説明

自動手摺り移動機器

【課題】摩擦力によってリング状の手摺りの駆動や滑りを防止する駆動方法では、なんらかの使用方法によって急激に負荷が変動し負荷が摩擦力を上回った場合、リング状の手摺りが滑って駆動されなくなるという不具合が生じる恐れがある。
【解決手段】リング状の手摺り1の内周面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯4を配列し、該平歯4の両端側面部が平歯の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成し、さらに、手摺り駆動装置における駆動側ローラ2の外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、リング状の手摺りの摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯に噛み合う平歯6を設け、平歯6の両端側面部が形成するVベルト形状に対応するV字形の溝7を形成した自動手摺り移動機器。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行者が固定された階段または歩道またはスロープ等を歩行移動する時に、肉体的な負担の軽減や安定した移動を促進する自動手摺り移動機器に関し、特に、リング状の手摺りの駆動及び滑り防止に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動手摺り移動機器におけるリング状の手摺りの駆動及び滑り防止手段は、本願と同一出願人による出願番号特願2008−292789及び出願番号特願2010−126263に開示されるように、動力源となる電動機と連係する一対のローラ間又は一対の線ベルト間にリング状の手摺りを両側から挟み込んで駆動するするローラ式手摺り駆動装置又は線形ベルト式手摺り駆動装置や、動力源となる電動機と連係し基部に回転軸を有す反転シーブによってリング状の手摺りを駆動する反転シーブ式手摺り駆動装置が提案されている。
【発明の開示】

【発明が解決しようとしている課題】
【0003】
上記従来例における、ローラ式手摺り駆動装置や線形ベルト式手摺り駆動装置、また、反転シーブ式手摺り駆動装置によってリング状の手摺りを駆動する各手摺り駆動装置等は、駆動や滑り防止を摩擦力に依存していた。
【0004】
しかしながら、摩擦力によってリング状の手摺りの駆動や滑りを防止する駆動方法では、なんらかの使用方法によって急激に負荷が変動し負荷が摩擦力を上回った場合、リング状の手摺りが滑って駆動されなくなるという不具合が生じる恐れがある。
【0005】
本発明は、このような技術的な課題に鑑みてなされたもので、リング状の手摺りに対する駆動力の伝達効率と、滑り防止効果のさらなる向上を目的とした自動手摺り移動機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1記載の本発明は、リング状の手摺りの内周面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯を配列し、且つ、該平歯の両端側面部が、平歯の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成し、さらに、該リング状の手摺りを駆動する手摺り駆動装置における駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、リング状の手摺りの摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯に噛み合う平歯を設け、また、平歯の両端側面部が形成するVベルト形状に対応するV字形の溝を形成した。
【0007】
さらに、上記目的を達成するために、請求項2記載のリング状の手摺りは、リング状の手摺りにおけるリング状の手摺りの内周面に並列状に等間隔で連続したV字形の歯を、V字の最下部点をリング状の手摺り摺動方向中心線に合わせた位置で配列して設け、さらに、該リング状の手摺りが嵌め込まれる駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、該リング状の手摺りの内周面に連続して設けたV字形の歯に対応して噛み合うV字形の歯をそれぞれ設けた。
【0008】
上記目的を達成するために、請求項3記載のリング状の手摺りは、基部ベルト、該基部ベルトに並列状に等間隔で連続して配置する平歯、また、該平歯両端側面部で形成するVベルト部を一体成型で製造した歯付きベルト部と、前記歯付きベルト部を除いて別体で製造した利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分を、融着や接着剤等、各種固定方法によって一体化する製造方法を採用した。
【0009】
