自動水栓
【課題】 吐水部材を保持部材から離脱した状態でも、人体検知センサによる自動吐水を可能とする。
【解決手段】 給水ホースが接続され、該給水ホースから給水された水を吐出する吐水口を有する吐水部材と、該吐水部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記給水ホースに接続された電磁弁と、反射レベルに基づいて物体の有無を検知する人体検知センサと、前記保持部材に対する前記吐水部材の着脱状態を検知する着脱センサと、前記電磁弁を駆動する制御部とを備えた自動水栓において、前記制御部は、前記保持部材に前記吐水部材が装着されていると前記人体検知センサの検知に基いて前記電磁弁を閉弁する自動モード運転を行い、また、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モード運転を止めて前記電磁弁を閉弁状態にすると共に、その後、所定条件が成立したと判断すると前記自動モード運転に復帰する。
【解決手段】 給水ホースが接続され、該給水ホースから給水された水を吐出する吐水口を有する吐水部材と、該吐水部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記給水ホースに接続された電磁弁と、反射レベルに基づいて物体の有無を検知する人体検知センサと、前記保持部材に対する前記吐水部材の着脱状態を検知する着脱センサと、前記電磁弁を駆動する制御部とを備えた自動水栓において、前記制御部は、前記保持部材に前記吐水部材が装着されていると前記人体検知センサの検知に基いて前記電磁弁を閉弁する自動モード運転を行い、また、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モード運転を止めて前記電磁弁を閉弁状態にすると共に、その後、所定条件が成立したと判断すると前記自動モード運転に復帰する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体を検知するセンサの検知状況に応じて吐水及び止水を自動的に行う自動水栓に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
手などを吐水部材近傍に近づけたり、離したりすることによって自動的に吐水、止水する機能を備えた自動水栓は、オフィスビルやホテル、鉄道の駅および公共施設などのトイレや洗面所を中心に広く普及している。このような自動水栓には様々な改良が加えられており、例えば、吐水部材を手で掴んで軸方向に引っ張ると給水ホースとともに吐水部材を保持部材から外して引き出すことのできる、いわゆるプルアウト式の自動水栓が開発され、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されているプルアウト式の自動水栓は、吐水部材が保持部材に装着されている場合には、検知センサの信号に基づいて自動的に吐水、止水が行われるとともに、手動操作スイッチの信号によっても吐水、止水を行わせることができ、吐水部材を保持部材から外しているときは、手動操作スイッチの信号のみに基づいて吐水、止水を行うことを特徴としている。吐水部材が保持部材から外されているときには、手動操作スイッチの操作によってのみ吐水、止水が行われるため、予期せぬ吐水を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平7−96798号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のプルアウト式の自動水栓では、吐水部材を保持部材から外して使用しているときは、手動操作スイッチを操作しない限り吐水・止水が行われないので使い勝手が悪く、使用者にとっては不便であった。
特に、吐水部材を引き出した状態で吐水・止水を何度も反復するような使い方をする場合、その都度手動スイッチの操作を繰り返さなければならない。このような操作は、指先の不自由な老人や子供にとっては大きな負担となっていた。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、吐水部材を保持部材から離脱した状態でも、人体検知センサによる自動吐水を可能とする自動水栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、給水ホースが接続され、該給水ホースから給水された水を吐出する吐水口を有する吐水部材と、該吐水部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記給水ホースに接続された電磁弁と、前記吐水口の近傍に向けて投光し、その反射レベルに基づいて物体の有無を検知する人体検知センサと、前記保持部材に対する前記吐水部材の着脱状態を検知する着脱センサと、前記電磁弁を駆動する制御部とを備えた自動水栓において、前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材に前記吐水部材が装着されていることを検知した状態では、前記人体検知センサが検知となると前記電磁弁を開弁して、非検知となると前記電磁弁を閉弁する自動モード運転を行い、また、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モード運転を止めて前記人体検知センサが検知となっていても前記電磁弁を閉弁状態にすると共に、その後、所定条件が成立したと判断すると前記自動モード運転に復帰することを特徴とする。
【0008】
