説明

胎盤幹細胞を収集及び保存するための改善された組成物、及び該組成物の使用方法

本発明は、器官、例えば胎盤から幹細胞を収集するための改善された組成物及び方法を提供する。本発明は、アポトーシス阻害剤と、場合によりプロテアーゼ又は粘液溶解酵素などの酵素、血管拡張剤、開始阻害剤、酸素担持ペルフルオロカーボン或いは器官保存化合物とを含む幹細胞収集組成物を提供する。本発明は、幹細胞収集組成物を使用して、幹細胞を収集し、幹細胞の集団を保存する方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
幹細胞を単離する方法であって、前記幹細胞と、アポトーシス阻害剤を含む溶液とを接触させること、及び前記幹細胞を単離することを含む、前記方法。
【請求項2】
前記アポトーシス阻害剤がカスパーゼ阻害剤である、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記アポトーシス阻害剤がc-Jun N末端キナーゼ(JNK)阻害剤である、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記JNK阻害剤が前記単離前に前記幹細胞の分化又は増殖を調節しない、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記幹細胞と、壊死を阻害する化合物とを接触させることをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記幹細胞を哺乳類胎盤、臍帯、胎盤血又は臍帯血から単離する、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記幹細胞と酸素担持ペルフルオロカーボンとを接触させることをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記幹細胞とプロテアーゼとを接触させることをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
前記プロテアーゼがマトリックス金属プロテアーゼ又は中性プロテアーゼである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記マトリックス金属プロテアーゼがコラゲナーゼである、請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記中性プロテアーゼがサーモリシン又はジスパーゼである、請求項9記載の方法。
【請求項12】
前記幹細胞と粘液溶解酵素とを接触させることをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項13】
前記粘液溶解酵素がヒアルロニダーゼである、請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記溶液が食塩水又は培地である、請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記溶液が、ヒドロキシエチルデンプン、ラクトビオン酸アニオン及びラフィノースをさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記溶液がUW溶液を含む、請求項1記載の方法。
【請求項17】
前記幹細胞を前記組織の物理的破壊によって組織から単離する、請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記物理的破壊が前記組織の酵素消化を含む、請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記幹細胞を胎盤の少なくとも一部の物理的破壊によって胎盤から単離する、請求項6記載の方法。
【請求項20】
前記物理的破壊が前記組織の酵素消化を含む、請求項19記載の方法。
【請求項21】
前記幹細胞を前記哺乳類胎盤から単離し、前記哺乳類胎盤を灌流溶液で灌流することによって前記単離を行う、請求項6記載の方法。
【請求項22】
検出可能な数の幹細胞を前記哺乳類胎盤から収集するのに十分な量及び時間で、哺乳類胎盤を前記灌流溶液で還流することによって前記灌流を行う、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記哺乳類胎盤を前記灌流の前に放血させる、請求項21記載の方法。
【請求項24】
前記灌流溶液を前記胎盤の臍帯動脈及び臍帯静脈の一方又は両方に流すことによって前記灌流を行う、請求項21記載の方法。
【請求項25】
幹細胞の前記検出可能な数が、前記溶液で灌流されていない哺乳類胎盤から入手可能な幹細胞の数を有意に上回る、請求項22記載の方法。
【請求項26】
前記灌流溶液が、0.9%NaCl溶液又はリン酸緩衝生理食塩水を含む、請求項21記載の方法。
【請求項27】
前記灌流が、約mLから約10,000mLの前記灌流溶液を使用する、請求項21記載の方法。
【請求項28】
前記灌流が、約750mLの前記灌流溶液を使用する、請求項21記載の方法。
【請求項29】
前記灌流を複数回行う、請求項21記載の方法。
【請求項30】
前記幹細胞を前記単離中に72時間未満の時間にわたって低酸素条件に曝し、低酸素条件が、正常な血液酸素濃度未満の酸素濃度である、請求項1記載の方法。
【請求項31】
前記幹細胞を48時間未満の時間にわたって前記低酸素条件に曝す、請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記幹細胞を24時間未満の時間にわたって前記低酸素条件に曝す、請求項30記載の方法。
【請求項33】
前記幹細胞を6時間未満の時間にわたって前記低酸素条件に曝す、請求項30記載の方法。
【請求項34】
前記幹細胞を低酸素条件に曝さない、請求項30記載の方法。
【請求項35】
前記幹細胞を前記単離中に剪断応力に曝さない、請求項1記載の方法。
【請求項36】
前記JNK阻害剤がインダゾールである、請求項3記載の方法。
【請求項37】
前記JNK阻害剤が以下の構造を有する、請求項3記載の方法:
【化1】