上記目的を達成するために、請求項4記載の往復型自動手摺り移動機器は、第一のリング状の手摺りが基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブと他方の反転シーブによって支持され、また、第二のリング状の手摺りが基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブと他方の反転シーブによって支持され、前記第一のリング状の手摺りと前記第二のリング状の手摺りは並列状に配列され、第一のリング状の手摺りを支持する一方の反転シーブの本体又は本体に固定した回転軸に第一傘歯歯車を固定するとともに、第二のリング状の手摺りを支持する一方の反転シーブの本体又は本体に固定した回転軸に第二傘歯歯車を固定し、さらに、基部側に固定された電動機の出力軸に第三の傘歯歯車を固定し、該第三の傘歯歯車が、前記第一傘歯歯車と前記第二傘歯歯車それぞれ別々に噛み合って第一のリング状の手摺りと第二のリング状の手摺りをそれぞれ逆方向に駆動するように構成した。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0011】
リング状の手摺りの内周面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯を配列し、且つ、該平歯の両端側面部が、平歯の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成し、さらに、該リング状の手摺りを駆動する手摺り駆動装置における駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、リング状の手摺りの摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯に噛み合う平歯を設け、また、平歯の両端側面部が形成するVベルト形状に対応するV字形の溝を形成したために、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持されるとともに、リング状の手摺りへの駆動伝達効率の向上と滑りを防止することができる。
【0012】
また、リング状の手摺りにおけるリング状の手摺りの内周面に並列状に等間隔で連続したV字形の歯を、V字の最下部点をリング状の手摺り摺動方向中心線に合わせた位置で配列して設け、さらに、該リング状の手摺りが嵌め込まれる駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、該リング状の手摺りの内周面に連続して設けたV字形の歯に対応して噛み合うV字形の歯をそれぞれ設けたことによって、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持されるとともに、リング状の手摺りへの駆動伝達効率の向上と滑りを防止することができる。
【0013】
基部ベルト、該基部ベルトに並列状に等間隔で連続して配置する平歯、さらに、該平歯両端側面部で形成するVベルト部を一体成型で製造した歯付きベルト部と、前記歯付きベルト部を除いて別体で製造した利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分を、融着や接着剤等、各種固定方法によって一体化する製造方法を採用することによって、要求する強度が異なる歯付きベルト部と利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分を別体で製造することができ、よって、高機能なリング状の手摺りを提供することができる。
【0014】
第一のリング状の手摺りが基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブと他方の反転シーブによって支持され、また、第二のリング状の手摺りが基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブと他方の反転シーブによって支持され、前記第一のリング状の手摺りと前記第二のリング状の手摺りは並列状に配列され、第一のリング状の手摺りを支持する一方の反転シーブの本体又は本体に固定した回転軸に第一傘歯歯車を固定するとともに、第二のリング状の手摺りを支持する一方の反転シーブの本体又は本体に固定した回転軸に第二傘歯歯車を固定し、さらに、基部側に固定された電動機の出力軸に第三の傘歯歯車を固定し、該第三の傘歯歯車が、前記第一傘歯歯車と前記第二傘歯歯車それぞれ別々に噛み合って第一のリング状の手摺りと第二のリング状の手摺りをそれぞれ逆方向に駆動するように構成した往復型自動手摺り移動機器は、本体の幅を薄くすることができ、また、ローラ式や線形ベルト式等の手摺り駆動装置に比べ、構造が簡単で製造コストも安価に仕上げられ、メンテナンスも楽に行え、さらに、本出願による発明を採用し組み合わせることによって、コンパクトで駆動伝達効率の向上と滑りを防止した往復型自動手摺り移動機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を、リング状の手摺りや、一対のローラ間に挟みこんで前記リング状の手摺りを駆動するローラ式手摺り駆動装置、そして、一対の線形ベルト間に挟みこんで前記リング状の手摺りを駆動する線形ベルト式手摺り駆動装置等、各種手摺り駆動装置に適用した実施例に基づき図面を参照して説明する。
