説明

自動綾目歯切装置

【課題】吊りクランプのカムなどの加工物に綾目歯を効率的且つ自動的に加工形成することができる装置を提供する。
【解決手段】歯切加工すべきカムを厚さ方向に重ね合わせたカム列7をその円弧中心6で両側から挟持してテーブル12上にセットし、この状態で、カム列7を所定方向に回転させ且つ所定方向に横移動させながらダブルアンギュラーカッター32で所定角度傾斜した溝を所定ピッチごとに形成していく(第一工程)。次に、カッターの傾斜角度を反対にして、カム列を第一工程と同方向に回転させ且つ反対方向に横移動させながら逆向きに同角度傾斜した溝を所定ピッチごとに形成していく(第二工程)。各工程におけるカム列の回転速度・回転量と横移動速度・移動量は同期的に制御される。これにより、1サイクルの装置運転で複数個のカムに対して一挙に綾目歯を歯切加工することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は吊りクランプにおいて吊り荷を掴むために用いられるカムに綾目歯(ローレット歯)を形成する自動綾目歯切装置に関する。
【背景技術】
【0002】
吊りクランプは、クランプ本体の開口に吊り荷を挿入し、吊環にクレーンフックなどを掛けて吊り上げていくと、リンク機構を介してカムが開口にせり出していき、開口を挟んで対向配置されている旋回ジョーとの間で吊り荷をその吊り荷重に比例した締付力でクランプし吊り上げるように構成されている。
【0003】
従来の吊りクランプのカムには平行歯が設けられている。このようなカムの一例が下記特許文献1に記載されており、これを図14に示す。吊り荷にカム1が圧接する面(円弧面)に平行歯2が形成されている。旋回ジョーとの間で吊り荷を挟んで吊り上げると、カム1の平行歯2が吊り荷に食い込んで吊り上げ運搬時のワーク滑落を防止する。
【特許文献1】特開2003−327385号公報
【0004】
平行歯2は、たとえば、溝形状に合致する形状の先端部を有するバイトをカム1の円弧面に押し当てながらカム1を相対的に横方向に移動させて切削加工することを、カム1の歯切加工領域の円弧中心を中心として所定回転角度ピッチごとに繰り返して行うことによって形成することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、このような平行歯2が設けられたカム1を用いて吊り荷Wをクランプして吊り上げると、吊り荷Wに大きな掴み傷3が付いてしまう(図15)。吊り荷Wにこのような大きな掴み傷3が付くと金属内部の組織に悪影響を与え、構造物の強度劣化要因の一つとなる。掴み傷3を研磨作業で修正するとしても手間がかかり作業効率を低下させる。
【0006】
これを改善するため、本発明者らは、平行歯に代えて綾目歯(ローレット歯)をカムに形成することを検討した。なお、JIS−B−0951によれば「ローレット目」に「平目」(平行歯)と「アヤ目」の2種類が含まれるとされているが、当業界においては「ローレット歯」は歯山ないし溝が一定角度で交差して格子状になっているものを指して「綾目歯」とも呼ばれており、平行歯とは区別されるのが一般的であるので、ここでは該当業界における常識的理解を前提とする。また、上記JIS規定によると「アヤ目」の歯山ないし溝角度が軸線方向に対して各々30度とされているが、ここで「綾目歯」と呼ぶものについては角度がこれに限定されず、任意の角度で交差して溝形成されているものを包括的に含むものとする。
【0007】
カムに綾目歯を形成することについて、本発明者らは、まず熱間プレスで作製することを検討し、試作してみたが成功しなかった。
【0008】
次いで、マシニングで加工することを検討し、試作したところ成功はしたものの、単体(1個単位)でしか加工できず、時間を要すると共にコストが高くつき、実用的な手法とは言えなかった。
【0009】
これらの課題を解決する手法として、ワーク(カム)を回転させ且つその回転速度と同期した速度で水平送り移動させながらカッターで切削することを検討して試作を重ねたところ、この手法によって複数枚(たとえば10〜15枚)のワークに対して一挙に綾目形状を自動加工することができることを知見し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明が解決しようとする課題は、吊りクランプのカムなどのワークに綾目歯を効率的且つ自動的に加工形成することができる装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