(式中、
Aは、直接結合、-(CH2)a-、-(CH2)bCH=CH(CH2)c-又は-(CH2)bC≡C(CH2)c-であり;
R1は、それぞれR3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換された
アリール、ヘテロアリール、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R2は、-R3、-R4、-(CH2)bC(=O)R5、-(CH2)bC(=O)OR5、-(CH2)bC(=O)NR5R6、-(CH2)bC(=O)NR5(CH2)cC(=O)R6、-(CH2)bNR5C(=O)R6、-(CH2)bNR5C(=O)NR6R7、-(CH2)bNR5R6、-(CH2)bOR5、-(CH2)bSOdR5又は-(CH2)bSO2NR5R6であり;
aは、1、2、3、4、5又は6であり;
b及びcは、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、0、1、2、3又は4から独立に選択され;
dは、それぞれ出現するごとに、0、1又は2であり;
R3は、それぞれ出現するごとに独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシルオキシ、チオアルキル、スルフィニルアルキル、スルホニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、-C(=O)OR8、-OC(=O)R8、-C(=O)NR8R9、-C(=O)NR8OR9、-SO2NR8R9、-NR8SO2R9、-CN、-NO2、-NR8R9、-NR8C(=O)R9、-NR8C(=O)(CH2)bOR9、-NR8C(=O)(CH2)bR9、-O(CH2)bNR8R9、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R4は、それぞれR3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されたアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、或いはR4は、ハロゲン又はヒドロキシであり;
R5、R6及びR7は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、R5、R6及びR7の各々は、R3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されており;
R8及びR9は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、或いはR8及びR9は、それらが結合した1個以上の原子と一緒になって、複素環を形成し、R8、R9、並びに一緒になって複素環を形成するR8及びR9の各々は、R3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されている)。
【請求項38】
前記JNK阻害剤が以下の構造を有する、請求項3記載の方法:
【化2】

(式中、
R1は、R7から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換された
アリール又はヘテロアリールであり;
R2は、水素であり;
R3は、水素又は低級アルキルであり;
R4は、1から4つの随意の置換基を表し、各置換基は、同一又は異なっており、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル及び低級アルコキシから独立に選択され;
R5及びR6は、同一又は異なっており、独立に、-R8、-(CH2)aC(=O)R9、-(CH2)aC(=O)OR9、-(CH2)aC(=O)NR9R10、-(CH2)aC(=O)NR9(CH2)bC(=O)R10、-(CH2)aNR9C(=O)R10、-(CH2)aNR11C(=O)NR9R10、-(CH2)aNR9R10、-(CH2)aOR9、-(CH2)aSOcR9又は-(CH2)aSO2NR9R10であり;
或いはR5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒になって、複素環又は置換複素環を形成し;
R7は、それぞれ出現するごとに独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシルオキシ、チオアルキル、スルフィニルアルキル、スルホニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、置換複素環、ヘテロシクロアルキル、-C(=O)OR8、-OC(=O)R8、-C(=O)NR8R9、-C(=O)NR8OR9、-SOcR8、-SOcNR8R9、-NR8SOcR9、-NR8R9、-NR8C(=O)R9、-NR8C(=O)(CH2)bOR9、-NR8C(=O)(CH2)bR9、-O(CH2)bNR8R9、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R8、R9、R10及びR11は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキルであり;
或いはR8及びR9は、それらが結合した1個以上の原子と一緒になって、複素環を形成し;
a及びbは、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに、0、1、2、3又は4から独立に選択され;
cは、それぞれ出現するごとに、0、1又は2である)。
【請求項39】
前記JNK阻害剤が以下の構造を有する、請求項3記載の方法:
【化3】

(式中、
R0は、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、NH又は-CH2-であり;
構造(III)の化合物は、(i)非置換であり、(ii)一置換され、第1の置換基を有し、又は(iii)二置換され、第1の置換基及び第2の置換基を有し;
第1及び第2の置換基は、存在する場合は、3、4、5、7、8、9又は10位に存在し、第1及び第2の置換基は、存在する場合は、独立に、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、スルホニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アリールアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アミノアルコキシ、モノ-アルキルアミノアルコキシ、ジ-アルキルアミノアルコキシ、又は構造(a)、(b)、(c)、(d)、(e)又は(f):
【化4】

で表される基であり;
R3及びR4は、一緒になって、アルキリデン又はヘテロ原子含有環式アルキリデンを表し、或いはR3及びR4は、独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、モノ-アルキルアミノアルキル又はジ-アルキルアミノアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノ、モノ-アルキルアミノ、ジ-アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、アミノアルキル、モノ-アルキルアミノアルキル又はジ-アルキルアミノアルキルである)。
【請求項40】
幹細胞と免疫調節化合物とを接触させることをさらに含む、請求項3記載の方法。
【請求項41】
前記免疫調節化合物が、3-(4-アミノ-1-オキソ-1,3-ジヒドロイソインドール-2-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン;3-(4'-アミノイソリンドリン-1'-オン)-1-ピペリジン-2,6-ジオン;4-(アミノ)-2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-イソインドリン-1,3-ジオン;又はα-(3-アミノフタルイミド)グルタルイミドである、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項40記載の方法:
【化5】

(式中、X及びYの一方はC=Oであり、X及びYの他方はC=O又はCH2であり、R2は、水素又は低級アルキルである)。
【請求項43】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項40記載の方法:
【化6】

