説明

腰用の加温具

【課題】ユーザーの背骨の両側の患部を効率よく加温する。ヒーターを設ける部分を薄く、フレキシブルにして、しかも、ヒーターの熱を効果的に保温して腰を暖かく加温する。
【解決手段】腰用の加温具は、可撓性のある帯状のカバーベルト1と、ヒーター4を内蔵する可撓性のあるシート状の発熱ユニット2と、この発熱ユニット2にリード線5を介して接続されて、ヒーター4に通電する電池31を内蔵し、かつカバーベルト1に連結される電池ユニット3とを備える。カバーベルト1は、発熱ユニット2を出し入れ自在に収納できる収納部6を有する。ヒーター4は、一対の面状発熱領域43を離間して設けて、中間に非発熱領域44を設けており、非発熱領域44をユーザー50の背骨51に位置させて、両側の面状発熱領域43で背骨51の両側を加温できるように収納部6に収納して、電池ユニット3でヒーター4を発熱させてユーザー50の腰部を加温している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰に巻き付けて腰を加温する腰用の加温具に関し、とくに、電池で発熱されるヒーターで腰を暖かく加温できる腰用の加温具に関する。
【背景技術】
【0002】
寒い冬に腰を温めるために、あるいは腰痛の緩和のために、腰の周りに巻き付けて腰をヒーターで加温する腰用の加温具は開発されている(特許文献1参照)。
この腰用の加温具は、図1に示すように、ベルト状の腰当具91の中央部に、充電できる電池から電力が供給されるヒーター92を設けている。この腰当具91は、両端を連結して腰に巻き付けて使用される。この腰用の加温具は、腰当具91を腰に巻き付ける状態で、ヒーター92の発熱で腰を加温することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−130908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
図1に示す腰用の加温具は、腰当具91の中央部にヒーター92を設けているので、腰当具91をユーザーの腰に巻き付けて加温する状態で、ユーザーは背骨を中心に加温される。ところが、一般的に腰痛予防には、背骨の上を直接温めるのではなく、背骨を支えている両側の脊柱起立筋を温めることが効果的であると言われている。このため、図1に示す腰用の加温具では、背骨の両側の患部を効率よく加温できない問題点がある。
【0005】
本発明は、図1に示す腰用の加温具の欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、ユーザーの背骨の両側の患部を効率よく加温できる腰用の加温具を提供することにある。
【0006】
さらに、図1に示す腰用の加温具は、腰当具91の中央部にヒーター92を配設するために、ヒーター92を備える保温装置93を腰当具91の定位置に固定する必要がある。ただ、この保温装置93を縫着や接着によって腰当具91に固定すると、この保温装置93を腰当具91から簡単に取り外しできず、腰当具91を洗濯できなくなる問題点が生じる。保温装置をファスナー等で腰当具に脱着自在に固定することもできるが、この加温具は、ファスナー等で連結される連結部分が厚くなって、またファスナーによる異物感が生じてユーザーに違和感を与えると共に、ヒーターを腰部に密着できず、ユーザーの腰部への理想的な装着が実現できない問題点がある。
【0007】
本発明の他の大切な目的は、腰部に巻き付けるベルト部分にヒーターを脱着自在に固定できる構造としながら、ヒーターを設ける部分を薄く、かつフレキシブルにして、しかも、ヒーターの熱を効果的に保温して腰を暖かく加温できる腰用の加温具を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0008】
本発明の腰用の加温具は、ユーザー50の腰部に巻き付けて固定される可撓性のある帯状のカバーベルト1と、このカバーベルト1に収納されて、ユーザー50の腰部を加温するヒーター4を内蔵する可撓性のあるシート状の発熱ユニット2と、この発熱ユニット2にリード線5を介して接続され、かつ、ヒーター4に通電して発熱ユニット2を加温する充電できる電池31を内蔵し、なおかつ、カバーベルト1に連結される電池ユニット3とを備えている。カバーベルト1は、発熱ユニット2を出し入れ自在に収納できる収納部6を有している。ヒーター4は、一対の面状発熱領域43を離間して設けて、中間に非発熱領域44を設けている。発熱ユニット2は、ヒーター4の非発熱領域44をユーザー50の背骨51に位置させて、両側の面状発熱領域43で背骨51の両側を加温できるように収納部6に収納している。腰用の加温具は、電池ユニット3でヒーター4を発熱させて、発熱ユニット2を加温してユーザー50の腰部を加温している。
【0009】
