自走式の食料品ないし飲料品の収蔵容器
自走式の食料品ないし飲料品の収蔵容器とした装置であり、断熱収蔵容器に、複数の車輪と、高精度の操向機構と、原動機とを組合せたものである。この装置は、走行速度を可変とする機能と、高精度の操向機能と、制動機能とを備えている。更に、この自走式の収蔵容器は、大勢の人々に食料品ないし飲料品を提供するような場合に最も有用であると考えられ、そのような場合には、他の搬送システムが利用できないという状況下で、比較的長い距離に亘って、容器に収蔵した品々を、迅速に且つ効率的に輸送することが必要とされる。具体的な実施の形態としては、この装置のオペレータが断熱収蔵容器上に座乗できるようなものとしてもよく、或いはまた、座乗せずに単に断熱収蔵容器を誘導するようなものとしてもよいが、ただし後者の場合であっても、その誘導は、非常に小さな力で行うことができる。この装置は、3個の車輪を備えた構成としてもよく、4個の車輪を備えた構成としてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件特許出願は2005年4月12日出願の米国特許出願第11/103,919号の継続出願であり、同米国特許出願は2004年9月9日出願の米国特許出願第10/937,095号の一部継続出願である。本件特許出願はこれら米国特許出願を根拠として米国特許法第120条並びに特許協力条約の規定に従い優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、広く一般的には、改良した食料品ないし飲料品の収蔵容器に関するものである。より詳しくは、本発明は、その収蔵容器が断熱収蔵庫として機能すると共に、原動機で走行させることができるようにした、改良した食料品ないし飲料品の収蔵容器に関するものである。具体的な実施の形態としては、2個、3個、または4個の車輪を備えると共に、非常に効果的な操向機構を備えた構成としたものがある。かかる構成とすることによって、本発明に係る装置は様々な業務に容易に適合し得るものとなっている。
【背景技術】
【0003】
食料品ないし飲料品を収蔵するための断熱収蔵容器は、一般的に「アイスチェスト」と呼ばれている。アイスチェストを移動させる際には、通常、単に引き摺って移動させるなどの方法がとられており、そのことがアイスチェストの有用性を限定的なものとする制約要因となっている。「改良された」アイスチェストのうちには、車輪を装備したものもあるが、ただし車輪を装備したといっても、そのアイスチェストの後部に2つの車輪を装備しているに過ぎない。従って、この改良は、機構的な利便性をユーザに提供するものではあるが、そのようなアイスチェストをてきぱきと移動させるためには、その移動の間中、ユーザはそのアイスチェストの前部を持ち上げていなければならない。容易に理解されるように、そのようなアイスチェストを長い距離に亘って移動させるときや、かなり大量の食料品ないし飲料品を収蔵した状態で移動させるときには、多大の骨折りを要することになる。端的にいうならば、アイスチェストの後部に一対の車輪を装備しただけでは、アイスチェストを移動させる際の労苦は十分に軽減されないのである。
【0004】
以上に説明したように、車輪を装備しただけのアイスチェストにはなお、不都合な制約が付随している。例えば、収蔵している品々の重量が増大するほど、また収蔵容器が大型になるほど、車輪を装備しただけのアイスチェストの有用性は低下する。また、このことは、斜面に沿ってアイスチェストを引っ張り上げなければならないという、極めてありふれた状況において、より大きな問題となる。更に、大勢の人々の集まりにアイスチェストを用いる場合には、かかる制約は一層顕著であり、また問題が更に大きくなることもしばしばである。例えば、スポーツ・イベントなどのように非常に大勢の人々の集まりにおいて、非常に大量の氷、食料品、及び飲料品を収蔵した状態でアイスチェストを移動させなければならない場合に、それを人力によって行うのであれば、そのような大量の品々を収蔵したアイスチェストを僅かに動かすだけでも、多大の骨折りを要することになる。
【0005】
以上の問題を鑑みるに、次のような装置が求められているということができ、その装置とは、アイスチェストとして機能し、その前部と後部との両方が車輪で支持されており、何らかの機械的手段によって(即ち、人力によらずに)移動させることのできる装置である。本発明は、複数の構成要素の新規な組合せにより、公知のアイスチェストに一般的に付随している以上の問題を解消するものである。本発明に係る装置は、比較的小型であるが十分な駆動力を発生する原動機を装備したアイスチェストである。このように構成したアイスチェストは、ユーザが運転する車両として機能すると共に、アイスチェストとしても機能するものである。具体的な実施の形態としては、ユーザが装置上に座乗して移動先まで運転して行くようにしたものがある。また、別の具体的な実施の形態として、ユーザが寄り添って歩行しつつ、そのアイスチェストを所望の移動先へ誘導するようにしたものもあり、ただしその場合も、その誘導は非常に小さな力で行うことが可能である。また、これが可能であるのは、非常に効果的な操向機構を装備しているからである。更に、本発明によれば、装置を非常にコンパクトで軽量なものとすることができるため、手動で装置を操向することが容易である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、広く一般的には、自走式の食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにあり、この収蔵容器は、以下に詳細に説明するように、従来公知のその種の収蔵容器が提供する利点の多くを提供することに加え、多くの新規な特徴を備えたものである。それら新規な特徴によって得られる、新規な自走式の食料品ないし飲料品の収蔵容器は、従来公知の同種のいかなる収蔵容器とも明らかに異なったものであり、また、従来公知の様々な収蔵容器の特徴の組合せから、容易に発明することができたものでもなく、示唆されるものでもなく、また、暗示すらされないものである。
【0007】
以上の状況に鑑み、本発明は、原動機などの機械的走行手段を装備するのに適した構成とし、また更に、操向機構を装備するのに適した構成とした断熱収蔵容器を提供するものである。本発明の具体的な実施の形態のうちには、後に詳述するように、装置の移動に際して、その装置上にユーザが座乗できるようにする座席パッドなどの支持手段を備えたものがある。更に、本発明の具体的な実施の形態のうちには、その装置の移動を効果的に行えるように構成した、2個、3個、または4個の車輪を装備したものがある。
【0008】
以上の状況に鑑み、また、その他の関連目的に鑑み、本発明の1つの目的は、ユーザを乗せて移動できるように構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0009】
本発明の別の1つの目的は、ユーザを乗せるように構成するにせよ乗せないように構成するにせよ、それ自体に装備した動力機構により走行するように構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0010】
本発明の別の1つの目的は、比較的軽量に構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0011】
本発明の別の1つの目的は、ガソリンエンジンや電動機などの動力源を装備した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0012】
本発明の別の1つの目的は、操向制御機構、制動制御機構、及びスロットル制御機構を装備して運転者がそれら制御機構に関連した機能を制御できるように構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0013】
本発明の別の1つの目的は、運転者が座乗した際に足を載せることのできる足載せ桿を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0014】
本発明の別の1つの目的は、足載せ桿を備え、その足載せ桿を引込可能または上方へ折畳可能として本発明に係る収蔵容器の移動を容易にした、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0015】
本発明の別の1つの目的は、1個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0016】
本発明の別の1つの目的は、2個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0017】
本発明の別の1つの目的は、3個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0018】
本発明の別の1つの目的は、4個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0019】
本発明の別の1つの目的は、様々な大きさ及び種類の原動機に容易に適合することのできる食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0020】
本発明の別の1つの目的は、高精度で操向を行える操向機構を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0021】
本発明の別の1つの目的は、手動操作によって移動を容易に行うことのできる食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0022】
本発明の別の1つの目的は、サイドカー、トレーラ、サドルバッグ、ライト、座席背もたれ、カバー、それに座席クッションなどの補助装備を装着することができ、また、様々なデザインのハンドルバー、様々なデザインの足載せ桿、ホワイト・タイヤ、オフ・ロード用サスペンション、四輪駆動などへのアップグレードが可能な、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0023】
本発明の別の1つの目的は、伸縮式のハンドルを備え、そのハンドルによって本発明に係る収蔵容器を操向するようにした、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0024】
本発明の別の1つの目的は、1個の前輪を備えた構成とし、その前輪を操向するための操向ハンドルの下端を枢着し、その操向ハンドルを傾斜させることによって前輪の操向や引っ張り操作を容易にした、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0025】
本発明は、比較的小型であるが十分な駆動力を発生する原動機を装備したアイスチェストを提供するものである。このように構成したアイスチェストは、ユーザが運転する車両として機能すると共に、アイスチェストとしても機能するものである。具体的な実施の形態としては、ユーザが装置上に座乗して移動先まで運転して行くようにしたものがある。また、別の具体的な実施の形態として、ユーザが寄り添って歩行しつつ、そのアイスチェストを所望の移動先へ誘導するようにしたものもあり、ただしその場合も、その誘導は非常に小さな力で行うことが可能である。また、これが可能であるのは、非常に効果的な操向機構を装備しているからである。更に、本発明によれば、装置を非常にコンパクトで軽量なものとすることができるため、手動で装置を操向することが容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は本発明に係る装置の全体図であり、参照符号10はこの装置の全体を指し示している。図1には収蔵容器100が示されている。収蔵容器100は、好適な実施の形態においては、その頂部から品物を取出すように構成することもあり、その底部から品物を取出すように構成することもある。更に、収蔵容器100は、原動機手段104を装備することができるように構成されている。
【0027】
収蔵容器100の頂部には図示のごとく蓋体103が装備されており、この蓋体103は揺動可能ないし取外し可能である。収蔵容器100及びこの収蔵容器に組付けられたその他の構成要素は、原動機104及び動力伝達機構によって駆動されて走行する。この好適な実施の形態では、動力伝達機構はチェーン106を含んでおり、このチェーン106により駆動スプロケット108が駆動され、この駆動スプロケット108がタイヤ105を回転させる。制動は後輪ディスク107を挟圧することによって行われる。この好適な実施の形態では、前輪タイヤ102を操向することで、本発明に係る装置の操向を行うようにしており、前輪タイヤ102を操向するには、旋回用ハンドル109を操作して操向軸101を回転させる。その他の有用な実施の形態として、蓋体103の形状を、運転者がこの装置10を自動車と同様に運転できるように、運転者がこの蓋体103の上に座乗できるような形状とすることが考えられる。
【0028】
図2において、本発明の装置のスロットル制御は、スロットル制御用の管状部材110をひねるように回転させることによって行われる。この管状部材110は、旋回用ハンドル109の外周に嵌合されており、そこにケーブル118が接続されていて、このケーブル118が後部の原動機104まで延在している。これによって原動機104が装置10に供給する駆動力が制御される。更に図2に示したように、原動機手段104は装置10の後部領域に装備されており、これによってタイヤ105を回転させるための駆動力を、チェーン106及び後輪スプロケット108を介して直接的に伝達できるようになっている。
【0029】
図3に示したのは、電動式、即ち、電気からエネルギを得る原動機である電動機を用いた実施の形態の装置10であり、この実施の形態では、バッテリ119から電動機120へ電力を供給するようにしている。また図3及び図4から明らかなように、電動機120がスプロケット123を駆動し、このスプロケット123がチェーン106を介して後輪スプロケット122を駆動し、この後輪スプロケット122がタイヤ105を回転させるようにしている。
【0030】
好適な実施の形態は、装置10の制動を1本または複数本の制動レバーによって行うようにするものであり、図示例では制動レバー111に前輪制動用ケーブル147が接続され、制動レバー117に後輪制動用ケーブル217が接続されている。そして、前輪制動用ケーブル147はブレーキ・キャリパー116に接続され、後輪制動用ケーブル217はブレーキ・キャリパー115に接続されている。制動レバー111及び117を握り込むと、2つのブレーキ・キャリパーが閉じることによって、前輪ディスク148と後輪駆動スプロケット108とが挟圧される。この制動操作によって、装置10を停止させることができるようになっている。
【0031】
図4は、前輪操向機構を取付けるために、この前輪操向機構のカラー124を結合している部分を示した図である。好適な実施の形態においては、溶接などの適宜の結合手段によってカラー124を板部材121に結合するようにしている。更に、板部材121は、ネジなどの適宜の取付手段によって収蔵容器100に結合される。ただし、板部材121をボディ100に一体に形成しておくようにしてもよい。装置10の操向は、旋回用ハンドル109によって行われるようにすることが好ましく、この旋回用ハンドル109のシャフト101は、一般的なベアリングを装備したカラー124に挿通されて、回転可能に支持されている。図4には更に、原動機125の吸気ポート及び廃棄ポート126を示した。それらによって、空気を後方から原動機へ流入させ、また、排気管126を介して原動機から排気を排出させるようにしている。図示したブレーキ板127は、駆動スプロケット122にブレーキ・キャリパーを装備することが困難な場合に、任意に設ける補助的な制動手段である。図には更に、原動機側の駆動スプロケット123を併せて示した。
【0032】
図5に示したように、特に有用と考えられる実施の形態の1つとして、ガソリン方式、即ち、ガソリンからエネルギを得る原動機であるガソリンエンジンを使用し、そのための燃料タンク128を装備した装置10がある。図5は、装置10を断面図で示したものであり、図示のごとく、エンジンルーム148と収蔵容器の収蔵領域129とが、バリア即ち隔壁130で仕切られている。図には更に、燃料タンク128と、後輪用ブレーキ・キャリパー115とを示した。
【0033】
図6に示したように、また図4に示した構成の変更形態として、2系統の制動系統(前輪と後輪)のうちの一方を省略してもよく、そうすれば、必要とされるレバー/キャリパー/ケーブルのアセンブリは1組だけとなる。尚、折畳式のフートレスト113は、運転者が運転中に足を載せておけるようにするためのものである。
【0034】
図6には更に、変更形態の操向機構を示した。この操向機構は、広く使用されているワゴンに装備されているものと同様の、標準的な機械的手段を用いたものである。この操向機構は回動可能な基板131を含んでおり、この基板131に車軸150が固定されている。そして、基板131と車軸150とで構成されたアセンブリの全体が、枢軸133を中心として回動するようにしてある。基板131を回動させるには、ハンドル109を回動させればよく、そうすれば、ハンドル109のシャフト101が、そのハンドル109の回動運動を基板131に伝達する。図には更に、2本のブレーキ・レバー111及び117を併せて示した。
【0035】
図7に更に別の操向方式を示した。この操向方式は、四輪自動車に一般的に用いられているものと同様の操向機構を用いたものである。この実施の形態では、ハンドル109を回動させるとシャフト138が回動し、このシャフト138が回動力を枢着軸135に伝達する。すると、各タイロッド137を介して各車輪136の枢着部が回動させられ、それによって各車輪102が操向される。
【0036】
図8に示した更に別の操向方式は、車軸の外方延出部141を運転者が足で押動することによって操向を行うようにした簡明な方式である。即ち、車軸の外方延出部141に加えられる押動力の差によって、内側車軸部分140が枢軸133を中心として回動するようにしたものである。図8の構成は更に、スロットル操作部及びブレーキ・レバーを備えた簡明な構造のハンドルを備えている。
【0037】
図9に詳細に示した操向機構は、より複雑な構成を有する。この操向機構は、パイプ製の下部操向シャフト143の直径を上部操向シャフト144の直径より大きくして、クランプ112を緩めることによって、それらシャフト143、144で構成されたパイプ状の操向シャフト・アセンブリを伸縮できるようにしたものである。そのため、操作者は、ハンドルを縮めて収納することができる。更に、このシャフトアセンブリ143、144は、揺動防止用のクランプ113を緩めることにより、図示した垂直姿勢から揺動させることができ、所望の角度位置にした後に再びクランプ113を緊締することによって、角度を調節することができる。この構成では更に、アッパー・アーム・アセンブリ146を回動可能にしてあり、スプリング付勢式のピン145を押圧して没入させることで、このアッパー・アーム・アセンブリ146の角度を変更することができ、そして、カラー部材151に形成した複数の固定孔により、変更後の角度位置を選択できるようにしてある。この構成では更に、アッパー・アーム・アセンブリのハンドルバー146に、1本のブレーキ・レバー117と、1本の捻り方式のスロットル操作部材110とが取付けられている。この構成によれば、操作者は、シャフト・アセンブリを伸張状態にしてハンドルバー146を把持することによって、本発明に係るこの装置を引っ張って移動させることができる。更に、図示のごとく、伸縮式の足載せ桿142を備えており、この足載せ桿142は、大径のパイプの中に小径のパイプを嵌合して延出可能にしたものである。
【0038】
図10に足載せ桿を構成している機構の詳細図を示した。図示のごとく、2本の足載せ桿152は、各々に備えられたスプリング・ピン156を押下して没入させることによってパイプ155の中に収納することができる。それら足載せ桿152には1本の弾性紐が挿通されており、この弾性紐が、それら足の背棒152に連結されていてそれら足載せ桿152に弾性力を作用させている。これによって、スプリング・ピン156を押下して没入させたときに、足載せ桿152が自動的に収納されるようになっている。本発明のこの実施の形態の別構成例として、足載せ桿152を上方へ折畳可能な構成としてもよく、その場合には、スプリング・ピン156の位置と略々同じ位置に枢着部を設けるようにするとよい。
【0039】
図11に示したのは本発明の更に別の実施の形態であり、この実施の形態において、収蔵容器100はその頂部に蓋体1を備えている。この実施の形態は特に有用なものであると考えられ、それは、ユーザがこの装置10を移動させる際に、ワゴンと同様に引っ張って移動させることができるからであり、その際にユーザは、連結部材3を介して上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを連結してなるハンドル・アセンブリの、その上部ハンドル部材2を把持して引っ張るようにする。更に、上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とで構成されたハンドル・アセンブリの全体が、枢着部5を中心として回動可能とされており、上方位置(停止させておくときの位置)と下方位置(引っ張るときの位置)との間で、回動させることができるようにしてある。下部ハンドル部材4は、枢着部5にボルトとナットとで取付けられており、ただし、その他の公知の取付手段を用いて取付けるようにしてもよい。前輪車軸10に取付けられた回転するリム9に前輪タイヤ6が装着されている。また同様に、後輪車軸7に取付けられた回転するリム9に後輪タイヤ8が取付けられている。収蔵容器100から延出した足載せ桿31に乗員が足を載せることができるようにしてあり、また、収蔵容器100は水抜き孔30から水を排出できるようにしてある。
【0040】
図12及び図13に示した特に有用な実施の形態では、前輪操向機構がハンドル・アセンブリを備えており、そのハンドル・アセンブリは、連結部材3を介して上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを連結して構成したものである。このハンドル・アセンブリはボルトを介して操向桿アセンブリ16に連結されており、ただし、ボルトと機能的に同等のその他の公知の連結手段を用いて連結するようにしてもよい。操向桿アセンブリ16はボディ側に設けられた枢着支持板17にボルト及びナットを介して枢着されており、ただし、その他の適当な枢着手段を用いて枢着するようにしてもよい。枢着支持板17は、本発明に係る装置10に対して固定されており、この固定はボルトを介して行うことが好ましく、そのボルトは、収蔵容器100のアウタ・ボディ(不図示)を貫通し、前輪車軸支持部材15を貫通し、更に鋼製の内側支持部材14を貫通して延在するようにするとよい。車軸10を装備した前輪車軸アセンブリ11が、ボルト及びナットを介して前輪車軸支持部材15に連結されている。操向桿アセンブリ16には、ボルト及びナットを介して一対のタイロッド13が連結されており、それらタイロッド13の他端は、夫々にねじ込み式の枢動ボルト12に螺着されている。それら枢動ボルト12は、ナットによって夫々の前輪車軸アセンブリ11に連結されている。また、タイヤ6が、リム9に装着されている。このリム9は前輪車軸10に装着されており、ボルト、ピン、ないしはその他の一般的な公知の止着機構によって前輪車軸10に止着されている。図12及び図13に示した前輪操向機構は、断熱収蔵容器と組合せて用いることによって、現在公知のいかなる断熱収容収蔵容器によっても得られない利益をもたらすものである。即ち、この操向機構は、非常に大きな機構上の利点を提供するものであり、ユーザは装置10を旋回させる際に、その装置が大型のものであるか小型のものであるかを問わず、非常に小さな回転半径で旋回させることができる。更に、この操向機構は、機械的走行駆動手段(例えば原動機)と組合せて用いることによって、ユーザがハイレベルの制御を行えるようにし、ここでいうハイレベルの制御とは、高精度の操向を行えるという意味である。この高精度の操向の重要性は、当然のことながら、収蔵容器100に収蔵する品物が大量になるほど増大する。以上を要約するならば、この操向機構は、装置が大型のものであるか小型のものであるかを問わず、非常に小さな力で、高精度の操向を可能とするものである。
【0041】
図14に示したのは、上で説明した前輪操向機構を備えた実施の形態の正面図である。図示のごとく、ツー・ピース・タイプのハンドル・アセンブリは、上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを連結部材3で連結して構成されている。この連結部材3を介してタイロッド13に押し引きする力が加えられ、それによって、この装置10の操向が制御される。タイロッド13は車軸アセンブリ10を回動させる。車軸アセンブリ10は、車軸アセンブリ枢動支持ブラケット15上で揺動し、それによってタイヤ6が操向される。以上によって装置10の高精度の操向が可能となっている。
【0042】
図15には、上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを金属製の連結部材18を介して連結して構成したハンドル・アセンブリを備えた実施の形態の正面図を示した。金属製の連結部材18は、孔22に挿通した止着手段を介して下部ハンドル部材4に結合されており、この止着手段はネジやピンなどである。下部ハンドル部材4に上部ハンドル部材2を連結するために、上部ハンドル部材2が金属製の連結部材18に嵌合されており、孔20に挿通されたピンにより固定されている。図15には更に側面図も併せて示した。この側面図は、原動機付き断熱収蔵容器に対する連結部材18の連結形態を示しており、図示したように、連結部材18に形成されたスロット21の中に、平板状の連結突起が嵌合されており、孔20に挿通されたピンにより固定されている。
【0043】
図16には、金属製の前部支持体アセンブリ14が、複数のネジ24を介して収蔵容器100の外壁部に固定されているところを示した。この装置10が走行しているとき、タイヤは、車輪収容凹部25及び26の中で回転している。図16には更に、足載せ桿の支持構造体31と水抜き孔30とを示した。左右の前輪車軸アセンブリが、金属製の前部支持体アセンブリの構成要素であるチューブ14の中に嵌合されて、このチューブ14に結合されている。
【0044】
図17に装置10の幾つかの構成部品を横断面図で示した。図示したように、前部支持体と車軸支持部材とを含むアセンブリ14が、複数のネジ32を介して収蔵容器100に固定されている。ボディ前部に設けられた揺動支持板が、複数のボルト34を介して支持構造体の内側ブラケット部分14に固定されており、それら複数のボルト34は更に左右の前輪車軸支持部材15を併せて固定している。図示のごとく、左右の足載せ桿133が足載せ桿支持チューブ部材31から突出しており、それら足載せ桿133は、弾性紐で付勢するようにしてもよく、そうすれば、足載せ桿支持チューブ部材31の中に引っ込ませることが容易になる。また、そのような構成とすることによって装置10を効率的に使用できるようになり、なぜならば、乗員が足載せ桿33を、使用時の突出位置と非使用時の引込位置との間で素速く容易に移動させることができるからである。
【0045】
以上、本発明を具体的な実施の形態に即して説明したが、本発明は上で説明した実施の形態に限定されるものではない。上で開示した実施の形態に対しては様々な改変を加えることができ、また当業者であれば、以上の本発明の説明を参照することによって本発明のその他の実施の形態にも想到し得ることはいうまでもない。従って、本発明の概念に包含されるそのような改変した実施の形態もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の好適な実施の形態の斜視図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態の側面図である。
【図3】本発明の好適な実施の形態の別の側面図である。
【図4】本発明の好適な実施の形態の上面図である。
【図5】本発明の好適な実施の形態の側面図である。
【図6】本発明の別の実施の形態の斜視図である。
【図7】本発明の別の実施の形態の別の斜視図である。
【図8】本発明の別の実施の形態の別の斜視図である。
【図9】本発明の別の好適な実施の形態の側面図である。
【図10】本発明の好適な実施の形態の上面図である。
【図11】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の側面図である。
【図12】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の分解図である。
【図13】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の斜視図である。
【図14】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の正面図である。
【図15】本発明の別の実施の形態における操向機構の一部分の正面図及び側面図である。
【図16】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の側面図である。
【図17】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の内部構造を示した正面図である。
【技術分野】
【0001】
本件特許出願は2005年4月12日出願の米国特許出願第11/103,919号の継続出願であり、同米国特許出願は2004年9月9日出願の米国特許出願第10/937,095号の一部継続出願である。本件特許出願はこれら米国特許出願を根拠として米国特許法第120条並びに特許協力条約の規定に従い優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、広く一般的には、改良した食料品ないし飲料品の収蔵容器に関するものである。より詳しくは、本発明は、その収蔵容器が断熱収蔵庫として機能すると共に、原動機で走行させることができるようにした、改良した食料品ないし飲料品の収蔵容器に関するものである。具体的な実施の形態としては、2個、3個、または4個の車輪を備えると共に、非常に効果的な操向機構を備えた構成としたものがある。かかる構成とすることによって、本発明に係る装置は様々な業務に容易に適合し得るものとなっている。
【背景技術】
【0003】
食料品ないし飲料品を収蔵するための断熱収蔵容器は、一般的に「アイスチェスト」と呼ばれている。アイスチェストを移動させる際には、通常、単に引き摺って移動させるなどの方法がとられており、そのことがアイスチェストの有用性を限定的なものとする制約要因となっている。「改良された」アイスチェストのうちには、車輪を装備したものもあるが、ただし車輪を装備したといっても、そのアイスチェストの後部に2つの車輪を装備しているに過ぎない。従って、この改良は、機構的な利便性をユーザに提供するものではあるが、そのようなアイスチェストをてきぱきと移動させるためには、その移動の間中、ユーザはそのアイスチェストの前部を持ち上げていなければならない。容易に理解されるように、そのようなアイスチェストを長い距離に亘って移動させるときや、かなり大量の食料品ないし飲料品を収蔵した状態で移動させるときには、多大の骨折りを要することになる。端的にいうならば、アイスチェストの後部に一対の車輪を装備しただけでは、アイスチェストを移動させる際の労苦は十分に軽減されないのである。
【0004】
以上に説明したように、車輪を装備しただけのアイスチェストにはなお、不都合な制約が付随している。例えば、収蔵している品々の重量が増大するほど、また収蔵容器が大型になるほど、車輪を装備しただけのアイスチェストの有用性は低下する。また、このことは、斜面に沿ってアイスチェストを引っ張り上げなければならないという、極めてありふれた状況において、より大きな問題となる。更に、大勢の人々の集まりにアイスチェストを用いる場合には、かかる制約は一層顕著であり、また問題が更に大きくなることもしばしばである。例えば、スポーツ・イベントなどのように非常に大勢の人々の集まりにおいて、非常に大量の氷、食料品、及び飲料品を収蔵した状態でアイスチェストを移動させなければならない場合に、それを人力によって行うのであれば、そのような大量の品々を収蔵したアイスチェストを僅かに動かすだけでも、多大の骨折りを要することになる。
【0005】
以上の問題を鑑みるに、次のような装置が求められているということができ、その装置とは、アイスチェストとして機能し、その前部と後部との両方が車輪で支持されており、何らかの機械的手段によって(即ち、人力によらずに)移動させることのできる装置である。本発明は、複数の構成要素の新規な組合せにより、公知のアイスチェストに一般的に付随している以上の問題を解消するものである。本発明に係る装置は、比較的小型であるが十分な駆動力を発生する原動機を装備したアイスチェストである。このように構成したアイスチェストは、ユーザが運転する車両として機能すると共に、アイスチェストとしても機能するものである。具体的な実施の形態としては、ユーザが装置上に座乗して移動先まで運転して行くようにしたものがある。また、別の具体的な実施の形態として、ユーザが寄り添って歩行しつつ、そのアイスチェストを所望の移動先へ誘導するようにしたものもあり、ただしその場合も、その誘導は非常に小さな力で行うことが可能である。また、これが可能であるのは、非常に効果的な操向機構を装備しているからである。更に、本発明によれば、装置を非常にコンパクトで軽量なものとすることができるため、手動で装置を操向することが容易である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、広く一般的には、自走式の食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにあり、この収蔵容器は、以下に詳細に説明するように、従来公知のその種の収蔵容器が提供する利点の多くを提供することに加え、多くの新規な特徴を備えたものである。それら新規な特徴によって得られる、新規な自走式の食料品ないし飲料品の収蔵容器は、従来公知の同種のいかなる収蔵容器とも明らかに異なったものであり、また、従来公知の様々な収蔵容器の特徴の組合せから、容易に発明することができたものでもなく、示唆されるものでもなく、また、暗示すらされないものである。
【0007】
以上の状況に鑑み、本発明は、原動機などの機械的走行手段を装備するのに適した構成とし、また更に、操向機構を装備するのに適した構成とした断熱収蔵容器を提供するものである。本発明の具体的な実施の形態のうちには、後に詳述するように、装置の移動に際して、その装置上にユーザが座乗できるようにする座席パッドなどの支持手段を備えたものがある。更に、本発明の具体的な実施の形態のうちには、その装置の移動を効果的に行えるように構成した、2個、3個、または4個の車輪を装備したものがある。
【0008】
以上の状況に鑑み、また、その他の関連目的に鑑み、本発明の1つの目的は、ユーザを乗せて移動できるように構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0009】
本発明の別の1つの目的は、ユーザを乗せるように構成するにせよ乗せないように構成するにせよ、それ自体に装備した動力機構により走行するように構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0010】
本発明の別の1つの目的は、比較的軽量に構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0011】
本発明の別の1つの目的は、ガソリンエンジンや電動機などの動力源を装備した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0012】
本発明の別の1つの目的は、操向制御機構、制動制御機構、及びスロットル制御機構を装備して運転者がそれら制御機構に関連した機能を制御できるように構成した食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0013】
本発明の別の1つの目的は、運転者が座乗した際に足を載せることのできる足載せ桿を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0014】
本発明の別の1つの目的は、足載せ桿を備え、その足載せ桿を引込可能または上方へ折畳可能として本発明に係る収蔵容器の移動を容易にした、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0015】
本発明の別の1つの目的は、1個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0016】
本発明の別の1つの目的は、2個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0017】
本発明の別の1つの目的は、3個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0018】
本発明の別の1つの目的は、4個の車輪を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0019】
本発明の別の1つの目的は、様々な大きさ及び種類の原動機に容易に適合することのできる食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0020】
本発明の別の1つの目的は、高精度で操向を行える操向機構を備えた食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0021】
本発明の別の1つの目的は、手動操作によって移動を容易に行うことのできる食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0022】
本発明の別の1つの目的は、サイドカー、トレーラ、サドルバッグ、ライト、座席背もたれ、カバー、それに座席クッションなどの補助装備を装着することができ、また、様々なデザインのハンドルバー、様々なデザインの足載せ桿、ホワイト・タイヤ、オフ・ロード用サスペンション、四輪駆動などへのアップグレードが可能な、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0023】
本発明の別の1つの目的は、伸縮式のハンドルを備え、そのハンドルによって本発明に係る収蔵容器を操向するようにした、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0024】
本発明の別の1つの目的は、1個の前輪を備えた構成とし、その前輪を操向するための操向ハンドルの下端を枢着し、その操向ハンドルを傾斜させることによって前輪の操向や引っ張り操作を容易にした、食料品ないし飲料品の収蔵容器を提供することにある。
【0025】
本発明は、比較的小型であるが十分な駆動力を発生する原動機を装備したアイスチェストを提供するものである。このように構成したアイスチェストは、ユーザが運転する車両として機能すると共に、アイスチェストとしても機能するものである。具体的な実施の形態としては、ユーザが装置上に座乗して移動先まで運転して行くようにしたものがある。また、別の具体的な実施の形態として、ユーザが寄り添って歩行しつつ、そのアイスチェストを所望の移動先へ誘導するようにしたものもあり、ただしその場合も、その誘導は非常に小さな力で行うことが可能である。また、これが可能であるのは、非常に効果的な操向機構を装備しているからである。更に、本発明によれば、装置を非常にコンパクトで軽量なものとすることができるため、手動で装置を操向することが容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
図1は本発明に係る装置の全体図であり、参照符号10はこの装置の全体を指し示している。図1には収蔵容器100が示されている。収蔵容器100は、好適な実施の形態においては、その頂部から品物を取出すように構成することもあり、その底部から品物を取出すように構成することもある。更に、収蔵容器100は、原動機手段104を装備することができるように構成されている。
【0027】
収蔵容器100の頂部には図示のごとく蓋体103が装備されており、この蓋体103は揺動可能ないし取外し可能である。収蔵容器100及びこの収蔵容器に組付けられたその他の構成要素は、原動機104及び動力伝達機構によって駆動されて走行する。この好適な実施の形態では、動力伝達機構はチェーン106を含んでおり、このチェーン106により駆動スプロケット108が駆動され、この駆動スプロケット108がタイヤ105を回転させる。制動は後輪ディスク107を挟圧することによって行われる。この好適な実施の形態では、前輪タイヤ102を操向することで、本発明に係る装置の操向を行うようにしており、前輪タイヤ102を操向するには、旋回用ハンドル109を操作して操向軸101を回転させる。その他の有用な実施の形態として、蓋体103の形状を、運転者がこの装置10を自動車と同様に運転できるように、運転者がこの蓋体103の上に座乗できるような形状とすることが考えられる。
【0028】
図2において、本発明の装置のスロットル制御は、スロットル制御用の管状部材110をひねるように回転させることによって行われる。この管状部材110は、旋回用ハンドル109の外周に嵌合されており、そこにケーブル118が接続されていて、このケーブル118が後部の原動機104まで延在している。これによって原動機104が装置10に供給する駆動力が制御される。更に図2に示したように、原動機手段104は装置10の後部領域に装備されており、これによってタイヤ105を回転させるための駆動力を、チェーン106及び後輪スプロケット108を介して直接的に伝達できるようになっている。
【0029】
図3に示したのは、電動式、即ち、電気からエネルギを得る原動機である電動機を用いた実施の形態の装置10であり、この実施の形態では、バッテリ119から電動機120へ電力を供給するようにしている。また図3及び図4から明らかなように、電動機120がスプロケット123を駆動し、このスプロケット123がチェーン106を介して後輪スプロケット122を駆動し、この後輪スプロケット122がタイヤ105を回転させるようにしている。
【0030】
好適な実施の形態は、装置10の制動を1本または複数本の制動レバーによって行うようにするものであり、図示例では制動レバー111に前輪制動用ケーブル147が接続され、制動レバー117に後輪制動用ケーブル217が接続されている。そして、前輪制動用ケーブル147はブレーキ・キャリパー116に接続され、後輪制動用ケーブル217はブレーキ・キャリパー115に接続されている。制動レバー111及び117を握り込むと、2つのブレーキ・キャリパーが閉じることによって、前輪ディスク148と後輪駆動スプロケット108とが挟圧される。この制動操作によって、装置10を停止させることができるようになっている。
【0031】
図4は、前輪操向機構を取付けるために、この前輪操向機構のカラー124を結合している部分を示した図である。好適な実施の形態においては、溶接などの適宜の結合手段によってカラー124を板部材121に結合するようにしている。更に、板部材121は、ネジなどの適宜の取付手段によって収蔵容器100に結合される。ただし、板部材121をボディ100に一体に形成しておくようにしてもよい。装置10の操向は、旋回用ハンドル109によって行われるようにすることが好ましく、この旋回用ハンドル109のシャフト101は、一般的なベアリングを装備したカラー124に挿通されて、回転可能に支持されている。図4には更に、原動機125の吸気ポート及び廃棄ポート126を示した。それらによって、空気を後方から原動機へ流入させ、また、排気管126を介して原動機から排気を排出させるようにしている。図示したブレーキ板127は、駆動スプロケット122にブレーキ・キャリパーを装備することが困難な場合に、任意に設ける補助的な制動手段である。図には更に、原動機側の駆動スプロケット123を併せて示した。
【0032】
図5に示したように、特に有用と考えられる実施の形態の1つとして、ガソリン方式、即ち、ガソリンからエネルギを得る原動機であるガソリンエンジンを使用し、そのための燃料タンク128を装備した装置10がある。図5は、装置10を断面図で示したものであり、図示のごとく、エンジンルーム148と収蔵容器の収蔵領域129とが、バリア即ち隔壁130で仕切られている。図には更に、燃料タンク128と、後輪用ブレーキ・キャリパー115とを示した。
【0033】
図6に示したように、また図4に示した構成の変更形態として、2系統の制動系統(前輪と後輪)のうちの一方を省略してもよく、そうすれば、必要とされるレバー/キャリパー/ケーブルのアセンブリは1組だけとなる。尚、折畳式のフートレスト113は、運転者が運転中に足を載せておけるようにするためのものである。
【0034】
図6には更に、変更形態の操向機構を示した。この操向機構は、広く使用されているワゴンに装備されているものと同様の、標準的な機械的手段を用いたものである。この操向機構は回動可能な基板131を含んでおり、この基板131に車軸150が固定されている。そして、基板131と車軸150とで構成されたアセンブリの全体が、枢軸133を中心として回動するようにしてある。基板131を回動させるには、ハンドル109を回動させればよく、そうすれば、ハンドル109のシャフト101が、そのハンドル109の回動運動を基板131に伝達する。図には更に、2本のブレーキ・レバー111及び117を併せて示した。
【0035】
図7に更に別の操向方式を示した。この操向方式は、四輪自動車に一般的に用いられているものと同様の操向機構を用いたものである。この実施の形態では、ハンドル109を回動させるとシャフト138が回動し、このシャフト138が回動力を枢着軸135に伝達する。すると、各タイロッド137を介して各車輪136の枢着部が回動させられ、それによって各車輪102が操向される。
【0036】
図8に示した更に別の操向方式は、車軸の外方延出部141を運転者が足で押動することによって操向を行うようにした簡明な方式である。即ち、車軸の外方延出部141に加えられる押動力の差によって、内側車軸部分140が枢軸133を中心として回動するようにしたものである。図8の構成は更に、スロットル操作部及びブレーキ・レバーを備えた簡明な構造のハンドルを備えている。
【0037】
図9に詳細に示した操向機構は、より複雑な構成を有する。この操向機構は、パイプ製の下部操向シャフト143の直径を上部操向シャフト144の直径より大きくして、クランプ112を緩めることによって、それらシャフト143、144で構成されたパイプ状の操向シャフト・アセンブリを伸縮できるようにしたものである。そのため、操作者は、ハンドルを縮めて収納することができる。更に、このシャフトアセンブリ143、144は、揺動防止用のクランプ113を緩めることにより、図示した垂直姿勢から揺動させることができ、所望の角度位置にした後に再びクランプ113を緊締することによって、角度を調節することができる。この構成では更に、アッパー・アーム・アセンブリ146を回動可能にしてあり、スプリング付勢式のピン145を押圧して没入させることで、このアッパー・アーム・アセンブリ146の角度を変更することができ、そして、カラー部材151に形成した複数の固定孔により、変更後の角度位置を選択できるようにしてある。この構成では更に、アッパー・アーム・アセンブリのハンドルバー146に、1本のブレーキ・レバー117と、1本の捻り方式のスロットル操作部材110とが取付けられている。この構成によれば、操作者は、シャフト・アセンブリを伸張状態にしてハンドルバー146を把持することによって、本発明に係るこの装置を引っ張って移動させることができる。更に、図示のごとく、伸縮式の足載せ桿142を備えており、この足載せ桿142は、大径のパイプの中に小径のパイプを嵌合して延出可能にしたものである。
【0038】
図10に足載せ桿を構成している機構の詳細図を示した。図示のごとく、2本の足載せ桿152は、各々に備えられたスプリング・ピン156を押下して没入させることによってパイプ155の中に収納することができる。それら足載せ桿152には1本の弾性紐が挿通されており、この弾性紐が、それら足の背棒152に連結されていてそれら足載せ桿152に弾性力を作用させている。これによって、スプリング・ピン156を押下して没入させたときに、足載せ桿152が自動的に収納されるようになっている。本発明のこの実施の形態の別構成例として、足載せ桿152を上方へ折畳可能な構成としてもよく、その場合には、スプリング・ピン156の位置と略々同じ位置に枢着部を設けるようにするとよい。
【0039】
