自立袋
【課題】簡単で綺麗な開封ができ、落下等の衝撃荷重を受けても不用意に内容物が漏洩しないスタンディング容器を提案する。
【解決手段】 胴部(1a)と底部(1b)が一体的につながる合成樹脂製の袋本体(1)を減容可能にした自立袋において、前記袋本体(1)に形成した易破断予定部(L)により先端域を開封される注ぎ口形成部(2)を備え、前記易破断予定部(L)の周囲に延在する衝撃保護部(3)を袋本体(1)と一体的に設ける。
【解決手段】 胴部(1a)と底部(1b)が一体的につながる合成樹脂製の袋本体(1)を減容可能にした自立袋において、前記袋本体(1)に形成した易破断予定部(L)により先端域を開封される注ぎ口形成部(2)を備え、前記易破断予定部(L)の周囲に延在する衝撃保護部(3)を袋本体(1)と一体的に設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製のフィルムや金属製のフィルムにて構成されるパウチの代替に適した自立袋に関するものであり、該自立袋の簡易で確実な開封と商品の流通段階での内容物の不用意な漏洩を防止しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやリンス、液体石鹸、化粧料等を収納する据え置きタイプの容器は内容物の適量注出を可能とするディスペンサーを装着したものが一般に使用されており、このような容器に内容物を補充する詰め替え容器としては、合成樹脂製のフィルムや金属製のフィルムを適宜に貼り合わせたパウチやポリオレフィン系合成樹脂等をブロー成形した薄肉のブローボトルが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11- 130112号公報
【0004】
上記のような従来の詰め替え容器は、注ぎ口を形成するために、鋏等により開口用に栓体(つまみ片)を切断する方法があるが、道具を用いるため開封が容易でない。また、注ぎ口を形成するために、開口予定部にノッチを設ける等により引き裂き又はちぎれを容易にする容器がある。しかし、引き裂きやちぎれを容易にすると、袋に外力(衝撃)が加えられたときに、切断予定部、又はちぎり予定部が破損したり、亀裂が入ったり、引き裂かれたりして内容物が漏洩する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、自立袋において、内容物を注ぎ出す開口部を簡易かつ確実に形成でき、しかも、袋本体に外力や衝撃が加えられても簡単に破損、亀裂等が入っても内容物が漏洩することのない新規な自立袋を提案するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、胴部と底部が一体的につながる合成樹脂製の袋本体を減容可能にした自立袋であって、
前記袋本体に形成した易破断予定部により先端域を開封される注ぎ口形成部を備え、前記易破断予定部の周囲に延在する衝撃保護部を袋本体と一体的に備えることを特徴とする自立袋である。
【0007】
前記衝撃保護部は、前記易破断予定部を前記注ぎ口形成部の一部を反転させて袋本体に納める収納領域に配置することにより形成されるものが好ましい。
【0008】
また、前記注ぎ口形成部の先端域表面につまみ部を設けることができる。
【0009】
前記衝撃保護部は、前記注ぎ口形成部の先端領域から、又は袋本体方向から前記易破断予定部の周囲まで、又は跨って張り出した張り出し部であるのが好ましい。
【0010】
前記張り出し部からなる衝撃保護部は、少なくとも前記易破断予定部の周囲に空間部を備えるものとするのが望ましい。
【0011】
前記易破断予定部が破断帯からなる自立袋においては、前記張り出し部からなる衝撃保護部が少なくとも前記破断帯の破断開始部の周囲に延設する。
【0012】
本発明では前記張り出し部の破断予定部近傍に肉厚部を設けることができる。
【0013】
前記張り出し部を備える自立袋あっては、前記注ぎ口形成部の少なくとも易破断予定部を含む範囲において、張り出し部を形成する位置及びその対向する位置で最も肉厚をなし、その中間域に向けて薄くなる肉厚分布を有するものが好ましい。
【0014】
前記注ぎ口形成部には、注出角度を可変にする蛇腹を設けることができる。
【発明の効果】
【0015】
袋本体に易破断予定部を設けたので樹脂の伸びを起こすことなく注ぎ口を形成することが可能となる。
【0016】
また、易破断予定部の周囲に袋本体と一体になる衝撃保護部を設けることで該易破断予定部を保護することが可能で衝撃に起因した内容物の不用意な漏洩を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1(a)(b)は本発明に従う自立袋の実施の形態を示したものであり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0018】
図における1は後述するダイレクトブロー成形により成形された合成樹脂からなる薄肉の自立袋(袋本体)である。この自立袋1は胴部1aと底部1bが一体的につながっていて、その平均肉厚は0.2〜0.4mmと薄肉になっており、内容物の充填空間を減容させることができるようになっている。
【0019】