本発明の腰用の加温具は、背骨の両側の患部を理想的に加温できる特徴がある。それは、本発明の腰用の加温具が、ヒーターに一対の面状発熱領域を離間して設けると共に、中間に非発熱領域を設けており、この非発熱領域をユーザーの背骨に位置させて、両側の面状発熱領域で背骨の両側を加温できるように発熱ユニットを収納部に収納しているからである。この加温具は、従来の加温具のように、背骨を加温することなく、一対の面状発熱領域を背骨の両側の患部に配置するので、ユーザーの腰部を理想的に加温できる。さらに、本発明の加温具は、カバーベルトの収納部に、発熱ユニットを出し入れ自在に収納して固定するので、発熱ユニットの収納位置を調整しながら最適な位置に配置して、一対の面状発熱領域で背骨の両側の患部を確実に加温できる。
【0010】
さらに、以上の腰用の加温具は、発熱ユニットをカバーベルトの収納部に出し入れ自在に収納しているので、発熱ユニットを簡単にカバーベルトから取り出して、カバーベルトを水洗いして洗濯できる特徴がある。したがって、カバーベルトについた汚れや汗等を洗い流して、常に清潔な状態で使用できる。
さらに、以上の腰用の加温具は、発熱ユニットをカバーベルトの収納部に挿入してカバーベルトの定位置に配置するので、カバーベルトと発熱ユニットとの連結部分を薄くして、フレキシブルにでき、ユーザーに違和感を与えることなく理想的な装着が実現できる特長もある。
【0011】
本発明の腰用の加温具は、収納部6の人体側を通気層7として、外側を断熱層8とし、断熱層8でもって外側への放熱を防止しながら、通気層7を介してユーザー50の腰部を加温することができる。
以上の腰用の加温具は、収納部の外側を断熱層とすることで、発熱ユニットの発熱を外側に逃がすことなく優れた保温効果を実現しながら、収納部の人体側を通気層とすることで、発熱ユニットの発熱で効率よくユーザーの腰部を加温できる。
【0012】
本発明の腰用の加温具は、断熱層8を、内側シート14と外側シート16の間に保温層15を積層してなる多層構造とすることができる。
以上の腰用の加温具は、多層構造の断熱層でもって、収納部に収納される発熱ユニットの熱を効果的に保温できる。
【0013】
さらに、本発明の腰用の加温具は、断熱層8が、内側から順に、内側シート14、保温層15、外側シート16、保護層17からなる4層構造を有することができる。
以上の腰用の加温具は、多層構造の断熱層でもって、収納部に収納される発熱ユニットの熱を効果的に保温しながら、外側の保護層でもって断熱層を保護できる。
【0014】
本発明の腰用の加温具は、収納部6が、断熱層8の内面を、発熱ユニット2を摺動させる滑り面18とすることができる。
以上の腰用の加温具は、収納部に挿入される発熱ユニットを断熱層の内面に設けた滑り面で摺動させてスムーズに挿入できる。
【0015】
本発明の腰用の加温具は、内側シート14をナイロン系のシート材として、断熱層8の内面に滑り面18を設けることができる。
以上の腰用の加温具は、内側シートの表面を滑らかな滑り面として、発熱ユニットを低抵抗な状態で摺動させながらスムーズに挿入できる。
【0016】
本発明の腰用の加温具は、カバーベルト1が、電池ユニット3を出し入れ自在に収納する収納ポケット9を備えることができる。
以上の腰用の加温具は、電池ユニットを収納ポケットに収納して便利に携帯できる。
【0017】
本発明の腰用の加温具は、収納部6と収納ポケット9を、カバーベルト1の外側面に、長手方向に隣接して、または長手方向に離して配置することができる。
以上の腰用の加温具は、カバーベルトの外側面に収納部と収納ポケットを配置するので、カバーベルトの内側面をユーザーの体に密着させながら装着できる。また、収納部と収納ポケットとをカバーベルトの長手方向に配置するので、収納部に収納される発熱ユニットをユーザーの背面側に配置する状態で、収納ポケットに収納される電池ユニットを、ユーザーにとって邪魔にならない側面側ないし前面側に配置できる。
【0018】
本発明の腰用の加温具は、収納部6の開口部6Aと収納ポケット9の開口部9Aとを、互いに対向する姿勢で設けることができる。
以上の腰用の加温具は、収納部に収納される発熱ユニットから引き出されるリード線を、収納ポケットに収納される電池ユニットに最短のルートで接続できるので、リード線が必要以上に長くなるのを阻止して、低コストに配線しながら、余分なリード線が収納部や収納ポケットから大きく突出するのを防止して外観を良くできる。
【0019】
本発明の腰用の加温具は、電池ユニット3がヒーター4への通電を表示するパイロットランプ34を備えて、収納ポケット9を、収納している電池ユニット3のパイロットランプ34を確認できる透光性を有する布地、透光シート、網材のいずれかとすることができる。
以上の腰用の加温具は、ユーザーが腰にセットする状態で、収納袋に入れている電池ユニットのパイロットランプをアウターカバーの外部から見て、ヒーターへの通電を簡単に確認できる。
【0020】
