説明

自転車の前ブレーキ保護装置

【課題】前輪が横向きとなるようにハンドルバーや前輪を大きく回動させた際でも、前ブレーキが損傷することを防止できる自転車の前ブレーキ保護装置を提供する。
【解決手段】前輪2を横向きに回動させようとした際にフレーム10(下パイプ13)に当接して、前ブレーキ30がフレーム10に当接することを阻止する前ブレーキ保護体50を設けた。これにより、駐輪時などに前輪2を横向きに回動させようとした際でも、前ブレーキ30がフレーム10に当接して変形したり破損したりすることを防止できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は自転車の前ブレーキなどを保護する自転車の前ブレーキ保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自転車には、前輪を制動する前ブレーキと後輪を制動する後ブレーキとが設けられている。前ブレーキが設けられている自転車の前部は以下に述べる構成とされている。
図11に示すように、自転車1の前部において、前輪2が前ホーク3の下端部で回転自在に支持されている。また、自転車1のフレーム10の前端部をなすヘッドパイプ11に前ホーク3のホークステム4が下方から挿入され、ホークステム4は、上下一対のベアリング軸受5A,5Bにより回動自在に保持されている。ホークステム4内には、上方からハンドルステム7が挿入され、ハンドルステム7の上端部にはハンドルバー8が取り付けられている。ハンドルステム7はヘッドパイプ11内でホークステム4に固定されており、ハンドルステム7を中心としてハンドルバー8を回動させることで、前ホーク3を介して前輪2の向きを変更できる。ヘッドパイプ11は、自転車1のフレーム10の前部をなす上パイプ12と下パイプ13との各前端部が結合(接続)されて支持されている。なお、図11において、28は前かご、29は前照灯である。
【0003】
特許文献1などにも開示されているように、前ホーク3の上部に、前輪2を制動するキャリパーブレーキなどからなる前ブレーキ20が取り付けられている。
図11〜図13に示すように、この前ブレーキ20においては、前ホーク3の二股部分の上端部同士を接合する箇所(二股部接合部)に設けられたクラウン部3aに、前後方向に貫通する状態で支持軸21が取り付けられ、この支持軸21におけるクラウン部3aから前方に突出する部分に、前輪2のリム2aを左右から挟むようにして、左右一対のブレーキアーム22、23が、前記支持軸21を中心に揺動自在に取り付けられている。そして、ブレーキアーム22、23の先端部の内側にブレーキシュー24A、24Bが、前輪2のリム側面に臨むように取り付けられている。
【0004】
また、一方のブレーキアーム22におけるブレーキシュー24Aが取り付けられる箇所へ延びるアーム本体部22aの途中部分からは、斜め上方に延びる上延部22bが一体形成されており、他方のブレーキアーム23におけるブレーキシュー24Bが取り付けられるアーム本体部23aと反対側の部分には、斜め下方に延びる下延部23bが一体形成されている。そして、前ブレーキ20には、ハンドルバー8に取り付けられたブレーキレバー9にその一端が連結された操作ケーブル25の他端部が連結されている。詳しくは、操作ケーブル25におけるアウターケーブル25aの他端部が、ブレーキアーム22の上延部22bに連結され、操作ケーブル25におけるインナーケーブル25bの他端部が、ブレーキアーム23の下延部23bに連結されている。また、ブレーキアーム22、23同士はリターンスプリング26によって、ブレーキシュー24A、24B同士が離反する側に付勢されている。
【0005】
上記構成において、ハンドルバー8に取り付けられたブレーキレバー9を操作することで、操作ケーブル25のインナーケーブル25bが引き込まれて、ブレーキシュー24A、24Bが前輪2のリム側面に当接され、前輪2が制動される。
【0006】
なお、前ブレーキ20は、クラウン部3aにおけるホークステム4から下方に続く円筒形状部分に取り付けられているが、支持軸21を介して前ブレーキ20を単にクラウン部3aに取り付ける構造だと、前ブレーキ20とクラウン部3aの円筒形状部の頂部とが線状に1箇所で接触するだけであるので、前ブレーキ20が支持軸21を中心として回動してしまう。したがって、前ブレーキ20が支持軸21を中心として回動することを防止すべく、一般に、前ブレーキ20とクラウン部3aの間に、クラウン部3aとの接触部において円弧状に窪む窪み部を有する回り止め部品27が配設されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開平4−18092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、ハンドルステム7を中心としてハンドルバー8を回動させると、前ホーク3や前輪2と共に前ブレーキ20も一体的に回動する。したがって、図14(a)、(b)に示すように、駐輪時などに、前輪2が横向きとなるようにハンドルバー8や前輪2を大きく回動させた際に、前ブレーキ20の一部、詳しくはブレーキアーム22の上延部22bや、上延部22bに取り付けたねじ部などが、フレーム10の一部(例えばと下パイプ13の上部)に当接することがある。この際、大きな力でブレーキアーム22の上延部22bが、フレーム10の一部に当接した場合には、その衝撃力で、ブレーキアーム22の上延部22bが変形したり破損したりするおそれがある。
【0009】
また、従来の自転車1においては、前ブレーキ20が支持軸21を中心として回動してしまうことを防止するために、回り止め部品27を配設しなければならず、その分だけ、製造コストの増加を招いてしまう難点があった。
【0010】
本発明は上記課題を解決するもので、前輪が横向きとなるようにハンドルバーや前輪を大きく回動させた際でも、前ブレーキが損傷することを防止できる自転車の前ブレーキ保護装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明は、前ホークと前ブレーキとの間、または前ホークに、前輪を横向きに回動させようとした際にフレームに当接して、前ブレーキがフレームに当接することを阻止する前ブレーキ保護体を設けたことを特徴とする。なお、前ブレーキ保護体の配設箇所としては、前ホークと前ブレーキとの間が好適である。
【0012】
この構成により、駐輪時などに前輪を横向きに回動させようとした際には、前ブレーキ保護体がフレームに当接して、前ブレーキがフレームに当接することが阻止されるので、前ブレーキがフレームに当接して変形したり破損したりすることを防止できる。
【0013】
前ブレーキ保護体は、前ホークと前ブレーキとの間に配設される基体部と、フレームよりも軟らかく、前輪を横向きに回動させようとした際にフレームに当接する当接部材とを有することを特徴とする。
【0014】
この構成により、前ブレーキ保護体がフレームに当接した場合でも、フレームに、このフレームよりも軟らかい当接部材が当接するので、フレームに傷が付くことを防止できて、信頼性が向上する。
【0015】
また、本発明は、前ブレーキ保護体の前ホークへの取付部に、前ブレーキを支持する支持軸を中心として、前ブレーキ保護体が回動することを阻止する段差部が形成されていることを特徴とする。この構成により、前ブレーキ保護体を介して前ブレーキをヘッドパイプなどのフレームに取り付けた際に、前ブレーキが回動することを阻止することができて、自転車としての信頼性が向上する。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、駐輪時などに前輪を横向きに回動させようとした際に、前ブレーキ保護体がフレームに当接して、前ブレーキがフレームに当接することを阻止する前ブレーキ保護体を設けたので、前ブレーキがフレームに当接して変形したり破損したりすることを防止でき、自転車としての信頼性を向上させることができる。
【0017】
また、前ブレーキ保護体の前ホークへの取付部に、前ブレーキを支持する支持軸を中心として、前ブレーキ保護体が回動することを阻止する段差部を形成することにより、前ブレーキ保護体を介して前ブレーキをヘッドパイプなどのフレームに取り付けた際に、前ブレーキが回動することを阻止することができて、自転車としての信頼性が向上する。また、従来必要であった、前ブレーキが回動することを阻止するための回り止め部材が不要となるので、製造コストの増加を最小限に抑えることができる利点もある。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る自転車の前部の側面図
【図2】同自転車の前部の、前輪を横向きに回動させた状態を示す側面図
【図3】同自転車の前ブレーキおよびその近傍箇所の側面断面図
【図4】同自転車の前ブレーキおよびその近傍箇所の側面断面図
【図5】同自転車の前ブレーキおよびその近傍箇所の平面断面図
【図6】(a)、(b)および(c)は同自転車の前ブレーキ保護体の平面図、正面図および右側面図
【図7】(a)、(b)および(c)は同前ブレーキ保護体の基体部の平面図、正面図および側面図
【図8】(a)および(b)はそれぞれ同自転車の前ブレーキ保護体の斜視図
【図9】同自転車の前ブレーキおよびその近傍箇所の平面断面図で、前ブレーキを含む前輪が横向き側に回動されて、前ブレーキ保護体がヘッドパイプに当接している状態
【図10】(a)および(b)は他の実施の形態に係る自転車の前ブレーキ保護体の正面図および側面図
【図11】従来の自転車の前部の側面図
【図12】同従来の自転車の前ブレーキおよびその近傍箇所の正面図
【図13】同従来の自転車の前ブレーキおよびその近傍箇所の側面断面図
【図14】(a)、(b)はそれぞれ同従来の自転車の前ブレーキの平面断面図で、(a)は前ブレーキを含む前輪が前向きである場合、(b)は前ブレーキを含む前輪が横向き側に回動されている場合
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態に係る自転車の前ブレーキ保護装置について、図面を参照しながら説明する。なお、従来の自転車と同様な構成要素には同符号を付して、その説明を省略する。また、以下の説明における左右とは、自転車に搭乗者が前方を向いて乗った状態で左右となる方向を言う。
【0020】
図1〜図3に示すように、この実施の形態に係る自転車40でも、前ホーク3の上部に、前輪2を制動するキャリパーブレーキなどからなる前ブレーキ30が取り付けられている。なお、図2は、前輪2を横向き(左向き)にした場合を簡略的に示しており、自転車40の前部に取り付けられる前かごやライトなどを省いて図示している。
【0021】
図3、図4に示すように、自転車40の前ブレーキ30においては、前ホーク3の二股部分の上端部同士を接合する箇所(二股部接合部)に設けられたクラウン部3aに、前後方向に貫通する状態で支持軸31が取り付けられている。また、この支持軸31におけるクラウン部3aから前方に突出する部分に、右下方に湾曲して延びる支持アーム37が固定状態で取り付けられているとともに、前輪2のリム2aを左右から挟むように湾曲する左右一対のブレーキアーム32、33における左ブレーキアーム32が、前記支持軸31を中心に揺動自在に取り付けられている。さらに、支持アーム37における右下方に湾曲して延びる端部に支持回転軸38が取り付けられ、この支持回転軸38を中心として右ブレーキアーム33が揺動自在に取り付けられている。また、ブレーキアーム32、33の先端部の内側にブレーキシュー34A、34Bが、前輪2のリム側面に臨む姿勢で取り付けられている。
【0022】
左ブレーキアーム32におけるブレーキシュー34Aが取り付けられる箇所へ延びるアーム本体部32aの途中部分からは、斜め上方に延びる上延部32bが一体形成されており、右ブレーキアーム33におけるブレーキシュー34Bが取り付けられるアーム本体部33aと反対側の部分には、斜め下方に延びる下延部33bが一体形成されている。前ブレーキ30には、ハンドルバー8に取り付けられたブレーキレバー9にその一端が連結された操作ケーブル25の他端部が連結されている。詳しくは、操作ケーブル25におけるアウターケーブル25aの他端部が、左ブレーキアーム32の上延部32bに連結され、操作ケーブル25におけるインナーケーブル25bの他端部が、右ブレーキアーム33の下延部33bに連結されている。また、左右のブレーキアーム32、33同士は、リターンスプリング36によって、ブレーキシュー34A、34B同士が離反する側に付勢されている。なお、リターンスプリング36は巻き形状部が2箇所に形成され、支持軸31に外嵌された取付リング53に巻き形状部の一部が遊嵌されて支持されているとともに、リターンスプリング36の各端部が、ブレーキアーム32、33のアーム本体部32a、33aから後方に突出する突起部に内側から係止されている。
【0023】
そして、このように構成された前ブレーキ30に対して、ハンドルバー8に取り付けられたブレーキレバー9を操作することで、操作ケーブル35のインナーケーブル35bが引き込まれて、ブレーキシュー34A、34Bが前輪2のリム側面に当接され、前輪2が制動されるよう構成されている。
【0024】
但し、従来の自転車1と異なり、図1〜図5に示すように、本発明の実施の形態に係る自転車40においては、前輪2を横向きに回動させようとした際に自転車40のフレーム10としての下パイプ13に当接して、前ブレーキ30が下パイプ13に当接することを阻止する(前ブレーキ30がフレーム10としての下パイプ13に当接する角度まで前輪2が回動しないように規制する)ための前ブレーキ保護体50が設けられている。
【0025】
図3〜図7に示すように、前ブレーキ保護体50は、前ホーク3と前ブレーキ30との間に配設され、金属板などからなる基体部51と、この基体部51に取り付けられ、フレーム10としての下パイプ13や基体部51よりも軟らかい材料(例えば、樹脂や弾性を有する合成ゴムなど)で形成された左右一対の当接部材52とから構成されている。
【0026】
図7、図8に示すように、さらに、前ブレーキ保護体50の基体部51は、前ブレーキ30と前ホーク3のクラウン部(前ホーク3の二股部分接合部)3aとにより前後から挟まれ、かつ支持軸31が貫通された状態で、前ホーク3に取り付けられた取付部51aと、この取付部51aから上方に延びて、その中央寄り部分がヘッドパイプ11の外周面から一定間隔をあけて沿うように平面視略円弧状に形成された上延部51bと、取付部51aと上延部51bとの間に開口して下方のベアリング軸受5Bが配設されている太径部分と干渉しないように形成されている開口部51cと、取付部51aから上延部51bの下部における両側部に形成され、両側部端縁が前方に突出された突出縁部51dと、上延部51bの両側部上端近傍に形成された小孔部51fと、取付部51aに形成されて支持軸31が貫通する丸孔部51gなどを有する。
【0027】
そして、基体部51における上延部51bの側部(小孔部51fを含む)と突出縁部51dの上部およびその近傍箇所とを前後ならびに側方と上方から覆うように当接部材52が装着されている。なお、図示しないが、当接部材52には、装着された際に小孔部51fに嵌まり込む突起が一体形成されており、一旦装着されると、当接部材52が基体部51から外れ難くなるように図られている。
【0028】
また、前ブレーキ保護体50の基体部51における取付部51aには、平面視して、側部寄り部分が後方に窪む(より詳しくは略Vの字形状に窪む)段差部51aaが左右に形成されているとともに、これらの段差部51aa同士の間は平坦面部51abが形成されている。そして、基体部51を前ホーク3のクラウン部(前ホーク3の二股部分接合部)3aに取り付けた際に、左右の段差部51aaがクラウン部3aの筒状部や筒状部に続く部分における2箇所で接触して、前ブレーキ30を支持する支持軸31を中心として、前ブレーキ保護体50が回動することを阻止するように構成されている。また、平坦面部51abに、前ブレーキ30を取り付けるための取付リング53が平坦面同士で接触しており、これにより、前ブレーキ30も支持軸31を中心として回動しないよう図られている。
【0029】
上記構成により、前ホーク3と前ブレーキ30との間に、前ブレーキ保護体50が配設されているので、駐輪時などに前輪2を横向きに大きく回動させようとした際には、図9に示すように、前ブレーキ保護体50が下パイプ13(フレーム10の一部)に当接して、前ブレーキ30(前ブレーキ30の左ブレーキアーム32の上延部32bや、この上延部32bに取り付けたケーブル固定用のねじ部など)が下パイプ13に当接することが阻止される。すなわち、前ブレーキ保護体50が下パイプ13に当接することで、前ブレーキ30がフレーム10としての下パイプ13に当接する角度まで前輪2が回動しないように規制される。これにより、前ブレーキ30がフレーム10としての下パイプ13に当接して変形したり破損したりすることを防止でき、ひいては自転車40の安全性に対する信頼性が向上する。
【0030】
また、上記構成によれば、前ブレーキ保護体50におけるフレームに当接する箇所には、フレーム10としての下パイプ13よりも軟らかい材料からなる当接部材52が配設されている。これにより、前ブレーキ保護体50がフレーム10としての下パイプ13に当接した場合でも、下パイプ13などのフレーム10に傷が付くことを防止できて、フレーム10の剛性が良好に維持され、この結果、信頼性が一層向上する。
【0031】
