説明

自動分析装置

【課題】流路内に気体と液体が混在することにより生じる現象がシリンジからノズルへの圧力伝達に及ぼす影響を抑制することができる自動分析装置を提供する。
【解決手段】液体や気体を吸引・吐出するノズル17と、ノズル17に吸引・吐出させるための圧力を発生させるシリンジ32と、対象物を排出するためのドレイン39と、ノズル17と分岐部23とを連絡する第1流路20、ドレイン39と分岐部23とを連絡する第2流路21、及び、シリンジ32と分岐部23を連絡する第3流路22を有する流路と、第1流路を開閉する第1開閉弁30と、第2流路を開閉する第2開閉弁31と、第2流路21における第2開閉弁31のドレイン39側の流路に設けられ、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物を通して気体を分離除去するための気液分離機構33とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液や尿などの生体サンプルの定性・定量分析を行う自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液や尿などの生体サンプルの定性・定量分析を行う自動分析装置としては、フローセルタイプの検出器を含む流路に分析対象物を通して分析を行うものがある。このような自動分析装置としては、例えば、分析に用いる液体や気体などを吸引或いは吐出するノズル、排出するドレイン、及び、ノズル側やドレイン側に吸引や吐出、排出のための圧力を発生させるシリンジが分岐部を介した流路で連絡され、分岐部とノズルを連絡する流路に設けられた検出器と分岐部の間、及び、分岐部とドレインの間に開閉弁を備えた構成のものがあり、ノズル側の開閉弁を開けドレイン側の開閉弁を閉めた状態で対象物を吸引して分析を行い、ドレイン側の開閉弁を開けノズル側の開閉弁を閉じた状態に切り換えて対象物をドレインに排出する(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−300752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような自動分析装置においては、例えば、測定対象物を含む試料と試薬を混合した反応液や分析に用いるその他の試薬等の液体の間に必要に応じて空気を吸引し、液体間を分節する分節空気相をつくって複数の液体の混合を抑制しつつ分析処理を行うことができる。しかしながら、このような分析処理においては、気体と液体の混合物(以下、気液混合物と称する)が流路内に混在するため、流路周辺温度の変化に伴う気体の膨張・収縮、或いは、気体と液体の密度差に起因する流路内での気体相位置と液体相位置の置換移動などが生じる場合があり、結果的に、シリンジからノズルへの圧力伝達に影響を及ぼし、気体や液体の吸引量や吐出量の正確性と再現性を低下させる要因となっている。
【0005】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、流路内に気体と液体が混在することにより生じる現象がシリンジからノズルへの圧力伝達に及ぼす影響を抑制することができる自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は、液体又は気体の対象物を吸引或いは吐出するノズルと、前記ノズルに吸引或いは吐出させるための圧力を発生させるシリンジと、前記対象物を排出するためのドレインと、前記ノズル、シリンジ、及び、ドレインの間を分岐部を介して連絡する流路であって、前記ノズルと前記分岐部とを連絡する第1流路、前記ドレインと前記分岐部とを連絡する第2流路、及び、前記シリンジと前記分岐部を連絡する第3流路を有する流路と、前記第1流路を開閉する第1開閉弁と、前記第2流路を開閉する第2開閉弁と、前記第2流路における前記第2開閉弁のドレイン側の流路に設けられ、前記ドレインに送られる気体と液体の混合物を通して気体を分離除去するための大気圧開放された空間部を有する気液分離機構とを備えたものとする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、流路内に気体と液体が混在することにより生じる現象がシリンジからノズルへの圧力伝達に及ぼす影響を抑制することができ、気体と液体の吸引量や吐出量の正確性と再現性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る自動分析装置のうち、ノズル、分析ユニット、及びその関連構成を抜き出して示す図である。