また、2は袋本体1に形成された易破断予定部(薄肉部)Lを境にして引きちぎることで注ぎ口を形成する注ぎ口形成部であり、胴部1aの上方一端から袋外方の斜め上方へ向けて約30〜60°の角度で立ち上がっている。この注ぎ口形成部2の近傍は、破断を容易とする目的から、その断面形状を偏平状としており、これにより当該部位を破断時に潰し易くつまみ易い形状としている。3は袋体1と一体的に備え易破断予定部Lの周囲に延在する衝撃保護部であり、この衝撃保護部3は、易破断予定部Lを含めた注ぎ口形成部2の一部を図2(a)の状態から図2(b)の状態へ反転させて袋本体1に納める収納領域に配置することにより形成される。さらに、4は注ぎ口形成部2の先端域表面に設けられたつまみ部、5は袋本体の上部に設けられ袋本体の充填空間に内容物を供給する充填部分である(内容物の充填後に充填部分5の開放端は熱融着される)。
【0020】
上記の構成になる自立袋1は、つまみ4を把持して境界Lに沿って力を加えることにより簡単かつ綺麗に引きちぎることができる。
【0021】
商品の流通過程や陳列状態においては、易破断予定部Lを含めた注ぎ口形成部2の一部を反転させて袋本体1の収納領域に納めておくことで、容器の落下等により注ぎ口形成部2に衝撃が加えられても易破断予定部Lには直接衝撃力が作用することはないので易判断予定部Lが破断して内容物が漏洩することもない。
【0022】
図3は上掲図1に示した容器につき、その注ぎ口形成部2を拡大して示した他の実施の形態を示したものである。
【0023】
この例は、易破断予定部Lに幅wをもたせ、該予定部Lを両側に挟んで一対の環状凹部6を設けるとともに、衝撃保護部3に注ぎ口形成部2の先端域から該予定部Lを跨がって張り出した板状(あるいはリブ状)の張り出し部3aを設けた構造のものである。
【0024】
易破断予定部Lを異なる材質によって幅wの帯状に形成する場合には、図4に示すように周方向に突出した帯状の易破断予定部Lの端部である舌片L1を設けることができ、該舌片L1を手がかりに、帯状部分である易破断予定部Lを引き剥がすことにより開封が可能となる。この場合の異なる材質は、接着性の樹脂を使用することができる。
【0025】
易破断予定部Lに幅をもたせると、容器の開封がより簡単になるが、逆に容器を落下させたとき易破断予定部Lが破断し易くなる。このため、このような構成を採用する場合には、易切断予定部Lの両側に環状凹部6を設け、この環状凹部6における変形によって衝撃を緩和する。衝撃保護部3の張り出し部3aは少なくとも易切断予定部Lの周囲に空間部を形成し該易切断予定部Lに直接衝撃力が加えられるのを防止するもので、このタイプの容器においても内容物の不用意な漏洩は起こり得ない。とくに、易破断予定部Lに舌片L1を設けたものでは、帯状の易破断予定部Lの端部の周囲に空間部を形成すると該舌片L1に不用意なに外力が加えられることが防止される。
【0026】
張り出し部3aは上掲図3、図4においては衝撃保護部3の下側に設けた場合を例として示したが、易切断予定部Lの全域を覆う傘状のものとしてもよく、この点については限定されない。
【0027】
図5は本発明に従う容器の他の実施の形態を要部について示したものである。
【0028】
この構造の袋は、注ぎ口形成部2における易破断予定部Lより先端域を切り離すことで注ぎ口を形成し、張り出し部3aからなる衝撃保護部3を易破断予定部Lの破断開始部の周囲に延設し、張り出し部3aの破断開始部の近傍にその厚さを厚くする肥厚部8を設けたものである。図5に示した注ぎ口形成部2は、易破断予定部Lより先端域を一体に成形するが、易破断予定部Lを帯状の破断帯7として形成するものであっても良い。
【0029】
張り出し部3aに肥厚部8を設けることによって予期しない衝撃をさらに軽減することが可能となる。
【0030】
本発明の自立袋は、注ぎ口形成部2が容器の開封に際して押し潰すことができる程度の薄肉にて構成されるが、注ぎ口形成部2の少なくとも易破断予定部Lを含む範囲においては図6に示すように、破断帯7を形成する位置及びその対向する位置でもって厚さが最も厚く(図示のものの場合、上下の領域)し、その中間領域にいくにしたがい最も薄くなる肉厚分布とする。
【0031】
図7は注ぎ口形成部2の全域にわたって伸延する破断帯7を設け、この破断帯7に破断予定ライン9をつなげるとともに、この破断予定ライン9を含む領域において貫通する穴10を設けた構造のものである。
【0032】
この例のものは穴10によって張り出し部3aが容易に変形させることができるため容器の落下等によって衝撃が加えられてもその変形により衝撃が効果的に吸収される。
【0033】
図8(a)(b)は注ぎ口形成部2に蛇腹11を設けた構造のものである。蛇腹11を設けることで注ぎ口形成部2における注出角度を自由に変更することが可能となり注出作業がし易くなる。
【0034】
上掲図5〜図8に示したところの張り出し部3aは、容器を開封する際のつまみとして使用することができ、その両側の表面には滑り止めを目的としてエンボス等の表面加工を施すことができる。
【0035】
図9(a)(b)は注ぎ口形成部2を反転させてその内側に該注ぎ口形成部2の前部を収納する他の実施の形態を示したものである。
【0036】
図示の如く注ぎ口形成部2を反転空間内に全て収納しておくことで容器の流通段階や落下等において衝撃が加えられて注ぎ口形成部2に割れ等の不具合を起こすことはない。
【0037】