【0016】
図面1及び図面2は、リング状の手摺り1及びローラ式手摺り駆動装置における駆動側ローラ2に本発明を適用したものである。
図面1は、リング状の手摺り1が戻り走行路において、自動手摺り移動機器内部に配置・固設したローラ式手摺り駆動装置における駆動側ローラ2と該駆動側ローラ2と対向するローラ3で構成する一対のローラ間に挟みこまれた状態を示す断面説明図で、前記駆動側ローラ2の軸中心線a−a´と該駆動側ローラ2と対向するローラ3の軸中心線b−b´間は平行状態で一定に設定されている。
但し、平行状態とせず、種々の改変を為した他の配置方法も考えられる。
【0017】
そして、該リング状の手摺り1は、リング状の手摺り1の内周面に、リング状の手摺り1摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯4が配列され、且つ、図面2のように、該平歯4の両端側面部5a、5bが、平歯4の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成している。
【0018】
該リング状の手摺り1を駆動側ローラ2と該駆動側ローラ2と対向するローラ3で構成する一対のローラ間に挟みこんで駆動するローラ式手摺り駆動装置における駆動側ローラ2の外周面には、図面1のように、上述したリング状の手摺り1の摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯4に噛み合う平歯6が設けられ、また、平歯4の両端側面部5a、5bが形成するVベルト形状に対応するV字形の溝7が形成されている。
【0019】
図面3は、本発明を、リング状の手摺り8と一対の線形ベルト間に挟みこんで駆動する線形ベルト式手摺り駆動装置における駆動側線形ベルト9の表面に適用したものである。
リング状の手摺り8の内周面には、上述したリング状の手摺り1と同様に、リング状の手摺り8の摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯10が配列され、且つ、該平歯10の両端側面部5c、5dが、平歯10の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成している。
【0020】
そして、該リング状の手摺り8を、駆動側線形ベルト9と該駆動側線形ベルト9と対面する線形ベルト11で構成する一対の線形ベルト間に挟みこんで駆動する線形ベルト式手摺り駆動装置における駆動側線形ベルト9の表面には、上述したリング状の手摺り8の摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯10に噛み合う平歯12が設けられ、また、平歯10の両端側面部5c、5dが形成するVベルト形状に対応する溝13が形成されている。
【0021】
また、図示はしていないが、基部に回転軸を有し動力源となる電動機等と連係する反転シーブによってリング状の手摺りを駆動する反転シーブ式手摺り駆動装置における反転シーブの外周面にも本発明を適用することも可能で、上述したリング状の手摺り1やリング状の手摺り8の内周面と同様に、リング状の手摺りの内周面にリング状の手摺りの摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯が配列され、且つ、該平歯の両端側面部が平歯の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状に形成され、さらに、図面4の駆動側ローラの外周面と同様に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯に噛み合う平歯と、リング状の手摺りに配置された平歯の両端側面部が形成するVベルト形状に対応する溝が形成されている。
【0022】
上述した駆動側ローラ2の外周面に設けたV字形の溝7に、リング状の手摺り1の内周面に設けた平歯4の両端側面部5a、5bで形成するVベルト形状部分が嵌め込まれることによって、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持され、また、駆動側線形ベルト9の表面に設けたV字形の溝13に、リング状の手摺り8の内周面に設けた平歯10の両端側面部5c、5dで形成するVベルト形状部分が嵌め込まれることによって、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持され、そして、反転シーブの外周面に設けたV字形の溝に、リング状の手摺りの内周面に設けた平歯の両端側面部で形成するVベルト形状部分が嵌め込まれることによって、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持される。
【0023】