(式中、X及びYの一方はC=Oであり、他方はCH2又はC=Oであり;
R1は、H、(C1〜C8)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル、(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリール、C(O)R3、C(S)R3、C(O)OR4、(C1〜C8)アルキル-N(R6)2、(C1〜C8)アルキル-OR5、(C1〜C8)アルキル-C(O)OR5、C(O)NHR3、C(S)NHR3、C(O)NR3R3'、C(S)NR3R3'又は(C1〜C8)アルキル-O(CO)R5であり;
R2は、H、F、ベンジル、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル又は(C2〜C8)アルキニルであり;
R3及びR3'は、独立に、(C1〜C8)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル、(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリール、(C0〜C8)アルキル-N(R6)2、(C1〜C8)アルキル-OR5、(C1〜C8)アルキル-C(O)OR5、(C1〜C8)アルキル-O(CO)R5又はC(O)OR5であり;
R4は、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、(C1〜C4)アルキル-OR5、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル又は(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリールであり;
R5は、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、又は(C2〜C5)ヘテロアリールであり;
R6は出現するごとに、独立に、H、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C2〜C5)ヘテロアリール又は(C0〜C8)アルキル-C(O)O-R5であり、或いはR6基は、一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成することが可能であり;
nは、0又は1であり;
*は、キラル-炭素中心を表す)。
【請求項44】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項40記載の方法:
【化7】

(式中、
X及びYの一方はC=Oであり、他方はCH2又はC=Oであり;
Rは、H又はCH2OCOR'であり;
(i)R1、R2、R3又はR4の各々は、互いに独立に、ハロ、1個から4個の炭素原子を有するアルキル又は1個から4個の炭素原子を有するアルコキシであり、或いは(ii)R1、R2、R3又はR4の1つは、ニトロ又は-NHR5であり、R1、R2、R3又はR4の残りは、水素であり;
R5は、水素、又は1個から8個の炭素原子を有するアルキルであり;
R6は、水素、1個から8個の炭素原子を有するアルキル、ベンゾ、クロロ又はフルオロであり;
R'は、R7-CHR10-N(R8R9)であり;
R7は、m-フェニレン又はp-フェニレン又は-(CnH2n)-であり、nは、0から4の値を有し、
R8及びR9の各々は、互いに独立に、水素、又は1個から8個の炭素原子を有するアルキルであり、或いはR8及びR9は、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン又は-CH2CH2X1CH2CH2-であり、X1は、-O-、-S-又は-NH-であり;
R10は、水素、から8個の炭素原子を有するアルキル、又はフェニルであり;
*は、キラル-炭素中心を表す)。
【請求項45】
前記溶液が血管拡張剤をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項46】
前記血管拡張剤が抗高血圧薬である、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記血管拡張剤が、グアニリルシクラーゼ、ADP-リボシルトランスフェラーゼ又はシクロオキシゲナーゼを活性化させ、或いはリポキシゲナーゼを阻害する、請求項45記載の方法。
【請求項48】
前記血管拡張剤が、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、アドレノコルチコトロピン、コルチコトロピン放出ホルモン、ナトリウムニトロプルシド、ヒドララジン、アデノシン三リン酸、アデノシン、インドメタシン又は硫酸マグネシウムである、請求項45記載の方法。
【請求項49】
前記ヒドララジンが約0.1mMから約10mMの濃度で存在する、請求項45記載の方法。
【請求項50】
前記アデノシンが約0.001mMから約10.0mMの濃度で存在する、請求項45記載の方法。
【請求項51】
前記アデノシン三リン酸が約0.1mMから約1000mMの濃度で存在する、請求項45記載の方法。
【請求項52】
前記インドメタシンが約1mg/kgから約20mg/kgの濃度で存在し、「kg」が胎盤の重量である、請求項45記載の方法。
【請求項53】
前記硫酸マグネシウムが約0.1mMから約20mMの濃度で存在する、請求項45記載の方法。
【請求項54】
前記幹細胞がCD34+幹細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項55】
前記CD34+幹細胞がCD34+CD38-幹細胞である、請求項54記載の方法。
【請求項56】
前記CD34+CD38-幹細胞が、帯血におけるCD34+CD38-細胞の割合と比較して、より高い割合の全有核細胞として胎盤灌流液に存在するCD34+CD38-幹細胞集団の一部である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
前記幹細胞がCD34-幹細胞である、請求項1記載の方法。
【請求項58】
前記CD34-幹細胞が、さらに、HLA-G+又はCD200+である、請求項57記載の方法。
【請求項59】
前記CD34-幹細胞が、さらに、OCT-4+、CD73+又はCD105+である、請求項58記載の方法。
【請求項60】
生理的に許容し得る溶液にアポトーシス阻害剤及びプロテアーゼを含む組成物であって、幹細胞の集団と接触すると、組成物に接触しない幹細胞の集団と比較して前記幹細胞の集団におけるアポトーシスを低減又は防止し、天然組成物でない、前記組成物。
【請求項61】
前記アポトーシス阻害剤がカスパーゼ阻害剤である、請求項60記載の組成物。
【請求項62】
前記アポトーシス阻害剤がJNK阻害剤である、請求項60記載の組成物。
【請求項63】
前記JNK阻害剤が前記幹細胞の分化又は増殖を調節しない、請求項62記載の組成物。
【請求項64】
前記プロテアーゼが、そこから前記幹細胞を誘導できる組織の細胞を検出可能に分離させるのに十分な量で存在する、請求項60記載の組成物。
【請求項65】
壊死阻害剤をさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項66】
前記壊死阻害剤が2-(1H-インドール-3-イル)-3-ペンチルアミノ-マレイミドである、請求項65記載の組成物。
【請求項67】
酸素担持ペルフルオロカーボンをさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項68】
前記生理的に許容し得る溶液が食塩水又は培地である、請求項60記載の組成物。
【請求項69】
前記食塩水が0.9%NaCl溶液又はリン酸緩衝生理食塩水である、請求項68記載の組成物。
【請求項70】
前記プロテアーゼがマトリックス金属プロテアーゼ又は中性プロテアーゼである、請求項60記載の組成物。
【請求項71】
前記マトリックス金属プロテアーゼがコラゲナーゼである、請求項70記載の組成物。
【請求項72】
前記中性プロテアーゼがサーモリシン又はジスパーゼである、請求項70記載の組成物。
【請求項73】
粘液溶解酵素をさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項74】
前記粘液溶解酵素がヒアルロニダーゼである、請求項74記載の組成物。
【請求項75】
ヒドロキシエチルデンプン、ラクトビオン酸及びラフィノーゼをさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項76】
UW溶液をさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項77】
前記JNK阻害剤がインダゾールである、請求項60記載の組成物。
【請求項78】
前記JNK阻害剤が、以下の構造、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物を有する、請求項60記載の組成物:
【化8】

