説明

自動車流体通路用クイックコネクター

本発明は、自動車燃料タンクの燃料パイプなどの流体パイプに着脱自在に設置され、流体ホースを接続できるようにする自動車流体通路用クイックコネクター(Quick Connector)に関するもので、従来の自動車流体通路用クイックコネクター200は、多数の部品を使用するので、製作が煩雑であり、原価が多くかかるという問題を有しており、ロッキング部材220の操作部位がハウジング210の先端に近接するので、流体パイプへの着脱過程で燃料タンク側壁などの固定壁面との間で干渉を起こすようになり、操作性が非常に悪くなるという問題を有していたが、一側に流体パイプ接続部が設けられ、他側に流体ホース接続部が設けられるハウジングと;前記ハウジングの流体パイプ接続部に設置され、流体パイプ接続部に挿入される流体パイプを着脱自在に支持するロッキング部材と;前記ハウジングの流体パイプ接続部の内部に設置され、流体パイプとハウジングの流体パイプ接続部との間の気密を維持できるようにする一対の密閉リングと;前記一対の密閉リング間に設置されるスペースリングと;を備える自動車流体通路用クイックコネクターを構成するにおいて、前記ハウジングの流体パイプ接続部の外部両側にそれぞれロッキング部材接続部を突出形成し、各ロッキング部材接続部の先端と後端に嵌め穴と支持穴を設け、前記ロッキング部材の両側には、前記ハウジングのロッキング部材接続部に接続され、内側中央に回動中心突起が突出形成されるロッキング片を設け、両側のロッキング片間には密閉リングとスペースリングの離脱を防止する安全リングを設けたことなどを特徴とする本発明によると、密閉リングとスペースリングの離脱を防止する安全リングがロッキング部材に一体に設けられるので、より少ない数の部品で簡便に構成できるようになり、原価低減を図ることができ、また、ハウジングの先端から比較的遠い距離に位置したロッキング部材の後方部位を押して流体パイプのロッキングを解除するので、流体パイプへの着脱過程で燃料タンク側壁などの固定壁面との間の干渉を排除できるようになり、操作性を大きく向上できるようになるなどの効果を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車燃料タンクの燃料パイプなどの流体パイプに着脱自在に設置され、流体ホースを接続できるようにする自動車流体通路用クイックコネクター(Quick Connector)に関するもので、より詳細には、ロッキング部材の操作部位をハウジングの先端から遠くし、操作性を改善できるようにすることはもちろん、少ない数の部品で簡便に構成できるようにしたものに関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る自動車流体通路用クイックコネクターは、自動車燃料タンクの燃料パイプなどの流体パイプに着脱自在に設置され、流体ホースを接続できるようにするものである。
【0003】
図1は、従来の自動車流体通路用クイックコネクターの分解斜視図で、図2は、従来の自動車流体通路用クイックコネクターの縦断面図である。
【0004】
従来において、前記自動車流体通路用クイックコネクターは、図1及び図2に示すように、一側に流体パイプ接続部211が設けられ、他側に流体ホース接続部212が設けられるハウジング210と;前記ハウジング210の流体パイプ接続部211に設置され、流体パイプ接続部211に挿入される流体パイプを着脱自在に支持するロッキング部材220と;前記ハウジング200の流体パイプ接続部211の内部に設置され、流体パイプとハウジングの流体パイプ接続部211との間の気密を維持できるようにする一対の密閉リング230と;前記一対の密閉リング230間に設置されるスペースリング240と;前記一対の密閉リング230とスペースリング240の離脱を防止する安全リング250と;を含んで構成される。
【0005】
前記従来の自動車流体通路用クイックコネクター200は、ハウジング210の流体パイプ接続部211に流体パイプを投入すると、弾性係止片を備えるロッキング部材220を通して流体パイプを堅固に支持できるようになり、ロッキング部材220の弾性係止片を一側に押して係止状態を解除すると、流体パイプをハウジング210の流体パイプ接続部211から分離できるようになるが、多数の部品を使用するので、製作が煩雑であり、原価が多くかかるという問題を有していた。
【0006】
また、ロッキング部材220の操作部位がハウジング210の先端に近接するので、流体パイプへの着脱過程で燃料タンク側壁などの固定壁面との間で干渉を起こすようになり、操作性が非常に悪くなるという問題を有していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記のような従来の自動車流体通路用クイックコネクターの問題を勘案してなされたもので、その目的は、ロッキング部材の操作部位をハウジングの先端から遠い位置に設け、流体パイプへの着脱時に操作性を向上できるようにすることはもちろん、より少ない数の部品で簡便に製作できるようにし、原価低減を図るようにした自動車流体通路用クイックコネクターを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するための本発明の自動車流体通路用クイックコネクターは、ハウジングの内部に挿入された流体パイプをロッキングするロッキング部材に、密閉リングとスペースリングの離脱を防止する安全リングを一体に設けることなどを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明は、一側に