【図3】分析処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態の変形例の分析処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る自動分析装置のうち、ノズル、分析ユニット、及びその関連構成を抜き出して示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る自動分析装置のうち、ノズル、分析ユニット、及びその関連構成を抜き出して示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0010】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。図1において、自動分析装置100は、血液や尿などの生体サンプル(以下、試料と称する)を収容する複数のサンプル容器1が収納されたサンプル容器ラック2と、サンプル容器ラック2を搬送するラック搬送ライン3と、試料の分析に用いる種々の試薬が収容された複数の試薬容器4が収納・保温され試薬ディスクカバー7により覆われた試薬容器ディスク5と、試料と試薬を混合するための複数の反応容器8が収納されたインキュベータディスク9と、回転駆動及び上下駆動によりサンプル容器1からインキュベータディスク9の反応容器8に試料を分注するサンプル分注ノズル10と、試薬ディスクカバー7に設けられた試薬ディスクカバー開口部7aを介して、回転駆動及び上下駆動により試薬容器4からインキュベータディスク9の反応容器8に試薬を分注する試薬分注ノズル11と、反応容器8に収容された反応液を攪拌する反応容器攪拌機構14と、発光誘導試薬が収容された発光誘導試薬容器40と、洗浄試薬が収容された洗浄試薬容器41と、回転駆動及び上下駆動により、インキュベータディスク9の反応容器8で混合された反応液、発光誘導試薬容器40、或いは、洗浄試薬容器41に収容された試薬を吸引するノズル17と、ノズル17で吸引された反応液や試薬を用いて分析を行う分析ユニット18と、分析処理前に行う初期準備動作や各部の分注動作、分析ユニット18による分析処理(後述)などを含む自動分析装置100全体の動作を制御する制御部19とを備えている。試薬ディスク5には、発光標識を含む試薬を収容する発光標識試薬容器、磁性粒子を含む試薬を収容する磁性粒子試薬容器などが収納されている。
【0011】
また、自動分析装置100は、未使用である複数の反応容器8やサンプル分注チップ10aが収納された反応容器・サンプル分注チップ収納部13、及び、その交換・補充用にスタンバイされた反応容器・サンプル分注チップ収納部12と、使用済みのサンプル分注チップ10a及び反応容器8を廃棄するための廃棄孔15と、サンプル分注チップ10a及び反応容器8を把持して搬送する搬送機構16とを備えている。搬送機構16は、X軸、Y軸、Z軸方向(図示せず)に移動可能に設けられ、反応容器・サンプル分注チップ収納部13に収納された反応容器8をインキュベータディスク9に搬送したり、使用済み反応容器8を廃棄孔15に破棄したり、未使用のサンプル分注チップ10aをチップ装着位置16aに搬送したりする。
【0012】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る自動分析装置のうち、ノズル17、分析ユニット18、及びその関連構成を抜き出して示す図である。
【0013】
図2において、分析ユニット18は、反応液や試薬などの液体、又は、液体間の接触を抑制する分節空気相のために用いる空気などの気体を対象物としてノズル17に吸引或いは吐出させるための圧力を発生させるシリンジ32と、ノズル17、シリンジ32、及び、対象物を排出するためのドレイン39の間を分岐部23を介して連絡する第1〜第3流路20〜22と、第1流路20を開閉する第1開閉弁30と、第2流路21を開閉する第2開閉弁31と、第2流路21における第2開閉弁31のドレイン39側の流路に設けられ、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物(以下、気液混合物と称する)を通して気体を分離除去するための大気圧開放された空間部34を有する気液分離機構33とを概略備えている。なお、図示しないが、ドレイン39は、通気性を有し気体成分の中の微粒子や液体の装置外部への流出を抑制するフィルタを有する大気圧開放部を備えている。
【0014】
また、第1流路20には、ノズル17で吸引した反応液中の試料に含まれる測定対象物を検出するフローセル検出器26が設けられている。フローセル検出器26は、ノズル17で吸引した反応液や試薬を通して測定対象物の検出を行う検出部26aと、検出部26a中の複合体からの発光を検出する発光検出器26bとを備えており、検出部26aと第1流路20とを接続する入口接続部26c及び出口接続部26dを有している。反応液は、測定対象物を含む試料と発光標識を含む試薬(発光標識試薬)と磁性粒子を含む試薬(磁性粒子試薬)との混合液であり、反応液中において測定対象物は発光標識及び磁性粒子と複合体を形成している。フローセル検出器26の検出部26aには、図示しない磁性粒子保持手段が設けられており、その磁性粒子保持手段で複合体の磁性粒子を吸着・保持することにより測定対象物を検出部26a内に保持する。そして、反応液成分を除去し、発光誘導試薬に置換して複合体における発光標識の発光反応を誘起し、その発光を発光検出器26bによって検出することにより、測定対象物を検出して定性・定量分析を行う。