さらに、駆動側ローラ2の外周面や駆動側線形ベルト9の表面、また、反転シーブの外周面にそれぞれ設けた平歯に、リング状の手摺りの内周面に設けた平歯が噛み合うことによって、駆動側ローラとリング状の手摺り間、駆動側線形ベルトとリング状の手摺り間、反転シーブとリング状の手摺り間それぞれにおける駆動伝達効率の向上と滑りを防止している。
【0024】
また、上述したリング状の手摺り1の場合には、該リング状の手摺り1本体駆動時に、本体位置がリング状の手摺り1摺動方向に対して左右にずれないように、平歯4の両端側面部5a、5bを平歯4の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状に形成するとともに、該リング状の手摺り1の内周面に、リング状の手摺り1摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯4を配列したが、図面4の実施例のように、リング状の手摺りの内周面に並列状に等間隔で連続したV字形の歯14を、V字の最下部点をリング状の手摺り摺動方向中心線c−c´に合わせた位置で配列した他のリング状の手摺り15の採用も考えられる。
【0025】
該リング状の手摺り15が嵌め込まれる駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、さらに、反転シーブの外周面には、該リング状の手摺り15の内周面に連続して設けたV字形の歯14に対応して噛み合うV字形の歯がそれぞれ設けられ、リング状の手摺り15側のV字形の歯と、駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、さらに、反転シーブの外周面に設けたV字形の歯が噛み合うことによって、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持されるとともに、駆動伝達効率の向上と滑りを防止することができる。
【0026】
そして、リング状の手摺りは、リング状の手摺り本体外周面を凹凸形状に形成しておくと、利用者は握り締めやすくなる。
上述したローラ式手摺り駆動装置では、駆動側ローラと該駆動側ローラと対向するローラで構成する一対のローラ間の距離が一定に設定され、また、線形ベルト式手摺り駆動装置では、駆動側線形ベルトと該駆動側線形ベルトと対面する線形ベルトで構成する一対の線形ベルト間の距離が一定に設定されている。
【0027】
そこで、上述した一対のローラ間の距離が一定に設定されたローラ式手摺り駆動装置や、一対の線形ベルト間の距離が一定に設定された線形ベルト式手摺り駆動装置等によって、利用者が握り締めやすいリング状の手摺りを駆動するためには、図面5のリング状の手摺り16のように、リング状の手摺り16本体外周面の特に中央部に凹凸形状を設けず、該リング状の手摺り16本体中央部分におけり周方向の厚さ17が一定に形成され、さらに、リング状の手摺り16本体外周面両側に凹凸部18が設けられたリング状の手摺りを採用する実施例も考えられる。
尚、該凹凸部18のピッチは、利用者が握り締めた時に、握りやすく、また、握り締め続けられる形状を提供できるピッチに設定するとよい。
【0028】
該リング状の手摺り16本体外周面の特に中央部に凹凸部を設けずに、リング状の手摺り16本体の中央部分における周方向の厚さ17を一定状態に形成することによって、一対のローラ間の距離を一定に、また、一対の線形ベルト間の距離を一定に設定した場合においても、リング状の手摺り16を常に挟み込んで駆動することができる。
【0029】
そして、一対のローラや一対の線形ベルトにおける各ローラや各線形ベルトの取り付け位置を定位置に設定した簡単な構造を採用することによって、製造コストも安価に仕上げられ、リング状の手摺り16本体外周面両側に凹凸部18を設けてあるために、利用者に対して握り締めやすいリング状の手摺りを提供することができる。
【0030】
尚、上述したリング状の手摺り1や、リング状の手摺り16において、リング状の手摺り本体外周面に凹凸形状を設けない平面形状や平面に近い形状とは、少なくとも、一対のローラ間の距離や一対の線形ベルト間の距離を平行状態で一定に設定した場合においても、リング状の手摺り1を駆動側ローラに、また、リング状の手摺り16を駆動側線形ベルトに常に押し付け駆動することができる状態を維持することが条件である。
【0031】
よって、該平面形状や平面に近い形状に凹凸部や溝、又はS字形が連続する形状等、各種凹凸形状を設けた場合であっても、駆動側ローラと対抗するローラが、リング状の手摺り本体外周面に設けた凹凸部における複数の凸部頂部分と同時に接触し、リング状の手摺り1を駆動側ローラに押し付けたり、また、駆動側線形ベルトと対抗する線形ベルトが、リング状の手摺り本体外周面に設けた凹凸部における複数の凸部頂部分と同時に接触し、リング状の手摺り16を駆動側線形ベルトに押し続けることが可能であればそれらを含めて平面形状や平面に近い形状とみなすものである。
【0032】