流体パイプ接続部が設けられ、他側に流体ホース接続部が設けられるハウジングと;前記ハウジングの流体パイプ接続部に設置され、流体パイプ接続部に挿入される流体パイプを着脱自在に支持するロッキング部材と;前記ハウジングの流体パイプ接続部の内部に設置され、流体パイプとハウジングの流体パイプ接続部との間の気密を維持できるようにする一対の密閉リングと;前記一対の密閉リング間に設置されるスペースリングと;を備える自動車流体通路用クイックコネクターを構成するにおいて、前記ハウジングの流体パイプ接続部の外部両側にそれぞれロッキング部材接続部を突出形成し、各ロッキング部材接続部の先端と後端に嵌め穴と支持穴を設け、前記ロッキング部材の両側には、前記ハウジングのロッキング部材接続部に接続され、内側中央に回動中心突起が突出形成されるロッキング片を設け、両側のロッキング片間に密閉リングとスペースリングの離脱を防止する安全リングを設けたものである。
【0010】
本発明の自動車流体通路用クイックコネクターにおいて、前記ロッキング部材の各ロッキング片と安全リングはS字状連結片で連結される。
【0011】
そして、前記ロッキング部材の各ロッキング片の先端部内側には、ハウジングのロッキング部材接続部の嵌め穴に挿入結合され、パイプ接続部に投入される流体パイプをロッキングできるようにするロッキング部が設けられ、前記各ロッキング部の前方には、流体パイプをパイプ接続部に誘導する誘導傾斜面が設けられ、前記各ロッキング部の後方には、流体パイプの係止フランジに係止されて流体パイプの離脱を防止するロッキング突起が設けられる。
【0012】
また、前記ロッキング部材の各ロッキング片の後端部内側には、ハウジングのロッキング部材接続部の支持穴に挿入され、ロッキング片の回動を弾性支持する弾性支持片が設けられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、密閉リングとスペースリングの離脱を防止する安全リングがロッキング部材に一体に設けられるので、より少ない数の部品で簡便に構成できるようになり、原価低減を図ることができ、また、ハウジングの先端から比較的遠い距離に位置したロッキング部材の後方部位を押して流体パイプのロッキングを解除するので、流体パイプへの着脱過程で燃料タンク側壁などの固定壁面との間での干渉を排除できるようになり、操作性を大きく向上できるようになるなどの効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、従来の自動車流体通路用クイックコネクターの分解斜視図である。
【図2】図2は、従来の自動車流体通路用クイックコネクターの縦断面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例の分解斜視図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例の斜視図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例の縦断面図である。
【図6】図6は、本発明の一実施例の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付の図面に示した実施例を通して本発明の具体的な技術内容をより詳細に説明する。
【0016】
図3は、本発明の一実施例の分解斜視図で、図4は、本発明の一実施例の斜視図で、図5は、本発明の一実施例の縦断面図で、図6は、本発明の一実施例の横断面図である。
【0017】
図3〜図6に示すように、本発明の自動車流体通路用クイックコネクター100は、一側に流体パイプ接続部111が設けられ、他側に流体ホース接続部112が設けられるハウジング110と;前記ハウジング110の流体パイプ接続部111に設置され、流体パイプ接続部111に挿入される流体パイプ160を着脱自在に支持するロッキング部材120と;前記ハウジング110の流体パイプ接続部111の内部に設置され、流体パイプ160とハウジングの流体パイプ接続部111との間の気密を維持できるようにする一対の密閉リング130と;前記一対の密閉リング130間に設置されるスペースリング140と;を含んで構成される。
【0018】
本発明の自動車流体通路用クイックコネクター100において、ハウジング110には、流体パイプ接続部111の外部両側にそれぞれロッキング部材接続部113が突出形成され、各ロッキング部材接続部113の先端と後端に嵌め穴114と支持穴115が設けられる。
【0019】
ロッキング部材120は、前記ハウジング110のロッキング部材接続部113に接続され、内側中央に回動中心突起122が突出形成される一対のロッキング片121間には、密閉リング130とスペースリング140の離脱を防止する安全リング123が設けられ、各ロッキング片121と安全リング123はS字状連結片124で連結される。
【0020】
前記ロッキング部材120の各ロッキング片121の先端部内側には、ハウジングのロッキング部材接続部113の嵌め穴114に挿入結合され、パイプ接続部111に投入される流体パイプ160をロッキングできるようにするロッキング部125が設けられる。
【0021】
前記ロッキング部125の前方には、流体パイプ160をパイプ接続部111に誘導する誘導傾斜面125aが設けられ、ロッキング部125の後方には、流体パイプ160の係止フランジ161に係止されて流体パイプ160の離脱を防止するロッキング突起125bが設けられる。
【0022】