【0015】
第1流路20は、ノズル17と分岐部23とを連絡する流路であり、ノズル17とフローセル検出器26の入口接続部26cとを連絡する流路20aと、フローセル検出器26の出口接続部26dと第1開閉弁30とを連絡する流路20bと、第1開閉弁30と分岐部23とを連絡する流路20cとにより構成されている。第2流路21は、分岐部23とドレイン39とを連絡する流路であり、分岐部23と第2開閉弁31を連絡する流路21aと、第2開閉弁31と気液分離機構33とを連絡する流路21bと、気液分離機構33とドレイン39とを連絡する流路21cとにより構成されている。第3流路22は、分岐部23とシリンジ32とを連絡する流路である。
【0016】
気液分離機構33は、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物(気液混合物)を通して気体を分離除去するため空間部であって上方に大気圧開放部34aを有する容器状の空間部34と、大気圧開放部34aに設けられ、通気性を有し気体成分の中の微粒子や液体の装置外部への流出を抑制するフィルタ38と、空間部34の下方に設けられ、第2流路21の第2開閉弁31側から空間部34に気液混合物を流入させる流入部35と、流入部35よりも上方かつ大気圧開放部34aよりも下方に設けられ、予め定めた位置(流出部36を設けた位置)を越えた分の混合液を空間部34からドレイン39に流す流出部36とを備えている。この気液分離機構33は、第2開閉弁31の近傍に設けられており、したがって、第2流路21を構成する流路21bはドレイン39へと繋がる流路21cと比較して短くなるよう構成されている。
【0017】
このように構成した気液分離機構33は、分析ユニット18による分析処理の開始前に行う初期準備動作(分析結果の安定性や再現性を向上するための準備としての初期準備動作)の工程で、空間部34の流出部36を設けた位置(高さ)まで予め液体が貯留される。流出部36を越えた分の液体37は、流出部36から流路21cを介してドレイン39に排出される。この状態で、気液混合物が気液分離機構33の流入部35から空間部34に入ると、空間部34に貯留された液体37中の気体は液体との密度差により空間部34の上方に移動して液体から分離し、空間部34内を大気圧開放する大気圧開放部34aを介して大気中に排出される。
【0018】
また、気液混合物が気液分離機構33の流入部35から空間部34に入ったことにより流出部36を越えた分の液体37は、流出部36から流路21cを介してドレイン39に排出され、空間部34内の液体37の液面位置(液面高さ)は流出部36の位置(高さ)に保たれる。したがって、気液分離機構33の上流側の流路であり、流出部36との垂直方向(重力のはたらく方向)の相対位置が変わらない第1流路20、第3流路22、及び、第2流路21の流路21a,21bに高低差によりはたらく静水圧は、一定となる。また、ノズル17及びシリンジ32の動作による流出部36との垂直方向の相対位置の変化は、全体に対して無視できる大きさであり、はたらく静水圧は一定であるといえる。
【0019】
このように、本実施の形態における気液分離機構33は、ドレインに送られる気液混合物を通して気体を分離除去する気液分離機能と、気液分離機構33の上流側の流路にはたらく静水圧を一定に保持する静水圧保持機能とを備えている。
【0020】
本実施の形態における分析処理の詳細を図面を参照しつつ説明する。
【0021】
図3は、分析処理の処理内容を示すフローチャートである。
【0022】
分析処理では、まず、ノズル17を発光誘導試薬容器40に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS10)。これにより、発光誘導試薬を管路20a及び検出部26a内に吸引する。
【0023】
次いで、ノズル17を発光誘導試薬容器40から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS20)。この工程は、発光誘導試薬と次に吸引する反応液との間に意図しない空気相が形成されることを抑制する工程であり、
次いで、ノズル17を反応容器8に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS30)。これにより、反応液を管路20a及び検出部26a内に吸引し、発光誘導試薬に対して反応液が拡散して後の発光反応を促進する。また、磁性粒子保持手段により複合体の磁性粒子を吸着・保持することにより測定対象物を検出部26a内に保持する。
【0024】
次いで、ノズル17を反応容器8から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS40)。この工程は、反応液と次に吸引する発光誘導試薬との間に、これらの混合を抑制するための分節空気相を形成する工程であり、シリンジ32の動作距離は微小である。
【0025】