図11に示したのは本発明の更に別の実施の形態であり、この実施の形態において、収蔵容器100はその頂部に蓋体1を備えている。この実施の形態は特に有用なものであると考えられ、それは、ユーザがこの装置10を移動させる際に、ワゴンと同様に引っ張って移動させることができるからであり、その際にユーザは、連結部材3を介して上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを連結してなるハンドル・アセンブリの、その上部ハンドル部材2を把持して引っ張るようにする。更に、上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とで構成されたハンドル・アセンブリの全体が、枢着部5を中心として回動可能とされており、上方位置(停止させておくときの位置)と下方位置(引っ張るときの位置)との間で、回動させることができるようにしてある。下部ハンドル部材4は、枢着部5にボルトとナットとで取付けられており、ただし、その他の公知の取付手段を用いて取付けるようにしてもよい。前輪車軸10に取付けられた回転するリム9に前輪タイヤ6が装着されている。また同様に、後輪車軸7に取付けられた回転するリム9に後輪タイヤ8が取付けられている。収蔵容器100から延出した足載せ桿31に乗員が足を載せることができるようにしてあり、また、収蔵容器100は水抜き孔30から水を排出できるようにしてある。
【0040】
図12及び図13に示した特に有用な実施の形態では、前輪操向機構がハンドル・アセンブリを備えており、そのハンドル・アセンブリは、連結部材3を介して上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを連結して構成したものである。このハンドル・アセンブリはボルトを介して操向桿アセンブリ16に連結されており、ただし、ボルトと機能的に同等のその他の公知の連結手段を用いて連結するようにしてもよい。操向桿アセンブリ16はボディ側に設けられた枢着支持板17にボルト及びナットを介して枢着されており、ただし、その他の適当な枢着手段を用いて枢着するようにしてもよい。枢着支持板17は、本発明に係る装置10に対して固定されており、この固定はボルトを介して行うことが好ましく、そのボルトは、収蔵容器100のアウタ・ボディ(不図示)を貫通し、前輪車軸支持部材15を貫通し、更に鋼製の内側支持部材14を貫通して延在するようにするとよい。車軸10を装備した前輪車軸アセンブリ11が、ボルト及びナットを介して前輪車軸支持部材15に連結されている。操向桿アセンブリ16には、ボルト及びナットを介して一対のタイロッド13が連結されており、それらタイロッド13の他端は、夫々にねじ込み式の枢動ボルト12に螺着されている。それら枢動ボルト12は、ナットによって夫々の前輪車軸アセンブリ11に連結されている。また、タイヤ6が、リム9に装着されている。このリム9は前輪車軸10に装着されており、ボルト、ピン、ないしはその他の一般的な公知の止着機構によって前輪車軸10に止着されている。図12及び図13に示した前輪操向機構は、断熱収蔵容器と組合せて用いることによって、現在公知のいかなる断熱収容収蔵容器によっても得られない利益をもたらすものである。即ち、この操向機構は、非常に大きな機構上の利点を提供するものであり、ユーザは装置10を旋回させる際に、その装置が大型のものであるか小型のものであるかを問わず、非常に小さな回転半径で旋回させることができる。更に、この操向機構は、機械的走行駆動手段(例えば原動機)と組合せて用いることによって、ユーザがハイレベルの制御を行えるようにし、ここでいうハイレベルの制御とは、高精度の操向を行えるという意味である。この高精度の操向の重要性は、当然のことながら、収蔵容器100に収蔵する品物が大量になるほど増大する。以上を要約するならば、この操向機構は、装置が大型のものであるか小型のものであるかを問わず、非常に小さな力で、高精度の操向を可能とするものである。
【0041】
図14に示したのは、上で説明した前輪操向機構を備えた実施の形態の正面図である。図示のごとく、ツー・ピース・タイプのハンドル・アセンブリは、上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを連結部材3で連結して構成されている。この連結部材3を介してタイロッド13に押し引きする力が加えられ、それによって、この装置10の操向が制御される。タイロッド13は車軸アセンブリ10を回動させる。車軸アセンブリ10は、車軸アセンブリ枢動支持ブラケット15上で揺動し、それによってタイヤ6が操向される。以上によって装置10の高精度の操向が可能となっている。
【0042】
図15には、上部ハンドル部材2と下部ハンドル部材4とを金属製の連結部材18を介して連結して構成したハンドル・アセンブリを備えた実施の形態の正面図を示した。金属製の連結部材18は、孔22に挿通した止着手段を介して下部ハンドル部材4に結合されており、この止着手段はネジやピンなどである。下部ハンドル部材4に上部ハンドル部材2を連結するために、上部ハンドル部材2が金属製の連結部材18に嵌合されており、孔20に挿通されたピンにより固定されている。図15には更に側面図も併せて示した。この側面図は、原動機付き断熱収蔵容器に対する連結部材18の連結形態を示しており、図示したように、連結部材18に形成されたスロット21の中に、平板状の連結突起が嵌合されており、孔20に挿通されたピンにより固定されている。
【0043】
図16には、金属製の前部支持体アセンブリ14が、複数のネジ24を介して収蔵容器100の外壁部に固定されているところを示した。この装置10が走行しているとき、タイヤは、車輪収容凹部25及び26の中で回転している。図16には更に、足載せ桿の支持構造体31と水抜き孔30とを示した。左右の前輪車軸アセンブリが、金属製の前部支持体アセンブリの構成要素であるチューブ14の中に嵌合されて、このチューブ14に結合されている。
【0044】
図17に装置10の幾つかの構成部品を横断面図で示した。図示したように、前部支持体と車軸支持部材とを含むアセンブリ14が、複数のネジ32を介して収蔵容器100に固定されている。ボディ前部に設けられた揺動支持板が、複数のボルト34を介して支持構造体の内側ブラケット部分14に固定されており、それら複数のボルト34は更に左右の前輪車軸支持部材15を併せて固定している。図示のごとく、左右の足載せ桿133が足載せ桿支持チューブ部材31から突出しており、それら足載せ桿133は、弾性紐で付勢するようにしてもよく、そうすれば、足載せ桿支持チューブ部材31の中に引っ込ませることが容易になる。また、そのような構成とすることによって装置10を効率的に使用できるようになり、なぜならば、乗員が足載せ桿33を、使用時の突出位置と非使用時の引込位置との間で素速く容易に移動させることができるからである。
【0045】
以上、本発明を具体的な実施の形態に即して説明したが、本発明は上で説明した実施の形態に限定されるものではない。上で開示した実施の形態に対しては様々な改変を加えることができ、また当業者であれば、以上の本発明の説明を参照することによって本発明のその他の実施の形態にも想到し得ることはいうまでもない。従って、本発明の概念に包含されるそのような改変した実施の形態もまた、特許請求の範囲に含まれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の好適な実施の形態の斜視図である。
【図2】本発明の好適な実施の形態の側面図である。
【図3】本発明の好適な実施の形態の別の側面図である。
【図4】本発明の好適な実施の形態の上面図である。
【図5】本発明の好適な実施の形態の側面図である。
【図6】本発明の別の実施の形態の斜視図である。
【図7】本発明の別の実施の形態の別の斜視図である。
【図8】本発明の別の実施の形態の別の斜視図である。
【図9】本発明の別の好適な実施の形態の側面図である。
【図10】本発明の好適な実施の形態の上面図である。
【図11】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の側面図である。
【図12】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の分解図である。
【図13】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の斜視図である。
【図14】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の正面図である。
【図15】本発明の別の実施の形態における操向機構の一部分の正面図及び側面図である。
【図16】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の側面図である。