さらに、利用者が握り締めやすいリング状の手摺りには、図面6のように、リング状の手摺り本体外周表面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した波型形状19を設けたリング状の手摺り20や、連続した立体模様を施した他の実施例も十分に考えられる。
【0033】
該リング状の手摺り20は、リング状の手摺りにおけるリング状の手摺り摺動方向と直角方向の断面の暑さが、リング状の手摺り20の周方向の各位置d−d´やe−e´によって異なるが、リング状の手摺り20における周方向の各位置の外周断面形状は同一形状で、断面の厚さが異なる同一外周断面形状が連続した波型に成形されている。
【0034】
該リング状の手摺り20を、駆動側ローラ21の軸fと該駆動側ローラ21と対向するローラ22の軸gの軸間距離が一定に設定されたローラ式手摺り駆動装置によって駆動する場合には、図面6のように、駆動側ローラ21と対向するローラ22の外周面形状を、リング状の手摺り20本体外周面に設けた連続した波型形状19と同調して噛み合う同一ピッチの波型形状23に成形し、さらに、駆動時においても、常に駆動側ローラ21の軸fと該駆動側ローラと対向するローラ22の軸gの軸間の距離が一定を保つ外周面形状や寸法に設定されている。
【0035】
上述したリング状の手摺り20を採用する場合、波型形状のピッチを大きく設定すると駆動側ローラと対抗するローラ直径も必然的に大きくなり、よって、ローラ式手摺り駆動装置のコンパクト化を図る目的を考慮すると、波型形状のピッチを小さく設定することが望ましい。
【0036】
また、上述したローラ式手摺り駆動装置では、駆動側ローラの軸と該駆動側ローラと対抗するローラの軸の軸間距離を一定に設定しリング状の手摺りを駆動したが、この限りではなく、駆動側ローラの軸と該駆動側ローラと対向するローラの軸の軸間距離を可変可能な構造を採用してリング状の手摺りを駆動する他の方法も考えられる。
【0037】
その駆動方法によって、例えば、上述した波型形状に成形されたリング状の手摺り20を駆動する場合には、駆動側ローラと対抗するローラが、常にリング状の手摺り20を駆動側ローラに押し付ける機能を備えておく必要があり、その対策として、駆動側ローラの軸位置を固定状態に設定し、該駆動側ローラと対抗するローラの軸位置を移動させることができるテンショナー機能付きのローラ支持機構が考えられる。
【0038】
上述したテンショナー機能付きのローラ支持機構には色々な構造が考えられるが、図面7のテンショナー機能付きのローラ支持機器27では、ローラ24が、常にリング状の手摺り20本体外周面に設けた波型形状面に押し付けられる状態を維持できるように、該ローラ24を支持するローラ支持部25を、リング状の手摺り20本体外周面に対して垂直方向に摺動可能な状態で手摺り駆動装置側に取り付けるとともに、手摺り駆動装置側とローラ24を支持するローラ支持部25間に反発力を有すバネ26を介在させた。
【0039】
そして、テンショナー機能付きのローラ支持機器27に取り付けられたローラ24表面の軸方向における外周断面形状h−h´においては、リング状の手摺り20におけるリング状の手摺りの摺動方向と直角方向の外周断面形に相対して密接する形状に成形されている。
【0040】
前述した一対の線形ベルト間に挟みこんでリング状の手摺りを駆動する線形ベルト式手摺り駆動装置においては、リング状の手摺り内周面と駆動側線形ベルト間及び、リング状の手摺り外周面と該駆動側線形ベルトと対抗する線形ベルト間における接触面積は、上述したローラ式手摺り駆動装置に比べ広く、よって、リング状の手摺り本体外周面の特に中央部に凹凸形状を設けない平面形状や平面に近い形状は勿論、凹凸形状を設けた場合においても駆動可能である。
【0041】
しかし、リング状の手摺り本体外周面の特に中央部に凹凸形状を設けた場合においては、駆動側線形ベルトと対面する線形ベルトをリング状の手摺りに押し付けるローラ側に、上述したテンショナー機能付きのローラ支持機器を採用すると、線形ベルトがリング状の手摺り本体外周面の特に中央部に設けた凹凸形状に追従することができ、リング状の手摺りへの駆動伝達効率の向上と滑り防止を併せて実行することができる。
【0042】
さらに、リング状の手摺りを一対の線形ベルト間に挟みこんで駆動する線形ベルト式手摺り駆動装置においては、駆動側線形ベルトと該駆動側線形ベルトを駆動するローラ間にも両者表面それぞれに歯を設けておくと、駆動側線形ベルトを駆動したとき、駆動伝達効率の向上と両者間の滑りを防止することができる。
そして、前記線形ベルト駆動ローラは、駆動装置のコンパクト化を図るために小径化されたローラの採用が考えられ、よって、駆動側線形ベルトも屈曲して小径ローラに対応できるように、平歯と平歯の間のVベルト部分にスリット等を開設しておくとよい。
【0043】