この課題を達成するため、請求項1にかかる本発明は、ワークの円弧状の歯切加工領域に綾目歯を形成する自動綾目歯切装置であって、同一寸法および同一形状のワークをその厚さ方向に重ね合わせた状態のワーク列にして綾目歯を形成すべき歯切加工領域の円弧中心で保持するワーク保持手段と、ワーク保持手段に保持されたワーク列を歯切加工領域に対応した角度範囲において円弧中心の回りに往復回転させるワーク回転手段と、ワーク保持手段に保持されたワーク列を所定平面上において該ワーク列の長さ方向に移動させる第一のワーク移動手段と、ワークに溝を切削加工するカッターと、カッターを保持手段により保持されたワーク列に対して所定角度で一方向に傾斜させた第一の位置と同一所定角度で逆方向に傾斜させた第二の位置との間で移動させるカッター位置変更手段と、ワーク回転手段、第一のワーク移動手段およびカッター位置変更手段を駆動制御する制御手段とを備え、制御手段は、カッターを第一の位置に保持して、ワーク回転手段によるワーク列の回転速度および回転量と第一のワーク移動手段によるワーク列の移動速度および移動量を同期的に駆動制御することによりワーク列のワークにカッターで一条ずつ所定方向の第一の傾斜溝を切削加工し、これを第一のワーク移動手段によりワーク列を所定ピッチで所定方向に移動させるごとに順次に行うことにより第一工程の溝加工を行い、次いで、カッター位置変更手段によりカッターを第二の位置に移動させ該第二の位置に保持して、ワーク回転手段によるワーク列の回転速度および回転量と第一のワーク移動手段によるワーク列の移動速度および移動量を同期的に駆動制御することによりワーク列のワークにカッターで一条ずつ第一工程で形成される第一の傾斜溝とは逆方向に傾斜する第二の傾斜溝を切削加工し、これを第一のワーク移動手段によりワーク列を所定ピッチで所定方向に移動させるごとに順次に行うことにより第二の溝加工を行って、綾目歯を形成することを特徴とする。
【0012】
請求項2にかかる本発明は、請求項1記載の自動綾目歯切装置において、制御手段は、ワーク列を所定方向に回転させると共に所定方向に移動させながら第一工程の溝加工を行い、ワーク列を第一工程と同方向に回転させると共に第一工程と逆方向に移動させながら第二工程の溝加工を行うようにワーク回転手段および第一のワーク移動手段を駆動制御することを特徴とする。
【0013】
請求項3にかかる本発明は、請求項1記載の自動綾目歯切装置において、制御手段は、ワーク列を所定方向に回転させると共に所定方向に移動させながら第一工程の溝加工を行い、ワーク列を第一工程と逆方向に回転させると共に第一工程と同方向に移動させながら第二工程の溝加工を行うようにワーク回転手段および第一のワーク移動手段を駆動制御することを特徴とする。
【0014】
請求項4にかかる本発明は、請求項1ないし3のいずれか記載の自動綾目歯切装置において、さらに、保持手段に保持されたワーク列を前記所定平面上においてワーク列の長さ方向と略直交する方向に移動させる第二のワーク移動手段を備え、制御手段は、第一工程における第一の傾斜溝および第二工程における第二の傾斜溝の各溝形成において、切削加工前にカッターから離れた位置に待避しているワーク列をカッターによる切削加工位置まで接近移動させると共に、切削加工後にカッターから離れた待避位置に復帰移動させるよう第二のワーク移動手段を駆動制御し、且つ、この切削加工位置から待避位置への移動の間にワーク回転手段を駆動制御してワーク列を回転原点位置に復帰させると共に第一のワーク移動手段を駆動制御してワーク列を所定ピッチで所定方向に移動させることを特徴とする。
【0015】
請求項5にかかる本発明は、請求項4記載の自動綾目歯切装置において、ワーク保持手段が、第一のワーク移動手段および第二のワーク移動手段により所定平面上を前後左右方向に移動可能なテーブル上に設けられることを特徴とする。
【0016】
請求項6にかかる本発明は、請求項4または5記載の自動綾目歯切装置において、第二のワーク移動手段による切削可能位置を調整することによってカッターによる溝深さを調整する手段が付設されていることを特徴とする。
【0017】
請求項7にかかる本発明は、請求項1ないし6のいずれか記載の自動綾目歯切装置において、カッターがダブルアンギュラーカッターであることを特徴とする。
【0018】
請求項8にかかる本発明は、請求項1ないし7のいずれか記載の自動綾目歯切装置において、カッター位置変更手段によるカッターの第一および第二の位置がセンターを基準として45度の傾斜角度を有することを特徴とする。
【0019】
請求項9にかかる本発明は、請求項1ないし8のいずれか記載の自動綾目歯切装置において、カッター位置変更手段によるカッターの第一および第二の位置がセンターを基準として複数通りの傾斜角度を有するように変更可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明の自動綾目歯切装置によれば、吊りクランプに用いられるカムなどのワークに綾目歯を自動的に加工形成することができる。この自動綾目歯切装置によって綾目歯が加工形成されたカムを用いて吊り荷をクランプし吊り上げたときには、従来の平行歯を有するカムを用いた場合のような大きな掴み傷が付かず、小さく浅い点状の傷が付くに止まるので、吊り荷の金属内部の組織に悪影響を与えることがなく、構造物の強度劣化を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の一実施形態による自動綾目歯切装置10について、図1および図2を参照して説明する。この装置10は、吊りクランプ用のカム1に、図3に示すような綾目歯4を形成するために用いられる。綾目歯4は、位置6を中心として半径r、角度θに亘る円弧状歯先面領域5に形成される。
