説明

自動販売機の制御装置

【課題】状況に応じて、商品見本パネルの照明を制御する自動販売機の制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】搬送状態判定手段23にて商品を搬送中と判定した場合、照度パターン記憶手段25に記憶されている、商品が出てくることを連想させるパターンやあるいは顧客を楽しませるようなパターンに基づき、商品見本パネル12の照度を変化させることで、顧客に退屈感を与えず、顧客へのアピール度と好感度を向上させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動販売機の外扉の正面に、顧客が体を曲げなくても商品を取れる位置に、商品取出し口を配置し、また複数種の商品見本パネルを装備して、照明したい商品見本パネルを任意に照明できる自動販売機の制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、この種の自動販売機の表示装置は、顧客への利便性を向上させるため、自動販売機の外扉の正面の中央付近に、商品取出し口を配置し、商品収納庫から搬出された商品を搬送装置にて、その商品取出し口へ商品を搬送している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、商品をさらに丁寧に顧客へ渡すために、複数の複雑な搬送装置を用いて、商品取出し口へ商品を搬送している(例えば、特許文献2)。
【0004】
また、集客性の向上を図るため、自動販売機を大型化にして、販売品種を増加させ、消費者の購買意欲を増加させることが要求されている。そのため、販売商品を分かり易く表示する方法として、販売商品の図又は写真を印刷した広告パネルを扉の正面に配置し、さらには蛍光灯等の照明装置により広告パネルを明るく光らせ、より視認性を高め、販売商品の理解を深めるようにしているものがある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
また、照明手段として発光ダイオードを用い、任意の商品見本やポスターパネル等を強調して照明でき、照明したい箇所を効果的に照明できるものもある(例えば、特許文献4)。
【0006】
以下、図面を参照しながら、従来の自動販売機について説明する。
【0007】
図1は従来の自動販売機のディスプレイ装置を示すものである。図において、自動販売機の前面をなす扉11と、各商品の外観等が示されている商品見本パネル12と、各商品見本パネル12をセットでき照明手段にて照明する商品展示スペース13と、販売可能ランプや売切れランプ等の商品関連ランプを内包し、商品を購入する際に押す選択ボタン14と、硬貨等を投入したり投入金額を表示したりする顧客操作部15と、搬出された商品を搬送する搬送装置16と、搬送された商品を取出す商品取し出口17とが設けられている。
【0008】
各商品展示スペース13に商品見本パネル12がセットされており、顧客が顧客操作部15にて入金し、販売が可能となった商品に該当する選択ボタン14の販売可能ランプを点灯させ、顧客が選択ボタン14を押した場合、該当する商品を搬送装置16に搬出し、搬送装置16が商品を商品取出し口17に搬送する。
【特許文献1】特開2001−273554号公報
【特許文献2】特開2007−257072号公報
【特許文献3】実開平3−66476号公報
【特許文献4】特開2002−358561号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記従来の構成では、商品を搬送中の間は顧客を待たすことになり、顧客に退屈感と焦燥感を与える可能性がある。また、商品がすぐに出てこないことに対しても不安感を与える可能性があるという課題を有していた。
【0010】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、商品を搬送中に、商品見本パネルの照度を変化させることで、顧客に退屈感、焦燥感や不安感を与えず、顧客へのアピール度と好感度を向上させる自動販売機の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記従来の課題を解決するために、本発明の自動販売機の制御装置は、商品収納庫から商品を搬出する搬出装置と、前記搬出装置から商品を受け取り商品取出し口へ搬送する搬送装置と、商品内容を表す商品見本パネルと、前記商品見本パネルを後方から照らす照明手段を有する商品展示スペースを複数備えた自動販売機において、前記搬送装置の状態を判定する搬送状態判定手段と、前記照明手段の照度を個別に制御する照明制御手段と、前記照明制御手段にて照度をどのように変化させるかというパターンを予め記憶している照度パターン記憶手段と、前記搬送状態判定手段と前記照明制御手段と前記照度パターン記憶手段に接続された演算制御部を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン記憶手段に記憶されているパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御するとしたものである。
【0012】
これによって、前記搬送状態判定手段にて商品を搬送中と判定した場合、前記照度パターン記憶手段に記憶されている、商品が出てくることを連想させるパターンやあるいは顧客を楽しませるようなパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を変化させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の自動販売機の制御装置は、状況に応じて、商品見本パネルの照明を制御することができ、顧客に退屈感を与えず、顧客へのアピール度と好感度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