【図17】4個の車輪を備えた構成とした本発明の別の実施の形態の内部構造を示した正面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器において、
断熱収蔵容器を備え、
原動機を備え、該原動機は動力伝達機構に連結され、前記断熱収蔵容器を走行させるための駆動力を提供するように構成されており、
前記動力伝達機構は、前記原動機の動作によって該動力伝達機構が駆動されるように、前記原動機に連結されており、
少なくとも3個の車輪を備え、それら3個のうちの少なくとも1個の車輪は、前記動力伝達機構に連結され、該動力伝達機構を介して前記原動機に機構的に接続されており、
制動手段を備え、該制動手段は少なくとも1個の車輪に機構的に接続され、前記断熱収蔵容器の走行速度を減速する機能を提供するように構成されており、
操向手段を備え、該操向手段は少なくとも1個の車輪に組合わされ、前記断熱収蔵容器のユーザが該操向手段を容易に操作し得る位置に装備されている、
ことを特徴とする走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項2】
前記断熱収蔵容器は、該断熱収蔵容器上に座乗したユーザを十分に支持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項3】
更に足載せ桿を備え、該足載せ桿は前記断熱収蔵容器から延出し、前記断熱収蔵容器のユーザを支持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項4】
前記原動機は、実質的にガソリンからエネルギを得る原動機であることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項5】
前記原動機は、実質的に電気からエネルギを得る原動機であることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項6】
更にスロットル機構を備え、該スロットル機構は前記収蔵容器の走行速度を可変にする機能を提供するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項7】
前記操向手段は、運転または操向が容易なように伸縮可能または角度調節可能とされていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項8】
前記断熱収蔵容器に操向車両を連結するための第1連結部と前記断熱収蔵容器に被操向車両を連結するための第2連結部とを更に備えたことを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項9】
前記収蔵容器は、各々が該収蔵容器の前部領域に装備された第1及び第2前輪と、各々が該収蔵容器の後部領域に装備された第1及び第2後輪とを備えており、前記第1及び第2前輪は前記操向手段に機構的に接続されており、前記第1及び第2後輪のうちの少なくとも一方の後輪は前記駆動機構に連結されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項10】
前記操向手段は、枢着部に取付けられて前記収蔵容器の前部に装備されたハンドルを備えており、該ハンドルは第1及び第2タイロッドに連結されており、それらタイロッドは前記ハンドルから延出しており、前記ハンドルを回動させることで、それらタイロッドの横方向調節移動が発生するようにしてあることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項1】
走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器において、
断熱収蔵容器を備え、
原動機を備え、該原動機は動力伝達機構に連結され、前記断熱収蔵容器を走行させるための駆動力を提供するように構成されており、
前記動力伝達機構は、前記原動機の動作によって該動力伝達機構が駆動されるように、前記原動機に連結されており、
少なくとも3個の車輪を備え、それら3個のうちの少なくとも1個の車輪は、前記動力伝達機構に連結され、該動力伝達機構を介して前記原動機に機構的に接続されており、
制動手段を備え、該制動手段は少なくとも1個の車輪に機構的に接続され、前記断熱収蔵容器の走行速度を減速する機能を提供するように構成されており、
操向手段を備え、該操向手段は少なくとも1個の車輪に組合わされ、前記断熱収蔵容器のユーザが該操向手段を容易に操作し得る位置に装備されている、
ことを特徴とする走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項2】
前記断熱収蔵容器は、該断熱収蔵容器上に座乗したユーザを十分に支持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項3】
更に足載せ桿を備え、該足載せ桿は前記断熱収蔵容器から延出し、前記断熱収蔵容器のユーザを支持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項4】
前記原動機は、実質的にガソリンからエネルギを得る原動機であることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項5】
前記原動機は、実質的に電気からエネルギを得る原動機であることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項6】
更にスロットル機構を備え、該スロットル機構は前記収蔵容器の走行速度を可変にする機能を提供するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項7】
前記操向手段は、運転または操向が容易なように伸縮可能または角度調節可能とされていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項8】
前記断熱収蔵容器に操向車両を連結するための第1連結部と前記断熱収蔵容器に被操向車両を連結するための第2連結部とを更に備えたことを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項9】
前記収蔵容器は、各々が該収蔵容器の前部領域に装備された第1及び第2前輪と、各々が該収蔵容器の後部領域に装備された第1及び第2後輪とを備えており、前記第1及び第2前輪は前記操向手段に機構的に接続されており、前記第1及び第2後輪のうちの少なくとも一方の後輪は前記駆動機構に連結されていることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【請求項10】
前記操向手段は、枢着部に取付けられて前記収蔵容器の前部に装備されたハンドルを備えており、該ハンドルは第1及び第2タイロッドに連結されており、それらタイロッドは前記ハンドルから延出しており、前記ハンドルを回動させることで、それらタイロッドの横方向調節移動が発生するようにしてあることを特徴とする請求項1記載の走行式の食料品ないし飲料品の収蔵容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2008−512305(P2008−512305A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−531451(P2007−531451)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/032555
【国際公開番号】WO2006/029412
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507075576)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/US2005/032555
【国際公開番号】WO2006/029412
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(507075576)
【Fターム(参考)】
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