本発明の腰用の加温具は、ヒーター4が、カバーベルト1の長手方向に延びる帯状のフレキシブルシート40と、このフレキシブルシート40の表面に対向して設けられた正負の電極41と、対向する正負の電極41から通電される抵抗層42とを備えることができる。正負の電極41は、フレキシブルシート40の上下縁に沿って長手方向に延びる平行電極41Aを備え、この平行電極41Aは、非発熱領域44の両側に延長されると共に、非発熱領域44の両側において抵抗層42に接続されて一対の面状発熱領域43を設けて、正負の電極41から抵抗層42に通電して面状発熱領域43を発熱させることができる。
以上の腰用の加温具は、簡単な構造としながら、非発熱領域の両側に一対の面状発熱領域を備えるヒーターを安価に多量生産できると共に、このヒーターでもって、背骨の両側を理想的に加温できる。さらに、このヒーターは、フレキシブルシートの表面に設けた正負の電極と抵抗層とで面状発熱領域を実現するので、ヒーター全体を薄くして発熱ユニットを薄くでき、ユーザーに違和感を与えることなく理想的に加温できる。
【0021】
本発明の腰用の加温具は、正負の電極41が、面状発熱領域43において、対向する平行電極41Aから互いに接近する方向に伸びる複数列の櫛歯状電極41Bを備えることができる。互いに対向する複数列の櫛歯状電極41B同士は、一方の平行電極41Aから伸びる互いに隣接する櫛歯状電極41Bの間に、他方の平行電極41Aから伸びる櫛歯状電極41Bを配置する姿勢で互いに接近して交互に配置して、互いに接近して対向する櫛歯状電極41Bに抵抗層42を接続することができる。
以上の腰用の加温具は、面状発熱領域において、互いに対向して配置される複数列の櫛歯状電極の長さや間隔を調整して、抵抗層への通電状態を最適に調整できる特徴がある。とくに、腰部を加熱するヒーターは、広い範囲を均一な温度に加温する特性が要求されるが、以上の構造のヒーターでは、対向する複数列の櫛歯状電極を抵抗層で接続する構造によって、抵抗層を広くしながら、この抵抗層への通電状態を簡単に調整でき、面状発熱領域を広い範囲で均一に加温できる特徴が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】従来の腰用の加温具の正面図である。
【図2】本発明の一実施例にかかる腰用の加温具の斜視図である。
【図3】図2に示す腰用の加温具のカバーベルトから発熱ユニットと電池ユニットを取り出した状態を示す背面斜視図である。
【図4】図3に示す腰用の加温具のカバーベルトに発熱ユニットと電池ユニットを収納する状態を示す背面斜視図である。
【図5】図3に示す腰用の加温具のカバーベルトに発熱ユニットと電池ユニットを収納した状態を示す背面斜視図である。
【図6】カバーベルトの収納部に発熱ユニットを挿入する状態を示す斜視図である。
【図7】カバーベルトの収納部に発熱ユニットを挿入した状態を示す一部拡大断面斜視図である。
【図8】発熱ユニットの分解斜視図である。
【図9】ヒーターの平面図である。
【図10】図9に示すヒーターの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための腰用の加温具を例示するものであって、本発明は腰用の加温具を以下のものに特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0024】
図2ないし図7に示す腰用の加温具は、ユーザー50の腰部に巻き付けて固定する可撓性のあるカバーベルト1と、このカバーベルト1に収納されてユーザー50の腰を加温するヒーター4を内蔵する可撓性のあるシート状の発熱ユニット2と、この発熱ユニット2にリード線5を介して接続されて、ヒーター2に通電する電池31を有する電池ユニット3とを備えている。
【0025】
カバーベルト1は、自由に変形できる布地を縫製して全体の形状を帯状に製作している。帯状のカバーベルト1は、ヒーター4を内蔵する発熱ユニット2を中央部に収納して加温部10としている。さらに、カバーベルト1は、その両端部を脱着連結具11で脱着自在に連結して、腰部に巻き付けて固定できるようにしている。このカバーベルト1は、加温部10をユーザー50の腰に配置する状態で装着して、両端部をユーザー50の前方において連結して定位置に固定するようにしている。
【0026】
カバーベルト1の両端部を連結する脱着連結具11は、互いに押圧して連結でき、かつ引っ張って分離できる脱着自在な面ファスナー11Xである。面ファスナー11Xである脱着連結部11は、カバーベルト1の両端部であって、互いに積層される対向面の一方にフック面11aを他方にループ面11bを設けて、フック面11aをループ面11bに押し付けて互いに連結する。脱着連結具11を面ファスナー11Xとするカバーベルト1は、両端部を積層してユーザーの前方で連結できる全長とする。脱着連結具11を自由な位置で連結できる面ファスナー11Xとするカバーベルト1は、ユーザーの腰部の太さに合わせて連結位置を調整できるので、腰部を絞めすぎることなく、また緩めすぎることなく両端部を連結して、カバーベルト1の加温部10をユーザーの腰に理想的に密着できる。ただし、脱着連結具は、必ずしも面ファスナーとする必要はない。脱着連結具には、ホックやフック、あるいはボタンとボタン穴のように、カバーベルトの両端部を脱着できるように連結できる他の全てのものが使用できる。これらの脱着連結具も、連結位置を変更できる構造として、太さが異なるユーザーの腰部に理想的に巻き付けるようにセットできる。
【0027】
カバーベルト1は、ユーザーの腰周りサイズに応じて最適な長さとすることができる。この腰用の加温具は、カバーベルト1を無理なく腰に巻き付ける状態で連結して、加温部10を理想的に腰に密着できる。カバーベルト1は、ユーザーの腰部に巻き付けて固定できるようにその全長を70cm〜130cmとしている。さらに、カバーベルト1は、好ましくは多少の伸縮性を有する布地として、装着する状態でユーザーが無理なく運動できるようにしている。ただ、カバーベルトは、図示しないが、延長ベルトを連結して長さを長くすることもできる。このカバーベルトは、カバーベルト本体に対して脱着可能な延長ベルトを連結して、カバーベルトの全長を長くできる。カバーベルト本体と延長ベルトは、互いの対向面を面ファスナー等の脱着連結具を介して脱着自在に連結される。
【0028】
さらに、カバーベルト1は、その上下幅を、例えば5cm〜15cmとする。図に示すカバーベルト1は、全体を均一の幅としている。ただ、カバーベルトは、両端の連結部よりも中央部の加温部の幅を大きくしてより広い面積を加温することもできる。
【0029】
カバーベルト1は、中央部である加温部10に、発熱ユニット2を出し入れ自在に収納する収納部6を有している。図3ないし図6のカバーベルト1は、発熱ユニット2を収納できる幅と長さを有する可撓性カバー12を中央部の外側面に固定して、カバーベルト1の外側面に開口部6Aを有する収納部6を設けている。可撓性カバー12は、上下の両端縁と一方の側縁をカバーベルト1に逢着して固定して、カバーベルト1の長手方向に伸びる収納部6を設けている。可撓性カバー12は、一方の側縁をカバーベルト1に縫いつけるが、他方の側縁をカバーベルト1に縫いつけることなく開口して、発熱ユニット2を出し入れする開口部6Aとしている。収納部6の開口部6Aは、面ファスナー等の連結具13を介して開閉自在に閉塞している。収納部6の長さは、発熱ユニット2の全体を収納できる長さ、すなわち発熱ユニット2の全長にほぼ等しくし、あるいは多少長くする。収納部6を発熱ユニット2よりも長くするカバーベルト1は、収納部6の内部で発熱ユニット2の位置をずらせて最適な位置に調整する。収納部6の長さは、たとえば、カバーベルト1の全周の20%〜40%とすることができる。
【0030】
発熱ユニット2を収納する収納部6は、人体側を通気層7として、外側を断熱層8としている。すなわち、図7に示す収納部6は、人体側に配置されるカバーベルト1を通気層7として、外側に積層される可撓性カバー12を断熱層8としている。この収納部6は、収納される発熱ユニット2の発熱を通気層7を介して効率よく人体側に伝導して加温しながら、外側に積層される断熱層8によって、発熱ユニット2の熱が外部に逃げるのを効果的に防止できる。ただ、カバーベルトは、図示しないが、可撓性カバーを内側面に固定して、カバーベルトの内側面に開口部を有する収納部を設けることもできる。この収納部は、人体側に配置される可撓性カバーを通気層として、外側に積層されるカバーベルトを断熱層とする。
【0031】
通気層7は、通気性に優れた布地、例えば、ウレタン系の繊維の織物であって、繊維の間に通気隙間を有する布地が使用できる。このカバーベルトは、収納部の人体側のみを通気性に優れた布地として、加温部のみに通気層を設けることもできるが、カバーベルト全体を通気性に優れた布地で製造して、全体に通気性を持たせることができる。このカバーベルト1は、ユーザーの発汗に対しても優れた通気性を実現できる。さらに、このカバーベルト1は、通気性を実現する通気隙間によって伸縮性を実現できる特長もある。
【0032】
断熱層8である可撓性カバー12は、空気の通過を抑制すると共に、収納部6と外部とを断熱してヒーター4による熱が外部に逃げるのを防止している。この断熱層8は、内側シート14と外側シート16の間に保温層15を積層してなる多層構造としている。図7に示す断熱層8は、内側から順に、内側シート14、保温層15、外側シート16、保護層17からなる4層構造を有する多層構造としている。
【0033】
内側シート14は、空気の通過を抑制するシート材である。この内側シート14は、収納部6の内側から外側に暖気が漏れるのを防止している。この内側シート14には、たとえば、ナイロン系のシート材、例えばナイロン繊維を隙間なく織成した織布が使用できる。