請求項1に記載の発明は、商品収納庫から商品を搬出する搬出装置と、前記搬出装置から商品を受け取り商品取出し口へ搬送する搬送装置と、商品内容を表す商品見本パネルと、前記商品見本パネルを後方から照らす照明手段を有する商品展示スペースを複数備えた自動販売機において、前記搬送装置の状態を判定する搬送状態判定手段と、前記照明手段の照度を個別に制御する照明制御手段と、前記照明制御手段にて照度をどのように変化させるかというパターンを予め記憶している照度パターン記憶手段と、前記搬送状態判定手段と前記照明制御手段と前記照度パターン記憶手段に接続された演算制御部を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン記憶手段に記憶されているパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送状態判定手段にて商品を搬送中と判定した場合、前記照度パターン記憶手段に記憶されている、商品が出てくることを連想させるパターンやあるいは顧客を楽しませるようなパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を変化させることで、顧客に退屈感を与えず、顧客へのアピール度と好感度を向上させることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記照度パターン記憶手段に予め記憶されているパターンとは別のパターンを複数記憶している照度パターン複数記憶手段と、前記照度パターン記憶手段と前記照度パターン複数記憶手段に記憶されている複数のパターンから実施したいパターンを設定できる照度パターン設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン設定手段にて設定されたパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送状態判定手段にて商品を搬送中と判定した場合、前記照度パターン記憶手段と前記照度パターン複数記憶手段に記憶されている、商品が出てくることを連想させる複数のパターンや顧客を楽しませるような複数のパターンから、ロケーションや顧客の好みに応じて、パターンを変更することができ、顧客へのアピール度と好感度をさらに向上させる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記照明制御手段にて照度をどのように変化させるかというパターンを任意に作成できる照度パターン作成手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン作成手段にて作成されたパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送状態判定手段にて商品を搬送中と判定した場合、前記照度パターン記憶手段と前記照度パターン複数記憶手段に記憶されているパターン以外に、さらなるロケーションや顧客の好みに応じたパターンを実施でき、顧客へのアピール度と好感度をさらに向上させる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、前記搬送状態判定手段に応じて、照度を変化させるか否かを設定できる照度パターン変化設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン変化設定手段にて設定されたデータに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送状態判定手段にて商品を搬送中と判定した場合、前記商品見本パネルの照度を変更するかしないかを、ロケーションやオペレーターの趣向に応じて切換えできる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の発明において、前記搬送状態判定手段に応じて、照度を変化させる時間帯を設定できる照度パターン時間帯設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン時間帯設定手段にて設定された時間帯データに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送状態判定手段にて商品を搬送中と判定した場合、昼間等は前記商品見本パネルの照度を変化させるが、夜間等は従来通りの照明を実施することができ、時間に応じて適切な照度を顧客へ提供することができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、前記搬送装置の異常を判定する搬送異常判定手段と、前記照明制御手段にて搬送異常時に照度をどのように変化させるかというパターンを予め記憶している異常時照度パターン記憶手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送異常判定手段に応じて、前記異常時照度パターン記憶手段に記憶されているパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送異常判定手段にて商品が搬送中に故障等で異常となり顧客に商品を提供できないと判定した場合、前記異常時照度パターン記憶手段に記憶されている、商品が出てこないことを連想させるパターンやあるいは顧客に対する謝罪を連想させるようなパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を変化させることで、顧客に商品が出てこないことを知らしめることができる。
【0020】