次いで、第1開閉弁30を閉じ、第2開閉弁31を開き、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS50)。この工程は、管路22や管路21a内に滞留する気液混合物をドレイン39側へと送る工程であり、気液混合物は、順次、気液分離機構33を介してドレイン39に送られる。気液混合物が気液分離機構33の流入部35から空間部34に入ると、空間部34に貯留された液体37中の気体は液体との密度差により空間部34の上方に移動して液体から分離し、空間部34内を大気圧開放する大気圧開放部34aを介して大気中に排出される。
【0026】
次いで、ノズル17を発光誘導試薬容器40に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS60)。これにより、発光誘導試薬を管路20a及び検出部26a内に吸引する。これにより、検出部26a内において、反応液成分が除去され、発光誘導試薬に置換されて複合体における発光標識の発光反応が誘起され、その発光を発光検出器26bによって検出することにより、測定対象物を検出して定性・定量分析を行う。
【0027】
次いで、第1開閉弁30を閉じ、第2開閉弁31を開き、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS70)。この工程は、管路22や管路21a内に滞留する気液混合物をドレイン39側へと送る工程であり、気液混合物は、順次、気液分離機構33を介してドレイン39に送られる。
【0028】
次いで、ノズル17を発光誘導試薬容器40から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS80)。この工程は、発光誘導試薬と次に吸引する洗浄試薬との間に、これらの混合を抑制するための分節空気相を形成する工程であり、シリンジ32の動作距離は微小である。
【0029】
次いで、ノズル17を洗浄試薬容器41に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS90)。これにより、洗浄試薬を管路20a及び検出部26a内に吸引して洗浄を行う。なお、シリンジ32の吸引動作中に、ノズル17の洗浄試薬容器41への挿入と取り出しを交互に繰り返すことにより、洗浄試薬と空気相を交互に繰り返して吸引させ洗浄効率を向上させることができる。
【0030】
次いで、第1開閉弁30を閉じ、第2開閉弁31を開き、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS100)。この工程は、管路22や管路21a内に滞留する気液混合物をドレイン39側へと送る工程であり、気液混合物は、順次、気液分離機構33を介してドレイン39に送られる。
【0031】
次いで、ノズル17を洗浄試薬容器41から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS110)。この工程は、洗浄試薬と次に吸引する発光誘導試薬との間に、これらの混合を抑制するための分節空気相を形成する工程であり、シリンジ32の動作距離は微小である。
【0032】
そして、所望の反応液の分析が終了するまでステップS10〜S110を繰り返す。
【0033】
以上のように構成した本実施の形態における動作を説明する。
【0034】
自動分析装置100は、まず、分析処理の開始前に、分析結果の安定性や再現性を向上するための準備としての初期準備動作を行う。この工程で、空間部34の流出部36を設けた位置(高さ)まで予め液体が貯留される。流出部36を越えた分の液体37は、流出部36から流路21cを介してドレイン39に排出される。次いで、測定準備動作として、サンプル容器1に収容された血液や尿などの試料と、試薬容器4に収容された発光標識試薬および磁性粒子試薬をサンプル分注ノズル10又は試薬分注ノズル11により反応容器8に分注し、その反応容器8に収容された反応液を反応容器攪拌機構14で攪拌する。そして、この反応液に対して分析処理を実施する。
【0035】
以上のように構成した本実施の形態における効果を説明する。
【0036】
従来技術の自動分析装置としては、例えば、分析に用いる液体や気体などを吸引或いは吐出するノズル、排出するドレイン、及び、ノズル側やドレイン側に吸引や吐出、排出のための圧力を発生させるシリンジが分岐部を介した流路で連絡され、分岐部とノズルを連絡する流路に設けられた検出器と分岐部の間、及び、分岐部とドレインの間に開閉弁を備えた構成のものがあり、ノズル側の開閉弁を開けドレイン側の開閉弁を閉めた状態で対象物を吸引して分析を行い、ドレイン側の開閉弁を開けノズル側の開閉弁を閉じた状態に切り換えて対象物をドレインに排出するものがあり、測定対象物を含む試料と試薬を混合した反応液や分析に用いるその他の試薬等の液体の間に必要に応じて空気を吸引し、液体間を分節する分節空気相をつくって複数の液体の混合を抑制しつつ分析処理を行うことができる。しかしながら、このような分析処理においては、気体と液体の混合物(以下、気液混合物と称する)が流路内に混在するため、流路周辺温度の変化に伴う気体の膨張・収縮、或いは、気体と液体の密度差に起因する流路内での気体相位置と液体相位置の置換移動などが生じる場合があり、結果的に、シリンジからノズルへの圧力伝達に影響を及ぼし、気体や液体の吸引量や吐出量の正確性と再現性を低下させる要因となっていた。