(式中、
Aは、直接結合、-(CH2)a-、-(CH2)bCH=CH(CH2)c-又は-(CH2)bC≡C(CH2)c-であり;
R1は、それぞれR3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換された
アリール、ヘテロアリール、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R2は、-R3、-R4、-(CH2)bC(=O)R5、-(CH2)bC(=O)OR5、-(CH2)bC(=O)NR5R6、-(CH2)bC(=O)NR5(CH2)cC(=O)R6、-(CH2)bNR5C(=O)R6、-(CH2)bNR5C(=O)NR6R7、-(CH2)bNR5R6、-(CH2)bOR5、-(CH2)bSOdR5又は-(CH2)bSO2NR5R6であり;
aは、1、2、3、4、5又は6であり;
b及びcは、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、0、1、2、3又は4から選択され;
dは、それぞれ出現するごとに、0、1又は2であり;
R3は、それぞれ出現するごとに独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシルオキシ、チオアルキル、スルフィニルアルキル、スルホニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、-C(=O)OR8、-OC(=O)R8、-C(=O)NR8R9、-C(=O)NR8OR9、-SO2NR8R9、-NR8SO2R9、-CN、-NO2、-NR8R9、-NR8C(=O)R9、-NR8C(=O)(CH2)bOR9、-NR8C(=O)(CH2)bR9、-O(CH2)bNR8R9、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R4は、それぞれR3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されたアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、或いはR4は、ハロゲン又はヒドロキシであり;
R5、R6及びR7は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、R5、R6及びR7の各々は、R3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されており;
R8及びR9は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、或いはR8及びR9は、それらが結合した1個以上の原子と一緒になって、複素環を形成し、R8、R9、並びに一緒になって複素環を形成するR8及びR9の各々は、R3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されている)。
【請求項79】
前記JNK阻害剤が、以下の構造、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物を有する、請求項60記載の組成物:
【化9】

(式中、
R1は、R7から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換された
アリール又はヘテロアリールであり;
R2は、水素であり;
R3は、水素又は低級アルキルであり;
R4は、1から4つの随意の置換基を表し、各置換基は、同一又は異なっており、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル及び低級アルコキシから独立に選択され;
R5及びR6は、同一又は異なっており、独立に、-R8、-(CH2)aC(=O)R9、-(CH2)aC(=O)OR9、-(CH2)aC(=O)NR9R10、-(CH2)aC(=O)NR9(CH2)bC(=O)R10、-(CH2)aNR9C(=O)R10、-(CH2)aNR11C(=O)NR9R10、-(CH2)aNR9R10、-(CH2)aOR9、-(CH2)aSOcR9又は-(CH2)aSO2NR9R10であり;
或いはR5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒になって、複素環又は置換複素環を形成し;
R7は、それぞれ出現するごとに独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシルオキシ、チオアルキル、スルフィニルアルキル、スルホニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、置換複素環、ヘテロシクロアルキル、-C(=O)OR8、-OC(=O)R8、-C(=O)NR8R9、-C(=O)NR8OR9、-SOcR8、-SOcNR8R9、-NR8SOcR9、-NR8R9、-NR8C(=O)R9、-NR8C(=O)(CH2)bOR9、-NR8C(=O)(CH2)bR9、-O(CH2)bNR8R9、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R8、R9、R10及びR11は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキルであり;
或いはR8及びR9は、それらが結合した1個以上の原子と一緒になって、複素環を形成し;
a及びbは、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに、0、1、2、3又は4から選択され;
cは、それぞれ出現するごとに、0、1又は2である)。
【請求項80】
前記JNK阻害剤が、以下の構造、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物を有する、請求項60記載の組成物:
【化10】