また、上記構成によれば、前ブレーキ保護体50の前ホーク3への取付部51aに、前ブレーキ保護体50が回動することを阻止する段差部51aaが形成されているので、前ブレーキ保護体50を介して前ブレーキ30をヘッドパイプ11に取り付けた際に、前ブレーキ30が回動することを阻止することができる。これにより、別途に回り止め部材27(図14参照)などを設けなくても、前ブレーキ30が回動せず、製造コストの増加を最小限に抑えながら、自転車としての信頼性を良好に維持することができる。
【0032】
なお、前ブレーキ保護体50は上記形状のものに限るものではなく、例えば図10に示すように、当接部材52が、基体部51における上延部51bの両側部に係合し、かつ、当接部材52の下端に形成された鍔状部52aが、基体部51の突出縁部51dの上端部に内側から係合するような形状に構成してもよい。また、当接部材52の上下長さや形状、数なども、当接するフレーム10の位置や形状に対応させて形成すればよい。
【0033】
また、ブレーキ保護体50における基体部51と当接部材52とは、それぞれ別個に形成して後工程で基体部51の上延部51bの両側部に当接部材52を差し込んで組み付けるよう構成してもよいが、これに代えて、基体部51に対して当接部材52をインサート成形してもよく、この場合には、当接部材52を差し込む作業を省くことができる利点がある。
【0034】
また、上記実施の形態では、前ブレーキ30が、従来の自転車1の前ブレーキ20とは、構造が少し異なる場合を述べたが、これに限るものではなく、前ブレーキの構造は従来の前ブレーキ20と同様な構造であったり、その他の構造であったりしても差し支えないことはもちろんである。
【0035】
また、上記実施の形態では、ブレーキ保護体50が、前ホーク3の上部に設けられたクラウン部3aに取り付けられ、配設場所としては、前ホーク3と前ブレーキ30との間に配設した場合を述べたが、これに限るものではなく、前ホーク3の他の箇所に取り付けたり、その他の場所に取り付けたりしてもよい。また、前ホーク3の二股部分上端の接合部が一体形成されたいわゆるユニクラウン型の前ホーク3にも適用可能である。
【0036】
また、上記実施の形態では、ブレーキ保護体50が当接するフレーム10の部分が下パイプ13である場合を述べたが、これに限るものではなく、当接するフレーム10の部分がメインパイプである場合などにも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は、前ブレーキを有する各種の自転車に広く適用することができる。
【符号の説明】
【0038】
2 前輪
3 前ホーク
3a クラウン部
4 ホークステム
5A,5B ベアリング軸受
7 ハンドルステム
8 ハンドルバー
9 ブレーキレバー
10 フレーム
11 ヘッドパイプ
12 上パイプ
13 下パイプ
30 前ブレーキ
31 支持軸
37 支持アーム
32、33 ブレーキアーム
34A、34B ブレーキシュー
40 自転車
50 前ブレーキ保護体
51 基体部
51a 取付部
51aa 段差部
51ab 平坦面部
51b 上延部
51c 開口部
51d 突出縁部
51f 小孔部
51g 丸孔部
52 当接部材
53 取付リング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪を横向きに回動させようとした際にフレームに当接して、前ブレーキがフレームに当接することを阻止する前ブレーキ保護体を設けたことを特徴とする自転車の前ブレーキ保護装置。
【請求項2】
前ブレーキ保護体が、前ホークと前ブレーキとの間に配設されていることを特徴とする請求項1記載の自転車の前ブレーキ保護装置。
【請求項3】
前ブレーキ保護体は、前ホークと前ブレーキとの間に配設される基体部と、フレームよりも軟らかく、前輪を横向きに回動させようとした際にフレームに当接する当接部材とを有することを特徴とする請求項1または2に記載の自転車の前ブレーキ保護装置。
【請求項4】
前ブレーキ保護体の前ホークへの取付部に、前ブレーキを支持する支持軸を中心として、前ブレーキ保護体が回動することを阻止する段差部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の自転車の前ブレーキ保護装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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