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、吐水部材を手で掴むために人体検知センサが手を検知して吐水しても、着脱センサが離脱を検知すると止水されるために水の無駄が少なくて済む。さらに、所定条件が成立すれば自動モードに復帰して人体検知センサに基づいた吐水・止水動作が可能となるので、吐水・止水を行うために別途スイッチや吐水レバーを操作する必要が無く使い勝手がよい。
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、前記制御部は、前記人体検知センサが検知から非検知となることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、人体検知センサが一度でも非検知になると、自動モードに復帰して人体検知センサに基づいた吐水・止水動作が可能となるので、吐水部材の離脱操作のために人体検知センサが検知したのではなく、使用者の吐水意図を推定して吐水することになるので、使い勝手がよい。
【0010】
また、請求項3記載の発明によれば、前記制御部は、前記着脱センサが前記吐水部材の離脱を検知してから所定時間を経過したことで所定条件が成立したと判断することを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰までに所定時間を設けることで、吐水部材の離脱のためだけに人体検知センサが検知したのではなく、使用者の吐水意図を推定して吐水することになるので、使い勝手がよい。
【0011】
また、請求項4記載の発明によれば、使用者によって操作される自動復帰スイッチを更に備え、前記制御部は、前記自動復帰スイッチが操作されることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰条件を使用者の操作によるものとすることで、離脱後に人体検知センサ周辺部を拭き掃除している際等で吐水したくない時の予期せぬ吐水動作を防止することができる。
【0012】
また、請求項5記載の発明によれば、使用者によって操作される手動操作スイッチと自動復帰スイッチとを更に備え、前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モードを止めて前記手動操作スイッチの操作によって前記電磁弁の駆動を制御する手動モード運転を開始すると共に、前記自動復帰スイッチが操作されると所定条件が成立したと判断して前記手動モード運転から前記自動モード運転へと切り替えることを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、自動モードが禁止中であっても、使用者の手動操作スイッチの意識的な操作によって吐水動作が可能となるので、人体検知センサ周辺部の掃除をしている間も吐水させることができ、使い勝手がよい。また、掃除行為が終わった後も、自動復帰スイッチの操作によって自動モードに復帰させることもできるので、更なる使い勝手の向上が得られる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、吐水部材を離脱して使用する行為において、吐水部材を手で掴むために人体検知センサが手を検知して吐水しても、着脱センサが離脱を検知すると止水されるために水の無駄が少なくて済む。さらに、所定条件が成立すれば自動モードに復帰して人体検知センサに基づいた吐水・止水動作が可能となるので、吐水・止水を行うために別途スイッチや吐水レバーを操作する必要が無く使い勝手がよい自動水栓を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態にかかる自動水栓を例示する模式図である。
【図2】本実施形態にかかる自動水栓を例示するブロック図である。
【図3】本実施形態にかかる自動水栓の使用形態を例示する模式図である。
【図4】本実施形態の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【図5】本実施形態の他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【図6】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓の模式図である。
【図7】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のブロック図である。
【図8】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【図9】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓の模式図である。
【図10】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のブロック図である。
【図11】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1、図3は、本発明の実施の形態にかかる自動水栓を例示する模式図である。
また、図2は、本実施形態にかかる自動水栓を例示するブロック図である。
【0016】
本実施形態にかかる自動水栓は、人体検知センサ1と、制御部2と、給水源3と、電磁弁4と、柔軟な給水ホース5が基端部に接続され給水ホース5を経由して給水源3から供給される水を吐出する吐水口を有する吐水部材6と、この吐水部材6を着脱自在に保持する保持部材7と、を備えている。
使用者は、手洗い行為のときは吐水部材6を保持部材7に装着したままで主に使用し、ボウル部の掃除行為や洗髪行為のときは吐水部材6を保持部材7から離脱して主に使用する。
【0017】