請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、前記搬送異常判定手段に応じて、照度を変化させるか否かを設定できる異常時照度パターン変化設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送異常判定手段に応じて、前記異常時照度パターン変化設定手段にて設定されたデータに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することにより、前記搬送異常判定手段にて商品が搬送中に故障等で異常となり顧客に商品を提供できないと判定した場合、前記商品見本パネルの照度を変更するかしないかを、ロケーションやオペレーターの趣向に応じて切換えできる。
【0021】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、従来例と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0022】
(実施の形態1)
図2は本発明の実施の形態1による自動販売機の制御装置の機能ブロック図である。図3は、同実施の形態の自動販売機の制御装置の動作を示すフローチャートである。
【0023】
図2において、搬出装置制御手段21は、商品収納庫から商品を搬出する装置を制御する。搬送装置制御手段22は、搬出装置制御手段21にて搬出された商品を商品取出し口17へ搬送する搬送装置16を制御する。搬送状態判定手段23は、搬送装置制御手段22にて動作している搬送装置16が搬送中であるか否かを判定する。尚、搬送装置16の搬送判定は、センサー、稼動時間、スイッチ等などで判定する方法がある。
【0024】
照明制御手段24は、商品見本パネル12を後方から照らす照明手段の照度を個別に制御する。尚、照明手段には発光ダイオードや蛍光灯、ランプなどが挙げられる。照度パターン記憶手段25は、商品が出てくることを連想させるパターンやあるいは顧客を楽しませるようなパターンを記憶している。照度パターン複数記憶手段26は、商品が出てくることを連想させる複数のパターンや顧客を楽しませるような複数のパターンを記憶している。尚、照度パターン記憶手段25に記憶させているパターンを、照度パターン複数記憶手段26に記憶させ、照度パターン記憶手段25を削除することも可能である。
【0025】
照度パターン設定手段27は、照度パターン記憶手段25と照度パターン複数記憶手段26に記憶されている複数のパターンから実施したいパターンを設定できる。照度パターン設定データ記憶手段28は、照度パターン設定手段27にて設定されたデータを記憶する。照明パターン作成手段29は、照明制御手段24にて照度をどのように変化させるかというパターンを任意に作成できる。照明パターン作成データ記憶手段30は、照明パターン作成手段29にて作成されたパターンを記憶する。照明パターン変化設定手段31は、搬送状態判定手段23の判定に応じて、照明制御手段24にて照度を変化させるか否かを設定できる。照明パターン変化設定データ記憶手段32は、照明パターン変化設定手段31にて設定されたデータを記憶する。
【0026】
照度パターン時間帯設定手段33は、搬送状態判定手段23の判定に応じて、照明制御手段24にて照度を変化させる時間帯を設定できる。照度パターン時間帯設定データ記憶手段34は、照度パターン時間帯設定手段33にて設定された時間帯を記憶する。時計タイマー35は、現在時刻を管理する。
【0027】
搬送異常判定手段36は、搬送装置制御手段22にて動作している搬送装置16が搬送中で故障等により搬送が不可になったか否かを判定する。尚、搬送装置16の異常判定は、センサー、稼動時間、スイッチ等などで判定する方法がある。異常時照度パターン記憶手段37は、商品が出てこないことを連想させるパターンやあるいは顧客に対する謝罪を連想させるようなパターンを記憶している。異常時照明パターン変化設定手段38は、搬送異常判定手段36の判定に応じて、照明制御手段24にて照度を変化させるか否かを設定できる。
【0028】
異常時照明パターン変化設定データ記憶手段39は、異常時照明パターン変化設定手段38にて設定されたデータを記憶する。演算制御部40は、搬送状態判定手段23や照度パターン設定データ記憶手段28や照度パターン作成データ記憶手段30や照度パターン変化データ記憶手段32や照度パターン時間帯設定データ記憶手段34や時計タイマー35や搬送異常判定手段36や異常時照明パターン変化設定データ記憶手段39の、データや判定に基づき、照明制御手段24にて照度を変化させる、あるいは変化させない。
【0029】
以上のように構成された自動販売機の制御装置について、以下その動作を図3のフローチャートをもとにして説明する。
【0030】
まず、演算制御部40は、照度パターン設定手段27にて、オペレーター等が持っているハンディターミナルや自動販売機に付属しているリモコン等の操作に応じて、照度パターンが設定されたか否かを判定する(STEP1)。照度パターン設定手段27にて設定されたデータを、照度パターン設定データ記憶手段28に記憶する。
【0031】
尚、照度パターン設定手段27にて設定されたデータにより、照度パターン記憶手段25と照度パターン複数記憶手段26と照明パターン作成データ記憶手段30に記憶されている複数のパターンのうち、実施したいパターンが選択される(STEP2)。照明パターン作成手段29にて、オペレーター等が持っているハンディターミナルや自動販売機に付属しているリモコン等の操作に応じて、照度パターンが作成されたか否かを判定する。尚、作成されるパターンは、複数であったり、アニメーション等であったりしても構わない(STEP3)。
【0032】