(式中、
R0は、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、NH又は-CH2-であり;
構造(III)の化合物は、(i)非置換であり、(ii)一置換され、第1の置換基を有し、又は(iii)二置換され、第1の置換基及び第2の置換基を有し;
第1及び第2の置換基は、存在する場合は、3、4、5、7、8、9又は10位に存在し、第1及び第2の置換基は、存在する場合は、独立に、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、スルホニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アリールアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アミノアルコキシ、モノ-アルキルアミノアルコキシ、ジ-アルキルアミノアルコキシ、又は構造(a)、(b)、(c)、(d)、(e)又は(f):
【化11】

で表される基であり;
R3及びR4は、一緒になって、アルキリデン又はヘテロ原子含有環式アルキリデンを表し、或いはR3及びR4は、独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、モノ-アルキルアミノアルキル又はジ-アルキルアミノアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノ、モノ-アルキルアミノ、ジ-アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、アミノアルキル、モノ-アルキルアミノアルキル又はジ-アルキルアミノアルキルである)。
【請求項81】
免疫調節化合物をさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項82】
前記免疫調節化合物が、3-(4-アミノ-1-オキソ-1,3-ジヒドロイソインドール-2-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン;3-(4'-アミノイソリンドリン-1'-オン)-1-ピペリジン-2,6-ジオン;4-(アミノ)-2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-イソインドリン-1,3-ジオン;又はα-(3-アミノフタルイミド)グルタルイミドである、請求項81記載の組成物。
【請求項83】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項81記載の組成物:
【化12】

(式中、X及びYの一方はC=Oであり、X及びYの他方はC=O又はCH2であり、R2は、水素又は低級アルキルである)。
【請求項84】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項81記載の組成物:
【化13】

(式中、X及びYの一方はC=Oであり、他方はCH2又はC=Oであり;
R1は、H、(C1〜C8)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル、(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリール、C(O)R3、C(S)R3、C(O)OR4、(C1〜C8)アルキル-N(R6)2、(C1〜C8)アルキル-OR5、(C1〜C8)アルキル-C(O)OR5、C(O)NHR3、C(S)NHR3、C(O)NR3R3'、C(S)NR3R3'又は(C1〜C8)アルキル-O(CO)R5であり;
R2は、H、F、ベンジル、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル又は(C2〜C8)アルキニルであり;
R3及びR3'は、独立に、(C1〜C8)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル、(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリール、(C0〜C8)アルキル-N(R6)2、(C1〜C8)アルキル-OR5、(C1〜C8)アルキル-C(O)OR5、(C1〜C8)アルキル-O(CO)R5又はC(O)OR5であり;
R4は、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、(C1〜C4)アルキル-OR5、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル又は(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリールであり;
R5は、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、又は(C2〜C5)ヘテロアリールであり;
R6は出現するごとに、独立に、H、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C2〜C5)ヘテロアリール又は(C0〜C8)アルキル-C(O)O-R5であり、或いはR6基は、一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成することが可能であり;
nは、0又は1であり;
*は、キラル-炭素中心を表す)。
【請求項85】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項81記載の組成物:
【化14】