また、基部に回転軸を有し動力源となる電動機等と連携する反転シーブによってリング状の手摺りを駆動する反転シーブ式手摺り駆動装置の場合には、リング状の手摺り本体外周面の形状には特に関係ないが、リング状の手摺りに張力を与えるテンショナー部においては、上述した線形ベルト式手摺り駆動装置同様、上述したテンショナー機能付きのローラ支持機器を採用すると、駆動側線形ベルトと対面する線形ベルトが、リング状の手摺り本体外周面に設けた凹凸形状に追従することができ、リング状の手摺りへの駆動伝達効率の向上と両者間の滑りを併せて防止することができる。
【0044】
上記のように、各リング状の手摺りや、一対のローラ間に挟みこんで前記リング状の手摺りを駆動するローラ式手摺り駆動装置、そして、一対の線形ベルト間に挟みこんで前記リング状の手摺りを駆動する線形ベルト式手摺り駆動装置、さらに、反転シーブ式手摺り駆動装置等、各手摺り駆動装置に適用した実施例に基づき図面を参照して説明したが、要は、リング状の手摺り内周面が駆動側ローラ外周面に、また、リング状の手摺り内周面が駆動側線形ベルトの表面に、さらに、リング状の手摺り内周面が反転シーブの外周面にそれぞれ継続的に嵌め込まれ、両者間の相対的な位置関係が継続的に維持されるとともに、駆動伝達効率の向上と滑りを防止することが目的であり、上記目的を満たすことができれば、上述した各実施例の他に、例えば、リング状の手摺り内周面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向以外で、また、不等間隔で平歯や波型等、各種形状を刻んだリング状の手摺りも十分に考えられる。
【0045】
但し、リング状の手摺り摺動方向と直角方向以外で、また、不等間隔で平歯や波型等、各種形状を刻んだリング状の手摺りを採用する場合には、相対す駆動側ローラと対向するローラ側の外周面形状も、直角方向以外で、また、不等間隔で平歯や波型を刻み、さらに、駆動側ローラと対向するローラが一回転した後においても、リング状の手摺りと駆動側ローラと対抗するローラの両者間が引き続き継続して噛み合うことが条件である。
【0046】
次に、リング状の手摺りの構造及び製造に関して説明する。
リング状の手摺りは、図面1にように、リング状の手摺り1本体の内周面に設ける平歯4や該平歯4の両端側面部5a、5bで形成するVベルト部、また、利用者が握り締めるリング状の手摺り1本体部分等を一体式構造で製造する方法が考えられ、この一体式構造で製造する方法によって、リング状の手摺り本体は勿論、上述した外周面に波型形状を設けたリング状の手摺り20や、連続した立体模様を施した他のリング状の手摺りを製造することも可能で、波型形状や連続した立体模様を施す場合には、いくつかの工程を経て最終形状に仕上げるとよい。
【0047】
さらに、図面8のように、基部ベルト28、該基部ベルトに並列状に等間隔で連続して配置する平歯29、さらに、該平歯両端側面部で形成するVベルト部30a及び30bを一体成型で製造した歯付きベルト部31〔l点、m点、n点、o点、p点、q点、r点、s点で囲まれた部分〕を、前記歯付きベルト部31を除いて別体で製造した利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分32の内側に、融着や接着剤等、各種固定方法によって一体化する方法が考えられ、自動手摺り移動機器の使用状況や耐久性・コスト等を鑑みて決定するとよい。
【0048】
上述した、歯付きベルト部と利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分をそれぞれ別体で製造し、後に融着や接着剤等、各種固定方法によって一体化する方法は、請求項2記載のリング状の手摺り15にも採用することが可能で、基部ベルトに、V字形の歯をV字の最下部点を基部ベルトの摺動方向中心線に合わせた位置で並列状に等間隔で配列するように歯付きベルト部を製造し、前記歯付きベルト部を除いて別体で製造した利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分の内側に、融着や接着剤等、各種固定方法によって一体化する製造方法も考えられる。
【0049】
上述した各実施例によって、リング状の手摺りへの駆動伝達効率の向上と両者間の滑りを併せて防止することはできたが、何らかの使用方法によって、さらに負荷が増加した場合、最終的に各手摺り駆動装置における駆動側ローラや駆動側線形ベルト、さらに、反転シーブを駆動する駆動伝達装置や駆動用モータへその負荷が加わり、それらが破損に至ることも十分に考えられる。
【0050】
そこで、手摺り駆動装置における駆動側ローラや駆動側線形ベルト、さらに、反転シーブを駆動する駆動装置と駆動用モータ間等、何れかの位置に、設定された負荷以上の負荷が加わった場合に、その負荷入力を逃がすクラッチ機構等を設けておくとよい。
【0051】
そして、上述した各実施例等は、先に出願した本出願人と同一出願人による出願番号特願2008−292789及び出願番号特願2010−126263において提案した自動手摺り移動機器のリング状の手摺りや、ローラ式手摺り駆動装置の駆動側ローラ、線形ベルト式手摺り駆動装置の駆動側線形ベルト、さらに、反転シーブ式手摺り駆動装置の反転シーブ等に採用し組み合わせることによって、自動手摺り移動機器の更なる高機能化を図れ、ひいては、自動手摺り移動機器を利用する利用者に対して常に安定した運転を提供することができる。