【0034】
保温層15は、熱伝導率が低く断熱性と保温性に優れた繊維または発泡体を集合してなる層で、収納部6に収納された発熱ユニット2に内蔵されるヒーター4の発熱が外部に放熱されるのを防止する。この保温層15として、ポリウレタンやポリエステル等の合成繊維を不規則に集合した不織布や中綿等が使用できる。ただ、保温層には、綿や羊毛等の天然繊維を不規則に集合した不織布や中綿等も使用できる。以上の保温層15は、優れた断熱・保温特性に加えて、クッション性を有するので、ユーザーの腰部に快適に装着できる特徴もある。
【0035】
外側シート16も、内側シート14と同様に、空気の通過を抑制するシート材である。この外側シート材16は、収納部6の外側から内側に冷気が侵入するのを防止して、発熱ユニット2が外気で冷やされるのを防止する。この外側シート16にも、たとえば、ナイロン系のシート材、例えばナイロン繊維を隙間なく織成した織布が使用できる。
【0036】
保護層17は、外側シート16の外側に積層されて、外側シート16を保護している。外側シート16が損傷して外気を遮断できなくなると、優れた断熱効果を実現できなくなるからである。したがって、この保護層17には、空気の遮蔽性や断熱性は要求されず、外側シート16を保護する布地が使用できる。この保護層17には、例えば、カバーベルト1と同じ材質の布地を使用する。この加温部10は、収納部6の外側面となる保護層17をカバーベルト1と同じ布地とすることで外観をよくできる。ただ、保護層には、空気の遮蔽性や断熱性、あるいは防水性に優れた布地やシート材を使用することもできる。また、断熱層は、保護層を省略することもできる。
【0037】
以上の断熱層8は、内側シート14で暖気の漏れを抑制し、外側シート16で外気の侵入を抑制しながら、保温層15で断熱する多層構造でもって、優れた断熱・保温効果を実現して収納部6に収納される発熱ユニット2の熱を効果的に保温しながら、外側の保護層17でもって断熱層8を保護できる。
【0038】
さらに、収納部6は、断熱層8の内面を、発熱ユニット2を摺動させる滑り面18としている。図の断熱層8は、内側シート14をナイロン系のシート材として、内側シート14の表面を滑らかな滑り面18としている。この収納部6は、断熱層8の内面に設けた滑り面18で、発熱ユニット2を低抵抗な状態で摺動させながらスムーズに挿入できる。また、収納部6に挿入された発熱ユニット2を、収納部6の内部で容易に摺動させて発熱ユニット2の固定位置を微調整できる。
【0039】
発熱ユニット2は、図8に示すように、可撓性のある2枚の表面シート20の間に、可撓性のあるシート状のヒーター4を内蔵している。表面シート20は不織布等の絶縁性のあるシート材である。図に示す表面シート20は、ポリエステル繊維の不織布を使用している。さらに、図に示す発熱ユニット2は、2枚の表面シート20の内面に絶縁フィルム21を積層しており、この絶縁フィルム21を介してヒーター4を絶縁している。この絶縁フィルム21には、例えば、ポリエステル樹脂製のフィルムを使用する。
【0040】
図の発熱ユニット2は、全体の形状を帯状の長方形としている。長方形の発熱ユニット2は、カバーベルト1に収納できるように、短辺方向の幅をカバーベルト1の幅よりも小さく、例えば、3cm〜8cmとし、長辺方向の長さを10cm〜25cmとしている。この寸法の発熱ユニット2は、ヒーター4を腰部に位置させて理想的に加温できる。
【0041】
ヒーター4は、図8ないし図10に示すように、カバーベルト1の長手方向に延びる帯状で可撓性を有するフレキシブルシート40と、このフレキシブルシート40の表面に対向して設けられた正負の電極41と、対向する正負の電極41から通電される抵抗層42とを備えている。図に示すヒーター4は、帯状のフレキシブルシート40の両端部に、一対の面状発熱領域43を離間して設けて、中間に非発熱領域44を設けている。このヒーター4は、図2に示すように、非発熱領域44をユーザー50の背骨51に位置させる状態で、両側の面状発熱領域43を背骨51の両側に位置させて背骨51の両側の患部を加温する。ヒーター4は、背骨に対向して配置される非発熱領域44の横幅を2cm〜6cmとし、この非発熱領域44の両側に設けられる一対の面状発熱領域43の横幅を、各々4cm〜10cm、好ましくは5cm〜8cmとする。
【0042】
正負の電極41は、フレキシブルシート40の上下縁に沿って長手方向に延びる平行電極41Aを備えている。このヒーター4は、平行電極41Aを、非発熱領域44の両側に延長させると共に、非発熱領域44の両側において抵抗層42に接続して一対の面状発熱領域43を設けている。さらに、正負の電極41は、面状発熱領域43において、対向する平行電極41Aから互いに接近する方向に伸びる複数列の櫛歯状電極41Bを備えている。図に示す電極41は、平行電極41Aから垂直に伸びる複数列の櫛歯状電極41Bを互いに平行に設けている。互いに対向する複数列の櫛歯状電極41B同士は、一方の平行電極41Aから伸びる互いに隣接する櫛歯状電極41Bの間に、他方の平行電極41Aから伸びる櫛歯状電極41Bを配置する姿勢で互いに接近して交互に配置している。図に示す電極41は、隣り合って対向する櫛歯状電極41B同士を互いに接近させて、対向する櫛歯状電極41B同士を等間隔に配置している。さらに、正負の電極41は、互いに接近して対向する櫛歯状電極41Bに跨って抵抗層42を接続して面状発熱領域43を設けている。このヒーター4は、正負の電極41から抵抗層42に通電して面状発熱領域43を発熱させる。以上の構造は、互いに対向して配置される複数列の櫛歯状電極の長さや間隔を調整して、抵抗層42への通電状態を最適に調整できる。とくに、以上の構造のヒーター4では、対向する複数列の櫛歯状電極41Bを抵抗層42で接続することにより、抵抗層42を広くしながら、この抵抗層42への通電状態を簡単に調整できる。したがって、面状発熱領域43を広い範囲で均一に加温することができる。
【0043】
以上のヒーター4は、フレキシブルシート40に、可撓性と耐久性に優れたペット製のシート材を使用している。図に示すフレキシブルシート40は、透明のシート材を使用している。したがって、図8及び図9は、ヒーター4を表面側から見る状態において、裏面側に積層してなる平行電極41Aと櫛歯状電極41Bがフレキシブルシート40を透過して視認できる状態を示している。ただ、フレキシブルシートには、着色されたシート材を使用することもできる。また、フレキシブルシートには、ペット以外のプラスチックシートも使用できる。また、正負の電極41は、金属粉末または金属箔をフレキシブルシート40の表面に所定のパターンで塗布して設けている。図の電極41は、銀ペーストを所定のパターンで塗布して平行電極41Aと櫛歯状電極41Bとを設けている。
【0044】
抵抗層42は、導電性の金属やカーボン等の粉末をバインダーで結合して所定の電気抵抗とするものを、対向する櫛歯状電極41Bに跨って所定の厚さにコーティングして設けている。図に示す抵抗層42は、炭素粉末を薄膜状にコーティングして、面状発熱領域43全体を自由に変形できるようにしている。この抵抗層42は、コーティングされる粉末の材質と厚さを調整して電気抵抗を調整し、抵抗層への通電状態を調整できるので安定した発熱特性を実現できる特徴がある。さらに、このヒーター4は、フレキシブルシート40の表面に設けた正負の電極41と抵抗層42とで面状発熱領域43を実現するので、ヒーター4全体を薄くして発熱ユニット2を薄くでき、ユーザーに違和感を与えることなく理想的に加温できる。ただ、抵抗層は、金属やカーボンの粉末に代わって、可撓性のある細い金属線を対向する電極の間に配線することもできる。さらに、ヒーターには、PTCなどの発熱素子も使用できる。PTCなどの発熱素子は、PTC自体を自由に変形できる構造として、2枚の表面シートの間に配置することができる。PTCヒーターは、それ自体で温度が設定温度よりも高くならない特性を有するので、加熱されすぎることなく安全に使用できる特徴がある。
【0045】
発熱ユニット2に内蔵されるヒーター4は、図3、及び図8ないし図10に示すように、可撓性のリード線5を介して電池ユニット3に連結される。電池ユニット3は、充電できる電池31をケース30に内蔵している。充電できる電池31は、リチウムイオン電池である。リチウムイオン電池は、軽くて充放電の容量を大きくできるので、腰にセットして軽く快適に使用しながら、長時間にわたってユーザーの腰を加温できる特徴がある。ただ、電池ユニットの電池は、リチウムイオン電池に特定しない。この電池にはニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池など、充電できる全ての電池を使用できる。
【0046】
図3の電池ユニット3は、ケース30に1本の円筒形電池31のリチウムイオン電池を内蔵している。この電池ユニット3は、ヒーター4に連結しているリード線5の先端に設けているUSBコネクタ24を脱着できるように連結するUSBコネクタ32をケース30に設けている。このUSBコネクタ32は、スイッチング素子(図示せず)を介して電池31に接続している。スイッチング素子は、制御回路(図示せず)で制御される。制御回路にはスイッチボタン33を接続しており、このスイッチボタン33から入力される信号で、スイッチング素子をオンオフに切り換える。さらに、制御回路は、スイッチング素子をオンに切り換える状態で点灯する発光ダイオードのパイロットランプ34を接続している。図の電池ユニット3は、パイロットランプ34をケース30に内蔵しており、パイロットランプ34の発光を、透光性を有するケース30に透過させて、ヒーター4の通電状態を外部に表示している。ただ、パイロットランプは、ケースに設けた光窓から光をケースの外部に照射して、ヒーターの通電状態を表示することもできる。
【0047】
電池ユニット3は、カバーベルト1に設けた収納ポケット9に収納される。カバーベルト1は、図2ないし図5に示すように、ユーザー50の腰部に巻き付けた状態でユーザー50の側部ないし前部となる位置に電池ユニット3の収納ポケット9を設けている。図2ないし図5の収納ポケット9は、可撓性を有するカバーシート22の上下縁と一方の側縁をカバーベルト1に逢着して固定して、他端を逢着することなく開口して、電池ユニット3を出し入れする開口部9Aとしている。収納ポケット9の開口部9Aは、脱着具23でもって、脱着自在に閉塞できるようにしている。この脱着具23には、上述のような面ファスナーが便利に使用できる。収納ポケット9の長さは、電池ユニット3の全体を収納できる長さ、すなわち電池ユニット3の全長より多少長くしている。さらに、収納ポケット9は、収納している電池ユニット3のパイロットランプ34の点灯を外部から確認できるように、カバーシートを、透光性を有する布地やシート材としている。この収納ポケット9は、カバーベルト1を腰部に装着する状態で、パイロットランプ34の点灯をユーザーが目で確認できるように、ユーザーの側部に位置して設けている。
【0048】
カバーベルト1は、収納ポケット9と収納部6とを、カバーベルト1の長手方向に離して配置している。図2に示すように、カバーベルト1をユーザー50の腰部に装着する状態で、収納部6はユーザーの腰に対向する背部に配置されて、収納ポケット9はユーザーの側部ないし前部に配置される。したがって、カバーベルト1は、収納部6と収納ポケット9とをユーザーの定位置に配置できる間隔となるように長手方向に離して配置している。さらに、カバーベルト1は、図3ないし図5に示すように、収納部6の開口部6Aと収納ポケット9の開口部9Aとを、互いに対向する姿勢となるように設けている。このカバーベルト1は、図4と図5に示すように、収納部6に収納される発熱ユニット2から引き出されるリード線5を、収納ポケット9に収納される電池ユニット3に最短のルートで接続できる。このため、リード線が必要以上に長くなるのを阻止して、低コストに配線しながら、余分なリード線を収納部や収納ポケットから大きく突出させることなく外観を良くできる。
【0049】
収納ポケット9のカバーシートには、たとえば、目の粗い織物である布地が使用できる。このカバーシートは、繊維の間の隙間にパイロットランプの光を透過させて外部に表示できる。このカバーシートとして、カバーベルト1と同じ材質の布地を使用することができる。この加温具は、収納ポケット9のカバーシートをカバーベルト1と同じ材質の布地とすることで外観をよくできる。ただ、収納ポケットのカバーシートは、透光性を有する透光シートや網材とすることもできる。
【0050】
図2ないし図5に示す腰用の加温具は、以下のようにしてユーザー50の腰にセットして使用する。
(1)図4と図6に示すように発熱ユニットをカバーベルト1の収納部6に収納し、リード線5を電池ユニット3に接続する。電池ユニット3のスイッチボタン33を操作して電源をオンに切り換えた後、図5に示すように、電池ユニット3を収納ポケット9に挿入する。ただ、電池ユニット3のスイッチボタン33は、カバーベルト1を腰部にセットした後、外部から操作して電源をオンに切り換えることもできる。
(2)図5に示すように、カバーベルト1の両端部を脱着連結具11で分離して、カバーベルト1を腰の周囲にセットする。このとき、カバーベルト1の加温部10が腰の定位置に位置するようにセットする。加温部10は、ヒータの両側に設けた一対の面状発熱領域が背骨51の両側に位置するようにセットされる。
(3)その後、カバーベルト1の両端部を、ユーザー50の側方ないし前方において脱着連結具11で連結して、カバーベルト1をユーザーの腰部の周囲にセットする。この状態で、カバーベルト1の加温部10は腰に密着されて、加温部10に収納しているヒーター4で腰を加温する。
【符号の説明】
【0051】
1…カバーベルト
2…発熱ユニット
3…電池ユニット
4…ヒーター
5…リード線
6…収納部 6A…開口部
7…通気層
8…断熱層
9…収納ポケット 9A…開口部
10…加温部
11…脱着連結具 11X…面ファスナー
11a…フック面
11b…ループ面
12…可撓性カバー
13…脱着具
14…内側シート
15…保温層
16…外側シート
17…保護層
18…滑り面
20…表面シート
21…絶縁フィルム
22…カバーシート
23…脱着具
24…USBコネクタ
30…ケース
31…電池
32…USBコネクタ
33…スイッチボタン
34…パイロットランプ
40…フレキシブルシート
41…電極 41A…平行電極
41B…櫛歯状電極
42…抵抗層
43…面状発熱領域
44…非発熱領域
50…ユーザー