(式中、
X及びYの一方はC=Oであり、他方はCH2又はC=Oであり;
Rは、H又はCH2OCOR'であり;
(i)R1、R2、R3又はR4の各々は、互いに独立に、ハロ、1個から4個の炭素原子を有するアルキル又は1個から4個の炭素原子を有するアルコキシであり、或いは(ii)R1、R2、R3又はR4の1つは、ニトロ又は-NHR5であり、R1、R2、R3又はR4の残りは、水素であり;
R5は、水素、又は1個から8個の炭素を有するアルキルであり;
R6は、水素、1個から8個の炭素原子を有するアルキル、ベンゾ、クロロ又はフルオロであり;
R'は、R7-CHR10-N(R8R9)であり;
R7は、m-フェニレン又はp-フェニレン又は-(CnH2n)-であり、nは、0から4の値を有し、
R8及びR9の各々は、互いに独立に、水素、又は1個から8個の炭素原子を有するアルキルであり、或いはR8及びR9は、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン又は-CH2CH2X1CH2CH2-であり、X1は、-O-、-S-又は-NH-であり;
R10は、水素、から8個の炭素原子を有するアルキル、又はフェニルであり;
*は、キラル-炭素中心を表す)。
【請求項86】
前記灌流溶液が血管拡張剤をさらに含む、請求項60記載の組成物。
【請求項87】
前記血管拡張剤が抗高血圧薬である、請求項86記載の組成物。
【請求項88】
前記血管拡張剤が、グアニリルシクラーゼ、ADP-リボシルトランスフェラーゼ又はシクロオキシゲナーゼを活性化させ、或いはリポキシゲナーゼを阻害する、請求項86記載の組成物。
【請求項89】
前記血管拡張剤が、心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、アドレノコルチコトロピン、コルチコトロピン放出ホルモン、ナトリウムニトロプルシド、ヒドララジン、アデノシン三リン酸、アデノシン、インドメタシン又は硫酸マグネシウムである、請求項86記載の組成物。
【請求項90】
前記ヒドララジンが約0.1mMから約10mMの濃度で存在する、請求項89記載の組成物。
【請求項91】
前記アデノシンが約0.001mMから約10.0mMの濃度で存在する、請求項89記載の組成物。
【請求項92】
前記アデノシン三リン酸が約0.1mMから約1000mMの濃度で存在する、請求項89記載の組成物。
【請求項93】
前記インドメタシンが約1mg/kgから約20mg/kgの濃度で存在し、「kg」が胎盤の重量である、請求項89記載の組成物。
【請求項94】
前記硫酸マグネシウムが約0.1mMから約20mMの濃度で存在する、請求項89記載の組成物。
【請求項95】
幹細胞集団を保存する方法であって、幹細胞集団と、アポトーシス阻害剤及び酸素担持ペルフルオロカーボンとを接触させることを含み、前記アポトーシス阻害剤は、アポトーシス阻害剤と接触しない幹細胞集団と比較して、幹細胞集団におけるアポトーシスを低減又は防止するのに十分な量及び時間で存在する、前記方法。
【請求項96】
前記アポトーシス阻害剤がカスパーゼ阻害剤である、請求項95記載の方法。
【請求項97】
前記アポトーシス阻害剤がJNK阻害剤である、請求項95記載の方法。
【請求項98】
前記JNK阻害剤が、前記幹細胞の分化又は増殖を調節しない、請求項97記載の方法。
【請求項99】
前記JNK阻害剤及び前記ペルフルオロカーボンが、前記接触の前に単一の溶液に含められる、請求項97記載の方法。
【請求項100】
前記接触の前に、前記JNK阻害剤が第1の溶液に含められ、前記ペルフルオロカーボンが第2の溶液に含められる、請求項97記載の方法。
【請求項101】
前記溶液が、ヒドロキシエチルデンプン、ラクトビオン酸アニオン及びラフィノースをさらに含む、請求項95記載の方法。
【請求項102】
前記幹細胞集団を壊死阻害剤と接触させることをさらに含む、請求項95記載の方法。
【請求項103】
前記壊死阻害剤が2-(1H-インドール-3-イル)-3-ペンチルアミノ-マレイミドである、請求項102記載の方法。
【請求項104】
前記幹細胞集団を、前記保存中に、6時間未満の時間にわたって低酸素条件に曝し、低酸素条件が正常な血液酸素濃度未満の酸素濃度である、請求項95記載の方法。
【請求項105】
前記幹細胞集団を、前記保存中に、2時間未満の時間にわたって前記低酸素条件に曝す、請求項95記載の方法。
【請求項106】
前記幹細胞集団を、前記保存中に、1時間未満の時間にわたって前記低酸素条件に曝す、請求項95記載の方法。
【請求項107】
前記幹細胞集団を、前記保存中に、30分間未満の時間にわたって前記低酸素条件に曝す、請求項95記載の方法。
【請求項108】
前記幹細胞集団を、前記保存中に、低酸素条件に曝さない、請求項95記載の方法。
【請求項109】
前記幹細胞集団を、前記保存中に、剪断応力に曝さない、請求項95記載の方法。
【請求項110】
前記溶液が、ヒドロキシエチルデンプン、ラクトビオン酸アニオン及びラフィノースをさらに含む、請求項99記載の方法。
【請求項111】
前記第1の溶液が、ヒドロキシエチルデンプン、ラクトビオン酸アニオン及びラフィノースをさらに含む、請求項100記載の方法。
【請求項112】
前記溶液がUW溶液を含む、請求項99記載の方法。
【請求項113】
前記第1の溶液がUW溶液を含む、請求項100記載の方法。
【請求項114】
前記幹細胞集団が、胎盤内に含まれる、又は胎盤から単離される、請求項95記載の方法。
【請求項115】
前記JNK阻害剤及び前記ペルフルオロカーボンが、前記接触時に約0℃から約25℃である、請求項97記載の方法。
【請求項116】
前記JNK阻害剤及び前記ペルフルオロカーボンが、前記接触時に約2℃から約10℃である、請求項97記載の方法。
【請求項117】
前記JNK阻害剤及び前記ペルフルオロカーボンが、前記接触時に約2℃から約5℃である、請求項97記載の方法。
【請求項118】
前記接触を前記幹細胞集団の輸送中に行う、請求項97記載の方法。
【請求項119】
前記接触を前記幹細胞集団の凍結及び解凍中に行う、請求項97記載の方法。
【請求項120】
前記JNK阻害剤が以下の構造を有する、請求項97記載の方法:
【化15】