【0052】
さらに、上述した各実施例を採用した本出願人と同一出願人による出願番号特願2008−292789及び出願番号特願2010−126263において提案した自動手摺り移動機器を、図面9のように、階段に並列状に二台配置・固設し、例えば、上り運転設定時において、階段33の端に配置・固設した一方の自動手摺り移動機器34を高齢者や膝・腰等に支障をきたす弱者を対象に、肉体的な負担の軽減や安定した移動が促進されることを目的とした速度で運転し、また、階段33に配置・固設した他方の自動手摺り移動機器35を特に体等に支障がない健康者を対象に、利用者が自然に感じる移動速度に設定した運転を行うことによって、階段上昇時の移動速度が異なる各利用者に対応した配置方法も考えられる。
【0053】
また、本出願人と同一出願人による出願番号特願2010−126263において提案した、平面状態に配置した各ローラ間にリング状の手摺りを取り付けた往復型自動手摺り移動機器では、各ローラ外周をリング状の手摺りが回転して方向転換するが、リング状の手摺りの耐久性等を考慮すると必然的に各ローラの直径が大きくなる傾向があり、往復型自動手摺り移動機器本体両端の幅がローラ付近の位置で広くなることも考えられる。
【0054】
そこで、図面10の実施例では、往復型自動手摺り移動機器本体の幅を出来る限り薄くする目的で、リング状の手摺りを垂直方向に並列状に配置し、いずれか一方を上り用のリング状の手摺りに、また、いずれか他方を下り用のリング状の手摺りとして駆動した。
【0055】
そして、各リング状の手摺りの駆動方法は、ローラ式や線形ベルト式等の手摺り駆動装置も考えられるが、両方式共に、上り方向用の駆動装置と下り方向用の駆動装置それぞれが必要となり、結果的に構造が複雑で本体の幅が広くなることが考えられる。
そこで、反転シーブ式の手摺り駆動装置を採用した実施例で説明する。
【0056】
該往復型自動手摺り移動機器は、第一のリング状の手摺り37が基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブ39と他方の反転シーブ40によって支持され、また、第二のリング状の手摺り38が基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブ41と他方の反転シーブ42によって支持され、第一のリング状の手摺り37と第二のリング状の手摺り38は並列状に配置されている。
【0057】
そして、第一のリング状の手摺り37を支持する一方の反転シーブ39の本体又は本体に固定した回転軸に第一傘歯歯車43を固定するとともに、第二のリング状の手摺り38を支持する一方の反転シーブ41の本体又は本体に固定した回転軸に第二傘歯歯車44を固定し、さらに、基部側に固定された電動機の出力軸に第三の傘歯歯車46を固定し、該第三の傘歯歯車46が、前記第一傘歯歯車43と前記第二傘歯歯車44それぞれ別々に噛み合って第一のリング状の手摺り37と第二のリング状の手摺り38をそれぞれ逆方向に駆動し、いずれか一方を上り用のリング状の手摺りに、いずれか他方を下り用のリング状の手摺りとして運転する。
【0058】
電動機等の駆動力を傘歯歯車によって伝達する方法では、反転シーブ39及び反転シーブ41の回転軸中心線方向に対して、電動機45の出力軸中心線方向を90度変換することができるため、回転軸方向に長い電動機を採用しても反転シーブ式の往復型自動手摺り移動機器本体の幅を薄く設計することも可能となる。
さらに、本出願による発明を採用し組み合わせることによって、コンパクトで駆動伝達効率の向上と滑りを防止した往復型自動手摺り移動機器を提供することができる。
【0059】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】 駆動側ローラとローラで構成する一対のローラ間にリング状の手摺りが挟み込まれた状態を示し、さらに、駆動側ローラの外周面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配列された平歯平歯に噛み合う平歯と、また、リング状の手摺り側の平歯両端部が形成するVベルト形状に対応するV字形の溝が設けられた状態を示す概略断面説明図である。
【図2】 並列状に等間隔で連続した平歯の両側側面部が、平歯の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成した状態を示すリング状の手摺り摺動方向と直角方向の断面説明図である。
【図3】 駆動側線形ベルトと該駆動側線形ベルトと対面する線形ベルトで構成する一対の線形ベルト間に、リング状の手摺りが挟み込まれた状態を示す断面説明図である。
【図4】 リング状の手摺りの内周面に並列状に等間隔で連続したV字形の歯を配列した状態を示す外観説明図である。