図10(a)(b)は注ぎ口形成部2に蛇腹11とこの蛇腹11を取り囲む衝吸収リブ12を設けた他の実施の形態を示したものである。
【0038】
この構造の自立袋は、注ぎ口形成部2を衝撃から保護することができるだけでなく、開封前における蛇腹11の注出角度を一定に保つとともに蛇腹11における破損をも回避し得るものであり、該衝撃吸収リブ12は自立袋の開封に際してつまみとして機能させる観点からその表面にはエンボス加工を施しておくのがよい。
【0039】
この例の自立袋は、図示はしないが、帯状の易破断予定部Lに上掲図3に示したような舌片L1を設けることができる他、帯状の易破断予定部Lを異材質とするか、あるいは、易破断予定部Lより先端域を異材質としても良い。
【0040】
蛇腹11を有する自立袋については、さらに図11に示すように注ぎ口形成部2の直下で該注ぎ口形成部2に沿って隆起する隆起部13を設けることができる。この隆起部13は袋の成形に際してその胴部1aの外観形状を変更することによって形成できるもので、蛇腹11を縮めた状態にしておくことで注ぎ口形成部2は隆起部13によって保護することが可能で落下等の衝撃によって注ぎ口形成部2が破損することはない。容器を開封するに際しては図12に示すように蛇腹11を伸張させて注ぎ口形成部2を隆起部13よりも吐出させて開封し内容物の注出を行う。
【0041】
図13(a)(b)は注ぎ口形成部2と胴部1aの境界に該注ぎ口形成部2を周回する溝部14を設けるとともに、この溝部14を境にして注ぎ口形成部2に係合手段としての凸部15を、また、胴部1aに該凸部15に嵌合する係合手段としての凹部16を設けた構造のものである。
【0042】
かかる構造になる自立袋は、図14(a)(b)に示すように溝部14を基点に注ぎ口形成部2を折り畳み、凸部15を凹部16に差し込んで注ぎ口形成部2と胴部1aを相互に固定するもので、これにより落下等の衝撃による破損を回避することができるだけでなく、袋の開封後に袋内に内容物が余ってもそのまま保存できるリキャップの機能をもたせることも可能になる。
【0043】
易切断予定部Lあるいはそれを含む注ぎ口形成部2の先端領域は、袋本体1とは異なる材質にて構成することもできる。これによれば易切断予定部Lを薄肉部としなくても容易に引きちぎって開封することができる。
【0044】
袋本体1を中密度ポリエチレンにて成形した場合、易切断予定部L若しくはそれを含む注ぎ口形成部2の先端域はポリプロピレン等の異材質にて成形することができ、この時、ポリプロピレンに少なくとも30%程度の中密度ポリエチレンをブレンドすることで、注ぎ口形成部2の引きちぎりを阻害しない程度の結合力が得られる。
【0045】
この他、袋本体1を構成する樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂やポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂が使用でき、これらの樹脂に加え、バリア層を形成する樹脂としてエチレンビニルアルコール共重合体樹脂、ナイロン樹脂等も使用可能である。
【0046】
易切断ラインLから先を異材質とする場合は、袋の開封に際して引きちぎりを阻害しない程度の結合力が得られる樹脂であれば公知の各種樹脂が使用できる。
【0047】
易切断予定部Lに幅wをもたせる上掲図2に示した構成になる自立袋においては、該易切断予定部Lを異材質からなる接着性の樹脂を使用してもよい。
【0048】
接着性の合成樹脂としては、例えば酸変成ポリオレフィン(三井化学製「アドマー」等)等の接着性樹脂を適用することが可能で、これを袋本体1あるいは注ぎ口形成部2を構成する相溶性のない合成樹脂の何れか一方にブレンドすることにより易切断予定部Lとする。なお、接着強度については、ブレンドされる接着性樹脂の量を変更することにより調整することができる。また、袋本体1あるいは注ぎ口形成部2の何れか一方を構成する樹脂に対しては引きちぎりを阻害しない程度の接着性を発揮する樹脂(1種類あるいはブレンドしたものも可)であれば本発明に採用することが可能である。
【0049】
本発明に言う異材質とは上記のように種類(材質)の異なる樹脂を用いる場合が有利に適合するが、例えば、同じ材質であっても破断帯7のみを薄肉としたり、該破断帯7の密度を小さくする等の加工によってちぎれ易くする場合を含むものとする。
【0050】
このような加工は、袋の成形時に金型で同時に成形したり、あるいは袋の成形に際しては全て同一の肉厚とし、その後、別工程で刃等を使用して破断帯7に薄肉部を形成することで実現できる。
【0051】
本発明にしたがう自立袋は、ダイレクトブロー成形又はインジェクションブロー成形により製造することができる。
【0052】
ダイレクトブロー成形は、パリソンを押出し、当該パリソンを金型(割型)で挟み込んだ後、ブローノズルを介してパリソンの内部へ空気を吹き込み周方向の伸延させることにより所望の形状に成形するもので単層若しくは積層した樹脂層にて構成される。
【0053】
インジェクションブロー成形は、インジェクション成形にてプリフォームを成形し、次いで加熱したプリフォームの口部を固定し、口部の内側を固定した治具から杵状の突き出し棒を突き出してプリフォームを突き出すことにより縦方向に伸延し、さらに空気の吹き込みにより円周方向の伸延させることによって所望の形状に成形し口部下をカットして自立袋とする。