【0022】
この装置10は基台11の前方にテーブル12を有する。テーブル12は水平方向に移動可能であり、サーボモータ13により左右方向(図1の左右方向、図2の紙面鉛直方向)に移動可能であると共に、シリンダ14により前後方向(図1の紙面鉛直方向、図2の左右方向)に移動可能である。サーボモータ13による左右方向の移動速度および移動量は、歯切角度、歯切ピッチ、カム回転速度、カム列の長さなどとの相関で決定され、操作盤15に収容される制御ユニット(図示せず)によって演算され制御される。シリンダ14による前後方向の移動ストローク(綾目歯4の歯切深さを決定する)はダイヤル16で調整可能である。制御ユニットは、この装置10による第一工程および第二工程におけるテーブル12,可動取付台18,ピン19,取付板29,ダブルアンギュラーカッター32などの移動/回転部材について、各工程の始動原点位置および終点位置を所定の入力値に基づいて制御し、且つ、それらの移動/回転の速度・量・方向などを制御する。
【0023】
テーブル12上には、固定取付台17と可動取付台18とが整列して対向配置されている。可動取付台18はハンドル42により固定取付台17との整列関係を維持したままで固定取付台17に対して近接/離隔移動可能である。固定取付台17および可動取付台18の各内面側にはピン19,20が突出して設けられており、これらの間に、歯切加工しようとするワーク(歯切前のカム1)を取付治具21,22を介して複数個まとめてカム列7の状態で挟持固定可能である。
【0024】
また、固定取付台17のピン19は、サーボモータ36、その出力軸が連結されるウォームネジ37、該ウォームネジ37と噛み合うウォームギアを有するCNC円テーブル38、リミットスイッチ39などから構成される角度割出装置により、カム1の歯切加工領域5の角度rに対応した所定角度範囲において往復回転駆動される。可動取付台18のピン20は回動自在である。かくして、固定取付台17と可動取付台18のピン19,20間で挟持固定したカム列7を、サーボモータ36により所定角度範囲においてピン19を往復回転させることで、同所定回転角度の間において往復回転させることができるように構成されている。
【0025】
基台11の後方には、カッター機構本体23が載置固定されている。カッター機構本体23を水平に前後方向に貫通する回転軸24にはウォーム25に噛み合うウォームホイール28が固定されている。ウォーム25には、基台11に収容されるウォーム用モータ26の回転がベルト27を介して伝達される。
【0026】
回転軸24の前端には取付板29が固定され、この取付板29にカッターヘッド30が取り付けられ、カッター軸31にダブルアンギュラーカッター32が取り付けられている。カッター軸31には、モータ35の回転がプーリ33a,33bおよびVベルト34を介して伝達され、これによってダブルアンギュラーカッター32が高速回転駆動される。なお、図1および図2ではカッター軸31が鉛直下向き状態で示されているが、実際の歯切加工時には後述するように正面図(図1)において左右いずれかに所定角度(この実施形態では45度)傾斜した状態に維持される。
【0027】
ダブルアンギュラーカッター32は、図12に示すように、先端のチップ43が2つの傾斜面44a,44bを有するように形成されている。この実施形態の装置10ではセンターを中心として左右に各々45度傾斜した溝8,9を切削して綾目歯切加工するので、傾斜面44a,44bはチップ43の先端で90度の角度を持つように形成されている。
【0028】
この装置10を用いて、カム列7中の各カム1に図3に示すような綾目歯4を加工するときの動作および作用について説明する。この綾目歯加工は、カッター軸31を鉛直下向きから正面視にして左右いずれかの方向(この実施形態では左方向=反時計方向)に所定角度(この実施形態では45度)回転させた角度位置に維持した状態(図4)で歯切加工を行う第一工程と、カッター軸31を正面視にして逆方向(右方向=時計方向)に所定角度(90度)回転させた角度位置(すなわち、鉛直下向きを基準とすれば正面視にして所定角度(45度)時計方向に回転させた角度位置)に維持した状態(図8)で歯切加工を行う第二工程とを順次に行うことによって1サイクルの綾目歯切加工が終了する。
【0029】
図4は第一工程を行うときの状態図であり、このとき、カッター軸31は鉛直下向きのセンター位置から正面視にして反時計方向に45度傾いた角度位置に維持される。この角度位置は、ウォーム用モータ26によりベルト27,ウォーム25,ウォームホイール28および回転軸24を介して取付板29を正面視反時計方向に45度回転させたときに取付板29の左側面が左限度リミットスイッチ40に当たることによって検出され、この検出信号を受けた制御ユニットにより同位置に移動制御されて、第一工程を行う間、カッター軸31およびダブルアンギュラーカッター32は同位置に維持される。