【0037】
これに対し、本実施の形態においては、反応液や試薬などの液体、又は、液体間の接触を抑制する分節空気相のために用いる空気などの気体を対象物としてノズル17に吸引或いは吐出させるための圧力を発生させるシリンジ32と、ノズル17、シリンジ32、及び、対象物を排出するためのドレイン39の間を分岐部23を介して連絡する第1〜第3流路20〜22と、第1流路20を開閉する第1開閉弁30と、第2流路21を開閉する第2開閉弁31と、第2流路21における第2開閉弁31のドレイン39側の流路に設けられ、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物を通して気体を分離除去するための大気圧開放された空間部34を有する気液分離機構33とを備える構成としたので、流路内に気体と液体が混在することにより生じる現象がシリンジからノズルへの圧力伝達に及ぼす影響を抑制することができ、気体と液体の吸引量や吐出量の正確性と再現性の低下を抑制することができる。
【0038】
<第1の実施の形態の変形例>
本発明の第1の実施の形態の変形例を図4を参照しつつ説明する。本変形例は、第1の実施の形態における分析処理の工程を変えたものである。
【0039】
図4は、本変形例に係る分析処理の詳細を示すフローチャートである。図中、第1の実施の形態で説明したものと同一の部材・工程には同じ符号を付し説明を省略する。
【0040】
本変形例における分析処理では、まず、ノズル17を発光誘導試薬容器40に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS10)。これにより、発光誘導試薬を管路20a及び検出部26a内に吸引する。
【0041】
次いで、ノズル17を発光誘導試薬容器40から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31開き(ステップS200)、その後、第2開閉弁31を閉じる(ステップS201)。この工程は、発光誘導試薬と次に吸引する反応液との間に意図しない空気相が形成されることを抑制する工程である。このとき、気液分離機構33の静水圧保持機能により、気液分離機構33の上流側の流路にはたらく一定圧の静水圧がノズル17に作用し、ノズル17の発光誘導試薬、或いは、混入した空気相が吐出される。ノズル17先端からの吐出量は、気液分離機構33の流出部36とノズル17の先端との間の垂直方向高低差に由来する静水圧と、気液分離機構33からのノズル17先端までの流路抵抗に伴う圧力損失とを考慮して予め定めた時間、ステップS200〜S201の間の時間を制御することにより調整される。
【0042】
次いで、ノズル17を反応容器8に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS30)。これにより、反応液を管路20a及び検出部26a内に吸引し、発光誘導試薬に対して反応液が拡散して後の発光反応を促進する。また、磁性粒子保持手段により複合体の磁性粒子を吸着・保持することにより測定対象物を検出部26a内に保持する。
【0043】
次いで、ノズル17を反応容器8から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS40)。この工程は、反応液と次に吸引する発光誘導試薬との間に、これらの混合を抑制するための分節空気相を形成する工程であり、シリンジ32の動作距離は微小である。
【0044】
次いで、第1開閉弁30を閉じ、第2開閉弁31を開き、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS50)。この工程は、管路22や管路21a内に滞留する気液混合物をドレイン39側へと送る工程であり、気液混合物は、順次、気液分離機構33を介してドレイン39に送られる。気液混合物が気液分離機構33の流入部35から空間部34に入ると、空間部34に貯留された液体37中の気体は液体との密度差により空間部34の上方に移動して液体から分離し、空間部34内を大気圧開放する大気圧開放部34aを介して大気中に排出される。
【0045】
次いで、ノズル17を発光誘導試薬容器40に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS60)。これにより、発光誘導試薬を管路20a及び検出部26a内に吸引する。これにより、検出部26a内において、反応液成分が除去され、発光誘導試薬に置換されて複合体における発光標識の発光反応が誘起され、その発光を発光検出器26bによって検出することにより、測定対象物を検出して定性・定量分析を行う。
【0046】