そして、ロッキング部材120の各ロッキング片121の後端部内側には、ハウジングのロッキング部材接続部113の支持穴115に挿入され、ロッキング片121の回動を弾性支持する弾性支持片126が設けられる。
【0023】
図面符号のうち、未説明符号170は流体ホースである。
【0024】
前記のように構成された本発明の自動車流体通路用クイックコネクター100は、流体パイプ160をハウジング110の流体パイプ接続部111に投入するだけで、簡便に流体パイプ160をハウジング110に接続できるようになる。
【0025】
すなわち、本発明の自動車流体通路用クイックコネクター100においては、流体パイプ160をハウジング110の流体パイプ接続部111に投入すると、流体パイプ160の先端部がロッキング部材120の各ロッキング片121のロッキング部125に設けられた誘導傾斜面125aに沿って流体パイプ接続部111の内部に進入するようになる。
【0026】
前記の流体パイプ接続部111の内部に進入する流体パイプ160の係止フランジ161がロッキング部材120のロッキング部125を通過するときは、各ロッキング片121の回動中心突起122を中心に各ロッキング片121のロッキング部125側が外側に広がりながら各ロッキング片121の弾性支持片126側が内側に狭まるようになる。
【0027】
そして、流体パイプ160の係止フランジ161がロッキング部125を通過すると、圧縮していた弾性支持片126が伸張しながら各ロッキング片121が元の位置に復帰するようになり、各ロッキング片121のロッキング部125の後端に設けられたロッキング突起125bが流体パイプ160の係止フランジ161に係止されて流体パイプ160をロッキングするようになる。
【0028】
一方、ハウジング110の流体パイプ接続部111にロッキングされた流体パイプ160を分離するときは、各ロッキング片121の弾性支持片126側を押すと、各ロッキング片121の回動中心突起122を中心に各ロッキング片121の弾性支持片126側が狭まりながら各ロッキング片121のロッキング部125側が外側に広がるので、流体パイプ160を外部に引き出せるようになる。
【0029】
以上説明した本発明は、上述した説明によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な置換、変形及び変更が可能であることは、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者にとって明らかであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一側に流体パイプ接続部が設けられ、他側に流体ホース接続部が設けられるハウジングと;前記ハウジングの流体パイプ接続部に設置され、流体パイプ接続部に挿入される流体パイプを着脱自在に支持するロッキング部材と;前記ハウジングの流体パイプ接続部の内部に設置され、流体パイプとハウジングの流体パイプ接続部との間の気密を維持できるようにする一対の密閉リングと;前記一対の密閉リング間に設置されるスペースリングと;を備える自動車流体通路用クイックコネクターにおいて、
前記ハウジングの流体パイプ接続部の外部両側にそれぞれロッキング部材接続部を突出形成し、各ロッキング部材接続部の先端と後端に嵌め穴と支持穴を設け、前記ロッキング部材の両側には、前記ハウジングのロッキング部材接続部に接続され、内側中央に回動中心突起が突出形成されるロッキング片を設け、両側のロッキング片間には密閉リングとスペースリングの離脱を防止する安全リングを設けたことを特徴とする自動車流体通路用クイックコネクター。
【請求項2】
第1項において、前記ロッキング部材の各ロッキング片と安全リングはS字状連結片で連結されたことを特徴とする自動車流体通路用クイックコネクター。
【請求項3】
第1項又は第2項において、前記ロッキング部材の各ロッキング片の先端部内側には、ハウジングのロッキング部材接続部の嵌め穴に挿入結合され、パイプ接続部に投入される流体パイプをロッキングできるようにするロッキング部が設けられ、前記各ロッキング部の前方には、流体パイプをパイプ接続部に誘導する誘導傾斜面が設けられ、前記各ロッキング部の後方には、流体パイプの係止フランジに係止されて流体パイプの離脱を防止するロッキング突起が設けられたことを特徴とする自動車流体通路用クイックコネクター。
【請求項4】
第3項において、前記ロッキング部材の各ロッキング片の後端部内側には、ハウジングのロッキング部材接続部の支持穴に挿入され、ロッキング片の回動を弾性支持する弾性支持片が設けられたことを特徴とする自動車流体通路用クイックコネクター。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−506095(P2013−506095A)
【公表日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530775(P2012−530775)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【国際出願番号】PCT/KR2010/006391
【国際公開番号】WO2011/040722
【国際公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(509348535)株式会社ニフココリア (4)
【氏名又は名称原語表記】NIFCO KOREA INC.
【住所又は居所原語表記】14−4 Chaam−dong Cheonan−si Chungcheongnam−do 330−020 Republic of Korea
【Fターム(参考)】