【0030】
また、テーブル12上には、予め、複数個(図示では12個)のカム(歯切前のもの)を厚さ方向に重ね合わせたカム列7の状態にして、両側に取付治具21,22を介在させて、固定取付台17のピン19と可動取付台18のピン20との間で挟持固定されている。このとき、ピン19,20の中心は、カム列7におけるカム1の歯切加工領域5の円弧中心6と整列していて、該円弧中心6でカム1を挟持固定している。可動取付台18はテーブル12上で左右方向に移動可能であるので、カム1の厚さや個数が変わってもある程度の範囲内であれば固定取付台17との間に挟持固定することができる。
【0031】
また、ダイヤル16の操作によりテーブル12を前後方向に移動させることにより、ダブルアンギュラーカッター32のカム歯面に対する食い込み深さ(歯切り深さ)を所望の値にセットする。
【0032】
以上のように準備した後、操作盤15における操作で装置10を始動させると、モータ35によりダブルアンギュラーカッター32が高速回転し始める。また、サーボモータ13によりテーブル12が第一工程最初の溝8aを溝加工するための横方向始動原点位置に移動する(図4)。次いで、モータ36により固定取付台17のピン19が回転し始め、固定取付台17と可動取付台18との間に挟持固定したカム列7を歯面円弧中心6を中心として微速回転させる。同時に、シリンダ14が動作してテーブル12を後方に、ダイヤル16により設定した歯切り深さの位置まで移動させて、ダブルアンギュラーカッター32を歯面に食い込み可能とした後、この前後方向位置を維持したまま、今度はサーボモータ13により所定の横方向始動原点位置から図4右方向に微速移動させていく。
【0033】
このときのダブルアンギュラーカッター32に対するカム列7(カム1)の角度位置関係を時系列的に図5に示す。この第一工程では、固定取付台17と可動取付台18との間に挟持固定したカム列7をカム1の歯面円弧中心6を中心として下から上に(図5において反時計方向に、(a)〜(c)の順に)歯切加工領域5の角度範囲θに対応した角度範囲だけ微速回転させながら、テーブル12を所定の横方向始動原点位置から図4右方向に微速移動させることにより、カム列7における各カム1に一方向に傾斜した溝8を順次に加工していく。カム列7の回転速度とテーブル12の移動速度は、カム1に形成すべき綾目歯4の溝傾斜角度(この実施形態では45度)に対応して相関的に決定される。
【0034】
カム列7は図5(a)の直前の角度位置(若干時計方向に移動した位置)を回転原点位置として回転し始め、図5(a)の角度関係となったときにダブルアンギュラーカッター32が歯切加工領域5の上端5aに食い込み可能となり、図5(b)の回転中間位置を経て、図5(c)の角度関係となったときにダブルアンギュラーカッター32が歯切加工領域5の下端5bに到達して、その後はダブルアンギュラーカッター32から離れて図5(c)から若干反時計方向に移動した位置(回転終点位置)で回転を終える。この後、シリンダ14が動作してテーブル12を前方移動させることによりカム列7がダブルアンギュラーカッター32から離れて前方原点位置に戻り、この間にモータ36が動作してカム列7を回転原点位置に復帰させる。
【0035】
図7は、このようにして行われる歯切加工を繰り返し行って第一工程を終了したときの歯切状態を示す。各斜線はダブルアンギュラーカッター32により切削される溝8を示している。なお、図7はカム列7をダブルアンギュラーカッター32の側(奥側)から見た状態で図示しているので、ダブルアンギュラーカッター32により形成される溝8の傾斜が図4のダブルアンギュラーカッター32の傾斜とは逆向きに示されている。
【0036】
図6は、第一工程におけるカム列7とダブルアンギュラーカッター32との横(左右)方向位置関係を時系列的に示す。ダブルアンギュラーカッター32は固定位置で回転しており、カム列7がテーブル12移動に伴って矢印方向に微速移動しながら歯切加工されていく。なお、図6(a)〜(e)におけるカム列7は、各溝の切削加工を終了した回転終点位置にあるものとして示されている。
【0037】
図6(a)は、この実施形態の場合に第一工程の歯切加工で最初に溝8aが形成されたときの状態図である。前述のようにダブルアンギュラーカッター32は回転原点位置(図5(a)の直前位置)から回転終点位置(図5(c)の直後位置)まで回転し、この回転に同期してカム列7はサーボモータ13によるテーブル12移動と共に横方向始動原点位置(図6(a)より僅かにカム列7が矢印と反対方向に相対移動していてダブルアンギュラーカッター32がカム1の歯切加工領域5にかかっていない位置)から矢印方向に微速移動する。図6(a)は、このように微速移動しつつ回転するカム列7に対してダブルアンギュラーカッター32が初めて歯切加工領域5に達した状態であり、ダブルアンギュラーカッター32が図5(c)に至る直前でカム列7の先頭の(図6で最も左に位置する)カム1aの左下隅に食い込むことになり、図6(a)に示されるようにこの箇所に一つの溝8aのみが形成される。