次いで、第1開閉弁30を閉じ、第2開閉弁31を開き、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS70)。この工程は、管路22や管路21a内に滞留する気液混合物をドレイン39側へと送る工程であり、気液混合物は、順次、気液分離機構33を介してドレイン39に送られる。
【0047】
次いで、ノズル17を発光誘導試薬容器40から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS80)。この工程は、発光誘導試薬と次に吸引する洗浄試薬との間に、これらの混合を抑制するための分節空気相を形成する工程であり、シリンジ32の動作距離は微小である。
【0048】
次いで、ノズル17を洗浄試薬容器41に挿入し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS90)。これにより、洗浄試薬を管路20a及び検出部26a内に吸引して洗浄を行う。なお、シリンジ32の吸引動作中に、ノズル17の洗浄試薬容器41への挿入と取り出しを交互に繰り返すことにより、洗浄試薬と空気相を交互に繰り返して吸引させ洗浄効率を向上させることができる。
【0049】
次いで、第1開閉弁30を閉じ、第2開閉弁31を開き、シリンジ32を吐出側に動作する(ステップS100)。この工程は、管路22や管路21a内に滞留する気液混合物をドレイン39側へと送る工程であり、気液混合物は、順次、気液分離機構33を介してドレイン39に送られる。
【0050】
次いで、ノズル17を洗浄試薬容器41から取り出し、第1開閉弁30を開き、第2開閉弁31を閉じ、シリンジ32を吸引側に動作する(ステップS110)。この工程は、洗浄試薬と次に吸引する発光誘導試薬との間に、これらの混合を抑制するための分節空気相を形成する工程であり、シリンジ32の動作距離は微小である。
【0051】
そして、所望の反応液の分析が終了するまでステップS10〜S110を繰り返す。
【0052】
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0053】
以上のように構成した本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0054】
また、第1の実施の形態のステップS20のようにノズル17先端からの吐出を伴う工程においては、シリンジ32を吐出側に動作させることによりノズル17先端から発光誘導試薬、或いは、混入した空気相を吐出するよう構成したのに対し、本変形例においては、ステップS200,S201のようにシリンジ32を吐出側に動作すること無く、ノズル17から所定量の液体を吐出し、発光誘導試薬と次に吸引する反応液の間への空気相の混入を排除するよう構成したので、分析サイクルにおけるシリンジ32の動作制御が簡素化され、分析サイクル時間を短縮することができる。
【0055】
さらに、第1の実施の形態のように、シリンジ32を吐出側に駆動させて発光誘導試薬と次に吸引する反応液の間への空気相の混入を排除しようとする場合、反応液の吸引工程(ステップS30)では、空気の吐出工程(ステップS20)に対して、シリンジ32を逆方向の吸引側に動作させる為、シリンジ32と駆動手段の取り付けガタ(遊び)によって反応液の吸引量の正確度低下や分析装置間差を生じる恐れがあったが、本変形例においては、シリンジ32を吐出側に動作させない為、反応液の吸引量の正確度低下、分析装置間差を抑制することができる。
【0056】
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図5を参照しつつ説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の気液分離機構33に替えて気液分離機構233を備えたものである。図5は、本実施の形態に係る自動分析装置のうち、ノズル17、分析ユニット18、及びその関連構成を抜き出して示す図である。図中、第1の実施の形態で説明したものと同一の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0057】
図5において、分析ユニット18は、反応液や試薬などの液体、又は、液体間の接触を抑制する分節空気相のために用いる空気などの気体を対象物としてノズル17に吸引或いは吐出させるための圧力を発生させるシリンジ32と、ノズル17、シリンジ32、及び、対象物を排出するためのドレイン39の間を分岐部23を介して連絡する第1流路20、第2流路221、第3流路22と、第1流路20を開閉する第1開閉弁30と、第2流路221を開閉する第2開閉弁31と、第2流路221における第2開閉弁31のドレイン39側の流路に設けられ、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物(以下、気液混合物と称する)を通して気体を分離除去するための大気圧開放された空間部234を有する気液分離機構233とを概略備えている。
【0058】