51…背骨
91…腰当具
92…ヒーター
93…保温装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー(50)の腰部に巻き付けて固定される可撓性のある帯状のカバーベルト(1)と、このカバーベルト(1)に収納されて、ユーザー(50)の腰部を加温するヒーター(4)を内蔵する可撓性のあるシート状の発熱ユニット(2)と、この発熱ユニット(2)にリード線(5)を介して接続され、かつ前記ヒーター(4)に通電して前記発熱ユニット(2)を加温する充電できる電池(31)を内蔵し、なおかつ前記カバーベルト(1)に連結される電池ユニット(3)とを備え、
前記カバーベルト(1)は、前記発熱ユニット(2)を出し入れ自在に収納できる収納部(6)を有しており、
さらに、前記ヒーター(4)は、一対の面状発熱領域(43)を離間して設けて、中間に非発熱領域(44)を設けており、この非発熱領域(44)をユーザー(50)の背骨(51)に位置させる状態で、両側の面状発熱領域(43)で背骨(51)の両側を加温できるように、発熱ユニット(2)を前記収納部(6)に収納しており、
前記電池ユニット(3)が前記ヒーター(4)を発熱させて発熱ユニット(2)を加温してユーザー(50)の腰部を加温するようにしてなる腰用の加温具。
【請求項2】
前記収納部(6)が、人体側を通気層(7)として、外側を断熱層(8)としており、前記断熱層(8)でもって外側への放熱を防止しながら、前記通気層(7)を介してユーザー(50)の腰部を加温する請求項1に記載される腰用の加温具。
【請求項3】
前記断熱層(8)が、内側シート(14)と外側シート(16)の間に保温層(15)を積層してなる多層構造である請求項2に記載される腰用の加温具。
【請求項4】
前記断熱層(8)が、内側から順に、内側シート(14)、保温層(15)、外側シート(16)、外側保護層(17)からなる4層構造を有する請求項3に記載される腰用の加温具。
【請求項5】
前記収納部(6)が、前記断熱層(8)の内面を、前記発熱ユニット(2)を摺動させる滑り面(18)としてなる請求項3または4に記載される腰用の加温具。
【請求項6】
前記断熱層(8)が、内側シート(14)をナイロン系のシート材として内面に滑り面(18)を設けている請求項5に記載される腰用の加温具。
【請求項7】
前記カバーベルト(1)が、前記電池ユニット(3)を出し入れ自在に収納する収納ポケット(9)を備える請求項1ないし6のいずれかに記載される腰用の加温具。
【請求項8】
前記収納部(6)と前記収納ポケット(9)が、前記カバーベルト(1)の外側面に、長手方向に隣接して、または長手方向に離して配置されてなる請求項7に記載される腰用の加温具。
【請求項9】
前記収納部(6)の開口部(6A)と前記収納ポケット(9)の開口部(9A)が互いに対向する姿勢で設けられてなる請求項8に記載される腰用の加温具。
【請求項10】
前記電池ユニット(3)がヒーター(4)への通電を表示するパイロットランプ(34)を備え、前記収納ポケット(9)が、収納している電池ユニット(3)のパイロットランプ(34)を確認できる透光性を有する布地、透光シート、網材のいずれかである請求項7ないし9のいずれかに記載される腰用の加温具。
【請求項11】
前記ヒーター(4)が、前記カバーベルト(1)の長手方向に延びる帯状のフレキシブルシート(40)と、このフレキシブルシート(40)の表面に対向して設けられた正負の電極(41)と、対向する正負の電極(41)から通電される抵抗層(42)とを備え、
前記正負の電極(41)が、前記フレキシブルシート(40)の上下縁に沿って長手方向に延びる平行電極(41A)を備えており、この平行電極(41A)が、前記非発熱領域(44)の両側に延長されると共に、非発熱領域(44)の両側において前記抵抗層(42)に接続されて前記一対の面状発熱領域(43)を設けており、前記正負の電極(41)が前記抵抗層(42)に通電して前記面状発熱領域(43)を発熱させる請求項1ないし10のいずれかに記載される腰用の加温具。
【請求項12】
前記正負の電極(41)が、前記面状発熱領域(43)において、対向する平行電極(41A)から互いに接近する方向に伸びる複数列の櫛歯状電極(41B)を備えており、互いに対向する複数列の櫛歯状電極(41B)同士は、一方の平行電極(41A)から伸びる互いに隣接する櫛歯状電極(41B)の間に、他方の平行電極(41A)から伸びる櫛歯状電極(41B)が配置される姿勢で互いに接近して交互に配置されており、互いに接近して対向する櫛歯状電極(41B)に抵抗層(42)を接続してなる請求項11に記載される腰用の加温具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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