人体検知センサ1は、洗面化粧台15のカウンター16奥に設けられており、吐水口近傍に差し出される使用者の手などを検知するように、検知領域14を持っている。なお、人体検知センサ1は、例えば赤外線の投光素子と受光素子を有した反射式積分型センサなどと呼ばれるセンサである。但し、センサの設置位置や、人体検知センサの種類は、これに限られるわけではなく、適宜変更してもよい。
【0018】
また、保持部材7には、この保持部材7に対する吐水部材6の離脱、装着状態を検知する着脱センサ8が設けられている。なお、着脱センサ8は、例えばリードスイッチ9と磁石10を有した磁気感応センサなどと呼ばれるセンサである。リードスイッチ9は保持部材7の吐水部材6を保持する基端部近傍に設けられ、磁石は吐水部材6の後端に設けられている。ただし、これに限られるわけではなく、適宜変更してもよい。
【0019】
制御部2は、洗面台の下部に設けられており、人体検知センサ1と、電磁弁4と、着脱センサ8とは電気信号を伝送する配線によって接続されている。
【0020】
人体検知センサ1の投光素子1aから投光された光は、例えばボウル部や使用者の手などによって反射され、この反射光を受光素子1bが受光する。人体検知センサ1は、受光素子1bが受光した反射レベルを、予め設定されたしきい値と比較して、しきい値以上であれば物体有りと判断し、しきい値未満であれば物体無しと判断して、その検知結果を電気信号として配線を通して制御部2に出力する。
【0021】
制御部2は、人体検知センサ1から受け取った検知結果に応じて電磁弁4の駆動を制御する。
【0022】
以下、本実施形態の具体例について図面を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
【0023】
吐水部材6が保持部材7に装着されているとき、人体検知センサ1が物体を検知すると制御部2は電磁弁4を開駆動して吐水動作を開始する(時刻T10)。そして、人体検知センサ1が物体を検知しなくなると制御部2は電磁弁4を閉駆動して止水する(時刻T11)。これは前述したように、使用者の行為としては主に手洗い行為にあたる。以下、この動作を自動モードと呼ぶ。
【0024】
続いて、先程と同じように人体検知センサ1が物体を検知すると吐水動作を開始する(時刻T12)。そして、吐水中に吐水部材6が保持部材7から離脱されると、制御部2は電磁弁4を閉駆動して止水する(時刻T13)。つまり、自動モードによる吐水中に吐水部材6の離脱が着脱センサ8によって検知されたときは、人体検知センサ1が物体を検知していても強制的に止水する。
【0025】
これは、例えば使用者がボウル部の掃除行為や洗髪行為をする場合、吐水部材6を離脱する際に、検知領域が吐水口近傍に設定されている人体検知センサ1が、吐水部材6を掴む手を検知することで吐出されてしまう水を止めることになる。この、吐水部材6の離脱中は人体検知センサ1の検知結果に関係なく強制的に止水する動作を、以下、自動禁止モードと呼ぶ。
【0026】
使用者は吐水部材6を離脱したあと、引き続きボウル部の掃除行為や洗髪行為をするが、その中で一度でも人体検知センサ1が非検知になると、制御部は自動禁止モードを解除して自動モードに復帰する(時刻T14)。そして、再び人体検知センサ1が物体を検知すると、吐水動作を開始する(時刻T15)。
【0027】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、吐水部材6を手で掴むために人体検知センサ1が手を検知して吐水しても、着脱センサ8が離脱を検知すると止水されるために水の無駄が少なくて済む。さらに、離脱中においても、人体検知センサ1が一度でも非検知になると、自動モードに復帰して人体検知センサ1に基づいた吐水・止水動作が可能となるので使い勝手がよく、別途スイッチや吐水レバーを設ける必要が無い。
【0028】
図5は、本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
自動水栓の模式図、ブロック図、自動モードの動作については、図1、図2、図3、図4を参照しつつ説明した内容と同様であるため、その説明は省略する。
【0029】
自動モードによる吐水中に吐水部材6が離脱されると、前述と同様に自動禁止モードとなり、強制的に止水をする(時刻T23)。
【0030】
その後、所定時間が経過すると、制御部2は自動禁止モードを解除して自動モードに復帰する(時刻T24)。図5ではこの時間を3秒と設定しているが、これに限られるわけではなく、適宜変更してもよい。この動作は、例えば使用者が吐水部材6を離脱後に、吐水部材6を持ち替えたりする場合は人体検知センサ1の検知・非検知の出力が安定しないので、所定時間が経過するまでは自動禁止モードを継続することになる。
【0031】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰までに所定時間を設けることで、吐水部材6を持ち替えたりした際の予期せぬ吐水動作を防止することができる。
【0032】
図6、図7は本実施形態の具体例にかかる自動水栓の模式図とブロック図である。
図8は、本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
【0033】
図1、図2と異なる構成は、洗面台パネル部12に自動モード復帰用の自動復帰スイッチ11が設けられている点である。その他の構成は図1、図2、図3を参照しつつ説明した内容と同様であるため、その説明は省略する。また、自動モードの動作についても図4と同様であるため、その説明は省略する。
【0034】
自動モードによる吐水中に吐水部材6が離脱されると、前述と同様に自動禁止モードとなり、強制的に止水をする(時刻T33)。