気液分離機構233は、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物(気液混合物)を通して気体を分離除去するため空間部である容器状の空間部234と、空間部234の下方に設けられ、第2流路221の第2開閉弁31側から空間部234に気液混合物を流入させる流入部235と、流入部235よりも上方に設けられ、予め定めた位置(空間部234と流出部236の境界部236a)を越えた分の混合液を空間部234からドレイン39に流すとともに空間部234を大気圧開放する流出部236とを備えている。この気液分離機構233は、第2開閉弁31の近傍に設けられている。
【0059】
このように構成した気液分離機構233は、分析ユニット18による分析処理の開始前に行う初期準備動作(分析結果の安定性や再現性を向上するための準備としての初期準備動作)の工程で、空間部234と流出部236の境界部236aの位置(高さ)まで予め液体37が貯留される。境界部236aを越えた分の液体37は、流出部236を介してドレイン39に排出される。この状態で、気液混合物が気液分離機構233の流入部235から空間部234に入ると、空間部234に貯留された液体37中の気体は液体との密度差により空間部34の上方に移動して液体から分離し、流出部236を介して大気中に排出される。
【0060】
また、気液混合物が気液分離機構233の流入部235から空間部234に入ったことにより境界部236aを越えた分の液体37は、流出部236を介してドレイン39に排出され、空間部234内の液体37の液面位置(液面高さ)は境界部236aの位置(高さ)に保たれる。したがって、気液分離機構233の上流側の流路にはたらき、ノズル17に作用する静水圧は、一定となる。
【0061】
このように、本実施の形態における気液分離機構233は、ドレインに送られる気液混合物を通して気体を分離除去する気液分離機能と、気液分離機構233の上流側の流路にはたらく静水圧を一定に保持する静水圧保持機能とを備えている。
【0062】
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0063】
以上のように構成した本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0064】
また、分離した気体と液体を同一のドレインへと排出可能であるため、第1の実施の形態のように気液分離機構に気体成分の中の微粒子や液体の装置外部への流出を抑制するフィルタを設ける必要がなく、ドレインのフィルタを共通で用いることができる。
【0065】
<第3の実施の形態>
本発明の第3の実施の形態を図6を参照しつつ説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態の気液分離機構33に替えて気液分離機構333を備えたものである。図6は、本実施の形態に係る自動分析装置のうち、ノズル17、分析ユニット18、及びその関連構成を抜き出して示す図である。図中、第1の実施の形態で説明したものと同一の部材には同じ符号を付し説明を省略する。
【0066】
図6において、分析ユニット18は、反応液や試薬などの液体、又は、液体間の接触を抑制する分節空気相のために用いる空気などの気体を対象物としてノズル17に吸引或いは吐出させるための圧力を発生させるシリンジ32と、ノズル17、シリンジ32、及び、対象物を排出するためのドレイン39の間を分岐部23を介して連絡する第1流路20、第2流路321、第3流路22と、第1流路20を開閉する第1開閉弁30と、第2流路321を開閉する第2開閉弁31と、第2流路321における第2開閉弁31のドレイン39側の流路に設けられ、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物(以下、気液混合物と称する)を通して気体を分離除去するための大気圧開放された空間部334を有する気液分離機構333とを概略備えている。
【0067】
気液分離機構333は、ドレイン39に送られる気体と液体の混合物(気液混合物)を通して気体を分離除去するため空間部であって上方に大気圧開放部334aを有する容器状の空間部334と、大気圧開放部334aに設けられ、通気性を有し気体成分の中の微粒子や液体の装置外部への流出を抑制するフィルタ38と、空間部334の大気圧開放部334aよりも下方に設けられ、第2流路321の第2開閉弁31側から空間部334に気液混合物を流入させる流入部335と、流入部335よりも下方に設けられ、空間部334に流入した気液混合物をドレイン39に流す流出部336とを備えている。この気液分離機構333は、第2開閉弁31の近傍に設けられており、したがって、第2流路321を構成する流路21bはドレイン39へと繋がる流路21cと比較して短くなるよう構成されている。
【0068】
このように構成した気液分離機構333は、気液混合物が流入部335から空間部334に入ると、気体は液体との密度差により空間部334の上方に移動して液体から分離し、流出部336を介して大気中に排出される。また、気液分離機構333は第2開閉弁31の近傍に設けられるので、気液分離機構333の上流側の流路にはたらき、ノズル17に作用する静水圧は、ほぼ一定となる。