照明パターン作成手段29にて作成されたパターンを、照明パターン作成データ記憶手段30に記憶する(STEP4)。照明パターン変化設定手段31にて、オペレーター等が持っているハンディターミナルや自動販売機に付属しているリモコン等の操作に応じて、照度パターン変化が設定されたか否かを判定する(STEP5)。照明パターン変化設定手段31にて設定されたデータを、照明パターン変化設定データ記憶手段32に記憶する(STEP6)。照度パターン時間帯設定手段33にて、オペレーター等が持っているハンディターミナルや自動販売機に付属しているリモコン等の操作に応じて、照度パターン時間帯が設定されたか否かを判定する(STEP7)。
【0033】
照度パターン時間帯設定手段33にて設定された時間帯を、照度パターン時間帯設定データ記憶手段34に記憶する(STEP8)。異常時照明パターン変化設定手段38にて、オペレーター等が持っているハンディターミナルや自動販売機に付属しているリモコン等の操作に応じて、異常時照明パターン変化が設定されたか否かを判定する(STEP9)。
【0034】
異常時照明パターン変化設定手段38にて設定されたデータを、異常時照明パターン変化設定データ記憶手段39に記憶する(STEP10)。搬送状態判定手段23にて、搬送装置制御手段22にて動作している搬送装置16が搬送中であるか否かを判定する。搬送中でない場合は、処理を終了する(STEP11)。搬送状態判定手段23にて搬送装置16が搬送中であると判定された場合、搬送異常判定手段36にて、搬送装置制御手段22にて動作している搬送装置16が故障等により搬送が異常になったか否かを判定する(STEP12)。
【0035】
搬送異常判定手段36にて搬送装置16が正常に搬送中であると判定された場合、まず、照度パターン変化データ記憶手段32に記憶されているデータを確認し、照明制御手段24にて照度を変化させないというデータの場合は、照明制御手段24にて照度を変化させず処理を終了する。照明制御手段24にて照度を変化させるというデータの場合、次に照度パターン時間帯設定データ記憶手段34に記憶されている時間帯を確認し、時計タイマー35の現在時刻が、その時間帯外の場合は、照明制御手段24にて照度を変化させず処理を終了する。
【0036】
時間帯内の場合、次に照度パターン設定データ記憶手段28に記憶されているデータを確認し、該当するパターンに基づき照明制御手段24にて照度を変化させる(STEP13)。搬送異常判定手段36にて搬送装置16が異常であると判定された場合、まず、異常時照明パターン変化設定データ記憶手段39に記憶されているデータを確認し、照明制御手段24にて照度を変化させないというデータの場合は、照明制御手段24にて照度を変化させず処理を終了する。
【0037】
照明制御手段24にて照度を変化させるというデータの場合、異常時照度パターン記憶手段37に記憶されているパターンに基づき照明制御手段24にて照度を変化させる(STEP14)。
【0038】
以上のように本実施の形態1の自動販売機の制御装置によれば、搬送状態判定手段23にて商品を搬送中と判定した場合、照度パターン記憶手段25に記憶されている、商品が出てくることを連想させるパターンやあるいは顧客を楽しませるようなパターンに基づき、商品見本パネル12の照度を変化させることで、顧客に退屈感を与えず、顧客へのアピール度と好感度を向上させる。
【0039】
また、搬送状態判定手段23にて商品を搬送中と判定した場合、照度パターン記憶手段25と照度パターン複数記憶手段26に記憶されている、商品が出てくることを連想させる複数のパターンや顧客を楽しませるような複数のパターンから、ロケーションや顧客の好みに応じて、パターンを変更することができ、顧客へのアピール度と好感度をさらに向上させる。
【0040】
また、搬送状態判定手段23にて商品を搬送中と判定した場合、照度パターン記憶手段25と照度パターン複数記憶手段26に記憶されているパターン以外に、さらなるロケーションや顧客の好みに応じたパターンを実施でき、顧客へのアピール度と好感度をさらに向上させる。
【0041】
また、搬送状態判定手段23にて商品を搬送中と判定した場合、商品見本パネル12の照度を変更するかしないかを、ロケーションやオペレーターの趣向に応じて切換えできる。
【0042】
また、搬送状態判定手段23にて商品を搬送中と判定した場合、昼間等は商品見本パネル12の照度を変化させるが、夜間等は従来通りの照明を実施することができ、時間に応じて適切な照度を顧客へ提供することができる。
【0043】
また、搬送異常判定手段36にて商品が搬送中に故障等で異常となり顧客に商品を提供できないと判定した場合、異常時照度パターン記憶手段37に記憶されている、商品が出てこないことを連想させるパターンやあるいは顧客に対する謝罪を連想させるようなパターンに基づき、商品見本パネル12の照度を変化させることで、顧客に商品が出てこないことを知らしめることができる。
【0044】
また、搬送異常判定手段36にて商品が搬送中に故障等で異常となり顧客に商品を提供できないと判定した場合、商品見本パネル12の照度を変更するかしないかを、ロケーションやオペレーターの趣向に応じて切換えできる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明にかかる自動販売機の制御装置は、状況に応じて、商品見本パネルの照明を制御することができるので、周囲が暗い屋外に設置されるあらゆる自動販売機に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】従来および本発明の実施の形態1を示す自動販売機の正面図
【図2】本発明の実施の形態1による自動販売機の制御装置の機能ブロック図
【図3】同実施の形態の自動販売機の制御装置の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
【0047】
12 商品見本パネル
13 商品展示スペース
16 搬送装置
17 商品取出し口
21 搬出装置制御手段
22 搬送装置制御手段
23 搬送状態判定手段
24 照明制御手段
25 照度パターン記憶手段
26 照度パターン複数記憶手段
27 照度パターン設定手段
28 照度パターン設定データ記憶手段
29 照明パターン作成手段
30 照明パターン作成データ記憶手段
31 照明パターン変化設定手段
32 照明パターン変化設定データ記憶手段
33 照度パターン時間帯設定手段
34 照度パターン時間帯設定データ記憶手段
36 搬送異常判定手段
37 異常時照度パターン記憶手段
38 異常時照明パターン変化設定手段
39 異常時照明パターン変化設定データ記憶手段
40 演算制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品収納庫から商品を搬出する搬出装置と、前記搬出装置から商品を受け取り商品取出し口へ搬送する搬送装置と、商品内容を表す商品見本パネルと、前記商品見本パネルを後方から照らす照明手段を有する商品展示スペースを複数備えた自動販売機において、前記搬送装置の状態を判定する搬送状態判定手段と、前記照明手段の照度を個別に制御する照明制御手段と、前記照明制御手段にて照度をどのように変化させるかというパターンを予め記憶している照度パターン記憶手段と、前記搬送状態判定手段と前記照明制御手段と前記照度パターン記憶手段に接続された演算制御部を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン記憶手段に記憶されているパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした自動販売機の制御装置。
【請求項2】
前記照度パターン記憶手段に予め記憶されているパターンとは別のパターンを複数記憶している照度パターン複数記憶手段と、前記照度パターン記憶手段と前記照度パターン複数記憶手段に記憶されている複数のパターンから実施したいパターンを設定できる照度パターン設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン設定手段にて設定されたパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした請求項1に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項3】
前記照明制御手段にて照度をどのように変化させるかというパターンを任意に作成できる照度パターン作成手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン作成手段にて作成されたパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした請求項1または2に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項4】
前記搬送状態判定手段に応じて、照度を変化させるか否かを設定できる照度パターン変化設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン変化設定手段にて設定されたデータに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした請求項1から3のいずれか一項に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項5】
前記搬送状態判定手段に応じて、照度を変化させる時間帯を設定できる照度パターン時間帯設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送状態判定手段に応じて、前記照度パターン時間帯設定手段にて設定された時間帯データに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした請求項1から4のいずれか一項に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項6】
前記搬送装置の異常を判定する搬送異常判定手段と、前記照明制御手段にて搬送異常時に照度をどのように変化させるかというパターンを予め記憶している異常時照度パターン記憶手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送異常判定手段に応じて、前記異常時照度パターン記憶手段に記憶されているパターンに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした請求項1から5のいずれか一項に記載の自動販売機の制御装置。
【請求項7】
前記搬送異常判定手段に応じて、照度を変化させるか否かを設定できる異常時照度パターン変化設定手段を備え、前記演算制御部は、前記搬送異常判定手段に応じて、前記異常時照度パターン変化設定手段にて設定されたデータに基づき、前記商品見本パネルの照度を前記照明制御手段にて制御することを特徴とした請求項1から6のいずれか一項に記載の自動販売機の制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−238109(P2009−238109A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−86074(P2008−86074)
【出願日】平成20年3月28日(2008.3.28)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】