【0038】
溝8aを形成した後、テーブル12は一旦停止した後、シリンダ14が作動して前方原点位置へと移動することによりカム列7をダブルアンギュラーカッター32から離し、この間にサーボモータ13が作動してカム列7を回転原点位置に戻し、さらに、次の溝加工が歯切ピッチP(図7)だけ矢印方向に進行した位置を横方向始動原点位置として開始されるようにテーブル12を矢印とは反対方向に移動させて、次の溝加工に備える。
【0039】
このようにして、カム列7の回転と移動を同期させながら一条ずつ溝加工を行い、これを歯切ピッチPで繰り返すことによって溝加工を進行させていく。溝加工が進行するにつれて、カム列7において先頭のカム1aより右側に位置しているカムにも順次に溝が形成されていく。図6(b)はこのようにして溝8bまで切削加工したときの状態図であり、このとき、カム列7がダブルアンギュラーカッター32に対して図5(a)の角度位置では溝加工が開始されないが、その直後の角度位置からカム1aに対して溝加工が行われ、回転と共にテーブル12の矢印方向移動につれて順次右側のカムに対しても溝加工が行われていく。
【0040】
図6(c)は溝8cまで切削加工したときの状態図であり、これ以降、溝8dまで切削加工された図6(d)までは、カム列7がダブルアンギュラーカッター32に対して図5(a)〜図5(c)の角度位置にある間中、カム列7において隣り合った複数(この実施形態では5個)のカム1に対して連続的に溝加工が行われる。図6(d)後は、カム列7がダブルアンギュラーカッター32に対して回転する初期においては溝加工が行われるが、終期(図5(c))近くになるとダブルアンギュラーカッター32がカム列7における右側のカム1から離れていくので溝加工が行われず、これが歯切ピッチP(図7)ごとに進行していって、図6(e)で最も右側のカム1bの右上隅に溝8eが形成されることで、第一工程の溝加工が終了して、図7の状態となる。
【0041】
なお、第一工程の中間期(溝8cの形成から溝8dの形成まで)では各溝を形成するときのテーブル12(すなわちカム列7)の横方向移動量は一定であるが、初期(最初の溝8aを形成してから溝8bを形成するまで)では徐々に移動量が大きくなっていって溝8c形成時に上記一定の移動量となるように設定され、終期(溝8dの形成を終えてから最後の溝8eを形成するまで)では上記一定の移動量から徐々に小さくなるように設定される。また、上記中間期においては各溝を形成するときのカム列7の回転量を図5(a)直前の回転原点位置から図5(c)直後の回転終点位置までの一定角度範囲に維持する必要があるが、初期ではこの回転量を徐々に大きくし、終期ではこの回転量を徐々に小さくなるように設定して、作業効率の向上を図ることができる。
【0042】
このようにして第一工程の溝加工が終了した後、装置10は第二工程を行うときの状態に移行する。このときの状態が図8に示されている。すなわち、カッター軸31は鉛直下向きから正面視にして時計方向に45度傾いた角度位置に移動して同位置に維持される。この角度位置は、ウォーム用モータ26によりベルト27,ウォーム25,ウォームホイール28および回転軸24を介して、取付板29を第一工程のときの位置(図4)から正面視時計方向に90度回転させたときに取付板29の右側面が右限度リミットスイッチ41に当たることによって検出され、この検出信号を受けた制御ユニットにより同位置に移動制御されて、第二工程を行う間、カッター軸31およびダブルアンギュラーカッター32は同位置に維持される。また、サーボモータ13によりテーブル12を第二工程最初の溝9aを溝加工するための横方向始動原点位置(図8)に移動させる。
【0043】
この実施形態の第二工程では、カム列7を第一工程と同方向に回転させると共に、第一工程とは逆方向に横方向移動させながら、第一工程と同様にして、一条ずつ溝を形成していく。すなわち、図9に示すように、第二工程では、固定取付台17と可動取付台18との間に挟持固定したカム列7をカム1の歯面円弧中心6を中心として下から上に(図9において反時計方向に、(a)〜(c)の順に)歯切加工領域5の角度範囲rに対応した角度範囲だけ微速回転させながら、テーブル12を各溝の横方向始動原点位置から図8左方向に微速移動させることにより、カム列7における各カム1に、第一工程で形成した溝8とは逆方向に傾斜した溝9を順次に加工していく。カム列7の回転速度とテーブル12の移動速度は、第一工程と同じであり、カム1に形成すべき綾目歯4の傾斜角度(この実施形態では45度)に対応して相関的に決定される。
【0044】