【0069】
このように、本実施の形態における気液分離機構333は、ドレインに送られる気液混合物を通して気体を分離除去する気液分離機能と、気液分離機構333の上流側の流路にはたらく静水圧を一定に保持する静水圧保持機能とを備えている。
【0070】
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0071】
以上のように構成した本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 サンプル容器
2 サンプル容器ラック
3 ラック搬送ライン
4 試薬容器
5 試薬容器ディスク
7 試薬ディスクカバー
7a 試薬ディスクカバー開口部
8 反応容器
9 インキュベータディスク
10 サンプル分注ノズル
10a サンプル分注チップ
11 試薬分注ノズル
12,13 反応容器・サンプル分注チップ収容部
14 反応容器攪拌機構
15 廃棄孔
16 搬送機構
16a チップ装着位置
17 ノズル
18 分析ユニット
19 制御部
100 自動分析装置
20 第1流路
21,221,321 第2流路
22 第3流路
23 分岐部
26 フローセル検出器
26a 検出部
26b 発光検出器
26c 入口接続部
26d 出口接続部
30 第1開閉弁
31 第2開閉弁
32 シリンジ
33,233,333 気液分離機構
34,234,334 空間部
35,235,335 流入部
36,236,336 流出部
37 液体
38 フィルタ
39 ドレイン
40 発光誘導試薬容器
41 洗浄試薬容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体又は気体の対象物を吸引或いは吐出するノズルと、
前記ノズルに吸引或いは吐出させるための圧力を発生させるシリンジと、
前記対象物を排出するためのドレインと、
前記ノズル、シリンジ、及び、ドレインの間を分岐部を介して連絡する流路であって、前記ノズルと前記分岐部とを連絡する第1流路、前記ドレインと前記分岐部とを連絡する第2流路、及び、前記シリンジと前記分岐部を連絡する第3流路を有する流路と、
前記第1流路を開閉する第1開閉弁と、
前記第2流路を開閉する第2開閉弁と、
前記第2流路における前記第2開閉弁のドレイン側の流路に設けられ、前記ドレインに送られる気体と液体の混合物を通して気体を分離除去するための大気圧開放された空間部を有する気液分離機構と
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
請求項1記載の自動分析装置において、
前記気液分離機構は、上方に大気圧開放部を有する容器状の空間部と、前記空間部の下方に設けられ、前記第2流路の第2開閉弁側から前記空間部に前記混合物を流入させる流入部と、前記流入部よりも上方かつ大気圧開放部よりも下方に設けられ、予め定めた位置を越えた分の混合液を前記空間部から前記ドレインに流す流出部とを備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
請求項1記載の自動分析装置において、
前記気液分離機構は、容器形状の空間部と、前記空間部の下方に設けられ、前記第2流路の第2開閉弁側から前記空間部に前記混合物を流入させる流入部と、前記流入部よりも上方に設けられ、予め定めた位置を越えた分の混合液を前記空間部から前記ドレインに流すとともに前記空間部を大気圧開放する流出部とを備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項1記載の自動分析装置において、
前記気液分離機構は、上方に大気圧開放部を有する容器状の空間部と、前記空間部の前記大気圧開放部よりも下方に設けられ、前記第2流路の第2開閉弁側から前記空間部に前記混合物を流入させる流入部と、前記流入部よりも下方に設けられ、前記空間部に流入した混合液を前記ドレインに流す流出部とを備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項2〜4の何れか1項に記載の自動分析装置において、
前記第1開閉弁と前記第2開閉弁の両方を開放して前記ノズルから前記液体又は気体を吐出する工程を有することを特徴とする自動分析装置。
【請求項6】
請求項5記載の自動分析装置において、
前記ノズルと前記気液分離機構の流出部の垂直方向の相対位置を制御することにより前記ノズルからの吐出量を制御することを特徴とする自動分析装置。
【請求項7】
請求項5記載の自動分析装置において、
前記第1開閉弁および第2開閉弁の開放時間を制御することにより前記ノズルからの吐出量を制御することを特徴とする自動分析装置。
【請求項8】
請求項2又は4記載の自動分析装置において、
前記開口部に設けられ、通気性を有するとともに気体以外の通過を抑制するフィルタを備えたことを特徴とする自動分析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate