説明

臭気制御系を含む吸収性物品

ポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散した有機化合物とのシクロデキストリンの少なくとも1つの包接錯体を含む、臭気制御物質を含む吸収性物品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体液内に含有される水分により必要とされるときのみ活性化される臭気制御系を含む体液のための吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
個人衛生用吸収性物品は当該技術分野において既知である。典型例としては、生理用ナプキン、パンティライナー、タンポン、陰唇間物品、成人用失禁用品及び乳児用おむつが挙げられる。このような物品は、体液及び人体により分泌される他の滲出物を吸収及び保持するために一般に使用される。典型的には、このような滲出物は、悪臭性で不快なものとして感知される。したがって、吸収性物品における悪臭を制御及び低減するための、プロセス及び材料が開発されてきた。芳香剤物質は、悪臭生成分子の一部を捕捉できるシリカ又はゼオライトなどの成分と並んで、吸収性物品中でこの目的のために広く使用されてきた。
【0003】
吸収性物品の臭気感知を改善するのに有用である他の物質は、それ自体は好ましい匂いを有しても有さなくてもよいが、これらが結合する組成物又は物品の臭気感知を改善することができる化合物である。このような物質は、例えば、特定の嗅覚受容器官が悪臭を感知する仕方を修正することにより、又は、例えば、化学反応若しくは錯化若しくは吸収/吸着によって悪臭性物質に作用することにより、働くことができる。
【0004】
本明細書では、用語「臭気制御物質」は、上記のものの全てのように、吸収性物品の使用前、使用中及び/又は使用後に感知される臭気を改善することができる任意の物質を包含する。
【0005】
吸収性物品中での使用のために臭気制御物質の成分として使用するのが望ましい成分の大きな部類は、有機化合物の部類である。「有機化合物」について本明細書の文脈では、吸収性物品内に導入されることで、物品から感知される臭気を改善することができる有機分子が意図される。物理的に悪臭を捕捉するシリカ、カーボンブラック及びゼオライトなどの無機成分とは異なり、吸収性物品のユーザーの臭気感知に対して活性を有する有機化合物は、例えば、香りを提供すること、悪臭物質と直接的又は間接的に反応すること(「間接的」は、例えば有機化合物が、悪臭物質を生じる病原菌に対して抗菌効果を有する場合などが意図される)又は嗅覚受容器官による悪臭の感知を修正することなどにより、任意の使用段階にて吸収性物品の臭気を修正することにおいて直接活性を有する。
【0006】
臭気制御物質において使用可能なほとんどの有機化合物は揮発性であり、ある程度蒸発する傾向があり、その結果、市販の吸収性物品におけるこれらの量は制御するのが困難である。吸収性物品が製造された後、有機化合物は蒸発し始め、使用されるまでの貯蔵の時間及び条件に依存して、大抵大部分の臭気制御物質が蒸発し、したがって、もはや有効ではなくなる。
【0007】
物品を封止することで、この問題を一部解決することができるが、このような吸収性物品のコストに適合する封止は通常不完全なものであり、いずれにしろ、大量の揮発性臭気制御物質も吸収性物品の使用中に失われる(これは体熱によっても引き起こされる)。
【0008】
しかし、臭気制御物質は、吸収性物品が体液でいっぱいになっている時点で、すなわち、その使用の最終期及びその交換時に、最も必要とされる。
【0009】
最も揮発性が高い臭気制御物質は、物品の使用の最初の数分で蒸発する傾向を有し、例えば、物品の着用プロセス時には好ましい感覚を提供するが、より後の、物品が悪臭性体液でいっぱいになっているときには他の利益を提供しない。
【0010】
より長く揮発性化合物を保存するために効果的な経路は、揮発性有機化合物をシクロデキストリンの包接錯体に組み込むことである(αシクロデキストリン及び/又はβシクロデキストリンは本明細書で使用できるシクロデキストリンの例である)。このような錯体の例は、米国特許第5580851号及び国際公開第2008/104960号に記載されているが、有機化合物とのシクロデキストリンの任意の包接錯体を本発明で使用することができる。これらの錯体は非常に有効であるが、それはこれらが臭気制御活性物質を保持し、これらが体液で湿ると臭気制御物質を放出するからである。
【0011】
シクロデキストリン分子の包接錯体は、一般に、シクロデキストリンと有機化合物とを含有する溶液の噴霧乾燥を介して通常製造される微細粒子物質の形態である。シクロデキストリンは有機化合物と包接錯体を形成し、噴霧乾燥すると、錯体化した化合物と形成した化学結合に起因して、これらは有機化合物が蒸発するのを防ぐと考えられている。この物質が湿ると、これらの結合は弱まり、有機化合物はゆっくりと放出される。微粒子物質は、場合によっては、特定の製造工場において取り扱いが厄介であるが、それは、特にβシクロデキストリンの包接錯体についての場合のような有機化合物の、微細粉末に対して非常に注意深い取り扱いを課す安全規制のためである。
【0012】
更に、自然空気湿分及び吸収性物品の湿分は、所望されるよりも早く錯体有機化合物の放出を引き起こす場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、このような物品に容易に組み込むことができ、湿分から保護されるこのような包接錯体を含む物品を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、臭気制御物質を含む吸収性物品に関し、上記臭気制御物質はポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散した有機分子とのシクロデキストリンの少なくとも1つの包接錯体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明による吸収性物品。
【図1b】図1において(i)により表される線に沿った同一の物品の断面。
【0016】
物品(10)は、トップシート(20)と、バックシート(30)と、吸収性要素(40)と、第二トップシート(50)と、吸収性コアの身体に面する表面上に適用された本発明による2つのらせん状の臭気制御物質(60)と、を含む。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書で使用される用語「吸収性物品」は、非常に広い意味であり、流体及び/又は排出物、特に体液/排泄物を、受容及び/又は吸収及び/又は収容及び/又は保持することを含む。本発明に関連する代表的な吸収性物品は使い捨て吸収性物品である。本明細書では、用語「使い捨て」は、洗濯、又は別のプロセスで物品として復元若しくは再利用することを目的としない物品(すなわち、それらは1回使用後に廃棄されることを目的とし、好ましくはリサイクルされるか、堆肥化されるか、又は環境に適した方式で処理されることを目的とする)を記述するために使用される。本発明による典型的な使い捨て吸収性物品は、おむつ、外科用及び創傷用包帯、及び発汗パッド、失禁パッド、並びに、生理用ナプキン、パンティライナー、タンポン、陰唇間装置などのような婦人衛生用吸収性物品である。本発明で使用するのに好適な吸収性物品は、単一吸収層から、より複雑な多層構造まで、あらゆる種類の構造を含む。特定の吸収性物品は、流体透過性トップシートと、流体不透過性であってもよく、並びに/又は、水蒸気及び/若しくは気体透過性であってもよいバックシートと、これらの間に含まれ、多くの場合、「吸収性コア」又は単に「コア」と呼ばれる吸収性要素と、を含む。
【0018】
本明細書で用いる時の「使用」は、吸収性物品が実際に着用者の人体に接触する時を開始とする期間を指す。
【0019】
本明細書では、「体液」によって、発汗、尿、経血、膣分泌物等を含むがこれらに限定されない、人体によって生成されるあらゆる流体を意味する。
【0020】
本発明は、臭気制御物質を含む吸収性物品に関し、上記臭気制御物質はポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散した有機分子とのシクロデキストリンの少なくとも1つの包接錯体を含む。
【0021】
本発明の吸収性物品は、上述のように、当該技術分野において既知のあらゆる種類の個人衛生吸収性物品であり得、特に婦人衛生吸収性物品であり、典型的には液体透過性トップシートと、バックシートと、それらの間の吸収性要素と、を含む。これら要素のそれぞれ、並びに吸収性物品に存在するあらゆるその他の任意の層は、身体に面する面、すなわち着用者に面する面、及び衣類に面する面、すなわち外に面する面を有しており、これらの面は、製品の使用中に着用者の体及び衣類にそれぞれ面する面に対応している。当該技術分野において周知のように、他の追加の物質層もまた、第二トップシートのように、及び/又は、トップシートと吸収性要素との間に存在してもよく、かつ、通常は体液のトップシート上での分配を改善し、逆流を防止する獲得層のように存在することができる。
【0022】
当該技術分野において既知であるように、トップシートは広範囲の材料から製造されてもよく、材料としては織布及び不織布材;高分子材料、例えば孔あき成形熱可塑性フィルム、孔あきプラスチックフィルム、及びハイドロフォーミングされた熱可塑性フィルム;多孔質発泡体;網状発泡体;網状熱可塑性フィルム;及び熱可塑性スクリムが挙げられるがこれらに限定されない。トップシートは典型的には、本発明の吸収性物品における固有の個別要素であり、1つ以上の層を含む。しかしながら、本発明による吸収性物品では、トップシートは使用中にユーザーの体と直接接触する層又は要素に対応するように意図されており、例えば、トップシートは吸収性要素の最上層であり得、実質的に吸収性要素そのものの一部である。
【0023】
吸収性要素は、概して圧縮性であり、柔軟性があり、着用者の皮膚に対して刺激がなく、かつ尿及び他の特定の身体滲出物などの液体を吸収し保持することが可能な任意の吸収部材であり得る。吸収性要素は、多種多様な大きさ及び形状(例えば、方形、砂時計形、T字形、非対称など)に製造されてもよく、また一般にエアフェルトと称される粉砕木材パルプなど、使い捨てプルオン衣料及び他の吸収性物品において通常使用される多種多様な液体吸収性材料から製造されてもよい。他の好適な吸収性材料としては、縮みセルロース詰め物;コフォームを包含するメルトブローポリマー;化学的に剛化、変性又は架橋されたセルロースファイバー;ティッシュラップ及びティッシュラミネートを含むティッシュ;吸収性フォーム;吸収性スポンジ;超吸収性ポリマー;吸収性ゲル材料;又はあらゆる同等の材料若しくは材料の組み合わせが挙げられる。吸収性要素の構成及び構造は変化してもよい(例えば、吸収性要素は、変化するキャリパーゾーン、親水性勾配、超吸収性勾配、又はより低い平均密度及びより低い平均坪量獲得区域を有してもよく、あるいは、1つ以上の層又は構造を包含してもよい)。更に、吸収性要素の寸法及び吸収能力も、乳児から成人までに及ぶ着用者に適応するように変えられてもよい。しかしながら吸収性要素の全体の吸収能力は、設計負荷、及び吸収性用品の意図される用途に適合すべきである。
【0024】
吸収性要素は他の任意の構成要素を含んでもよい。このような任意構成要素の1つはコアラップであり、すなわち、典型的には不織布材料であるが必ずしもそうとは限らない、吸収性要素を部分的に又は全体的に取り囲む材料である。好適なコアラップ材料には、セルロース、親水性に修飾された不織布材料、穿孔フィルム、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない。
【0025】
バックシートは、液体(例えば、尿又は経血)に対して不透過性であってもよく、薄いプラスチックフィルムから製造することができる。別の実施形態において、バックシートは使い捨て吸収性物品から蒸気を逃がすことを可能とする。例えば、バックシートとしてポリエチレン微多孔膜又は不織布を使用することができる。本発明の吸収性物品のバックシートの1つの好適な材料は、厚さ約0.012mm〜約0.051mmであり、例えばポリエチレン又はポリプロピレンを含む、液体不透過性熱可塑性フィルムであり得る。バックシートは、約5g/m〜約35g/mの坪量を有し得る。しかしながら、別のプロセスとして他の可撓性液体不透過性材料をバックシートに使用してもよいことに注目すべきである。本明細書では、「可撓性」は、適合性があり、着用者の身体全体の形状及び輪郭に容易に適応する材料を指す。バックシートは、典型的には吸収性コアの外側に面する表面に隣接して配置され、当該技術分野において既知のあらゆる好適な取付け手段によって接合されることが可能である。例えば、バックシートは、接着剤の均一な連続層、接着剤のパターン層、又は接着剤の個別の線、螺旋、若しくは点の配列によって、吸収性コアに固定されてもよい。
【0026】
本発明の吸収性物品が生理用ナプキン、パンティライナー、又は軽い失禁用物品のような婦人衛生物品である場合、典型的には、通常パンティ固定用接着剤と称され、バックシートの衣類に面する面上に設けられる、取り付け手段、典型的には感圧性接着剤の層により下着のクロッチ部分に付着させて使用される。使用前には、パンティ固定用接着剤は剥離可能に接着されている剥離層で保護されており、剥離層は、物品を下着に適用する際に、接着剤を露出するためにユーザーによって取り外される。当該技術分野において既知のように、剥離層は、例えばシリコン処理をした紙のシート、又は典型的には高分子フィルムで作製され、物品に解放式の一体型ラッパーを提供することができるラッパーシートであってもよい。
【0027】
本発明の吸収性物品は臭気制御物質を含み、上記臭気制御物質はポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散した有機分子とのシクロデキストリンの少なくとも1つの包接錯体を含む。
【0028】
有機化合物
「背景技術」の項で述べたように、吸収性物品内での臭気制御物質の成分として使用するのが望ましい成分の大きな部類は、有機化合物の部類である。具体的には、吸収性物品のユーザーによる臭気の感知に対して活性である有機化合物の部類である。
【0029】
このような化合物としては、(香料の当該技術分野の技術者に既知であるもののような)全ての芳香剤成分、並びにまた、従来は「芳香剤物質」とは考えられてこなかったが、例えば、香りを提供すること、悪臭物質と直接的又は間接的に反応すること(「間接的」は、例えば、有機化合物が悪臭物質を生じる病原菌に対して抗菌効果を有する場合などが意図される)又は嗅覚受容器官による悪臭の感知を修正することなどにより、任意の使用段階にて吸収性物品の臭気を修正することにおいて直接活性を有する全ての有機化合物が挙げられる。特に従来的ではない芳香剤物質として本明細書で使用に好適な有機化合物のリストは、いずれもProcter & Gamble Companyからの特許出願である欧州特許第1886698号、同第1842564号及び国際公開第2008/104960号に述べられているものである。
【0030】
反応性化合物に関しては、アンモニアと反応するものが特に有用である。アンモニアは、実際、体液性悪臭の1つの成分である。例えば、アンモニアは、尿の分解が原因で尿吸収に使用される製品中に多量に存在する。アンモニア及びその誘導体はアルデヒドと反応してイミンを形成する恐れがある(いわゆるシッフ(Schiff)塩基反応による)。
【化1】

【0031】
この反応は酵素及び/又は弱酸性のpH4〜5によって触媒作用を受ける。温和な酸性条件は、ヒドロキシ中間体のプロトン化して水の除去を可能にするために必要である。
【0032】
イミンを生じ得る多くのアルデヒドは、不快な臭気及び/又は人間の嗅覚を撹乱するほどに強い臭気を有し、及び/又は非常に揮発性が高いので製品上で安定していない。したがって、ほとんどの実施形態では、悪臭の制御のために選択されたアルデヒドが使用される。悪臭を制御するのに好適なアルデヒドの例は、シッフ塩基反応によってアミン成分と反応することができ、かつ不快な臭気を有さないアルデヒドである。好適なアルデヒドとしては、ヘキシルシンナミックアルデヒド、α−アミルシンナミックアルデヒド、p−アニスアルデヒド、4−ホルミル−2−メトキシフェニル2−メチルプロパノエート、ベンズアルデヒド、シンナミックアルデヒド、クミンアルデヒド、デカナール、p−t−ブチル−α−メチルジヒドロシンナムアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド、2−フェニル−3−(2−フリル)プロパ−2−エナール、バニリンイソブチレート、エチルバニリンアセテート、バニリンアセテート、シクラメンアルデヒド、ヘプタナール、ラウリルアルデヒド、ノナナール、オクタナール、フェニルアセトアルデヒド、フェニルプロピルアルデヒド、バニリン、サリチルアルデヒド、シトラール、2,4−ジヒドロキシ−3−メチルベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−4−メチルベンズアルデヒド、5−メチルサリチルアルデヒド、4−ニトロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、5−エチル−2−チオフェンカルボアルデヒド、5−メチル−2−チオフェンカルボアルデヒド、2−チオフェンカルボアルデヒド、アサロンアルデヒド、5−(ヒドロキシメチル)−2−フルアルデヒド、2−ベンゾフランカルボキサルアルデヒド、2,3,4−トリメトキシベンズアルデヒド、プロトカテクアルデヒド、ヘリオトロピン、4−エトキシ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−メトキシシンナムアルデヒド、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド、2,8−ジチアノン−4−3n−4−カルボキサルデヒド、ソルビンアルデヒド、2,4−ヘプタジエナール、2,4−デカジエナール、2,4−ノナジエナール、2,4−ノナジエナール、(E,E)−,2,4−オクタジエン−1−アール、2,4−オクタジエナール、2,4−ドデカジエナール、2,4−ウンデカジエナール、2,4−トリデカジエン−1−アール、2−トランス−4−シス−7−シス−トリデカトリエナール、ピペロニリデンプロピオンアルデヒド、2−メチル−3−(2−フリル)アクロレイン、2,4−ペンタジエナール、2−フルフリリデンブチルアルデヒド、3−(2−フリル)アクロレイン、ピルブボアルデヒド、エタンジアール及びこれらの混合物が挙げられる。
【0033】
別の実施形態では、アルデヒドは、ヘキシルシンナミックアルデヒド、デカナール、4−ホルミル−2−メトキシフェニル2−メチルプロパノエート、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド、3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシシンナムアルデヒド、2−フェニル−3−(2−フリル)プロパ−2−エナール、エチルバニリンアセテート、バニリンイソブチレート、バニリンアセテート、アサロンアルデヒド及びこれらの混合物から選択されてもよい。
【0034】
別の実施形態では、アルデヒドは、ヘキシルシンナミックアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド、デカナール及びこれらの混合物から選択されてもよい。
【0035】
本明細書で好適な他の有機化合物は、嗅覚受容器官に対して作用する化合物である。以降に列挙する物質は、嗅覚受容器官を阻害し、これを以降では「嗅覚阻害」と呼ぶ。使用されると、これらの物質は、鼻が悪臭を検出する能力を著しく低減させる。嗅覚阻害は選択された材料の揮発特性によって可能であり、その材料は吸収性物品から蒸発し、続いて物品の幾分近い範囲にある例えば、物品の約0〜10メートル以内(このことは本発明の範囲を制限することを全く意図していないのではあるが)の個人の鼻に正常な呼吸によって吸い込まれる。言うまでもなく、嗅覚受容器官の阻害は一時的なものである。好適な嗅覚阻害物質としては、メントール、メンチルアセテート、(5R)−2−メチル−5−プロパ−1−エン−2−イルシクロヘキサ−2−エン−1−オン、3−メチル−4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、メチルジヒドロジャスモネート、ヘキシル−2−メチルブチレート、4−(2,6,6−トリメチルシクロヘン−1−エン−1−イル)ブタ−3−エン−2−オン、4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロエキセン−1−イル)−3−ブテン−2−オン、3−ブテン−2−オン、4−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−,(E)−,メンチルラクテート、イソメンチルアセテート、イソメンチルプロピオネート、イソメンチルイソブチレート、イソメンチルブチレート、カンファー及びp−メンタンが挙げられる。この材料には、これらの異性体形、ジアステレオマー形及びエナンチオマーが含まれる。有利なことに、一般的に上記材料は非常にごくわずかな固有臭気を有するだけであるが、高度な嗅覚受容器官の阻害を示す。
【0036】
本発明で使用できる他の有機化合物としては、リモネン、オイカリプトール、クレゾール、リナロール、テトラ−ヒドロリナロール、ミルセノール、テトラヒドロミルセノール、ジ−ヒドロミルセノール、ミルセン、シトロネロール、シトロネリル誘導体、ゲラニオール、ゲラニル誘導体、リナリルアセテート、ムゲタノール、オイゲノール、ジャスマル、テルピネオール、ピナノール、セドレン、ダマスコーン、βピネン、シネオール及びその誘導体、ノナジエノール、エチルヘキサナール、オクタノールアセテート、メチルフルフラール、テルピネン、ツジェン、アミルアセテート、ベンジルアセテート、カンフェン、シトロネラール、ジ−ヒドロクマリン、ジ−ヒドロミルセニルアセテート、ゲラニオール、ゲラニアール、エンカリプタス(encalyptus)、イソアミルアセテート、エチル及び/又はトリエチルアセテート、パラ−クレゾール及びパラ−シメン、安息香酸ベンジル、ミリスチン酸イソプロピル、アビエチン酸メチル、エタノール、イソプロパノール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、グリセロール、プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチルフタレート、クエン酸トリエチル、セバシン酸ジエチルが挙げられる。
【0037】
上記の全ての有機化合物は、単独で又は多くの場合これらの混合物として臭気制御物質中に含むことができる。
【0038】
シクロデキストリン包接錯体
本明細書で使用するとき、用語「シクロデキストリン」は、約6〜約12個のグルコース単位を含有する置換型又は非置換型シクロデキストリンであって、例えば、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン及び/又はこれらの誘導体及び/又はこれらの混合物のような任意の既知のシクロデキストリンを包含する。例えば、本発明は、β−シクロデキストリン、α−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルα−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、メチル化−α−シクロデキストリン、メチル化−β−シクロデキストリン及びこれらの混合物からなる群から選択されるシクロデキストリンを使用してもよい。
【0039】
シクロデキストリン粒子及び有機化合物のシクロデキストリン包接錯体は、当該技術分野において周知である様々なプロセスにより形成することができる。先行参照文献は、Procter & Gamble Companyからの欧州特許第392608(B1)号であり、これは有機化合物のシクロデキストリン包接錯体及び使い捨て吸収性物品でのその使用を記載している。
【0040】
例えば、溶媒(例えば、水又は錯化される有機化合物に好適な有機溶媒)、未充填のシクロデキストリン粒子、及び、錯化される必要がある有機化合物を容器の中に配置し、その後、ある時間にわたって混合して、シクロデキストリン分子の「空隙」の中に有機分子を充填する。混合物は、例えば、コロイドミル及び/又はホモジナイザーを使用した加工などで、更に加工されてもされなくてもよい。次に、得られた混合物又はスラリーから溶媒を実質的に除去して、例えば、噴霧乾燥を介して、シクロデキストリン錯体粒子を得る。しかしながら、異なる製造技術は、異なる粒子/錯体特性を付与する場合があり、これは、特定の用途及び条件に依存して、吸収性物品において望ましいものになる場合もあり、望ましくないものになる場合もある。いくつかの実施形態では、シクロデキストリン包接錯体の粒子は、ポリシロキサンキャリアの中への包接前には低レベルの水分しか有さない(典型的には粒子の約20重量%未満、又は粒子の約10重量%未満、又は粒子の約6重量%未満である)。シクロデキストリン及び有機化合物の包接錯体のスラリーの噴霧乾燥は、上述の好ましい水分レベルを有するシクロデキストリン粒子及びシクロデキストリン錯体を作製することができる1つの製造技術である。シクロデキストリン錯体もまた既知の技術及び押出プロセス(混練)を用いて得ることができるが、得られた材料は通常、より高い湿分及びより低い錯化効率を有する。Procter & Gamble Companyからの国際公開第2008/104960号は、シクロデキストリン包接錯体を調製するのに最適な技術の詳細な概要を提供する。
【0041】
ポリシロキサン油
本発明により、シクロデキストリン包接錯体は、ポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散される。場合によっては、シクロデキストリン包接錯体は、(シクロデキストリン包接錯体を除いて)50重量%超又は70重量%超又は90重量%超のポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散され、あるいは、ポリシロキサン油からなるマトリックス中に分散される。全ての実施形態では、ポリシロキサン油は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、あるいは、「シリコーングリコールコポリマー」又は「ポリ(オキシエチレン.オキシプロピレン)メチルポリシロキサンコポリマー」とも呼ばれるものなどのポリエーテル(典型的にはポリエチレンオキシド及び/若しくはポリプロピレンオキシド)鎖でグラフト化されたポリシロキサンポリマーであることができる。このような材料はDow Corningから市販されており、1つの好適な例はDC190である。ポリシロキサン主鎖にグラフト化されたポリエーテル鎖の存在は、包接錯体からの有機物質の放出に影響を与えることなくベースポリマーの親水性を高めることができ、その結果、臭気制御物質が比較的多量に存在する場合でも、より親水性の高いマトリックスに、吸収性物品においてより良好な移動及び捕捉速度を可能にする。
【0042】
シクロデキストリン錯体のポリシロキサン油分散体は、吸収性物品の製造時に容易に取り扱うことができ、かつ、製造プロセスのいかなる段階でも吸収性物品上に容易に適用できる、低粘度の液体の形態である。
【0043】
シクロデキストリン錯体のポリシロキサン油分散体を使用することの更なる利点には、適用の模様について説明する際に下記に述べるように、物質を所望の表面上に模様状に容易に適用できることが挙げられる。
【0044】
通常、ポリシロキサン油を含むマトリックスとシクロデキストリン包接錯体との間の重量比は、10:1〜1:2である。場合によっては、この重量比は、5:1〜1:1である。他の場合には、この重量比は、2:1〜1:1である。多量のシクロデキストリン包接錯体は物質を容易に取り扱うには過度なペースト状にし得るが、一方で、少量であると吸収性物品内にシクロデキストリン包接錯体の適正な量を送達するために過度に多量のマトリックスを必要とし得る。
【0045】
上記のように、臭気制御物質において使用可能なほとんどの有機化合物は揮発性であり、ある程度蒸発する傾向を有することから、その結果、市販の吸収性物品においてこれらの量を制御するのは困難である。揮発性化合物を保存するための1つの有効な手段は、揮発性有機化合物をシクロデキストリンの包接錯体の中に組み込むことである。このような錯体は、体液内に含有され得るような湿分との接触をきっかけに、錯体化した化合物を放出する。理論に束縛されるものではないが、水の存在は、水素結合の形成により、シクロデキストリンと有機化合物との間の化学結合を弱める場合があると考えられる。したがって、場合によっては、シクロデキストリン包接錯体は、空気中に存在し得る又はその貯蔵中に吸収性物品と接触し得る湿分から保護しなければならない。本発明は、湿分から有機化合物のシクロデキストリン錯体を保護し、一方で、同時に必要とされる際にその容易かつ完全な放出を可能にするための解決法を提供する。
【0046】
より疎水性のマトリックス(鉱油又はペトラタムなど)を使用すると体液がシクロデキストリンの包接錯体と接触するようになる機会が少なくなり、一方で、より親水性のマトリックス(PEG又はグリセロール)を使用するとこのようなマトリックスは錯体化した化合物の放出を所望されるよりも早く引き起こし得るので、ポリシロキサン油の特定の選択が重要な利点を提供することが驚くことに判明した。ポリシロキサン油系マトリックスは、水分から錯体を効果的に保護し、同時に、必要とされる際に放出を引き起こすことができる。
【0047】
本発明により提供される利点は、本明細書で好適な全ての有機化合物が特定の揮発性を有することから、いずれの有機化合物についても存在するが、しかしながら、この利点は、揮発性の高い有機化合物ほど顕著であり、その結果、本発明は、有機化合物が少なくとも中〜高揮発性を有するものから選択されると特に有効である。
【0048】
本発明では、有機化合物の揮発性は、そのKovats Indexにより測定されている。Kovats indexは、香料産業において香料原料に対して行われる標準的な測定であり、本発明の場合では、本発明の有機化合物全てに適用されている。
【0049】
有機化合物のKovats Indexは、クロマトグラフィーカラム上への有機化合物の選択的な保持により定義される。本明細書のKovats Indexの値は、クロマトグラフィーカラムDB5(又は同等物)、30m、0.25mm、1.00μmを用い、以下の条件で操作することで得る:50〜300℃、4℃/分、12.0psi(82.7kPa)、一定流量;DB5カラムは、例えば、Agilent Technologies Inc(以前のJ&W Scientific)から入手され、同等物は通常の入手可能な等価換算表を用いて当該技術分野の技術者により容易に同定することができる。有機化合物についてのKovats indexの値は、その極性、分子量、蒸気圧、沸点及び固定相特性により画定され、その揮発性の優れた尺度として考えられる。
【0050】
本発明の目的に関して、500〜2000のKovats indexを有する化合物は、中〜高揮発性を有すると考えられる。
【0051】
本明細書の臭気制御物質を備えた吸収性物品は、当該技術分野において既知の個人用衛生のためのあらゆる種類の吸収性物品であることができる。本発明の臭気制御物質は吸収性物品のあらゆる部分に存在することができる。いくつかの実施形態では、臭気制御系は、トップシートの着用者側、又はトップシートの衣類側、又はトップシート内、又は吸収性要素の着用者側、又は吸収性要素の衣類側、又は吸収性要素内、又はバックシートの着用者側、又は(第二トップシートが存在する場合には)第二トップシートの着用者側、又は第二トップシートの衣類側、又は第二トップシート内、又は(獲得層が存在する場合には)獲得層の着用者側、又は獲得層の衣類側、又は獲得層内、又はコアラップ、更にはプラスチックフォーム若しくは不織布層、第二バックシート若しくはこれらの混合物などが存在する場合には吸収性物品のいずれかの他の構成要素のいずれかの側に適用することができる。臭気制御物質が配置される領域は、通常、体液が物品に入る領域と流体連通している。
【0052】
臭気制御物質が吸収性要素の着用者側若しくは衣類側、又は同じ吸収性要素内、あるいは、表面が吸収性要素の衣類に面する表面又は身体に面する表面と直ちに接触する物品を形成する別の層の表面に、適用される実施形態では、臭気制御物質はより効果的であり得るが、それはこの構成により体液とより密でかつより長い接触が可能になるからである。
【0053】
上記のように、臭気制御物質は、吸収性物品の層のいずれかの内部に導入すること又はその上に適用することができる。層の表面上に適用される場合、臭気制御物質は均一に適用することができるが、らせん状、S字状、縞模様、点状又は当該技術分野において既知の任意の模様付き適用のような模様で臭気制御物質を適用することが一般に有利である。例えば、臭気制御物質は、縞模様に使用できるスロットアプリケーター、模様付き適用のための空気補助アプリケーター(噴霧、らせん状、S字状、微細繊維、omega(登録商標)、signature(登録商標)及びこれらに類するもの)などの従来の接着剤適用装置を用いて適用することができるが、それはこれが、流体獲得に影響を与えないやり方での(すなわち、物質が膣開口部に対応して適用されない婦人用ケア物品において)配置を可能にし、いずれにしろ大きな空隙空間を有する模様が両側への流体浸透をも可能にするからである。模様付き適用もまた有用であるが、それはこれが精確な適用を可能にし、その結果、物品の様々な層をつなぎ、かつその性能がポリシロキサン油との接触により負の影響を受ける恐れのある接着剤との接触を回避するのが容易になるからである。
【0054】
本発明の臭気制御物質は、着色剤、酸化防止剤、安定剤、乳化剤、界面活性剤、充填剤、他の非錯体化香料、並びに、本明細書で述べたもの又は当該技術分野において既知のものから選択される臭気制御物質などの他の成分を含むことができる。いくつかの実施形態では、臭気制御物質は、ポリシロキサン油中に50重量%超、又は80重量%超、又は95重量%超、又は99重量%超のシクロデキストリン包接錯体の分散体を含む。臭気制御物質は、一般に、吸収性物品中に、物品あたり10〜5000mg、又は物品あたり20〜1000mg、又は物品あたり30〜500mg、又は物品あたり70〜300mgの量で導入される。
【実施例】
【0055】
1.臭気制御物質の調製:
以下の物質を順に容器に加え、穏やかに撹拌し、流体の上部に動きを作り出すが、気泡を生じないようにする。
【0056】
55gの蒸留水、41gのβシクロデキストリン粒子(名目上12%の水分を含有)、4グラムの、メンチルアセテートとヘキシルシンナミックアルデヒドの50−50重量%混合物。スラリーを30分にわたって撹拌し、次にコロイドミル(Gaulinミル)を通過させる。溶液のレオロジーを錯化が生じるように粘稠なスラリーに変化させる。次に、スラリーを、約195℃の入口温度及び約98℃の出口温度にて、ノズル噴霧乾燥を介して乾燥させる。約5重量%の水分含量と約8重量%の有機分子荷重を有する粉末が得られる。
【0057】
2.PDMS内の分散体の調製
「1.」にて調製した40グラムの包接錯体をゆっくりとミキサー内の60グラムのPDMSに撹拌しながら添加し、均質な分散体を得、これを撹拌しながら維持する。
【0058】
3.物品の調製
Procter & Gamble Companyから現在販売されている生理用ナプキンAlways(商標)Regularを周囲の封止を切断することにより開く。物品を構成する層を分離し、特にトップシートと第二トップシートを分離し、一方、吸収性コア/バックシート組立体は組み立てられたまま置いておく。「2.」で調製した分散体170mgを、図1に示したものと同様の2つの細いらせん状に、第二トップシートの衣類に面する面に適用した。次に、物品の層をそれらの元々の順及び向きに再び組み立て、新たに熱封止を周囲に沿って提供する。
【0059】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に規定がない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示された寸法は、「約40mm」を意味することを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
臭気制御物質を含む吸収性物品であって、前記臭気制御物質が、ポリシロキサン油を含むマトリックス中に分散した有機化合物との、シクロデキストリンの少なくとも1つの包接錯体を含む、吸収性物品。
【請求項2】
前記シクロデキストリンが、α又はβシクロデキストリンから選択される、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記有機化合物が、500〜2000のKovats Indexを有し、前記Kovats Indexが、クロマトグラフィーカラムDB 5、30m、0.25mm、1.00μmを用い、50〜300℃、4℃/分、12.0psi(82.7kPa)、一定流量で操作することで測定される、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
液体透過性トップシートと、バックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に含まれる吸収性要素と、を含み、前記トップシート、前記バックシート、及び前記吸収性要素の各々は、身体に面する面及び衣類に面する面を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記臭気制御物質が、前記トップシートの身体に面する面又は衣類に面する面に適用される、請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記臭気制御物質が、前記バックシートの身体に面する面に適用される、請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記臭気制御物質が、前記吸収性要素の身体に面する面又は衣類に面する面又は内部に適用される、請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記トップシートと前記吸収性要素との間に配置される追加の物質層を更に含み、前記臭気制御物質が、前記層の身体に面する面又は衣類に面する面に適用される、請求項4に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記吸収性要素と前記バックシートとの間に配置される追加の物質層を更に含み、前記臭気制御物質が、前記層の身体に面する面又は衣類に面する面に適用される、請求項4に記載の吸収性物品。

【図1】
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【図1b】
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【公表番号】特表2012−529931(P2012−529931A)
【公表日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−515231(P2012−515231)
【出願日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/038952
【国際公開番号】WO2010/148171
【国際公開日】平成22年12月23日(2010.12.23)
【出願人】(590005058)ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー (2,280)
【Fターム(参考)】