【0054】
本発明にしたがう自立袋1は、図15に示すように、袋の成形後に、内容物の充填前の段階で、胴部1aに形成された折り畳み誘導線に沿って平らに折り畳み、底部1bを胴部1aに向けて折り返すか、あるいは自立袋1の底部1bを予めドーム状に形成しておき、このドーム状の底部1bを図16に示すように胴部1aの内側に向けて折り込むとともに胴部1aを平らに折り畳むことができるようにしておくことで充填前の段階での複数の袋の積み重ねを可能とする。また、この自立袋1は、前述の如く、注ぎ口形成部2の近傍断面形状を偏平状としていることも折り畳みに際して有利に作用する。
【0055】
本発明の実施の形態では、注ぎ口形成部2は袋本体1の上側角部に設けた場合について示したが、該注ぎ口形成部2は袋本体1の底部1bに設けてもよく、この点についてはとくに限定されない。
【0056】
自立袋1に充填する内容物としてはとくに液状物が好適である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
簡単でかつ綺麗に開封でき、しかも落下等の衝撃によって内容物が不用意に漏洩することのない自立袋が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明にしたがう自立袋の実施の形態を示したものであり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】(a)(b)は図1に示した自立袋の注出部を拡大して示した図である。
【図3】本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図4】本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図5】図3に示した自立袋の注出部における断面を示した図である。
【図6】本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図7】本発明に従う自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図8】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図9】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図10】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図11】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図12】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図13】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図14】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図15】本発明にしたがう自立袋を折り畳んで重ね合わせた状態を示した図である。
【図16】本発明にしたがう自立袋を折り他端で重ね合わせた状態を示した図である。
【符号の説明】
【0059】
1 自立袋(袋本体)
1a 胴部
1b 底部
2 注ぎ口形成部
3 衝撃保護部
3a 張り出し部
4 つまみ部
5 充填部分
6 環状凹部
7 破断帯
8 肥厚部
9 破断予定ライン
10 穴
11 蛇腹
12 衝撃吸収リブ
13 隆起部
14 溝部
15 凸部
16 凹部
L 易切断予定部
L1 舌片
【技術分野】
【0001】
本発明は、合成樹脂製のフィルムや金属製のフィルムにて構成されるパウチの代替に適した自立袋に関するものであり、該自立袋の簡易で確実な開封と商品の流通段階での内容物の不用意な漏洩を防止しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
シャンプーやリンス、液体石鹸、化粧料等を収納する据え置きタイプの容器は内容物の適量注出を可能とするディスペンサーを装着したものが一般に使用されており、このような容器に内容物を補充する詰め替え容器としては、合成樹脂製のフィルムや金属製のフィルムを適宜に貼り合わせたパウチやポリオレフィン系合成樹脂等をブロー成形した薄肉のブローボトルが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11- 130112号公報
【0004】
上記のような従来の詰め替え容器は、注ぎ口を形成するために、鋏等により開口用に栓体(つまみ片)を切断する方法があるが、道具を用いるため開封が容易でない。また、注ぎ口を形成するために、開口予定部にノッチを設ける等により引き裂き又はちぎれを容易にする容器がある。しかし、引き裂きやちぎれを容易にすると、袋に外力(衝撃)が加えられたときに、切断予定部、又はちぎり予定部が破損したり、亀裂が入ったり、引き裂かれたりして内容物が漏洩する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、自立袋において、内容物を注ぎ出す開口部を簡易かつ確実に形成でき、しかも、袋本体に外力や衝撃が加えられても簡単に破損、亀裂等が入っても内容物が漏洩することのない新規な自立袋を提案するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、胴部と底部が一体的につながる合成樹脂製の袋本体を減容可能にした自立袋であって、