(式中、
Aは、直接結合、-(CH2)a-、-(CH2)bCH=CH(CH2)c-又は-(CH2)bC≡C(CH2)c-であり;
R1は、それぞれR3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換された
アリール、ヘテロアリール、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R2は、-R3、-R4、-(CH2)bC(=O)R5、-(CH2)bC(=O)OR5、-(CH2)bC(=O)NR5R6、-(CH2)bC(=O)NR5(CH2)cC(=O)R6、-(CH2)bNR5C(=O)R6、-(CH2)bNR5C(=O)NR6R7、-(CH2)bNR5R6、-(CH2)bOR5、-(CH2)bSOdR5又は-(CH2)bSO2NR5R6であり;
aは、1、2、3、4、5又は6であり;
b及びcは、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、0、1、2、3又は4から選択され;
dは、それぞれ出現するごとに、0、1又は2であり;
R3は、それぞれ出現するごとに独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシルオキシ、チオアルキル、スルフィニルアルキル、スルホニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキル、-C(=O)OR8、-OC(=O)R8、-C(=O)NR8R9、-C(=O)NR8OR9、-SO2NR8R9、-NR8SO2R9、-CN、-NO2、-NR8R9、-NR8C(=O)R9、-NR8C(=O)(CH2)bOR9、-NR8C(=O)(CH2)bR9、-O(CH2)bNR8R9、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R4は、それぞれR3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されたアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、或いはR4は、ハロゲン又はヒドロキシであり;
R5、R6及びR7は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、R5、R6及びR7の各々は、R3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されており;
R8及びR9は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環又はヘテロシクロアルキルであり、或いはR8及びR9は、それらが結合した1個以上の原子と一緒になって、複素環を形成し、R8、R9、並びに一緒になって複素環を形成するR8及びR9の各々は、R3から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されている)。
【請求項121】
前記JNK阻害剤が以下の構造を有する、請求項97記載の方法:
【化16】

(式中、
R1は、R7から独立に選択される1から4つの置換基で場合により置換されたアリール又はヘテロアリールであり;
R2は、水素であり;
R3は、水素又は低級アルキルであり;
R4は、1から4つの随意の置換基を表し、各置換基は、同一又は異なっており、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルキル及び低級アルコキシから独立に選択され;
R5及びR6は、同一又は異なっており、独立に、-R8、-(CH2)aC(=O)R9、-(CH2)aC(=O)OR9、-(CH2)aC(=O)NR9R10、-(CH2)aC(=O)NR9(CH2)bC(=O)R10、-(CH2)aNR9C(=O)R10、(CH2)aNR11C(=O)NR9R10、-(CH2)aNR9R10、-(CH2)aOR9、-(CH2)aSOcR9又は-(CH2)aSO2NR9R10であり;
或いはR5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒になって、複素環又は置換複素環を形成し;
R7は、それぞれ出現するごとに独立に、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキル、アシルオキシ、チオアルキル、スルフィニルアルキル、スルホニルアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、置換複素環、ヘテロシクロアルキル、-C(=O)OR8、-OC(=O)R8、-C(=O)NR8R9、-C(=O)NR8OR9、-SOcR8、-SOcNR8R9、-NR8SOcR9、-NR8R9、-NR8C(=O)R9、-NR8C(=O)(CH2)bOR9、-NR8C(=O)(CH2)bR9、-O(CH2)bNR8R9、又はフェニルに縮合した複素環であり;
R8、R9、R10及びR11は、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに独立に、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、複素環、ヘテロシクロアルキルであり;
或いはR8及びR9は、それらが結合した1個以上の原子と一緒になって、複素環を形成し;
a及びbは、同一又は異なっており、それぞれ出現するごとに、0、1、2、3又は4から独立に選択され;
cは、それぞれ出現するごとに、0、1又は2である)。
【請求項122】
前記JNK阻害剤が以下の構造を有する、請求項97記載の方法:
【化17】

(式中、R0は、-O-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、NH又は-CH2-であり;
構造(III)の化合物は、(i)非置換であり、(ii)一置換され、第1の置換基を有し、又は(iii)二置換され、第1の置換基及び第2の置換基を有し;
第1及び第2の置換基は、存在する場合は、3、4、5、7、8、9又は10位に存在し、第1及び第2の置換基は、存在する場合は、独立に、アルキル、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、トリフルオロメチル、スルホニル、カルボキシル、アルコキシカルボニル、アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アリールアルキル、シクロアルキルアルキルオキシ、シクロアルキルオキシ、アルコキシアルキル、アルコキシアルコキシ、アミノアルコキシ、モノ-アルキルアミノアルコキシ、ジ-アルキルアミノアルコキシ、又は構造(a)、(b)、(c)、(d)、(e)又は(f):
【化18】

で表される基であり;
R3及びR4は、一緒になって、アルキリデン又はヘテロ原子含有環式アルキリデンを表し、或いはR3及びR4は、独立に、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールオキシアルキル、アルコキシアルキル、アミノアルキル、モノ-アルキルアミノアルキル又はジ-アルキルアミノアルキルであり;
R5は、水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、シクロアルキルアルキル、アルコキシ、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノ、モノ-アルキルアミノ、ジ-アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、シクロアルキルアミノ、シクロアルキルアルキルアミノ、アミノアルキル、モノ-アルキルアミノアルキル又はジ-アルキルアミノアルキルである)。
【請求項123】
幹細胞と免疫調節化合物とを接触させることをさらに含む、請求項97記載の方法。
【請求項124】
前記免疫調節化合物が、3-(4-アミノ-1-オキソ-1,3-ジヒドロイソインドール-2-イル)-ピペリジン-2,6-ジオン;3-(4'-アミノイソリンドリン-1'-オン)-1-ピペリジン-2,6-ジオン;4-(アミノ)-2-(2,6-ジオキソ(3-ピペリジル))-イソインドリン-1,3-ジオン;又はα-(3-アミノフタルイミド)グルタルイミドである、請求項123記載の方法。
【請求項125】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項123に記載の方法:
【化19】