第二工程では、カム列7は図9(a)の直前の角度位置(若干時計方向に移動した位置)を回転原点位置として回転し始め、図9(a)の角度関係となったときにダブルアンギュラーカッター32が歯切加工領域5の上端5aに食い込んで歯切加工開始可能となり、図9(b)を経て、図9(c)の角度関係となったときにダブルアンギュラーカッター32が歯切加工領域5の下端5bに到達して、その後はダブルアンギュラーカッター32から離れて図9(c)から若干反時計方向に移動した位置(回転終点位置)で回転を終える。この後、シリンダ14が動作してテーブル12を前方移動させることによりカム列7がダブルアンギュラーカッター32から離れて前方原点位置に戻り、この間にモータ36が動作してカム列7を回転原点位置に復帰させる。
【0045】
図11は、このようにして行われる歯切加工を歯切ピッチPごとに繰り返し行って第二工程を終了したときの歯切状態を示す。これにより、カム列7のすべてのカム1の歯切加工領域5に、第一工程により形成された溝8と第二工程により形成された溝9とが交差した状態に溝加工され、多数のピラミッド状の歯からなる綾目歯が形成される(図3)。
【0046】
図10は、第二工程におけるカム列7とダブルアンギュラーカッター32との横方向位置関係を時系列的に示す。ダブルアンギュラーカッター32は固定位置で回転しており、カム列7がテーブル12移動に伴って矢印方向(第一工程における移動方向と反対方向)に微速移動しながら歯切加工されていく。
【0047】
図10(a)は、この実施形態の場合に第二工程の歯切加工で最初に溝9aが形成されたときの状態図である。前述のようにダブルアンギュラーカッター32は回転原点位置(図9(a)の直前位置)から回転終点位置(図9(c)の直後位置)まで回転し、この回転に同期してカム列7はサーボモータ13によるテーブル12移動と共に溝9a加工のための始動原点位置(図10(a)より僅かにカム列7が矢印と反対方向に相対移動していてダブルアンギュラーカッター32がカム1の歯切加工領域5にかかっていない位置)から矢印方向に微速移動する。図10(a)は、このように微速移動しつつ回転するカム列7に対してダブルアンギュラーカッター32が初めて歯切加工領域5に達した状態であり、ダブルアンギュラーカッター32が図9(c)に至る直前でカム列7の先頭の(図10で最も左に位置する)カム1aの左上隅に食い込むことになり、図10(a)に示されるようにこの箇所に一つの溝9aのみが形成される。
【0048】
溝9aを形成した後、テーブル12は一旦停止した後、シリンダ14が作動して前方原点位置へと移動することによりカム列7をダブルアンギュラーカッター32から離し、この間にサーボモータ13が作動してカム列7を回転原点位置に戻し、さらに、次の溝加工が歯切ピッチP(図11、第一工程の歯切ピッチPと同じ)だけ矢印方向に進行した位置を横方向始動原点位置として開始されるようにテーブル12を矢印とは反対方向に移動させて、次の溝加工に備える。
【0049】
このようにして、カム列7の回転と移動を同期させながら一条ずつ溝加工を行い、これを歯切ピッチPで繰り返すことによって溝加工を進行させていく。溝加工が進行するにつれて、カム列7において先頭のカム1aより右側に位置しているカムにも順次に溝が形成されていく。
【0050】
図10(a)から図10(b)までの初期では、カム列7がダブルアンギュラーカッター32に対して図9(a)の角度位置では溝加工が開始されないが、その後の角度位置からカム1aに対して溝加工が行われ、回転と共にテーブル12の矢印方向移動につれて順次右側のカムに対しても溝加工が行われていく。
【0051】
図10(b)から図10(c)までの中間期では、カム列7がダブルアンギュラーカッター32に対して図9(a)〜図9(c)の角度位置にある間中、カム列7において隣り合った複数(この実施形態では5個)のカム1に対して連続的に溝加工が行われる。図10(c)以降は、カム列7がダブルアンギュラーカッター32に対して回転する初期においては溝加工が行われるが、終期(図9(c))近くになるとダブルアンギュラーカッター32がカム列7における右側のカム1から離れていくので溝加工が行われず、これが歯切ピッチP(図11)ごとに進んでいって、図10(d)で最も右側のカム1bの右下隅に溝9bが形成されることで、第二工程の溝加工が終了して、図11の状態となる。
【0052】
なお、第一工程と同様に、第二工程の中間期では各溝を形成するときのテーブル12(すなわちカム列7)の横方向移動量は一定であるが、初期では徐々に移動量が大きくなっていって図10(b)における溝形成時に上記一定の移動量となるように設定され、終期では上記一定の移動量から徐々に小さくなるように設定される。また、上記中間期においては各溝を形成するときのカム列7の回転量を図9(a)直前の回転原点位置から図9(c)直後の回転終点位置までの一定角度範囲に維持する必要があるが、初期ではこの回転量を徐々に大きくし、終期ではこの回転量を徐々に小さくなるように設定して、作業効率の向上を図ることができる。
【0053】
以上のようにして第二工程の溝加工を終了することにより、カム列7に対する1サイクルの歯切加工が完了するので、この後、装置10を停止させ、ハンドル42を回して可動取付台16を後退させることによりカム列7を取り外して、完成した複数個のカム1を回収する。