前記袋本体に形成した易破断予定部により先端域を開封される注ぎ口形成部を備え、前記易破断予定部の周囲に延在する衝撃保護部を袋本体と一体的に備えることを特徴とする自立袋である。
【0007】
前記衝撃保護部は、前記易破断予定部を前記注ぎ口形成部の一部を反転させて袋本体に納める収納領域に配置することにより形成されるものが好ましい。
【0008】
また、前記注ぎ口形成部の先端域表面につまみ部を設けることができる。
【0009】
前記衝撃保護部は、前記注ぎ口形成部の先端領域から、又は袋本体方向から前記易破断予定部の周囲まで、又は跨って張り出した張り出し部であるのが好ましい。
【0010】
前記張り出し部からなる衝撃保護部は、少なくとも前記易破断予定部の周囲に空間部を備えるものとするのが望ましい。
【0011】
前記易破断予定部が破断帯からなる自立袋においては、前記張り出し部からなる衝撃保護部が少なくとも前記破断帯の破断開始部の周囲に延設する。
【0012】
本発明では前記張り出し部の破断予定部近傍に肉厚部を設けることができる。
【0013】
前記張り出し部を備える自立袋あっては、前記注ぎ口形成部の少なくとも易破断予定部を含む範囲において、張り出し部を形成する位置及びその対向する位置で最も肉厚をなし、その中間域に向けて薄くなる肉厚分布を有するものが好ましい。
【0014】
前記注ぎ口形成部には、注出角度を可変にする蛇腹を設けることができる。
【発明の効果】
【0015】
袋本体に易破断予定部を設けたので樹脂の伸びを起こすことなく注ぎ口を形成することが可能となる。
【0016】
また、易破断予定部の周囲に袋本体と一体になる衝撃保護部を設けることで該易破断予定部を保護することが可能で衝撃に起因した内容物の不用意な漏洩を回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
図1(a)(b)は本発明に従う自立袋の実施の形態を示したものであり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【0018】
図における1は後述するダイレクトブロー成形により成形された合成樹脂からなる薄肉の自立袋(袋本体)である。この自立袋1は胴部1aと底部1bが一体的につながっていて、その平均肉厚は0.2〜0.4mmと薄肉になっており、内容物の充填空間を減容させることができるようになっている。
【0019】
また、2は袋本体1に形成された易破断予定部(薄肉部)Lを境にして引きちぎることで注ぎ口を形成する注ぎ口形成部であり、胴部1aの上方一端から袋外方の斜め上方へ向けて約30〜60°の角度で立ち上がっている。この注ぎ口形成部2の近傍は、破断を容易とする目的から、その断面形状を偏平状としており、これにより当該部位を破断時に潰し易くつまみ易い形状としている。3は袋体1と一体的に備え易破断予定部Lの周囲に延在する衝撃保護部であり、この衝撃保護部3は、易破断予定部Lを含めた注ぎ口形成部2の一部を図2(a)の状態から図2(b)の状態へ反転させて袋本体1に納める収納領域に配置することにより形成される。さらに、4は注ぎ口形成部2の先端域表面に設けられたつまみ部、5は袋本体の上部に設けられ袋本体の充填空間に内容物を供給する充填部分である(内容物の充填後に充填部分5の開放端は熱融着される)。
【0020】
上記の構成になる自立袋1は、つまみ4を把持して境界Lに沿って力を加えることにより簡単かつ綺麗に引きちぎることができる。
【0021】
商品の流通過程や陳列状態においては、易破断予定部Lを含めた注ぎ口形成部2の一部を反転させて袋本体1の収納領域に納めておくことで、容器の落下等により注ぎ口形成部2に衝撃が加えられても易破断予定部Lには直接衝撃力が作用することはないので易判断予定部Lが破断して内容物が漏洩することもない。
【0022】
図3は上掲図1に示した容器につき、その注ぎ口形成部2を拡大して示した他の実施の形態を示したものである。
【0023】
この例は、易破断予定部Lに幅wをもたせ、該予定部Lを両側に挟んで一対の環状凹部6を設けるとともに、衝撃保護部3に注ぎ口形成部2の先端域から該予定部Lを跨がって張り出した板状(あるいはリブ状)の張り出し部3aを設けた構造のものである。
【0024】
易破断予定部Lを異なる材質によって幅wの帯状に形成する場合には、図4に示すように周方向に突出した帯状の易破断予定部Lの端部である舌片L1を設けることができ、該舌片L1を手がかりに、帯状部分である易破断予定部Lを引き剥がすことにより開封が可能となる。この場合の異なる材質は、接着性の樹脂を使用することができる。
【0025】
易破断予定部Lに幅をもたせると、容器の開封がより簡単になるが、逆に容器を落下させたとき易破断予定部Lが破断し易くなる。このため、このような構成を採用する場合には、易切断予定部Lの両側に環状凹部6を設け、この環状凹部6における変形によって衝撃を緩和する。衝撃保護部3の張り出し部3aは少なくとも易切断予定部Lの周囲に空間部を形成し該易切断予定部Lに直接衝撃力が加えられるのを防止するもので、このタイプの容器においても内容物の不用意な漏洩は起こり得ない。とくに、易破断予定部Lに舌片L1を設けたものでは、帯状の易破断予定部Lの端部の周囲に空間部を形成すると該舌片L1に不用意なに外力が加えられることが防止される。
【0026】
張り出し部3aは上掲図3、図4においては衝撃保護部3の下側に設けた場合を例として示したが、易切断予定部Lの全域を覆う傘状のものとしてもよく、この点については限定されない。
【0027】
図5は本発明に従う容器の他の実施の形態を要部について示したものである。
【0028】
この構造の袋は、注ぎ口形成部2における易破断予定部Lより先端域を切り離すことで注ぎ口を形成し、張り出し部3aからなる衝撃保護部3を易破断予定部Lの破断開始部の周囲に延設し、張り出し部3aの破断開始部の近傍にその厚さを厚くする肥厚部8を設けたものである。図5に示した注ぎ口形成部2は、易破断予定部Lより先端域を一体に成形するが、易破断予定部Lを帯状の破断帯7として形成するものであっても良い。
【0029】
張り出し部3aに肥厚部8を設けることによって予期しない衝撃をさらに軽減することが可能となる。
【0030】
本発明の自立袋は、注ぎ口形成部2が容器の開封に際して押し潰すことができる程度の薄肉にて構成されるが、注ぎ口形成部2の少なくとも易破断予定部Lを含む範囲においては図6に示すように、破断帯7を形成する位置及びその対向する位置でもって厚さが最も厚く(図示のものの場合、上下の領域)し、その中間領域にいくにしたがい最も薄くなる肉厚分布とする。
【0031】
図7は注ぎ口形成部2の全域にわたって伸延する破断帯7を設け、この破断帯7に破断予定ライン9をつなげるとともに、この破断予定ライン9を含む領域において貫通する穴10を設けた構造のものである。
【0032】
この例のものは穴10によって張り出し部3aが容易に変形させることができるため容器の落下等によって衝撃が加えられてもその変形により衝撃が効果的に吸収される。
【0033】
図8(a)(b)は注ぎ口形成部2に蛇腹11を設けた構造のものである。蛇腹11を設けることで注ぎ口形成部2における注出角度を自由に変更することが可能となり注出作業がし易くなる。
【0034】
上掲図5〜図8に示したところの張り出し部3aは、容器を開封する際のつまみとして使用することができ、その両側の表面には滑り止めを目的としてエンボス等の表面加工を施すことができる。
【0035】
図9(a)(b)は注ぎ口形成部2を反転させてその内側に該注ぎ口形成部2の前部を収納する他の実施の形態を示したものである。
【0036】
図示の如く注ぎ口形成部2を反転空間内に全て収納しておくことで容器の流通段階や落下等において衝撃が加えられて注ぎ口形成部2に割れ等の不具合を起こすことはない。
【0037】
図10(a)(b)は注ぎ口形成部2に蛇腹11とこの蛇腹11を取り囲む衝吸収リブ12を設けた他の実施の形態を示したものである。
【0038】
この構造の自立袋は、注ぎ口形成部2を衝撃から保護することができるだけでなく、開封前における蛇腹11の注出角度を一定に保つとともに蛇腹11における破損をも回避し得るものであり、該衝撃吸収リブ12は自立袋の開封に際してつまみとして機能させる観点からその表面にはエンボス加工を施しておくのがよい。
【0039】
この例の自立袋は、図示はしないが、帯状の易破断予定部Lに上掲図3に示したような舌片L1を設けることができる他、帯状の易破断予定部Lを異材質とするか、あるいは、易破断予定部Lより先端域を異材質としても良い。
【0040】
蛇腹11を有する自立袋については、さらに図11に示すように注ぎ口形成部2の直下で該注ぎ口形成部2に沿って隆起する隆起部13を設けることができる。この隆起部13は袋の成形に際してその胴部1aの外観形状を変更することによって形成できるもので、蛇腹11を縮めた状態にしておくことで注ぎ口形成部2は隆起部13によって保護することが可能で落下等の衝撃によって注ぎ口形成部2が破損することはない。容器を開封するに際しては図12に示すように蛇腹11を伸張させて注ぎ口形成部2を隆起部13よりも吐出させて開封し内容物の注出を行う。
【0041】
図13(a)(b)は注ぎ口形成部2と胴部1aの境界に該注ぎ口形成部2を周回する溝部14を設けるとともに、この溝部14を境にして注ぎ口形成部2に係合手段としての凸部15を、また、胴部1aに該凸部15に嵌合する係合手段としての凹部16を設けた構造のものである。
【0042】
かかる構造になる自立袋は、図14(a)(b)に示すように溝部14を基点に注ぎ口形成部2を折り畳み、凸部15を凹部16に差し込んで注ぎ口形成部2と胴部1aを相互に固定するもので、これにより落下等の衝撃による破損を回避することができるだけでなく、袋の開封後に袋内に内容物が余ってもそのまま保存できるリキャップの機能をもたせることも可能になる。
【0043】
易切断予定部Lあるいはそれを含む注ぎ口形成部2の先端領域は、袋本体1とは異なる材質にて構成することもできる。これによれば易切断予定部Lを薄肉部としなくても容易に引きちぎって開封することができる。
【0044】
袋本体1を中密度ポリエチレンにて成形した場合、易切断予定部L若しくはそれを含む注ぎ口形成部2の先端域はポリプロピレン等の異材質にて成形することができ、この時、ポリプロピレンに少なくとも30%程度の中密度ポリエチレンをブレンドすることで、注ぎ口形成部2の引きちぎりを阻害しない程度の結合力が得られる。
【0045】
この他、袋本体1を構成する樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂やポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂が使用でき、これらの樹脂に加え、バリア層を形成する樹脂としてエチレンビニルアルコール共重合体樹脂、ナイロン樹脂等も使用可能である。
【0046】
易切断ラインLから先を異材質とする場合は、袋の開封に際して引きちぎりを阻害しない程度の結合力が得られる樹脂であれば公知の各種樹脂が使用できる。
【0047】
易切断予定部Lに幅wをもたせる上掲図2に示した構成になる自立袋においては、該易切断予定部Lを異材質からなる接着性の樹脂を使用してもよい。
【0048】
接着性の合成樹脂としては、例えば酸変成ポリオレフィン(三井化学製「アドマー」等)等の接着性樹脂を適用することが可能で、これを袋本体1あるいは注ぎ口形成部2を構成する相溶性のない合成樹脂の何れか一方にブレンドすることにより易切断予定部Lとする。なお、接着強度については、ブレンドされる接着性樹脂の量を変更することにより調整することができる。また、袋本体1あるいは注ぎ口形成部2の何れか一方を構成する樹脂に対しては引きちぎりを阻害しない程度の接着性を発揮する樹脂(1種類あるいはブレンドしたものも可)であれば本発明に採用することが可能である。
【0049】
本発明に言う異材質とは上記のように種類(材質)の異なる樹脂を用いる場合が有利に適合するが、例えば、同じ材質であっても破断帯7のみを薄肉としたり、該破断帯7の密度を小さくする等の加工によってちぎれ易くする場合を含むものとする。
【0050】
このような加工は、袋の成形時に金型で同時に成形したり、あるいは袋の成形に際しては全て同一の肉厚とし、その後、別工程で刃等を使用して破断帯7に薄肉部を形成することで実現できる。
【0051】
本発明にしたがう自立袋は、ダイレクトブロー成形又はインジェクションブロー成形により製造することができる。
【0052】
ダイレクトブロー成形は、パリソンを押出し、当該パリソンを金型(割型)で挟み込んだ後、ブローノズルを介してパリソンの内部へ空気を吹き込み周方向の伸延させることにより所望の形状に成形するもので単層若しくは積層した樹脂層にて構成される。
【0053】
インジェクションブロー成形は、インジェクション成形にてプリフォームを成形し、次いで加熱したプリフォームの口部を固定し、口部の内側を固定した治具から杵状の突き出し棒を突き出してプリフォームを突き出すことにより縦方向に伸延し、さらに空気の吹き込みにより円周方向の伸延させることによって所望の形状に成形し口部下をカットして自立袋とする。
【0054】
本発明にしたがう自立袋1は、図15に示すように、袋の成形後に、内容物の充填前の段階で、胴部1aに形成された折り畳み誘導線に沿って平らに折り畳み、底部1bを胴部1aに向けて折り返すか、あるいは自立袋1の底部1bを予めドーム状に形成しておき、このドーム状の底部1bを図16に示すように胴部1aの内側に向けて折り込むとともに胴部1aを平らに折り畳むことができるようにしておくことで充填前の段階での複数の袋の積み重ねを可能とする。また、この自立袋1は、前述の如く、注ぎ口形成部2の近傍断面形状を偏平状としていることも折り畳みに際して有利に作用する。
【0055】
本発明の実施の形態では、注ぎ口形成部2は袋本体1の上側角部に設けた場合について示したが、該注ぎ口形成部2は袋本体1の底部1bに設けてもよく、この点についてはとくに限定されない。
【0056】
自立袋1に充填する内容物としてはとくに液状物が好適である。
【産業上の利用可能性】
【0057】
簡単でかつ綺麗に開封でき、しかも落下等の衝撃によって内容物が不用意に漏洩することのない自立袋が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明にしたがう自立袋の実施の形態を示したものであり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図2】(a)(b)は図1に示した自立袋の注出部を拡大して示した図である。
【図3】本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図4】本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図5】図3に示した自立袋の注出部における断面を示した図である。
【図6】本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図7】本発明に従う自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図8】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図9】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図10】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図11】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図12】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図13】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図14】(a)(b)は本発明にしたがう自立袋の他の実施の形態を示した図である。
【図15】本発明にしたがう自立袋を折り畳んで重ね合わせた状態を示した図である。
【図16】本発明にしたがう自立袋を折り他端で重ね合わせた状態を示した図である。
【符号の説明】
【0059】
1 自立袋(袋本体)
1a 胴部
1b 底部
2 注ぎ口形成部
3 衝撃保護部
3a 張り出し部
4 つまみ部
5 充填部分
6 環状凹部
7 破断帯
8 肥厚部
9 破断予定ライン
10 穴
11 蛇腹
12 衝撃吸収リブ
13 隆起部
14 溝部
15 凸部
16 凹部
L 易切断予定部
L1 舌片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴部と底部が一体的につながる合成樹脂製の袋本体を減容可能にした自立袋であって、
前記袋本体に形成した易破断予定部により先端域を開封される注ぎ口形成部を備え、前記易破断予定部の周囲に延在する衝撃保護部を袋本体と一体的に備えることを特徴とする自立袋。
【請求項2】
前記衝撃保護部が、前記易破断予定部を前記注ぎ口形成部の一部とともに反転させて袋本体に納める収納領域に配置することにより形成される請求項1に記載の自立袋。
【請求項3】
前記注ぎ口形成部の先端域表面につまみ部を有する請求項2記載の自立袋。
【請求項4】
前記衝撃保護部が、前記注ぎ口形成部の先端領域から、又は袋本体方向から前記易破断予定部の周囲まで、又は跨って張り出した張り出し部である請求項1記載の自立袋。
【請求項5】
前記張り出し部からなる衝撃保護部が、少なくとも前記易破断予定部の周囲に空間部を備える請求項4記載の自立袋。
【請求項6】
前記易破断予定部が破断帯からなる自立袋であって、前記張り出し部からなる衝撃保護部が少なくとも前記破断帯の破断開始部の周囲に延設してなる請求項5記載の自立袋。
【請求項7】
前記張り出し部の破断予定部近傍に肉厚部を備える請求項4〜6の何れかに記載の自立袋。
【請求項8】
前記張り出し部を備える自立袋であって、前記注ぎ口形成部の少なくとも易破断予定部を含む範囲において、張り出し部を形成する位置及びその対向する位置で最も肉厚をなし、その中間域に向けて薄くなる肉厚分布を有する請求項4〜7の何れかに記載の自立袋。
【請求項9】
前記注ぎ口形成部は、注出角度を可変にする蛇腹を有する1〜8の何れかに記載の自立袋。
【請求項1】
胴部と底部が一体的につながる合成樹脂製の袋本体を減容可能にした自立袋であって、
前記袋本体に形成した易破断予定部により先端域を開封される注ぎ口形成部を備え、前記易破断予定部の周囲に延在する衝撃保護部を袋本体と一体的に備えることを特徴とする自立袋。
【請求項2】
前記衝撃保護部が、前記易破断予定部を前記注ぎ口形成部の一部とともに反転させて袋本体に納める収納領域に配置することにより形成される請求項1に記載の自立袋。
【請求項3】
前記注ぎ口形成部の先端域表面につまみ部を有する請求項2記載の自立袋。
【請求項4】
前記衝撃保護部が、前記注ぎ口形成部の先端領域から、又は袋本体方向から前記易破断予定部の周囲まで、又は跨って張り出した張り出し部である請求項1記載の自立袋。
【請求項5】
前記張り出し部からなる衝撃保護部が、少なくとも前記易破断予定部の周囲に空間部を備える請求項4記載の自立袋。
【請求項6】
前記易破断予定部が破断帯からなる自立袋であって、前記張り出し部からなる衝撃保護部が少なくとも前記破断帯の破断開始部の周囲に延設してなる請求項5記載の自立袋。
【請求項7】
前記張り出し部の破断予定部近傍に肉厚部を備える請求項4〜6の何れかに記載の自立袋。
【請求項8】
前記張り出し部を備える自立袋であって、前記注ぎ口形成部の少なくとも易破断予定部を含む範囲において、張り出し部を形成する位置及びその対向する位置で最も肉厚をなし、その中間域に向けて薄くなる肉厚分布を有する請求項4〜7の何れかに記載の自立袋。
【請求項9】
前記注ぎ口形成部は、注出角度を可変にする蛇腹を有する1〜8の何れかに記載の自立袋。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−21787(P2006−21787A)
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−200487(P2004−200487)
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月26日(2006.1.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月7日(2004.7.7)
【出願人】(000000918)花王株式会社 (8,290)
【出願人】(000006909)株式会社吉野工業所 (2,913)
【Fターム(参考)】
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