(式中、X及びYの一方はC=Oであり、X及びYの他方はC=O又はCH2であり、R2は、水素又は低級アルキルである)。
【請求項126】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項123記載の方法:
【化20】

(式中、X及びYの一方はC=Oであり、他方はCH2又はC=Oであり;
R1は、H、(C1〜C8)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル、(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリール、C(O)R3、C(S)R3、C(O)OR4、(C1〜C8)アルキル-N(R6)2、(C1〜C8)アルキル-OR5、(C1〜C8)アルキル-C(O)OR5、C(O)NHR3、C(S)NHR3、C(O)NR3R3'、C(S)NR3R3'又は(C1〜C8)アルキル-O(CO)R5であり;
R2は、H、F、ベンジル、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル又は(C2〜C8)アルキニルであり;
R3及びR3'は、独立に、(C1〜C8)アルキル、(C3〜C7)シクロアルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル、(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリール、(C0〜C8)アルキル-N(R6)2、(C1〜C8)アルキル-OR5、(C1〜C8)アルキル-C(O)OR5、(C1〜C8)アルキル-O(CO)R5又はC(O)OR5であり;
R4は、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、(C1〜C4)アルキル-OR5、ベンジル、アリール、(C0〜C4)アルキル-(C1〜C6)ヘテロシクロアルキル又は(C0〜C4)アルキル-(C2〜C5)ヘテロアリールであり;
R5は、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C2〜C5)ヘテロアリールであり;
R6は出現するごとに、独立に、H、(C1〜C8)アルキル、(C2〜C8)アルケニル、(C2〜C8)アルキニル、ベンジル、アリール、(C2〜C5)ヘテロアリール又は(C0〜C8)アルキル-C(O)O-R5であり、或いはR6基は、一緒になって、ヘテロシクロアルキル基を形成することが可能であり;
nは、0又は1であり;
*は、キラル-炭素中心を表す)。
【請求項127】
前記免疫調節化合物が、以下の構造を有する化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、溶媒和物、包接化合物、鏡像異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体、若しくは立体異性体の混合物である、請求項123記載の方法:
【化21】

(式中、
X及びYの一方はC=Oであり、他方はCH2又はC=Oであり;
Rは、H又はCH2OCOR'であり;
(i)R1、R2、R3又はR4の各々は、互いに独立に、ハロ、1個から4個の炭素原子を有するアルキル又は1個から4個の炭素原子を有するアルコキシ、或いは(ii)R1、R2、R3又はR4の1つは、ニトロ又は-NHR5であり、R1、R2、R3又はR4の残りは、水素であり;
R5は、水素、又は1個から8個の炭素原子を有するアルキルであり;
R6は、水素、1個から8個の炭素原子を有するアルキル、ベンゾ、クロロ又はフルオロであり;
R'は、R7-CHR10-N(R8R9)であり;
R7は、m-フェニレン又はp-フェニレン又は-(CnH2n)-であり、nは、0から4の値を有し、
R8及びR9の各々は、互いに独立に、水素、又は1個から8個の炭素原子を有するアルキルであり、或いはR8及びR9は、一緒になって、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン又は-CH2CH2X1CH2CH2-であり、X1は、-O-、-S-又は-NH-であり;
R10は、水素、から8個の炭素原子を有するアルキル、又はフェニルであり;
*は、キラル-炭素中心を表す)。
【請求項128】
前記JNK阻害剤が約0.5μMから約10μMの濃度で存在する、請求項3記載の方法。
【請求項129】
前記JNK阻害剤が約0.5μMから約10μMの濃度で存在する、請求項62記載の方法。
【請求項130】
前記JNK阻害剤が約0.5μMから約10μMの濃度で存在する、請求項97記載の方法。
【請求項131】
前記プロテアーゼが約0.1mg/mLから約10mg/mLの濃度で存在する、請求項8記載の方法。
【請求項132】
前記プロテアーゼが約0.1mg/mLから約10mg/mLの濃度で存在する、請求項60記載の方法。
【請求項133】
前記粘液溶解酵素が約0.1mg/mLから約10mg/mLの濃度で存在する、請求項12記載の方法。
【請求項134】
前記粘液溶解酵素が約0.1mg/mLから約10mg/mLの濃度で存在する、請求項73記載の方法。
【請求項135】
前記免疫調節化合物が約0.5μMから約10μMの濃度で存在する、請求項40記載の組成物。
【請求項136】
前記免疫調節化合物が約0.5μMから約10μMの濃度で存在する、請求項81記載の組成物。
【請求項137】
前記免疫調節化合物が約0.5μMから約10μMの濃度で存在する、請求項123記載の組成物。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−521931(P2009−521931A)
【公表日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548747(P2008−548747)
【出願日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際出願番号】PCT/US2006/049493
【国際公開番号】WO2007/079185
【国際公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【出願人】(508000076)アントフロゲネシス コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】