【0054】
このような綾目歯4が歯先面に形成されたカム1を用いて吊り荷Wをクランプして吊り上げると、従来の平行歯2のカム1(図14)を用いた場合のように掴み傷3が付く(図15)ことがなく、小さく浅い点状の掴み傷3’が付くに止まる。したがって、吊り荷Wの金属内部の組織に悪影響を与えることがなく、構造物の強度劣化を防止することができる。
【0055】
以上に本発明の一実施形態による自動綾目歯切装置の構成および作用について図面を参照して詳述したが、本発明はこの特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に定義される発明の範囲内において幅広く変形ないし変更可能である。たとえば、既述の実施形態では互いに逆方向に45度傾斜した溝8,9を切削加工して綾目歯4をカム1に形成しているが、この溝角度は左右のリミットスイッチ40,41の位置を変えることによって自在に変更可能であり、JIS−B−0951に規定されるように互いに逆方向に30度傾斜した溝による綾目溝や、それ以外の任意の傾斜角度を有する綾目溝を形成することも容易である。
【0056】
また、既述実施形態では、第一工程ではカム列を所定方向に横移動させながら所定方向に回転させて(アップカットで)第一の傾斜溝加工を行った後、カム列を第二工程最初の溝加工のための始動原点位置に移動させて、カム列を第一工程と反対方向に横移動させながら第一工程と同方向に回転させて(アップカットで)第二の傾斜溝加工を行って1サイクルの綾目歯切加工を完了するようにしているが、これに代えて、第一工程ではカム列を所定方向に横移動させながら所定方向に回転させて(アップカットまたはダウンカットで)第一の傾斜溝加工を行った後、カム列を第二工程最初の溝加工のための始動原点位置に移動させて、カム列を第一工程と同方向に横移動させながら第一工程と反対方向に回転させて第二の傾斜溝加工を行って1サイクルの綾目歯切加工を完了するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の一実施形態による自動綾目歯切装置の正面図である。
【図2】この装置の側面図である。
【図3】この装置により歯切加工して得られるカムの綾目歯を示す平面図(a)および斜視図(b)である。
【図4】この装置により第一工程の歯切加工を行うときの状態図である。
【図5】この装置で第一工程の歯切加工を行うときのダブルアンギュラーカッターに対するカムの角度位置関係を時系列的に(a)〜(c)で示す説明図である。
【図6】この第一工程の歯切加工による溝形成状態を時系列的に(a)〜(e)で示す説明図である。
【図7】この第一工程の歯切加工が終了したときの溝形成状態図である。
【図8】この装置により第二工程の歯切加工を行うときの状態図である。
【図9】この装置で第二工程の歯切加工を行うときのダブルアンギュラーカッターに対するカムの角度位置関係を時系列的に示す説明図である。
【図10】この第二工程の歯切加工による溝形成状態を時系列的に(a)〜(d)で示す説明図である。
【図11】第二工程が終了して1サイクルの歯切加工が終了したときの溝形成状態図である。
【図12】この装置に用いるダブルアンギュラーカッターの平面図(a)および先端部側面図(b)である。
【図13】この装置により綾目歯切加工されたカムを用いてワークを吊り上げたときのワークの傷付き状態を示す正面図である。
【図14】吊りクランプにおける従来のカムおよびカム歯形状(平行歯)を示す斜視図である。
【図15】この従来のカムを用いてワークを吊り上げたときのワークの傷付き状態を示す正面図(a)および側面図(b)である。
【符号の説明】
【0058】
1 カム(ワーク)
2 平行歯
3 平行歯による掴み傷
3’ 綾目歯による掴み傷
4 綾目歯
5 歯切加工領域
6 歯面の円弧中心
7 カム列
8 第一工程で形成される溝(第一の傾斜溝)
9 第二工程で形成される溝(第二の傾斜溝)
10 自動綾目歯切装置
11 基台
12 テーブル
13 サーボモータ
14 シリンダ
15 制御盤
16 ダイヤル
17 固定取付台
18 可動取付台
19,20 ピン
21,22 取付治具
23 カッター機構本体
24 回転軸
25 ウォーム
26 ウォーム用モータ
27 Vベルト
28 ウォームホイール
29 取付板
30 主軸ヘッド
31 主軸
32 ダブルアンギュラーカッター
33a,33b プーリ
34 ベルト
35 主軸モータ
36 サーボモータ
37 ウォームネジ
38 CNC円テーブル
39 リミットスイッチ
40,41 リミットスイッチ