【図5】 リング状の手摺り本体外周面の特に中央部に凹凸形状を設けず、また、周方向の厚さを一定の平面状態に、さらに、リング状の手摺り本体外周面両側に、凹凸部が設けられた状態を示す断面説明図である。
【図6】 リング状の手摺り本体外周面が連続した波型形状に成形され、相対す駆動側ローラと対向するローラの外周面形状が、前記波型形状と同調して噛み合う同一ピッチの波型形状に成形された状態を示すリング状の手摺り摺動方向の断面説明図である。
【図7】 テンショナー機能付きのローラ支持機器の縦方向の概略外観説明図である。
【図8】 リング状の手摺り本体の構造を示すリング状の手摺り摺動方向の断面説明図である。
【図9】 階段に並列状に二台の自動手摺り移動機器を配置・固設した外観説明図である。
【図10】 往復型自動手摺り移動機器を上下方向から見た概略構成説明図である。
【符号の説明】
1、8、15、16、20 リング状の手摺り
2、21 駆動側ローラ
3、22、24 駆動側ローラと対向するローラ
4、10 リング状の手摺りに設けられた平歯
5a、5b 平歯4の両端側面部
6 駆動側ローラに設けられた平歯
7 駆動側ローラ外周面に設けられたV字形の溝
9 駆動側線形ベルト
11 線形ベルト
12 駆動側線形ベルトに設けられた平歯
13 駆動側線形ベルトに設けられたV字形の溝
14 V字形の歯
15 V字の最下部点
18 凹凸部
19、23 波型形状
25 ローラ支持部
27 テンショナー機能付きのローラ支持機器
28 基部ベルト
29 基部ベルトに設けられた平歯
31 歯付きベルト部
32 利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分
33 階段
34、35 自動手摺り移動機器
37 第一のリング状の手摺り
38 第二のリング状の手摺り
39、40、41、42 反転シーブ
43、44、46 傘歯歯車
45 電動機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング状の手摺りの内周面に、リング状の手摺り摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続した平歯を配列し、且つ、該平歯の両端側面部が、平歯の歯先方向に行くに従い窄めたVベルト形状を形成し、さらに、該リング状の手摺りを駆動する手摺り駆動装置における駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、リング状の手摺りの摺動方向と直角方向に並列状に等間隔で連続して配置された平歯に噛み合う平歯を設け、また、平歯の両端側面部が形成するVベルト形状に対応するV字形の溝を形成したことを特徴とする自動手摺り移動機器。
【請求項2】
リング状の手摺りにおけるリング状の手摺りの内周面に並列状に等間隔で連続したV字形の歯を、V字の最下部点をリング状の手摺り摺動方向中心線に合わせた位置で配列して設け、さらに、該リング状の手摺りが嵌め込まれる駆動側ローラの外周面や駆動側線形ベルトの表面、反転シーブの外周面に、該リング状の手摺りの内周面に連続して設けたV字形の歯に対応して噛み合うV字形の歯をそれぞれ設けたことを特徴とする自動手摺り移動機器。
【請求項3】
基部ベルト、該基部ベルトに並列状に等間隔で連続して配置する平歯、また、該平歯両端側面部で形成するVベルト部を一体成型で製造した歯付きベルト部と、前記歯付きベルト部を除いて別体で製造した利用者が握り締めるリング状の手摺り本体部分を、融着や接着剤等、各種固定方法によって一体化する製造方法を採用したことを特徴とするリング状の手摺り。
【請求項4】
第一のリング状の手摺りが基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブと他方の反転シーブによって支持され、また、第二のリング状の手摺りが基部側に垂直方向に回転自在に支持された一方の反転シーブと他方の反転シーブによって支持され、前記第一のリング状の手摺りと前記第二のリング状の手摺りは並列状に配列され、第一のリング状の手摺りを支持する一方の反転シーブの本体又は本体に固定した回転軸に第一傘歯歯車を固定するとともに、第二のリング状の手摺りを支持する一方の反転シーブの本体又は本体に固定した回転軸に第二傘歯歯車を固定し、さらに、基部側に固定された電動機の出力軸に第三の傘歯歯車を固定し、該第三の傘歯歯車が、前記第一傘歯歯車と前記第二傘歯歯車それぞれ別々に噛み合って第一のリング状の手摺りと第二のリング状の手摺りをそれぞれ逆方向に駆動するように構成されたことを特徴とする往復型自動手摺り移動機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−56765(P2012−56765A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−224317(P2010−224317)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(592005641)
【Fターム(参考)】