【0035】
その後、自動復帰スイッチ11が使用者によって押されると、制御部は自動禁止モードを解除して自動モードに復帰する(時刻T34)。
【0036】
これは、例えば使用者が吐水部材6を離脱後に、人体検知センサ1周辺部を拭き掃除する場合は人体検知センサ1の検知・非検知の出力が安定せず、また掃除時間も使用者によってばらつきがあるので、使用者からの意識的な自動モード復帰のための操作があるまでは自動禁止モードを継続することになる。
【0037】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰条件を使用者の操作によるものとすることで、人体検知センサ1周辺部を拭き掃除している際の予期せぬ吐水動作を防止することができる。
【0038】
図9、図10は本実施形態の具体例にかかる自動水栓の模式図とブロック図である。
図11は、本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
【0039】
図1、図2と異なる構成は、洗面台パネル部12に自動モード復帰用の自動復帰スイッチ11と手動吐水用の手動操作スイッチ13が設けられている点である。その他の構成は図1、図2、図3を参照しつつ説明した内容と同様であるため、その説明は省略する。また、自動モードの動作についても図4と同様であるため、その説明は省略する。
【0040】
自動モードによる吐水中に吐水部材6が離脱されると、前述と同様に自動禁止モードとなって強制的に止水をする。そして同時に、新たに手動モードへと移行する(時刻T43)。
【0041】
手動モード中は、使用者は手動操作スイッチ13の操作によって吐水・止水動作をすることが可能となる。止水状態で手動操作スイッチ13を押すと吐水を開始する(時刻T44)。吐水状態で手動操作スイッチ13を押すと止水する(時刻T45)。
【0042】
そして、自動モード復帰用の自動復帰スイッチ11を押すと手動モードを終了して、自動モードが復帰する(時刻T46)。
【0043】
これは、例えば使用者が吐水部材6を離脱後に、人体検知センサ1周辺部を掃除して汚れを洗い流す場合は、人体検知センサ1の検知・非検知の出力が安定しないので、人体検知センサ1による吐水制御ではなく、使用者の意識的な操作による手動吐水を行うことになる。
【0044】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、自動禁止モード中であっても、使用者の意識的な操作によって吐水動作が可能となるので、人体検知センサ1周辺部の掃除をしている間も吐水させることができ、使い勝手がよい。また、掃除行為が終わった後も、スイッチ操作によってそのまま自動モードに復帰させることもできるので、更なる使い勝手の向上が得られる。
【0045】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、自動水栓などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや人体検知センサ、着脱センサ、各操作スイッチの設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0046】
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。例えば、図4で説明したタイムチャートと図5で説明したタイムチャートを組み合わせた制御も本発明の特徴から容易に発明可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…人体検知センサ
1a…投光素子
1b…受光素子
2…制御部
3…給水源
4…電磁弁
5…給水ホース
6…吐水部材
7…保持部材
8…着脱センサ
9…リードスイッチ
10…磁石
11…自動復帰スイッチ
12…洗面台パネル部
13…手動操作スイッチ
14…検知領域
15…洗面化粧台
16…カウンター
【技術分野】
【0001】
本発明は、物体を検知するセンサの検知状況に応じて吐水及び止水を自動的に行う自動水栓に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
手などを吐水部材近傍に近づけたり、離したりすることによって自動的に吐水、止水する機能を備えた自動水栓は、オフィスビルやホテル、鉄道の駅および公共施設などのトイレや洗面所を中心に広く普及している。このような自動水栓には様々な改良が加えられており、例えば、吐水部材を手で掴んで軸方向に引っ張ると給水ホースとともに吐水部材を保持部材から外して引き出すことのできる、いわゆるプルアウト式の自動水栓が開発され、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1に開示されているプルアウト式の自動水栓は、吐水部材が保持部材に装着されている場合には、検知センサの信号に基づいて自動的に吐水、止水が行われるとともに、手動操作スイッチの信号によっても吐水、止水を行わせることができ、吐水部材を保持部材から外しているときは、手動操作スイッチの信号のみに基づいて吐水、止水を行うことを特徴としている。吐水部材が保持部材から外されているときには、手動操作スイッチの操作によってのみ吐水、止水が行われるため、予期せぬ吐水を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特公平7−96798号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のプルアウト式の自動水栓では、吐水部材を保持部材から外して使用しているときは、手動操作スイッチを操作しない限り吐水・止水が行われないので使い勝手が悪く、使用者にとっては不便であった。