42 ハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークの円弧状の歯切加工領域に綾目歯を形成する自動綾目歯切装置であって、同一寸法および同一形状のワークをその厚さ方向に重ね合わせた状態のワーク列にして綾目歯を形成すべき歯切加工領域の円弧中心で保持するワーク保持手段と、ワーク保持手段に保持されたワーク列を歯切加工領域に対応した角度範囲において円弧中心の回りに往復回転させるワーク回転手段と、ワーク保持手段に保持されたワーク列を所定平面上において該ワーク列の長さ方向に移動させる第一のワーク移動手段と、ワークに溝を切削加工するカッターと、カッターを保持手段により保持されたワーク列に対して所定角度で一方向に傾斜させた第一の位置と同一所定角度で逆方向に傾斜させた第二の位置との間で移動させるカッター位置変更手段と、ワーク回転手段、第一のワーク移動手段およびカッター位置変更手段を駆動制御する制御手段とを備え、制御手段は、カッターを第一の位置に保持して、ワーク回転手段によるワーク列の回転速度および回転量と第一のワーク移動手段によるワーク列の移動速度および移動量を同期的に駆動制御することによりワーク列のワークにカッターで一条ずつ所定方向の第一の傾斜溝を切削加工し、これを第一のワーク移動手段によりワーク列を所定ピッチで所定方向に移動させるごとに順次に行うことにより第一工程の溝加工を行い、次いで、カッター位置変更手段によりカッターを第二の位置に移動させ該第二の位置に保持して、ワーク回転手段によるワーク列の回転速度および回転量と第一のワーク移動手段によるワーク列の移動速度および移動量を同期的に駆動制御することによりワーク列のワークにカッターで一条ずつ第一工程で形成される第一の傾斜溝とは逆方向に傾斜する第二の傾斜溝を切削加工し、これを第一のワーク移動手段によりワーク列を所定ピッチで所定方向に移動させるごとに順次に行うことにより第二の溝加工を行って、綾目歯を形成することを特徴とする自動綾目歯切装置。
【請求項2】
制御手段は、ワーク列を所定方向に回転させると共に所定方向に移動させながら第一工程の溝加工を行い、ワーク列を第一工程と同方向に回転させると共に第一工程と逆方向に移動させながら第二工程の溝加工を行うようにワーク回転手段および第一のワーク移動手段を駆動制御することを特徴とする、請求項1記載の自動綾目歯切装置。
【請求項3】
制御手段は、ワーク列を所定方向に回転させると共に所定方向に移動させながら第一工程の溝加工を行い、ワーク列を第一工程と逆方向に回転させると共に第一工程と同方向に移動させながら第二工程の溝加工を行うようにワーク回転手段および第一のワーク移動手段を駆動制御することを特徴とする、請求項1記載の自動綾目歯切装置。
【請求項4】
さらに、保持手段に保持されたワーク列を前記所定平面上においてワーク列の長さ方向と略直交する方向に移動させる第二のワーク移動手段を備え、制御手段は、第一工程における第一の傾斜溝および第二工程における第二の傾斜溝の各溝形成において、切削加工前にカッターから離れた位置に待避しているワーク列をカッターによる切削加工位置まで接近移動させると共に、切削加工後にカッターから離れた待避位置に復帰移動させるよう第二のワーク移動手段を駆動制御し、且つ、この切削加工位置から待避位置への移動の間にワーク回転手段を駆動制御してワーク列を回転原点位置に復帰させると共に第一のワーク移動手段を駆動制御してワーク列を所定ピッチで所定方向に移動させることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか記載の自動綾目歯切装置。
【請求項5】
ワーク保持手段が、第一のワーク移動手段および第二のワーク移動手段により所定平面上を前後左右方向に移動可能なテーブル上に設けられることを特徴とする請求項4記載の自動綾目歯切装置。
【請求項6】
第二のワーク移動手段による切削可能位置を調整することによってカッターによる溝深さを調整する手段が付設されていることを特徴とする請求項4または5記載の自動綾目歯切装置。
【請求項7】
カッターがダブルアンギュラーカッターであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか記載の自動綾目歯切装置。
【請求項8】
カッター位置変更手段によるカッターの第一および第二の位置がセンターを基準として45度の傾斜角度を有することを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載の自動綾目歯切装置。
【請求項9】
カッター位置変更手段によるカッターの第一および第二の位置がセンターを基準として複数通りの傾斜角度を有するように変更可能であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか記載の自動綾目歯切装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2009−214259(P2009−214259A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62458(P2008−62458)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(390030328)イーグルクランプ株式会社 (36)
【Fターム(参考)】