のベルトにより構成し、その上端部を背のう部本体の背当て部上方にその上端部を支持し、その下端部(基端部)を直接ケーシング13の下方に備えられる開口15からケーシング13内に挿入し、上記スライドピン20に掛け回すようにしてケーシング13内の下端側に止着するように構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、ランドセル、リュックサック、ディバッグなど人の背中に背負われる背のう部本体を備え、背のう部本体を人の左右の肩部に背負わせるべく掛け回される背のう部本体に支持され、取付けられる背負いベルトを備える様々なタイプの背のうに応用することが可能となる。
【符号の説明】
【0037】
1 ランドセル(背のう)
2 人
3 背当て部
4 収納部
5 背のう部本体
6 蓋板
7 背負いベルト
7A 上ベルト
7B 下ベルト
8 引っ張りスプリング
9 連結体
10 連結環
11 止着針
12 止着孔
13 ケーシング
13A 函体本体
14 革材
15 開口
16 蓋体
17 ネジ
18 空間
19 スライド体
20 スライドピン
21 ガイド孔
22 フック部
23 ストッパピン
24 ピン
25 軸体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランドセル、リュックサック、ディバッグなど人の背中に密着状態で接し、支持される背当て部を備え、人の背中に背負われて内部に収納部を備えてなる背のう部本体と、人の左右の肩部に該背のう部本体を背負わせるべく掛け回され、背のう部本体の背当て部上方にその上端部を支持し、背のう部本体の背当て部下方にその下端部側を支持する左右一対の各背負いベルトと、を備えてなる背のうにおける背負いベルトの取付構造において、
背のう部本体の背当て部の内側において、背当て部上下方向に沿うように固定され、背当て部の下端側から上方へと延びる全体長尺のケーシングと、
ケーシング内部の上端部にその一端部を支持され、ケーシング内部において下方へと延設される引っ張りスプリングと、
上記ケーシング内の引っ張りスプリングの下端側に支持され、引っ張りスプリングの引っ張り力に抗するようにしてケーシングの長手方向に案内される状態で上下動可能とされるスライドピンと、
を備え、上記背のう部本体の背当て部の上端に支持される背負いベルトは、その他端側をなす下端部側を、ケーシングの下方に備えられる開口からケーシング内に挿入され、上記スライドピンに掛け回すようにしてケーシング内の下端側に止着され、こうして背のう部本体に支持される背負いベルトは、肩部に掛け回し、背のう部本体が人の背中に背負われる状態において、下端の基端側に開口からスライドピンを介してケーシング内へ引き込む方向での引っ張り力が作用され、背のう部本体の背当て部の全体が人の背中に密着する方向に作用するよう付勢させることを可能としたことを特徴とする背負いベルトの取付構造。
【請求項2】
ケーシングは、背のう部本体の背当て部の内側に密着するように支持し、固定可能な全体扁平状のものである請求項1に記載の背負いベルトの取付構造。
【請求項3】
ケーシングは、下端部に背負いベルトの下端側をケーシング内へと挿入するための開口を備える全体扁平状の函体からなり、該函体内には函体上端部に上端部を支持し、下方へと延設される引っ張りスプリングが備えられ、函体の内部には引っ張りスプリングの下端部と支持・結合され、函体の内部に内挿され、引っ張りスプリングの引っ張り力に抗するようにして上下動可能なスライド体が配設され、上記スライドピンはこのスライド体に軸支される状態でケーシング内の長手方向に案内されて上下動可能とされる請求項2に記載の背負いベルトの取付構造。
【請求項4】
左右一対の各背負いベルトは、背のう部本体の背当て部の上側に備えられる連結体にその上端部を結合してなる上ベルトと、背のう部本体の背当て部の下方側に支持され、該下方側から延びる下ベルトとからなり、上ベルトの下端と下ベルトの上端とは掛け回す肩部のサイズに対応し、その結合位置を可変にし、長さ調整可能に相互に連結可能とされるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の背負いベルトの取付構造。
【請求項5】
上ベルトの下端と下ベルトの上端との連結は、上ベルトの下端あるいは下ベルトの上端のいずれかに他のベルトの端部を挿通可能とする連結環を支持させることとし、連結環に挿通される他のベルトの端部の連結環に対する止着結合位置を可変にし、上下のベルトを長さ調整可能に相互に連結させることとしてなる請求項1に記載の背負いベルトの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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