特に、吐水部材を引き出した状態で吐水・止水を何度も反復するような使い方をする場合、その都度手動スイッチの操作を繰り返さなければならない。このような操作は、指先の不自由な老人や子供にとっては大きな負担となっていた。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、吐水部材を保持部材から離脱した状態でも、人体検知センサによる自動吐水を可能とする自動水栓を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、給水ホースが接続され、該給水ホースから給水された水を吐出する吐水口を有する吐水部材と、該吐水部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記給水ホースに接続された電磁弁と、前記吐水口の近傍に向けて投光し、その反射レベルに基づいて物体の有無を検知する人体検知センサと、前記保持部材に対する前記吐水部材の着脱状態を検知する着脱センサと、前記電磁弁を駆動する制御部とを備えた自動水栓において、前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材に前記吐水部材が装着されていることを検知した状態では、前記人体検知センサが検知となると前記電磁弁を開弁して、非検知となると前記電磁弁を閉弁する自動モード運転を行い、また、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モード運転を止めて前記人体検知センサが検知となっていても前記電磁弁を閉弁状態にすると共に、その後、所定条件が成立したと判断すると前記自動モード運転に復帰することを特徴とする。
【0008】
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、吐水部材を手で掴むために人体検知センサが手を検知して吐水しても、着脱センサが離脱を検知すると止水されるために水の無駄が少なくて済む。さらに、所定条件が成立すれば自動モードに復帰して人体検知センサに基づいた吐水・止水動作が可能となるので、吐水・止水を行うために別途スイッチや吐水レバーを操作する必要が無く使い勝手がよい。
【0009】
また、請求項2記載の発明によれば、前記制御部は、前記人体検知センサが検知から非検知となることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、人体検知センサが一度でも非検知になると、自動モードに復帰して人体検知センサに基づいた吐水・止水動作が可能となるので、吐水部材の離脱操作のために人体検知センサが検知したのではなく、使用者の吐水意図を推定して吐水することになるので、使い勝手がよい。
【0010】
また、請求項3記載の発明によれば、前記制御部は、前記着脱センサが前記吐水部材の離脱を検知してから所定時間を経過したことで所定条件が成立したと判断することを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰までに所定時間を設けることで、吐水部材の離脱のためだけに人体検知センサが検知したのではなく、使用者の吐水意図を推定して吐水することになるので、使い勝手がよい。
【0011】
また、請求項4記載の発明によれば、使用者によって操作される自動復帰スイッチを更に備え、前記制御部は、前記自動復帰スイッチが操作されることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰条件を使用者の操作によるものとすることで、離脱後に人体検知センサ周辺部を拭き掃除している際等で吐水したくない時の予期せぬ吐水動作を防止することができる。
【0012】
また、請求項5記載の発明によれば、使用者によって操作される手動操作スイッチと自動復帰スイッチとを更に備え、前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モードを止めて前記手動操作スイッチの操作によって前記電磁弁の駆動を制御する手動モード運転を開始すると共に、前記自動復帰スイッチが操作されると所定条件が成立したと判断して前記手動モード運転から前記自動モード運転へと切り替えることを特徴とする。
これにより、吐水部材を離脱して使用する行為において、自動モードが禁止中であっても、使用者の手動操作スイッチの意識的な操作によって吐水動作が可能となるので、人体検知センサ周辺部の掃除をしている間も吐水させることができ、使い勝手がよい。また、掃除行為が終わった後も、自動復帰スイッチの操作によって自動モードに復帰させることもできるので、更なる使い勝手の向上が得られる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、吐水部材を離脱して使用する行為において、吐水部材を手で掴むために人体検知センサが手を検知して吐水しても、着脱センサが離脱を検知すると止水されるために水の無駄が少なくて済む。さらに、所定条件が成立すれば自動モードに復帰して人体検知センサに基づいた吐水・止水動作が可能となるので、吐水・止水を行うために別途スイッチや吐水レバーを操作する必要が無く使い勝手がよい自動水栓を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態にかかる自動水栓を例示する模式図である。
【図2】本実施形態にかかる自動水栓を例示するブロック図である。
【図3】本実施形態にかかる自動水栓の使用形態を例示する模式図である。
【図4】本実施形態の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【図5】本実施形態の他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【図6】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓の模式図である。
【図7】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のブロック図である。
【図8】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【図9】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓の模式図である。
【図10】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のブロック図である。
【図11】本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1、図3は、本発明の実施の形態にかかる自動水栓を例示する模式図である。
また、図2は、本実施形態にかかる自動水栓を例示するブロック図である。
【0016】
本実施形態にかかる自動水栓は、人体検知センサ1と、制御部2と、給水源3と、電磁弁4と、柔軟な給水ホース5が基端部に接続され給水ホース5を経由して給水源3から供給される水を吐出する吐水口を有する吐水部材6と、この吐水部材6を着脱自在に保持する保持部材7と、を備えている。
使用者は、手洗い行為のときは吐水部材6を保持部材7に装着したままで主に使用し、ボウル部の掃除行為や洗髪行為のときは吐水部材6を保持部材7から離脱して主に使用する。
【0017】
人体検知センサ1は、洗面化粧台15のカウンター16奥に設けられており、吐水口近傍に差し出される使用者の手などを検知するように、検知領域14を持っている。なお、人体検知センサ1は、例えば赤外線の投光素子と受光素子を有した反射式積分型センサなどと呼ばれるセンサである。但し、センサの設置位置や、人体検知センサの種類は、これに限られるわけではなく、適宜変更してもよい。
【0018】
また、保持部材7には、この保持部材7に対する吐水部材6の離脱、装着状態を検知する着脱センサ8が設けられている。なお、着脱センサ8は、例えばリードスイッチ9と磁石10を有した磁気感応センサなどと呼ばれるセンサである。リードスイッチ9は保持部材7の吐水部材6を保持する基端部近傍に設けられ、磁石は吐水部材6の後端に設けられている。ただし、これに限られるわけではなく、適宜変更してもよい。
【0019】
制御部2は、洗面台の下部に設けられており、人体検知センサ1と、電磁弁4と、着脱センサ8とは電気信号を伝送する配線によって接続されている。
【0020】
人体検知センサ1の投光素子1aから投光された光は、例えばボウル部や使用者の手などによって反射され、この反射光を受光素子1bが受光する。人体検知センサ1は、受光素子1bが受光した反射レベルを、予め設定されたしきい値と比較して、しきい値以上であれば物体有りと判断し、しきい値未満であれば物体無しと判断して、その検知結果を電気信号として配線を通して制御部2に出力する。
【0021】
制御部2は、人体検知センサ1から受け取った検知結果に応じて電磁弁4の駆動を制御する。
【0022】
以下、本実施形態の具体例について図面を参照しつつ説明する。
図4は、本実施形態の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
【0023】
吐水部材6が保持部材7に装着されているとき、人体検知センサ1が物体を検知すると制御部2は電磁弁4を開駆動して吐水動作を開始する(時刻T10)。そして、人体検知センサ1が物体を検知しなくなると制御部2は電磁弁4を閉駆動して止水する(時刻T11)。これは前述したように、使用者の行為としては主に手洗い行為にあたる。以下、この動作を自動モードと呼ぶ。
【0024】
続いて、先程と同じように人体検知センサ1が物体を検知すると吐水動作を開始する(時刻T12)。そして、吐水中に吐水部材6が保持部材7から離脱されると、制御部2は電磁弁4を閉駆動して止水する(時刻T13)。つまり、自動モードによる吐水中に吐水部材6の離脱が着脱センサ8によって検知されたときは、人体検知センサ1が物体を検知していても強制的に止水する。
【0025】
これは、例えば使用者がボウル部の掃除行為や洗髪行為をする場合、吐水部材6を離脱する際に、検知領域が吐水口近傍に設定されている人体検知センサ1が、吐水部材6を掴む手を検知することで吐出されてしまう水を止めることになる。この、吐水部材6の離脱中は人体検知センサ1の検知結果に関係なく強制的に止水する動作を、以下、自動禁止モードと呼ぶ。
【0026】
使用者は吐水部材6を離脱したあと、引き続きボウル部の掃除行為や洗髪行為をするが、その中で一度でも人体検知センサ1が非検知になると、制御部は自動禁止モードを解除して自動モードに復帰する(時刻T14)。そして、再び人体検知センサ1が物体を検知すると、吐水動作を開始する(時刻T15)。
【0027】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、吐水部材6を手で掴むために人体検知センサ1が手を検知して吐水しても、着脱センサ8が離脱を検知すると止水されるために水の無駄が少なくて済む。さらに、離脱中においても、人体検知センサ1が一度でも非検知になると、自動モードに復帰して人体検知センサ1に基づいた吐水・止水動作が可能となるので使い勝手がよく、別途スイッチや吐水レバーを設ける必要が無い。
【0028】
図5は、本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
自動水栓の模式図、ブロック図、自動モードの動作については、図1、図2、図3、図4を参照しつつ説明した内容と同様であるため、その説明は省略する。
【0029】
自動モードによる吐水中に吐水部材6が離脱されると、前述と同様に自動禁止モードとなり、強制的に止水をする(時刻T23)。
【0030】
その後、所定時間が経過すると、制御部2は自動禁止モードを解除して自動モードに復帰する(時刻T24)。図5ではこの時間を3秒と設定しているが、これに限られるわけではなく、適宜変更してもよい。この動作は、例えば使用者が吐水部材6を離脱後に、吐水部材6を持ち替えたりする場合は人体検知センサ1の検知・非検知の出力が安定しないので、所定時間が経過するまでは自動禁止モードを継続することになる。
【0031】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰までに所定時間を設けることで、吐水部材6を持ち替えたりした際の予期せぬ吐水動作を防止することができる。
【0032】
図6、図7は本実施形態の具体例にかかる自動水栓の模式図とブロック図である。
図8は、本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
【0033】
図1、図2と異なる構成は、洗面台パネル部12に自動モード復帰用の自動復帰スイッチ11が設けられている点である。その他の構成は図1、図2、図3を参照しつつ説明した内容と同様であるため、その説明は省略する。また、自動モードの動作についても図4と同様であるため、その説明は省略する。
【0034】
自動モードによる吐水中に吐水部材6が離脱されると、前述と同様に自動禁止モードとなり、強制的に止水をする(時刻T33)。
【0035】
その後、自動復帰スイッチ11が使用者によって押されると、制御部は自動禁止モードを解除して自動モードに復帰する(時刻T34)。
【0036】
これは、例えば使用者が吐水部材6を離脱後に、人体検知センサ1周辺部を拭き掃除する場合は人体検知センサ1の検知・非検知の出力が安定せず、また掃除時間も使用者によってばらつきがあるので、使用者からの意識的な自動モード復帰のための操作があるまでは自動禁止モードを継続することになる。
【0037】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、自動モードへの復帰条件を使用者の操作によるものとすることで、人体検知センサ1周辺部を拭き掃除している際の予期せぬ吐水動作を防止することができる。
【0038】
図9、図10は本実施形態の具体例にかかる自動水栓の模式図とブロック図である。
図11は、本実施形態のさらに他の具体例にかかる自動水栓のタイムチャートである。
【0039】
図1、図2と異なる構成は、洗面台パネル部12に自動モード復帰用の自動復帰スイッチ11と手動吐水用の手動操作スイッチ13が設けられている点である。その他の構成は図1、図2、図3を参照しつつ説明した内容と同様であるため、その説明は省略する。また、自動モードの動作についても図4と同様であるため、その説明は省略する。
【0040】
自動モードによる吐水中に吐水部材6が離脱されると、前述と同様に自動禁止モードとなって強制的に止水をする。そして同時に、新たに手動モードへと移行する(時刻T43)。
【0041】
手動モード中は、使用者は手動操作スイッチ13の操作によって吐水・止水動作をすることが可能となる。止水状態で手動操作スイッチ13を押すと吐水を開始する(時刻T44)。吐水状態で手動操作スイッチ13を押すと止水する(時刻T45)。
【0042】
そして、自動モード復帰用の自動復帰スイッチ11を押すと手動モードを終了して、自動モードが復帰する(時刻T46)。
【0043】
これは、例えば使用者が吐水部材6を離脱後に、人体検知センサ1周辺部を掃除して汚れを洗い流す場合は、人体検知センサ1の検知・非検知の出力が安定しないので、人体検知センサ1による吐水制御ではなく、使用者の意識的な操作による手動吐水を行うことになる。
【0044】
このようにして、吐水部材6を離脱して使用する行為において、自動禁止モード中であっても、使用者の意識的な操作によって吐水動作が可能となるので、人体検知センサ1周辺部の掃除をしている間も吐水させることができ、使い勝手がよい。また、掃除行為が終わった後も、スイッチ操作によってそのまま自動モードに復帰させることもできるので、更なる使い勝手の向上が得られる。
【0045】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、自動水栓などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや人体検知センサ、着脱センサ、各操作スイッチの設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
【0046】
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。例えば、図4で説明したタイムチャートと図5で説明したタイムチャートを組み合わせた制御も本発明の特徴から容易に発明可能である。
【符号の説明】
【0047】
1…人体検知センサ
1a…投光素子
1b…受光素子
2…制御部
3…給水源
4…電磁弁
5…給水ホース
6…吐水部材
7…保持部材
8…着脱センサ
9…リードスイッチ
10…磁石
11…自動復帰スイッチ
12…洗面台パネル部
13…手動操作スイッチ
14…検知領域
15…洗面化粧台
16…カウンター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水ホースが接続され、該給水ホースから給水された水を吐出する吐水口を有する吐水部材と、該吐水部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記給水ホースに接続された電磁弁と、前記吐水口の近傍に向けて投光し、その反射レベルに基づいて物体の有無を検知する人体検知センサと、前記保持部材に対する前記吐水部材の着脱状態を検知する着脱センサと、前記電磁弁を駆動する制御部とを備えた自動水栓において、
前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材に前記吐水部材が装着されていることを検知した状態では、前記人体検知センサが検知となると前記電磁弁を開弁して、非検知となると前記電磁弁を閉弁する自動モード運転を行い、
また、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モード運転を止めて前記人体検知センサが検知となっていても前記電磁弁を閉弁状態にすると共に、その後、所定条件が成立したと判断すると前記自動モード運転に復帰することを特徴とする自動水栓。
【請求項2】
請求項1記載の自動水栓において、前記制御部は、前記人体検知センサが検知から非検知となることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする自動水栓。
【請求項3】
請求項1記載の自動水栓において、前記制御部は、前記着脱センサが前記吐水部材の離脱を検知してから所定時間を経過したことで所定条件が成立したと判断することを特徴とする自動水栓。
【請求項4】
請求項1記載の自動水栓において、使用者によって操作される自動復帰スイッチを更に備え、前記制御部は、前記自動復帰スイッチが操作されることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする自動水栓。
【請求項5】
請求項1記載の自動水栓において、使用者によって操作される手動操作スイッチと自動復帰スイッチとを更に備え、前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モードを止めて前記手動操作スイッチの操作によって前記電磁弁の駆動を制御する手動モード運転を開始すると共に、前記自動復帰スイッチが操作されると所定条件が成立したと判断して前記手動モード運転から前記自動モード運転へと切り替えることを特徴とする自動水栓。
【請求項1】
給水ホースが接続され、該給水ホースから給水された水を吐出する吐水口を有する吐水部材と、該吐水部材を着脱自在に保持する保持部材と、前記給水ホースに接続された電磁弁と、前記吐水口の近傍に向けて投光し、その反射レベルに基づいて物体の有無を検知する人体検知センサと、前記保持部材に対する前記吐水部材の着脱状態を検知する着脱センサと、前記電磁弁を駆動する制御部とを備えた自動水栓において、
前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材に前記吐水部材が装着されていることを検知した状態では、前記人体検知センサが検知となると前記電磁弁を開弁して、非検知となると前記電磁弁を閉弁する自動モード運転を行い、
また、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モード運転を止めて前記人体検知センサが検知となっていても前記電磁弁を閉弁状態にすると共に、その後、所定条件が成立したと判断すると前記自動モード運転に復帰することを特徴とする自動水栓。
【請求項2】
請求項1記載の自動水栓において、前記制御部は、前記人体検知センサが検知から非検知となることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする自動水栓。
【請求項3】
請求項1記載の自動水栓において、前記制御部は、前記着脱センサが前記吐水部材の離脱を検知してから所定時間を経過したことで所定条件が成立したと判断することを特徴とする自動水栓。
【請求項4】
請求項1記載の自動水栓において、使用者によって操作される自動復帰スイッチを更に備え、前記制御部は、前記自動復帰スイッチが操作されることで所定条件が成立したと判断することを特徴とする自動水栓。
【請求項5】
請求項1記載の自動水栓において、使用者によって操作される手動操作スイッチと自動復帰スイッチとを更に備え、前記制御部は、前記着脱センサによって前記保持部材から前記吐水部材の離脱を検知した際には、前記自動モードを止めて前記手動操作スイッチの操作によって前記電磁弁の駆動を制御する手動モード運転を開始すると共に、前記自動復帰スイッチが操作されると所定条件が成立したと判断して前記手動モード運転から前記自動モード運転へと切り替えることを特徴とする自動水栓。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−208358(P2011−208358A)
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−74095(P2010−74095)
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月29日(2010.3.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
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